JP2017169513A - 植物包装体 - Google Patents

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Mayumi Watase
真弓 綿世
秀明 神内
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秀明 神内
祐司 大矢
Yuji Oya
祐司 大矢
尊之 村瀬
Takayuki Murase
尊之 村瀬
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Abstract

【課題】 植物を傷めることなく保管・運搬でき、植物の良さを感じつつ簡易に見たり触れたりできる植物包装体を提供する。
【解決手段】 本発明の植物包装体10は、開口筒部22を含む周壁21を有する容器2と、前記開口筒部22を塞ぐ封止部5と、前記封止部5に挿通支持され且つ一部分が前記容器2から露出された植物3と、前記植物3の露出部分を少なくとも覆う保護カバー6と、を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、植物を傷めることなく保管・運搬でき、保護カバーから取り出して植物付き容器とすることができる植物包装体に関する。
従来、植物として、鉢植え、切り花などが市場において流通している。鉢植えは、植物だけでなく用土を含むため、大重量であり運搬に適さず、また、それを観賞した後に用土を処分することが困難である。
この点、切り花などの生花は、観賞後に処分し易いが、流通過程で傷み易い。
特許文献1には、生花を傷めることなく保管・運搬するために、プラスチック製二軸延伸ブロー成形容器本体部と蓋材とからなり、前記本体部内に収容した花を蓋材により密封した花包装体が開示されている。
かかる花包装体は、そのままで観賞でき、或いは、開封して生花を観賞できる。
しかしながら、特許文献1の花包装体においては、その購入者が、それをそのまま観賞しても、生花がプラスチック製本体部によって覆われているので、生花を直接触れることや生花の匂いを感じることができない。つまり、特許文献1の花包装体をそのまま観賞しても、生花そのものの良さを購入者が感じ難く、造花やドライフラワーと実質的に変わらない。
また、前記花包装体の本体部を開封し、収容された生花を取り出して観賞する場合には、購入者が、前記生花を活けるために、花瓶や水の準備などをしなければならない。特に、若年層の購入者は、花瓶などを所有していないことも多く、また、生花を活ける機会も少ないので、前記のような花包装体は、手軽に生花を観賞したいという需要に応えることができない。
特開平4−279480号公報
本発明の第1の目的は、植物を傷めることなく保管・運搬でき、植物の良さを感じつつ簡易に植物を見たり触れたりできる植物包装体を提供することである。
本発明の第2の目的は、使用後に処分し易い植物包装体を提供することである。
本発明の植物包装体は、開口筒部を含む周壁を有する容器と、前記開口筒部を塞ぐ封止部と、前記封止部に挿通支持され且つ一部分が前記容器から露出された植物と、前記植物の露出部分を少なくとも覆う保護カバーと、を有する。
本発明の好ましい植物包装体は、前記容器内に、水分及び養分の少なくとも一方が収容されている。
本発明の好ましい植物包装体は、前記保護カバーが、前記容器に着脱可能に取り付けられている。
本発明の好ましい植物包装体は、前記容器及び保護カバーが、合成樹脂又は紙材で形成されている。
本発明の好ましい植物包装体は、前記保護カバーの少なくとも一部に、内部を透視可能な透明部が設けられている。
本発明の好ましい植物包装体は、前記保護カバーが、前記容器の周壁に着脱可能に外嵌されており、前記保護カバー及び容器を結束すべく、前記保護カバー及び容器の外側に熱収縮性筒状ラベルが熱収縮装着されている。
本発明の植物包装体を用いれば、保護カバーによって植物が損傷を受け難いので、植物を傷めることなく長期間保管・運搬することができる。
さらに、保護カバーを外すと、容器に植物が挿通支持されている植物付き容器が現れるので、そのままテーブルなどの上において植物に触れたりしながら手軽に楽しむことができる。
また、使用後には、そのまま廃棄することもできる。
第1実施形態に係る植物包装体の右半分断面を含む正面図。 第1実施形態に係る植物付き容器の右半分断面を含む正面図。 植物包装体の分解斜視図。 容器の右半分断面を含む正面図。 植物付き容器に保護カバーが取り付けられた植物包装体であって、熱収縮性筒状ラベルを装着する前の右半分断面を含む正面図。 保護カバーの右半分断面を含む正面図。 第1の製造方法において、容器内に植物を差し入れる工程を示す断面図。 第1の製造方法において、開口筒部と植物の下方部(茎部)との間隙に未硬化の封止材料を充填する工程を示す断面図。 第2の製造方法において、開口筒部内に未硬化の封止材料を充填する工程を示す断面図。 第2実施形態の第1例に係る植物付き容器の右半分断面を含む正面図。 第2実施形態の第2例に係る植物付き容器の右半分断面を含む正面図。 第3実施形態に係る植物付き容器の断面図。 第4実施形態に係る植物包装体の右半分断面を含む正面図。 第5実施形態に係る植物包装体の右半分断面を含む正面図。 第6実施形態に係る植物包装体の右半分断面を含む正面図。
以下、本発明について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
なお、本明細書において、方向を示す用語としての「上」は、容器の底部にて容器を自立させた状態を仮定して、それを基準にして軸方向の上側を指し、「下」は、その軸方向反対側を指す。
「〜」で表される数値範囲は、「〜」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。
各図に示される部分及び部材の寸法、縮尺及び形状は、実際のものとは異なっている場合があることに留意されたい。
<第1実施形態>
[植物包装体及び植物付き容器の概要]
図1及び図2は、第1実施形態に係る植物包装体及び植物付き容器の正面図であるが、容器の軸を基準にして右半分を断面で示している(以下、同様に右半分で示している図が幾つか存在する)。図3は、同植物包装体を、それを構成する部材に分けて示している。
