図1は、本発明の第1実施形態に係る見守りシステム1の全体的な概要を示したものである。本発明の見守りシステム1は、見守り対象となるユーザを遠隔的に見守るための見守りサービスを提供するためのものである。特に、システム事業者により管理される見守りサーバ装置30からの見守りに関する情報に基づいて、オペレータ端末100で表示される見守り画面の内容を工夫することで、複数の見守られる人(ユーザM1、M2等)の状況を、オペレータOPが素早く把握できるようにすると共に、各ユーザの状況(アラート発生の状況等)についてユーザ個別の事情(ユーザ特性)を考慮して判定できるようにしたことが特徴になっている。
見守りシステム1では、家屋H1、H2・・・Hnに居住する見守り対象となるユーザM1、M2・・・Mnの状況を、オペレータOPが遠隔的に監視するものであり、監視の結果、見守り状況が警告、注意等のアラート発生のレベルに該当することが確認された場合、監視者K1、K2・・・KnへオペレータOPが連絡を行い、連絡を受けた監視者K1、K2・・・Knがユーザの元へ駆けつけることになる。
監視者K1、K2・・・Knの例としては、ユーザの家族・親族、ユーザが通院している病院のスタッフ、ユーザが契約している警備会社等が想定できる。これらの監視者K1、K2・・・Knは、携帯通信端末D1、D2・・・Dnを用いて、非常時の連絡を受けられるようにしており、携帯通信端末D1、D2・・・Dnとしては、有線又は無線による通信機能を具備するノート型パソコン、スマートフォン、通信機能付きPDA、携帯電話等を適用できる。
また、本実施形態の見守りシステム1は、ユーザの状況を遠隔的に検知するために、ユーザM1、M2・・・Mnの家屋H1、H2・・・Hnに設置された通信機能を具備したテレビジョン装置TV1、TV2・・・TVnを利用している。テレビジョン装置TV1等は、放送番組の映像及び音声を出力する出力装置であり、各ユーザM1等により電源オン/オフ等の操作が行われる。テレビジョン装置TV1等は、スケジュールされた放送番組を出力する関係上、毎日、習慣的に各ユーザにより電源オン/オフの操作が行われることがあり、また、一人で暮らすユーザにとっては、他の人の話し声が聞こえるという点で、寂しさを紛らわすことにも活用されており、起床から就寝までの長時間にわたり、電源がオンの状態にされていることもある。
そのため、見守り対象となるユーザにおけるテレビジョン装置の使用状況としては一般に、ユーザの生活に密着して電源オン/オフ操作がなされるという特質があるので、本実施形態の見守りシステム1は、ユーザの状況を遠隔的に判定することにおいて、テレビジョン装置の電源オン/オフの状態を利用して、間接的にユーザの状況を検知するようにしている。なお、本実施形態では、見守りサーバ装置30からテレビジョン装置TV1等へ各種情報(ユーザの具合等を尋ねるための質問、生活に関する情報(天気予報、市及び町の情報、商店街の情報など))を配信しており、また、テレビジョン装置TV1等は、これらの情報に対するユーザの応答等を見守りサーバ装置30へ送信する機能等も有するものになっている。
見守り対象となるユーザM1、M2等は、見守りサービスを受けるにあたり、見守りサービスに入会・登録する必要があり、登録にあたりユーザに関する各種情報を見守りサービスの運営会社に提出することになる。提出する情報の具体的な中身としては、ユーザ自身の氏名、住所、電話番号、メールアドレス、非常時の連絡先等といった個人情報が含まれると共に、本実施形態ではユーザ特性に応じたアラート判定を行う関係上、ユーザ特性に関する情報も提出される。
図2は、ユーザから提出されるユーザ特性に関する情報であるユーザ特性事項の一覧表5を示している。この一覧表としては、ユーザ特性の種類として、「性別」、「居住環境」、「健康度」、「生活不自由度」、「外出傾向」、「最初のオン時間」等の項目があり、それぞれの項目毎に、その項目におけるユーザの特性を表す複数のユーザ特性事項が含まれており、ユーザは、この一覧表5に基づき、自己に合致するユーザ特性事項を選択して見守りサービスの運営会社に提出することになる。
図2に示す一覧表5において、本実施形態では「居住環境」、「健康度」、「生活不自由度」という各項目が、ユーザのアラート判定の際、重要視される。「居住環境」という項目は、ユーザの居住環境に応じて「完全独居」、「日中独居」、「夫婦住まい」という三種類のユーザ特性事項を含み、「健康度」という項目は、ユーザの持病の程度に応じて「持病(重」、「持病(軽)」、「健康」という三種類のユーザ特性事項を含み、「生活不自由度」という項目は、ユーザの身体的な不自由度に応じて「不自由(多)」、「不自由(少)」、「不自由(無)」という三種類のユーザ特性事項を含んでいる。
また、オペレータOPがユーザ状況を素早く把握できるようするための見守り画面の生成にも、上述した「完全独居」、「日中独居」、「夫婦住まい」という三項目が利用されると共に、「性別」及び「最初のオン時間」等も利用される。なお、「最初のオン時間」という項目は、見守り対象となる各ユーザM1、M2・・・Mnの家屋H1、H2・・・Hnに設置されたテレビジョン装置TV1、TV2・・・TVnに対し、各ユーザが一日で最初に電源をオンする時間帯として、「5時」、「6時」、「7時」、「8時」等の複数種類のユーザ特性事項を含んだものになっている。
なお、上述したユーザに関する情報(ユーザの個人情報、ユーザ特性事項に応じた情報等)は、アンケート形式でユーザに尋ねられるようになっており、ユーザの方はアンケートに回答する形で、自身が該当する事項を選択し、その回答内容を示す書類を、郵送又はFAX等で見守りサービスの運営会社に提出することになる。なお、書類ベースではなく、ウェブサイトベースで上述したユーザに関する情報を問い合わせて、その回答を受け取ることも想定できる。
なお、見守り対象となるユーザM1、M2・・・Mnは、見守りサービスを提供する見守りサービス運営会社と契約しており、ユーザM1、M2・・・Mnに関する個人情報は見守りサービス運営会社で保管され、契約当事者ではないシステム事業者(見守りシステム1の見守りサーバ装置30等を管理する会社)では個人情報を保管できない状況になっている。そのため、個人情報保護法で保護される個人情報は見守りサービス運営会社が管理するサービス側サーバSで記憶・保管されており、ユーザの元へ駆けつける人等へオペレータが連絡を必要とする場合などに応じて見守りサーバ装置30は、サービス側サーバSから連絡先等の個人情報を要求して取得することになる。このような事情により、本実施形態の見守りシステム1は主に、見守りサービス運営会社と提携するシステム事業者が管理する装置(見守りサーバ装置30及びオペレータ装置100等)によって構成されたものになっている。以下、本発明の詳細について説明していく。
図3は、ユーザの家屋に設置されるテレビジョン装置TV1等の具体例であるテレビジョン装置10の主要な内部構成の概要を示している。テレビジョン装置10は、前処理部11、デコード部12、赤外線処理部13、制御部14、メモリ15、操作部16、通信部17、表示出力処理部18a、及び音声出力処理部18b等を内部接続線Lで接続した構成になっている。これらの各部11等は、内部接続線Lを通じて制御部14と信号の送受を行っており、各部11等は現在の処理状況等を示す信号を制御部14へ伝えると共に、制御部14は各部11等から伝えられた処理状況等により現在の処理状況を把握し、把握した状況に応じて次に行う処理を制御するための制御信号を各部11等へ送っている。これらテレビジョン装置10の各部は以下のようになっている。
前処理部11は、チューナ部、A/D変換部、直交検波部、FFT部、及び復調部を含み、アンテナで取得されたRF信号(デジタル放送信号)が入力されており、この入力信号に対し所定の処理を行ってトランスポートストリーム(TS)を復調し、次の処理を行うデコード部12へ伝送する。デコード部12は、前処理部11で復調されたトランスポートストリームに対して、デコード処理を行い、映像、音声、その他データに分離し、分離した映像ストリームに対しては映像デコード処理を行って表示出力処理部18aへ出力すると共に、分離した音声ストリームに対しては音声デコード処理を行って音声出力処理部18bへ出力する。
表示出力処理部18aは、所定の映像表示に必要な処理を行って映像信号を生成し、生成した映像信号を表示画面10aへ出力し、それにより表示画面10aには、放送番組等の放送映像が表示出力される。また、音声出力処理部18bは、増幅等の音声出力に必要な所定の処理を行って音声信号を生成し、生成した音声信号をスピーカ10bへ出力して、スピーカ10bから各種音声を出力する。
