JP2017088879A - アミノベンゾピラノキサンテン系(abpx)色素化合物の製造方法 - Google Patents

アミノベンゾピラノキサンテン系(abpx)色素化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アミノベンゾピラノキサンテン系(ABPX)色素化合物の高収率な製造方法の提供。
【解決手段】式(1)で表される化合物と式(2)で表される化合物とを縮合剤の存在下反応させる、式(3)で表されるABPX系化合物の製造方法。
Figure 2017088879

[R1は夫々独立にH、C1〜6のアルキル基等;R2及びR4は各々独立にH又はアルキル基等、但し、R2及びR4の少なくとも一方はアルキル基等;R3及びR8は各々独立にハロゲン原子、C1〜6のアルキル基又はカルボキシル基;mは0〜3の整数;nは0〜4の整数]
【選択図】なし

Description

本発明は、アミノベンゾピラノキサンテン系(ABPX)色素化合物の製造方法に関する。
ローダミン2分子が縮合したアミノベンゾピラノキサンテン系(ABPX)色素化合物は、一分子多色性を示す有機色素化合物であり、その光物性の特徴を利用して、センシング材料等として広く応用されている(特許文献1及び非特許文献1、2)。
アミノベンゾピラノキサンテン系(ABPX)色素化合物において、キサンテン環構造の窒素部位を縮環した誘導体は発光効率が高くなることや、吸収波長や蛍光波長が変化することが知られているが、ベンゾフェノン誘導体とレゾルシノールとの溶融加熱反応を用いた従来の合成法では、ロドール(Rhodol)をはじめとする副生成物の生成により、反応収率の低下をもたらすといった課題があり実用性に乏しかった(非特許文献3)。
米国特許第8134017号明細書
従って、本発明は、高収率でアミノベンゾピラノキサンテン系(ABPX)色素化合物を得ることができる製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、従来合成できなかった、キサンテン環構造の2つの窒素原子が非対称な置換基を有するアミノベンゾピラノキサンテン系(ABPX)色素化合物並びに、2つのフェニル環構造が非対称な置換基を有するアミノベンゾピラノキサンテン系(ABPX)色素化合物の製造方法を提供することを目的とする。
本願発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、以下の製造方法が上述した課題を解決できることを見出し、本発明に想到するに至った。
即ち、本発明は、次の発明を提供するものである。
<1>
下記一般式(1)で表される化合物と下記一般式(2)で表される化合物とを縮合剤の存在下反応させることを特徴とする、下記一般式(3)で表される化合物の製造方法。
Figure 2017088879
[一般式(1)〜(3)中、R1は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基もしくは炭素数6〜14のアリール基を示すか、2つのR1が結合して環を形成してもよく、又はR1が結合している窒素原子と共にヘテロ環を形成していてもよい。R2及びR4は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基を示す。但し、R2及びR4の少なくとも一方はアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基である。R3は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、複数のR3が結合して環を形成してもよい。R8は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、R1とR8が結合して環を形成してもよい。mは0〜3の数を示す。nは0〜4の数を示す。]
<2>
一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物とを縮合剤の存在下反応させ一般式(4)で表される化合物を得、
次に、前記一般式(4)で表される化合物と一般式(5)で表される化合物とを縮合剤の存在下反応させ一般式(6)で表される化合物を得、
さらに、前記一般式(6)で表される化合物を環化することを特徴とする、一般式(7)で表される化合物の製造方法。
Figure 2017088879
[一般式(1)〜(2)及び(4)〜(7)中、R1及びR5は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基もしくは炭素数6〜14のアリール基を示すか、2つのR1同士もしくは2つのR5同士が結合して環を形成してもよく、又はR1もしくはR5が結合している窒素原子と共にヘテロ環を形成していてもよい。R2、R4及びR6は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基を示す。但し、R2及びR4の少なくとも一方はアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基である。R3及びR7は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、複数のR3同士又は複数のR7同士が結合して環を形成してもよい。R8は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、R1とR8が結合して環を形成してもよい。R9は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、R5とR9が結合して環を形成してもよい。mは0〜3の数を示す。nは0〜4の数を示す。oは0〜3の数を示す。pは0〜4の数を示す。]
<3>
一般式(7)で表される化合物。
Figure 2017088879
[一般式(7)中、R1及びR5は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基もしくは炭素数6〜14のアリール基を示すか、2つのR1同士もしくは2つのR5同士が結合して環を形成してもよく、又はR1もしくはR5が結合している窒素原子と共にヘテロ環を形成していてもよい。R3及びR7は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、複数のR3同士又は複数のR7同士が結合して環を形成してもよい。R8は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、R1とR8が結合して環を形成してもよい。R9は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、R5とR9が結合して環を形成してもよい。但し、R1及びR5、R3及びR7並びにR8及びR9のうち少なくとも一組は、互いに異なるものを示す。mは0〜3の数を示す。nは0〜4の数を示す。oは0〜3の数を示す。pは0〜4の数を示す。]
<4>
一般式(4)で表される化合物。
Figure 2017088879
[一般式(4)中、R1は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基もしくは炭素数6〜14のアリール基を示すか、2つのR1が結合して環を形成してもよく、又はR1が結合している窒素原子と共にヘテロ環を形成していてもよい。R2及びR4は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基を示す。但し、R2及びR4の少なくとも一方はアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基である。R3は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、複数のR3が結合して環を形成してもよい。R8は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、R1とR8が結合して環を形成してもよい。mは0〜3の数を示す。nは0〜4の数を示す。]
本発明によれば、高収率でアミノベンゾピラノキサンテン系(ABPX)色素化合物を得ることができる。さらに、本発明の製造方法によれば、従来合成できなかった、キサンテン環構造の2つの窒素原子が非対称な置換基を有するアミノベンゾピラノキサンテン系(ABPX)色素化合物並びに、2つのフェニル環構造が非対称な置換基を有するアミノベンゾピラノキサンテン系(ABPX)色素化合物を合成することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、下記一般式(3)で表される化合物の製造方法について説明する。
本方法は、下記一般式(1)で表される化合物と下記一般式(2)で表される化合物とを縮合剤の存在下反応させることを特徴とする。
Figure 2017088879
[一般式(1)〜(3)中、R1は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基もしくは炭素数6〜14のアリール基を示すか、2つのR1が結合して環を形成してもよく、又はR1が結合している窒素原子と共にヘテロ環を形成していてもよい。R2及びR4は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基を示す。但し、R2及びR4の少なくとも一方はアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基である。R3は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、複数のR3が結合して環を形成してもよい。R8は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、R1とR8が結合して環を形成してもよい。mは0〜3の数を示す。nは0〜4の数を示す。]
一般式(1)及び(3)のR1の炭素数1〜6のアルキル基としては、直鎖状でも分岐状でもよく、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基も含まれる。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
一般式(1)及び(3)のR1の炭素数6〜14のアリール基としては、単環式であっても多環式であってもよく、ベンゼン環又は縮合環2個以上が単結合を介して結合した基、2価の有機基(例えば、ビニレン基等のアルケニレン基)を介して結合した基、及びヘテロアリール基も含まれる。具体的には、フェニル基、アルキルフェニル基、アルコキシフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、チエニル基、ピリジル基、インドリル基等が挙げられる。アリール基の水素原子はハロゲン原子等で置換されていてもよい。これらのなかでも、フェニル基が好ましい。
