JP2017083576A - 発光デバイス用保護フィルム、発光デバイス及び波長変換シート - Google Patents

発光デバイス用保護フィルム、発光デバイス及び波長変換シート Download PDF

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Abstract

【課題】 保護フィルムと発光体層との密着性を向上できるとともに、長期間にわたって外観不良発生の抑制及び優れた発光効率の維持が可能な発光デバイス用保護フィルムを提供すること。
【解決手段】 水蒸気透過度が0.5g/(m・day)以下であり且つ酸素透過度が0.5cc/(m・day・atm)以下である第1のフィルムと、下記一般式(1)で表される構造を含むプライマー層と、を少なくとも備える発光デバイス用保護フィルム。
−NH−CH−CH(OH)−R …(1)
[式中、R及びRはそれぞれ独立に、少なくとも炭素原子及び水素原子を含有する1価の有機基を示す。]
【選択図】 図1

Description

本発明は、発光デバイス用保護フィルム、発光デバイス及び波長変換シートに関する。
液晶ディスプレイのバックライトユニット及びエレクトロルミネッセンス発光ユニット等の発光ユニットでは、発光体層中の発光体が酸素又は水蒸気と接触して長時間が経過することにより性能が低下することがある。このため、これらの発光ユニットではしばしば、高分子フィルムにガスバリア層を形成した保護フィルムが、発光体を含む発光体層の片側又は両側の面上に配置された構造を採用している。
例えば、特許文献1に記載された色変換部材では、2つの色変換層(発光体層)のそれぞれ両側の面をバリアフィルム(保護フィルム)で挟んだ構造を採用している。
特開2011−13567号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、特許文献1に記載されたような保護フィルムを用いた場合、発光体層との十分な密着性が得られず、経時的に外観不良や発光体の発光効率低下が発生する場合があることが分かった。従って本発明は、保護フィルムと発光体層との密着性を向上できるとともに、長期間にわたって外観不良発生の抑制及び優れた発光効率の維持が可能な発光デバイス用保護フィルム、並びに、それを用いた発光デバイス及び波長変換シートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、水蒸気透過度が0.5g/(m・day)以下であり且つ酸素透過度が0.5cc/(m・day・atm)以下である第1のフィルムと、下記一般式(1)で表される構造を含むプライマー層と、を少なくとも備える発光デバイス用保護フィルムを提供する。
−NH−CH−CH(OH)−R …(1)
[式中、R及びRはそれぞれ独立に、少なくとも炭素原子及び水素原子を含有する1価の有機基を示す。]
上記発光デバイス用保護フィルムによれば、上記一般式(1)で表される構造を含むプライマー層を備えることで、上記構造が極性を有することにより、保護フィルムと発光体層との密着性を向上させることができる。そして、かかるプライマー層を備えるとともに、水蒸気透過度が0.5g/(m・day)以下であり且つ酸素透過度が0.5cc/(m・day・atm)以下である第1のフィルムを備えることにより、上記発光デバイス用保護フィルムによれば、長期間にわたって外観不良の発生を抑制でき、且つ、長期間にわたって優れた発光効率を維持することができる。
上記発光デバイス用保護フィルムは、上記第1のフィルムが樹脂基材とバリア層とを有し、上記プライマー層は、上記第1のフィルムの上記バリア層と接した状態で配置されていてもよい。また、この場合、上記バリア層がシロキサン結合を含むガスバリア性被覆層を少なくとも有し、上記プライマー層は、上記第1のフィルムの上記ガスバリア性被覆層と接した状態で配置されていることが好ましい。上記一般式(1)で表される構造を含むプライマー層は、シロキサン結合を含むガスバリア性被覆層との密着性に優れるため、上記配置とすることで、プライマー層は第1のフィルム及び発光体層の双方に対して優れた密着性が得られる。
上記発光デバイス用保護フィルムは、水蒸気透過度が50g/(m・day)以下である第2のフィルムを更に備えることが好ましい。これにより、発光デバイス用保護フィルムの水蒸気バリア性が向上し、長期間にわたって外観不良の発生をより高水準で抑制でき、且つ、長期間にわたってより優れた発光効率を維持することができる。
発光デバイス用保護フィルムが上記第2のフィルムを備える場合、上記第1のフィルムが樹脂基材とバリア層とを有し、上記プライマー層は、上記第1のフィルムの上記樹脂基材と接した状態で配置されていることが好ましい。上記一般式(1)で表される構造を含むプライマー層は、樹脂基材との密着性に優れるため、上記配置とすることで、プライマー層は第1のフィルム及び発光体層の双方に対して優れた密着性が得られる。
上記一般式(1)中、上記Rはシルセスキオキサン構造を有する基であってもよい。プライマー層がシルセスキオキサン構造を有する場合、特に無機物(例えば金属酸化物被覆層)との密着性が向上するとともに、プライマー層のべたつきが抑制されて耐ブロッキング性が向上し、発光デバイス用保護フィルムの取り扱いが容易となる。
本発明はまた、上記本発明の発光デバイス用保護フィルムと、エポキシ樹脂を含有する発光体層と、を備え、上記発光デバイス用保護フィルムは、上記プライマー層が上記発光体層と接した状態で配置されている、発光デバイスを提供する。
本発明は更に、エポキシ樹脂を含有する発光体層が、一対の上記本発明の発光デバイス用保護フィルムで挟まれた構造を有し、上記発光体層は、波長変換機能を有する層であり、一対の上記発光デバイス用保護フィルムは、それぞれの上記プライマー層が上記発光体層と接した状態で配置されている、波長変換シートを提供する。
これらの発光デバイス及び波長変換シートは、上記本発明の発光デバイス用保護フィルムを用いているため、発光デバイス用保護フィルムと発光体層との密着性が良好であり、長期間にわたって外観不良の発生を抑制でき、且つ、長期間にわたって優れた発光効率を維持することができる。特に、プライマー層はエポキシ樹脂との密着性に優れるため、発光体層がエポキシ樹脂を含有することで、発光デバイス用保護フィルムと発光体層との密着性を大幅に向上させることができる。
本発明によれば、保護フィルムと発光体層との密着性を向上できるとともに、長期間にわたって外観不良発生の抑制及び優れた発光効率の維持が可能な発光デバイス用保護フィルム、並びに、それを用いた発光デバイス及び波長変換シートを提供することができる。
本発明の発光デバイス用保護フィルムの一実施形態を示す模式断面図である。 本発明の発光デバイス用保護フィルムの一実施形態を示す模式断面図である。 本発明の発光デバイス用保護フィルムの一実施形態を示す模式断面図である。 本発明の発光デバイスの一実施形態を示す模式断面図である。 本発明の発光デバイスの一実施形態を示す模式断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
[発光デバイス用保護フィルム]
本実施形態の発光デバイス用保護フィルム(以下、単に保護フィルムとも言う)は、水蒸気透過度が0.5g/(m・day)以下であり且つ酸素透過度が0.5cc/(m・day・atm)以下である第1のフィルムと、下記一般式(1)で表される構造を含むプライマー層と、を少なくとも備えるものである。
−NH−CH−CH(OH)−R …(1)
[式中、R及びRはそれぞれ独立に、少なくとも炭素原子及び水素原子を含有する1価の有機基を示す。]
本実施形態の保護フィルムにおいて、第1のフィルムは、樹脂基材とバリア層とを有していることが好ましい。また、第1のフィルムがバリア層を有する場合、当該バリア層は、無機薄膜層とガスバリア性被覆層とを有していることが好ましい。第1のフィルムは更に、樹脂基材とバリア層との間にアンカーコート層を有していてもよい。
本実施形態の保護フィルムは、水蒸気透過度が50g/(m・day)以下である第2のフィルムを更に備えていてもよい。第2のフィルムは、樹脂基材のみで構成されていてもよく、樹脂基材とバリア層とを有していてもよい。第2のフィルムがバリア層を有する場合、当該バリア層は、無機薄膜層とガスバリア性被覆層とを有していることが好ましい。第2のフィルムは更に、樹脂基材とバリア層との間にアンカーコート層を有していてもよい。第2のフィルムは、第1のフィルムと同様の構成を有していてもよい。
本実施形態の保護フィルムは、プライマー層とは反対側の表面に、マット層を備えていてもよい。
以下、保護フィルムの具体的な構成を、図面を用いて説明する。図1〜図3は、本発明の発光デバイス用保護フィルムの一実施形態を示す模式断面図である。図1に示す保護フィルム100は、第1のフィルム1と、プライマー層3と、マット層5とを備える。ここで、第1のフィルム1は、樹脂基材11と、アンカーコート層12と、無機薄膜層13及びガスバリア性被覆層14からなるバリア層15とを備えている。保護フィルム100において、プライマー層3は、第1のフィルム1のガスバリア性被覆層14側の表面上に、ガスバリア性被覆層14と接した状態で配置されており、マット層5は、第1のフィルム1の樹脂基材11側の表面上に、樹脂基材11と接した状態で配置されている。
