JP2017078799A - ポジ型感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】低アウトガスを特徴とし、かつ良好な感度、解像度を有し、その他の特性が汎用のものと変わらないポジ型感光性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(a)式(1)で表されるポリアルケニルフェノール樹脂、(b)エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂、および(c)キノンジアジド化合物を含有するポジ型感光性樹脂組成物。
Figure 2017078799

式(1)において、R、RおよびRは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基等を表す。
【選択図】なし

Description

本発明は、低アウトガスを特徴とし、良好な感度、解像度を有しており、その他の特性が汎用のものと変わらないポジ型感光性樹脂組成物である。
感光性樹脂組成物は、半導体や液晶パネルの基板等の作製において放射線リソグラフィーにより微細構造を形成するために広く使用されている。
感光性樹脂組成物の実用面での重要な特性として、形成されたレジスト膜の感度、現像性、解像度、基板との接着力、残膜率、耐熱性が挙げられる。
従来、感光性樹脂組成物としては、ノボラック樹脂系の樹脂組成物が半導体製造用等において広く使用されているが(例えば、特許文献1、2参照。)、これらノボラック樹脂系の感光性樹脂組成物は、加熱焼成後にレジスト膜からのアウトガスが多く、発光素子等への汚染が問題となる。
感光性樹脂組成物は、半導体製造用のみならず、発光素子の構成要素としても使用されている。例えば、有機電界発光素子は、自己発光のため視認性が高く、かつ完全固体素子であるため、耐衝撃性に優れる等の特徴を有することから、表示装置における発光素子として注目されているが、それには絶縁膜等の構造物が含まれている。有機電界発光素子の絶縁膜や微細構造物形成用途において、感光性樹脂膜には、(1)断面形状が順テーパー形状であること、(2)加熱焼成後の樹脂膜からのアウトガスが少ないことが求められる。また、生産上の観点から、(3)高感度であること、(4)解像度が高いことも求められている。
加熱焼成後の樹脂膜からのアウトガスを改善するため、ノボラック樹脂と、ベンゾオキサジン化合物、カルボジイミド化合物、トリアジンチオール化合物あるいはビスマレイミド化合物を組み合わせた感光性樹脂組成物(例えば特許文献3)が例示されている。しかしその技術では耐熱性の低いノボラック樹脂が主成分であり、アウトガス低減の観点では十分ではない。
また、耐熱性の高い樹脂としてポリイミドやポリベンゾオキサゾール、あるいはこれらの前駆体とノボラック樹脂、架橋剤、ナフトキノンジアジド化合物を含む感光性樹脂組成物が提案されている(特許文献4〜6)。しかしこれら技術においてもノボラック樹脂に起因する耐熱性の低下のため、アウトガス低減は不十分である。
一方でポジ型感光性樹脂組成物の感度の向上は、一般的には原料に低分子量のノボラック樹脂を使用することで達成可能だが、この手法では露光部と未露光部との溶解性の差が小さくなり、残膜率、解像度の低下を引き起こし、低分子量成分によるアウトガスの増加や耐熱性の低下も見られる。
それに対し、分子量の大きいノボラック樹脂を使用すれば、耐熱性、解像度は改善されるものの、感度が低下してしまう。すなわち、いずれかを改良しようとすると他方が悪化するという問題を抱えている。
これまで様々な改良が試みられたにも関わらず、未だに感度、現像性、解像度、基板との接着力、残膜率、耐熱性、耐アウトガス性等のようなポジ型感光性樹脂組成物として好ましい特性がバランスされたものは開発されておらず、これに対する要求は続いている。
特開昭62−260147号公報 特開平5−94013号公報 特開2009−222923号公報 特開2005−250160号公報 特開2008−268788号公報 特開2009−198957号公報
上述の現状に鑑みて、本発明は低アウトガスを特徴とし、かつ良好な感度、解像度を有しており、その他の特性が汎用のものと変わらないポジ型感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、ポリアルケニルフェノール樹脂を含むポジ型感光性樹脂組成物の耐熱性が良好であり、さらにポリアルケニルフェノール樹脂、分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する化合物とヒドロキシ安息香酸類との反応物、およびキノンジアジド化合物を含む組成物が、フォトリソグラフィー法によるパターン形成が高感度でできると同時に、そのパターンを焼成後、低アウトガスを実現でき、かつ良好な解像度、残膜率等を有しており特性がバランスされることを見出した。
本発明は、ポリアルケニルフェノール樹脂、エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂、およびキノンジアジド化合物を含有するポジ型感光性樹脂組成物である。
すなわち、本発明は次の態様を含む。
[1](a)式(1)
Figure 2017078799
(式(1)において、R、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、式(2)
Figure 2017078799
(式(2)において、R、R、R、RおよびR10はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基または炭素数6〜12のアリール基を表す。式(2)の*は、芳香環を構成する炭素原子との結合部を表す。)
で表されるアルケニル基、炭素数1〜2のアルコキシ基または水酸基を表し、かつR、RおよびRの少なくとも1つは式(2)で表されるアルケニル基である。Qはそれぞれ独立に式−CR−で表されるアルキレン基、炭素数5〜10のシクロアルキレン基、芳香環を有する2価の有機基、脂環式縮合環を有する2価の有機基またはこれらを組み合わせた2価基であり、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基または炭素数6〜12のアリール基を表す。)
の構造を有するポリアルケニルフェノール樹脂、
(b)エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂、および
(c)キノンジアジド化合物
を含有するポジ型感光性樹脂組成物。
[2]ポリアルケニルフェノール樹脂(a)において、式(1)のQが「−CH−」すなわち式(3)
Figure 2017078799
(式(3)において、R、RおよびRは式(1)と同様である。)
である、[1]に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
[3]ポリアルケニルフェノール樹脂(a)の含有率が10〜35質量%、エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂(b)の含有率が15〜60質量%、およびキノンジアジド化合物(c)の含有率が10〜40質量%である、[1]または[2]に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
[4]式(2)で表されるアルケニル基がアリル基である、[1]〜[3]のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
[5]前記エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂が、1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する化合物とヒドロキシ安息香酸類との反応物であって、式(10)
Figure 2017078799
の構造を有する化合物である、[1]〜[4]のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
[6]前記1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する化合物がクレゾールノボラック型エポキシ樹脂である、[5]に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
[7]前記ヒドロキシ安息香酸類がジヒドロキシ安息香酸類である、[5]または[6]に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
[8](d)式(9)
Figure 2017078799
で表される繰り返し単位を含む共重合体