本発明の植物包装体10は、図1に示すように、植物3が容器2に差し入れられた植物付き容器1と、この植物付き容器1の少なくとも植物3の露出部分を覆う保護カバー6と、を有する。
植物付き容器1は、図1及び図2に示すように、開口筒部22を含む周壁21を有する容器2と、前記開口筒部22を塞ぐ封止部5と、前記封止部5に挿通支持され且つ一部分が前記容器2の周壁21の外部に出された植物3と、を有する。好ましくは、前記容器2内には、水分及び養分の少なくとも一方が収容され、より好ましくは、少なくとも水分が収容されている。
さらに、植物包装体10は、必要に応じて、前記容器2に添付されるラベル71と、前記保護カバー6などに装着されるラベル72を有する。
以下、図1乃至図3を参照しつつ、適宜詳細な図面を各部材ごとに摘示して、各部材を分説し、本発明の植物包装体及び植物付き容器を具体的に説明する。
[植物]
本明細書において、植物3は、吸水作用を有する植物をいい、吸水作用が失われた植物(例えば、枯れてしまった植物など)は含まれない。植物3は、生花、観葉植物、結実植物などが含まれる。植物3は、主として観賞目的のもの、主として可食目的のもの、及び両目的のものなどが含まれる。前記生花は、主として花卉が鑑賞対象となる植物であり、観葉植物は、主として葉が鑑賞又は可食対象となる植物であり、結実植物は、主として実が鑑賞又は可食対象となる植物である。これらは1種単独で又は2種以上使用できる。生花としては、特に限定されないが、菊、カーネーション、ガーベラ、バラ、ユリ、ヒヤシンス、チューリップなどが挙げられる。観葉植物としては、特に限定されないが、ポトス、パセリ、榊、バラン、竹、ニューサイラン、ハラン、ミスカンサス、サボテンなどが挙げられる。結実植物としては、特に限定されないが、ナンテン、ホオズキ、大根、ニンジンなどが挙げられる。
植物は、それを部位毎に区分けすると、通常、根部(根部には球根部が含まれる)、茎部、及び葉部を有し、生花は、これに加えて花部を有し、結実植物は、実を有する。なお、ダイコンなどは、茎部や葉部が可食対象であり、ユリなどは、球根部が可食対象である場合もあるので、これらは実とも言える。それ故、上記植物の区分けは、あくまで例示であり、明確に区別できるわけではない。
後述するように、本発明においては、植物3の一部分(例えば、植物3の下方部31)が容器内に挿入され、植物3の一部分(例えば、植物3の上方部32)が容器外に出され且つ容器から露出される。
植物3の下方部31は、根部や茎部が含まれ、植物3の上方部32は、花部、葉部や実が含まれる。植物3の下方部31には、植物が吸水するための吸水部分が含まれる。
植物3は、下方部31(例えば茎部)が中途部で切られていてもよく、茎部の端部に根部が付いていてもよい。茎部が切られた植物3は、その切り口から吸水する。図示例では、植物3として、下方部31である茎部が所定長さに切られた生花を例示している。
[植物付き容器]
容器2は、図4にも示すように、端部に開口筒部22を有する。容器2は、例えば、上方が開口した上面開口型の有底容器である。容器2は、好ましくは底部23を下にして自立可能である。
容器2の外形は、特に限定されず、略円柱状、略楕円柱状、略四角柱状や略三角柱状などの略多角柱状、略逆円錐台状や略逆四角錐台状などの略逆錐台状、略円錐台状や略四角錐台状などの略錐台状、略瓢箪形状、略だるま形状、略徳利状、及びこれらの形状が組み合わされた立体形状などでもよい。本明細書において、形状の「略」は、本発明の属する技術分野において許容される形状を意味する。例えば、多角の「略」は、角部が面取りされている形状、辺の一部が僅かに膨らむ又は窪んでいる形状、辺が若干湾曲している形状などが含まれる。また、円や楕円などの略は、円弧の一部が膨らむ又は窪んでいる形状、円弧の一部が直線又は斜線とされた形状などが含まれる。
図示例の容器2は、軸方向の何れかの位置において最大外径部211を有する。容器2は、開口筒部22から最大外径部211までの間における外周長が異なる部分を有する非直胴状である。非直胴状は、軸方向において外周長が変化した形状をいい、直胴状は、軸方向において外周長が一定である形状をいう。このような最大外径部211を有する形状としては、図示例のような略徳利状のほか、前記略錐台状、略瓢箪形状、略だるま形状などが挙げられる。図示例の容器2は、その最大外径部211の平面視外形が略円形状である。なお、本明細書において、平面視外形は、上方から見たときの外形をいう。
容器2の大きさは特に限定されないが、余りに小さいと、それに応じて比較的小さな植物しか入れられず、余りに大きいと、流通過程において不便な場合もある。かかる観点から、容器2の大きさは、正面から見た最大幅が例えば5cm〜50cmであり、軸方向の最大長さが5cm〜50cmである。
容器2は、自立させるための底部23と、その底部23の周囲から上方に立設された周壁21と、から構成されている。周壁21と底部23で囲われた容器2の内部は、空間であり、収容部24とされている。この収容部24には、植物3の一部分である下方部31や封止部5が入れられる。
周壁21の軸方向中途部又は下方部が、前記最大外径部211とされる。図示例では、中途部において最も外周長が大きくなった周壁21を有する容器2を示している。
周壁21の端部は、開口筒部22とされている。この開口筒部22で囲われた範囲は、植物3の一部分を差し入れる空間であり、一部分を入れた状態で後述する封止部5によって閉塞される。
開口筒部22の内面は、開口を形成する。開口筒部22は、容器2の軸方向において内周長が変わらない内面直胴状の筒部でもよく、或いは、容器2の軸方向において内周長が変化する内面径差を有する筒部でもよい。封止部5が脱落し難くなることから、開口筒部22の内面は軸方向において径差を有することが好ましい。開口筒部22の内面が径差を有する場合、開口筒部22としては、(1)上方に向かうに従って内周長が大きくなっている場合、(2)下方に向かう従って内周長が大きくなっている場合、(3)内周長が部分的に小さく又は大きくなった径差部を有する場合などが挙げられる。封止部5が上下に脱落し難くなることから、開口筒部22は、内周長が部分的に小さく又は大きくなった径差部212を有することが好ましい。図示例では、開口筒部22は、上方に向かう従って内周長が大きくなる部分と下方に向かうに従って内周長が大きくなる部分とを有する。前記2つの部分は軸方向において連続しており、両部間の内周長が部分的に小さくなった径差部212に相当する。なお、特に図示しないが、開口筒部22の内面の一部分を内側に突出させることによって、内周長が部分的に小さくなった径差部212を形成してもよく、或いは、開口筒部22の内面の一部分を凹ませる(換言すると、内面の一部分を外側に突出させる)ことによって内周長が部分的に大きくなった径差部212を形成してもよい。