図2に示す保護フィルム200は、第1のフィルム1と、接着層4を介して第1のフィルム1と貼り合わせられた第2のフィルム2と、プライマー層3と、マット層5とを備える。ここで、第1のフィルム1は、樹脂基材11と、アンカーコート層12と、無機薄膜層13及びガスバリア性被覆層14からなるバリア層15とを備えている。また、第2のフィルム2は、樹脂基材21で構成されている。第2のフィルム2は、第1のフィルム1のガスバリア性被覆層14側の表面上に、接着層4を介して貼り合わせられている。保護フィルム200において、プライマー層3は、第1のフィルム1の樹脂基材11側の表面上に、樹脂基材11と接した状態で配置されており、マット層5は、第2のフィルム2の表面上に、第2のフィルム2と接した状態で配置されている。
図3に示す保護フィルム300は、第1のフィルム1と、接着層4を介して第1のフィルム1と貼り合わせられた第2のフィルム2と、プライマー層3と、マット層5とを備える。ここで、第1のフィルム1は、樹脂基材11と、アンカーコート層12と、無機薄膜層13及びガスバリア性被覆層14からなるバリア層15とを備えている。また、第2のフィルム2は、樹脂基材21と、アンカーコート層22と、無機薄膜層23及びガスバリア性被覆層24からなるバリア層25とを備えている。第1のフィルム1と第2のフィルム2とは、同一の構成であってもよく、異なる構成であってもよい。第1のフィルム1と第2のフィルムとは、それぞれのガスバリア性被覆層14,24が対向するように接着層4を介して貼り合わせられている。保護フィルム300において、プライマー層3は、第1のフィルム1の樹脂基材11側の表面上に、樹脂基材11と接した状態で配置されており、マット層5は、第2のフィルム2の樹脂基材21側の表面上に、樹脂基材21と接した状態で配置されている。以下、各層について詳細に説明する。
(樹脂基材)
樹脂基材11,21は、高分子フィルムであることが望ましい。高分子フィルムの材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ナイロン等のポリアミド;ポリプロピレン及びシクロオレフィン等のポリオレフィン;ポリカーボネート;並びにトリアセチルセルロース等が挙げられるが、これらに限定されない。高分子フィルムはポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム又はポリオレフィンフィルムであることが好ましく、ポリエステルフィルム又はポリアミドフィルムであることがより好ましく、ポリエチレンテレフタレートフィルムであることが更に好ましい。ポリエチレンテレフタレートフィルムは、透明性、加工適正及び密着性の観点から望ましい。また、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、透明性及びガスバリア性の観点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムであることが好ましい。
高分子フィルムは、必要に応じて、帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤及び滑り剤等の添加剤を含んでいてもよい。また、高分子フィルムの表面は、コロナ処理、フレーム処理及びプラズマ処理が施されていてもよい。
樹脂基材11,21の厚さは、特に制限されないが、3μm以上100μm以下であることが好ましく、5μm以上50μm以下であることがより好ましい。この厚さが3μm以上であると加工が容易であり、100μm以下であると保護フィルムの総厚を薄くすることができる。
(アンカーコート層)
アンカーコート層12,22は、樹脂基材11,21と無機薄膜層13,23との間の密着性を向上させるために、それらの間に設けられるものである。また、アンカーコート層12,22は、水分や酸素の透過を防止するバリア性を有していてもよい。
アンカーコート層12,22は、例えば、ポリエステル樹脂、イソシアネート樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂、ビニル変性樹脂、エポキシ樹脂、オキサゾリン基含有樹脂、変性スチレン樹脂、変性シリコーン樹脂またはアルキルチタネート等から選択された樹脂を用いて形成することができる。アンカーコート層は、上述した樹脂を単独で用いて、または上述した樹脂を2種類以上組み合わせた複合樹脂を用いて、形成することができる。
アンカーコート層12,22は、上述した樹脂を含む溶液を樹脂基材11,21上に塗布し、乾燥硬化させることで形成することができる。塗布方法としては、グラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター、及びダイコーター等による塗布方法が挙げられる。
アンカーコート層12,22の厚さは、5〜500nmの範囲内とすることが好ましく、10〜100nmの範囲内とすることがより好ましい。ここで、厚さが5nm以上であると、樹脂基材11,21と無機薄膜層13,23との間の密着性および水分や酸素に対するバリア性が向上する傾向があり、500nm以下であると、内部応力が十分抑制された均一な層を形成することができる傾向がある。
(バリア層)
バリア層15,25は、水蒸気透過度及び酸素透過度を更に向上させるために設けられる層である。バリア層15,25は、光学的な観点から、透明性が高いことが望ましい。バリア層15,25は単層であっても多層であってもよいが、図1〜3に示したように、無機薄膜層13,23及びガスバリア性被覆層14,24を有することが望ましい。また、図1に示すようにガスバリア性被覆層14とプライマー層3とが接している場合、ガスバリア性被覆層14はシロキサン結合を有していることが望ましい。ガスバリア性被覆層14がシロキサン結合を有することで、ガスバリア性被覆層14とプライマー層3との密着性がより向上する。
バリア層15,25は、大気中で成膜されたものでも真空中で成膜されたものでもよい。真空成膜としては、物理気相成長法及び化学気相成長法等が挙げられる。物理気相成長法としては、真空蒸着法、スパッタリング法及びイオンプレーティング法等が挙げられる。化学気相成長(CVD)法としては、熱CVD法、プラズマCVD(PECVD)法及び光CVD法等が挙げられる。成膜方法は、無機薄膜層13,23とガスバリア性被覆層14,24とで異なっていてもよい。
(無機薄膜層)
無機薄膜層13,23の形成方法は真空蒸着法、スパッタリング法、又はPECVD法であることが好ましい。真空蒸着法では、抵抗加熱式真空蒸着法、電子ビーム(Electron Beam)加熱式真空蒸着法、誘導加熱式真空蒸着法がより好ましく、スパッタリング法では、反応性スパッタリング法、デュアルマグネトロンスパッタリング法であることがより好ましい。膜の均質性の観点からはスパッタリング法が好ましく、コストの観点からは、真空蒸着法が好ましく、目的、用途に応じて選択することができる。
スパッタリング法及びPECVD法におけるプラズマの生成方法としては、DC(Direct Current)方式、RF(Radio Frequency)方式、MF(Middle Frequency)方式、DCパルス方式、RFパルス方式、及びDC+RF重畳方式等を挙げることができる。
真空成膜では通常、金属、或いは、珪素等の酸化物、窒化物又は窒化酸化物等の膜が形成される。無機薄膜層13,23としては、アルミニウム、チタン、銅、インジウム、スズ等の金属、又はそれらの酸化物(アルミナ等)、或いは、珪素、珪素酸化物の膜が好ましい。また、金属や珪素の酸化物だけでなく、金属や珪素の窒化物や窒化酸化物の膜が形成されてもよい。また、複数の金属を含む膜が形成されてもよい。上述のアルミニウム、チタン、銅、インジウム、珪素の酸化物、窒化物、窒化酸化物は、透明性とバリア性の両方に優れる。珪素を含む酸化物、窒化酸化物はバリア性が高く特に好ましい。
真空成膜により形成される無機薄膜層13,23の厚さは、5nm以上100nm以下であることが好ましい。無機薄膜層13,23の厚さが5nm以上であると、より良好なバリア性を得ることができる傾向がある。また、無機薄膜層13,23の厚さが100nm以下であると、クラックの発生を抑制し、クラックによる水蒸気バリア性及び酸素バリア性の低下を抑制できる傾向がある。更に、無機薄膜層13,23の厚さが100nm以下であると、材料使用量の低減及び膜形成時間の短縮等に起因してコストを低減できるので、経済的観点から好ましい。
(ガスバリア性被覆層)
ガスバリア性被覆層14,24は、後工程での二次的な各種損傷を防止すると共に、高いバリア性を付与するために設けられるものである。ガスバリア性被覆層14,24は、シロキサン結合を含んでいてもよい。ガスバリア性被覆層14,24は、大気中で形成することもできる。ガスバリア性被覆層14,24を大気中で形成する場合は、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、エチレンビニルアルコールのような極性を持つ化合物、ポリ塩化ビニリデン等の塩素を含む化合物、及びSi原子を含む化合物、Ti原子を含む化合物、Al原子を含む化合物、Zr原子を含む化合物等を含有する塗布液を無機薄膜層13,23上に塗布し、乾燥硬化させることで形成することができる。
