JP2017130507A - Reference member and calibration method - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、基準部材及びキャリブレーション方法に係り、特にステージに保持部材を介して保持されたターゲットにビームを照射する光学系を有する露光装置で用いられる基準部材及びキャリブレーション方法に関する。 The present invention relates to a reference member and a calibration method, and more particularly to a reference member and a calibration method used in an exposure apparatus having an optical system for irradiating a target held on a stage via a holding member.
近年では、紫外光露光装置の解像限界よりも微細なピッチの回路パターンを形成するために、紫外光露光装置の解像限界よりも小さい多数の円形スポットを電子ビームで形成し、この電子ビームの円形スポットとウエハとを相対的に走査する荷電粒子ビーム露光装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、荷電粒子ビーム露光技術では、実用的な処理速度が得られない。 In recent years, in order to form a circuit pattern with a finer pitch than the resolution limit of an ultraviolet light exposure apparatus, a large number of circular spots smaller than the resolution limit of an ultraviolet light exposure apparatus are formed by an electron beam. There has been proposed a charged particle beam exposure apparatus that relatively scans a circular spot and a wafer (see, for example, Patent Document 1). However, the charged particle beam exposure technique cannot provide a practical processing speed.
そこで、ArF光源を用いた液浸露光技術と、荷電粒子ビーム露光技術(例えば電子ビーム露光技術)とを相補的に利用するコンプリメンタリ・リソグラフィが、提案されている。コンプリメンタリ・リソグラフィでは、ArF光源を用いた液浸露光においてダブルパターニングなどを利用することで、単純なラインアンドスペースパターンを形成する。次いで、電子ビームを用いた露光を通じて、ラインパターンの切断、あるいはビアの形成を行う。 In view of this, complementary lithography using an immersion exposure technique using an ArF light source and a charged particle beam exposure technique (for example, an electron beam exposure technique) has been proposed. In complementary lithography, a simple line and space pattern is formed by using double patterning or the like in immersion exposure using an ArF light source. Next, a line pattern is cut or a via is formed through exposure using an electron beam.
このようなコンプリメンタリ・リソグラフィのスループットを向上させることが可能な露光装置として、一つの光学系を有する荷電粒子ビーム露光装置、あるいは複数のカラムセル(光学系カラム)を有するマルチカラムタイプの荷電粒子ビーム露光装置がある。マルチカラムタイプの露光装置は、露光ビームを用いる紫外光露光装置にも存在する。このようなコンプリメンタリ・リソグラフィでは、いずれの露光装置でも、ターゲットに形成されたラインパターンに対する露光ビームあるいは電子ビームの照射位置の管理が重要である。 As an exposure apparatus capable of improving the throughput of such complementary lithography, a charged particle beam exposure apparatus having one optical system or a multi-column type charged particle beam exposure having a plurality of column cells (optical system columns). There is a device. Multi-column type exposure apparatuses also exist in ultraviolet light exposure apparatuses that use an exposure beam. In such complementary lithography, in any exposure apparatus, it is important to manage the irradiation position of the exposure beam or electron beam with respect to the line pattern formed on the target.
第1の態様によれば、ステージに保持部材を介して保持されたターゲットにビームを照射する光学系を有する露光装置で用いられる基準部材であって、前記ステージから前記保持部材が取り外された状態で、前記光学系に対向して配置される基準マークが形成された基準部材が、提供される。 According to the first aspect, the reference member is used in an exposure apparatus having an optical system for irradiating a target to a target held on a stage via a holding member, and the holding member is removed from the stage. Thus, a reference member is provided in which a reference mark disposed opposite to the optical system is formed.
第2の態様によれば、ステージに保持部材を介して保持されたターゲットにビームを照射する光学系を有する露光装置で用いられるキャリブレーション方法であって、前記ステージから前記保持部材が取り外された状態で、第1の態様に係る基準部材を前記光学系に対向して位置づけることと、前記基準マークに前記ビームを照射し、前記基準マークから発生する反射成分を検出し、その検出結果に基づいて前記ビームの照射状態を求めることと、を含むキャリブレーション方法が、提供される。 According to the second aspect, the calibration method is used in an exposure apparatus having an optical system for irradiating a beam to a target held on a stage via a holding member, and the holding member is removed from the stage. In the state, the reference member according to the first aspect is positioned facing the optical system, the reference mark is irradiated with the beam, a reflection component generated from the reference mark is detected, and based on the detection result And determining the irradiation state of the beam.
第3の態様によれば、ステージに保持部材を介して保持されたターゲットにビームを照射する光学系を有する露光装置で用いられるキャリブレーション方法であって、前記光学系は、複数の光学系カラムを有し、前記ステージから前記保持部材が取り外された状態で、複数の前記光学系カラムのうち少なくとも一部の光学系カラムの位置関係と対応する位置関係で形成された複数の基準マークを有する基準部材を、前記光学系に対向して位置させることと、前記少なくとも一部の光学系カラムから対向する前記基準部材の複数の前記基準マークにビームをそれぞれ照射し、複数の前記基準マークのそれぞれから発生する反射成分を個別に検出し、その検出結果に基づいて前記少なくとも一部の複数の光学系カラムからそれぞれ照射される前記ビームの前記一面上での照射位置の位置関係の情報を求めることと、を含むキャリブレーション方法が、提供される。 According to a third aspect, there is provided a calibration method used in an exposure apparatus having an optical system for irradiating a target onto a target held on a stage via a holding member, the optical system comprising a plurality of optical system columns. A plurality of reference marks formed in a positional relationship corresponding to a positional relationship of at least some of the optical system columns among the plurality of optical system columns in a state where the holding member is removed from the stage. Locating a reference member facing the optical system; irradiating a plurality of the reference marks of the reference member facing each other from the at least some of the optical system columns; The reflection components generated from the individual optical components are individually detected, and the at least some of the plurality of optical system columns are respectively irradiated based on the detection results. Calibration method comprising determining the information of the positional relationship between the irradiation position on the one surface of the over arm, the is provided.
以下、一実施形態について、図1〜図16に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係るキャリブレーション方法の実施に好適な電子ビーム露光装置100の構成が概略的に示されている。電子ビーム露光装置100は、後述するように電子ビーム光学系を備えているので、以下、電子ビーム光学系の光軸に平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で後述する露光時にウエハW(微動ステージ)が移動される走査方向をY軸方向とし、Z軸及びY軸に直交する方向をX軸方向とし、X軸、Y軸及びZ軸回りの回転(傾斜)方向を、それぞれθx、θy及びθz方向として、説明を行う。
