JP2017116072A - シール装置及び回転機械 - Google Patents

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Seiji Saburi
誠司 佐部利
中庭 彰宏
Teruhiro Nakaniwa
彰宏 中庭
伸一郎 得山
Shinichiro Tokuyama
伸一郎 得山
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Abstract

【課題】凹部の容積及び凹部の配設密度を小さくすることなく、回転軸の不安定振動を抑制するために必要な流体の摩擦力を増加させて、回転軸の不安定振動を抑制することの可能なシール装置及び回転機械を提供する。【解決手段】シール装置本体8から延出することで、凹部12に連通する開口部13を区画しており、かつ凹部12の内径うち、最も大きい内径よりも回転軸2の回転方向Bにおいて、回転軸2の外周面2aと対向する開口部13の端の開口幅を小さくする延出部14を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、シール装置及び回転機械に関する。
回転機械のうちの1つとして、気体を圧縮する遠心圧縮機が広く知られている。遠心圧縮機は、回転軸と、回転体の周囲に配置されたケーシング等の環状の静止体と、を備えており、回転体と静止体との間には隙間が設けられている。
このため、回転軸と静止体との間には、流体(作動流体)が流入することを抑制するシール装置が設けられている。
遠心圧縮機の場合、シール装置は、インペラの入口の口金部、多段インペラの各段間、及び多段インペラの最終段に設けられたバランスピストン部等に設けられている。シール装置としては、例えば、ラビリンスシールやダンパーシール等が用いられている。
ラビリンスシールは、静止体から回転軸に向かって突出する複数の突出部を含む。ラビリンスシールは、複数の突出部の先端近傍を流れる流体に圧力損失を生じさせることにより、流体の漏れを低減する。
ラビリンスシールは、ダンパーシールよりも流体の漏れ量を低減する効果を大きくすることが可能である。
ダンパーシールとしては、例えば、ハニカムシールやホールパターンシール等が知られている。
ホールパターンシールは、回転軸と対向する部分に設けられた複数の穴と、該穴間に配置され、回転軸の外周面に近接する対向面と、を有する。ホールパターンシールは、ラビリンスシールと比較して減衰効果が大きく、回転軸の振動の安定化の点で優位である。
特許文献1には、シール面に複数の孔を設けたダンパーシール部(ホールパターンシール)、及び環状平行溝を設けたラビリンスシール部を含んだシールが開示されている。
特開2010−38114号公報
ところで、ホールパターンシールでは、回転軸の振動により、回転軸がホールパターンシールに近づく方向に変位した際、複数の穴(凹部)の内部から押し出された流体が、回転軸の外周面に近接する対向面(以下、単に「対向面」という)と回転軸の外周面との隙間を通過する際の入口側及び出口側での圧力損失と、該流体が対向面と回転軸の外周面と接触して流れる際の摩擦力と、が回転軸の振れ回りを減衰させる一因であると考えられる。
一般的に、特許文献1に開示されたダンパーシール部を含むホールパターンシールでは、穴(凹部)の配設密度を高めると、回転軸の振動を安定化させるための減衰効果を向上させる効果があることが知られている。
このように、穴の配設密度を高めると、上述した対向面の面積が低下するため、流体が対向面と回転軸の外周面との間を通過する際に発生する摩擦力が低下してしまう。
これにより、回転軸の振動を安定化させるための上記摩擦力による減衰効果が低下する恐れがあった。
なお、穴(凹部)の配設密度を小さくして、上記対向面の面積を増加させることが考えられる。この場合、複数の穴の内部から押し出される流体の合計量が減少するため、上記圧力損失による減衰効果が低下する恐れがあった。
また、穴(凹部)の容積を小さくして、上記対向面の面積を増加させることも考えられるが、この場合も、複数の穴の内部から押し出される流体の合計量が減少するため、上記圧力損失による減衰効果が低下する恐れがあった。
そこで、本発明は、凹部の容積及び凹部の配設密度を小さくすることなく、回転軸の不安定振動を抑制するために必要な流体の摩擦力を増加させて、回転軸の不安定振動の抑制効果(減衰効果)を向上させることの可能なシール装置及び回転機械を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係るシール装置は、筒状とされており、流体が流れる隙間を介在させて、軸線回りに回転する回転軸の外周面と対向配置されたシール装置本体と、前記シール装置本体のうち、前記回転軸の外周面と対向する部分に複数設けられており、前記流体が出入りする凹部と、前記シール装置本体から延出することで、前記凹部に連通する開口部を区画しており、かつ前記凹部の内径うち、最も大きい内径よりも、前記回転軸の回転方向において前記回転軸の外周面と対向する前記開口部の端の開口幅を小さくする延出部と、を備え、前記延出部は、前記回転軸の外周面と対向する外面を有することを特徴とする。
