JP2017136848A - インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ラインヘッドを用いて画像を記録する場合に、耐ブリーディング性及び耐白もや性がいずれも良好であり、かつ、光学濃度が高い画像を記録することが可能なインクジェット記録方法を提供する。【解決手段】インクジェット方式のラインヘッドから、顔料を含有する水性インクを吐出して記録媒体に画像を記録する工程を有するインクジェット記録方法であって、ラインヘッドの吐出口と記録媒体との間を加湿する工程を有する。水性インクは、ブラックインク、及びカラーインクを有し、ブラックインクの寿命時間10m秒における動的表面張力が、カラーインクの寿命時間10m秒における動的表面張力より大きい。【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置に関する。
近年、インクジェット記録装置は、低電力、低コスト、及び省スペースという利点を活かし、オフィスなどでの利用が増加しつつある。従来から、インクジェット記録装置には、紙送り方向(主走査方向)に対して直交する方向(副走査方向)に記録ヘッドを繰り返し移動させて画像を記録するシリアル方式の記録ヘッド(いわゆるシリアルヘッド)が採用されている。近年では、インクジェット記録装置のさらなる利用拡大を目指して、シリアルヘッドではなく、吐出口の配列幅を記録媒体の最大幅相当まで延ばした記録ヘッド、すなわち、ラインヘッドを用いることが提案されている(特許文献1)。シリアル方式とは異なり、ラインヘッド方式では記録ヘッドの移動は行わずに、記録媒体の搬送のみが行われるため、記録速度の向上に有利である。
しかし、記録速度を高めて、いわゆる高速記録を行う場合、2色以上のインクを用いて、画像を記録する際に、ブラックインクで記録した画像とカラーインクで記録した画像とが隣接した画像の境界部分で滲みが発生する現象(ブリーディング)が懸念される。耐ブリーディング性の向上を図るための検討はこれまでにも行われている。使用する2種以上のインクについて、動的表面張力を所定範囲とし、かつ、各インクの動的表面張力差を所定範囲とすることが提案されている(特許文献2及び3)。特許文献3には、静的表面張力をある程度揃えた2種以上のインクを用い、これらのインクによる記録順序を、明度が低いものを先、明度が高いものを後に記録することも提案されている。
特開2010−143147号公報 特開2013−107224号公報 特開2015−193082号公報
本発明者らの検討の結果、ラインヘッド方式においては、従来のいずれの技術を利用しても、近年要求されるレベルの画像特性を満足するには至っていないことがわかった。耐ブリーディング性の向上を図るために、一般的には、ブラックインクの表面張力をカラーインクの表面張力よりも大きくする手法が知られている。しかし、この手法をラインヘッド方式に適用すると、両インクの隣接領域でインクが記録媒体に浸透する際に、ブラックインクがカラーインクに引っ張られることで、ブラック画像内の隣接領域に近い部分が白っぽくなる現象がさらに目立つことがわかった。この現象を以降、「白もや」と記す。
一方で、耐白もや性の向上のために、カラーインクの表面張力をブラックインクの表面張力よりも大きくする手法では、耐ブリーディング性が低下することがわかった。つまり、ラインヘッド方式において、高い耐ブリーディング性と耐白もや性はトレードオフの関係にある。また、特許文献2及び3に記載されたような技術を用いてインク設計や記録順序の工夫を行った場合でも、高い耐ブリーディング性と耐白もや性の両立は困難であることがわかった。
したがって、本発明の目的は、ラインヘッドを用いて画像を記録する場合に、耐ブリーディング性及び耐白もや性がいずれも良好であり、かつ、光学濃度が高い画像を記録することが可能なインクジェット記録方法を提供することにある。また、本発明の別の目的は、上記インクジェット記録方法に用いることができるインクジェット記録装置を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明によれば、インクジェット方式のラインヘッドから、顔料を含有する水性インクを吐出して記録媒体に画像を記録する工程を有するインクジェット記録方法であって、前記ラインヘッドの吐出口と前記記録媒体との間を加湿する工程を有し、前記水性インクが、ブラックインク、及びカラーインクを有し、前記ブラックインクの寿命時間10m秒における動的表面張力が、前記カラーインクの寿命時間10m秒における動的表面張力より大きいことを特徴とするインクジェット記録方法が提供される。
本発明によれば、ラインヘッドを用いて画像を記録する場合に、耐ブリーディング性及び耐白もや性がいずれも良好であり、かつ、光学濃度が高い画像を記録することが可能なインクジェット記録方法を提供することができる。また、本発明によれば、上記インクジェット記録方法に用いることができるインクジェット記録装置を提供することができる。
ラインヘッドを備えたインクジェット記録装置の一例の概略構成を示す模式的側面図である。 ヘッドカートリッジの吐出口面を示す斜視図である。 ヘッドカートリッジにおける一記録素子基板の吐出口付近の構造を示す部分破断斜視図である。 ラインヘッド及び加湿部を備えたインクジェット記録装置の一例の概略構成を示す模式図である。 インクをラインヘッドに供給する供給機構の一例を示す模式図である。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、さらに本発明を詳細に説明する。本発明においては、化合物が塩である場合は、インク中では塩はイオンに解離して存在しているが、便宜上、「塩を含有する」と表現する。また、インクジェット用の水性インクのことを、単に「インク」と記載することがある。また、物性値は、特に断りのない限り、常温(25℃)における値とする。
<インクジェット記録方法>
近年、記録媒体の搬送方向の幅(最大用紙幅)の全幅にわたってインクを吐出する吐出口(ノズル)が配置されたライン型の記録ヘッド(以下、「ラインヘッド」とも記す)を採用した記録装置が開発されている。ラインヘッドを用いる場合には次のような利点がある。すなわち、ラインヘッドでは、記録ヘッドを往復移動させる必要がなく、最大用紙幅に対応した数のノズルが存在する。したがって、記録媒体の単位領域が記録ヘッド直下を1回のみ通過する、すなわち「1パス」で画像を記録可能であり、記録に要する時間を短縮化することができる。また、高速で記録した場合であっても1ノズル当たりの吐出回数を減少させることができる。したがって、吐出周波数を低く抑えることができるため、記録ヘッドの1のノズルの使用頻度や、熱エネルギーを利用する吐出方式の場合の温度上昇をシリアルヘッドに比して抑制することができる。