Hereinafter, an embodiment will be described with reference to FIGS. FIG. 1 schematically shows a configuration of an electron
本実施形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。 In this embodiment, a configuration using an electron beam will be described as an example of a charged particle beam. However, the charged particle beam is not limited to an electron beam, and a beam using charged particles such as an ion beam may be used.
電子ビーム露光装置100は、真空チャンバ80と、真空チャンバ80によって区画された露光室81の内部に収容された露光システム82とを備えている。図2には、露光システム82の斜視図が示されている。
The electron
露光システム82は、図1及び図2に示されるように、ステージ装置83と、電子ビーム照射装置92とを備えている。電子ビーム照射装置92は、図2に示される円筒状の鏡筒93と、鏡筒93の内部の電子ビーム光学系とを含む。
As shown in FIGS. 1 and 2, the
ステージ装置83は、ウエハを保持して移動可能なウエハシャトル10が着脱自在に装着される粗微動ステージ85を含む構成であり、電子ビーム照射装置92は、粗微動ステージ85に装着されたウエハシャトル10に保持されたウエハWに電子ビームを照射して露光する構成である。
The
ここで、ウエハシャトル10は、詳しくは後述するが、ウエハを静電吸着して保持する保持部材(あるいはテーブル)である。この保持部材はウエハを保持した状態で搬送され、しかも所定の事前計測が行われる計測室(不図示)を起点として、露光室81を含む複数の露光室(露光室81以外の露光室については不図示)との間でシャトルバス(あるいはスペースシャトル)のように繰り返し往復する。そのため、本実施形態では、この保持部材をウエハシャトルと称している。
Here, as will be described in detail later, the
ステージ装置83は、図2に示されるように、定盤84と、定盤84上で移動する粗微動ステージ85と、粗微動ステージ85を駆動する駆動系と、粗微動ステージの位置情報を計測する位置計測系とを備えている。ステージ装置83の構成等の詳細は、後述する。
As shown in FIG. 2, the
電子ビーム照射装置92の鏡筒93は、図2に示されるように、外周部に中心角120度の間隔で3つの凸部が形成された円環状の板部材から成るメトロロジーフレーム94によって下方から支持されている。より具体的には、鏡筒93の最下端部は、その上の部分に比べて直径が小さい小径部となっており、その小径部とその上の部分との境界部分は段部となっている。そして、その小径部が、メトロロジーフレーム94の円形の開口内に挿入され、段部の底面がメトロロジーフレーム94の上面に当接した状態で、鏡筒93が、メトロロジーフレーム94によって下方から支持されている。メトロロジーフレーム94は、図2に示されるように、前述の3つの凸部のそれぞれに下端が接続された3つの吊り下げ支持機構95a、95b、95c(柔構造の連結部材)を介して、露光室81を区画する真空チャンバ80の天板(天井壁)から吊り下げ状態で支持されている(図1参照)。すなわち、このようにして、電子ビーム照射装置92は、真空チャンバ80に対して3点で吊り下げ支持されている。
As shown in FIG. 2, the
3つの吊り下げ支持機構95a、95b、95cは、図2中で吊り下げ支持機構95aについて代表的に示されるように、それぞれの上端に設けられた受動型の防振パッド96と、防振パッド(防振部)96の下端にそれぞれの一端が接続され、他端がメトロロジーフレーム94に接続された鋼材より成るワイヤ97とを有する。防振パッド96は、真空チャンバ80の天板に固定され、それぞれエアダンパ又はコイルばねを含む。
The three
本実施形態では、外部から真空チャンバ80に伝達された床振動などの振動のうちで、電子ビーム光学系の光軸に平行なZ軸方向の振動成分の大部分は防振パッド96によって吸収されるため、電子ビーム光学系の光軸に平行な方向において高い除振性能が得られる。また、吊り下げ支持機構の固有振動数は、電子ビーム光学系の光軸に平行な方向よりも光軸に垂直な方向で低くなっている。3つの吊り下げ支持機構95a、95b、95cは光軸に垂直な方向には振り子のように振動するため、光軸に垂直な方向の除振性能(真空チャンバ80に外部から伝達された床振動などの振動が電子ビーム照射装置92に伝わるのを防止する能力)が十分に高くなるように3つの吊り下げ支持機構95a、95b、95cの長さ(ワイヤ97の長さ)を十分に長く設定している。この構造では高い除振性能が得られるとともに機構部の大幅な軽量化が可能であるが、電子ビーム照射装置92と真空チャンバ80との相対位置が比較的低い周波数で変化するおそれがある。そこで、電子ビーム照射装置92と真空チャンバ80との相対位置を所定の状態に維持するために、非接触方式の位置決め装置98(図1及び図2では不図示、図11参照)が設けられている。この位置決め装置98は、例えば国際公開第2007/077920号などに開示されるように、6軸の加速度センサと、6軸のアクチュエータとを含んで構成することができる。位置決め装置98は、主制御装置50によって制御される(図11参照)。これにより、真空チャンバ80に対する電子ビーム照射装置92のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の相対位置、及びX軸、Y軸、Z軸の回りの相対回転角は、一定の状態(所定の状態)に維持される。
In the present embodiment, among vibrations such as floor vibration transmitted from the outside to the
図3には、電子ビーム照射装置92の一部が、シャトル10が装着された粗微動ステージ85と共に示されている。図3では、メトロロジーフレーム94は図示が省略されている。電子ビーム照射装置92は、鏡筒93と、該鏡筒93内にXY平面内でアレイ状に配置されたm個(mは例えば88)の光学系カラム20から構成される電子ビーム光学系を備えている。各光学系カラム20は、個別にオンオフ可能で、かつ偏向可能なn本(nは例えば5000)のビームを照射可能なマルチビーム光学系を含む。
FIG. 3 shows a part of the electron
図4には、光学系カラム20の構成が示されている。光学系カラム20は、円筒状の筐体(カラムセル)21と、該カラムセル21に収納された電子銃22及び光学系と、を備えている。
FIG. 4 shows the configuration of the
光学系23は、電子銃22の下方に上から下に順に所定の位置関係で配置された第1アパーチャ板24、1次ビーム成形板26、ビーム成形アパーチャプレート28、ブランカープレート30及び最終アパーチャ32を、備えている。このうち、ビーム成形アパーチャプレート28とブランカープレート30とは、近接して配置されている。
The
第1アパーチャ板24と1次ビーム成形板26との間には、非対称照明光学系34が配置されている。また、1次ビーム成形板26とビーム成形アパーチャプレート28との間には、電磁レンズ36A、36Bが、上下方向に所定間隔隔てて配置されている。ブランカープレート30と最終アパーチャ32との間には、電磁レンズ38A、38Bが、上下方向に所定間隔隔てて配置されている。また、最終アパーチャ32の下方には、電磁レンズ38C、38Dが上下方向に所定間隔隔てて配置されている。電磁レンズ38Dの内側には、幾分高い位置に電磁レンズ38Dとほぼ同心で、ステージフィードバック偏向器40が配置されている。
An asymmetric illumination
電子銃22からは、所定の加速電圧(例えば50keV)の電子ビームEB0が放出される。電子ビームEB0は、第1アパーチャ板24の開口24aを通過することで、光軸AX1周りに対称な円形の断面に成形される。
The
非対称照明光学系34は、円形の断面に成形された電子ビームEB0を一方向(例えばX軸方向)に長く、他方向(例えばY軸方向)に短い縦長の断面形状に変形させた電子ビームEB1を生成させる。
The asymmetric illumination
非対称照明光学系34は、例えば光軸AX1付近に静電四重極場を発生させる静電四重極レンズ群によって構成することができる。非対称照明光学系34によって発生される静電四重極場を適宜調整することで断面が縦長の電子ビームEB1を成形できる。
The asymmetric illumination
電子ビームEB1は、円板状の1次ビーム成形板26のY軸方向の中心部に形成されたX軸方向に細長いスリット状の開口26aを含む領域に照射される。電子ビームEB1は、1次ビーム成形板26の開口26aを通過することで、細長い電子ビームEB2に成形され、電磁レンズ36A及び電磁レンズ36Bによって、ビーム成形アパーチャプレート28上に結像され、ビーム成形アパーチャプレート28の後述する開口の配置領域に対応するX軸方向に延びる照射領域に照射される。
The electron beam EB 1 is applied to a region including a slit-shaped
ビーム成形アパーチャプレート28には、1次ビーム成形板26の開口26aに対応する位置に、複数の開口が設けられている。これをさらに詳述すると、ビーム成形アパーチャプレート28には、図5(A)の平面図に示されるように、X軸方向に並んだ複数の開口28aの列が、Y軸方向に離れて2列形成されている。+Y側の列(第1列)及び−Y側の列(第2列)のそれぞれに属する開口28aは、図5(A)の円C内を拡大した図5(B)に示されるように所定ピッチ2p、数μm(例えば、1μm〜4μmの範囲、好ましくは2μm又は3μm)で、所定数、例えば2500個配置され、第1列と第2列とがX軸方向に例えばpずれて配置されている。開口28aは、X軸方向の長さがp、Y軸方向の長さがp/2である。また、第1列と第2列との間隔は、p/2である。
The beam shaping
図4に戻り、ビーム成形アパーチャプレート28の下方には、ブランカープレート30が配置されている。ブランカープレート30には、ビーム成形アパーチャプレート28の複数の開口28aに対応する部分に開口30aがそれぞれ形成されている。各開口30aは、開口28aよりも大きく形成されており、開口28aを通過した電子ビームが通過可能となっている。
Returning to FIG. 4, a
そして、各開口30aのY軸方向の両側に、その開口30aから射出される電子ビームEB3を偏向させるための一対のブランキング電極がそれぞれ設けられている。ブランキング電極のそれぞれは、不図示ではあるが、配線及び端子を介して駆動回路に接続されている。なお、ブランキング電極及び配線は、厚さ数μm〜数十μm程度の導体膜を、ブランカープレート30の本体の上にパターニングすることで一体的に形成される。ブランキング電極は、電子ビームの照射による損傷を防ぐために、ブランカープレート30(の本体)の電子ビームの下流側の面に形成することが好ましい。
Then, on both sides of the Y-axis direction of each
ブランキング電極へ電圧を印可すると、開口30aを通過した電子ビームEB3が大きく曲げられる。その結果、図4に示されるように、ブランキング電極で曲げられた電子ビームEBoffが、ブランカープレート30の下方に配置された最終アパーチャ32の円形の開口32aの外側に導かれて、最終アパーチャ32によって阻止される。開口32aは、最終アパーチャ32の光軸付近に形成されている。
When applying a voltage to the blanking electrode, the electron beam EB 3 having passed through the
一方、ブランキング電極に電圧を印可しない場合には、電子ビームEB3は最終アパーチャ32の開口32aを通過する。すなわち、個々のブランキング電極に対して電圧を印可するか否かによって、個々の電子ビームEB3のオンオフを制御できる。最終アパーチャ32を挟んで上下に各2つの電磁レンズ、すなわち第1電磁レンズ38A、第2電磁レンズ38B、第3電磁レンズ38C及び第4電磁レンズ38Dが配置されている。これらの第1〜第4の電磁レンズ38A〜38Dが協働することで、ビーム成形アパーチャプレート28の多数の開口28aの像が所定の縮小倍率βで縮小されてウエハWの表面に結像される。
