JP2017086013A - 光劣化が抑制された柑橘系飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】光透過性容器詰め等の柑橘系飲料においても、柑橘系飲料の香気成分であるシトラール等の、製造、流通、保存等における光劣化を効果的に抑制し、しかも、柑橘系飲料自体の本来の香味である爽やかな香味への光劣化抑制成分の影響を極力回避し、香気に優れ、安定性の高い柑橘系飲料製品を提供すること。
【解決手段】柑橘系飲料において、飲料全量に対して、トコフェロールを0.00006〜0.03重量%、ルテインを0.0000005〜0.0005重量%、及び酵素処理ルチンを0.00002〜0.01重量%の含有割合となるように配合含有させることにより、光透過性容器詰め等の柑橘系飲料の形態においても、有効に光劣化を抑制し、香気に優れ、安定性の高い柑橘系飲料製品を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、容器詰め等の柑橘系飲料において、柑橘系飲料の香気成分であるシトラール等の、製造、流通、保存等における光劣化が抑制された柑橘系飲料、その製造方法、及び柑橘系飲料の光劣化抑制方法、そのための光劣化抑制剤に関する。
レモンやグレープフルーツを代表とする柑橘系の香味を持つ清涼飲料水やアルコール飲料は、爽やかな香味が特徴で古くから多くの人々に支持を受けている。その一方で、柑橘系の香気成分は酸性環境下で不安定であり、熱や光によって劣化して、その特徴である爽やかな香気が減少すると同時にオフフレーバーが生じて商品価値を下げてしまうという問題がある。この劣化の原因のひとつとして、柑橘系香気の代表的な成分であるシトラールが光や熱によって変化することが挙げられる。詳細はまだ不明な点も多いが、シトラールからの熱劣化及び光劣化によるオフフレーバーの生成機構は、それぞれ異なることが知られている。
近年、飲料が透明なペットボトルのような光透過性の容器に充填される機会が増え、更にコンビニエンスストアなど明るいショーケースの中で製品が陳列販売される機会も増えたことから、柑橘系飲料の光劣化に対する抑制技術の重要度が高まっており、香気に優れ、安定性の高い柑橘系飲料製品を提供するために、該飲料製品の光劣化等に対して、有効な劣化抑制技術の採用が重要となっている。柑橘系飲料において、該柑橘系飲料の香気成分であるシトラール等の熱や光、酸化による劣化に起因する劣化臭の生成を抑制する方法については、従来より、数多くの方法が提案されている。
該柑橘系飲料の香気成分であるシトラール等の熱や光、酸化による劣化に起因する劣化臭の生成を抑制する方法として、植物抽出物や、植物抽出成分を柑橘系飲料に添加する方法が開示されている。例えば、特許文献1には、飲食品用フレーバーの熱や光等の劣化の防止に、クロロゲン酸、カフェー酸、及びフェルラ酸から選択される抗酸化成分と、プロアントシアニジン少量体よりなる抗酸化成分とからなるフレーバー劣化防止剤を用いる方法が、特許文献2には、カリン、マンゴー、マンゴスチン、ミロバラン、ザクロ、またはカカオから溶媒抽出された抽出物と、エピカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート、酵素処理ルチン、クエルセチン、フェルラ酸、カフエー酸、没食子酸から選択される成分をシトラール由来の劣化臭の生成抑制に用いる方法が開示されている。