ブラックインクとカラーインクを用いたインクジェット記録方法において、これまでにも確認されている課題としてブリーディングを挙げることができる。耐ブリーディング性の向上には、特許文献2及び3には、インクの寿命時間10m(ミリ)秒のときの動的表面張力を所定範囲とすることが有効であると記載されている。本発明者もこれにならい、そのような動的表面張力が制御されたインクを、高速記録に有利なラインヘッドに適用して画像を記録し、検討を行ったところ、白もやが顕著に発生することが判明した。その原因を本発明者らは以下のように推測している。
白もやという現象は、ブラックインクとカラーインクとが隣接する境界領域において、カラーインクの厚さ方向への浸透に引っ張られ、ブラックインクの一部が記録媒体の厚さ方向に沈み込むことにより起こる。ラインヘッド方式では1パスで記録媒体の一定の領域を記録するので、シリアルヘッド方式と比較して、一度に吐出されるインクの量が必然的に多くなる。その際、カラーインクの寿命時間10m秒における動的表面張力が、ブラックインクのそれよりも小さいと、カラーインクは、記録媒体に浸透する際にブラックインクをより引っ張っていきやすくなり、白もやが顕著に発生する。さらに、ラインヘッド方式では、一度に吐出されるインクの量が多いため、カラーインクに引っ張られるブラックインクの量も多くなり、シリアルヘッド方式と比べて、白もやが目立って発生し、耐白もや性が顕著に低下するものと考えられる。
一方、耐白もや性の向上のために、ブラックインクの寿命時間10m秒における動的表面張力を、カラーインクのそれよりも小さくすると、相対的に動的表面張力の小さいブラックインクがカラーインクに流れ込む。その結果、耐ブリーディング性が顕著に低下する。
そこで本発明者らが検討した結果、ラインヘッドを用いて画像を記録する際に、ラインヘッドの吐出口と記録媒体との間を加湿すると、耐ブリーディング性は維持しつつ、白もやの発生を抑制可能であることを見出した。そのメカニズムに関して、本発明者らは、以下のように推測している。
ラインヘッドを用いたインクジェット記録方法に、ラインヘッドの吐出口と記録媒体との間を加湿する工程(以下、「加湿工程」とも記す)を加えると、記録の際に記録媒体の湿度が上昇し、記録媒体の表面が濡れた状態になる。インクは、濡れた状態の記録媒体に付与されると、記録媒体になじみやすく、記録媒体の表面に沿って濡れ広がる。インクが記録媒体に濡れ広がるため、記録媒体上の単位面積当たりのインクの量が減少し、カラーインクに引っ張られるブラックインクの量も減少することとなり、白もやの発生が抑制される。このインクの濡れ広がりは、記録媒体が濡れた状態であることが支配的な要因となって生じるため、インクの動的表面張力による影響は相対的に小さいと考えられる。
さらに、本発明者らは、ラインヘッドを用いたインクジェット記録方法に加湿工程を加えることで、記録された画像の光学濃度も向上することを見出した。ここで、ブラックインクの寿命時間10m秒における動的表面張力が、カラーインクのそれより大きい場合、ブラックインクは、カラーインクよりも記録媒体の表面に広がりにくい。しかし、加湿工程を加えることによって、多くのブラックインクが記録媒体上でその表面に沿って濡れ広がるため、インクが記録媒体に付与されることで形成されるドットが大きくなり、画像の光学濃度が向上すると推測される。その効果は上記に述べた理由により、カラーインクよりもブラックインクの方が顕著である。
以上より、本発明のインクジェット記録方法は、インクジェット方式のラインヘッドから水性インクを吐出して記録媒体に画像を記録する工程と、ラインヘッドの吐出口と記録媒体との間を加湿する工程とを有する。このインクジェット記録方法では、ラインヘッドから吐出させる水性インクとして、ブラックインク、及びカラーインクを用いる。さらに、ブラックインクの寿命時間10m秒における動的表面張力は、カラーインクの寿命時間10m秒における動的表面張力より大きい。上記工程を有するインクジェット記録方法に上記水性インクを用いることで、ラインヘッドにおける高速記録下においても、耐ブリーディング性及び耐白もや性がいずれも良好で、かつ、ブラックの光学濃度が高い画像を記録することが可能となる。
以下、本発明のインクジェット記録方法に用いるインクを構成する各成分やインクの物性などについて詳細に説明する。
[インク]
本発明のインクジェット記録方法では、インクジェット方式のラインヘッドから水性インクを吐出して記録媒体に画像を記録する工程を有する。水性インクとして、顔料を含有するブラックインクと、顔料を含有するカラーインクとを用いる。水性インクを吐出するインクジェット方式のラインヘッドを備えたインクジェット記録装置を使用して、インクを記録媒体に付与することができる。インクをインクジェット方式のラインヘッドから吐出する方式としては、インクに熱エネルギー又は力学的エネルギーを付与する方法を挙げることができる。本方法においては、インクに熱エネルギーを付与してインクジェット方式のラインヘッドからインクを吐出する方式を採用することが好ましい。本発明で用いるインクは、いわゆる「硬化型インク」である必要はない。したがって、本発明で用いるインクは、外部エネルギーの付加により重合しうる重合性モノマーなどの化合物を含有しなくてもよい。
本発明のインクジェット記録方法では、ブラックインク及びカラーインクの記録媒体への付与順序は、ブラックインク、カラーインクの順であることが好ましい。ブラックインク及びカラーインクの記録媒体への付与順序が、記録媒体にブラックインクを吐出して付与した後、カラーインクを吐出して付与する順序であることにより、耐ブリーディング性、及び耐白もや性をより向上させることが可能である。
(色材)
水性インク(ブラックインク及びカラーインク)に用いられる顔料としては、インクジェット用のインクに使用可能な公知の無機顔料や有機顔料をいずれも使用することができる。インク中での顔料の分散方法としては、分散剤として樹脂を用いる樹脂分散タイプの顔料や、顔料粒子の表面にイオン性基が直接又は他の原子団を介して結合した自己分散タイプの顔料(自己分散顔料)を挙げることができる。これらの顔料の1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることが可能であり、分散方法の異なる顔料を併用することも可能である。
