JP2017118852A - ノンアルコール飲料 - Google Patents

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雄大 松本
Takehiro Matsumoto
雄大 松本
孝博 大平
Takahiro Ohira
孝博 大平
純 牛久
Jun Ushiku
純 牛久
康子 藤原
Yasuko Fujiwara
康子 藤原
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Abstract

【課題】飲みやすさと味の厚みが増強されたノンアルコール飲料及びその製造方法、並びにノンアルコール飲料において味の厚みと飲みやすさを増強する方法の提供。
【解決手段】水溶性食物繊維及び/又はナトリウム、並びにコラーゲンとを含有するノンアルコール飲料であって、前記水溶性食物繊維の含有量は0.75〜3.00w/v%であり、前記水溶性食物繊維の含有量に対する前記コラーゲンの含有量の比率(コラーゲンの含有量/水溶性食物繊維の含有量)は0.0003〜0.0060であり、前記ナトリウムの含有量は0.003〜0.080w/v%未満であり、ナトリウムの含有量に対する前記コラーゲンの含有量の比率(コラーゲンの含有量/ナトリウムの含有量)は0.015〜0.20である、ノンアルコール飲料。
【選択図】なし

Description

本発明は、水溶性食物繊維及び/又はナトリウムを含有するノンアルコール飲料並びにその飲みやすさと味の厚み(後味)の改善方法に関する。
消費者の食に対する健康志向の高まりに対応すべく、特定保健用食品をはじめとした、身体の生理学的機能等に良い影響を与える保健機能成分を含有する食品に関する研究が活発に行われている。ノンアルコール飲料に関しても例外ではなく、様々な保健機能成分を含有する飲料について、研究開発が進められている。
本発明者は、水溶性食物繊維を含有するノンアルコール飲料は、水溶性食物繊維特有の平坦な香味により、飲みにくく、味の厚みに欠けるという課題があることを見出した。そして、ナトリウムを含有するノンアルコール飲料についても、ナトリウム特有の香味が後味に残ることにより、飲みにくく、味の厚みに欠けるという課題があることを見出した。
本発明は、飲みやすさと味の厚みが増強されたノンアルコール飲料及びノンアルコール飲料の飲みやすさと後味の改善方法を提供することを目的とする。
以上に鑑み本発明者は、ノンアルコール飲料に関し、水溶性食物繊維及び/又はナトリウムと組み合わせる成分に着目して検討を実施した。その結果、水溶性食物繊維及びナトリウムに特有の風味上の問題は、コラーゲンの配合により対処できることを見出した。このような知見に基づいて本発明を完成させた。
本発明の実施の形態は、限定されないが、以下を提供する。
(1)水溶性食物繊維及び/又はナトリウム、並びにコラーゲンとを含有するノンアルコール飲料であって、
前記水溶性食物繊維の含有量は0.75w/v%以上3.00w/v%以下であり、前記水溶性食物繊維の含有量に対する前記コラーゲンの含有量の比率(前記コラーゲンの含有量/前記水溶性食物繊維の含有量)は0.0003以上0.0060以下であり、及び/又は
前記ナトリウムの含有量は0.003w/v%以上0.080w/v%未満であり、ナトリウムの含有量に対する前記コラーゲンの含有量の比率(前記コラーゲンの含有量/前記ナトリウムの含有量)は0.01以上1.00以下である、
前記ノンアルコール飲料。
(2)前記水溶性食物繊維の含有量は1.00w/v%以上2.00w/v%未満である、(1)に記載のノンアルコール飲料。
(3)前記水溶性食物繊維の含有量に対する前記コラーゲンの含有量の比率は0.0003以上0.0030以下である、(1)又は(2)に記載のノンアルコール飲料。
(4)前記水溶性食物繊維は難消化性デキストリンである、(1)〜(3)のいずれかに記載のノンアルコール飲料。
(5)前記ナトリウムの含有量は0.03w/v%以上0.05w/v%未満である、(1)〜(4)のいずれかに記載のノンアルコール飲料。
(6)前記ナトリウムの含有量に対する前記コラーゲンの含有量の比率は0.010以上0.125以下である、(1)〜(5)のいずれかに記載のノンアルコール飲料。
(7)前記ナトリウムはクエン酸三ナトリウムに由来する、(1)〜(6)のいずれかに記載のノンアルコール飲料。
(8)水溶性食物繊維及び/又はナトリウムを含有するノンアルコール飲料の味の厚みと飲みやすさを増強する方法であって、
前記水溶性食物繊維の含有量は0.75w/v%以上3.00w/v%以下であり、前記ノンアルコール飲料における前記水溶性食物繊維の含有量に対するコラーゲンの含有量の比率(前記コラーゲンの含有量/前記水溶性食物繊維の含有量)が0.00003以上0.0006以下となるようコラーゲンを含有させ、及び/又は
前記ナトリウムの含有量は0.003w/v%以上0.080w/v%未満であり、前記ノンアルコール飲料における前記ナトリウムの含有量に対するコラーゲンの含有量の比率(前記コラーゲンの含有量/前記ナトリウムの含有量)が0.01以上1.00以下となるようにコラーゲンを含有させる、
ことを含む、前記方法。
(9)前記水溶性食物繊維の含有量は1.00w/v%以上2.00w/v%未満である、(8)に記載の方法。
(10)前記水溶性食物繊維の含有量に対する前記コラーゲンの含有量の比率は0.0003以上0.0030以下である、(8)又は(9)に記載の方法。