2つのR1が結合して環を形成している場合、2つのR1は酸素原子や硫黄原子等のヘテロ原子を介して結合してもよい。2つのR1が結合して環を形成している場合としては、R1が結合する窒素原子と共に表すと、例えば以下の構造が挙げられる。
Figure 2017088879
1が結合している窒素原子と共にヘテロ環を形成している場合としては、R1が結合する窒素原子と共に表すと、例えば以下の構造が挙げられる。
Figure 2017088879
一般式(1)及び(3)において2つのR1は、同一であっても異なっていてもよい。2つのR1が異なる場合としては、例えば、1つのR1はアルキル基であり、もう1つのR1はR1が結合している窒素原子と共にヘテロ環を形成している構造が挙げられる。
一般式(1)〜(3)中、R2及びR4のアルキル基としては、炭素数1〜12、好ましくは1〜6のものが挙げられ、直鎖状でも分岐状でもよく、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基も含まれる。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。なかでもR4のアルキル基は、メチル基、エチル基及びイソプロピル基が好ましい。
また、R2及びR4のアルキル基は置換基を有していてもよい。該置換基としては、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェニル基等のアリール基;メトキシフェニル基、エトキシフェニル基等のアルコキシアリール基等が挙げられる。
上述したもののうち、メチル基、メトキシメチル基、ベンジル基、メトキシベンジル基等が好ましく、なかでも合成のしやすさからメチル基が特に好ましい。
一般式(1)〜(3)中、R2及びR4のアシル基としては、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
一般式(1)〜(3)中、R2及びR4のシリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基等のトリアルキルシリル基;t−ブチルジフェニルシリル基等が挙げられる。
一般式(1)〜(3)中、R3及びR8のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。また、炭素数1〜6のアルキル基としては、直鎖状でも分岐状でもよく、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基も含まれる。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
3又はR8が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
一般式(1)で表される化合物は、既報(非特許文献3)に従い合成することができるが、具体的には、例えば以下の化合物(1−1)〜(1−20)が挙げられる。
Figure 2017088879
一般式(2)で表される化合物と、一般式(2)で表される化合物に対して2〜3倍当量、好ましくは約2倍当量の前記一般式(1)で表される化合物とを混合し、縮合剤の存在下反応する。ここで、縮合剤としては、特に限定されないが、硫酸、塩酸、リン酸、ポリリン酸、スルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ビストリフルオロメタンスルホンイミド、三塩化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化ホスホリル、塩化鉄、塩化ジルコニウム、塩化ランタン、トリフルオロメタンスルホン酸ビスマス、トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛、トリフルオロメタンスルホン酸イッテルビウム、トリフルオロメタンスルホン酸銅、トリフルオロメタンスルホン酸スズ、トリフルオロメタンスルホン酸ランタン、トリフルオロメタンスルホン酸ネオジム等が挙げられる。これらのなかでも、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸が好ましく、メタンスルホン酸が特に好ましい。
この反応温度は、反応基質、縮合剤や用いる溶媒の種類により適宜選択されるが、通常、室温〜200℃程であり、室温〜150℃が好ましい。反応時間は、反応温度にもよるが、通常10分〜3日間程であり、加熱する場合においても同様の条件である。反応終了後、反応液を中和し、精製し、一般式(3)で表される化合物を得ることができる。
一般式(3)で表される化合物は、水素イオンの授受により、以下に示される、中性型、モノカチオン型、ジカチオン型の3つの構造をとり得る。
Figure 2017088879
本発明において、一般式(3)で表される化合物には、これら3つの構造が含まれるものとする。
本発明において、R2及びR4の少なくとも一方はアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基であり、一般式(3)で表される化合物を高収率で得るためには、2つのR4は同一であることが好ましい。
すなわち、R2が水素原子である場合、2つのR4はアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基であることが好ましい。また、R2がアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基である場合、2つのR4は共に水素原子であるか又は共にアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基であることが好ましい。
本発明ではこのようにR2及びR4の少なくとも一方をアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基で保護することにより、副生成物であるロドールの生成を抑制し、一般式(3)で表される化合物の収率を向上することができる。
次に、一般式(7)で表される化合物の製造方法について説明する。
本方法は、一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物とを縮合剤の存在下反応させ一般式(4)で表される化合物を得、次に、前記一般式(4)で表される化合物と一般式(5)で表される化合物とを縮合剤の存在下反応させ一般式(6)で表される化合物を得、さらに、前記一般式(6)で表される化合物を環化することを特徴とする。
Figure 2017088879
[一般式(1)〜(2)及び(4)〜(7)中、R1及びR5は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基もしくは炭素数6〜14のアリール基を示すか、2つのR1同士もしくは2つのR5同士が結合して環を形成してもよく、又はR1もしくはR5が結合している窒素原子と共にヘテロ環を形成していてもよい。R2、R4及びR6は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基を示す。但し、R2及びR4の少なくとも一方はアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基である。R3及びR7は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、複数のR3同士又は複数のR7同士が結合して環を形成してもよい。R8は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、R1とR8が結合して環を形成してもよい。R9は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、R5とR9が結合して環を形成してもよい。mは0〜3の数を示す。nは0〜4の数を示す。oは0〜3の数を示す。pは0〜4の数を示す。]
一般式(1)及び(4)〜(7)中、R1及びR5の炭素数1〜6のアルキル基としては、直鎖状でも分岐状でもよく、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基も含まれる。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
一般式(1)及び(4)〜(7)中、R1及びR5の炭素数6〜14のアリール基としては、単環式であっても多環式であってもよく、ベンゼン環又は縮合環2個以上が単結合を介して結合した基、2価の有機基(例えば、ビニレン基等のアルケニレン基)を介して結合した基、及びヘテロアリール基も含まれる。具体的には、フェニル基、アルキルフェニル基、アルコキシフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、チエニル基、ピリジル基、インドリル基等が挙げられる。アリール基の水素原子はハロゲン原子等で置換されていてもよい。これらのなかでも、フェニル基が好ましい。
2つのR1同士もしくは2つのR5同士が結合して環を形成している場合、2つのR1もしくは2つのR5は酸素原子や硫黄原子等のヘテロ原子を介して結合してもよい。2つのR1同士もしくはR5同士が結合して環を形成する場合としては、R1またはR5が結合する窒素原子と共に表すと、例えば以下の構造が挙げられる。
Figure 2017088879
1もしくはR5が結合している窒素原子と共にヘテロ環を形成している場合としては、R1が結合する窒素原子と共に表すと、例えば以下の構造が挙げられる。
Figure 2017088879
一般式(1)及び(4)〜(7)において2つのR1及び2つのR5は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。2つのR1又は2つのR5が異なる場合としては、例えば、一方はアルキル基であり、もう一方はR1又はR5が結合している窒素原子と共にヘテロ環を形成している構造が挙げられる。
一般式(1)〜(2)及び(4)〜(7)中、R2、R4及びR6のアルキル基としては、炭素数1〜12、好ましくは1〜6のものが挙げられ、直鎖状でも分岐状でもよく、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基も含まれる。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
また、R2、R4及びR6のアルキル基は置換基を有していてもよい。該置換基としては、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェニル基等のアリール基;メトキシフェニル基、エトキシフェニル基等のアルコキシアリール基等が挙げられる。