自己分散タイプの顔料における、イオン性基としては、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、及びホスホン酸基などを挙げることができる。また、他の原子団は、顔料の粒子表面とイオン性基とのスペーサの機能を持つものであり、分子量が1,000以下であることが好ましい。他の原子団としては、炭素数1乃至6程度のアルキレン基;フェニレン基、ナフチレン基などのアリーレン基;エステル基;イミノ基;アミド基;スルホニル基;エーテル基などを挙げることができる。また、これらの基を組み合わせた基であってもよい。ブラックインクの顔料としては、樹脂を利用しない、自己分散タイプの顔料を用いることが好ましい。特に、耐白もや性をより向上させることが可能であるため、カルボン酸基又はスルホン酸基を有する自己分散顔料を用いることが好ましく、カルボン酸基を有する自己分散顔料を用いることがさらに好ましい。
アニオン性基は酸型(H型)及び塩型のいずれであっても良いが、塩型のほうが好ましい。塩型の場合のカウンターイオンとしては、アルカリ金属、アンモニウム、及び有機アンモニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。カウンターイオンとして、ナトリウムイオン、カリウムイオン、及びアンモニウムイオンからなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
樹脂分散タイプの顔料の具体例としては、樹脂分散剤を使用した樹脂分散顔料、顔料粒子の表面を樹脂で被覆したマイクロカプセル顔料、及び顔料粒子の表面に樹脂由来の有機基が化学的に結合したポリマー結合型自己分散顔料などを挙げることができる。樹脂としては、(メタ)アクリル酸などのアニオン性基を有するユニットと、芳香環や脂肪族基を有するモノマーなどのアニオン性基を有しないユニットと、少なくとも有する、アクリル樹脂を用いることが好ましい。カラーインクの顔料としては、樹脂分散タイプの顔料を用いることが好ましい。
ブラックインク及びカラーインクのそれぞれにおけるインク中の顔料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.10質量%以上15.00質量%以下であることが好ましく、1.00質量%以上10.00質量%以下であることがより好ましい。調色などの目的のために、ブラックインク及びカラーインクには、顔料とともに染料が含有されていてもよい。
(界面活性剤)
ブラックインク及びカラーインクには、界面活性剤を含有させることができる。ブラックインク及びカラーインクに界面活性剤を含有させることで、各インクの動的表面張力を調整することが可能である。本発明のインクジェット記録方法では、ブラックインクの寿命時間10m秒における動的表面張力が、カラーインクの寿命時間10m秒における動的表面張力よりも大きい関係となるように両インクの動的表面張力を調整する必要がある。界面活性剤の種類としては、公知のアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、及びカチオン性界面活性剤を使用することができる。特にノニオン性界面活性剤が好適に用いられる。これらの界面活性剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(水性媒体)
ブラックインク及びカラーインクには、水、又は水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を含有させることができる。ブラックインク及びカラーインクはいずれも、水性媒体として少なくとも水を含有する水性インクである。水としては、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。ブラックインク及びカラーインクのそれぞれについて、インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、40.00質量%以上95.00質量%以下であることが好ましい。さらには、60.00質量%以上95.00質量%以下であることが好ましく、75.00質量%以上95.00質量%以下であることが好ましい。
ブラックインク及びカラーインクのそれぞれについて、インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、1.00質量%以上50.00質量%以下であることが好ましい。さらには、5.00質量%以上30.00質量%以下であることが好ましい。水溶性有機溶剤としては、従来、インクジェット記録方法に一般的に用いられている水溶性有機溶剤をいずれも用いることができる。水溶性有機溶剤としては、例えば、炭素原子数1乃至4のアルキルアルコール類、アミド類、ケトン又はケトアルコール類、エーテル類、ポリアルキレングリコール類、グリコール類、アルキレン基の炭素原子数が2乃至6のアルキレングリコール類、アルキルエーテルアセテート類、多価アルコールのアルキルエーテル類、及び含窒素化合物類などが挙げることができる。これらの水溶性有機溶剤は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。ブラックインク及びカラーインクに水溶性有機溶剤を含有させることで、各インクの動的表面張力を調整することが可能である。
(その他の成分)
ブラックインク及びカラーインクには、上記成分の他に、尿素、尿素誘導体、トリメチロールプロパン、及びトリメチロールエタンなどの常温で固体の水溶性有機化合物を含有させてもよい。また、ブラックインク及びカラーインクには、必要に応じて所望の物性値を有するインクとするために、樹脂、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、及び還元防止剤などの種々の添加剤を含有させてもよい。但し、ブラックインクに樹脂を使用する場合、その含有量は少量とすることが好ましい。具体的には、インク中の樹脂の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.50質量%以下であることが好ましく、0.10質量%以下であることがさらに好ましい。一方、カラーインクには、顔料の樹脂分散剤や添加樹脂などとして、樹脂を使用することが好ましい。具体的には、インク中の樹脂の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.10質量%以上であることが好ましく、0.50質量%以上であることが好ましい。
(インクの物性)
本発明のインクジェット記録方法では、ブラックインクの寿命時間10m秒における動的表面張力が、カラーインクの寿命時間10m秒における動的表面張力よりも大きい関係にある、ブラックインク及びカラーインクを用いる。インクに含有させることが可能な界面活性剤や水溶性有機溶剤の種類及び含有量を適切に選択することで、上述のような動的表面張力の特性をインクに持たせることができる。