On the other hand, when no voltage is applied to the blanking electrode, the electron beam EB 3 passes through the opening 32 a of the
最終アパーチャ32の下方に配置されたステージフィードバック偏向器40は、開口28aの列と同じ方向(X軸方向)から光軸AX1を挟むように配置された一対の電極板を有する静電偏向器で構成されている。このステージフィードバック偏向器40により、電子ビームEB3の照射位置をX軸方向に微調整できる。なお、本実施形態では、ステージフィードバック偏向器40を静電偏向器で構成しているが、この構成に限定されない。例えば、少なくとも一対のコイルを光軸を挟むように配置し、これらコイルに電流を流して生じる磁場によりビームを偏向する電磁タイプの偏向器でステージフィードバック偏向器40を構成しても良い。
The
これまでに説明した電子銃22及び光学系の構成各部は、主制御装置50の指示に基づき制御部64によって制御される(図11参照)。
The components of the
また、第4電磁レンズ38Dの下方には、X軸方向の両側に、一対の反射電子検出装置42x1、42x2が設けられている。また、図4では図示が省略されているが、実際には、第4電磁レンズ38Dの下方には、Y軸方向の両側に、一対の反射電子検出装置42y1、42y2が設けられている(図11参照)。これらの反射電子検出装置のそれぞれは、例えば半導体検出器によって構成され、ウエハ上のアライメントマーク、あるいは後述する基準マーク等の検出対象マークから発生する反射成分、ここでは反射電子を検出し、検出した反射電子に対応する検出信号を信号処理装置62に送る(図11参照)。信号処理装置62は、複数の反射電子検出装置42の検出信号を不図示のアンプにより増幅した後に信号処理を行い、その処理結果を主制御装置50に送る(図11参照)。
A pair of backscattered electron detectors 42 x1 and 42 x2 are provided below the fourth
光学系カラム20の5000本のマルチビームを全てオン状態(電子ビームがウエハに照射される状態)にしたとき、例えば100μm×30nmの矩形領域(露光領域)内にビーム成形アパーチャプレート28の5000個の開口28aの配置に対応する位置関係で設定される5000点に同時に紫外光露光装置の解像限界よりも小さい電子ビームの矩形スポットが形成される。各スポットの大きさは、例えばγ・p×γ・p/2=20nm×10nmである。γは、光学系カラム20の倍率である。
When all 5000 multi-beams of the
本実施形態では、カラムセル21内の電子銃22、光学系及び反射電子検出装置42、並ぶに制御部64及び信号処理装置62によって、1つの光学系ユニット70が構成されている。そして、この光学系ユニット70が、光学系カラム20と同じ数(88)設けられている(図11参照)。
In the present embodiment, one
88個の光学系カラム20は、例えば300mmウエハ上に形成された(あるいはショットマップに従ってこれから形成される)例えば88個のショット領域にほぼ1:1で対応している。電子ビーム露光装置100では、88個の光学系カラム20のそれぞれが、それぞれオン/オフ可能で、かつ偏向可能な多数(n=5000)の20nm×10nmの電子ビームの矩形スポットを矩形(例えば100μm×30nm)の露光領域内に配置している。この露光領域に対してウエハWを所定の走査方向(Y軸方向)に走査しながら、その多数の電子ビームの矩形スポットを偏向しながらオン/オフすることで、ウエハ上の88個のショット領域が露光され、パターンが形成される。したがって、300mmウエハの場合、露光に際してのウエハの移動ストロークは、多少の余裕を持たせても数十mm、例えば50mmあれば十分である。
The 88
次にステージ装置83の構成等について説明する。図6には、ステージ装置83の粗微動ステージ85に、ウエハシャトル(以下、シャトルと略記する)10が装着された状態の斜視図が示されている。図7には、シャトル10が離脱された(取り外された)状態の図6に示される粗微動ステージ85の斜視図が示されている。
Next, the configuration and the like of the
ステージ装置83が備える定盤84は、実際には、露光室81を区画する真空チャンバ80の底壁上に設置されている。粗微動ステージ85は、図6及び図7に示されるように粗動ステージ85aと微動ステージ85bと、を備えている。粗動ステージ85aはY軸方向に所定間隔を隔てて配置され、X軸方向にそれぞれ延びる一対の四角柱状の部分を含み、定盤84上でX軸方向に所定ストローク、例えば50mmで移動可能である。微動ステージ85bは、粗動ステージ85aに対してY軸方向に所定ストローク、例えば50mmで移動可能で、かつ残りの5自由度方向、すなわちX軸方向、Z軸方向、X軸周りの回転方向(θx方向)、Y軸周りの回転方向(θy方向)及びZ軸周りの回転方向(θz方向)にY軸方向に比べて短いストロークで可動である。なお、図示は省略されているが、粗動ステージ85aの一対の四角柱状の部分は、実際には、微動ステージ85bのY軸方向の移動を妨げない状態で不図示の連結部材によって連結され、一体化されている。
The
粗動ステージ85aは、粗動ステージ駆動系86(図11参照)によって、X軸方向に所定ストローク(例えば50mm)で駆動される(図9のX軸方向の長い矢印参照)。粗動ステージ駆動系86は、本実施形態では磁束漏れが生じない一軸駆動機構、例えばボールねじを用いた送りねじ機構によって構成される。この粗動ステージ駆動系86は、粗動ステージの一対の四角柱状の部分のうち、一方の四角柱状の部分と定盤84との間に配置される。例えば、定盤84にねじ軸が取り付けられ、一方の四角柱状の部分にボール(ナット)が取り付けられる構成である。なお、定盤84にボールを取り付け、一方の四角柱状の部分にねじ軸を取り付ける構成であっても良い。
The
また、粗動ステージ85aの一対の四角柱状の部分のうち、他方の四角柱状の部分は、定盤84に設けられた不図示のガイド面に沿って移動する構成である。
Of the pair of quadrangular columnar portions of the
ボールねじのねじ軸は、ステッピングモータによって回転駆動される。あるいは、粗動ステージ駆動系86を、駆動源として超音波モータを備えた一軸駆動機構によって構成しても良い。いずれにしても、磁束漏れに起因する磁場変動が電子ビームの位置決めに影響を与えることはない。粗動ステージ駆動系86は、主制御装置50によって制御される(図11参照)。
The screw shaft of the ball screw is driven to rotate by a stepping motor. Or you may comprise the coarse motion
微動ステージ85bは、図8の斜視図に拡大して示されるように、Y軸方向に貫通したXZ断面矩形枠状の部材から成り、重量キャンセル装置87によって、定盤84上でXY平面内で移動可能に支持されている。微動ステージ85bの側壁の外面には、補強用のリブが複数設けられている。
As shown in the enlarged perspective view of FIG. 8,
微動ステージ85bの中空部の内部には、XZ断面が矩形枠状でY軸方向に延びるヨーク88aと、ヨーク88aの上下の対向面に固定された一対の磁石ユニット88bとが設けられ、これらヨーク88aと一対の磁石ユニット88bによって、微動ステージ85bを駆動するモータの可動子88が構成されている。
Inside the hollow portion of
図9には、図7から微動ステージ85b及び符号91で示される後述する磁気シールド部材を取り去った状態が示されている。図9に示されるように、可動子88に対応して、粗動ステージ85aの一対の四角柱部分の相互間には、コイルユニットから成る固定子89が架設されている。固定子89と前述の可動子88とによって、可動子88を固定子89に対して、図9に各方向の矢印で示されるように、Y軸方向に所定ストローク、例えば50mmで移動可能で、かつX軸方向、Z軸方向、θx方向、θy方向及びθz方向に微小駆動可能な閉磁界型かつムービングマグネット型のモータ90が構成されている。本実施形態では、モータ90によって微動ステージを6自由度方向に駆動する微動ステージ駆動系が構成されている。以下、微動ステージ駆動系をモータと同一の符号を用いて、微動ステージ駆動系90と表記する。微動ステージ駆動系90は、主制御装置50によって制御される(図11参照)。
FIG. 9 shows a state in which a magnetic shield member (to be described later) indicated by
粗動ステージ85aの一対の四角柱部分の相互間には、例えば図6及び図7などに示されるように、さらに、モータ90の上面及びX軸方向の両側面を覆う状態でXZ断面逆U字状の磁気シールド部材91が架設されている。すなわち、磁気シールド部材91は、四角柱部分が延びる方向に交差する方向(Y軸方向)に延びて形成されており、モータ90の上面に非接触で対向する上面部と、モータ90の側面に非接触で対向する側面部とを備える。この磁気シールド部材91は、微動ステージ85bの中空部内に挿入された状態で、側面部のうち、長手方向(Y軸方向)の両端部の下面が粗動ステージ85aの一対の四角柱部分の上面に固定されている。また、磁気シールド部材91の側面部のうち、上記両端部の下面以外は、微動ステージ85bの内壁面のうち、底壁面(下面)に対して、非接触で対向する。すなわち、磁気シールド部材91は、可動子88の固定子89に対する移動を妨げることがない状態で、微動ステージ85bの中空部内に挿入されている。
Between the pair of quadrangular column parts of the
磁気シールド部材91としては、所定の空隙(スペース)を隔てて積層された複数層の磁性材料のフィルムによって構成されるラミネートな磁気シールド部材が用いられている。この他、透磁率の異なる2種類の材料のフィルムが交互に積層された構成の磁気シールド部材を用いても良い。磁気シールド部材91は、モータ90の上面及び側面を、可動子88の移動ストロークの全長に渡って覆っており、かつ粗動ステージ85aに固定されているので、微動ステージ85b及び粗動ステージ85aの移動範囲の全域で、上方(電子ビーム光学系側)への磁束の漏れをほぼ確実に防止することができる。
As the
重量キャンセル装置87は、図8に示されるように、微動ステージ85bの下面に上端が接続された金属製のベローズ型空気ばね(以下、空気ばねと略記する)87aと、空気ばね87aの下端に接続された平板状の板部材から成るベーススライダ87bと、を有している。ベーススライダ87bには、空気ばね87a内部の空気を、定盤84の上面に噴き出す軸受部(不図示)が設けられ、軸受部から噴出される加圧空気の軸受面と定盤84上面との間の静圧(隙間内圧力)により、重量キャンセル装置87、微動ステージ85b及び可動子88(シャトル10が粗微動ステージ85に装着された場合には、そのシャトル10等も含む)の自重が支持されている。なお、空気ばね87aには、微動ステージ85bに接続された不図示の配管を介して圧縮空気が供給されている。ベーススライダ87bは、一種の差動排気型の空気静圧軸受を介して定盤84上に非接触で支持され、軸受部から定盤84に向かって噴出された空気が、周囲に(露光室内に)漏れ出すことが防止されている。
As shown in FIG. 8, the
ここで、シャトル10を粗微動ステージ85、より正確には微動ステージ85bに着脱自在に装着するための構造について説明する。
Here, a structure for detachably mounting the
微動ステージ85bの上面には、図7に示されるように、3つの三角錐溝部材12が設けられている。この三角錐溝部材12は、例えば、平面視でほぼ正三角形の3つの頂点の位置に設けられている。この三角錐溝部材12には、後述するシャトル10に設けられた球体又は半球体が係合可能であり、この球体又は半球体とともにキネマティックカップリングを構成する。なお、図7には、3つの板部材によって構成された花弁のような三角錐溝部材12が示されているが、この三角錐溝部材12は、球体又半球体にそれぞれ点接触する三角錐溝と同じ役割を有するので、三角錐溝部材と称している。したがって、三角錐溝が形成された単一の部材を、三角錐溝部材12の代わりに用いても良い。
As shown in FIG. 7, three triangular
本実施形態では、3つの三角錐溝部材12に対応して、図6に示されるように、シャトル10に3つの球体又は半球体(本実施形態ではボール)14が設けられている。シャトル10は、平面視で正三角形の各頂点を切り落としたような六角形状で形成されている。これをさらに詳述すると、シャトル10には、平面視で3つの斜辺それぞれの中央部に切り欠き部10a、10b、10cが形成され、切り欠き部10a、10b、10cをそれぞれ外側から覆う状態で、板ばね16がそれぞれ取り付けられている。各板ばね16の長手方向の中央部にボール14がそれぞれ固定されている。三角錐溝部材12に係合される前の状態では、各ボール14は、外力を受けた場合、シャトル10の中心(図6に示されるウエハWの中心にほぼ一致)を中心とする半径方向にのみ微小移動する。