をさらに含有する[1]〜[7]のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
[9]ポリアルケニルフェノール樹脂(a)の含有率が10〜35質量%、エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂(b)の含有率が15〜60質量%、キノンジアジド化合物(c)の含有率が10〜40質量%、前記共重合体(d)の含有率が5〜30質量%である、[8]に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
[10]前記共重合体(d)が、4−ヒドロキシフェニルメタクリレートとマレイミド化合物との共重合体である、[8]または[9]に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
[11]前記マレイミド化合物がN−フェニルマレイミドおよびN−シクロヘキシルマレイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種である、[10]に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
[12](1)[1]〜[11]のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物を溶剤に溶かし、これを基材に塗布する塗布工程、
(2)塗布されたポジ型感光性樹脂組成物中の溶剤を除去する乾燥工程、
(3)放射線をフォトマスク越しに照射する露光工程、
(4)アルカリ現像によりパターン形成する現像工程、および
(5)100〜350℃の温度で加熱する加熱処理工程
を含む放射線リソグラフィー構造物の製造方法。
[13][12]に記載の方法を含む有機EL素子の層間絶縁膜の製造方法。
[14][12]に記載の方法を含む有機EL素子の製造方法。
本発明によれば、低アウトガスを特徴とし、かつ良好な感度、解像度を有しており、その他の特性が汎用のものと変わらないポジ型感光性樹脂組成物を提供することができる。
以下に本発明について詳細に説明する。
(a)(ポリアルケニルフェノール樹脂)
ポリアルケニルフェノール樹脂は、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキルフェノール樹脂、フェノール−ジシクロペンタジエン共重合体樹脂等の公知のフェノール樹脂の水酸基をアルケニルエーテル化し、さらにアルケニルエーテル基をクライゼン転位することにより得られる樹脂である。
本発明の感光性樹脂組成物に使用されるポリアルケニルフェノール樹脂は、式(1)の構造を有する。このような樹脂を含有することにより、得られる感光性樹脂組成物の現像特性を向上させるとともに、アウトガスの低減にも寄与することができる。特にフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ポリビニルフェノール樹脂の代替として好適に使用できる。
Figure 2017078799
(式(1)において、R1、R2およびR3はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、式(2)
Figure 2017078799
(式(2)において、R、R、R、RおよびR10はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基または炭素数6〜12のアリール基を表す。式(2)の*は、芳香環を構成する炭素原子との結合部を表す。)
で表されるアルケニル基、炭素数1〜2のアルコキシ基または水酸基を表し、かつR1、R2およびR3の少なくとも1つは式(2)で表されるアルケニル基である。Qはそれぞれ独立に式−CR−で表されるアルキレン基、炭素数5〜10のシクロアルキレン基、芳香環を有する2価の有機基、脂環式縮合環を有する2価の有機基またはこれらを組み合わせた2価基であり、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基または炭素数6〜12のアリール基を表す。)
式(1)のR1、R2およびR3は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、式(2)で表されるアルケニル基、炭素数1〜2のアルコキシ基または水酸基を表し、かつR1、R2およびR3の少なくとも1つは式(2)で表されるアルケニル基である。
式(1)のR1、R2およびR3において、炭素数1〜5のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等を挙げることができる。炭素数1〜2のアルコキシ基の具体例としてはメトキシ基、エトキシ基が挙げられる。
式(2)で表されるアルケニル基において、R、R、R、RおよびR10はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基または炭素数6〜12のアリール基を表す。炭素数1〜5のアルキル基の具体例としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等を挙げることができる。炭素数5〜10のシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基等を挙げることができる。炭素数6〜12のアリール基の具体例としては、フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等を挙げることができる。R、R、R、RおよびR10としては、好ましくは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基である。好ましい式(2)で表されるアルケニル基としては、反応性の点からアリル基、メタリル基を挙げることができ、より好ましくはアリル基である。そして、R1、R2およびR3のうち、いずれか1つがアリル基またはメタリル基であり、他の2つが水素原子であることが最も好ましい。
式(1)のQはそれぞれ独立に式−CR−で表されるアルキレン基、炭素数5〜10のシクロアルキレン基、芳香環を有する2価の有機基、脂環式縮合環を有する2価の有機基またはこれらを組み合わせた2価基である。RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基または炭素数6〜12のアリール基を表す。炭素数1〜5のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等を挙げることができる。炭素数2〜6のアルケニル基の具体例としてはビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等を挙げることができる。炭素数5〜10のシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基等を挙げることができる。炭素数6〜12のアリール基の具体例としては、フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等を挙げることできる。RおよびRは、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、共に水素原子であることが最も好ましい。
ここで、炭素数5〜10のシクロアルキレン基の具体例としては、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、メチルシクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基等を挙げることができる。芳香環を有する2価の有機基の具体例として、フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、フルオレニレン基、アントラセニレン基、キシリレン基、4,4−メチレンジフェニル基、式(4)で表される基等を挙げることができる。
Figure 2017078799
脂環式縮合環を有する2価の有機基の具体例として、ジシクロペンタジエニレン基等を挙げることができる。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられるポリアルケニルフェノール樹脂のうち、アルカリ現像性、アウトガスの点から特に好ましいポリアルケニルフェノール樹脂として、式(1)のQが−CH−である場合、すなわち式(3)で表される構造を有するものが挙げられる。
Figure 2017078799
(式(3)において、R1、R2およびR3は式(1)と同様である。)
好ましいR1、R2およびR3は、式(1)における好ましいR1、R2およびR3と同様である。
