JP2017108998A - 歯間清掃具 - Google Patents

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侑 吉川
Yu Yoshikawa
侑 吉川
成知 白木
Narutomo Shiraki
成知 白木
小宮山 悟
Satoru Komiyama
悟 小宮山
昇 日下部
Noboru Kusakabe
昇 日下部
慎治 猶明
Shinji Yumei
慎治 猶明
正徳 川上
Masanori Kawakami
正徳 川上
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Abstract

【課題】軸部の折れを抑制可能な歯間清掃具を提供すること。
【解決手段】歯間清掃具(1)であって、歯間に挿通されることが可能な形状を有する軸部(20)を有する基部(10)を含み、基部(10)は、合成樹脂と強化材とを含む複合材料により形成されており、前記強化材は、針状強化材、板状強化材及び粒状強化材からなる非繊維状強化材群から選択される少なくとも一種の非繊維状強化材を含むこと。
【選択図】図1

Description

本発明は、歯間清掃具に関する。
従来、歯間を清掃するための歯間清掃具が知られている。例えば、特許文献1には、特定方向に延びる形状を有する基部と、エラストマーからなる清掃部と、を備える歯間清掃具が開示されている。基部は、歯間に挿通されることが可能な形状を有する軸部と、指で把持されることが可能な形状を有する把持部と、を有している。清掃部は、軸部の外周面の一部(先端部を含む)を被覆する形状を有している。
基部は、合成樹脂(ポリプロピレン等)とガラス繊維等の繊維状強化材とを含む複合材料(合成樹脂に繊維状強化材が添加された材料)により形成されている。繊維状強化材は、軸部の強度(特に座屈荷重)を高めるために添加される。この繊維状強化材は、当該強化材の長手方向が軸部の軸方向と一致するように配向されている。具体的に、基部と対応する空間を有する金型内に軸部の軸方向に沿って複合材料が充填されることにより、繊維状強化材は、当該強化材の長手方向が軸部の軸方向と一致するように配向される。この繊維状強化材の配向は、軸部の座屈荷重の向上に寄与する。
国際公開第2013/176297号
特許文献1に記載されるような歯間清掃具は、軸部に曲げ荷重が作用したときに軸部が比較的折れやすい。
本発明の目的は、軸部の折れを抑制可能な歯間清掃具を提供することである。
前記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明者らは、繊維状強化材の配向に起因して軸部が強い異方性を示すことが軸部が折れやすくなる原因であることを見出した。具体的に、繊維状強化材の長手方向が軸部の軸方向と一致するように当該強化材が配向されることより、軸部の座屈荷重は大きく高まる一方、軸部に対して当該軸部を曲げる方向の曲げ荷重が作用した際に軸部が折れやすくなる。
そこで、軸部の異方性を小さくする(弱くする)ことにより、軸部の座屈強度を確保しつつ、曲げ荷重に対して折れにくい(しなやかな)軸部を得ることが可能であることに想到した。
本発明はこのような観点からなされたものであり、歯間清掃具であって、歯間に挿通されることが可能な形状を有する軸部を有する基部を含み、前記基部は、合成樹脂と強化材とを含む複合材料により形成されており、前記強化材は、針状強化材、板状強化材及び粒状強化材からなる非繊維状強化材群から選択される少なくとも一種の非繊維状強化材を含む、歯間清掃具を提供する。
本歯間清掃具では、合成樹脂に添加される強化材は、繊維状強化材の長さ(最長部の寸法)よりも短い非繊維状強化材(針状強化材、板状強化材及び粒状強化材)からなる非繊維状強化材群から選択されるので、軸部の異方性は、強化材として繊維状強化材を含む場合のそれに比べて小さくなる。よって、軸部の座屈強度が維持されつつ、軸部のしなやかさが確保される。具体的に、非繊維状強化材群に含まれる非繊維状強化材の長さが繊維状強化材よりも短いので、強化材が軸部の曲げに対して抵抗として作用することが抑制される。このため、合成樹脂に由来するしなやかさが確保されるので、軸部の折れが抑制される。