本発明によれば、凹部に連通する開口部を区画しており、かつ凹部の内径うち、最も大きい内径よりも、回転軸の回転方向において回転軸の外周面と対向する開口部の端の開口幅を小さくする延出部を有することで、凹部の容積及び凹部の配設密度を小さくすることなく、回転軸の外周面と対向する延出部の外面の面積を増加させることが可能となる。
これにより、回転軸の外周面と延出部の外面との間を流体が流れることで発生する摩擦力が増加するため、回転軸の不安定振動の抑制効果(減衰効果)を向上させることができる。
また、上記本発明の一態様に係るシール装置において、前記回転軸が静止した状態において、前記延出部の外面は、前記回転軸の外周面に沿った形状の面であってもよい。
このように、回転軸が静止した状態において、延出部の外面を回転軸の外周面に沿った形状の面とすることで、延出部の外面と回転軸の外周面との間に形成される隙間の大きさを回転軸の周方向において均一にすることができる。
また、上記本発明の一態様に係るシール装置において、前記延出部は、前記凹部の側面を区画する前記シール装置本体から該凹部の中心に向かう方向に延出しており、前記開口部は、前記凹部の中央部に配置してもよい。
このように、凹部の側面を区画するシール装置本体から凹部の中心に向かう方向に延出部を延出させることで、凹部の中央部に開口部を配置してもよい。
また、上記本発明の一態様に係るシール装置において、前記延出部は、前記回転軸の回転方向の下流側に位置する前記凹部を塞ぐように配置されており、前記開口部は、前記回転軸の回転方向の上流側に位置する前記凹部を露出するように配置してもよい。
このように、回転軸の回転方向の下流側に位置する凹部を塞ぐ延出部と、回転軸の回転方向の上流側に位置する凹部を露出する開口部と、を設けることで、回転軸の回転方向の下流側に位置する凹部内に、シール装置本体と延出部とで区画された角部が形成されることがなくなる。
これにより、凹部内に出入りする流体に含まれる成分が堆積した堆積物(例えば、プロセスガスの成分が堆積した堆積物)が、凹部内に堆積しにくくなるため、上記堆積物に起因する凹部の容積の低下(言い換えれば、回転軸の不安定振動を抑制する減衰効果の低下)を抑制できる。
また、上記本発明の一態様に係るシール装置において、複数の前記凹部は、円柱形状とされており、前記複数の凹部は、千鳥配置されていてもよい。
このように、円柱形状とされた複数の凹部が千鳥配置されることで、凹部の配設密度を高めることが可能となる。これにより、回転軸の不安定振動を抑制する減衰効果を高めることができる。
また、上記本発明の一態様に係るシール装置において、前記回転軸と対向する側の前記シール装置本体に設けられており、複数の前記延出部、及び前記凹部と対向する前記開口部を複数含む環状部材と、前記凹部及び前記開口部を含んでなり、前記流体が出入りする複数の流体用凹部と、を備え、前記複数の流体用凹部の形状は、前記環状部材の内面で球の一部を除去した形状であってもよい。
このように、複数の流体用凹部の形状を環状部材の内面で球の一部を除去した形状とすることにより、開口部の内面が曲面となるため、凹部内に流体に含まれる成分が堆積した堆積物(例えば、プロセスガスの成分が堆積した堆積物)が堆積することを抑制可能となる。これにより、回転軸の不安定振動を抑制する効果を高めることができる。
また、上記本発明の一態様に係るシール装置において、前記複数の流体用凹部は、千鳥配置されていてもよい。
このように、環状部材の内面で球の一部を除去した形状とされた複数の流体用凹部を、千鳥配置させることで、流体用凹部の配設密度を高めることが可能となる。これにより、回転軸の不安定振動を抑制する効果を高めることができる。
また、上記本発明の一態様に係るシール装置において、前記環状部材と前記シール装置本体とを一体に構成してもよい。
このように、前記環状部材と前記シール装置本体とを一体に構成することで、シール装置を構成する部品の数を少なくすることができる。
本発明の一態様に係る回転機械は、請求項1ないし8のうち、いずれか1項記載のシール装置と、前記シール装置内に挿入されており、軸線回りに回転する回転軸と、前記回転軸を両端で支持する一対の軸受と、を備え、前記シール装置は、前記一対の軸受の間に配置することを特徴とする。
本発明によれば、シール装置により、回転軸の不安定振動を抑制することが可能となるので、回転機械の性能を向上できる。