ポリアルケニルフェノール樹脂中のフェノール性水酸基は塩基性化合物の存在下イオン化し、水に溶解できるようになるため、アルカリ現像性の観点から、フェノール性水酸基が一定量以上あることが必要である。そのため、式(1)または式(3)で表される構造単位は、ポリアルケニルフェノール樹脂中50〜100モル%であることが好ましく、より好ましくは70〜100モル%であって、さらに好ましくは85〜100モル%である。式(3)の構造を含むポリアルケニルフェノール樹脂は、さらに、式(5)に示したポリアルケニルフェノール樹脂が特に好ましい。
Figure 2017078799
(式(5)において、R1、R2およびR3はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、式(2)で表されるアルケニル基、炭素数1〜2のアルコキシ基または水酸基を表し、かつR1、R2およびR3の少なくとも1つは式(2)に表されるアルケニル基である。R1’、R2’およびR3’はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を表す。x、yはポリアルケニルフェノール樹脂中の比率を表し、xは0.5〜1、yは0〜0.5でありx+y=1である。また、zは1〜3000の整数である。)
また、本発明で使用されるポリアルケニルフェノール樹脂の数平均分子量は、好ましくは500〜5000であり、より好ましくは800〜3000である。数平均分子量が500未満ではアルカリ現像性が速すぎるため、露光部と未露光部との溶解速度差が小さくなりパターンの解像度が低下し、5000を超えるとアルカリ現像性が悪くなることがある。
(ポリアルケニルフェノール樹脂の製造方法)
本発明に使用される式(1)の構造を有するポリアルケニルフェノール樹脂は、原料となるフェノール樹脂の水酸基をアルケニルエーテル化した後、クライゼン転位反応により、元の水酸基のオルト位またはパラ位にアルケニル基を転位させて得られる樹脂である。
式(1)の構造を有するポリアルケニルフェノール樹脂の原料フェノール樹脂として、式(6)の構造を有する公知のフェノール樹脂を使用することができる。
Figure 2017078799
(式(6)において、X、XおよびXはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜2のアルコキシル基または水酸基を表し、かつ水酸基に結合しているベンゼン環の炭素原子に対しオルト位またはパラ位の炭素原子と結合している置換基の少なくとも1つは水素原子である。Qはそれぞれ独立に式−CR−で表されるアルキレン基、炭素数5〜10のシクロアルキレン基、芳香環を有する2価の有機基、脂環式縮合環を有する2価の有機基またはこれらを組み合わせた2価基であり、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基または炭素数6〜12のアリール基を表す。)
式(6)のX、XおよびXにおいて、炭素数1〜5のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等を挙がることができる。炭素数1〜2のアルコキシ基の具体例としてはメトキシ基、エトキシ基が挙げられる。また、Q、RおよびRはそれぞれ式(1)のQ、RおよびRと同一である。
式(6)で表されるフェノール樹脂の具体例としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキルフェノール樹脂、フェノール−ジシクロペンタジエン共重合体樹脂等を挙げることができ、アルカリ現像性の観点からはQが−CR−で表されるアルキレン基でRおよびRが水素原子であるフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂を好ましく使用することができる。
(フェノール樹脂のアルケニルエーテル化反応)
フェノール樹脂のアルケニルエーテル化反応は、(i)塩化アリル、塩化メタリル、臭化アリル等のハロゲン化アルケニル化合物とフェノール樹脂を反応させる公知の方法、(ii)酢酸アリルのようなカルボン酸アルケニル化合物とフェノール樹脂を反応させる公知の方法の2つの方法を例示することができる。
ハロゲン化アルケニル化合物を用いたアルケニルエーテル化反応は例えば特開平2−91113号公報に記載の方法を使用することができる。また、カルボン酸アルケニル化合物とフェノール樹脂を反応させる方法は、例えば特開2011−26253号公報に記載の方法を使用することができる。本発明の感光性樹脂組成物は、長期絶縁性能が要求されることから、長期絶縁性能に悪影響を及ぼす可能性があるハロゲン化アルケニル化合物由来のハロゲン化合物が混入しない上記(ii)の方法が好ましい。
フェノール性水酸基に対するハロゲン化アルケニル化合物またはカルボン酸アルケニルの付加量は0.5〜1.0当量が好ましく、より好ましくは0.65〜0.9当量である。付加量が0.5当量未満であると、加熱硬化後のアウトガス発生量が増加する。
(ポリアルケニルエーテル樹脂のクライゼン転位反応)
目的とするポリアルケニルフェノール樹脂は、前記「フェノール樹脂のアルケニルエーテル化反応」に記載の方法により製造されたポリアルケニルエーテル樹脂を、クライゼン転位反応を行うことにより得ることができる。クライゼン転位反応は、100〜250℃の温度に加熱し、1〜20時間反応させることにより得ることができる。クライゼン転位反応は高沸点の溶剤を用いてもよく、無溶媒であってもよい。また、転位反応を促進するため、チオ硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム等の無機塩を添加してもよい。詳しくは特開平2−91113号公報に記載されている。
フェノールノボラック樹脂→アルケニルエーテル樹脂→(クライゼン転位反応)→ポリアルケニルフェノール樹脂の反応式の例を次の反応式1に示す。
Figure 2017078799
(ポリアルケニルフェノール樹脂の含有量)
感光性樹脂組成物中のポリアルケニルフェノール樹脂の含有量は、(a)ポリアルケニルフェノール樹脂、(b)エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂、その他の固形分の合計量100質量部を基準として、10〜35質量部が好ましく、より好ましくは15〜30質量部である。10質量部以上で加熱時のアウトガス低減に効果があり、35質量部以下ではアルカリ現像時のパターン形成性が良好となる。
(b)(エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂)
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂を含む。
前記アルカリ水溶液可溶性樹脂は、例えば、1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する化合物(以下、「エポキシ化合物」と表記することがある。)のエポキシ基と、ヒドロキシ安息香酸類のカルボキシル基を反応させることで得ることができる。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物において、前記アルカリ可溶性樹脂がエポキシ基を有することで、加熱時にフェノール性水酸基と反応して架橋し耐薬品性、耐熱性などが向上するという利点があり、また、フェノール性水酸基を有することでアルカリ水溶液に可溶になるという利点がある。
前記エポキシ化合物が有するエポキシ基の1つと、ヒドロキシ安息香酸類のカルボキシル基とが反応し、フェノール性水酸基を有する化合物が合成される反応の例を次の反応式2に示す。
Figure 2017078799
1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する化合物としては、例えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂等を挙げることができる。これらのエポキシ化合物は、1種類のみで用いることもできるが、2種以上を組み合わせて用いても良い。なお、これらの化合物は熱硬化型であるため、当業者の常識として、エポキシ基の有無、官能基の種類、重合度などの違いから一義的に記載することができない。ノボラック型エポキシ樹脂の構造の一例を式(11)に示す。
Figure 2017078799
フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばEPICLON(登録商標)N−770(DIC株式会社製)、jER(登録商標)−152(三菱化学株式会社製)等が挙げられる。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばEPICLON(登録商標)N−695(DIC株式会社製)、EOCN(登録商標)−102S(日本化薬株式会社製)等が挙げられる。
ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えばjER(登録商標)828、jER(登録商標)1001(三菱化学株式会社製)、YD−128(商品名、新日鉄住金化学株式会社製)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂、jER(登録商標)806(三菱化学株式会社製)、YDF−170(新日鉄住金化学株式会社製)等のビスフェノールF型エポキシ樹脂等が挙げられる。
ビフェノール型エポキシ樹脂としては、例えばjER(登録商標)YX−4000、jER(登録商標)YL−6121H(三菱化学株式会社製)等が挙げられる。
ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂としては、例えばNC−7000(商品名、日本化薬株式会社製)、EXA−4750(DIC株式会社製)等が挙げられる。
脂環式エポキシ樹脂としては、例えばEHPE(登録商標)3150(株式会社ダイセル製)等が挙げられる。
複素環式エポキシ樹脂としては、例えばTEPIC(登録商標)−L,TEPIC(登録商標)−H、TEPIC(登録商標)−S(日産化学工業株式会社製)等が挙げられる。
「ヒドロキシ安息香酸類」とは、安息香酸の2〜6位の少なくとも1つが水酸基で置換された化合物のことをいい、例えばサリチル酸、4−ヒドロキシ安息香酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−5−ニトロ安息香酸、3−ヒドロキシ−4−ニトロ安息香酸、4−ヒドロキシ−3−ニトロ安息香酸等が挙げられるが、アルカリ現像性を高める点でジヒドロキシ安息香酸類が好ましい。これらヒドロキシ安息香酸類は、1種類のみで用いることもできるが、2種以上を組み合わせて用いても良い。
前記のエポキシ化合物とヒドロキシ安息香酸類からアルカリ水溶液可溶性のフェノール基を有する化合物を得る方法は、エポキシ化合物のエポキシ基1当量に対して、ヒドロキシ安息香酸類を0.2〜1.0当量、好ましくは0.4〜0.7当量使用する。ヒドロキシ安息香酸類が0.2当量よりも少ないと十分なアルカリ溶解性が発現せず、1.0当量より大きいと副反応により分子量が増加しやすい傾向にある。
また反応を促進させるために触媒を使用しても良い。触媒の使用量は、エポキシ化合物とヒドロキシ安息香酸類からなる反応原料混合物に対して0.1〜10質量%である。反応温度は60〜150℃、反応時間は3〜30時間である。この反応で使用する触媒としては、例えばトリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムアイオダイド、トリフェニルフォスフィン、オクタン酸クロム、オクタン酸ジルコニウム等が挙げられる。
前記エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂の数平均分子量は、500〜8000の範囲であることが好ましく、1500〜5000の範囲であることがより好ましい。分子量が500より小さい場合は、アルカリ溶解性が高すぎることで感光性材料の樹脂として不適であり、分子量が8000より大きいと、塗布性および現像性に問題が出る場合がある。
感光性樹脂組成物中のエポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂の含有量は、(a)ポリアルケニルフェノール樹脂、(b)エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂、その他の固形分の合計量100質量部を基準として、15〜60質量部が好ましく、より好ましくは25〜45質量部である。15質量部以上でアルカリ現像性およびパターン形成性の向上に効果があり、60質量部以下では耐熱性が良好となる。
(d)(4−ヒドロキシフェニルメタクリレートの共重合体)
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、加熱時のパターン形状維持特性を向上させるため、式(9)
Figure 2017078799
で表される繰り返し単位を含む共重合体(以下「4−ヒドロキシフェニルメタクリレートの共重合体」ともいう。)をさらに含有することが好ましい。4−ヒドロキシフェニルメタクリレートの共重合体は、4−ヒドロキシフェニルメタクリレートと、メタクリロイル基と重合可能なモノマーとの共重合体である。前記メタクリロイル基と重合可能なモノマーは4−ヒドロキシフェニルメタクリレートと反応させることができるものであれば良い。
メタクリロイル基と重合可能なモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、エチレングリコール(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、スチレン、無水マレイン酸、N−フェニルマレイミド、N−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等が挙げられるが、耐熱性向上の観点からマレイミド化合物が好ましく、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドがより好ましい。
前記4−ヒドロキシフェニルメタクリレートの共重合体は、4−ヒドロキシフェニルメタクリレートおよびメタクリロイル基と重合可能なモノマーを反応開始剤存在下で重合反応を行うことにより得ることができる。
反応開始剤としては過酸化ベンゾイル、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシ−ベンゾエート、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル等が挙げられる。これらは1種を単独で使用しても良いし、2種以上を組み合わせて使用しても良い。
この際、得られる共重合体の分子量を調整するためにα−メチルスチレンダイマー、チオール化合物、RAFT剤等を使用しても良い。
前記4−ヒドロキシフェニルメタクリレートの共重合体の数平均分子量は、5000〜30000の範囲であることが好ましく、8000〜15000の範囲であることがより好ましい。分子量が5000より小さいと、加熱時のパターン形状維持ができない場合があり、分子量が30000より大きいと、現像性に問題が出る場合がある。
感光性樹脂組成物中の4−ヒドロキシフェニルメタクリレートの共重合体の含有量は、(a)ポリアルケニルフェノール樹脂、(b)エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂、(d)4−ヒドロキシフェニルメタクリレートの共重合体、その他の固形分の合計量100質量部を基準として、5〜30質量部が好ましく、より好ましくは10〜20質量部である。5質量部以上で加熱時のパターン形状維持に効果があり、30質量部以下では耐熱性が良好となる。
(c)(キノンジアジド化合物)
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、感放射線化合物としてキノンジアジド化合物を含有する。キノンジアジド化合物としては、ポリヒドロキシ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステルで結合したもの、ポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がスルホンアミド結合したもの、ポリヒドロキシポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合および/またはスルホンアミド結合したもの等が挙げられる。露光部と未露光部のコントラストの観点から、これらポリヒドロキシ化合物やポリアミノ化合物の官能基全体の50モル%以上がキノンジアジドで置換されていることが好ましい。このようなキノンジアジド化合物を用いることで、一般的な紫外線である水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)に感光するポジ型の感光性樹脂組成物を得ることができる。
