JP2017087224A - パンチ装置および打ち抜き加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パンチ装置の打抜き刃や型の状態を随時に監視して、本来の寿命となるところまで使用する。【解決手段】パンチ装置の制御・管理手段が、せん断動作中の打抜き刃にかかる応力を測定するせん断応力測定手段を有し、前記せん断応力測定手段で得た経時的なせん断応力の変動曲線のデータを予め記憶した基準せん断応力の変動曲線と比較し、両者の一致度から打抜き刃の状態を判定し判定結果を出力する打ち抜き金型寿命判定手段を有し、前記制御・管理手段が、打ち抜き金型部の打抜き動作を開始する際に前記打ち抜き金型寿命判定手段の最新の判定結果に従って打抜き動作の開始が可能な場合に打抜き動作を開始する。【選択図】図3

Description

本発明は、リードフレーム等の薄板の金属板の打ち抜き加工に用いるパンチ装置およびそのパンチ装置を用いた打ち抜き加工方法に関する。
薄板の金属板を用いて作られる製品には、電子部品等で用いられるリードフレームや放熱板などがあり、金属板を直接打ち抜くには推力の高いプレス機構を備えたパンチ装置が必要であることや一括加工ができないことから、写真製版技術とケミカルエッチング法を利用したフォトエッチング方式で製造されることが多い。
このフォトエッチング方式では、製品の外周部を全部エッチングしてしまうと、エッチング工程後に個々の製品が脱落するので、そうならない様にブリッジ部で金属板に連接する様になっている。
このため、後の工程で製品を個々に分離するため、金属板に、加工部分が小さい打ち抜き空孔を孔開け加工をしたり、切断加工をするパンチ装置が汎用的に用いられている。
このパンチ装置は一対の打抜き刃や型を上下させて、せん断動作を行うため、刃や型が磨耗すると切れが悪くなるため、定期的に部品を交換して製品の切断面の品質を保つ必要がある。
そのため、特許文献1では、交換の判断基準としてパンチ動作の回数を寿命として設定し、パンチ動作の回数を記録しておくことができて、寿命回数が来ると使用者に交換作業を促す機能を有するパンチ装置が提案されている。
実用新案登録第3138339号公報
しかし、特許文献1の技術では、判断基準のパンチ回数となっても実際使える状態ではあるので、すぐに交換作業をすることは装置の有効利用ができないという問題があった。また、そのまま使い続けると、突然寿命が来るので監視作業で煩雑になるという問題を抱えていた。
そのため、本発明の課題は、パンチ装置の打抜き刃や型の状態を随時に監視して、本来の寿命となるところまで使用することを課題とする。
本発明は、上記の課題を解決するために、少なくとも一対の打抜き刃を備え、そのせん断力で薄板品を打ちぬき加工するパンチ装置であって、
前記パンチ装置の制御・管理手段が、せん断動作中の打抜き刃にかかる応力を測定するせん断応力測定手段を有し、前記せん断応力測定手段で得た経時的なせん断応力の変動曲線のデータを予め記憶した基準せん断応力の変動曲線と比較し、両者の一致度から打抜き刃の状態を判定し判定結果を出力する打ち抜き金型寿命判定手段を有し、
前記制御・管理手段が、打ち抜き金型部の打抜き動作を開始する際に前記打ち抜き金型寿
命判定手段の最新の判定結果に従って打抜き動作の開始が可能な場合に打抜き動作を開始することを特徴とするパンチ装置である。
本発明は、このパンチ装置を用いることで、パンチ装置の打ち抜き金型が寿命に達した事を適切な時点で判定して打ち抜き金型を交換する事が可能になる効果がある。
また、本発明は、上記のパンチ装置を用いた打抜き加工方法が以下の(1)〜(6)の手順であることを特徴とする打ち抜き加工方法である。
(1)前記制御・管理手段が、加工開始前に前記打ち抜き金型寿命判定手段の最新の判定結果を読み出し、該判定結果に従って、打抜き動作の可否を定める。
(2)打抜き動作の開始が可能であれば打抜き動作シーケンスを実行する。
(3)打抜き動作を行い、前記せん断応力測定手段が動作中の経時的なせん断応力の変動曲線のデータを測定し記憶手段に記憶する。
