JP2017163233A - 撮影装置及び撮影方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮影画像データに発生するオフセットを抑制しつつ、撮影画像データのノイズを除去するのに好適な撮影装置及び撮影方法を提供する。【解決手段】撮影装置1を、有効画素と基準画素を有する撮像素子112と、有効画素が露光状態のときに、有効画素から出力された信号に基づいて撮影画像データを生成し、有効画素が遮光状態のときに、有効画素から出力された信号に基づいてダーク画像データを生成し、有効画素を含む領域から出力された信号に基づいて遮光時基準信号レベルを算出し、遮光時基準信号レベルを用いて撮影画像データを補正する画像処理エンジン116(提影画像生成手段、補正手段)と、から構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、画像データに対して画像処理を施す撮影装置及び撮影方法に関する。
撮影装置には、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子が搭載されている。撮影装置によって生成される撮影画像データには、撮像素子で発生し、縞状やスポット状の固定のパターンを有する暗電流ノイズが重畳している。この暗電流ノイズを除去するために、撮影画像データのダーク補正処理を行う撮影装置が知られている。ダーク補正処理は、撮像素子を遮光した状態で撮影された画像データ(ダーク画像データ)を、本露光処理によって生成された撮影画像データから減算する処理である。これにより、撮影画像データから暗電流ノイズが除去される。
特許文献1には、撮像素子内の焦点検出用画素から出力された画素信号から、暗電流ノイズを除去する構成が開示されている。詳しくは、特許文献1では、遮光された焦点検出用画素から出力された画素信号(暗出力)が予め保存されている。露光された焦点検出用画素から出力された画素信号(画素出力)から暗出力を減算することにより、画素信号の暗電流ノイズが除去される。
また、特許文献2には、撮像素子に、撮影画像データを生成するための有効画素領域と、遮光された基準画素領域(オプティカルブラック画素領域)を設け、基準画素領域から出力された基準信号を用いて、撮影画像データの暗電流ノイズを除去する構成が開示されている。
特開昭63−263881号公報 特開2011−50016号公報
撮影画像データからダーク画像データを減算して暗電流ノイズを除去する場合、撮影画像データにオフセット(信号レベルの変化)が発生するのを防止するため、撮影画像データとダーク画像データの基準信号レベルを合わせておく必要がある。各画像データの基準信号レベルは、遮光された画素から出力された画素信号を用いて計算される。しかし、画素信号は、通常、固定のパターンを有する暗電流ノイズの他に、時間に応じて変化し、画素間で異なる大きさを有するランダムノイズを含んでいる。このランダムノイズにより、基準信号レベルが変動し、撮影画像データにオフセットが発生するという問題があった。
特許文献1に記載の撮影装置では、画素出力と暗出力は、同じ焦点検出用画素から異なるタイミングで出力されており、互いに異なるランダムノイズを有している。そのため、特許文献1に記載の撮影装置では、画素出力と暗出力の基準信号レベルは異なっており、画素出力にオフセットが発生するという問題がある。
また、特許文献2に記載の撮影装置では、複数の基準画素の画素信号の平均値を取ることにより、基準画素の基準信号レベルに含まれるランダムノイズを抑制することができる。しかし、基準画素は有効画素に比べてその数が少ないため、少数の基準画素の画素信号の平均値を取っても、基準信号レベルが変動してしまう可能性がある。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、撮影画像データに発生するオフセットを抑制しつつ、撮影画像データのノイズを除去するのに好適な撮影装置及び撮影方法を提供することである。
本発明の一実施形態によれば、被写体からの光束に応じた信号を出力する複数の有効画素からなる有効画素領域と、光束に対して遮光された複数の基準画素からなる基準画素領域とを有する撮像素子と、有効画素が光束に対して露光されている露光状態のときに、有効画素領域から出力された信号に基づいて撮影画像データを生成する、撮影画像生成手段と、有効画素が光束に対して遮光されている遮光状態のときに、有効画素領域から出力された信号に基づいてダーク画像データを生成し、有効画素領域を含む領域から出力された信号に基づいて遮光時基準信号レベルを算出する、ダーク画像生成手段と、遮光時基準信号レベルを用いて撮影画像データを補正する、撮影画像補正手段と、を備える。
このような構成によれば、ダーク画像データの基準信号レベルは、画素数の多い有効画素を用いて算出される。そのため、ランダムノイズによる基準信号レベルの変動が抑えられ、撮影画像データからのダーク画像データの減算処理時に、撮影画像データにオフセットが発生することが抑制される。
また、本発明の一実施形態によれば、撮影画像補正手段は、例えば、撮影画像データからダーク画像データを所定の割合で減算することにより、撮影画像データを補正する。
また、本発明の一実施形態によれば、撮影画像生成手段は、例えば、有効画素が露光状態のときに、基準画素領域から出力された信号に基づいて露光時基準信号レベルを算出する。
また、本発明の一実施形態によれば、撮影装置は、例えば、露光時基準信号レベルと遮光時基準信号レベルを整合させる基準信号補正手段を更に備える。
また、本発明の一実施形態によれば、基準信号補正手段は、例えば、有効画素が遮光状態のときに、遮光時基準信号レベルと基準画素領域から出力される信号レベルとの信号レベル差を算出し、信号レベル差に基づいて撮影画像データの信号レベルを補正する。
また、本発明の一実施形態によれば、ダーク画像生成手段は、例えば、有効画素領域を含む領域から出力された信号の平均値、中央値、最頻値の何れかを算出することにより、遮光時基準信号レベルを決定する。
また、本発明の一実施形態によれば、基準信号補正手段は、例えば、複数の有効画素が遮光状態のときに、有効画素領域から出力された信号を用いて有効画素領域内の遮光時基準信号レベルの分布を表す近似曲線を算出し、近似曲線を用いて信号レベル差を算出する。
また、本発明の一実施形態によれば、基準信号補正手段は、例えば、複数の有効画素が遮光状態のときに、有効画素領域及び基準画素領域から出力された信号を用いて、有効画素領域内及び基準画素領域内の信号レベルの分布を表す近似曲線を算出し、近似曲線を用いて信号レベル差を算出する。
また、本発明の一実施形態によれば、ダーク画像生成手段は、例えば、基準信号補正手段によって算出された近似曲線を用いて、遮光時基準信号レベルを算出する。