ポリヒドロキシ化合物としては、Bis−Z、BisP−EZ、TekP−4HBPA、TrisP−HAP、TrisP−PA、TrisP−SA、TrisOCR−PA、BisOCHP−Z、BisP−MZ、BisP−PZ、BisP−IPZ、BisOCP−IPZ、BisP−CP、BisRS−2P、BisRS−3P、BisP−OCHP、メチレントリス−FR−CR、BisRS−26X、DML−MBPC、DML−MBOC、DML−OCHP、DML−PCHP、DML−PC、DML−PTBP、DML−34X、DML−EP、DML−POP、ジメチロール−BisOC−P、DML−PFP、DML−PSBP、DML−MTrisPC、TriML−P、TriML−35XL、TML−BP、TML−HQ、TML−pp−BPF、TML−BPA、TMOM−BP、HML−TPPHBA、HML−TPHAP(以上、商品名、本州化学工業株式会社製)、BIR−OC、BIP−PC、BIR−PC、BIR−PTBP、BIR−PCHP、BIP−BIOC−F、4PC、BIR−BIPC−F、TEP−BIP−A、46DMOC、46DMOEP、TM−BIP−A(以上、商品名、旭有機材工業株式会社製)、2,6−ジメトキシメチル−4−t−ブチルフェノール、2,6−ジメトキシメチル−p−クレゾール、2,6−ジアセトキシメチル−p−クレゾール、ナフトール、テトラヒドロキシベンゾフェノン、没食子酸メチルエステル、ビスフェノールA、ビスフェノールE、メチレンビスフェノール、BisP−AP(商品名、本州化学工業株式会社製)等が挙げられるが、これらに限定されない。
キノンジアジド化合物の具体例としては、上記ポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルまたは1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルが挙げられる。
キノンジアジド化合物は紫外光等が露光されると下記反応式3に示された反応を経てカルボキシル基を生成する。カルボキシル基が生成することにより、露光された部分(皮膜)がアルカリ溶液に対して溶解できるようになり、アルカリ現像性が発現する。
Figure 2017078799
感光性樹脂組成物中のキノンジアジド化合物の含有量は、使用するキノンジアジド化合物により異なるが、(a)ポリアルケニルフェノール樹脂、(b)エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂、(d)キノンジアジド化合物、その他の固形分の合計量100質量部を基準として、10〜40質量部が好ましく、より好ましくは15〜30質量部である。10質量部以上であるとアルカリ現像性が良好である。また、30質量部以下では加熱減少率が大きくなりにくい。
(e)(溶剤)
本発明の感光性樹脂組成物は、溶剤に溶解されて溶液状態で用いられる。例えば、ポリアルケニルフェノール樹脂、エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂、所望により、4−ヒドロキシフェニルメタクリレートの共重合体、ヒドロキシポリスチレン樹脂誘導体を溶剤に溶解し、この溶液に、キノンジアジド化合物、必要に応じて熱硬化剤、界面活性剤または染料や顔料等の着色剤を一定の割合で混合することにより、溶液状態の感光性樹脂組成物を調製することができる。
また、感度、解像度向上のために、耐熱性等を損なわない範囲でフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、カルボン酸含有アクリルポリマー、フェノール基含有アクリルポリマー、カルボン酸含有シリコーン樹脂、フェノール基含有シリコーン樹脂、フェノール基含有エポキシ樹脂、ポリベンゾオキサゾール前駆体、ポリイミド前駆体、フェノール基含有ポリイミド等のようなアルカリ可溶性樹脂を加えても良い。
ここで市販のノボラック樹脂は、一般にフェノール単位が2個縮合した二核体、3個縮合した三核体等の低分子量成分が含有されている。このような低分子量成分中には、スカムの原因となったりパターン形状を劣化させる場合がある。ノボラックがこれら低分子量成分を多く含む場合、適当な操作により除去し、二核体、三核体の含有量を減らした樹脂を用いても良い。
ノボラック樹脂から低分子量成分を除去する処理としては以下のような方法を用いることができる。
(1)抽出法
ノボラック樹脂を細かく粉砕し、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのような有機溶媒、あるいはメタノール、エタノールのような有機溶媒と水との混合液、あるいは水とともに一定の温度で撹拌し低分子量成分を抽出する。
(2)再沈殿法
ノボラック樹脂をメタノール、エタノール、アセトン、エチルセロソルブ等の有機溶媒に溶解する。次いで、このノボラック溶液に水、石油エーテル、ヘキサン等の貧溶媒を滴下するか、もしくはノボラック溶液を前記貧溶媒中に滴下してノボラック樹脂を析出させて分離し、乾燥する。
(3)分液法
ノボラック樹脂をメタノール、エタノール、アセトン、エチルセロソルブ等の水と混和する有機溶媒とエチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の水と混和しない有機溶媒との混合溶媒に溶解し、水を滴下して二層分離させ、有機層を分離し、濃縮する。
また、本発明のポジ型感光性樹脂組成物には、得られる感光性樹脂組成物の現像特性を向上させるとともに、アウトガスの低減にも寄与することができるため、式(7)の構造単位を有する樹脂(以下「ヒドロキシポリスチレン樹脂誘導体」ともいう。)を用いても良い。
Figure 2017078799
(式(7)においてR11は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を表し、mは1〜4、nは1〜4を表し、m+nは2〜5の範囲内である。R12は水素原子、メチル基、エチル基およびプロピル基からなる群から選ばれた原子または1つの基を表す。)
アルカリ現像性、アウトガスの点から、式(7)で表される構造単位および式(8)で表される構造単位を有する共重合体であることが好ましい。
Figure 2017078799
(式(8)においてR13は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を表し、pは1〜5を表す。)
式(7)で表される構造単位は、例えば、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシスチレン、p−イソプロペニルフェノール、m−イソプロペニルフェノール、o−イソプロペニルフェノール等のフェノール性水酸基を有する芳香族ビニル化合物のうち、単独または2種類以上を公知の方法で重合して得られた重合体または共重合体の一部に、公知の方法でホルムアルデヒドを反応させたり、さらにアルコールと反応させることにより得られる。
フェノール性水酸基を有する芳香族ビニル化合物には、p−ヒドロキシスチレンおよび/またはm−ヒドロキシスチレンが好ましく用いられる。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物を溶解するための溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のジエチレングリコール類、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類が挙げられる。これらの溶剤は単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせても構わない。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、任意成分として、熱ラジカル発生剤を熱硬化剤として使用することができる。好ましい熱ラジカル発生剤としては、有機過酸化物を挙げることができ、具体的にはジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の10時間半減期温度が100〜170℃の有機過酸化物等を挙げることができる。
熱硬化剤の好ましい含有量は、ポリアルケニルフェノール樹脂、エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂、その他の固形分の合計量100質量部を基準として、0.1〜5質量部が好ましく、より好ましくは0.5〜3質量部である。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、さらに任意成分として、例えば塗布性を向上させるため、あるいは塗膜の現像性を向上させるために、界面活性剤を含有することができる。
このような界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアリールエーテル類;ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレート等のポリオキシエチレンジアルキルエステル類等のノニオン系界面活性剤;メガファック(登録商標)F−251、同F−281、同F−430、同F−444、同R−40、同F−553、同F−554、同F−555、同F−556、同F−557、同F−558(以上、商品名、DIC株式会社製)、サーフロン(登録商標)S−242、同S−243、同S−420、同S−611(以上、商品名、ACGセイミケミカル株式会社製)等のフッ素系界面活性剤;オルガノシロキサンポリマーKP323、KP326、KP341(以上、商品名、信越化学工業株式会社製)等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上用いることもできる。このような界面活性剤は、ポリアルケニルフェノール樹脂、エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂、その他の固形分の合計量100質量部を基準として、2質量部以下、好ましくは1質量部以下の量で配合される。
