JP2017091721A - 二次電池の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】、電池ケース内に発生したガスを排気するガス抜きの際に、電解液が外部に噴き出ることを抑制することで、その後の溶接工程において、溶接部分に電解液が付着することを抑制することができる二次電池の製造方法を提供する。
【解決手段】二次電池の製造方法は、圧力開放弁31を開放してガスを排気する工程と、圧力開放弁31の金属板20を蓋に溶接して注液孔を閉塞する工程とを含み、圧力開放弁31は、蓋部の外表面側に配置された金属板20と、金属板20に接続されていると共に穴部15に挿入されている挿入部と、金属板20と蓋との間に設けられていると共に穴部15の開口部を取り囲む環状の弾性部材とを含み、弾性部材の少なくとも一部は、弾性変形可能な多孔質部材24で形成され、金属板20を溶接することで上記閉塞部材を形成する。
【選択図】図5
【解決手段】二次電池の製造方法は、圧力開放弁31を開放してガスを排気する工程と、圧力開放弁31の金属板20を蓋に溶接して注液孔を閉塞する工程とを含み、圧力開放弁31は、蓋部の外表面側に配置された金属板20と、金属板20に接続されていると共に穴部15に挿入されている挿入部と、金属板20と蓋との間に設けられていると共に穴部15の開口部を取り囲む環状の弾性部材とを含み、弾性部材の少なくとも一部は、弾性変形可能な多孔質部材24で形成され、金属板20を溶接することで上記閉塞部材を形成する。
【選択図】図5
Description
本発明は、二次電池の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池などの二次電池は、パソコンなど機器や電動車両などに搭載されている(下記特許文献1,2)。
特開2014−93230号公報には、二次電池の製造方法が記載されている。特開2014−93230号公報に記載された二次電池の製造方法は、ケース本体内に電極体を収容する工程と、ケース本体の開口部にケース蓋を溶接して電池ケースを形成する工程と、ケース蓋に形成された注液孔から電解液を電池ケース内に注入する工程とを備える。
上記二次電池の製造方法は、電解液の注入後に注液孔に封止部材を形成して注液孔を仮封止する工程と、仮封止後に初期充電を施す初期充電工程と、封止部材を操作して電池ケース内と外部とを連通させて電池ケース内のガスを抜くガス抜き工程と、ガス抜き工程後に封止部材を蓋に溶接して注液孔を密封する本封止工程とを含む。
封止部材は、電池ケースの上面上に配置された金属製の蓋部と、蓋部の下面に形成されると共に注液孔に挿入された挿入部とを含む。挿入部は、円柱状の軸部と、軸部の下端部に形成された先端部と、軸部の上端部近傍に形成されると共に電池ケースの上面に配置された複数の突出部とを含む。先端部は、電池ケース内に挿入されており、先端部が上方に引き付けられると、先端部は注液孔を閉塞する。
封止部材の蓋部に荷重が加えられていない状態においては、突出部の弾性力によって挿入部の先端部が蓋部に密着しており、注液孔が閉塞される。封止部材の蓋部が押さえつけられると、突出部が変形して、先端部が注液孔から離れる。これにより、注液孔と電池ケース内と外部とが連通する排気通路が形成される。このようにして、初期充電時において発生したガスが外部に排気される。
本封止工程においては、封止部材の蓋部を押さえつけて、排気通路が形成されている状態で蓋部を電池ケースの上面に溶接する。この際、金属部の外周縁部の全周が溶接され、電池ケースが密封される。
上記の二次電池の製造方法においては、ガス抜きの際に、電池ケース内の電解液が上記の排気通路を通って、電池ケース外部に吹出す場合がある。
その結果、電解液が溶接部分に付着するおそれがある。ガス抜きの後の溶接工程において、溶接部分に電解液が付着した状態で溶接を施すと、付着した電解液が蒸発などすることで溶接不良をまねくおそれがある。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ガス抜きの際に電解液が外部に噴き出ることを抑制して、溶接を施す部分に電解液が付着することを抑制することができ、注液孔を溶接して密封する溶接工程において、良好な溶接部を形成することができる二次電池の製造方法を提供することである。
