JP2017077705A - 液体供給装置および液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体供給装置における液体の漏洩を抑制できる技術を提供する。【解決手段】液体供給装置は、液体収容部60と、大気導入部56と、液体注入口53と、液体供給口62と、を有する液体収容体21と、液体収容体21と液体噴射ヘッド33との間における液体の供給流路を構成する液体流路部22と、を備える。大気導入部56は、液体収容部60からの液体の流出を規制する液体流出規制部57を有する。液体注入口53には、封止部材55が着脱可能に取り付けられている。液体流路部22は、供給流路を開閉可能な流路弁24を有する。封止部材55は、液体収容部60の内部の圧力が所定の圧力に達するまで、液体注入口53の封止状態を維持するように構成されている。所定の圧力は、供給流路からの液体の漏洩が生じうる最小の圧力である限界圧力以上の圧力である。【選択図】図5
Description
本発明は、液体供給装置および液体噴射装置に関する。
液体噴射装置の一態様としては、印刷用紙にインクを吐出して画像を形成するインクジェットプリンター(以下、単に「プリンター」とも呼ぶ。)が知られている。プリンターでは、通常、液体供給装置の一態様に相当するインクの供給機構によって、液体収容体の一態様であるインクタンクから液体噴射ヘッドである印刷ヘッドにインクが供給される。プリンターには、インクタンクに、インクを補充するための注入口が設けられているものがある。
従来から、そうしたプリンターでは、インクタンクにインクが収容されている状態で運搬された場合などに、インクタンクや、インク流路などから外部にインクが漏洩してしまうという課題があった。こうした課題に対して、例えば、下記の特許文献1の技術では、インクタンクユニットが印刷ヘッドより上方に位置する配置姿勢にあるときに、印刷ヘッドに接続されているホースを閉塞させることによって、印刷ヘッドのノズルからのインクの漏洩を抑制している。また、下記の特許文献2の技術では、インクタンクの大気導入口にインクの漏洩を防止するためのキャップ部材が取り付けられている。
しかし、そのようにインクの流路を封止した状態で、プリンターを著しく標高が高い場所や、著しく温度が高い場所に運搬すると、インクの流路内の大気が膨張し、インクを外部に押し出そうとする力が生じてしてしまう場合がある。本願発明の発明者は、そのような場合には、上記の特許文献1,2の技術であっても、十分にインクの漏洩が抑制できない可能性があることを見出した。このように、プリンターにおけるインクの漏洩を抑制するための技術については依然として改良の余地がある。
本発明は、プリンターに限らず、少なくとも、液体供給装置や、当該液体供給装置を備えている液体噴射装置における上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
[1]本発明の第一形態によれば、液体供給装置が提供される。この液体供給装置は、液体収容体と、液体流路部と、を備えてよい。前記液体収容体は、液体収容部と、大気導入部と、液体注入口と、液体供給口と、を有してよい。前記液体収容部は、液体噴射ヘッドに供給される液体を収容可能であってよい。前記大気導入部は、前記液体収容部に大気を導入可能であってよい。前記液体注入口は、前記液体収容部に前記液体を注入可能であってよい。前記液体供給口は、前記液体収容部から前記液体噴射ヘッドへと前記液体を流出させてよい。前記液体流路部は、前記液体収容体と前記液体噴射ヘッドとの間における前記液体の供給流路を構成してよい。前記大気導入部は、前記液体収容部からの前記液体の流出を規制する液体流出規制部を有してよい。前記液体注入口には、前記液体注入口を封止する封止部材が着脱可能に取り付けられてよい。前記液体流路部は、前記供給流路を開閉可能な流路弁を有してよい。前記封止部材は、前記液体収容部の内部の圧力が所定の圧力に達するまで、前記液体注入口の封止状態を維持するように構成されてよい。前記所定の圧力は、前記供給流路からの前記液体の漏洩が生じうる最小の圧力である限界圧力以上の圧力であってよい。この形態の液体供給装置によれば、液体流出規制部や、封止部材、流路弁によって、大気導入部や液体注入口、液体流路部などからの液体の漏洩が抑制される。特に、液体供給装置が、液体収容部に収容されている液体の圧力が供給流路における限界圧力より高まってしまう配置状態におかれた場合であっても、封止部材が液体注入口から脱落してしまうことが抑制されるため、液体の漏洩がさらに抑制される。