In the present embodiment, as shown in FIG. 6, three spheres or hemispheres (balls in the present embodiment) 14 are provided on the
微動ステージ85bの上方で3つの三角錐溝部材12に3つのボール14がそれぞれほぼ対向する位置に、シャトル10を移動させた後、シャトル10を降下させることにより、3つのボール14のそれぞれが、3つの三角錐溝部材12に個別に係合し、シャトル10が微動ステージ85bに装着される。この装着時に、シャトル10の微動ステージ85bに対する位置が所望の位置からずれていたとしても、ボール14が三角錐溝部材12に係合する際にその三角錐溝部材12から外力を受けて前述の如く半径方向に移動する。その結果、3つのボール14は対応する三角錐溝部材12に、常に同じ状態で係合する。一方、シャトル10を上方に移動させて、ボール14と三角錐溝部材12との係合を解除するだけで、シャトル10を微動ステージ85bから簡単に取り外す(離脱させる)ことができる。すなわち、本実施形態では3組のボール14と三角錐溝部材12との組によって、キネマティックカップリングが構成され、このキネマティックカップリングによって、シャトル10の微動ステージ85bに対する取り付け状態を常にほぼ同一状態に設定することができるようになっている。したがって、何度、取り外しても、再度、シャトル10をキネマティックカップリング(3組のボール14と三角錐溝部材12との組)を介して微動ステージ85bに装着するだけで、シャトル10と微動ステージ85bとの一定の位置関係を、再現することができる。
After moving the
シャトル10の上面には、例えば図6に示されるように、中央にウエハWより僅かに直径が大きな円形の凹部が形成され、該凹部内に不図示の静電チャックが設けられ、該静電チャックによってウエハWが静電吸着され保持されている。このウエハWの保持状態では、ウエハWの表面は、シャトル10の上面とほぼ同一面となっている。
On the upper surface of the
次に、粗微動ステージ85の位置情報を計測する位置計測系について説明する。この位置計測系は、シャトル10が微動ステージ85bに前述したキネマティックカップリングを介して装着された状態で、シャトル10の位置情報を計測する第1計測系52と、微動ステージ85bの位置情報を直接計測する第2計測系54とを含む(図11参照)。
Next, a position measurement system that measures position information of the coarse /
まず、第1計測系52について説明する。シャトル10の前述の3つの斜辺を除く3つの辺それぞれの近傍には、図6に示されるように、グレーティングプレート72a、72b、72cがそれぞれ設けられている。グレーティングプレート72a、72b、72cのそれぞれには、シャトル10の中心(本実施形態では円形の凹部の中心に一致)を中心とする半径方向とこれに直交するする方向のそれぞれを周期方向とする2次元格子がそれぞれ形成されている。例えば、グレーティングプレート72aには、Y軸方向及びX軸方向を周期方向とする2次元格子が形成されている。また、グレーティングプレート72bには、シャトル10の中心に関してY軸に対して−120度を成す方向(以下、α方向と称する)及びこれに直交する方向を周期方向とする2次元格子が形成され、グレーティングプレート72cには、シャトル10の中心に関してY軸に対して+120度を成す方向(以下、β方向と称する)及びこれに直交する方向を周期方向とする2次元格子が形成されている。2次元格子としては、それぞれの周期方向について、ピッチが例えば1μmの反射型の回折格子が用いられている。
First, the
図10(A)に示されるように、メトロロジーフレーム94の下面(−Z側の面)には、3つのグレーティングプレート72a、72b、72cのそれぞれに個別に対向可能な位置に、3つのヘッド部74a、74b、74cが固定されている。3つのヘッド部74a、74b、74cのそれぞれには、図10(B)中に各4本の矢印で示される計測軸を有する4軸エンコーダヘッドが設けられている。
As shown in FIG. 10A, on the lower surface (the surface on the −Z side) of the
これをさらに詳述すると、ヘッド部74aは、同一の筐体の内部に収容された、X軸方向及びZ軸方向を計測方向とする第1ヘッドと、Y軸方向及びZ軸方向を計測方向とする第2ヘッドとを含む。第1ヘッド(より正確には、第1ヘッドが発する計測ビームのグレーティングプレート72a上の照射点)と、第2ヘッド(より正確には、第2ヘッドが発する計測ビームのグレーティングプレート72a上の照射点)とは、同一のX軸に平行な直線上に配置されている。ヘッド部74aの第1ヘッド及び第2ヘッドは、それぞれグレーティングプレート72aを用いて、シャトル10のX軸方向及びZ軸方向の位置情報を計測する2軸リニアエンコーダ、及びY軸方向及びZ軸方向の位置情報を計測する2軸リニアエンコーダを構成する。
More specifically, the
残りのヘッド部74b、74cは、それぞれのメトロロジーフレーム94に対する向きが異なる(XY平面内における計測方向が異なる)が、第1ヘッドと第2ヘッドとを含んでヘッド部74aと同様に構成されている。ヘッド部74bの第1ヘッド及び第2ヘッドは、それぞれグレーティングプレート72bを用いて、シャトル10のα方向にXY平面内で直交する方向及びZ軸方向の位置情報を計測する2軸リニアエンコーダ、及びα方向及びZ軸方向の位置情報を計測する2軸リニアエンコーダを構成する。ヘッド部74cの第1ヘッド及び第2ヘッドは、それぞれグレーティングプレート72cを用いて、シャトル10のβ方向にXY平面内で直交する方向及びZ軸方向の位置情報を計測する2軸リニアエンコーダ、及びβ方向及びZ軸方向の位置情報を計測する2軸リニアエンコーダを構成する。
The remaining
ヘッド部74a、74b、74cそれぞれが有する第1ヘッド及び第2ヘッドのそれぞれとしては、例えば米国特許第7,561,280号明細書に開示される変位計測センサヘッドと同様の構成のエンコーダヘッドを用いることができる。
As each of the 1st head and 2nd head which each
上述した3組、合計6つの2軸エンコーダ、すなわち3つのグレーティングプレート72a、72b、72cをそれぞれ用いてシャトル10の位置情報を計測する3つのヘッド部74a、74b、74cによって、エンコーダシステムが構成され、このエンコーダシステムによって第1計測系52(図11参照)が構成されている。第1計測系52で計測される位置情報は、主制御装置50に供給される。
An encoder system is configured by the three
第1計測系52は、3つのヘッド部74a、74b、74cがそれぞれ4つの計測自由度(計測軸)を有しているので、合計12自由度の計測が可能である。すなわち、3次元空間内では、自由度は最大で6であるから、実際には、6自由度方向のそれぞれについて、冗長計測が行われ、各2つの位置情報が得られることになる。
In the
したがって、主制御装置50は、第1計測系52で計測された位置情報に基づいて、それぞれの自由度について各2つの位置情報の平均値を、それぞれの方向の計測結果とする。これにより、平均化効果により、6自由度の全ての方向について、シャトル10及び微動ステージ85bの位置情報を、高精度に求めることが可能になる。
Therefore, based on the position information measured by the
次に、第2計測系54について説明する。第2計測系54は、シャトル10が微動ステージ85bに装着されているか否かを問わず、微動ステージ85bの6自由度方向の位置情報の計測が可能である。第2計測系54は、例えば微動ステージ85bの側壁の外面に設けられた反射面にビームを照射し、その反射光を受光して微動ステージ85bの6自由度方向の位置情報を計測する干渉計システムによって構成することができる。干渉計システムの各干渉計は、メトロロジーフレーム94に不図示の支持部材を介して吊り下げ支持しても良いし、あるいは定盤84に固定しても良い。第2計測系54は、露光室81内(真空空間内)に設けられるので、空気揺らぎに起因する計測精度の低下のおそれがない。また、第2計測系54は、本実施形態では、シャトル10が微動ステージ85bに装着されていないとき、すなわちウエハの露光が行われないときに、主として、微動ステージ85bの位置、姿勢を所望の状態に維持するために用いられるので、第1計測系52に比べて計測精度は低くても良い。第2計測系54で計測される位置情報は、主制御装置50に供給される(図11参照)。なお、干渉計システムに限らず、エンコーダシステムにより、あるいはエンコーダシステムと干渉計システムとの組み合わせによって、第2計測系を構成しても良い。後者の場合、微動ステージの85bのXY平面内の3自由度方向の位置情報をエンコーダシステムで計測し、残りの3自由度方向の位置情報を干渉計システムで計測しても良い。
Next, the
第1計測系52及び第2計測系54による計測情報は、主制御装置50に送られ、主制御装置50は、第1計測系52及び/又は第2計測系54による計測情報に基づいて、粗微動ステージ85を制御する。また、主制御装置50は、第1計測系52による計測情報を、露光システム82の電子ビーム照射装置92が有する複数の光学系カラム20それぞれのステージフィードバック偏向器40の制御にも用いる。
The measurement information by the
図11には、電子ビーム露光装置100の制御系を主として構成する主制御装置50の入出力関係がブロック図にて示されている。主制御装置50は、マイクロコンピュータ等を含み、図11に示される各部を含む電子ビーム露光装置100の構成各部を統括的に制御する。
FIG. 11 is a block diagram showing the input / output relationship of the
次に、電子ビーム露光装置100で行われる、電子ビーム照射装置92が備える電子ビーム光学系のキャリブレーションに用いられる、キャリブレーションシャトル110について説明する。キャリブレーションシャトル110は、ここでは、露光室81の内部に設けられた不図示のシャトルストッカの内部に収容されている。
Next, the
図12(A)及び図12(B)には、微動ステージ85bに装着されたキャリブレーションシャトル110の平面図、及び側面図がそれぞれ示されている。キャリブレーションシャトル110は、図12(A)及び図12(B)に示されるように、基本的には、シャトル10と同様に構成されている。ただし、次の点が相違する。すなわち、キャリブレーションシャトル110の上面には、シャトル10の円形開口に比べて幾分直径の大きな所定深さの円形開口110aが形成されており、円形開口110a内にウエハWの直径より幾分大きな直径の円形プレートから成る基準板120が配置されている。基準板120は熱膨張率がウエハ等のターゲットの熱膨張率より小さい材料から成り、より好ましくは、熱膨張率が非常に小さい材料(例えばコーニング社のULE(商品名)のような超低膨張ガラス、ショット社のゼロデュア (Zerodur) (商品名)のような低膨張率のセラミックス、または炭化ケイ素(SiC)など)から成る。基準板120の表面に所定数、ここでは88個の基準マークFMが、88本のカラムセル21(光学系カラム20)の位置(例えば、光学系カラムの中心、あるいは光学系カラムが備える光学系の光軸)に対応する位置関係(配置)で形成されている。図13には、電子ビーム照射装置92の88本の光学系カラム20(カラムセル21)とキャリブレーションシャトル110の基準板120、すなわち88個の基準マークFMが形成されたマーク形成領域との大きさ及び配置の関係が平面図にて示されている。図13には、各カラムセル21が直径30mmの円形で示され、各カラムセル21内に露光領域が矩形で示されている。図13から明らかなように、本実施形態では、88本の光学系カラム20の露光領域の全てを包含する面積を、キャリブレーションシャトル110の基準板120が有している。これに対し、300mmウエハから成る基準ウエハは、基準板120より直径が小さいため、88本の光学系カラム20の露光領域の全てを包含する面積を有していない。図13において、×が付された四角は、この部分に光学系カラム20が対向しないことを示している。
FIGS. 12A and 12B respectively show a plan view and a side view of the