(4)前記打ち抜き金型寿命判定手段が、前記せん断応力の変動曲線のデータを予め用意した基準せん断応力変動曲線のデータと比較し、両データの一致度から打抜き刃の状態を判定する。
(5)前記制御・管理手段は、前記打ち抜き金型寿命判定手段によって打抜き動作の続行が不可能と判定した場合は、停止信号を出力して前記打抜き動作シーケンスを停止する。(6)打抜き動作の続行が可能であると判定した場合は、前記打抜き動作シーケンスを続行する。
また、本発明は、上記の打ち抜き加工方法であって、複数箇所の打抜き動作によって打ち抜き部の製品1つを個別化して打ち抜くことを特徴とする打ち抜き加工方法である。
また、本発明は、上記の打ち抜き加工方法であって、薄板品の種類毎に、せん断応力の変動曲線のデータを基準せん断応力変動曲線のデータと比較し一致度を判定する判定基準を変えて打抜き刃の状態を判定することを特徴とする打ち抜き加工方法である。
本発明によれば、パンチ装置が、せん断応力測定手段を用いてパンチ装置の打ち抜き加工の経時的なせん断応力の変動曲線のデータを測定し、そのせん断応力の変動曲線のデータを予め記憶手段に記憶した基準せん断応力の変動曲線のデータと比較することで、打抜き刃の状態を判定する演算処理を行う。
これにより、パンチ装置の打ち抜き金型が寿命に達した事を適切な時点で判定して打ち抜き金型を交換する事が可能になる効果がある。そして、寿命に達した打ち抜き金型を確実に交換する事が可能になるので、リードフレームの打ち抜きの品質不良の発生を未然に防止できる効果がある。
そのため、パンチ装置の部品の使用限界まで使用可能となるので、保守費用が低減するという効果、また、加工時の応力曲線により加工の成否がわかりやすいので、製品の品質が向上するという効果がある。
さらには、異なる複数の製品を同じ装置で加工できるので、多種製品の加工にも対応できるという効果が得られる。
(a)は、本発明の第1の実施形態の多面付けリードフレームの平面図である。(b)は、パンチ装置の打ち抜き金型で打ち抜いたリードフレームの平面図である。 本発明の第1の実施形態のパンチ装置のブロック構成図である。 本発明の第1の実施形態のパンチ装置の動作手順を表すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態のパンチ装置の側面図である。 (a)は、本発明の第1の実施形態の打ち抜き金型の基準せん断応力の変動曲線である。(b)は、せん断応力の時間変化が不調なグラフ(その1)である。(c)は、せん断応力の時間変化が不調なグラフ(その2)である。 (1)本発明の第1の実施形態において基準せん断応力の変動曲線に対して作成する第1の2次元画像データである。(2)本発明の第1の実施形態において測定結果のせん断応力の変動曲線に対して作成する第2の2次元画像データである。 (3)本発明の第1の実施形態において第1の2次元画像データの基準せん断応力の変動曲線の画像を太らせた第3の2次元画像データである。(4)本発明の第1の実施形態において第2の2次元画像データから第3の2次元画像データと重なる点を消去した第4の2次元画像データである。 (5)本発明の第2の実施形態において第1の2次元画像データの基準せん断応力の変動曲線の画像を太らせた第3の2次元画像データである。(6)本発明の第2の実施形態において第2の2次元画像データから第3の2次元画像データと重なる点を消去した第4の2次元画像データである。 (a)は、本発明の第3の実施形態の多面付けリードフレームの平面図である。(b)は、パンチ装置の打ち抜き金型で第1の打ち抜き空孔を打ち抜いたリードフレームの平面図である。(c)は、パンチ装置の打ち抜き金型で第2の打ち抜き空孔を打ち抜いたリードフレームの平面図である。
<第1の実施形態>
(多面付けリードフレーム)
図1(a)にリードフレーム用金属帯状材10の平面図を示す。リードフレーム用金属帯状材10は、空孔11で縁取りした個片のリードフレームを多面付けして構成する。
図1(b)に、リードフレーム用金属帯状材10が打ち抜き金型部110によって打ち抜き部14を打ち抜かれた状態のリードフレーム用金属帯状材10の平面図を示す。
(パンチ装置)