インクの寿命時間10m秒における動的表面張力は、最大泡圧法によって測定することができる。最大泡圧法は、測定する液体中に浸したプローブ(細管)の先端部分で形成された気泡を放出するために必要な最大圧力を測定し、測定した最大圧力から液体の表面張力を求める方法である。寿命時間は、最大泡圧法において、プローブの先端部分で気泡を形成する際に、気泡が先端部分から離れて新しい気泡の表面が形成された時点から、最大泡圧時(気泡の曲率半径とプローブ先端部分の半径が等しくなる時点)までの時間である。本明細書において、インクの寿命時間10m秒における動的表面張力は、25℃で測定した値である。
ブラックインクの寿命時間10m秒における動的表面張力は、30mN/m以上55mN/m以下であることが好ましく、35mN/m以上45mN/m以下であることがより好ましい。また、カラーインクの寿命時間10m秒における動的表面張力は、30mN/m以上55mN/m以下であることが好ましく、35mN/m以上45mN/m以下であることがより好ましい。さらに、ブラックインクの寿命時間10m秒における動的表面張力と、カラーインクの寿命時間10m秒における動的表面張力との差は、0.5mN/m以上10mN/m以下であることが好ましく、0.5mN/m以上2mN/m以下であることがより好ましい。ブラックインク及びカラーインクの寿命時間10m秒における動的表面張力は、水溶性有機溶剤や界面活性剤の種類及び含有量で調整することが好ましい。
ブラックインク及びカラーインクの25℃における粘度は、1.0mPa・s以上5.0mPa・s以下であることが好ましく、1.0mPa・s以上3.0mPa・s以下であることがさらに好ましい。また、ブラックインク及びカラーインクの25℃におけるpHは、5以上9以下であることが好ましい。
[反応液]
本発明のインクジェット記録方法として、インク(ブラックインク及びカラーインク)中の顔料を凝集させる反応液を用いることもできる。反応液を用いることは、耐ブリーディング性、耐白もや性、及び光学濃度の向上の観点から好ましい。反応液は、水性媒体として少なくとも水を含有する、水性の反応液であることが好ましい。
耐ブリーディング性、及び耐白もや性のさらなる向上の観点から、反応液の寿命時間10m秒における動的表面張力は、ブラックインクの寿命時間10m秒における動的表面張力よりも小さいことがより好ましい。ブラックインクの寿命時間10m秒における動的表面張力と、反応液の寿命時間10m秒における動的表面張力との差は、1mN/m以上10mN/m以下であることが好ましく、1mN/m以上5mN/m以下であることがより好ましい。
反応液を用いる場合のインクジェット記録方法は、さらに、インク中の顔料を凝集させる反応液を記録媒体に付与する工程を有する。この場合、反応液と、反応液を記録媒体に付与する機構とを備えるインクジェット記録装置を用いることができる。反応液を記録媒体に付与する方式としては、インクと同様に、インクジェット方式のラインヘッドから吐出する吐出方式や、ローラーを用いたローラーコーティング方式及びバーコーターを用いたバーコーティング方式などの塗布方式などを挙げることができる。これらのうち、上記吐出方式が好ましい。インクジェット記録方法において、反応液を用いる場合、インクと反応液の記録媒体への付与順序は、特に限定されないが、記録媒体に反応液を付与した後、インクを付与する順序を含むことが好ましい。特に、記録媒体に反応液を付与した後、ブラックインクを付与し、次いでカラーインクを付与する順序を含むことが好ましい。
反応液には、インク中の顔料を凝集させる成分として、従来公知の有機酸、多価金属イオン、及びカチオン性化合物などを含有させることができる。反応液はこれらの成分を2種類以上含有してもよい。
有機酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、及び酪酸などのモノカルボン酸又はその塩;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、及びグルタル酸などのジカルボン酸又はその塩若しくはその水素塩;クエン酸などのトリカルボン酸又はその塩若しくはその水素塩;リンゴ酸及び酒石酸などのヒドロキシカルボン酸又はその塩などを挙げることができる。なかでも、炭素原子数3以下のアルキル鎖を有するカルボン酸が、水溶性が高いために好ましい。塩を形成するカチオンとしては、リチウム、ナトリウム、及びカリウムなどのアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、並びに有機アンモニウムイオンなどを挙げることができる。
多価金属イオンは、二価以上の金属イオンであれば好適に用いることができる。二価の金属イオンとしては、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、及びラジウムなどのアルカリ土類金属のイオンを挙げることができる。また、三価以上の金属イオンとしては、アルミニウム、イットリウム、ジルコニウム、鉄、及びその他の遷移金属のイオンを挙げることができる。多価金属イオンは、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物;塩酸、硝酸、及び硫酸などの鉱酸の塩;スルホン酸基を有する有機酸の塩などの形態で用いられてもよく、解離して生じるイオンとして用いられてもよい。
カチオン性化合物は、塩の形態で反応液中に含有させることができる。反応液中のカチオン性化合物は、記録媒体上で接触した水性インク中の顔料のアニオン性基とイオン反応を生じることで、顔料を凝集させる作用を有する。カチオン性化合物としては、下記一般式(1)で表される第4級アルキルアンモニウム塩が好ましい。
Figure 2017136848
一般式(1)中、R1〜R3は、それぞれ独立に、炭素原子数1以上3以下のアルキル基を表し、R4は、炭素原子数8以上16以下のアルキル基を表す。R1〜R4のアルキル基は、置換基を有してもよく、直鎖でも分岐鎖でもよい。X-は、無機酸イオン、有機酸イオン、又は水酸化物イオンを表す。一般式(1)で表される第4級アルキルアンモニウム塩は、調製したものであっても、市販品であってもよい。第4級アルキルアンモニウム塩の市販品としては、例えば、商品名「カチオーゲンES−OW」及び「カチオーゲンES−L」(いずれも第一工業製薬製)などを挙げることができる。
反応液及びインクの反応物が記録ヘッドの吐出口近傍に固着すると、正常な吐出が妨げられる。したがって、反応物の固着抑制の観点から、インク中の顔料を凝集させる成分としてカチオン性化合物を含有する反応液を用いることが好ましい。
(水性媒体)
反応液は、水性媒体として少なくとも水を含有する、水性の反応液であることが好ましい。反応液には、水、又は水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を用いることができる。水としては、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。反応液中の水の含有量(質量%)は、反応液全質量を基準として、40.00質量%以上95.00質量%以下であることが好ましい。