上述したもののうち、メチル基、メトキシメチル基、ベンジル基、メトキシベンジル基等が好ましく、なかでも合成のしやすさからメチル基が特に好ましい。
一般式(1)〜(3)中、R2、R4及びR6のアシル基としては、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
一般式(1)〜(2)及び(4)〜(7)中、R2、R4及びR6のシリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基等のトリアルキルシリル基;t−ブチルジフェニルシリル基等が挙げられる。
一般式(1)及び(4)〜(7)中、R3、R7、R8及びR9のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。また、炭素数1〜6のアルキル基としては、直鎖状でも分岐状でもよく、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基も含まれる。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
3、R7、R8又はR9が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
一般式(1)で表される化合物としては、上記の一般式(3)で表される化合物の製造方法において例示したものと同様の化合物が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物とをほぼ等モル量混合し、縮合剤の存在下反応する。縮合剤としては、特に限定されないが、硫酸、塩酸、リン酸、ポリリン酸、スルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ビストリフルオロメタンスルホンイミド、三塩化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化ホスホリル、塩化鉄、塩化ジルコニウム、塩化ランタン、トリフルオロメタンスルホン酸ビスマス、トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛、トリフルオロメタンスルホン酸イッテルビウム、トリフルオロメタンスルホン酸銅、トリフルオロメタンスルホン酸スズ、トリフルオロメタンスルホン酸ランタン、トリフルオロメタンスルホン酸ネオジム等が挙げられる。これらのなかでも、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸が好ましく、メタンスルホン酸が特に好ましい。
このとき、ジクロロメタンのような溶媒の存在下反応を行ってもよい。
この反応温度は、反応基質、縮合剤や用いる溶媒の種類により適宜選択されるが、通常、室温〜200℃程であり、室温〜150℃が好ましい。反応時間は、反応温度にもよるが、通常10分〜3日間程であり、加熱する場合においても同様の条件である。反応終了後、反応液を中和し、精製し、一般式(4)で表される化合物を得ることができる。
一般式(4)で表される化合物としては、例えば以下の化合物(4−1)〜(4−20)が挙げられる。
Figure 2017088879
この一般式(4)で表される化合物は、後述する一般式(7)で表される化合物において、キサンテン環構造の2つの窒素原子が非対称な置換基を有する化合物並びに、2つのフェニル環構造が非対称な置換基を有する化合物を合成する場合に有用な化合物である。
次に、一般式(4)で表される化合物と一般式(5)で表される化合物とをほぼ等モル量混合し、縮合剤の存在下反応する。
一般式(5)で表される化合物もまた、一般式(1)で表される化合物と同様に既報(非特許文献3)に従い合成することができる。具体的には、上記の化合物(1−1)〜(1−20)と同様の化合物(但し、化合物(1−1)〜(1−20)中のR2をR6で置き換えたものとする)が挙げられる。
縮合剤としては、上記で例示した一般式(4)で表される化合物の合成に用いるものと同様のものが挙げられ、このときも、ジクロロメタンのような溶媒の存在下反応を行ってもよい。
このときの反応温度も、反応基質、縮合剤や用いる溶媒の種類により適宜選択されるが、通常、室温〜200℃程であり、室温〜150℃が好ましい。反応時間は反応温度にもよるが、通常10分〜3日間程であり、加熱する場合においても同様の条件である。反応終了後、反応液を中和し、精製し、一般式(6)で表される化合物を得ることができる。
さらに、前記一般式(6)で表される化合物を環化することで、一般式(7)で表される化合物を得ることができる。このときの環化方法としては、例えば、R2、R4及びR6がアルキル基の場合、三臭化ホウ素のような脱アルキル化剤が挙げられる。またR2、R4及びR6がアルキル基やそれ以外の保護基を用いた場合の環化において、塩酸、酢酸、p-トルエンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸ピリジニウム、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、水素化ジイソブチルアルミニウム、2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-p-ベンゾキノンなどを用いることができる。反応終了後、反応液を中和し、精製し、一般式(7)で表される化合物を得ることができる。
一般式(7)で表される化合物は、水素イオンの授受により、以下に示される、中性型、モノカチオン型、ジカチオン型の3つの構造をとり得る。
Figure 2017088879
本発明において、一般式(7)で表される化合物には、これら3つの構造が含まれるものとする。
本発明において、R2及びR4の少なくとも一方はアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基であり、一般式(7)で表される化合物を高収率で得るためには、2つのR4は同一であることが好ましい。
一般式(7)で表される化合物において、R1及びR5、R3及びR7並びにR8及びR9は互いに同一であっても異なっていてもよい。R1及びR5、R3及びR7並びにR8及びR9のうち少なくとも一組が異なる化合物は、R2及びR4が水素原子である従来の合成法では合成することができなかった。本発明の方法は、R2及びR4の少なくとも一方をアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基で保護することにより、キサンテン環構造の2つの窒素原子が非対称な(互いに異なる)置換基を有するアミノベンゾピラノキサンテン系(ABPX)色素化合物並びに、2つのフェニル環構造が非対称な置換基を有するアミノベンゾピラノキサンテン系(ABPX)色素化合物を合成することができる。
また、対称な置換基を有するABPXは、プロトンの付加などの外的刺激に対するアンテナ部位である二つのスピロ環の電子的環境 (例えば、酸性度や求核性など)が同じであるため、中性型からジカチオン型へ速やかに構造変換し、発色や発光の色彩のコントラストが得られにくかった。その反面、キサンテン環構造やフェニル環構造に電子供与性や電子受容性の異なった非対称な置換基を有するABPXは、二つのスピロ環の電子的環境が異なるため、加えるプロトンの濃度に応じて、スピロ環部位の開閉が段階的に起こる。その結果、中性型からモノカチオン型を経てジカチオン型へ構造変換が段階的かつ可逆的となり、3つの平衡種それぞれに由来する発色や発光の色彩のコントラストが強くなる。本性質により、ABPXは色素一分子で、白色発光や黒色を示す特徴をもった色素化合物となる。
このようなキサンテン環構造の2つの窒素原子が非対称な置換基を有するアミノベンゾピラノキサンテン系(ABPX)色素化合物並びに、2つのフェニル環構造が非対称な置換基を有するアミノベンゾピラノキサンテン系(ABPX)色素化合物としては、例えば以下の化合物(7−1)〜(7−139)が挙げられる。
Figure 2017088879
Figure 2017088879
Figure 2017088879
Figure 2017088879
Figure 2017088879
Figure 2017088879
Figure 2017088879
Figure 2017088879
Figure 2017088879
Figure 2017088879
Figure 2017088879
Figure 2017088879
Figure 2017088879
Figure 2017088879
Figure 2017088879
以下、実施例及び比較例を挙げて、本願発明をさらに詳細に説明するが、本願発明は下記の例に制限されるものではない。
1H−NMR及び13C−NMRは、Varian NMR System 600(Agilent Technologies社製)を用いて測定した。
MSスペクトルは、JMS-700 MStation(日本電子社製)を用いて測定した。
吸収スペクトルは、JASCO V-570(日本分光社製)を用いて測定した。
蛍光スペクトルは、Hitachi F-4500(日立ハイテクサイエンス社製)を用いて測定した。
[実施例1]
2-(2-ヒドロキシ-4-ピロリジニルベンゾイル)安息香酸 (1-A, 0.28 mmol, 文献: Kamino et al., Org. Lett., 2014, 16, 258. 記載の手法により合成) 及び1,3-ジメトキシベンゼン (2-B, 0.14 mmol,和光純薬工業株式会社より購入) の混合物をメタンスルホン酸 (0.7 mL) に加え、24時間110℃で攪拌後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて塩基性にし、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で溶媒を留去し、得られた粗生成物をクロロホルムに溶かし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、化合物ABPX105-a及び化合物ABPX105-bを分離した。この際に化合物ABPX105-aが先に流出し、その後化合物ABPX-105-bが流出した。収率はABPX105-a,ABPX105-b合わせて 73%であった。反応式は以下に示す。
Figure 2017088879
化合物ABPX105-aのデータ:
600 MHz 1H-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 7.79 (2H, d), 7.60 (2H, d), 7.51 (2H, d), 7.13 (1H, s), 7.10 (2H, d), 6.51 (2H, d), 6.37 (2H, d), 6.23 (2H, dd), 6.05 (1H, s), 3.25 (8H, m), 2.0 (8H, m).
