JP2017150867A - 生体分子検出用試験キット、及びこれを用いた生体分子の検出方法、並びにこれらに用いられる生体分子検出用標識試薬 - Google Patents

生体分子検出用試験キット、及びこれを用いた生体分子の検出方法、並びにこれらに用いられる生体分子検出用標識試薬 Download PDF

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Abstract

【課題】生体分子の高感度での検出に好適に用いることができる、生体分子検出用試験キットを提供する。【解決手段】生体分子検出用の試験片と、蛍光シリカナノ粒子からなる生体分子検出用の標識試薬を有する生体分子検出用試験キットであって、前記試験片は、生体分子を捕捉するワクチンを固定した試験領域を設けた、前記標識試薬が移行するメンブレンを含んでなり、標的物質とする生体分子を捕捉した標識試薬が前記試験領域に固定化され、前記蛍光シリカナノ粒子の表面に、生体分子に対する結合性を有するワクチンが導入されている、生体分子検出用試験キット。【選択図】なし

Description

本発明は、生体分子検出用試験キット、及びこれを用いた生体分子の検出方法、並びにこれらに用いられる生体分子検出用標識試薬に関する。特に本発明は、赤痢アメーバ検査用試験キット、及びこれを用いた赤痢アメーバの検査方法、並びにこれらに用いられる赤痢アメーバ検査用標識試薬に関する。
世界人口のうち、約5億人が赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)を保菌していると言われている。赤痢アメーバは嫌気性のアメーバで、人畜に寄生し、特にヒトに対してアメーバ赤痢などの消化器伝染病を引き起こす病原体である。赤痢アメーバの保菌者の内、約1割がアメーバ赤痢、大腸炎、肝膿瘍を発症し、毎年4万〜11万人が死亡している。
アメーバ赤痢の発症初期の段階では、軽症である。しかし、重篤な患者では、大腸、直腸、肝臓に潰瘍を生じ、いちごゼリー状の粘液血便が1日あたり数回から数十回***される。さらに、断続的な下痢、腸内でのガスの蓄積、痙攣性の腹痛などの症状も見られ、衰弱により死亡することもある。また、赤痢アメーバの原虫が門脈を経由し肝臓に達し、腸外アメーバ症を発症する場合もある。
したがって、赤痢アメーバの感染予防や、アメーバ赤痢の重症度の診断などの観点から、赤痢アメーバを迅速に検出する方法が求められている。
従来の赤痢アメーバの検査方法としては、遺伝子検査やELISA法、培養法による赤痢アメーバの検査が主である。しかしこれらの方法ではいずれも、検査結果が出るまでに通常2日以上かかり、迅速性に欠ける。
一方で近年、数nm〜1μm程度の微粒子が様々な病原菌の検出に応用され、注目を集めている。例えば、蛍光色素を含むシリカナノ粒子等は、特にバイオテクノロジーの分野において、新たな標識用粒子としての応用が期待されている。高濃度の色素を含むシリカナノ粒子もまた、高いモル吸光係数を有することから、より高感度な標識用粒子としての応用が期待されている。
上記標識用粒子は、特定の標的分子との結合能を有する生体分子(抗体等)をその表面に結合させることで、インフルエンザ核タンパク質などの生体分子の検出、定量等に利用可能な標識試薬として利用することができる(例えば、特許文献1参照)。しかし、蛍光シリカナノ粒子を用いた赤痢アメーバの検査方法については、未だ開発されていない。
国際公開第2012/147774号パンフレット
本発明は、生体分子の高感度での検出に好適に用いることができる、生体分子検出用試験キットの提供を課題とする。
また、本発明は、生体分子を高感度で検出することができる、生体分子の検出方法の提供を課題とする。
さらに、本発明は、前記試験キット及び検出方法に好適に用いることができる、生体分子検出用標識試薬の提供を課題とする。
本発明者らは上記課題に鑑み鋭意検討を行った。
通常、血清診断用抗原としては病原体の主要構成タンパク質が適していると考えられる。しかし、その抗原に対する抗体は必ずしも疾病の予防や治癒に有用なものであるとは限らない。一方、ワクチンとして有用な蛋白質やその断片は、それによって疾病の予防や治癒に有用な抗体の産生を誘導できる。しかしワクチンは、必ずしも病原体のmajorな抗原であるとは限らない。通常、診断用途で開発や使用される抗体は、抗原との相互作用性さえ持てばよいので、その抗体そのものが予防や治癒に有効であるかは問題ではない。従って、患者血清中の病原体に対する全抗体の中で、その分画はminorなものであるかもしれない。通常の抗体検出系であれば、血清診断においてminorな抗体を検出することは得策ではない。
これに対して、本発明者らは、蛍光シリカナノ粒子を用いることで、検出感度を数百倍に高めることができることを見い出した。そのため、minorな抗体を標的としても実用的な検出系を構築できる。既にワクチンとして産生されている、あるいは産生方法が確立している抗原タンパク質をそのまま診断用の抗原として応用できることは大きなメリットである。
本発明はこれらの知見に基づき完成されるに至ったものである。
本発明の上記課題は、下記の手段により解決された。
(1)生体分子検出用の試験片と、蛍光シリカナノ粒子からなる生体分子検出用標識試薬を有する生体分子検出用試験キットであって、
前記試験片は、生体分子を捕捉するワクチンを固定した試験領域を設けた、前記標識試薬が移行するメンブレンを含んでなり、標的物質とする生体分子を捕捉した標識試薬が前記試験領域に固定化され、
前記蛍光シリカナノ粒子の表面に、生体分子に対する結合性を有するワクチンが導入されている、生体分子検出用試験キット。
(2)前記ワクチンが、赤痢アメーバ由来の抗原と特異的なIgM抗体と特異的に結合する、前記(1)項に記載の試験キット。
(3)前記ワクチンが赤痢アメーバワクチンである、前記(1)又は(2)項に記載の試験キット。
(4)前記蛍光シリカナノ粒子の平均粒径が60nm以上300nm以下である、前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の試験キット。
