JP2017086173A - 被検体情報取得装置およびその制御方法 - Google Patents

被検体情報取得装置およびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光音響トモグラフィーにおいて被検体の背景の光学係数を良好に取得する装置を提供する。
【解決手段】被検体204に光が照射されて発生する音響波を受信して電気信号を出力する素子203と、電気信号を用いて被検体内部の光学係数を取得する情報取得部208を有し、情報取得部は、電気信号と被検体の超音波減衰特性とを用いて被検体内部の初期音圧分布に対応する強度分布データを生成し、強度分布データに含まれる値から、被検体内部における光の伝搬距離に応じた複数の信号強度を取得し、被検体内部の光量分布を取得し、複数の信号強度と光量分布を用いて被検体内部の光学係数を取得する。
【選択図】図2

Description

本発明は、被検体情報取得装置およびその制御方法に関する。
近年、光イメージング技術の一つとして、光音響トモグラフィー(Photoacoustic Tomography)が提案されている。光音響トモグラフィーを用いた装置は、パルス光を被検査物に照射して、被検査物内を伝播・拡散させる。そして、光エネルギーを吸収した吸収体から発生する音響波(光音響波)を検出して信号処理を行う。その結果、被検査物内部の光学特性値に関連した特性情報を取得し、画像化できる。
光音響波から被検査物内部の光学特性である吸収係数分布を求めるためには、吸収体に照射された光量の分布を求める必要がある。しかし、被検査物内に導入された光は吸収・拡散するため、吸収体に照射された光量の推定は難しい。そのため、光音響トモグラフィーにおいて、吸収係数分布に光量を乗じた光エネルギー吸収密度分布を画像化する場合がある。
特許文献1に開示された装置は、光音響画像から既知の吸収係数を有する2箇所以上の領域を抽出して、その領域での光学特性(初期音圧など)を求める。次に、予め設定された被検体背景の光学係数(被検体内部の平均的な吸収係数、散乱係数など)を用いて光量分布を算出する。そして、光量分布と光学特性を用いた演算により、被検体背景の光学係数を推定する。
特開2012−223283号公報
しかし光音響トモグラフィーにおいて、光学係数などの光量分布の計算に関係する値は、特性情報を取得するために必要な要素であるため、これらの値をより良好に取得するための方法が求められている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、光音響トモグラフィーにおいて被検体の背景の光学係数を良好に取得することにある。
本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、
被検体に光が照射されて発生する音響波を受信して電気信号を出力する素子と、
前記電気信号を用いて、前記被検体内部の光学係数を取得する情報取得部と、
を有し、
前記情報取得部は、
前記電気信号と前記被検体の超音波減衰特性とを用いて、前記被検体内部の初期音圧分布に対応する強度分布データを生成し、
前記強度分布データに含まれる値から、前記被検体内部における前記光の伝搬距離に応じた複数の信号強度を取得し、
前記被検体内部の光量分布を取得し、
前記複数の信号強度と前記光量分布を用いて前記被検体内部の前記光学係数を取得す

ことを特徴とする被検体情報取得装置である。
本発明はまた、以下の構成を採用する。すなわち、
被検体に光が照射されて発生する音響波を受信して電気信号を出力する素子と、
前記電気信号を用いて、前記被検体内部の光学係数を取得する情報取得部と、
を有する被検体情報取得装置の制御方法であって、
前記情報取得部が、
前記電気信号と前記被検体の超音波減衰特性とを用いて、前記被検体内部の初期音圧分布に対応する強度分布データを生成する工程と、
前記強度分布データに含まれる値から、前記被検体内部における前記光の伝搬距離に応じた複数の信号強度を取得する工程と、
前記被検体内部の光量分布を取得する工程と、
前記複数の信号強度と前記光量分布を用いて前記被検体内部の前記光学係数を取得する工程と、
を有することを特徴とする被検体情報取得装置の制御方法である。
本発明によれば、光音響トモグラフィーにおいて、被検体の背景の光学係数を良好に取得できる。
実施例1における原理を説明する図 実施例1における光音響装置 実施例1におけるフローチャート 実施例1における信号強度分布を説明する図 実施例2における光音響装置 実施例2における光照射位置を走査する図 吸収体の位置と減衰特性について検討するための図
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状およびそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。よって、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明は、被検体から伝搬する音響波を検出し、被検体内部の特性情報を生成し、取得する技術に関する。よって本発明は、被検体情報取得装置またはその制御方法、あるいは被検体情報取得方法や信号処理方法として捉えられる。本発明はまた、これらの方法をCPUやメモリ等のハードウェア資源を備える情報処理装置に実行させるプログラムや、そのプログラムを格納した記憶媒体としても捉えられる。