ガスバリア性被覆層14,24を大気中で形成する際の塗布液の塗布方法としては、具体的には、グラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター、及びダイコーター等による塗布方法が挙げられる。
シロキサン結合を含む化合物は、例えば、シラン化合物を用い、シラノール基を反応させて形成されることが好ましい。このようなシラン化合物としては、下記式(2)で表される化合物が挙げられる。
(OR4−nSi …(2)
[式中、nは0〜3の整数を示し、R及びRはそれぞれ独立に炭化水素基を示し、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基を示す。]
上記式(2)で表される化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、及びジメチルジエトキシシラン等が挙げられる。窒素を含むポリシラザンを使用してもよい。
また、ガスバリア性被覆層14,24には、他の金属原子からなる前駆体から作られる材料を使用してもよい。Ti原子を含む化合物としては、例えば、下記式(3)で表される化合物が挙げられる。
(OR4−nTi …(3)
[式中、nは0〜3の整数を示し、R及びRはそれぞれ独立に炭化水素基を示し、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基を示す。]
上記式(3)で表される化合物としては、例えば、テトラメトキシチタニウム、テトラエトキシチタニウム、テトライソプロポキシチタニウム、及びテトラブトキシチタニウム等が挙げられる。
Al原子を含む化合物としては、例えば、下記式(4)で表される化合物が挙げられる。
(OR3−mAl …(4)
[式中、mは0〜2の整数を示し、R及びRはそれぞれ独立に炭化水素基を示し、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基を示す。]
上記式(4)で表される化合物としては、例えば、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、及びトリブトキシアルミニウム等が挙げられる。
Zr原子を含む化合物としては、例えば、下記式(5)で表される化合物が挙げられる。
(OR4−nZr …(5)
[式中、nは0〜3の整数を示し、R及びRはそれぞれ独立に炭化水素基を示し、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基を示す。]
上記式(5)で表される化合物としては、例えば、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、及びテトラブトキシジルコニウム等が挙げられる。
ガスバリア性被覆層14,24を大気中で形成する場合、上記塗布液は塗布後、硬化される。硬化方法としては、特に限定されないが、紫外線硬化及び熱硬化等が挙げられる。紫外線硬化の場合、塗布液は重合開始剤及び二重結合を有する化合物を含んでいてもよい。また必要に応じて、加熱エージングがされてもよい。
ガスバリア性被覆層14,24を大気中で形成する別の方法として、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、ケイ素、チタン、ジルコニウムなどの無機酸化物の粒子同士が、リン化合物に由来するリン原子を介して脱水縮合することで得られる反応生成物をガスバリア性被覆層とする方法を用いることもできる。具体的には、無機酸化物の表面に存在する官能基(例えば、水酸基)と、無機酸化物と反応可能なリン化合物の部位(例えば、リン原子に直接結合したハロゲン原子や、リン原子に直接結合した酸素原子)とが、縮合反応を起こし、結合する。反応生成物は、例えば、無機酸化物とリン化合物とを含む塗布液を無機薄膜層13,23の表面に塗布し、形成した塗膜を熱処理することにより、無機酸化物の粒子同士が、リン化合物に由来するリン原子を介して結合する反応を進行させることで得られる。熱処理の温度の下限は、110℃以上であり、120℃以上であることが好ましく、140℃以上であることがより好ましく、170℃以上であることが更に好ましい。熱処理温度が低いと、十分な反応速度を得ることが難しくなり、生産性が低下する原因となる。熱処理の温度の好ましい上限は、基材の種類などによって異なるが、220℃以下であり、190℃以下であることが好ましい。熱処理は、空気中、窒素雰囲気下、又はアルゴン雰囲気下などで実施することができる。
ガスバリア性被覆層14,24を大気中で形成する場合は、凝集等しない限り、上記塗布液は更に樹脂を含んでいてもよい。上記樹脂としては、具体的にはアクリル樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。上記塗布液は、これらの樹脂のうち、塗布液中の他の材料との相溶性が高い樹脂を含むことが好ましい。
上記塗布液は、更に、フィラー、レベリング剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、並びに、シランカップリング剤及びチタンキレート剤等を必要に応じて含んでいてもよい。
大気中で形成されるガスバリア性被覆層14,24の厚さは、硬化後の膜厚で50nm〜2000nmであることが好ましく、100nm〜1000nmであることがより好ましい。大気中で形成さるガスバリア性被覆層14,24の厚さが50nm以上であると、膜形成がしやすくなる傾向がある。大気中で形成されるガスバリア性被覆層14,24の厚さが2000nm以下であると、割れ又はカールを抑制できる傾向がある。
(第1のフィルム)
本実施形態において、第1のフィルム1は、樹脂基材11とアンカーコート層12と無機薄膜層13とガスバリア性被覆層14とで構成される。また、第1のフィルム1は、水蒸気透過度が0.5g/(m・day)以下であり且つ酸素透過度が0.5cc/(m・day・atm)以下であるものである。第1のフィルム1の水蒸気透過度が0.5g/(m・day)以下であり且つ酸素透過度が0.5cc/(m・day・atm)以下であると、十分なバリア性が得られ、発光デバイスにおいて長期間にわたって発光効率を維持することが可能となる。同様の観点から、第1のフィルム1の水蒸気透過度は0.1g/(m・day)以下であることが好ましく、酸素透過度は0.2cc/(m・day・atm)以下であることが好ましい。
第1のフィルム1の水蒸気透過度は、JIS K7129に準じた赤外線センサ法により、水蒸気透過率測定装置を用い、透過セルの温度を40℃とし、高湿度チャンバの相対湿度を90%RHとし、低湿度チャンバの相対湿度を0%RHとして測定することができる。水蒸気透過率測定装置としては特に限定されないが、例えば、MOCON社製のPermatran(商品名)を用いることができる。また、第1のフィルム1の酸素透過度は、JIS K7126−2に準じたクーロメトリック法により、酸素透過率測定装置を用い、30℃、70RH%の条件下にて測定することができる。酸素透過率測定装置としては特に限定されないが、例えば、MOCON社製のOXTARN(商品名)を用いることができる。
(第2のフィルム)
本実施形態において、第2のフィルム2は、図2に示すように樹脂基材21のみで構成されてもよく、図3に示すように樹脂基材21とアンカーコート層22と無機薄膜層23とガスバリア性被覆層24とで構成されてもよい。また、第2のフィルム2は、水蒸気透過度が50g/(m・day)以下であることが好ましい。第2のフィルム2の水蒸気透過度が50g/(m・day)以下であると、保護フィルムの水蒸気バリア性がより向上し、発光デバイスにおいて長期間にわたって発光効率をより高水準で維持することが可能となる。特に、第2のフィルム2が樹脂基材21とバリア層25とを備える場合、水蒸気透過度は0.5g/(m・day)以下であることが好ましく、0.1g/(m・day)以下であることがより好ましい。また、第2のフィルム2が樹脂基材21とバリア層25とを備える場合、酸素透過度は0.5cc/(m・day・atm)以下であることが好ましく、0.2cc/(m・day・atm)以下であることがより好ましい。第2のフィルム2の水蒸気透過度及び酸素透過度は、第1のフィルム1と同様の方法で測定することができる。
(接着層)
接着層4は、図1〜3に示すように、第1のフィルム1と第2のフィルム2とを貼り合わせて積層するために、第1のフィルム1と第2のフィルム2との間に設けられている。接着層4としては、高分子フィルム用の接着剤又は粘着剤として一般的なものを使用することができ、第1のフィルム1及び第2のフィルム2の貼り合わせる側の表面に応じて適宜選択される。接着層4の材料の候補としては、エポキシ系、ポリエステル系、アクリル系、ゴム系、フェノール系、及びウレタン系等の接着剤又は粘着剤が挙げられる。