(5)前記メンブレンに、標的物質とする生体分子を捕捉していない標識試薬が固定化される参照領域をさらに設けた、前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の試験キット。
(6)生体分子検出用試験キットを用いた生体分子の検出方法であって、
前記生体分子検出用試験キットは、生体分子検出用の試験片と、蛍光シリカナノ粒子からなる生体分子検出用標識試薬を有し、
前記試験片は、生体分子を捕捉するワクチンを固定した試験領域を設けた、前記標識試薬が移行するメンブレンを含んでなり、
前記蛍光シリカナノ粒子の表面に、生体分子に対する結合性を有するワクチンが導入されており、
ワクチンの結合性により生体分子を捕捉した標識試薬を前記試験領域に固定化し、固定化された標識試薬の標識を検知することで生体分子を検出する、生体分子の検出方法。
(7)前記ワクチンが、赤痢アメーバ由来の抗原に特異的なIgM抗体と特異的に結合する、前記(6)項に記載の生体分子の検出方法。
(8)前記ワクチンが赤痢アメーバワクチンである、前記(6)又は(7)項に記載の生体分子の検出方法。
(9)前記生体分子が赤痢アメーバ由来の抗原に特異的なIgM抗体である、前記(6)〜(8)のいずれか1項に記載の生体分子の検出方法。
(10)前記蛍光シリカナノ粒子の平均粒径が60nm以上300nm以下である、前記(6)〜(9)のいずれか1項に記載の生体分子の検出方法。
(11)前記メンブレンに、標的物質とする生体分子を捕捉していない標識試薬が固定化される参照領域をさらに設けた、前記(6)〜(10)のいずれか1項に記載の生体分子の検出方法。
(12)蛍光シリカナノ粒子からなり、生体分子に対する結合性を有するワクチンが前記蛍光シリカナノ粒子の表面に導入されている、生体分子検出用標識試薬。
(13)前記ワクチンが、赤痢アメーバ由来の抗原に特異的なIgM抗体と特異的に結合する、前記(12)項に記載の生体分子検出用標識試薬。
(14)前記ワクチンが赤痢アメーバワクチンである、前記(12)又は(13)項に記載の生体分子検出用標識試薬。
(15)前記蛍光シリカナノ粒子の平均粒径が60nm以上300nm以下である、前記(12)〜(14)のいずれか1項に記載の生体分子検出用標識試薬。
本発明の試験キットは、生体分子の高感度での検出に好適に用いることができる。
また、本発明の生体分子の検出方法は、生体分子を高感度で検出することができる。
さらに、本発明の標識試薬は、前記試験キット及び検出方法に好適に用いることができる。
本発明で用いることができる生体分子検出又は定量用試験片の好ましい実施形態を模式的に示す図あり、図1(a)が平面図であり、図1(b)が展開断面図である。 本発明で用いることができる生体分子検出又は定量用試験片の別の好ましい実施形態を模式的に示す図あり、図2(a)が平面図であり、図2(b)が展開断面図である。 本発明で用いることができる生体分子検出又は定量用試験片のさらに別の好ましい実施形態を模式的に示す図あり、図3(a)が平面図であり、図3(b)が展開断面図である。
本明細書において「物質」とは、化合物又は化学合成された分子の他、生体分子(タンパク質、ペプチド、核酸等)を包含する。これらは人工起源のものであっても、天然起源のものであってもよい。
また、本明細書において「結合」又は「連結」とは、複数のものが分離した状態から連続して一体となることを全般的に指し、共有結合やイオン結合、水素結合といった化学的な結合のほか、化学吸着や物理吸着、そのほか嵌合、螺合、咬合した物理的な連結状態等も含む意味である。ここで、「結合」又は「連結」とは、直接複数のものが結合しても、別のものを介して間接的に結合してもよい意味である。
さらに、本明細書において「検出」とは、定性的な検出や定量的な検出のみならず、その他の各種の測定や同定、分析、評価等を含む概念である。
本発明の生体分子検出用試験キットは、生体分子検出用の試験片と、蛍光シリカナノ粒子からなる生体分子検出用の標識試薬を有する。そして、本発明の生体分子の検出方法は、当該試験キットを用いて、生体分子の検出を行う。
以下、本発明の構成についてその好ましい実施形態を中心に詳述する。
[生体分子]
本発明において、検出対象(標的物質)としての赤痢アメーバ、アカントアメーバ、C型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルス、ロタウィルス、肺炎球菌等に由来する生体分子(以下、単に「生体分子」ともいう)に特に制限はなく、抗原、抗体、核酸、糖、糖鎖、リガンド、受容体、ペプチド、その他生体活性を有する化学物質等が挙げられる。これらのうち、本発明は赤痢アメーバ由来の生体分子に特異的な抗体の検出に好適に用いることができる。抗体のうち、赤痢アメーバ由来の抗原に特異的なIgM抗体やIgG抗体がより好ましく、IgM抗体がさらに好ましい。IgMは通常、抗原との反応後初期に産生されるのに対し、IgGはIgMに遅れて産生される。よって、IgMを利用することで、早期診断が可能になる。
本発明において、生体分子を含有する試料としては特に制限はないが、臨床検体(例えば、血液、血漿、血清、リンパ液、尿、唾液、膵液、胃液、喀痰、鼻や咽等の粘膜から採取したぬぐい液等の体液や便等)、食品検体(例えば、液体飲料、半固形食品、固形食品等)、環境サンプリング検体(例えば、土壌、河川、海水等の自然界のサンプル、工場内の生産ラインやクリーンルームに設置されたエアーサンプラーによるサンプリング検体、ふき取り検体等)等が挙げられる。
また、試料は液体であればそのまま用いることもできる。試料が半固形又は固形物等の場合には、希釈や抽出等の処理を施した後に用いることもできる。
[生体分子検出用の試験片]
本発明において、生体分子検出用の試験片(以下、「試験片」、又は「テストストリップ」ともいう)と、蛍光シリカナノ粒子からなる生体分子検出用の標識試薬(以下単に、「標識試薬」ともいう)とを有する生体分子検出用試験キット(以下、単に「試験キット」ともいう)を用いて、抗原抗体反応などの特異的分子認識反応により、生体分子を検出する。
以下、本発明で好ましく用いることができる試験片について説明する。
[本発明の第1の実施態様で好ましく用いることができる試験片]