一方、ユーザとのインタフェース系に関する部分として、赤外線処理部13は、周知の赤外線規格(例えば、IrDA系の各規格)に応じた通信処理(信号・データの送受処理)を行うものであり、基本的には、ユーザからの操作を受け付けるリモコン装置19から発せられる操作信号を含む赤外線を受光して、制御部14へ伝える処理を行う。制御部14は、テレビジョン装置10が具備する各種機能を実行する際に中心的な役割を担うものであり、メモリ15に記憶された基本プログラムP1及び見守りプログラムP2に規定される様々な処理内容に基づき、各種処理(通信制御処理、OSD表示処理、情報出力処理等)を行う手段として機能する。
また、テレビジョン装置10は、記憶媒体としてメモリ15を具備している。メモリ15に記憶されるものには、テレビジョン装置の基本機能に関するものとして、基本プログラムP1及びOSD表示テーブルTb1等があり、本発明に係る見守りサービスに利用されるものとして、装置識別情報ID1、見守りサービス用表示テーブルTb2、ユーザ識別情報ID2、閾値時間F、及び見守りプログラムP2等がある。
基本プログラムP1は、テレビジョン装置10のファームウェア及びシステムプログラム等に相当するものであり、テレビジョン装置10がテレビジョン装置としての各種機能(テレビジョンを視聴するための各種機能、通信機能等)を働かせるために必要な制御部14の各種処理を規定したものである。OSD表示テーブルTb1とは、各種メニュー又は警告等に用いる画像及びテキスト等を適宜OSD表示するための複数の表示パーツデータを格納したテーブルである。装置識別情報ID1とは、テレビジョン装置10の識別コードを示す情報であり、通信を行う際、他の通信装置等と識別するために、通信先へ送信される情報となっており、本発明でもユーザのテレビジョン装置を識別するための装置IDとして利用される。
また、見守りサービス用表示テーブルTb2とは、見守りサービスに関する画面に係る画像及びテキスト等をテレビジョン装置10の表示画面10aに表示するために用いられる各種表示パーツデータを格納したものであり、本実施形態では、図4(a)(b)等に示す各種画面に応じた表示パーツデータを含んでいる。
例えば、図4(a)に示す質問画面21については、質問等を示すテキストと、その質問に対する複数の回答を示す選択肢として、「よい」に応じた第1ボタン21a、「ふつう」に応じた第2ボタン21b、及び「わるい」に応じた第3ボタン21cを含むと共に、回答以外の場合の「外出予定」に応じた第4ボタン21dを含んだ表示パーツデータになっている。テキストに含まれる「○○○さん」の部分には、後述するユーザ識別情報ID2に含まれるユーザ名称(又はニックネーム)等がメモリ15より読み出されて貼り付けられている。また、テキストに含まれる「おはようございます」という文言は、時間帯に応じた定型の挨拶文が貼り付けられるようになっており、「こんにちは」、「こんばんは」というような他の挨拶文に応じたテキストが見守りサービス用表示テーブルTb2に含まれている。なお、「外出予定」に応じた第4ボタン21dが選択された場合は、図示しない別の質問画面が表示され、その別の質問画面では、外出予定の日数(1日、2日、3日等)」を選択可能な項目が含まれる。そして、そのような選択可能な項目が操作されると、その選択された項目に応じた外出予定の日数を示す情報が見守りサーバ装置30へ送信されるようになっている。
図4(b)に示す回答画面22については、中央が見守りサーバ装置30から送信されてきた回答履歴情報22aが貼り付けられる箇所になっており、最上段の「くらしサポート」というテキスト、回答履歴情報22aの上部に配置されるテキスト及び最下段のバー状のテキスト(決定ボタンを押すと次の画面に切り替わります)に応じたパーツデータが見守りサービス用表示テーブルTb2に含まれる(上述した質問画面21等も同様)。なお、回答履歴情報22aの上部のテキストに含まれる「○○○さん」の部分は、上記図4(a)と同様であり、「△△△」には、図4(a)で選択された回答の内容が貼り付けられるようになっている。なお、テレビジョン装置10には、図4(a)(b)以外の他の内容の画面(例えば、ユーザが居住する自治体サービスに関する各種情報画面)も表示されるようになっている。なお、上述したような各画面21、22は、メモリ15に記憶される見守りサービス用表示テーブルTb2に格納される表示パーツデータ等を用いて生成される他に、見守りサービス用表示テーブルTb2に格納される表示パーツデータの一部又は全ては、見守りサーバ装置等の外部のサーバから取得することも勿論可能であり、例えば、テレビジョン装置10は、電源オンに合わせて、見守りサーバ装置等から必要な表示パーツデータを取得し、その取得したデータを用いて表示画面を生成する仕様にしてもよい。
また、図3に示すメモリ15に記憶されているユーザ識別情報ID2とは、見守りサービスに登録しているユーザ(見守られる人M1)を識別するための情報(ユーザID)であり、ユーザIDは、見守りサービスへのユーザ登録が完了すると、見守りサービスの運営会社により、そのユーザ登録の完了したユーザに対して発行され、その発行されたユーザID等を含むユーザ情報は、見守りサーバ装置30を通じて、そのユーザが使用するテレビジョン装置10へ送信されるようになっており、このように送信されたユーザID等を含むユーザ情報が、メモリ15にユーザ識別情報ID2として記憶される。
さらに、メモリ15に記憶される閾値時間Fとは、後述する見守りプログラムP2が規定する複数の処理の中の一つの処理で用いられるものであり、本実施形態では、デフォルトの値として3分が設定されているが、図示しない設定メニューにより、10秒から10分の間で、所望の値に設定可能となっている。
さらにまた、メモリ15に記憶される見守りプログラムP2は、本発明に係る見守りサービスを行う上で、テレビジョン装置10側の処理を規定したアプリケーションプログラムであり、テレビジョン装置10のメモリ15にアプリとして適宜インストールされるものである(なお、テレビジョン装置10の製造時に、メモリ15へ予めインストールしておくことも勿論可能である)。見守りプログラムP2は、見守りサービスに関して、制御部14が行う処理内容を規定したものであり、具体的には以下のような様々な処理内容を規定している。
見守りプログラムP2が規定する処理内容の例としては、先ず、電源オン操作に関するものがある。ユーザにより電源オン操作がなされて、電源オフ状態から電源オン状態へ遷移すると、その電源オン操作が一日において最初のものであれば、メモリ15に電源オン済みを示すフラグ(電源オンフラグ)を立てる処理を規定すると共に、1日で最初の電源オン状態になった旨を示す一回目電源オン情報(状況情報に相当)を、装置識別情報ID1及びユーザIDと共に、見守りサーバ装置30へ通信部17を用いて送信する処理を行うことを見守りプログラムP2は規定している。一日において、二回目以降の電源オン操作であるかは、メモリ15に電源オンフラグが立っているか否かで制御部14は判断できるようになり、一日で二回目以降の電源オン操作がなされた場合は、1日で二回目以降の電源オン状態である旨を示す二回目以降電源オン情報(状況情報に相当)を、装置識別情報ID1及びユーザIDと共に、見守りサーバ装置30へ通信部17を用いて送信する処理を行うことを、見守りプログラムP2は規定している。
なお、テレビジョン装置10の制御部14は、受信する放送信号に含まれる日時を示す情報に基づいて現在の日時を常時検知しており、その検知により、日が変わったことを検知すると、メモリ15に電源オンフラグが立っていれば、電源オンフラグをリセットして立っていない状態にする処理を行うことも、見守りプログラムP2は規定している。
また、見守りプログラムP2は、電源オン操作ごとに、電源オン情報を送信してから、図4(a)に示す質問画面21を表示画面10aに表示するために、質問画面21に応じた表示パーツデータを、メモリ15に記憶されている見守りサービス用表示テーブルTb2から読み出す処理を規定している。そして、読み出した表示パーツデータに基づき、質問画面21を表示画面10aへ表示出力してから、質問画面21に含まれる第1ボタン21a〜第4ボタン21dの選択による回答の受け付けまでの時間を計時(計測)する処理も見守りプログラムP2は規定している。さらに、見守りプログラムP2は、計時した時間が、メモリ15に記憶されている閾値時間Fを超過したか否かを比較する処理も規定している。
比較の結果、計測した時間が閾値時間Fを超過せず、その間に、第1ボタン21a〜第4ボタン21dのいずれか一つが選択されて質問に係る回答等を受け付けた場合、選択されたボタンに係る内容を示す対応情報(状況情報に相当)を、見守りサーバ装置30へ通信部17を用いて送信することを見守りプログラムP2は規定している。さらに、第1ボタン21a〜第4ボタン21dのいずれもが選択されないで(質問に係る回答等を受け付けないで)、比較の結果、計測した時間が閾値時間Fを超過した場合、質問画面21への対応無し、という旨を示す対応情報(状況情報に相当)を見守りサーバ装置30へ送信することを見守りプログラムP2は規定する。