なお、本実施形態では、基準板120に基準マークFMを形成し、この基準板120をキャリブレーションシャトル110に取り付けているが、キャリブレーションシャトル本体に直接基準マークFMを形成しても良い。
In this embodiment, the reference mark FM is formed on the
なお、図12(A)では、88個の基準マークFMのうちの一部が、十字マークとして示されているが、実際には、基準板120上には、2次元マークから成る基準マークが、88本のカラムセル21の位置関係に対応する位置関係で形成されている。また、基準マークFMとしては、一例としてX軸方向を周期方向とする一次元格子マーク(ラインアンドスペースパターン)とY軸方向を周期方向とする一次元格子マーク(ラインアンドスペースパターン)とを含む2次元マークが用いられる。
In FIG. 12A, some of the 88 fiducial marks FM are shown as cross marks. Actually, however, fiducial marks composed of two-dimensional marks are formed on the
次に、電子ビーム光学系のキャリブレーションについて説明する。電子ビーム露光装置の露光時間は、紫外光露光装置と比べて露光時間が格段長いため、特にマルチビーム光学系では、ビームの軸の倒れ、あるいはビーム成形アパーチャプレートの多数の開口のシフトなどに起因して各ビームの、ウエハ等のターゲット表面上での照射点がXY平面内で位置ずれする。これにより、各マルチビーム光学系(光学系カラム)の像面上に形成されるビーム成形アパーチャプレートの多数の開口の像にディストーションが発生する。 Next, calibration of the electron beam optical system will be described. The exposure time of the electron beam exposure device is much longer than that of the ultraviolet light exposure device, so in the multi-beam optical system, it is caused by tilting of the beam axis or shifting of many apertures of the beam shaping aperture plate. Then, the irradiation point of each beam on the target surface such as a wafer is displaced in the XY plane. As a result, distortion is generated in the images of a large number of apertures of the beam shaping aperture plate formed on the image plane of each multi-beam optical system (optical system column).
本実施形態に係る電子ビーム露光装置100のビーム成形アパーチャプレート28の多数の開口28aの像(この像は、ArF光源を用いた液浸露光技術と、電子ビーム露光技術とを相補的に利用するコンプリメンタリ・リソグラフィにおける多数のカットパターン(あるいはビアパターン)として用いることができる。)は、設計上は、像面上で、図14(A)に示される30nmの幅でX軸方向に延びる長さ100μmの帯状の領域内に結像される筈である。しかしながら、実際には、前述したビームの軸の倒れ、あるいはビーム成形アパーチャプレート28の多数の開口28aのシフトなどに起因して、多数の開口28aの像(の形成領域)は、図14(B)に示されるように、一次傾斜成分を持っていたり、図14(C)に示されるように、二次以上の高次のディストーション成分を持っていたりする。ここで一次傾斜成分とは、複数の開口28aの像の位置ずれをフィッティング関数等を用いてフィッティングして像の位置座標の関数として表したとき、像の位置座標の一次に比例する成分のことであり、二次以上の高次のディストーション成分とは、像の位置座標の二次以上に比例する成分のことである。なお、フィッティング関数はチェビシェフ多項式などの直交多項式と非直交多項式のどちらを使用しても良い。
An image of a large number of
そこで、本実施形態では、前述したキャリブレーションシャトル110を、シャトル10の代わりに、真空チャンバ80内部の粗微動ステージ85に装着して、電子ビーム照射装置92の各光学系カラム20のキャリブレーションを行う。
Therefore, in the present embodiment, the
例えば一次傾斜成分を検出する際には、例えば図15(A)に示されるように、ビーム成形アパーチャプレート28の多数の開口28aのうち、仮想線(二点鎖線)で示される仮想の領域ER1、ER2内に位置するX軸方向の両端部の複数の開口28aを通る電子ビームのみを用いて、検出を行う。具体的には、キャリブレーションシャトル110の基準板120上に形成された88個の基準マークFMをそれぞれ構成する、図15(B)に示されるようなY軸方向を周期方向とし、X軸方向に所定長さで延びる一次元格子マークFMyに対して、領域ER1、ER2内にそれぞれ位置する複数の開口28aをそれぞれ介して電子ビームを照射する。そしてその複数の開口28aをそれぞれ介した電子ビームから成る検出ビームの一次元格子マークFMyによる反射を検出して一次元格子マークFMyのY位置の検出を行う。図15(B)では、一次傾斜成分の検出に用いられる複数の電子ビームから成る検出ビームが照射された照射領域ER1’、ER2’が概念的に示されている。照射領域ER1’及び照射領域ER2’は、実際には、同時ではなく、順次照射される。
For example, when detecting the primary gradient component, for example, as shown in FIG. 15A, a virtual region ER1 indicated by a virtual line (two-dot chain line) among a large number of
基準マークFM(一次元格子マークFMy)のY位置検出は、周知のアライメントマークの位置計測方法と同様、計測対象のマークに対して検出ビーム(複数のビームから成るビームの集合)をY方向に往復走査し、一次元格子マークFMyで発生する反射電子を前述の反射電子検出装置42(反射電子検出装置42y1、42y2の少なくとも一方)で検出することで行われる。この場合、領域ER1内に位置する複数の開口28aをそれぞれ介した個々の電子ビームで検出されるY位置の平均値が照射領域ER1’に対する検出ビームの照射によって生ずる反射電子の検出結果から求められ、領域ER2内に位置する複数の開口28aをそれぞれ介した個々の電子ビームで検出されるY位置の平均値が照射領域ER2’に対する検出ビームの照射によって生ずる反射電子の検出結果から求められる。なお、領域ER1、ER2外に存在する開口28aから射出されるビームは、検出中は、常時オフである。
In the Y position detection of the reference mark FM (one-dimensional lattice mark FMy), the detection beam (a set of beams made up of a plurality of beams) is placed in the Y direction with respect to the mark to be measured, in the same manner as the well-known alignment mark position measurement method. This is performed by reciprocating scanning and detecting the reflected electrons generated at the one-dimensional lattice mark FMy by the reflected electron detection device 42 (at least one of the reflected electron detection devices 42 y1 and 42 y2 ). In this case, the average value of the Y position detected by each electron beam through each of the plurality of
そして、照射領域ER1’、ER2’にそれぞれ照射される各検出ビームを用いて検出した一次元格子マークのY位置Y1、Y2と、各検出ビームの照射位置の設計上の照射位置X1、X2とから成る座標値(X1、Y1)、(X2,Y2)から一次傾斜成分を求めることができる。 The Y positions Y 1 and Y 2 of the one-dimensional lattice mark detected by using the detection beams irradiated to the irradiation regions ER1 ′ and ER2 ′ and the irradiation position X 1 on the design of the irradiation position of each detection beam. , X 2 , the primary gradient component can be obtained from the coordinate values (X 1 , Y 1 ), (X 2 , Y 2 ).
また、二次以上の高次のディストーション成分を検出する際には、例えば図16(A)に示されるように、ビーム成形アパーチャプレート28の多数の開口28aのうち、仮想線(二点鎖線)で示されるX軸方向に所定間隔で並んだ複数の仮想の領域ER1、ER2、……EREnを設定し、これらn個の領域内に位置する複数の開口28aを通る電子ビームのみを用いて、検出を行う。具体的には、図16(B)に示されるように前述の一次元格子マークFMyに対して、領域ER1、ER2、……ERn内にそれぞれ位置する複数の開口28aをそれぞれ介して電子ビームを照射し、その複数の開口28aをそれぞれ介した電子ビームから成る検出ビームの一次元マークFMy上の照射位置の検出(各検出ビームを用いた一次元格子マークFMyのY位置の検出)が、前述の一次傾斜成分の検出の際と同様にして行われる。図16(B)では、高次のディストーション成分の検出に用いられる複数の電子ビームから成る検出ビームが照射された照射領域ER1’、ER2’、……ERn’が概念的に示されている。実際には、照射領域ER1’、ER2’、……ERn’は、同時ではなく、順次照射される。この場合も領域ER1、ER2、……ERn外に存在する開口28aから照射されるビームは、検出中は、常時オフである。なお、図16(B)では照射領域は、5つ(この場合n=5)示されているが、照射領域の数nは、5つに限らず3つ、4つ、あるいは6つ以上のいずれであっても良く、求めたいディストーション成分の次数に応じて照射領域の数nを決めれば良い。
Further, when detecting a second or higher order distortion component, for example, as shown in FIG. 16 (A), a virtual line (two-dot chain line) among
そして、各検出ビームを用いて検出した一次元格子マークFMyのY位置Yi(i=1〜n)と、各検出ビームの照射位置の設計上の照射位置Xiとから成る座標値(Xi、Yi)の集合を、二次元座標系(X、Y)上にプロットし、近似曲線、例えば最小二乗曲線を求めることで、高次のディストーション成分を求めることができる。 Then, the coordinate value (X i ) composed of the Y position Y i (i = 1 to n) of the one-dimensional lattice mark FMy detected using each detection beam and the design irradiation position Xi of the irradiation position of each detection beam. , Y i ) are plotted on a two-dimensional coordinate system (X, Y), and an approximate curve, for example, a least square curve, is obtained, whereby a higher-order distortion component can be obtained.
