JP2017135777A - 車両の発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度差を必要としない熱電変換素子(具体的には、n型半導体部とp型半導体部とこれらの間にある真性半導体部とを有し、真性半導体部がn型半導体部及びp型半導体部よりも小さいバンドギャップを有する半導体単結晶)を車両の排熱を利用した発電に利用するにあたり、成り行きに任せて熱電変換素子に発電させるのではなく、発電電力を適切に制御できるようにする。【解決手段】上記半導体単結晶を備える熱電変換モジュール10と負荷機器32とを接続する電気回路30に電流調整器34を設け、熱電変換モジュール10から電気回路30に印加される電流を可変にする。この電流調整器34に対して制御装置40を設けて、制御装置40により電流調整器34を操作することにより熱電変換モジュール10の発電電力を制御する。【選択図】図11

Description

本発明は、車両の発電装置に関する。
例えば特開2004−011512号公報や特開2015−140806号公報に開示されているように、熱を電力に変換する熱電変換素子として、ゼーベック効果を用いた熱電変換素子が広く知られている。しかし、この熱電変換素子は両端に温度差がないと発電できない。このため、温度差をつけることができる構造が必要であり、また、発電時には熱電変換素子の高温側から低温側へ熱が逃げてしまうという問題がある。
そこで注目されるのが、国際公開第2015/125823号公報に開示された半導体単結晶である。この半導体単結晶は、n型半導体部とp型半導体部とこれらの間にある真性半導体部とを有し、真性半導体部がn型半導体部及びp型半導体部よりも小さいバンドギャップを有している。この半導体単結晶は、均一温度場で熱を電力に変換することができるという顕著な特徴を有している。つまり、発電させるために両端に温度差をつける必要はない。ゆえに、この半導体単結晶を熱電変換素子として利用することで、ゼーベック効果を用いた熱電変換素子が有する上記の問題は解消される。
国際公開第2015/125823号公報 特開2004−011512号公報 特開2015−140806号公報
国際公開第2015/125823号公報に開示された半導体単結晶を用いた熱電変換素子の用途としては、車両の発電装置が一つの好適な候補として考えられる。車両には、動力装置としての内燃機関や電動モータ、電源装置としての燃料電池等、作動時に熱が発生する発熱機器が備えられている。発生する熱の量は装置の種類によって異なるが、必ず、系外へ排出される熱、すなわち排熱ができる。この排熱を利用して上記の熱電変換素子による発電を行うようにすれば、車両のエネルギ効率をさらに高めることができるものと思われる。
ただし、排熱は車両に搭載された別の機器にて利用されることもある。例えば、発熱機器が内燃機関である場合には、排気経路に配置された触媒や、冷却水やオイルを利用した暖機システム等がそのような排熱利用機器として挙げられる。また、発熱機器が内燃機関や燃料電池である場合には、排熱を車室内の暖房に利用する空調システムも排熱利用機器の一つとして挙げられる。このような排熱利用機器と併せて熱電変換素子による発電も行う場合、成り行きに任せて熱電変換素子に発電させていたのでは、排熱利用機器の機能を担保するのに必要な量の熱が排熱利用機器に供給されなくなるおそれがある。また、熱電変換素子による発電で得られた電力は車両に搭載された電装部品にて利用することができるが、成り行きに任せて熱電変換素子に発電させていると、発電電力が過剰になって過大な電流が電装部品に流れてしまうおそれもある。
ゆえに、国際公開第2015/125823号公報に開示された半導体単結晶を車両用の熱電変換素子として用いるのであれば、成り行きに任せて熱電変換素子に発電させるのではなく、発電電力を適切に制御することが求められる。しかし、従来のゼーベック効果を用いた熱電変換素子であれば、素子の両端の温度差を調整することによって発電電力を制御することができるが、温度差を必要としないこの熱電変換素子では従来のような制御方法を採ることができない。
そこで、本発明は、温度差を必要としない熱電変換素子(n型半導体部とp型半導体部とこれらの間にある真性半導体部とを有し、真性半導体部がn型半導体部及びp型半導体部よりも小さいバンドギャップを有する半導体単結晶)を車両の排熱を利用した発電に利用するにあたり、成り行きに任せて熱電変換素子に発電させるのではなく、発電電力を適切に制御できるようにすることを課題とする。
本発明に係る発電装置は、作動時に熱が発生する発熱機器を備えた車両に適用される発電装置であって、以下のように構成される。
本発明に係る発電装置は、発熱機器の排熱が伝わる部位に配置された熱電変換モジュールを備える。この熱電変換モジュールは、国際公開第2015/125823号公報に開示された半導体単結晶、すなわち、n型半導体部とp型半導体部とこれらの間にある真性半導体部とを有し、真性半導体部がn型半導体部及びp型半導体部よりも小さいバンドギャップを有する半導体単結晶を備える。なお、ここでいう熱電変換モジュールとは、半導体単結晶とそれを熱電変換素子として機能させるための部品(例えば電極)とが一つの装置としてまとまったものを意味する。
本発明に係る発電装置は、熱電変換モジュールとの間で電気回路を構成する負荷機器を備える。さらに、本発明に係る発電装置は、電気回路に設けられて熱電変換モジュールから電気回路に印加される電流を可変にする電流調整器と、この電流調整器を操作して熱電変換モジュールの発電電力を制御する制御装置とを備える。制御装置により電流調整器が操作されることで、その操作量に応じて熱電変換モジュールから電気回路に印加される電流が変化し、ひいては、熱電変換モジュールの発電電力が変化する。つまり、熱電変換モジュールの発電電力は、制御装置による電流調整器の操作によって能動的に制御される。
本発明に係る発電装置が排熱利用機器をさらに備える車両に適用されるのであれば、制御装置は、排熱利用機器が必要とする量の排熱に対して余剰となる排熱の少なくとも一部を電力に変換するように熱電変換モジュールの発電電力を制御してもよい。つまり、排熱利用機器が必要とする量の排熱は確保しながら、余った排熱或いは余ることになる排熱を用いて熱電変換モジュールによる発電を行うようにしてもよい。このような制御を行うことで、熱電変換モジュールによる発電が排熱利用機器の機能に与える影響は抑えられる。
発熱機器の排熱を回収した排熱回収流体が流体経路を流れており、流体経路を流れる排熱回収流体から排熱の供給を受けるように排熱利用機器が構成されているのであれば、熱電変換モジュールはこの流体経路における排熱利用機器よりも上流に設けられていてもよい。流体経路に設けるとは、流体経路の中に設けることと、流体経路の外に経路壁面に接するように設けることを含む。排熱利用機器と熱電変換モジュールがこのように配置されるのであれば、制御装置は、流体経路を流れる排熱回収流体の温度或いは排熱利用機器の温度に応じて熱電変換モジュールの発電電力を制御してもよい。排熱回収流体の温度と排熱回収流体が運ぶ熱量との間には関係があるため、排熱回収流体の温度に応じて熱電変換モジュールの制御を行うことで、排熱利用機器が必要とする量の排熱が確保されるように発電電力を適切に制御することができる。また、排熱利用機器の温度と排熱利用機器に与えられた熱量との間には関係があるため、排熱利用機器の温度に応じて熱電変換モジュールの制御を行うことで、排熱利用機器が必要とする量の排熱が確保されるように発電電力を適切に制御することができる。
より具体的には、制御装置は、流体経路を流れる排熱回収流体の温度が低いときは、流体経路を流れる排熱回収流体の温度が高いときよりも、熱電変換モジュールによる吸熱量が少なくなるように熱電変換モジュールの発電電力を制御してもよい。さらには、制御装置は、流体経路を流れる排熱回収流体の温度が所定温度以下のときは、熱電変換モジュールの発電を停止させてもよい。流体経路を流れる排熱回収流体の温度が低いときには、高いときに比べて排熱利用機器に与えられる熱量は少なくなる。熱電変換モジュールによる吸熱量を少なくすれば、排熱回収流体が運ぶ熱量が少ない場合でも、排熱利用機器が必要とする量の排熱を確保できるようになる。