さらに、見守りプログラムP2は、ユーザにより電源オフ操作がなされると、電源オン操作の場合と同様に、電源オフ状態になった旨を示す電源オフ情報(状況情報に相当)を、装置識別情報ID1及びユーザIDと共に、見守りサーバ装置30へ通信部17を用いて送信する処理を行うこと等も規定する。
なお、見守りプログラムP2は、図4(a)の質問画面21で第1ボタン21a〜第4ボタン21dが操作されたことを受け付けた場合は、図4(b)の回答画面22を表示する処理を規定しており、第4ボタン21dが操作された場合は、上述したように、外出予定日数を尋ねる質問画面(図示せず)に表示が切り替わり、その質問画面で、外出予定の日数(1日、2日、3日等)」を表すいずれかの項目が選択された場合に、図4(b)の回答画面22を表示する処理を規定する。また、図4(b)の回答画面22が表示された場合、見守りプログラムP2は、リモコン装置19等の決定ボタンが操作されたか否かを検知することを規定し、決定ボタンが操作された場合は、更に別の画面(例えば、自治体サービスの画面)に表示を切り替える処理を規定する。また、その別の画面において、リモコン装置19の終了ボタンが操作された場合は、ラストチャンネル機能に基づくチャンネル又はデフォルトで指定されるチャンネルのテレビジョン放送の画面に表示を切り替えることを見守りプログラムP2は規定する。
図3に戻り、テレビジョン装置10の内部構成に関する説明を続ける。操作部16は、テレビジョン装置10の筐体に設けられたユーザインタフェースであり、電源オン/オフの切替を行う電源スイッチ16aの他に、音量切替ボタン、チャンネル切替ボタン、入力切替ボタン等を設けている。また、通信部17は通信手段に相当し、周知の通信規格(例えば、IEEE等によるLAN規格、又はDLNA(登録商標)等による規格等)に基づく通信の処理を制御部14の制御に従って行うものであり、LANケーブルのような通信ケーブルを接続できる構造を有する。
なお、通信部17については、テレビジョン装置10へ内蔵する場合と、テレビジョン装置10が有する外部接続部(例えば、HDMI(登録商標)、USB(登録商標)、又はIEEE1394等の方式による接続端子)へ外付けされる場合の両方が想定される。また、外付けされる場合は、外付けされる通信部17に相当する通信装置に、上述した見守りプログラムP2等を記憶させて、通信装置のCPUに見守りサービスに係る各処理を行わせるようにすることも可能であり、このように通信部17を外付けするときでも、本発明では外付けの通信部17と一体となってテレビジョン装置10は機能する。
また、ユーザによりテレビジョン装置10の遠隔操作を行うためのリモコン装置19は、テレビジョン装置10の電源オン/オフの切替を行う電源スイッチを有すると共に、計12個のボタンからなる数字ボタン、上下左右キー、決定ボタン、音量調整キー、チャンネル切替キー、質問要求ボタン、戻るボタン、終了ボタン、メニューボタンに加えて、計4個のカラーボタン(青ボタン、赤ボタン、緑ボタン、黄ボタン)を有する。これらの各ボタン、スイッチでユーザからの操作を受け付けると、操作を受け付けた内容を示す赤外線がリモコン装置19より発せられる。なお、上述した操作部16の電源スイッチ16a又はリモコン装置の電源スイッチのいずれかがユーザにより操作されることで、電源オン操作又は電源オフ操作がなされる。
図5は、見守りサービス(見守りシステム1)の見守りサーバ装置30の主要な内部構成を示している。本実施形態の見守りサーバ装置30には一般的なサーバコンピュータ(ウェブサーバ機能を有するコンピュータ)を適用しており、全体的な制御及び各種処理を行うMPU30aに、各種デバイス等を内部接続線30hで接続したものになっており、各種デバイス等には、通信モジュール30b、RAM30c、ROM30d、入力インタフェース30e、出力インタフェース30f、大容量記憶システム(HDDシステム)30g等がある。
通信モジュール30bは、広域ネットワークとの接続モジュールに相当する通信デバイスであり、所要の通信規格に応じたものである(例えばLANモジュール)。通信モジュール30bは、所要の通信機器(図示は省略。例えばルータ等が該当)を介して広域ネットワークと接続されており、各見守られる人のテレビジョン装置TV1、TV2・・・TVn、オペレータ端末100、サービス側サーバS、監視者K1、K2・・・Knの携帯通信端末D1、D2・・・Dn等との通信を可能にしている。
RAM30cは、MPU30aの処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶するものであり、ROM30dは、MPU30aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶するものである。入力インタフェース30eは、システム事業者のシステム管理者等からの操作指示等を受け付けるキーボード30i、マウス等が接続されるものであり、システム管理者等から受け付けた操作指示等をMPU30aへ伝える。出力インタフェース30fは、ディスプレイ30j(表示出力装置)が接続されるものであり、MPU30aの処理に伴う内容をディスプレイ30jへ出力し、システム管理者等が現在の処理内容等を確認できるようにしている。
大容量記憶システム30g(記憶デバイスに相当)は、各種データベース(DB)、テーブル及びプログラム等を記憶するものであり、具体的には、サーバプログラム31、見守りシステムプログラム32、パターンテーブル33、ピクトグラムテーブル34、ユーザテーブル35、見守り状況DB36、オペレータテーブル37、ウェブサイトDB38等を記憶している。
サーバプログラム31は、サーバ用のオペレーションシステムに応じた各種処理を規定したものであり、この規定内容に基づいた処理をMPU30aが行うことで、見守りサーバ装置30はサーバコンピュータとしての基本的な機能を果たす。見守りサービスプログラム32の説明は後述し、先に、パターンテーブル33等の説明を行う。
図6は、パターンテーブル33の中身の概要を示している。パターンテーブル33は、複数種類あるユーザ特性に含まれるユーザ特性事項に応じて複数のパターンを設定したパターン設定情報に該当するものであり、見守り処理におけるアラートレベル(非常時レベル)の判定を効率的に行うため、各ユーザをパターン別に分類するときに用いられるテーブルとなる。本実施形態のパターンテーブル33は、パターンA〜Eの計五種類を規定している。なお、パターンの数は、五種類に限定されるものではなく、見守りサービスの仕様、ユーザ数等に応じて適宜増減可能であり、二種類以上から、場合によっては五種類を超えて、六種類、七種類、八種類等を適宜設定して、細かくユーザをパターン別に分類することも勿論可能である。
本実施形態におけるパターンテーブル33におけるパターンAは、特に注意を有するユーザ向けのものになっている。パターンBは、ユーザの「居住環境」の観点より、少し注意を有するユーザ向けのものになっている。パターンCは、ユーザの「健康度」の観点より、少し注意を有するユーザ向けのものになっている。パターンDは、ユーザの「身体的な不自由度(生活不自由度)」の観点より、少し注意を有するユーザ向けのものになっている。パターンEは、ユーザの特性において注意をそれほど要しないユーザ向けのものになっている。
図6に示すように、パターンテーブル33は、上述した種類のパターンA〜Eごとに、ユーザ属性、ユーザのテレビジョン装置の電源オン状態についてのアラート条件(アラート条件:電源オン)、及びにテレビジョン装置の電源オフ状態についてのアラート条件(アラート条件:電源オフ)をそれぞれ設定したものになっている。パターンテーブル33におけるユーザ属性としては、図2に示すユーザ特性事項の一覧表5の中の「居住環境」、「健康度」及び「生活不自由度」のユーザ特性の項目に含まれるユーザ特性事項を用いている。
具体的に、パターンAのユーザ属性には、「完全独居」且つ「持病(重)」且つ「不自由(多)」というユーザ特性事項を組み合わせた条件を規定しており、この条件に合致するユーザが、パターンAに属すると判定(特定)される。パターンBのユーザ属性には、「日中独居」以上の場合で、健康度が「持病(軽)」の場合又は生活不自由度が「不自由(少)」というユーザ特性事項を組み合わせた条件が規定される。そのため、パターンAに属さない「完全独居」のユーザで「持病(軽)」又は「不自由(少)」であるユーザもパターンBに属することになる。
パターンCのユーザ属性としては、「持病(重)」且つ「日中独居」以上というユーザ特性事項を組み合わせた条件が規定されており(但しパターンAに属する場合除く)、この条件に合致するユーザが、パターンCに属すると判定(特定)される。パターンDのユーザ属性としては、「不自由(多)」且つ「日中独居」以上というユーザ特性事項を組み合わせた条件が規定されており(但しパターンAに属する場合除く)、この条件に合致するユーザが、パターンDに属すると判定(特定)される。そして、パターンEのユーザ属性としては、上記のパターンA〜Dのユーザ属性に係る条件以外という内容の条件が規定されており、パターンA〜Dに該当しないユーザはパターンEに属すると判定(特定)される。なお、上述したパターンA〜Eのユーザ属性の条件内容は一例であり、他の条件を設定することは勿論可能である。