また、シトラール等由来の劣化臭の生成を抑制するために、特許文献3には、シソ科メンタ(Mentha)属ミントの溶媒抽出物、キク科アルテミシア(Artemisia)属ヨモギの溶媒抽出物、ミカン亜科シトラス(Citrus)属オレンジの溶媒抽出物、ミカン亜科シトラス(Citrus)属レモンの溶媒抽出物、ミカン亜科シトラス(Citrus)属グレープフルーツの溶媒抽出物、カフェー酸、フェルラ酸、シナピン酸、ロズマリン酸、ジカフェオイルキナ酸類、クマル酸類、α−グルコシルルチン(酵素処理ルチン)、クエルセチン、ミリシトリン、クエルシトリン、γ−オリザノール、カンフェロール、ヘスペレチン、クリシン、ルテオリン−7−グリコシド、6−ヒドロキシフラボン、7−ヒドロキシフラボン、プラトール及び7,8−ジヒドロキシフラボンからなる群より選ばれる成分を、特許文献4には、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、エピカテキンを、特許文献5には、カキノキ科カキノキ属の果実又は未熟果由来のタンニン、該タンニン精製物を、特許文献6には、茶ポリフェノールを、特許文献7には、ヤーコン抽出物を、用いる方法が開示されている。
更に、特許文献8には、アシタバ、アボカド、オオバコ、発酵茶葉、半発酵茶葉、エビスグサ、サンザシの溶媒抽出物を、特許文献9には、テアフラビン類を、特許文献10には、杜仲葉、エンメイソウ、ハイビスカス、セイヨウオトギリソウ、ライチ種子、月見草種子、グァバ葉、マリーゴールド、ラズベリー葉の抽出物を、特許文献11には、アシタバ、アボカド、オオバコ等の溶媒抽出物を、特許文献12には、酸性条件下で、セリン、グリシン、アラニン及びシトルリンを、特許文献13には、松葉抽出物を、用いる方法が開示されている。また、特許文献14には、シトラールとサイクロデキストリン類を所定の濃度及び比率で含む飲料とすることにより、殺菌、保存や光照射においてもシトラールが減少せず、シトラールの劣化によるオフフレーバーの発生を防止する方法が、特許文献15には、シトラール、リモネン、γ―テルピネンとα―テルピノレンを含有させたレモン風味飲料の熱や光に対する劣化を防止する方法が開示されている。
また、ルチンを飲食品等における加熱や光劣化に対する抗酸化剤として用いることが知られている(特許文献16、特許文献17)。ルチンを飲料等の劣化防止に使用する場合は、その水溶性等を増す目的で、ルチンに転移酵素を働かせて、糖を転移させ(特許文献18)、酵素処理ルチンとして用いられる(特許文献2、特許文献3)。ルチンを飲食品等における加熱や光劣化に対する劣化防止に用いる場合に、ルチンに、トコフェロール(ビタミンE)を配合することも開示されている(特許文献16、特許文献17、特許文献19、特許文献20)。
以上のように、柑橘系飲料のような飲料の香気成分の熱や光、酸化による劣化に対する劣化防止の方法として、各種成分の添加による劣化抑制、防止方法が開示されているが、爽やかな香味が特徴の柑橘系飲料においては、劣化抑制成分の添加による有効な劣化抑制効果と同時に、柑橘系飲料自体の本来の香味の保持が重要であり、劣化抑制成分の添加による柑橘系飲料自体の本来の香味への影響を極力回避し、かつ、有効な劣化抑制効果を有する劣化抑制方法の更なる開発が望まれるところである。特に、透明なペットボトルのような光透過性の容器に充填された製品状態での飲料の流通、販売のニーズが増大している昨今においては、香気に優れ、安定性の高い柑橘系飲料製品を提供するために、有効な劣化抑制方法の提供が何よりも必要とされるところである。
特開平6−38723号公報。 特開2002−180081号公報。 特開2002−255778号公報。 特開2002−338990号公報。 特開2003−79335号公報。 特開2003−96486号公報。 特開2003−231894号公報。 特開2004−18613号公報。 特開2005−171116号公報。 特開2008−31060号公報。 特開2008−280539号公報。 特開2013−70669号公報。 特開2014−122187号公報。 特開2007−282593号公報。 特開2015−123008号公報。 特開2008−86216号公報。 特開2008−154549号公報。 特開平3−27293号公報。 特開2010−209240号公報。 特開2015−104384号公報。