反応液中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、反応液全質量を基準として、1.00質量%以上50.00質量%以下であることが好ましい。反応液に含有させる水溶性有機溶剤としては、前述のインクに含有させる水溶性有機溶剤と同様のものを用いることができる。
(その他の成分)
反応液には、上記成分の他に、上記のインクの説明で挙げた界面活性剤、樹脂、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、及び還元防止剤などの種々の添加剤を含有させてもよい。
[加湿工程]
本発明のインクジェット記録方法においては、画像を記録する際に、好ましくは画像を記録する以前に、ラインヘッドの吐出口と記録媒体との間を加湿する工程(以下、「加湿工程」とも記す。)を行う。加湿工程では、記録媒体が吸水する程度に加湿を行うことが好ましく、その方法としては、例えば、ラインヘッドの吐出口と記録媒体との間に加湿空気を供給する方法などを挙げることができる。なかでも、加湿工程を、ラインヘッドの吐出口と記録媒体との間に加湿空気を供給することで行い、ラインヘッドの吐出口と記録媒体との間を、温度35℃以下かつ絶対湿度0.013kg/kgDA以上の雰囲気とする条件で行うことが好ましい。ここで、前記絶対湿度は、質量絶対湿度のことであり、その単位kg/kgDAにより表されるように、乾き空気(Dry Air)の質量(kg)に対して、湿り空気中に含まれる水蒸気の質量(kg)を示す。温度の下限は15℃以上であることが好ましい。これらの前提条件として、相対湿度が100%未満であることが好ましい。
加湿工程は、画像を記録する以前に記録媒体が吸水した状態となればよいため、上記方法に限定されるものではない。また、インクジェット記録方法は、さらに上記加湿工程に加えて、画像を記録する以前に記録媒体が吸水した状態となるように、画像を記録する前に、記録媒体を加湿するプレ加湿工程を有してもよい。
本発明のインクジェット記録方法では、記録を行わないときは、ラインヘッドの吐出口をキャッピングすることができる。このキャッピングにより、ラインヘッドの各吐出口近傍におけるインク中の液体成分の蒸発を防止することができる。また、本発明のインクジェット記録方法では、吐出回復処理として、記録開始前など、このキャッピング状態で加圧回復又は吸引回復を行うことができる。加圧回復は、ポンプなどの手段により加圧することで、ラインヘッドのインク流路内のインクを吐出口から排出するものである。また、吸引回復は、ポンプなどの手段によりキャップ内を減圧することで、ラインヘッドのインク流路内のインクを排出するものである。加圧及び吸引の両方による回復処理を行なってもよい。さらにその後、各ラインヘッドの吐出口が形成された面に残ったインクなどの付着物をワイピング部材で拭き取るワイピングを行うことも可能である。
本発明のインクジェット記録方法で用いるインクは、いわゆる「硬化型インク」である必要はない。したがって、本発明のインクジェット記録方法では、インクを硬化するための工程を実施する必要もない。
<インクジェット記録装置>
本発明のインクジェット記録装置は、顔料を含有する水性インクを吐出して記録媒体に付与するインクジェット方式のラインヘッドを備える。このインクジェット記録装置は、さらに、ラインヘッドの吐出口と記録媒体との間を加湿する加湿部を備える。そして、水性インクは、ブラックインク、及びカラーインクを有し、ブラックインクの寿命時間10m秒における動的表面張力が、カラーインクの寿命時間10m秒における動的表面張力より大きい関係にあるものである。このインクジェット記録装置に用いられるインクは、前述のインクジェット記録方法に用いられる水性インクと同様である。本発明のインクジェット記録装置は、前述のインクジェット記録方法に用いることができる。
本発明のインクジェット記録装置は、前述のインク及びそれを収容するためのインク収容部、並びにラインヘッドから前述のインクを吐出して記録媒体に画像を記録するための画像記録部などを備えることもできる。また、本発明のインクジェット記録装置は、反応液及びそれを収容するための反応液収容部、並びに反応液を記録媒体に付与する機構を備えていてもよい。
以下、図面を参照しつつ、本発明のインクジェット記録装置の詳細について説明する。以下に挙げる図面は、本発明のインクジェット記録装置の一例を表す図であり、本発明のインクジェット記録装置は、以下の記載によって限定されるものではない。
図1は本発明を適用可能なラインヘッドを備えたインクジェット記録装置の概略構成を示す模式的側面図である。この記録装置は、記録媒体の搬送方向(同図中、矢印A方向)に沿って所定位置に配置された複数のラインヘッド(ヘッド群)101gよりインクを吐出して記録を行うインクジェット方式を採用するものである。
ヘッド群101gの各ラインヘッド(記録ヘッド101Bk、101C、101M、及び101Yのそれぞれ)は、図中矢印A方向に搬送される記録媒体103の幅方向に1200dpiの密度で約14000個の吐出口が配列されている。
記録媒体103は搬送モータにより駆動される一対のレジストローラー114の回転によってA方向に搬送され、一対のガイド板115により案内されて、その先端のレジ合わせが行われた後、搬送ベルト111によって搬送される。エンドレスベルトである搬送ベルト111は2個のローラー112、113によって保持されており、その上側部分の上下方向の変位は、プラテン104によって規制されている。ローラー113が回転駆動されることにより、記録媒体103が搬送される。搬送ベルト111に対する記録媒体103の吸着は、静電吸着により行われる。ローラー113は不図示のモータなどの駆動源により記録媒体103を矢印A方向に回転駆動する。搬送ベルト111によって搬送される間にヘッド群101gによって記録が行われた記録媒体103は、ストッカ116へ排出される。
ヘッド群101gの各記録ヘッドは、ブラックインク用のヘッド101Bk、カラーインク用の各ヘッド(101C、101M、101Y)が記録媒体103の搬送方向Aに沿って図示の通りに配置されている。カラーインク用の各ヘッドは、シアンインク用のヘッド101C、マゼンタインク用のヘッド101M、イエローインク用のヘッド101Yで構成される。そして、各記録ヘッドにより各色のインクを吐出することによってブラックのテキストや、フルカラーの写真画質などの画像の記録が可能となる。