本発明に係る二次電池の製造方法は、1つの局面では、穴部が形成されている蓋部を含む電池ケースと、電池ケース内に配置されている電極体および電解液と、穴部を閉塞している閉塞部材とを備えた二次電池の製造方法である。上記穴部が開放された蓋をケース本体に溶接して、電池ケースを形成すると共に、電極体を電池ケース内に配置する工程と、穴部から電池ケース内に電解液を注入する工程と、穴部に圧力開放弁を形成する工程と、圧力開放弁を形成した後に電極体を充電する工程と、電池ケース内および電池ケース外部が連通するように圧力開放弁を開放させる工程と、圧力開放弁の一部を蓋に溶接して、閉塞部材を形成する工程とを含む。
上記圧力開放弁は、蓋部の外表面側に配置された金属板と、金属板に接続されていると共に穴部に挿入されている挿入部と、金属板と蓋との間に設けられていると共に穴部の開口部を取り囲む環状の弾性部材とを含む。
上記弾性部材の少なくとも一部は、弾性変形可能な多孔質部材で形成されている。上記記挿入部は、弾性部材および穴部に挿入されている軸部と、軸部の端部に形成されている先端部とを含む。上記金属板に外力が加えられていない状態において、先端部は弾性部材の弾性力によって蓋の内表面に密着して穴部を閉塞する。
上記蓋に向けて金属板が押圧されることで、先端部が内表面から離れて、穴部および多孔質部材を通ると共に電池ケースと外部とを連通する通気通路が形成される。上記圧力開放弁を開放する工程は、金属板を押圧して通気通路を形成する工程を含む。上記閉塞部材を形成する工程は、金属板の外周縁部の全周を蓋に溶接する工程を含む。
上記二次電池の製造方法においては、圧力開放弁を開放する工程において、通気通路が形成されると、電池ケース内のガスは多孔質部材を通って外部に排気される。ガスが多孔室部材を通る際には、ガスに含まれている電解液は除去される。このため、電池ケース内の電解液が外部に噴き出ることが抑制される。これにより、金属板を蓋に溶接する際に、溶接部分に電解液が付着することを抑制することができ、金属板の外周縁部の全周を蓋部に良好に溶接することができ、電池ケースの密封性を確保することができる。
本発明に係る二次電池の製造方法によれば、ガス抜き工程において電解液などが電池ケースから吹出すことを抑制することができ、電解液を注入する穴部を閉塞する溶接工程の際に、溶接部分に電解液が付着することを抑制することができる。
図1は、二次電池1を示す斜視図である。この図1に示すように、二次電池1は、電池ケース2と、電池ケース2内に配置されている電極体3および電解液4とを備える。
電池ケース2は、ケース本体5と、ケース本体5に溶接された蓋6と、ケース本体5および蓋6を溶接する溶接部7とを含む。
蓋6は、電池ケース2の外側に位置している外表面10と、電池ケース2内に位置している内表面11とを含む。蓋6には、厚さが他の部分よりも薄い防爆弁18が形成されている。蓋6の外表面10には、互いに間隔をあけて配置された端子12および端子13が設けられている。蓋6には、外表面10から内表面11に達する穴部15が形成され、この穴部15には、穴部15を閉塞する閉塞部材16が設けられている。
図2は、閉塞部材16およびその周囲の構成を示す断面図である。この図2に示すように、蓋6の外表面10には、凹部17が形成されており、穴部15は凹部17に連通するように形成されている。
閉塞部材16は、外表面26および内表面27を含む金属板20と、多孔質部材24と、挿入部21と、金属板20の外周縁部に形成された溶接部28とを含む。
金属板20は、凹部17の開口部を閉塞するように形成されており、金属板20は溶接部28によって凹部17の開口縁部に溶接されている。
金属板20を形成する金属材料と、蓋6を形成する金属材料とは、好ましくは、同じ金属材料で形成される。金属板20は、たとえば、A1050やA3003などのアルミニウムから形成されている。
多孔質部材24は、外表面10側に位置する穴部15の開口縁部25の周囲を取り囲むように環状に形成されてる。多孔質部材24には複数の微細な通気路が形成されており、多孔質部材24は通気性を有している。多孔質部材24のガーレ値(100mlのガスが透過するのに要する時間)は、50(秒)以下であり、好ましくは、10(秒)以下である。
多孔質部材24は、弾性変形可能な材料によって形成されており、多孔質部材24は、たとえば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PP(ポリプロピレン)およびPE(ポリエチレン)からなる群から選択される少なくとも1つ樹脂から形成されてる。多孔質部材24のヤング率は、10〜100MPaである。
