JP2017166941A - ねじ検査装置及びそれを用いたねじの検査方法 - Google Patents

ねじ検査装置及びそれを用いたねじの検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ねじの外観検査の任に当たる検査員の肉体的及び精神的な疲労を軽減することができると共に、不良品を含む製品ロットが市場に出荷されることを確実に防止することができる低価格のねじ検査装置を実現すること。【解決手段】 本発明に係るねじ検査装置(1)は、被検査物(2)を保持しながら回転させる手段(3)と、回転する被検査物のねじの外観を表す画像を撮像する手段(4)と、画像に含まれる光輝領域の面積Sを計算する手段(5)と、面積Sが予め設定された閾値S0よりも大きいか又は等しいときに、被検査物が不合格であると判定する手段(6)と、被検査物が不合格であると判定されたときに、それを通知する手段(7)と、を備える。【選択図】 図1

Description

この発明は、ねじの検査装置に関する発明であり、特に、ねじ込み式管継手に形成されたねじの外観を簡便かつ迅速に検査することができるねじ検査装置及びそれを用いたねじの検査方法に関する。
日本工業規格JIS B 2301に規格が定められたねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手(以下、「ねじ込み式管継手」という。)は、可鍛鋳鉄でなり、管との接合部に管用テーパねじ(おねじ又はめねじ)が形成されている管継手である。ねじ込み式管継手の使用に際しては、管端に形成されたねじ部を管継手の接合部にねじ込むことにより、管と管継手を接合する。管用テーパねじは、ねじ山が円すいの外面又は内面にあるため、管端を管継手にねじ込むにつれて接合力が増し、流体の漏れのない確実な接合を実現することができる。
ねじ込み式管継手では、一般に、独立したシール部材を設けることなく接合ねじの締結だけでシールを行うか、あるいは、ねじ部にシール部材(テープ状シール材又は液状シール剤)を設けた後に接合ねじを締結する。いずれの場合においても、管継手のねじ山が規格通りに正確に形成されていることが、漏れのないシールを行う上で重要である。管継手のねじ山が規格通りに正確に形成されているかどうかを検査する検査方法には、例えば、限界ゲージを用いて内径、外径、有効径などを検査する方法が知られている。
ねじ山の検査では、上記の限界ゲージを用いた寸法検査の他に、製品の外観を保証するための外観検査が行われる場合がある。外観検査とは、作業員が管継手を手にとってねじ山を目で観察し、ねじ山に欠損等を備えた不良品が含まれていないかどうかを確認する検査をいう。外観検査において品質を一定の水準に維持するには、例えば、不良品の限度見本を用意しておき、限度見本を超える程度の異常が発見された製品を不良品と判定する方法などが知られている。
人間の視覚に頼る外観検査よりも速く正確に不良品を選別し除去することができる検査方法として、カメラと画像処理装置とを組み合わせた検査装置を用いた検査方法が開発されている。例えば、特許文献1には、ボルトを回転させながらおねじについて複数の画像を撮像し、ボルトの打痕、傷などに照明が当たって光の乱反射が生じたときは、そのボルトを不良品として選別する検査装置の発明が記載されている。
また、例えば、特許文献2には、めねじ成形部品の開口端側斜め上方から撮像されためねじの画像を二値化処理し、めねじの受光面の面積が閾値を超えて減少したときは、めねじのねじ山が低く内径が拡大した不良品と判定する検査装置の発明が記載されている。
一方、目による外観検査についても、従来よりも見逃しがなく検査員の疲労も少ない検査方法が提案されている。例えば、非特許文献1には、従来の目の焦点を使って見る中心視目視検査に代えて、周辺視を使って僅かな時間でものを見る周辺視目視検査を行うことにより、従来に比べて不良の見逃しや疲労を低減することができると記載されている。
特開2014−109456号公報 特開2007−304011号公報
菅原隆宏、外6名、「不良項目別の有効視野範囲と目視角度に着目した新たな周辺視目視検査の作成手順の提案」、日本経営工学会論文誌、2011年4月、第60巻、第4号、p.154−163
上記の周辺視目視検査は、特別な設備投資を必要とせず、訓練によって検査員の検査技能を高めるだけで外観検査の正確性や効率を向上させることができる点で優れた検査方法であるといえる。