また、本発明の一実施形態によれば、撮影画像生成手段は、例えば、基準画素領域から出力された信号の平均値、中央値、最頻値の何れかを算出することにより、露光時基準信号レベルを決定する。
また、本発明の一実施形態によれば、ダーク画像生成手段は、例えば、有効画素が露光状態のときの撮影条件に基づいて、有効画素領域のうち、遮光時基準信号レベルの算出に使用する信号を出力する領域を変更する。
また、本発明の一実施形態によれば、撮影装置は、例えば、ダーク画像データを記憶するダーク画像記憶手段を更に備える。この場合、撮影画像補正手段は、予めダーク画像記憶段に記憶されたダーク画像データを用いて撮影画像データを補正する。
本発明の一実施形態によれば、撮影方法は、被写体からの光束に応じた信号を出力する複数の有効画素からなる有効画素領域と、光束に対して遮光された複数の基準画素からなる基準画素領域とを有する撮像素子を備える撮影装置において実行される撮影方法であって、有効画素が光束に対して露光されている露光状態のときに、有効画素領域から出力された信号に基づいて撮影画像データを生成する、撮影画像生成ステップと、有効画素が光束に対して露光されていない遮光状態のときに、有効画素領域から出力された信号に基づいてダーク画像データを生成し、有効画素領域を含む領域から出力された信号に基づいて遮光時基準信号レベルを算出し、遮光時基準信号レベルに基づいてダーク画像データの信号レベルを補正する、ダーク画像生成手段と、ダーク画像データを用いて撮影画像データを補正する撮影画像補正ステップと、を含む。
本実施形態によれば、撮影画像データに発生するオフセットを抑制しつつ、撮影画像データのノイズを除去するのに好適な撮影装置及び撮影方法が提供される。
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる撮影装置のブロック図である。 図2は、本発明の第1の実施形態にかかる撮影処理のフローチャートである。 図3は、本発明の第1の実施形態にかかる撮像素子の撮像面の概略図である。 図4は、本発明の第1の実施形態にかかる画素信号の行代表値及び近似曲線を示すグラフである。 図5は、本発明の第1の実施形態にかかる画素信号の行代表値及び近似曲線を示すグラフである。 図6は、本発明の第2の実施形態にかかる撮影処理のフローチャートである。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態の撮影装置について図面を参照しながら説明する。以下においては、本発明の一実施形態として、デジタル一眼レフカメラについて説明する。なお、撮影装置は、デジタル一眼レフカメラに限らず、例えば、ミラーレス一眼カメラ、コンパクトデジタルカメラ、カムコーダ、タブレット端末、PHS(Personal Handy phone System)、スマートフォン、フィーチャフォン、携帯ゲーム機など、撮影機能を有する別の形態の装置に置き換えてもよい。
図1は、本実施形態の撮影装置1の構成を示すブロック図である。図1に示されるように、撮影装置1には画像処理装置が組み込まれており、システムコントローラ100、操作部102、絞り・シャッタ駆動回路104、撮影レンズ106、絞り108、シャッタ110、撮像素子112、撮像素子駆動回路114、画像処理エンジン116、メモリ118、カード用インタフェース120、LCD(Liquid Crystal Display)制御回路122、LCD124及びROM(Read Only Memory)126を備えている。
操作部102には、電源スイッチやレリーズスイッチ、撮影設定スイッチなど、ユーザが撮影装置1を操作するために必要な各種スイッチが含まれる。ユーザにより電源スイッチが押されると、図示省略されたバッテリから撮影装置1の各種回路に電源ラインを通じて電源供給が行われる。システムコントローラ100は電源供給後、ROM126にアクセスして制御プログラムを読み出してワークエリア(不図示)にロードし、ロードされた制御プログラムを実行することにより、撮影装置1全体の制御を行う。
レリーズスイッチが操作されると、システムコントローラ100は、撮影装置1に内蔵されたTTL(Through The Lens)露出計(不図示)で測定された測光値に基づき適正露出が得られるように、絞り・シャッタ駆動回路104を介して絞り108及びシャッタ110を駆動制御する。より詳細には、絞り108及びシャッタ110の駆動制御は、プログラムAE(Automatic Exposure)、シャッタ速度優先AE、絞り優先AEなど、撮影設定スイッチにより指定されるAE機能に基づいて行われる。また、システムコントローラ100はAE制御と併せてAF(Autofocus)制御を行う。AF制御には、アクティブ方式、位相差検出方式、コントラスト検出方式等が適用される。なお、この種のAE及びAFの構成及び制御については周知であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
被写体からの光束は、撮影レンズ106、絞り108、シャッタ110を通過して撮像素子112により受光される。撮像素子112は、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサやCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサである。以下では、撮像素子112はCMOSイメージセンサであるとして説明する。
撮像素子駆動回路114は、撮像素子112より入力される画素信号に対して増幅処理の所定の信号処理を施して、画像処理エンジン116に出力する。画像処理エンジン116は、撮像素子駆動回路114より入力される画素信号に対して、クランプ補正処理、デモザイ処理、階調変換処理、エッジ強調処理、マトリクス演算処理、Y/C分離処理、ホワイトバランス調整処理等の信号処理を施して撮影画像データ(輝度信号Y、色差信号Cb、Cr)を生成し、JPEG(Joint Photographic Experts Group)等の所定のフォーマットで圧縮する。メモリ118は、画像処理エンジン116による信号処理の実行時、処理データの保存場所として用いられる。
カード用インタフェース120のカードスロットには、メモリカード200が着脱可能に差し込まれている。画像処理エンジン116は、カード用インタフェース120を介してメモリカード200と通信可能である。画像処理エンジン116は、圧縮された撮影画像データをメモリカード200(又は撮影装置1に備えられる不図示の内蔵メモリ)に保存する。