図2は図1に示すインクジェット記録装置に搭載可能な記録ヘッド群101gのうち、一色あたりのヘッドカートリッジHの構成例を示している。図2に示すように、ヘッドカートリッジHは、インクを吐出するための記録素子基板120と、記録素子基板120に電力を供給及び制御信号を伝達するためのフレキシブルケーブル130を備える。図2中の矢印はインクの吐出方向を示している。
図3は、図2に示すヘッドカートリッジHにおける一記録素子基板120の吐出口付近の構造を示している。図3に示すように、記録素子基板120は、基板123と、吐出口122や吐出口122へのインク流路を形成する流路壁126が設けられた流路形成部材とを備える。この流路形成部材は、吐出口プレート125及び樹脂被覆層127で構成されている。基板123には、インクを加熱するためのヒータ121及びサブヒータ(不図示)と、インク収容部(サブタンクT2)から供給されるインクを供給するためのインク供給口124と、ヘッドの温度を検出する温度センサ128が設けられている。
温度センサ128はダイオードであり、温度に応じて順方向電圧が変化する性質を利用している。インクの温度を直接検出することは困難であるため、一般には、記録ヘッド基板の温度を検出し、これを記録ヘッドの温度として用いている。記録ヘッドの温度を検出するための構成としては、ダイオードセンサ以外に、例えば金属薄膜センサなど、ダイオード以外の温度検出手段を用いてもよい。また、キャリッジ基板上にはサーミスタが取り付けられており、環境温度を読み取ることができる。
インクはインク供給口124から吐出口122までのインク流路中に充填される。インクを吐出する際には、ヒータ121でインクを加熱し、インクに膜沸騰を発生させて、生成した気泡の圧力によって吐出口122付近のインクを飛翔させる。
次に、上述のインクジェット記録方法における加湿工程に用いることが可能な加湿部の構成について説明する。図4は、ラインヘッド及び加湿部を備えたインクジェット記録装置の画像形成部1の一例の概略構成を示す模式図である。
図4に示すインクジェット記録装置は、画像記録部1において、上述の図1に示すヘッド群101gの各記録ヘッドのように、異なるインク色にそれぞれ対応した複数のラインヘッド(記録ヘッド)101を備える。また、このインクジェット記録装置は、画像記録部1において、ラインヘッド101の吐出口と記録媒体103との間を加湿する加湿部102を備えている。この加湿部102は、ラインヘッド101の吐出口と記録媒体103との間(いわゆる紙間)に加湿空気を供給する。この加湿空気はラインヘッド101の吐出口と記録媒体103との間だけでなく、筐体1bの中の略閉空間の全体に行き渡るように供給され、この空間の全体に渡って加湿空気により温度と湿度が所望の雰囲気となるように調整されていてもよい。また、ラインヘッド101の搬送方向における上流側には、記録媒体103がラインヘッド101を含む画像記録位置に進入する以前にその記録媒体103を加湿するプレ加湿部(不図示)を設けてもよい。
インクジェット記録装置が設置される周囲の環境によっては、上述の加湿工程により設定されるような温湿度の条件になる場合もある。しかし、外部環境の温湿度は常に変動しているため、定常的に所望の温湿度の条件を満たしているとは限らない。したがって、本発明で設定するような温湿度の条件にするために加湿工程を行うことは、本発明の効果を安定して得るうえで有効であることに変わりはない。
本発明のインクジェット記録装置は、さらに、インクや、任意に用いられる反応液をラインヘッドに供給する供給機構を備えていてもよい。図5は、インクをラインヘッドに供給する供給機構の一例を示す模式図である。図5に示すように、インクは、サブタンクT2に貯蔵されており、ポンプP1によって、サブタンクT2からインク供給路を経てラインヘッドH1000へと供給される。ラインヘッドH1000から溢れたインクはサブタンクT2へと戻される。バルブV1は、回復動作時にインク液室を加圧又は開放する切り替えのために設けられている。加圧回復時はバルブV1を閉じ、ポンプP1で加圧することによって流路及びノズル内の泡の一部が除去される。サブタンクT2内のインク液面は、ラインヘッドH1000の吐出口面H1001との水頭差を一定の範囲で保持するように構成されており、ラインヘッドH1000の吐出口面H1001の負圧を適正な範囲で維持する。サブタンクT2内のインクが不足した場合は、ポンプP2により、メインタンクT1からサブタンクT2へとインクが送られる。
ノズルH100内のインクを加圧して流動させるには、バルブV1を閉じ、バルブV2を開いた状態としてポンプP1で加圧する。これにより、ラインヘッドH1000のノズルH100から増粘したインクが排出される。一方、ノズルH100内のインクを吸引して流動させるには、バルブV1を閉じ、バルブV2を開いた状態で吐出口面H1001にキャップC10を密着させ、ポンプP3で吸引する。これにより、ラインヘッドH1000のノズルH100から増粘したインク(廃インク75)が排出される。
本発明のインクジェット記録装置は、各ラインヘッドやキャップを図5中の上下方向に移動させる機構(移動機構)を備えていてもよい。その移動機構で各ラインヘッドを図5中の上方に移動させ、キャップC10を対応するラインヘッドの下側にスライドさせた後、各ラインヘッドを下降させることにより、それぞれのラインヘッドの吐出口をキャッピングすることができる。また、インクジェット記録装置は、ラインヘッドの吐出口面に残ったインクなどの付着物をワイピング部材で拭き取る払拭機構を備えていてもよい。この払拭機構によるワイピングでラインヘッドの吐出口面の状態を回復することができる。
本発明のインクジェット記録方法により画像を記録する対象の記録媒体としては、どのようなものを用いてもよい。なかでも、普通紙や非コート紙などのコート層を有しない記録媒体、及び、光沢紙やアート紙などのコート層を有する記録媒体のような、浸透性を有する紙を用いることが好ましい。特に、普通紙や非コート紙などの、コート層を有しない記録媒体を用いることが好ましい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。成分量に関して「部」及び「%」と記載しているものは特に断らない限り質量基準である。
<顔料分散液の調製>
(顔料分散液1)
5.5gの水に5gの濃塩酸を溶かした溶液に、5℃に冷却した状態で1.5gの4−アミノフタル酸(処理剤)を加えた。次に、この溶液の入った容器をアイスバスに入れて液を撹拌することにより溶液を常に10℃以下に保ち、これに5℃の水9gに1.8gの亜硝酸ナトリウムを溶かした溶液を加えた。この溶液をさらに15分間撹拌後、6gのカーボンブラック(比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのもの)を撹拌下で加えた。その後、さらに15分間撹拌した。得られたスラリーをろ紙(商品名「標準用濾紙No.2」、アドバンテック製)でろ過し、粒子を十分に水冷し、110℃のオーブンで乾燥させた。その後、イオン交換法によりナトリウムイオンをカリウムイオンに置換して、顔料の含有量が10.0%となるようにして、分散液を得た。このようにして、顔料粒子の表面に、カウンターイオンがカリウムイオンであるフタル酸基が結合している自己分散顔料が水中に分散された状態の顔料分散液1を得た。