図2に、パンチ装置の制御・管理手段100と打ち抜き金型部110のブロック構成を示す。制御・管理手段100は、打ち抜き金型部110に設置したせん断応力測定手段101と、打ち抜き金型寿命判定手段102と、打抜き動作制御部103で構成する。
(打ち抜き金型部)
図4に、打ち抜き金型部110の側面図を示す。打ち抜き金型部110は、打抜き刃111とダイ112で構成する。そのうち、打抜き刃111には、制御・管理手段100のせん断応力測定手段101を設置する。
(制御・管理手段)
制御・管理手段100は、せん断応力測定手段101の検出信号の時間変化のグラフ(せん断応力の変動曲線)を記憶手段に記憶する。そして、制御・管理手段100の打ち抜き金型寿命判定手段102が、せん断応力測定手段101が検出したせん断応力の変動曲線を予め記憶手段に記憶しておいた基準せん断応力の変動曲線と比較して、打ち抜き金型の寿命を判定する演算処理を行う。
(せん断応力測定手段)
打ち抜き金型部110の打抜き刃111に、圧電素子、歪みゲージ、光ファイバ圧力センサなどの圧力センサを用いたせん断応力測定手段101を設置する。
(被加工物に応じた金型寿命の判定基準設定手段)
また、打ち抜き金型寿命判定手段102は、被加工物の種類に応じて、基準せん断応力の変動曲線と、せん断応力測定手段101が検出したせん断応力の変動曲線を比較する判定基準を設定する、判定基準設定手段を有する。
判定基準設定手段は、以下の動作手順で、測定したせん断応力の変動曲線を基準せん断応力の変動曲線と比較する際に基準せん断応力の変動曲線の画像を太らせる幅を、被加工物の種類に応じて異なる幅に設定する。
(動作手順)厚さ50μmのリードフレーム用金属帯状材の加工
次に、本発明のパンチ装置の動作を図3から図5を参照して説明する。パンチ装置の制御・管理手段100は、図3のフローチャートに示す手順で動作する。本実施形態では、厚さ50μmのリードフレーム用金属帯状材10を打ち抜き加工する。
(ステップS1)
パンチ装置の制御・管理手段100は、加工開始前に、打ち抜き金型寿命判定手段102の最新の判定結果を読み出す。
(ステップS2)
その最新の判定結果が、パンチプレスの動作開始が可能である事を示していれば、打抜き動作シーケンスを開始し、ステップS3に進む。
一方、最新の判定結果が、「動作停止」と判定されている場合は、制御・管理手段100は、パンチ装置の打抜き加工動作を開始せず、その旨を操作者に通知して打ち抜き金型の交換処理に進む。
(ステップS3)
打抜き動作シーケンスを開始した場合は、図4のように、パンチ装置の一連の打抜き加工動作を実行し、打抜き刃111とダイ112で構成する打ち抜き金型部110で、リードフレーム用金属帯状材10を打ち抜き加工する。
すなわち、打ち抜き金型部110は、図4(a)の状態の打抜き刃111を、モータで、図4(b)の様に降下させることで、リードフレーム用金属帯状材10を打抜き刃111とダイ112で挟んで打ち抜き部14を打ち抜く。
(せん断応力の変動曲線の作成)
パンチ装置による被加工物の打ち抜き加工の際に、制御・管理手段100は、せん断応力測定手段101を用いて、打抜き刃111とダイ112による打ち抜き金型による打ち抜き加工の打抜き刃111のせん断応力を測定する。そして、そのせん断応力の検出信号の時間変化のグラフ(せん断応力の変動曲線)を記憶手段に記憶する。
(ステップS4)測定結果のせん断応力の変動曲線と基準曲線の比較演算
次に、制御・管理手段100の打ち抜き金型寿命判定手段102は、予め記憶手段に記憶しておき基準にした基準せん断応力の変動曲線のデータと、せん断応力測定手段101が検出したせん断応力の変動曲線のデータを比較する演算を実行する。
以下で、図5を参照して、せん断応力測定手段101の測定結果のせん断応力の変動曲線を、基準せん断応力の変動曲線と比較する演算処理を詳しく説明する。
(せん断応力の変動曲線)
理想的な切断加工が行われる際のせん断応力の変動曲線は、図5(a)のような時間変化をする。そのせん断応力の変動曲線を、基準せん断応力の変動曲線として、予め、制御・管理手段100が記憶手段に記憶しておく。図5で、Xは時間軸をあらわし、Yはせん断応力の値をあらわす。
図5(b)と図5(c)には、切断加工処理が不調な場合に測定される、せん断応力の時間変化のグラフを示す。