また、画像処理エンジン116は、生成された撮影画像データをフレームメモリ(不図示)にフレーム単位でバッファリングする。画像処理エンジン116は、バッファリングされた信号を所定のタイミングで各フレームメモリから掃き出して所定のフォーマットの映像信号に変換し、LCD制御回路122に出力する。LCD制御回路122は、画像処理エンジン116より入力される映像信号を基に液晶を変調制御する。これにより、被写体の撮影画像がLCD124の表示画面に表示される。ユーザは、AE制御及びAF制御に基づいて適正な輝度及びピントで撮影されたリアルタイムのスルー画を、LCD124の表示画面を通じて視認することができる。
画像処理エンジン116は、ユーザにより撮影画像の再生操作が行われると、操作により指定された撮影画像データをメモリカード200又は内蔵メモリから読み出して所定のフォーマットの映像信号に変換し、LCD制御回路122に出力する。LCD制御回路122が画像処理エンジン116より入力される映像信号を基に液晶を変調制御することで、被写体の撮影画像がLCD124の表示画面に表示される。
次に、画像処理エンジン116による撮影処理のうち、撮影画像の暗電流ノイズの除去処理について詳細に説明する。図2は、撮影処理のうち暗電流ノイズの除去に関する処理のフローチャートを示す。この処理は、レリーズスイッチが操作されることによって開始される。
[処理ステップS101(本露光処理)]
本処理ステップS101では、ユーザによって設定された撮影設定により、本露光処理が行われる。撮影設定は、例えば、露光時間(シャッタ110のシャッタスピード)、絞り108の絞り値、ISO(International Organization for Standardization)感度及び信号処理に関する設定を含む。信号処理に関する設定は、例えば、撮像素子駆動回路114による増幅処理の増幅率や、画像処理エンジン116によるホワイトバランス調整処理のパラメータ等を含む。
本露光処理S101では、被写体からの光束に応じた撮影画像データの生成処理と、撮影画像データの基準信号レベルの補正処理(クランプ補正処理)が行われる。撮影画像データの生成に使用する画素信号と、撮影画像データの基準信号レベル(以下、「露光時基準信号レベル」と記す。)を算出するための画素信号は、撮像素子112内の異なる領域の画素から出力される。
図3は、本実施形態における撮像素子112の撮像面130の概略図である。撮像面130には、複数の画素が、撮像素子112の上下方向(垂直方向)にm行、左右方向(水平方向)にn列となるように並んで配置されている(m及びnは正の整数)。また、撮像面130には、有効画素を含む有効画素領域130A及び基準画素を含む基準画素領域130Bが設けられている。有効画素領域130Aは撮像面130の右下側に設けられており、有効画素領域130A内にはp+1行目からm行目の間で、且つ、q+1列目からn列目において複数の有効画素が配置されている(p及びqは正の整数)。基準画素領域130Bは、例えば、図3においてハッチングによって示されるように、有効画素領域130Aの上側から左側にかけてL字状に設けられている。有効画素から出力される画素信号(有効画素信号)は、被写体からの光束に基づいて撮影画像データを生成するために使用される。基準画素から出力される画素信号(基準画素信号)は、露光時基準信号レベルを算出するために使用される。なお、基準画素領域130Bの配置は、図3に示す配置に限定されない。例えば、基準画素領域130Bは、撮像面130の上側(1行目からq行目まで)のみに設けられていてもよく、撮像面130の周囲の4つの辺に沿って、有効画素領域130Aを囲うように配置されていてもよい。
有効画素は、シャッタ110が開いているときに、被写体から光束を受光する露光状態となり、シャッタ110が閉じているときに、シャッタ110によって被写体からの光束に対して遮光された遮光状態となる。有効画素は、露光状態であるときに蓄積された電荷を有効画素信号として出力する。この有効画素信号に基づいて、撮影画像データが生成される。撮影画像データは、被写体からの光束に応じた信号とノイズ成分を含んでいる。ノイズ成分は、例えば、有効画素領域130A内で一様に発生するオフセットノイズ、撮像素子112に応じた固定のパターンを有する暗電流ノイズ(固定パターンノイズ)、画素間でレベルの異なるランダムノイズ等である。
基準画素は、シャッタ110の動作に拘わらず、被写体からの光束に対して常に遮光されたオプティカルブラック画素である。本露光処理S101時に複数の基準画素から出力される基準画素信号の平均値が、露光時基準信号レベルとして撮影装置内の記憶領域に記憶される。なお、露光時基準信号レベルは、基準画素信号の平均値ではなく、最頻値や中央値としてもよい。
露光時基準信号レベルが記憶されると、この露光時基準信号レベルを用いて、撮影画像データに対するクランプ補正処理が行われる。
[処理ステップS102(ダーク露光処理)]
本処理ステップS102では、ダーク露光処理が行われる。ダーク露光処理は、例えば、シャッタが閉じられて有効画素が遮光されていること以外は、本露光処理S101と同じ撮影設定で実行される。
ダーク露光処理では、遮光された有効画素から出力された画素信号に基づいてダーク画像データが生成される。ダーク画像データは、ノイズ成分のみを含んだ信号である。また、遮光された有効画素及び基準画素から出力された信号に基づいて、ダーク画像データの基準信号レベル(以下、「遮光時基準信号レベル」と記す。)が算出される。この遮光時基準信号レベルを用いて、ダーク画像データに対して基準信号レベルの補正処理(クランプ補正処理)が行われる。
遮光時基準信号レベルは、各画素の画素信号を用いて近似的に求められる。詳しくは、まず、有効画素及び基準画素の各行について、画素信号の代表値(行代表値)が算出される。行代表値は、その行に含まれる画素信号が反映される値であり、例えば、欠陥画素や位相差検出用の画素を除く画素から出力された画素信号の平均値である。なお、行代表値は、画素信号の中央値や最頻値であってもよい。図4は、撮像素子112の各行の行代表値、及びその近似曲線を示したグラフである。図4の横軸は1〜mの行番号を表し、縦軸は各行の行代表値を表す。図4において、行代表値が実線で示され、近似曲線が破線で示されている。図4に示すように、行代表値は、ランダムノイズによって行間にバラつきを有する。このランダムノイズの影響を抑えるため、フィッティングにより行代表値の近似曲線が求められる。この近似曲線は、例えば、最小二乗法によって求められた多項式である。なお、行代表値の近似曲線は、多項式に限定されない。近似曲線は、例えば、多項式以外の関数を用いて近似されてもよく、移動平均によって求められてもよい。
