JP2017161842A - 変調器およびマッハツェンダ型変調器 - Google Patents

変調器およびマッハツェンダ型変調器 Download PDF

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Abstract

【課題】同一構成の複数のドライバ回路による多値変調駆動で、多値に比例した変調量が得られるPAM型の多値変調器の実現。【解決手段】導波路30A,30Bと、導波路に装荷され、電極構造が集中定数型であるN個(N>1)の位相シフタ31A,31B,41A,41Bと、を有し、N個の位相シフタに対して長さの短い方から順に1からNまで番号を付けた場合、少なくともあるi(iは1以上、N-1以下の自然数)において、i番目とi+1番目の位相シフタの長さの比が2より大きい変調器。【選択図】図4

Description

本発明は、変調器およびマッハツェンダ型変調器に関する。
光通信では光信号を変調する変調器が用いられ、例えば、パルス振幅変調(Pulse-amplitude modulation: PAM)を行う多値変調器素子が用いられる。特に、複数の位相シフタをマッハツェンダ干渉計の両アームに搭載し、これらの位相シフタをそれぞれ個別のデータで変調することで、PAM変調を行う変調器が知られている。
図1は、特許文献3および非特許文献1に開示されたPAM-16型のシリコン変調器の概略構成を示す図である。
図1の変調器では、2×2MMIカプラ(多モード干渉: Multi-Mode Interference)1Xにより分離された2つのシリコン導波路2Aおよび2Bを、2×2MMIカプラ1Yで結合することによりマッハツェンダ干渉計が形成される。2つのシリコン導波路2Aおよび2Bを、マッハツェンダ干渉計の2つのアームと称する。2つのアームの導波路に、外部信号に応じて導波路の容量を変化させる位相シフタを装荷し、変調を行う。
図1の変調器では、4つの位相シフタを設け、各位相シフタで発生する変化量に重み付けすることにより、デジタルデータに応じた変調が行えるようにしている。具体的には、図1に示すように、4つの位相シフタ11A,11B;12A,12B;13A,13B;14A,14Bを設ける。位相シフタにおける位相変化量は、同じ駆動電圧の場合、位相シフタの長さに応じて変化するので、4つの位相シフタ長の比率が1:2:22:23となるように設計されている。このような設計により、各位相シフタが両方のアームに搭載され、プッシュプル駆動が行えるPAM-16型の変調器となっている。
図1の変調器で、長さの異なる個々の位相シフタのそれぞれを個々のドライバ回路で駆動することを想定した場合、長い位相シフタほど大きな駆動力が必要となるために出力インピーダンスを小さくする必要がある。異なる出力インピーダンスのドライバ回路を用いてNRZ信号で駆動すると、それぞれの位相シフタが別々に駆動される。これらの位相シフト量の総和が両アーム間の位相差となる。そのため、個々の位相シフトに与えるNRZの信号状態の組み合わせに応じて、光出力振幅の最大値と最小値の間に複数の中間状態が形成されPAM多値変調が実現される。
国際公開第2011/043079号 特開2005−37547号公報 米国特許第8320720号明細書
図1のPAM変調器では、長さの比が1:2:22:23の位相シフタを用いているため、実際の駆動では、出力インピーダンスの異なるドライバ回路を複数用意する必要があるため複雑な駆動系となる問題がある。同一の出力インピーダンスのドライバを用いた場合においても、それぞれの位相変化量が長さに比例しないためPAM変調はできない。
本発明の目的は、同一設計(出力インピーダンス)の複数のドライバ回路による簡易な多値変調駆動系で、多値に比例した変調量が得られるPAM型の多値変調器を実現することである。