600 MHz 13C-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 169.2, 153.1, 152.6, 152.2, 149.6, 135.1, 129.7, 128.6, 127.7, 126.6, 124.6, 123.9, 116.3, 108.9, 105.1, 104.2, 97.9, 83.6, 47.6, 29.7, 25.5.
LR-MS (FAB), Found: 661.
UV/Vis: λmax = 595 nm (ジカチオン型、pH 2.2−0.2 Mリン酸水素ナトリウム/5 M 塩酸の混合水溶液).
化合物ABPX105-bのデータ:
600 MHz 1H-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 7.81-7.80 (2H, m), 7.43-7.40 (4H, m), 7.13(1H, s), 6.91-6.90 (2H, m), 6.50 (d, 2H), 6.37 (d, 2H), 6.22 (2H, dd), 5.98 (1H, s), 3.27 (8H, m), 2.10-1.99 (8H, m).
600 MHz 13C-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 168.9, 153.2, 152.8, 152.3, 149.6, 134.1, 129.3, 128.5, 128.5, 127.2, 124.9, 123.4, 116.3, 108.8, 105.3, 104.3, 98.0, 83.3, 47.6, 29.7, 25.5.
LR-MS (FAB), Found: 661.
[実施例2]
2-(2-メトキシ-4-ピロリジニルベンゾイル)安息香酸 (1-B, 0.34 mmol, 文献: Kamino et al., Org. Lett., 2014, 16, 258. 記載の手法により合成) 及びレゾルシノール(2-A, 0.18 mmol,関東化学株式会社より購入) の混合物をメタンスルホン酸 (1.0 mL) に加え、24時間110℃で攪拌後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて液を塩基性にし、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で溶媒を留去し、得られた粗生成物をクロロホルムに溶かし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、化合物ABPX105-a及び化合物ABPX105-bを分離した。この際に化合物ABPX105-aが先に流出し、その後化合物ABPX105-bが流出した。収率はABPX105-a,ABPX1-5-b合わせて 73%であった。反応式は以下に示す。
Figure 2017088879
化合物ABPX105-aのデータ:
600 MHz 1H-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 7.79 (2H, d), 7.60 (2H, d), 7.51 (2H, d), 7.13 (1H, s), 7.10 (2H, d), 6.51 (2H, d), 6.37 (2H, d), 6.23 (2H, dd), 6.05 (1H, s), 3.25 (8H, m), 2.0 (8H, m).
600 MHz 13C-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 169.2, 153.1, 152.6, 152.2, 149.6, 135.1, 129.7, 128.6, 127.7, 126.6, 124.6, 123.9, 116.3, 108.9, 105.1, 104.2, 97.9, 83.6, 47.6, 29.7, 25.5.
LR-MS (FAB), Found: 661.
化合物ABPX105-bのデータ:
600 MHz 1H-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 7.81-7.80 (2H, m), 7.43-7.40 (4H, m), 7.13(1H, s), 6.91-6.90 (2H, m), 6.50 (d, 2H), 6.37 (d, 2H), 6.22 (2H, dd), 5.98 (1H, s), 3.27 (8H, m), 2.10-1.99 (8H, m).
600 MHz 13C-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 168.9, 153.2, 152.8, 152.3, 149.6, 134.1, 129.3, 128.5, 128.5, 127.2, 124.9, 123.4, 116.3, 108.8, 105.3, 104.3, 98.0, 83.3, 47.6, 29.7, 25.5.
LR-MS (FAB), Found: 661.
[比較例1]
2-(2-ヒドロキシ-4-ピロリジニルベンゾイル)安息香酸 (1-A, 163 mmol, 文献: Kamino et al., Org. Lett., 2014, 16, 258. 記載の手法により合成) 及びレゾルシノール(2-A, 83 mmol,関東化学株式会社より購入)の混合物をメタンスルホン酸 (0.7 mL) に加え、4時間120℃で攪拌後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて塩基性にし、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で溶媒を留去し、得られた粗生成物をクロロホルムに溶かし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、化合物ABPX105-a及び化合物ABPX105-bを分離した。この際に化合物ABPX105-aが先に流出し、その後化合物ABPX105-bが流出した。収率はABPX105-a、ABPX105-b合わせて 35%であった。反応式は以下に示す。反応時間を10時間としても、化合物ABPX105-a、ABPX105-bの収率は合わせて36%に留まった。
Figure 2017088879
実施例1〜2及び比較例1の化合物ABPX105-a、ABPX105-bの収率(合算値)と副生成物であるロドールの収率を以下の表1にまとめる。
Figure 2017088879
本発明の製造方法により目的化合物である化合物ABPX105-a、ABPX105-bの収率は、比較例1に比べ2倍以上に向上した。また、化合物ABPX105-a、ABPX105-bに対するロドールの生成比率が低下することがわかった。
[実施例3]
2-(2-ヒドロキシ-4-ピロリジニルベンゾイル)安息香酸 (1-A, 0.17 mmol, 文献: Kamino et al., Org. Lett., 2014, 16, 258. 記載の手法により合成) 及び1,3-ジエトキシベンゼン (2-C, 0.081 mmol,文献: Kamino et al., Biorg. Med. Chem. Lett., 2008, 18, 4380. 記載の手法により合成) の混合物をメタンスルホン酸 (5 mL) に加え、24時間110℃で攪拌後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて塩基性にし、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で溶媒を留去し、得られた粗生成物をクロロホルムに溶かし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、化合物ABPX105-a及び化合物ABPX105-bを分離した。この際に化合物ABPX105-aが先に流出し、その後化合物ABPX105-bが流出した。収率はABPX105-a、ABPX105-b合わせて 56%であった。反応式は以下に示す。
Figure 2017088879
化合物ABPX105-aのデータ:
1H-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 7.79 (2H, d), 7.60 (2H, d), 7.51 (2H, d), 7.13 (1H, s), 7.10 (2H, d), 6.51 (2H, d), 6.37 (2H, d), 6.23 (2H, dd), 6.05 (1H, s), 3.25 (8H, m), 2.0 (8H, m).
13C-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 169.2, 153.1, 152.6, 152.2, 149.6, 135.1, 129.7, 128.6, 127.7, 126.6, 124.6, 123.9, 116.3, 108.9, 105.1, 104.2, 97.9, 83.6, 47.6, 29.7, 25.5.
LR-MS (FAB), Found: 661.
化合物ABPX105-bのデータ:
600 MHz 1H-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 7.81-7.80 (2H, m), 7.43-7.40 (4H, m), 7.13(1H, s), 6.91-6.90 (2H, m), 6.50 (d, 2H), 6.37 (d, 2H), 6.22 (2H, dd), 5.98 (1H, s), 3.27 (8H, m), 2.10-1.99 (8H, m).
600 MHz 13C-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 168.9, 153.2, 152.8, 152.3, 149.6, 134.1, 129.3, 128.5, 128.5, 127.2, 124.9, 123.4, 116.3, 108.8, 105.3, 104.3, 98.0, 83.3, 47.6, 29.7, 25.5.