[2]上記形態の液体供給装置において、前記限界圧力は、20kPaであり、前記封止部材は、少なくとも、前記液体収容部の内部の圧力が20kPaに達するまで、前記液体注入口の封止状態を維持するように、前記液体注入口に取り付けられてよい。この形態の液体供給装置によれば、液体収容部内の圧力が20kPaまで高まっても、液体注入口から封止部材が脱落してしまうことが抑制される。
[3]上記形態の液体供給装置において、前記封止部材は、ネジ式によって前記液体注入口に取り付けられてよい。この形態の液体供給装置によれば、液体注入口からの封止部材の脱落がさらに抑制される。
[4]上記形態の液体供給装置において、前記液体流出規制部は、前記大気が内部を流通することを許容し、前記液体が内部を流通することを規制する部材によって構成されてよい。この形態の液体供給装置によれば、簡易な構成によって、大気導入部における大気の流通性を確保しつつ、大気導入部からの液体の漏洩を抑制することができる。
[5]上記形態の液体供給装置において、前記液体流路部は、前記液体が流通可能な複数の配管部材と、前記配管部材同士を接続する継手部材と、を含み、前記継手部材と前記配管部材とは、少なくとも前記限界圧力まで、互いの接続が解除されないように構成されてよい。この形態の液体供給装置によれば、継手部材における液体の漏洩が抑制される。
[6]上記形態の液体供給装置において、前記液体流路部は、前記液体噴射ヘッドの前段において前記液体を貯留可能な液体貯留室を含み、前記流路弁は、前記液体貯留室の入口に設けられてよい。この形態の液体供給装置によれば、液体の供給先である液体噴射ヘッドからの液体の漏洩が抑制される。
[7]上記形態の液体供給装置において、前記流路弁は、前記液体貯留室が所定の負圧になったときに開き、前記所定の負圧よりも高い圧力のときに閉じてよい。この形態の液体供給装置によれば、液体噴射ヘッドに余分な液体が流入してしまうことが抑制され、液体噴射ヘッドからの液体の漏洩がさらに抑制される。
[8]本発明の第二形態によれば、液体噴射装置が提供される。この液体噴射装置は、上記のいずれかの形態の液体供給装置と、前記液体噴射ヘッドと、を備えてよい。この形態の液体供給装置によれば、内部における液体の圧力が著しく高くなってしまう環境下や配置状態におかれた場合であっても、液体の外部への漏洩が抑制される。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
本発明は、液体供給装置または液体噴射装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、液体供給装置に用いられる液体収容体や、液体供給装置または液体噴射装置、液体収容体における液体封止構造、液体流路の封止方法、液体供給装置または液体噴射装置における液体の流路構造等の形態で実現することができる。
A.第1実施形態:
[インクジェットプリンターの構成]
図1,図2を参照して、本発明の第1実施形態におけるインクジェットプリンター10(以下、単に「プリンター10」と呼ぶ。)の構成を説明する。図1は、プリンター10の構成を示す概略斜視図である。図1には、プリンター10が想定されている通常の使用状態にあるときの配置姿勢(以下、「通常姿勢」とも呼ぶ。)における重力方向を示す矢印Gが図示されている。本実施形態では、通常姿勢は、プリンター10の主走査方向および副走査方向が水平面に平行になる配置姿勢である。プリンター10における主走査方向は、印刷実行時に印刷ヘッド33が往復移動する方向である。副走査方向は、主走査方向に直交し、印刷実行時に印刷ヘッド33がインクを吐出する位置において印刷用紙PPが搬送されていく方向である。
[インクジェットプリンターの構成]
