JP2017146314A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】処理負荷および消費電力の低減ならびに合焦精度の向上が実現可能な撮像装置を提供する。【解決手段】撮像装置は、撮像素子と、加算・間引き処理回路302と、位相差検出回路305とを備える。撮像素子は瞳分割式の画素構造を有して、分割された信号を合算した記録用画像信号と位相差検出用の信号とを別々に出力することが可能に構成される。加算・間引き処理回路302は、記録用画像信号に対して加算および間引き処理を行う。位相差検出回路305は、記録用画像信号に対して加算および間引き処理をした信号と、撮像素子から出力された位相差検出用信号とから、位相差を検出する。位相差検出回路305により検出された位相差に基づいて制御されるフォーカスレンズの移動速度に応じて、加算・間引き処理回路302の加算比率および間引き比率の設定が切り替えられる。【選択図】図3
Description
本発明は、瞳分割された画素を有する撮像素子を用いて、像面位相差を用いたピント合わせが可能な撮像装置、及びその制御方法に関する。
従来、ピント合わせを行う際には、CMOSセンサー等の撮像素子に結像された被写体像のコントラスト情報に基づいてピント合わせを行う、コントラスト方式が一般的に良く用いられていた。
しかし、近年では、撮像素子の画素を瞳分割し、瞳分割方向における像面位相差を検出することで、ピントのずれ量を検出し、その検出結果を用いてピント合わせを行う、像面位相差方式が搭載されるようになった。
像面位相差方式では、レンズの射出瞳を通過した光束を複数に分割し、その複数に分割された光束を、各画素において瞳分割された複数の光電変換部にてそれぞれ受光する。そして、その受光量に応じて出力される信号のずれ量、すなわち、光束の分割方向における相対的位置ずれ量を検出することで、ピントのずれ量を求めることが出来る。
像面位相差方式の利点として、専用の焦点検出用センサを不要とすることや、ピントずれ量の検出速度の高速化、さらに、複数に分割された光電変換部の出力を比較することでピントずれ量の検出が可能となるとともに、これらの分割された出力信号を合算することで、本記録画像として使用するための撮像画像データを生成することも可能である。
例えば、図1(a)に示したシステム図を用いて簡単に説明する。図1(a)では、レンズ101により結像された被写体光が、撮像素子102にてアナログ電気信号に変換される。
図1(a)のシステムで使用される撮像素子102は、図1(b)に示すように、画素が、左側画素(以下、A像)と右側画素(以下、B像)に2分割されている。左側画素であるA像と、右側画素であるB像は、別々の読出し回路でアナログ信号に変換された後、図示しないADC(アナログデジタル変換手段)により、デジタルデータに変換される。
A像のデジタル信号出力は、像面位相差検出用としてそのまま撮像素子102から画像処理手段103へと出力される。また、B像のデジタル信号出力は、A像のデジタル信号出力と加算され、加算されたA+B像のデジタル信号は、本記録画像用として撮像素子102から画像処理手段103へと出力される。つまり、撮像素子102からの出力としては、像面位相差検出用としてA像のみを出力するための信号ラインと、本記録画像に用いるためのA+B像を出力するための信号ラインが、別々に設けられている。
これらのデータ(A像、A+B像)は、画像処理手段103において、A+B像の画像信号とA像の画像信号の信号レベルの差分を算出し、B像の画像信号を生成する。そして、撮像素子102から出力されたA像と、画像処理手段103にて生成されたB像の、水平方向における相対的位置ずれ量を比較することで、ピントずれ量を求めることが出来る。また、本記録画像については、A+B像に画像を記録するために必要な各種画像処理を施し、そのまま記録手段104に記録させる。
