JP2017142405A - 天体望遠鏡正立天頂プリズムユニット - Google Patents

天体望遠鏡正立天頂プリズムユニット Download PDF

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Abstract

【課題】従来の天体望遠鏡天頂プリズムユニットは、直角プリズムで観察する像は、裏像になってしまう。またアミチプリズムは、分解能が劣化し、明るい星の周りに光芒が見えるので天体望遠鏡本来の性能が発揮できない。
【解決手段】アミチプリズムを用い低倍率時にはダハ稜線にかかるが、高倍率時にはダハ稜線がかからないようにオフセット量とプリズムの大きさを選択し、さらに射側バレルと出射側スリーブをユニット化してプリズムユニットに着脱可能にし、低倍率は通常位置関係のバレル-スリーブユニット、高倍率のときはオフセットしたバレル-スリーブユニットに交換できるようにした。
これにより高倍率使用時に像の劣化が無く、低倍率時にも良像範囲を広範囲に得られ、製品の増大が少なくなるようにでき、さらに二種類の標準規格のアイピースを交換して使用できる天体望遠鏡用天頂プリズムユニットができる。
【選択図】図9

Description

本発明は天体望遠鏡用正立天頂プリズムユニットに関するものである。
図4に天体望遠鏡の鏡筒部を示す。天体望遠鏡は、鏡筒部の対物レンズで結像し、その空中像をアイピース(接眼レンズ)で拡大して観察する。アイピースは一般にピントリングで光軸方向に微動可能なドローチューブ後方端にあるスリーブにバレルが挿入され厳密なピント合わせを行うことができる。図の望遠鏡はケプラー型屈折望遠鏡の例であるが、ニュートン式反射望遠鏡をのぞくカセグレン式などの多くの反射望遠鏡、シュミットカセグレン式のような反射屈折式望遠鏡なども対物レンズ光軸後方にアイピースを配置する同様な構成である。
一方、天体望遠鏡は天空を観察するものなので、常時鏡筒対物レンズ側が上空を向き、反対側にあるアイピースは下方を向くことになるが、これでは観察者がのぞきにくいので、天頂プリズムユニットを取り付けてその先にアイピースを取り付けて使用する。天頂プリズムユニットとは内蔵された直角プリズムまたはダハプリズムの一種アミチプリズムによって90°方向に光軸を曲げてアイピースを取り付けできる装置である。
このうち直角プリズムで観察する像は、裏像になってしまう。
また、アミチプリズム形状と通常の光路を図2に示す。なお、光路図の光束径は平行光線を想定して一定で作図しているが、実際には収斂光束のため入射側が大きく出射側が小さい。以降の記述は光束径を一定として行う。
アミチプリズムは、正像になり直角プリズムより優れているが、ダハプリズムの90°頂角製造精度が誤差0にできないことにより像が二重になってしまうため分解能が劣化する。
さらに入射光束2がダハ面で反転するため、2-Xの入射光束は3-Xの出射光束に至り、2-Yの入射光束は3-Yの出射光束に至る。入射側2-Xの光束と、2-Yの光束は、図の左右方向に入れ替わっており、その際、相互に干渉を起こしコントラストの低下が生じる。
くわえてダハ面の稜線幅が製造上0にはできないため光が乱反射して、明るい星の周りにダハ稜線と直行方向に光芒が見えるという欠点がある。
これらの欠点により、アミチプリズム使用の天頂プリズムユニットは、天体望遠鏡が本来有する高倍率性能が得られず、低倍率での使用に限られてしまう。
アミチプリズムで光路をオフセットさせたものを図3に示す。
ダハ稜線を起点として右方向を+とし、入射光軸を+Lオフセットさせた。入射光束径をφ、製造誤差を見越した余裕量をeとするとき、
L>=φ/2+e
を満たせば、図のように出射光軸は-Lオフセットするので、本来の左右ダハ面での反射は起こらず、右から左、またはその逆へのオフセットのみ起こる。
したがって、先述のアミチプリズムの欠点である、90°頂角製造誤差による二重像や左右光束の相互干渉によるコントラスト低下、稜線乱反射による光芒が発生せず、かつ、アミチプリズムの利点である正像は維持されている。
しかし、オフセットさせたことにより、プリズムの幅が通常使用のものより大幅に増加してしまう欠点がある。
図2の通常使用状態でのプリズム幅W、有効幅Dは、
D=W-2e>=φ…式1
で算出される。
一方、図3のオフセット使用の場合、ダハ稜線側の余裕量とプリズム外壁との余裕量を同じeとするとき、
D=W-2e>=2φ+2e…式2
となって、通常使用の2倍の幅になる。
上下寸法、奥行き寸法もプリズム形状と光束の関係から図のように大きくなる。
したがって、天頂プリズムユニットの大きさが通常の2倍程度になり、質量の増加と合わせて天体望遠鏡に装着するには扱いにくくなり、また材料、加工コストの増加も起こる。従ってこのような市販品はほとんど存在しない。
直角プリズムよりも優れた、正像になるアミチプリズムを、像の劣化、製品の増大が少なくなるように使用できるようにする。
この発明は上記課題を解決するため、必要な光束径が低倍率時に大きく、高倍率時には小さいという点に着目し、低倍率時にはダハ稜線にかかるが、高倍率時にはダハ稜線がかからないようにオフセット量とプリズムの大きさを選択した。
さらにアミチプリズムへの入射側バレルと出射側スリーブがユニット化されてプリズムユニットに着脱可能にして、低倍率は通常位置関係のバレル-スリーブユニット、高倍率のときは先述のオフセットしたバレル-スリーブユニットに交換できるようにする。
本発明によれば、正像になるアミチプリズムを、高倍率使用時に像の劣化が無く、低倍率時にも良像範囲を広範囲に得ることができ、製品の増大が少なくなるように使用できる天体望遠鏡用正立天頂プリズムユニットを提供できる。