本発明によれば、凹部の容積及び凹部の配設密度を小さくすることなく、回転軸の不安定振動を抑制するために必要な流体の摩擦力を増加させて、回転軸の不安定振動を抑制することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る回転機械の概略構成を示す断面図である。 図1に示すシール装置の斜視図である。 図1に示す回転機械を構成する回転軸及シール装置をD−D線で切断した断面図である。 図3に示すシール装置の内側を平面視した図である。 本発明の第2の実施の形態に係る回転機械の主要部の部分断面図である。 図5に示すシール装置の内側を平面視した図である。 本発明の第3の実施の形態に係る回転機械の主要部の部分断面図である。 図7に示すシール装置の内側を平面視した図である。 本発明の第3の実施の形態の変形例に係る回転機械の主要部の部分断面図である。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の実施の形態の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際の回転機械、及びシール装置の寸法関係とは異なる場合がある。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る回転機械の概略構成を示す断面図である。図1では、回転機械1を回転軸2の延在方向に対して平行な仮想平面で、回転軸2を2分割するように、回転機械1を切断した場合の断面を図示している。
図1において、Aは流体(例えば、プロセスガス)の移動方向(以下、「方向A」という)、Bは回転軸2の回転方向(以下、「回転方向B」という)、Cは回転軸2の中心位置(以下、「中心位置C」という)、Pは回転軸2の軸線(以下、「軸線P」という)をそれぞれ示している。
図1を参照するに、第1の実施の形態の回転機械1は、回転軸2と、インペラ3と、一対の軸受5A,5Bと、ケーシング6と、シール装置7と、を備える。
回転軸2は、軸線Pの延在方向と同じ方向に延在する柱状の部材である。回転軸2は、軸線Pの方向に位置する両端部が軸受5A,5Bによって回転可能に支持されている。回転軸2は、回転方向Bに回転する。回転軸2は、曲面とされた外周面2aを有する。
インペラ3は、軸受5Aと軸受5Bとの間に位置する回転軸2の外周面2aに設けられている。インペラ3は、ディスク3aと、カバー3bと、複数のブレード3cと、を有する。
ディスク3aは、回転軸2の端部から中心位置Cに向かうにつれて、回転軸2の径方向の外側に漸次拡径するように設けられている。ディスク3aの形状は、例えば、略円盤状とすることができる。
カバー3bは、ディスク3aと対向するように設けられている。カバー3bは、複数のブレード3cを覆っている。
複数のブレード3cは、ディスク3aの外側に、ディスク3aから離間するように、放射状に設けられている。
一対の3段式インペラ群3A,3Bは、回転軸2の軸線Pの延在方向において羽根の向きが互いに反対側を向くように配置されている。3段式インペラ群3A,3Bは、それぞれ3つのインペラで構成されている。
3段式インペラ群3Aは、軸受5Aと中心位置Cとの間に設けられている。3段式インペラ群3Bは、軸受5Bと中心位置Cとの間に設けられている。
3段式インペラ群3A,3Bは、互いに背面を回転軸2の中心位置Cに向けた状態で配置されている。
上述した3段式インペラ群3A,3Bは、流体(例えば、プロセスガス)を中心位置Cに向かう方向(言い換えれば、A方向)に流通させることで、流体を圧縮する機能を有する。
軸受5Aは、回転軸2の一方の端部に設けられている。軸受5Bは、回転軸2の他方の端部に設けられている。
ケーシング6は、筒状とされており、軸受5A,5Bを外側から支持している。ケーシング6は、回転軸2、インペラ3、及びシール装置7を収容している。
ケーシング6は、ケーシング6に対して回転軸2及びインペラ3を、回転可能な構成とされている。
ケーシング6は、ケーシング流路6aA,6aBと、吸込口6bA,6bBと、接続流路6cA,6dA,6cB,6dBと、排出口6eA,6eBを有する。
ケーシング流路6aA、吸込口6bA、接続流路6cA,6dA、及び排出口6eAは、ケーシング6のうち、3段式インペラ群3Aの配設領域に対応する部分に設けられている。
ケーシング流路6aAは、各インペラ3を構成するブレード3c間の流路同士を接続するように、ケーシング6の内部に設けられている。ケーシング流路6aAは、回転軸2の外側に位置するケーシング6において、環状となるように構成されている。
吸込口6bAは、軸受5A側に位置するケーシング6に設けられている。吸込口6bAは、流体を吸い込み、接続流路6cAを介して、吸い込んだ流体をケーシング流路6aAに導く。
接続流路6cAは、ケーシング6に内設されており、ケーシング流路6aAと吸込口6bAとを接続している。接続流路6dAは、ケーシング6に内設されており、排出口6eAとケーシング流路6aとを接続している。
排出口6eAは、中心位置C側に位置するケーシング6に設けられている。排出口6eAは、接続流路6dAを経由した流体をケーシング6の外部に排出する。
ケーシング流路6aB、吸込口6bB、接続流路6cB,6dB、及び排出口6eBは、ケーシング6のうち、3段式インペラ群3Bの配設領域に対応する部分に設けられている。
ケーシング流路6aBは、各インペラ3を構成するブレード3c間の流路同士を接続するように、ケーシング6の内部に設けられている。ケーシング流路6aBは、回転軸2の外側に位置するケーシング6において、環状となるように構成されている。
吸込口6bBは、軸受5B側に位置するケーシング6に設けられている。吸込口6bBは、流体を吸い込み、接続流路6cBを介して、吸い込んだ流体をケーシング流路6aBに導く。