本発明の被検体情報取得装置には、被検体に光(電磁波)を照射することにより被検体内で発生した音響波を受信して、被検体の特性情報を画像データとして取得する光音響効果を利用した装置を含む。この場合、特性情報とは、光音響波を受信することにより得られる受信信号を用いて生成される、被検体内の複数位置のそれぞれに対応する特性値の情報である。
光音響測定により取得される特性情報は、光エネルギーの吸収率を反映した値である。例えば、光照射によって生じた音響波の発生源、被検体内の初期音圧、あるいは初期音圧
から導かれる光エネルギー吸収密度や吸収係数、組織を構成する物質の濃度を含む。また、物質濃度として酸素化ヘモグロビン濃度と還元ヘモグロビン濃度を求めることにより、酸素飽和度分布を算出できる。また、グルコース濃度、コラーゲン濃度、メラニン濃度、脂肪や水の体積分率なども求められる。また、被検体内の各位置の特性情報に基づいて、二次元または三次元の特性情報分布が得られる。分布データは画像データとして生成され得る。特性情報は、数値データとしてではなく、被検体内の各位置の分布情報として求めてもよい。すなわち、初期音圧分布、エネルギー吸収密度分布、吸収係数分布や酸素飽和度分布などの分布情報を被検体情報としてもよい。これらを総称して、光学特性情報分布と呼べる。
本発明でいう音響波とは、典型的には超音波であり、音波、音響波と呼ばれる弾性波を含む。探触子等により音響波から変換された電気信号を音響信号とも呼ぶ。ただし、本明細書における超音波または音響波という記載は、それらの弾性波の波長を限定する意図ではない。光音響効果により発生した音響波は、光音響波または光超音波と呼ばれる。光音響波に由来する電気信号を光音響信号とも呼ぶ。
<検討>
図7のように、被検体の表面704から同じ深さに、サイズや吸収係数等の条件が同程度の、第一の吸収体701と第二の吸収体702がある場合を考える。表面704と第一の吸収体の間701に第三の吸収体703がある。一方、表面704と第二の吸収体702の間には吸収体がない。この場合、第二の吸収体702に照射される光量は、被検体表面に照射された光量が、背景光学係数に応じて吸収・散乱されて減衰した後の値である。一方、第一の吸収体701に照射される光量は、背景光学係数に応じた低減に加え、第三の吸収体703による光吸収による低減の影響を受ける。その結果、第一の吸収体701から発生する光音響波の信号強度は第二の吸収体702より小さくなる。
次に、同程度の条件をもつ吸収体が異なる深さに配置された場合を考える。この場合、音響波の減衰によって、深い位置の吸収体からの信号は、浅い位置の吸収体からの信号より弱くなる。また、深さが深いほうが光の減衰量も多いため、光音響波の強度はさらに弱くなる。これらのことから、正確に光学係数を算出するためには、被検体の音響減衰特性を何らかの方法で取得する必要があることが分かる。
[実施例1]
(原理)
本発明の原理を説明する。図1(a),(b)のそれぞれに示される被検査物102aと102bは、互いに異なる光学係数の媒体をもつ。本図は、被検査物102aと102bのそれぞれに同程度の計測光101が入射したときに、光子が媒体内を伝搬する様子を模式的に示す。なお光学係数とは、吸収係数、散乱係数、および、散乱する時の角度に関係する異方性ファクターなどである。媒体の光学係数は、血管などの吸収体とは違い、光音響画像に強い信号として現れるものではない。
光の入射後、光子は散乱体103で散乱されながら物質の中を伝搬していく。また、光の吸収があれば光子は消滅する。一般的に、吸収係数が高いと物質内を伝搬する距離は短くなる。また、散乱係数(μs)が高いと平均自由工程(散乱係数の逆数と近似すること
もできる)が短くなるため、散乱の回数が増える。逆に散乱係数が低いと平均自由工程が長くなり、散乱の回数が減る。
図1(a)は、散乱係数が高い場合である。図1(b)は、散乱係数が比較的低い場合である。光子が吸収されるまでの距離はどちらも同じであるが、それまでの散乱回数は異なる。すなわち、図1(a)では、光子が3回散乱したのち、4個目の散乱体に到達した
距離で吸収される。一方、図1(b)では、光子が2回散乱の散乱を経て3個目の散乱体で吸収される。なお計測光101は、深さ方向であるz軸と平行に照射される。また、ここに示した散乱角度は、進行方向の前方にゼロ度、45度、−45度のいずれかとした。
なお、計測光101には多数の光子がある。そして、一つの光子に対する散乱の方向や吸収の発生は、一定の確率で決まる。そのため、全体的な光量の分布は統計的に処理できる。また、光は、媒体に入射したのち、z方向だけでなくxy方向など様々な方向に散乱される。そのため散乱回数の多い図1(a)の場合、z方向の深い位置に到達する光の量は比較的少ない。一方、図1(b)の場合、比較的散乱回数が少ないため、光がxy方向に広がる確率は少ない。その結果、比較的多くの光がz方向の深い位置まで到達する。
