JP2017173263A - 絶縁抵抗測定装置 - Google Patents

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Akihisa Takei
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Abstract

【課題】直流回路が動作状態である場合に、直流回路の接続を変更することなく絶縁抵抗を測定する。
【解決手段】絶縁抵抗測定装置は、正極と負極との中性点が大地に接地された直流回路について、前記正極と大地との間に第1の抵抗を接続した状態での前記正極と前記大地との電位差である正極対大地電位差と、前記負極と前記大地との間に第2の抵抗を接続した状態での前記負極と前記大地との電位差である負極対大地電位差とを測定する測定部と、前記測定部が測定した測定結果に基づいて、前記直流回路の絶縁抵抗に関する値を取得する取得部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁抵抗測定装置に関する。
従来、直流回路が動作している状態において、当該直流回路の絶縁抵抗を計測する技術が知られている。
特開平7−63801号公報
しかしながら、従来の技術では、直流回路の絶縁抵抗を計測するために、正極と大地との間又は負極と大地との間に直列に電流計を接続する場合があった。このため、従来の技術では、直流回路の絶縁抵抗を計測するために、動作中の当該直流回路の接続を変更することが必要となる場合があった。ここで、動作中の回路の構成が変更されるとき、変更作業の誤り等の原因によって、当該回路が破損する場合があった。
本発明は、上記の点に鑑みて為されたものであり、直流回路が動作状態である場合に、直流回路の接続を変更することなく絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、正極と負極との中性点が大地に接地された直流回路について、前記正極と大地との間に第1の抵抗を接続した状態での前記正極と前記大地との電位差である正極対大地電位差と、前記負極と前記大地との間に第2の抵抗を接続した状態での前記負極と前記大地との電位差である負極対大地電位差とを測定する測定部と、前記測定部が測定した測定結果に基づいて、前記直流回路の絶縁抵抗に関する値を取得する取得部と、を備える絶縁抵抗測定装置である。
本発明の一態様の絶縁抵抗測定装置において、前記測定部が測定した測定結果である前記正極対大地電位差と、前記負極対大地電位差とのうち、少なくとも1つの値について収束条件を満たすか否かを判定する収束判定部を備え、前記取得部は、前記収束判定部が、前記測定結果が収束条件を満たすと判定した前記値を用いて前記直流回路の絶縁抵抗に関する値を取得する。
本発明によれば、直流回路が動作状態である場合に、直流回路の接続を変更することなく絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定装置を提供することができる。
第1実施形態の直流回路の構成の一例を示す図である。 第1実施形態の直流回路と絶縁抵抗測定装置との接続の一例を示す図である。 第1実施形態の絶縁抵抗測定装置の構成の一例を示す図である。 第1実施形態の直流回路の概要を示す第1の図である。 第1実施形態の直流回路の概要を示す第2の図である。 第1実施形態の直流回路の概要を示す第3の図である。 第1実施形態の絶縁抵抗測定装置の動作の一例を示す流れ図である。 第2実施形態の絶縁抵抗測定装置の構成の一例を示す図である。 第2実施形態の正極抵抗電位差の時間推移の一例を示すグラフである。 第3実施形態の絶縁抵抗測定装置の構成の一例を示す図である。 変形例1の絶縁抵抗測定装置の構成の一例を示す図である。 変形例1の取得情報の一例を表す表を示す図である。 変形例2の絶縁抵抗測定装置の構成の一例を示す図である。
[第1実施形態:直流回路の構成の説明について]
以下、図を参照して本実施形態の絶縁抵抗測定装置1が絶縁抵抗を測定する測定対象の直流回路の構成について説明する。
図1は、第1実施形態の直流回路DCCの構成の一例を示す図である。
本実施形態の直流回路DCCは、交直変換器BCが供給する直流電圧によって動作する回路である。交直変換器BCは、交直変換器BCに供給される交流電力を直流電力に変換する装置である。
具体的には、図1に示す通り、交直変換器BCの正極端子とバスBSの正極BSPとが接続される。また、交直変換器BCの負極端子とバスBSの負極BSNとが接続される。
以降の記載において、直流回路DCCの正極を正極BSPとも記載する。また、直流回路DCCの負極を負極BSNとも記載する。
また、バスBSには、蓄電池BTTが接続される。交直変換器BCがバスBSを介して電力を供給する通常状態の場合、蓄電池BTTは、交直変換器BCから供給される電力を蓄電する。また、災害等によって交直変換器BCからの電力の供給が絶たれた場合、蓄電池BTTは、蓄電池BTTに蓄電された電力を放電することにより、バスBSに直流電圧を供給する。
バスBSには複数の回路が接続される。複数の回路には、交直変換器BC又は蓄電池BTTからバスBSを介して直流電圧が供給される。
具体的には、図1に示す通り、バスBSには、回路C1、回路C2、…、回路Cnが接続される。nは、2以上の整数である。以降の記載において、回路C1、回路C2、…、回路Cnを区別しない場合には、総称して回路Cと記載する。回路C1、回路C2及び回路CnとバスBSは、開閉器JBを介して接続される。開閉器JBは、例えば、交直変換器BC又は蓄電池BTTからバスBSを介して回路Cへ流入する過電流を遮断するブレーカーである。
具体的には、回路C1の正極端子とバスBSの正極BSPは、開閉器JBC1Pを介して接続される。また、回路C1の負極端子とバスBSの負極BSNは、開閉器JBC1Nを介して接続される。また、回路C2の正極端子とバスBSの正極BSPは、開閉器JBC2Pを介して接続される。また、回路C2の負極端子とバスBSの負極BSNは、開閉器JBC2Nを介して接続される。また、回路Cnの正極端子とバスBSの正極BSPは、開閉器JBCnPを介して接続される。また、回路Cnの負極端子とバスBSの負極BSNは、開閉器JBCnNを介して接続される。以降の記載において、開閉器JBC1P、開閉器JBC1N、開閉器JBC2P、開閉器JBC2N、開閉器JBCnP及び開閉器JBCnNを区別しない場合には、総称して開閉器JBと記載する。
これにより、回路Cには、交直変換器BC又は蓄電池BTTからバスBSを介して直流電圧が供給される。回路Cは、交直変換器BC又は蓄電池BTTからバスBSを介して供給される直流電圧によって動作する。
なお、上述ではバスBSに接続される回路Cが複数の回路Cである場合について説明したが、これに限られない。バスBSに接続される回路Cは、1つであってもよく、複数であってもよい。
以降の記載において、交直変換器BC又は蓄電池BTTが供給する直流電圧の正極と負極との電位差を正極対負極電位差VPNと記載する。つまり、バスBSの正極BSPと負極BSNとの電位差は、正極対負極電位差VPNである。ここで、正極対負極電位差VPNとは、例えば、110Vである。
[直流地絡故障継電器の構成について]
バスBSの正極BSPと負極BSNとには、直流地絡故障継電器64Dが接続される。直流地絡故障継電器64Dは、直流回路DCCの絶縁抵抗が所定の値に低下した場合、警報を発報する装置である。
直流地絡故障継電器64Dは、分圧抵抗Rd1と分圧抵抗Rd2と接地抵抗Reとを備える。
分圧抵抗Rd1と分圧抵抗Rd2とは、バスBSの正極BSPと負極BSNとの間に直列に接続されている。バスBSの正極BSPと負極BSNとの電位差である正極対負極電位差VPNは、分圧抵抗Rd1と分圧抵抗Rd2とによって分圧される。分圧抵抗Rd1と分圧抵抗Rd2の接続点における電圧値は、分圧抵抗Rd1と分圧抵抗Rd2との抵抗値の比によって決定される。以降の記載において、分圧抵抗Rd1と分圧抵抗Rd2との接続点を中性点CPと記載する。
分圧抵抗Rd1と分圧抵抗Rd2とは、同一の抵抗値である。例えば、分圧抵抗Rd1及び分圧抵抗Rd2は、いずれも2kΩである。これにより、正極対負極電位差VPNは、分圧抵抗Rd1と分圧抵抗Rd2とによって1:1に分圧される。正極BSPと中性点CPとの電位差と、負極BSNと中性点CPとの電位差は、同一の電位差である。つまり、正極対負極電位差VPNは、中性点CPから正極BSP側と中性点CPから負極BSN側とにおいて1/2に分圧される。
また、中性点CPは、接地抵抗ReとテストターミナルTTとを介して接地される。接地抵抗Reは、例えば、10kΩの抵抗である。また、テストターミナルTTは、直流回路DCCの制御機器や電路の試験測定を行うために、中性点CPと大地Gとの接続及び切断を行う端子である。具体的には、テストターミナルTTは、当該テストターミナルTTにテストプラグTPGを挿入することにより、中性点CPと大地Gとを切断することができる。
中性点CPは、接地抵抗Reを介して大地Gに高抵抗接地される。すなわち、直流回路DCCは、交直変換器BC及び蓄電池BTTの負極端子を接地しない非接地回路である。
上述したように、正極対負極電位差VPNは、110Vである。交直変換器BC及び蓄電池BTTは、正極対負極電位差VPNが110Vの直流電圧を、バスBSを介して回路Cに供給する。また、中性点CPを基準とした場合の正極BSPの電圧値は、+55Vである。また、中性点CPを基準とした場合の負極BSNの電圧値は、−55Vである。
[直流回路の絶縁抵抗について]
直流回路DCCが上述した構成である場合、直流回路DCCの絶縁抵抗は、回路Cの電路と大地Gとの間における抵抗と、バスBSの電路と大地Gとの間における抵抗との合成抵抗である。
回路Cの絶縁抵抗は、回路Cの電路と大地Gとの間における抵抗である。具体的には、回路C1の電路と大地Gとの間における抵抗は、回路C1の正極端子と大地Gとの間の回路正極絶縁抵抗RPC1と、回路C1の負極端子と大地Gとの間の回路負極絶縁抵抗RNC1とである。また、回路C2の電路と大地Gとの間における抵抗は、回路C2の正極端子と大地Gとの間の回路正極絶縁抵抗RPC2と、回路C2の負極端子と大地Gとの間の回路負極絶縁抵抗RNC2である。また、回路Cnの電路と大地Gとの間における抵抗は、回路Cnの正極端子と大地Gとの間の回路正極絶縁抵抗RPCnと、回路Cnの負極端子と大地Gとの間の回路負極絶縁抵抗RNCnとである。
以降の記載において、回路正極絶縁抵抗RPC1、回路正極絶縁抵抗RPC2及び回路正極絶縁抵抗RPCnを区別しない場合には、回路正極絶縁抵抗RPCと記載する。また、以降の記載において、回路負極絶縁抵抗RNC1、回路負極絶縁抵抗RNC2及び回路負極絶縁抵抗RNCnを区別しない場合には、回路負極絶縁抵抗RNCと記載する。
また、バスBSの絶縁抵抗は、バスBSの電路と大地Gとの間における抵抗である。
具体的には、バスBSの電路と大地Gとの間における抵抗は、バスBSの正極BSPと大地Gとの間のバス正極絶縁抵抗RPBSと、バスBSの負極BSNと大地Gとの間のバス負極絶縁抵抗RNBSとである。
したがって、直流回路DCCの正極端子と大地Gとの間の絶縁抵抗は、回路正極絶縁抵抗RPCとバス正極絶縁抵抗RPBSとの合成抵抗である正極絶縁抵抗RPである。また、直流回路DCCの負極端子と大地Gとの間の絶縁抵抗は、回路負極絶縁抵抗RNCとバス負極絶縁抵抗RNBSとの合成抵抗である負極絶縁抵抗RNである。
以降の記載において、直流回路DCCの正極絶縁抵抗RPと、負極絶縁抵抗RNとを区別しない場合には、直流回路DCCの絶縁抵抗Rと記載する。つまり、直流回路DCCの絶縁抵抗Rは、正極絶縁抵抗RPと負極絶縁抵抗RNとである。