接着剤又は粘着剤の塗布方法としては、グラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター、及びダイコーター等による塗布方法が挙げられる。
接着層4の厚さは1μm以上20μm以下であることが好ましい。接着層4の厚さが1μm以上であることにより十分な接着性が得られる傾向があり、20μm以下であることにより保護フィルムの総厚を薄くできるとともに、コストアップを抑制することができる傾向がある。
また、接着層4を介して第1のフィルム1と第2のフィルム2とを貼り合わせた後、エージングすることができる。エージングは、例えば、20〜80℃で1〜10日間行われる。
接着層4は、必要に応じて、硬化剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、及び分散剤等を含んでいてもよい。
(プライマー層)
プライマー層3は、保護フィルムと発光体層との密着性を向上させ、長期間にわたって外観不良の発生を抑制し且つ優れた発光効率を維持するために設けられる層である。プライマー層3は、保護フィルムにおける第1のフィルム1上に設けられる。プライマー層3は、下記一般式(1)で表される構造を含んでおり、この構造が極性を有することにより、発光体層との密着性を向上させることができる。また、プライマー層3と第1のフィルム1との密着性も良好なものとなる。
−NH−CH−CH(OH)−R …(1)
[式中、R及びRはそれぞれ独立に、少なくとも炭素原子及び水素原子を含有する1価の有機基を示す。]
上記一般式(1)で表される構造を含むプライマー層3は、アミン化合物とエポキシ樹脂との組み合わせにより形成することが望ましい。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、ビフェニル型、ビスフェノールS型、ビスフェノールF型、ナフタレン型、フルオレン型、ジフェニルエーテル型、ジシクロペンタジエン型、オルソクレゾールノボラック型、DPPノボラック型、トリスヒドロキシフェニルメタン型、テトラフェニロールエタン型、ジシクロペンタジエンフェノール型、その他多官能型エポキシ樹脂を用いることができる。これらのエポキシ樹脂は、シリコン変性、ニトリル変性、イソシアネート変性など行ってもよい。
アミン化合物としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、メタキシリレンジアミン、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン、ジシアンジアミドなどが挙げられるが、反応性や作業性の観点から、変性することが望ましい。具体的には、ポリアミド化、ケチミン化、エポキサイド付加、チオ尿素変性、マンニッヒ変性、マイケル付加などにより変性することが望ましい。また、アミン化合物は、アクリル構造及び/又はウレタン構造を有していてもよい。
プライマー層3は、上述したアミン化合物とエポキシ樹脂とを含む塗布液を第1のフィルム1上に塗布し、乾燥硬化させることで形成することができる。アミン化合物とエポキシ樹脂との反応により、上記一般式(1)で表される構造が形成されることとなる。この場合、一般式(1)中のRは上述したアミン化合物の残基であり、Rは上述したエポキシ樹脂の残基である。塗布液の塗布方法としては、グラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター、及びダイコーター等による塗布方法が挙げられる。乾燥硬化は、特に限定されないが、例えば、60〜250℃で1秒〜1時間の条件で行うことができる。また、硬化後にエージングを施しても差し支えない。
塗布液中のアミン化合物とエポキシ樹脂との比率は、使用する材料に応じて適宜調整することができる。なお、アミン化合物が余剰となるような比率であると、発光体層中のエポキシ樹脂とプライマー層3中に残存するアミンとが発光体層形成時やエージング時に反応し、密着性を更に向上させることができるため好ましい。
また、上記塗布液には、必要に応じてカチオン重合開始剤やイミダゾール化合物、フェノールノボラック硬化剤、イソシアネート化合物、酸無水物系硬化剤、ポリメルカプタン硬化剤、などを加えてもよい。
上記一般式(1)中、上記Rはシルセスキオキサン構造を有する基であってもよい。この場合、プライマー層3は、例えば、上述したようなアミン化合物と、エポキシ基含有シルセスキオキサンとの反応により形成することができる。また、アミン化合物としては、上述したもののほか、公知のポリアミン系硬化剤を用いることができる。ポリアミン系硬化剤としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジシアンジアミド、ポリアミドアミン(ポリアミド樹脂)、ケチミン化合物、イソホロンジアミン、m−キシレンジアミン、m−フェニレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン等を用いてもよい。
エポキシ基含有シルセスキオキサンとしては、水酸基含有エポキシ樹脂(A)(以下、成分(A)という)と、エポキシ基およびアルコキシ基を含有するシルセスキオキサン化合物(B)(以下、成分(B)という)との反応により得られるエポキシ基含有シルセスキオキサン変性エポキシ樹脂を用いることが好ましい。成分(A)は、成分(B)のアルコキシ基との脱メタノール縮合反応によりケイ酸エステルを形成するための水酸基を有するものであればよい。
成分(A)としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、上記エポキシ樹脂のベンゼン環を核水添した水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記成分(A)のうち、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、多様なものが市販されているため入手が容易であり、種々の分子量のものを組み合わせることによって1分子中に含まれる水酸基の数を調整することが可能であるため好ましい。
なお、水酸基を有さないエポキシ樹脂の場合には、水酸基を有さないエポキシ樹脂のエポキシ基の一部を開環変性させて水酸基を生成させることで成分(A)とすることができる。開環変性する方法については、特に制限はなく、周知慣用の方法を適用できる。具体的には、例えば、水酸基を有さないエポキシ樹脂と活性水素化合物を用いて開環変性する方法が挙げられる。水酸基を有さないエポキシ樹脂としては、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン等の脂肪族多価アルコールのポリグリシジルエーテル類、ヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸等の脂環式多価カルボン酸のポリグリシジルエステル類等が挙げられる。活性水素化合物としては、例えば、エチルアミン、イソプロピルアミン、2−エチルヘキシルアミン、3−メトキシプロピルアミン、アリルアミンなどの一級アミン類、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジイソブチルアミンなどの2級アミン類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、クエン酸、安息香酸、フマル酸、マレイン酸などのカルボン酸類、リン酸、メチルホスホン酸、ジメチルホスホン酸などのリン酸類等が挙げられる。
成分(A)1分子中に含まれる水酸基の平均個数は、0.3以上5未満となるようにすることが好ましい。
なお、水酸基を有さないエポキシ樹脂を成分(A)と併用することもできる。ただし、水酸基を有さないエポキシ樹脂は、成分(B)とは反応しないため、未反応のままプライマー層3中に存在することとなる。
成分(B)としては、下記一般式(6)で示されるエポキシ基含有アルコキシシラン類(b1)(以下、成分(b1)という)と、エポキシ基を含有しない金属アルコキシド類(b2)(以下、成分(b2)という)とを加水分解および縮合して得られる化合物が挙げられる。
11Si(OR12 …(6)
[式中、R11は少なくとも1つのエポキシ基を有する炭素数3〜8の炭化水素基を示し、R12は水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基を示す。]
成分(b1)の具体例としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリプロポキシシランなどのグリシドキシプロピルトリアルコキシシラン類、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシランなどの(エポキシシクロヘキシル)エチルトリアルコキシシラン類などが挙げられ、該例示化合物はいずれか単独で、または適宜に組み合わせて使用できる。該例示化合物のうち、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランは、加水分解反応の反応性が高く、かつ入手が容易であるため特に好ましい。