システム制御手段105は、図1(a)の各デバイスを制御する機能を有するとともに、画像処理手段103により算出されたピントずれ量に基づいて、マニュアルフォーカス時に参照するためのピント位置(デフォーカス量)の表示を行うことや、オートフォーカス時にフォーカスレンズの位置制御を自動で行う機能を有する。
ところで、近年、撮像装置の高機能化や、撮像素子の多画素化、高フレームレート化が進む中で、画像処理回路にかかる処理負荷や、消費電力を抑えることが、一つの大きな課題となっている。前述したシステムにおいても、必要に応じて出来る限り信号伝送量(画素数)を減らし、処理負荷及び消費電力を低減させることが要求されている。
しかしながら、本記録画像として用いるA+B像の画像信号の画素数を減らすと、解像度の低下を招き、画像性能として要求されるスペックを満足させられなくなる可能性があるため、出来るだけ画素数を減らすことが出来ない。一方、ピントずれ検出用のA像の画像信号については、ピント合わせ時以外には用いられることが無いため、撮影条件に応じて信号の伝送量を減らすことが可能である。つまり、前述したシステムを想定した場合、ピントずれ量の検出精度を損なうことなく、ピント合わせを行わない状況においては、画像信号の伝送量を減らすことが、上記課題を解決する上で有効な方法となる。
具体的には、図1(a)のシステムに関していうと、図1(c)に示すように、加算・間引き処理を行うための回路を、A像信号出力ラインに追加することで、A像信号出力に対して、撮像素子からの出力以降における信号伝送量を減らすことが可能となる。そうすることで、処理負荷を軽減し、消費電力も必要最小限に抑えることが可能となる。
特許文献1では、複数の異なる解像度モードが切替え可能な撮像素子を用いており、ピント合わせを行わない状態においては、画像信号の出力を低解像度モードにし、ピント合わせに関する動作状態が検出された場合、画像信号の出力を高解像度モードに切替える技術が開示されている。
このような制御を行うことで、ピント合わせを行わない場合には、撮像素子から出力される信号量を減らすことで低消費電力化を図りつつ、かつピント合わせに関する動作状態となった場合のみ、画像信号の出力画素数を増やすことで、ピント合わせの精度を必要に応じて適応的に向上させることが出来る。ここで、特許文献1で開示されているピント合わせに関する動作状態とは、AF動作中、MF操作中、強調表示の実行中、などの状態を表しており、これらの動作状態に対応する解像度モード(画素の間引き率)が予め決められている。実際にピント合わせを行う際に、上記動作状態のうち、どの状態であるかを判定し、判定結果に応じて解像度モードが決定される。
しかしながら、特許文献1では、ピント合わせに関する動作状態に応じて解像度モード(画素の間引き率)が決定されるため、例えばMF操作中において、ピント合わせの精度を上げるためにフォーカスレンズの移動速度を遅くした場合においても、常に一定の解像度モードが保持されてしまう。
一般的に、ピント合わせを行う場合、フォーカスレンズが合焦位置から遠い場合には、フォーカスレンズを一気に合焦位置付近まで近付け、フォーカスレンズが合焦位置付近となってからは、ゆっくりとフォーカスレンズを移動させ、高精度なピント合わせを行うことが多い。つまり、フォーカスレンズの移動速度が速い場合には、被写体解像度が急激に変化するため、有る程度の解像度(画素数)があれば良く、フォーカスレンズの移動速度が遅い場合には、被写体解像度の微小な変化を捉える必要があるため、高い解像度(画素数)が必要とされる。
また、フォーカスレンズが移動していない場合は、ピント合わせを行っていない状態であるため、解像度が低くても問題無い。つまり、フォーカスレンズの移動速度に応じて必要とされる画素数が異なってくるため、これを最適化していくことで、処理負荷や消費電力を抑え、高機能化、多画素化、高フレームレート化の実現に寄与することが出来る。
本発明の目的は、像面位相差方式を用いたピント合わせを行う際に、フォーカスレンズの移動速度に応じて、撮像素子から位相差検出用として読み出す画素数を適応的に切替えることで、処理負荷、及び消費電力を低減させ、かつ合焦精度が必要な場合には、高精度なピント合わせを行うことが可能な撮像装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に係る撮像装置は、