直流回路DCCが直流回路DCCに劣化等が生じていない通常状態の場合、絶縁抵抗Rは、数MΩから数百MΩ程度の抵抗値である。したがって、直流回路DCCに劣化等が生じていない通常状態である場合、分圧抵抗Rd1及び分圧抵抗Rd2と絶縁抵抗Rとでは、絶縁抵抗Rの方が十分に大きい抵抗値である。また、接地抵抗Reと絶縁抵抗Rとでは、絶縁抵抗Rの方が十分に大きい抵抗値である。
[直流回路の絶縁抵抗の低下について]
ここで、直流回路DCCの劣化等、何らかの不具合により、絶縁抵抗Rが低下する場合がある。絶縁抵抗Rの抵抗値が低下する場合、正極BSPと中性点CPとの電位差と、負極BSNと中性点CPとの電位差とは、1:1のバランスが変化する。本例の場合、直流回路DCCにおいて、中性点CPを基準とした場合の正極BSPの電圧値である55Vと、中性点CPを基準とした場合の負極BSNの電圧値である−55Vとのバランスが変化する。具体的には、正極絶縁抵抗RPが劣化している場合、中性点CPを基準とした場合の正極BSPの電圧値が低下し、中性点CPを基準とした場合の負極BSNの電圧値が上昇する。同様に、負極絶縁抵抗RNが劣化している場合、中性点CPを基準とした場合の正極BSPの電圧値が上昇し、中性点CPを基準とした場合の負極BSNの電圧値が低下する。
直流回路DCCの絶縁抵抗Rが低下した状態を放置した場合、直流回路DCCが絶縁破壊を起こすことに伴い、故障や焼損などが生じる場合がある。
したがって、直流回路DCCの絶縁破壊を未然に防ぐためには、直流回路DCCの絶縁抵抗Rを定量的に測定し、管理することが効果的である。
以下、本実施形態の絶縁抵抗測定装置1が直流回路DCCの絶縁抵抗Rを測定する構成について説明する。
[直流回路と絶縁抵抗測定装置との接続について]
以下、図を参照して直流回路DCCと絶縁抵抗測定装置1との接続について説明する。
図2は、第1実施形態の直流回路DCCと絶縁抵抗測定装置1との接続の一例を示す図である。
図2に示す通り、絶縁抵抗測定装置1は、直流回路DCCが備える端子台TBに接続される。端子台TBは、正極端子TPと負極端子TNとアース端子TEとを備える。正極端子TPには、正極BSPが接続される。また、負極端子TNには、負極BSNが接続される。また、アース端子TEは、大地Gに接地される。したがって、絶縁抵抗測定装置1には、正極BSPと負極BSNと大地Gとが端子台TBを介して接続される。
絶縁抵抗測定装置1は、持ち運び可能な装置である。絶縁抵抗測定装置1は、直流回路DCCが設置されている機器室等を巡回する絶縁抵抗Rの測定者によって使用される。絶縁抵抗測定装置1は、測定者によって直流回路DCCが備える端子台TBを介して直流回路DCCに接続される。
絶縁抵抗測定装置1が直流回路DCCの絶縁抵抗Rを測定する際、テストターミナルTTの接続は変更される。具体的には、絶縁抵抗測定装置1が直流回路DCCの絶縁抵抗Rを測定する際、テストターミナルTTにテストプラグTPGが挿入されることにより、中性点CPと大地Gとは、切断される。
なお、上述では、絶縁抵抗測定装置1は、持ち運び可能な装置であって、直流回路DCCの絶縁抵抗Rを測定する測定者が測定の際に直流回路DCCに接続される装置である場合について説明したが、これに限れない。絶縁抵抗測定装置1は、直流回路DCCが設置される機器室等に常設されてもよい。この場合、絶縁抵抗測定装置1は、直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する絶縁抵抗Rを常時又は定期的に測定していてもよい。
[絶縁抵抗測定装置の構成について]
以下、図3を参照して絶縁抵抗測定装置1の構成について説明する。
図3は、第1実施形態の絶縁抵抗測定装置1の構成の一例を示す図である。
図3に示す通り、絶縁抵抗測定装置1は、制御部100と、測定部150と、第1正極側開閉器SP1と、第1負極側開閉器SN1と、挿入正極抵抗RIPと、挿入負極抵抗RINと、開始情報入力部160とを備える。
開始情報入力部160は、制御部100に接続される。開始情報入力部160は、絶縁抵抗Rの測定開始を示す開始情報SIを制御部100に出力する。開始情報入力部160は、例えば、スイッチである。具体的には、開始情報入力部160が直流回路DCCの絶縁抵抗Rの測定者によって押下された場合、開始情報入力部160は、制御部100に開始情報SIを出力する。
正極端子TPは、第1正極側開閉器SP1を介して測定部150に接続される。また、負極端子TNは、第1負極側開閉器SN1を介して測定部150に接続される。第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1は、例えば、継電器である。アース端子TEは、測定部150に接続される。第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1の開閉は、制御部100によって制御される。
挿入正極抵抗RIP及び挿入負極抵抗RINは、抵抗値が既知の抵抗である。また、挿入正極抵抗RIP及び挿入負極抵抗RINは、電圧を測定するために用いられる抵抗である。挿入正極抵抗RIP及び挿入負極抵抗RINは、絶縁抵抗測定装置1が直流回路DCCの絶縁抵抗Rの値を取得する際に、電圧を測定することが求められる箇所の電圧を測定するために用いられる。
以降の記載において、正極BSPの電位と、大地Gの電位との電位差を正極対大地電位差VPと記載する。また、負極BSNの電位と、大地Gの電位との電位差を負極対大地電位差VNと記載する。
挿入正極抵抗RIPは、正極対大地電位差VPを測定する際に用いられる。また、挿入負極抵抗RINは、負極対大地電位差VNを測定する際に用いられる。
以降の記載において、挿入正極抵抗RIPを第1の抵抗とも記載する。また、挿入負極抵抗RINを第2の抵抗とも記載する。
また、以降の記載において、挿入正極抵抗RIPと挿入負極抵抗RINを区別しない場合には、挿入抵抗RIと記載する。
挿入正極抵抗RIPは、大地Gと接続される。また、挿入正極抵抗RIPは、第1正極側開閉器SP1を介して正極BSPと接続される。
具体的には、挿入正極抵抗RIPは、端子tIP1と端子tIP2との2つの端子を備える。挿入正極抵抗RIPの端子tIP1と第1正極側開閉器SP1と測定部150とは接続される。また、挿入正極抵抗RIPの端子tIP2とアース端子TEとは、接続される。
また、挿入負極抵抗RINは、大地Gと接続される。また、挿入正極抵抗RIPは、第1負極側開閉器SN1を介して負極BSNと接続される。
具体的には、挿入負極抵抗RINは、端子tIN1と端子tIN2との2つの端子を備える。挿入負極抵抗RINの端子tIN1と第1負極側開閉器SN1と測定部150とは、接続される。また、挿入負極抵抗RINの端子tIN2とアース端子TEとは、接続される。
挿入正極抵抗RIPと挿入負極抵抗RINとは、同一の抵抗値である。挿入正極抵抗RIPと挿入負極抵抗RINとは、例えば、2MΩである。
なお、挿入正極抵抗RIPと挿入負極抵抗RINとは、2MΩ以外の抵抗値であってもよい。具体的には、挿入正極抵抗RIPと挿入負極抵抗RINとは、直流回路DCCの絶縁抵抗Rの良否を判定するしきい値である抵抗値であってもよい。
測定部150は、正極端子TPとアース端子TEとの間に挿入正極抵抗RIPが接続される際の、正極対大地電位差VPを正極抵抗電位差RVPとして測定する。また、測定部150は、負極端子TNとアース端子TEとの間に挿入負極抵抗RINが接続される際の、負極対大地電位差VNを負極抵抗電位差RVNとして測定する。
測定部150は、測定した正極抵抗電位差RVP及び負極抵抗電位差RVNを取得部110へ出力する。
測定部150は、例えば、アナログ・デジタル変換回路である。測定部150は、正極端子TP及び負極端子TNとアース端子TEとの電位差を測定し、測定した測定結果を示すデジタル信号に変換して制御部100へ出力する。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)を備えており、取得部110をその機能部として備える。
取得部110は、開始情報入力部160から開始情報SIが入力されたことに応じて、処理を開始する。具体的には、取得部110は、開始情報SIが入力されたことに応じて、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1の開閉を制御する。
取得部110は、第1正極側開閉器SP1の開閉を制御する正極側開閉制御信号SPSを第1正極側開閉器SP1に出力する。第1正極側開閉器SP1は、取得部110から入力される正極側開閉制御信号SPSに基づいて、その開閉が制御される。
また、取得部110は、第1負極側開閉器SN1の開閉を制御する負極側開閉制御信号SNSを第1負極側開閉器SN1に出力する。第1負極側開閉器SN1は、取得部110から入力される負極側開閉制御信号SNSに基づいて、その開閉が制御される。
取得部110には、測定部150から第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1の開閉に応じて、正極抵抗電位差RVP及び負極抵抗電位差RVNが入力される。取得部110は、正極抵抗電位差RVP及び負極抵抗電位差RVNに基づいて、直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値を取得する。絶縁抵抗Rに関する値とは、測定部150から入力される正極抵抗電位差RVPと負極抵抗電位差RVNと、取得部110が算出し、取得する正極対負極電位差VPNと正極絶縁抵抗RPの値と負極絶縁抵抗RNの値とである。
以下、取得部110に測定部150から正極抵抗電位差RVP、負極抵抗電位差RVN及び正極対負極電位差VPNが入力される詳細について説明する。
[正極抵抗電位差の入力について]
以下、取得部110に測定部150から正極抵抗電位差RVPが入力される場合について説明する。
取得部110は、第1正極側開閉器SP1を閉状態に制御し、第1負極側開閉器SN1を開状態に制御する。具体的には、取得部110は、第1正極側開閉器SP1を閉状態に制御する正極側開閉制御信号SPSを出力する。また、取得部110は、第1負極側開閉器SN1を開状態に制御する負極側開閉制御信号SNSを出力する。
第1正極側開閉器SP1は、閉状態に制御され、第1負極側開閉器SN1は、開状態に制御される。この場合、正極端子TPとアース端子TEとの間に挿入正極抵抗RIPが接続される。
以降の記載において、第1正極側開閉器SP1が閉状態に制御され、第1負極側開閉器SN1が開状態に制御される状態を第1状態と記載する。第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第1状態に制御される場合、正極端子TPとアース端子TEとの間に挿入正極抵抗RIPが正極絶縁抵抗RPと並列に接続される。
測定部150は、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第1状態に制御されることに応じて、正極絶縁抵抗RPと並列に接続された挿入正極抵抗RIPに印加される正極抵抗電位差RVPを測定する。測定部150は、測定した正極抵抗電位差RVPを取得部110に出力する。
以下、図4を参照して正極抵抗電位差RVPの概要について説明する。
図4は、第1実施形態の直流回路DCCの概要を示す第1の図である。具体的には、図4は、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第1状態に制御された場合の直流回路DCCを示す図である。