図1,図2を参照して、本発明の第1実施形態におけるインクジェットプリンター10(以下、単に「プリンター10」と呼ぶ。)の構成を説明する。図1は、プリンター10の構成を示す概略斜視図である。図1には、プリンター10が想定されている通常の使用状態にあるときの配置姿勢(以下、「通常姿勢」とも呼ぶ。)における重力方向を示す矢印Gが図示されている。本実施形態では、通常姿勢は、プリンター10の主走査方向および副走査方向が水平面に平行になる配置姿勢である。プリンター10における主走査方向は、印刷実行時に印刷ヘッド33が往復移動する方向である。副走査方向は、主走査方向に直交し、印刷実行時に印刷ヘッド33がインクを吐出する位置において印刷用紙PPが搬送されていく方向である。
図1には、互いに直交する三方向を示す矢印X,Y,Zが図示されている。矢印Xは、主走査方向に平行な方向であり、ユーザーがプリンター10の正面に正対したときに左側から右側に向かう方向を示している。なお、本明細書において「プリンター10の正面」とは、ユーザーが通常姿勢にあるプリンター10を操作するときに正対することが想定されている面である。矢印Yは、副走査方向に平行な方向を示しており、プリンター10の背面側から正面側に向かう方向を示している。矢印Zは、プリンター10が通常姿勢にあるときの重力方向に平行な方向を示しており、下方から上方に向かう方向を示している。本明細書においては、「上」および「下」は、プリンター10が通常姿勢にあるときの重力方向を基準とする上下方向を意味している。矢印G,X,Y,Zは、以下の説明において参照される各図においても、適宜、図示されている。
プリンター10は、本発明の液体噴射装置の一実施形態であり、印刷媒体である印刷用紙PPにインク滴を吐出して画像を形成する印刷処理を実行する。プリンター10は、ケーシング部11と、インク供給部20と、印刷部30と、を備える。ケーシング部11は、射出成形によって作成される樹脂製の中空箱体であり、内部に、インク供給部20と、印刷部30と、を収容している。
プリンター10の正面を構成するケーシング部11の面には、用紙排出口12と、インターフェイス部13と、開閉蓋部15と、が設けられている。用紙排出口12は、プリンター10の内部から印刷用紙PPを排出させるための開口部である。インターフェイス部13は、ユーザーの操作を受け付ける操作ボタン13bと、ユーザーにプリンター10に関する情報を提供するための表示部13sと、を有する部位である。開閉蓋部15は、内部のインクタンク21にアクセスできるようにケーシング部11の正面に設けられた開口部を開閉可能に取り付けられている。
図2は、プリンター10において開閉蓋部15が開いた状態を示す概略斜視図である。開閉蓋部15は、プリンター10の正面に、回転移動によって開閉可能なようにヒンジ機構15h(図1)を介して取り付けられている。ユーザーは、開閉蓋部15が開いたときに、ケーシング部11内に固定されている複数のインクタンク21にインクを補充することができる(詳細は後述)。開閉蓋部15には、開閉蓋部15が閉じた状態において、各インクタンク21を外部から視認可能にするための窓部15wが設けられている。窓部15wには、透明な樹脂板が取り付けられている。ユーザーは、窓部15wを介して、開閉蓋部15が閉じられた状態においても、各インクタンク21におけるインクの残量を視認可能である。
インク供給部20(図1)は、本発明における液体供給装置の一実施形態であり、印刷部30の印刷ヘッド33にインクを供給する。インク供給部20は、複数のインクタンク21と、インク流路部22と、を備える。複数のインクタンク21は中空容器であり、それぞれ異なる色のインクを収容している。各インクタンク21は、開閉蓋部15の背面側において、矢印Xの方向に一列に配列されている。本実施形態では、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色に対応したインクタンク21が、この順で配列されている。なお、消費量が他より多いことが見込まれるブラックインク用のインクタンク21は、収容可能なインク量が増大されるように、矢印Xの方向における幅が他のインクタンク21よりも大きくされている。インクタンク21は本発明における液体収容体の下位概念に相当する。インクタンク21の構成については後述する。
インク流路部22は、印刷部30における印刷ヘッド33とインクタンク21との間のインクの供給流路を構成する。インク流路部22は、本発明における液体流路部の下位概念に相当する。インク流路部22は、複数のチューブ23と、複数のバルブ24と、複数のインク貯留部25と、を備える。チューブ23は、可撓性を有する樹脂製の配管部材である。チューブ23は、各インクタンク21に一本ずつ接続されている。