本発明の第1の実施態様で好ましく用いることができる試験キットに含まれる試験片としては、図1及び2に示すような、平面状の試験片であることが好ましく、ラテラルフロー用の試験片であることがより好ましい。
また、試験片の構造に特に制限はないが、試料添加用部材(サンプルパッド)と、検出対象物質を捕捉する試験領域を有するメンブレンと、吸収パッドとが、この順でそれぞれ相互に毛細管現象が生じるように直列に連結している構造であることが好ましい。そして、各構成部材は粘着剤付きバッキングシートにより裏打ちされていることが好ましい。
以下、上記形状及び構造を有する試験片について、図1及び2を参照しながら説明する。しかし、本発明はこれに制限するものではない。
(サンプルパッド)
サンプルパッド2は生体分子、標識試薬、これらの複合体を含む試料を滴下する構成部材である。サンプルパッド2の材料や寸法等は特に限定されず、この種の製品に適用される一般的なものを利用することができる。
(メンブレン)
メンブレン3は、サンプルパッド2から毛細管現象により移動してきた生体分子を捕捉するための構成部材である。
図1に示すように、メンブレン3には、少なくとも1つの試験領域10が設けられている。そして、赤痢アメーバ由来の生体分子に対する特異的な結合性を有する抗体と特異的な結合性を持つ生体分子と複合体を形成しうるワクチン(以下、「捕捉物質」ともいう)が、試験領域10に導入されている。サンプルパッド2から移動してきた標識試薬がメンブレン3を移行することで、標的物質とする生体分子を捕捉した標識試薬が試験領域10へ固定化される。
この試験領域10で捕捉物質−生体分子−標識試薬からなる複合体が形成され、標識試薬が濃縮される。そして、標識試薬が有する標識量の程度により生体分子を定性的又は定量的に検出することができる。
図2に示すように、メンブレン3には、標的物質とする生体分子を捕捉した標識試薬を固定化するための試験領域20を設け、試験領域20の下流に、標的物質とする生体分子を捕捉していないため試験領域20に固定化されなかった標識試薬を固定化する参照領域21をさらに設けてもよい。このような参照領域21を設けることにより、サンプルパッド2に滴下した試料が毛細管現象によりメンブレン3に移動し、さらに試験領域20を超えて移動しているかを確認することができる。参照領域21は設けなくてもよい。
前記試験領域及び参照領域の形状としては、局所的に捕捉物質が固定化されている限り特に制限はなく、ライン状、円状、帯状等が挙げられる。本発明において試験領域及び参照領域はそれぞれライン状であることが好ましく、幅0.5〜1.5mmのライン状であることがより好ましい。
なお図2に示すように、生体分子と標識試薬が毛細管現象により移動する方向に対して、試験領域20よりも下流に参照領域21を設けることが好ましい。
前記試験領域における捕捉物質の導入量に特に制限なく、適宜設定することができる。例えば、試験領域の形状がライン状の場合、単位長さ(cm)当たりの捕捉物質の固定化量は0.3μg以上が好ましく、0.5μg以上がより好ましく、15μg以下が好ましく、3μg以下がより好ましい。
捕捉物質の固定化方法としては、捕捉物質の溶液をメンブレン3の所定の領域に塗布、滴下又は噴霧後、乾燥して物理吸着により固定化する方法等が挙げられる。また、非特異的吸着による測定への影響を防止するため、捕捉物質の固定化後にメンブレン3全体をいわゆるブロッキング処理を施してもよい。
(吸収パッド)
吸収パッド4は、毛細管現象でメンブレン3を移動してきた溶液を吸収し、一定の流れを生じさせるための構成部材である。
これら各構成部材の材料としては特に制限は無く、この種の試験片に通常用いられる部材が使用できる。例えば、サンプルパッド2としてはGlass Fiber Conjugate Pad(商品名、MILLIPORE社製)等のガラスファイバーのパッドを好ましく用いることができる。メンブレン3としてはHi-Flow Plus180メンブレン(商品名、MILLIPORE社製)等のニトロセルロースメンブレンを好ましく用いることができる。吸収パッド4としてはCellulose Fiber Sample Pad(商品名、MILLIPORE社製)等のセルロースメンブレンを好ましく用いることができる。
前記粘着剤付きバッキングシート6としては、AR9020(商品名、Adhesives Research社製)等が挙げられる。
試験片の作製法としては、サンプルパッド2、メンブレン3、吸収パッド4の並び順に、各部材間で毛管現象を生じさせ易くするために、それら各部材の両端と隣接する部材と1〜5mm程度重ね合わせて(好ましくはバッキングシート6上に)貼付することで、テストストリップ1を作製することができる。
[本発明の第2の実施態様で好ましく用いることができる試験片]
本発明の第2の実施態様で好ましく用いることができる試験キットに含まれる試験片としては、図3に示すような、平面状の試験片であることが好ましく、ラテラルフロー用の試験片であることがより好ましい。
また、試験片の構造に特に制限はないが、サンプルパッドと、標識試薬を含浸して得られた部材(以下、「コンジュゲートパッド」ともいう)と、検出対象物質を捕捉する試験領域を有するメンブレンと、吸収パッドとが、この順でそれぞれ相互に毛細管現象が生じるように直列に連結している構造であることが好ましい。そして、各構成部材は粘着剤付きバッキングシートにより裏打ちされていることが好ましい。
以下、上記形状及び構造を有する試験片について、図3を参照しながら説明する。しかし、本発明はこれに制限するものではない。
(サンプルパッド)
サンプルパッド2は、生体分子を滴下する構成部材である。サンプルパッド2の材料や寸法等は特に限定されず、この種の製品に適用される一般的なものを利用することができる。
(コンジュゲートパッド)
コンジュゲートパッド5は、標識試薬を含浸して得られた構成部材である。そして、サンプルパッド2から毛細管現象により移動した生体分子を含む液と標識試薬とを混合する部分である。
コンジュゲートパッド5に含浸させる標識試薬の量に特に制限はなく、適宜設定することができる。
(メンブレン)