前記繊維状強化材としては、例えば、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維、セルロース繊維、ナノセルロース繊維、ビニロン繊維、アルミナ繊維、金属繊維等が挙げられる。前記針状強化材としては、例えば、ワラストナイト、アスベスト、チタン酸カリウム、ゾノトライト、ホスフェートファイバー、ドーソナイト、針状MgO、アルミニウムボレート、針状水酸化マグネシウム等が挙げられる。前記板状強化材としては、例えば、マイカ、鱗片状ガラス、板状タルク、金属箔、黒鉛、板状炭酸カルシウム、板状水酸化アルミニウム等が挙げられる。前記粒状強化材としては、例えば、シリカ、粒状炭酸カルシウム、クレー、ガラスビーズ等が挙げられる。
この場合において、前記複合材料における前記非繊維状強化材の含有量は、10重量%以上60重量%以下であることが好ましい。
このようにすれば、軸部の座屈強度の維持及びしなやかさの確保がより確実に達成される。具体的に、非繊維状強化材の含有量が10重量%以上であることにより、軸部の座屈強度が維持される。そして、非繊維状強化材の含有量が60重量%以下であることにより、強化材が軸部の曲げに対して抵抗として作用することが抑制され、軸部のしなやかさが確保される。
軸部の座屈強度を高め、また、しなやかさを確保するという観点から、例えば、前記非繊維状強化材群は、前記非繊維状強化材として、マイカ、ワラストナイト又は鱗片状ガラスを含むことが好ましく、ワラストナイト又は鱗片状ガラスを含むことがより好ましく、鱗片状ガラスを含むことがさらに好ましい。
また、前記歯間清掃具において、前記複合材料は、前記合成樹脂の硬度よりも低い硬度を有する低硬度樹脂をさらに含むことが好ましい。
このようにすれば、軸部がよりしなやかになるので、軸部の破損がより確実に抑制される。
この場合において、前記複合材料における前記低硬度樹脂の含有量は、1重量%以上30重量%以下であることが好ましい。
このようにすれば、軸部のしなやかさの確保と有効な座屈強度の確保とがより確実に達成される。具体的に、低硬度樹脂の含有量が1重量%以上であることにより、軸部のしなやかさがより確実に確保され、低硬度樹脂の含有量が30重量%以下であることにより、軸部の座屈強度が維持される。
また、前記歯間清掃具において、エラストマーからなり、前記軸部の外周面を被覆するとともに前記歯間を清掃可能な清掃部をさらに備え、前記エラストマーは、前記低硬度樹脂と同じ樹脂であることが好ましい。
このようにすれば、エラストマーからなる清掃部と軸部との相溶性が高まるので、清掃部の軸部からの剥離が抑制される。
以上のように、本発明によれば、軸部の折れを抑制可能な歯間清掃具を提供することができる。
本発明の一実施形態の歯間清掃具の正面図である。 図1に示す歯間清掃具の軸部のしなやかさの測定方法を示す図である。 図1に示す歯間清掃具の軸部のしなやかさの測定方法を示す図である。 実施例11における押圧具の変位と押圧力との関係を示すグラフである。 比較例3における押圧具の変位と押圧力との関係を示すグラフである。 実施例及び比較例の組成と各種試験結果とを示す表である。 各種製造例の組成を示す表である。 各種製造例の組成を示す表である。 各種製造例の組成を示す表である。 図1に示す歯間清掃具の変形例の正面図である。 図1に示す歯間清掃具の変形例の正面図である。
本発明の一実施形態の歯間清掃具1について、図1を参照しながら説明する。なお、図1には、複数の(図1では3つの)歯間清掃具1を有する歯間清掃具群が示されている。本歯間清掃具1は、基部10と、清掃部40と、を備えている。
基部10は、軸部20と、把持部30と、を有する。
軸部20は、特定方向(図1の上下方向)に沿って直線状に延びるとともに歯間に挿通されることが可能な形状を有する。軸部20は、把持部30に接続される基端部20aと、歯間に挿入される側の端部である先端部と、を有している。本実施形態では、軸部20は、基端部20aから挿入端部に向かうにしたがって次第にその外径が小さくなる円柱状に形成されている。
把持部30は、軸部20の基端部20aから軸部20の軸方向に沿って軸部20から離間するように延びており、指で把持されることが可能な平坦な形状を有する。互いに隣接する把持部30は、一対の連結部32により連結されている。各連結部32は、把持部30よりも薄いことが好ましい。また、各連結部32は、互いに近づく方向に向かうにしたがって次第に薄くなる形状であることが好ましい。このようにすれば、連結部32で切り離しやすく、かつ、運搬時等の衝撃で連結部32で切り離されることが抑制される。また、連結部32と当該連結部32の一方側に位置する把持部30との境界は、連結部32と当該連結部32の他方側に位置する把持部30との境界よりも薄いことが好ましい。