各チューブ23には、バルブ24が1つずつ設けられている。バルブ24は、手動によって開閉操作が可能な開閉バルブであり、例えば、ゲートバルブやボールバルブによって構成される。インク流路部22では、バルブ24が閉じられることによって、インクタンク21と印刷ヘッド33との間におけるインクの流れが遮断される。本実施形態では、バルブ24はチューブ23の途中に取り付けられており、チューブ23同士を接続する継手部材としても機能している。バルブ24は、本発明における流路弁の下位概念に相当する。バルブ24は、通常、プリンター10が使用されるときには開かれた状態にされ、プリンター10の運搬時などには閉じられた状態にされる。バルブ24の機能については後述する。
各チューブ23は、対応する色のインク貯留部25に接続されている。インク貯留部25は、印刷ヘッド33の前段においてインクを貯留する樹脂製の中空部材である。インク貯留部25の内部空間が本発明における液体貯留室の下位概念に相当する。インク貯留部25は、印刷ヘッド33とともに印刷部30のキャリッジ32に搭載されている。インク貯留部25の前段には、インクタンク21のインクをインク貯留部25へと吸引するための吸引ポンプが設けられているが、その図示および詳細な説明は省略する。
ここで、インク流路部22は、少なくとも、インク流路部22の内部の圧力が所定の限界圧力以上に達するまで、チューブ23が外れてしまうなど、外部へのインクの漏洩の原因となる不具合が生じない耐圧性能を有するように構成されている。本実施形態では、所定の限界圧力は、20kPaである。インク流路部22の限界圧力およびインク流路部22における限界圧力までインクの漏洩を抑制するための耐圧構成の詳細については後述する。
印刷部30は、上述した印刷ヘッド33の他に、制御部31と、キャリッジ32と、用紙搬送機構35と、を備えている。制御部31は、例えば、中央処理装置と主記憶装置とを備えるマイクロコンピューターによって構成され、中央処理装置が主記憶装置に種々のプログラムを読み込んで実行することによって、種々の機能を発揮する。プリンター10では、制御部31の制御下において、印刷処理や各種のメンテナンス処理が実行される。
キャリッジ32は、印刷用紙PPの搬送路上において主走査方向に往復移動可能に設置されている。キャリッジ32の下面には、印刷ヘッド33が装着されており、キャリッジ32の上側には、上述したインク流路部22のインク貯留部25が主走査方向に配列されている。印刷ヘッド33とインク貯留部25とはチューブ(図示は省略)によって接続されている。キャリッジ32は、プーリー(図示は省略)によってモーター(図示は省略)から駆動力が伝達されて、印刷用紙PPの搬送路上に架設されたレール32r上を往復移動する。
印刷ヘッド33は、インクを吐出するノズルを備え、搬送中の印刷用紙PPの印刷面にインク滴を吐出する。印刷ヘッド33は、本発明における液体噴射ヘッドの下位概念に相当する。用紙搬送機構35は、搬送ローラーの回転駆動によって、印刷用紙PPを主走査方向に沿って搬送可能である。印刷実行時には、制御部31は、用紙搬送機構35に印刷用紙PPを用紙排出口12に向かって所定の搬送速度で搬送させる。そして、印刷ヘッド33を主走査方向に往復移動させ、印刷データに基づいて決定されるタイミングで、印刷ヘッド33のノズルからインク滴を印刷用紙PPの印刷面に吐出させる。
[インクタンクの構成]
図3は、インクタンク21を示す概略分解斜視図である。図3には、矢印X,Y,Zが、インクタンク21が、通常姿勢のプリンター10に固定されている配置姿勢に対応するように図示されている。インクタンク21は、6つの面部41〜46を有する。第1面部41は、プリンター10に固定されているときに下方を向く底面部を構成する。第2面部42は、第1面部41に対向し、上方を向く上面部を構成する。第3面部43は、第1面部41と第2面部42とに交差し、プリンター10の正面側に配置され、開閉蓋部15と対向する正面部を構成する。第4面部44は、第1面部41と第2面部42とに交差し、第3面部43とは反対の方向を向く背面部を構成する。第5面部45は、前記の4つの面部41〜44のそれぞれに交差し、第3面部43に正対したときに左側に位置する左側面部を構成する。第6面部46は、4つの面部41〜44のそれぞれに交差し、第3面部43に正対したときに、第3面部43とは反対側の右側に位置する右側面部を構成する。本明細書において、「面部」は、平面状に構成されていなくても良く、曲面状に構成されていてもよいし、凹部や凸部、段差、溝、屈曲部、傾斜面などを有していてもよい。また、2つの面部が「交差する」とは、2つの面部が相互に実際に交差する状態と、一方の面部の延長面が他方の面部に交差する状態と、2つの面部の延長面同士が交差する状態と、のいずれかの状態であることを意味する。従って、隣り合う各面部の間に、湾曲面を構成する面取り部などが介在していてもよい。