図5(b)と図5(c)では、打ち抜き金型の打抜き刃111とダイ112の間隔(クリアランス)が規定値以上に広がってしまっている場合に、せん断応力の最大値の維持期間が基準せん断グラフの曲線の図5(a)に比べて長くなっている。
(第1の比較処理)
先ず、図6(1)の様に、図5(a)の基準せん断応力の変動曲線に対して、その曲線上の各点P(X,Y)を、微細寸法単位ΔXとΔYで分割した微細格子区画を単位にした2次元のXY平面の該当する区画に配置した第1の2次元画像データを作成する。
同様にして、図6(2)の様に、図5(b)の測定結果のせん断応力の変動曲線に対して、その曲線上の各点Q(X,Y)を、微細寸法単位ΔXとΔYで分割した微細格子区画を単位にした2次元のXY平面の該当する区画に配置した第2の2次元画像データを作成する。
次に、図7(3)の様に、第1の2次元画像データの基準せん断応力の変動曲線の画像を微細寸法単位ΔX及びΔYのn倍(nは2以上の整数)に太らせて第3の2次元画像データを作成する。ここで、基準せん断応力の変動曲線の画像を太らせる幅nは3に設定されているものとする。
次に、図7(4)の様に、第2の2次元画像データにおけるせん断応力の変動曲線の点の集合から、第3の2次元画像データと重なる点を消去した第4の2次元画像データを作成する。
第2の2次元画像データのせん断応力の変動曲線の点が消去された第4の2次元画像データが作成された場合は、第2の2次元画像データ(測定結果のせん断応力の変動曲線)が第1の2次元画像データ(基準せん断応力の変動曲線)に近いので、判定結果を「良好、動作続行」にし、ステップS6に進む。
(第2の比較処理)
次に、第3の2次元画像データのグラフの太さを更に太らせた図8(5)の様な第5の2次元画像データを作成する。そして、第2の2次元画像データにおけるせん断応力の変動曲線の点の集合から第5の2次元画像データと重なる点を消去した図8(6)の様な第6の2次元画像データを作成する。
第4の2次元画像データでは、第2の2次元画像データのせん断応力の変動曲線の一部の点が消去され無かったが、第6の2次元画像データでは、第2の2次元画像データのせん断応力の変動曲線の大部分の点が消去された場合は、第2の2次元画像データ(測定結果のせん断応力の変動曲線)のグラフが第1の2次元画像データ(基準せん断応力の変動曲線)のグラフに概ね近い為「シーケンスNG」と判定する。
図7(4)の様に、第1の比較処理の結果の第4の2次元画像データではせん断応力の
変動曲線の画像の2点が残ったが、第2の比較処理の結果の第6の2次元画像データでは、せん断応力の変動曲線の全て点が消去される。この場合は、「シーケンスNG」と判定する。
(ステップS5)
一方、第2の比較処理での第6の2次元画像データにおいても、せん断応力の変動曲線の画像の点が消去されず残る場合は、打ち抜き金型が寿命を終えたと判定し「動作停止」を指示する判定をする。
(ステップS6)
測定結果のせん断応力の変動曲線が基準せん断応力の変動曲線に近く判定結果が「良好、動作続行」と判定された場合はステップS3からの動作を継続し、また、「シーケンスNG」と判定された場合は、ステップS1からの動作に進む。
以上の処理による、厚さ50μmのリードフレーム用金属帯状材10の加工における、打ち抜き金型寿命判定手段102の判定結果を表1に示す。
Figure 2017087224
以上の手順による打ち抜き金型寿命判定手段102の判定処理により「動作停止」と判定することで、寿命に達した打抜き刃111とダイ112で構成する打ち抜き金型を適切なタイミングで交換することができる。
以上の処理により、せん断応力測定手段101が打ち抜き金型部110のせん断応力を測定し、打ち抜き金型寿命判定手段102が、せん断応力測定手段101の測定結果のせん断応力の変動曲線を、基準せん断応力の変動曲線と比較して打ち抜き金型の良否を判定して打ち抜き金型の寿命を検出する。
これにより、寿命に達した打ち抜き金型を確実に交換する事が可能になるので、リードフレームの打ち抜きの品質不良の発生を未然に防止できる効果がある。
<第2の実施形態>
第2の実施形態では、厚さ12μmのリードフレーム用金属帯状材10を打ち抜き加工する。