接続流路6cBは、ケーシング6に内設されており、ケーシング流路6aBと吸込口6bBとを接続している。
接続流路6dBは、ケーシング6に内設されており、排出口6eBとケーシング流路6aとを接続している。
排出口6eBは、中心位置C側に位置するケーシング6に設けられている。排出口6eBは、接続流路6dBを経由した流体をケーシング6の外部に排出する。
図2は、図1に示すシール装置の斜視図である。図2において、図1に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図3は、図1に示す回転機械を構成する回転軸及シール装置をD−D線で切断した断面図である。また、図3に示すシール装置7の切断位置は、後述する図4に示すH−H線での切断位置に対応している。図3に示すEは、凹部12内に流入する流体の移動方向(以下、「E方向」という)を示している。
図3において、図1及び図2に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。図3では、一例として、シール装置本体8と、複数の延出部14を含む環状部材9と、が別体とされた場合を図示する。
図4は、図3に示すシール装置の内側を平面視した図である。図4において、図2及び図3に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。図4において、Fは凹部12の内径(以下、「内径F」という)、Gは回転軸2の回転方向Bにおいて、回転軸2の外周面2aと対向する開口部13の端の最も大きい開口径(以下、「開口径G」という)をそれぞれ示している。
なお、開口径Gは、回転軸2の回転方向Bにおける開口部13の最も大きい開口幅に相当する。
図1〜図4を参照するに、シール装置7は、筒状の部材であり、隙間11を介して、回転軸2の中央部に位置する外周面2aと対向するように配置されている。隙間11は、回転軸2の外周面2aと環状部材9との間に形成されている。シール装置7は、回転軸の中央部を囲むように設けられている。
シール装置7は、シール装置本体8と、環状部材9と、を有する。シール装置本体8は、環状部材9の外径と略等しい内径を有する。シ−ル装置本体8の厚さは、環状部材9の厚さよりも厚くなるように構成されている。
シール装置本体8は、隙間11を流れる流体(例えば、プロセスガス)が出入りする複数の凹部12を有する。
隙間11を介して、凹部12内に流入した流体は、凹部12内をE方向に移動した後、隙間11に流出する。凹部12は、シール装置本体8と環状部材9とで区画された角部12Aを含む。
複数の凹部12の形状は、例えば、図4に示すような円柱形状とすることが可能であるが、これに限定されない。複数の凹部12の形状は、例えば、多角柱にしてもよい。
複数の凹部12の形状が円柱形状である場合、複数の凹部12は、格子状に配置してもよいし、図4に示すように、千鳥状に配置させてもよい。
このように、複数の凹部12を千鳥配置させることで、所定のエリア内に格子状に配置させた場合と比較して、より多くの凹部12を配置させることが可能となる。つまり、格子状に配置させた場合よりも凹部12の配設密度を高めることが可能となる。これにより、シール装置7による回転軸2の振動を減衰させる効果を高めることができる。
複数の凹部12を千鳥配置させる場合、平面視した状態において、正三角形Tの3つの頂点T〜Tのいずれか1つの位置と凹部12の中心位置とが一致するように、複数の凹部12を配置させるとよい。これにより、最も密な状態で、複数の凹部12を配置することができる。
環状部材9は、円筒形状とされた板材であり、シール装置本体8の内側に接合されている。環状部材9は、複数の開口部13と、複数の延出部14と、を有する。
複数の開口部13は、貫通穴である。各開口部13は、それぞれ1つの凹部12の中央に配置されている。これにより、開口部13は、1つの凹部12に対して連通されている。
複数の開口部13は、凹部12の内径うち、最も大きい内径(図3の場合、同じ内径Fで凹部12が構成されているため内径F)よりも開口径Gが小さくなるように構成されている。
開口径Gは、例えば、内径Fの0.3〜0.7倍の範囲内(0.3F≦開口径G≦0.7F)で設定することが好ましい。開口径Gが内径Fの大きさの0.3倍よりも小さいと、凹部12内に流体が流入しにくくなってしまうため、好ましくない。
一方、開口径Gが内径Fの大きさの0.7倍よりも大きいと、延出部14の後述する外面14aの面積が少なくなるため、好ましくない。
複数の延出部14は、シール装置本体8のうち、凹部12の側面を区画する部分から、凹部12の外周部(一部)を塞ぐように延出している。複数の延出部14は、各開口部13の周囲を囲むように配置されている。これにより、延出部14は、開口部13を区画している。複数の延出部14の形状は、例えば、リング状にすることができる。複数の延出部14は、隙間11を介して、回転軸2の外周面2aと対向する外面14aを有する。