また、容器2の周壁21には、通気孔4が貫通されている。通気孔4は、封止部5にて密封された収容部24と外部とを連通させるために、周壁21に貫通された孔部である。詳しくは、通気孔4は、周壁21のうち、封止部5と容器2とによって画成される収容部24に連通する位置に形成されている。
図示例では、通気孔4は、周壁21の上方部であって、封止部5の下端よりも下方に形成されている。
通気孔4は、少なくとも1つ形成されていればよく、2つ以上形成されていてもよい。
通気孔4の形状は、特に限定されず、例えば、正面視略円形状などである。通気孔4の大きさは、特に限定されないが、余りに大き過ぎると、収容部24に収容した水分が多量に漏れ出るおそれがあり、余りに小さいと、円滑に通気できないおそれがある。かかる観点から、通気孔4の大きさは、円形の通気孔4を形成したと仮定して、直径0.1mm〜3mmであり、好ましくは0.2mm〜2mmである。なお、通気孔4は円形に限られないので、通気孔4が円形以外の異形状である場合の前記通気孔4の大きさは、その異形状の面積と同じ面積の円を想定し、その想定円の直径に相当する。
容器2は、内部に収容した水が漏れ出さないという防水性を有する。容器2の材質は、前記防水性を有することを条件として特に限定されず、合成樹脂、防水機能を有する紙材、金属などが挙げられる。運搬時に破損し難く、さらに、植物3を見たり触れたりして不要になった後に可燃物として廃棄できることから、容器2は、合成樹脂又は紙材で形成されていることが好ましく、さらに、所望の形状に容易に成形できることから、容器2は、合成樹脂で形成されていることがより好ましい。
容器2を構成する合成樹脂としては、特に限定されず、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂;ポリスチレンなどのポリスチレン系樹脂などの公知の熱可塑性樹脂などが挙げられる。容器2を構成する防水機能を有する紙材としては、代表的には、ポリエチレンフィルムや金属箔などが積層された紙が挙げられる。
容器2が合成樹脂製である場合、その成型方法は、特に限定されず、ブロー成形、射出成形、シート成形などが挙げられる。また、容器2の肉厚は、特に限定されず、例えば、合成樹脂製の容器2にあっては0.2mm〜3mmである。なお、容器2は、透明又は非透明のいずれでもよい。
ここで、本明細書において、透明は、その部材の内側の物体の形状を外側から視認できる程度に可視光透過性を有することをいい、有色透明又は無色透明を含む。非透明は、その部材の内側の物体の形状を外側から視認不可又は視認困難な程度に可視光遮光性を有することをいう。
前記容器2の収容部24内には、好ましくは水分及び養分の少なくとも一方が収容されている。前記水分は、水を含み、必要に応じて、殺菌剤、抗菌剤などもその水に含まれていてもよい。前記養分は、植物に有益な成分をいい、代表的には、窒素、リン酸、カリウム、その他の必須微量元素などが挙げられる。窒素、リン酸、カリウム、必須微量元素などの養分は、硝酸などの化合物の形態で容器内に入れられる、又は、水に溶解させた状態で容器内に入れられる。前記化合物形態の養分は、例えば、徐々に水中に溶解する遅効性でもよく、即効性でもよい。
水分は、収容部24に直接的に(液状のままで)収容されていてもよく、保水性部材に保持された状態で収容されていてもよい。保水性部材としては、綿、不織布、保水シートなどが挙げられる。また、水にゲル化剤などを含有させることにより、前記水分がゲル状又はゼリー状の形態とされていてもよい。
水分(保水性部材に水分が保持されている場合には、保水後の当該部材)は、収容部24の全体に満たされていてもよいが、通気孔4から外気が収容部24内に入り易くなることから、水分は、容器を水平面上に自立させた状態を基準にして、水分の上面が通気孔4の直下以下となる量で入れられていることが好ましい。例えば、水分は、収容部24の容積の1/5〜4/5程度の量で入れられていることが好ましい。
容器2の外面には、図3に示すように、必要に応じて、ラベル71が添付される。好ましくは、ラベル71は、容器2の周壁21の外面であって、少なくとも通気孔4に被さるように添付される。ただし、前記ラベル71は、そのラベル71と周壁21の外面との間に、ラベルの縁から通気孔4に通じる隙間を有するように添付される。ラベル71は、透明若しくは非透明又は一部が透明な部分と残部が非透明な部分とからなるものでもよい。また、ラベル71には、必要に応じて、デザイン印刷層などが設けられていてもよい。
ラベル71としては、例えば、前記隙間を確保するために部分的に非接着部が設けられた粘着ラベル、筒状ラベルなどが挙げられる。このようなラベル71を構成する基材としては、合成樹脂フィルムや紙などの可燃物製であることが好ましい。
前記筒状ラベルは、従来公知のものを使用でき、例えば、熱収縮性筒状ラベル(シュリンクチューブ、シュリンクラベルなどとも呼ばれる)、自己伸縮性筒状ラベル(ストレッチラベルなどとも呼ばれる)などが挙げられる。熱収縮性筒状ラベルや自己伸縮性筒状ラベルの具体的な構成は、例えば、特開2015−121695号、特開2014−186072号などの多くの文献に開示されているので、それを参照されたい。
図示例では、ラベル71として熱収縮性筒状ラベルが用いられ、その熱収縮性筒状ラベル71が容器2の外面のうち少なくとも通気孔4を覆って装着されている。熱収縮性筒状ラベル71は、熱収縮によって、最大外径部211を含む周壁21の外面及び底部23の周囲に添付されている。熱収縮性筒状ラベルなどの筒状ラベルは、容器2の外面に接しているが、そのラベル71の内面と周壁21の外面との間には、隙間を有する。このため、ラベル71の縁から隙間を介して通気孔4まで通気可能であり、外気が容器2の収容部24内に出入りできる。