LR-MS (FAB), Found: 661.
[実施例4]
2-(2-ヒドロキシ-4-ピロリジニルベンゾイル)安息香酸 (1-A, 0.015 mmol, 文献: Kamino et al., Org. Lett., 2014, 16, 258. 記載の手法により合成) 及び1,3-ジイソプロポキシベンゼン (2-D, 0.074 mmol,文献: Kamino et al., Biorg. Med. Chem. Lett., 2008, 18, 4380. 記載の手法により合成) の混合物をメタンスルホン酸 (5 mL) に加え、24時間110℃で攪拌後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて塩基性にし、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で溶媒を留去し、得られた粗生成物をクロロホルムに溶かし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、化合物ABPX105-a及び化合物ABPX105-bを分離した。この際に化合物ABPX105-aが先に流出し、その後化合物ABPX105-bが流出した。収率はABPX105-a、ABPX105-b合わせて 74%であった。反応式は以下に示す。
Figure 2017088879
化合物ABPX105-aのデータ:
600 MHz 1H-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 7.79 (2H, d), 7.60 (2H, d), 7.51 (2H, d), 7.13 (1H, s), 7.10 (2H, d), 6.51 (2H, d), 6.37 (2H, d), 6.23 (2H, dd), 6.05 (1H, s), 3.25 (8H, m), 2.0 (8H, m).
600 MHz 13C-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 169.2, 153.1, 152.6, 152.2, 149.6, 135.1, 129.7, 128.6, 127.7, 126.6, 124.6, 123.9, 116.3, 108.9, 105.1, 104.2, 97.9, 83.6, 47.6, 29.7, 25.5.
LR-MS (FAB), Found: 661.
化合物ABPX105-bのデータ:
600 MHz 1H-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 7.81-7.80 (2H, m), 7.43-7.40 (4H, m), 7.13(1H, s), 6.91-6.90 (2H, m), 6.50 (d, 2H), 6.37 (d, 2H), 6.22 (2H, dd), 5.98 (1H, s), 3.27 (8H, m), 2.10-1.99 (8H, m).
600 MHz 13C-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 168.9, 153.2, 152.8, 152.3, 149.6, 134.1, 129.3, 128.5, 128.5, 127.2, 124.9, 123.4, 116.3, 108.8, 105.3, 104.3, 98.0, 83.3, 47.6, 29.7, 25.5.
LR-MS (FAB), Found: 661.
[参考例1]
反応温度以外は実施例4と同様の条件で、反応温度を室温から130℃まで種々に変えて化合物ABPX105-a及び化合物ABPX105-bの合成を行なった。いずれの反応温度でも、化合物ABPX105-a及び化合物ABPX105-bの生成を確認したが、反応温度110℃において化合物ABPX105-a及び化合物ABPX105-bが最も収率高く得られることがわかった。
[実施例5]
2-(2-ヒドロキシ-4-ピペリジニルベンゾイル)安息香酸 (1-C, 0.17 mmol, 文献: Kamino et al., Org. Lett., 2014, 16, 258. 記載の手法により合成) 及び1,3-ジイソプロポキシベンゼン (2-D, 0.081 mmol,文献: Kamino et al., Biorg. Med. Chem. Lett., 2008, 18, 4380. 記載の手法により合成) の混合物をメタンスルホン酸 (5 mL) に加え、24時間110℃で攪拌後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて塩基性にし、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で溶媒を留去し、得られた粗生成物をクロロホルムに溶かし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、化合物ABPX106-a及び化合物ABPX106-bを分離した。この際に化合物ABPX106-aが先に流出し、その後化合物ABPX106-bが流出した。収率は化合物ABPX106-a及び化合物ABPX106-b合わせて 53%であった。反応式は以下に示す。
Figure 2017088879
化合物ABPX106-aのデータ:
1H-NMR (CDCl3, 600 MHz): δ 7.81-7.84 (m, 2 H), 7.63 (ddd, 2 H, J = 7.8, 7.8, 1.2 Hz), 7.54 (ddd, 2 H, J = 7.8, 7.8, 0.6 Hz), 7.15 (s, 1 H), 7.10-7.13 (m, 2 H), 6.73 (d, 2 H, J = 2.4 Hz), 6.59 (dd, 2 H, J = 8.4, 1.8 Hz), 6.54 (d, 2 H, J = 9.6 Hz ), 6.53 (d, 2 H, J = 9.1 Hz), 3.25-3.27 (m, 8 H), 1.67-1.71 (m, 8 H), 1.58-1.64 (m, 4 H).
13C-NMR (CDCl3, 600 MHz): δ 169.19, 153.50, 153.08, 153.07, 152.41, 152.15, 135.16, 129.80, 128.36, 127.75, 126.35, 124.67, 123.91, 116.27, 112.21, 107.81, 104.31, 101.76, 82.95, 49.32, 25.40, 24.30.
LRMS (ESI) Found 668.
化合物ABPX106-bのデータ:
1H-NMR (CDCl3, 600 MHz): δ 7.82-7.86 (m, 2 H), 7.43-7.48 (m, 4 H), 7.18 (s, 1 H), 6.90-6.94 (m, 2 H), 6.75 (m, 2 H), 6.57-6.60 (m, 4 H), 6.04 (s, 1 H), 3.86-3.87 (m, 8 H), 3.21-3.23 (m, 8 H).
13C-NMR (CDCl3, 600 MHz): δ 168.76, 153.11, 153.04, 152.54, 152.10, 134.28, 129.49, 128.54, 128.50, 126.86, 125.09, 123.28, 116.35, 111.68, 109.46, 104.47, 101.85, 82.25, 66.63, 48.25, 29.73
LRMS (ESI) Found 688.
[実施例6]
2-(2-ヒドロキシ-4-モルフォリニルベンゾイル)安息香酸(1-D, 0.17 mmol, 文献: Kamino et al., Org. Lett., 2014, 16, 258. 記載の手法により合成) 及び1,3-ジイソプロポキシベンゼン (2-D, 0.080 mmol,文献: Kamino et al., Biorg. Med. Chem. Lett., 2008, 18, 4380. 記載の手法により合成) の混合物をメタンスルホン酸 (5 mL) に加え、24時間110℃で攪拌後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて塩基性にし、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で溶媒を留去し、得られた粗生成物をクロロホルムに溶かし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、化合物ABPX107-a及び化合物ABPX107-bを分離した。この際に化合物ABPX107-aが先に流出し、その後化合物ABPX107-bが流出した。収率は化合物ABPX107-a及び化合物ABPX107-b合わせて 66%であった。反応式は以下に示す。
Figure 2017088879
化合物ABPX107-aのデータ:
1H-NMR (CDCl3, 600 MHz): δ 7.82-7.84 (m, 2 H), 7.64 (ddd, 2 H, J = 7.2, 7.2, 1.2 Hz), 7.56 (ddd, 2 H, J = 7.8, 7.8, 1.2 Hz), 7.17 (s, 1 H), 7.11-7.12 (m, 2 H), 6.75 (d, 2 H, J = 0.6 Hz), 6.58-6.62 (m, 4 H), 6.12 (s, 1 H), 3.86-3.87 (m, 8 H), 3.22-3.24 (m, 8 H).
13C-NMR (CDCl3, 600 MHz): δ 160.03, 152.96, 152.30, 152.12, 135.26, 129.93, 128.55, 127.78, 124.79, 123.82, 116.36, 111.73, 104.42, 101.81, 66.63, 48.23.