このように、シール装置本体8から凹部12の外周部を塞ぐように設けられ、回転軸2の回転方向Bにおける最も大きい開口径Gが凹部12の最も大きい内径(図4の場合、内径F)よりも小さくなるように開口部13を区画する延出部14を複数有することで、凹部12の容積及び凹部12の配設密度を小さくすることなく、回転軸2の外周面2aと対向する延出部14の外面14aの面積を増加させることが可能となる。
これにより、回転軸2の外周面2aと延出部14の外面14aとの間を流体が流れることで発生する摩擦力が増加するため、回転軸2の不安定振動の抑制効果(減衰効果)を向上させることができる。
回転軸2が静止した状態において、複数の延出部14の外面14aは、例えば、回転軸2の外周面2aに沿った形状の面(曲面)にするとよい。
このように、回転軸2が静止した状態において、延出部14の外面14aを回転軸2の外周面2aに沿った形状の面とすることで、延出部14の外面14aと回転軸2の外周面2aとの間に形成される隙間11の大きさを回転軸2の周方向において均一にすることができる。
シール装置本体8と、環状部材9と、を別体とする場合には、それぞれを金属加工用の3Dプリンタを用いて製造し、その後、シール装置本体8と環状部材9とを接合させてもよい。
シール装置7の他の製造方法としては、例えば、鋳造等の手法により、凹部12が形成されていないシール装置本体8と、開口部13が形成されていない環状部材9と、を形成し、その後、打ち込み加工で複数の凹部12を形成し、複数の開口部13を打ち抜き加工で形成してもよい。
第1の実施形態のシール装置7によれば、シール装置本体8から凹部12の外周部を塞ぐように設けられ、回転軸2の回転方向Bにおける最も大きい開口径Gが凹部12の最も大きい内径(図4の場合、内径F)よりも小さくなるように開口部13を区画する延出部14を複数有することで、凹部12の容積及び凹部12の配設密度を小さくすることなく、回転軸2の外周面2aと対向する延出部14の外面14aの面積を増加させることが可能となる。
これにより、回転軸2の外周面2aと延出部14の外面14aとの間に形成された隙間11を流体が流れることで発生する摩擦力が増加するため、回転軸2の不安定振動の抑制効果(減衰効果)を向上させることができる。
第1の実施形態の回転機械1によれば、一対の軸受5A,5B間に位置する回転軸2に配置されたシール装置7と、シール装置7内に挿入されており、軸線Pを中心に回転する回転軸2と、回転軸2を両端で支持する一対の軸受5A,5Bと、を備えることで、シール装置7により、回転軸2の不安定振動を抑制することが可能となるので、回転機械1の性能を向上できる。
なお、第1の実施の形態では、一例として、シール装置本体8と、環状部材9と、を別体とする場合を例に挙げて説明したが、シール装置本体8と環状部材9とを一体に構成してもよい。この場合、シール装置7は、金属加工用の3Dプリンタを用いて製造することができる。
また、第1の実施の形態では、開口部13を凹部12の中央に設けた場合を例に挙げて説明したが、開口部13の配設位置は、これに限定されない。開口部13の配設位置は、例えば、凹部12の中央からずれた位置に設けてもよい。この場合も、第1の実施の形態のシール装置7と同様な効果を得ることができる。
また、第1の実施の形態では、開口部13の形状の一例として、平面視した状態で円形の場合を例に挙げて説明したが、開口部13の形状は、例えば、楕円形や多角形でもよく、円形に限定されない。
(第2の実施の形態)
図5は、本発明の第2の実施の形態に係る回転機械の主要部の断面図である。図5に示す回転機械20の切断位置は、図6に示すK−K線の断面に対応している。図5において、図3に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。また、図5に示すIは、凹部12内に流入する流体の移動方向(以下、「I方向」という)を示している。
図6は、図5に示すシール装置の内側を平面視した図である。図6において、図4及び図5に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図6において、Jは、回転軸2の回転方向Bにおいて、回転軸2の外周面2aと対向する開口部25の端の最も大きい開口幅(以下、「開口幅J」という)を示している。
図5及び図6を参照するに、第2の実施の形態の回転機械20は、第1の実施の形態の回転機械1を構成するシール装置7に替えて、シール装置21を有すること以外は、回転機械1と同様に構成されている。
シール装置21は、第1の実施の形態で説明したシール装置7を構成する環状部材9に替えて、環状部材23を有すること以外は、シール装置7と同様に構成される。
環状部材23は、円筒形状とされた板材であり、シール装置本体8の内側に接合されている。環状部材23は、複数の開口部24と、複数の延出部25と、を有する。
複数の開口部24は、貫通穴である。複数の開口部24の形状は、例えば、平面視した状態で半円形状(図6に示す開口部24の形状)にすることができる。
開口部24は、回転軸2の回転方向Bの上流側に位置する凹部12を露出するように配置されている。