封止部5は、図1及び図2に示すように、容器2の収容部24を実質的に気密状態とするべく、開口筒部22の内面に取り付けられている。好ましくは、封止部5は、開口筒部22の径差部212を含む内面に取り付けられる。径差部212に取り付けられた封止部5は、容器2から不用意に脱落し難くなる。
封止部5には、植物3の一部分である下方部31が挿通されている。従って、封止部5は、開口筒部22の内面と下方部31との間の隙間に介在されている。
封止部5と開口筒部22の内面とは、化学的又は物理的に接着していてもよく、或いは、封止部5が開口筒部22側に強く密着することによって接着していてもよい。同様に、封止部5と下方部31とは、化学的又は物理的に接着していてもよく、或いは、封止部5が下方部31側に強く密着することによって接着していてもよい。
封止部5に下方部31が挿通された植物3は、その一部分である上方部32が周壁21の外に露出された状態で封止部5に支持されている。かかる植物3は、封止部5を介して、容器2の軸方向に起立した状態で容器2の所定位置に保持される。
封止部5の厚み(封止部5の、容器の軸方向における長さ)は、特に限定されないが、余りに小さいと、植物3の支持が不十分となる。かかる観点から、封止部5の厚みは、例えば、1cm以上であり、好ましくは3cm以上である。なお、植物3の支持の点では、封止部5の厚みは大きい方が好ましいが、余りに大きくても支持効果は変わらない一方で収容部24の容積が相対的に低下するので、封止部5の厚みは、例えば、10cm以下が好ましい。
封止部5の形成材料は、気密材料であれば特に限定されず、合成樹脂、ゴム、固形パラフィンなどが挙げられる。
封止部5は、発泡体から構成されていてもよく、或いは、非発泡体(中実体)から構成されていてもよい。封止部5が発泡体である場合、十分な気密性を担保するため、その無数の気泡は独立気泡であることが好ましい。独立気泡の封止部5を用いることにより、気密性の高い封止部5を構成でき、保管・運搬時に封止部5から水分が漏れることを確実に防止でき、植物3の上方部32に水滴が付着することを防止できる。
形成容易であることから、封止部5は合成樹脂から形成されていることが好ましく、さらに、湿式硬化型樹脂から形成されていることがより好ましく、湿式硬化型樹脂の発泡体から形成されていることがさらに好ましい。
植物付き容器1は、前記ラベル71が添付され且つ収容部24に水分が入れられた容器2の開口筒部22が、封止部5によって封止され、下方部31の切り口(又は下方部31の根)が前記水分に接触するようにして前記封止部5に植物3の下方部31が挿通支持され、植物3の上方部32が封止部5の上方外部に突出されている。
[保護カバー]
保護カバー6は、主として植物付き容器1の植物3の一部分を保護するための部材である。
保護カバー6は、図5にも示すように、容器外に出された植物3の露出部分(例えば、上方部32)を少なくとも覆い、好ましくは、植物3の露出部分と容器2の周壁21のうち少なくとも開口筒部22とを覆って、容器2に取り付けられている。
保護カバー6は、図6にも示すように、筒状部61と、筒状部61の上方に設けられた天面部62と、を有する。図示例の天面部62は、筒状部61とは別体であり、筒状部61の上方に嵌着又は接着剤を介して接着されている。もっとも、天面部62と筒状部61は一体的に形成されていてもよい。
保護カバー6の内周長及び軸方向長さは、植物付き容器1に取り付けた際に上方部32を押し潰さない程度であればよい。例えば、保護カバー6は、取り付け時に、その筒状部61の内面及び天面部62の内面が上方部32との間に空間を有する程度の大きさに形成されていてもよく、或いは、その筒状部61の内面及び天面部62の内面が、上方部32を押し潰さない程度で接触する大きさに形成されていてもよい。
保護カバー6の外形は、特に限定されず、略円柱状、略楕円柱状、略四角柱状や略三角柱状などの略多角柱状などが挙げられる。好ましくは、保護カバー6の端部(容器2に取り付けられる側の端部)の平面視外形が、容器2の最大外径部211の平面視外形と同じであることが好ましく、さらに、保護カバー6の平面視外形が、容器2の最大外径部211の平面視外形と同形状であることがより好ましい。例えば、容器2の最大外径部211の平面視外形が略円形状の場合には、保護カバー6の少なくとも端部が平面視略円形状であることが好ましく、容器2の最大外径部211の平面視外形が略四角状の場合には、保護カバー6の少なくとも端部が平面視略四角状であることが好ましい。
また、保護カバー6を容器2に取り付けるために、保護カバー6の少なくとも端部の内周長が、容器2の最大外径部211の外周長よりも小さいことが好ましい。さらに、外観上において、保護カバー6と容器2の一体感を醸し出すようにするために、保護カバー6の少なくとも端部の外周長が、容器2の最大外径部211の外周長と同じであることが好ましい。
図示例では、保護カバー6の筒状部61は、円筒状(平面視略円形状で且つ直胴状)であり、その内周長は平面視略円形状の最大外径部211の外周長よりも小さく且つその外周長は最大外径部211の外周長と同じとされている。
ただし、図面での表現上、保護カバー6の外周長が、(容器2の外面に添付されたラベル71の外周長と同じになっており)容器2の最大径部の外周長よりも小さいように表されているが、実際には、ラベル71の厚みは20μm〜100μm程度でほとんど無視できる程度であることに留意されたい。
保護カバー6は、その全体が透明又は非透明でもよく、或いは、一部が透明な部分(透明部)と残部が非透明な部分(非透明部)とからなるものでもよい。
全体又は一部が透明な保護カバー6を用いることにより、その透明な部分を通じて、外部から植物3を透視することができる。
一方、全体が非透明な保護カバー6を用いることにより、植物3の上方部32が可視光に曝されることを防止できる。なお、保護カバー6が透明部を有している場合でも、その透明部が、後述する可視光遮光性を有する被覆材によって被覆されることによって、植物3の上方部32が可視光に曝されることを防止できる。
例えば、第1例では、保護カバー6は、その全体が非透明であって、全体的に可視光遮光性を有する。
第2例では、保護カバー6は、筒状部61の全体が非透明、及び、天面部62の一部分が透明で且つ残部が非透明又は天面部62の全体が透明である。