図3は、インクタンク21を示す概略分解斜視図である。図3には、矢印X,Y,Zが、インクタンク21が、通常姿勢のプリンター10に固定されている配置姿勢に対応するように図示されている。インクタンク21は、6つの面部41〜46を有する。第1面部41は、プリンター10に固定されているときに下方を向く底面部を構成する。第2面部42は、第1面部41に対向し、上方を向く上面部を構成する。第3面部43は、第1面部41と第2面部42とに交差し、プリンター10の正面側に配置され、開閉蓋部15と対向する正面部を構成する。第4面部44は、第1面部41と第2面部42とに交差し、第3面部43とは反対の方向を向く背面部を構成する。第5面部45は、前記の4つの面部41〜44のそれぞれに交差し、第3面部43に正対したときに左側に位置する左側面部を構成する。第6面部46は、4つの面部41〜44のそれぞれに交差し、第3面部43に正対したときに、第3面部43とは反対側の右側に位置する右側面部を構成する。本明細書において、「面部」は、平面状に構成されていなくても良く、曲面状に構成されていてもよいし、凹部や凸部、段差、溝、屈曲部、傾斜面などを有していてもよい。また、2つの面部が「交差する」とは、2つの面部が相互に実際に交差する状態と、一方の面部の延長面が他方の面部に交差する状態と、2つの面部の延長面同士が交差する状態と、のいずれかの状態であることを意味する。従って、隣り合う各面部の間に、湾曲面を構成する面取り部などが介在していてもよい。
インクタンク21は、ケース部材50と、シート部材51と、を備える。ケース部材50は、インクタンク21の本体部を構成する樹脂製の中空箱体である。ケース部材50は、例えば、ナイロンやポリプロピレンなどの合成樹脂の射出成形によって作製される。ケース部材50は、第5面部45側のほぼ全体が矢印Xの方向に開口しており、ケース部材50の内部空間を囲む外壁部がそれぞれ、第5面部45以外の5つの面部41〜45を構成している。
シート部材51は、可撓性を有する薄膜状の部材であり、ケース部材50の第5面部45側の開口部全体を封止するように接合され、インクタンク21の第5面部45を構成する。シート部材51は、例えば、ナイロンやポリプロピレンなどの合成樹脂によって形成されたフィルム部材によって構成される。シート部材51は、ケース部材50に対して、例えば、溶着によって接合される。
インクタンク21の第2面部42には、インク注入部53と、大気室収容部54と、が設けられている。インク注入部53は、第3面部43側に設けられており、大気室収容部54は、第2面部42における第4面部44側に設けられている。インク注入部53は、42インクタンク21の内部に連通しているインク注入口53hを有している。ユーザーは、インク注入部53を介して、インクタンク21の内部にインクを補充することができる。本実施形態では、インク注入部53は、上方に向かって突出する筒状の部位として構成されている。インク注入口53hは、本発明における液体注入口の下位概念に相当する。
インク注入部53には、インク注入口53hを気密に封止するためのキャップ部材55が着脱可能に取り付けられる。キャップ部材55は、通常、インク注入部53に取り付けられた状態であり、インクタンク21にインクが補充されるときに取り外される。キャップ部材55は、本発明の封止部材の下位概念に相当する。本実施形態では、キャップ部材55は、可撓性を有する樹脂部材によって構成される。キャップ部材55の本体部55bは有底円筒状に構成されており、その円筒内の内周面に、インク注入部53の上端部の外周面が気密に密着するように嵌め込まれる。