図3に示すように、メンブレン3には、少なくとも1つの試験領域20が設けられている。そして、生体分子に対する特異的な結合性を有し生体分子と複合体を形成しうる捕捉物質が、試験領域20に導入されている。サンプルパッド2から移動してきた標識試薬がメンブレン3を移行することで、標的物質とする生体分子を捕捉した標識試薬が試験領域20へ固定化される。
この試験領域20で捕捉物質−生体分子−標識試薬からなる複合体が形成され、標識試薬が濃縮される。そして、標識試薬が有する標識量の程度により生体分子を定性的又は定量的に検出することができる。
さらに図3に示すように、メンブレン3には、試験領域20の下流に、標的物質とする生体分子を捕捉していないため試験領域20に固定化されなかった標識試薬を固定化する参照領域21をさらに設けてもよい。このような参照領域21を設けることにより、サンプルパッド2に滴下した試料が毛細管現象によりメンブレン3に移動し、さらに試験領域20を超えて移動しているかを確認することができる。参照領域21は設けなくてもよい。
前記試験領域及び参照領域の形状としては、局所的に捕捉物質が固定化されている限り特に制限はなく、ライン状、円状、帯状等が挙げられる。本発明において試験領域及び参照領域はそれぞれライン状であることが好ましく、幅0.5〜1.5mmのライン状であることがより好ましい。
前記試験領域における捕捉物質の導入量に特に制限なく、適宜設定することができる。例えば、試験領域の形状がライン状の場合、単位長さ(cm)当たりの捕捉物質の固定化量は0.3μg以上が好ましく、0.5μg以上がより好ましく、15μg以下が好ましく、3μg以下がより好ましい。
捕捉物質の固定化方法としては、捕捉物質の溶液をメンブレン3の所定の領域に塗布、滴下又は噴霧後、乾燥して物理吸着により固定化する方法等が挙げられる。また、非特異的吸着による測定への影響を防止するため、捕捉物質の固定化後にメンブレン3全体をいわゆるブロッキング処理を施してもよい。
(吸収パッド)
吸収パッド4は、毛細管現象でメンブレン3を移動してきた溶液を吸収し、一定の流れを生じさせるための構成部材である。
これら各構成部材の材料としては特に制限は無く、この種の試験片に通常用いられる部材が使用できる。例えば、サンプルパッド2及びコンジュゲートパッド5としてはGlass Fiber Conjugate Pad(商品名、MILLIPORE社製)等のガラスファイバーのパッドを好ましく用いることができる。メンブレン3としてはHi-Flow Plus180メンブレン(商品名、MILLIPORE社製)等のニトロセルロースメンブレンを好ましく用いることができる。吸収パッド4としてはCellulose Fiber Sample Pad(商品名、MILLIPORE社製)等のセルロースメンブレンを好ましく用いることができる。
前記粘着剤付きバッキングシート6としては、AR9020(商品名、Adhesives Research社製)等が挙げられる。
試験片の作製法としては、サンプルパッド2、コンジュゲートパッド5、メンブレン3、吸収パッド4の並び順に、各部材間で毛管現象を生じさせ易くするために、それら各部材の両端と隣接する部材と1〜5mm程度重ね合わせて(好ましくはバッキングシート6上に)貼付することで、テストストリップ1を作製することができる。
[標識試薬]
本発明の標識試薬は、蛍光シリカナノ粒子からなる。蛍光シリカナノ粒子を用いた場合、蛍光検出装置により蛍光強度を容易に数値化でき、高感度及び高精度で生体分子を検出することができる。また、高感度で生体分子を検出できるので、目視での検出も実現できる。さらに、蛍光シリカナノ粒子の表面に様々な官能基を導入することができ、試験領域の発光が高輝度である。そのため、蛍光シリカナノ粒子を用いた場合、広い定量レンジで生体分子の検出を実現することができる。
以下、蛍光シリカナノ粒子からなる標識試薬について説明する。しかし、本発明はこれに限定するものではない。
蛍光シリカナノ粒子の調製方法に特に制限はなく、任意のいかなる調製方法によって蛍光シリカナノ粒子を得ることができる。例えば、Journal of Colloid and Interface Science,159,p.150-157(1993)に記載のゾル−ゲル法や、国際公開第2007/074722号パンフレットに記載されたコロイドシリカ粒子の調製方法を参照することができる。
蛍光材料としての蛍光色素を用いた蛍光シリカナノ粒子の調製例について、具体的に説明する。しかし本発明はこれに制限されるものではない。
蛍光色素を含有するシリカ粒子は、蛍光色素とシランカップリング剤とを反応させ、共有結合、イオン結合その他の化学的に結合若しくは吸着させて得られた生成物に1種又は2種以上のシラン化合物を縮重合させシロキサン結合を形成させることにより調製することができる。これによりオルガノシロキサン成分とシロキサン成分とがシロキサン結合してなるシリカ粒子が得られる。1例としては、N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステル基、マレイミド基、イソシアナート基、イソチオシアナート基、アルデヒド基、パラニトロフェニル基、ジエトキシメチル基、エポキシ基、シアノ基等の活性基を有する又は付加した蛍光色素と、それら活性基と対応して反応する置換基(例えば、アミノ基、水酸基、チオール基)を有するシランカップリング剤とを反応させ、共有結合させて得られた生成物に1又は2種以上のシラン化合物を縮重合させシロキサン結合を形成させることにより調製することができる。
前記シランカップリング剤としてアミノプロピルトリエトキシシラン(APS)、シラン化合物としてテトラエトキシシラン(TEOS)を用いた場合を下記に例示する。
Figure 2017150867
前記活性基を有する又は付加した前記蛍光色素の具体例として、5-(及び-6)-カルボキシテトラメチルローダミン-NHSエステル(商品名、emp Biotech GmbH社製)や、下記式でそれぞれ表されるDY550-NHSエステル又はDY630-NHSエステル(いずれも商品名、Dyomics GmbH社製)等のNHSエステル基を有する蛍光色素化合物を挙げることができる。
Figure 2017150867