1つの態様では、変調器は、導波路と、導波路に装荷され、電極構造が集中定数型であるN個(N>1)の位相シフタと、を有する。N個の位相シフタに対して長さの短い方から順に1からNまで番号を付けた場合、少なくともあるi(iは1以上、N-1以下の自然数)において、i番目とi+1番目の位相シフタの長さの比が2より大きい。
また、1つの態様では、マッハツェンダ型変調器は、導波路を含む2つのアームと、2つのアームの少なくとも一方の導波路に装荷された少なくとも2つの位相シフタユニットを有し、位相シフタユニットは、電極構造が集中定数型であるN個(N>1)の位相シフタを有する。N個の位相シフタに対して長さの短い方から順に1からNまで番号を付けた場合、少なくともあるi(iは1以上、N-1以下の自然数)において、i番目とi+1番目の位相シフタの長さの比が2より大きい。
1つの側面として、変調器およびマッハツェンダ型変調器において、同一設計の複数のドライバ回路による多値パルス振幅変調駆動で、多値に比例した変調量が得られる。
特許文献3および非特許文献1に開示されたPAM-16型のシリコン変調器の概略構成を示す図である。 位相シフト量の計算に用いた位相シフタの等価回路を示す図である。 各ドライバインピーダンスにおける位相シフト量の位相シフタ長依存性の計算結果と計算式を示す図である。 第1実施形態のPAM-4マッハツェンダ型変調器の形状を示す上面図および位相シフタの導波路部の構造を示す図であり、(A)が上面図であり、(B)が位相シフタの導波路部の構造図である。 図4の(A)におけるA−Aの断面図である。 第1実施形態のマッハツェンダ型変調器の駆動系および駆動により生じる位相差特性を示す図であり、(A)が駆動系を、(B)が特性を示す。 第2実施形態のPAM-8マッハツェンダ型変調器の形状を示す上面図である。 第2実施形態のマッハツェンダ型変調器の駆動系を示す図である。 第2実施形態のマッハツェンダ型変調器の駆動により生じる位相差特性を示す図である。 第3実施形態のマッハツェンダ型変調器の位相シフタの導波路部の構成を示す図である。
まず、図1のPAM変調器で、多値に比例した位相変化量が得られない原因を考察する。
図2は、位相シフト量の計算に用いる位相シフタの等価回路を示す図である。図2では、回路パラメータを合わせて示している。
図3は、各ドライバインピーダンスにおける位相シフト量の位相シフタ長依存性の計算結果と計算式を示し、(A)が位相シフト量の位相シフタ長依存性のグラフを、(B)が計算式を示す。
図2の等価回路は、信号源21からの信号がドライバインピーダンス22を介して、位相シフタを構成するダイオードの等価回路23に印加される。等価回路23は、図示のように接続された、位相シフタを構成するダイオードの直列抵抗Rsと、ダイオードのキャパシタンス(容量)CFと、ダイオードのリークパスに起因する抵抗成分RFと、を有する。信号源21の信号の電源電圧振幅をΔV(=1V)、ドライバインピーダンスをZdで表す。さらに、πの位相シフトに必要な電荷量をQπと定義した。
さらに位相シフタの長さ(Lact)に対して、RSおよびRFは反比例し、CFは比例することを考慮し、図3の(B)に示す計算式を用いて電源電圧1V、周波数12.5GHzを仮定し計算を行った結果が図3の(A)のグラフに示される。なお、図2の位相シフタは、フリーキャリア・プラズマ効果を用いたシリコン変調器を想定しており、長さLactの位相シフタの導波路コアに蓄積されたキャリア量に比例した位相変化が伝搬光に対して生じる。図3の(A)のグラフに示すように、ドライバのインピーダンスが0Ωの場合には、位相シフト量は長さに対して線形に変化している。これに対し、ドライバのインピーダンスが0Ω以外の場合には長さに対して非線形性を示す。
ドライバのインピーダンスが実際には0Ωでない点を考慮すると、図1のPAM変調器は、位相シフタ長が1:2:22:23の比率となっているため、各位相シフタの位相シフト量は狙い通りの比率にならない。これが、多値に比例した位相変化量が得られず、所望の多値変調が行えない原因と考えられる。