(11)前記水溶性食物繊維は難消化性デキストリンである、(8)〜(10)のいずれかに記載の方法。
(12)前記ナトリウムの含有量は0.03w/v%以上0.05w/v%未満である、(8)〜(11)のいずれかに記載の方法。
(13)前記ナトリウムの含有量に対する前記コラーゲンの含有量の比率は0.010以上0.125以下である、(8)〜(12)のいずれかに記載の方法。
本発明に係るノンアルコール飲料は、飲料中に含まれる水溶性食物繊維及び/又はナトリウムに対して所定の比率でコラーゲンを含有するため、水溶性食物繊維及び/又はナトリウムとコラーゲンの相乗効果により飲みやすさと味の厚みが増強される。
以下、本発明の実施の形態について説明する。本明細書において、「飲みやすさ」とは飲料を飲んだときに味の引っかかりがないことをいい、「味の厚み」とは味覚種類が多く、飲料として飲み応えがあることを意味する。
<ノンアルコール飲料>
本発明の実施の形態は、水溶性食物繊維及び/又はナトリウム、並びにコラーゲンとを含有するノンアルコール飲料を提供する。本明細書において、ノンアルコール飲料とは、エタノール含有量が1.00v/v%未満の飲料であり、炭酸飲料、果汁入り飲料、野菜汁入り飲料、健康飲料、ビールテイスト飲料、チューハイテイスト飲料、カクテルテイスト飲料、及び梅酒テイスト飲料等の様々な飲料が含まれる。ノンアルコール飲料において、エタノール含有量が少なくなればなるほど、水溶性食物繊維及び/又はナトリウムに由来する課題が明確に現れ得る。よって、本実施形態に係るノンアルコール飲料は、エタノール含有量が好ましくは、0.80v/v%未満、さらに好ましくは、0.10v/v%未満であり、顕著な効果(飲みやすさと味の厚みの増強)を発揮することとなる。
本明細書において、ノンアルコール飲料のエタノール含有量は、国税庁所定分析法(平19国税庁訓令第6号、平成19年6月22日改訂)に記載される方法によって測定することができる。また、エタノールの含有量が極めて微量の場合は、ガスクロマトグラフィー(GC)を用いて測定することができる。
本明細書において、「ビールテイスト飲料」とは、ビール様(風)飲料とも称され、ビール飲料のような味わいを奏する、つまり、ビール飲料を飲用したような感覚を飲用者に与えるノンアルコール飲料である。詳細には、エタノール含有量を所定値未満に抑えつつ、後記する麦汁、甘味料、香料、苦味料等を添加することにより、ビール飲料の味わいを奏するように調製される飲料である。なお、「ビール飲料」とは、一般的には、麦芽、ホップ及び水を発酵させることにより作られる飲料である。
本明細書において、「チューハイテイスト飲料」とは、チューハイ様(風)飲料とも称され、チューハイ飲料のような味わいを奏する、つまり、チューハイ飲料を飲用したような感覚を飲用者に与えるノンアルコール飲料である。詳細には、エタノール含有量を所定未満に抑えつつ、後記する果汁、果汁フレーバー、甘味料、香料、酸味料等を添加することにより、チューハイ飲料の味わいを奏するように調製される飲料である。なお、「チューハイ飲料」とは、一般的には、アルコール飲料(例えば、焼酎等)に果汁、炭酸水等を混ぜ合わせることにより作られる飲料である。
本明細書において、「カクテルテイスト飲料」とは、カクテル様(風)飲料とも称され、カクテル飲料のような味わいを奏する、つまり、カクテル飲料を飲用したような感覚を飲用者に与えるノンアルコール飲料である。詳細には、エタノール含有量を所定値未満に抑えつつ、後記する果汁、果汁フレーバー、甘味料、香料、酸味料等を添加することにより、カクテル飲料の味わいを奏するように調製される飲料である。なお、「カクテル飲料」とは、一般的には、アルコール飲料(例えば、各種蒸留酒やリキュール等)に、果汁、果実、香辛料、甘味料、炭酸水等を混ぜ合わせることにより作られる飲料である。
本明細書において、「梅酒テイスト飲料」とは、梅酒様(風)飲料とも称され、梅酒飲料のような味わいを奏するように調製される飲料である。なお、「梅酒飲料」とは、一般的には、アルコール飲料(例えば、各種蒸留酒等)に、梅と甘味料等とを一緒に漬け込むことにより作られる飲料である。
(水溶性食物繊維)
本明細書において、水溶性食物繊維とは、人間の消化酵素では消化されない食品中の多糖類を主体とした高分子成分の総体のうち水溶性のものをいう。そして、水溶性食物繊維は、整腸作用や血糖値上昇抑制作用等を有すること知られ、食品の素材として広く利用されている。
水溶性食物繊維としては、難消化性デキストリン、ポリデキストロース及びグアーガム分解物などを用いることができるが、これらに限定されるものではなく、前記したもの以外にも、ペクチン、グルコマンナン、アルギン酸、ラミナリン、フコイジン、カラギーナンなどを用いることができる。その中でも、難消化性デキストリン及びポリデキストロ―スを好適に用いることができ、特に、実施例に示されるように難消化性デキストリンをより好適に用いることができる。ポリデキストロースは、トウモロコシから作られた水溶性食物繊維であり、ブドウ糖、ソルビトールを混ぜ合わせ、クエン酸を加えることにより生成することができる。なお、グアーガム分解物は、グアー豆を酵素で分解することにより生成することができる。難消化性デキストリンは、澱粉の加水分解・熱分解により生成され、各種アミラーゼ、特にヒトの消化酵素によっても分解されない成分を有するものである。