キャップ部材55は、インクタンク21内に、少なくともインク流路部22の限界圧力に相当する圧力が生じるまでは、インク注入口53hの封止状態を維持するように構成されている。本実施形態では、インク注入部53に対するキャップ部材55の密着性が高められるように、キャップ部材55の筒状部位における内径とインク注入部53の上端部における外径とを調整することによって、そうした耐圧性能を確保している。このような耐圧性能を確保する理由については後述する。
大気室収容部54は、インク注入部53の背面側において階段状に突出している略直方体形状の中空部位である。大気室収容部54の内部には、大気が流通する通路や大気を貯留するための大気室が設けられている(後述)。大気室収容部54の上端には、大気導入部56が設けられている。大気導入部56は、大気室収容部54の内部に連通する大気導入口56hを有している。インクタンク21では、インクタンク21内のインクが消費されると、大気導入部56の大気導入口56hを介して、インクタンク21内に大気が導入される。
本実施形態では、大気導入口56hには、封止弁57が取り付けられている。封止弁57は、手動で開閉操作可能なバルブによって構成される。封止弁57は、例えば、ゲートバルブやボールバルブによって構成される。封止弁57が開かれているときには、大気導入口56hを介してインクタンク21に大気が流入することが許容される。一方、封止弁が閉じられているときには、大気導入口56hから外部へのインクの流出が規制される。封止弁57は、通常、プリンター10の使用時には開かれ、プリンター10の運搬時などにはユーザーの操作によって閉じられる。本実施形態では、封止弁57が本発明における液体流出規制部の下位概念に相当する。
インクタンク21の第3面部43の壁面には、インクタンク21の内部におけるインクの液面の上限位置および下限位置を示す2つのマーク部58a,58bが設けられている。マーク部58a,58bは、ケーシング部11の開閉蓋部15に設けられている窓部15wから視認可能な位置に設けられている(図1)。インクタンク21では、第3面部43を構成する外壁部が半透明に構成されており、外部から内部のインクの液面が視認できる。ユーザーは、第3面部43のマーク部58a,58bを指標として、インクタンク21へのインクの補充作業をおこなうことができる。
図4を参照して、インクタンク21の内部構成の一例を説明する。図4は、ケース部材50とシート部材51との接合面におけるインクタンク21の概略断面図である。図4には、インク収容部60にインクIKが貯留されている状態が例示されている。図4には、インク注入部53からインク収容部60に補充されるときのインクIKの流れが一点鎖線の矢印によって図示されている。また、大気導入部56からインク収容部60に導入される大気の流れが二点鎖線の矢印によって図示されている。加えて、図4には、矢印X,Y,Zが、図3と対応するように図示されている。
インクタンク21の内部には、ケース部材50の内壁部によって複数の領域に仕切られ、インク収容部60と、大気流路部61と、が形成されている。インク収容部60は、インクを収容可能な中空部位であり、インクタンク21の下側に形成された最も大きい容積を有している空間である。インク収容部60は、本発明における液体収容部の下位概念に相当する。上述したインク注入部53のインク注入口53hは、インク収容部60の上端に直接的に連通している。また、インク収容部60は、第3面部43に面しており、ユーザーは、第3面部43において、インク収容部60におけるインクIKの液面の位置を視認することができる。
インク収容部60の下方には、インク出口部62が設けられている。インク出口部62は、インク収容部60に接続されている内部空間を有するとともに、インクタンク21の第1面部41において下方に突出する部位として設けられている。インク出口部62は、チューブ接続部62cを有している。チューブ接続部62cは、円筒状の配管部位である。チューブ接続部62cには、インク流路部22のチューブ23が接続される。インク収容部60のインクIKはチューブ接続部62cの出口であるインク供給口62hを介して印刷ヘッド33へと供給される。インク供給口62hが本発明における液体供給口の下位概念に相当する。
大気流路部61は、インク収容部60に外部の大気を導入可能なように、大気導入部56とインク収容部60とを接続する大気の流路として機能する部位である。大気流路部61は、複数の大気通路部63と、複数の大気貯留部64と、を有する。