光学係数が既知の場合、光量の分布は、照射時の光量や被検体形状などに基づき、モンテカルロ法、拡散方程式を解析的に解く方法、有限要素法などによって求められる。光学係数を変数として計算すれば様々な光量の分布が得られる。
吸収体に光が照射された時に発生する音圧(P)は、数式(1)で表される。
Figure 2017086173
Γは弾性特性値であるグリューナイセン(Gruneisen)係数であり、体積膨張係数(β)と音速(c)の二乗の積を比熱(Cp)で割ったものである。μaoは吸収体での吸収係数である。Φは局所的な領域での光量(吸収体に照射された光量)である。
光量Φは、深さの関数zを用いて、例えば数式(2)のように表せる。
Figure 2017086173
Φは、表面での入射光である。したがって式(2)は、光が深さ方向に進行するにつれ指数関数的に減衰することを示している。なお、μeffは、媒体内での平均的な等価減衰係数である。等価減衰係数は、散乱係数や吸収係数を反映したものとして示される。ここで、生体が被検査物の場合、血管(動脈や静脈)のように、グリューナイセン係数や吸収係数が同程度の吸収体を複数含んでいる。このような被検査物を光音響トモグラフィーによって画像化すると、吸収体の位置における光量の分布を測定できる。計算結果と比較することにより光学係数を推定することができる。
さらに、光音響波は、発生後、探触子に到達するまでの伝搬の過程で減衰を起こす。そこで、その補正を行うことが好ましい。つまり、数式(1)に示されるように吸収体で発生した初期音圧は、探触子に到達するまでに減衰する。数式(3)は、初期音圧(Pi
と、検出器で検出される音圧(P)との関係を示す。
Figure 2017086173
ここで、α:減衰係数、P:初期音圧、f:送信周波数、L:伝搬距離である。このように光音響波は指数的に減衰する。そのため、光学係数を算出するときの精度を上げるためにはこの減衰を補正する必要がある。典型的には、タイムゲインコントロール(TGC)のような方法が用いられる。
(光音響装置)
本発明の光音響装置の一例として、ハンドヘルドタイプのプローブを用いる装置について説明する。図2(a)は、ハンドヘルドプローブにおける探触子と光照射部の配置である。ライン状の光照射部201が中央にあり、その両側に二次元の探触子202が配置されている。
図2(b)は、光音響装置の構成である。装置は、光音響プローブ203、光制御部205、超音波制御部206、装置制御部207、情報取得部208、表示部209からなる。光音響プローブ203は、探触子面が被検査物204に接触するように配置されている。この光音響装置では、光照射部201から照射される光に、探触子202の受信タイミングを同期させることで光音響測定が可能となる。また、探触子202で超音波の送受信を行えば超音波測定が可能となる。なお、光音響用と超音波エコー測定用に、別々の探触子を用意してもよい。
装置制御部207は、光源、探触子の受信制御など、装置全体の制御に関する指令を行う。また、装置制御部はユーザインターフェース(UI)を備えており、操作者からの指示を元に、測定パラメーターの変更、測定の開始・終了、画像の処理方法の選択、患者情報や画像の保存、データの解析などを実行できる。情報取得部は画像再構成などの情報処理を行う。そして、得られた画像は表示部209に表示される。
(光照射部)
光照射部201は、被検査物204に照射するパルス光を照射するライン状の部分である。パルス光は光源から光照射部201までバンドルファイバによって導かれている。つまり、複数の点光源がライン状に並び、結果としてライン状の光源となっている。なお、照射部の構造はこれに限られない。レンズなどで光を拡大してスリットによってライン状の光源としてもよい。また、ここでは二次元断層像を作るために照射形状をライン状としているが、被検体の広い領域に光を照射する構成でも構わない。
光源としては、大出力を得るためにレーザー光源が望ましい。ただし、発光ダイオードやフラッシュランプ等でもよい。レーザーを用いる場合、固体レーザー、ガスレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなど様々なものが使用できる。光の照射のタイミング、波形、強度等は光制御部205によって制御される。
また、光音響波を効果的に発生させるためには、被検査物の熱特性に応じて十分短い時間に光を照射させなければならない。被検査物が生体である場合、光源から発生するパルス光のパルス幅は10〜50ナノ秒程度が好適である。また、パルス光の波長は、被検査物内部まで光が伝搬する波長であることが望ましい。具体的には、生体の場合、700nm以上1100nm以下である。ここでは、固体レーザーであるチタンサファイアレーザーを用い、波長は760、800nmとする。複数波長の光を照射可能な構成であれば、波長ごとの吸収の程度の違いを利用して、物質濃度の算出が可能である。
(探触子)
