JP2017166716A - 水・空気接触型空気調和機の制御方法、水・空気接触型空気調和機 - Google Patents
水・空気接触型空気調和機の制御方法、水・空気接触型空気調和機 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】実施形態による空調機1(水・空気接触型空気調和機)の制御方法では、吸込み空気の絶対湿度が目標湿度範囲内にあるとき、散水装置2による散水を停止し、二次熱交換器3(二次処理用熱交換器)による冷却または加熱によって、吹出し空気の乾球温度を目標温度範囲内に調整する。
【選択図】図1
Description
そこで、負荷を低減することができる水・空気接触型空気調和機の制御方法、水・空気接触型空気調和機を提供する。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について、図1から図6を参照しながら説明する。
図1に示すように、水・空気接触型空気調和機(以下、空調機1と称する)は、水・空気接触器としての散水装置2、二次処理用熱交換器(以下、二次熱交換器3と称する)、送風機4、吸込み空気から埃等を除去するフィルタ5、散水装置2を経由した空気からミストを除去するエリミネータ6等を備えている。
吸入口7から吸入された空気は、一定温度の水と直接的に接触することにより、予め設定された目標絶対湿度の飽和状態になる。この吸込み空気を飽和状態とする処理が、一次処理に相当する。
空調機1は、上記した一次処理および二次処理が実行可能であり、吸入口7から吸入した空気の温度および湿度を調整して、吹出口10から室内に供給している。このとき、供給する空気の目標温度、および目標湿度は、ユーザによって予め設定されている。また、一般的に、空調機1は、供給する空気の温度および湿度が、所定の範囲内に収まるように制御している。このように、所定温度および所定湿度での空調が、恒温恒湿空調に相当する。以下、目標とする温度の範囲を目標温度範囲(Rt。図2参照)と称し、目標とする湿度の範囲を目標湿度範囲(Rh。図2参照)と称し、目標温度範囲(Rt)と目標湿度範囲(Rh)によって規定される範囲を、目標温湿度範囲(R。図2参照)と称して説明する。
そこで、本実施形態では、次のような制御方法により、空調時の負荷を低減している。
これに対して、空調機1は、吸込み空気の絶対湿度が目標湿度範囲(Rh)内であると判定した場合には(S1:YES)、ステップS2に移行する。つまり、空調機1は、吸込み空気の絶対湿度が目標湿度範囲(Rh)内である場合には、散水装置2を運転しない。
実施形態の空調機1の制御方法では、吸込み空気の絶対湿度が目標湿度範囲(Rh)内にあるとき、散水装置2による散水を停止し、二次熱交換器3による冷却または加熱によって吹出し空気の乾球温度を目標温度範囲(Rt)内に調整する。つまり、吸込み空気の絶対湿度が目標湿度範囲内にあるとき、一次処理を停止し、二次熱交換器3による冷却または加熱によって吹出し空気の乾球温度を目標温度範囲内に調整する。これにより、吸込み空気の湿度を調整する必要がない場合には、散水装置2を停止するため飽和状態にならず、飽和状態の空気を再加熱する必要等がなくなり、負荷を低減することができる。勿論、散水装置2そのものの負荷も低減することができる。すなわち、空気の状態を遷移させる際の負荷および装置の運転に関わる負荷の双方を低減することができる。
以下、第2実施形態について、図7および図8を参照しながら説明する。なお、水・空気接触型空気調和機の構成は第1実施形態と共通する。
本実施形態の空調機1は、図7に示すように、I〜VIIの7つの運転モードが予め設定されている。そして、空調機1は、一次処理と二次処理の双方における加熱または冷却を、各運転モードに対してそれぞれ個別に設定可能となっている。具体的には、各運転モードでは、一次処理用熱源機19および二次処理用熱源機23における冷却または加熱の要否と、それぞれの出口温度(一次処理後、または二次処理後に所望する温度)とが設定可能となっている。これらの運転モードは、温度および相対湿度から露点温度と湿球温度とを算出し目標温湿度範囲、各熱源機の運転効率、および各運転モード間の切り替えのし易さを考慮して設定されている。