基部10は、合成樹脂と、強化材と、合成樹脂の硬度よりも低い硬度を有する低硬度樹脂と、を含む複合材料により形成されている。
前記合成樹脂として、ポリプロピレン、ポリエチレン、ABS、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリアセタール等の熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。軸部20の座屈強度を高め、また、しなやかさを確保するという観点から、合成樹脂としてポリプロピレンが用いられることが好ましく、ポリプロピレンの中でもホモポリマーのポリプロピレンが用いられることがより好ましい。本実施形態では、前記合成樹脂として、ホモポリマーのポリプロピレンが用いられている。
前記強化材は、針状強化材、板状強化材及び粒状強化材からなる非繊維状強化材群から選択される少なくとも一種の非繊維状強化材を含む。針状強化材の長さ(最長部の寸法)は、前記合成樹脂に含まれた状態において、通常20μm〜90μmである。板状強化材の長さは、前記合成樹脂に含まれた状態において、通常10μm〜150μmである。粒状強化材の長さは、前記合成樹脂に含まれた状態において、通常5μm〜40μmである。針状強化材として、ワラストナイトが好ましく用いられる。板状強化材として、マイカや鱗片状ガラスが好ましく用いられる。なお、ガラス繊維等の繊維状強化材の長さは、前記合成樹脂に含まれた状態において、通常50μm〜450μmである。また、非繊維強化材は、軸部20の座屈強度を高め、また、しなやかさを確保するという観点から、カップリング剤及び接着剤の少なくとも一方で処理されることが好ましく、カップリング剤及び接着剤の双方で処理されることがより好ましく、このような処理は、鱗片状ガラスを用いる場合に特に好ましい。前記カップリング剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、及びジルコニア系カップリング剤等が挙げられ、前記接着剤としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリオレフィン樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、澱粉、カルボキシメチルスターチ、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
複合材料における非繊維状強化材の含有量は、良好な座屈強度及びしなやかさが得られるという観点から、通常10重量%以上60重量%以下に設定される。ここで、非繊維状強化材がマイカである場合、前記含有量は、10重量%以上45重量%以下が好ましく、20重量%以上40重量%以下がより好ましく、特にしなやかさに優れるという観点から、20重量%以上30重量%以下がさらに好ましい。非繊維状強化材がワラストナイトである場合、前記含有量は、20重量%以上60重量%以下が好ましく、30重量%以上60重量%以下がより好ましい。非繊維状強化材が鱗片状ガラスである場合、前記含有量は、10重量%以上50重量%以下が好ましく、20重量%以上50重量%以下がより好ましく、特にしなやかさに優れるという観点から20重量%以上40重量%以下がさらに好ましく、20重量%以上30重量%以下が特に好ましい。
良好な座屈強度及びしなやかさが得られるという観点から、低硬度樹脂として、ポリプロピレンのランダムポリマー、ポリプロピレンのブロックポリマー等のポリプロピレン、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等のポリエチレン、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等のエラストマー及びシリコン等が好ましく用いられ、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等のエラストマー及びシリコンがより好ましく用いられ、スチレン系エラストマーが更に好ましく用いられる。本実施形態では、低硬度樹脂として、スチレン系エラストマーが用いられている。また、当該エラストマーのショアA硬度は、20〜50であることが好ましい。なお、低硬度樹脂としては、前記基部に用いられる前記合成樹脂よりも硬度が小さければよい。例えば、前記合成樹脂として、ホモポリマーのポリプロピレンが用いられる場合、ランダムポリマーのポリプロピレンは、ホモポリマーのポリプロピレンに比べて硬度が低いため、低硬度樹脂となる。