上述したように、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第1状態に制御されることにより、正極端子TPとアース端子TEとの間には、挿入正極抵抗RIPが接続される。
測定部150は、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第1状態に制御されることに応じて、正極抵抗電位差RVPを取得部110に出力する。取得部110には、測定部150から正極抵抗電位差RVPが入力される。
[負極抵抗電位差の入力について]
以下、取得部110に測定部150から負極抵抗電位差RVNが入力される場合について説明する。
図3に戻り、取得部110は、第1負極側開閉器SN1を閉状態に制御し、第1正極側開閉器SP1を開状態に制御する。具体的には、取得部110は、第1負極側開閉器SN1を閉状態に制御する負極側開閉制御信号SNSを出力する。また、取得部110は、第1正極側開閉器SP1を開状態に制御する正極側開閉制御信号SPSを出力する。
第1正極側開閉器SP1は、開状態に制御され、第1負極側開閉器SN1は、閉状態に制御される。この場合、負極端子TNとアース端子TEとの間に挿入負極抵抗RINが接続される。
以降の記載において、第1正極側開閉器SP1が開状態に制御され、第1負極側開閉器SN1が閉状態に制御される状態を第2状態と記載する。第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第2状態に制御される場合、負極端子TNとアース端子TEとの間に挿入負極抵抗RINが負極絶縁抵抗RNと並列に接続される。
測定部150は、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第2状態に制御されることに応じて、負極絶縁抵抗RNと並列に接続された挿入負極抵抗RINに印加される負極抵抗電位差RVNを測定する。測定部150は、測定した負極抵抗電位差RVNを取得部110に出力する。
以下、図5を参照して負極抵抗電位差RVNの概要について説明する。
図5は、第1実施形態の直流回路DCCの概要を示す第2の図である。具体的には、図5は、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第2状態に制御された場合の直流回路DCCを示す図である。
上述したように、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第2状態に制御されることにより、負極端子TNとアース端子TEとの間には、挿入負極抵抗RINが接続される。
測定部150は、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第2状態に制御されることに応じて、負極抵抗電位差RVNを取得部110に出力する。取得部110には、測定部150から負極抵抗電位差RVNが入力される。
[正極対負極電位差の取得について]
以下、取得部110が測定部150からの入力に基づいて正極対負極電位差VPNを算出し、取得する場合について説明する。
図3に戻り、取得部110は、第1正極側開閉器SP1を閉状態に制御し、第1負極側開閉器SN1を閉状態に制御する。具体的には、取得部110は、第1正極側開閉器SP1を閉状態に制御する正極側開閉制御信号SPSを出力する。また、取得部110は、第1負極側開閉器SN1を閉状態に制御する負極側開閉制御信号SNSを出力する。
これにより、第1正極側開閉器SP1は、閉状態に制御され、第1負極側開閉器SN1は、閉状態に制御される。この場合、正極端子TPとアース端子TEとの間に挿入正極抵抗RIPが接続される。また、この場合、負極端子TNとアース端子TEとの間に挿入負極抵抗RINが接続される。
以降の記載において、第1正極側開閉器SP1が閉状態に制御され、第1負極側開閉器SN1が閉状態に制御される状態を第3状態と記載する。つまり、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第3状態に制御される場合、正極端子TPとアース端子TEとの間に挿入正極抵抗RIPが接続され、負極端子TNとアース端子TEとの間に挿入負極抵抗RINが接続される。
以下、図6を参照して正極対負極電位差VPNの概要について説明する。
図6は、第1実施形態の直流回路DCCの概要を示す第3の図である。具体的には、図3は、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第3状態に制御された場合の直流回路DCCを示す図である。
上述したように、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第3状態に制御されることにより、正極端子TPとアース端子TEとの間には、挿入正極抵抗RIPが接続される。また、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第3状態に制御されることにより、負極端子TNとアース端子TEとの間には、挿入負極抵抗RINが接続される。
測定部150は、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第3状態に制御されることに応じて、取得部110に正極抵抗電位差RVPと負極抵抗電位差RVNとを出力する。取得部110には、測定部150から正極抵抗電位差RVPと負極抵抗電位差RVNとが入力される。取得部110は、入力された正極抵抗電位差RVPと負極抵抗電位差RVNとに基づいて、正極抵抗電位差RVPと負極抵抗電位差RVNとの和を算出する。取得部110は、正極抵抗電位差RVPと負極抵抗電位差RVNとの和を、正極対負極電位差VPNを示す値として取得する。
取得部110は、取得した第1状態における正極抵抗電位差RVPと、第2状態における負極抵抗電位差RVNと、第3状態における正極対負極電位差VPNとに基づいて、絶縁抵抗Rを取得する。
以下、取得部110が絶縁抵抗Rの値を取得する構成について説明する。
[絶縁抵抗の取得について]
上述したように、取得部110は、測定部150から入力された第1状態における正極抵抗電位差RVPと、第2状態における負極抵抗電位差RVNと、第3状態における正極対負極電位差VPNとに基づいて、直流回路DCCの絶縁抵抗Rを取得する。具体的には、取得部110は、第1状態における正極抵抗電位差RVP、第2状態における負極抵抗電位差RVN及び第3状態における正極対負極電位差VPNに基づいて、直流回路DCCの正極BSP側の絶縁抵抗Rである正極絶縁抵抗RPの値を取得する。また、取得部110は、第1状態における正極抵抗電位差RVP、第2状態における負極抵抗電位差RVN及び第3状態における正極対負極電位差VPNに基づいて、直流回路DCCの負極BSN側の絶縁抵抗Rである負極絶縁抵抗RNの値を取得する。
以降の記載において、第3状態における正極対負極電位差VPNの電圧値をVpnと記載する。また、第1状態における正極抵抗電位差RVPの電圧値をVpと記載する。また、第2状態における負極抵抗電位差RVNの電圧値をVnと記載する。また、正極絶縁抵抗RPの値をRpと記載する。また、負極絶縁抵抗RNの値をRnと記載する。
また、上述したように、挿入正極抵抗RIPと挿入負極抵抗RINとは、同一の抵抗値である。以降の記載において、挿入正極抵抗RIP及び挿入負極抵抗RINとの抵抗値をRと記載する。
RpとVpとVnとVpnとの関係式は、式(1)によって示される。
Figure 2017173263
RnとVpとVnとVpnとの関係式は、式(2)によって示される。
Figure 2017173263
上述したように、取得部110は、VpとVnとを取得する。また、取得部110は、取得したVpと、Vnとに基づき、Vpnを算出する。また、挿入抵抗RIである挿入正極抵抗RIP及び挿入負極抵抗RINは、いずれも2MΩである。したがって、式(1)及び式(2)のうち、Vp、Vn、Vpn、Rは既知の値である。
取得部110は、直流回路DCCの正極絶縁抵抗RPの抵抗値であるRpを算出する。また、取得部110は、直流回路DCCの負極絶縁抵抗RNの抵抗値であるRnを算出する。これにより、取得部110は、絶縁抵抗Rに関する値を取得する。
[絶縁抵抗測定装置の動作について]
以下、図7を参照して絶縁抵抗測定装置1の動作について説明する。
図7は、第1実施形態の絶縁抵抗測定装置1の動作の一例を示す流れ図である。
図7に示す通り、開始情報入力部160は、取得部110に開始情報SIを出力する(ステップS100)。取得部110は、開始情報入力部160から開始情報SIが入力されたか否かを判定する(ステップS110)。取得部110は、開始情報入力部160から開始情報SIが入力されるまでの間(ステップS110;NO)、現在の状態を保持する。取得部110は、開始情報入力部160から開始情報SIを取得した場合(ステップS110;YES)、処理をステップS120に進める。取得部110は、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1を第1状態に制御する正極側開閉制御信号SPSと負極側開閉制御信号SNSとを出力する(ステップS120)。測定部150は、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第1状態に制御されたことに応じて、正極抵抗電位差RVPを測定し、取得部110に出力する(ステップS130)。取得部110には、測定部150から正極抵抗電位差RVPが入力される(ステップS140)。
取得部110は、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1を第2状態に制御する正極側開閉制御信号SPSと負極側開閉制御信号SNSとを出力する(ステップS150)。測定部150は、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第2状態に制御されたことに応じて、負極抵抗電位差RVNを測定し、取得部110に出力する(ステップS160)。取得部110には、測定部150から負極抵抗電位差RVNが入力される(ステップS170)。
取得部110は、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1を第3状態に制御する正極側開閉制御信号SPSと負極側開閉制御信号SNSとを出力する(ステップS180)。測定部150は、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第3状態に制御されたことに応じて、正極抵抗電位差RVPと負極抵抗電位差RVNとを測定し、取得部110に出力する(ステップS190)。取得部110には、測定部150から正極抵抗電位差RVPと負極抵抗電位差RVNとが入力される(ステップS195)。
取得部110は、第3状態において入力された正極抵抗電位差RVPと負極抵抗電位差RVNとに基づいて、正極抵抗電位差RVPと負極抵抗電位差RVNとの和を算出する(ステップS200)。取得部110は、算出した正極抵抗電位差RVPと負極抵抗電位差RVNとの和を、正極対負極電位差VPNを示す値として取得する。取得部110は、取得した第1状態における正極抵抗電位差RVP、第2状態における負極抵抗電位差RVN及び第3状態における正極対負極電位差VPNに基づいて、正極絶縁抵抗RPの値を算出する(ステップS210)。また、取得部110は、取得した第1状態における正極抵抗電位差RVP、第2状態における負極抵抗電位差RVN及び第3状態における正極対負極電位差VPNに基づいて、負極絶縁抵抗RNの値を算出する(ステップS220)。