フォーカスレンズと、瞳分割方式の画素構造を有し、画素分割された信号を合算した本記録画像用信号と、位相差検出を行うための位相差検出用信号を別々に出力することが可能で、かつ該位相差検出用信号に対して加算及び間引き処理を行うための加算・間引き処理回路を有する撮像素子と、
前記本記録画像用信号に対して加算及び間引き処理を行うための加算・間引き処理回路と、該回路により加算及び間引き処理が行われた本記録画像用信号と、前記撮像素子から出力された位相差検出用信号から、相対的位置ずれ量を検出するための位相差検出回路とを有する画像処理手段を備え、
前記位相差検出回路により検出された相対的位置ずれ量に基づいて制御されるフォーカスレンズの移動速度に応じて、前記撮像素子及び画像処理手段が有する加算・間引き処理回路の、加算比率及び間引き比率の設定を切替えることを特徴とする。
フォーカスレンズと、瞳分割方式の画素構造を有し、画素分割された信号を合算した本記録画像用信号と、位相差検出を行うための位相差検出用信号を別々に出力することが可能で、かつ該位相差検出用信号に対して加算及び間引き処理を行うための加算・間引き処理回路を有する撮像素子と、
前記本記録画像用信号に対して加算及び間引き処理を行うための加算・間引き処理回路と、該回路により加算及び間引き処理が行われた本記録画像用信号と、前記撮像素子から出力された位相差検出用信号から、相対的位置ずれ量を検出するための位相差検出回路とを有する画像処理手段を備え、
前記位相差検出回路により検出された相対的位置ずれ量に基づいて制御されるフォーカスレンズの移動速度に応じて、前記撮像素子及び画像処理手段が有する加算・間引き処理回路の、加算比率及び間引き比率の設定を切替えることを特徴とする。
また、請求項2に係る撮像装置は、
請求項1に記載の撮像装置において、
前記撮像素子及び画像処理手段が有する加算・間引き処理回路の、加算比率及び間引き比率を切替える際に、予め設定した所定フレーム数の期間だけ経過した後、切替えを行うことを特徴とする。
請求項1に記載の撮像装置において、
前記撮像素子及び画像処理手段が有する加算・間引き処理回路の、加算比率及び間引き比率を切替える際に、予め設定した所定フレーム数の期間だけ経過した後、切替えを行うことを特徴とする。
また、請求項3に係る撮像装置は、
請求項1又は請求項2に記載の撮像装置において、
手動入力によりフォーカスレンズの移動速度を可変させ、その可変速度に応じて、前記撮像素子及び画像処理手段が有する加算・間引き処理回路の、加算比率及び間引き比率を切替えることを特徴とする。
請求項1又は請求項2に記載の撮像装置において、
手動入力によりフォーカスレンズの移動速度を可変させ、その可変速度に応じて、前記撮像素子及び画像処理手段が有する加算・間引き処理回路の、加算比率及び間引き比率を切替えることを特徴とする。
また、請求項4に係る撮像装置は、
請求項1又は請求項2に記載の撮像装置において、
前記相対的位置ずれ量の検出結果に基づいて自動制御される、フォーカスレンズの移動速度に応じて、前記撮像素子及び画像処理手段が有する加算・間引き処理回路の、加算比率及び間引き比率を切替えることを特徴とする。
請求項1又は請求項2に記載の撮像装置において、
前記相対的位置ずれ量の検出結果に基づいて自動制御される、フォーカスレンズの移動速度に応じて、前記撮像素子及び画像処理手段が有する加算・間引き処理回路の、加算比率及び間引き比率を切替えることを特徴とする。
請求項1に係る撮像装置によれば、像面位相差方式を用いたピント合わせを行う際に、フォーカスレンズの移動速度に応じて、撮像素子から位相差検出用として読み出す画素数を適応的に切替えることで、処理負荷、及び消費電力を低減させ、かつ合焦精度が必要な場合には、高精度なピント合わせを行うことが可能となる。