(顔料分散液2)
カーボンブラック(比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのもの)15.0g及びイオン交換水500.0gを混合し、15,000rpmで30分間撹拌した。ここにイオン交換水4,485gを加え、高圧ホモジナイザーで分散させて、分散液を得た。得られた分散液を高圧容器に移し、圧力3.0MPaで加圧した後、オゾン濃度が100ppmであるオゾン水を導入することによって顔料のオゾン酸化処理を行い、分散液を得た。水酸化カリウムを用いて分散液のpHを10.0に調整した後、水を加えて顔料の含有量が30.0%となるようにして、分散液を得た。このようにして、顔料粒子の表面に、カウンターイオンがカリウムイオンであるカルボン酸基が結合している自己分散顔料が水中に分散された状態の顔料分散液2を得た。
(顔料分散液3)
カーボンブラック(比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのもの)7.0g、((4−アミノベンゾイルアミノ)−メタン−1,1−ジイル)ビスホスホン酸の一ナトリウム塩14.0mmol、硝酸40.0mmol、及び純水200.0mLを混合した。顔料としては、C.I.ピグメントブルー15:3を用いた。そして、シルヴァーソン混合機を用いて、室温にて6,000rpmで混合した。30分後、この混合物に少量の水に溶解させた40.0mmolの亜硝酸ナトリウムをゆっくり添加した。亜硝酸ナトリウムを添加することによって混合物の温度は60℃に達した。この状態で1時間反応させた。その後、水酸化ナトリウム水溶液を用いて混合物のpHを10に調整した。30分後、純水20.0mLを加え、スペクトラムメンブランを用いてダイアフィルトレーションした。イオン交換水を用いて顔料の含有量を調整して、顔料分散液3を得た。顔料分散液3には、カウンターイオンがナトリウムである((ベンゾイルアミノ)−メタン−1,1−ジイル)ビスホスホン酸基が粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
(顔料分散液4)
スチレン/アクリル酸共重合体(組成(質量)比26:74)を酸価に対して中和当量1となる水酸化ナトリウムを用いてイオン交換水に溶解させ、樹脂の含有量が20.0%である樹脂分散剤の水溶液を調製した。この共重合体の重量平均分子量は10,000であり、酸価は200mgKOH/gであった。カーボンブラック(比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのもの)15.0部、樹脂分散剤の水溶液30.0部、水55.0部の混合物をサンドグラインダーに入れ、1時間分散処理を行った。その後、遠心分離処理を行って粗大粒子を除去し、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過を行い、水を加えて、顔料分散液4を得た。顔料分散液4中の顔料の含有量は15.0%、樹脂の含有量は6.0%であった。
(顔料分散液5)
顔料の種類をカーボンブラックからC.I.ピグメントブルー15:4に変更したこと以外は、顔料分散液4の調製方法と同様にして、顔料分散液5を得た。顔料分散液5中の顔料の含有量は15.0%、樹脂の含有量は6.0%であった。
(顔料分散液6)
顔料の種類をカーボンブラックからC.I.ピグメントレッド122に変更したこと以外は、顔料分散液4の調製方法と同様にして、顔料分散液6を得た。顔料分散液6中の顔料の含有量は15.0%、樹脂の含有量は6.0%であった。
(顔料分散液7)
顔料の種類をカーボンブラックからC.I.ピグメントイエロー74に変更したこと以外は、顔料分散液4の調製方法と同様にして、顔料分散液7を得た。顔料分散液7中の顔料の含有量は15.0%、樹脂の含有量は6.0%であった。
(顔料分散液8)
C.I.ピグメントブルー15:4の粒子表面に、ホスホン酸基が結合している自己分散顔料を含有する顔料分散液(キャボット製、商品名「CAB−O−JET450C」)を顔料分散液8として用いた。顔料分散液8中の顔料の含有量は15.0%であった。
<インクの調製>
表1の上段に示す各成分(単位:%)を混合し、十分に撹拌した後、ポアサイズが2.5μmであるポリプロピレンフィルター(ポール製)にて加圧ろ過を行って、各インクを調製した。各インクについて、寿命時間10m秒における動的表面張力を測定した。インクの動的表面張力は、前述の最大泡圧法により動的表面張力を測定する装置(商品名「Bubble Pressure Tesiometer BP2」、KRUSS製)を使用して測定した。表1中の樹脂粒子は、特許文献3の実施例で合成された「樹脂エマルジョン」(スチレン−ブチルアクリレート−メタクリル酸の質量比38.8:58.0:3.2の共重合体)である。アセチレノールE100は、川研ファインケミカル製のアセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物であり、エチレンオキサイド基の付加モル数が10の界面活性剤である。
Figure 2017136848
Figure 2017136848
<反応液の調製>
表2の上段に示す各成分(単位:%)を混合し、十分に撹拌した後、ポアサイズが4.5μmであるポリプロピレンフィルター(ポール製)にて加圧ろ過を行って、各反応液を調製した。表2中のカチオーゲンES−OWは第一工業製薬製の第4級アルキルアンモニウム塩(オクチルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート)である。各反応液について、寿命時間10m秒における動的表面張力を測定した。反応液の動的表面張力は、前述の最大泡圧法により動的表面張力を測定する装置(商品名「Bubble Pressure Tesiometer BP2」、KRUSS製)を使用して測定した。
Figure 2017136848
<評価>