前記置換基を有するシランカップリング剤の具体例として、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン(APS)、3-[2-(2-アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル−トリエトキシシラン、N-2(アミノエチル)3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基を有するシランカップリング剤を挙げることができる。中でも、APSが好ましい。
縮重合させる前記シラン化合物としては特に制限はないが、TEOS、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPS)、γ-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、APS、3-チオシアナトプロピルトリエトキシシラン、3-グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、3-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、及び3-[2-(2-アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル−トリエトキシシランを挙げることができる。中でも、前記シリカ粒子内部のシロキサン成分を形成する観点からはTEOSが好ましく、前記シリカ粒子内部のオルガノシロキサン成分を形成する観点からはMPS又はAPSが好ましい。
上述のように調製すると、球状、又は球状に近いシリカ粒子を調製することができる。ここで、「球状に近いシリカ粒子」とは、具体的には長軸と短軸の比が2以下の形状である。
蛍光シリカナノ粒子の平均粒径に特に制限はないが、20nm以上が好ましく、30nm以上がより好ましく、60nm以上がさらに好ましく、1000nm未満が好ましく、600nm以下がより好ましく、500nm以下がさらに好ましく、300nm以下が特に好ましい。粒径が小さすぎると、検出感度が低下し、粒径が大きすぎると、試験片に用いられる多孔質支持体(メンブレン)の目詰まりの原因となる。
本発明において、前記平均粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)等の画像から無作為に選択した100個の標識試薬シリカ粒子の合計の投影面積から蛍光シリカナノ粒子の占有面積を画像処理装置によって求め、この合計の占有面積を、選択した蛍光シリカナノ粒子の個数(100個)で割った値に相当する円の直径の平均値(平均円相当直径)を求めたものである。
なお、前記平均粒径は、一次粒子が凝集してなる二次粒子を含む概念の後述する「動的光散乱法による粒度」とは異なり、一次粒子のみからなる粒子の平均粒径である。
所望の平均粒径の蛍光シリカナノ粒子を得るためには、YM−10、YM−100(いずれも商品名、ミリポア社製)等の限外ろ過膜を用いて限外ろ過を行い、粒径が大きすぎたり小さすぎる粒子を除去するか、又は適切な重力加速度で遠心分離を行い、上清若しくは沈殿のみを回収することで可能である。
蛍光シリカナノ粒子は粒状物質として単分散であることが好ましい。蛍光シリカナノ粒子の粒度分布の変動係数、いわゆるCV値に特に制限はないが、10%以下が好ましく、8%以下がより好ましい。
本明細書において、前記「動的光散乱法による粒度」とは、動的光散乱法により測定され、前記の平均粒径とは異なり、一次粒子だけでなく、一次粒子が凝集してなる二次粒子をも含めた概念であり、前記複合粒子の分散安定性を評価する指標となる。
動的光散乱法による粒度の測定装置としては、ゼータサイザーナノ(商品名;マルバーン社製)が挙げられる。この手法は、微粒子などの光散乱体による光散乱強度の時間変動を測定し、その自己相関関数から光散乱体のブラウン運動速度を計算し、その結果から光散乱体の粒度分布を導出するというものである。
蛍光シリカナノ粒子の表面には、生体分子に対する結合性を有するワクチンが導入されている。
蛍光シリカナノ粒子の表面にワクチンを導入する方法としては特に制限はなく、常法に従って導入することができる。例えば、静電的引力、ファンデルワールス力、疎水性相互作用等によって蛍光シリカナノ粒子の表面にワクチンを導入してもよい。あるいは、架橋剤や縮合剤の化学結合によって、蛍光シリカナノ粒子の表面にワクチンを導入してもよい。また、蛍光シリカナノ粒子の表面に導入するワクチンを導入したときに蛍光シリカナノ粒子同士が凝集する場合は、予め交互吸着法によって蛍光シリカナノ粒子の表面に表面処理を施しておいてもよい。
以下、粒子表面にワクチンを導入した蛍光シリカナノ粒子を調製する方法について説明する。しかし、本発明はこれに制限するものではない。
まず、反応性官能基を有するシランカップリング剤を加水分解し、加水分解されたシランカップリング剤と蛍光シリカナノ粒子の表面に存在するヒドロキシル基とを縮重合させ、反応性官能基を燐光色素シリカナノ粒子の表面に導入する。
反応性官能基を有するシランカップリング剤の具体例としては、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、MPS、APS、3-チオシアナトプロピルトリエトキシシラン、3-グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、3-イソチオシアナトプロピルトリエトキシシラン、3-[2-(2-アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピルトリエトキシシラン、(-クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドが挙げられる。
反応性官能基としてはチオール基、アミノ基、カルボキシル基、ハロゲン基、ビニル基、エポキシ基及びイソシアネート基から選ばれる少なくとも1種の反応性官能基が好ましく、チオール基がより好ましい。