二次元探触子202は、光音響波の受信と超音波の送受信を行う素子であり、トランスデューサとも呼ばれる。このような素子として、PZT(圧電セラミックス)、CMUT(容量性マイクロマシン探触子)などが挙げられる。本実施例のハンドヘルド型の探触子202は、例えば片側64×10素子で構成されている。素子は、音響波を受信して電気信号を出力する。
探触子によって電気信号に変換された信号は、超音波制御部206に伝送され、増幅器により増幅され、A/D変換器でデジタル信号に変換され、装置制御部207に送られる
。なお、音響波の受信タイミングは、光照射と同期するように装置制御部によって制御される。探触子202の帯域は、例えば2MHzー5MHzである。また、サンプリング周波数は50MHzで2048サンプリングを行う。データは符号付きの12ビットとする。また、超音波画像を生成する際には、深さに応じて減衰を補償するタイムゲインコントロールなどを行ってもよい。
(情報取得部)
情報取得部208は、光音響波に由来する光音響信号を用いた画像再構成により被検体内部の光音響画像を生成する。その他、光量計算や光学係数取得に必要な情報処理能力を持つ。また、超音波測定によって超音波減衰特性を取得する場合、超音波エコーに由来する超音波信号を処理する。情報取得部はさらに、信号補正など所望の処理を実施する。情報取得部はプロセッサーやメモリなどを備える情報処理装置により構成できる。プロセッサーで動作するプログラムの各モジュールにより情報取得部の各機能を実現できる。また、情報取得部を、光制御部や装置制御部と共通の情報処理装置で構成してもよい。
(信号処理)
本発明の信号処理について図3のフローチャートを用いて説明する。
S1工程で、測定を開始する。この状態では、術者が光音響プローブ203を持ち、被検査物に音響整合用のジェルを介して探触子202を接触させる。
S2工程で、超音波測定を行う。この処理は、信号補正などに用いる被検査物内部の超音波減衰特性を取得するために行われる。しかし、被検査物の特性(例えば生体であれば年齢、性別や部位)に応じて一般的な値を用いたり、事前測定で得られた値を用いたりしても良い。このような値は、予めメモリ(不図示)に格納しておいたり、UIから入力を受けたりして取得できる。その場合、本工程は不要となる。
探触子202は超音波を送信したのち、被検査物からの反射信号を受信する。このとき、焦点位置などを適宜設定してビームフォーミングを行うことが好ましい。また、測定する部位に応じて必要な周波数を設定してもよい。情報取得部は、超音波画像として、ライン状の光照射部201と平行な方向にB−Scan画像を生成する。探触子が二次元に配置されているため、三次元の超音波画像が得られる。ここでは高度な補正は必ずしも必要ない。ただし、光音響装置が超音波画像化装置を兼ねる場合、光音響画像に加えて超音波画像がユーザーに提示される。その場合はTGCなどの補正を行ってもよい。
続いて情報取得部は、超音波画像から散乱が均一なエリアを抽出し、深さ方向に対する輝度の減衰から、数式(3)に示される超音波減衰特性を取得する。なお、TGCの値から超音波減衰を算出してもよい。また、超音波減衰特性を測定するために適した位置において別途測定してもよい。なお、被検査物の部位の一般的な超音波減衰特性を使う場合、典型的な値は0.5dB/cmMHzである。
S3工程では、光音響測定が行われる。光照射部201がパルス光を照射し、それと同期して探触子202が光音響波を受信する。波長を変えて光音響測定を行うことによって、動脈、静脈、腫瘍などを選択的に画像化できる。情報取得部は、ユニバーサルバックプロジェクション法や整相加算法など既知の再構成手法によって光音響画像を生成する。ユニバーサルバックプロジェクション法では、初期音圧分布p(r)は数式(4)で示される。
Figure 2017086173
このとき投影データに相当する項b(r,t)を、数式(5)に示す。ここで、p(r)は検出素子で検出される光音響信号、rは各検出素子の位置、tは時間、Ωは探触子の立体角である。
Figure 2017086173
再構成を行う際には、所望のボクセル位置(再構成ターゲット位置)から探触子202までの距離に応じて、超音波減衰を補償する。また、深さおよび周波数に対する感度の補正を行うことも好ましい。本工程での光音響画像の生成は、最終的にユーザーに提示する光音響画像の生成と同程度の精度で行ってもよいし、比較的簡易な処理で行ってもよい。簡易な処理とは、データを間引いて計算を早める処理などである。また、光音響測定の際に測定位置を減らすなどして処理を簡易化しても良い。その場合、本工程の光音響画像は光学係数取得のみに使用し、最終的な提示用画像を生成するための光音響波は別途取得してもよい。
本工程で取得される光音響画像は、被検体内部での初期音圧分布を反映している。光音響画像としては、上述したように初期音圧分布を用いても良いし、初期音圧および吸収係数により規定されるエネルギー吸収密度分布を用いてもよい。初期音圧分布またはエネルギー吸収密度分布とは位置ごとの信号強度の値の集合であるため、信号強度分布データとも呼べる。