上述のようにして求めた各光学系カラム20の多数(5000)の開口28aの像の一次傾斜成分又は高次ディストーション成分から、当該光学系カラム20から射出される5000本のビームの設計上の照射位置からのY軸方向に関する位置ずれを求めることができる。したがって、例えば実際のコンプリメンタリ・リソグラフィにおいて、ウエハW上に形成されたX軸方向を周期方向とするラインアンドスペースパターンに対するカットパターンを各光学系カラム20から射出される多数の電子ビームを用いて形成する際に、ウエハW(微動ステージ85b)をY軸方向に走査しつつ、上記のY軸方向に関する位置ずれを考慮して、各ビームの照射タイミング(オン・オフ)を制御すれば、前述のディストーションの影響を受けることなく、所望の位置にカットパターンを形成することが可能になる。また、ビームの設計上の照射位置からのX軸方向に関する位置ずれは、ステージフィードバック偏向器40を制御(電極に印加する電圧を変更して調整)することにより低減することができる。
The design of the 5000 beams emitted from the
また、本実施形態では、上記のビーム成形アパーチャプレート28の多数の開口28aの像の一次傾斜成分又は高次のディストーション成分の検出に際して得られる基準マークFMからの反射電子検出信号(マーク検出信号)のコントラストが最も高くなるように、主制御装置50が、例えば電磁レンズ36A〜38Bに供給する電流を調整することとしても良い。これにより、各光学系カラム20の収差補正も可能となる。また、主制御装置50は、マーク検出信号の2階微分を求めることで、各光学系カラム20のフォーカス調整(フォーカスキャリブレーション)を行うこととしても良い。
以上のように本実施形態では、ビームがウエハを照射する位置やディストーション、フォーカス等の照射状態を求め、キャリブレーションすることができる。
In the present embodiment, the backscattered electron detection signal (mark detection signal) from the reference mark FM obtained when detecting the primary inclination component or the higher-order distortion component of the image of the
As described above, in the present embodiment, the position where the beam irradiates the wafer and the irradiation state such as distortion and focus can be obtained and calibrated.
本実施形態における、ウエハに対する処理の流れは、次の通りである。 In the present embodiment, the processing flow for the wafer is as follows.
まず、電子線レジストが塗布された露光前のウエハ(便宜上、ウエハW1と表記する)が、計測室(不図示)内で、シャトル(便宜上、シャトル101と表記する)に載置され、シャトル101の静電チャックによって吸着される。そして、そのウエハW1に対して、シャトル101に対する概略(ラフ)位置計測、フラットネス計測などの事前計測が、計測室内の計測システム(不図示)によって行われる。
First, the pre-exposure the electron beam resist is coated wafer (for convenience, referred to as wafer W 1) is, within the measurement chamber (not shown), the shuttle (for convenience, referred to as the
次いで、ウエハW1を保持したシャトル101が、例えば搬送システム(不図示)によって、チャンバ80に設けられたロードロック室を介して露光室81内に搬入され、露光室81内の搬送系(不図示)によって所定の第1待機位置(例えば前述のシャトルストッカの複数段の収納棚のうちの1つ)に搬送される。
Then, the
次いで、露光室81においては、シャトル交換動作、すなわちシャトルと一体でのウエハの交換動作が以下のようにして行われる。
Next, in the
シャトル101の搬入時に露光が行われていたウエハ(便宜上、ウエハW0と表記する)の露光が終了すると、搬送系により、露光済みのウエハW0を保持するシャトル(便宜上、シャトル100と表記する)が、微動ステージ85bから取り外され、所定の第2待機位置に搬送される。第2待機位置は、前述したシャトルストッカの複数段の収納棚のうちの別の1つであるものとする。
Wafer exposed during loading of the
なお、微動ステージ85bからシャトル100が取り外されるのに先立って、第2計測系54(図11参照)の計測情報に基づく、微動ステージ85bの6自由度方向の位置、姿勢のフィードバック制御が、主制御装置50によって開始され、次に第1計測系52(図11参照)の計測情報に基づく、シャトル101と一体の微動ステージ85bの位置制御が開始されるまでの間、微動ステージ85bの6自由度方向の位置、姿勢は所定の基準状態に維持される。
In advance to the
次いで、露光室81内の搬送系により、シャトル101が粗微動ステージ85の上方に向かって搬送され、微動ステージ85bに装着される。このとき、前述の如く、微動ステージ85bの6自由度方向の位置、姿勢は基準状態に維持されているので、シャトル101を、キネマティックカップリングを介して微動ステージ85bに装着するだけで、電子ビーム照射装置92(電子ビーム光学系)とシャトル101との位置関係が所望の位置関係となる。そして、先に説明した概略位置計測の結果を考慮して、微動ステージの85bの位置を微調整することで、微動ステージ85bに装着されたシャトル101上のウエハW1に形成された88個のショット領域のそれぞれに対応してスクライブライン(ストリートライン)に形成された少なくとも各1つのアライメントマークに対して、電子ビーム光学系から電子ビームを確実に照射することが可能となる。したがって、少なくとも各1つのアライメントマークからの反射電子が反射電子検出装置42x1、42x2、42y1、42y2の少なくとも1つで検出され、ウエハW1の全点アライメント計測が行われ、この全点アライメント計測の結果に基づいて、ウエハW1上の複数のショット領域に対し、電子ビーム照射装置92を用いた露光が開始される。
Then, the transport system in the
上記の全点アライメント計測及び露光と並行して、第2待機位置にあるシャトル100の露光室81からの搬出及び前述の計測室への搬送が行われる。これについての詳細説明は省略する。
In parallel with all points alignment measurement and exposure described above, it is unloaded and conveyed to the above-mentioned measurement chamber from the
露光室81内では、ウエハW1に対する露光が行われている間に、事前計測が終了した次の露光対象のウエハを保持するシャトル10が露光室内に搬入され、前述の第1待機位置で待機する。そして、ウエハW1に対する露光が終了すると、前述のシャトルと一体でのウエハの交換動作が行われ、以下、上述と同様の処理が繰り返される。
Within the
本実施形態では、上述したような処理の流れにより、露光室81ではシャトルの交換及び露光処理動作が行われるが、露光処理動作が行われていない時間を利用して、主制御装置50の指示に応じ、露光室81内の搬送系により、キャリブレーションシャトル110が、シャトルストッカから粗微動ステージ85の上方に搬送され、微動ステージ85bに装着される。そして、そのキャリブレーションシャトル110を用いて、前述した電子ビーム光学系のキャリブレーションが行われる。
In the present embodiment, shuttle exposure and exposure processing operations are performed in the
本実施形態に係る電子ビーム露光装置100では、電子ビーム光学系のキャリブレーションは、装置メンテナンス後、ウエハの露光開始前、あるいはウエハの露光終了毎又は複数枚のウエハの露光終了毎などの所定時間経過後のタイミングで、露光が行われていないときに行われる。
In the electron
以上説明したように、本実施形態に係るキャリブレーションシャトル110によると、電子ビーム照射装置92の88本の光学系カラム20(カラムセル21)の位置関係に対応する位置関係(配置)で88個の基準マークFMが基準板120の表面に形成されている。このため、非露光時等のシャトル10が粗微動ステージ85に装着されていないときに、キャリブレーションシャトル110を、キネマティックカップリングを介して粗微動ステージ85に装着し、基準板120の複数(88個)の基準マークFMが電子ビーム照射装置92の88本の光学系カラム20(カラムセル21)に対向する位置に微動ステージ85bを位置決めする。そして、前述した手順で、88本の光学系カラム20のそれぞれで前述した基準マークFMを構成するYマークFMyのY位置の検出を行うことで、88本の光学系カラム20から照射される電子ビームの所定面(基準板120の上面)上での照射位置の位置関係を検出する。特に、本実施形態では、88本の光学系カラム20の全てについて、各光学系カラム20から照射される電子ビームのウエハ上での照射位置の位置関係を、キャリブレーションシャトル110を所定位置に位置決めした状態で一度にかつ短時間で検出することが可能になる。そして、露光の際に、ウエハを保持するシャトル10が装着された微動ステージ85bをY軸方向に移動しつつ、88本の光学系カラム20からウエハに照射されるビームの偏向状態と照射タイミングとの少なくとも一方を制御することで、88本の光学系カラム20から照射される各ビームのウエハ上での照射位置を補正することができる。
As described above, according to the
また、例えばコンプリメンタリ・リソグラフィを行うに際しては、各光学系カラム20について、それぞれが有するビーム成形アパーチャプレート28の複数の開口28aの像の形成領域のディストーション成分(一次傾斜成分及び二次以上の高次成分の少なくとも一方)の検出を、キャリブレーションシャトル110を用いて前述した手順で簡単に行うことができる。このように、本実施形態に係るキャリブレーションシャトル110を用いることで電子ビーム照射装置92の各光学系カラム20から照射される電子ビームの照射位置の検出を短時間で行うことが可能になる。また、上記のディストーション成分の検出により得られた反射電子の検出結果に基づいて、各光学系カラム20の収差(フォーカスを含む)を必要に応じてキャリブレーションすることもできる。
Further, for example, when performing complementary lithography, for each
そして、露光の際に、ウエハを保持するシャトル10が装着された微動ステージ85bをY軸方向に移動しつつ、88本の光学系カラム20のそれぞれからウエハに照射される複数のビームの偏向状態と照射タイミングとの少なくとも一方を個別に制御することで、例えばArF液浸露光装置を用いたダブルパターニングなどによりウエハ上の例えば88個のショット領域のそれぞれに予め形成されたX軸方向を周期方向とする微細なラインアンドスペースパターンに対して所望の位置にカットパターンを形成する、高精度かつ高スループットな露光が可能になる。
During the exposure, the deflection state of a plurality of beams irradiated to the wafer from each of the 88
《変形例》
上記実施形態では、電子ビーム光学系(88本の光学系カラム20)のキャリブレーション用に、キャリブレーションシャトル110が用いられるものとしたが、これに限らず、粗微動ステージ85が電子ビーム光学系のキャリブレーション用の部材を備えていても良い。例えば、図17に示されるように、微動ステージ85b上に駆動機構140によって、両向き矢印Vで示されるように上下動可能なキャリブレーションプレート130を設け、該キャリブレーションプレート130により、電子ビーム光学系のキャリブレーションを行うようにしても良い。なお、駆動機構140は、実際には駆動軸(上下動軸)のみによって構成されるものではないが、図17では、図示の便宜上から駆動機構140が単なる軸として示されている。駆動機構140によってキャリブレーションプレート130は、図17中に仮想線(二点鎖線)で示される第1位置と、実線で示される第2位置との間で駆動される。第1位置にキャリブレーションプレート130があるとき、シャトル10は、支障なくキネマティックカップリングによって微動ステージ85bに装着できる。また、第2位置は、その上面が、キネマティックカップリングによって微動ステージ85bに装着された前述のキャリブレーションシャトル110の上面と同一高さとなる位置に定められている。
<Modification>
In the above embodiment, the
キャリブレーションプレート130は、熱膨張率が非常に小さい材料を素材とする円板状の部材から成り、その上面に、基準板120と同じ間隔で複数の基準マークFMが形成されている。ここで、キャリブレーションプレート130の直径が基準板120の直径以上である場合には、前述のキャリブレーションシャトル110を用いる場合と同様に微動ステージ85bを停止した状態でキャリブレーションプレート130を用いた電子ビーム照射装置92の88本の光学系カラム20のキャリブレーションが行われる。
The
この一方、キャリブレーションプレート130の直径が基準板120の直径より小さい場合には、主制御装置50は、図18の平面図に模式的に示されるように、キャリブレーションプレート130(微動ステージ85b)を、XY平面内でステップ移動しつつ(図18中の矢印参照)、電子ビーム照射装置92の電子ビーム光学系(88本の光学系カラム20)のキャリブレーションを行う必要がある。図18中の4つの円は、それぞれ微動ステージ85bのステップ移動により、電子ビーム照射装置92に対向して位置決めされたキャリブレーションプレート130の位置を概念的に示す。ここで、実際には、微動ステージ85bの可動な範囲内で88本の光学系カラム20のキャリブレーションが可能となる程度の直径をキャリブレーションプレート130が有していることは勿論である。