(動作手順)厚さ12μmのリードフレーム用金属帯状材の加工
本実施形態では、厚さ12μmのリードフレーム用金属帯状材10を打ち抜き加工する。
(ステップS1)
パンチ装置の制御・管理手段100は、加工開始前に、打ち抜き金型寿命判定手段102の最新の判定結果を読み出す。
(ステップS2)
その最新の判定結果が、パンチプレスの動作開始が可能である事を示していれば、打抜き動作シーケンスを開始し、ステップS3に進む。
一方、最新の判定結果が、「動作停止」と判定されている場合は、制御・管理手段100は、パンチ装置の打抜き加工動作を開始せず、その旨を操作者に通知して打ち抜き金型の交換処理に進む。
(ステップS3)
打抜き動作シーケンスを開始した場合は、図4のように、パンチ装置の一連の打抜き加工動作を実行し、打抜き刃111とダイ112で構成する打ち抜き金型部110で、リードフレーム用金属帯状材10を打ち抜き加工する。
(せん断応力の変動曲線の作成)
パンチ装置による被加工物の打ち抜き加工の際に、制御・管理手段100は、せん断応力測定手段101を用いて、打抜き刃111とダイ112による打ち抜き金型による打ち抜き加工の打抜き刃111のせん断応力を測定する。そして、そのせん断応力の検出信号の時間変化のグラフ(せん断応力の変動曲線)を記憶手段に記憶する。
(ステップS4)
測定結果のせん断応力の変動曲線と基準曲線の比較演算
次に、制御・管理手段100の打ち抜き金型寿命判定手段102は、予め記憶手段に記憶しておき基準グラフにした基準せん断応力の変動曲線のデータと、せん断応力測定手段101が検出したせん断応力の変動曲線のデータを比較する演算を実行する。
(第1の比較処理)
先ず、図6(1)の様に、図5(a)の基準せん断応力の変動曲線に対して、その曲線上の各点P(X,Y)を、微細寸法単位ΔXとΔYで分割した微細格子区画を単位にした2次元のXY平面の該当する区画に配置した第1の2次元画像データを作成する。
同様にして、図6(2)の様に、図5(b)の測定結果のせん断応力の変動曲線に対して、その曲線上の各点Q(X,Y)を、微細寸法単位ΔXとΔYで分割した微細格子区画を単位にした2次元のXY平面の該当する区画に配置した第2の2次元画像データを作成する。
次に、図6(1)の第1の2次元画像データの基準せん断応力の変動曲線の画像を微細寸法単位ΔX及びΔYのn倍(nは2以上の整数)に太らせて図8(5)の第3の2次元画像データを作成する。ここで、基準せん断応力の変動曲線の画像を太らせる幅nは5に設定する。
すなわち、被加工物のリードフレーム用金属帯状材10の種類に応じて一致度を判定する判定基準を変えて、図5(b)の、測定したせん断応力の変動曲線を、図5(a)の基準せん断応力の変動曲線と比較する。
次に、第2の2次元画像データにおけるせん断応力の変動曲線の点の集合から、第3の2次元画像データと重なる点を消去した図8(6)の様な第4の2次元画像データを作成する。
ここで、第2の2次元画像データのせん断応力の変動曲線の点が消去された第4の2次元画像データが作成された場合は、判定結果を「良好、動作続行」にし、ステップS6に進む。
一方、図5(c)に示す測定結果のせん断応力の変動曲線に対しては、以上で説明した第1の比較処理では、それにより作成する第4の2次元画像データで、せん断応力の変動曲線の一部の点が残留する。その場合は、続いて、第2の比較処理に進む。
(第2の比較処理)
次に、第3の2次元画像データのグラフの太さを更に太らせた第5の2次元画像データ
を作成する。そして、第2の2次元画像データにおけるせん断応力の変動曲線の点の集合から第5の2次元画像データと重なる点を消去した第6の2次元画像データを作成する。
本実施形態では、図5(c)に示す測定結果のせん断応力の変動曲線に対して、第6の2次元画像データでは、第2の2次元画像データのせん断応力の変動曲線の点が消去される。その場合は、第2の2次元画像データ(測定結果のせん断応力の変動曲線)のグラフが第1の2次元画像データ(基準せん断応力の変動曲線)のグラフに概ね近い為「シーケンスNG」と判定する。
(ステップS5)