また、本工程においては、被検体内部での血管の配置場所や向き(角度)によって画像精度が変化するため、それを補正することが好ましい。例えば半球状の容器に探触子が配置されている場合、半球の中心付近では画像化時の分解能が高く、周辺に行くほど分解能が低い。そこで、光音響画像を生成する際には周辺領域に対して、複数箇所の測定データを用いるなどして補正を行うと良い。また、図5(a)のような半球状の容器の場合、Z方向に伸びる血管は、X方向やY方向に伸びる血管と比べて画像に現れにくい。そこで、Z方向に伸びる吸収体の信号強度を強調する処理を行って角度依存性を低減しても良い。
S4工程で、情報取得部は光音響画像から血管を抽出する。この工程では、腫瘍や血管などの異なる形状の吸収体があっても、所望の形状を有する吸収体を抽出できる。ここでは、所望の吸収体として太さが一定の範囲内となる血管を抽出する。所望の形状の血管を抽出するのは、光音響波に含まれる周波数帯域が吸収体の形状により異なることや、探触子202の感度には周波数特性があることの影響を低減するためである。ここでは、太さが一定の範囲内(0.5mm〜1.0mm)の血管を抽出する。血管抽出には一般的な方法を利用できる。例えば、画素値の閾値を決めて二値化し、信号があるところを血管とする。さらに、バンドバスフィルタ等の画像フィルタを用いることによって所望の太さの血管のみを抽出する。
S5工程で、情報取得部は信号強度分布を作成する。ここでは、S4工程で抽出した血管のうち、同じ(または同程度の)吸収係数を有する血管を抽出する。具体的には、例えば、動脈と静脈のどちらか一方を選択して抽出する。
ここで、信号強度分布の作成について説明する。図4(a)は、三次元の光音響画像に基づき生成されたMIP画像(Maximum Intensity Projection画像:最大値投影画像)である。MIP画像生成のとき、情報取得部は、まずライン状の光照射部が延伸する方向をZ軸(紙面に垂直な方向)として設定し、Z方向における
複数の位置で二次元断層像を生成する。そして、複数の二次元断層像の間で、同じ位置(ピクセル)の信号強度を比較し、最大強度を取得する。この処理を二次元断層像の全ての位置において行うことで、信号強度分布データの一種であるMIP画像が得られる。なお最大値投影により画像を生成する際に、異常値の除外などの補正を行っても良い。
続いて情報取得部は、三次元光音響画像において、ライン状の光照射部をZ軸(紙面に垂直な方向)、光源からの距離をR、深さ方向の軸(X軸)からの角度をθ、とする円柱座標系を設定する。この座標系はMIP画像においては、原点からの距離Rを動径とし、角度をθとする極座標で表される。
そして情報取得部は、距離Rが同程度のピクセル群ごとに、信号強度Iが最大のピクセルを選択し、その信号強度を対数でプロットする。それにより図4(b)のようなグラフが得られる。たとえば、図4(a)において吸収体403dと距離Rが等しいピクセル群は点線404の上にある。この点線404上での最大強度は、図4(b)の一番下のピークに対応する。このように、R軸への最大信号強度の投影によって、XY平面内において光照射部201から等距離にある位置群(ピクセル群)ごとに、信号の最大値が得られる。
図4の例ではライン状の光源を用いているため、MIP画像において距離Rを用いたプロットを行った。一方、光が広範囲に照射される場合は、深さzを用いたプロットを行えば良い。言い換えると、被検体内部における光の伝搬距離が等しいか同程度のピクセルごとに、値が最大のピクセルが選択される。図4のように光が被検体にライン状に照射され、投影画像においては光源が点状に示される場合、入射する位置からの光の伝搬距離はRで表される。これは点光源の場合も同様である。一方、光が面状に広範囲に照射される場合の伝搬距離は深さzで表される。よって、zをRに置き換えれば、数式(2)を図4に適用できる。
続いて情報取得部は、図4(b)のように信号強度が対数軸で示されたグラフ上で、他の信号と交差しないような光学係数算出関数405を作成する。光学係数算出関数の種類は限定されない。例えば、対数プロットにおいて突出した2つのピークの頂点を通るような1次関数または曲線を作成してもよい。また、各ピークの頂点に基づいて包絡線を作成してもよい。また、フィッティングにより多項式等を用いてもよい。なお、光学係数算出関数を作成する際には、表面付近で発生する強い信号の影響を避けるために、深さ範囲を制限することが好ましい。
続いて情報取得部は、光学係数算出関数に接するピークに相当する領域部分である406、407を選び、図4(c)のような信号強度分布を生成する。領域部分406、407はそれぞれ、図4(a)の符号403b、403cに対応する。領域部分406、407の吸収体は、同種のものだと推定できる。なぜならば、吸収体の種類は動脈、静脈、腫瘍などに限られており、各吸収体が、選択された照射光の波長に対してどれ位の強度の音響波を発生させるかは予め分かっているからである。なお、解剖学的に動脈または静脈の位置が分かっている領域を選択するとさらに良い。また、信号強度を、最大の信号強度によって規格化してもよい。これにより、グリューナイセン係数や吸収体の吸収係数の影響を考えなくても良くなる。