また、請求項2に係る撮像装置によれば、フォーカスレンズの移動速度が切り替わる際には、同じ移動速度が数フレーム間続いた時に初めて、位相差検出用画像の画素数、すなわち解像度を切替えることで、不必要なタイミングで高い解像度の読出しが行われることによる、消費電力の増加や、処理負荷の増加を抑えることが出来る。
また、請求項3に係る撮像装置によれば、マニュアルフォーカス操作を行う際に、請求項1又は請求項2の撮像装置による効果を得ることが出来る。
また、請求項4に係る撮像装置によれば、フォーカスレンズを自動制御させる際に、請求項1又は請求項2の撮像装置による効果を得ることが出来る。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
<実施例1>
以下、本発明に係る撮像装置における、第1の実施形態について説明する。本実施例は、図1(a)のシステムを前提として説明する。
以下、本発明に係る撮像装置における、第1の実施形態について説明する。本実施例は、図1(a)のシステムを前提として説明する。
図2は図1(a)のシステムにおける撮像素子102の構成を表す概略図である。
図2に示す撮像素子は、画素部201、列ADC202、水平転送回路203、信号処理回路204、加算器205から構成される。実際には、垂直転送回路や、ADC用として入力されるランプ信号生成回路など、図示していないものも存在するが、本実施例においては説明を省略する。
画素部201は、入射光量に応じたアナログ信号を出力するための光電変換素子を備えた画素が、マトリクス状に配列されたものである。これらの画素は、それぞれカラーフィルタとマイクロレンズを有しており、本実施例においては、R(赤),G(緑),B(青)の3色の原色カラーフィルタを周期的に配列させた、いわゆるベイヤー配列の構成をとっている。また、本実施例における画像サイズは、ベイヤー配列で、水平方向に4096画素、垂直方向に2160画素が配列された、4K解像度の画像サイズとしている。
また、画素部201の全ての画素が、水平方向に2分割された瞳分割方式の画素構造となっており、各画素の左半分に入射した光をアナログ信号に変換するための光電変換部(A像)と、各画素の右半分に入射した光をアナログ信号に変換するための光電変換部(B像)とが、それぞれ別々に存在する構成になっている。つまり、本記録画像としての画素数は、水平方向に4096画素であるが、実際に読み出す信号量としては、A像とB像合わせて、水平方向に8192画素分読み出されることになる。
前述した、各画素の左半分に入射した光をアナログ信号に変換したA像は、列ADC202(a)にてデジタル信号に変換され、各画素の右半分に入射した光をアナログ信号に変換したB像は、列ADC202(b)にてデジタル信号に変換される。そして、これらのデジタル信号は、A像については水平転送回路203(a)に入力され、B像については水平転送回路203(b)に入力される。
A像用の水平転送回路203(a)は、A像のデジタル信号を水平画素方向に転送し、A像用の信号処理回路204(a)及び加算器205に入力させる。また、B像用の水平転送回路203(b)は、B像のデジタル信号を水平画素方向に転送し、加算器205に入力させる。加算器205は、A像とB像のデジタル信号を加算した後、A+B像用の信号処理回路204(b)に入力させる。
信号処理回路204は、デジタル処理により一定量のオフセット値を加えたり、シフト演算や乗算を行うことで、簡易的なゲイン演算処理などを行うことが出来る。また、シリアライザーとしての機能も有しており、多ビットの入力パラレル信号をシリアル信号に変換することが出来る。例えば、LVDS信号等に変換し、外部デバイス(本システムの場合、図1(a)の画像処理手段を指す)へと、画像信号を出力するための機能を備えている。
ここで、本実施例においては、少なくともA像用の信号処理回路204(a)は、加算・間引き処理を行う機能も備えており、必要に応じてA像の出力信号量を減らすことが可能である。つまり、像面位相差によるピントずれ量を算出する際に、画像を圧縮してもピントずれ量を算出する上で問題無い場合は、加算・間引き処理を行うことで伝送信号量を減らし、処理負荷、消費電力を低減させることが出来る。