また、図6のパターンテーブル33における「アラート条件:電源オン」は、ユーザのテレビジョン装置の電源オン状態についてのアラート条件を示す項目であり、パターンAの「アラート条件:電源オン」には、電源オンの継続時間が12時間以上である場合は「注意」のレベル、電源オンの継続時間が24時間以上である場合は「警告」のレベルに該当するという条件が規定されている。なお、「警告」のレベルの方が、「注意」のレベルよりアラートレベル(危険度)が高いことを意味する(以下、同様)。
さらに、パターンB〜Dの「アラート条件:電源オン」は、同一の条件内容を規定しており、電源オンの継続時間が24時間以上である場合は「注意」のレベル、電源オンの継続時間が36時間以上である場合は「警告」のレベルに該当するという条件になっており、それにより、本実施形態ではパターンB〜Dに関し、アラート判定を同等の条件で判定するようにしている。なお、見守りサービスの仕様等によって、パターンB〜Dの「アラート条件:電源オン」の条件内容をそれぞれ相違させることは勿論、可能である(後述のパターンB〜Dの「アラート条件:電源オフ」についても同様)。
そして、パターンEの「アラート条件:電源オン」は、電源オンの継続時間が36時間以上である場合は「注意」のレベル、電源オンの継続時間が48時間以上である場合は「警告」のレベルに該当するという条件にしている。以上のことから、特に注意を要するユーザ向けのパターンAについては、最も短い電源オンの継続時間で「注意」又は「警告」のレベルになるように設定しており、少し注意を有するユーザ向けのパターンB〜Dについては、二番目に短い電源オンの継続時間で「注意」又は「警告」のレベルになるように設定しており、注意をそれほど要しないユーザ向けのパターンEについては、最も長い電源オンの継続時間で「注意」又は「警告」のレベルになるように設定している。
図6のパターンテーブル33における「アラート条件:電源オフ」は、ユーザのテレビジョン装置の電源オフ状態についてのアラート条件を示す項目であり、パターンAの「アラート条件:電源オフ」には、電源オフの継続時間が24時間以上である場合は「注意」のレベル、電源オフの継続時間が36時間以上である場合は「警告」のレベルに該当するという条件が規定されている。パターンB〜Dの「アラート条件:電源オフ」は、パターンB〜Dの「アラート条件:電源オン」の場合と同様に、同一の条件内容を規定しており、電源オフの継続時間が36時間以上である場合は「注意」のレベル、電源オフの継続時間が48時間以上である場合は「警告」のレベルに該当するという条件になっている。
そして、パターンEの「アラート条件:電源オフ」は、電源オフの継続時間が48時間以上である場合は「注意」のレベル、電源オンの継続時間が60時間以上である場合は「警告」のレベルに該当するという条件にしている。このように「アラート条件:電源オフ」の場合も、「アラート条件:電源オン」の場合と同様に、パターンAについては最も短い電源オフの継続時間で「注意」又は「警告」のレベルになり、パターンB〜Dについては二番目に短い電源オフの継続時間で「注意」又は「警告」のレベルになり、パターンEについては最も長い電源オフの継続時間で「注意」又は「警告」のレベルになるような設定になっている。なお、同一のパターンの同一のアラートレベル(例えば「注意」のレベル)において、「アラート条件:電源オフ」の方が、「アラート条件:電源オン」に比べて、条件に該当する時間が長目になっているのは、この実施形態においては一般に、テレビジョン装置は、電源オフになっている状態が、電源オンになっている状態に比べて長いことを重視したためであるが、このような時間設定に限定されるものではない。例えば、高齢者等の場合には、テレビジョン装置をほぼ一日中、電源オンにしたままにして、電源オンの継続時間の方が、電源オフの継続時間に比べて長いこともあるため、このような場合は、「アラート条件:電源オン」の方を、「アラート条件:電源オフ」に比べて、条件に該当する時間を長目に設定することが好適なこともあり、条件に対する時間設定の長短は、ユーザの特性・生活状況等に応じて、適宜決めることが好ましい。
なお、上述したパターンテーブル33において、パターン毎のユーザ属性(ユーザ特性事項を含む)に対応付けられた「アラート条件:電源オン」及び「アラート条件:電源オフ」の各項目の部分がアラート設定情報に該当し、パターンテーブル33は、このようなアラート設定情報を含むものになっている。
図7は、ピクトグラムテーブル34の中身の概要の一例を示している。ピクトグラムテーブル34は、図2に示す複数種類のユーザ特性事項に係るユーザの特性を図柄的に表した図像に該当するピクトグラムを、ユーザ特性事項に対応づけて格納したテーブル(図像テーブル)である。なお、ピクトグラムが対応付けられるユーザ特性事項は基本的に、主に上述した「居住環境」の項目における「完全独居」、「日中独居」、「夫婦住まい」という三種類、「健康度」の項目における「持病(重」、「持病(軽)」、「健康」という三種類、及び「生活不自由度」の項目における「不自由(多)」、「不自由(少)」、「不自由(無)」という三種類を、それぞれ組み合わせたものを用いており、さらに性別において「男性」の場合は各ピクトグラムを黒色で表し、「女性」の場合は赤色で表すようにしている(なお、図7では、モノクロで示す関係上、「女性」のピクトグラムは赤色になっていない)。
図8は、ユーザテーブル35の中身の概要を示しており、見守りサービス運営会社が管理するサービス側サーバSから見守りサーバ装置30へ送信されてくるユーザの情報等を蓄積したものになっている。具体的には、登録が完了したユーザに関する情報(ユーザID、性別、居住環境のユーザ特性事項、健康度のユーザ特性事項、生活不自由度のユーザ特性事項、外出傾向、最初のオン時間等)が、サービス側サーバSから見守りサーバ装置30へ送信されてくるので、見守りサーバ装置30は、その送信されてくるユーザに関する情報を、ユーザIDごとにユーザテーブル35へ格納して順次蓄積する。
また、登録が完了したユーザは、自己の使用するテレビジョン装置10を用いて、見守りサーバ装置30と通信テストを行うようになっており、この通信テストの際に、テレビジョン装置10から送信されてくる情報に含まれるユーザID(ユーザ識別情報ID2)及び装置識別情報ID1を見守りサーバ装置30は受信して取得すると、取得したユーザIDに対応づけて、一緒に取得した装置識別情報ID1をユーザテーブル35に格納する処理を行う。
さらに、見守りサーバ装置30は、ユーザに関する情報をユーザテーブル35に格納して記憶すると、その記憶したユーザが属することになるパターンの種別を、後述する見守りシステムプログラム32の処理により特定し、その特定したパターンの種別をユーザIDに対応づけてユーザテーブル35に格納すると共に、そのユーザに応じたピクトグラムもピクトグラムテーブル34から特定し、パターンと同様に、ユーザIDに対応付けてユーザテーブル35に格納する。
なお、ユーザテーブル35に格納される情報の量は、見守りサービスに新たなユーザが登録することに伴い増加し、一方、登録ユーザが見守りサービスから退会すると、そのユーザに応じた情報は、ユーザテーブル35から削除される。また、「居住環境」、「健康度」、及び「生活不自由度」といった各項目に含まれるユーザ特性事項は、ユーザ登録後も随時変更可能になっており、例えば、あるユーザの「居住環境」が、「夫婦住まい」から「日中独居」へ変更となった場合、ユーザが、その変更の旨を見守りサービス会社へ連絡し、それに伴い、サービス側サーバSから見守りサーバ装置30へ、ユーザに関する情報の変更通知がユーザIDと共に送信されてくるので、見守りサーバ装置30は、このような変更通知を受信すると、受信した変更通知に基づき、ユーザテーブル35の格納情報を更新することになる(場合によっては、パターンの種別も変更される)。
図9は、大容量記憶システム30gに記憶される見守り状況DB36の中の或る1日の見守り状況の情報を格納した日別状況テーブル36aの中身の概要を示している。見守り状況DB36は、一日ごとの各ユーザのテレビジョン装置から見守りサーバ装置30へ送信されてくる電源オン/オフの状況、図4等に示す画面の回答等の情報を格納した日別状況テーブルの集合体になっている。そのため、見守り状況DB36は、日ごとの情報が順次蓄積されていくデータベースになっており、見守り状況DB36は例えば、平成25年1月1日〜12月11日までの日別状況テーブルの集合体になっている。