大気通路部63は、ケース部材50の内壁部に形成された溝と、当該溝がシート部材51の表面によって被覆されることによって形成される通路である。大気通路部63は、インク注入部53におけるインクの流路や大気導入部56における大気の流路と干渉しないように、インク注入部53や大気導入部56よりも第5面部45側に設けられている。
本実施形態では、大気通路部63は、インク収容部60の背面側の領域全域にわたって形成されているとともに、インク収容部60の上方の領域全域にわたって形成されている。また、大気通路部63は、矢印Yの方向または矢印Zの方向に折り返す複数の往復路を有するように構成されている。大気通路部63がそうした往復路を有することによって、プリンター10が通常姿勢から傾いた配置姿勢にされた場合であっても、インク収容部60のインクIKが大気通路部63を介して大気導入部56へと到達して外部に漏洩してしまうことが抑制される。また、インク収容部60のインクIKが大気流路部61を介して蒸発してしまうことが抑制される。
大気貯留部64は、大気通路部63に流入してしまったインクIKを貯留可能な空間である。大気貯留部64は、インク収容部60の上方の領域において、大気通路部63の途中や、大気導入部56と大気通路部63の間に形成されている。大気貯留部64が設けられていることによって、大気通路部63に流入してしまったインクを大気貯留部64に貯留させることができるため、大気導入部56からのインクIKの漏洩がさらに抑制される。
[インクの漏洩を抑制するための構造]
図5は、プリンター10におけるインクタンク21と印刷ヘッド33との間のインクIKの供給流路を抜き出して示す模式図である。上述したように、プリンター10が運搬されるときなどには、インクタンク21のインク注入部53がキャップ部材55によって封止され、大気導入部56の封止弁57が閉じられる。従って、プリンター10が通常姿勢から傾斜した配置姿勢におかれた場合であっても、インクタンク21のインク注入口53hや大気導入口56hからインクが漏洩してしまうことが抑制される。
図5は、プリンター10におけるインクタンク21と印刷ヘッド33との間のインクIKの供給流路を抜き出して示す模式図である。上述したように、プリンター10が運搬されるときなどには、インクタンク21のインク注入部53がキャップ部材55によって封止され、大気導入部56の封止弁57が閉じられる。従って、プリンター10が通常姿勢から傾斜した配置姿勢におかれた場合であっても、インクタンク21のインク注入口53hや大気導入口56hからインクが漏洩してしまうことが抑制される。
また、本実施形態のプリンター10では、プリンター10の運搬されるときには、インク流路部22のチューブ23に設けられたバルブ24が閉じられる。キャップ部材55や封止弁57によってインクタンク21が封止された状態で、プリンター10が、工場出荷時等に想定されている使用環境の条件よりも、標高が高く気圧が著しく低い場所や温度が著しく高い場所などに運搬されると、インクタンク21内の大気が膨張し、インクタンク21内のインクIKがチューブ23へと押し出されてしまう場合がある。このような場合であっても、バルブ24が閉じられていることによって、そうしたインクIKが、バルブ24より下流の印刷ヘッド33へと押し出されてしまうことが抑制される。従って、印刷ヘッド33のノズルからインクIKが漏洩してしまうことが抑制される。
ここで、本実施形態のプリンター10では、インクタンク21と印刷ヘッド33とがインク流路部22を介して接続されている。そして、インク流路部22は、インクの流路内に、少なくとも限界圧力の圧力が生じるまで、インクの漏洩が生じない耐圧性能を有するように構成されている。より具体的には、チューブ23とインクタンク21との接続部71や、バルブ24とチューブ23との接続部72、インク貯留部25との接続部73において、チューブ23内に限界圧力が生じてもチューブ23が外れてしまわないように構成されている。本実施形態では、そうした耐圧性能が確保されるように、チューブ23の内径やチューブ23内に挿入される接続部位の外径、チューブ23に挿入される接続部位の長さなどが決められている。なお、チューブ23の接続部71〜73では、そうした耐圧性を確保するために、チューブ23を接続部位に外から圧着する部材が取り付けられていてもよいし、チューブ23が各接続部位に接着されてもよい。