そして、前述した処理を各ラインごとに行い、図示しない垂直転送回路により各ラインごとに順次読み出していくことで、1フレーム分の画像を生成することが出来る。
続いて、図1(a)のシステムにおける、画像処理手段103について説明する。
画像処理手段103は、一般的には、撮像素子102から出力された画像信号に対して、ホワイトバランス処理、ガンマ処理などの現像処理、最終的に記録手段104に記録するためのフォーマット変換などの処理を行うためのものである。本実施例においては、像面位相差によるピントずれ量を算出するため、前述した処理に加えて、図3に示すような構成も含んでいる。
図3を用いて、像面位相差によるピントずれ量を算出するための画像処理回路の一例について説明する。
撮像素子102から出力されたA+B像は、A+B像用の画像処理回路301と、加算・間引き処理回路302に入力される。画像処理回路301では、前述したように、ホワイトバランス処理、ガンマ処理などの現像処理、最終的に記録手段104に記録するためのフォーマット変換などの処理を少なくとも行い、記録手段104へと出力される。また、加算・間引き処理回路302では、A像に対応させたB像を生成するために、撮像素子102で処理したときと同じ比率で加算・間引き処理を行うことで、A像に対応するA+B像を生成する。加算・間引き処理回路にて生成されたA+B像の画像は、減算器303に入力される。
撮像素子102から出力されたA像は、B像の画像を生成するための減算器303と、A像用の画像処理回路304(a)に入力される。減算器303では、加算・間引き処理回路にて生成されたA+B像の圧縮画像から、A像の画像を差し引くことで、B像の画像を生成し、生成された画像は、B像用の画像処理回路304(b)に入力される。
A像、及びB像用の画像処理回路304では、黒レベルの調整や、各種ノイズの補正などの画像処理を行い、処理された後の画像信号は、A像用の画像とB像用の画像がそれぞれ位相差検出回路305に入力される。本実施例では、画像処理回路をA像用とB像用で分けているが、同じ画像処理回路を使用して、時分割で転送しても良い。
位相差検出回路305では、A像とB像の水平方向における相対的位置ずれ量から、ピントずれ量を算出し、その算出された結果に基づいて、システム制御手段にピントずれ量に関する情報が送られる。システム制御手段は、この情報に基づいて、マニュアルフォーカス時に参照するためのピントずれ量の表示を行ったり、オートフォーカス時にフォーカスレンズ位置の自動制御をを行う。
例えば、マニュアルフォーカス時には、位相差検出回路305にて算出されたピントずれ量を基に、フォーカスレンズの位置が合焦位置に対してどれ位ずれているかをインジケーターや数値などで表示させる。但し、表示方法については、この限りでは無い。撮影者は、この表示に基づいて、マニュアル操作によるピント合わせを行う。前述したように、合焦位置からのピントずれ量が大きければ大きいほど、撮影者は高速なピント合わせ(フォーカスレンズの移動)を行う可能性が高い。
また、オートフォーカス時には、位相差検出回路305にて算出されたピントずれ量を基に、自動でフォーカスレンズを制御する。一般的に、ピントずれ量が大きい場合には、フォーカスレンズを高速で合焦位置付近まで移動させ、合焦位置付近では低速でフォーカスレンズの位置を調整し、高精度なレンズの位置合わせを行う。
前述したように、フォーカスレンズの移動速度に応じて、位相差検出用画像として必要な解像度、すなわち位相差検出用の画素数が異なってくる。本実施例においては、フォーカスレンズの移動速度を、「高速」、「中速」、「低速」、「速度0」の4種類に分類し、それぞれのレンズ移動速度に対する、位相差検出用画像として必要な画素数について、図4のグラフを用いて説明する。尚、本実施例においては、マニュアルフォーカス操作によるピント合わせを行っている状況を想定しているが、オートフォーカス時においても、フォーカスレンズの移動速度に対する解像度という観点では、同様の考え方が適用できる。