また、制御装置は、排熱利用機器の温度が低いときは、排熱利用機器の温度が高いときよりも、熱電変換モジュールによる吸熱量が少なくなるように熱電変換モジュールの発電電力を制御してもよい。さらには、制御装置は、排熱利用機器の温度が所定温度以下のときは、熱電変換モジュールの発電を停止させてもよい。排熱利用機器の温度が低いときには、高いときに比べて排熱利用機器に与えられている熱量は少ない。熱電変換モジュールによる吸熱量を少なくすれば、より多くの熱量を排熱利用機器に与えることができるようになる。
制御装置は、熱電変換モジュールの温度に応じて電流調整器の操作量を変化させてもよい。熱電変換モジュールの起電圧は温度によって変化するので、温度に応じて電流を可変させることで発電電力はより適切に制御されるようになる。
制御装置は、負荷機器の作動状態に応じて電流調整器の操作量を変化させてもよい。負荷機器の作動状態によって電気回路の抵抗値が変化するので、負荷機器の作動状態に応じて電流を可変させることで発電電力はより適切に制御されるようになる。
発熱機器の一例は内燃機関である。内燃機関の排気が流れる排気経路には触媒が配置される。熱電変換モジュールが排気経路において触媒の上流に設けられる場合、制御装置は、触媒が低温のとき或いは低温であることが推定されるときは、触媒が高温のとき或いは高温であることが推定されるときよりも、熱電変換モジュールによる吸熱量が少なくなるように熱電変換モジュールの発電電力を制御してもよい。これによれば、触媒に供給される熱量を触媒の温度に応じて調整することができるので、熱電変換モジュールによる発電が触媒の浄化機能に与える影響は抑えられる。
本発明に係る発電装置は、電気回路に接続されたバッテリをさらに備えていてもよい。熱電変換モジュールで発電した電力をバッテリに蓄えられるようにすることで、車両のエネルギ効率をさらに高めることができる。この場合、制御装置は、バッテリの充電状態に基づいて熱電変換モジュールの発電電力を制御してもよい。そうすることで、バッテリの過充電や過放電を抑えるように発電電力を適切に制御することができる。
本発明に係る発電装置によれば、成り行きに任せた発電ではなく、制御装置による電流調整器の操作によって熱電変換モジュールの発電電力を能動的に制御することができる。
本発明の実施の形態の熱電変換素子(半導体単結晶)の構成を模式的に示す図である。 (A)は本発明の実施の形態の熱電変換素子を所定の温度に加熱したときの熱励起の状態を示す概念図であり、(B)は本発明の実施の熱電変換素子を所定の温度に加熱したときの電子及び正孔の移動を示す概念図である。 本発明の実施の形態の熱電変換モジュールの構成を模式的に示す図である。 熱電変換素子の温度と起電圧との関係を示す図である。 熱電変換モジュールのモジュール温度と起電圧との関係を示す図である。 熱電変換モジュールに作用する負荷が時間により変動する様子を示す図である。 熱電変換モジュールに作用する負荷と熱電変換モジュールが発電する電力との関係を概念的に示す図である。 熱電変換モジュールの内燃機関への適用例1を模式的に示す図である。 熱電変換モジュールの内燃機関への適用例2を模式的に示す図である。 熱電変換モジュールの内燃機関への適用例3を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態1の発電装置の構成を示す図である。 熱電変換モジュールよりも上流における流体経路内の温度Tinと熱電変換モジュールが発電する電力Pとの関係の一例を示す図である。 熱電変換モジュールよりも上流における流体経路内の温度Tinと熱電変換モジュールが発電する電力Pと熱電変換モジュールよりも下流における流体経路内の温度Toutとの関係の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1の発電装置の等価回路を示す図である。 可変抵抗値と電力との関係を示す図である。 可変抵抗値の調整により実現することができる、熱電変換モジュールよりも上流における流体経路内の温度Tinと熱電変換モジュールが発電する電力Pとの関係の一例を示す図である。 可変抵抗値の調整により実現することができる、熱電変換モジュールよりも上流における流体経路内の温度Tinと熱電変換モジュールが発電する電力Pと熱電変換モジュールよりも下流における流体経路内の温度Toutとの関係の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1の発電装置による熱回収制御のためのプログラムを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1の熱回収制御プログラムで目標電力の決定に用いられるマップのイメージを示す図である。 本発明の実施の形態2の発電装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態2の発電装置による熱回収制御のためのプログラムを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2の熱回収制御プログラムで目標電力の決定に用いられるマップのイメージを示す図である。 本発明の実施の形態1の発電装置の具体的な適用例の構成を示す図である。 図20に示す発電装置による熱回収制御のためのプログラムを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造やステップ等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
[熱電変換素子の構成]
図1は、本発明の実施の形態の熱電変換素子12の構成を模式的に示す図である。図1に示す例では、熱電変換素子12は、角柱状に形成されている。熱電変換素子12は、一端側にn型半導体部12aを備え、他端側にp型半導体部12bを備えている。また、n型半導体部12aとp型半導体部12bとの間に、真性半導体部12cを備えている。
図2の(A)および(B)は、図1に示す熱電変換素子12のバンドギャップエネルギの状態を示す概念図である。(A)および(B)の縦軸は電子のエネルギであり、横軸は熱電変換素子12におけるn型半導体部12a側の端面12aesからの距離L(図1参照)である。
(A)および(B)に示すように、n型半導体部12aは、フェルミレベルfが伝導帯側にある部位であり、p型半導体部12bは、フェルミレベルfが価電子帯側にある部位である。真性半導体部12cは、フェルミレベルfが伝導帯と価電子帯との間の禁制帯の中央にある部位である。バンドギャップエネルギは、価電子帯の最上部と伝導帯の最下部とのエネルギ差に相当するものである。これらの図から分かるように、熱電変換素子12では、真性半導体部12cにおけるバンドギャップエネルギは、n型半導体部12aおよびp型半導体部12bにおけるバンドギャップエネルギよりも低くなっている。なお、(A)および(B)中に示すn型半導体部12a、p型半導体部12bおよび真性半導体部12cの長さの割合は、一例であり、この割合は、熱電変換素子(半導体単結晶)12の形成の仕方に応じて変化する。また、n型半導体部12a、p型半導体部12bおよび真性半導体部12cにおけるバンドギャップエネルギは、例えば逆光電子分光法によって測定することができる。
上述の特性(すなわち、真性半導体部12cにおけるバンドギャップエネルギが、n型半導体部12aおよびp型半導体部12bにおけるバンドギャップエネルギよりも低いこと)を有する熱電変換素子(半導体単結晶)12は、例えば、クラスレート化合物(包接化合物)によって構成することができる。このようなクラスレート化合物の一例としては、シリコンクラスレートBaAuSi38を用いることができる。
本実施形態の熱電変換素子12の製造方法は、熱電変換素子12が上述の特性を有するようにできるものであれば特に限定されない。熱電変換素子12が一例としてシリコンクラスレートBaAuSi38である場合には、例えば、国際公開第2015/125823号において詳述されている製造方法を用いることができる。その概要は次の通りである。すなわち、BaとAuとSiとの比(モル比)が8:8:38となるようにBa粉末、Au粉末およびSi粉末を秤量する。秤量した粉末を、アーク溶融法を利用して溶融する。得られた融液を冷却することで、シリコンクラスレートBaAuSi38のインゴットを得る。このように調製されたシリコンクラスレートBaAuSi38のインゴットを粒状に粉砕する。粉砕されたシリコンクラスレートBaAuSi38を、チョクラルスキー法を利用して坩堝内で溶融することで、シリコンクラスレートBaAuSi38の単結晶を得る。図1に示す熱電変換素子12は、このような手法で得られたシリコンクラスレートBaAuSi38の単結晶を角柱形状(より具体的には、直方体形状)に切断して得られたものである。熱電変換素子の形状は、上記単結晶を角柱形状に限らず、円柱形状、あるいは他の所望の形状に切断することによって任意に選択することができる。例えば、n型半導体部12aと真性半導体部12cとp型半導体部12bとが薄く積層されたような平板形状に熱電変換素子12を形成することもできる。