[第1実施形態のまとめ]
以上説明したように、本実施形態の絶縁抵抗測定装置1は、第1正極側開閉器SP1と、第1負極側開閉器SN1と、測定部150と、制御部100と、挿入抵抗RIとを備える。
絶縁抵抗測定装置1は、正極BSPと負極BSNとの中性点CPが大地Gに接地された構成を有する直流回路DCCの絶縁抵抗Rを測定する装置である。
制御部100は、CPUを備えており、取得部110をその機能部として備える。取得部110は、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1の開閉を制御する。
測定部150は、正極BSPと大地Gとの間に挿入正極抵抗RIPを接続した状態における正極BSPと大地Gとの電位差である正極抵抗電位差RVPを測定する。
また、測定部150は、負極BSNと大地Gとの間に挿入負極抵抗RINを接続した状態における負極BSNと大地Gとの電位差である負極抵抗電位差RVNを測定する。
取得部110には、第1状態、第2状態及び第3状態において測定部150が測定した正極抵抗電位差RVP、負極抵抗電位差RVNが入力される。
取得部110は、測定部150が測定した測定結果に基づいて、直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値を取得する。
具体的には、取得部110は、測定部150から絶縁抵抗Rに関する値である第1状態における正極抵抗電位差RVPと、第2状態における負極抵抗電位差RVNとを取得する。また、取得部110は、第3状態における正極抵抗電位差RVP及び負極抵抗電位差RVNを取得し、正極抵抗電位差RVPと、負極抵抗電位差RVNとの和を算出する。取得部110は、算出した正極抵抗電位差RVPと、負極抵抗電位差RVNとの和を絶縁抵抗Rに関する値である正極対負極電位差VPNとして取得する。また、取得部110は、取得した第1状態における正極抵抗電位差RVPと、第2状態における負極抵抗電位差RVNと、第3状態における正極対負極電位差VPNとに基づいて、絶縁抵抗Rに関する値である正極絶縁抵抗RP及び負極絶縁抵抗RNの値を算出する。これにより、取得部110は、絶縁抵抗Rに関する値を取得する。
ここで、従来の技術では、測定者が直流回路の絶縁抵抗を測定する際に、当該測定者が直流回路に挿入抵抗を手動で接続及び切断することが求められる場合があった。
したがって、従来の技術では、直流回路の絶縁抵抗を測定する測定者が、当該直流回路の接続を手動で変更する手間を低減することが困難である場合があった。
本実施形態の絶縁抵抗測定装置1によれば、直流回路DCCへの挿入抵抗RIの接続を自動で切替えることができる。具体的には、取得部110の制御によって第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1の接続を切替えることができる。これにより、取得部110は、正極抵抗電位差RVP、負極抵抗電位差RVNを自動で取得することができる。
本実施形態の絶縁抵抗測定装置1によれば、直流回路DCCの絶縁抵抗Rを自動で取得することができる。すなわち、本実施形態の絶縁抵抗測定装置1によれば、直流回路DCCの絶縁抵抗Rの接続を手動で変更する手間を低減することができる。
また、従来の技術では、挿入正極抵抗と挿入負極抵抗とが、1つ抵抗によって構成される場合があった。具体的には、従来の技術では、ある1つの挿入抵抗の接続を適宜変更し、正極対大地電位差と負極対大地電位差とを測定する場合があった。この場合、挿入抵抗の接続を誤って行うことにより、直流回路の正極と負極とがショートする場合があった。
したがって、従来の技術では、直流回路に挿入抵抗を接続する作業者の作業誤りによって当該直流回路が破損することを抑制することが困難であった。
本実施形態の絶縁抵抗測定装置1は、挿入抵抗RIを2つ備える。具体的には、絶縁抵抗測定装置1は、挿入正極抵抗RIP及び挿入負極抵抗RINを備える。また、挿入正極抵抗RIP及び挿入負極抵抗RINの接続は、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1によって制御される。本実施形態の絶縁抵抗測定装置1は、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1の開閉状態がいずれの状態であっても、正極BSPと負極BSNとがショートしない構成を有する。
本実施形態の絶縁抵抗測定装置1によれば、直流回路DCCに挿入抵抗RIが接続される際の作業誤りによって直流回路DCCが破損することを抑止することができる。
[第2実施形態:収束判定について]
上述したように、直流回路DCCには、回路C及び直流地絡故障継電器64Dをはじめ、各種設備が接続される。各種設備は、例えば、外来ノイズや整流器のリップル等のノイズ除去を目的としたフィルタ等である。各種設備は、その特性に応じて静電容量を有する。したがって、直流回路DCCは、当該直流回路DCCに接続される各種設備の特性に応じて、静電容量を有する。
また、第1実施形態において説明したように、絶縁抵抗測定装置1は、挿入正極抵抗RIP及び挿入負極抵抗RINを用いて、正極抵抗電位差RVP、負極抵抗電位差RVNを測定し、正極対負極電位差VPNを算出する。また、絶縁抵抗測定装置1は、測定した正極抵抗電位差RVP、負極抵抗電位差RVN及び算出した正極対負極電位差VPNに基づいて、絶縁抵抗Rに関する値を取得する。
ここで、挿入抵抗RIの抵抗値によっては、直流回路DCCが有する静電容量による過渡現象が正極抵抗電位差RVP及び負極抵抗電位差RVNの値の変動に影響する場合がある。具体的には、過渡現象が影響し、挿入抵抗RIが直流回路DCCに接続されてから正極抵抗電位差RVP及び負極抵抗電位差RVNの値が一定の値に収束するまで時間を要する場合がある。より具体的には、挿入正極抵抗RIP及び挿入負極抵抗RINの抵抗値が大きいほど、正極抵抗電位差RVP及び負極抵抗電位差RVNの値が収束するまで時間を要する場合がある。
この場合、測定部150が正極抵抗電位差RVP及び負極抵抗電位差RVNを取得部110に出力するタイミングによっては、絶縁抵抗測定装置1が取得する絶縁抵抗Rに関する値が変化する場合がある。
以下、第2実施形態の絶縁抵抗測定装置2が直流回路DCCに過渡現象が生じる場合であっても絶縁抵抗Rに関する値を精度高く測定する構成について説明する。
[絶縁抵抗測定装置の構成について]
以下、図を参照して本発明の第2実施形態について説明する。
図8は、第2実施形態の絶縁抵抗測定装置2の構成の一例を示す図である。
第1実施形態では、取得部110が測定部150から入力された正極抵抗電位差RVP、負極抵抗電位差RVN及び算出した正極対負極電位差VPNに基づいて、絶縁抵抗Rに関する値を取得する場合について説明した。
第2実施形態の絶縁抵抗測定装置2は、直流回路DCCが有する静電容量による過渡現象の収束を判定した後に測定部150が正極抵抗電位差RVP及び負極抵抗電位差RVNを測定する点において、第1実施形態とは異なる。
第1実施形態の絶縁抵抗測定装置1においても絶縁抵抗Rに関する値を取得することが可能である。直流回路DCCに過渡現象が生じる場合、第1実施形態の絶縁抵抗測定装置1と、第2実施形態の絶縁抵抗測定装置2とでは、絶縁抵抗測定装置2の方がより精度高く絶縁抵抗Rに関する値を取得することができる。
なお、上述した第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図8に示す通り、絶縁抵抗測定装置2は、制御部200と、測定部150と、第1正極側開閉器SP1と、第1負極側開閉器SN1と、挿入正極抵抗RIPと、挿入負極抵抗RINと、開始情報入力部160とを備える。
開始情報入力部160は、制御部200に接続される。
制御部200は、CPUを備えており、取得部110と収束判定部210とをその機能部として備える。
開始情報入力部160は、絶縁抵抗Rの測定開始を示す開始情報SIを制御部200に備えられた取得部110へ出力する。
取得部110は、開始情報入力部160から開始情報SIが入力されたことに応じて、処理を開始する。具体的には、取得部110は、開始情報SIが入力されたことに応じて、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1を第1状態、第2状態及び第3状態に制御する。
取得部110は、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第1状態に制御されたことに応じて、測定部150から入力された正極抵抗電位差RVPを収束判定部210に出力する。また、取得部110は、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第2状態に制御されたことに応じて、測定部150から入力された負極抵抗電位差RVNを収束判定部210に出力する。
[収束判定部の詳細について]
収束判定部210には、取得部110から第1状態における正極抵抗電位差RVP及び第2状態における負極抵抗電位差RVNが入力される。収束判定部210は、入力された正極抵抗電位差RVP及び負極抵抗電位差RVNの過渡現象による値の変化が収束し、所定の値以上の変化が見られなくなった場合、正極抵抗電位差RVP及び負極抵抗電位差RVNが収束したと判定する。
以下、図9を参照して、収束判定部210が第1状態における正極抵抗電位差RVPの収束を判定する判定の詳細について説明する。
図9は、第2実施形態の正極抵抗電位差RVPの時間推移の一例を示すグラフである。
波形WRVPは、大地Gに対する第1状態における正極抵抗電位差RVPの値の時間推移を示す。
以下、収束判定部210が取得部110から入力される第1状態における正極抵抗電位差RVPの収束の判定を行う場合を一例に説明する。収束判定部210は、取得部110から入力される第2状態における負極抵抗電位差RVNの収束の判定についても同様の判定を行う。また、第3状態における正極対負極電位差VPN及び正極対負極電位差VPNについては、取得部110から収束判定部210に対しての出力を行わず、収束判定部210において収束の判定を行わない。
上述したように、測定部150は、第1状態における正極抵抗電位差RVPを測定する。
また、上述したように、挿入抵抗RIが直流回路DCCに接続されてから正極抵抗電位差RVP及び負極抵抗電位差RVNの値が一定の値に収束するまで時間を要する場合がある。具体的には、図9に示す通り、正極抵抗電位差RVPの時間推移を示す波形WRVPは、時間が経過するにしたがって、値が収束する。より具体的には、波形WRVPは、所定の時間が経過した後、正極抵抗電位差RVPが収束した値である電位差収束値RVPCに収束する。所定の時間は、例えば、挿入正極抵抗RIPが正極BSP及び大地Gとの間又は負極BSN及び大地Gとの間に接続されてから直流回路DCCが有する静電容量に電荷が充電されるまでの時間である。また、電位差収束値RVPCは、直流回路DCCが有する静電容量に電荷が充電された際の正極抵抗電位差RVPの値である。
収束判定部210には、第1正極側開閉器SP1及び第1負極側開閉器SN1が第1状態に制御されたことに応じて測定部150が出力した正極抵抗電位差RVPが取得部110を介して入力される。ここで、取得部110から収束判定部210に正極抵抗電位差RVPが入力された時刻は、時刻t0である。
収束判定部210は、時刻t0における電圧値VVである電圧値VV1を取得する。電圧値VVは、大地Gに対する正極抵抗電位差RVPの値である。
また、収束判定部210は、時刻t0から予め設定された時間である設定時間Δtが経過した後の時刻t1における電圧値VVである電圧値VV2を取得する。