水溶性食物繊維は、天然又は商業的に入手可能な素材から当業者に知られた方法により調製したものを用いてもよいが、商業上入手可能なものを使用することもできる。商業上入手可能な水溶性食物繊維としては、例えば、難消化性デキストリンやポリデキストロース等が挙げられる。
本発明の実施の形態において、ノンアルコール飲料の水溶性食物繊維の含有量は、0.75w/v%以上3.00w/v%以下の範囲に設定される。水溶性食物繊維の含有量が0.75w/v%未満では、前記した水溶性食物繊維の有用な作用を十分に発揮させることができないだけでなく、コラーゲンとの組み合わせによる効果を十分に発揮できない。一方、水溶性食物繊維の含有量が3.00w/v%を超えると、コラーゲンとの組み合わせによる効果が飽和するとともに、摂取した人のおなかをゆるくさせてしまう可能性がある。前記した作用や増強効果の発揮を確実なものとするためには、水溶性食物繊維の含有量は、0.75w/v%以上であることが好ましく、1.00w/v%以上であることが特に好ましく、そして飲料としてより好適なものとするためには、3.00w/v%以下、好ましくは2.00w/v%未満であることが好ましい。
(ナトリウム)
本明細書において、ナトリウムは、ノンアルコール飲料に含まれる全てのナトリウムを意味し、飲料に各種塩類が含まれる場合、当該当塩類由来のナトリウムの合計をいう。コラーゲンとの組み合わせによる効果を発揮させるために、ノンアルコール飲料におけるナトリウムの含有量は、0.003w/v%以上0.08w/v%未満であることが好ましい。飲料としてより好適なものとするためには、0.03w/v%以上0.05w/v%未満であることが特に好ましい。
一態様として、クエン酸三ナトリウム(クエン酸トリナトリウム、示性式:Na(CO(COO)、分子量:258)をナトリウム源として用いることができる。クエン酸三ナトリウムは、心地よい塩味と香味を示し、酸味料、pH調整剤、調味料、香料、又は保存料等として食品に添加されることがある。
(コラーゲン)
コラーゲンとは、タンパク質の一種で、からだを構成する全タンパク質の約30%を占めている。体内コラーゲンのうち40%は皮膚に、20%は骨や軟骨に存在し、その他は血管や内臓など全身に広く分布している。コラーゲンは、アミノ酸(グリシン、プロリン、ヒドロシキプロリンなど)がつながったポリペプチド鎖の3本からなるらせん構造を有しており、「皮膚」「骨・軟骨」を構成する必須の物質として知られている。コラーゲンは、一般的には、健康感のある素材として認識されている。コラーゲンは、魚やブタ等の天然素材から調製することできるが、より簡便には市販品を用いることができる。
本発明の実施形態においては、ノンアルコール飲料における水溶性食物繊維の含有量に対するコラーゲンの含有量の比率が特定の範囲となるように、コラーゲンの含有量を設定することができる。水溶性食物繊維の含有量に対するコラーゲンの含有量の比率(コラーゲンの含有量(w/v%)/水溶性食物繊維の含有量(w/v%))は、0.0003以上0.0060以下とすることができる。水溶性食物繊維の含有量に対するコラーゲンの含有量の比率が0.0003未満では、水溶性食物繊維とコラーゲンの組み合わせによる効果が得られない。一方、水溶性食物繊維の含有量に対するコラーゲンの含有量の比率が0.0060を超えると、飲みやすさの増強効果が得られず、逆に飲み難くなってしまう。前記した味の厚みの増強効果を確保しつつ、飲みやすさの増強効果を確実なものとするためには、水溶性食物繊維の含有量に対するコラーゲンの含有量の比率は0.0003以上0.0030以下であること好ましい。
本発明の実施形態においては、ノンアルコール飲料におけるナトリウムの含有量に対するコラーゲンの含有量の比率が特定の範囲となるように、コラーゲンの含有量を設定することができる。ナトリウムの含有量に対するコラーゲンの含有量の比率(コラーゲンの含有量(w/v%)/ナトリウムの含有量(w/v%))は0.01以上1.00以下とすることができる。ナトリウムの含有量に対するコラーゲンの含有量の比率が当該範囲外の場合、コラーゲンとの組み合わせによる効果が得られないことがある。当該比率は、より好ましくは0.010以上0.125以下である。
なお、ノンアルコール飲料中の水溶の性食物繊維、ナトリウム及びコラーゲンの含有量や比率については、高速クロマトグラフィー(HPLC)等の公知の分析の分析装置により分析し、算出することができる。
(その他の原料)
本発明の実施形態に係るノンアルコール飲料においては、本発明の所望の効果が阻害されない範囲でその他の原料を用いてもよい。その他の原料として、例えば、飲料として通常配合される着色料、甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、苦味料、塩類など(以下、これらを単に添加剤ということがある。)を添加することもできる。着色料としては、例えば、カラメル色素、クチナシ色素、果汁色素、野菜色素、合成色素などを用いることができる。甘味料としては、例えば、果糖ブドウ糖液糖、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトース、グリコーゲンやデンプンなどを用いることができる。高甘味度甘味料としては、例えば、アセスルファムK、スクラロース、アスパルテームなどを用いることができる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどを用いることができる。また、苦味料としては、例えば、イソ−α酸、ローホップ、ヘキサホップ、テトラホップなどを用いることができ、塩類としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどを用いることができる。更に、レモンや梅といった各種果汁や各種果汁フレーバーを用いることもできる。なお、各種果汁は、例えば、ストレート果汁、濃縮果汁、濃縮還元果汁、果汁エキス等、といった従来公知の形態で添加すればよい。