On the other hand, when the diameter of the
上述した変形例によると、電子ビーム照射装置92の電子ビーム光学系のキャリブレーションを、キャリブレーションプレート130を用いて行うことができる。したがって、電子ビーム光学系のキャリブレーションを行うために、キャリブレーションシャトル110を微動ステージ85bに装着する必要がない。この点において、本変形例では、電子ビーム照射装置92の各光学系カラム20から照射される電子ビームの照射状態の検出を含む電子ビーム光学系のキャリブレーションを短時間で行うことが可能になる。
According to the modified example described above, the calibration of the electron beam optical system of the electron
なお、上述したキャリブレーションシャトル110では、基準板120に88本の光学系カラム20のキャリブレーション用の88個の基準マークFMが形成されているものとしたが、この88個の基準マークFMとともに、事前アライメント計測で用いられるアライメント検出系で検出可能な基準マークを形成しても良い。
In the above-described
なお、上記実施形態では、X軸方向の所定幅の帯状領域内に複数の開口28aが形成されたビーム成形アパーチャプレート28を用いる場合について説明したが、このビーム成形アパーチャプレート28に代えて、図19に示されるビーム成形アパーチャプレート28’を用いても良い。ビーム成形アパーチャプレート28’は、X軸方向に延びる所定幅の帯状領域内に複数の開口28aが形成されるとともに、その帯状領域から所定距離離れたY軸方向に延びる所定幅の帯状領域内に複数の開口28bが形成された円板部材から成る。複数の開口28bは、複数の開口28aと同一の配置及び同一大きさ、かつ同一数の開口から成るが、全体として図19における反時計回りに90度回転している。
In the above-described embodiment, the case where the beam shaping
この場合、ビーム成形アパーチャプレート28’に対応して、1次ビーム成形板26として、ビーム成形アパーチャプレート28’の複数の開口28a及び複数の開口28bにそれぞれ対応する位置に、X軸方向に延びるスリット開口及びY軸方向に延びるスリット開口が形成されたものが用いられる。この場合、非対称照明光学系34と1次ビーム成形板26との間に、1次ビーム成形板26への電子ビームEB1の照射位置を調整する電磁偏向器が設けられる。なお、Y軸方向に伸びるスリット開口に電子ビームEB1を照射する場合には、非対称照明光学系34(四重極静電偏向器)の各電極に印加する電圧の組み合わせを光軸周りに90度ずらせば良い。
In this case, corresponding to the beam shaping
また、ビーム成形アパーチャプレート28’の複数の開口28bの像の一次傾斜成分及び高次ディストーション成分の検出は、基準板120上の各基準マークFMを構成するX軸方向を周期方向とする一次元格子マークを計測対象とすることで、前述の複数の開口28aの像の一次傾斜成分及び高次ディストーション成分の検出と同様にして行うことができる。勿論、この場合には、Y軸方向に離れた複数の仮想の領域内に存在する複数の開口28bを介した検出ビームを用いて、その一次元格子マークのX位置が、各Y位置で検出されることになる。
Further, detection of the primary inclination component and the higher-order distortion component of the image of the plurality of
また、上記実施形態では、電子ビーム照射装置92が備える電子ビーム光学系を構成する88本の光学系カラム20のそれぞれがマルチビーム光学系である場合について説明したが、これに限らず、各光学系カラムは、シングルビーム光学系であっても良い。かかる場合にも、前述と同様に、88本の光学系カラム20から基準板120上の88個の基準マークFMに電子ビームを照射して、各基準マークの位置検出を行うことで、各光学系カラム20から照射される電子ビームのウエハ上での照射位置の位置関係を取得し、その管理を行うことができる。
Moreover, although the said embodiment demonstrated the case where each of the 88
また、上記実施形態では、微動ステージ85bが、粗動ステージ85aに対して6自由度方向に移動可能な場合について説明したが、これに限らず、微動ステージはXY平面内でのみ移動可能であっても良い。この場合、微動ステージの位置情報を計測する第1計測系52及び第2計測系54も、XY平面内の3自由度方向に関する位置情報を計測可能であっても良い。
In the above embodiment, the case where the
なお、上記実施形態では、第1計測系52を、エンコーダシステムで構成する場合について説明したが、これに限らず、第1計測系52を、干渉計システムによって構成しても良い。
In the above embodiment, the case where the
なお、上記実施形態では、電子ビーム照射装置92がメトロロジーフレーム94と一体で、3つの吊り下げ支持機構95a、95b、95cを介して真空チャンバの天板(天井壁)から吊り下げ支持されるものとしたが、これに限らず、電子ビーム照射装置92は、床置きタイプのボディによって支持されても良い。また、上記実施形態では、真空チャンバ80の内部に、露光システム82の全体が収容された場合について説明したが、これに限らず、露光システム82のうち、電子ビーム照射装置92の鏡筒93の下端部を除く部分を、真空チャンバ80の外部に露出させても良い。
In the above-described embodiment, the electron
なお、上記実施形態では、ターゲットが半導体素子製造用のウエハである場合について説明したが、本実施形態に係る電子ビーム露光装置100は、ガラス基板上に微細なパターンを形成してマスクを製造する際にも好適に適用できる。また、上記実施形態では、荷電粒子ビームとして電子ビームを使用する電子ビーム露光装置について説明したが、露光用の荷電粒子ビームとしてイオンビーム等を用いる露光装置にも上記実施形態を適用することができる。
In addition, although the said embodiment demonstrated the case where a target was a wafer for semiconductor element manufacture, the electron
なお、上記実施形態及び上記変形例(以下、上記実施形態等と称する)では、露光装置が、マルチビーム光学系から成るマルチカラムタイプの光学系を有する電子ビーム露光装置(荷電粒子ビーム光学系)である場合について、説明したが、上記実施形態等に係るキャリブレーションシャトル又はキャリブレーションプレート、あるいはキャリブレーションシャトル又はキャリブレーションプレートを用いるキャリブレーション方法は、シングルカラムタイプのシングルビーム光学系を有する電子ビーム露光装置、シングルカラムタイプのマルチビーム光学系を有する電子ビーム露光装置、マルチカラムタイプのシングルビーム光学系を有する電子ビーム露光装置などであっても好適に適用することができる。例えば、かかる露光装置の光学系が前述したビーム成形アパーチャプレート28と同様のビーム成形アパーチャプレートを有している場合、そのビーム成形アパーチャプレートの多数の開口のシフトなどに起因する、多数の開口の像(の形成領域)が有する一次傾斜成分、及び二次以上の高次のディストーション成分など、マルチビーム光学系からターゲットに照射される複数のビームの照射状態の検出を、前述したキャリブレーションシャトル又はキャリブレーションプレートを用いて前述と同様に短時間で行うことができる。この場合も、上記のビーム成形アパーチャプレートの多数の開口の像の一次傾斜成分又は高次のディストーション成分の検出に際して得られる基準マークFMからの反射電子検出信号(マーク検出信号)のコントラストが最も高くなるように、例えば光学系が有する電磁レンズに供給する電流や静電レンズに印加する電圧を調整することで、光学系の収差補正も可能である。また、主制御装置50は、マーク検出信号の2階微分を求めることで、光学系のフォーカス調整(フォーカスキャリブレーション)を行うこととしても良い。
In the embodiment and the modified examples (hereinafter referred to as the embodiment and the like), the exposure apparatus has an electron beam exposure apparatus (charged particle beam optical system) having a multi-column type optical system composed of a multi-beam optical system. However, the calibration shuttle or calibration plate according to the above-described embodiment or the like, or the calibration method using the calibration shuttle or calibration plate is an electron beam having a single column type single beam optical system. The present invention can also be suitably applied to an exposure apparatus, an electron beam exposure apparatus having a single column type multi-beam optical system, an electron beam exposure apparatus having a multi-column type single beam optical system, and the like. For example, when the optical system of the exposure apparatus has a beam shaping aperture plate similar to the beam shaping
また、上記実施形態等では、露光装置が、電子ビーム露光装置(荷電粒子ビーム光学系)である場合について、説明したが、上記実施形態等に係るキャリブレーションシャトル又はキャリブレーションプレート、あるいはキャリブレーションシャトル又はキャリブレーションプレートを用いるキャリブレーション方法は、マルチカラムタイプの紫外光露光装置又は真空紫外光露光装置は勿論、シングルカラムタイプの紫外光露光装置又は真空紫外光露光装置であっても複数のビームをウエハ等のターゲットに照射する露光装置であれば、適用が可能である。この場合、キャリブレーションシャトル等の基準マークにマーク検出系から所定波長の光が検出ビームとして照射され、その基準マークから発生する反射成分として、反射光(回折光を含む)が検出され、その検出結果に基づいて検出ビームの照射状態が求められることになる。
また、コンプリメンタリ・リソグラフィを構成する露光技術は、ArF光源を用いた液浸露光技術と、荷電粒子ビーム露光技術との組み合わせに限られず、例えば、ラインアンドスペースパターンをArF光源やKrF等のその他の光源を用いたドライ露光技術で形成しても良い。
In the above-described embodiment, etc., the case where the exposure apparatus is an electron beam exposure apparatus (charged particle beam optical system) has been described. However, the calibration shuttle, the calibration plate, or the calibration shuttle according to the above-described embodiment, etc. Alternatively, the calibration method using the calibration plate is not limited to a multi-column type ultraviolet light exposure apparatus or vacuum ultraviolet light exposure apparatus, but also a single column type ultraviolet light exposure apparatus or vacuum ultraviolet light exposure apparatus. Any exposure apparatus that irradiates a target such as a wafer is applicable. In this case, a reference mark such as a calibration shuttle is irradiated with light of a predetermined wavelength from the mark detection system as a detection beam, and reflected light (including diffracted light) is detected as a reflection component generated from the reference mark, and the detection is performed. Based on the result, the irradiation state of the detection beam is obtained.