また、図4に示すように、行代表値は、r行目よりも行番号の大きい領域において、行番号が大きくなるにつれて信号レベルが増加している。この信号レベルの増加は、シェーディングと呼ばれ、撮像素子112の仕様や、個体差、駆動モードに応じて変化する。シェーディングは、画素信号に対してオフセットとして重畳する。そのため、遮光時基準信号レベルの算出には、シェーディングによるオフセットの小さい領域が使用される。
図4に示す例では、遮光時基準信号レベルは、撮像素子112のうち、1行目からr行目の領域(参照領域)130Cから出力された画素信号を用いて算出される。詳しくは、図4に示す行代表値の近似曲線のうち、1行目からr行目の平均値V1が、遮光時基準信号レベルとしてメモリ118に保存される。なお、遮光時基準信号レベルは、行代表値の近似曲線のうち、参照領域130Cから出力された画素信号の中央値又は最頻値としてもよい。
遮光時基準信号レベルがメモリ118に保存されると、この遮光時基準信号レベルを用いて、ダーク画像データに対するクランプ補正処理が行われる。
なお、シェーディングは、図4に示すような垂直方向だけでなく、水平方向に生じる場合がある。この場合、シェーディングによるオフセットが画素信号の行代表値に重畳しないように、図3に示す参照領域130Cのうち、点線で示された左右端部の領域140A、140Bは、行代表値及び遮光時基準信号レベルの算出に使用しないことが望ましい。
また、垂直方向のシェーディングは、図4に示す例に限定されない。例えば、撮影装置1の撮影設定により、画素領域の上側と下側の両方にシェーディングが発生する場合がある。図5は、画素領域の上側と下側の両方にシェーディングが発生した場合の各行の行代表値、及びその近似曲線を示したグラフである。図5の横軸は1〜mの行番号を表し、縦軸は各行の行代表値を表す。図5に示す例では、基準画素領域130B(1行目からp行目)にもシェーディングが発生している。そのため、この場合、有効画素領域130Aのうち、シェーディングが発生していないs行目からr行目の参照領域230Cの行代表値の平均値が、遮光時基準信号レベルとして保存される。
このように、本実施形態では、基準画素領域130Bに比べて多数の画素から構成される有効画素領域130Aから出力される画素信号を用いて遮光時基準信号レベルが算出される。多数の画素信号を用いることにより、遮光時基準信号レベルがランダムノイズによって変動することを抑えることができる。これにより、ダーク画像データに対し、適正な信号レベルへのクランプ補正処理を施すことができる。
[S103(オフセット補正処理)]
本処理ステップS103では、遮光時基準信号レベルと露光時基準信号レベルとを整合させる処理が行われる。例えば、図5に示すように、基準画素領域130B(1行目からp行目)にシェーディングが発生している場合、ダーク画像データの遮光時基準信号レベルは、有効画素領域130Aのうち、シェーディングの無い参照領域230Cから出力された信号を用いて算出される。一方、露光時基準信号レベルは、シェーディングが発生している1行目からp行目の基準画素領域130Bから出力された信号を用いて算出される。この場合、ダーク露光処理S102において、撮影画像データに対して、シェーディングによって信号レベルが増加(オフセット)した露光時基準信号レベルに基づいてクランプ補正処理が行われる。そのため、本処理ステップS103では、シェーディングによるオフセットの大きさが検知され、このオフセットの大きさに基づいて撮影画像データが補正される。これにより、撮影画像データの基準信号レベルとダーク画像データの基準信号レベルを整合させることができる。
シェーディングによるオフセットの量は、図4や図5に示されるダーク露光時における行代表値の近似曲線が使用される。例えば、画素信号に図5に示すシェーディングが発生している場合、遮光時基準信号レベルは、行代表値の近似曲線のうち、特性がフラットで、且つ、信号レベルの小さい領域(s行目からr行目)の平均値V2である。また、オフセットの算出に使用する露光時基準信号レベルは、行代表値の近似曲線のうち、基準画素領域130B(1行目からp行目)に対応する信号レベルの平均値Vbによって求められる。オフセットは、近似曲線から求めた遮光時基準信号レベルV2と露光時基準信号レベルVbの差分ΔVによって求められる。
このように、本実施形態では、基準信号レベルのオフセットを算出するために、ダーク露光処理における画素信号から求めた行代表値の近似曲線が使用される。これにより、オフセットの算出結果へのランダムノイズの影響を抑えることができる。また、算出されたオフセットに基づいて撮影画像データの信号レベルが補正される。これにより、撮影画像データの基準信号レベルとダーク画像データの基準信号レベルが、シェーディングによるオフセットのないものに揃えられる。
例えば、露光時基準信号レベルを、ダーク露光処理S102において基準画素から出力された基準画素信号のみを用いて算出する場合を考える。基準画素の数は、有効画素の数よりも少ないため、複数の基準信号の平均値を露光時基準信号レベルとした場合、ランダムノイズによる信号レベルの変動を十分に抑えられない可能性がある。基準信号のレベルが変動すると、シェーディングによるオフセットの大きさを正しく算出することができないため、撮影画像データのオフセットを適切に補正することができない。撮影画像データにオフセットが残っていると、撮影画像に明るさや色味の変化が生じる可能性がある。
これに対し、本実施形態では、露光時基準信号レベルと遮光時基準信号レベルとの間のオフセットの算出に、ダーク露光処理S102において求められた行代表値の近似曲線が使用される。有効画素の数は、基準画素の数よりも多いため、基準画素信号のみを用いて信号レベルを算出する場合に比べて、信号レベルのランダムノイズによる変動を抑えることができる。
なお、本処理ステップS103では、シェーディングによって撮影画像データ全体に発生しているオフセットが補正されるが、シェーディング自体は補正されない。オフセットが補正された撮影画像データは、図4や図5に示すような形状のシェーディングが重畳している。この撮影画像データに重畳するシェーディングは、後述するダーク画像減算処理S104で除去される。
また、画素信号に図4に示すようなシェーディングが発生している場合、1行目からp行目の基準画素領域130B(即ち、本露光処理S101で算出された露光時基準信号レベル)にはシェーディングによるオフセットが発生していない。そのため、本処理ステップS103を実行する前の時点で、遮光時基準信号レベルと露光時基準信号レベルとの間のシェーディングによるオフセットはゼロと見做すことができる。また、シェーディングが発生するか否か、及び、どのような形状のシェーディングが発生するかは撮影装置1jの駆動モード等によって変化する。そのため、駆動モードが、露光時基準信号レベルにシェーディングが発生しない設定である場合は、このオフセット補正処理S103の実行は省略してもよい。