反応性官能基がチオール基である場合は、蛍光シリカナノ粒子表面におけるチオール基の密度は0.002〜0.2個/nm2が好ましく、0.002〜0.1個/nm2がより好ましい。当該含色素シリカ粒子の表面に存在するチオール基の量Bは、DNTB(5,5'-ジチオビス(2-ニトロ安息香酸))を試薬として用いて測定することができる。DNTBを用いたチオール基の定量法としては、例えば、Archives of Biochemistry and Biophysics, 82, 70(1959)の方法で行うことができる。具体的な方法の一例としては、リン酸緩衝液(pH7.0)に溶解した10mMのDNTBの溶液20μLと、200mg/mLに調製したシリカ粒子コロイド2.5mLとを混合し、1時間後に412nmの吸光度を測定し、標準物質としてγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPS)を用いて作成した検量線から粒子表面に存在するチオール基量を定量することができる。
そして、蛍光シリカナノ粒子の表面に導入した反応性官能基と、ワクチンとを常法に従って結合させる。例えば、静電的引力、ファンデルワールス力、疎水性相互作用等によって、反応性官能基とワクチンとを結合させることができる。あるいは、架橋剤や縮合剤の化学結合により、反応性官能基とワクチンとを結合させることができる。なお、反応性官能基とワクチンとが直接結合して複合体を形成してもよいし、他の物質を介して間接的に反応性官能基とワクチンとが結合して複合体を形成していてもよい。
ワクチンが結合した蛍光シリカナノ粒子には、生体分子が結合した機能性分子含有シリカナノ粒子の非特異的吸着をさらに防止する観点から、ポリエチレングリコール(PEG)、血清アルブミン(BSA)などの任意のブロッキング剤を含有させてもよい。また、アジ化ナトリウム等の防腐剤を含有させてもよい。
蛍光シリカナノ粒子の表面へのワクチンの導入量に特に制限なく、適宜設定することができる。例えば、蛍光シリカナノ粒子の表面1nm2当たりのワクチンの導入量は、0.001個以上0.1個以下が好ましく、0.003個以上0.015個以下が好ましい。
[ワクチン]
次に、本発明で用いるワクチンについて説明する。
「ワクチン」は、それによって疾病の予防や治癒に有用な抗体の産生を誘導できるタンパクやその断片などである。しかしワクチンは、必ずしも病原体のmajorな抗原であるとは限らない。通常、診断用途で開発や使用される抗体は抗原との相互作用性さえ持てばよいので、その抗体そのものが予防や治癒に有効であるかは問題ではない。
本発明で使用しているワクチンはその点において違いがあり、そもそも治療や予防を目的に開発されたものである。従って、患者血清中の病原体に対する全抗体の中で、その分画はminorなものであるかもしれない。通常の抗体検出系であれば、血清診断においてminorな抗体を検出することは得策ではない。
しかし、蛍光シリカナノ粒子を用いることで、後述の実施例でも示すように、検出感度を数百倍に高めることができる。そのため本発明によれば、minorな抗体を標的としても実用的な検出系を構築できる。既にワクチンとして産生されている、あるいは産生方法が確立している抗原タンパク質をそのまま診断用の抗原として応用できることは大きなメリットである。また、感染の初期から回復期までにおいて、産生される抗体が認識する抗原は異なる可能性が考えられる。
抗原というのは病原体に含まれているタンパクや糖鎖であり、これらに対して免疫反応により、ヒトや動物が抗体を産生する。通常、診断薬用途で抗体や抗原を使用する際にスクリーニングするポイントはたくさん高濃度に存在するものを選択する。それはたくさん存在するものをターゲットにした方が感度的に有利で効率がよいためである。
一方、ワクチンとの反応となると、抗原との反応とは異なる。ワクチンと相互作用性のある抗体が存在している場合、新たに診断用途として抗体を開発する必要はない。しかし、ワクチンと相互作用性を持つ抗体は必ずしもたくさん存在する抗原への免疫から産生されたものとは限らない。
本発明によれば、後述の実施例で示すように、ワクチンを結合させた蛍光シリカナノ粒子からなる生体分子検出用標識試薬を用いることで、金コロイド粒子では検出不可能な濃度の生体分子を検出することができる。このようにワクチン抗体反応系を蛍光シリカナノ粒子で補うことで、既存の治療用途として開発され、診断用途には十分でなかったワクチンを有効利用できる。
本発明で用いるワクチンの具体例としては、特開2009−22238号公報記載の赤痢アメーバ用ワクチンが挙げられる。
[生体分子の検出方法]
次に、上記構成の生体分子検出用の試験片と蛍光シリカナノ粒子からなる標識試薬を有する生体分子検出用試験キットを用いた生体分子の検出方法について、好ましい実施態様に基づいて説明する。しかし、本発明はこれに制限するものではない。
まず本発明の第1の実施態様では、生体分子を含有しうる液体試料と本発明の標識試薬との混合物を、前記試験片1のサンプルパッド2に滴下する。サンプルパッド2に滴下する液体試料の量は、試験片1の構成に合わせて適宜調節することができる。
そして、毛細管現象によりサンプルパッド2からメンブレン3に移動してきた生体分子と蛍光シリカナノ粒子との複合体が、試験片1の試験領域(テストライン)上に導入されたワクチンとの結合により濃縮される。そして、試験領域に光を照射し、濃縮された標識試薬の標識を検知する。検知した標識の有無又は標識の程度により、生体分子を検出することができる。
本発明の第2の実施態様では、本発明の標識試薬を生体分子アッセイに用いる部材に乾燥された状態で含ませておく。そして、抗原抗体反応などの特異的な反応により生体分子を検出する前に、生体分子を含有しうる液体試料と前記標識試薬とを混合させる。例えば、イムノクロマト法により生体分子を検出する場合、前記標識試薬をサンプルパッド2やメンブレン3に含ませておき、生体分子を含有しうる液体試料がこれらの部材を通過する際に、生体分子を含有しうる液体試料と前記標識試薬とを混合してもよい。あるいは、前記標識試薬を含ませたコンジュゲートパッド5をメンブレン3よりも上流に設け、生体分子を含有しうる液体試料がこの部材を通過する際に、生体分子を含有しうる液体試料と前記標識試薬とを混合してもよい。これらの場合、生体分子を含有しうる液体試料が前記部材を通過した後に抗原抗体反応などの特異的な反応が行われる。