各開口部24は、それぞれ1つの凹部12に対して1つ配置されている。これにより、開口部24は、1つの凹部12に対して連通されている。
複数の開口部24は、凹部12の内径うち、最も大きい内径(図6の場合、同じ内径Fで凹部12が構成されているため、内径F)よりも、開口部24の端の最も大きい開口幅Jが小さくなるように構成されている。
開口幅Jは、例えば、凹部12の内径Fの大きさの0.3〜0.5倍の範囲内(0.3F≦開口幅J≦0.5F)で設定することが好ましい。開口幅Jが内径Fの大きさの0.3倍よりも小さいと、凹部12内に流体が流入しにくくなってしまうため、好ましくない。
一方、開口幅Jが内径Fの大きさの0.5倍よりも大きいと、延出部25の後述する外面25aの面積が少なくなるため、好ましくない。
複数の延出部25は、シール装置本体8のうち、回転軸2の回転方向Bの下流側に位置する凹部12の側面を区画する部分から、回転軸2の回転方向Bの下流側に位置する凹部12の一部を塞ぐように延出している。
延出部25は、回転軸2の回転方向Bの下流側に位置する開口部24を区画している。開口部24を区画する延出部25の端部は、回転軸2の回転方向Bに対して直交する方向に延在している。
平面視した開口部24の形状が半円形状の場合、複数の延出部25の形状は、例えば、平面視半円形状とすることができる。
複数の延出部25は、隙間11を介して、回転軸2の外周面2aと対向する外面25aを有する。回転軸2が静止した状態において、複数の延出部25の外面25aは、例えば、回転軸2の外周面2aに沿った形状(曲面)にすることができる。
上述したシール装置21は、第1の実施の形態で説明したシール部材7の製造方法と同様な手法により製造することができる。
また、図5では、一例として、シール装置本体8と環状部材23とが別体とした場合を例に挙げて説明したが、シール装置本体8と環状部材23とを一体に構成してもよい。この場合、シール装置21は、例えば、金属加工用の3Dプリンタを用いて製造することができる。
また、シール装置本体8と環状部材23とを一体に構成することで、シール装置7を構成する部品の数を削減することができる。
第2の実施の形態のシール装置21によれば、凹部12に連通する開口部24を区画しており、かつ凹部12の内径うち、最も大きい内径Fよりも回転軸2の回転方向Bにおける開口部12の端の最も大きい開口幅Fを小さくするように、回転軸2の回転方向Bの下流側に位置する凹部12を塞ぐ延出部25を設けることで、凹部12の容積及び凹部12の配設密度を小さくすることなく、回転軸2の外周面2aと対向する延出部25の外面25aの面積を増加させることが可能となる。
これにより、回転軸2の外周面2aと延出部25の外面25aとの間を流体が流れることで発生する摩擦力が増加するため、回転軸2の不安定振動の抑制効果(減衰効果)を向上させることができる。
また、第2の実施の形態のシール装置21では、回転軸2の回転方向Bの下流側のみに延出部25が設けられているため、第1の実施の形態のシール装置7よりも角部12Aの形成領域が少なくなる(図5参照)。
したがって、第2の実施の形態のシール装置21では、第1の実施の形態のシール装置7と比較して、凹部12の角部12Aに、流体に含まれる成分が堆積した堆積物(例えば、プロセスガスの成分が堆積した堆積物)が堆積する量を少なくすることが可能となる。これにより、堆積した堆積物に起因する回転軸2の振動の減衰効果が低下することを抑制できる。
第2の実施の形態の回転機械20によれば、上述したシールド装置21を含むことで、回転軸2の不安定振動の抑制が可能となるので、回転機械20の性能を向上できる。
なお、第2の実施の形態では、延出部25の形状の一例として、開口部24を区画する端部が回転方向Bに対して直交する半円形状を例に挙げたが、延出部25の形状は、これに限定されない。延出部25の形状として、例えば、該端部が湾曲形状とされたものを用いてもよい。
(第3の実施の形態)
図7は、本発明の第3の実施の形態の回転機械の主要部の部分断面図である。図7の切断位置は、図8に示すO−O線断面に対応している。図7において、図3に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。また、図7に示すLは、流体用凹部35内に流入する流体の移動方向(以下、「L方向」という)を示している。
図8は、図7に示すシール装置の内側を平面視した図である。図8において、図7に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図8において、Mは凹部32Aの内径のうち、最も大きい内径(以下、「内径M」という)、Nは回転軸2の回転方向Bにおいて、回転軸2の外周面2aと対向する開口部33Aの端の開口径(以下、「開口径N」という)をそれぞれ示している。
なお、開口径Nは、回転軸2の回転方向Bにおける開口部33Aの端の最も大きい開口幅に相当する。
図7及び図8を参照するに、第3の実施の形態の回転機械30は、第1の実施の形態の回転機械1を構成するシール装置7に替えて、シール装置31を有すること以外は、回転機械1と同様に構成されている。