[発電原理]
図2の(A)は、熱電変換素子12を所定の温度に加熱したときの熱励起の状態を示す概念図である。熱電変換素子12を所定温度以上に加熱すると、図2の(A)に示すように、価電子帯の電子(黒丸)が伝導帯に熱励起する。より具体的には、熱の供給によってバンドギャップエネルギを超えるエネルギが価電子帯の最上部に位置する電子に対して与えられると、電子が伝導帯に励起する。このような熱による電子の励起は、熱電変換素子12の温度が上昇していく過程では、バンドギャップエネルギが相対的に低い真性半導体部12cにおいてのみ生じる状態が得られる。図2の(A)はそのような状態が得られる所定温度に熱電変換素子12が加熱された状態を示している。この状態では、バンドギャップエネルギが相対的に高いn型半導体部12aおよびp型半導体部12bでは電子が熱励起されない。
図2の(B)は、熱電変換素子12を上記所定の温度に加熱したときの電子(黒丸)および正孔(白丸)の移動を示す概念図である。図2の(B)に示すように、伝導帯に励起した電子は、エネルギの低い方、すなわち、n型半導体部12a側に移動する。一方、電子の励起により価電子帯に生じた正孔は、エネルギの高い方、すなわち、p型半導体部12bに移動する。このようなキャリアの偏りによって、n型半導体部12aが負に帯電し、p型半導体部12bが正に帯電するため、n型半導体部12aとp型半導体部12bとの間で起電力が生じる。このため、熱電変換素子12によれば、n型半導体部12aとp型半導体部12bとの間に温度差がなくても発電が可能となる。このような発電原理は、温度差に基づいて起電力が生じるゼーベック効果とは異なる。
[熱電変換モジュールの構成]
上記の熱電変換素子12は、車両への適用においては単独で使用されることはなく、他の部品とともに構成する熱電変換モジュールの形態で使用される。図3は、本実施の形態の熱電変換モジュール10の構成を模式的に示す図である。本実施の形態の熱電変換モジュール10は、複数の熱電変換素子12を備える。図3におけるP,Nは熱電変換素子12のp型半導体部とn型半導体部とをそれぞれ示している。それらの間には図示しない真性半導体部が位置している。複数の熱電変換素子12は電極14により挟まれて直列に接続されている。熱電変換素子12と電極14とが直列に接続されてなる直列体は、ケーシング16の中に収められている。ケーシング16は高い熱伝導性を有し、また、外部と内部とを絶縁している。本実施の形態では、熱電変換素子12及び電極14と、それらを収容するケーシング16とによって熱電変換モジュール10が構成されている。ただし、熱電変換モジュール10が設置される環境によっては、ケーシング16は省略することも可能である。熱電変換モジュール10から電力を取り出すための導線18は、直列体の両端の電極14から引き出されている。この導線18が外部の負荷20に接続されて電気回路が構成されることにより、熱の入力を受けた熱電変換モジュール10による発電が開始される。繰り返しの説明になるが、熱電変換素子12による発電には温度差は必要としないため、熱電変換モジュール10は温度差のない環境に置かれても熱の入力があれば発電する。
なお、図3では熱電変換モジュール10は4つの熱電変換素子12を備えるが、これはあくまでも一例にすぎない。より多くの熱電変換素子12が直列接続されていてもよいし、熱電変換素子12が十分な発電能力を有しているのであれば単数でもよい。つまり、熱電変換モジュール10を構成する熱電変換素子12の個数は、熱電変換モジュール10に要求される発電電力と、熱電変換素子12の1個当たりの発電電力とによって決まる。また、図3では熱電変換素子12は棒状に描かれているが、熱電変換素子12が薄い平板形状を有しているのであれば、これを一方向に積層することができる。
[熱電変換モジュールの発電特性]
以上のように構成される本実施の形態の熱電変換モジュール10の発電特性について説明する。図4は、熱電変換モジュール10を構成する熱電変換素子12の起電圧と温度との関係の一例を示す図である。ここでいう熱電変換素子12の起電圧とは、正極として機能するp型半導体部12b側の端部と、負極として機能するn型半導体部12a側の端部との電位差を指している。より具体的には、図4に示す関係は、n型半導体部12aとp型半導体部12bとで温度差が生じない態様で熱電変換素子12を加熱していった際に生じる起電圧の温度特性を表している。熱電変換素子12をある温度以上の環境におくことによって起電圧が生じ、熱電変換素子12の温度が高くなるにつれて起電圧は上昇していく。そして、ある温度において起電圧はピーク値を示し、当該温度よりも熱電変換素子12の温度が高くなるにつれて起電圧は低下していく。この関係から分かるように、熱電変換素子12の起電圧は温度に依存する。
上記の熱電変換素子12の起電圧と温度との関係は、熱電変換モジュール10の起電圧(両端の電極間の電位差)とモジュール温度との関係にも当てはまる。図5は、熱電変換モジュール10のモジュール温度と起電圧との関係の一例を示す図である。図5に示すように、モジュール温度が時間により変化すれば、それに追従して起電圧も変化する。そして、起電圧が変化すれば、熱電変換モジュール10により発電される電力にも変化が生じる。
熱電変換モジュール10が発電する電力を変化させる因子は、モジュール温度だけではない。熱電変換モジュール10に作用する負荷も電力に影響する。負荷が車両の電装部品によるものである場合、負荷は時間により変化する車両の状態に応じて絶えず変動する。例えば、図6は、熱電変換モジュール10に作用する負荷が車両の状態に応じて変動する様子の一例を示す図である。具体的には、図6は、車両のイグニッションがオンになってから暫くの間の電装部品の作動状態と、それによる負荷の変動の様子を示している。スタータのオン/オフ、エアコンのオン/オフ、ライトのオン/オフ等によって、熱電変換モジュール10に作用する負荷は変動する。
図7は、熱電変換モジュール10に作用する負荷と熱電変換モジュール10が発電する電力との関係を概念的に示す図である。熱電変換モジュール10が発電する電力は、負荷が大きくなるにつれて増大していく。そして、負荷がある大きさになったとき発電電力はピークに達し、そのピークを与える大きさよりも負荷がさらに大きくなるにつれて発電電力は低下していく。その理由は、熱電変換素子12の温度が高くなると、真性半導体部12cのみならずn型半導体部12a及びp型半導体部12bにおいても電子及び正孔の熱励起が生じることが影響していると考えられる。この関係から分かるように、熱電変換モジュール10の発電電力は熱電変換モジュール10に作用する負荷の大きさによって変化する。よって、図7に示すように熱電変換モジュール10に作用する負荷が変動する場合、負荷の変動に応じて熱電変換モジュール10の発電電力も変動することになる。
[熱電変換モジュールの適用例]
本実施の形態の熱電変換モジュール10は、ゼーベック効果を用いた従来のものとは異なり発電に温度差を必要としない。ゆえに、熱電変換モジュール10を車両に適用する上での制約は、ゼーベック効果を用いた従来のものに比較して少なく、車両の様々な場所に熱電変換モジュール10を設置することができる。図8乃至図10の各図は、車両に搭載される発熱機器が内燃機関100である場合の熱電変換モジュール10の適用例を示している。ただし、図8乃至図10の各図において、熱電変換モジュール10に接続される回路及び負荷は省略されている。
図8に模式的に示す適用例1では、内燃機関100の排気管102の内部に熱電変換モジュール10が設置されている。排気は内燃機関100の排熱を回収して流れる排熱回収流体であり、排気管102は排熱回収流体である排気が流れる流体経路(排気経路)である。排気が有する熱は直接に熱電変換モジュール10に与えられ、熱電変換モジュール10は排気から与えられた熱を電力に変換する。
排気管102には排気を浄化するための触媒104が設けられている。触媒104は、排気が有する熱によって暖機されることでその浄化能力を発揮できるようになる。つまり、触媒104は内燃機関100の排熱を利用する排熱利用機器である。図8に示す例では、熱電変換モジュール10は触媒104よりも上流に設けられている。このような配置の場合、排気が有する熱はその一部が熱電変換モジュール10において吸熱され、残りが触媒104に供給されることになる。なお、熱電変換モジュール10は触媒104よりも下流に設けることもできる。