図9の日別状況テーブル36aは、2015年12月11日における各ユーザの複数のテレビジョン装置TV1等のそれぞれから送信されてきた情報(回答等の状況情報、その他の情報等)を格納しており、具体的には、ユーザIDごとに、「装置識別情報」、「電源オン/オフ時刻」、「送信内容」、「電源オン継続時間」、「電源オフ継続時間」、「外出」、及び「備考」等の各項目に応じた情報を格納する。
日別状況テーブル36aの「装置識別情報」の項目には、情報を送信してきたテレビジョン装置の装置識別情報が格納されている。「電源オン/オフ時刻」の項目には、テレビジョン装置から送信されてきた情報(状況情報)が「電源オン情報」である場合、「電源オン情報」を受信した時刻が格納されると共に、「電源オフ情報」を受信した場合も同様に、「電源オフ情報」を受信した時刻が格納される。なお、1日に複数回の「電源オン情報」、「電源オフ情報」を受信した場合は、「電源オン/オフ時刻」の項目に複数回の受信時刻が格納されることになる。
日別状況テーブル36aの「送信内容」の項目には、図4(a)に示す質問画面21で操作された各ボタン21a〜21dに応じた内容を示す情報(状況情報に相当)を受信した時刻と共に格納される。なお、「送信内容」の項目には、図4(a)に示す質問画面21で操作された各ボタン21a〜21dが閾値時間Fを超えて操作されない場合は、「対応無し(操作無し)」を示す情報が、その情報の受信時刻と共に格納される。
日別状況テーブル36aの「電源オン継続時間」の項目には、「電源オン/オフ時刻」の項目の中で、直近に格納されているのは「電源オン情報」であれば、その「電源オン情報」を受信してからの経過時間が見守りサーバ装置30が具備するタイマー機能により計時されて格納されており、この経過時間の計時は、次に「電源オフ情報」を見守りサーバ装置30が受信するまで行われる。「電源オフ継続時間」の項目には、「電源オン/オフ時刻」の項目の中で、直近に格納されているのは「電源オフ情報」であれば、その「電源オフ情報」を受信してからの経過時間が見守りサーバ装置30が具備するタイマー機能により計時されて格納されており、この経過時間の計時は、次に「電源オン情報」を見守りサーバ装置30が受信するまで行われる。「外出」の項目には、見守り装置(テレビジョン装置)から送信されてきた外出予定の日数が格納される。なお、「備考」の項目には、上述した各項目以外でユーザIDに対応付けて記憶する必要のある情報が格納される。
また、大容量記憶システム30gに記憶されているオペレータテーブル37は、見守りサービスにおいてオペレータ業務を行うオペレータに関する情報を登録したものであり、24時間体制でオペレータ業務を交代で行うため,複数のオペレータに関する情報を登録している。オペレータテーブル37は、各オペレータに対して付されたオペレータIDに対応づけて、オペレータの氏名、連絡先(電話番号)、パスワード等を格納したものになっている。
大容量記憶システム30gに記憶されているウェブサイトテーブル38は、一例として図10、11等に示すウェブページ画面を構成するパーツ等を表示するためのページデータ(HTML又はXML等に基づくデータ)を格納したものである。例えば、オペレータOPのオペレータ端末100から、見守りサーバ装置30が構築するウェブサイトのURLへアクセスがあると、見守りサーバ装置30は図10に示すようなウェブページ画面(トップページ画面39)のページデータを大容量記憶システム30gから読み出して、アクセス元のオペレータ端末100へ送信することになる。以降、見守りサーバ装置30は、オペレータ端末100から送信されてくる操作内容に応じて、図11等に示す見守り画面をオペレータ端末100で表示できるようにするための見守り画面情報を生成して、オペレータ端末100へ送信する。
なお、図10に示すトップページ画面39は、オペレータ向けに提供されるウェブサイトのトップページ画面になっており、オペレータID入力欄39a、PW(パスワード)入力欄39b及びログインボタン39cを配置したものになっている。
また、図11に示す見守り画面40は、トップページ画面39で行われたログイン操作に基づきログインが完了した場合に表示される画面である。この見守り画面40は、複数のユーザの見守り状況を示しており、ユーザごとの状況・情報を示すユーザ欄41、42、43等を含む。各ユーザ欄41、42、43等の内容を、ユーザ欄41を例にして説明すると、図中の左端のユーザ識別欄41aには、ユーザID、及び、そのユーザの特性を示すピクトグラムが配置され、そのユーザID等に対応づけて、1日の0〜24時の時間帯を示すタイムチャート欄41bと、テレビジョン装置の継続するオン/オフ時間を示すTV使用状況欄41cを配置したものになっている。なお、見守り画面40は、画面左上に各ユーザ欄41等を所定の条件で並び替えるための並び替え条件を含む並び替えメニュー欄52を配置すると共に、画面***には並び替えボタン54を配置し、画面右上にはログアウトボタン55を配置している。
タイムチャート欄41bでは、ユーザのテレビジョン装置が電源オンの状態である時間帯を示すブロックに濃い色が付され、一方、ユーザのテレビジョン装置が電源オフの状態である時間帯のブロックには薄い色が付される。また、タイムチャート欄41bは、ユーザが登録している1日の最初にテレビジョン装置の電源オンを行う時間を示すマーキングに相当する時間枠50を含む。さらに、見守り画面40は、現在の時刻を示す現在時刻インジケータ51を、各ユーザ欄41、42等のタイムチャート欄41b等を縦断するように配置している。
そして、見守り画面40は、ユーザ識別欄41a、タイムチャート欄41bにおける電源オフの状態を示す時間帯のブロック、及びTV使用状況欄41cの背景を、後述する見守りシステムプログラム32の処理により判定されたユーザのアラートレベル(警告、注意、通常)に応じて色づけしており、一例として「警告」の場合は薄いピンク色(図11では複数の横線で示す)、「注意」の場合は薄い黄色(図11では斜め格子線で示す)、「通常」の場合は薄いグレー(図11では白色で示す)の各色が付されている。見守り画面40は、上述した背景の色分けにより、判定したユーザごとのアラート発生の有無及びアラートレベルを示す情報を含んでオペレータOPに提示する仕様になっている。なお、アラート発生の有無及びアラートレベルの提示の仕方は、他にも「警告」、「注意」、「通常」という文字をユーザIDに対応付けて示すこと、「警告」を表すアイコン、「注意」を表すアイコン、「通常」を表すアイコンをユーザIDに対応づけて示すこと等を用いてもよい。
上述した構成の見守り画面40の内容は、時間の経過及びユーザのテレビジョン装置からの状況情報の受信等に伴って、随時更新されることになる。例えば、現在の時刻が11時台から12時台に入ると、現在時刻インジケータ51の位置も、12時を指す箇所に移動し、また、各ユーザのテレビジョン装置の電源オン/オフ状態に変化がなければ、11時の時間帯のブロックの状況が、12時の時間帯のブロックの状況へ引き継がれると共に、TV使用状況欄41cの時間も1時間が加算される。
さらに、例えば、ユーザ欄41のユーザIDが「001」のユーザのテレビジョン装置から、電源オフ状態になったことを示す状況情報を見守りサーバ装置30が受信した場合、ユーザ欄41における11時の時間帯のブロックを電源オンの状態の濃い色から、電源オフの状態の薄い色へ変更されると共に、右端のTV使用状況欄41cも、電源オフの内容に変更される。このように見守り画面40は、各ユーザの状況等に応じて、ほぼリアルタイム的な状況が示されることになり、それによりオペレータは常に、最新のユーザ状況を確認できるようになっている。
図12は、見守り画面40の画面左上の並び替えメニュー欄52を展開した状態を示し、並び替えメニュー欄52の右側の逆矢印部52aがオペレータのマウス操作等により選択されると、並び替えメニュー欄52は、図11に示す状態から、図12に示す状態へ展開する。図12に示す状態では、「ID順(前から)」、「ID順(後から)」「アラートレベル高い順」、「アラートレベル低い順」、「アラート時期早い順」、「アラート時期遅い順」という各種並び替えに係る条件をカーソル53で選択して設定できるようになっている。カーソル53で所望の条件を選択した状態で、並び替えメニュー欄52の右横に配置された並び替えボタン54の選択操作が行われると、オペレータ端末100から、選択された並び替え条件が見守りサーバ装置30へ送信されるようになっている。
なお、「ID順(前から)」、「ID順(後から)」「アラートレベル高い順」、「アラートレベル低い順」、「アラート時期早い順」、「アラート時期遅い順」という各種並び替え条件を含む並び替えメニュー欄52を見守り画面40内に配置するための情報が並び替え情報に該当し、この並び替え情報は、見守り画面40を生成するための見守り画面情報に含まれる。