シール装置31は、シール装置本体32と、環状部材33と、複数の流体用凹部35と、を有する。
シール装置本体32は、環状部材33の外側に接合されており、環状部材33が接合される側に複数の凹部32Aを有する。
凹部32Aは、流体用凹部35の一部を構成している。複数の凹部32Aの形状は、例えば、球体を2分割させた半球形状とすることが可能である。
複数の凹部32Aは、例えば、千鳥配置させるとよい(図8参照)。このように、複数の凹部32Aを千鳥配置させることで、複数の流体用凹部35も千鳥状に配置されることになるため、流体用凹部35の配設密度を高めることができる。
なお、図8では、一例として、複数の凹部32A及び流体用凹部35を千鳥配置させた場合を例に挙げて説明したが、複数の凹部32A及び流体用凹部35の配置のさせ方は、これに限定されない。例えば、複数の凹部32A及び流体用凹部35を、格子状に配置させてもよい。
環状部材33は、シール装置本体32と接触する曲面である外面33aと、回転軸2の外周面2aと対向する曲面である内面33bと、複数の開口部33Aと、複数の延出部36と、を有する。
複数の開口部33Aは、シール装置本体32に設けられた凹部32Aと対向する環状部材33を貫通するように設けられている。これにより、複数の開口部33Aは、千鳥配置されている。
複数の開口部33Aは、球の一部を外面33a及び内面33bで切り取った形状とされている。開口部33Aの周囲(側面)は、延出部36により区画されている。複数の開口部33Aの端の開口径Nは、凹部32Aの内径の最大値である内径Mよりも小さくなるように構成されている。
このように、複数の開口部33Aの端の開口径Nは、凹部32Aの内径の最大値である内径Mよりも小さくすることで、回転軸2の外周面2aと対向する複数の延出部36の外面36aの面積を増加させることができる。
なお、開口径Nは、例えば、凹部32Aの内径Mの0.3〜0.5倍の範囲内(0.3M≦開口径N≦0.5M)で設定するとよい。
開口径Nが内径Mの大きさの0.3倍よりも小さいと、凹部32A内に流体が流入しにくくなってしまうため、好ましくない。
一方、開口径Nが内径Mの大きさの0.5倍よりも大きいと、延出部36の後述する外面36Aaの面積が少なくなるため、好ましくない。
複数の延出部36は、開口部33Aの周囲に配置されており、平面視リング状とされている。延出部36は、外面33aから内面33bに向かうにつれて、厚さが薄くなるような形状とされている。延出部36は、開口部33Aに露出された湾曲面33Aaを有する。
このように、延出部36が開口部33Aに露出された湾曲面33Aaを有することで、流体用凹部35内に流入する流体に含まれる成分が堆積した堆積物(例えば、プロセスガスの成分が堆積した堆積物)が、湾曲面33Aaにより流体用凹部35の外に案内されるため、流体用凹部35内に堆積物が堆積することを抑制できる。
複数の流体用凹部35は、それぞれ1つの凹部32Aと開口部33Aとで構成されている。複数の流体用凹部35の形状は、例えば、環状部材33の内面33bで球の一部を除去した形状とすることができる。
このような形状とすることで、複数の流体用凹部35を千鳥状に配置させることができる。
上述したシール装置31は、第1の実施の形態で説明したシール部材7の製造方法と同様な手法により製造することができる。
また、図7では、一例として、シール装置本体32と環状部材33とを別体とした場合を例に挙げて説明したが、シール装置本体32と環状部材33とを一体に構成してもよい。この場合、シール装置31は、例えば、金属加工用の3Dプリンタを用いて製造することができる。また、シール装置本体32と環状部材33とを一体に構成することで、シール装置31の部品数を少なくすることができる。
第3の実施の形態のシール装置31によれば、回転軸2の外周面2aと対向する側のシール装置本体32に設けられており、複数の延出部36、及びシール装置本体32に設けられた凹部32Aと対向する開口部33Aを複数含む環状部材33と、凹部32A及び開口部33Aを含んでなり、流体が出入りする複数の流体用凹部35と、を備え、複数の流体用凹部35の形状を、環状部材33の内面33bで球の一部を除去した形状とすることで、流体用凹部35の容積及び流体用凹部35の配設密度を小さくすることなく、回転軸2の外周面2aと対向する延出部36の外面36aの割合を増加させることが可能になるとともに、流体用凹部35内に流体に含まれる成分が堆積した堆積物(例えば、プロセスガスの成分が堆積した堆積物)が堆積することを抑制可能となる。
これにより、流体用凹部35の容積及び流体用凹部35の配設密度を小さくすることなく、回転軸2の外周面2aと延出部36の外面36aとの間を流体が流れることで発生する摩擦力が増加させて、回転軸2の不安定振動の抑制効果(減衰効果)を向上できるとともに、流体用凹部35内に堆積する堆積物に起因する流体用凹部35の容積の低下を抑制できる。
第3の実施の形態の回転機械30によれば、上述したシールド装置31を含むことで、回転軸2の不安定振動を抑制することが可能となるので、回転機械30の性能を向上できる。