本発明の課題は、光透過性容器詰め等の柑橘系飲料においても、柑橘系飲料の香気成分であるシトラール等の、製造、流通、保存等における光劣化を効果的に抑制し、しかも、柑橘系飲料自体の本来の香味である爽やかな香味への光劣化抑制成分の影響を極力回避し、香気に優れ、安定性の高い柑橘系飲料製品を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、植物由来の抗酸化作用を有する成分について、柑橘系飲料の保存中の光劣化に対して、安全に、かつ、有効に光劣化を抑制し、しかも柑橘系飲料が持つ、爽やかな香味を保持することが可能な光劣化抑制剤成分について鋭意探索する中でトコフェロール(ビタミンE)、ルテイン、及び酵素処理ルチンを飲料に対して、特定濃度範囲で組み合わせて用いることにより、柑橘系飲料の保存中の光劣化に対して、有効に光劣化を抑制し、しかも、添加成分による柑橘系飲料の香味への影響を回避して、香気に優れ、安定性の高い柑橘系飲料製品を提供することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、柑橘系飲料において、飲料全量に対して、トコフェロールを0.00006〜0.03重量%、ルテインを0.0000005〜0.0005重量%、及び酵素処理ルチンを0.00002〜0.01重量%の含有割合となるように配合含有させたことを特徴とする、光劣化が抑制された柑橘系飲料からなる。本発明の柑橘系飲料は、上記配合割合の光劣化抑制剤成分の組み合わせを採用することにより、光透過性容器詰め等の柑橘系飲料の形態においても、有効に光劣化を抑制し、香気に優れ、安定性の高い柑橘系飲料製品を提供することを可能とする。
本発明の光劣化抑制剤成分において、前記するように酵素処理ルチン、トコフェロール(ビタミンE)自体は、飲料の劣化抑制剤成分として知られているものであり、ルテイン(β,ε−カロテン−3,3´−ジオール)も、緑色野菜等由来のカロテノイドの一つであり、それ自体、天然物由来の抗酸化剤として知られているものである。本発明は、これらの成分を、特定濃度範囲で組み合わせて用いることにより、優れた光劣化抑制効果を得ることができることを見出したものである。
本発明の光劣化が抑制された柑橘系飲料において、該柑橘系飲料は、非アルコール又はアルコール含有柑橘系飲料であることができる。本発明により、特に柑橘系飲料が、光透過性の容器詰め飲料であるような場合においても、その流通、保存における光劣化に対して、その光劣化を有効に抑制し、香気に優れ、安定性の高い柑橘系飲料製品を提供することができる。
本発明は、柑橘系飲料の製造において、飲料全量に対して、トコフェロールを0.00006〜0.03重量%、ルテインを0.0000005〜0.0005重量%、及び酵素処理ルチンを0.00002〜0.01重量%の含有割合となるように配合含有することを特徴とする、飲料の光劣化が抑制された柑橘系飲料の製造方法の発明を包含する。
更に、本発明は、柑橘系飲料の製造において、飲料全量に対して、トコフェロールを0.00006〜0.03重量%、ルテインを0.0000005〜0.0005重量%、及び酵素処理ルチンを0.00002〜0.01重量%の含有割合となるように配合含有させることを特徴とする、柑橘系飲料の光劣化を抑制する方法の発明を包含する。
更に、本発明は、柑橘系飲料の光劣化を抑制するための光劣化抑制剤において、本発明の光劣化が抑制された柑橘系飲料を製造するために用いるトコフェロール、ルテイン、及び酵素処理ルチンを配合した、柑橘系飲料の光劣化抑制剤の発明を包含する。