この問題を、各位相シフタを駆動するドライバの駆動力(出力インピーダンス)を変えることで解決することが考えられる。しかし、各位相シフタを駆動するドライバの駆動力(出力インピーダンス)を変えるには、各位相シフタの駆動のために異なる出力インピーダンスのドライバが必要となるので、同一の構成(出力インピーダンス)のドライバを用いる場合よりも駆動系としてはより複雑な設計及び構成となるという問題があった。以下、駆動力(出力インピーダンス)の異なるドライバに対して、同じ駆動力(出力インピーダンス)のドライバを同一構成のドライバと称する。
図4は、第1実施形態のPAM-4マッハツェンダ型変調器の形状を示す上面図および位相シフタの導波路部の構造を示す図であり、(A)が上面図であり、(B)が位相シフタの導波路部の構造図である。
第1実施形態のマッハツェンダ型変調器は、基板上に形成されたSiO2の絶縁層上に形成されたシリコン(Si)導波路の2本のアームに変調器を形成し、その上にSiO2の絶縁層、グランド電極パッド層および電極パッド層を形成したものである。
図4の(A)に示すように、2×2MMIカプラにより分離された2本のアームは、別の2×2MMIカプラにより結合される。シリコン導波路30Aおよび30Bは、2本のアームに対応する。シリコン導波路30Aおよび30Bには、第1の位相シフタを形成する位相シフタ31Aおよび31Bと、第2の位相シフタを形成する位相シフタ41Aおよび41Bと、が設けられる。
位相シフタ31A、31B、41Aおよび41Bは、PINダイオードとイコライザの機能を有する電気回路とで形成された高速駆動用の位相シフタである。位相シフタ31A、31Bの導波路方向の長さは90μmであり、位相シフタ31A、31Bの導波路方向の長さは270μmであり、長さが異なる。位相シフタ31A、31B、41Aおよび41Bは、PAM-4変調器を形成する。位相シフタ31A、31B、41Aおよび41Bは、導波路の一方の側の設けられたPドープ領域32A、32B、42Aおよび42Bと、導波路の他方の側の設けられたNドープ領域33A、33B、43Aおよび43Bと、を有する。Nドープ領域33A、33B、43Aおよび43Bは、イコライザのキャパシタンス領域およびイコライザの抵抗領域を有し、電極パッド層51A、51B、52Aおよび52Bに接続される。図4の(A)に示すマッハツェンダ型変調器の領域の上側には、SiO2の絶縁層を介して、点線で示すグランド電極パッド層50および電極パッド層51A、51B、52Aおよび52Bが形成される。電極パッド層51A、51B、52Aおよび52Bは、Nドープ領域33A、33B、43Aおよび43Bのイコライザのキャパシタンス領域との間でキャパシタンス(容量)を形成する。
各位相シフタは、CF、RF、RS、Qπなどの単位作用長当たりの電気パラメータについて、図2に示した値を有する。各位相シフタは図3の関係式に基づいて長さを決定しており、第2の位相シフタを形成する位相シフタ41Aおよび41Bは、第1の位相シフタを形成する位相シフタ31Aおよび31Bの長さの2倍90*2μm=180μmよりも長い、270μmに設定している。言い換えれば、各位相シフタの長さはドライバのインピーダンスを考慮して設定されている。
図4の(B)に示すように、各位相シフタの導波路部は、非特許文献2に記載された側面格子導波路を有する。Siで形成された側面格子導波路30の両側面に、側面格子部35および37と、キャパシタンス領域46および48が形成される。図示していないが、キャパシタンス領域46および48の先にはイコライザの抵抗領域および電極が形成される。側面格子部35およびキャパシタンス領域46は、図4の(A)では、Pドープ領域32A、32B、42Aおよび42Bに含まれる。側面格子部37およびキャパシタンス領域48は、図4の(A)では、Nドープ領域33A、33B、43Aおよび43Bに含まれる。側面格子部35は、P-ドープ領域45と、キャパシタンス領域46と同じP+ドープ領域に分けられる。側面格子部37は、N-ドープ領域47と、キャパシタンス領域48と同じN+ドープ領域に分けられる。