図4において、横軸はフォーカスレンズの移動速度、縦軸は水平方向の画素数を示している。グラフ上の実線が、水平方向の画素数を表している。
まず、フォーカスレンズの移動速度が「高速」の場合、フォーカスレンズが高速で移動している状態なので、そこまで高い解像度は必要とされないため、位相差検出用画像の解像度は、水平方向に1024画素、垂直方向に540画素あれば良い。
フォーカスレンズの移動速度が「中速」の場合、フォーカスレンズの移動速度が有る程度遅いため、被写体画像として有る程度高めの解像度が必要となってくる。この場合、位相差検出用画像の解像度は、水平方向に2048画素、垂直方向に1080画素の画素数が必要となる。
フォーカスレンズの移動速度が「低速」の場合、フォーカスレンズの移動速度が非常に遅いため、撮影者は高い精度でピント合わせを行っており、被写体画像として高い解像度が必要となってくる。この場合、位相差検出用画像の解像度は、最大画素数である、水平方向に4096画素、垂直方向に2160画素の画素数が必要となる。
フォーカスレンズの移動速度が「速度0」、つまりレンズの移動が無い場合には、撮影者がピント合わせを行っていないため、位相差検出用画像の解像度は、水平方向に512画素、垂直方向に270画素の画素数とする。ここで、位相差検出用画像の画素数を0画素としないのは、ピント合わせを行おうとする際に、大まかなフォーカスレンズの位置を把握するためである。必要に応じて、画素数を増やしても良いし、減らしても良い。
ここで、本実施例においては、フォーカスレンズの移動速度に対する解像度の設定を4種類に分類したが、この限りでは無い。位相差検出を行う上で十分な合焦性能を実現できるのであれば、分類数を減らしても良いし、処理負荷や消費電力をより最適化したいのであれば、さらに細かく分類しても良い。また、水平方向画素数の設定についても、撮像素子から読み出し可能な画素数と、実際の合焦性能を考慮して決めれば良い。
以上説明したように、フォーカスレンズの移動速度に応じて、撮像素子から位相差検出用として読み出す画素数を適応的に切替えることで、処理負荷、及び消費電力を低減させ、かつ合焦精度が必要な場合には、高精度なピント合わせを行うことが可能となる。
<実施例2>
以下、本発明に係る撮像装置における、第2の実施形態について説明する。
以下、本発明に係る撮像装置における、第2の実施形態について説明する。
本実施例においても、図1(a)のシステムを前提としており、かつ撮像素子の構成も第1の実施形態と同じものを想定しているため、説明は省略する。
本実施例では、図4に示した制御方法において、ピント合わせを行っていない状態から、高速なフォーカスレンズの移動を伴うピント合わせを行う際の、制御方法について説明する。
例えば、フォーカスレンズの移動速度が「速度0」の状態から、「高速」の状態に変更される際に、瞬間的に「速度0」、「低速」、「中速」、「高速」の順序で、水平方向画素数の設定が切替えられる。この場合、瞬間的に水平方向画素数が最大の4096画素となってしまうが、これから高速なピント合わせを開始するという状況なので、高い解像度は特に必要無い。
そこで、フォーカスレンズの移動速度が切り替わる際には、同じ分類の移動速度が数フレーム間続いた時に初めて、位相差検出用画像の画素数、すなわち解像度を切替える制御にする。
本実施例における制御方法を、図5を用いて説明する。
図5はフォーカスレンズの移動速度に対する、解像度切替えまでのフレームカウント数を示している。
「速度0」の場合は、撮影者が高い精度のピント合わせを行う際に、頻繁に発生し得る速度であるので、フレームカウント数を多めの30フレームに設定する。
「低速」の場合は、前述したようにピント合わせを開始する際に、特に必要無くても数フレーム間存在してしまうため、ピント合わせ開始時に最大解像度に変更されない程度の20フレームに設定する。ここで、「速度0」の時と同様に30フレームにしないのは、高精度なピント合わせを始めてからピントずれ量の検出精度が上がるまでの遅延時間を最短に抑えるためである。