すなわち、具体的には本発明は、[1]柑橘系飲料において、飲料全量に対して、トコフェロールを0.00006〜0.03重量%、ルテインを0.0000005〜0.0005重量%、及び酵素処理ルチンを0.00002〜0.01重量%の含有割合となるように配合含有させたことを特徴とする、光劣化が抑制された柑橘系飲料や、[2]柑橘系飲料が、非アルコール又はアルコール含有柑橘系飲料であることを特徴とする前記[1]に記載の光劣化が抑制された柑橘系飲料や、[3]柑橘系飲料が、光透過性の容器詰め飲料であることを特徴とする前記[1]又は[2]記載の光劣化が抑制された柑橘系飲料からなる。
また、本発明は、[4]柑橘系飲料の製造において、飲料全量に対して、トコフェロールを0.00006〜0.03重量%、ルテインを0.0000005〜0.0005重量%、及び酵素処理ルチンを0.00002〜0.01重量%の含有割合となるように配合含有することを特徴とする、飲料の光劣化が抑制された柑橘系飲料の製造方法や、[5]柑橘系飲料の製造において、飲料全量に対して、トコフェロールを0.00006〜0.03重量%、ルテインを0.0000005〜0.0005重量%、及び酵素処理ルチンを0.00002〜0.01重量%の含有割合となるように配合含有させることを特徴とする、柑橘系飲料の光劣化を抑制する方法や、[6]柑橘系飲料の光劣化を抑制するための光劣化抑制剤において、請求項1に記載の光劣化が抑制された柑橘系飲料を製造するために用いるトコフェロール、ルテイン、及び酵素処理ルチンを配合した、柑橘系飲料の光劣化抑制剤からなる。
本発明は、光透過性容器詰め等の製品形態において、流通、販売が行われる柑橘系飲料においても、香気成分の光劣化が有効に抑制されて、保存後もフレッシュな香味を有する容器詰めの柑橘系飲料を提供し、柑橘系飲料自体の本来の香味である爽やかな香味を保持した、香気に優れ、安定性の高い柑橘系飲料製品を提供することができる。
本発明は、柑橘系飲料において、飲料全量に対して、トコフェロールを0.00006〜0.03重量%、ルテインを0.0000005〜0.0005重量%、及び酵素処理ルチンを0.00002〜0.01重量%の含有割合となるように配合含有させたことにより、光劣化が抑制された柑橘系飲料、その製造方法、及び該橘系飲料の光劣化抑制方法、そのための光劣化抑制剤からなる。
<光劣化>
本発明は、柑橘系飲料において、その製造、流通、保存時における飲料の香味成分の光劣化を抑制する。ペットボトルのような光透過性の透明容器に充填された柑橘系飲料は、日光や蛍光灯の下に放置した場合、柑橘系果汁の有するフレッシュな香気が低減して、代わりに樹脂、ビニール、化学薬品などを連想させるケミカル臭や、金属様臭又は酸化臭などのオフフレーバーが発生する。本発明における光劣化の防止効果は、該光による香味成分の劣化によるオフフレーバーの発生等を防止することからなる。
<柑橘系飲料>
本発明の柑橘系飲料とは、レモン、グレープフルーツ、みかん、ゆず、すだちなどの柑橘系果実の香味を有する飲料である。当該柑橘系果実の果汁を原料のひとつとして使用してもよいし、該果汁を一切使用せずとも柑橘系のフレーバーを使用しているものでもよい。より具体的には、柑橘系果汁中の共通成分であるリモネンを0.01〜100ppm含む飲料である。リモネンをこの範囲含んでさえいれば、他の果汁を使用していても、柑橘系以外のタイプの香料を使用していても本発明の柑橘系飲料に含まれる。ちなみにリモネンは、試料を溶媒抽出した後、ガスクロマトグラフ質量分析法等により定量分析できる。リモネンはd体、l体およびd/l体3種の光学異性体が存在するが、本発明ではd-リモネンの標準品を用いて定量し、リモネン3種の総和をリモネン濃度とする。
本発明の柑橘系飲料のpHの範囲は限定されないが柑橘系飲料の香味特徴を活かすためには、pH2.0〜5.0、好ましくはpH2.5〜4.0に調整されていることが望ましい。pHの調整は、酸性の柑橘系果汁を用いておこなわれる他、酸味料として一般に用いられるクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、コハク酸、酢酸などを用いて調整できるが、柑橘系フレーバーとの相性の良さの点からは、クエン酸又はリンゴ酸が好ましく、クエン酸が最も好ましい。