[処理ステップS104(ダーク画像データ減算処理)]
本処理ステップS104では、ダーク画像データを用いて、オフセットが補正された撮影画像データが補正される。詳しくは、撮影画像データからダーク画像データが減算されることにより、撮影画像データに含まれる暗電流ノイズやシェーディングが除去される。
暗電流ノイズは、撮像素子112内の画素の暗電流のムラによって生じる。暗電流ノイズの大きさ(振幅)は、撮像素子112の積分時間、温度又は感度などの撮影条件に依存して変化する。また、暗電流ノイズは、撮影条件に依存してパターン(撮影画像内におけるノイズの出現分布)が変化する成分と、パターンが変化しない成分とを含んでいる。このうち、暗電流ノイズのパターンが変化しない成分は固定パターンノイズとも呼ばれる。暗電流ノイズのパターンには、例えば、撮像面130の上下方向や左右方向に伸びる縞状のノイズや、撮像面130上に離散的に発生するスポット状のノイズがある。この暗電流ノイズは、撮影画像とダーク画像の両方に含まれる。そのため、撮影画像データからダーク画像データを減算することにより、撮影画像データに含まれる暗電流ノイズのうち、パターンの変化しない成分(固定パターンノイズ)を除去することができる。
また、撮影画像データとダーク画像データは、シェーディングを含んでいる。このシェーディングも、撮影画像データからダーク画像データを減算することによって除去される。
[処理ステップS105(画像処理)]
本処理ステップS105では、暗電流ノイズ及びシェーディングが補正された撮影画像データに対して、ガンマ補正やホワイトバランス補正などの所定の画像処理が施される。画像処理が施された撮影画像データは、所定のフォーマットで圧縮されてメモリカード200や撮影装置1の内蔵メモリに保存される。
このように、本実施形態では、有効画素領域130Aを含む領域(参照領域)から出力される画素信号を使用して、ダーク画像データの遮光時基準信号レベルが算出される。有効画素領域130Aは、基準画素領域130Bに比べて多くの画素から構成されている。遮光時基準信号レベルを、この多数の画素から出力される画素信号を用いて算出することにより、遮光時基準信号レベルへのランダムノイズの影響が抑えられる。これにより、ダーク画像データに対して、適正な信号レベルを用いたクランプ補正処理を施すことができる。
また、本実施形態では、有効画素領域130Aから出力される画素信号を使用して、シェーディングによって発生する撮影画像データの露光時基準信号レベルとダーク画像データの露光時基準信号レベルとの差(オフセット)が算出される。これにより、シェーディングによって発生している撮影画像データのオフセットを適正に補正することができる。
なお、本実施形態では、処理ステップS103でオフセットが補正された撮影画像データから、処理ステップS102で生成されたダーク画像データが減算されるが、本発明はこれに限定されない。例えば、処理ステップS102でダーク画像データが生成された後、このダーク画像データに対してオフセット補正処理が施されてもよい。この場合、撮影画像データからダーク画像データを減算することによって、撮影画像データのオフセットが補正される。
また、撮影画像データ又はダーク画像データに対して、ランダムノイズを除去するフィルタ処理が施されてもよい。撮影画像データやダーク画像データは、暗電流ノイズ、シェーディング、ランダムノイズ等のノイズ成分を含む。このうちランダムノイズは、通常、暗電流ノイズやシェーディングよりも高い周波数を有する。そのため、撮影画像データやダーク画像データに対してローパスフィルタ処理等のフィルタ処理を施すことにより、これらの画像データに含まれるランダムノイズのみを低減することができる。例えば、撮影画像データに対してフィルタ処理を施すことにより、撮影画像データの露光時基準信号レベルのオフセットを抑制することができる。また、撮影画像データとダーク画像データの少なくとも何れか一方に対してフィルタ処理を施すことにより、撮影画像データからダーク画像データを減算する際に、撮影画像データとダーク画像データに含まれるランダムノイズが足し合わされて、ランダムノイズの振幅が増大することを抑制することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態の撮影装置について説明する。第2の実施形態では、第1の実施形態とは異なり、ダーク露光処理は本露光処理の前に実行される。以下では、第2に実施形態における、ダーク露光処理、及び、ダーク画像データ減算処理について説明することとし、説明の便宜の為、第1の実施形態と同等の構成要素には同一の符号を用いることとする。なお、ダーク露光処理は、本露光処理の前に実行されていればよく、その実行タイミングは、例えば、撮影装置1の工場出荷前の段階や、ユーザの所望のタイミングである。
撮影画像データやダーク画像データに含まれるシェーディングは、撮影条件(温度、感度、露光時間等)に依らず変化しない成分(以下、「固定シェーディング」と記す。)と、撮影条件に応じて変化する成分(以下、「変動シェーディング」と記す。)を含む。そのため、撮影画像データの露光時基準信号レベルには、固定シェーディングに起因するオフセットと、変動シェーディングに起因するオフセットの両方が含まれる。変動シェーディングに起因するオフセットは、撮像素子112の積分時間(露光時間)が長く、温度が高く、感度が高く設定されているほどオフセット量が大きくなる。
第1の実施形態では、ダーク露光処理は、本露光処理と同じ撮影条件で実行されるため、一つのダーク画像信号を用いて、固定シェーディングに起因するオフセットと、変動シェーディングに起因するオフセットの両方を補正することができる。これに対し、第2の実施形態では、ダーク露光処理の撮影条件は、本露光処理の撮影条件と同じとは限らない。そのため、第2実施形態では、本露光処理が行われる前に、固定シェーディングに起因するオフセットの補正に使用するダーク画像データと、変動シェーディングに起因するオフセットの補正に使用するダーク画像データが生成される。
固定シェーディングに起因するオフセットの補正に使用するダーク画像データ(以下、「固定ダーク画像データ」と記す。)に含まれるシェーディングは、固定シェーディングのみを含んでいることが望ましい。そのため、固定ダーク画像データを生成するためのダーク露光処理は、変動シェーディングが発生し難い撮影条件、すなわち撮像素子112の積分時間が短く、温度が低く、感度が低く設定されている条件で実行される。生成された固定ダーク画像データは、メモリ118に保存される。