見守りサーバ装置30は、オペレータ端末100からの並び替え条件を受信すると、受信した並び替え条件で、各ユーザ欄を並べた見守り画面を表示するための見守り画面情報を生成して、オペレータ端末100へ送信することになる。オペレータ端末100は、新たに生成された見守り画面情報を受信すると、その受信した見守り画面情報に基づき、見守り画面を生成して表示するので、その表示された見守り画面は、オペレータが指定した条件で各ユーザ欄が並べられた画面内容になっている。
見守り画面40は、上記のような構成になっているので、ユーザ識別欄41aに配置されるピクトグラムにより、オペレータは一目で、そのユーザの特性、生活態様を把握でき、テレビジョン装置の電源オン/オフ状況等と合わせて、駆けつけが必要であるか等の判断材料に使うことができる。また、タイムチャート欄41bは0時〜24時までの範囲における1時間単位で、テレビジョン装置の電源オン/オフ状況をオペレータは容易に確認でき、特に、ユーザの一日の最初にテレビジョン装置の電源オンを行う時間が時間枠50で示されるので、この時間枠50を目安にして、オペレータの状況が普段と乖離しているか否か等もチェックできる。
さらに、右端のTV使用状況欄41cには、テレビジョン装置の継続するオン/オフ時間が示されるので、例えば、電源オンの状態又は電源オフの状態が前日から続いていた場合でも、即座に継続中の電源オン又はオフの時間をオペレータは把握することができる。さらにまた、上述したように、ユーザ識別欄41a、タイムチャート欄41bの電源オフのブロック、及びTV使用状況欄41cの背景色は、ユーザのアラートレベルにより色分けされるので、これらの欄等の背景色により、オペレータは素早く各ユーザのアラートレベルも把握できるので、総合的な見守り判断に活用できる。その上、各ユーザ欄は、オペレータが所望する順序で適宜、並び替えが可能なので、オペレータが確認したい順で見守り業務を行うことができ、これらの相乗的に組み合わさって、オペレータの見守り業務の効率化、見守り精度の向上に貢献できるようになる。なお、見守り画面40は、ログアウトボタン55が操作されると、上述した図10のトップページ画面39に表示が切り替わる。
また、見守り画面40で示される各ユーザIDは選択可能になっており、オペレータが、あるユーザについて連絡等が必要であると判断した場合、そのユーザに係るユーザIDの選択操作が行われることになる。ユーザIDの選択操作が行われると、オペレータ端末100から、選択されたユーザIDが見守りサーバ装置30へ送信される。そして、見守りサーバ装置30は、ユーザIDを受信すると、受信したユーザIDをサービス側サーバS(図1参照)へ送信して個人情報の要求を行う。
サービス側サーバSは、ユーザIDに基づく個人情報の要求を受信すると、そのユーザIDに係るユーザの個人情報(ユーザの氏名、非常時の連絡先等)を見守りサーバ装置30へ送信する。見守りサーバ装置30は、個人情報を受信すると、その受信した個人情報を示すユーザ個人画面に応じたユーザ画面情報を生成してオペレータ端末100へ送信する。オペレータ端末100は、ユーザ画面情報を受信すると、その受信したユーザ画面情報に基づき、ユーザ個人画面を生成して表示することになり、このような一連の処理を経て、オペレータは連絡が必要なユーザの個人情報をユーザ個人画面から確認して、非常時の連絡先等へ電話又はメール等による連絡業務を行うことになる。
次に、図5に示す見守りサーバ装置30の見守りシステムプログラム32について説明する。見守りシステムプログラム32は、サーバコンピュータ用のコンピュータプログラムに相当し、見守りサービスを運営していくためにMPU30aが行う各種処理を規定しており、この見守りシステムプログラム32の規定内容に従い、MPU30aは各種処理を行う手段として機能する。本実施形態の見守りシステムプログラム32は主に二種類の処理を規定しており、一つ目は、上述したユーザテーブル35、見守り状況DB36の更新、及びテレビジョン装置への情報配信等に関係した処理であり、二つ目は、蓄積した情報に基づきアラート判定を行い、その判定結果等も含んだオペレータ向けの見守りに関する情報を生成してオペレータに提供する処理等に関係したものである。
見守りシステムプログラム32の一つ目に関する処理内容としては、サービス側サーバSから送られてくるユーザに関する情報をユーザテーブル35に蓄積する処理、及びユーザのテレビジョン装置TV1等から送られてくる状況情報(電源オン情報、電源オフ情報、質問画面21の各ボタン21a〜21dが操作された旨の回答を示す情報等)を見守り状況DB36に蓄積する処理等がある。
前者のユーザに関する情報をユーザテーブル35に蓄積する処理について、MPU30aは、ユーザに関する情報を見守りサーバ装置30が受信すると、その受信した情報を図8のユーザテーブル35に、ユーザIDに対応づけて、ユーザ特性の項目に応じた各種ユーザ特性事項の内容を格納する処理を行う。また、その受信した情報に含まれるユーザ特性事項(「居住環境」、「健康度」、「生活不自由度」の各項目に関するユーザ特性事項)より、図6のパターンテーブル33に基づいて、そのユーザの属するパターン(パターンA〜Eのいずれか)を特定し、その特定したパターンを、そのユーザのユーザIDに対応付けてユーザテーブル35に格納する処理をMPU30aは行う。
また、MPU30aは、見守りサーバ装置30が受信したユーザに関する情報に含まれるユーザ特性事項(「居住環境」、「健康度」、「生活不自由度」の各項目に関するユーザ特性事項)に基づき、図7に示すピクトグラムテーブル34から、そのユーザの特性に応じたピクトグラムを特定し、その特定したピクトグラムを、そのユーザのユーザIDに対応付けてユーザテーブル35に格納する処理も行う。このような処理をMPU30aが行うことで、図8に示すような中身のユーザテーブル35が生成される。なお、MPU30aは、見守りサーバ装置30がサービス側サーバSからユーザに関する情報を受信するごとに、上述した処理を行うことで、ユーザテーブル35の中身が随時更新される。
後者の各テレビジョン装置TV1等から送られてくる状況情報を見守り状況DB36に蓄積する処理について、MPU30aは、状況情報を見守りサーバ装置30が受信すると、その状況情報を受信した日時と共に、上述した見守り状況DB36の中の所定のDB(例えば、図9に示す日別状況テーブル36a等)に格納(記憶)する処理を行う。この際、状況情報に付帯する装置識別情報ID1及びユーザID(ユーザ識別情報ID2)を参照して、日別状況テーブル36aにおける所定のユーザIDに対応づけて、状況情報が「電源オン情報」又は「電源オフ情報」であれば、「電源オン/オフ時刻」の項目に受信情報を格納し、それ以外の情報(質問画面21の各ボタン21a〜21dが操作された旨の回答を示す情報)であれば、「送信内容」の項目に格納するようにしており、また、外出予定の日数を示す情報を受信すれば、「外出」の項目に格納するようにしている。
また、見守りシステムプログラム32は、受信した状況情報が「電源オン情報」の場合は、その受信した「電源オン情報」が、日別状況テーブル36aに格納される一回目の「電源オン情報」であるか否かを見極める処理を規定しており、受信したのが一回目の「電源オン情報」である場合、見守り状況DB36の中から、受信したユーザIDに応じた直近の複数日分(例えば5日分)の「送信内容」の項目に格納された情報を読み出して、回答履歴情報(図4(b)の回答画面22の中の回答履歴情報22a参照)としてアクセス元の見守り装置(例えば、テレビジョン装置10)へ送信する処理を行うことを、見守りシステムプログラム32は規定している。
なお、「電源オン情報」を受信した場合、見守りシステムプログラム32は、受信してから時間を経過時間として計時して、日別状況テーブル36aの中の「電源オン継続時間」の項目(「電源オン情報」と共に受信したユーザIDに対応付けられた項目)に格納する処理を規定する(計時は次に「電源オフ情報」を受信するまで継続)。同様に、見守りシステムプログラム32は、「電源オフ情報」を受信した場合、受信してからの経過時間を日別状況テーブル36aの中の「電源オフ継続時間」の項目(「電源オフ情報」と共に受信したユーザIDに対応付けられた項目)に格納する処理を規定する(計時は次に「電源オン情報」を受信するまで継続)。
一方、見守りシステムプログラム32の二つ目に関する処理内容として、上述した見守り状況DB36に蓄積した情報に基づいた見守り監視に関する情報を、ウェブページを通じて各オペレータに提供するため、オペレータ向けのウェブページに係るURLにアクセスがあった場合、MPU30aは、アクセス元に、図10に示すトップページ画面39に応じたトップページ情報(ページデータ)を送信する処理を行う。
上記のページデータの送信に応じて、アクセス元から送信されてきたオペレータID及びパスワードを受信すると、オペレータテーブル37(図5参照)の中に、受信したオペレータID及びパスワードと、一致するオペレータID及びパスワードが存在するか否かをMPU30aは判断する処理を行う。受信したID及びパスワードがオペレータテーブル37に格納されているものと一致しない場合、オペレータID及びパスワードを再入力する旨を記したウェブページのページデータをアクセス元へ送信する処理をMPU30aは、行う。