本発明の柑橘系飲料は、非アルコール又はアルコール含有柑橘系飲料として調製することができる。本発明の柑橘系飲料において、アルコールを含有させ、アルコール含有柑橘系飲料として調製する場合において、その一例がいわゆるチューハイタイプのアルコール飲料である。柑橘系果汁や柑橘系フレーバーとともにアルコールを混合し、更に炭酸ガスを付与したものである。そのほかアルコール含有飲料としては、ビールタイプの飲料と柑橘系の果汁やフレーバーとを混合して調製する柑橘香味のビールテイスト飲料や、柑橘系の果汁自体をアルコール発酵させて調製する柑橘香味の醗酵飲料などが例示できる。アルコール含量は、用途に合わせて例えば0.1〜20容量%程度まで適宜選択できる。いずれにせよ、前記の通りリモネンが0.01ppm以上含まれてさえすれば、アルコールが含有されていても本発明の柑橘系酸性飲料に含まれることになる。
また、本発明の柑橘系飲料において、炭酸ガスを含ませて、非アルコールの炭酸ガス飲料としてもよい。この場合、炭酸ガス圧に限定はないが、通常0.1〜0.5MPa程度である。
その他、本発明の柑橘系飲料においては、非アルコール含有、アルコール含有に関わらず、通常の柑橘系飲料で用いられる原料、すなわち、甘味料(高甘味度甘味料を含む)、酸味料、香料、色素、安定剤などはいずれも使用可能である。その中でも特にアスコルビン酸は柑橘系飲料の香味によく合うと同時に、酸化防止効果も有するので本発明効果をより明確に発揮させる上では、添加することが好ましい。
<光劣化抑制剤成分>
本発明において、柑橘系飲料の光劣化抑制の有効成分として用いられる光劣化抑制剤成分としては、トコフェロール、ルテイン、及び酵素処理ルチンを組み合わせて配合した成分が用いられる。トコフェロール、ルテイン、及び酵素処理ルチンは、植物等から、抽出、採取されるもので、それ自体は飲食品等に用いる抗酸化剤として知られているものであり、市販品等によって入手することができる。
<トコフェロール>
本発明で使用するトコフェロールは、脂溶性ビタミンの一種である。化学合成されたものでも、大豆油、小麦胚芽油、パーム油などの植物原料由来の油脂から抽出、精製されたものであってもよい。前者は、通常dl体のα型であり、後者は、全て天然d体の、α、β、γ、δの各誘導型の混合物であるが、どちらも同じように使用できる。本発明は、dl体、d体、及びα、β、γ、δ各誘導型を区別せず、全てをトコフェロールとして扱う。
本発明におけるトコフェロールの添加量は、香味劣化抑制効果や飲料香味や外観などに与える影響の点で、柑橘系飲料中に、0.00006〜0.03重量%の範囲で含有させるが、好ましくは、0.00012〜0.015重量%の範囲で含有させることができる。原料中及び飲料中のトコフェロールの定量分析は、食品添加物公定書に記載のHPLC法などによりおこなうことができる。
<ルテイン>
本発明で使用するルテインは、天然色素カロチノイドの一種であり、緑黄色野菜、例えば、ほうれん草や、かぼちゃ、ブロッコリーなどに多く含まれる。この緑黄色野菜などルテインを豊富に含む植物体などから抽出、精製したルテインも使用できるが、飲食品原料としてマリーゴールド由来のルテインが、天然物由来のルテインとして入手可能なので、これを用いればよい。一方、化学合成品のルテインも使用してもよい。
本発明におけるルテインの添加量は、香味劣化抑制効果や飲料の香味や外観などに与える影響の点で、柑橘系飲料中に、0.0000005〜0.0005重量%範囲で含有させるが、好ましくは、0.000001〜0.00025重量%の範囲で含有させることができる。原料中及び飲料中のルテインの定量分析は、一般財団法人日本食品分析センターのHPに掲載(http://www.jfrl.or.jp/bunsekiflow/files/179.pdf)のHPLC法などを用いて行うことができる。