ここで、設定時間Δtは、直流回路DCCの静電容量に充電される電荷量に変化が生じるまでに要する時間である。具体的には、設定時間Δtは、数秒程度の時間である。
収束判定部210は、設定時間Δtが経過する前の電圧値VVと設定時間Δtが経過した後の電圧値VVとの値を比較する。以降の記載において、設定時間Δtが経過する前の電圧値VVと設定時間Δtが経過した後の電圧値VVとの差の絶対値を電圧変化値ΔVと記載する。
収束判定部210は、設定時間Δtが経過することによって生じる電圧変化値ΔVの値が閾値THより大きい場合、正極抵抗電位差RVPが収束していないと判定する。
閾値THとは、例えば、設定時間Δtが示す時間の間に正極抵抗電位差RVPが過渡現象によって変化した場合の電圧変化値ΔVの最小値である。
また、収束判定部210は、設定時間Δt経過によって生じる電圧変化値ΔVが閾値THより小さい場合、正極抵抗電位差RVPが収束したと判定する。
具体的には、図9に示す通り、収束判定部210は、時刻t0における電圧値VV1と、時刻t0から設定時間Δtが経過した後の時刻t1における電圧値VVである電圧値VV2とに基づいて、電圧変化値ΔV1を算出する。電圧変化値ΔV1は、時刻t0における電圧値VV1と、時刻t1における電圧値VV2との電圧変化値ΔVである。
収束判定部210は、算出した電圧変化値ΔV1が閾値THより大きい場合、正極抵抗電位差RVPが収束していないと判定する。また、電圧変化値ΔV1が閾値THより小さい場合、正極抵抗電位差RVPが収束したと判定する。
収束判定部210は、正極抵抗電位差RVPが収束したと判定されるまでの間、電圧変化値ΔVを算出する。
なお、上述では、収束判定部210は、電圧変化値ΔVが閾値THより小さい場合、正極抵抗電位差RVPが収束したと判定する場合について説明したが、これに限られない。正極抵抗電位差RVPが振幅を伴って収束する場合、収束判定部210は、電圧変化値ΔVが閾値THより小さいと複数回判定した場合に正極抵抗電位差RVPが収束したと判定してもよい。例えば、収束判定部210は、電圧変化値ΔVが閾値THより小さいと30回程度判定した場合、正極抵抗電位差RVPが収束したと判定してもよい。
収束判定部210は、収束したと判定した場合、正極抵抗電位差RVP及び負極抵抗電位差RVNを取得部110に出力する。
取得部110は、第3状態において算出した正極対負極電位差VPNと、収束判定部210から入力された第1状態における正極抵抗電位差RVP及び第2状態における負極抵抗電位差RVNとに基づいて、直流回路DCCの絶縁抵抗Rである正極絶縁抵抗RPと負極絶縁抵抗RNとを取得する。
取得部110が絶縁抵抗Rに関する値を取得する手法については第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
[第2実施形態のまとめ]
以上説明したように、本実施形態の絶縁抵抗測定装置2は、第1正極側開閉器SP1と、第1負極側開閉器SN1と、測定部150と、開始情報入力部160と、制御部200と、挿入抵抗RIを備える。
制御部200は、CPUを備えており、取得部110と、収束判定部210とをその機能部として備える。
測定部150は、正極BSPと大地Gとの間に挿入正極抵抗RIPを接続した状態での正極BSPと大地Gとの電位差である正極抵抗電位差RVPを測定する。
また、測定部150は、負極BSNと大地Gとの間に挿入負極抵抗RINを接続した状態において、負極BSNと大地Gとの電位差である負極抵抗電位差RVNを測定する。
測定部150は、測定した正極抵抗電位差RVP及び負極抵抗電位差RVNを取得部110に出力する。
収束判定部210には、測定部150が測定した第1状態における正極抵抗電位差RVPと第2状態における負極抵抗電位差RVNとが取得部110を介して入力される。収束判定部210は、入力された第1状態における正極抵抗電位差RVPと第2状態における負極抵抗電位差RVNとの値について収束条件を満たすか否かを判定する。収束判定部210は、収束したと判定した第1状態における正極抵抗電位差RVP及び第2状態における負極抵抗電位差RVNを取得部110に出力する。
取得部110には、収束判定部210によって収束したと判定された第1状態における正極抵抗電位差RVP及び第2状態における負極抵抗電位差RVNが収束判定部210から入力される。
取得部110は、測定部150の測定結果が収束条件を満たすと収束判定部210が判定した値を用いて直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値を取得する。
具体的には、取得部110は、収束判定部210が収束条件を満たすと判定した第1状態における正極抵抗電位差RVP及び第2状態における負極抵抗電位差RVNと、第3状態における正極対負極電位差VPNとに基づいて、直流回路DCCの絶縁抵抗Rである正極絶縁抵抗RP及び負極絶縁抵抗RNの値を取得する。
本実施形態の絶縁抵抗測定装置2は、第1状態における正極抵抗電位差RVP及び第2状態における負極抵抗電位差RVNについて、直流回路DCCの過渡現象による値の変化が収束したか否か収束判定を行う。また、絶縁抵抗測定装置2は、第1状態における正極抵抗電位差RVP及び第2状態における負極抵抗電位差RVNが収束したと判定された場合、判定された第1状態における正極抵抗電位差RVP及び第2状態における負極抵抗電位差RVNを絶縁抵抗Rの値の算出に用いる。
したがって、本実施形態の絶縁抵抗測定装置2によれば、直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値をより精度高く取得することができる。
なお、上述では、収束判定部210が第1状態における正極抵抗電位差RVP及び第2状態における負極抵抗電位差RVNの収束を判定する場合について説明したが、これに限られない。収束判定部210は、第1状態における正極抵抗電位差RVP及び第2状態における負極抵抗電位差RVNのうち、少なくとも1つの値の収束を判定してもよい。
[従来技術:挿入抵抗の値に応じた絶縁抵抗の精度について]
上述では、正極抵抗電位差RVP、負極抵抗電位差RVNの測定の際に、2MΩの挿入抵抗RIを使用する場合について説明した。
ここで、挿入抵抗RIの抵抗値と、直流回路DCCの絶縁抵抗Rの抵抗値とが乖離している場合、絶縁抵抗測定装置2が取得する絶縁抵抗Rの値に誤差が生じる場合がある。
以下、絶縁抵抗測定装置2が正極絶縁抵抗RPを取得する場合を一例に説明する。
上述したように、正極絶縁抵抗RPは、式(1)によって示される。
ここで、式(1)の第1項であるR(Vpn/Vn)は、定数であるR及びVpnと、変数であるVnとによって構成される。第1項の場合、Rが示す挿入抵抗RIの抵抗値が小さいほど、Vnである負極抵抗電位差RVNの値が小さくなり、負極抵抗電位差RVNの計測に誤差が生じやすい。また、負極絶縁抵抗RNについても同様に、Rが示す挿入抵抗RIの抵抗値が小さいほど、Vpである正極抵抗電位差RVPの値が小さくなり、正極抵抗電位差RVPの計測に誤差が生じやすい。
また、式(1)の第2項であるR(Vp/Vn)は、定数であるRと、変数であるVp及びVnによって構成される。第2項の場合、Rが示す挿入抵抗RIの抵抗値と絶縁抵抗Rの抵抗値とが近い値であるほど、計測に誤差が生じにくい。しかし、絶縁抵抗Rが劣化等によって変化し、挿入抵抗RIの抵抗値と絶縁抵抗Rの抵抗値とに差が生じる場合、計測に誤差が生じやすい。
また、式(1)の第3項は、定数であるRによって構成される。よって、第3項は、計測の誤差に影響しない。
以下、直流回路DCCの絶縁抵抗Rの抵抗値と、挿入抵抗RIの抵抗値とが乖離している場合、絶縁抵抗測定装置2が取得する絶縁抵抗Rの誤差について説明する。
具体的には、直流回路DCCの絶縁抵抗Rが100MΩであって、挿入抵抗RIが100kΩである場合、絶縁抵抗測定装置2が取得する絶縁抵抗Rの誤差について説明する。この場合、式(1)より、Vp及びVnは、いずれも0.11Vである。
ここで、絶縁抵抗測定装置2が備える測定部150の測定誤差によってVnに+0.1Vの誤差が生じた場合、式(1)から算出される正極絶縁抵抗RPの値は、52.3MΩである。これは、正極絶縁抵抗RPが100MΩである直流回路DCCに対して、絶縁抵抗測定装置2が取得した正極絶縁抵抗RPが52.3MΩであることを示す。
直流回路DCCの絶縁抵抗Rの抵抗値と、挿入抵抗RIの抵抗値とが乖離している場合、絶縁抵抗測定装置2が取得する絶縁抵抗Rの抵抗値は、直流回路DCCの絶縁抵抗Rの抵抗値と大きく異なる。
すなわち、挿入抵抗RIの抵抗値として、直流回路DCCの絶縁抵抗Rの抵抗値と近い値を選定することにより、より精度高く絶縁抵抗Rの値を取得することができる。
[第3実施形態:挿入抵抗の選定]
以下、図を参照して本発明の第3実施形態について説明する。
図10は、第3実施形態の絶縁抵抗測定装置3の構成の一例を示す図である。
第3実施形態の絶縁抵抗測定装置3は、直流回路DCCの絶縁抵抗Rの値と近い抵抗値である挿入抵抗RIを用いて当該絶縁抵抗Rを取得する点において、第1実施形態及び第2実施形態と異なる。
なお、上述した第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図10に示す通り、絶縁抵抗測定装置3は、制御部300と測定部150と開始情報入力部160と第1正極側開閉器SP1と第2正極側開閉器SP2と第1負極側開閉器SN1と第2負極側開閉器SN2と挿入抵抗RIと挿入正極低抵抗LRIPと挿入負極低抵抗LRINとを備える。
挿入正極低抵抗LRIPは、大地Gと接続される。また、挿入正極低抵抗LRIPは、第2正極側開閉器SP2を介して正極BSPと接続される。
具体的には、挿入正極低抵抗LRIPは、端子tIP3と端子tIP4とを備える。挿入正極低抵抗LRIPの端子tIP3と第2正極側開閉器SP2とは、接続される。また、挿入正極低抵抗LRIP端子tIP4とアース端子TEとは、接続される。また、第2正極側開閉器SP2と正極端子TPとは、接続される。
挿入負極低抵抗LRINは、大地Gと接続される。また、挿入負極低抵抗LRINは、第2負極側開閉器SN2を介して負極BSNと接続される。
具体的には、挿入負極低抵抗LRINは、端子tIN3と端子tIN4とを備える。挿入負極低抵抗LRINの端子tIN3と第2負極側開閉器SN2とは接続される。また、挿入負極低抵抗LRINの端子tIN4とアース端子TEとは接続される。また、第2負極側開閉器SN2と負極端子TNとは、接続される。
以降の記載において、挿入正極低抵抗LRIPと挿入負極低抵抗LRINとを区別しない場合には、挿入低抵抗LRIと記載する。
挿入正極低抵抗LRIPと挿入負極低抵抗LRINとは、同一の抵抗値である。挿入正極低抵抗LRIPと挿入負極低抵抗LRINとは、例えば、100kΩである。
なお、挿入低抵抗LRIは、抵抗値が100kΩの抵抗であってもよく、100kΩ以外の抵抗であってもよい。例えば、挿入低抵抗LRIは、直流回路DCCの絶縁抵抗Rが絶縁破壊を起こした場合に、挿入低抵抗LRIに流入する電流によって当該挿入低抵抗LRIが破壊されない抵抗値であれば、いずれの抵抗値であってもよい。
また、絶縁抵抗Rが絶縁破壊を起こした場合、挿入低抵抗LRIには、当該挿入低抵抗LRIに正極対負極電位差VPNが示す電圧が印加されることに伴い、事故電流が流れる。この場合、挿入低抵抗LRIに流れる事故電流の電流値によっては、直流回路DCCに接続される他の機器に事故電流が流入することにより、他の機器が誤作動する場合がある。挿入低抵抗LRIは、挿入低抵抗LRIに流れる事故電流が直流回路DCCに接続される他の機器に流れることにより、当該他の機器が誤作動しない抵抗値が設定される。具体的には、挿入低抵抗LRIは、当該挿入低抵抗LRIに流れる電流が数mAを超えないように設定された抵抗値であれば、いずれの抵抗値であってもよい。