挿入部21は、金属板20の内表面27に一端が接続されると共に、多孔質部材24および穴部15内に配置された軸部22と、軸部22の他端に接続された先端部23とを含む。
この先端部23の付根部の径は、開口縁部25の径および軸部22の径よりも大きく、先端部23は、軸部22から離れるにつれて先細になるように形成されている。
先端部23の付根部の径が軸部22の径よりも大きいため、先端部23には、軸部22の周囲を環状に取り囲む端面30が形成されている。なお、この図2に示すように、端面30は、蓋6の内表面11から離れている。
挿入部21は、弾性変形可能に形成されており、挿入部21は、たとえば、EPDM(エチレン-プロピレンゴム)やブチルゴムなどから形成されている。挿入部21の弾性係数(バネ定数)は、多孔質部材24の弾性係数(バネ定数)以上である。
溶接部28は、凹部17の開口縁部と、金属板20の外周縁部とを接続しており、金属板20の外周縁部の全周に亘って形成されている。このように、溶接部28が金属板20の全周に亘って形成されているため、電池ケース2は密封されている。
上記のように構成された二次電池1の製造方法について説明する。図3は、電池ケース2の製造工程の一部を示す製造フローである。
この図3に示すように、二次電池1を製造する製造工程は、電極体3をケース本体5内に配置する工程S1と、蓋6をケース本体5に溶接する工程S2と、穴部15から電解液4を注入する工程S3とを含む。さらに、二次電池1の製造方法は、電解液4を注入した後に圧力開放弁を穴部15に形成する工程S4と、圧力開放弁で穴部15を封止した状態で電極体3を充電(初期充電)する工程S5と、初期充電後に二次電池1を所定期間放置してエーングする工程S6とを含む。
さらに、二次電池1の製造工程は、電池ケース2内のガスを外部に排気するために、圧力開放弁を開放する工程S7と、圧力開放弁の一部を蓋6に溶接して閉塞部材16を形成すると共に穴部15を閉塞する工程S8とを含む。
図1において、工程S1においては、蓋6の端子12,13と電極体3とを接続した状態で、電極体3をケース本体5内に収容する。この際、蓋6はケース本体5の開口部に蓋6が配置される。
工程S2においては、蓋6の外周縁部と、ケース本体5の開口縁部とにレーザ光を照射して、蓋6およびケース本体5を溶接して、電池ケース2が形成される。なお、この際、蓋6には、穴部15が形成されており、穴部15は開放されている。工程S3においては、穴部15にノズルを挿入して、このノズルから電解液を注入する。
図4は、工程S4の第1工程を示す断面図である。この図4に示すように、環状に形成された多孔質部材24を凹部17内に配置する。多孔質部材24は、穴部15の開口縁部25を取り囲むように配置される。なお、多孔質部材24は、凹部17の内表面に接着させてもよい。
そして、金属板20と、金属板20の内表面27に結合された挿入部21とを準備する。挿入部21は、一端が金属板20に接続された軸部22と、軸部22の他端に接続された先端部23とを含む。
先端部23は先細状に形成されており、先端部23の径は、軸部22から離れるにつれて小さくなるように形成されている。
換言すれば、軸部22の端部に先端部23が接続されており、先端部23の端部に挿入部21が接続されており、挿入部21の端部は軸部22よりも外方向に張り出すように形成されている。その結果、挿入部21の端面30は、挿入部21の周囲を取り囲むように環状に形成されている。先端部23の端部33には、凹部32が形成されている。
図5において、挿入部21を穴部15に押し込む。先端部23を穴部15に挿入すると、凹部32の容積が小さくなるように先端部23が弾性変形する。このように先端部23が弾性変形することで、先端部23の径が小さくなり、先端部23が穴部15を通過することができる。
先端部23が穴部15を通過すると、先端部23は穴部15の内表面から加えられている外力から解放され、先端部23が元の形状に戻る。
図5において、金属板20と、金属板20の内表面27に接続されると共に穴部15に挿入されてい挿入部21と、金属板20および蓋6の間に配置された多孔質部材24によって、内圧開放弁31が形成される。
なお、軸部22の外径D1は穴部15の内径D2よりも小さい。多孔質部材24の内径D3は穴部15の内径D2よりも大きい。多孔質部材24の外径D4は、内径D3よりも大きい。金属板20の外径D5は、多孔質部材24の外径D4よりも大きい。金属板20の外径D5は、凹部17の開口縁部の内径D7よりも僅かに小さい。そして、端面30の外径D6は、穴部15の内径D2よりも大きい。