さらに本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、任意成分として、着色材を含有することができる。このような着色材は、染料、有機顔料、無機顔料が挙げられるが、目的に合わせて用いることができる。
染料の具体例としてはアゾ系染料、ベンゾキノン系染料、ナフトキノン系染料、アントラキノン系染料、シアニン系染料、スクアリリウム系染料、クロコニウム系染料、メロシアニン系染料、スチルベン系染料、ジフェニルメタン系染料、トリフェニルメタン系染料、フルオラン系染料、スピロピラン系染料、フタロシアニン系染料、インジゴ系染料、フルギド系染料、ニッケル錯体系染料、およびアズレン系染料等が挙げられる。
顔料としてはカーボンブラック、カーボンナノチューブ、アセチレンブラック、黒鉛、鉄黒、アニリンブラック、チタンブラック等の黒色顔料やC.I.ピグメントイエロー20,24,86,93,109,110,117,125,137,138,147,148,153,154,166、C.I.ピグメントオレンジ36,43,51,55,59,61、C.I.ピグメントレッド9,97,122,123,149,168,177,180,192,215,216,217,220,223,224,226,227,228,240、C.I.ピグメントバイオレット19,23,29,30,37,40,50、C.I.ピグメントブルー15,15:1,15:4,22,60,64、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントブラウン23,25,26等を挙げることができる。
(調製方法)
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、前記の(a)ポリアルケニルフェノール樹脂、(b)エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂、(c)キノンジアジド化合物および必要に応じてその他の成分を前記の溶剤に溶解または分散して混合することにより調製され、その使用目的により、適宜の固形分濃度を採用することができるが、例えば、固形分濃度10〜60質量%とすることができる。また上記のように調製された組成物液は、通常、使用前にろ過される。ろ過の手段としては、例えば孔径0.05〜1.0μmのミリポアフィルター等が挙げられる。
このように調製された本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、長期間の貯蔵安定性にも優れている。
(パターン形成・硬化方法)
本発明のポジ型感光性樹脂組成物を放射線リソグラフィー用に使用する場合、まず、本発明のポジ型感光性樹脂組成物を溶剤に溶かしたものを基板表面に塗布し、加熱等の手段により溶剤を乾燥等によって除去して、塗膜を形成することができる。基板表面へのポジ型感光性樹脂組成物の塗布方法は特に限定されず、例えばスプレー法、ロールコート法、スリット法、回転塗布法等の各種の方法を採用することができる。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物を基板表面に塗布した後、通常、加熱(プリベーク)により溶剤を乾燥して塗膜とする。加熱条件は各成分の種類、配合割合等によっても異なるが、通常70〜130℃で、所定時間は例えばホットプレート上なら1〜20分間、オーブン中では3〜60分間加熱処理をすることによって塗膜を得ることができる。
次にプリベークされた塗膜に所定パターンのマスクを介して放射線(例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、ガンマ線、シンクロトロン放射線等)等を照射(露光工程)した後、現像液により現像し、不要な部分を除去して所定パターン状塗膜を形成する(現像工程)。本発明のポジ型感光性樹脂組成物にとって好ましい放射線は、ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルをポジ型感光性化合物として好ましく使用するため、250〜450nmの波長を有する紫外線〜可視光線である。現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類;エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一級アミン類;ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の第二級アミン類;トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三級アミン類;ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩;ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノナン等の環状アミン類等のアルカリ類の水溶液を用いることができる。また、上記アルカリ水溶液に、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶媒、または界面活性剤等を適当量添加した水溶液を現像液として使用することもできる。現像時間は通常30〜180秒間であり、また現像の方法は液盛り法、シャワー法、ディッピング法等のいずれでも良い。現像後、流水洗浄を30〜90秒間行い、不要な部分を除去し、圧縮空気や圧縮窒素で風乾させることによって、パターンが形成される。その後このパターンを、ホットプレート、オーブン等の加熱装置により、所定温度は例えば100〜350℃で、20〜200分間加熱処理をすることによって塗膜を得ることができるが、温度を段階的に上げても構わない(加熱処理工程)。
上記方法で作製された本発明のポジ型感光性樹脂組成物を用いた放射線リソグラフィー構造物は、さらに350〜450℃の条件で焼成することにより揮発成分を除去し、5%質量減少時の温度が高い放射線リソグラフィー構造物としてもよい。焼成温度が450℃以下では放射線リソグラフィー構造物が熱劣化しにくい。焼成の雰囲気は空気中あるいは窒素等の不活性ガス雰囲気下どちらでもよい。また、焼成時間は焼成温度にもよるが5〜60分が好ましく、より好ましくは10〜40分である。焼成時間が5分未満では効果が見られない場合があり、60分を超えると生産性が低下する場合がある。
本発明は、また、(1)前記ポジ型感光性樹脂組成物を溶剤に溶かし、これを基材に塗布する塗布工程、(2)塗布されたポジ型感光性樹脂組成物中の溶剤を除去する乾燥工程、(3)放射線をフォトマスク越しに照射する露光工程、(4)アルカリ現像によりパターン形成する現像工程、および(5)100〜350℃の温度で加熱する加熱処理工程を含む放射線リソグラフィー構造物の製造方法である。この方法により、放射線リソグラフィー構造物を製造することができる。
本発明は、また、前記方法を含む有機EL素子の層間絶縁膜の製造方法である。すなわち、本発明のポジ型感光性樹脂組成物は有機EL素子の層間絶縁膜を製造するために使用することができる。
本発明は、また、前記方法を含む有機EL素子の製造方法である。すなわち、本発明のポジ型感光性樹脂組成物は有機EL素子を製造するために使用することができる。
以下、実施例および比較例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されない。
(1)樹脂合成
[製造例1]ポリアリルフェノール樹脂の製造