また、成分(b2)の具体例としては、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、トリエチルエトキシシラン、トリフェニルメトキシシラン、トリフェニルエトキシシランなどのトリアルキルアルコキシシラン類、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシランなどのジアルキルジアルコキシシラン類、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランなどのアルキルトリアルコキシシラン類、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシランなどのテトラアルコキシシラン類、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタンなどのテトラアルコキシチタン類、テトラエトキシジルコニウム、テトラプロポキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウムなどのテトラアルコキシジルコニウム類などが挙げられる。成分(b2)は、いずれか単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができ、トリアルキルアルコキシシラン類、ジアルキルジアルコキシシラン類、テトラアルコキシシラン類を用いることで、成分(B)の架橋密度を調整することができる。また、アルキルトリアルコキシシラン類を用いることで、成分(B)中に含まれるエポキシ基の量を調整することができる。該例示化合物のうち、メチルトリメトキシシランは、加水分解反応の反応性が高く、かつ入手が容易であるため特に好ましい。
また、[成分(b1)と成分(b2)に含まれる各アルコキシ基の合計モル数]/[成分(b1)と成分(b2)の合計モル数](モル比:1分子あたりに含まれるアルコキシ基の平均個数を示す)を2.5以上3.5以下とすることが好ましく、2.7以上3.2以下とすることがより好ましい。上記モル比を2.5以上3.5以下とすることで、プライマー層3と発光体層との耐湿密着性や耐熱性を向上させることができるため好ましい。
成分(B)は、成分(b1)および成分(b2)を加水分解後、縮合させて得ることができる。加水分解反応によって、成分(b1)と成分(b2)に含まれるアルコキシ基がシラノール基となり、アルコールが副生する。加水分解反応に必要な水の量は、[加水分解反応に用いる水のモル数]/[成分(b1)と成分(b2)に含まれる各アルコキシ基の合計モル数](モル比)が0.2以上1以下であればよく、好ましくは0.3以上0.7以下である。上記モル比を0.2以上とすることで、得られる成分(B)の分子量を高く維持できるため好ましい。また、上記モル比を1以下とすることで、プライマー層3と発光体層との耐湿熱密着性が向上するため好ましい。成分(B)は、メチルトリメトキシシランおよび3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを加水分解、縮合したものを用いることが、前述のように加水分解性が高く、入手が容易である上、それぞれを任意の割合で共縮合できるため好ましい。
また、成分(b2)としてテトラアルコキシチタン類、テトラアルコキシジルコニウム類等、特に加水分解性および縮合反応性の高い金属アルコキシド類を併用する場合には、急速に加水分解および縮合反応が進行し、系がゲル化してしまう場合がある。この場合、成分(b1)の加水分解反応を終了させ、実質的にすべての水が消費された状態にした後、該成分(b2)を添加することによって、ゲル化を避けることができる。
加水分解反応に用いる触媒としては、格別限定はされず、従来公知の加水分解触媒を任意に用いることができる。加水分解触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸類、ギ酸、酢酸などの有機酸類、アンモニア、水酸化ナトリウムなどの無機塩基、1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、2−エチル−4−メチルイミダゾールなどの有機塩基類が挙げられる。また、酸性あるいは塩基性のイオン性基を有する、室温で固体の固体触媒である、イオン交換樹脂、活性白土、カーボン系固体酸等が挙げられる。該例示化合物はいずれか単独で、または適宜に組み合わせて使用できる。これらのうちギ酸は、触媒活性が高く、また引き続く縮合反応の触媒としても機能するので好ましい。また、固体触媒は反応終了後にろ過などの方法によって容易に除去できる点から好ましい。加水分解触媒の添加量は、特に限定されないが、成分(b1)および成分(b2)の合計100質量部に対して0.02〜25質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。反応温度、反応時間は、成分(b1)や成分(b2)の反応性に応じて任意に設定できるが、通常0〜100℃程度、好ましくは20〜60℃、1分〜2時間程度である。該加水分解反応は、溶剤の存在下または不存在下に行うことができる。溶剤の種類は格別限定されず、任意の溶剤を1種類以上選択して用いることができるが、後述の縮合反応に用いる溶剤と同一のものを用いることが好ましい。成分(b1)や成分(b2)の反応性が低い場合は、無溶剤で行うことが好ましい。
縮合反応においては、上記のシラノール基間で水が副生し、またシラノール基とアルコキシ基間ではアルコールが副生して、シロキサン結合(Si−O−Si)を生成する。縮合反応には、従来公知の脱水縮合触媒を任意に用いることができる。上記のように、ギ酸は触媒活性が高く、加水分解反応の触媒と共用できるため好ましい。また、固体触媒は反応終了後にろ過などの方法によって容易に除去できる点から好ましい。反応温度、反応時間は成分(b1)や成分(b2)の反応性に応じてそれぞれ任意に設定できるが、通常は40〜150℃程度、好ましくは60〜100℃、30分〜12時間程度である。
当該縮合反応は、成分(b1)と成分(b2)の合計濃度が2〜80質量%程度になるよう溶剤希釈して行うことが好ましく、15〜60質量%であることがより好ましい。溶剤としては、任意の溶剤を1種類以上選択して用いることができる。縮合反応によって生成する水およびアルコールより高い沸点を有する溶剤を用いれば、反応系中よりこれらを留去することができるため好ましい。このような溶剤としては、トルエン、キシレン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸ブチルなどが挙げられる。
当該縮合反応の終了後、用いた触媒を除去すると、最終的に得られるエポキシ基含有シルセスキオキサン変性エポキシ樹脂の安定性が向上するため好ましい。除去方法は、用いた触媒に応じて各種公知の方法から適宜に選択できる。例えば、ギ酸を用いた場合は、縮合反応の終了後、該沸点以上に加熱したり、減圧したりして容易に除去でき、この点からもギ酸の使用が好ましい。また、固体触媒は反応終了後にろ過などの方法によって容易に除去できる点から好ましい。
また、[成分(b1)に含まれるエポキシ基のモル数]/[成分(b1)と成分(b2)の合計モル数](モル比:ケイ素原子1つあたりに含まれるエポキシ基の平均個数を示す)が0.10以上0.85以下であることが好ましく、0.15以上0.6以下であることが更に好ましい。エポキシ基含有シルセスキオキサン変性エポキシ樹脂は特定の割合でエポキシ基を含む必要があるが、当該範囲にすることでその割合を満たすことが容易となり、結果としてプライマー層3と発光体層との耐湿熱密着性を高く維持することができるため好ましい。
また、成分(B)中に含まれるアルコキシ基は、成分(A)の水酸基との反応に寄与する。このため、成分(B)中に含まれるアルコキシ基はアルコキシ当量(アルコキシ当量:1当量のアルコキシ基を含む、成分(B)の質量(グラム)を表す)として100〜1000g/eqであることが好ましい。エポキシ基含有シルセスキオキサン変性エポキシ樹脂には特定の割合でアルコキシ基を含む必要があるが、当該範囲にすることでその割合を満たすことが容易となり、結果としてプライマー層3と発光体層との耐湿熱密着性を高く維持することができるため好ましい。
エポキシ基含有シルセスキオキサン変性エポキシ樹脂は、成分(A)と成分(B)とを、溶剤の存在下または無溶剤下で脱アルコール縮合反応させることによって得られる。成分(A)と成分(B)との使用量は特に限定されず、成分(A)と成分(B)との使用比率は特に制限されないが、成分(B)の質量/成分(A)の質量(質量比)が0.2〜8程度であり、好ましくは0.5〜5である。質量比が0.2未満である場合、プライマー層3と発光体層との耐湿熱密着性が低下するため好ましくない。質量比が8を超える場合、プライマー層3と発光体層との耐湿熱密着性が低下するため好ましくない。