変動シェーディングに起因するオフセットの補正に使用するダーク画像データ(以下、「変動ダーク画像データ」と記す。)には、変動シェーディングは大きく含まれていることが望ましい。具体的には、変動ダーク画像データの変動シェーディングの大きさは、固定シェーディングと同程度、又は、それ以上である。そのため、変動ダーク画像データを生成するためのダーク露光処理は、変動シェーディングが発生し易い撮影条件、すなわち撮像素子112の積分時間が長く、温度が高く、感度が高く設定されている条件で実行される。生成された変動ダーク画像データは、メモリ118に保存される。また、メモリ118には、変動ダーク画像データを生成するためのダーク露光処理における撮影条件、すなわち、画素信号の増幅処理におけるゲインGd、露光時間ITd、環境温度Tdも保存される。
なお、固定ダーク画像データ及び変動ダーク画像データは、第1の実施形態におけるダーク画像データと同様に、暗電流ノイズを含んでいる。そのため、固定ダーク画像データ及び変動ダーク画像データを用いて、撮影画像データに含まれる暗電流ノイズを除去することができる。以下では、第2の実施形態における画像処理エンジン116による撮影処理のうち、撮影画像データの暗電流ノイズの除去処理について詳細に説明する。図6は、暗電流ノイズの除去処理に関する処理のフローチャートを示す。図6に示す処理は、ユーザによってレリーズスイッチが操作されることによって実行される処理である。
[処理ステップS201(本露光処理)]
本処理ステップS201では、ユーザによって設定された撮影設定により、本露光処理が行われる。本露光処理は、レリーズスイッチが操作されることによって開始される。第2の実施形態の本露光処理は、第1の実施形態の本露光処理と同じである。詳しくは、有効画素信号に基づいて撮影画像データが生成される。また、基準画素信号に基づいて露光時基準信号レベルが算出されて、メモリ118に記憶される。露光時基準信号レベルが記憶されると、この露光時基準信号レベルを用いて、撮影画像データに対するクランプ補正処理が行われる。
なお、第2の実施形態における本露光処理S201では、本露光処理時の撮影条件がメモリ118に保存される。記憶される撮影条件は、画素信号の増幅処理におけるゲインGe、露光時間ITe、環境温度Teである。
[処理ステップS202(固定シェーディングによるオフセットの補正処理)]
本処理ステップS202では、撮影画像データに含まれる、固定シェーディングに起因するオフセットの補正処理が行われる。固定シェーディングに起因するオフセットの大きさは、予めメモリ118に保存されている固定ダーク画像データを用いて算出される。詳しくは、第1の実施形態の処理ステップS102と同様に、固定ダーク画像データの有効画素及び基準画素の各行について、画素信号の行代表値が算出される。次いで、行番号を変数とする行代表値の近似曲線が求められる。また、第1の実施形態の処理ステップS103と同様に、近似曲線により、固定シェーディングに起因する露光時基準信号レベルと遮光時基準信号レベルとの差(オフセット)が算出される。このオフセットに基づいて、撮影画像データの信号レベルが補正される。
[処理ステップS203(変動シェーディングによるオフセットの補正処理)]
本処理ステップS203では、撮影画像データに含まれる、変動シェーディングに起因するオフセットの補正処理が行われる。変動シェーディングに起因するオフセットの大きさは、予めメモリ118に保存されている変動ダーク画像データと、変動ダーク画像データの取得時(ダーク露光処理時)の撮影条件を用いて算出される。詳しくは、第1の実施形態の処理ステップS102と同様に、変動ダーク画像データの有効画素及び基準画素の各行について、画素信号の行代表値が算出される。次いで、行番号を変数とする行代表値の近似曲線が求められる。また、第1の実施形態の処理ステップS103と同様に、近似曲線により、露光時基準信号レベルと遮光時基準信号レベルとの差(オフセット)が算出される。
変動ダーク画像データを用いて算出されたオフセットには、固定シェーディングに起因するオフセットと、変動シェーディングに起因するオフセットの両方が含まれる。また、変動シェーディングに起因するオフセットは撮影条件に応じて変化するが、変動ダーク画像データの取得時(ダーク露光時)の撮影条件は、撮影画像データの取得時(本露光時)の撮影条件と同じであるとは限らない。そのため、本処理ステップでは、変動ダーク画像データを用いて算出されたオフセットが、撮影画像データに含まれる変動シェーディングに起因するオフセットと同じになるように、オフセットの調整処理が実行される。
オフセットの調整処理では、まず、変動ダーク画像データを用いて算出されたオフセットから、処理ステップS202で算出された固定シェーディングに起因するオフセットが減算される。これにより、変動シェーディングに起因するオフセットのみが取得される。
次に、撮影条件に基づいて、変動シェーディングに起因するオフセットを調整する調整係数kが算出される。調整係数kの算出式は、次式(1)で表される。
(数1)
k=α×(Ge/Gd)×(ITe/ITd)×(2(Te−Td)/KT
ここで、係数αは、オフセットが正確に調整されるように自動又は手動で設定される定数である。
式(1)に示されるように、調整係数kは、変動ダーク画像データ及び撮影画像データの増幅処理のゲインについての項(Ge/Gd)、積分時間についての項(ITe/ITd)、温度についての項(2(Te−Td)/KT)及び係数αの積で表される。撮影画像データに含まれる変動シェーディングに起因するオフセットの大きさは、積分時間が長いほど増加し、温度が高いほど増加する。また、変動シェーディングに起因するオフセットは、ゲインに応じて増幅される。そのため、調整係数kは、実質的に撮影画像データと変動ダーク画像データに含まれる変動シェーディングに起因するオフセットの大きさの比を表している。
次に、変動シェーディングに起因するオフセットに対し、調整係数kが乗算される。この調整係数kが乗算されたオフセットに基づいて、撮影画像データの信号レベルが補正される。
処理ステップS202及びS203の処理により、撮影画像データ、固定ダーク画像データ及び変動ダーク画像データの基準信号レベルが、シェーディングによるオフセットのないものに揃えられる。
[処理ステップS204(ダーク画像データ減算処理)]
本処理ステップS204では、撮影画像データに対する暗電流ノイズ及びシェーディングの除去処理が施される。具体的には、撮影画像データから、固定ダーク画像データ及び変動ダーク画像データが減算される。
撮影画像データ及び固定ダーク画像データは、固定シェーディングを含んでいる。そのため、撮影画像データから固定ダーク画像データを減算することにより、撮影画像データに含まれる固定シェーディングが除去される。