複合材料における低硬度樹脂の含有量は、座屈強度が良好でありながらしなやかさが得られるという観点から、1重量%以上30重量%以下に設定される。低硬度樹脂の含有量が、1重量%未満であると、低硬度樹脂を含有することによる軸部20のしなやかさがの向上が十分に見込めなくなる可能性があり、30重量%を超えると、軸部20の座屈強度が十分に得られなくなる可能性がある。この含有量は、好ましくは、1重量%以上20重量%以下であり、より好ましくは、1重量%以上10重量%以下であり、さらに好ましくは、1重量%以上5重量%以下に設定される。特に、低硬度樹脂がエラストマーである場合、軸部20の座屈強度が十分に確保できるという観点から、その含有量は20重量%以下であることが好ましい。
清掃部40は、軸部20の外周面を被覆するとともに歯間を清掃可能である。清掃部40は、軸部20の外周面を被覆する清掃部本体42と、それぞれが清掃部本体42の外周面から突出する複数のブラシ毛44と、を有する。清掃部40は、エラストマーにより形成されている。本実施形態では、前記エラストマーとして、低硬度樹脂と同じ樹脂(スチレン系エラストマー)が用いられている。このようにすれば、清掃部40と軸部20の相溶性が高まるため好ましい。さらに、前記合成樹脂としてポリプロピレンを採用した場合、当該スチレン系エラストマーは、ポリプロピレンとの相溶性にも優れるため好ましい。
次に、歯間清掃具1の製造方法について説明する。この製造方法は、混練工程と、基部形成工程と、清掃部形成工程と、を含む。
混練工程では、合成樹脂と、非繊維状強化材と、低硬度樹脂と、が混練機で混練されることによって複合材料が形成される。本実施形態では、複合材料における非繊維状強化材の含有量が60重量%以下に設定されているので、均一に混練される。また、ワラストナイトの一部は、混練工程で砕かれることにより、針状から粒状となる。
基部形成工程では、基部10に対応する形状の空間を有する基部形成金型(図示略)内に、把持部30に対応する側から軸部20に対応する側に向かって前記複合材料を充填することによって基部10が形成される。本実施形態では、合成樹脂に添加される非繊維状強化材が前記非繊維状強化材群から選択されるので、基部10のゲート跡が尖った状態になることが抑制される。このため、例えば指でゲート跡に触れたときに指が受ける刺激や、痛みが低減される。
清掃部形成工程では、軸部20の周囲に清掃部40を形成可能な空間を有する清掃部形成金型(図示略)内に、低硬度樹脂と同じ樹脂(エラストマー)を充填することによって清掃部40が形成される。
続いて、歯間清掃具1により歯間を清掃する方法について説明する。
まず、軸部20の先端を先頭にして歯間清掃具1を歯間に挿入する。そして、清掃部40が歯間に沿って往復するように把持部30を操作する。このとき、軸部20に対して曲げ荷重が作用する場合があるものの、本実施形態の歯間清掃具1は、軸部20がしなやかであるので、当該軸部20の折れが抑制される。具体的に、本歯間清掃具1では、合成樹脂に添加される強化材は、繊維状強化材の長さ(最長部の寸法)よりも短い非繊維状強化材(針状強化材、板状強化材及び粒状強化材)からなる非繊維状強化材群から選択されるので、軸部20の異方性は、強化材として繊維状強化材を含む場合のそれに比べて小さくなる。よって、軸部20の座屈強度が維持されつつ、軸部20のしなやかさが確保される。より詳細には、非繊維状強化材群に含まれる非繊維状強化材の長さが繊維状強化材よりも短いので、強化材が軸部20の曲げに対して抵抗として作用することが抑制される。このため、合成樹脂に由来するしなやかさが確保されるので、軸部20の折れが抑制される。
また、前記複合材料における非繊維状強化材の含有量は、10重量%以上60重量%以下であるので、軸部20の座屈強度の維持及びしなやかさの確保がより確実に達成される。具体的に、非繊維状強化材の含有量が10重量%以上であることにより、軸部20の座屈強度が維持される。そして、非繊維状強化材の含有量が60重量%以下であることにより、強化材が軸部20の曲げに対して抵抗として作用することが抑制され、軸部20のしなやかさが確保される。