図4の(B)において、側面格子導波路のコア幅Pが480nm、導波路高さQが220nm、側面格子幅Rが80nm、側面格子長が1μm、周期が285nmである。4種のドープ領域は、導波路コア周辺にN+/N-/P-/P+の4回の注入により形成され、N+とP+領域は1020cm-3としN-とP-領域は1018cm-3とする。位相シフタ以外の導波路形状はチャネル型導波路を用いており、コア幅は480nm、高さは220nmである。
図5は、図4の(A)におけるA−Aの断面図である。
基板67上にSiO2の絶縁層68が形成され、その上に導波路、側面格子部およびキャパシタンス領域等が形成される。さらにその上に、SiO2の絶縁層68と、グランド電極パッド層50および電極パッド層52A、52Bが形成される。図4の(B)の導波路30は、図5における30Aおよび30Bの部分に対応する。図4の(B)のP-ドープ領域45、P+ドープ領域46、N-ドープ領域47およびN+ドープ領域48は、図5における62Aおよび62Bの部分、61Aおよび61Bの部分、63Aおよび63Bの部分、64Aおよび64Bの部分に対応する。N+ドープ領域64Aおよび64Bの先には、N-ドープ領域65Aおよび65Bが形成され、さらにその先にN+ドープ領域66Aおよび66Bが形成される。N+ドープ領域66Aおよび66Bの上には導体層が形成され、導体層の上には厚さT(T=1μm)のSiO2の絶縁層68が形成され、さらにその上に電極パッド層52A、52Bが形成される。N+ドープ領域66Aおよび66B、導体層、厚さTのSiO2の絶縁層68および電極パッド層52A、52Bは、イコライザのキャパシタンスを形成する。N-ドープ領域65Aおよび65Bは、イコライザの抵抗体として機能する。N+ドープ領域66Aおよび66Bは、電極パッド層52A、52Bに電気的に接続される。これにより、図2のキャパシタンスと抵抗体とが並列に接続された等価回路に対応する電気回路が形成される。
90μm長の位相シフタ31Aおよび31Bのキャパシタのサイズは横方向が100μm、縦方向が60μmであり、270μm長の位相シフタ41Aおよび41Bのキャパシタのサイズは横方向が160μm、縦方向が60μmである。上記のように、イコライザ回路の抵抗体は低ドープシリコン細線を用いており、ドーピング濃度は上記N-領域と同じ1018cm-3、各位相シフタにおけるイコライザ抵抗体は高さ220nm、幅1μmである。90μm長の位相シフタ31Aおよび31Bの抵抗体の長さは12μm、270μm長の位相シフタ41Aおよび41Bの抵抗体の長さは9μmであり、抵抗値はそれぞれ6kΩと4kΩである。
図6は、第1実施形態のマッハツェンダ型変調器の駆動系および駆動により生じる位相差特性を示す図であり、(A)が駆動系を、(B)が特性を示す。
図6の(A)に示すように、ここでは、ドライバインピーダンスを各位相シフタ間で共通の50Ωとし、各ドライバで位相シフタを駆動する。各位相シフタにはpeak-to-peakで3.0Vppの25Gb/sのNRZ電気信号が入力される。駆動系は、位相シフタ31Aおよび31Bと位相シフタ41Aおよび41Bを72μAまたは200μAの電流で駆動する。