脱アルコール縮合反応では、反応温度は50〜130℃程度、好ましくは70〜110℃であり、全反応時間は1〜15時間程度である。この反応は、成分(B)のアルコキシ基の加水分解、縮合反応を防止するため、実質的に無水条件下で行うのが好ましい。反応溶剤としては、エポキシ基と反応せず、沸点が上記脱アルコール反応の反応温度以上で、成分(A)および成分(B)を溶解するものであれば、従来公知の溶剤を使用することができる。このような有機溶剤としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、ジメチルジグリコール、ジメチルトリグリコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等が例示できる。これらの中でも、半硬化状態での加工が必要な用途には、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエンのような沸点が120℃未満で、乾燥が容易な有機溶剤が好ましい。
また、上記の脱アルコール縮合反応に際しては、反応促進のために従来公知の触媒の内、エポキシ環を開環しないものを使用することができる。該触媒としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、コバルト、ゲルマニウム、錫、鉛、アンチモン、砒素、セリウム、硼素、カドミウム、マンガンのような金属;これら金属の酸化物、有機酸塩、ハロゲン化物、メトキシド等があげられる。これらのなかでも、特に有機錫、有機酸錫が好ましく、具体的には、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチルスズジラウレート、オクチル酸錫等が有効である。
エポキシ基含有シルセスキオキサン変性エポキシ樹脂は、その分子中に成分(A)および成分(B)に由来するエポキシ基を有している。このエポキシ基は、どちらもアミン化合物との反応に使用される。
エポキシ基含有シルセスキオキサン変性エポキシ樹脂のエポキシ基の合計量がエポキシ当量(エポキシ当量:1当量のエポキシ基を含む、成分(1)の質量(グラム)を表す)として150〜500g/eqであって、成分(A)由来のエポキシ基のモル数と成分(B)由来のエポキシ基のモル数との比率[成分(A)由来のエポキシ基のモル数]/[成分(B)由来のエポキシ基のモル数](モル比)が、0.1以上3以下であることが好ましい。
また、エポキシ基含有シルセスキオキサン変性エポキシ樹脂は、その分子中に成分(B)に由来するアルコキシ基を有している。当該アルコキシ基は、プライマー層3と発光体層との密着性向上に寄与する。そのため、エポキシ基含有シルセスキオキサン変性エポキシ樹脂中に含まれるアルコキシ基の量は150〜3000g/eqであることが好ましい。
プライマー層3の厚さは、0.1〜20μmであることが好ましく、0.5〜10μmであることがより好ましい。プライマー層3の厚さが0.1μm以上であることにより、保護フィルムと発光体層との密着性を十分に向上させることができる傾向があり、20μm以下であることにより保護フィルムの総厚を薄くできるとともに、コストアップを抑制することができる傾向がある。
(マット層)
マット層5は、1以上の光学的機能や帯電防止機能を発揮させるために、保護フィルムのプライマー層3とは反対側の表面に設けられている。ここで、光学的機能としては、特に限定されるものではないが、干渉縞(モアレ)防止機能、反射防止機能、拡散機能等が挙げられる。これらの中でも、マット層5は、光学的機能として少なくとも干渉縞防止機能を有することが好ましい。本実施形態では、マット層5が少なくとも干渉縞防止機能を有するものである場合について説明する。
マット層5は、バインダー樹脂と、微粒子とを含んで構成されていてもよい。そして、マット層5の表面から微粒子の一部が露出するように微粒子がバインダー樹脂に埋め込まれることにより、マット層5の表面には微細な凹凸が生じていてもよい。このようなマット層5を保護フィルムの表面に設けることにより、ニュートンリング等の干渉縞の発生をより十分に防止することができ、結果として高効率かつ高精細、長寿命の発光デバイスを得ることが可能となる。
バインダー樹脂としては、特に限定されるものではないが、光学的透明性に優れた樹脂を用いることができる。より具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂などの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂などを用いることができる。また、有機樹脂以外に、シリカバインダーを用いることもできる。これらの中でも、材料の幅広さからアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂を用いることが望ましく、耐光性や光学特性に優れることからアクリル系樹脂を使用することがより望ましい。これらは、1種だけでなく、複数種を組み合わせて使用することもできる。
微粒子としては、特に限定されるものではないが、例えば、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナなどの無機微粒子の他、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂などの有機微粒子を用いることができる。これらの中でも、微粒子としては、シリカ、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂等からなる屈折率1.40〜1.55の微粒子を用いることが、透過率の上で好ましい。屈折率が低い微粒子は高価であり、一方、屈折率が高すぎる微粒子は透過率を損ねる傾向がある。これらは、1種だけでなく、複数種を組み合わせて使用することもできる。
微粒子の平均粒径は、0.1〜30μmであることが好ましく、0.5〜10μmであることがより好ましい。微粒子の平均粒径が0.1μm以上であると、優れた干渉縞防止機能が得られる傾向があり、30μm以下であると、透明性がより向上する傾向がある。
マット層5における微粒子の含有量は、マット層5全量を基準として0.5〜30質量%であることが好ましく、3〜10質量%であることがより好ましい。微粒子の含有量が0.5質量%以上であると、光拡散機能と干渉縞の発生を防止する効果がより向上する傾向があり、30質量%以下であると、輝度を低減させることがない。
マット層5は、上述したバインダー樹脂及び微粒子を含む塗布液を第1のフィルム1又は第2のフィルム2の表面上に塗布し、乾燥硬化させることで形成することができる。塗布方法としては、グラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター、及びダイコーター等による塗布方法が挙げられる。
マット層5の厚さは、0.1〜20μmであることが好ましく、0.3〜10μmであることがより好ましい。マット層5の厚さが0.1μm以上であることにより、均一な膜が得られやすく、光学的機能を十分に得やすくなる傾向がある。一方、マット層5の厚さが20μm以下であることにより、マット層5に微粒子を用いた場合、マット層5の表面へ微粒子が露出して、凹凸付与効果が得られやすくなる傾向がある。
[発光デバイス]
本実施形態の発光デバイスは、上記本実施形態の発光デバイス用保護フィルムと、エポキシ樹脂を含有する発光体層と、を備え、上記発光デバイス用保護フィルムは、上記プライマー層が上記発光体層と接した状態で配置されているものである。また、本実施形態の発光デバイスは、エポキシ樹脂を含有する発光体層が、一対の上記本実施形態の発光デバイス用保護フィルムで挟まれた構造を有し、上記発光体層は、波長変換機能を有する層であり、一対の上記発光デバイス用保護フィルムは、それぞれの上記プライマー層が上記発光体層と接した状態で配置されているものであってもよい。
図4及び図5は、発光デバイスの一実施形態を示す模式断面図である。図4に示す発光デバイス400は、第1のフィルム1、接着層4を介して第1のフィルム1と貼り合わせられた第2のフィルム2、プライマー層3、及びマット層5を備える保護フィルムと、保護フィルムのプライマー層3上に設けられた発光体層6とを備えている。図5に示す発光デバイス500は、第1のフィルム1、接着層4を介して第1のフィルム1と貼り合わせられた第2のフィルム2、プライマー層3、及びマット層5を備える一対の保護フィルムと、一対の保護フィルムにおける一対のプライマー層3の間に設けられた発光体層6とを備えている。
(発光体層)
発光体層6は外部からのエネルギーを光に変換して発光する層であり、電界の印加や励起光の入射によって発光を生じるものを言う。発光体層6は、少なくとも1種類以上の発光体(図示せず)を含む。また、発光体層6はエポキシ樹脂を含有する。発光体層6がエポキシ樹脂を含有することで、プライマー層3との優れた密着性を得ることができる。
上記発光体としては、例えば、励起光の照射によって異なる波長の光を発光する、蛍光体が挙げられる。中でも量子ドットと呼ばれるナノサイズの半導体は、高い波長変換効率が得られ、輝度とディスプレイとしての色再現性に優れることから好ましい。量子ドットとしては、発光部としてのコアが保護膜としてのシェルで被覆されたものが挙げられる。上記コアとしては、例えば、セレン化カドミウム(CdSe)等が挙げられ、上記シェルとしては、例えば、硫化亜鉛(ZnS)等が挙げられる。CdSeの粒子の表面欠陥がバンドギャップの大きいZnSにより被覆されることで量子効率が向上する。また、発光体は、コアが第1シェル及び第2シェルにより二重に被覆されたものであってもよい。この場合、コアにはCsSe、第1シェルにはセレン化亜鉛(ZnSe)、第2シェルにはZnSが使用できる。上記発光体は2種類以上を組み合わせて用いられる。また、1種類の発光体のみを含む発光体と、別の種類の発光体のみを含む発光体とが積層されていてもよい。