しかしながら、製品の外観不良は誰でも一見して分かる不良であるため、不良品が選別されずに混在したまま出荷された製品ロットについて納入先でその不良品が発見されたような場合、そのロット全体の品質が疑われたり、製造者に対する納入先の信頼が失われてしまったりするおそれがある。このため、検査員は不良品を一個たりとも見逃すまいと意識を集中して検査作業を行う傾向があり、たとえ周辺視目視検査を採用したとしても、検査員のプレッシャーから来る精神的な疲労を低減することは困難である。
また、ねじ込み式管継手の外周面におねじが設けられている場合、管継手を回転させなければ全てのねじ山を視認することができない。このため、検査員は手で管継手を回転させながらねじ山の外観検査を行う必要があり、手や肩などにかかる負担が大きい。特に、管継手の両端におねじが設けられている場合には、両端のおねじのそれぞれを目視検査するために管継手を2度回転させなければならないため、検査員の肉体的な疲労が蓄積しやすく、長時間の外観検査を行うことができないという課題がある。
上記の課題に対して、例えば、特許文献1や特許文献2に開示された検査装置を用いた全数検査を採用することが考えられる。しかしながら、これらの検査装置は、ねじ込み式管継手のねじが形成された部分をすき間なく検査するように構成されていない。したがって、ねじ山に存在する欠損等を見落とすおそれがあるため、これらの検査装置をねじ込み式管継手の外観検査にそのまま適用することはできない。
また、特許文献1や特許文献2に開示された従来の検査装置は、人の手を介さない自動運転を行う目的で、被検査物を撮像部に順次搬送するための機構を備えるよう設計されている。このため、設置面積の広い大がかりな装置となっており、目による外観検査の作業と並行して行う検査には適さない。また、検査装置の価格も一般に高価である。
本発明は、上記の諸課題に鑑みてなされたものであり、検査員による外観検査を補完して検査員の疲労を軽減することができる、設置面積が小さくコンパクトで低価格なねじ検査装置及びそれを用いたねじの検査方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、ねじ込み式管継手に設けられたねじの外観を見落としなく検査する手段として、ねじ込み式管継手を回転させながら、ねじの外観を表す画像を撮像することが有効であると考えた。そして、より具体的には、撮像された画像に含まれる光輝領域の面積を計算し、その面積を基準値と比較して合否を判定することにより信頼性の高い検査方法を確立できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、被検査物に形成されたねじの外観を検査するねじ検査装置であって、被検査物を保持しながら回転させる回転手段と、回転する被検査物のねじの外観を表す画像を撮像する撮像手段と、画像に含まれる光輝領域の面積Sを計算する計算手段と、面積Sが予め設定された閾値S0よりも大きいか又は等しいときに、被検査物が不合格であると判定する判定手段と、被検査物が不合格であると判定されたときに、それを通知する不合格通知手段と、を備えたねじ検査装置の発明である。
本発明に係るねじ検査装置によれば、被検査物を回転させながら全周にわたってねじの外観を表す画像を撮像するので、欠損等の異常がねじのどの位置にあってもこれを漏れなく検知することができる。これにより、検査の信頼性を高めることができる。また、被検査物を回転させる手段を備えているので、検査員が被検査物を手で回転させながら目で検査する方法に比べて検査に要する時間を大幅に短縮することができると同時に、作業員の肉体的な疲労を軽減することができる。さらに、回転手段への被検査物の着脱は検査員が手で行うので、装置を小型かつ安価にすることができ、目による検査との併用も容易である。
また、本発明は、本発明に係るねじ検査装置を用いて被検査物に形成されたねじの外観を検査するステップと、検査の際に不合格であると判定されたときに、被検査物のねじについて目による外観の確認を実施するステップと、検査の際に不合格であると判定されなかったときに、被検査物のねじについて目による外観の検査を実施するステップと、を有するねじの検査方法の発明である。
本発明に係るねじの検査方法によれば、初めに信頼性の高いねじ検査装置を用いて被検査物を検査するので、その後に行われる目による外観検査において検査員は過度なプレッシャーを感じることなく検査の任に当たることができる。これにより、従来の検査方法に比べて検査員の精神的な疲労を軽減することができる。また、検査装置による検査の際に不合格であると判定されたときに、被検査物のねじについて目による外観の確認を実施するので、検査装置が正常に作動しているかどうかを常時チェックすることができる。