LRMS (ESI) Found 692.
化合物ABPX107-bのデータ:
1H-NMR (CDCl3, 600 MHz): δ 7.84-7.88 (m, 2 H), 7.44-7.49 (M, 4), 7.56 (ddd, 2 H, J = 7.8, 7.8, 1.2 Hz), 7.17 (s, 1 H), 7.11-7.12 (m, 2 H), 6.75 (d, 2 H, J = 0.6 Hz), 6.58-6.62 (m, 4 H), 6.12 (s, 1 H), 3.86-3.87 (m, 8 H), 3.22-3.24 (m, 8 H).
13C-NMR (CDCl3, 600 MHz): δ 160.03, 152.96, 152.30, 152.12, 135.26, 129.93, 128.55, 127.78, 124.79, 123.82, 116.36, 111.73, 104.42, 101.81, 66.63, 48.23.
LRMS (ESI) Found 692.
[実施例7]
8-(2-カルボキシメチルベンゾイル)-7-ヒドロキシ-1,1-ジメチル-N-メチルキノリン (1-E, 0.17 mmol, 文献: Kamino et al., Org. Lett., 2014, 16, 258. 記載の手法により合成) 及び1,3-ジイソプロポキシベンゼン (2-D, 0.082 mmol,文献: Kamino et al., Biorg. Med. Chem. Lett., 2008, 18, 4380. 記載の手法により合成) の混合物をメタンスルホン酸 (5 mL) に加え、室温で12時間攪拌を行い、続けて12時間110℃で攪拌後,反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて塩基性にし、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で溶媒を留去し、得られた粗生成物をクロロホルムに溶かし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、化合物ABPX101-a及び化合物ABPX101-bを分離した。この際に化合物ABPX101-aが先に流出し、その後化合物ABPX101-bが流出した。収率は化合物ABPX101-a及び化合物ABPX101-b合わせて 62%であった。反応式は以下に示す。
Figure 2017088879
化合物ABPX101-aのデータ:
1H-NMR (CDCl3, 500 MHz): δ 7.79 (d, 2H, J = 7.4 Hz), 7.61 (ddd, 2H, J = 7.5, 7.5 Hz, 1.2 Hz), 7.52 (ddd, 2H, J = 7.5, 7.5, 1.2 Hz), 7.12 (d, 2H, J = 7.5 Hz), 7.09 (s, 1H), 6.38 (s, 2H), 6.37 (s, 2H), 5.97 (s, 1H), 3.13-3.23 (m, 4H), 2.96 (s, 6H), 1.64 (t, 4H, 5.8 Hz), 1.04 (s, 6H), 0.95 (s, 6H).
13C-NMR (CDCl3, 500 MHz): δ169.25, 153.13, 152.04, 151.06, 147.32, 134.91, 129.59, 128.43, 127.53, 126.69, 124.42, 123.97, 123.92, 116.27, 104.83, 103.96, 96.92, 83.92, 47.27, 39.09, 36.42, 31.60, 30.90, 30.05, 30.03.
LRMS (ESI) Found 359.
化合物ABPX101-bのデータ:
1H-NMR (CDCl3, 500 MHz): δ 7.82 (dd, 2H, J = 6.3, 1.7 Hz), 7.44 (td, 2H, J = 6.9, 1.7 Hz), 7.42 (td, 2H, J = 7.5,1.8 Hz), 7.09 (s, 1H), 6.87 (dd, 2H, J = 5.8, 1.7 Hz), 6.38 (s, 2H), 6.37 (s, 2H), 5.91 (s, 1H), 3.32-3.22 (m, 4H), 2.95 (s, 6H), 1.64-1.59 (m, 4H), 1.04 (s, 6H), 0.93 (s, 6H).
13C-NMR (CDCl3, 500 MHz): δ 168.88, 153.17, 152.14, 151.27, 147.30, 133.96, 129.16, 128.39, 128.28, 127.23, 124.81, 123.90, 123.33, 116.26, 104.98, 104.07, 96.96, 83.56, 47.27, 39.10, 36.43, 31.59, 30.04, 30.01.
LRMS (ESI) Found 359.
[実施例8]
8-(2-カルボキシメチルベンゾイル)-9-ヒドロキシ-1,1-ジメチル-N-メチルキノリン (1-F, 0.16 mmol, 文献: Kamino et al., Org. Lett., 2014, 16, 258. 記載の手法により合成) 及び1,3-ジイソプロポキシベンゼン (2-D, 0.078 mmol,文献: Kamino et al., Biorg. Med. Chem. Lett., 2008, 18, 4380. 記載の手法により合成) の混合物をメタンスルホン酸 (5 mL) に加え、室温で12時間攪拌を行い、続けて12時間110℃で攪拌後,反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて塩基性にし、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で溶媒を留去し、得られた粗生成物をクロロホルムに溶かし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、化合物ABPX102-a及び化合物ABPX102-bを分離した。この際に化合物ABPX102-aが先に流出し、その後化合物ABPX102-bが流出した。収率は化合物ABPX102-a及び化合物ABPX102-b合わせて 34%であった。反応式は以下に示す。
Figure 2017088879
化合物ABPX102-aのデータ:
1H-NMR (CDCl3, 500 MHz): δ 7.78 (d, 2H, J = 7.5 Hz), 7.60 (ddd, 2H, J = 7.5, 7.5, 1.2 Hz), 7.50 (ddd, 2H, J = 7.5, 7.5, 1.2 Hz), 7.21 (s, 1H), 7.14 (d, 2H, J = 7.5 Hz), 6.40 (d, 2H, J = 9.2 Hz), 6.30 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 6.04 (s, 1H), 3.21 (t, 4H, J = 5.5 Hz), 2.87 (s, 6H), 1.88 (t, 4H, J = 5.4 Hz), 1.64 (s, 12 H).
13C-NMR (CDCl3, 500 MHz): δ 169.09, 153.01, 151.68, 151.13, 148.51, 134.89, 129.61, 126.84, 125.96, 124.63, 123.98, 117.19, 116.37, 108.35, 107.27, 103.71, 84.05, 47.70, 40.54, 40.15, 32.44, 29.85, 29.73.
LRMS (ESI) Found 359.
化合物ABPX102-bのデータ:
1H-NMR (CDCl3, 500 MHz): δ 7.84-7.80 (m, 2H), 7.46 (m, 2H), 7.45 (m, 2H), 7.22 (s, 1H), 6.98-6.95 (m, 2H), 6.38 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 6.29 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 6.01 (s, 1H), 3.26-3.16 (m, 4H), 2.87 (s, 6H), 1.91-1.86 (m, 4H), 1.65 (s, 6H), 1.62 (s, 6H).
13C-NMR (CDCl3, 500 MHz): δ 168.74, 153.07, 151.69, 151.36, 148.50, 133.97, 129.27, 127.60, 127.42, 125.91, 125.00, 123.48, 117.25, 116.34, 108.30, 107.45, 103.77, 83.74, 47.69, 40.53, 40.15, 32.43, 29.89, 29.68.
LRMS (ESI) Found 359.