なお、吸収体の種類は、別の方法によっても分離できる。例えば、760nmと800nmの光音響画像を作成し、それらの光音響画像から酸素飽和度を算出する。そして、酸素飽和度の違いから動脈と静脈を分離する。その結果、動脈のみ、または静脈のみといった、同種の吸収体から成る光音響画像を取得できる。
S6工程で、情報取得部は光量分布計算を行う。この光量分布計算処理は、信号強度分布計算処理と実質的に等価だと言える。なぜならば、同種の吸収体の間では吸収係数等のパラメーターが同じであるため、信号強度は光量分布に比例するからである。よって本フローの条件下では、光量分布を求めることは、結果的に信号強度分布を求めることに繋がる。したがって、光量と信号強度のいずれか一方を他方に変換することにより、比較が可能となる。
情報取得部は、S5工程で得た複数個所の吸収体406、407の中心位置において、吸収係数、散乱係数、異方性ファクターの値を変数として光量分布を計算する。なお、吸収体の位置ではなく、光学係数算出関数の上の任意の位置で計算してもよい。例えば、モンテカルロ法、解析的手法、有限要素法などの計算手法を利用できる。なお、共通するパラメーターを除去するために、規格化処理を行うことが好ましい。
S7工程で、情報取得部は、S5工程において信号強度分布から選択した吸収体406、407の位置における信号強度の測定値と、それらの位置におけるS6工程で得た光量分布計算の結果を比較する。このとき、光量分布計算の結果を信号強度に変換してから比較を行ってもよいし、逆に信号強度を光量に変換してもよい。あるいは、別のパラメータ(例えば規格化された値)で比較してもよい。
続いて情報取得部は、複数の位置において両者の値を比較し、差が所定の設定値以内であればS8工程に進む。一方、差が設定値より大きければ、S6工程にもどる。例えば図4(c)の場合、選択された2つの吸収体の中心での信号強度を光量と比較し、比較結果が両方とも閾値以内の時に肯定判定をする。また、比較位置が多い場合(例えば10箇所)、光源に近い位置での比較結果を優先してもよい。これは、光源により近い吸収体の方が、他の吸収体の影響などのノイズが少ないために、光量および信号強度の数値の精度が高いと考えられるからである。その他、各比較位置での差分値を統計的に処理して閾値との比較を行う手法であれば、本工程に適用できる。
そして情報取得部は、吸収係数と散乱係数の少なくともいずれか一方の値を変えて、再度計算と判定を行う。この処理は、比較結果が閾値以内に収束するまで行われる。このように、吸収係数と散乱係数の設定値を変化させつつ比較結果を収束させて、最終的に光学係数を求める際には、ニュートン法のような反復法を利用できる。
S8工程で、光学係数が決定される。S7工程で比較結果が設定値以内になれば、その値を所望の光学係数として算出する。そしてS9工程で処理が終了する。なお、得られた光学係数が想定の範囲でない場合は、測定する場所を変えて、再度光音響測定してもよい。
詳しくは後の実施例で述べるが、このようにして得られた被検体の背景光学係数は、光量分布の算出に利用できる。そして光量分布は初期音圧分布から吸収係数分布を算出する際に利用できる。このとき用いる初期音圧分布は、S3工程で取得したものを用いても良いし、改めて光音響測定を行って取得してもよい。あるいは、取得した光学係数を、既に生成した光音響画像の補正に利用してもよい。また、取得した光学係数は、被検者の情報と紐付けしてメモリに格納すると良い。
以上のように本発明によれば、光音響画像を用いた演算により、被検体内部における光の散乱や吸収を示す背景光学係数を算出できる。すなわち本発明の処理は、光音響装置が備える機構によって、簡易に実現できる。また、光学係数を取得するために用いた光音響信号や光音響画像を被検体内部の画像化に再利用する場合は、処理を効率化できる。さらに本発明では、散乱係数と吸収係数を変更しつつ、光学係数と光の減衰の関係を示す数式
に基づいて、光音響画像の信号強度と光量値を比較して光学係数を算出する。そのため被検体内部の実際の状態を踏まえた情報を取得できる。その結果、光音響画像の再構成精度も向上する。
[実施例2]
(光音響装置)
本実施例における***測定用の光音響装置を図5に示す。図5(a)は、光音響装置のうち、被検査物の保持部材と、音響波の測定器の断面図である。図5(b)は、保持部材を透過して探触子を上面から見た平面図である。
測定器に関しては、半球容器501の内面に沿って、探触子502がスパイラル状に512個配置されている。さらに半球容器501の底部には、光照射部503からの計測光が通過する空間が設けられている。そして、被検査物にz軸の負の方向から計測光が照射される。被検査物は保持部材505に配置される。保持部材としてはポリエチレンテレフタラートのように光と音響波を透過させる材質が好ましい。半球容器501の内部や保持部材505の内部には、必要に応じて音響整合材(例えば水やひまし油)が満たされる。
半球容器501と被検査物の相対的な位置関係は、XYステージ(不図示)によって変化する。そして、半球容器501がXYステージにより走査された各位置で、略平行なパルス光506を照射する。探触子502は、光音響波を検出する素子である。探触子502で得たデータを情報取得部が再構成することによって、三次元の光音響画像が取得できる。なお、被検体内部の音響特性を取得する際に用いられる超音波エコー測定は、リニア型の超音波プローブ504によって行う。リニア型の超音波プローブ504は走査可能である。