<酵素処理ルチン>
本発明で使用する酵素処理ルチンは、ルチンを糖転移酵素で処理して水溶性を高めたルチンであり(特許文献18参照)、市販品ではαGルチンP(東洋製糖社製)が例示できる。ルチンは、ポリフェノール配糖体の一種であり、ソバの葉や、アスパラガス、柑橘類の果皮などに多く含まれている。
本発明における酵素処理ルチンの添加量は、香味劣化抑制効果や飲料の香味や外観などの与える影響の点で、柑橘系飲料に、0.00002〜0.01重量%の範囲で含有させるが、好ましくは、0.00004〜0.005重量%の範囲で含有させることができる。原料中及び飲料中の酵素処理ルチンの定量分析は食品衛生学雑誌 Vol.41(2000)No.1,p54−60に記載のHPLC法などにより行うことができる。
<乳化>
本発明で使用する、トコフェロール、ルテイン、及び酵素処理ルチンのうち、前二者は非水溶性であるため、柑橘系飲料中には溶解しにくいため、飲料原料の調合時に、乳化剤を用いて溶解することができる。乳化剤としては、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、及びポリソルベートの一種又は二種以上を用いることができる。また、均質化処理機のような均質化処理手段を用いることができる。
更に、飲料製造の際のハンドリングの良さの点などから、予めこれら三成分と乳化剤を混合して製剤化しておくことが好ましい。製剤化は、各素材毎におこなうこともできるし、うち二者又は三者をまとめておこなうことができるが、三者ともまとめて製剤化しておくことがより好ましい。上記乳化剤を、水、多価アルコール又はそれらの混合物中に、溶解させた後、必要な量のトコフェロール、ルテイン、及び酵素処理ルチンを添加し、常法に従って乳化装置を用いて乳化することにより得られる。ここで、多価アルコールとは、分子内に2個以上の水酸基を持つ化合物の総称であり、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、マルチトールなどが例示できる。
<容器詰め柑橘系飲料の製造方法>
常法に従い、柑橘系酸性飲料の原料を、トコフェロール、ルテイン、及び酵素処理ルチンを含めて他の原料と一緒に、混合して溶解する。この後、必要な殺菌をおこなった後容器に充填するか、容器に充填してから必要な殺菌をおこなう。容器は、通常の容器詰め飲料で使用する、缶容器、ペットボトル、ガラスビン、紙容器など、いずれも使用可能である。本発明の効果である、光劣化抑制効果を有効に活用するという点では、光透過性のある、透明なガラスビンやペットボトルなどの容器を使用することが望ましい。
以下に実施例を示して、本発明を具体的に説明するが、本発明は、この実施例に限定されるものではない。
<香味劣化抑制用製剤の調製例>
グリセリン76.95gにイオン交換水10gとデカグリセリンモノミリステート5.0gと酵素処理ルチン2.0gを添加し、60℃に加温して融解した。これにトコフェノール6.0gとルテイン0.05gを添加して、ホモミキサーで高速攪拌して乳化させ、香味劣化抑制用製剤100gを調製した。
<容器詰め柑橘系飲料の製造例1>
表1に示す原料にイオン交換水を加え、合計4600mLの飲料調合液を調製した。なお、実施例には香味劣化抑制用製剤として、前記調製例に記載した香味劣化抑制用製剤を用いた他、比較例3には市販の酸化防止剤TSXL−4(太陽化学社製;トコフェロール2重量%、ルテイン0.05重量%含有)を使用した。また、グレーププルーツ果汁及びレモン果汁はストレート果汁を使用した。これらの調合液に対して、常法にしたがい、炭酸ガスを圧力0.2MPaとなるように付与した。さらにそれぞれの調合液を透明なビン容器(200mL容量)に充填してから、パストライズ殺菌して、比較例1と実施例1〜4の容器詰め柑橘系飲料(アルコール6.3容量%)を調製した。表1には、トコフェロール、ルテイン、及び酵素処理ルチンの添加量、並びにそれぞれの飲料中のリモネンの定量値も併せて記載した。