量子ドットは、封止のための樹脂材料に分散される。樹脂材料は、少なくともエポキシ樹脂を含む。エポキシ樹脂以外の樹脂材料としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等のインクペーストバインダ樹脂等が挙げられる。また、この他にも、例えば次のようなバインダー樹脂としても機能する接着材を用いるようにしてもよい。バインダー樹脂としても機能する接着材としては、例えば、ユリア樹脂系、メラミン樹脂系、フェノール樹脂系、レゾルシノール樹脂系、エポキシ樹脂系、ポリウレタン樹脂系、ポリイミド系、ポリベンズイミダゾール系、ポリエステル樹脂系、酢酸ビニル樹脂系、ポリビニルアセタール系、ポリビニルアルコール系、塩化ビニル樹脂系、シアノアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリエチレン系、セルロース系、クロロプレンゴム系、ニトリルゴム系、SBR系、SIS系、ポリサルファイド系、ブチルゴム系、シリコーンゴム系、ビニルフェノリック、エポキシフェノリック、クロロプレンフェノリック、ニトリルフェノリック、ナイロンエポキシ、ニトリルエポキシ等が挙げられる。樹脂材料は、エポキシ樹脂を単独で用いてもよく、1種以上の他の樹脂材料と組み合わせて用いてもよい。
発光体層6は、発光体と樹脂材料と必要に応じて溶剤とを含む混合液を保護フィルムのプライマー層3上に塗布して塗膜を形成し、必要に応じて、別に作製したもう1枚の保護フィルムをプライマー層3が発光体層6を向くように積層し、塗膜を硬化させることで形成することができる。塗膜の硬化は、特に限定されないが、例えば、15〜100℃で10分〜24時間の条件で硬化させることができる。
図5に示した発光デバイス500は、発光体層6を上述した量子ドットを含む波長変換機能を有する量子ドット層とすることで、波長変換シートとして好適に用いることができる。
発光体層6の別の例としては、エレクトロルミネッセンス発光層を含む積層膜を挙げることができる。エレクトロルミネッセンス発光層としては、公知の有機エレクトロルミネッセンス材料として公知の蛍光・燐光材料、低分子材料、高分子材料を用いることができる。図4に示した発光デバイス400は、発光体層6に上述したエレクトロルミネッセンス発光層を含む積層膜を適用することで、有機エレクトロルミネッセンス発光デバイスとして好適に用いることができる。
以上、本発明の発光デバイス用保護フィルム及び発光デバイスの好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、図1〜3に示した保護フィルムにおいて、マット層5及びアンカーコート層12,22は設けなくてもよい。
また、図1〜3に示した保護フィルムでは、バリア層15,25が無機薄膜層13,23及びガスバリア性被覆層14,24の2層が積層された構造である場合を示したが、いずれか1層のみの構造であってもよく、3層以上が積層された構造であってもよい。3層以上が積層された構造は、例えば、無機薄膜層13,23とガスバリア性被覆層14,24とが交互に複数積層された構造とすることができる。
また、図1〜3に示した保護フィルムにおいて、第1のフィルム1及び第2のフィルム2の向きは図示した向きに限定されず、逆向きに配置してもよい。例えば、図1において、樹脂基材11上にプライマー層3が配置され、ガスバリア性被覆層14上にマット層5が配置されていてもよい。また、図2及び図3において、ガスバリア性被覆層14上にプライマー層3が配置され、樹脂基材11上に接着層4が配置されていてもよい。更に、図3において、ガスバリア性被覆層24上にマット層5が配置され、樹脂基材21上に接着層4が配置されていてもよい。
また、保護フィルムは、第1のフィルム及び第2のフィルムに加えて、それらと同様の構成を有する1以上のフィルムを更に有していてもよい。
また、図5に示した発光デバイス500において、発光体層6を挟む一対の保護フィルムは互いに異なる構成を有していてもよい。更に、マット層5は、必ずしも発光デバイス500の両面に設けられていなくてもよく、一方の表面のみに設けられていてもよい。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例において、水蒸気透過度は、JIS K7129に準じた赤外線センサ法により、水蒸気透過率測定装置(商品名:Permatran、MOCON社製)を用い、透過セルの温度を40℃とし、高湿度チャンバの相対湿度を90%RHとし、低湿度チャンバの相対湿度を0%RHとして測定した。また、酸素透過度は、JIS K7126−2に準じたクーロメトリック法により、酸素透過率測定装置(商品名:OXTARN、MOCON社製)を用い、30℃、70RH%の条件下にて測定した。
[実施例1]
片面がコロナ放電処理された二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:P60、厚さ:16μm、東レ株式会社製)のコロナ放電処理された面上に、ポリエステル樹脂溶液をバーコート法により塗布し、80℃で1分間乾燥硬化させることにより、厚さ100nmのアンカーコート層を形成した。
電子ビーム加熱式の真空蒸着装置を用いて、酸化珪素材料(キヤノンオプトロン株式会社製)を1.5×10−2Paの圧力下で電子ビーム加熱によって蒸発させ、上記アンカーコート層上に無機薄膜層として厚さ80nmのSiOx膜を形成した。なお、蒸着における加速電圧は40kVであり、エミッション電流は0.2Aであった。このSiOx膜上に、テトラエトキシシランの加水分解物(シロキサン結合含有)とポリビニルアルコールとを質量比1:1で混合した塗布液をバーコート法にて塗布し、120℃で1分間乾燥硬化させ、厚さ400nmのガスバリア性被覆層を形成した。これにより、第1のフィルムを得た。第1のフィルムの水蒸気透過度は0.1g/(m・day)、酸素透過度は0.15cc/(m・day・atm)であった。
第1のフィルムのガスバリア性被覆層上に、接着剤(主剤:タケラックA525、硬化剤:タケネートA50、三井化学(株)製)を塗布して接着層とし、第2のフィルムとして二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:FE2001、厚さ:25μm、フタムラ化学株式会社製、水蒸気透過度25g/(m・day)、酸素透過度60cc/(m・day・atm))のコロナ放電処理された面を貼り合わせ、40℃で2日間エージングを実施した。これにより、第1のフィルムと第2のフィルムとが接着層を介して貼り合わせられた積層フィルムを得た。接着層の厚さは4μmであった。
得られた積層フィルムにおける第1のフィルムのポリエチレンテレフタレートフィルム(樹脂基材)上に、下記の方法により一般式(1)で表される構造を含むプライマー層を形成した。
エポキシ樹脂(商品名:jER 1001T75、三菱化学社製)をトルエンにて固形分50質量%に希釈した。また、ジエチレントリアミン(関東化学社製)をトルエンにて固形分5質量%に希釈した。それらの希釈した溶液を、エポキシ樹脂溶液:ジエチレントリアミン溶液が10:1(質量比)となるように配合した。この配合物をワイヤーバー#3を用いて第1のフィルムの樹脂基材上に塗布し、120℃で1分間乾燥させて硬化させ、厚さ1μmのプライマー層を形成した。
また、第2のフィルム上に、アクリル系ポリオール樹脂(DIC社製、商品名:アクリディックA−814)100質量部、イソシアネート系硬化剤(DIC社製、商品名:バーノックDN−980、ヘキサメチレンジイソシアネート系化合物)8.5質量部、微粒子(ポリウレタン、平均粒径2μm)10質量部、溶剤(酢酸エチル)70質量部を塗布し加熱乾燥させて硬化させ、厚さ3μmのマット層を形成した。これにより、図2に示した構成を有する保護フィルムを得た。同じ構成の上記保護フィルムを2枚作製した。
一方の保護フィルムのプライマー層上に、コアがセレン化カドミウム(CdSe)、シェルが硫化亜鉛(ZnS)、粒子径6nmの量子ドット発光体が熱硬化型エポキシ樹脂に分散した材料を滴下し、そこに、もう一方の保護フィルムのプライマー層を貼り合わせた。
室温で24時間放置して上記熱硬化型エポキシ樹脂を硬化させ、波長変換機能を有する発光体層を形成して、波長変換シートを得た。このとき、発光体層の厚みは100μmであった。
[実施例2]
第2のフィルムの製造方法以外は実施例1と同様にして、図3に示した構成を有する保護フィルム、及び、それを2枚用いた波長変換シートを得た。第2のフィルムは下記製造方法で作製した。
片面がコロナ放電処理された二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:P60、厚さ:16μm、東レ株式会社製)のコロナ放電処理された面上に、ポリエステル樹脂溶液をバーコート法により塗布し、80℃1分乾燥硬化させることにより、厚さ100nmのアンカーコート層を形成した。