熱電変換モジュール10は、排気管102の内部ではなく、排気管102の表面に取り付けることもできる。熱伝導により排気管102の内側から外側へ伝わった熱は、表面に取り付けられた熱電変換モジュール10によって吸熱されて電力に変換される。なお、排気管102の表面と外界との間には温度差があるが、この温度差は熱電変換モジュール10の発電には必要はない。よって、排気管102の周囲を熱電変換モジュール10とともに断熱材で覆い、排気管102及び熱電変換モジュール10から外界への放熱を抑えるようにしてもよい。
図9に模式的に示す適用例2は、内燃機関100の冷却水循環システム110への熱電変換モジュール10の適用例である。冷却水循環システム110の構成要素には、ラジエータ112、内燃機関100とラジエータ112との間で冷却水を循環させる冷却水循環路114、循環ポンプ116、ラジエータ112をバイパスするバイパス通路118等が含まれる。熱電変換モジュール10は、冷却水循環路114において内燃機関100よりも下流でラジエータ112よりも上流に設置されている。図9に示す例では、冷却水循環路114の表面に熱電変換モジュール10が取り付けられている。冷却水は内燃機関100の排熱を回収して流れる排熱回収流体であり、冷却水循環路114は排熱回収流体である冷却水が流れる流体経路である。冷却水が有する熱は冷却水循環路114の管壁を介して熱電変換モジュール10に与えられ、熱電変換モジュール10は与えられた熱を電力に変換する。
冷却水循環システム110は、内燃機関100の冷間始動時には、ラジエータ112内の冷却水流路を閉じてバイパス通路118に冷却水を通すことを行う。これにより、内燃機関100の排熱で温められた冷却水は再び内燃機関100に戻され、内燃機関100の暖機が促進される。つまり、冷却水循環システム110は内燃機関100の排熱を利用する排熱利用機器でもある。
熱電変換モジュール10は、冷却水循環路114の表面ではなく、冷却水循環路114の内部に取り付けることもできる。また、熱電変換モジュール10は、ラジエータ112の内部或いは表面に取り付けることもできる。空気との熱交換によって冷却水を冷却することに加えて、あるいはその代わりに、熱電変換モジュール10の発電時の吸熱によって冷却水を冷却するようにしてもよい。
図10に模式的に示す適用例3は、内燃機関100のオイル循環システム120への適用例である。オイル循環システム120の構成要素には、オイルパン122、オイルポンプ124、オイル循環路126等が含まれる。図10に示す例では、熱電変換モジュール10は、オイルパン122の中に設置されている。オイルは内燃機関100の排熱を回収して流れる排熱回収流体であり、オイルパン122とオイル循環路126とは排熱回収流体であるオイルが流れる流体経路を構成する。オイルが有する熱は直接に熱電変換モジュール10に与えられ、熱電変換モジュール10は与えられた熱を電力に変換する。
内燃機関100の冷間始動時には、内燃機関100の排熱で温められたオイルが循環することによって内燃機関100の暖機が促進される。つまり、オイル循環システム120は内燃機関100の排熱を利用する排熱利用機器でもある。
熱電変換モジュール10は、オイルパン122の内部ではなく、オイルパン122の表面やオイル循環路126に取り付けることもできる。オイル循環システム120がオイルクーラを備える場合には、熱電変換モジュール10はオイルクーラよりも上流に設けることが好ましい。また、熱電変換モジュール10は、内燃機関100のシリンダブロックの表面や内部、或いは、シリンダヘッドの表面や内部に取り付けることもできる。
熱電変換モジュール10のその他の適用例としては、燃料管や、吸気管のコンプレッサの出口側等を挙げることができる。車両が燃料電池を搭載している場合には、発熱機器である燃料電池のカソードオフガス通路に熱電変換モジュール10を取り付けることもできる。また、トランスミッション、バッテリ、ブレーキ装置等、作動時に熱が発生する発熱機器であれば、熱電変換モジュール10を取り付けることで排熱を電力として回収することができる。
[実施の形態1の発電装置の構成]
上記の熱電変換モジュール10を機能させるための装置が、次に説明する発電装置である。図11は、実施の形態1の発電装置2の構成を示す図である。実施の形態1の発電装置2は、流体経路46の内部或いは外側の表面に設けられた熱電変換モジュール10を備える。流体経路46には、排気や冷却水等の排熱回収流体が流れている。熱電変換モジュール10は、導線36で接続された負荷機器32との間で電気回路30を構成している。負荷機器32は電力を消費する機器であって、エアコンやライト等の車両の電装部品や駆動用のモータ等が含まれる。
この電気回路30には、さらに、可変抵抗を備える電流調整器34が設けられている。電流調整器34は、可変抵抗の抵抗値を変化させることで、電気回路30に流れる電流、つまり、熱電変換モジュール10から電気回路30に印加される電流を可変にすることができる装置である。また、電流調整器34は、電気回路30に流れる電流をオン/オフするスイッチも備える。図11に示す例では、電流調整器34は負荷機器32と直列に接続されている。なお、電流調整器34は、可変抵抗に代えて、複数の抵抗とそれを切り替えるスイッチとで構成してもよい。
流体経路46に熱電変換モジュール10が配置されることで、排熱回収流体が有する熱の一部は熱電変換モジュール10によって電力に変換される。図11では、流体経路46の上流から熱電変換モジュール10が設置されている領域に入る単位時間当たりの熱量(流入熱量)をΦinと表記し、熱電変換モジュール10で発電された電力をPと表記し、熱電変換モジュール10が設置されている領域から流体経路46の下流へ出る単位時間当たりの熱量(流出熱量)をΦoutと表記する。ただし、本明細書でいう発電された電力とは、熱電変換モジュール10から外部に取り出された電力を意味する。熱電変換モジュール10の内部抵抗によって消費された電力は、電力P(発電電力、発電された電力)には含まれないものとする。よって、電力Pは、流入熱量Φinと流出熱量Φoutとの差よりも小さくなる。また、図11では、熱電変換モジュール10よりも上流における流体経路46内の温度をTinと表記し、熱電変換モジュール10よりも下流における流体経路46内の温度をToutと表記している。
実施の形態1の発電装置2は、さらに、制御装置40を備える。制御装置40は、直接的には電流調整器34の可変抵抗の抵抗値を操作し、それによる電流値の変化によって熱電変換モジュール10の発電電力を制御するように構成されている。発電電力を制御することは、排熱の回収量を制御することでもある。以下、制御装置40による熱電変換モジュール10の発電電力の制御を熱回収制御という。熱回収制御における制御量は熱電変換モジュール10の発電電力であり、操作量は電流調整器34の可変抵抗の抵抗値である。制御装置40は、少なくとも1つのメモリ40aと少なくとも1つのプロセッサ40bとを有するECUである。メモリ40aには、熱回収制御に用いるプログラムやマップを含む各種のデータが記憶されている。メモリ40aからプログラムを読みだしてプロセッサ40bで実行することにより、制御装置40には熱回収制御に関係する機能が実現される。
また、制御装置40には、熱回収制御に関連する情報を取得するための各種のセンサが、直接に、或いは、車両内に構築された通信ネットワークを介して接続されている。制御装置40に接続されるセンサには、2つの温度センサ42,44が含まれる。1つは、熱電変換モジュール10の内部に設けられて、熱電変換モジュール10の温度を測定するモジュール温度センサ42である。もう1つは、流体経路46において熱電変換モジュール10よりも上流に配置されて、熱源である排熱回収流体の温度を測定する熱源温度センサ44である。
[熱回収制御の内容]
制御装置40による熱回収制御の内容について詳しく説明する。