また、撮影画像データ及び変動ダーク画像データは、固定パターンの暗電流ノイズ及び変動シェーディングを含んでいる。暗電流ノイズ及び変動シェーディングの大きさは、撮影条件に応じて変化する。詳しくは、暗電流ノイズ及び変動シェーディングは何れも、露光時間が長く、環境温度が高く、ISO感度が高く設定されているほど大きくなる。そのため、変動ダーク画像データは、撮影画像データから減算される前に、撮影条件に応じて調整される。
変動ダーク画像データの調整には、固定ダーク画像データ及び処理ステップS203において算出された調整係数kが使用される。変動ダーク画像データには、変動シェーディング及び固定シェーディングが含まれる。そのため、変動ダーク画像データから固定ダーク画像データを減算することにより、固定シェーディングを含まない変動ダーク画像データが得られる。また、固定シェーディングを含まない変動ダーク画像データに対し、調整係数kを乗算することにより、変動ダーク画像データに含まれる暗電流ノイズ及び変動シェーディングの大きさが、撮影画像データに含まれる暗電流ノイズ及び変動シェーディングの大きさに揃えられる。この調整された変動ダーク画像データを撮影画像データから減算することにより、撮影画像データに含まれる暗電流ノイズ及び変動シェーディングが除去される。
[処理ステップS205(画像処理)]
本処理ステップS205では、暗電流ノイズが除去された撮影画像データに対して、ガンマ補正やホワイトバランス補正などの所定の画像処理が施される。画像処理が施された撮影画像データは、所定のフォーマットで圧縮されてメモリカード200や撮影装置1の内蔵メモリに保存される。
このように、第2の実施形態では、予めメモリ118に保存されたダーク画像データを使用して暗電流ノイズを除去するため、本露光処理を行う毎にダーク露光処理を行う必要が無い。これにより、短時間で暗電流ノイズを除去することができる。
また、第2の実施形態において、ダーク露光処理を行う際の撮影条件は、任意に設定することができる。そのため、ダーク露光処理及び本露光処理の撮影条件によっては、撮影画像データに含まれる暗電流ノイズの大きさが、ダーク画像データに含まれる暗電流ノイズの大きさよりも大きくなる場合がある。この場合、ダーク画像データ補正処理S205において算出される調整係数kを1よりも大きくすることにより、撮影画像データの暗電流ノイズを除去することができる。
また、従来技術のように、基準画素信号を用いて遮光時基準信号レベルを算出した場合、この基準信号レベルはランダムノイズによって変動するという問題がある。また、基準画素信号を用いて遮光時基準信号レベルを算出し、且つ、調整係数kが1よりも大きい場合、このランダムノイズによる遮光時基準信号レベルの変動も増加してしまう。しかし、本実施形態では、有効画素信号に基づいて求めた近似曲線を使用して遮光時基準信号レベルを算出している。この遮光時基準信号レベルはランダムノイズによる変動が抑えられているため、調整係数kが1よりも大きい場合においても、遮光時基準信号レベルの変動が増加することを防止することができる。
以上が本発明の例示的な実施形態の説明である。本発明の実施形態は、上記に説明したものに限定されず、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば明細書中に例示的に明示される実施形態等又は自明な実施形態等を適宜組み合わせた内容も本願の実施形態に含まれる。
例えば、第1の実施形態のダーク露光処理S102は、シャッタが閉じられていること以外は、本露光処理S101と同じ撮影設定で実行されるが、本発明はこれに限定されない。例えば、ダーク露光処理S102における露光時間は、本露光処理S101の露光時間よりも短く設定されてもよい。これにより、ダーク露光処理S102を短縮することができる。なお、この場合、撮影画像データとダーク画像データとの間で、シェーディングや暗電流ノイズの大きさが異なるため、撮影画像データに含まれるオフセットの補正や、シェーディング及び暗電流ノイズの除去が適切に行われない可能性がある。そのため、本露光処理S101とダーク露光処理S102との間で露光時間を変更する場合、オフセット補正処理S103やダーク画像デー減算処理S104では、第2の実施形態と同様に、調整係数kによってオフセットやシェーディング、暗電流ノイズの大きさが調整される。
また、第1の実施形態におけるダーク露光処理S102では、撮像素子112の全ての行の行代表値を用いて近似曲線が算出されるが、本発明はこれに限定されない。例えば、シェーディングのおおよその形状が事前に分かっている場合は、近似曲線は、一部の行の行代表値のみを用いて算出されてもよい。この場合、近似曲線の算出に使用されなかった行の行代表値は、近似曲線を内挿又は外挿することによって求めることができる。例えば、画素信号が図5に示すシェーディングを有している場合、行代表値の近似曲線はq+1行目からm行目までの有効画素領域130Aの行代表値を用いて算出されてもよい。この場合、1行目からp行目の基準画素領域130Bの行代表値は、近似曲線を外挿することによって算出される。
また、第2の実施形態において、メモリ118に保存されるダーク画像データ(固定ダーク画像データ及び変動ダーク画像データ)に対して圧縮処理が施されてもよい。圧縮処理では、主にダーク画像データのうち周波数の高い成分が除去されてデータ容量が縮小される。この圧縮処理により、ダーク画像データから周波数の比較的高いランダムノイズ成分が除去される。なお、暗電流ノイズは周波数が比較的低いため、圧縮処理によって除去される暗電流ノイズが失われることが抑えられる。また、ダーク画像データが圧縮されてメモリ118に保存されている場合、処理ステップS202、S203でメモリ118からダーク画像データが読み出される際に、撮影画像データの大きさに合うようにダーク画像データに対して伸長処理が施される。
また、第2の実施形態のオフセットの補正処理S202、S203では、ダーク画像データを用いてオフセットが算出されるが、本発明はこれに限定されない。例えば、撮影装置1は、シェーディングの形状および大きさを表すシェーディングデータを予めメモリ118に保存しておいてもよい。シェーディングデータは、ダーク画像データから求められる画素信号の行代表値の近似曲線に相当する。シェーディングデータを予め保存しておくことにより、本露光処理S201を行う毎に、オフセットの補正処理S202、S203で近似曲線を求める必要がなくなり、撮影装置1の処理負荷を低減することができる。また、ダーク画像データが、2次元的に配列された複数の画素のシェーディングの大きさに関する情報を含んでいるのに対し、シェーディングデータは、有効画素及び基準画素の各行のシェーディングの大きさに関する情報のみを含んでいるため、ダーク画像データに比べてデータ量は小さい。そのため、シェーディングデータを予めメモリ118に保存したとしても、メモリ118の記憶領域を圧迫することはない。