1000mLの3つ口型フラスコに、炭酸カリウム(日本曹達株式会社製)201g(1.45mol)を純水100gに溶解した溶液、フェノールノボラック樹脂「ショウノール(登録商標)BRN−5834Y」(昭和電工株式会社製)100.0g、イソプロピルアルコール(和光純薬工業株式会社製)16gを仕込み、反応器を窒素置換し85℃に加熱した。窒素気流下、酢酸アリル(昭和電工株式会社製)84g(0.84mol)、50%含水5%−Pd/C−STDタイプ(金属パラジウムを活性炭中に5質量%の含有量で分散され、かつ前記金属パラジウムが分散された活性炭を50質量%となるよう水を配合して安定化したアリル化反応の触媒、エヌ・イーケムキャット株式会社製)0.40g(パラジウム:0.188mmol)およびトリフェニルホスフィン(前記パラジウムを含有したアリル化反応触媒の活性化剤、北興化学工業株式会社製)2.45g(9.4mmol)を入れ、窒素雰囲気中、105℃に昇温して4時間反応させた後、酢酸アリル14g(0.14mol)を追添し、1H−NMRでアリルエーテル基の生成を確認しながら加熱を10時間継続した。その後撹拌を停止し、静置することで有機層と水層の二層に分離した。析出している塩が溶解するまで、純水(200g)を添加した後、トルエン200gを加え、80℃以上の温度に保持して白色沈殿が析出していないことを確認した後、Pd/Cを濾過(1μmのメンブレンフィルター(アドバンテック社製KST−142−JAを用いて加圧(0.3MPa))により回収した。この濾滓をトルエン100gで洗浄するとともに、水層を分離した。有機層を水200gで2度洗浄し、水層が中性であることを確認した。有機層を分離後、減圧下、濃縮し、褐色油状物のフェノールノボラック型のポリアリルエーテル樹脂を得た。
つづいてフェノールノボラック型のポリアリルエーテル樹脂125gを、メカニカルスターラーをセットした500mLのフラスコに入れ、γ−ブチロラクトン(和光純薬工業株式会社製)130gで希釈した。300rpmで攪拌しながら170℃まで昇温し、1H−NMRでアリルエーテル基の減少を確認しながら30時間クライゼン転位反応させた。反応後、溶液を室温に戻しγ−ブチロラクトンで固形分20質量%に希釈し、フェノールノボラック型のポリアリルフェノール樹脂液を得た(樹脂液A)。このポリアリルフェノール樹脂の固形分の水酸基当量は132、数平均分子量は1100、重量平均分子量は9900であった。
この樹脂は式(5)において、R1、R2およびR3のうち、1個がアリル基で他は水素原子、R1’、R2’およびR3’が水素原子であり、xが0.85、yが0.15を示す。
[製造例2]エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂の製造
300mLの3つ口型フラスコに溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(株式会社ダイセル製)60g、1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する化合物としてEPICLON(登録商標)N−695(DIC株式会社製クレゾールノボラック型エポキシ樹脂)を42g(0.2(0.2当量)仕込み、窒素雰囲気下、60℃で溶解させた。そこへヒドロキシ安息香酸類として3,5−ジヒドロキシ安息香酸(和光純薬工業株式会社製)を15.5g(0.10mol)、反応触媒としてトリフェニルホスフィン(北興化学工業株式会社製)を0.2g(0.76mmol)追加し、110℃で12時間反応させた。反応溶液を室温に戻し、γ−ブチロラクトンで固形分20質量%に希釈し、溶液をろ過して260g回収した(樹脂液B)。数平均分子量は2400、重量平均分子量は5600であった。
[製造例3]4−ヒドロキシフェニルメタクリレートの共重合体の製造
100mLの3つ口型フラスコに4−ヒドロキシフェニルメタクリレート(昭和電工株式会社製「PQMA」)12.8g(0.075mol)、N−フェニルマレイミド(株式会社日本触媒製)6g(0.035mol)、N−シクロヘキシルマレイミド(株式会社日本触媒製)6g(0.034mol)、溶剤としてジメチルホルムアミド50gを入れ、窒素雰囲気下で完全に溶解させた。次に重合開始剤としてV−601(和光純薬工業株式会社製)0.26g、RAFT剤としてS−ドデシル−S′−(α,α′−ジメチル−α″−酢酸)トリチオカルボナート(シグマアルドリッチ製)0.43gを加え、85℃に昇温し3時間反応させた。室温まで冷却した反応溶液を3000gのトルエン中に滴下し、ポリマーを沈殿させた。沈殿したポリマーをろ過により回収し、60℃で3時間真空乾燥し乳白色の紛体を19g回収した。これをγ−ブチロラクトンに溶解し、固形分20質量%の樹脂液を得た(樹脂液C)。数平均分子量は10000、重量平均分子量は24000であった。
[製造例4]ヒドロキシポリスチレン樹脂誘導体の製造
500mLのナス型フラスコに水酸化ナトリウム10.8g(0.27mol)を純水100gで溶解させた。次にポリビニルフェノールであるマルカリンカーH−2P(丸善石油株式会社製)を17.8g添加し完全に溶解させた。続いて20〜25℃で36〜38質量%のホルムアルデヒド水溶液(和光純薬工業株式会社製)92gを2時間かけて滴下した。その後20〜25℃で24時間撹拌した。これに硫酸(和光純薬工業株式会社製)13.3gと純水100gを滴下しながら加えて中和を行い、固体を析出させた。固体を水洗後、ろ過して35℃で12時間真空乾燥し乳白色の紛体を27g回収した。これをγ−ブチロラクトン(和光純薬工業株式会社製)に溶解し固形分20質量%の樹脂液を得た(樹脂液D)。数平均分子量は5600、重量平均分子量は36000であった。
この樹脂は式(7)において、R11、R12が水素であり、mが1、nが1である構造である。
(2)ポジ型感光性樹脂組成物の調製および評価
実施例1
製造例1および2にて得られた、樹脂液A6.25質量部、樹脂液B13.75質量部を混合、溶解し、キノンジアジド化合物としてTS−200A(東洋合成工業株式会社製、α,α,α−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼンの1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル)を1質量部加え、さらに混合を行った。溶解を目視で確認した後、孔径0.45μmのミリポアフィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
実施例2
樹脂液A5質量部、樹脂液B12.5質量部、および製造例3にて得られた樹脂液C2.5質量部に変更した以外は実施例1と同様にポジ型感光性樹脂組成物を調整した。
実施例3
樹脂液A5質量部、樹脂液B12.5質量部、および製造例4にて得られた樹脂液D2.5質量部に変更した以外は実施例1と同様にポジ型感光性樹脂組成物を調整した。
実施例4
ノボラックフェノール樹脂BRM−595M(昭和電工株式会社製)を、再沈殿法にて低分子量成分を除去したものをγ−ブチロラクトンで固形分質量20%に調整した(樹脂液E)。
樹脂液A5質量部、樹脂液B10質量部、樹脂液C3.75質量部、樹脂液E1.25質量部に変更した以外は実施例1と同様にポジ型感光性樹脂組成物を調整した。
実施例5
樹脂液A5質量部、樹脂液B10質量部、樹脂液C2.5質量部、樹脂液D1.25質量部、樹脂液E1.25質量部に変更した以外は実施例1と同様にポジ型感光性樹脂組成物を調整した。
実施例6
樹脂液A6.25質量部、樹脂液B3.75質量部、樹脂液C3.75質量部、樹脂液D3.75質量部、樹脂液E2.5質量部に変更した以外は実施例1と同様にポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
実施例7
樹脂液A5質量部、樹脂液B10質量部、樹脂液C2.5質量部、樹脂液D2.5質量部に変更した以外は実施例1と同様にポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
比較例1
樹脂液Aの代わりに、γ−ブチロラクトンで固形分質量20%に調整したクレゾールノボラック樹脂TRR5030G(旭有機材工業株式会社製)の樹脂液Fを用いた以外は実施例1と同様にポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
比較例2
樹脂液Bを使用せず、樹脂液A7.5質量部、樹脂液C7.5質量部、樹脂液D3.75質量部、樹脂液E1.25質量部を用いた以外は実施例1と同様にポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
比較例3
樹脂液Bの代わりに、前記樹脂液Fを用いた以外は実施例1と同様にポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
比較例4
樹脂液F20質量部を使用した以外は実施例1と同様にポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
比較例5
樹脂液E5質量部、樹脂液F12.5質量部、γ−ブチロラクトンで固形分質量20%に調整したマルカリンカーH−2P(丸善石油株式会社製ポリパラビニルフェノール)の樹脂液G2.5質量部を使用した以外は実施例1と同様にポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
各実施例および各比較例で調製したポジ型感光性樹脂組成物について、アルカリ現像性、パターン形成性、パターン直線性、形状維持性、およびアウトガスを評価した。結果を表1に示す。評価方法は下記の通りである。