まず、比較例として、制御装置40による熱回収制御を行わない場合、つまり、成り行きに任せて熱電変換モジュール10に発電させた場合におきる問題について説明する。図12は、成り行きに任せて熱電変換モジュール10に発電させた場合の、熱電変換モジュール10よりも上流における流体経路46内の温度Tinと熱電変換モジュール10が発電する電力Pとの関係の一例を示す図である。図12に示すように、流体経路46の上流温度Tinが上昇すると、それに応じて電力Pも上昇する。これは、図4及び図5を用いて説明したように、熱電変換モジュール10の起電圧は熱電変換モジュール10の温度に依存し、また、熱電変換モジュール10の温度は流体経路46の上流温度Tinに追従するからである。このとき、熱電変換モジュール10が発電した電力Pは負荷機器32によって消費されるが、電力Pが過剰であると過大な電流が負荷機器32に流れてしまう。つまり、成り行きに任せた発電では、図12に示すように、流体経路46の上流温度Tinの上昇に伴って電力Pが所定の許容電力である上限を超えてしまう場合がある。
図13は、成り行きに任せて熱電変換モジュール10に発電させた場合の、熱電変換モジュール10よりも上流における流体経路46内の温度Tinと熱電変換モジュールが発電する電力Pと熱電変換モジュール10よりも下流における流体経路46内の温度Toutとの関係の一例を示す図である。上段のチャートの縦軸Tは温度であり、上流温度Tinと下流温度Toutのそれぞれの時間による変化が示されている。下段のチャートの縦軸Pは電力であり、熱電変換モジュールが発電する電力Pの時間による変化が示されている。2つのチャートの時間軸は対応している。熱電変換モジュール10による発電が行われている場合、排熱回収流体が有する熱が電力Pとして取り出されるため、流体経路46の下流温度Toutは流体経路46の上流温度Tinよりも低くなる。流体経路46の下流に排熱利用機器が設けられている場合、流体経路46の下流温度Toutが低下すると排熱利用機器の機能の低下を招いてしまう。つまり、成り行きに任せた発電では、図13に示すように、流体経路46の下流温度Toutが、そのような排熱利用機器の機能低下を招きうる温度である下限温度を下回ってしまい、排熱利用機器の機能を担保するのに必要な量の熱が排熱利用機器に供給されなくなる場合がある。
制御装置40による熱回収制御は、上記のような問題が起きないように熱電変換モジュール10の発電電力を能動的に制御するものである。制御装置40による熱回収制御は、発電装置2の等価回路をモデル化した等価回路モデルに基づいて行われる。
図14は、発電装置2の等価回路モデルを示す図である。図14に示すように、等価回路モデルは、電圧値Vを有する直流電源80と、それに直列に接続された3つの抵抗84,86,88とによって表される。直流電源80の電圧値Vは、熱電変換モジュール10の起電圧を表している。図14において、抵抗84は負荷機器32の負荷抵抗であり、抵抗値R2は負荷抵抗の抵抗値を表している(以下、負荷抵抗値R2という)。抵抗86は電流調整器34の可変抵抗であり、抵抗値R1は可変抵抗の抵抗値を表している(以下、可変抵抗値R1という)。抵抗88は熱電変換モジュール10の内部抵抗であり、抵抗値Riは内部抵抗の抵抗値を表している(以下、内部抵抗値Riという)。抵抗84と抵抗86とは外部抵抗82を構成し、負荷抵抗値R2と可変抵抗値R1との合計抵抗値R1+R2が外部抵抗82の抵抗値である。図14において、外部抵抗82に印可される電圧の値はV2で表され、内部抵抗88に印可される電圧の値はV1で表され、回路に流れる電流の値はIで表されている。
図14に示す等価回路モデルによれば、熱電変換モジュール10で発電されて外部に取り出される電力Pは以下の式(1)で表される。
Figure 2017135777
式(1)によれば、熱電変換モジュール10から取り出される電力Pは、起電圧値V、印可電圧値V1、及び内部抵抗値Riで決まることが分かる。ここで、熱電変換モジュール10の温度が所定期間では一定であると仮定すると、起電圧値Vは熱電変換モジュール10の性能で決まるために上記所定期間では一定と仮定できる。また、内部抵抗値Riは熱電変換モジュール10の構造で決まるために一定であると仮定できる。これらの仮定のもとでは、電力Pは印可電圧値V1に依存する。ここで、印可電圧値V1は以下の式(2)で表される。
Figure 2017135777
式(2)において、負荷抵抗値R2は負荷機器32の作動状態によって決まる所与値であり、起電圧値V及び内部抵抗値Riは上記の通り一定値である。つまり、負荷抵抗値R2、起電圧値V、及び内部抵抗値Riは、制御装置40が任意に調整することができないパラメータである。これに対して、可変抵抗値R1は制御装置40による調整可能なパラメータであり、可変抵抗値R1の調整によって印可電圧値V1を変化させることができる。式(1)に示す関係より電力Pは印可電圧値V1に依存することから、可変抵抗値R1を調整することによって印可電圧値V1を変化させ、ひいては、電力Pを変化させることができる。ここで、式(1)及び式(2)に基づいて、熱電変換モジュール10から取り出される電力Pと、外部抵抗値R1+R2との関係を図15に概念的に示す。図15に示すように、熱電変換モジュール10から取り出される電力Pは、外部抵抗値R1+R2が大きくなるにつれて増大していく。そして、外部抵抗値R1+R2が内部抵抗値Riに等しくなったとき電力Pはピークに達し、そのピークを与える大きさよりも外部抵抗値R1+R2がさらに大きくなるにつれて電力Pは低下していく。
図15に示す関係を規定した計算式がプログラムにおいて記述されているか、或いは、この関係を規定したマップが作成されている。制御装置40による熱回収制御では、電力Pの目標値が決定され、図15に示す関係を参照して、電力Pの目標値と負荷抵抗値R2とに基づき可変抵抗値R1を算出することが行われる。なお、図15に示す関係によれば、ピークを除き、電力Pを与える外部抵抗値R1+R2は2つ存在するが、どちらを選択するかは、許容される(或いは要求される)電流値から決めればよい。制御装置40は、抵抗86の抵抗値が算出した可変抵抗値R1になるように電流調整器34を操作する。
図16は、可変抵抗値の調整により実現することができる、熱電変換モジュール10よりも上流における流体経路46内の温度Tinと熱電変換モジュール10が発電する電力Pとの関係の一例を示す図である。図16に示すように、流体経路46の上流温度Tinが上昇すると、それに応じて電力Pも上昇する。このとき、成り行きに任せて熱電変換モジュール10に発電させると、点線で示すように電力Pが上限を超えてしまう場合がある。制御装置40による熱回収制御によれば、可変抵抗値を調整することにより、図16に矢印で示すように電力Pを低下させ、電力Pが上限を超えないようにすることができる。つまり、制御装置40による熱回収制御によれば、過大な電流が負荷機器32に流れることがないように電力Pを制御することができる。
図17は、可変抵抗値の調整により実現することができる、熱電変換モジュール10よりも上流における流体経路46内の温度Tinと熱電変換モジュール10が発電する電力Pと熱電変換モジュール10よりも下流における流体経路46内の温度Toutとの関係の一例を示す図である。上段のチャートの縦軸Tは温度であり、上流温度Tinと下流温度Toutのそれぞれの時間による変化が示されている。下段のチャートの縦軸Pは電力であり、熱電変換モジュールが発電する電力Pの時間による変化が示されている。2つのチャートの時間軸は対応している。成り行きに任せて熱電変換モジュール10に発電させると、排熱回収流体が有する熱が発電により消費されることで、点線で示すように流体経路46の下流温度Toutが下限を下回ってしまう場合がある。制御装置40による熱回収制御によれば、可変抵抗値を調整することにより、図17に矢印で示すように電力Pを低下させて排熱回収流体が有する熱の消費を抑え、流体経路46の下流温度Toutが下限を下回らないようにすることができる。つまり、制御装置40による熱回収制御によれば、流体経路46の下流温度Toutの低下を抑えて排熱利用機器の機能が担保されるように電力Pを制御することができる。
[熱回収制御プログラム]
制御装置40のメモリ40aには、上記内容の熱回収制御を実行するための熱回収制御プログラムが記憶されている。制御装置40は、イグニッションがオンにされると、熱回収制御プログラムをメモリ40aから読みだしてプロセッサ40bに実行させる。図18は、熱回収制御プログラムの手順を示すフローチャートである。制御装置40は、イグニッションがオンにされている間、このフローチャートに示す手順を所定の周期で繰り返し実行する。