受信したオペレータID及びパスワードがオペレータテーブル37に格納されているものと一致した場合、図11に示す見守り画面40がアクセス元のオペレータ端末で表示されるように、見守り画面40に応じた見守り画面情報を生成するための各処理をMPU30aは行う。まず、MPU30aは、見守り状況DB36の中で直近の情報を格納した日別状況テーブル36a(図9参照)を特定し、その特定した日別状況テーブル36aにおいて、「電源オン継続時間」又は「電源オフ継続時間」のいずれか一方の項目に格納されている時間情報を抽出すると共に、ユーザテーブル35のパターンの項目に格納されているパターンの種別を特定する処理をユーザごとに行う。
「電源オン継続時間」から時間情報を抽出した場合、MPU30aは、特定したパターンの種別に対応付けられる「アラート条件:電源オン」の項目に格納されたアラート条件の各時間と、抽出した時間情報が示す時間の数値とを対比し、処理対象となるユーザがアラートに該当するか否か、また、アラートに該当するときは、アラートの段階であるレベル(「注意」又は「警告」)を特定する処理をユーザIDごとに行う。
例えば、日別状況テーブル36aにおいて、ユーザIDが「001」に対応付けられた「電源オン継続時間」の項目には「24時間7分」という時間情報が格納されているので、MPU30aは、この「24時間7分」という時間情報を抽出し、一方、図8のユーザテーブル35において、同じユーザID(001)に対応付けられたパターンの種別(パターンA)を特定する。それから、MPU30aは、図6のパターンテーブル33から、パターンAに対応付けられた「アラート条件:電源オン」の「12時間以上:注意」及び「24時間以上:警告」というアラート条件の時間数値と、抽出した「24時間7分」とを対比してアラート条件に該当するか、該当するときは、そのアラートのレベルは、どの段階であるかを判定する。
上記の例では、「24時間7分」は、「24時間以上:警告」というアラート条件を満たすので、ユーザIDが「001」のユーザは、アラートであると判定され、そのアラートのレベルは「警告」という段階であると特定される。
また、日別状況テーブル36aにおいて、ユーザIDが「002」に対応付けられた「電源オフ継続時間」の項目には「21時間38分」という時間情報が格納されているので、MPU30aは、この「21時間38分」という時間情報を抽出し、一方、図8のユーザテーブル35において、同一のユーザID(002)に対応付けられたパターンの種別(パターンB)を特定する。それから、MPU30aは、図6のパターンテーブル33から、パターンBに対応付けられた「アラート条件:電源オフ」の「36時間以上:注意」及び「48時間以上:警告」というアラート条件の時間数値と、抽出した「21時間38分」とを対比してアラート条件に該当するか、該当するときは、そのアラートのレベルは、どの段階であるかを判定する。
上記の例では、「21時間38分」は、「36時間以上:注意」というアラート条件を満たさないので、ユーザIDが「002」のユーザは、アラートなしと判定される。なお、見守り状況DB36において外出予定と設定されたユーザ(例えば、図9の日別状況テーブル36aにおいて「外出」の項目に外出の旨が設定されたユーザ)については、オペレータの監視対応が不要になることから、「レベル判定条件」に係る判定処理の対象から除外する
以上のような処理をMPU30aは、全てのユーザについて行い、それにより、全ユーザについて、アラートに該当するか否かを特定すると共に、アラートに該当するときは、アラートの段階(レベル)も特定することになる。そして、このように特定したアラートに関する内容、図8のユーザテーブル35に格納されている「ユーザID」、「パターン」及び「ピクトグラム」の項目の情報等を用いて、図11に示す見守り画面40に応じた見守り画面情報を生成する処理をMPU30aは行う。
すなわち、MPU30aは、図11に示すように、図8のユーザテーブル35に登録されているユーザ数に応じたユーザ欄41等を生成し、各ユーザ欄の左端のユーザ識別欄41a等には、対応するユーザの「ユーザID」及びそのユーザの「ピクトグラム」を配置し、また、各タイムチャート欄41b等には、図9の日別状況テーブル36aにおける、各ユーザIDに対応付けられた「電源オン/オフ時刻」の項目等より、電源オンが継続しているときは、電源オンに該当する時間帯のブロックを濃い色にする着色する処理をMPU30aは行う。さらに各タイムチャート欄41b等には、図8のユーザテーブル3の「最初の電源オン時間」の項目に格納されている時刻を参照して、その時刻に応じた時間帯のブロックに対して時間枠50を付す処理をMPU30aは行うと共に、MPU30a自身が具備するクロック機能により、現在の時刻に応じた現在時刻インジケータ51を、各タイムチャート欄41b等を縦断するように付す処理を行う。
さらにまた、MPU30aは、各ユーザ欄の右端のTV使用状況欄41c等に、図9の日別状況テーブル36aにおける、各ユーザIDに対応付けられた「電源オン継続時間」又は「電源オフ継続時間」の項目のいずれかに格納された時間を抽出して配置する処理を行う。そして、MPU30aは、各ユーザに対して判定したアラート発生の有無、アラート発生のときはアラートのレベルを表すように、ユーザ識別欄41a、タイムチャート欄41bにおける電源オフの状態を示す時間帯のブロック、及びTV使用状況欄41cの背景を、所定の色(「警告」は薄いピンク色、「注意」は薄い黄色、「通常」は薄いグレー)に着色する処理を行う。
なお、MPU30aは、メニュー欄52、並び替えボタン54、及びログアウトボタン55も表示されるように、これらに応じた図形情報等を適宜配置する処理を行う。また、MPU30aは、生成するユーザ欄の数に応じて、スクロール操作用のスクロールバーを配置する処理等も行って、オペレータ端末100で図11に示すようなユーザごとのアラート発生の有無を示す情報を含む見守り画面情報を生成し、その生成した見守り画面情報をログイン中のオペレータ端末100へ送信する処理を行うことになる。
図13は、図1に示す見守りシステム1におけるオペレータ端末100の主要な内部構成を示している。オペレータ端末100には、通信機能を具備した一般的なパーソナルコンピュータを適用しており、全体的な制御及び各種処理を行うCPU100aに、内部接続線100hを介して、通信・通話モジュール100b、RAM100c、ROM100d、入力インタフェース100e、出力インタフェース100f、HDD(ハードディスクドライブ)100g、及びビデオメモリ100k等の各種デバイス等を接続したものになっている。
なお、オペレータ端末100には、オペレータが頭部に装着して使用する電話用のヘッドセットが接続されており、ヘッドセットのマイク部105aが入力インタフェース100eに接続されると共に、ヘッドセットのスピーカ部105bが出力インタフェース100fに接続される。また、ヘッドセットのマイク部105aが取得した音声(オペレータが話す音声等)のデータは入力インタフェース100eへ入力されると共に、出力インタフェース100fから音声データを出力する場合、ヘッドセットのスピーカ部105bから出力されて、オペレータが音声を聞けるようになっている。
オペレータ端末100の通信・通話モジュール100bは、ネットワークを介した通信処理に加えて、CPU100aの制御に従って所定の電話番号へ電話をかける機能(発呼機能)及び電話を受ける機能(着呼機能)等を有する。そのため、通信・通話モジュール100bは例えば、発呼により電話先との接続を確立すると、ヘッドセットのマイク部105aで取得した音声を、入力インタフェース100eから内部接続線100hを介して受け取って電話先へ送る処理を行うと共に、電話先から送られてきた音声を出力インタフェース100fへ伝えてヘッドセットのスピーカ部105bから出力するので、オペレータはオペレータ端末100により所定の連絡先と電話できるようになっている。
オペレータ端末100のビデオメモリ100kには、ディスプレイ100jへ表示する画面内容を生成する際に用いられるものであり、表示用の情報を一時的に記憶すると共に、その表示用の情報に基づいて画面内容を生成するワークメモリとして使用される。なお、オペレータ端末の他のデバイスの機能は、上述した見守りサーバ装置30のデバイスと基本的に同等である。
また、オペレータ端末100のHDD100gには、OSプログラム101、端末プログラム102等のプログラムが記憶(インストール)されている。OSプログラム101は、オペレーティングシステムに相当する基本プログラムであり、オペレータ端末100がパーソナルコンピュータとして機能するためのCPU100aの処理を規定している。