In addition, the exposure technology that constitutes complementary lithography is not limited to the combination of the immersion exposure technology using an ArF light source and the charged particle beam exposure technology. For example, the line and space pattern may be changed to other types such as an ArF light source and KrF. You may form by the dry exposure technique using a light source.
半導体素子などの電子デバイス(マイクロデバイス)は、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、前述した実施形態に係る電子ビーム露光装置及びその露光方法によりウエハに対する露光(設計されたパターンデータに従ったパターンの描画)を行うリソグラフィステップ、露光されたウエハを現像する現像ステップ、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去るエッチングステップ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くレジスト除去ステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。この場合、リソグラフィステップで、上記実施形態の露光装置を用いて前述の露光方法を実行することで、ウエハ上にデバイスパターンが形成されるので、高集積度のマイクロデバイスを生産性良く(歩留まり良く)製造することができる。特に、リソグラフィステップで、前述したコンプリメンタリ・リソグラフィを行い、その際に上記実施形態の露光装置を用いて前述の露光方法を実行することで、より高集積度の高いマイクロデバイスを製造することが可能になる。
An electronic device (microdevice) such as a semiconductor element includes a step of designing a function and performance of the device, a step of manufacturing a wafer from a silicon material, exposure to the wafer by the electron beam exposure apparatus and the exposure method according to the above-described embodiment ( Lithography step that performs pattern drawing in accordance with designed pattern data), development step that develops exposed wafer, etching step that removes exposed members other than resist remaining portions by etching, etching is completed This is manufactured through a resist removal step for removing the resist that is no longer necessary in
以上説明したように、本発明に係る基準部材及びキャリブレーション方法は、ビームをターゲットに照射する露光装置で用いるのに適している。 As described above, the reference member and the calibration method according to the present invention are suitable for use in an exposure apparatus that irradiates a target with a beam.
10…シャトル、20…光学系カラム、100…電子ビーム露光装置、110…キャリブレーションシャトル、120…基準板、85b…微動ステージ、W…ウエハ、FM…基準マーク。
DESCRIPTION OF
Claims (22)
前記ステージから前記保持部材が取り外された状態で、前記光学系に対向して配置される基準マークが形成された基準部材。 A reference member used in an exposure apparatus having an optical system for irradiating a target to a target held on a stage via a holding member,
A reference member on which a reference mark is formed so as to face the optical system in a state where the holding member is removed from the stage.
前記マーク形成領域は、前記ターゲットより大きい請求項1に記載の基準部材。 A mark forming region on which the reference mark is formed;
The reference member according to claim 1, wherein the mark formation region is larger than the target.
複数の前記基準マークは、複数の前記光学系カラムの位置関係と対応する位置関係で前記マーク形成領域に形成される請求項3に記載の基準部材。 The optical system has a plurality of optical system columns,
The reference member according to claim 3, wherein the plurality of reference marks are formed in the mark formation region in a positional relationship corresponding to a positional relationship between the plurality of optical system columns.
前記ステージから前記保持部材が取り外された状態で、請求項1〜8のいずれか一項に記載の基準部材を前記光学系に対向して位置づけることと、
前記基準マークに前記ビームを照射し、前記基準マークから発生する反射成分を検出し、その検出結果に基づいて前記ビームの照射状態を求めることと、
を含むキャリブレーション方法。 A calibration method used in an exposure apparatus having an optical system for irradiating a beam onto a target held on a stage via a holding member,
With the holding member removed from the stage, positioning the reference member according to any one of claims 1 to 8 to face the optical system;
Irradiating the beam to the reference mark, detecting a reflection component generated from the reference mark, and obtaining an irradiation state of the beam based on a detection result;
Calibration method including:
前記ステージに装着された前記保持部材に保持されたターゲットに前記荷電粒子ビームを照射して露光を行う際に、前記ステージを移動しつつ、前記照射状態に基づいて、前記光学系から前記ターゲットに照射される前記荷電粒子ビームの偏向状態及び照射タイミングの少なくとも一方を制御して前記荷電粒子ビームの前記ターゲット上での照射状態を補正することを、さらに含む請求項9に記載のキャリブレーション方法。 The exposure apparatus is a charged particle beam exposure apparatus using a charged particle beam,
When performing exposure by irradiating the charged particle beam to the target held by the holding member mounted on the stage, the optical system moves from the optical system to the target while moving the stage. The calibration method according to claim 9, further comprising: correcting at least one of a deflection state and an irradiation timing of the charged particle beam to be irradiated to correct the irradiation state of the charged particle beam on the target.
前記光学系は、複数の光学系カラムを有し、
前記ステージから前記保持部材が取り外された状態で、複数の前記光学系カラムのうち少なくとも一部の光学系カラムの位置関係と対応する位置関係で形成された複数の基準マークを有する基準部材を、前記光学系に対向して位置させることと、
前記少なくとも一部の光学系カラムから対向する前記基準部材の複数の前記基準マークにビームをそれぞれ照射し、複数の前記基準マークのそれぞれから発生する反射成分を個別に検出し、その検出結果に基づいて前記少なくとも一部の複数の光学系カラムからそれぞれ照射される前記ビームの前記一面上での照射位置の位置関係の情報を求めることと、
を含むキャリブレーション方法。 A calibration method used in an exposure apparatus having an optical system for irradiating a beam onto a target held on a stage via a holding member,
The optical system has a plurality of optical system columns,
A reference member having a plurality of reference marks formed in a positional relationship corresponding to the positional relationship of at least some of the optical system columns among the plurality of optical system columns in a state where the holding member is removed from the stage. Being positioned opposite the optical system;
A beam is irradiated to each of the plurality of reference marks of the reference member facing from at least a part of the optical system columns, and a reflection component generated from each of the plurality of reference marks is individually detected, and based on the detection result Obtaining positional information of irradiation positions on the one surface of the beam respectively irradiated from the at least some of the plurality of optical system columns;
Calibration method including:
前記求めることでは、前記マルチビーム光学系のそれぞれから照射されるビームの前記一面上での照射位置の位置関係の情報を求める請求項11〜16のいずれか一項に記載のキャリブレーション方法。 Each of the optical system columns of the exposure apparatus has a multi-beam optical system that can irradiate a plurality of charged particle beams that can be individually turned on and off and can be deflected,
The calibration method according to any one of claims 11 to 16, wherein in the obtaining, information on a positional relationship between irradiation positions on the one surface of the beams irradiated from the multi-beam optical systems is obtained.
前記求めることでは、前記ビーム成形アパーチャプレートの複数の前記開口の形成領域を複数に分割し、その複数の分割領域の少なくとも2つの分割領域に属する開口を介して、前記荷電粒子ビームを分割領域毎に前記基準部材の対応する前記基準マークに照射し、前記基準マークから発生する反射荷電粒子を検出し、その検出結果に基づいて複数の前記開口の像の形成領域の一次傾斜成分及び二次以上の高次成分の少なくとも一方を、複数の前記ビームの前記位置関係の情報として求める請求項17に記載のキャリブレーション方法。 Each of the multi-beam optical systems has a beam shaping aperture plate having a plurality of openings arranged in a band-shaped region extending in a predetermined direction,
In the obtaining, the plurality of openings forming regions of the beam shaping aperture plate are divided into a plurality of divided regions, and the charged particle beam is divided into divided regions through openings belonging to at least two divided regions of the plurality of divided regions. The reflected reference particles generated from the reference mark are detected by irradiating the reference mark corresponding to the reference member, and the primary gradient component and the second order or more of the image forming regions of the plurality of openings are detected based on the detection result. The calibration method according to claim 17, wherein at least one of the higher-order components is determined as information on the positional relationship among the plurality of beams.
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