ステップS1では、熱源温度センサ44により熱源温度、つまり、熱電変換モジュール10よりも上流の流体経路46を流れる排熱回収流体の温度の検出が行われる。次に、ステップS2では、ステップS1で検出された熱源温度と所定の基準温度Taとが比較され、熱源温度が基準温度Taよりも高いかどうか判定される。基準温度Taは、例えば、排熱利用機器の機能を担保することができる排熱回収流体の温度範囲の下限温度であり、排熱利用機器の目標温度或いは目標温度範囲から決定される。
熱源温度が基準温度Ta以下の場合、ステップS9の処理が選択されて熱回収はオフにされる。つまり、電流調整器34のスイッチのオフにより電気回路30が遮断されて、熱電変換モジュール10による発電が停止される。これにより、流体経路46を流れる排熱回収流体の温度がさらに低下することを抑えることができる。
熱源温度が基準温度Taよりも高い場合、ステップS3からステップS8までの処理が実施される。ステップS3では、モジュール温度センサ42によりモジュール温度、つまり、熱電変換モジュール10の温度の検出が行われる。次に、ステップS4では、ステップS3で検出されたモジュール温度に基づいて熱電変換モジュール10の起電圧値Vが算出される。モジュール温度と起電圧との関係はマップにおいて規定されている。
ステップS5では、目標電力Pの算出が行われる。ここでいう目標電力Pとは、熱電変換モジュール10から取り出す電力(熱電変換モジュール10に発電させる電力)の目標値である。制御装置40は、熱源温度と基準温度Taとの差分に基づいて、流体経路46を流れる排熱回収流体から回収可能な熱量を計算し、計算した回収可能熱量に基づいて目標電力Pを算出する。制御装置40には、目標電力Pと熱源温度とを関連付けるマップが記憶されている。図19は、熱源温度に基づいて目標電力Pを決定するためのマップのイメージを示す図である。図19に示すように、熱源温度と基準温度Taとの差分が大きいほど、つまり、熱源温度が高いほど、制御装置40は、より多くの排熱を回収するべく目標電力Pをより大きい値に設定する。逆に、熱源温度が低いほど、制御装置40は、熱電変換モジュール10による吸熱量を少なくするように目標電力Pをより小さい値に設定する。そして、熱源温度が基準温度Ta以下の場合、熱電変換モジュール10による発電を停止するように目標電力Pはゼロとされる。
ステップS6では、負荷抵抗値R2の検出が行われる。負荷抵抗値R2の検出方法に限定はない。負荷抵抗値R2を検出する1つの方法は、負荷機器32にかかる電圧と負荷機器32に流れる電流とをそれぞれ測定し、それらの測定値から計算することである。別の方法として、負荷機器32の作動状態ごとに負荷抵抗値を測定し、その測定結果に基づいて作成された、負荷機器32の作動状態と負荷抵抗値とを関連付けるマップをメモリに記憶しておくことである。
ステップS7では、印可電圧値V1の算出と可変抵抗値R1の決定が行われる。印可電圧値V1は、ステップS4で算出した起電圧値VとステップS5で算出した目標電力Pとに基づき、式(1)を用いて算出することができる。式(1)における内部抵抗値Riは一定であり、予め測定或いは計算しておくことができる。そして、印可電圧値V1とステップS6で検出した負荷抵抗値R2とに基づき、式(2)を用いて可変抵抗値R1が決定される。
ステップS8では、前回、熱回収がオフになっていたならば熱回収はオンに切り替えられ、前回、熱回収がオンになっていたならば熱回収はオンのまま維持される。つまり、電流調整器34のスイッチのオンにより電気回路30に電気が流れ、熱電変換モジュール10による発電が行われる。このとき、ステップS7で決定された可変抵抗値R1になるように電流調整器34の操作が行われる。
以上の手順が実行されることにより、排熱利用機器が必要とする量の排熱は確保しながら、余剰の排熱を用いて熱電変換モジュール10による発電が行われる。つまり、制御装置40による熱回収制御によれば、熱電変換モジュール10による発電が排熱利用機器の機能に与える影響を抑えながら、排熱の回収によるエネルギ効率の向上を図ることができる。
[実施の形態2の発電装置の構成]
熱電変換モジュール10を機能させるため装置は、上述の実施の形態1の発電装置2の他、次に説明する発電装置のようにも構成することができる。図20は、実施の形態2の発電装置3の構成を示す図である。発電装置3を構成する要素のうち、図11に示す実施の形態1の発電装置2と共通する要素については同一の符号を付している。
図20に示すように、流体経路46において熱電変換モジュール10よりも下流に排熱利用機器47が設けられている。排熱利用機器47には、その温度を測定する温度センサ45が取り付けられている。例えば、流体経路46が内燃機関の排気経路であって、排熱利用機器47が排気を浄化するための触媒であるならば、温度センサ45によって測定される温度は触媒温度である。温度センサ45は、直接に、或いは、車両内に構築された通信ネットワークを介して制御装置40に接続されている。実施の形態2では、熱回収制御に関連する情報を取得するための各種のセンサに、温度センサ45が含まれる。つまり、実施の形態2の発電装置3と実施の形態1の発電装置2との構成における違いは、熱電変換モジュール10の制御装置40が発電制御に用いる情報にある。
[熱回収制御プログラム]
図21は、実施の形態2の発電装置3において、制御装置40により実行される熱回収制御プログラムの手順を示すフローチャートである。制御装置40は、イグニッションがオンにされている間、このフローチャートに示す手順を所定の周期で繰り返し実行する。
ステップS11では、温度センサ45により排熱利用機器47の温度の検出が行われる。次に、ステップS12では、ステップS11で検出された排熱利用機器47の温度(機器温度)と所定の基準温度Tcとが比較され、機器温度が基準温度Tcよりも高いかどうか判定される。基準温度Tcは、例えば、排熱利用機器47が有効に機能する温度範囲の下限温度である。排熱利用機器47が内燃機関の排気管に設けられる触媒であるならば、触媒の活性温度を基準温度Tcとしてもよい。
機器温度が基準温度Tc以下の場合、ステップS19の処理が選択されて熱回収はオフにされる。つまり、電流調整器34のスイッチのオフにより電気回路30が遮断されて、熱電変換モジュール10による発電が停止される。これにより、排熱利用機器47の温度が基準温度Tcよりもさらに低下することを抑えることができる。
機器温度が基準温度Tcよりも高い場合、ステップS13からステップS18までの処理が実施される。ステップS15を除いて、ステップS13からステップS18までの処理は、図11に示すフローチャートのステップS3からステップS8までの処理と同じ内容である。よって、ここではステップS15の処理についてのみ説明する。
ステップS15では、目標電力Pの算出が行われる。制御装置40は、機器温度と基準温度Tcとの差分に基づいて、流体経路46を流れる排熱回収流体から回収可能な熱量を計算し、計算した回収可能熱量に基づいて目標電力Pを算出する。制御装置40には、目標電力Pと排熱利用機器47の温度とを関連付けるマップが記憶されている。図22は、排熱利用機器47の温度に基づいて目標電力Pを決定するためのマップのイメージを示す図である。図22に示すように、排熱利用機器47の温度と基準温度Tcとの差分が大きいほど、つまり、排熱利用機器47の温度が高いほど、制御装置40は、より多くの排熱を回収するべく目標電力Pをより大きい値に設定する。逆に、排熱利用機器47の温度が低いほど、制御装置40は、熱電変換モジュール10による吸熱量を少なくするように目標電力Pをより小さい値に設定する。そして、排熱利用機器47の温度が基準温度Tc以下の場合、熱電変換モジュール10による発電を停止するように目標電力Pはゼロとされる。
実施形態2の発電装置3における熱回収制御によれば、実施の形態1と同様に、熱電変換モジュール10による発電が排熱利用機器47の機能に与える影響を抑えながら、排熱の回収によるエネルギ効率の向上を図ることができる。また、実施の形態1と実施の形態2とを比較した場合、実施の形態2によれば、排熱利用機器47の実際の温度に基づいて熱電変換モジュール10の発電制御を行うことにより、排熱利用機器47の温度制御を精度良く行うことができるという利点がある。一方、実施の形態1によれば、排熱利用機器47よりも上流における排熱回収流体の温度に基づいて熱電変換モジュール10の発電制御を行うことにより、予め温度調整された排熱回収流体を排熱利用機器47に供給できるという利点がある。
[発電装置の具体的な適用例の構成]