端末プログラム102は、オペレータ端末100を、オペレータ向けの端末として機能させるためにCPU100aが行う各種処理を規定したものであり、ウェブサイト等をブラウジングするためのブラウザプログラムとしての機能を実現する処理内容等も含んだものとなっている。
端末プログラム102は起動すると、通信・通話モジュール100bを用いて見守りサーバ装置30へアクセスできるようにCPU100aが制御することを規定する。また、端末プログラム102は、見守りサーバ装置30へアクセスして接続の確立に応じて、見守りサーバ装置30から送られてきたトップ画面情報(トップページのページデータ)を通信・通話モジュール100bで受信すると、受信したトップ画面情報をビデオメモリ100kに記憶させ、その記憶させたトップ画面情報に基づき図10に示すトップページ画面39を生成する制御をCPU100aが行って、ディスプレイ100jに表示させる制御を行うことを規定する。
また、図10のトップページ画面39で、オペレータID入力欄39a及びPW(パスワード)入力欄39bに入力が行われて、ログインボタン39cの選択操作を受け付けた場合、各入力欄39a、39bに入力された情報を、通信・通話モジュール100bを用いて見守りサーバ装置30へ送信する制御をCPU100aが行うことを端末プログラム102は規定する。
入力情報の送信に応じて、見守りサーバ装置30から送られてきた見守り画面情報を通信・通話モジュール100bを受信すると、受信した見守り画面情報をビデオメモリ100kに一旦記憶させる制御をCPU100aが行うことを端末プログラム102は規定する。そして、ビデオメモリ100kに記憶された見守り画面情報に基づき、図11に示す見守り画面40を生成する制御をCPU100aが行うことを端末プログラム102は規定する。そして、このように生成した見守り概要画面40を、出力インタフェース100fを介してディスプレイ100jに出力し、ディスプレイ100jに表示する制御をCPU100aが行うことを端末プログラム102は規定する。上述したような処理を経て、オペレータは図11に示すような見守り画面40を見て、見守り業務を行うことになる。
図14は、オペレータ端末100に、見守り画面40を表示させるための見守り方法の一連の処理手順を示すフローチャートであり、見守りシステム1における上述した見守りサーバ装置30及びオペレータ端末100の相互に協働する処理の流れを示す。なお、このフローチャートの処理を行う前の段階において、見守りサーバ装置30は、登録ユーザが属するパターンを特定すると共に、各ユーザに応じたピクトグラムを特定して図8に示すユーザテーブル35を最新の状態に更新すると共に、図9に示す日別状況テーブル36aを生成しているものとする。以下、この図14のフローチャートに従って、上述した見守りサーバ装置30による処理、及びオペレータ端末100による処理の手順を整理して説明する。
まず、オペレータ端末100が、見守りサーバ装置30へアクセスを行い(S1)、一方、見守りサーバ装置30では、各オペレータ端末からアクセスを受けたか否かを判断する段階になっており(S2)、アクセスを受けていないときは(S2:NO)、アクセス待ちの状態となっており、アクセスを受けたときは(S2:YES)、トップページ情報をアクセス元のオペレータ端末100へ送信する(S3)。
オペレータ端末100は、トップページ情報を受信すると、受信したトップページ情報を用いて図10のトップページ画面39を生成してディスプレイ100jに表示する(S4)。そして、オペレータ端末100は、オペレータID入力欄39a及びPW(パスワード)入力欄39bのそれぞれへオペレータによりID及びパスワードの入力が行われて、ログインボタン39cの選択操作(ログイン操作)を受け付けたか否かを判断する(S5)。ログイン操作を受け付けていないときは(S5:NO)、ログイン操作待ちの状態となり、ログイン操作を受け付けたときは(S5:YES)、入力されたオペレータID及びPWを含めてログイン操作があった旨を見守りサーバ装置30へ送信する(S6)。
見守りサーバ装置30は、オペレータID及びPWを含むログイン操作の旨を受信したか否かを判断しており(S7)、ログイン操作の旨を受信していないときは(S7:NO)、ログイン操作待ちの状態となり、ログイン操作の旨を受信した場合(S7:YES)、オペレータテーブル37に格納されている複数のオペレータID及びPWの中に、受信したオペレータID及びPWが一致するものが有るか否かを検索する(S8)。
検索の結果、一致するオペレータID及びPWが見つからなかった場合(S8:NO)、見守りサーバ装置30は再度、アクセス元のオペレータ端末100へトップページ情報を送信する処理の段階へ戻り(S3)、これによりオペレータ端末100には再度、図10のトップページ画面39が表示されることなる(オペレータ端末100の処理もS4の段階へ戻る)。
一方、一致するオペレータID及びPWが見つかった場合(S8:YES)、ログイン完了となり、見守りサーバ装置30は、その時点における日別状況テーブル36aの内容に従って、ユーザごとにアラート発生の有無を判定する処理(アラート発生のユーザについては、アラート段階の特定する処理)を行い、その判定結果を示す情報等を含む見守り画面情報を生成する(S9)。そして、見守りサーバ装置30は、生成した見守り画面情報を、アクセス元のオペレータ端末100へ送信する(S10)。
オペレータ端末100は、見守り画面情報を受信すると、受信した見守り画面情報を用いて図11に示す見守り画面40を生成してディスプレイ100jに表示する(S11)。このように表示された見守り画面40は、画面中のピクトグラムにより、オペレータが、一目でユーザの特性の概要を把握でき、また、時間枠50により、ユーザが普段と違う状況であるかも容易に認識できる。さらに、各欄の背景色は、アラートの発生の有無、アラートレベルにより色分けされているので、オペレータOPは素早く各ユーザの状況をチェックでき、その結果、オペレータOPの見守り業務の効率化を図れる。
しかも、各ユーザのアラート発生の判定は、各ユーザの特性を表すユーザ特性事項に応じて、それぞれ設定されたアラート条件に基づき行われるので、ユーザの個別具体的な事情を加味した精度の高い見守り業務を、効率的な見守り画面を通じてオペレータOPは遂行できる。
このような第1実施形態に係る発明は、上述した説明内容に限定されるものではなく、種々の変形例が考えられる。例えば、見守り対象となるユーザの数が多い場合は、各ユーザをグループに分けると共に、複数のオペレータのそれぞれが、各グループの見守りを担当するようにして、それぞれのグループで上述した処理を行って図11に示すような見守り画面40を通じて、見守り精度の高い見守り業務をグループ単位で効率的に行えるようにすることも可能である。また、アラート条件の内容等は、見守りサービスの仕様に応じて適宜変更可能であり、それに伴い、アラートレベルの数も適宜増減できる。さらにユーザの特性を示すのは、ピクトグラムを用いる以外に、アイコン的な図像を適用することも可能である。
さらにまた、テレビジョン装置が1日で最初にオンされる時間は、ユーザが申告した時間を用いるのでは無く、図9の日別状況テーブル36a等を含む見守り状況DB36に蓄積されている過去の1日の最初の電源オン時刻より、平均の1日の最初の電源オン時刻を算出し、その算出した平均時刻を用いて、図8のユーザテーブル35に格納するようにしてもよい。また、図11の見守り画面40においては、上述した説明では、ユーザIDが選択されると、個人情報を含む画面を表示するようにしたが、ユーザの過去の履歴(アラート発生等の履歴)も含めた画面(例えば、過去の履歴を時系列順に画面縦方向に並べると共に、併せて個人情報を含むような構成の画面)を表示するようにしてもよい。
また、上述した説明では、図1に示すように個人情報を記憶するサービス側サーバSを設け、見守りサーバ装置30からの要求に応じて個人情報を提供するようにしていたが、システムの仕様等によっては、サービス側サーバSを省略することも可能であり、このようにサービス側サーバSを省略した場合は、図11の見守り画面40において、ユーザIDが選択されると、履歴のみを表示することになる。さらに、サービス側サーバSを省略した場合で、見守りサーバ装置30にて個人情報の管理が可能なとき(例えば、見守りサービスを提供する事業者と、システムを管理する事業者が一致する場合など)は、見守りサーバ装置30に個人情報を記憶させる仕様にすることも可能である。また、見守りサーバ装置30はユーザテーブル35にて、ユーザに関する各種情報を保管するが、このようなユーザに関する各種情報は、見守りサーバ装置30が情報入力用のウェブページ等をネットワーク上に構築することで、ウェブページ等の経由で、ユーザにより入力されたユーザに関する情報を、見守りサーバ30が取得してユーザテーブル35に格納できるようにしてもよい。