[実施例9]
9-(2-カルボキシベンゾイル)-8-ヒドロキシジュロリジン(1-G, 0.17 mmol, 文献: Kamino et al., Org. Lett., 2014, 16, 258. 記載の手法により合成) 及び1,3-ジイソプロポキシベンゼン (2-D, 0.078 mmol,文献: Kamino et al., Biorg. Med. Chem. Lett., 2008, 18, 4380. 記載の手法により合成) の混合物をメタンスルホン酸 (5 mL) に加え、室温で12時間攪拌を行い、続けて12時間110℃で攪拌後,反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて塩基性にし、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で溶媒を留去し、得られた粗生成物をクロロホルムに溶かし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、化合物ABPX103-a及び化合物ABPX103-bを分離した。この際に化合物ABPX103-aが先に流出し、その後化合物ABPX103-bが流出した。収率は化合物ABPX103-a及び化合物ABPX103-b合わせて 56%であった。反応式は以下に示す。
Figure 2017088879
化合物ABPX103-aのデータ:
1H-NMR (CDCl3, 500 MHz): δ 7.76 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 7.59 (ddd, J = 7.4, 7.4, 1.2 Hz, 2H), 7.49 (ddd, 2H, J = 7.2, 7.2, 1.2 Hz), 7.17 (s, 1H), 7.12 (d, 2H, J = 7.5 Hz), 6.05 (s, 2H), 5.96 (s, 1H), 3.18 (t, 4H, J = 5.5 Hz), 3.13 (t, 4H, J = 5.5 Hz), 2.94 (t, 4H, J = 6.6 Hz), 2.54-2.44 (m, 4H), 2.04-2.00 (m, 4H), 1.88-1.84 (m, 4H).
13C-NMR (CDCl3, 500 MHz): δ 169.25, 153.13, 152.00, 147.89, 144.65, 134.88, 129.50, 127.50, 126.80, 124.60, 124.42, 124.05, 117.87, 116.00, 107.28, 104.95, 104.19, 84.26, 49.81, 49.35, 29.68, 27.27, 21.68, 21.13, 20.95.
LRMS (ESI) Found: 357.
化合物ABPX103-bのデータ:
1H-NMR (CDCl3, 500 MHz): δ 7.80 (d, 2H, J = 6.3 Hz), 7.42 (t, 2H, J = 6.9 Hz), 7.42 (t, 2H, J = 6.9 Hz), 7.18 (s, 1H), 6.90 (d, 2H, J = 5.2 Hz), 6.04 (s, 2H), 5.91 (s, 1H), 3.17 (t, 4H, J = 6.9 Hz), 3.12 (t, 4H, J = 6.9 Hz), 2.99-2.88 (m, 4H), 2.49-2.42 (m, 4H), 2.07-1.97 (m, 4H), 1.89-1.80 (m, 4H):
13C-NMR (CDCl3, 500 MHz): δ 168.87, 153.20, 152.09, 148.11, 144.64, 133.93, 129.09, 128.25, 127.39, 124.82, 124.56, 123.45, 117.85, 116.00, 107.37, 105.10, 104.34, 83.92, 49.82, 49.37, 27.28, 21.70, 21.14, 20.96.
HRMS (ESI) Found: 357.
[実施例10]
1,1,7,7,-テトラメチル-8-ヒドロキシジュロリジン(1-H, 0.14 mmol, 文献: Kamino et al., Org. Lett., 2014, 16, 258. 記載の手法により合成) 及び1,3-ジイソプロポキシベンゼン (2-D, 0.068 mmol,文献: Kamino et al., Biorg. Med. Chem. Lett., 2008, 18, 4380. 記載の手法により合成) の混合物をメタンスルホン酸 (5 mL) に加え、室温で12時間攪拌を行い、続けて12時間110℃で攪拌後,反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて塩基性にし、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で溶媒を留去し、得られた粗生成物をクロロホルムに溶かし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、化合物ABPX108-a及び化合物ABPX108-bを分離した。この際に化合物ABPX108-aが先に流出し、その後化合物ABPX108-bが流出した。収率は化合物ABPX108-a及び化合物ABPX108-b合わせて 17%であった。反応式は以下に示す。
Figure 2017088879
化合物ABPX108-aのデータ:
1H-NMR (CDCl3, 500 MHz): δ 7.80-8.83 (m, 2H), 7.62 (ddd, 2H, J = 7.8, 7.8, 1.2 Hz), 7.52 (ddd, 2H, J = 7.2, 7.2, 0.6 Hz), 7.18 (s, 1H), 7.17 (d, 2H, J = 7.8 Hz), 6.31 (m, 2H), 5.99 (s, 1H), 3.12-3.19 (m, 8 H), 1.87-1.89 (m, 4H), 1.65-1.67 (m, 16 H), 1.27 (m, 4H), 1.04 (m, 4H), 0.96 (m, 4H).
LRMS (ESI), Found 824.
化合物ABPX108-aのデータ:
LRMS (ESI), Found 824.
実施例3〜10で得られた各化合物の収率(合算値)と副生成物であるロドールの収率を以下の表2にまとめる。
Figure 2017088879
実施例5〜10及び比較例1で得られた各化合物を、2.5体積%トリフルオロ酢酸を含むクロロホルムに溶解して、吸収スペクトル及び蛍光スペクトルを測定した。本測定条件において、各化合物はジカチオン型構造である。
蛍光量子収率は、エタノール中におけるローダミンBを基準物質(Φfl = 0.73)とし、相対法により算出した。
Figure 2017088879
特に実施例5及び実施例9において、蛍光量子収率の高い化合物を得ることができた。
[実施例11]
2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸 (3-A, 1.0 mmol, 文献: Kamino et al., Chem. Commun., 2010, 46, 9013. 記載の手法により合成) および1,3-ジメトキシベンゼン (2-B, 1.0 mmol,和光純薬工業株式会社より購入) の混合物を8%のメタンスルホン酸を含むジクロロメタン溶液 (4.35 mL) に加え、室温で2時間攪拌後,反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて液を塩基性にし、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧で溶媒を留去し、得られた粗生成物をクロロホルムに溶かし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、化合物BF3A2Bを分離した。収率は65%であった。
続いて、3-[4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシフェニル]-3-[2,4-ジメトキシフェニル]-1-イソベンゾフラノン (BF3A2B, 0.25 mmol) および2-(2-ヒドロキシ-4-ピロリジニルベンゾイル)安息香酸(1-A, 0.25 mmmol) の混合物を10%のメタンスルホン酸を含むジクロロメタン溶液 (4.0 mL) に加え、室温で2時間攪拌後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて液を塩基性にし、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧で溶媒を留去し、得られた粗生成物をクロロホルムに溶かし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、化合物ABPX500-bを分離した。収率は37%であった。
Figure 2017088879
化合物BF3A2Bの構造データ:
600 MHz 1H-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 7.94-7.92 (1H, m), 7.65-7.62 (1H, m), 7.53-7.50 (1H, m), 7.42-7.40 (1H, m), 7.02 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.92 (1H, d, J = 8.8 Hz), 6.40 (1H, m), 6.38 (1H, dd, J = 8.5, 2.3 Hz), 6.34 (1H, dd, J = 7.0, 2.6 Hz), 6.13 (1H, dd, J = 8.8, 2.6 Hz), 3.76 (3H, s), 3.41 (3H, s), 3.33 (4H, q, J = 7.3 Hz), 1.15 (6H, t, J = 7.3 Hz).
600 MHz 13C-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 169.4, 161.9, 159.1, 156.6, 151.5, 149.7, 133.1, 130.5, 128.6, 127.2, 125.4, 124.1, 119.2, 111.3, 103.9, 103.0, 100.8, 100.2, 91.8, 55.5, 55.3, 44.3, 12.6.
LR-MS (FAB), Found: 434.