次に、上述の実施の形態の発電装置の具体的な適用例について説明する。ここでは、2つの実施の形態のうち、実施の形態1の発電装置の具体的な適用例を示す。図23は、実施の形態1の発電装置の具体的な適用例の構成を示す図である。図23に示す具体的な適用例では、実施の形態1の発電装置は、内燃機関の排気管102において熱回収を行う発電装置4として構成されている。
具体例の発電装置4は、排気管102の内部に設けられた熱電変換モジュール10を備える。熱電変換モジュール10は、排気管102において触媒104の上流に配置されている。熱電変換モジュール10には、負荷機器である電装部品52とともに、熱電変換モジュール10が発電した電力を蓄えるためのバッテリ54が導線58によって並列に接続されている。電装部品52は、エアコン、ライト、スタータの他、車両において電気を消費する様々な部品が含まれる。
熱電変換モジュール10と電装部品52及びバッテリ54とで構成される電気回路50には、さらに、電流調整器56が設けられている。電流調整器56は、熱電変換モジュール10から電気回路50に印加される電流を可変にする装置であって、電流を変化させるための可変抵抗と、電流をオン/オフするためのスイッチとを備えている。電流調整器56は、電装部品52及びバッテリ54に対して直列に接続されている。
具体例の発電装置4は、さらに、制御装置60を備える。制御装置60は、少なくとも1つのメモリ60aと少なくとも1つのプロセッサ60bとを有するECUである。メモリ60aには、熱回収制御に用いるプログラムやマップを含む各種のデータが記憶されている。メモリ60aからプログラムを読みだしてプロセッサ60bで実行することにより、制御装置60には熱回収制御に関係する機能が実現される。熱回収制御においては、制御装置60は、直接的には電流調整器56の可変抵抗の抵抗値を操作し、それによる電流値の変化によって熱電変換モジュール10の発電電力を制御する。
制御装置60には、熱回収制御に関連する情報を取得するための各種のセンサが、直接に、或いは、車両内に構築された通信ネットワークを介して接続されている。制御装置60に接続されるセンサには、モジュール温度センサ62、排気温度センサ64、水温センサ66、油温センサ68等が含まれる。モジュール温度センサ62は、熱電変換モジュール10の内部に設けられた、熱電変換モジュール10の温度を測定するセンサである。排気温度センサ64は、排気管102において熱電変換モジュール10よりも上流に配置された、熱源である排気の温度を測定するセンサである。水温センサ66は、内燃機関を通過した冷却水の温度を測定するセンサである。油温センサ68は、内燃機関を循環するオイルの温度を測定するセンサである。さらに、制御装置60には、バッテリ54に取り付けられた図示しない電圧センサが接続されている。制御装置60は、電圧センサによって測定されるバッテリ54の開放電圧からバッテリ54の充電率(SOC)を計算する。
[具体例の熱回収制御プログラム]
制御装置60のメモリ60aには、上記内容の熱回収制御を実行するための熱回収制御プログラムが記憶されている。制御装置60は、イグニッションがオンにされると、熱回収制御プログラムをメモリ60aから読みだしてプロセッサ60bに実行させる。図24は、制御装置60において実行される熱回収制御プログラムの手順を示すフローチャートである。制御装置60は、イグニッションがオンにされている間、このフローチャートに示す手順を所定の周期で繰り返し実行する。
ステップS101では、排気温度とSOCがそれぞれ対応するセンサを用いて検出される。次に、ステップS102では、ステップS101で検出されたSOCと上限値∪とが比較され、SOCが上限値∪未満に収まっているかどうか判定される。SOCの上限値∪は、バッテリ54の過充電を防止するために設けられている。
SOCが上限値∪以上の場合、ステップS118の処理が選択される。ステップS118では、バッテリ54が過充電とならないようにバッテリ54への通電がオフにされる。また、続けてステップS119の処理が選択される。ステップS119では、電流調整器56のスイッチのオフにより電気回路50が遮断されて、熱電変換モジュール10による発電が停止される。ただし、ここでは熱回収をオフにすることは必須ではないので、バッテリ54への通電のみオフにして熱回収は続行してもよい。
SOCが上限値∪未満の場合、次に、ステップS103の判定が行われる。ステップS103では、ステップS101で検出されたSOCと下限値Lとが比較され、SOCが下限値Lよりも大きいかどうか判定される。SOCの下限値Lは、バッテリ54の過放電を防止するために設けられている。
SOCが下限値Lより大きい場合、つまり、バッテリ54が過充電状態でも過放電状態でもない場合、次に、ステップS104の判定が行われる。ステップS104では、ステップS101で検出された排気温度と基準温度Tbとが比較され、排気温度が基準温度Tbよりも高いかどうか判定される。排気管102において熱電変換モジュール10よりも下流に配置されている触媒104には、その浄化性能を維持できる温度範囲が存在する。触媒104の浄化性能を維持することができる温度範囲を触媒104の目標温度とすると、基準温度Tbは、触媒104の目標温度から決まる排気温度の下限値である。
排気温度が基準温度Tb以下の場合、ステップS119の処理が選択されて熱回収はオフにされる。つまり、触媒104が低温のときは高温のときよりも熱電変換モジュール10による吸熱量が少なくなるように熱電変換モジュール10の発電電力を制御することが行われる。これにより、触媒104に流れ込む排気の温度の低下によって触媒104の浄化性能が低下することを抑えることができる、
排気温度が基準温度Tbよりも高い場合、ステップS105からステップS110までの処理が実施される。ステップS105では、モジュール温度センサ62によりモジュール温度、つまり、熱電変換モジュール10の温度の検出が行われる。次に、ステップS106では、ステップS105で検出されたモジュール温度に基づいて熱電変換モジュール10の起電圧値Vが算出される。
ステップS107では、目標電力Pの算出が行われる。制御装置60は、排気温度と基準温度Tbとの差分に基づいて、排気管102を流れる排気から回収可能な熱量を計算し、計算した回収可能熱量に基づいて目標電力Pを算出する。目標電力Pの計算には、目標電力と排気温度とを関連付けたマップが用いられる。このマップにおいて規定されている目標電力と排気温度(熱源温度)との関係は図19に示す通りである。排気温度と触媒104の温度との間には関係があり、排気温度が高いときには触媒104の温度も高く、排気温度が低いときには触媒104の温度も低いと推定することができる。よって、本ステップで採られている目標電力の算出方法によれば、触媒104の温度が低いと推定されるときは、触媒104の温度が高いと推定されるときよりも熱電変換モジュール10の発電電力は抑えられることになる。
ステップS108では、負荷抵抗値R2の検出が行われる。ただし、図23に示す回路の場合、負荷抵抗値R2は、電装部品52とバッテリ54とを一つの回路要素(負荷抵抗)とみたときの抵抗値を意味する。負荷抵抗値R2は、電装部品52の作動状態とバッテリ54のSOCに依存する。ゆえに、負荷抵抗値R2の検出方法としては、例えば、電装部品52の作動状態及びバッテリ54のSOCに負荷抵抗値を関連付けるマップを用いて、現在の電装部品52の作動状態及び現在のバッテリ54のSOCから負荷抵抗値R2を算出することでもよい。
ステップS109では、ステップS106で算出した起電圧値VとステップS107で算出した目標電力Pとに基づき、式(1)を用いて印可電圧値V1を算出することが行われる。また、印可電圧値V1とステップS108で検出した負荷抵抗値R2とに基づき、式(2)を用いて可変抵抗値R1を決定することが行われる。
ステップS110では、電流調整器56のスイッチのオンにより電気回路50に電気が流れ、熱電変換モジュール10による発電が行われる。また、ステップS109で決定された可変抵抗値R1になるように電流調整器56の操作が行われる。
以上の手順が実行されることにより、触媒104の暖機に必要な量の排熱は確保しながら、余剰の排熱を用いて熱電変換モジュール10による発電が行われる。つまり、熱電変換モジュール10による発電が触媒104の浄化能力に与える影響を抑えながら、排熱の回収によるエネルギ効率の向上を図ることができる。