一方、第1の比較処理での第3の2次元画像データでせん断応力の変動曲線の画像の点が消去されず残り、第2の比較処理での第6の2次元画像データにおいても、せん断応力の変動曲線の画像の点が消去されず残る場合は、打ち抜き金型が寿命を終えたと判定し「動作停止」を指示する判定をする。
(ステップS6)
測定結果のせん断応力の変動曲線が基準せん断応力の変動曲線に近く判定結果が「良好、動作続行」と判定された場合はステップS3からの動作を継続し、また、「シーケンスNG」と判定された場合は、ステップS1からの動作に進む。
以上の処理による、厚さ12μmのリードフレーム用金属帯状材10の加工における、打ち抜き金型寿命判定手段102の判定結果を前述の表1に示す。
<第3の実施形態>
第3の実施形態では、図9(a)の様なリードフレーム用金属帯状材10を、上記の実施形態のパンチ装置を用いて、1回目の打ち抜き金型によって、図9(b)の様に、第1の打ち抜き空孔15aを打ち抜く。次に、2回目の打ち抜き金型によって、図9(c)の様に、第2の打ち抜き空孔15bを打ち抜く。
この2回の打抜き動作、すなわち、リードフレーム用金属帯状材10の複数箇所の打抜き動作によって、図9(c)の様に、打ち抜き部14の個片の製品1つを個別化して打ち抜く。これらの複数箇所の打ち抜き空孔は、同時に形成することもできる。
こうして、打ち抜き空孔15aと15bの複数箇所の打抜き動作を行うことで打ち抜き部14の製品1つを個別化して打ち抜くことができる。
10・・・リードフレーム用金属帯状材
11・・・空孔
12・・・補助枠
13・・・桟フレーム
14・・・打ち抜き部
15a・・・第1の打ち抜き空孔
15b・・・第2の打ち抜き空孔
100・・・制御・管理手段
101・・・せん断応力測定手段
102・・・打ち抜き金型寿命判定手段
103・・・打抜き動作制御部
110・・・打ち抜き金型部
111・・・打抜き刃
112・・・ダイ

Claims (4)

  1. 少なくとも一対の打抜き刃を備え、そのせん断力で薄板品を打ちぬき加工するパンチ装置であって、
    前記パンチ装置の制御・管理手段が、せん断動作中の打抜き刃にかかる応力を測定するせん断応力測定手段を有し、前記せん断応力測定手段で得た経時的なせん断応力の変動曲線のデータを予め記憶した基準せん断応力の変動曲線と比較し、両者の一致度から打抜き刃の状態を判定し判定結果を出力する打ち抜き金型寿命判定手段を有し、
    前記制御・管理手段が、打ち抜き金型部の打抜き動作を開始する際に前記打ち抜き金型寿命判定手段の最新の判定結果に従って打抜き動作の開始が可能な場合に打抜き動作を開始することを特徴とするパンチ装置。
  2. 請求項1に記載のパンチ装置を用いた打抜き加工方法が以下の(1)〜(6)の手順であることを特徴とする打ち抜き加工方法。
    (1)前記制御・管理手段が、加工開始前に前記打ち抜き金型寿命判定手段の最新の判定結果を読み出し、該判定結果に従って、打抜き動作の可否を定める。
    (2)打抜き動作の開始が可能であれば打抜き動作シーケンスを実行する。
    (3)打抜き動作を行い、前記せん断応力測定手段が動作中の経時的なせん断応力の変動曲線のデータを測定し記憶手段に記憶する。
    (4)前記打ち抜き金型寿命判定手段が、前記せん断応力の変動曲線のデータを予め用意した基準せん断応力変動曲線のデータと比較し、両データの一致度から打抜き刃の状態を判定する。
    (5)前記制御・管理手段は、前記打ち抜き金型寿命判定手段によって打抜き動作の続行が不可能と判定した場合は、停止信号を出力して前記打抜き動作シーケンスを停止する。(6)打抜き動作の続行が可能であると判定した場合は、前記打抜き動作シーケンスを続行する。
  3. 複数箇所の打抜き動作によって打ち抜き部の製品1つを個別化して打ち抜くことを特徴とする請求項2に記載の打ち抜き加工方法。
  4. 薄板品の種類毎に、せん断応力の変動曲線のデータを基準せん断応力変動曲線のデータと比較し一致度を判定する判定基準を変えて打抜き刃の状態を判定することを特徴とする請求項2または3に記載の打ち抜き加工方法。
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