また、本実施形態に係るノンアルコール飲料においては、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で、麦汁を添加することもできる。そして、麦汁は、各種麦芽または各種麦芽エキスを水と混合することにより調製すればよい。また、麦芽以外の原料として、大麦及び/又は小麦等(例えば、大麦、小麦、豆類、米類、いも類、とうもろこし及びその他の穀類からなる群より選択される1種以上)を使用することもできる。
本発明の実施形態に係るノンアルコール飲料は、非発泡性であってもよいし、発泡性であってもよい。ここで、本実施形態における非発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.5kgf/cm未満であることをいい、発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.5 kgf/cm以上であることをいう。なお、発泡性とする場合、ガス圧の上限は2.4kgf/cmとするのが好ましい。これよりもガス圧が高くなると炭酸の刺激が強くなり過ぎてしまうため好ましくない。
以上説明したように、本実施形態に係るノンアルコール飲料は、飲料中に含まれる水溶性食物繊維及び/又はナトリウムに対して所定の比率でコラーゲンを含有することにより、水溶性食物繊維及び/又はナトリウムの香味とコラーゲンの香味との相乗効果で飲みやすさと味の厚みを増強することができる。
なお、本実施形態に係るノンアルコール飲料は、水溶性食物繊維を所定量含有することにより、食物繊維の摂取不足を補うことが可能な飲料として好適なものとなり、整腸作用や血糖値上昇抑制作用といった有用な作用を十分に発揮することができる。つまり、本実施形態に係るノンアルコール飲料は、前記の有用な作用を十分に発揮しながら、飲みやすさと味の厚みを増強することができる。
<ノンアルコール飲料の製造方法>
本発明の実施形態に係るノンアルコール飲料の製造方法は、水溶性食物繊維及び/又はナトリウムと、コラーゲンを添加する工程を含むことを特徴とする。当該添加工程では、ノンアルコール飲料における水溶性食物繊維の含有量が0.75w/v%以上3.00w/v%以下(好ましくは1.00w/v%以上2.00w/v%未満)となるように水溶性食物繊維を添加するとともに、コラーゲンの含有量の比率(コラーゲンの含有量/水溶性食物繊維の含有量)が0.0003以上0.0060以下(好ましくは0.0003以上0.0030以下)となるようにコラーゲンを添加する。或いは、当該添加工程では、ノンアルコール飲料におけるナトリウムの含有量が0.003w/v%以上0.080w/v%未満(好ましくは0.03w/v%以上0.05w/v%未満)となるようにナトリウムを添加するとともに、コラーゲンの含有量の比率(コラーゲンの含有量/ナトリウムの含有量)が0.01以上1.00以下となるようにコラーゲンを添加する。
この添加工程は、ノンアルコール飲料の製造工程中のいずれかの段階で行えばよい。例えば、ノンアルコール飲料の原料を混合する際に行うことができる。水溶性食物繊維及び/又はナトリウム並びにコラーゲンを添加する前、同時、及び/又は後の任意のタイミングで、所定量の水及び上記で説明したその他の原料(果汁、着色料、酸味料、甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、苦味料、塩類など)を添加することができる。これらの添加の有無及び添加量は適宜設定することができる。
本発明の実施形態に係るノンアルコール飲料の製造方法について、以下の例を用いてより詳細に説明する。当該製造方法は、水及びその他の原料(果汁、着色料、酸味料、甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、苦味料、塩類など)が投入された混合タンクに、水溶性食物繊維及び/又はナトリウムと、コラーゲンとを前記した含有量及び比率となるように添加する工程S1と、添加工程S1により得られる混合液をろ過する工程S2と、ろ過工程S2により得られるろ過液を殺菌する工程S3と、殺菌工程S3において得られる殺菌済のろ過液をビンや缶、ペットボトルなどの容器に充填する工程S4と、充填工程S4においてろ過液が充填された容器を容器ごと殺菌する工程S5とを含む。
添加工程S1は、各成分をよく混合するために、攪拌機などにより撹拌しながら行うことができる。ろ過工程S2は、一般的なフィルター又はストレーナーを用いて行うことができる。殺菌工程S3は、処理速度等の観点から、プレート殺菌によって行うことができるが、同様の処理を行うことができるのであればこれに限定されることなく適用可能である。充填工程S4は、飲料品の製造において通常行われる程度にクリーン度を保ったクリーンルームにて充填するのが好ましい。殺菌工程S5は、所定の温度及び所定の時間でろ過液を容器ごと加熱することにより行うことができる。なお、殺菌工程S3と殺菌工程S5を行わない無殺菌充填を行うことも可能である。また、発泡性のノンアルコール飲料を製造する場合は、例えば、殺菌工程S3と充填工程S4の間にカーボネーションを行ってもよい。