制御部300は、CPUを備えており、取得部310をその機能部として備える。
取得部310は、第1正極側開閉器SP1、第2正極側開閉器SP2、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2の開閉を制御する。
具体的には、取得部310は、第1正極側開閉器SP1及び第2正極側開閉器SP2を制御する正極側開閉制御信号SPSを第1正極側開閉器SP1及び第2正極側開閉器SP2に出力する。第1正極側開閉器SP1及び第2正極側開閉器SP2は、取得部310から入力される正極側開閉制御信号SPSに基づいて、その開閉が制御される。
また、取得部310は、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2を制御する負極側開閉制御信号SNSを第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2に出力する。第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2は、取得部310から入力される負極側開閉制御信号SNSに基づいて、その開閉が制御される。
上述したように、取得部310は、測定部150から第1状態における正極抵抗電位差RVP及び第2状態における負極抵抗電位差RVNを取得する。また、取得部310は、第3状態において入力された正極抵抗電位差RVPと負極抵抗電位差RVNとに基づいて、正極抵抗電位差RVPと負極抵抗電位差RVNとの和を算出する。取得部310は、算出した正極抵抗電位差RVPと負極抵抗電位差RVNとの和を、正極対負極電位差VPNを示す値として取得する。また、取得部310は、取得した第1状態における正極抵抗電位差RVP、第2状態における負極抵抗電位差RVN及び第3状態における正極対負極電位差VPNに基づいて、直流回路DCCの絶縁抵抗Rの値を算出する。
また、取得部310は、第1状態における正極抵抗電位差RVP、第2状態における負極抵抗電位差RVN及び第3状態における正極対負極電位差VPNに基づいて算出し、取得した直流回路DCCの絶縁抵抗Rの値を判定する。取得部310は、絶縁抵抗Rの値が10MΩより小さいと判定する場合には、正極低抵抗電位差LRVP及び負極低抵抗電位差LRVNを測定する。取得部310は、取得した正極低抵抗電位差LRVP及び負極低抵抗電位差LRVNと、算出した正極対負極電位差VPNとに基づいて、絶縁抵抗Rを取得する。
正極低抵抗電位差LRVPは、正極端子TPとアース端子TEとの間に挿入正極抵抗RIPと挿入正極低抵抗LRIPとが並列に接続された場合の正極対大地電位差VPである。また、負極低抵抗電位差LRVNは、負極端子TNとアース端子TEとの間に挿入負極抵抗RINと挿入負極低抵抗LRINとが並列に接続された場合の負極対大地電位差VNである。
なお、上述では、取得部310が正極抵抗電位差RVP、負極抵抗電位差RVN及び正極対負極電位差VPNに基づいて絶縁抵抗Rの値を算出し、取得した値を判定し、判定した結果に応じて正極低抵抗電位差LRVP、負極低抵抗電位差LRVN及び正極対負極電位差VPNを取得し、絶縁抵抗Rを算出する場合について説明したが、これに限られない。取得部310は、正極抵抗電位差RVP、負極抵抗電位差RVN及び正極対負極電位差VPNに基づく絶縁抵抗Rと、正極低抵抗電位差LRVP、負極低抵抗電位差LRVN及び正極対負極電位差VPNに基づく絶縁抵抗Rとの2つを取得してもよい。また、取得部310は、正極低抵抗電位差LRVP、負極低抵抗電位差LRVN及び正極対負極電位差VPNに基づく絶縁抵抗Rのみを取得してもよい。
[正極低抵抗電位差の入力について]
以下、取得部310が測定部150から正極低抵抗電位差LRVPが入力される場合について説明する。
取得部310は、第1正極側開閉器SP1及び第2正極側開閉器SP2を閉状態に制御し、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2を開状態に制御する。具体的には、取得部310は、第1正極側開閉器SP1及び第2正極側開閉器SP2を閉状態に制御する正極側開閉制御信号SPSを出力する。また、取得部310は、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2を開状態に制御する負極側開閉制御信号SNSを出力する。
第1正極側開閉器SP1及び第2正極側開閉器SP2は閉状態に制御され、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2は、開状態に制御される。この場合、正極端子TPとアース端子TEとの間に挿入正極抵抗RIPと挿入正極低抵抗LRIPとが正極絶縁抵抗RPと並列に接続される。
以降の記載において、第1正極側開閉器SP1及び第2正極側開閉器SP2が閉状態に制御され、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2が開状態に制御される状態を第4状態と記載する。つまり、第1正極側開閉器SP1、第2正極側開閉器SP2、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2が第4状態に制御される場合、正極端子TPとアース端子TEとの間に挿入正極抵抗RIPと挿入正極低抵抗LRIPと正極絶縁抵抗RPとが並列に接続される。
測定部150は、第1正極側開閉器SP1、第2正極側開閉器SP2、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2が第4状態に制御されることに応じて、正極低抵抗電位差LRVPを取得部310に出力する。取得部310には、測定部150から第4状態における正極低抵抗電位差LRVPが入力される。
[負極低抵抗電位差の入力]
以下、取得部310に、測定部150から負極低抵抗電位差LRVNが入力される場合について説明する。
取得部310は、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2を閉状態に制御し、第1正極側開閉器SP1及び第2正極側開閉器SP2を開状態に制御する。具体的には、取得部310は、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2を閉状態に制御する負極側開閉制御信号SNSを出力する。また、取得部310は、第1正極側開閉器SP1及び第2正極側開閉器SP2を開状態に制御する正極側開閉制御信号SPSを出力する。
第1正極側開閉器SP1及び第2正極側開閉器SP2は、開状態に制御され、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2は、閉状態に制御される。この場合、負極端子TNとアース端子TEとの間に挿入負極抵抗RINと挿入負極低抵抗LRINとが負極絶縁抵抗RNと並列に接続される。
以降の記載において、第1正極側開閉器SP1及び第2正極側開閉器SP2が開状態に制御され、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2が閉状態に制御される状態を第5状態と記載する。つまり、第1正極側開閉器SP1、第2正極側開閉器SP2、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2が第5状態に制御される場合、負極端子TNとアース端子TEとの間に挿入負極抵抗RINと挿入負極低抵抗LRINと負極絶縁抵抗RNとが並列に接続される。
測定部150は、第1正極側開閉器SP1、第2正極側開閉器SP2、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2が第5状態に制御されることに応じて、負極低抵抗電位差LRVNを取得部310に出力する。取得部310には、測定部150から第5状態における負極低抵抗電位差LRVNが入力される。
[正極対負極電位差の取得について]
以下、取得部310が、測定部150からの入力に基づいて正極対負極電位差VPNを算出し、取得する場合について説明する。
取得部310は、第1正極側開閉器SP1、第2正極側開閉器SP2、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2を閉状態に制御する。具体的には、取得部310は、第1正極側開閉器SP1及び第2正極側開閉器SP2を閉状態に制御する正極側開閉制御信号SPSを出力する。また、取得部310は、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2を閉状態に制御する負極側開閉制御信号SNSを出力する。
これにより、第1正極側開閉器SP1、第2正極側開閉器SP2、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2は、閉状態に制御される。この場合、正極端子TPとアース端子TEとの間に挿入正極抵抗RIP及び挿入正極低抵抗LRIPが並列に接続され、負極端子TNとアース端子TEとの間に挿入負極抵抗RIN及び挿入負極低抵抗LRINが並列に接続される。
以降の記載において、第1正極側開閉器SP1、第2正極側開閉器SP2、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2が閉状態に制御される状態を第6状態と記載する。つまり、第1正極側開閉器SP1、第2正極側開閉器SP2、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2が第6状態に制御される場合、正極端子TPとアース端子TEとの間に挿入正極抵抗RIPと挿入正極低抵抗LRIPとが並列に接続され、負極端子TNとアース端子TEとの間に挿入負極抵抗RINと挿入負極低抵抗LRINとが並列接続される。
測定部150は、第1正極側開閉器SP1、第2正極側開閉器SP2、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2が第6状態に制御されることに応じて、取得部310に正極低抵抗電位差LRVPと負極低抵抗電位差LRVNとを出力する。取得部310には、測定部150から正極低抵抗電位差LRVPと、負極低抵抗電位差LRVNとが入力される。取得部110は、入力された正極低抵抗電位差LRVPと負極低抵抗電位差LRVNとに基づいて、正極低抵抗電位差LRVPと負極低抵抗電位差LRVNとの和を算出する。取得部310は、算出した正極低抵抗電位差LRVPと負極低抵抗電位差LRVNとの和を、正極対負極電位差VPNを示す値として取得する。
取得部310は、第4状態における正極低抵抗電位差LRVPと、第5状態における負極低抵抗電位差LRVNと、第6状態における正極対負極電位差VPNに基づいて、絶縁抵抗Rを取得する。
以下、取得部310の絶縁抵抗Rの取得の詳細について説明する。
[絶縁抵抗の取得について]
上述したように、取得部310は、測定部150から入力された第4状態における正極低抵抗電位差LRVPと、第5状態における負極低抵抗電位差LRVNと、第6状態における正極対負極電位差VPNとに基づいて、直流回路DCCの絶縁抵抗Rを取得する。