この駆動系により各位相シフタを駆動することで生じる両アーム間の位相差と光出力レベルの組み合わせは、図6の(B)に示すようになる。この変調器のアームには第1および第2の位相シフタが装荷されプッシュプル駆動されるので、(ON,ON),(OFF,ON),(ON,OFF),(OFF,OFF)の4通りの駆動条件となり、4通りの光出力レベルの組み合わせL1−L4が得られる。図示のように、第1の位相シフタをONすることによりOFFに比べて0.12πの位相差が生じ、第2の位相シフタをONすることによりOFFに比べて0.24πの位相差が生じ、アーム間の位相差は、4通りの駆動条件に対して0.36π、0.24π、0.12π、ゼロとなる。このように、同一構成(同一駆動電圧)の駆動系で第1および第2の位相シフタを駆動した場合、第2の位相シフタをON/OFFすることにより生じる位相差は0.24πで、第1の位相シフタをON/OFFすることにより生じる位相差0.12πの2倍である。これにより同一構成(同一駆動電圧)の駆動系でPAM-4変調が行える。
図7は、第2実施形態のPAM-8マッハツェンダ型変調器の形状を示す上面図である。
第2実施形態のマッハツェンダ型変調器は、第1実施形態のマッハツェンダ型変調器と類似の構成を有するが、装荷する位相シフタの個数が4個から6個に増加したこと、すなわち1つのアームの3個の位相シフタが装荷されていることが異なる。第2実施形態のマッハツェンダ型変調器は、第1の位相シフタを形成する位相シフタ71Aおよび71Bと、第2の位相シフタを形成する位相シフタ72Aおよび72Bと、第3の位相シフタを形成する位相シフタ73Aおよび73Bと、を有する。位相シフタ72Aおよび72Bは、第1実施形態の位相シフタ31Aおよび31Bと同じであり、導波路方向の長さは90μmで、キャパシタのサイズは横方向が100μm、縦方向が60μmである。位相シフタ73Aおよび73Bは、第1実施形態の位相シフタ41Aおよび41Bと同じであり、導波路方向の長さは270μmで、キャパシタのサイズは横方向が160μm、縦方向が60μmである。位相シフタ71Aおよび71Bは、他の位相シフタと類似の構成を有し、導波路方向の長さは40μmで、キャパシタのサイズは横方向が70μm、縦方向が60μmである。
位相シフタ71Aおよび71Bから73Aおよび73Bの導波路方向の長さは、図3の(B)の関係式に基づいて、40μm、90μm、270μmに設定されており、1:2:22=4の比率にはなっておらず、1:2.25:6.75である。このように、第2実施形態では、最短の位相シフタ71Aおよび71Bと2番目に短い位相シフタ72Aおよび72Bの長さの比は90/40=2.25と比較的2に近い。一方、2番目に短い位相シフタ72Aおよび72Bと3番目に短い(ここでは最長)位相シフタ73Aおよび73Bの長さの比は、270/90=3となり、2からの逸脱はより大きくなる。より一般化すると、N個の位相シフタに対して長さの短い方から順に1からNまで番号を付けた場合、少なくともある番号i(iは1以上、N-1以下。ここでは1または2)において、i番目とi+1番目の位相シフタの長さの比が2より大きい。
図8は、第2実施形態のマッハツェンダ型変調器の駆動系を示す図である。
図9は、第2実施形態のマッハツェンダ型変調器の駆動により生じる位相差特性を示す図である。
図8に示すように、第2実施形態の駆動系でも、ドライバインピーダンスを50Ωとし、各ドライバで位相シフタを駆動する。各位相シフタにはpeak-to-peakで3.0Vppの25Gb/sのNRZ電気信号を入力される。
この駆動系により各位相シフタを駆動することで生じる両アーム間の位相差と光出力レベルの組み合わせは、図9に示すようになる。この変調器のアームには第1から第3の位相シフタが装荷されプッシュプル駆動されるので、(ON,ON,ON),(OFF,ON,ON),(ON,OFF,ON),(OFF,OFF,ON),(ON,ON,OFF),(OFF,ON,OFF),(ON,OFF,OF),(OFF,OFF,OFF)の8通りの駆動条件となる。この駆動条件で第2実施形態のマッハツェンダ型変調器を駆動することにより、8通りの光出力レベルの組み合わせL1−L8が得られる。図示のように、第1の位相シフタをONすることによりOFFに比べて0.06πの位相差が生じ、第2の位相シフタをONすることによりOFFに比べて0.12πの位相差が生じ、第3の位相シフタをONすることによりOFFに比べて0.24πの位相差が生じる。