以上説明したように、本発明の実施形態に係るノンアルコール飲料の製造方法は、水溶性食物繊維及び/又はナトリウムに対して所定の比率でコラーゲンを添加する添加工程を含むことにより、水溶性食物繊維及び/又はナトリウムの香味とコラーゲンの香味との相乗効果で、飲みやすさやと味の厚みが増強されたノンアルコール飲料を製造することができる。
なお、本実施形態に係るノンアルコール飲料の製造方法は、水溶性食物繊維を所定量添加することにより、食物繊維の摂取不足を補うことが可能な飲料として好適であるとともに、整腸作用や血糖値上昇抑制作用といった有用な作用を十分に発揮することができるノンアルコール飲料を製造することができる。そして、本実施形態に係るノンアルコール飲料の製造方法は、ナトリウムとしてクエン酸ナトリウムを所定量添加することにより、クエン酸化合物が有する健康感を付与したノンアルコール飲料を製造することができる。つまり、本実施形態に係るノンアルコール飲料の製造方法は、前記の有用な作用を十分に発揮しながら、飲みやすさと味の厚みが増強されたノンアルコール飲料を製造することができる。
<飲みやすさと味の厚みの増強方法>
本発明の実施の形態は、水溶性食物繊維及び/又はナトリウムを含有するノンアルコール飲料の飲みやすさと味の厚みを増強する方法を提供する。当該方法は、水溶性食物繊維を0.75w/v%以上3.00w/v%以下(好ましくは1.00w/v%以上2.00w/v%未満)含有するノンアルコール飲料に、水溶性食物繊維の含有量に対するコラーゲンの含有量の比率(コラーゲン/水溶性食物繊維の含有量)が0.0003以上0.0060以下(好ましくは0.0003以上0.0030以下)となるようにコラーゲンを含有させること、及び/又はナトリウムを0.003w/v%以上0.080w/v%未満(好ましくは0.03w/v%以上0.05w/v%未満)含有するノンアルコール飲料に、ナトリウムの含有量に対するコラーゲンの含有量の比率(前記コラーゲンの含有量/前記ナトリウムの含有量)が0.01以上1.00以下(好ましくは0.010以上0.125以下)となるようにコラーゲンを含有させることを含んでなる。
以上説明したように、実施形態に係る飲みやすさと味の厚みの増強方法は、水溶性食物繊維を含有することにより、整腸作用や血糖値上昇抑制作用といった有用な作用を発揮する飲料に、当該水溶性食物繊維及び/又はナトリウムに対して所定の比率でコラーゲンを含有させることにより、水溶性食物繊維及び/又はナトリウムの香味とコラーゲンの香味との相乗効果を発揮させ、飲みやすさと味の厚みを増強させることができる。
なお、本発明の実施形態に係るノンアルコール飲料及びその製造方法、ならびに飲みやすさと味の厚みの増強方法において、明示していない特性や条件については、従来公知のものであればよく、本発明の効果を奏する限りにおいて、限定されないことは言うまでもない。
以下の実施例において、比較例を明示しながら、本発明の実施の形態について説明する。本実施例は、本発明の理解を目的として示されるものであり、本発明を当該実施例の範囲に限定することを意図するものではない。また、当業者は、本発明の技術的思想の範囲内で、当該実施例の態様を変更することが可能である。
[実施例1]水溶性食物繊維とコラーゲンの組み合わせ
1.サンプルの調製
難消化性デキストリン、コラーゲン、及びその他の原料(ナトリウム、クエン酸)を、表1〜13に従って、所定量配合し、蒸留水を加えて総量が350mlとなるように調製し、所定のガス圧(20℃:1.84kgf/cm)となるように炭酸ガスを内包させ、試験用のサンプルとした。各サンプルのエタノール含有量は、いずれも0.005v/v%未満であった。
2.官能評価
製造したサンプルについて、よく訓練された専門のパネル5名が官能評価を行った。
(味の厚み)
以下の基準に従って、専門のパネルがそれぞれ0〜4点の5段階で点数付けし、その平均値を算出した。
4点:非常に好ましい味の厚みがある。
3点:かなり好ましい味の厚みがある。
2点:味の厚みがある。
1点:ほとんど味の厚みがない。
0点:全く味の厚みがない。
味の厚みが増強されたか否かは、各サンプルの点数(平均値)から基準サンプルの点数(平均値)を差し引いた値(「評価対象となるサンプルの味の厚みの点数(平均値)」−「基準サンプルの味の厚みの点数(平均値)」)により判断した。差し引いた後の値が0.3以上の場合に味の厚みが増強された(合格)と判断した。
(飲みやすさ)
以下の基準に従って、よく訓練された専門のパネルがそれぞれ0〜4点の5段階評価で点数付けし、その平均値を算出した。
4点:非常に飲みやすい。
3点:かなり飲みやすい。
2点:飲みやすい。
1点:若干、飲み難い。
0点:飲み難い。
飲みやすさが増強されたか否かは、各サンプルの点数(平均値)から基準サンプルの点数(平均値)を差し引いた値(「評価対象となるサンプルの飲みやすさの点数(平均値)」−「基準サンプルの飲みやすさの点数(平均値)」)により判断した。差し引いた後の値が0.5以上の場合に飲みやすさが増強された(合格)と判断した。
(総合評価)