具体的には、取得部310は、第4状態における正極低抵抗電位差LRVP、第5状態における負極低抵抗電位差LRVN及び第6状態における正極対負極電位差VPNに基づいて、直流回路DCCの正極BSP側の絶縁抵抗Rである正極絶縁抵抗RPの値を取得する。また、取得部310は、第4状態における正極低抵抗電位差LRVP、第5状態における負極低抵抗電位差LRVN及び第6状態における正極対負極電位差VPNに基づいて、直流回路DCCの負極BSN側の絶縁抵抗Rである負極絶縁抵抗RNの値を取得する。
以降の記載において、正極対負極電位差VPNの電圧値をVpnと記載する。また、正極低抵抗電位差LRVPの電圧値をVpと記載する。また、負極低抵抗電位差LRVNの電圧値をVnと記載する。また、正極絶縁抵抗RPの値をRpと記載する。また、負極絶縁抵抗RNの値をRnと記載する。
また、上述したように、挿入正極抵抗RIPと挿入負極抵抗RINとは、同一の抵抗値である。また、上述したように、挿入正極低抵抗LRIPと挿入負極低抵抗LRINとは同一の抵抗値である。つまり、挿入正極抵抗RIP及び挿入正極低抵抗LRIPを並列に接続した場合の合成抵抗の抵抗値と、挿入負極抵抗RIN及び挿入負極低抵抗LRINを並列に接続した場合の合成抵抗の抵抗値とは同一の抵抗値である。
以降の記載において、挿入正極抵抗RIP及び挿入正極低抵抗LRIPを並列に接続した場合の合成抵抗の抵抗値と、挿入負極抵抗RIN及び挿入負極低抵抗LRINを並列に接続した場合の合成抵抗の抵抗値とを、Rと記載する。
上述したように、RpとVpとVnとVpnとの関係式は、式(1)によって示される。また、上述したように、RpとVpとVnとVpnとの関係式は、式(2)によって示される。
取得部310は、VpとVnとを取得する。また、取得部110は、取得したVpと、Vnとに基づき、Vpnを算出する。したがって、式(1)及び式(2)のうち、Vp、Vn、Vpn及びRは既知の値である。
取得部310は、直流回路DCCの正極絶縁抵抗RPの抵抗値であるRpを取得する。また、取得部310は、直流回路DCCの負極絶縁抵抗RNの抵抗値であるRnを取得する。
なお、上述では、制御部300が取得部310のみを備える場合について説明したが、これに限られない。制御部300は、収束判定部210を備えていてもよい。この場合、収束判定部210は、取得部310から入力された第4状態における正極低抵抗電位差LRVP及び第5状態における負極低抵抗電位差LRVNの値の収束を判定し、判定した値を取得部310に出力してもよい。また、取得部310は、取得した第6状態における正極対負極電位差VPNと、収束判定部210が収束を判定した第4状態における正極低抵抗電位差LRVP及び第5状態における負極低抵抗電位差LRVNとに基づいて、絶縁抵抗Rを算出してもよい。
[第3実施形態のまとめ]
以上説明したように、本実施形態の絶縁抵抗測定装置3は、制御部300、測定部150、開始情報入力部160、第1正極側開閉器SP1、第2正極側開閉器SP2、第1負極側開閉器SN1、第2負極側開閉器SN2、挿入抵抗RI及び挿入低抵抗LRIを備える。
制御部300は、CPUを備えており、取得部310をその機能部として備える。
取得部310は、第1正極側開閉器SP1、第2正極側開閉器SP2、第1負極側開閉器SN1及び第2負極側開閉器SN2の開閉を制御する。
測定部150は、正極BSPと大地Gとの間に挿入正極抵抗RIPと挿入正極低抵抗LRIPとを並列に接続した状態での正極BSPと大地Gとの電位差である正極低抵抗電位差LRVPを測定する。
また、測定部150は、負極BSNと大地Gとの間に挿入正極抵抗RIPと挿入負極低抵抗LRINとを並列に接続した状態での負極BSNと大地Gとの電位差である負極低抵抗電位差LRVNを測定する。
取得部310には、第4状態、第5状態及び第6状態において測定部150が測定した正極低抵抗電位差LRVP及び負極低抵抗電位差LRVNが入力される。
取得部310は、測定部150が測定した測定結果に基づいて、直流回路DCCの絶縁抵抗Rの値を取得する。
具体的には、取得部310は、測定部150から絶縁抵抗Rに関する値である第4状態における正極低抵抗電位差LRVPと、第5状態における負極低抵抗電位差LRVNとを取得する。また、取得部310は、第6状態における正極低抵抗電位差LRVPと、負極低抵抗電位差LRVNとを取得し、正極低抵抗電位差LRVPと、負極低抵抗電位差LRVNとの和を算出する。取得部310は、正極低抵抗電位差LRVPと、負極低抵抗電位差LRVNとの和を絶縁抵抗Rに関する値である正極対負極電位差VPNとして取得する。また、取得部310は、取得した第4状態における正極低抵抗電位差LRVPと、第5状態における負極低抵抗電位差LRVNと、第6状態における正極対負極電位差VPNとに基づいて、直流回路DCCの絶縁抵抗Rである正極絶縁抵抗RP及び負極絶縁抵抗RNの値を取得する。
ここで、従来の技術では、直流回路の絶縁抵抗を測定する際に用いられる挿入抵抗の抵抗値が一意に設定される場合があった。直流回路の絶縁抵抗の値と、挿入抵抗の抵抗値とが乖離している場合には、直流回路の絶縁抵抗の値をより精度高く取得することが困難である場合があった。
本実施形態の絶縁抵抗測定装置3は、正極抵抗電位差RVP、負極抵抗電位差RVN及び正極対負極電位差VPNに基づいて、絶縁抵抗Rを取得する。また、絶縁抵抗測定装置3は、取得した絶縁抵抗Rの値が挿入抵抗RIの抵抗値と挿入低抵抗LRIの抵抗値とのうち、挿入低抵抗LRIの抵抗値に近い場合には、正極低抵抗電位差LRVP、負極低抵抗電位差LRVN及び正極対負極電位差VPNに基づいて、絶縁抵抗Rの値を取得する。
本実施形態の絶縁抵抗測定装置3によれば、挿入抵抗RI又は挿入低抵抗LRIのうち、直流回路DCCの絶縁抵抗Rの値と近い抵抗値である抵抗を用いることにより、直流回路DCCの絶縁抵抗Rの値をより精度高く取得することができる。
[変形例1:絶縁抵抗に関する値の記憶について]
以下、図を参照して本発明の第3実施形態に係る変形例1について説明する。
図11は、変形例1の絶縁抵抗測定装置4の構成の一例を示す図である。
第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態では、絶縁抵抗測定装置1が絶縁抵抗Rを取得する構成について説明した。
変形例1では、絶縁抵抗測定装置4が取得した絶縁抵抗Rに関する値と当該絶縁抵抗Rを取得した日時Dとを関連付けて記憶する点において、第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態とは異なる。
なお、上述した第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態と同様の構成及び動作については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図11に示す通り、絶縁抵抗測定装置4は、制御部300、測定部150、開始情報入力部160、第1正極側開閉器SP1、第2正極側開閉器SP2、第1負極側開閉器SN1、第2負極側開閉器SN2、挿入抵抗RI、挿入低抵抗LRI及び記憶部410を備える。
記憶部410には、制御部300が備える取得部310が取得した取得情報TIが記憶される。取得情報TIは、取得部310が取得した直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値と、取得部310が直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値を取得した日時Dとが対応付けられた情報である。
直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値は、取得部310が取得した第1状態における正極抵抗電位差RVPの電圧値、第2状態における負極抵抗電位差RVNの電圧値及び第
3状態における正極対負極電位差VPNの電圧値を含む。また、直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値は、第1状態における正極抵抗電位差RVP、第2状態における負極抵抗電位差RVN及び第3状態における正極対負極電位差VPNに基づいて、取得部310が算出した絶縁抵抗Rの抵抗値を含む。
また、直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値は、取得部310が取得した第4状態における正極低抵抗電位差LRVPの電圧値及び第5状態における負極低抵抗電位差LRVNの電圧値を含む。
以下、図12を参照して取得情報TIの詳細について説明する。
図12は、変形例1の取得情報TIの一例を表す表を示す図である。
図12に示す通り、取得情報TIは、取得部310が取得した絶縁抵抗Rに関する値と、当該絶縁抵抗Rに関する値を取得した日時Dとが対応付けられた情報である。
本例では、取得部310が直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値を1日毎に取得する。したがって、取得情報TIには、1日毎の直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値が含まれる。
以上説明したように、変形例1の絶縁抵抗測定装置4は、制御部300、測定部150、開始情報入力部160、記憶部410、第1正極側開閉器SP1、第2正極側開閉器SP2、第1負極側開閉器SN1、第2負極側開閉器SN2、挿入正極抵抗RIP、挿入負極抵抗RIN、挿入低抵抗LRIを備える。
記憶部410には、制御部100が備える取得部310が取得した取得情報TIが記憶される。取得情報TIは、取得部310が取得した直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値と、取得部310が直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値を取得した日時Dとが対応付けられた情報である。記憶部410には、取得部310が取得した第1状態における正極抵抗電位差RVPを示す値と、第2状態における負極抵抗電位差RVNを示す値と、第3状態における正極対負極電位差VPNを示す値と、第4状態における正極低抵抗電位差LRVPを示す値と、第5状態における負極低抵抗電位差LRVNを示す値と、取得部310が第1状態における正極抵抗電位差RVP、第2状態における負極抵抗電位差RVN及び第3状態における正極対負極電位差VPNに基づいて算出し、取得した直流回路DCCの絶縁抵抗Rの抵抗値と、日時Dとが含まれる取得情報TIが記憶される。
本実施形態の絶縁抵抗測定装置4によれば、直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値と、直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値を取得した日時Dとが対応付けられた取得情報TIを記憶することができる。つまり、本実施形態の絶縁抵抗測定装置4によれば、直流回路DCCの絶縁抵抗Rの劣化の程度を定量的及び経時的に観測することができる。
絶縁抵抗測定装置4を利用することにより、記憶部410に記憶される取得情報TIをPC(Personal Computer)等によって処理することができる。
絶縁抵抗測定装置4を利用することにより、直流回路DCCを保守管理する保守管理者は、記憶部410に記憶された取得情報TIを参照し、複数日分の直流回路DCCの絶縁抵抗Rを一度に確認することができる。
また、絶縁抵抗測定装置4を利用することにより、直流回路DCCの保守管理者は、記憶部410に記憶された取得情報TIを参照し、絶縁抵抗Rに変化があった日時Dを参照することができる。