本発明に係るねじ検査装置及びそれを用いたねじの検査方法によれば、少ない初期投資で検査の任に当たる検査員の肉体的及び精神的な疲労を軽減することができると共に、不良品を含む製品ロットが市場に出荷されることを確実に防止することができる。
本発明に係るねじ検査装置の例を示す模式図である。 被検査物のねじの外観を表す画像を撮像する位置の例を示す模式図である。 本発明に係るねじの検査方法の例を示すフローチャートである。
本発明を実施するための形態につき、以下図を参照しながら詳細に説明する。なお、ここに記載する実施の形態は一つの例に過ぎず、本発明の実施の形態はここに記載された形態に限定されない。
本発明に係るねじ検査装置及びそれを用いたねじの検査方法の主たる被検査物は、ねじ込み式管継手である。本発明におけるねじ込み式管継手は、例えば、日本工業規格JIS B 2301に規格が定められたねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手であって、可鍛鋳鉄でなり、管との接合部に管用テーパねじが切られている管継手など、をいう。本発明における被検査物は、可鍛鋳鉄以外の材料(例えば、ステンレス鋼など。)でなるねじ込み式管継手であってもよく、また、日本工業規格以外の、例えば、これに相当する外国の規格に適合したねじ込み式管継手など、であってもよい。
本発明に係る被検査物は、ねじが形成された製品であれば、ねじ込み式管継手に限らず、他の製品であってもよい。ここでいう「他の製品」の具体例としては、例えば、ねじ込み式管継手と組み合わせることができる中実のプラグ(栓)、端部にねじが切られた管、あるいはボルトなど、がある。
本発明の第1実施形態は、ねじ検査装置である。図1は、本発明に係るねじ検査装置の例を示す模式図である。この実施例では、ねじ検査装置(1)は、筐体(10)の上面に回転手段(3)と撮像手段(4)とを備えている。また、筐体(10)の前面に不合格通知手段(7)を備えている。
本発明において回転手段(3)とは、被検査物(2)を保持しながら回転させる手段をいう。回転手段(3)による被検査物(2)の保持は、例えば、回転手段(3)の一部に突起部を設け、被検査物(2)の端部を突起部に嵌合させることなどにより実現することができる。より具体的には、突起部の一部に径方向に拡大する付勢手段を設け、突起部に嵌合された被検査物(2)の端部内径面に付勢手段を押し当てて、摩擦力によって被検査物(2)を保持する構成としてもよい。
回転手段(3)による被検査物(2)の保持は、回転手段(3)によって被検査物(2)のねじの表面が遮蔽されないような態様で実施することが好ましい。これにより、回転手段(3)によって被検査物(2)が回転するときに、ねじの表面が完全に露出した状態となるので、ねじの表面をすき間なく検査することができる。
被検査物(2)は、回転手段(3)に着脱可能に保持されることが好ましい。ここで、「着脱可能」とは、検査員が、被検査物(2)を手に持って回転手段(2)に装着したり、あるいは被検査物(2)を手に取って回転手段(2)から取り外したりすることが容易にできること、をいう。これにより、被検査物(2)を順次取り換えながら迅速に検査を実施することができる。
ただし、回転手段(3)が被検査物(2)を保持する力は、被検査物(2)が回転している間に回転手段(3)から脱落しない程度またはそれ以上に強くしなければならず、それと同時に、検査の終了後、被検査物(2)を回転手段(3)から手で取り外すことができる程度またはそれ以下に弱くしなければならない。
本発明において被検査物(2)は検査員が手を使って回転手段(3)に着脱するので、特許文献1や特許文献2に開示された従来の検査装置が備える自動搬送機構を省略することができる。これにより、本発明に係るねじ検査装置は、設置面積が小さいコンパクトな検査装置として構成することができるので、目による外観検査の作業と並行して使用するのに適している。また、検査装置全体の価格を従来の検査装置に比べて低価格にすることができる。
回転手段(3)による被検査物(2)の回転は、例えば、回転手段(3)を、保持している被検査物(2)とともに回転させることにより実現することができる。より具体的には、回転手段(3)をモータの回転軸に連結しておき、スイッチ(9)によってモータを起動させて回転手段(3)を回転させる構成としてもよい。