各サンプルの総合評価(官能検査)を行った。ここでいう総合評価とは、サンプルの香味が全体として、ノンアルコール飲料として好ましいかどうかを評価することをいう。ノンアルコール飲料としての評価について、よく訓練された専門のパネル5名が下記評価基準に則って0〜4点の5段階評価で独立点数付けし、その平均値を算出した。
4点:ノンアルコール飲料として非常に好ましい香味である。
3点:ノンアルコール飲料としてかなり好ましい香味である。
2点:ノンアルコール飲料として好ましい香味である。
1点:ノンアルコール飲料として許容できる香味である。
0点:ノンアルコール飲料として不適な香味である。
評価が1.0以上のものをノンアルコール飲料として好適である(合格)と判断した。
結果を表1〜13に示す。表1には、基準サンプル(コラーゲンを配合しない)No.1−1〜1−7についての結果を示す。表2には、コラーゲン含有量を一定(0.003w/v%)とし、難消化性デキストリンの含有量を変化させたNo.2−1〜2−7に係るサンプルについての結果を示す。No.2−1〜2−7に係るサンプルの味の厚み増強効果と飲みやすさ増強効果は、各サンプルについての味の厚みと飲みやすさの点数から、それぞれの基準サンプルNo.1−1〜1−7の点数を差し引くことにより算出した。表3には、水溶性食物繊維の含有量を一定(1.50w/v%)とし、コラーゲンの含有量を変化させたNo.3−1〜3−7に係るサンプルについての結果を示す。No.3−1〜3−7に係るサンプルの味の厚み増強効果と飲みやすさ増強効果は、各サンプルについての味の厚みと飲みやすさの点数から、基準サンプルNo.1−5の点数を差し引くことにより算出した。表4には、基準サンプル(コラーゲンを配合せず、ナトリウム含有量を一定(0.08w/v%)とし、難消化性デキストリンの含有量を変化させた)No.4−1〜4−12についての結果を示す。表5には、ナトリウムの含有量(0.08w/v%)とコラーゲンの含有量を一定(0.003w/v%)とし、難消化性デキストリンの含有量を変化させたNo.5−1〜5−12に係るサンプルについての結果を示す。No.5−1〜5−8に係るサンプルの味の厚み増強効果と飲みやすさ増強効果は、各サンプルについての味の厚みと飲みやすさの点数から、それぞれの基準サンプルNo.4−1〜4−8の点数を差し引くことにより算出した。表6には、ナトリウムの含有量(0.08w/v%)と難消化性デキストリンの含有量を一定(1.50w/v%)とし、コラーゲンの含有量を変化させたNo.6−1〜6−7に係るサンプルについての結果を示す。No.6−1〜6−7に係るサンプルの味の厚み増強効果と飲みやすさ増強効果は、各サンプルについての味の厚みと飲みやすさの点数から、それぞれの基準サンプルNo.4−5の点数を差し引くことにより算出した。表7には、基準サンプル(コラーゲンを配合せず、クエン酸の含有量を変化させた)No.7−1〜7−7についての結果を示す。表8には、基準サンプル(コラーゲンの含有量を一定(0.003w/v%)とし、クエン酸の含有量を変化させた)No.8−1〜8−7に係るサンプルについての結果を示す。No.8−1〜8−7に係るサンプルの味の厚み増強効果と飲みやすさ増強効果は、各サンプルについての点数から、それぞれの基準サンプルNo.7−1〜7−7の点数を差し引くことにより算出した。表9には、難消化性デキストリンの含有量(1.50w/v%)とコラーゲンの含有量を一定(0.003w/v%)とし、クエン酸の含有量を変化させたNo.9−1〜9−7に係るサンプルについての結果を示す。No.9−1〜9−7に係るサンプルの味の厚み増強効果と飲みやすさ増強効果は、各サンプルについての味の厚みと飲みやすさの点数から、それぞれの基準サンプルNo.8−1〜8−7の点数を差し引くことにより算出した。表10には、難消化性デキストリンの含有量(1.50w/v%)とコラーゲンの含有量を一定(0.005w/v%)とし、クエン酸の含有量を変化させたNo.10−1〜10−7に係るサンプルについての結果を示す。No.10−1〜10−7に係るサンプルの味の厚み増強効果と飲みやすさ増強効果は、各サンプルについての味の厚みと飲みやすさの点数から、それぞれの基準サンプルNo.8−1〜8−7の点数を差し引くことにより算出した。表11には、難消化性デキストリンの含有量(3.00w/v%)とコラーゲンの含有量を一定(0.003w/v%)とし、クエン酸の含有量を変化させたNo.11−1〜11−7に係るサンプルについての結果を示す。No.11−1〜11−7に係るサンプルの味の厚み増強効果と飲みやすさ増強効果は、各サンプルについての味の厚みと飲みやすさの点数から、それぞれの基準サンプルNo.8−1〜8−7の点数を差し引くことにより算出した。
なお、表中の「比率」とは、「コラーゲンの含有量(w/v%)/水溶性食物繊維の含有量(w/v%)」のことである。表中の「比率」は、小数点第5位を四捨五入している。そして、上記で言及した事項であるが、味の厚みの増強効果及び飲みやすさの増強効果に関する値は、評価対象となるサンプルの飲みやすさの点数(平均値)から基準サンプルの飲みやすさの点数(平均値)を差し引いた値である。なお、表中の評価項目の点数については、小数点第2位を四捨五入している。