また、絶縁抵抗測定装置4がネットワークに接続されており、直流回路DCCの保守管理者が記憶部410に記憶される取得情報TIを、ネットワークを介して確認する構成とすることも可能である。この場合、本実施形態の絶縁抵抗測定装置4によれば、直流回路DCCの絶縁抵抗Rに変化があったことを、ネットワークを介して確認することができる。また、この場合、絶縁抵抗測定装置4によれば、直流回路DCCが設置されている機器室等に保守管理者が巡回する手間を低減することができる。
なお、上述では、取得情報TIは、正極抵抗電位差RVPと、負極抵抗電位差RVNと、正極対負極電位差VPNと、正極低抵抗電位差LRVPと、負極低抵抗電位差LRVNと、絶縁抵抗Rとが日時Dに対応付けられた情報である場合について説明したが、これに限られない。
取得情報TIは、正極抵抗電位差RVPと、負極抵抗電位差RVNと、正極対負極電位差VPNと、正極低抵抗電位差LRVPと、負極低抵抗電位差LRVNと、絶縁抵抗Rとのうち、少なくとも1つと、日時Dとが対応付けられた情報であってもよい。
また、上述では、取得情報TIが、取得部310が取得した直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値と、取得部310が直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値を取得した日時Dとが対応付けられた情報である場合について説明したが、これに限られない。
取得情報TIは、取得部310が取得した直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値と、取得部310が直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値を取得した時刻とが対応付けられた情報であってもよい。
また、上述では、取得情報TIに含まれる日時Dが、取得部310が直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値を取得した日時Dである場合について説明したが、これに限られない。
日時Dは、測定部150が正極抵抗電位差RVPと、負極抵抗電位差RVNと、正極対負極電位差VPNと、正極低抵抗電位差LRVPと、負極低抵抗電位差LRVNとのうち、いずれかを測定した日時であってもよい。
また、上述では、取得情報TIに含まれる直流回路DCCの絶縁抵抗Rの値が、第1状態における正極抵抗電位差RVP、第2状態における負極抵抗電位差RVN及び第3状態における正極対負極電位差VPNに基づいて取得部310が算出した値である場合について説明したが、これに限られない。取得情報TIに含まれる直流回路DCCの絶縁抵抗Rの値は、第4状態における正極低抵抗電位差LRVPを示す値と、第5状態における負極低抵抗電位差LRVNを示す値と、第6状態における正極対負極電位差VPNを示す値とに基づいて、取得部310が算出した絶縁抵抗Rの値であってもよい。
[変形例2:絶縁抵抗に関する値の表示について]
以下、図13を参照して、第3実施形態及び変形例1に係る変形例2ついて説明する。
図13は、変形例2の絶縁抵抗測定装置5の構成の一例を示す図である。
変形例2では、絶縁抵抗測定装置5が表示部DPを備えており、絶縁抵抗Rに関する情報を取得し、表示部DPに表示する点において、第3実施形態とは異なる。
なお、上述した第1実施形態、第2実施形態、第3実施系形態及び変形例1と同様の構成及び動作については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図13に示す通り、絶縁抵抗測定装置5は、制御部500、測定部150、開始情報入力部160、第1正極側開閉器SP1、第2正極側開閉器SP2、第1負極側開閉器SN1、第2負極側開閉器SN2、挿入抵抗RI及び挿入低抵抗LRIを備える。
また、図13に示す通り、絶縁抵抗測定装置5には、表示部DPが接続される。
制御部500は、CPUを備えており、取得部310と表示制御部510とをその機能部として備える。取得部310は、取得した第1状態における正極抵抗電位差RVPの電圧値と、第2状態における負極抵抗電位差RVNの電圧値と、第3状態における正極対負極電位差VPNの電圧値と、第4状態における正極低抵抗電位差LRVPの電圧値と、第5状態における負極低抵抗電位差LRVNの電圧値とを表示制御部510に供給する。
また、取得部310は、第1状態における正極抵抗電位差RVP、第2状態における負極抵抗電位差RVN及び第3状態における正極対負極電位差VPNに基づいて、取得部310が算出し、取得した絶縁抵抗Rの値を表示制御部510に供給する。
表示制御部510には、第1状態における正極抵抗電位差RVPを示す値と、第2状態における負極抵抗電位差RVNを示す値と、第3状態における正極対負極電位差VPNを示す値と、第4状態における正極低抵抗電位差LRVPを示す値と、第5状態における負極低抵抗電位差LRVNを示す値と、直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値とが取得部310から入力される。
表示制御部510は、絶縁抵抗測定装置5に接続される表示部DPに第1状態における正極抵抗電位差RVPを示す値と、第2状態における負極抵抗電位差RVNを示す値と、第3状態における正極対負極電位差VPNを示す値と、第4状態における正極低抵抗電位差LRVPを示す値と、第5状態における負極低抵抗電位差LRVNを示す値と、直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値を表示する制御をする。表示部DPは、例えば、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)である。表示制御部510は、表示部DPに直流回路DCCの絶縁抵抗Rに関する値を逐次表示する。
上述の構成により、変形例の絶縁抵抗測定装置5によれば、絶縁抵抗Rに関する値を表示部DPに表示することができる。
また、変形例の絶縁抵抗測定装置5では、絶縁抵抗Rに関する値を逐次表示する。これにより、変形例の絶縁抵抗測定装置5は、リアルタイムに絶縁抵抗Rに関する値を表示部DPに表示することができる。
ここで、逐次表示するとは、例えば、直流回路DCCの絶縁抵抗Rの変化に要する時間に対して短い時間毎に表示を更新することであるが、これに限られず、表示を更新する時間間隔としては任意の間隔が用いられてもよい。
なお、上述では、表示部DPに表示される直流回路DCCの絶縁抵抗Rの値が、第1状態における正極抵抗電位差RVP、第2状態における負極抵抗電位差RVN及び第3状態における正極対負極電位差VPNに基づいて取得部310が算出し、取得した値である場合について説明したが、これに限られない。表示部DPに表示される直流回路DCCの絶縁抵抗Rの値は、第4状態における正極低抵抗電位差LRVPを示す値と、第5状態における負極低抵抗電位差LRVNを示す値と、第6状態における正極対負極電位差VPNを示す値とに基づいて、取得部310が算出した絶縁抵抗Rの値であってもよい。
なお、上述では、絶縁抵抗測定装置5が表示部DPを備える場合について説明したが、これに限られない。絶縁抵抗測定装置5は、記憶部410を備えていてもよく、取得部310が取得した取得情報TIを記憶部410に記憶してもよい。
なお、上述では、絶縁抵抗測定装置1、絶縁抵抗測定装置2、絶縁抵抗測定装置3、絶縁抵抗測定装置4及び絶縁抵抗測定装置5が開始情報入力部160を備える場合について説明したが、これに限られない。絶縁抵抗測定装置1、絶縁抵抗測定装置2、絶縁抵抗測定装置3、絶縁抵抗測定装置4及び絶縁抵抗測定装置5は、開始情報入力部160を備えていなくてもよい。この場合、取得部110及び取得部310は、処理を自動的に開始してもよい。
なお、上記の各実施形態における絶縁抵抗測定装置1、絶縁抵抗測定装置2、絶縁抵抗測定装置3、絶縁抵抗測定装置4及び絶縁抵抗測定装置5が備える各部は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、メモリおよびマイクロプロセッサにより実現させるものであってもよい。
なお、絶縁抵抗測定装置1、絶縁抵抗測定装置2、絶縁抵抗測定装置3、絶縁抵抗測定装置4及び絶縁抵抗測定装置5が備える各部は、メモリおよびCPU(中央演算装置)により構成され、絶縁抵抗測定装置1、絶縁抵抗測定装置2、絶縁抵抗測定装置3、絶縁抵抗測定装置4及び絶縁抵抗測定装置5が備える各部の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
また、絶縁抵抗測定装置1、絶縁抵抗測定装置2、絶縁抵抗測定装置3、絶縁抵抗測定装置4及び絶縁抵抗測定装置5が備える各部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」は、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上、本発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。上述した各実施形態に記載の構成を組み合わせてもよい。
1、2、3、4、5…絶縁抵抗測定装置、100、200、300、500…制御部、110、310…取得部、150…測定部、160…開始情報入力部、210…収束判定部、410…記憶部、510…表示制御部、DCC…直流回路、R…絶縁抵抗、RP…正極絶縁抵抗、RN…負極絶縁抵抗、RVN…負極抵抗電位差、RVP…正極抵抗電位差、LRVN…負極低抵抗電位差、LRVP…正極低抵抗電位差、VPN…正極対負極電位差、VN…負極対大地電位差、VP…正極対大地電位差、BC…交直変換器、BS…バス、BSN…負極、BSP…正極、64D…直流地絡故障継電器、Rd1、Rd2…分圧抵抗、Re…接地抵抗、CP…中性点、BTT…蓄電池、RI…挿入抵抗、RIN…挿入負極抵抗、RIP…挿入正極抵抗、LRI…挿入低抵抗、LRIN…挿入負極低抵抗、LRIP…挿入正極低抵抗、C、C1、C2、Cn…回路、JB、JBC1N、JBC1P、JBC2N、JBC2P、JBCnN、JBCnP…開閉器、RPBS…バス正極絶縁抵抗、RNBS…バス負極絶縁抵抗、RPC、RPC1、RPC2、RPCn…回路正極絶縁抵抗、RNC、RNC1、RNC2、RNCn…回路負極絶縁抵抗、SP1…第1正極側開閉器、SP2…第2正極側開閉器、SN1…第1負極側開閉器、SN2…第2負極側開閉器、TB…端子台、TP…正極端子、TE…アース端子、TN…負極端子、TT…テストターミナル、TPG…テストプラグ、TI…取得情報、DP…表示部

Claims (2)

  1. 正極と負極との中性点が大地に接地された直流回路について、前記正極と大地との間に第1の抵抗を接続した状態での前記正極と前記大地との電位差である正極対大地電位差と、前記負極と前記大地との間に第2の抵抗を接続した状態での前記負極と前記大地との電位差である負極対大地電位差とを測定する測定部と、
    前記測定部が測定した測定結果に基づいて、前記直流回路の絶縁抵抗に関する値を取得する取得部と、
    を備える絶縁抵抗測定装置。
  2. 前記測定部が測定した測定結果である前記正極対大地電位差と、前記負極対大地電位差とのうち、少なくとも1つの値について収束条件を満たすか否かを判定する収束判定部を備え、
    前記取得部は、前記収束判定部が、前記測定結果が収束条件を満たすと判定した前記値を用いて前記直流回路の絶縁抵抗に関する値を取得する
    請求項1に記載の絶縁抵抗測定装置。
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