「中速」の場合も同様で、高速でピント合わせを行いたい場合に数フレーム間存在してしまうため、ピント合わせ開始時に解像度が瞬間的に変わらない程度の10フレームに設定する。
「高速」の場合は、所望のピント合わせを行っている状態なので、応答速度を重視し、0フレームに設定する。
図5に示すフレームカウント数はあくまでも一例で、フォーカスリングの物理的な回転のし易さや、回転角の検出分解能、或いはフレームレートなど、様々な条件を考慮して設定すれば良い。
以上説明したように、フォーカスレンズの移動速度が切り替わる際には、同じ移動速度が数フレーム間続いた時に初めて、位相差検出用画像の画素数、すなわち解像度を切替えることで、不必要なタイミングで高い解像度の読出しが行われることによる、消費電力の増加や、処理負荷の増加を抑えることが出来る。
101 レンズ、102 撮像素子、103 画像処理手段、104 記録手段、
105 システム制御手段、201 画素部、202 列ADC、
203 水平転送回路、204 信号処理回路、205 加算器、
301 画像処理回路(A+B像用)、302 加算・間引き処理回路、
303 減算器、304 画像処理回路(A像用、B像用)、305 位相差検出回路
105 システム制御手段、201 画素部、202 列ADC、
203 水平転送回路、204 信号処理回路、205 加算器、
301 画像処理回路(A+B像用)、302 加算・間引き処理回路、
303 減算器、304 画像処理回路(A像用、B像用)、305 位相差検出回路
Claims (4)
- フォーカスレンズと、瞳分割方式の画素構造を有し、画素分割された信号を合算した本記録画像用信号と、位相差検出を行うための位相差検出用信号を別々に出力することが可能で、かつ該位相差検出用信号に対して加算及び間引き処理を行うための加算・間引き処理回路を有する撮像素子と、
前記本記録画像用信号に対して加算及び間引き処理を行うための加算・間引き処理回路と、該回路により加算及び間引き処理が行われた本記録画像用信号と、前記撮像素子から出力された位相差検出用信号から、相対的位置ずれ量を検出するための位相差検出回路とを有する画像処理手段を備え、
前記位相差検出回路により検出された相対的位置ずれ量に基づいて制御されるフォーカスレンズの移動速度に応じて、前記撮像素子及び画像処理手段が有する加算・間引き処理回路の、加算比率及び間引き比率の設定を切替えることを特徴とする撮像装置。 - 前記撮像素子及び画像処理手段が有する加算・間引き処理回路の、加算比率及び間引き比率を切替える際に、予め設定した所定フレーム数の期間だけ経過した後、切替えを行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 手動入力によりフォーカスレンズの移動速度を可変させ、その可変速度に応じて、前記撮像素子及び画像処理手段が有する加算・間引き処理回路の、加算比率及び間引き比率を切替えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の撮像装置。
- 前記相対的位置ずれ量の検出結果に基づいて自動制御される、フォーカスレンズの移動速度に応じて、前記撮像素子及び画像処理手段が有する加算・間引き処理回路の、加算比率及び間引き比率を切替えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の撮像装置。
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JP (1) | JP2017146314A (ja) |
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2016
- 2016-02-15 JP JP2016025390A patent/JP2017146314A/ja active Pending
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