第3例では、保護カバー6は、筒状部61の一部分が透明で且つ残部が非透明、及び、天面部62の一部分が透明で且つ残部が非透明又は天面部62の全体が透明である。
保護カバー6の材質は、特に限定されず、合成樹脂、紙材、金属などが挙げられる。運搬時に破損し難く、さらに、植物3を見たり触れたりして不要になった後に可燃物として廃棄できることから、保護カバー6は、合成樹脂又は紙材で形成されていることが好ましい。
保護カバー6を構成する合成樹脂としては、上記容器2で例示したようなものが挙げられる。保護カバー6を構成する紙材としては、厚紙などが挙げられる。
保護カバー6の筒状部61及び天面部62は、同材質でもよく、或いは、異なっていてもよい。例えば、筒状部61が紙材で形成され且つ天面部62が合成樹脂で形成されている、或いは、筒状部61及び天面部62が同種又は異種の合成樹脂で形成されている。
合成樹脂を用いることにより、少なくとも一部分が透明部とされた保護カバー6を形成できる。例えば、筒状部61が透明な合成樹脂から形成され、天面部62が非透明な合成樹脂(着色剤を含む合成樹脂など)から形成される。
図示例では、筒状部61は、紙材からなり(非透明)、天面が透明な合成樹脂からなる。
保護カバー6の肉厚は、特に限定されないが、余りに小さいと、機械的強度が低く、異物の接触によって保護カバー6が大きく潰れるおそれがあり、余りに大きいと、重量及びコストアップになる。かかる観点から、合成樹脂製の保護カバー6の肉厚は、例えば、0.2mm〜2mmであり、好ましくは、0.3mm〜1.5mmであり、紙材製の保護カバー6の肉厚は、例えば、0.5mm〜3mmであり、好ましくは、1mm〜2mmである。
保護カバー6は、図5に示すように、容器2の周壁21に着脱可能に外嵌される。詳しくは、前記保護カバー6を植物付き容器1の上方から被せ、保護カバー6の端部を容器2の最大外径部211の上方近傍に密着させることにより、保護カバー6が容器2に取り付けられる。保護カバー6を周壁21の外側に嵌め入れると、保護カバー6の端部が最大外径部211の上方近傍に当たって外側に拡張され、保護カバー6の端部が周壁21に強く密着し、保護カバー6が容器2に取り付けられる。一方、保護カバー6と容器2が離反するように引っ張ることにより、保護カバー6を周壁21から取り外すことができる。
保護カバー6を植物付き容器1に取り付けることにより、図5に示すような植物包装体10aが得られる。
得られた植物包装体10aは、水分が入れられ且つ封止部5によって開口筒部22がシールされた自立可能な容器2と、前記封止部5に下方部31が挿通支持され、上方部32が外部に立ち上げられた植物3と、前記上方部32及び開口筒部22を含む植物付き容器1の上方部を覆う保護カバー6と、を有する。
さらに、植物包装体10aには、保護カバー6と容器2の取り付けを強固にするため、図1に示すように、保護カバー6及び容器2の外側に熱収縮性筒状ラベル72が熱収縮装着されていてもよい。
かかる熱収縮性筒状ラベル72は、保護カバー6の筒状部61と周壁21の最大外径部211及びそれよりも下方部に密着してそれらを覆っている。熱収縮性筒状ラベル72を保護カバー6と容器2に跨がって装着することにより、そのラベル72を介して保護カバー6と容器2が結束される。特に、図示のように、熱収縮性筒状ラベル72の上端部が保護カバー6の天面部62の外面側に折れ曲がり且つ周壁21の最大外径部211を越えた下方部にまで熱収縮性筒状ラベルを装着することにより、保護カバー6と容器2が熱収縮性筒状ラベル72によって強固に結束される。
熱収縮性筒状ラベル72は、上記容器2の筒状ラベル71と同様に、従来公知のものを使用できる。保護カバー6などの外側に装着される熱収縮性筒状ラベル72は、開封の便のため、軸方向にミシン目線721が形成されていることが好ましい。また、この熱収縮性筒状ラベル72は、必要に応じて、デザイン印刷層が設けられていてもよい。さらに、この熱収縮性筒状ラベル72は、可視光遮光性を有するフィルムから形成されていてもよい。熱収縮性筒状ラベル72の可視光遮光性は、可視光遮光性のあるインキをフィルムに印刷する、或いは、金属箔などの遮光層をフィルムに積層するなどの方法によって付与できる。全体が可視光遮光性を有する熱収縮性筒状ラベル72を使用してもよく、或いは、一部分が可視光遮光性を有し且つ残部が遮光性を有さない熱収縮性筒状ラベル72を使用してもよい。
植物3の上方部32に可視光が当たると、蒸散作用が活発化し、それに応じて、植物3の枯死も早くなると考えられる。全体が非透明な保護カバー6、又は、少なくとも一部分に非透明な部分を有する保護カバー6であって前記非透明な部分が可視光遮光性を有するラベル72で覆われた保護カバー6を用いて上方部32を覆うことにより、植物3を長期間保存できるようになる。
(a)例えば、保護カバー6の筒状部61の全体が紙材(つまり、可視光遮光性を有する材料)から形成され、天面部62の全体が透明な合成樹脂(つまり、可視光遮光性を有さない材料)から形成されている場合、図6に二点鎖線で示すように、可視光遮光性を有する被覆材73を天面部62の外面(又は内面)に設けることによって、上方部32が可視光に曝されることを完全に防止できる。このように保護カバー6の全体が可視光遮光性を有し、それ単独で上方部32を完全に遮光できる場合には、熱収縮性筒状ラベル72は、遮光性を有していてもよく、或いは、有していなくてもよい。前記被覆材73は、可燃物であることが好ましく、例えば、非透明な基材を有する粘着ラベルなどを用いることができる。
(b)例えば、保護カバー6の筒状部61の全体又は一部が可視光遮光性を有する材料から形成され、天面部62の全体が可視光遮光性を有する材料から形成されている場合、全体が可視光遮光性を有する熱収縮性筒状ラベル72を装着することによって、上方部32が可視光に曝されることを完全に防止できる。