空調機1は、吸込み空気の温度および相対湿度に基づいて選択した運転モードに切り替える。
このように運転モードを区分けすることにより、例えば吸込み空気の状態が図8に示す領域IIあるいは領域Vであった場合には、図7に示したように散水装置2の運転が不要であることを容易に判断することができる。これにより、第1実施形態にて説明したように散水装置2の運転を行わないことで、負荷を低減することができる。
このように、吸込み空気の温度および湿度に基づいて負荷を低減することができる運転モードを特定することができる。そして、特定した運転モードで運転することにより、負荷を低減することができる。また、誤って散水装置2を運転させてしまうことが防止されるため、散水装置2を不用意に運転してしまい、温度および湿度を再調整するために不要な負荷を発生させてしまうことを防止できる。
以下、第3実施形態について、図9から図11を参照しながら説明する。なお、第1実施形態と共通する構成もあるため、図1等も参照する。
本実施形態による水・空気接触型空気調和機である空調機100は、第1実施形態の空調機1の構成に加えて、バイパス部101を備えている。このバイパス部101は、散水装置2を経由せずに二次熱交換器3まで吸込み空気を導入する。なお、図9では、バイパス部101を流れる空気の向きを矢印Yにて示している。また、空調機100は、バイパス部101を流れる空気の量を調整するバイパス側ダンパ102と、散水装置2側を流れる空気の量を調整する水接触側ダンパ103を備えている。
そこで、本実施形態の空調機100は、水接触側ダンパ103およびバイパス側ダンパ102の開度を調整することにより、負荷を低減している。以下、水接触側ダンパ103やバイパス側ダンパ102の開度を調整する制御を、便宜的にダンパ制御と称する。
この場合、空調機100は、点P3と点P4との絶対湿度の差(M1)と、点P4と点P0との絶対湿度の差(M2)との比を、混合比として設定する。より具体的には、空調機100は、水接触側ダンパ103の開度とバイパス側ダンパ102の開度を調整するダンパ制御により、一次処理後の空気とバイパス部101を経由させた空気との混合比をM1:M2とする。
この場合、点P3の状態の空気を加熱することにより、目標温湿度範囲(R)内まで遷移させることができると考えられる。
この場合、空調機100は、上記したように点P3と点P4との絶対湿度の差と、点P4と点P0との絶対湿度の差との比を混合比として設定する。そして、空調機100は、ダンパ制御により一次処理後の空気とバイパス部101を経由させた空気とを混合して点P4の状態とした後、二次熱交換器3の運転により目標温湿度範囲(R)内まで遷移させる。
これにより、一次処理後の空気をそのまま加熱して目標温湿度範囲(R)内まで遷移させる場合に比べて、二次熱交換器3の運転に要する負荷を削減することができる。
以下、第4実施形態について、図12および図13を参照しながら説明する。なお、水・空気接触型空気調和機の構成は第3実施形態と共通する。
本実施形態の空調機100は、図12に示すように、I〜VIIIの8つの運転モードが予め設定されている。そして、空調機100は、一次処理と二次処理の双方における加熱または冷却を、各運転モードに対してそれぞれ個別に設定可能となっている。また、各運転モードは、一次処理用熱源機19および二次処理用熱源機23の冷却または加熱の要否と、それぞれの出口温度とが設定可能となっている。これらの運転モードは、温度および相対湿度から露点温度と湿球温度とを算出し目標温湿度範囲、各熱源機の運転効率、および各運転モード間の切り替えのし易さを考慮して設定されている。