金属板20に外力が加えられていない状態においては、多孔質部材24は弾性変形しており、多孔質部材24は金属板20を上方に向けて押圧している。金属板20が上方に向けて押圧されると、挿入部21も上方に向けて移動しようとする。端面30の外径D6は、穴部15の内径D2よりも大きいため、端面30は、多孔質部材24の弾性力によって蓋6に密着する。
また、多孔質部材24は、無負荷状態のときよりも縮むように弾性変形しており、多孔質部材24の弾性力によって、多孔質部材24が金属板20の内表面27に密着すると共に、多孔質部材24が蓋6と密着して、穴部15を閉塞する。
その結果、図5に示す状態において、電池ケース2内の内圧が上昇したとしても、電池ケース2内のガスや電解液4が電池ケース2の外部に出ることが抑制される。さらに、電池ケース2の外部から電池ケース2内に水分が入り込むことを抑制することができる。
このため、後述する初期充電を施す工程S5やエージングを施す工程S6を低湿度雰囲気中で行う必要性を低くすることができ、二次電池1の製造工程の簡素化を図ることができる。なお、図5に示すように、金属板20に外力が加えられていない状態において、金属板20は、蓋6よりも外側に位置している。
上記のように、内圧開放弁31が穴部15を封止している状態で、図3の工程S5において、電極体3を充電する。この初期充電によって、電極体3および電解液4が化学反応してガスが発生する。
そして、図3の工程S6において、電極体3に初期充電を施した後、所定期間、電池ケース2を放置して、電池ケース2をエージングする。
そして、図3の工程S7において、内圧開放弁31を開放して、電池ケース2内のガスを外部に排気する。
図6は、工程S7の様子を示す断面図である。この図7に示すように、金属板20を押圧する。金属板20を押圧することで、多孔質部材24が縮むように弾性変形する。多孔質部材24が縮み、金属板20が蓋6に近づくように移動することで、端面30が蓋6から離れる。
これにより、端面30および蓋6の間と、軸部22および穴部15の間と、多孔質部材24と、金属板20の外周縁部および凹部17の開口縁部の間とを通る排気通路35が形成される。
そして、電池ケース2内のガスが当該排気通路35を通って、電池ケース2の外部に排出され、電池ケース2内の内圧が低下する。
電池ケース2の内圧が低下することで、防爆弁18が破断したり、防爆弁18の剛性が低くなることを抑制することができる。さらに、電池ケース2の膨らみを小さくすることができる。
ここで、たとえば、先端部23に電解液4が付着していると、電池ケース2から噴出するガスと共に、付着した電解液4が、軸部22および穴部15の間に入り込むことがある。この際、排気通路35には、多孔質部材24が設けられているので、多孔質部材24によって電解液4が捉えられ、電解液4が電池ケース2外部に排出されることが抑制される。
なお、多孔質部材24のガーレ数は、50(秒)以下である。ガーレ数が、50よりも大きくなると、ガスの排気を完了するために要する時間が長くなり、製造時間が長くなるためである。なお、好ましくは、ガーレ数が10(秒)以下の材料を採用する。
多孔質部材24のヤング率は、10MPa以上100MPa以下である。このため、金属板20を押圧して排気通路35を形成するには、多孔質部材24に所定値以上の荷重が加えられることになる。
その結果、多孔質部材24および金属板20の間の面圧と、多孔質部材24および蓋6の間の面圧とが所定値以上になる。これに伴い、穴部15の内周面および軸部22の外周面の間に入り込んだ電解液4が、多孔質部材24および金属板20の間や、多孔質部材24および蓋6の間から外部に排出されることを抑制することができる。
なお、多孔質部材24のヤング率が10MPaよりも小さくなると、多孔質部材24および金属板20の間の面圧と、多孔質部材24および蓋6の間の面圧が小さくなり、電解液4が外部に排出される可能性が高くなる。また、多孔質部材24のヤング率が100MPaよりも大きくなると、排気通路35を形成するために金属板20に加える荷重が大きくなり、作業負担が大きくなる。
なお、電池ケース2内のガスを抜く工程S7において、低圧雰囲気中で実施してもよい。低圧雰囲気中で実施することで、電池ケース2からガスが排出され易くなり、短時間で当該工程を完了することができる。
図7は、図6の工程S8を示す断面図である。この図7に示すように、金属板20の外表面26と蓋6とが面一となるように、金属板20を押圧した状態で、金属板20の外周縁部および凹部17の開口縁部にレーザ光Lを照射して、金属板20および蓋6を溶接する溶接部28を形成する。