図9は、本発明の第3の実施の形態の変形例に係る回転機械の主要部の部分断面図である。図9において、図7に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。また、図9に示すQは、流体用凹部45内に流入する流体の移動方向(以下、「Q方向」という)を示している。
図9を参照するに、第3の実施の形態の変形例の回転機械40は、第3の実施の形態の回転機械30を構成するシール装置31に替えて、シール装置41を有すること以外は、回転機械30と同様に構成されている。
シール装置41は、シール装置31を構成するシール装置本体32及び複数の流体用凹部35に替えて、シール装置本体42及び複数の流体用凹部45を有すること以外は、シール装置31と同様に構成されている。
シール装置本体42は、環状部材33の外側に接合されており、環状部材33が接合される側に円柱形状とされた複数の凹部42Aを有する。凹部42Aは、環状部材33に設けられた開口部33Aと対向するように配置されており、開口部33Aに連通している。
複数の流体用凹部45は、1つの開口部33Aと、1つの凹部42Aと、で構成されている。
第3の実施の形態の変形例の回転機械40では、凹部42Aの形状が円柱形状とされているため、流体用凹部45の容積を図7に示す流体用凹部35の容積よりも大きくすることができる。
このような構成とされた回転機械40は、第3の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1,20,30,40…回転機械、2…回転軸、2a…外周面、3…インペラ、3a…ディスク、3A,3B…3段式インペラ群、3b…カバー、3c…ブレード、5A,5B…軸受、6…ケーシング、6aA,6aB…ケーシング流路、6bA,6bB…吸込口、6cA,6dA,6cB,6dB…接続流路、6eA,6eB…排出口、7,21,31,41…シール装置、8,32,42…シール装置本体、9,23,33…環状部材、11…隙間、12,32A,42A…凹部、12A…角部、13,24,33A…開口部、14,25,36…延出部、14a,25a,33a…外面、33Aa…湾曲面、33b…内面、35,45…流体用凹部、A,E,I,L,Q…方向、B…回転方向、C…中心位置、F,M…内径、G,N…開口径、J…開口幅、P…軸線

Claims (9)

  1. 筒状とされており、流体が流れる隙間を介在させて、軸線回りに回転する回転軸の外周面と対向配置されたシール装置本体と、
    前記シール装置本体のうち、前記回転軸の外周面と対向する部分に複数設けられており、前記流体が出入りする凹部と、
    前記シール装置本体から延出することで、前記凹部に連通する開口部を区画しており、かつ前記凹部の内径うち、最も大きい内径よりも、前記回転軸の回転方向において前記回転軸の外周面と対向する前記開口部の端の開口幅を小さくする延出部と、
    を備え、
    前記延出部は、前記回転軸の外周面と対向する外面を有することを特徴とするシール装置。
  2. 前記回転軸が静止した状態において、前記延出部の外面は、前記回転軸の外周面に沿った形状の面であることを特徴とする請求項1記載のシール装置。
  3. 前記延出部は、前記凹部の側面を区画する前記シール装置本体から該凹部の中心に向かう方向に延出しており、
    前記開口部は、前記凹部の中央部に配置することを特徴とする請求項1または2記載のシール装置。
  4. 前記延出部は、前記回転軸の回転方向の下流側に位置する前記凹部を塞ぐように配置されており、
    前記開口部は、前記回転軸の回転方向の上流側に位置する前記凹部を露出するように配置することを特徴とする請求項1または2記載のシール装置。
  5. 複数の前記凹部は、円柱形状とされており、
    前記複数の凹部は、千鳥配置されていることを特徴とする請求項1ないし4のうち、いずれか1項記載のシール装置。
  6. 前記回転軸と対向する側の前記シール装置本体に設けられており、複数の前記延出部、及び前記凹部と対向する前記開口部を複数含む環状部材と、
    前記凹部及び前記開口部を含んでなり、前記流体が出入りする複数の流体用凹部と、
    を備え、
    前記複数の流体用凹部の形状は、前記環状部材の内面で球の一部を除去した形状であることを特徴とする請求項1ないし3のうち、いずれか1項記載のシール装置。
  7. 前記複数の流体用凹部は、千鳥配置されていることを特徴とする請求項6記載のシール装置。
  8. 前記環状部材と前記シール装置本体とが一体に構成されていることを特徴とする請求項6または7記載のシール装置。
  9. 請求項1ないし8のうち、いずれか1項記載のシール装置と、
    前記シール装置内に挿入されており、軸線回りに回転する回転軸と、
    前記回転軸を両端で支持する一対の軸受と、を備え、
    前記シール装置は、前記一対の軸受の間に配置されていることを特徴とする回転機械。
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