(c)さらに、上記(a)の場合、一部分が透明で且つ残部が非透明である被覆材(一部分が遮光性を有さず且つ残部が遮光性を有する被覆材)を用いることにより、その被覆材の透明部と透明な天板部を通じて、外部から植物3を透視して、植物3の状態をチェックすることができる。また、上記(b)の場合、一部分が透明で且つ残部が非透明である熱収縮性筒状ラベル(一部分が遮光性を有さず且つ残部が遮光性を有する熱収縮性筒状ラベル)を用いることにより、その熱収縮性筒状ラベルの透明部と透明な筒状部61を通じて、外部から植物3を透視して、植物3の状態をチェックすることができる。このように保護カバー6又は保護カバー6と熱収縮性筒状ラベルが協働して、一部分に透明部を有し且つ残部に遮光性を有することにより、植物3の遮光とチェックを併用できる。なお、透明部の大きさは、遮光性を考慮して適宜設定される。
上記植物付き容器1は、容器2内に水分が入れられ且つ封止部5にて開口筒部22が塞がれているので、植物3の蒸散作用によってその下方部31(茎部)の切り口(又は下方部31の根など)から水分を吸水し、植物3が長期間枯れることがない。なお、開口筒部22が封止部5にて封止されている容器2の収容部24は、通常、気密状態にあるが、通気孔4が周壁21に設けられていることによって、外部と通気可能であり、植物3は何ら支障なく吸水できる。
なお、植物3の吸水によって収容部24内は負圧になるので、通常、容器2が傾くなどして収容部24内の水分が通気孔4に触れても外部に漏れることはない。もっとも、上記植物付き容器1は通気孔4に被さるラベル71が添付されているので、水漏れを確実に防止できる上、通気孔4を通じて小さな虫などが容器2内に侵入することも防止できる。
上記植物包装体10,10aは、植物3の上方部32が保護カバー6によって覆われているので、保管・運搬中に上方部32が損傷を受けにくい。
さらに、上述のように、植物付き容器1に具備された植物3は、長期間枯れることがないので、本発明の植物包装体10,10aは、植物3を傷めることなく長期間保管・運搬が可能である。
なお、植物付き容器1の植物3がサボテンのような乾燥に強い植物である場合には、容器2内に水分や養分が入れられていなくても長期間枯れることはない。
植物包装体10は、購入者によって、熱収縮性筒状ラベル72が開封され、保護カバー6が取り外される。熱収縮性筒状ラベル72には、ミシン目線721が形成されているので、熱収縮性筒状ラベル72の開封も容易に行える。また、保護カバー6が合成樹脂又は紙材で形成されている場合には、それを可燃物ゴミとして容易に廃棄できる。
保護カバー6が取り外されると、植物付き容器1が現れる。植物付き容器1は、既に水分が入れられた容器2に植物3が挿入されているので、そのままテーブルなどの上において植物3を見たり触れたりできる。植物3の上方部32はフィルムなどで覆われていないので、購入者は、上方部32に直接触れ、匂いを手軽に楽しむことができる。
また、容器2が合成樹脂又は紙材にて形成されている場合には、使用後、前記植物付き容器1をそのまま可燃物ゴミとして容易に廃棄できる。
[植物付き容器及び植物包装体の製造方法]
上記植物付き容器及び植物包装体は、例えば、次のような手順で製造することができる。
(第1の製造方法)
上記容器2の収容部24内に必要に応じて水分などを入れる。水分などは、通常、開口筒部22から容器2内に入れられる。
図7に示すように、水分が入れられた容器2の開口筒部22から容器2内に植物3の一部分である下方部31を差し入れる。
なお、容器2に水分を入れた後に植物3を差し入れる工程に代えて、容器2内に植物3を差し入れた後、容器2内に水分を入れてもよい。
また、図示例のように、容器2の外面にラベル71を添付する場合には、そのラベル71は、水分及び植物3を入れる前に容器2に添付してもよく、或いは、水分(又は植物3)を入れた後に容器2に添付してもよい。
前記水分及び植物3が入れられた容器2の開口筒部22と植物3との間の間隙を、図8に示すように、流動性を有する未硬化の封止材料59にて覆う。
前記流動性を有する未硬化の封止材料59は、比較的高い粘度を有し且つ流動可能な材料である。かかる未硬化の封止材料59は、力を加えない静止状態では固体形状が比較的維持され、前記隙間に留まるほどの粘度を有し、力を加えると流動するものである。
流動性を有する未硬化の封止材料59に圧力などを加えることにより、前記間隙に封止材料59を充填でき、封止材料59は、開口筒部22内に留まって実質的に液垂れせず、その後、硬化する。
封止材料59としては、流動性を有し且つその後に硬化するものであれば特に限定されず、一液硬化型樹脂及び二液硬化型樹脂のいずれも用いることができる。具体的には、一液硬化型樹脂としては、例えば、湿式硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、紫外線硬化型樹脂のような光硬化型樹脂などが挙げられ、二液硬化型樹脂としては、例えば、硬化剤混合型樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、流動性を有するように粘度などが調製される。
湿式硬化型樹脂は、充填時には流動性を有し、空気中又は容器2に付着した若しくは含まれる水分によって硬化する合成樹脂である。熱硬化型樹脂は、充填時には流動性を有し、加熱することによって硬化する合成樹脂である。光硬化型樹脂は、充填時には流動性を有し、紫外線などの光を照射することによって硬化する合成樹脂である。
湿式硬化型樹脂としては、従来公知のものを使用でき、例えば、一液型ウレタン系樹脂、一液型シリコーン系樹脂、シアノアクリレート樹脂などが挙げられる。光硬化型樹脂としては、従来公知のものを使用でき、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリシラン系樹脂などが挙げられる。熱硬化型樹脂としては、従来公知のものを使用でき、例えば、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂などが挙げられる。硬化剤混合型樹脂としては、使用時に主剤に硬化剤を混合する二液硬化型ウレタン樹脂、二液硬化型エポキシ樹脂などが挙げられる。
容器2内に水分などが入れられる場合には、水存在下で良好に硬化するため、封止材料59として湿式硬化型樹脂を用いることが好ましい。一方、硬化速度が速いことから、作業効率を高めたい場合には、硬化剤混合型樹脂を用いることが好ましい。
また、未硬化の封止材料59の性状は、特に限定されず、例えば、泡状、ゼリー状(ペースト状)などが挙げられる。前記泡状は、好ましくは独立気泡を有する泡状である。このような封止材料59としては、代表的には発泡硬質ウレタン樹脂を用いることができる。