一方、ステップS103の判定の結果、SOCが下限値L以下であるならば、バッテリ54は過放電状態になっている、或いは、過放電状態に近づいていると判断することができる。この場合、まず、ステップS111にて、車両の運転条件が取得される。次に、ステップS112にて、ステップS111で取得した運転条件に基づき、バッテリ54を充電することに対する要求と、触媒104を暖機することに対する要求のどちらが優先されるか判定される。例えば、バッテリ54の目標SOCと現在のSOCとの差分に対応するパラメータと、触媒104の目標温度と現在の温度との差分に対応するパラメータとが、比較可能に設定されており、これらが比較されることによってステップS112の判定がなされるようにしてもよい。判定の結果、触媒104を暖機することが優先されるのであれば、ステップS104に進んで排気温度と基準温度Tbとの比較が行われる。
しかし、バッテリ54を充電することが優先されるのであれば、排気温度の高低に関係なく、ステップS113からステップS117までの処理と、ステップS110の処理とが実施される。
ステップS113からステップS117までの処理は、既述のステップS105からステップS109までの処理に対応する。ステップS113では、モジュール温度センサ62によりモジュール温度の検出が行われる。ステップS114では、ステップS113で検出されたモジュール温度に基づいて熱電変換モジュール10の起電圧値Vが算出される。ステップS115では、目標電力Pの算出が行われる。ステップS116では、負荷抵抗値R2-empの検出が行われる。なお、このとき検出される負荷抵抗値R2-empは、バッテリ54が略空の状態での負荷抵抗値である。電装部品52の作動状態と負荷抵抗値とを関連付けるマップでは、バッテリ54の充電状態も負荷抵抗値に関連付けられている。そして、ステップS117では、印可電圧値V1が算出され、さらに、可変抵抗値R1が決定される。
ステップS117の処理に続いてステップS110の処理が実施される。ステップS110では、電流調整器56のスイッチのオンにより電気回路50に電気が流れ、熱電変換モジュール10による発電が行われる。また、ステップS117で決定された可変抵抗値R1になるように電流調整器56の操作が行われる。
以上の手順が実行されることにより、熱電変換モジュール10が発電した電力によってバッテリ54を充電することができ、バッテリ54が過放電にならないようにすることができる。
[その他の具体的な適用例]
上記具体的な適用例では熱電変換モジュール10を排気管102に設けているが、[熱電変換モジュールの適用例]で述べたように、熱電変換モジュール10は排気管102以外にも内燃機関の排熱が伝わる部位であればその設置場所は選ばない。例えば、熱電変換モジュール10が冷却水循環システムに配置されている場合、それを用いた熱回収制御には、図21に示す熱回収制御プログラムを応用することができる。具体的には、ステップS101において排気温度の代わりに冷却水温を検出し、ステップS104の判定において冷却水温が基準温度Tcよりも高いかどうか判定すればよい。この場合の基準温度Tcは、内燃機関の暖機が完了していると判断できる冷却水温度である。また、ステップS112の判定において、バッテリ54を充電することに対する要求と、内燃機関を暖機することに対する要求のどちらが優先されるか判定すればよい。熱電変換モジュール10がオイル循環システムに配置されている場合にも、同様の応用によって熱回収制御を行うことができる。
また、上記具体的な適用例は、変形することによって実施の形態2の発電装置の具体的な適用例とすることができる。例えば、排気温度センサ64の代わりに触媒104に触媒温度センサを設けて、触媒温度センサで検出される触媒温度に基づいて目標電力を決定するように熱回収制御プログラムを構成すればよい。
2,3,4 発電装置
10 熱電変換モジュール
12 熱電変換素子(半導体単結晶)
14 電極
20 負荷
30 電気回路
32 負荷機器
34 電流調整器
40 制御装置
44 熱源温度センサ
45 温度センサ
47 排熱利用機器
50 電気回路
52 電装部品
54 バッテリ
56 電流調整器
60 制御装置
64 排気温度センサ
100 内燃機関
102 排気管
104 触媒
110 冷却水循環システム
112 ラジエータ
114 冷却水循環路
120 オイル循環システム
122 オイルパン
126 オイル循環路

Claims (11)

  1. 作動時に熱が発生する発熱機器を備えた車両に適用される発電装置において、
    前記発熱機器の排熱が伝わる部位に配置された熱電変換モジュールであって、n型半導体部とp型半導体部とこれらの間にある真性半導体部とを有し、前記真性半導体部が前記n型半導体部及び前記p型半導体部よりも小さいバンドギャップを有する半導体単結晶を備える熱電変換モジュールと、
    前記熱電変換モジュールとの間で電気回路を構成する負荷機器と、
    前記電気回路に設けられて前記熱電変換モジュールから前記電気回路に印加される電流を可変にする電流調整器と、
    前記電流調整器を操作して前記熱電変換モジュールの発電電力を制御する制御装置と、
    を備える、ことを特徴とする車両の発電装置。
  2. 前記車両は、前記発熱機器の排熱を回収した排熱回収流体が流れる流体経路と、前記流体経路を流れる排熱回収流体から排熱の供給を受ける排熱利用機器とをさらに備え、
    前記熱電変換モジュールは、前記流体経路において前記排熱利用機器よりも上流に設けられ、
    前記制御装置は、前記流体経路を流れる排熱回収流体の温度或いは前記排熱利用機器の温度に応じて前記熱電変換モジュールの発電電力を制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の車両の発電装置。
  3. 前記制御装置は、前記流体経路を流れる排熱回収流体の温度が低いときは、前記流体経路を流れる排熱回収流体の温度が高いときよりも、前記熱電変換モジュールによる吸熱量が少なくなるように前記熱電変換モジュールの発電電力を制御する、ことを特徴とする請求項2に記載の車両の発電装置。
  4. 前記制御装置は、前記流体経路を流れる排熱回収流体の温度が所定温度以下のときは、前記熱電変換モジュールの発電を停止させる、ことを特徴とする請求項3に記載の車両の発電装置。
  5. 前記制御装置は、前記排熱利用機器の温度が低いときは、前記排熱利用機器の温度が高いときよりも、前記熱電変換モジュールによる吸熱量が少なくなるように前記熱電変換モジュールの発電電力を制御する、ことを特徴とする請求項2に記載の車両の発電装置。
  6. 前記制御装置は、前記排熱利用機器の温度が所定温度以下のときは、前記熱電変換モジュールの発電を停止させる、ことを特徴とする請求項5に記載の車両の発電装置。
  7. 前記発熱機器は内燃機関であり、前記流体経路は前記内燃機関の排気が流れる排気経路であり、前記排熱利用機器は排気を浄化する触媒である、ことを特徴とする請求項2乃至6の何れか1項に記載の車両の発電装置。
  8. 前記制御装置は、前記熱電変換モジュールの温度に応じて前記電流調整器の操作量を変化させる、ことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の車両の発電装置。
  9. 前記負荷機器は、その作動状態に応じて前記電気回路の抵抗を変化させる機器であり、
    前記制御装置は、前記負荷機器の作動状態に応じて前記電流調整器の操作量を変化させる、ことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の車両の発電装置。
  10. 前記発熱機器は内燃機関であり、
    前記熱電変換モジュールは、前記内燃機関の排気が流れる排気経路において触媒よりも上流に設けられ、
    前記制御装置は、前記触媒が低温のとき或いは低温であることが推定されるときは、前記触媒が高温のとき或いは高温であることが推定されるときよりも、前記熱電変換モジュールによる吸熱量が少なくなるように前記熱電変換モジュールの発電電力を制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の車両の発電装置。
  11. 前記発電装置は、前記電気回路に接続されたバッテリをさらに備え、
    前記制御装置は、前記バッテリの充電状態に基づいて前記熱電変換モジュールの発電電力を制御する、ことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の車両の発電装置。
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