アーム間の位相差は、8通りの駆動条件に対して0.32π、0.36π、0.3π、0.24π、0.18π、0.12π、0.06π、ゼロとなる。このように、同一構成(同一駆動電圧)の駆動系で第1から第3の位相シフタを駆動した場合、第2の位相シフタをON/OFFすることにより生じる位相差は0.12πで、第1の位相シフタをON/OFFすることにより生じる位相差0.06πの2倍である。同様に、第3の位相シフタをON/OFFすることにより生じる位相差は0.24πで、第1の位相シフタをON/OFFすることにより生じる位相差0.06πの4倍で、第2の位相シフタをON/OFFすることにより生じる位相差0.12πの2倍である。これにより同一構成(同一駆動電圧)の駆動系でPAM-8変調が行える。
図3の計算結果からも分かるように、同一アーム上に、ドライバインピーダンスが位相シフタのインピーダンスよりも相対的に小さい、比較的短い位相シフタの間では、これまでと同様に隣り合う位相シフタの長さの比を2とする。一方、比較的長い位相シフタの間では隣り合う位相シフタの長さの比を、図3に示す計算により、2より大きくすることでも、多値変調の線形性を改善する効果を得ることができる。
次に説明する第3実施形態のマッハツェンダ型変調器は、第1実施形態に類似の構成を有し、位相シフタの導波路部が、PINダイオードではなく、PNダイオードで形成されていることが異なる。
図10は、第3実施形態のマッハツェンダ型変調器の位相シフタの導波路部の構成を示す図であり、図4の(B)に対応する図である。
第3実施形態でも、位相シフタの導波路部は、第1実施形態と同様の側面格子導波路を有する。しかし、第1実施形態では、導波路部30はシリコンで形成されていたのに対して、第3実施形態では、導波路部85は、導波路の伸びる方向に2つの領域に分割され、一方の領域はP-ドープ領域とされ、他方はN-ドープ領域とされる。言い換えれば、Pドープ領域の側の領域は、側面格子部のP-ドープ領域82と同じように1018cm-3にドープされ、Nドープ領域の側の領域は、側面格子部のN-ドープ領域83と同じように1018cm-3にドープされる。ドーピング条件は第1実施形態と同様に導波路コア周辺にN+/N-/P-/P+の4回注入を行うが、導波路部にPNダイオードを形成するため導波路コアの中まで注入を行っている。ない、N+ドープ領域とP+ドープ領域の濃度は1020cm-3である。
第3実施形態における駆動系は、3Vの逆バイアスを掛けた状態で第1実施形態と同様に駆動する。
以上説明したように、実施形態では、同一構成のドライバを用いた簡便な構成により、マッハツェンダ変調器の両アームに形成された複数の位相シフタをそれぞれ駆動することで、各位相シフタの位相変化量が小さい方から順に2倍ずつ大きくなりPAM変調できる。
第1から第3実施形態を説明したが、各種の変形例が可能であるのは言うまでもない。
例えば、ドライバインピーダンスが0Ω以外の同一のドライバで、各位相シフタを駆動するPAM変調器において、図3の(B)の計算式で表される作用長に対する位相変化量の非線形性を考慮するようにする。具体的には、各位相シフタの位相シフト量を小さい順に並べた時に、前後の位相シフタの位相変化が2倍の関係になる様に各位相シフタ長を設定する。すなわち、複数の位相シフタを短い順に並べた時に、隣り合う位相シフタの長さの比が2より大きくなるように設定する。
また、第3実施形態のPNダイオードで形成する位相シフタの導波路部は、第2実施形態にも適用可能である。
さらに、第1から第3実施形態では、キャリアプラズマ効果を用いたシリコン変調器について説明したが、位相シフタの構成はシリコンのダイオードを用いたものだけでなく、InP系の量子井戸構造や、シュタルク効果を用いたものでもよく、同様の効果が得られる。