そして、毛細管現象によりコンジュゲートパッド5からメンブレン3に移動してきた生体分子と蛍光シリカナノ粒子との複合体が、試験片1の試験領域(テストライン)上に導入されたワクチンとの結合により濃縮される。そして、試験領域に光を照射し、濃縮された標識試薬の標識を検知する。検知した標識の有無又は標識の程度により、生体分子を検出することができる。
標識試薬の標識を検知する方法に特に制限はなく、目視で検出してもよいし、汎用の燐光色素検出器を用いて検出してもよい。
汎用の蛍光検出器は通常、励起光源及びフィルタを含んでなる。前記励起光源としては水銀ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、レーザダイオード、発光ダイオードなどが挙げられる。前記フィルタは、励起光源から特定の波長の光のみを透過するフィルタであり、前記蛍光微粒子の蛍光波長、蛍光波長から適宜選択する。前記蛍光検出器は、蛍光を受光する光電子倍増管又はCCD検出器を備えていてもよい。これにより目視では確認できない強度ないしは波長の蛍光も検出でき、さらにはその蛍光強度を測定できる。
照射する励起光の波長は特に限定されないが、300nm以上が好ましく、400nm以上がより好ましく、500nm以上が特に好ましい。また、700nm以下が好ましく、600nm以下がより好ましく、550nm以下が特に好ましい。
蛍光の波長は350nm以上が好ましく、450nm以上がより好ましく、530nm以上が特に好ましい。また、800nm以下が好ましく、750nm以下がより好ましく、580nm以下が特に好ましい。
なお蛍光検出器は、光照射部と検出部が一体化していてもよい。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(調製例1)粒子表面にワクチンが結合した蛍光シリカナノ粒子からなる標識試薬の調製
(1)蛍光シリカナノ粒子の調製
蛍光分子であるカルボキシローダミン6Gを含有する蛍光シリカナノ粒子を以下の方法で調製した。
5-(及び-6)-カルボキシローダミン6G・スクシンイミジルエステル(商品名、emp Biotech GmbH社製)31mgをジメチルホルムアミド(DMF)10mLに溶解した。これにAPS(信越シリコーン社製)12μLを加え室温(23℃)で1時間反応を行い、5-(及び-6)-カルボキシローダミン6G−APS複合体(5mM)を得た。
得られた5-(及び-6)-カルボキシローダミン6G−APS複合体の溶液600μLと、エタノール140mL、TEOS(信越シリコーン社製)6.5mL、蒸留水20mL及び28質量%アンモニア水15mLを混合し、室温で24時間反応を行った。
反応終了後18000×gの重力加速度で30分間遠心分離を行い、上清を除去した。沈殿した粒子に蒸留水4mLを加え粒子を分散させ、再度18000×gの重力加速度で30分間遠心分離を行った。本洗浄操作をさらに2回繰り返し、分散液に含まれる未反応のTEOSやアンモニア等を除去した。
その結果、平均粒径271nmの蛍光分子を含有する蛍光シリカナノ粒子1.65gを得た(収率約94%)。
(2)蛍光シリカナノ粒子表面へのワクチンの導入
前記蛍光シリカナノ粒子1gを水/エタノール=1/4の混合液150mLに分散させた。これにMPS(和光純薬社製)1.5mLを加えた。続いて28%アンモニア水20mLを加え、室温で4時間混合した。
反応終了後18000×gの重力加速度で30分間遠心分離を行い、上清を除去した。沈殿した蛍光シリカナノ粒子に蒸留水10mLを加え蛍光シリカナノ粒子を分散させ、再度18000×gの重力加速度で30分間遠心分離を行った。本洗浄操作をさらに2回繰り返し、分散液に含まれる未反応のMPSやアンモニア等を除去した。その結果、チオール基が導入された蛍光シリカナノ粒子(平均粒径270nm、以下、「チオール基導入蛍光シリカナノ粒子A」と呼ぶ。)を得た。
調整例1で作製したチオール基導入蛍光シリカナノ粒子Aの分散液(濃度25mg/mL、分散媒:蒸留水)40μLに、DMF460μLを加え、15000×gの重力加速度で10分遠心分離した。上清を除去し、DMFを500μL加え遠心分離し、上清を除去した。再度DMFを500μL加えチオール基導入蛍光シリカナノ粒子Aを分散させた。これにリンカー分子として3−マレイミド安息香酸を1mg加え、30分混合することで、上記リンカー分子のマレイミド基とチオール基導入蛍光シリカナノ粒子Aのチオール基との間でチオエーテル結合を形成させた。この反応液を15000×gの重力加速度で10分遠心分離し、上清を除去後、蒸留水82.5μLを加え、粒子を分散させた。
続いて、0.5M MES(2−モルホリノエタンスルホン酸)(pH6.0)100μL、50mg/mL NHS(N−ヒドロキシスクシンイミド) 230.4μL、19.2mg/mL EDC(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド)75μLを加え混合した。これに赤痢アメーバ用ワクチン(1.3mg/mL、東海大学製)を12.4μL加え、10分間混合した。
15000×gの重力加速度で10分遠心分離し、上清を除去した。10mM KHPO(pH7.5)を400μL加え、粒子を分散させた。続いて15000×gの重力加速度で10分遠心分離し、上清を除去した。再度10mM KHPO(pH7.5)を400μL加え、粒子を分散させてコロイドを得た。
このコロイドをサンプルとして、タンパク定量を行った。タンパク定量はPierceBCA Protein Assay Kit(Thermo Fisher Scientific社製)を用いた。その結果、ワクチンの結合量は、抗体が結合した蛍光分子含有シリカナノ粒子1gあたり10mgであった。
(調製例2)粒子表面にワクチンが結合した金コロイド粒子からなる標識試薬の調製
金コロイド(粒径40nm)0.5mLに、赤痢アメーバ用ワクチン(1.0mg/ml、東海大学製)100μL加え、10分間室温で静置した。続いて、1重量%の牛血清アルブミンを含むリン酸緩衝液(pH7.5)100μL加え、更に10分間室温で静置した。その後、8,000×Gで15分間遠心分離を行い、上清を除去し、1重量%の牛血清アルブミンを含むリン酸緩衝液(pH7.5)100μL加え、粒子を分散させた。