この溶接部28は、金属板20の外周縁部および凹部17の開口縁部の全周に亘って形成される。この溶接部28によって、金属板20の外周縁部と、凹部17の開口縁部との間の隙間が閉塞され、穴部15が閉塞される。そして、溶接部28が形成されることで、図2に示す閉塞部材16が形成される。
ここで、工程S7において、電解液4が電池ケース2から噴き出ることが抑制されているので、溶接部分に電解液4が付着することが抑制され、良好に溶接部28を形成することができる。これに伴い、電池ケース2の密封性を向上させることができる。
上記の例においては、内圧開放弁31は、多孔質部材24と、金属板20とが別体に設けられた例について説明したが、多孔質部材24を金属板20に一体的に形成してもよい。
図8は、内圧開放弁31の第1変形例を示す側面図であり、図9は、図8に示す矢印の方向から内圧開放弁31を視たときの平面図である。
図8および図9に示すように、内圧開放弁31Aは、金属板20に結合された挿入部21と、金属板20に一体的に形成されると共に、挿入部21の周囲を取り囲むように形成された多孔質部材24とを含む。多孔質部材24は、金属板20に接着固定されている。
そして、この内圧開放弁31Aを図5に示すように、挿入部21を穴部15に挿入するとと共に、多孔質部材24を蓋6に密着させてもよい。
上記の内圧開放弁31Aによれば、多孔質部材24が金属板20に一体的に形成されているため、多孔質部材24を凹部17内に配置する工程と、挿入部21を穴部15内に挿入する工程とを同時に行うことができ、製造工程の簡略化を図ることができる。
図10は、内圧開放弁の第2変形例を示す側面図であり、図11は、図10に示す矢印の方向から平面視したときの平面図である。
この図10および図11に示すように、内圧開放弁31Bは、金属板20と、金属板20に形成された挿入部21と、挿入部21の周囲を取り囲むように形成された環状の弾性部材42とを含む。
弾性部材42は、窓部43が形成された環状の樹脂壁41と、窓部43から外部に露出した多孔質部材40とを含む。樹脂壁41は円形形状に形成されており、窓部43は樹脂壁41の周方向に配列する内側面44および内側面45を含む。
多孔質部材40は、中心O1を中心として円形形状に形成されており、多孔質部材40の大部分が樹脂壁41内に埋設されている。そして、多孔質部材40の一部が窓部43から外部に露出するように形成されている。内側面44,45は、円形形状の多孔質部材40の径方向に延びるように形成されている。このように形成された弾性部材42は、ゴム成型金型などによって金属板20に形成(固定)される。
なお、この図11においては、窓部43が1つ形成されている例について図示しているが、窓部43を複数形成して、各窓部43から多孔質部材40を露出させるようにしてもい。
また、多孔質部材40を環状に形成することは必須ではなく、多孔質部材40を円弧状に形成してもよい。この場合には多孔質部材40の両端部が樹脂壁41に埋設される。
この図10および図11に示す内圧開放弁31Bにおいても、多孔質部材40が金属板20に一体的に形成されているため、多孔質部材40を凹部17内に配置する工程と、挿入部21を穴部15内に挿入する工程とを同時に行うことができ、製造工程の簡略化を図ることができる。
図12は、比較例に係る二次電池と、実施例1〜3に係る二次電池とについて、気密性について比較した結果を示す表である。
ここで、実施例1の二次電池は、図4に示すように、多孔質部材24と、金属板20および挿入部21とが別体とされた内圧開放弁31を穴部15に装着して、金属板20を溶接したときの二次電池である。
実施例2の二次電池は、図8および図9に示す内圧開放弁31Aを穴部15に装着して、金属板20を溶接したときの二次電池である。
実施例3の二次電池とは、図10および図11に示す内圧開放弁31Bを穴部15に装着して、金属板20を溶接したときの二次電池である。
比較例の二次電池の構造については、図13から図16を用いて説明する。図13は、比較例の二次電池の製造過程において用いられる内圧開放弁31Dを示す斜視図である。図13に示すように、内圧開放弁31Dは、金属板20と、金属板20の内表面27に形成された挿入部21と、挿入部21の周囲を取り囲むように形成された環状の支持部材50とを含む。