本実施例では、1/600インチ×1/600インチを1ピクセルと定義し、1ピクセルに20ngのインクを付与する条件で記録した画像を記録デューティが100%であると定義する。実施例9及び12以外の画像の記録には、上記で調製したブラックインク及びカラーインク、反応液、図1〜3を用いて説明した前述のラインヘッド、及び図4を用いて説明した前述の加湿部を備えたインクジェット記録装置を用いた。実施例9及び12の画像の記録には、反応液を用いない以外は同様のインクジェット記録装置を用いた。参考例1及び2の画像の記録には、前述のラインヘッドを、シリアルヘッド(インクジェット記録装置、商品名「PIXUS iP3100」と同様のもの)に置き換えた構成とする以外は同様のインクジェット記録装置を用いた。加湿工程を行う場合は、加湿空気の供給により、ラインヘッドの吐出口と記録媒体との間(紙間)の雰囲気が、温度35℃、絶対湿度0.015kg/kgDAの加湿空気の条件となるようにした。記録媒体としては、特に記載のない限り、普通紙(キヤノン製、商品名「PB PAPER」)を用いた。
各例における評価条件として、使用したブラックインク及びカラーインクの各番号、ヘッドの種類、加湿工程の有無、付与順序、並びに使用した反応液の番号と、評価結果を表3に示す。表3中の「Bk」及び「Col」は、それぞれ使用したブラックインク及びカラーインクを表す。表3に示す通り、実施例9及び12以外は、インクの付与に先立って1ピクセルに16ngの反応液を付与して画像の記録を行い、また、比較例2〜5及び参考例2では、加湿工程を実行せずに試験を行った。本発明においては、以下に示す各項目の評価基準で、「AA」、「A」、及び「B」を許容できるレベル、「C」を許容できないレベルとした。評価結果を表3に示す。
(耐ブリーディング性)
上記で得られた各インクのうち、表3に示す、ブラックインク及びカラーインク、並びに実施例9及び12を除く例についてはさらに反応液を充填したインクカートリッジを、上記インクジェット記録装置にセットした。記録媒体に、記録デューティが100%である、縦2cm×横2cmのサイズのブラックのベタ画像と、記録デューティが70%である、縦2cm×横2cmのサイズのカラーのベタ画像とが隣接した画像を記録し、記録物を得た。そして、得られた記録物における各ベタ画像の境界部分を目視で確認して、以下に示す評価基準にしたがって、耐ブリーディング性(ブリーディングの抑制効果)の評価を行った。
AA:ブリーディングが生じていなかった。
A:ブリーディングがわずかに生じていた。
B:ブリーディングが生じていたが、境界は認識できた。
C:画像の境界がわからないほどブリーディングが生じていた。
(耐白もや性)
上記で得られた各インクのうち、表3に示す、ブラックインク及びカラーインク、並びに実施例9及び12を除く例についてはさらに反応液を充填したインクカートリッジを、上記インクジェット記録装置にセットした。記録媒体に、記録デューティが100%である、縦0.5mm×横2cmのサイズのブラックのベタ画像と、記録デューティが100%である、縦2cm×横2cmのサイズのカラーのベタ画像(縦2cm×横2cm)とが隣接した画像を記録し、記録物を得た。そして、得られた記録物におけるブラックのベタ画像内の境界に近い部分を目視で確認して、以下に示す評価基準にしたがって、耐白もや性(白もやの発生を抑制する効果)の評価を行った。
AA:白もやが確認されなかった。
A:白もやがほとんど確認されなかった。
B:白もやが確認されたが、ほとんど目立たなかった。
C:白もやが目立った。
(ブラックの光学濃度)
上記で得られた各ブラックインクのうちの表3に示すブラックインクと、実施例9及び12を除く例についてはさらに反応液を充填したインクカートリッジを、上記インクジェット記録装置にセットした。以下の3種の記録媒体(PPC用紙)に、記録デューティが100%である、縦2cm×横2cmのサイズのブラックのベタ画像を記録した記録物を作製した。
・商品名「PB PAPER」(キヤノン製)
・商品名「Business Multipurpose 4200 PAPER」(ゼロックス製)
・商品名「Bright White Inkjet Paper」(ヒューレッドパッカード製)
得られた記録物を1日放置した後、ベタ画像の光学濃度を反射濃度計(商品名「マクベスRD−918」、マクベス製)を用いて測定した。3種の記録媒体における光学濃度の平均値から、以下に示す評価基準にしたがって、光学濃度の評価を行った。
A:光学濃度の平均値が1.3以上であった。
B:光学濃度の平均値が1.2以上1.3未満であった。
C:光学濃度の平均値が1.2未満であった。
Figure 2017136848
同様のパターンを記録する場合の記録速度について実施例1、並びに参考例1及び2を比較すると、参考例1及び2のいずれに対しても、実施例1のほうが5倍程度速かった。

Claims (6)

  1. インクジェット方式のラインヘッドから、顔料を含有する水性インクを吐出して記録媒体に画像を記録する工程を有するインクジェット記録方法であって、
    前記ラインヘッドの吐出口と前記記録媒体との間を加湿する工程を有し、
    前記水性インクが、ブラックインク、及びカラーインクを有し、
    前記ブラックインクの寿命時間10m秒における動的表面張力が、前記カラーインクの寿命時間10m秒における動的表面張力より大きいことを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 前記ブラックインクの顔料が、カルボン酸基を有する自己分散顔料である請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記ブラックインク及び前記カラーインクの前記記録媒体への付与順序が、前記記録媒体に前記ブラックインクを吐出して付与した後、前記カラーインクを吐出して付与する順序である請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
  4. さらに、前記水性インク中の前記顔料を凝集させる反応液を前記記録媒体に付与する工程を有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  5. 前記反応液の寿命時間10m秒における動的表面張力が、前記ブラックインクの寿命時間10m秒における動的表面張力より小さい請求項4に記載のインクジェット記録方法。
  6. 顔料を含有する水性インクを吐出して記録媒体に付与するインクジェット方式のラインヘッドを備えるインクジェット記録装置であって、
    さらに、前記ラインヘッドの吐出口と前記記録媒体との間を加湿する加湿部を備え、
    前記水性インクが、ブラックインク、及びカラーインクを有し、
    前記ブラックインクの寿命時間10m秒における動的表面張力が、前記カラーインクの寿命時間10m秒における動的表面張力より大きいことを特徴とするインクジェット記録装置。
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