(調製例3)イムノクロマトグラフィー用テストストリップの作製
メンブレン3(丈25mm、商品名:Hi-Flow Plus180 メンブレン、MILLIPORE社製)の端から約6mmの位置に、幅約1mmの試験領域(テストライン)20として、ウサギ由来の抗A型インフルエンザ核タンパク質抗体(ポリクローナル抗体、自社製)を1mg/mL含有する溶液((50mMKH2PO4,pH7.0)+5%スクロース)を0.75μL/cmの塗布量で塗布した。
続いて、幅約1mmのコントロールライン21として、ヤギ由来の抗マウスIgG抗体(AKP Goat anti-mouse IgG Antibody、BioLegend社製)を1mg/mLで含有する溶液((50mMKH2PO4,pH7.0)シュガー・フリー)を0.75μL/cmの塗布量で塗布し、50℃で30分乾燥させた。なお、テストライン20とコントロールライン21との間隔は3mmとした。
前記抗体固定化メンブレン3、サンプルパッド(商品名:Glass Fiber Conjugate Pad(GFCP)、MILLIPORE社製)2、及び吸収パッド(商品名:Cellulose Fiber Sample Pad(CFSP)、MILLIPORE社製)4の順で、バッキングシート(商品名:AR9020、Adhesives Research社製)6上で組み立てた。なお、メンブレン3はテストライン20がサンプルパッド2側、コントロールライン21が吸収パッド4側になる向きで構成した。続いて、5mm幅、長さ60mmのストリップ状に切断し、図2に示す構成の生体分子検出用テストストリップ1を作製した。
(試験例)赤痢アメーバ抗原に特異的なIgM抗体の検出
表1に示す組成で、赤痢アメーバ抗原に特異的なIgM抗体の溶液を調製した。続いて赤痢アメーバ抗原に特異的なIgM抗体溶液100μLと、前記調製例1又は2で調整した標識試薬のコロイド(2.5mg/mL)2μLを混合し、混合液をテストストリップ1のサンプルパッド2に滴下した。15分後、目視検査を行った。
その結果を表1に示す。なお下記表1において、「−」は検出不可、「+」は検出可を意味する。また、「陰性検体」とは、IgM抗体を含まない緩衝液である。
Figure 2017150867
表1に示すように、金コロイド粒子からなる標識試薬を用いた場合、抗体濃度が1000ng/mLという高濃度でしか検出できなかった。
これに対して、本発明によれば、1ng/mLという低濃度域での抗体の検出を可能とした。
1 テストストリップ
2 サンプルパッド
3 メンブレン
4 吸収パッド
5 コンジュゲートパッド
6 バッキングシート
10 試験領域
20 試験領域
21 参照領域

Claims (15)

  1. 生体分子検出用の試験片と、蛍光シリカナノ粒子からなる生体分子検出用標識試薬を有する生体分子検出用試験キットであって、
    前記試験片は、生体分子を捕捉するワクチンを固定した試験領域を設けた、前記標識試薬が移行するメンブレンを含んでなり、標的物質とする生体分子を捕捉した標識試薬が前記試験領域に固定化され、
    前記蛍光シリカナノ粒子の表面に、生体分子に対する結合性を有するワクチンが導入されている、生体分子検出用試験キット。
  2. 前記ワクチンが、赤痢アメーバ由来の抗原と特異的なIgM抗体と特異的に結合する、請求項1に記載の試験キット。
  3. 前記ワクチンが赤痢アメーバワクチンである、請求項1又は2に記載の試験キット。
  4. 前記蛍光シリカナノ粒子の平均粒径が60nm以上300nm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の試験キット。
  5. 前記メンブレンに、標的物質とする生体分子を捕捉していない標識試薬が固定化される参照領域をさらに設けた、請求項1〜4のいずれか1項に記載の試験キット。
  6. 生体分子検出用試験キットを用いた生体分子の検出方法であって、
    前記生体分子検出用試験キットは、生体分子検出用の試験片と、蛍光シリカナノ粒子からなる生体分子検出用標識試薬を有し、
    前記試験片は、生体分子を捕捉するワクチンを固定した試験領域を設けた、前記標識試薬が移行するメンブレンを含んでなり、
    前記蛍光シリカナノ粒子の表面に、生体分子に対する結合性を有するワクチンが導入されており、
    ワクチンの結合性により生体分子を捕捉した標識試薬を前記試験領域に固定化し、固定化された標識試薬の標識を検知することで生体分子を検出する、生体分子の検出方法。
  7. 前記ワクチンが、赤痢アメーバ由来の抗原に特異的なIgM抗体と特異的に結合する、請求項6に記載の生体分子の検出方法。
  8. 前記ワクチンが赤痢アメーバワクチンである、請求項6又は7に記載の生体分子の検出方法。
  9. 前記生体分子が赤痢アメーバ由来の抗原に特異的なIgM抗体である、請求項6〜8のいずれか1項に記載の生体分子の検出方法。
  10. 前記蛍光シリカナノ粒子の平均粒径が60nm以上300nm以下である、請求項6〜9のいずれか1項に記載の生体分子の検出方法。
  11. 前記メンブレンに、標的物質とする生体分子を捕捉していない標識試薬が固定化される参照領域をさらに設けた、請求項6〜10のいずれか1項に記載の生体分子の検出方法。
  12. 蛍光シリカナノ粒子からなり、生体分子に対する結合性を有するワクチンが前記蛍光シリカナノ粒子の表面に導入されている、生体分子検出用標識試薬。
  13. 前記ワクチンが、赤痢アメーバ由来の抗原に特異的なIgM抗体と特異的に結合する、請求項12に記載の生体分子検出用標識試薬。
  14. 前記ワクチンが赤痢アメーバワクチンである、請求項12又は13に記載の生体分子検出用標識試薬。
  15. 前記蛍光シリカナノ粒子の平均粒径が60nm以上300nm以下である、請求項12〜14のいずれか1項に記載の生体分子検出用標識試薬。



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