化合物ABPX500-bの構造データ:
600 MHz 1H-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 7.82-7.80 (2H, m), 7.44-7.40 (4H, m), 7.14(1H, s), 6.93-6.90 (2H, m), 6.50-6.47 (3H, m), 6.37 (1H, d, J = 2.3 Hz), 6.31 (1H, dd, J = 8.8, 2.5 Hz), 6.22 (1H, dd, J = 8.8, 2.3 Hz), 5.98 (1H, s), 3.36 (4H, q, J = 7.0 Hz), 3.30-3.28 (4H, m), 2.02-2.00 (4H, m), 1.16 (6H, t, J = 7.0 Hz).
600 MHz 13C-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 168.9, 168.8, 153.2, 153.2, 153.1, 152.8, 152.3, 152.1, 149.7, 149.6, 134.1, 134.0, 129.2, 128.6, 128.5, 127.3, 127.2, 124.9, 123.4, 123.3, 108.8, 108.4, 105.3, 105.1, 104.3, 97.9, 97.7, 83.3, 83.2, 47.6, 44.5, 25.5, 12.5.
LR-MS (FAB), Found: 663.
UV/Vis: λmax = 594 nm (ジカチオン型、pH 2.5−0.2 Mクエン酸ナトリウム/1 M 塩酸の混合水溶液).
[実施例12]
3-[4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシフェニル]-3-[2,4-ジメトキシフェニル]-1-イソベンゾフラノン (BF3A2B, 0.23 mmol) および2-(4-ジブチルアミノ-4-メトキシベンゾイル)安息香酸 (4-A, 0.23 mmol,関東化学株式会社より購入) の混合物を10%のメタンスルホン酸を含むジクロロメタン溶液 (5.0 mL) に加え、室温で2時間攪拌後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて液を塩基性にし、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧で溶媒を留去し、得られた粗生成物をクロロホルムに溶かし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ、化合物ABPX501-bを分離した。
Figure 2017088879
化合物ABPX501-bの構造データ:
600 MHz 1H-NMR (CDCl3/TMS) δ (ppm): 7.82-7.80 (2H, m), 7.44-7.40 (4H, m), 7.14 (1H, s), 6.93-6.90 (2H, m), 6.48-6.43 (4H, m), 6.31 (1H, m), 6.28 (1H, dd, J = 9.1, 2.3 Hz), 5.97 (1H, s), 3.35 (4H, q, J = 7.0 Hz), 3.30-3.23 (4H, m), 1.59-1.53 (4H, m), 1.37-1.31 (4H, m), 1.16 (6H, t, J = 7.3 Hz), 0.94 (t, 6H, J = 7.3 Hz).
LR-MS (FAB), Found: 721.
[参考例2]
実施例1において、縮合剤としてメタンスルホン酸の代わりにトリフルオロメタンスルホン酸を用いた以外は実施例1と同様にして化合物ABPX105-a、ABPX105-bを得た。収率は化合物ABPX105-a、ABPX105-b合わせて 9%であり、ロドールの収率は77%であった。
本発明の製造方法により、高収率でアミノベンゾピラノキサンテン系(ABPX)色素化合物を得ることができる。キサンテン環構造の窒素部位を縮環したアミノベンゾピラノキサンテン系(ABPX)色素化合物は、発光効率が高く着色料や顔料、染色剤としての各種色素材料、蛍光イメージング色素、色素増感型太陽電池等様々な分野に有用な化合物として期待される。
さらに、本発明の製造方法によれば、従来合成できなかった、キサンテン環構造並びにフェニル環構造が非対称な置換基を有するアミノベンゾピラノキサンテン系(ABPX)色素化合物を合成することができる。キサンテン環構造やフェニル環構造に電子供与性や電子受容性の異なった非対称な置換基を有するABPXは、二つのスピロ環の電子的環境が異なるため、加えるプロトンの濃度に応じて、スピロ環部位の開閉が段階的に起こる。その結果、中性型からモノカチオン型を経てジカチオン型へ構造変換が段階的かつ可逆的となり、3つの平衡種それぞれに由来する発色や発光の色彩のコントラストが強くなる。本性質により、ABPXは色素一分子で、白色発光や黒色を示す特徴をもった色素化合物となり、オプトエレクトロニクス材料やセンシング材料としても期待される。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物と下記一般式(2)で表される化合物とを縮合剤の存在下反応させることを特徴とする、下記一般式(3)で表される化合物の製造方法。
    Figure 2017088879
    [一般式(1)〜(3)中、R1は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基もしくは炭素数6〜14のアリール基を示すか、2つのR1が結合して環を形成してもよく、又はR1が結合している窒素原子と共にヘテロ環を形成していてもよい。R2及びR4は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基を示す。但し、R2及びR4の少なくとも一方はアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基である。R3は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、複数のR3が結合して環を形成してもよい。R8は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、R1とR8が結合して環を形成してもよい。mは0〜3の数を示す。nは0〜4の数を示す。]
  2. 一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物とを縮合剤の存在下反応させ一般式(4)で表される化合物を得、
    次に、前記一般式(4)で表される化合物と一般式(5)で表される化合物とを縮合剤の存在下反応させ一般式(6)で表される化合物を得、
    さらに、前記一般式(6)で表される化合物を環化することを特徴とする、一般式(7)で表される化合物の製造方法。
    Figure 2017088879
    [一般式(1)〜(2)及び(4)〜(7)中、R1及びR5は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基もしくは炭素数6〜14のアリール基を示すか、2つのR1同士もしくは2つのR5同士が結合して環を形成してもよく、又はR1もしくはR5が結合している窒素原子と共にヘテロ環を形成していてもよい。R2、R4及びR6は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基を示す。但し、R2及びR4の少なくとも一方はアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基である。R3及びR7は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、複数のR3同士又は複数のR7同士が結合して環を形成してもよい。R8は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、R1とR8が結合して環を形成してもよい。R9は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、R5とR9が結合して環を形成してもよい。mは0〜3の数を示す。nは0〜4の数を示す。oは0〜3の数を示す。pは0〜4の数を示す。]
  3. 一般式(7)で表される化合物。
    Figure 2017088879
    [一般式(7)中、R1及びR5は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基もしくは炭素数6〜14のアリール基を示すか、2つのR1同士もしくは2つのR5同士が結合して環を形成してもよく、又はR1もしくはR5が結合している窒素原子と共にヘテロ環を形成していてもよい。R3及びR7は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、複数のR3同士又は複数のR7同士が結合して環を形成してもよい。R8は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、R1とR8が結合して環を形成してもよい。R9は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、R5とR9が結合して環を形成してもよい。但し、R1及びR5、R3及びR7並びにR8及びR9のうち少なくとも一組は、互いに異なるものを示す。mは0〜3の数を示す。nは0〜4の数を示す。oは0〜3の数を示す。pは0〜4の数を示す。]
  4. 一般式(4)で表される化合物。
    Figure 2017088879
    [一般式(4)中、R1は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基もしくは炭素数6〜14のアリール基を示すか、2つのR1が結合して環を形成してもよく、又はR1が結合している窒素原子と共にヘテロ環を形成していてもよい。R2及びR4は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基を示す。但し、R2及びR4の少なくとも一方はアルキル基、アシル基、シリル基及びテトラヒドロピラニル基より選ばれる基である。R3は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、複数のR3が結合して環を形成してもよい。R8は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又はカルボキシル基を示すが、R1とR8が結合して環を形成してもよい。mは0〜3の数を示す。nは0〜4の数を示す。]
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