回転手段(3)による被検査物(2)の回転方向は、被検査物(2)に設けられたねじの軸線を中心として被検査物(2)が回転するように構成するこどか好ましい。これにより、後述する撮像手段(4)から見たねじの外観を表す画像を撮像する位置が変動しないため、検査の精度を高めることができる。
回転手段(3)による被検査物(2)の回転速度は、後述する撮像手段(4)による画像の撮像が可能な程度の速度またはそれ以下の速度としなければならない。また、回転速度が極端に遅いと、ねじの表面をすき間なく走査するのに時間がかかるので、好ましくない。よって、回転速度は、撮像手段の性能と検査の効率とを勘案して適宜定めなければならない。より具体的には、被検査物(2)が一般のねじ込み式管継手である場合、回転速度は50rpm以上、100rpm以下の範囲とすることが好ましい。
本発明において撮像手段(4)とは、被検査物(2)のねじの外観を表す画像を撮像する手段をいう。撮像手段(4)は、回転している被検査物(2)のねじの外観を表す光学的な画像を撮像することができるように構成される。より具体的には、画像は、例えばCCDカメラ(4a、4b)で撮像された画像データによって構成することができる。この場合、被検査物(2)の回転速度に対して十分に短い時間間隔で画像を取り込むことにより、被検査物の回転があたかも静止しているように見える画像を得ることができる。これにより、ねじの表面に存在する欠陥の形態を正確に捉えることが可能となる。
撮像手段(4)が画像を撮像する時間間隔は、被検査物(2)の回転速度及び後述する計算手段(5)の処理速度等を勘案して適宜設定することができる。例えば、被検査物(2)の回転速度を上記の好ましい範囲に設定した場合、画像を撮像する時間間隔は、10ms以上、50ms以下の範囲で設定することが好ましい。撮像の時間間隔を好ましい範囲に調整するには、撮像手段(4)がねじの外観を走査する速度を調整したり、照明手段によって被検査物(2)に閃光を照射し、その閃光が光る時間を調整したりする方法を採用することができる。また、これらの方法を併用してもよい。
画像は、回転する一個の被検査物(2)について複数枚撮像することが好ましい。これにより、ねじの全表面についてすき間なく欠陥の有無を検査することができる。より具体的には、例えば、20msの時間間隔で2秒間の撮像を行って1000枚の画像を撮像することにより、ねじの全表面について欠陥を見落とすことなく外観検査を実施することができる。
撮像手段(4)で撮像される画像は、例えば、図1に例示されるように、被検査物(2)のねじの軸線に垂直な方向から見た画像であることが好ましい。これにより、目による外観検査の場合と同様に、被検査物(2)のねじの欠陥を発見しやすい角度から観察することができる。
撮像手段(4)は、図示しない照明手段を含むことができる。照明手段を使って被検査物(2)のねじに光を照射することによって、ねじの鮮明な画像を撮像することができる。照明手段には、例えば白色のLEDを用いることができる。
照明手段をCCDカメラ(4a、4b)に近接して設ける場合、ねじの中央部分については反射光によって鮮明な画像が得られないことがある。このような場合には、例えば図2の破線部分で示すように、撮像手段(4)から見えるねじの画像のうち、ねじの中央部分を除く右端及び左端の部分の画像のみを取り込むことにより、反射光の影響が少ない鮮明な画像を撮像することができる。
撮像手段(4)は、例えば、図1に例示されるように、被検査物(2)の上部に設けられたねじを撮像するためのCCDカメラ(4a)、被検査物(2)の下部に設けられたねじを撮像するためのCCDカメラ(4b)及びこれらのCCDカメラ(4a、4b)を筐体(10)に固定するための支柱(4c)で構成することができる。これにより、被検査物(2)の上下2箇所に設けられたねじの外観を同時に効率よく検査することができる。それぞれのCCDカメラ(4a、4b)では、前述のようにねじの右端及び左端の部分の画像を同時の取り込むことができる。
図1に例示されたねじ検査装置において、撮像手段(4)は、被検査物(2)の外周面に設けられたおねじの外観検査に好適に用いることができるように構成されているが、本発明に係るねじ検査装置で検査することができるねじはおねじに限られない。すなわち、本発明の技術思想を変更することなく、本発明に係るねじ検査装置を、被検査物(2)の内周面に設けられためねじの外観検査に好適に用いることができる。この場合において、撮像手段(4)は、めねじの画像を撮像することができるように構成すればよい。