未硬化の封止材料59は、例えば、注出具Xなどを用いて前記開口筒部22の間隙に充填される。封止材料59は、開口筒部22内の所望範囲に充填すればよいが、好ましくは、開口筒部22の径差部212を含んで充填される。図示例では、径差部212は、上方に向かう従って内周長が大きくなる部分と下方に向かうに従って内周長が大きくなる部分との間であり、その2つの部分と径差部212の辺りに未硬化の封止材料59を充填することが好ましい。
開口筒部22と前記植物3との間の間隙を未硬化の封止材料59にて覆った後、その封止材料59を硬化させる。
例えば、封止材料59が湿式硬化型樹脂である場合には、大気中で放置することにより、封止材料59が硬化し、封止部5が形成される。なお、必要に応じて、前記未硬化の封止材料59に熱を加えてもよい。
また、封止材料59が熱硬化型樹脂又は光硬化型樹脂である場合には、それらに応じて加熱又は光照射することにより、封止材料59が硬化し、封止部5が形成される。
未硬化の封止材料59が泡状である場合には、発泡体からなる封止部5が形成され、未硬化の封止材料59がゼリー状である場合には、非発泡体からなる封止部5が形成される。なお、封止材料59に発泡剤を添加しておくことにより、ゼリー状の封止材料59でも発泡体からなる封止部5を形成することもできる。
必要に応じて、未硬化の封止材料59にて間隙を覆った後、前記封止材料59が硬化する前に、植物の向きなどの起立状態を調整してもよい。詳しくは、未硬化の封止材料59は、上述のように流動性を有するので、植物3はこの封止材料59にて十分に支持されておらず、封止材料59が硬化するまでの間に、下方部31を容器2内に差し入れた植物3が、傾くなどするおそれがある。それ故、未硬化の封止材料59が硬化するので、別途の固定治具(図示せず)などを用いて、植物3の適切な起立状態を維持することが好ましい。前記固定治具は、予め容器2の収容部24に具備されていてもよく、容器2の外部に配置されていてもよい。予め収容部24に具備されている固定治具は、封止材料59の硬化後に取り出さずに植物付き容器の構成要素の一部を成す。また、外部に配置された固定治具は、通常、封止材料59の硬化後に取り外されるが、それを取り外さずに植物付き容器の構成要素の一部に組み込んでもよい。
このようにして、開口筒部22と植物3との間の間隙が封止部5によって密封された、図2に示すような植物付き容器1が得られる。
この植物付き容器1の上方から上記保護カバー6を被せ、保護カバー6の端部を容器2の周壁21に密着させることにより、上方部32が保護カバー6で覆われた、図5に示すような植物包装体10aが得られる。
さらに、保護カバー6及び容器2の外側に熱収縮性筒状ラベル72を被せ、これを熱収縮装着させることにより、図1に示すような植物包装体10が得られる。
(第2の製造方法)
第2の製造方法は、容器2の開口筒部22を未硬化の封止材料59にて覆った後、その封止材料59に植物3を挿通する点で、上記第1の製造方法と異なっている。以下、第1の製造方法と異なる部分を主として説明する。
すなわち、上記容器2の収容部24内に水分を入れ、その容器2の開口筒部22内に、図9に示すように、流動性を有する未硬化の封止材料59を充填する。封止材料59の材質及び充填位置などは、開口筒部22内に植物3が存在しないこと以外、第1の製造方法と同様である。
次に、充填された未硬化の封止材料59に、植物3の下方部31を挿通し、容器2内に植物3の下方部31を差し入れる。
流動性を有する封止材料59は、植物3を挿通する(換言すると、植物3によって力を加える)と容易に流動するので、下方部31を所望位置に簡単に挿通できる。また、植物3の挿通後、流動した未硬化の封止材料59は植物3の下方部31の周囲に密着する。特に、泡状の未硬化の封止材料59を用いることにより、比較的小さな力で植物3を挿通でき、また、挿通した植物3の周囲に封止材料59が確実に離れることなく密着するので、密封性に優れた封止部5を形成できる。
その後、未硬化の封止材料59が硬化することにより、開口筒部22と植物3との間の間隙が封止部5によって密封された、図2に示すような植物付き容器1が得られる。
事後、第1の製造方法と同様にして、図5及び図1に示すような植物包装体10,10aが得られる。
第1の製造方法によれば、容器2の開口筒部22と植物3との間隙に流動性を有する未硬化の封止材料59を充填した後、それを硬化させて封止部5を形成するので、植物3が損傷することなく封止部5を容易に形成できる。
同様に、第2の製造方法によれば、開口筒部22に流動性を有する未硬化の封止材料59を充填した後、それに植物3を挿通し、それを硬化させて封止部5を形成するので、植物3が損傷することなく封止部5を容易に形成できる。
(第3の製造方法)
第1及び第2の製造方法は、未硬化の封止材料59を用いるが、硬化した封止材料(封止部5)を用いてもよい。
例えば、ゴム材などの固体物を開口筒部22内に強嵌できる大きさに形成することによって栓部材(封止部5に相当する)を作製し、この栓部材に、植物3の下方部31を挿通できる大きさの孔を貫通形成する。
この栓部材の孔に植物3の下方部31を挿通し、水分が入れられた容器2の開口筒部22に、前記下方部31と共に栓部材を嵌め入れる。或いは、水分が入れられた容器2の開口筒部22に、栓部材を嵌め入れた後、その栓部材の孔に植物3の下方部31を挿通する。このようにして植物付き容器1を得ることもできる。
なお、本発明は、上記第1実施形態に限られず、本発明の意図する範囲で様々に変更できる。以下、他の実施形態を説明するが、その説明に於いては、主として上記第1実施形態と異なる構成及び効果について説明し、上記第1実施形態と同様の構成などについては、用語又は符号をそのまま援用し、その構成の説明を省略する場合がある。
<第2実施形態>
上記第1実施形態の容器2において、図10に示すように、周壁21の外面の一部分に内側に凹んだ凹み部25を形成し、その凹み部25内に通気孔4を形成してもよい。
また、図11に示すように、周壁21の外面の一部分に外側に膨らんだ突出部26を形成し、その突出部26内に通気孔4を形成してもよい。