支持部材50は、金属板20の内表面27に密着固定されたベース板51と、ベース板51の表面から突出するように形成された複数の突起部52とを含む。突起部52は、間隔をあけて形成されている。
図14は、比較例の二次電池の製造工程の工程S4を示す断面図である。この図14に示すように、内圧開放弁31Dを穴部15に装着する。
この際、突起部52は弾性変形しており、挿入部21の先端部23が蓋6に密着している。
図15は、比較例の二次電池の製造工程の工程S7を示す断面図であり、この図15に示すように、金属板20を押圧することで、電池ケース2内のガスが外部に排気される排気通路35を形成する。そして、電池ケース2内の内圧を低下させる。
図16は、工程S8を示す断面図であり、金属板20の外周縁部を蓋6に溶接して、比較例に係る二次電池を製造する。
図12に示す表に示すように、比較例の二次電池と、実施例1の二次電池と、実施例2の二次電池と、実施例3の二次電池は、各々、20個づつ制作し、各二次電池ごとに電池ケースの気密性を評価した。
ここで、比較例に係る二次電池においては、20個の二次電池のうち、8個の二次電池において気密性に不良があることがわかった。
このように気密性に不良が生じた原因としては、図15に示すように、ガスを外部に排気する際に、電池ケース2内の電解液4が外部に噴き出ると共に、図16に示すレーザ光Lの照射位置に電解液4が付着したためである。電解液4が溶接部分に付着した状態でレーザ溶接を実施すると、ビード幅が不足したり、溶接部28が断続的に形成されたりする。その結果、比較例の二次電池においては、気密性に不良が発生した。
その一方で、実施例1〜3の二次電池においては、気密性に問題がないことが分かる。これは、工程S7において、電解液4が外部に噴き出ることを抑制することができ、良好に溶接部28を形成することができるためである。
以上、本発明に基づいた各実施の形態について説明したが、今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、二次電池の製造方法に適用することができる。
1 二次電池、2 電池ケース、3 電極体、4 電解液、5 ケース本体、6 蓋、7,28 溶接部、10,26 外表面、11,27 内表面、12,13 端子、15 穴部、16 閉塞部材、17,32 凹部、18 防爆弁、20 金属板、21,21D 挿入部、22 軸部、23 先端部、24,40 多孔質部材、25 開口縁部、30 端面、31,31A,31B,31D 内圧開放弁、33 端部、35 排気通路、41 樹脂壁、42 環状部材、43 窓部、44,45 内側面、50 支持部材、51 ベース板、52 突起部。
Claims (1)
- 穴部が形成されている蓋部を含む電池ケースと、
前記電池ケース内に配置されている電極体および電解液と、
前記穴部を閉塞している閉塞部材と、
を備えた二次電池の製造方法であって、
前記穴部が開放された前記蓋をケース本体に溶接して、前記電池ケースを形成すると共に、前記電極体を前記電池ケース内に配置する工程と、
前記穴部から前記電池ケース内に前記電解液を注入する工程と、
前記穴部に圧力開放弁を形成する工程と、
前記圧力開放弁を形成した後に前記電極体を充電する工程と、
前記電池ケース内部および前記電池ケース外部が連通するように前記圧力開放弁を開放する工程と、
前記圧力開放弁を前記蓋に溶接して前記閉塞部材を形成する工程と
を含み、
前記圧力開放弁は、前記蓋部の外表面側に配置された金属板と、前記金属板に接続されていると共に前記穴部に挿入されている挿入部と、前記金属板と前記蓋との間に設けられていると共に穴部の開口縁部を取り囲む環状の弾性部材とを含み、
前記弾性部材の少なくとも一部は、弾性変形可能な多孔質部材で形成されており、
前記挿入部は、前記穴部に挿入されている軸部と、前記軸部の端部に形成されている先端部とを含み、
前記金属板に外力が加えられていない状態において、前記先端部は前記弾性部材の弾性力によって前記蓋の内表面に密着して前記穴部を閉塞し、
前記蓋に向けて前記金属板が押圧されることで、前記先端部が前記内表面から離れて、前記穴部および前記多孔質部材を通ると共に前記電池ケース内部と前記電池ケース外部とを連通する通気通路が形成され、
前記圧力開放弁を開放する工程は、前記金属板を押圧して前記通気通路を形成する工程を含み、
前記閉塞部材を形成する工程は、前記金属板の外周縁部の全周を前記蓋に溶接する工程を含む、二次電池の製造方法。
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