具体的には、例えば、撮像手段(4)は、被検査物(2)の内周面に設けられためねじの部分を覗き込むような位置及び角度に設けることができる。あるいは、撮像手段(4)は、被検査物(2)のめねじの軸線の位置に挿入された鏡に写っためねじの像を撮像することができるように構成することもできる。さらに、撮像手段(2)は、被検査物(2)のめねじの軸線の位置に挿入されたファイバースコープで構成することもできる。これらのいずれの構成においても、撮像手段(4)は、めねじに光を照射することができる照明手段を含むことが好ましい。
本発明において計算手段(5)とは、静止画像に含まれる光輝領域の面積Sを計算する手段をいう。ここで、「光輝領域」とは、欠陥が存在することによって光の乱反射が起こり、周辺領域よりも光って見える領域をいう。ねじの欠陥の部分で光が乱反射するかどうかは、欠陥が存在する位置、欠陥の大きさ、欠陥を構成する面の方向、照明及び撮像手段(4)との幾何学的な位置関係等によって左右される。
本発明において、上記の例では1000枚の画像を撮像し、それぞれの画像にはねじの右端及び左端の部分の画像が含まれている。これだけの枚数の画像の中には、欠陥の部分にいろいろな角度から光が照射される結果、光の乱反射が記録されている画像が少なくとも1枚は含まれている可能性が高い。したがって、本発明に係るねじ検査装置(1)よれば、欠陥の存在を見落とすことはほとんどなく、信頼性の高い検査を実施することができる。
画像に含まれる光輝領域の面積Sの計算は、画像を二値化処理し、二値化された画像のうち、光輝領域に相当する白い画素の数を計測して面積に換算するなどの方法により行うことができる。
本発明において判定手段(6)とは、面積Sが予め設定された閾値S0よりも大きいか又は等しいときに、被検査物(2)が不合格であると判定する手段である。閾値S0は、不良限度見本が有する欠陥の面積を参考にして設定することができる。ここで、不良限度見本とは、目による外観検査において、それ以上の面積を有する欠陥が含まれる被検査物(2)を不合格と判定する基準となるものをいう。不良限度見本は、被検査物(2)の種類ごとに用意することができる。
閾値S0を設定する際に、本発明に係るねじ検査装置(1)を用いて不良限度見本が有する欠陥の面積を測定し、その面積の値を閾値S0として設定することができる。このようにして閾値S0を設定すれば、同一の不良限度見本を使用して行われていた従来の検査員の目による外観検査との整合性が保たれるので、好ましい。
判定手段(6)は、複数の画像について計算手段(5)が計算した光輝領域の面積SのうちのひとつでもS0よりも大きいか又は等しければ、被検査物(2)が不合格であると判定することが好ましい。これにより、被検査物(2)に含まれる欠陥を見落とす確率を限りなくゼロに近づけることができる。
判定手段(6)は、また、面積Sが予め設定された閾値S0にゼロを超え1未満の係数を乗じた値よりも大きいか又は等しいときに、被検査物(2)が不合格であると判定するように構成することができる。面積S0に1未満の係数を乗じることにより、閾値S0よりも面積の小さな欠陥を検知することができるので、係数を任意の値に設定して検査の感度を調整することができる。
図1に図示されない計算手段(5)及び判定手段(6)は、ねじ検査装置(1)に内蔵され、または接続されたコンピュータが実行するコンピュータ・ソフトウェアによって実現することができる。より具体的には、中央演算素子(CPU)、メモリ、インターフェースなどで構成されるコンピュータハードウェアがねじ検査装置(1)の筐体(10)に内蔵するか、あるいはねじ検査装置(1)を外部のコンピュータに接続して、これらのコンピュータが実行するコンピュータ・ソフトウェアによって画像の処理を行うことができる。
本発明において不合格通知手段(7)とは、判定手段(6)によって被検査物(2)が不合格であると判定されたときに、それを通知する手段である。より具体的には、不合格通知手段は、例えば、表示ランプの光、ブザーの音など、検査員が五感で認識することができる方法により警報を発するものとして構成することができる。例えば、図1に示された実施例では、不合格通知手段(7)は筐体(10)の前面に設けられた表示ランプで構成されている。
不合格通知手段(7)が作動すると、検査員は、ねじ検査装置が検査している被検査物(2)に閾値S0を超える面積を有する欠陥が存在していることを知ることができる。これにより、検査員は、その被検査物(2)を不合格品と認識して、他の合格品と選別することができる。