[アルカリ現像性、パターン形成性、パターン直線性]
ガラス基板(大きさ100mm×100mm×1mm)に実施例1〜6、比較例1〜5のポジ型感光性樹脂組成物を乾燥膜厚が約2μmになるようにスピンコートし、120℃で80秒溶剤を乾燥した。さらに超高圧水銀ランプを組み込んだ露光装置(商品名マルチライトML−251A/B、ウシオ電機株式会社製)で石英製のフォトマスクを介して100mJ/cm2露光した。露光量は紫外線積算光量計(商品名UIT−150、受光部UVD−S365、ウシオ電機株式会社製)を用いて測定した。露光した塗膜は、スピン現像装置(AD−1200、滝沢産業株式会社製)を用い2.38%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液で60秒間アルカリ現像を行ない、アルカリ現像性の評価を行った。光学顕微鏡(VH−Z250、株式会社キーエンス製)を用いた観察で、アルカリ現像後の残渣がない場合を○、残渣があった場合を×として判定した。
また、パターン形成性の評価はアルカリ現像後のパターンの線幅測定により行った。光学顕微鏡(VH−Z250、株式会社キーエンス製)を用い、フォトマスクのライン&スペースのパターンの線幅がそれぞれ10μmである箇所を確認することにより行った。アルカリ現像後のパターンのライン&スペースのパターンの線幅が1:1となっていれば○、ライン部の線幅が±10%以内のものを△、それ以外を×としてパターン形成性の評価を行った。
パターンの直線性の評価は、パターンがほぼ直線状となっているものを○、やや波打っているものを△、それ以外を×とした。
[形状維持性]
上記と同様にパターンを形成後、ガラス基板を150℃に温めたホットプレート上に置いて30分経過後、パターン形状と線幅の変化を触針式段差計(SURFCOM130A、株式会社東京精密)を用いて評価した。加熱によりどちらも変化のないものを○、パターン形状が丸みを帯びるものを△、それ以外を×として判定した。
[アウトガス]
実施例1〜6、比較例1〜5のポジ型感光性樹脂組成物をアルミ板にスポイトの滴下により塗布し、100℃で30分乾燥し、厚み10〜20μmの塗膜とした。さらに、空気中130℃で30分乾燥後、窒素下250℃で60分硬化した。その塗膜を用い、示差熱重量同時測定装置TG/DTA7000(株式会社日立ハイテクサイエンス製)を使用して窒素雰囲気下、室温から10℃/分で昇温し300℃で30分加熱した時の加熱減少量をアウトガスとして測定した。昇温前からの質量減少が4%未満だったものを○とし、4%以上8%未満を△とし、8%以上のものを×として判定した。
Figure 2017078799
本発明の感光性樹脂組成物は、ポジ型放射線リソグラフィーに好適に利用することができる。特に、有機電界発光素子等の絶縁膜の形成に好適に利用することができる。

Claims (14)

  1. (a)式(1)
    Figure 2017078799
    (式(1)において、R、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、式(2)
    Figure 2017078799
    (式(2)において、R、R、R、RおよびR10はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基または炭素数6〜12のアリール基を表す。式(2)の*は、芳香環を構成する炭素原子との結合部を表す。)
    で表されるアルケニル基、炭素数1〜2のアルコキシ基または水酸基を表し、かつR、RおよびRの少なくとも1つは式(2)で表されるアルケニル基である。Qはそれぞれ独立に式−CR−で表されるアルキレン基、炭素数5〜10のシクロアルキレン基、芳香環を有する2価の有機基、脂環式縮合環を有する2価の有機基またはこれらを組み合わせた2価基であり、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基または炭素数6〜12のアリール基を表す。)
    の構造を有するポリアルケニルフェノール樹脂、
    (b)エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂、および
    (c)キノンジアジド化合物
    を含有するポジ型感光性樹脂組成物。
  2. ポリアルケニルフェノール樹脂(a)において、式(1)のQが「−CH−」すなわち式(3)
    Figure 2017078799
    (式(3)において、R、RおよびRは式(1)と同様である。)
    である、請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  3. ポリアルケニルフェノール樹脂(a)の含有率が10〜35質量%、エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂(b)の含有率が15〜60質量%、およびキノンジアジド化合物(c)の含有率が10〜40質量%である、請求項1または2に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  4. 式(2)で表されるアルケニル基がアリル基である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  5. 前記エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂が、1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する化合物とヒドロキシ安息香酸類との反応物であって、式(10)
    Figure 2017078799
    の構造を有する化合物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  6. 前記1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する化合物がクレゾールノボラック型エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項5に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  7. 前記ヒドロキシ安息香酸類がジヒドロキシ安息香酸類であることを特徴とする請求項5または6に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  8. (d)式(9)
    Figure 2017078799
    で表される繰り返し単位を含む共重合体
    をさらに含有する請求項1〜7のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  9. ポリアルケニルフェノール樹脂(a)の含有率が10〜35質量%、エポキシ基とフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂(b)の含有率が15〜60質量%、キノンジアジド化合物(c)の含有率が10〜40質量%、前記共重合体(d)の含有率が5〜30質量%である、請求項8に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  10. 前記共重合体(d)が、4−ヒドロキシフェニルメタクリレートとマレイミド化合物との共重合体である、請求項8または9に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  11. 前記マレイミド化合物がN−フェニルマレイミドおよびN−シクロヘキシルマレイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項10に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  12. (1)請求項1〜9のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を溶剤に溶かし、これを基材に塗布する塗布工程、
    (2)塗布されたポジ型感光性樹脂組成物中の溶剤を除去する乾燥工程、
    (3)放射線をフォトマスク越しに照射する露光工程、
    (4)アルカリ現像によりパターン形成する現像工程、および
    (5)100〜350℃の温度で加熱する加熱処理工程
    を含む放射線リソグラフィー構造物の製造方法。
  13. 請求項12に記載の方法を含む有機EL素子の層間絶縁膜の製造方法。
  14. 請求項12に記載の方法を含む有機EL素子の製造方法。
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