さらに、ドライバインピーダンスを50Ωとした場合を実施例として挙げたが25Ωなど0Ω以外の場合でも、ドライバインピーダンスに応じた位相シフタの長さに設定すればよく、同様の効果を得ることができる。
さらに、位相シフタの短い順に端から順に並べた例を説明したが、どのような順序に配置しても良い。
さらに、実施形態にでは、2本のアームのシリコン導波路にそれぞれ位相シフタを設けたプッシュプル駆動の例を説明したが、一方のアームにのみ位相シフタを設けることも可能である。
また、本発明の構成は、マッハツェンダ型変調器でなく、1本のシリコン導波路を伝搬する信号をPAM変調する変調器に適用することも可能である。
以上、実施形態を説明したが、ここに記載したすべての例や条件は、発明および技術に適用する発明の概念の理解を助ける目的で記載されたものである。特に記載された例や条件は発明の範囲を制限することを意図するものではなく、明細書のそのような例の構成は発明の利点および欠点を示すものではない。発明の実施形態を詳細に記載したが、各種の変更、置き換え、変形が発明の精神および範囲を逸脱することなく行えることが理解されるべきである。
30A、30B シリコン導波路(アーム)
31A、31B 位相シフタ(第1の位相シフタ)
41A、41B 位相シフタ(第2の位相シフタ)
32A、32B、42A、42B Pドープ領域
33A、33B、43A、43B Nドープ領域
50 グランド電極パッド層
51A、51B、52A、52B 電極パッド層

Claims (10)

  1. 導波路と、
    前記導波路に装荷され、電極構造が集中定数型であるN個(N>1)の位相シフタと、を有し、
    前記N個の位相シフタに対して長さの短い方から順に1からNまで番号を付けた場合、少なくともあるi(iは1以上、N-1以下の自然数)において、i番目とi+1番目の位相シフタの長さの比が2より大きいことを特徴とする変調器。
  2. 前記N個の位相シフタをそれぞれ駆動する同一の構成(出力インピーダンス)のドライバ回路を有する請求項1に記載の変調器。
  3. 前記変調器の動作信号が示すレベル間の光強度差または位相シフト差が一定のPAM変調を行う請求項1または2に記載の変調器。
  4. 前記N個の位相シフタがPINダイオードで形成され、前記PINダイオードと電気的に接続するように形成されたイコライザの機能を有する電気回路構造を有する請求項1から3のいずれか1項に記載の変調器。
  5. 前記N個の位相シフタのそれぞれの導波路がPNダイオードで形成された請求項1から4のいずれか1項に記載の変調器。
  6. 導波路を含む2つのアームと、
    前記2つのアームの少なくとも一方の前記導波路に装荷された少なくとも2つの位相シフタユニットを有し、
    前記位相シフタユニットは、電極構造が集中定数型であるN個(N>1)の位相シフタを有し、
    前記N個の位相シフタに対して長さの短い方から順に1からNまで番号を付けた場合、少なくともあるi(iは1以上、N-1以下の自然数)において、i番目とi+1番目の位相シフタの長さの比が2より大きいことを特徴とするマッハツェンダ型変調器。(図4)
  7. 前記N個の位相シフタをそれぞれ駆動する同一の構成のドライバ回路を有する請求項6に記載のマッハツェンダ型変調器。
  8. 当該マッハツェンダ型変調器の動作信号が示すレベル間の光強度差または位相シフト差が一定のPAM変調を行う請求項6または7に記載のマッハツェンダ型変調器。
  9. 前記N個の位相シフタがPINダイオードで形成され、前記PINダイオードと電気的に接続するように形成されたイコライザの機能を有する電気回路構造を有する請求項6から8のいずれか1項に記載のマッハツェンダ型変調器。
  10. 各位相シフタの導波路がPNダイオードで形成された請求項6から9のいずれか1項に記載のマッハツェンダ型変調器。
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