本発明に係るねじ検査装置(1)において、不合格通知手段(7)とは別に合格通知手段(8)を設けてもよい。合格通知手段(8)が作動することにより、検査員は、不合格通知手段(7)が動作しない不作為の場合に比べて、被検査物(2)に欠陥が検知できなかった事実を明確に認識することができる。不合格通知手段(7)及び合格通知手段(8)をいずれも表示ランプで構成する場合、例えば、不合格通知手段(7)を赤色の表示ランプで、合格通知手段(8)を緑色の表示ランプでそれぞれ構成することにより、判定結果の見まちがいを有効に防止することができる。
スイッチ(9)は、ねじ検査装置(1)による被検査物(2)の検査を開始するためのものである。スイッチ(9)は、ねじ検査装置(1)の分かりやすい位置に大きな面積で設けることにより、検査員による操作を確実かつ容易にすることができる。
また、検査の実行中に不測の事態が発生した場合に備えて、スイッチ(9)とは別に図示しないリセットボタンを設けることができる。リセットボタンを作動させることによって回転手段(3)による被検査物(2)の回転動作を緊急停止するなどして、検査員の安全を確保することができる。
本発明の第2実施形態は、ねじの検査方法である。図3は、本発明に係るねじの検査方法の例を示すフローチャートである。この実施例では、ねじの検査方法は、第1から第3までの3つのステップと1つの条件分岐を有している。
ねじの検査方法は、開始の後、ただちに第1のステップ(S1)に進む。第1のステップ(S1)は、本発明に係るねじ検査装置(1)を用いて被検査物(2)に形成されたねじの外観を検査するステップである。このステップ(S1)の詳細は、本発明に係るねじ検査装置に関する説明において既に述べたので、ここでは説明を繰り返さない。
1つの条件分岐は、第1のステップ(S1)で実施された検査の際に被検査物(2)が不合格と判定されたかどうかで場合分けを行う。不合格と判定されたときは、第2のステップ(S2)に進む。不合格と判定されなかったとき、すなわち合格と判定されたときは、第3のステップ(S3)に進む。
第2のステップ(S2)は、被検査物(2)のねじについて目による外観の確認を実施するステップである。第2のステップ(S2)で確認を実施する被検査物(2)は、第1のステップ(S1)においてねじ検査装置(1)により不合格と判定されたものであるから、ねじに閾値S0よりも面積が大きいか又は等しい欠陥が認められるはずである。第2のステップ(S2)では、ねじにそのような欠陥が実際に存在するかどうかを検査員が目で確認する。
第2のステップ(S2)におけるねじの外観の確認作業は、従来の外観検査とは異なり、ねじ検査装置によって欠陥の存在が予め検知された特定の被検査物(2)について、その欠陥が実際に存在することを再度確認する目的で実施する作業である。したがって、検査員の精神的な負担は従来の外観検査と比べてはるかに少ない。
また、一般に、製造ロット中に第1のステップ(S1)で不合格と判定される被検査物(2)の数はそれほど多くないから、第2のステップ(S2)で目による確認を実施するための検査員の肉体的な負担も大きくならない。
第2のステップ(S2)において実際に欠陥が目で確認された被検査物(2)は、不合格品として選別され、製品として出荷されないように管理することができる。また、不合格品は、欠陥の大きさ、発生位置、発生頻度などが分析され、分析の結果は不良を低減するための対策に利用することができる。
第2のステップ(S2)において欠陥が目で確認することができなかったときは、ねじ検査装置による検査の結果と検査員の目による検査の結果とが一致していないことになる。このような場合は、不一致の原因を追究し、両方の検査の結果が一致するように、例えば係数を調整するなどの具体的な対策を講じることができる。
第3のステップ(S3)は、被検査物(2)のねじについて目による外観の検査を実施するステップである。第3のステップで検査を実施する被検査物(2)は、第1のステップ(S1)におけるねじ検査装置(1)による検査において合格と判定されたものであるから、ねじに閾値S0よりも面積が大きいか又は等しい欠陥は認められないはずである。第3のステップ(S3)では、ねじにそのような欠陥が確かに認められないことを、検査員が改めて目で検査する。
第3のステップ(S3)におけるねじの外観の検査作業は、従来の外観検査とは異なり、ねじ検査装置によって欠陥の存在が検知されなかった特定の被検査物(2)について、欠陥が実際に認められないことを再度検査する目的で実施する作業である。被検査物(2)に含まれる可能性のある誰でも一見して分かるような欠陥は第1のステップ(S1)で検知されるはずであるから、検査員は過度のプレッシャーを感ずることがない。したがって、その精神的な負担は従来の外観検査と比べてはるかに少ない。