さらに、本実施形態では、前記複合材料は、合成樹脂の硬度よりも低い硬度を有する低硬度樹脂を含んでいる。よって、軸部20がよりしなやかになるので、軸部20の破損がより確実に抑制される。
具体的に、前記複合材料における低硬度樹脂の含有量は、1重量%以上30重量%以下であるので、軸部20のしなやかさの確保と有効な座屈強度の確保とがより確実に達成される。
また、本実施形態では、清掃部40を形成するエラストマーが前記低硬度樹脂と同じ樹脂である。このため、エラストマーからなる清掃部40と軸部20との相溶性が高まるので、清掃部40の軸部20からの剥離が抑制される。
なお、今回開示された上記実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、複合材料に含まれる低硬度樹脂と清掃部40を形成するエラストマーとは、互いに異なる樹脂であってもよい。また、合成樹脂に対する低硬度樹脂の添加及び清掃部40の少なくとも一方は、省略されてもよい。
また、軸部20は、湾曲する形状であってもよい。また、把持部30は、省略されてもよい。また、図10及び図11に示されるように、基部10の形状は、適宜変更が可能である。
上記実施形態の歯間清掃具1について、14種類の実施例を作成するとともに、前記実施例に対する3種類の比較例を作成した。各実施例及び各比較例の組成は、図6に示されるとおりである。なお、鱗片状ガラスは、日本板硝子株式会社等から、ワラストナイトは、関西マテック株式会社、啓和炉材株式会社、株式会社丸東等から、マイカは、株式会社岡部マイカ工業所、大阪マイカ工業株式会社、株式会社ヤマグチマイカ等から、ガラス繊維は、旭ファイバーグラス株式会社、日東紡績株式会社、セントラル硝子株式会社等からそれぞれ入手可能である。また、図6には、これらの実施例及び比較例についての4つの試験結果、すなわち、(1)軸部20のしなやかさ、(2)軸部20の座屈強度(座屈荷重)、(3)ゲート跡及び(4)切り離しやすさが示されている。以下、各試験の試験方法及び試験結果について説明する。
(1)軸部20のしなやかさ
図2及び図3に示されるように、この測定は、互いに水平方向に離間する第1台51及び第2台52と、押圧具60と、を用いることにより行われた。第1台51と第2台52との隙間は、10mmに設定されている。押圧具60の下端は尖った形状に形成されている。具体的に、この測定は、第1台51及び第2台52上に歯間清掃具1が載置された状態で軸部20のうち第1台51及び第2台52間の中央に位置する中央部21に押圧具60の下端が接した状態から当該中央部21を10mm/minで押下することにより行われた。
図4及び図5は、この試験結果を示している。図4は、実施例11の試験結果を示すグラフであり、図5は、比較例3の試験結果を示すグラフである。図4及び図5から、実施例11では、押圧具60の押圧力Fは、測定中における押圧力Fの最大値である最大押圧力Fmax以降、緩やかに変化する一方、比較例3では、押圧具60の押圧力Fは、最大押圧力Fmax以降、急激に低下する(軸部20が折れる)ことが分かる。なお、前記押圧力Fは、AUTOGRAPH AGS−J1kN(株式会社島津製作所製)により測定し、押圧具60としては、フォースゲージ用付属アタチメント(株式会社イマダ製/A型S−4)を使用した。
ここで、しなやかさは、最大押圧力Fmaxと、最大押圧力Fmaxが得られたときの押圧具60の位置からさらに押圧具60が0.5mm下向きに変位したときの変位後押圧力Faと、に基づいて算出した。具体的に、しなやかさは、以下の式に基づいて算出した。
しなやかさ=(変位後押圧力Fa/最大押圧力Fmax)×100
つまり、この値が100に近い程、軸部20がしなやかであると評価される。
(2)軸部20の座屈強度(座屈荷重)
座屈荷重は、軸部20が鉛直方向と平行となるように把持部30を固定した状態でAUTOGRAPH AGS−J1kN(株式会社島津製作所製)で軸部20の先端を鉛直下向きに押下することにより測定した。図6に示される記号の意味は、以下のとおりである。
◎:座屈荷重が2.2N以上であり、前歯同士の歯間及び奥歯同士の歯間の双方に対して容易に清掃部40を挿入可能である
○:座屈荷重が2.0N以上2.2N未満であり、前歯同士の歯間及び奥歯同士の歯間の双方に対して十分に清掃部40を挿入可能である
△:座屈荷重が1.6N以上2.0N未満であり、前歯同士の歯間に対しては清掃部40を挿入可能であるが、奥歯同士の歯間に対しては清掃部40を挿入しにくい場合がある(なお、図6には「△」は存在しない)