表2に示すNo.2−2〜2−7に係るサンプル、表3に示すNo.3−2〜3−6に係るサンプル、表5に示すNo.5−2〜5−8に係るサンプル、及び表6に示すNo.6−2〜6−6に係るサンプルは、本発明の要件を満たしていたので、味の厚みの増強効果、飲みやすさの増強効果、のいずれもが概ね合格の評価となった。また、これらのサンプルは、総合評価においても飲料として好適であるという評価となった。更に、これらのサンプルの中でも、No.2−4〜2−7に係るサンプル、No.3−3〜3−5に係るサンプル、No.5−4〜5−8に係るサンプル、及びNo.6−3〜6−5に係るサンプルは、コラーゲンの比率が本発明の好ましい要件を満たしていたので、味の厚み及び飲みやすさが特に増強されたと評価された。その中でも、No.2−4、2−5に係るサンプル、No.3−3〜3−5に係るサンプル、No.5−4、5−5、5−8に係るサンプル、No.6−3〜6−5に係るサンプルは、水溶性食物繊維の含有量が本発明の好ましい要件を満たしていたので、総合評価においても飲料として優秀であるという評価となった。
これに対し、No.1−1〜1−7に係るサンプル、No.2−1に係るサンプル、No.3−1、3−7に係るサンプル、No.4−1〜4−8に係るサンプル、No.5−1に係るサンプル、No.6−1、6−7に係るサンプルは、本発明の要件を満たしていなかったので、味の厚み増強効果または飲みやすさ増強効果の少なくとも一方の効果が得られなかった。これは、No.1−1〜1−7に係るサンプル、No.2−1に係るサンプル、No.3−1に係るサンプル、No.4−1〜4−8に係るサンプル、及びNo.6−1に係るサンプルがコラーゲンを含まなかったためであり、No.3−7に係るサンプル、No.5−1に係るサンプル、No.6−7に係るサンプルの水溶性食物繊維の含有量に対するコラーゲンの含有量の比率が本発明の規定する範囲外であったためである。
クエン酸を含有するの飲料に関する効果を見たのが、表7、表8、表9、表10、表11であり、クエン酸が0.0以上3.0w/v%以下では、水溶性食物繊維とコラーゲンを0.0003以上0.0060以下の比で存在させることにより、No.9−6、9−7、11−6、及び11−7については効果が少し弱いものの、概ねいずれのサンプルにおいて味の厚みを増強できるとともに、飲みやすさについても増強できることが確認された。
ナトリウム及びクエン酸を含有する飲料の実施例が表12及び表13であり、味の厚みを増強できるとともに、飲みやすさについても増強できることが確認された。ここで、No.12−1、12−2、12−5、12−6、13−1、13−2、13−5、13−6に係るサンプルの味の厚み増強効果と飲みやすさ増強効果は、各サンプルについての味の厚みと飲みやすさの点数から、基準サンプルNo.1−5の点数を差し引くことにより算出した。No.12−3、12−4、12−7、12−8、13−3、13−4、13−6、13−7に係るサンプルの味の厚み増強効果と飲みやすさ増強効果は、各サンプルについての味の厚みと飲みやすさの点数から、基準サンプルNo.1−7の点数を差し引くことにより算出した。No.12−9に係るサンプルの味の厚み増強効果と飲みやすさ増強効果は、当該サンプルについての味の厚みと飲みやすさ点数から、基準サンプルNo.1−2の点数を差し引くことにより算出した。
以上説明したように、ノンアルコール飲料の水溶性食物繊維の含有量に対して、コラーゲンの含有量の比率が所定の数値範囲にとなるようにコラーゲンを添加することにより、味の厚みを増強できるとともに、飲みやすさについても増強でき、全体としても香味の優れた飲料を提供できることが確認された。
[実施例2]ナトリウムとコラーゲンの組み合わせ
1.サンプルの調製
ナトリウムとしてクエン酸三ナトリウム、コラーゲン、及びその他の原料(難消化性デキストリン)を、表14〜19に従って、所定量配合し、蒸留水を加えて総量が350mlとなるように調製し、所定のガス圧(20℃:1.84kgf/cm)となるように炭酸ガスを内包させ、実施例用のサンプルとした。各サンプルのエタノール含有量は、いずれも0.005v/v%未満であった。
2.官能評価
製造したサンプルの味の厚み、飲みやすさ、及び総合評価を、実施例1に示した方法により評価した。結果を表14〜19に示す。表中の「比率」とは、「コラーゲンの含有量(w/v%)/クエン酸三ナトリウムの含有量(w/v%)」、又は「コラーゲンの含有量(w/v%)/ナトリウムの含有量(w/v%)」を示している。表中の「比率」は、小数点第6位を四捨五入している。そして、上記で言及した事項であるが、味の厚みの増強効果及び飲みやすさの増強効果に関する値は、評価対象となるサンプルの飲みやすさの点数(平均値)から基準サンプルの飲みやすさの点数(平均値)を差し引いた値である。ここで、No.15−1〜15−7に係るサンプルの味の厚み増強効果と飲みやすさ増強効果は、各サンプルについての味の厚みと飲みやすさの点数から、それぞれの基準サンプルNo.14−1〜14−7の点数を差し引くことにより算出した。No.16−1〜16−7に係るサンプルの味の厚み増強効果と飲みやすさ増強効果は、各サンプルについての味の厚みと飲みやすさの点数から、基準サンプルNo.14−3の点数を差し引くことにより算出した。No.18−1〜18−12に係るサンプルの味の厚み増強効果と飲みやすさ増強効果は、各サンプルについての味の厚みと飲みやすさの点数から、それぞれの基準サンプルNo.17−1〜17−12の点数を差し引くことにより算出した。No.19−1〜19−4に係るサンプルの味の厚み増強効果と飲みやすさ増強効果は、各サンプルについての味の厚みと飲みやすさの点数から、基準サンプルNo.17−5の点数を差し引くことにより算出した。なお、表中の評価項目の点数については、小数点第2位を四捨五入している。