本発明の好ましい実施の形態において、ねじ検査装置(1)は、1個の被検査物(2)について複数の画像を用いて欠陥の有無を判定するが、仮にねじ検査装置(1)が正常に作動していたとしても、欠陥を識別することができないまま合格と判定する可能性はゼロではない。そのような場合であっても、本発明に係るねじの検査方法においては、第3のステップ(S3)において再度の外観検査を実施することにより、不合格品が市場に流出することを確実に防止することができる。
また、第3のステップ(S3)において閾値S0よりも面積が大きいか又は等しい欠陥を有する被検査物(2)が頻繁に発見されるようなときは、ねじ検査装置(1)が正常に作動していないことが疑われる。このような場合は、ねじ検査装置(1)が正常に作動しているかどうかを確認し、動作に異常が認められたときはそれを修復することによって、ねじ検査装置(1)の故障を原因とする不測の事態を避けることができる。
第3のステップ(S3)においても閾値S0よりも面積が大きいか又は等しい欠陥が認められなかった被検査物(2)は、ねじ検査装置(1)による検査及び検査員の目による検査からなる2回の検査を経た合格品として選別され、製品として出荷することができる。
本発明に係るねじの検査方法において、第2のステップ(S2)及び第3のステップ(S3)は、1個の被検査物(2)ごとに実施してもよいし、あるいは、第1のステップ(S1)によって予め選別された複数の被検査物(2)について後からまとめて実施してもよい。本発明に係るねじ検査装置は設置面積が小さく、コンパクトに構成することができるので、前者のいずれの方法を採用した場合であっても、第1から第3までのステップを検査員が移動することなく同じ場所で実施することができる。
本発明に係るねじの検査方法において、第2のステップ(S2)における目による外観の確認及び第3のステップ(S3)における目による外観の検査は、検査員が裸眼で行ってもよいし、また拡大鏡その他の光学機器を用いて行ってもよい。この場合において、被検査物(2)は、従来の検査方法のように検査員が手で持って回転させてもよいし、あるいは、被検査物(2)を本発明に係るねじ検査装置(1)の回転手段(3)に保持させた状態でゆっくりと回転させてもよい。
以上に説明したように、本発明に係るねじ検査装置は設置面積が小さくコンパクトで低価格であるため、従来の検査装置に比べて少ない経済的負担で既存の製造ラインに導入することができる。また、本発明に係るねじの検査方法は、ねじ検査装置と従来の外観検査とを有機的に組み合わせることにより、外観検査を補完して検査員の精神的及び肉体的な負担を著しく軽減することができるのと同時に、不合格品の市場への流出を確実に防止することができるので、その産業上の利用価値は極めて高い。
1 ねじ検査装置
2 被検査物
3 回転手段
4 撮像手段
4a CCDカメラ(上部撮像用)
4b CCDカメラ(下部撮像用)
4c 支柱
5 計算手段
6 判定手段
7 不合格通知手段
8 合格通知手段
9 スイッチ
10 筐体

Claims (2)

  1. 被検査物(2)に形成されたねじの外観を検査するねじ検査装置(1)であって、
    前記被検査物(2)を保持しながら回転させる回転手段(3)と、
    回転する前記被検査物(2)のねじの外観を表す画像を撮像する撮像手段(4)と、
    前記画像に含まれる光輝領域の面積Sを計算する計算手段(5)と、
    前記面積Sが予め設定された閾値S0よりも大きいか又は等しいときに、前記被検査物(2)が不合格であると判定する判定手段(6)と、
    前記被検査物(2)が不合格であると判定されたときに、それを通知する不合格通知手段(7)と、を備えた
    ねじ検査装置(1)。
  2. 請求項1に規定されたねじ検査装置(1)を用いて被検査物(2)に形成されたねじの外観を検査するステップと、
    検査の際に不合格であると判定されたときに、前記被検査物(2)のねじについて目による外観の確認を実施するステップと、
    検査の際に不合格であると判定されなかったときに、前記被検査物(2)のねじについて目による外観の検査を実施するステップと、を有する
    ねじの検査方法。
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