空調機100は、吸込み空気の温度および相対湿度から露点温度と湿球温度とを算出することでいずれの運転モードで運転するかを選択し、選択した運転モードに切り替える。
なお、目標温湿度範囲(R)の設定によっては、空気線図中に存在しなくなる領域もある。また、例えば領域Vと領域VIIの境界となる湿球線をいずれの領域に含めるかは、適宜設定すればよい。
また、吸込み空気の状態が図13に示す領域IIまたは領域IVであった場合には、第1実施形態にて説明したように散水装置2の運転を行わないことで負荷を低減することができる。
本発明は、上記した実施形態にて例示したものに限定されることなく、その範囲を逸脱しない範囲で任意に例えば以下のように変形あるいは拡張することができる。
実施形態で示した数値はいずれも例示であり、これに限定されない。
第4実施形態の図13に示す領域IIIにおいて目標温湿度範囲(R)よりも同一の絶対湿度における乾球温度が高い範囲では、第1実施形態と同様に散水装置3を停止して二次熱交換器3により冷却することによっても目標温湿度範囲(R)内に遷移させることができる。
Claims (5)
- 水・空気接触器を有し、吸込み空気に冷温水を接触させることにより目標絶対湿度の飽和状態にする一次処理と、飽和状態とした空気を二次処理用熱交換器にて冷却または加熱することにより目標相対湿度にする二次処理とを実行可能であり、予め設定された目標温湿度範囲内で恒温恒湿空調する水・空気接触型空気調和機の制御方法であって、
吸込み空気の絶対湿度が目標湿度範囲内にあるとき、前記一次処理を停止し、前記二次処理用熱交換器による冷却または加熱によって吹出し空気の乾球温度を目標温度範囲内に調整することを特徴とする水・空気接触型空気調和機の制御方法。 - 吸込み空気の温度および湿度を測定し、空気線図に基づいて当該吸込み空気を目標温湿度範囲内まで遷移させる際の運転モードを冷却除湿、顕熱冷却、冷却加湿、断熱加湿、加熱、加熱加湿、および送風のいずれかのモードに切り替えるとともに、各運転モードにおける一次処理および二次処理での冷却または加熱の要否を各運転モードで個別に設定可能としたことを特徴とする請求項1記載の水・空気接触型空気調和機の制御方法。
- 水・空気接触器を有し、吸込み空気に冷温水を接触させることにより目標絶対湿度の飽和状態にする一次処理と、飽和状態とした空気を二次処理用熱交換器にて冷却または加熱することにより目標相対湿度にする二次処理とを実行可能であり、予め設定された目標温湿度範囲内で恒温恒湿空調する水・空気接触型空気調和機の制御方法であって、
前記水・空気接触型空気調和機には、前記水・空気接触器を経由せずに前記二次処理用熱交換器まで空気を導入するバイパス部、前記バイパス部を流れる空気の量を調整するバイパス側ダンパ、および前記水・空気接触器側を流れる空気の量を調整する水接触側ダンパが設けられており、
前記水接触側ダンパおよび前記バイパス側ダンパの開度を制御して前記水・空気接触器を経由する空気と前記バイパス部を経由する空気との混合させることにより、あるいは、前記水・空気接触器を経由する空気と前記バイパス部を経由する空気との混合させた後に二次処理を施すことにより、吹出し空気が目標温湿度範囲内となるように調整することを特徴とする水・空気接触型空気調和機の制御方法。 - 吸込み空気の温度および湿度を測定し、当該吸込み空気を目標温湿度範囲内まで遷移させる際の運転モードを空気線図に基づいて冷却除湿、顕熱冷却、加熱、加熱加湿、ダンパ制御と冷却加湿、ダンパ制御と断熱加湿、ダンパ制御と断熱加湿と加熱、および送風のいずれかのモードに切り替えるとともに、各運転モードにおける一次処理および二次処理での冷却または加熱の要否を各運転モードで個別に設定可能としたことを特徴とする請求項3記載の水・空気接触型空気調和機の制御方法。
- 請求項1から4のいずれか一項記載の制御方法を用いたことを特徴とする水・空気接触型空気調和機。
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