さらに、二種類の標準規格のアイピースを交換して使用できる天体望遠鏡用天頂プリズムユニットを提供できる。
本発明のアミチプリズム光路図 通常のアミチプリズム光路図 光束をオフセットさせたアミチプリズム光路図 図1の出射側光束を説明した図 天体望遠鏡鏡筒にプリズム、アイピースを装着した外観図、AA断面図 本発明のアミチプリズムユニット(取付ユニット50.8mm装着時)三面図、断面図 本発明のアミチプリズムユニット(取付ユニット31.7mm装着時)三面図、断面図 本発明のアミチプリズムユニット(取付ユニット50.8mm装着時)斜視図 本発明のアミチプリズムユニット(取付ユニット31.7mm装着時)斜視図 本発明のアミチプリズムユニット(取付ユニットなし)斜視図
本発明のアミチプリズム光路図実施例を図1に示す。
ダハプリズムの一種アミチプリズムの幅W、そこから片側余裕分eを差し引いた有効幅Dとするとき、
D=W-2e、
入射光軸がダハ面反射方向にLずれており、
0<L<D/4
の範囲であるようになっている。
なお出射光軸がダハ面反射方向にL’ずれており、L’=-Lである。
このとき光束φが
φ<2L<D/2=W/2-e…式3
であるときは、先述の
D=W-2e>=2φ+2e より
φ=<D/2-e=<D/2 (e=<0)
のオフセット使用の条件を満たすので、図3のような光路となり、ダハプリズムによる不具合は生じない。したがってこの条件ならば、高倍率使用が問題なく可能である。
一方、図のように
φ/2>=L…式4
のときは、入射光束2はダハ面に対し、図右側の2-Xと左側の2-Yで異なる光路となる。
2-Yの光束は、ダハ面の反射により出射光束3-Yに至るまでに、先述の通常使用のダハプリズムと同じく、図の左右方向に入れ替わっており、その際、相互に干渉を起こしコントラストの低下が生じる。
くわえてダハ面の稜線幅が製造上0にはできないため光が乱反射して、明るい星の周りにダハ稜線と直行方向に光芒が見えるという欠点がある。
ただし、領域3-Yとダハ稜線を軸に線対称の領域をあわせた範囲でのみ、この現象が起こる。
他方、2-Xの領域の光束は、左右ダハ面での反射は起こらず、図の右から左、へのオフセットのみ起こる。従って3-Xのほぼ全域では、ダハ面反射の先述のような弊害は起きない。
この出射側光束の領域を図4に示す。
3-Xの領域がほとんどを占め、観察視野の大半が弊害のすくない像を得ることができる。
天体望遠鏡の倍率は、観察する対象が惑星のような小さいものでは、200倍程度の高倍率を、星雲星団のような大きなものは、40倍程度の低倍率を選択することが多い。
天体望遠鏡焦点距離fo、アイピース焦点距離feのとき、
倍率m=fo/fe
例としてfo=1000mmの場合、200倍ではfe=5mm、40倍ではfe=25mmである。
必要な有効光束径φは、見掛け視界θeによって異なる。例としてθe=60°の場合、
fe=5mmで、φ=5.2mm、
fe=25mmで、φ=26.2mm となる。
プリズム寸法Wを算出してみる。
まず、
通常使用の場合、式1より
W-2e>=φ、e=0.5mmとすると
W>=φ+1mm
天体望遠鏡の仕様では、取付スリーブ径が標準規格で決まっており、一般的に径31.7mmと50.8mmが使われている。
光束径φは規格値より、
スリーブ径31.7mmの製品で、内径φ≒28mmとなりW>=29mm
スリーブ径50.8mmの製品で、内径φ≒48mmとなりW>=49mm
となる。
次に、完全にオフセットした場合、式2より
W-2e>=2φ+2emm
W>=2φ+4e=2φ+2mm
スリーブ径31.7mmの製品で、内径φ≒28mmとなりW>=58mm
スリーブ径50.8mmの製品で、内径φ≒48mmとなりW>=98mm
となる。先述のように通常使用のものより2倍の大きさである。
実施例として、まずfe=5mmの場合で上記中スリーブ径50.8mmの通常使用製品W=49mmを適応すると、式3より
5.2mm<2L<D/2=W/2-e=24mm
これよりオフセット量Lは
2.6mm<L<12mm…式5
を満たせば、ダハプリズムによる不具合は生じないので、高倍率使用が問題なく可能である。
fe=25mmの場合で上記製品中W=49mmを適応すると、式3より
26.2mm<2L<D/2=W/2-e=24mm
これよりオフセット量Lは
13.1mm<L<12mmとなりこの式を満足するLは存在しない。
しかし、式4より
L=<13.1mm
を満たしているのであれば図1の条件になり、ダハプリズムの不具合がない視界の範囲が存在する。
式5の条件を満たし、かつ、ユニットの寸法が小型で済む寸法として、例えばL=10mmを採用すると、式3より
φ<20mm
これはθe=60°の場合、アイピース焦点距離fe<19.0mmとなる条件である。
これによると、fe<19.0mm、倍率53倍ではダハプリズム不具合が起きず、それよりfeが大きいと部分的に起きるが、倍率40倍、fe=25mmであっても、視界の約85%はダハプリズム不具合が起きない良像範囲である。
以上、図1のプリズムであれば、図3より大きくならず、図2より光学性能が優れた天体望遠鏡用天頂プリズムを提供できることを説明した。
さらにこれより具体的にプリズムをケースに内蔵したプリズムユニットとして説明する。
図6には、スリーブ径50.8mmの製品、W>=49mmで設計したプリズムユニットの図面を示す。図7には、同じプリズムを用い、オフセットL=10mm、スリーブ径31.7mmで設計した図面を示す。
このように、別規格のスリーブであっても、同じプリズムを用いて、50.8mmでは通常使用、31.7mmではオフセット量10mmのプリズムユニットが設計できる。