(光照射部)
光音響を効果的に発生させるためには、被検査物の熱特性に応じて十分短い時間に光を照射する必要がある。被検査物が生体である場合、光源から発生するパルス光のパルス幅は10〜50ナノ秒程度が好適である。ここでは、固体レーザーであるチタンサファイアレーザーを用いる。また、酸素飽和度を計測するために760nm、800nmの2つの波長の光を用いる。レーザー装置として波長可変レーザーを用いても良いし、互いに異なる波長の光を照射可能な複数のレーザー装置を組み合わせても良い。
(光音響用の探触子)
探触子502は、光音響波を受信する素子である。ここでは、CMUT(容量性マイクロマシン探触子)を用いる。探触子は単素子で、φ3mmの開口を持ち、帯域は0.5MHz〜5MHzの帯域である。帯域に低周波数を含むことによって、太さ3mm程度の血管であっても良好な画像が取得できる。すなわち、血管の中が抜けてリング状に見えるような状況が発生し難くなる。サンプリング周波数は50MHzで、2048サンプリングを行う。また、データは符号付きの12ビットとする。
(リニア型超音波プローブ)
リニア型超音波プローブ504は、超音波の送受信を行い、形態画像を得ることができる。このような素子として、PZT(圧電セラミックス)を用いる。素子数は256であり、その帯域は5MHz〜10MHzである。また、サンプリング周波数は50MHzで2048サンプリングを行う。また、データは符号付きの12ビットとする。
(信号処理フロー)
図3のフローチャートを参照して、実施例1と異なる部分に関して特に説明する。S1工程での測定開始時には、***が保持部材505に配置されている。S2工程での超音波
測定では、リニア型の超音波プローブ504がx方向に走査される。その結果、zy平面と平行なB−scan画像を得られる。情報取得部は、この画像から超音波減衰特性を求める。ただしS2工程を、メモリからの一般的な減衰特性値の読み出し処理に変えても良い。
S3工程で、光音響測定を行う。図6は、被検査物に対する照射光506の入射位置を走査しながら光音響測定をする模式図である。進行する光の入射位置は、符号506aから506cへと順次移動する。光は、音響整合材の中ではほとんど減衰せず、かつ、ほぼ平行を保っている。しかし、光が保持部材505に収納された被検体内部に入射した後は、散乱係数に応じて被検体内部で拡散する。そして、ある程度の距離を進行したのち、吸収係数に応じて吸収される。
探触子502は、パルス光の照射と同期して光音響波を受信する。情報取得部は、所望の手法により、三次元の再構成画像を生成する。このとき前工程で求めた超音波減衰特性の影響を考慮する。ここでは、一パルス毎の照射に対する光音響画像を用いる。
S4工程で、情報取得部は光音響画像から血管を抽出する。その際、フィルタ等を用いて、0.5mm〜3mmの太さの血管を選択する。S5工程で、情報取得部は信号強度分布を作成する。ここでは、実施例1と同様に、同種の吸収体から成る複数の位置での信号強度を得る。
S6工程で、情報取得部は信号強度分布を計算する。ここでは、S5工程で得た複数の位置において、吸収係数、散乱係数、異方性ファクターの値を仮定して、光量分布を計算する。S7工程で、情報取得部は、信号強度分布計算の結果と、信号強度分布によって選択した位置の測定値を比較する。それらの差分が設定値以内となっていればS8工程に進む。一方、設定値より大きければS6工程に戻り、吸収係数と散乱係数のいずれか一方の値を変えて、再度計算することになる。
S8工程で、情報取得部は光学係数を決定する。S7工程で差分が設定値以内になれば、その値を所望の光学係数として算出する。光の照射位置において計算することにより、被検査物の媒体の吸収係数、散乱係数のxy面に対する二次元の分布を得ることができる。なお、信号処理を行う範囲を狭めて計算することで、腫瘍のような局所的な媒体の吸収係数、散乱係数の変化をとらえられる。S9工程で、処理を終了する。
本発明によれば、光音響画像から算出した光学係数を利用して被検体内部の光学特性情報の分布を画像化できるので、診断などの内部観察を精度よく実施できる。光音響画像は光音響装置の通常の機能により生成可能であるため、特別な構成は必要ない。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
202:探触子、208:情報取得部

Claims (18)

  1. 被検体に光が照射されて発生する音響波を受信して電気信号を出力する素子と、
    前記電気信号を用いて、前記被検体内部の光学係数を取得する情報取得部と、
    を有し、
    前記情報取得部は、
    前記電気信号と前記被検体の超音波減衰特性とを用いて、前記被検体内部の初期音圧分布に対応する強度分布データを生成し、
    前記強度分布データに含まれる値から、前記被検体内部における前記光の伝搬距離に応じた複数の信号強度を取得し、
    前記被検体内部の光量分布を取得し、