Figure 2017086013
<保存試験及び官能評価>
製造した容器詰め柑橘系飲料を3000ルクスの曝光下で14日間保存した後、官能評価に供した。官能評価は、柑橘系飲料の光劣化臭に関して訓練したパネル7名によっておこなった。光劣化臭の抑制効果を◎○△×の4段階で絶対評価した。光劣化が感じられないものを◎、光劣化臭がほとんど感じられないものを○、光劣化臭をやや感じるものを△、光劣化臭をはっきりと感じるものを×として、7名のパネルの平均を求めた。その結果を表2に示す。比較例1及び2の飲料は光劣化して樹脂、ビニルのようなオフフレーバーが目立っていたが、実施例の飲料はいずれも光劣化臭がほとんど感じられず、柑橘系のフレッシュな香味特徴が良く維持された飲料であった。比較例3も若干の光劣化臭抑制効果は確認できたものの、実施例の光劣化抑制効果の強さには遠く及ばなかった。また、製造直後の実施例の柑橘系飲料の香味については、柑橘系のフレッシュな香味特徴が十分に感じられており、本発明の香味劣化抑制用製剤による香味への悪影響はなかった。
Figure 2017086013
<容器詰め柑橘系飲料の製造例2>
表3に示す原料にイオン交換水を加え、合計1000mLの飲料調合液を調製した。なお、香味劣化抑制用製剤として、前記調製例に記載した香味劣化抑制用製剤を用いた。これらの調合液に対しさらにそれぞれの調合液をUHT殺菌してから、透明なペットボトルに充填して、容器詰め柑橘系酸性飲料を調製した。この飲料は、3000ルクスの曝光下で14日間保存後も、光劣化臭が感じられず、柑橘系の香味特徴が十分に感じられる飲料であった。
Figure 2017086013
本発明は、光透過性容器詰め等の製品形態において、流通、販売が行われる柑橘系飲料においても、香気成分の光劣化が有効に抑制されて、保存後もフレッシュな香味を有する容器詰めの柑橘系飲料を提供し、柑橘系飲料自体の本来の香味である爽やかな香味を保持した、香気に優れ、安定性の高い柑橘系飲料製品を提供する。

Claims (6)

  1. 柑橘系飲料において、飲料全量に対して、トコフェロールを0.00006〜0.03重量%、ルテインを0.0000005〜0.0005重量%、及び酵素処理ルチンを0.00002〜0.01重量%の含有割合となるように配合含有させたことを特徴とする、光劣化が抑制された柑橘系飲料。
  2. 柑橘系飲料が、非アルコール又はアルコール含有柑橘系飲料であることを特徴とする請求項1に記載の光劣化が抑制された柑橘系飲料。
  3. 柑橘系飲料が、光透過性の容器詰め飲料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光劣化が抑制された柑橘系飲料。
  4. 柑橘系飲料の製造において、飲料全量に対して、トコフェロールを0.00006〜0.03重量%、ルテインを0.0000005〜0.0005重量%、及び酵素処理ルチンを0.00002〜0.01重量%の含有割合となるように配合含有することを特徴とする、飲料の光劣化が抑制された柑橘系飲料の製造方法。
  5. 柑橘系飲料の製造において、飲料全量に対して、トコフェロールを0.00006〜0.03重量%、ルテインを0.0000005〜0.0005重量%、及び酵素処理ルチンを0.00002〜0.01重量%の含有割合となるように配合含有させることを特徴とする、柑橘系飲料の光劣化を抑制する方法。
  6. 柑橘系飲料の光劣化を抑制するための光劣化抑制剤において、請求項1に記載の光劣化が抑制された柑橘系飲料を製造するために用いるトコフェロール、ルテイン、及び酵素処理ルチンを配合した、柑橘系飲料の光劣化抑制剤。
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