従って、入射側バレルと出射側スリーブの位置関係を維持したユニットを、一つのプリズムユニットに交換可能にすることができる。
その斜視図を図8,9,10に示す。
アミチプリズム1を内部に固定するプリズムケース1-1が図10の状態である。
入射側バレル50.8mm=4Aと出射側スリーブ50.8mm=5Aを固定した取付ユニット50.8mm=10Aは、図8のように取付ねじ11により、プリズムケース1-1に固定され、通常使用のプリズムユニットが構成される。
一方、入射側バレル31.7mm=4Bと出射側スリーブ31.7mm=5Bを固定した取付ユニット31.7mm=10Bは、図9のように取付ねじ11により、プリズムケース1-1に固定され、オフセット量10mmのプリズムユニットが構成される。
以上のように、ユーザーはひとつのアミチプリズムを用いて、ふたつの取付ユニットを交換して使うことができる。
50.8mmのスリーブ径が必要なアイピースは、見掛け視界が70°以上だったり、焦点距離が30mm以上だったりする製品であって、実視界が広い必要のある星雲や星団などを観察する用途が多い。このような天体は高分解能は必要とせず、かつ暗いものが多いので、ダハプリズムにより生じる不具合は目立たない。そのためユーザーにとって取付ユニットの交換はメリットがある。
1・・アミチプリズム
1-1・・プリズムケース
2・・入射光束径
3・・出射光束径
4A・・入射側バレル50.8mm
4B・・入射側バレル31.7mm
5A・・出射側スリーブ50.8mm
5B・・出射側スリーブ31.7mm
6・・接眼レンズ
7・・焦点調整用ドローチューブ
8・・焦点調節用ノブ
9・・天体望遠鏡
10A・・取付ユニット50.8mm
10B・・取付ユニット31.7mm
11・・取付ねじ

Claims (3)

  1. ダハプリズムの一種アミチプリズムの幅W、そこから片側余裕分eを差し引いた有効幅Dとするとき、
    D=W-2e、
    入射光軸がダハ面反射方向にLずれており、
    0<L<D/4
    の範囲であり、
    出射光軸がダハ面反射方向にL’ずれており、
    L’=-Lである
    天体望遠鏡用正立天頂プリズムユニット。
  2. 天体望遠鏡取付バレルとアイピース取付スリーブが一体になった取付部材が、プリズムを内蔵したプリズムユニットに着脱可能になっている天体望遠鏡用天頂プリズムユニット。
  3. 請求項2の取付部材のバレルとスリーブの位置関係が、請求項1の関係を満たしている天体望遠鏡用正立天頂プリズムユニット。
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