    前記複数の信号強度と前記光量分布を用いて前記被検体内部の前記光学係数を取得する
    ことを特徴とする被検体情報取得装置。
  2. 前記情報取得部は、前記被検体内部での光の伝搬距離と光量の減衰との関係を示す数式を用いて前記光学係数を取得する
    ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。
  3. 前記情報取得部は、前記強度分布データから、同種の吸収体に基づく信号強度を複数の位置において抽出し、前記複数の位置において前記信号強度と光量とをそれぞれ比較することで前記光学係数を取得する
    ことを特徴とする請求項2に記載の被検体情報取得装置。
  4. 前記情報取得部は、前記信号強度と前記光量のいずれか一方を他方に変換したのち、前記複数の位置のそれぞれにおいて比較を行う
    ことを特徴とする請求項3に記載の被検体情報取得装置。
  5. 前記情報取得部は、前記数式において、前記複数の位置での比較結果を所定の閾値以内に収束させることにより、前記光学係数を取得する
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の被検体情報取得装置。
  6. 前記光学係数は等価減衰係数であり、
    前記情報取得部は、前記被検体内部の吸収係数と散乱係数のいずれか一方の値を変えることにより、前記比較結果を前記所定の閾値以内に収束させる
    ことを特徴とする請求項5に記載の被検体情報取得装置。
  7. 前記情報取得部は、前記吸収体として血管を抽出する
    ことを特徴とする請求項3ないし6のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  8. 前記情報取得部は、太さが一定の範囲内の前記血管を抽出する
    ことを特徴とする請求項7に記載の被検体情報取得装置。
  9. 前記情報取得部は、前記強度分布データとして、前記初期音圧分布または前記被検体内部のエネルギー吸収密度分布を用いる
    ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  10. 前記情報取得部は、三次元の前記強度分布データを生成し、前記三次元の強度分布データを用いた最大値投影により二次元の強度分布データを生成し、前記二次元の強度分布データから前記信号強度を取得する
    ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  11. 前記情報取得部は、前記被検体内部における前記光の伝搬距離ごとに、前記強度分布データに含まれる値を比較して最大値を選択することにより、前記複数の信号強度を取得する
    ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  12. 前記情報取得部は、前記電気信号と前記光学係数とを用いて前記被検体内部の光学特性情報分布を取得する
    ことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  13. 前記情報取得部は、前記強度分布データを生成するときと、前記光学特性情報分布を取得するときに、同じ前記電気信号を用いる
    ことを特徴とする請求項12に記載の被検体情報取得装置。
  14. 前記情報取得部は、前記強度分布データを生成するときと、前記光学特性情報分布を取得するときに、別の前記電気信号を用いる
    ことを特徴とする請求項12に記載の被検体情報取得装置。
  15. 前記情報取得部は、前記被検体内部に超音波を送受信することにより得られた前記超音波減衰特性を用いて前記強度分布データを生成する
    ことを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  16. 前記素子は、前記超音波減衰特性を取得するための超音波の送受信にも用いられる
    ことを特徴とする請求項15に記載の被検体情報取得装置。
  17. 前記被検体内部に超音波を送受信するための超音波プローブをさらに有する
    ことを特徴とする請求項15に記載の被検体情報取得装置。
  18. 被検体に光が照射されて発生する音響波を受信して電気信号を出力する素子と、
    前記電気信号を用いて、前記被検体内部の光学係数を取得する情報取得部と、
    を有する被検体情報取得装置の制御方法であって、
    前記情報取得部が、
    前記電気信号と前記被検体の超音波減衰特性とを用いて、前記被検体内部の初期音圧分布に対応する強度分布データを生成する工程と、
    前記強度分布データに含まれる値から、前記被検体内部における前記光の伝搬距離に応じた複数の信号強度を取得する工程と、
    前記被検体内部の光量分布を取得する工程と、
    前記複数の信号強度と前記光量分布を用いて前記被検体内部の前記光学係数を取得する工程と、
    を実行することを特徴とする被検体情報取得装置の制御方法。
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