表15に示すNo.15−2〜15−7に係るサンプル、表16に示すNo.16−2〜16−7に係るサンプル、および、表18に示すNo.18−2〜18−12に係るサンプル、表19に示すNo.19−2〜19−7に係るサンプルは、本発明の要件を満たしていたので、味の厚み及び飲みやすさの増強効果のいずれも合格と評価された。また、これらのサンプルは、総合評価においても飲料として好適であると評価された。
更に、これらのサンプルの中でも、No.15−4〜15−6に係るサンプル、No.16−2〜16−5に係るサンプル、No.18−4〜18−8、18−10〜18−12に係るサンプル、No.19−2〜19−6に係るサンプルは、コラーゲンの比率が本発明の好ましい要件を満たしていたので、味の厚み及び飲みやすさの増強効果、並びに総合評価について特に高く評価された。
これに対し、No.14−1〜14−7に係るサンプル、No.16−1に係るサンプル、No.17−1〜17−12に係るサンプルは、コラーゲンを含まないため、味の厚み及び飲みやすさの少なくとも一方が増強されなかった。
以上説明したように、ノンアルコール飲料のナトリウムの含有量に対して、コラーゲンの含有量の比率が所定の数値範囲に該当するようにコラーゲンを添加することにより、味の厚み及び飲みやすさを増強することができ、香味の優れた飲料を提供できることが確認された。

Claims (13)

  1. 水溶性食物繊維及び/又はナトリウム、並びにコラーゲンとを含有するノンアルコール飲料であって、
    前記水溶性食物繊維の含有量は0.75w/v%以上3.00w/v%以下であり、前記水溶性食物繊維の含有量に対する前記コラーゲンの含有量の比率(前記コラーゲンの含有量/前記水溶性食物繊維の含有量)は0.0003以上0.0060以下であり、及び/又は
    前記ナトリウムの含有量は0.003w/v%以上0.080w/v%未満であり、ナトリウムの含有量に対する前記コラーゲンの含有量の比率(前記コラーゲンの含有量/前記ナトリウムの含有量)は0.01以上1.00以下である、
    前記ノンアルコール飲料。
  2. 前記水溶性食物繊維の含有量は1.00w/v%以上2.00w/v%未満である、請求項1に記載のノンアルコール飲料。
  3. 前記水溶性食物繊維の含有量に対する前記コラーゲンの含有量の比率は0.0003以上0.0030以下である、請求項1又は2に記載のノンアルコール飲料。
  4. 前記水溶性食物繊維は難消化性デキストリンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のノンアルコール飲料。
  5. 前記ナトリウムの含有量は0.03w/v%以上0.05w/v%未満である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のノンアルコール飲料
  6. 前記ナトリウムの含有量に対する前記コラーゲンの含有量の比率は0.010以上0.125以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のノンアルコール飲料。
  7. 前記ナトリウムはクエン酸三ナトリウムに由来する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のノンアルコール飲料
  8. 水溶性食物繊維及び/又はナトリウムを含有するノンアルコール飲料の味の厚みと飲みやすさを増強する方法であって、
    前記水溶性食物繊維の含有量は0.75w/v%以上3.00w/v%以下であり、前記ノンアルコール飲料における前記水溶性食物繊維の含有量に対するコラーゲンの含有量の比率(前記コラーゲンの含有量/前記水溶性食物繊維の含有量)が0.0003以上0.0060以下となるようコラーゲンを含有させ、
    前記ナトリウムの含有量は0.003w/v%以上0.080w/v%以下であり、前記ノンアルコール飲料における前記ナトリウムの含有量に対するコラーゲンの含有量の比率(前記コラーゲンの含有量/前記ナトリウムの含有量)が0.01以上1.00以下となるようにコラーゲンを含有させる、
    ことを含む、前記方法。
  9. 前記水溶性食物繊維の含有量は1.00w/v%以上2.00w/v%未満である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記水溶性食物繊維の含有量に対する前記コラーゲンの含有量の比率は0.0003以上0.0030以下である、請求項8又は9に記載の方法。
  11. 前記水溶性食物繊維は難消化性デキストリンである、請求項8〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記ナトリウムの含有量は0.03w/v%以上0.05w/v%未満である、請求項8〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記ナトリウムの含有量に対する前記コラーゲンの含有量の比率は0.010以上0.125以下である、請求項8〜12のいずれか1項に記載の方法。
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