×:座屈荷重が1.6N未満であり、前歯同士の歯間及び奥歯同士の歯間の双方に対して清掃部40を挿入しにくい
(3)ゲート跡
以下の評価基準に基づいて、10人のモニター者がゲート跡を指で触れた際に感じる刺激を評価した。
○:誰も刺激を感じなかった
△:1〜6人が刺激を感じた
×:7人〜10人が刺激を感じた
(4)切り離しやすさ
歯間清掃具群の特定の(例えば右端の)歯間清掃具1を当該歯間清掃具1に隣接する歯間清掃具1から切り離すときの切り離しやすさを評価した。この評価は、0点(連結部32で切り離しにくい)〜10点(連結部32で切り離しやすい)の間で評点化したVisual Analogue Scaleによるアンケートを実施することにより行った。図6には、10人のアンケート結果の平均値の小数点第一位を四捨五入した値が示されている。
得られた結果を図6に示す。図6から明らかなように、いずれの実施例においても良好なしなやかさが得られており、特に、実施例1〜4、8〜14においては、しなやかさの値が94を超えていた。また、実施例4と実施例3との比較、及び、実施例12と実施例11との比較から、エラストマーを含むことにより、しなやかさが向上することが示された。
また、いずれの実施例においても、良好な座屈強度が得られており、実施例1〜6、8〜14においては、さらに良好な座屈強度が得られた。中でも、図6に記載されていないが、実施例2〜6,11〜13では、いずれも座屈荷重が2.5Nよりも大きく、より良好な歯間への挿入性が得られた。
また、これらの結果から、実施例2〜4、11〜13については、しなやかさの値が94を超え、且つ座屈強度が2.5Nを超えていることから、座屈強度及びしなやかさの両方に特に優れるということが示された。
また、比較例1を除き、いずれの実施例及び比較例においても、ゲート跡を指で触れたときに刺激を感じたモニター者はいなかった。
また、いずれの実施例においても、良好な切り離し性が得られた。
また、図6に記載されていないが、軸部20と清掃部40との接着性についても試験を行ったところ、10人のモニター者が各実施例及び各比較例に記載の歯間清掃具を使用した結果、いずれにおいても清掃部40の軸部20からの剥離は生じず、軸部20は清掃部40と相溶性に優れることが分かった。
以上より、強化材として、針状強化材、板状強化材及び粒状強化材からなる非繊維状強化材群から選択される少なくとも一種の非繊維状強化材を含むことにより、良好な座屈強度を確保しながら、しなやかさに優れる軸部20を有する歯間清掃具が得られることが示された。
以上の効果は、図7〜図9に示される各製造例においても同様に確認された。
1 歯間清掃具
10 基部
20 軸部
30 把持部
40 清掃部
51 第1台
52 第2台
60 押圧具

Claims (6)

  1. 歯間清掃具であって、
    歯間に挿通されることが可能な形状を有する軸部を有する基部を含み、
    前記基部は、合成樹脂と強化材とを含む複合材料により形成されており、
    前記強化材は、針状強化材、板状強化材及び粒状強化材からなる非繊維状強化材群から選択される少なくとも一種の非繊維状強化材を含む、歯間清掃具。
  2. 請求項1に記載の歯間清掃具において、
    前記複合材料における前記非繊維状強化材の含有量は、10重量%以上60重量%以下である、歯間清掃具。
  3. 請求項1又は2に記載の歯間清掃具において、
    前記非繊維状強化材群は、前記非繊維状強化材として、ワラストナイト又は鱗片状ガラスを含む、歯間清掃具。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の歯間清掃具において、
    前記複合材料は、前記合成樹脂の硬度よりも低い硬度を有する低硬度樹脂をさらに含む、歯間清掃具。
  5. 請求項4に記載の歯間清掃具において、
    前記複合材料における前記低硬度樹脂の含有量は、1重量%以上30重量%以下である、歯間清掃具。
  6. 請求項4又は5に記載の歯間清掃具において、
    エラストマーからなり、前記軸部の外周面を被覆するとともに前記歯間を清掃可能な清掃部をさらに備え、
    前記エラストマーは、前記低硬度樹脂と同じ樹脂である、歯間清掃具。
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