このように周壁21に凹み部25又は突出部26を形成し、その部分に通気孔4を形成することにより、ラベルと周壁21の間に比較的大きな隙間を確保でき、容器2内に外気が入りやすくなる。
<第3実施形態>
上記各実施形態では、容器2に通気孔4を形成しているが、これに代えて又は併用して、図12に示すように、封止部5に通気孔4を形成してもよい。
封止部5に通気孔4を形成する方法は、特に限定されず、例えば、穿孔具を用いて封止部5に孔を穿つ方法、封止部5を未硬化の封止材料59で形成する場合には、ストローの如き管状体74を封止部5に貫通させる方法などが挙げられる。簡易に形成できることから、図12に示すように、管状体74を貫通させる方法が好ましい。例えば、上記第1の製造方法の場合には、植物3を差し入れる前後又は同時に、管状体74を開口筒部22内に配置し、開口筒部22と植物3及び管状体74との間の間隙に未硬化の封止材料59を充填した後、それを硬化させることにより、図12に示すような植物付き容器1が得られる。上記第2の製造方法の場合には、開口筒部22内に未硬化の封止材料59を充填した後、植物3の挿通の前後に又は同時に、管状体74を前記封止材料59に挿通し、封止材料59を硬化させることにより、図12に示すような植物付き容器1が得られる。
管状体74は、直胴状でもよく、或いは、非直胴状でもよい。また、管状体74は、直線状でもよく、或いは、屈曲状又は湾曲状でもよい。さらに、図示のように、収容部24側の端部が上向きに曲げられている又は端部が横向きに曲げられている管状体74を用いることにより、収容部24内の水分が管状体74を通じて外部に漏れ難くなるので好ましい。
もっとも、上記各実施形態のように、通気孔4が形成された容器2を用いる方が簡便であるので好ましい。
<第4実施形態>
また、図13に示すように、容器2の周壁21の一部分に、段部27が形成されていてもよい。このような段部27を形成することにより、その上に保護カバー6の下端が当接して保護カバー6が位置決めされる。この場合、保護カバー6の少なくとも端部の内周長は、前記段部27の上方における周壁21の外周長と同じ又はそれよりも少し小さいことが好ましい。保護カバー6の端部の内周長が段部27の上方における周壁21の外周長よりも少し小さい場合、保護カバー6を周壁21に強く嵌め入れて取り付けることができるため、保護カバー6と容器2を結束するための熱収縮性筒状ラベルの装着を省略することもできる。もっとも、両者の結束を確実にするために、上記第1実施形態と同様に、熱収縮性筒状ラベルを熱収縮装着してもよい。
<第5実施形態>
さらに、上記各実施形態では、上方部32を含む植物付き容器1の上方部が保護カバー6によって覆われているが、植物付き容器1の全体が保護カバー6によって覆われていてもよい。
かかる保護カバー6は、例えば、図14に示すように、植物付き容器1の上方部を被う第1カバー63と、植物付き容器1の下方部を被う第2カバー64と、からなる。第1カバー63は、その端部が容器2の周壁21に強嵌されることによって取り付けられ、第2カバー64は、その端部が第1カバー63の端部に外嵌されることによって取り付けられている。第1カバー63と第2カバー64は、熱収縮性筒状ラベル72によって結束されている。
<第6実施形態>
また、上記各実施形態では、保護カバー6と植物付き容器1を結束する手段として、熱収縮性筒状ラベルを例示しているが、これに限定されず、例えば、図15に示すように、連結テープ75を用いてもよい。
連結テープ75は、裏面に粘着剤(又は接着剤)が設けられたテープである。図15に示すように、連結テープ75を保護カバー6と容器2の周壁21に跨がって貼り付けることにより、保護カバー6と植物付き容器1を結束できる(ただし、図示例では、連結テープ75は、ラベル71を介在させて周壁21に貼り付けられている)。
<その他の実施形態>
上記各実施形態の植物包装体10において、保護カバー6の内部に、植物3の枯死を抑制できる機能を有する封入ガスを充填してもよい。前記封入ガスは、植物3の種類に応じて適宜選択でき、例えば、窒素ガス、炭酸ガス、酸素ガス、不活性ガスなどが挙げられる。
なお、上記様々な実施形態から選ばれる2以上の実施形態を適宜組み合わせてもよく、或いは、上記様々な実施形態から選ばれる1つ又は2つ以上の構成を、それ以外の実施形態に置換してもよい。
1 植物付き容器
10,10a 植物包装体
2 容器
21 容器の周壁
22 容器の開口筒部
3 植物
31 植物の下方部
32 植物の上方部
4 通気孔
5 封止部
6 保護カバー
71,72 ラベル

Claims (6)

  1. 開口筒部を含む周壁を有する容器と、
    前記開口筒部を塞ぐ封止部と、
    前記封止部に挿通支持され且つ一部分が前記容器から露出された植物と、
    前記植物の露出部分を少なくとも覆う保護カバーと、を有する植物包装体。
  2. 前記容器内に、水分及び養分の少なくとも一方が収容されている、請求項1に記載の植物包装体。
  3. 前記保護カバーが、前記容器に着脱可能に取り付けられている、請求項1または2に記載の植物包装体。
  4. 前記容器及び保護カバーが、合成樹脂又は紙材で形成されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の植物包装体。
  5. 前記保護カバーの少なくとも一部に、内部を透視可能な透明部が設けられている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の植物包装体。
  6. 前記保護カバーが、前記容器の周壁に着脱可能に外嵌されており、
    前記保護カバー及び容器を結束すべく、前記保護カバー及び容器の外側に熱収縮性筒状ラベルが熱収縮装着されている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の植物包装体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2666188C1 (ru) * 2018-01-31 2018-09-06 Игнат Игоревич Иванов Упаковка для срезанных цветов

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