電子ビーム加熱式の真空蒸着装置を用いて、酸化珪素材料(キヤノンオプトロン株式会社製)を1.5×10−2Paの圧力下で電子ビーム加熱によって蒸発させ、上記アンカーコート層上に無機薄膜層として厚さ80nmのSiOx膜を形成した。なお、蒸着における加速電圧は40kVであり、エミッション電流は0.2Aであった。このSiOx膜上に、テトラエトキシシランの加水分解物(シロキサン結合含有)とポリビニルアルコールとを質量比1:1で混合した塗布液をバーコート法にて塗布し、120℃で1分間乾燥硬化させ、厚さ400nmのガスバリア性被覆層を形成した。これにより、第1のフィルムと同じ構成の第2のフィルムを得た。第2のフィルムの水蒸気透過度は0.1g/(m・day)、酸素透過度は0.15cc/(m・day・atm)であった。第1のフィルムと第2のフィルムとは、それぞれのガスバリア性被覆層が対向するように、厚さ4μmの接着層を介して貼り合わせた。
[実施例3]
片面がコロナ放電処理された二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:P60、厚さ:16μm、東レ株式会社製)のコロナ放電処理された面上に、ポリエステル樹脂溶液をバーコート法により塗布し、80℃で1分間乾燥硬化させることにより、厚さ100nmのアンカーコート層を形成した。
電子ビーム加熱式の真空蒸着装置を用いて、酸化珪素材料(キヤノンオプトロン株式会社製)を1.5×10−2Paの圧力下で電子ビーム加熱によって蒸発させ、上記アンカーコート層上に無機薄膜層として厚さ80nmのSiOx膜を形成した。なお、蒸着における加速電圧は40kVであり、エミッション電流は0.2Aであった。このSiOx膜上に、テトラエトキシシランの加水分解物(シロキサン結合含有)とポリビニルアルコールとを質量比1:1で混合した塗布液をバーコート法にて塗布し、120℃で1分間乾燥硬化させ、厚さ400nmのガスバリア性被覆層を形成した。これにより、第1のフィルムを得た。また、同様の方法で、第1のフィルムと同じ構成の第2のフィルムを作製した。第1及び第2のフィルムの水蒸気透過度は0.1g/(m・day)、酸素透過度は0.15cc/(m・day・atm)であった。
第1のフィルムのガスバリア性被覆層上に、接着剤(主剤:タケラックA525、硬化剤:タケネートA50、三井化学(株)製)を塗布して接着層とし、第2のフィルムのガスバリア性被覆層側の面を貼り合わせ、40℃で2日間エージングを実施した。これにより、第1のフィルムと第2のフィルムとが接着層を介して貼り合わせられた積層フィルムを得た。接着層の厚さは4μmであった。
得られた積層フィルムにおける第1のフィルムの樹脂基材(ポリエチレンテレフタレートフィルム)上に、下記の方法により一般式(1)で表される構造を含むプライマー層を形成した。
シルセスキオキサンハイブリッド材料(商品名:コンポセランSQ500、荒川化学工業株式会社製)をワイヤーバー#3を用いて第1のフィルムの樹脂基材上に塗布し、120℃で1分間加熱乾燥し、厚さ1μmのプライマー層を形成した。
また、第2のフィルム上に、アクリル系ポリオール樹脂(DIC社製、商品名:アクリディックA−814)100質量部、イソシアネート系硬化剤(DIC社製、商品名:バーノックDN−980、ヘキサメチレンジイソシアネート系化合物)8.5質量部、微粒子(ポリウレタン、平均粒径2μm)10質量部、溶剤(酢酸エチル)70質量部を塗布し加熱乾燥させて硬化させ、厚さ3μmのマット層を形成した。これにより、図3に示した構成を有する保護フィルムを得た。同じ構成の上記保護フィルムを2枚作製し、それらを用いたこと以外は実施例1と同様にして波長変換シートを作製した。
[比較例1]
プライマー層を形成しなかったこと以外は実施例1と同様にして、保護フィルム、及び、それを2枚用いた波長変換シートを得た。
[比較例2]
第1のフィルムとして二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:FE2001、厚さ:25μm、フタムラ化学株式会社製、水蒸気透過度25g/(m・day)、酸素透過度60cc/(m・day・atm))を用いたこと以外は実施例1と同様にして、保護フィルム、及び、それを2枚用いた波長変換シートを得た。
<密着性の評価>
実施例及び比較例で得られた波長変換シートを幅1cmの短冊状にカットし、カットした波長変換シートをガラス板上に固定した。固定された短冊状の波長変換シートのプライマー層を、テンシロン万能材料試験機(エーアンドデイ社製)を用いて、ガラス板に対して垂直な方向に、300mm/分の速度で、発光体層から剥離し、剥離に要した強度を測定した。プライマー層と発光体層との密着性を下記基準に従って評価した。密着性の評価結果を表1に示す。
A:剥離強度が1N/cm以上である。
B:剥離強度が1N/cm未満である。
<長期信頼性:発光効率の評価>
実施例及び比較例で得られた波長変換シートを、温度65℃、湿度95%RHの環境下で96時間(4日間)保存した。作製直後の波長変換シート、及び、4日間保存後の波長変換シートのそれぞれについて、LED光源及び導光板と組み合わせてバックライトユニットを作製し、分光放射計(トプコン社製、商品名:SR−UL1R)を用いて輝度を測定した。作製直後の波長変換シートを用いたバックライトユニットの輝度に対する、4日間保存後の波長変換シートを用いたバックライトユニットの相対輝度(%)を求め、長期信頼性(発光効率)を下記基準に従って評価した。長期信頼性(発光効率)の評価結果を表1に示す。
A:相対輝度が90%以上である。
B:相対輝度が90%未満である。
<長期信頼性:外観の評価>
実施例及び比較例で得られた波長変換シートを、温度65℃、湿度95%RHの環境下で96時間(4日間)保存した。4日間保存後の波長変換シートを目視で観察し、長期信頼性(外観)を下記基準に従って評価した。長期信頼性(外観)の評価結果を表1に示す。
A:波長変換シートのいずれの層間にも剥がれが確認されない。
B:波長変換シートのいずれかの層間に剥がれが確認される。
Figure 2017083576
表1に示した結果から明らかなように、実施例1〜3の波長変換シートによれば、保護フィルムと発光体層との密着性を向上できるとともに、長期間にわたって外観不良の発生を抑制でき、且つ、優れた発光効率を維持できることが確認された。
1…第1のフィルム、2…第2のフィルム、3…プライマー層、4…接着層、5…マット層、6…発光体層、11,21…樹脂基材、12,22…アンカーコート層、13,23…無機薄膜層、14,24…ガスバリア性被覆層、15,25…バリア層、100,200,300…発光デバイス用保護フィルム、400,500…発光デバイス。

Claims (8)

  1. 水蒸気透過度が0.5g/(m・day)以下であり且つ酸素透過度が0.5cc/(m・day・atm)以下である第1のフィルムと、下記一般式(1)で表される構造を含むプライマー層と、を少なくとも備える発光デバイス用保護フィルム。
    −NH−CH−CH(OH)−R …(1)
    [式中、R及びRはそれぞれ独立に、少なくとも炭素原子及び水素原子を含有する1価の有機基を示す。]
  2. 前記第1のフィルムが樹脂基材とバリア層とを有し、
    前記プライマー層は、前記第1のフィルムの前記バリア層と接した状態で配置されている、請求項1に記載の発光デバイス用保護フィルム。
  3. 前記バリア層がシロキサン結合を含むガスバリア性被覆層を少なくとも有し、
    前記プライマー層は、前記第1のフィルムの前記ガスバリア性被覆層と接した状態で配置されている、請求項2に記載の発光デバイス用保護フィルム。
  4. 水蒸気透過度が50g/(m・day)以下である第2のフィルムを更に備える、請求項1に記載の発光デバイス用保護フィルム。
  5. 前記第1のフィルムが樹脂基材とバリア層とを有し、
    前記プライマー層は、前記第1のフィルムの前記樹脂基材と接した状態で配置されている、請求項4に記載の発光デバイス用保護フィルム。
  6. 前記一般式(1)中、前記Rはシルセスキオキサン構造を有する基である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発光デバイス用保護フィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の発光デバイス用保護フィルムと、エポキシ樹脂を含有する発光体層と、を備え、
    前記発光デバイス用保護フィルムは、前記プライマー層が前記発光体層と接した状態で配置されている、発光デバイス。
  8. エポキシ樹脂を含有する発光体層が、一対の請求項1〜6のいずれか一項に記載の発光デバイス用保護フィルムで挟まれた構造を有し、
    前記発光体層は、波長変換機能を有する層であり、
    一対の前記発光デバイス用保護フィルムは、それぞれの前記プライマー層が前記発光体層と接した状態で配置されている、波長変換シート。
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