また、第2の実施形態において、メモリ118には、撮影設定に応じた複数のダーク画像データが予め保存されていてもよい。撮影画像データやダーク画像データに含まれるシェーディングは、撮影装置1の撮影設定に応じて変化する場合がある。ここで、撮影設定は、例えば、撮像素子112の駆動モードである。撮像素子112にCMOSイメージセンサが使用されている場合、駆動モードを、全ての画素から画素信号を同時に読み出すグローバルシャッタ方式と、画素を複数の領域に分けて、画素信号を領域毎に読み出すローリングシャッタ方式との間で切り替え可能なものがある。このような駆動モードの切り替えによって、撮影画像内におけるシェーディングが発生する位置、即ちシェーディングの形状が変化する場合がある。そのため、予め撮影設定(駆動モード)に応じた複数のダーク画像データをメモリ118に保存しておくことにより、本露光処理S201がどのような撮影条件で実行されたとしても、撮影画像データのシェーディングによるオフセットの補正及び撮影画像データからのシェーディングの除去を行うことができる。また、ISO感度や露光時間などの撮影条件毎や、AE制御やAF制御などの撮影モードの設定毎に、複数のダーク画像データを予めメモリ118に保存しておいてもよい。
1 撮影装置
100 システムコントローラ
102 操作部
104 絞り・シャッタ駆動回路
106 撮影レンズ
108 絞り
110 シャッタ
112 撮像素子
114 撮像素子駆動回路
116 画像処理エンジン
118 メモリ
120 カード用インタフェース
122 LCD制御回路
124 LCD
126 ROM
130 撮像面
200 メモリカード

Claims (13)

  1. 被写体からの光束に応じた信号を出力する複数の有効画素からなる有効画素領域と、該光束に対して遮光された複数の基準画素からなる基準画素領域とを有する撮像素子と、
    前記有効画素が前記光束に対して露光されている露光状態のときに、
    前記有効画素領域から出力された信号に基づいて撮影画像データを生成する、
    撮影画像生成手段と、
    前記有効画素が前記光束に対して遮光されている遮光状態のときに、
    前記有効画素領域から出力された信号に基づいてダーク画像データを生成し、
    前記有効画素領域を含む領域から出力された信号に基づいて遮光時基準信号レベルを算出する、
    ダーク画像生成手段と、
    前記遮光時基準信号レベルを用いて前記撮影画像データを補正する撮影画像補正手段と、
    を備える、
    撮影装置。
  2. 前記撮影画像補正手段は、前記撮影画像データから前記ダーク画像データを所定の割合で減算することにより、前記撮影画像データを補正する、
    請求項1に記載の撮影装置。
  3. 前記撮影画像生成手段は、
    前記有効画素が前記露光状態のときに、
    前記基準画素領域から出力された信号に基づいて露光時基準信号レベルを算出する、
    請求項1又は請求項2に記載の撮影装置。
  4. 前記露光時基準信号レベルと前記遮光時基準信号レベルを整合させる基準信号補正手段を更に備える、
    請求項3に記載の撮影装置。
  5. 前記基準信号補正手段は、前記有効画素が前記遮光状態のときに、前記遮光時基準信号レベルと前記基準画素領域から出力される信号レベルとの信号レベル差を算出し、該信号レベル差に基づいて前記撮影画像データの信号レベルを補正する、
    請求項4に記載の撮影装置。
  6. 前記ダーク画像生成手段は、前記有効画素領域を含む領域から出力された信号の平均値、中央値、最頻値の何れかを算出することにより、前記遮光時基準信号レベルを決定する、
    請求項1から請求項5の何れか一項に記載の撮影装置。
  7. 前記基準信号補正手段は、
    前記複数の有効画素が前記遮光状態のときに、前記有効画素領域から出力された信号を用いて該有効画素領域内の遮光時基準信号レベルの分布を表す近似曲線を算出し、
    前記近似曲線を用いて前記信号レベル差を算出する、
    請求項5に記載の撮影装置。
  8. 前記基準信号補正手段は、
    前記複数の有効画素が前記遮光状態のときに、前記有効画素領域及び前記基準画素領域から出力された信号を用いて、該有効画素領域内及び該基準画素領域内の信号レベルの分布を表す近似曲線を算出し、
    前記近似曲線を用いて前記信号レベル差を算出する、
    請求項5に記載の撮影装置。
  9. 前記ダーク画像生成手段は、前記基準信号補正手段によって算出された近似曲線を用いて、前記遮光時基準信号レベルを算出する、
    請求項7又は請求項8に記載の撮影装置。
  10. 前記撮影画像生成手段は、前記基準画素領域から出力された信号の平均値、中央値、最頻値の何れかを算出することにより、前記露光時基準信号レベルを決定する、
    請求項3から請求項9の何れか一項記載の撮影装置。
  11. 前記ダーク画像生成手段は、前記有効画素が前記露光状態のときの撮影条件に基づいて、前記有効画素領域のうち、前記遮光時基準信号レベルの算出に使用する信号を出力する領域を変更する、
    請求項1から請求項10の何れか一項に記載の撮影装置。
  12. 前記ダーク画像データを記憶するダーク画像記憶手段を更に備え、
    前記撮影画像補正手段は、予め前記ダーク画像記憶手段に記憶された前記ダーク画像データを用いて前記撮影画像データを補正する、
    請求項1から請求項11の何れか一項に記載の撮影装置。
  13. 被写体からの光束に応じた信号を出力する複数の有効画素からなる有効画素領域と、該光束に対して遮光された複数の基準画素からなる基準画素領域とを有する撮像素子を備える撮影装置において実行される撮影方法であって、
    前記有効画素が前記光束に対して露光されている露光状態のときに、
    前記有効画素領域から出力された信号に基づいて撮影画像データを生成する、
    撮影画像生成ステップと、
    前記有効画素が前記光束に対して露光されていない遮光状態のときに、
    前記有効画素領域から出力された信号に基づいてダーク画像データを生成し、
    前記有効画素領域を含む領域から出力された信号に基づいて遮光時基準信号レベルを算出し、
    前記遮光時基準信号レベルに基づいて前記ダーク画像データの信号レベルを補正する、
    ダーク画像生成手段と、
    前記ダーク画像データを用いて前記撮影画像データを補正する撮影画像補正ステップと、
    を含む、
    撮影方法。
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