このように、本実施形態のプリンター10では、インク流路部22において限界圧力までの耐圧性が確保されている。これによって、上述したようなインク流路内の圧力が高まってしまう環境下にプリンター10がおかれてしまった場合であっても、チューブ23の接続部71〜73において、チューブ23が外れて、インクIKが漏洩してしまうことが抑制される。なお、インク流路部22においては、バルブ24以外の継手部材がチューブ23の途中に設けられている場合は、チューブ23と当該継手部材との接続部においても、限界圧力までの耐圧性が確保されていることが望ましい。
さらに、本実施形態のプリンター10では、上述したように、キャップ部材55が、インクタンク21内に限界圧力の圧力が生じても、大気導入部56から脱落しないように構成されている。これによって、以下のように、インクタンク21からのインクIKの漏洩が抑制される。
図6は、プリンター10が通常姿勢から反転した姿勢にされたときのインクタンク21の状態を示す模式図である。プリンター10の運搬時には、図6のように、プリンター10が通常姿勢から回転し、上下が反転した配置姿勢(以下、単に「反転姿勢」とも呼ぶ。)にまでされる場合もある。このような配置姿勢にされても、インクタンク21においては、キャップ部材55によってインク注入口53hからのインクIKの漏洩が抑制されるとともに、封止弁57によって大気導入口56hからのインクIKの漏洩が抑制される。
また、このような姿勢のまま、プリンター10がインクタンク21内の大気が膨張する環境下に運搬されたときには、バルブ24が閉じられているため、インクタンク21内の圧力が上昇する。このような場合であっても、本実施形態のプリンター10であれば、少なくとも限界圧力まではキャップ部材55の脱落が抑制されている。そのため、インクタンク21内の圧力の上昇によってキャップ部材55が脱落してしまい、インク注入口53hからインクが漏洩してしまうことが抑制される。
図7は、インク流路部22およびキャップ部材55の限界圧力を説明するための説明図である。図7には、標高と環境温度とに対するプリンター10のインクの流路内における圧力を示す表が図示されている。通常、プリンターが、その製造時や工場出荷時に想定されている使用環境の条件よりも著しく気圧の低い場所や温度の高い場所に運搬されると、プリンターにおけるインクの流路内の大気の膨張によって、インクの流路内の圧力が上昇する場合がある。図7の表は、標高が0m、かつ、気温が25℃の環境での使用が想定されているプリンター10を、気温と標高が異なる場所に運搬したときのインクの流路内における圧力の計測値に基づいて作成されている。図7の表において、「A」は、プリンター10におけるインクの流路内の圧力が20kPa以下であることを示しており、「B」は、プリンター10におけるインクの流路内の圧力が20kPaより大きいことを示している。
上述したように、本実施形態では、限界圧力が20kPaに設定されている。そのため、温度20℃であれば標高2000mまで、温度25〜30℃であれば標高1500mまで、温度35℃であれば標高1000mまで、温度40〜45℃であれば標高500mまで、インクタンク21やインク流路部22からのインクの漏洩が抑制される。逆に、標高0mであれば温度50℃まで、標高500m以下であれば温度45℃まで、標高1000m以下であれば温度35℃まで、標高1500m以下であれば温度30℃まで、標高2000m以下であれば温度20℃まで、インクタンク21やインク流路部22からのインクの漏洩が抑制される。
以上のように、本実施形態のプリンター10によれば、インクタンク21にキャップ部材55と封止弁57とが取り付けられていることによって、プリンター10が通常姿勢から回転した姿勢にされた場合であっても、インクタンク21からのインクの漏洩が抑制される。また、インク流路部22にバルブ24が設けられていることによって、プリンター10の運搬時にインクの供給流路内において圧力上昇が生じた場合であっても、印刷ヘッド33のノズルからインクが押し出されてしまうことが抑制される。加えて、インク流路部22におけるチューブ23の接続状態およびインクタンク21におけるキャップ部材55による封止状態が、少なくとも限界圧力までの圧力上昇に耐え得るように構成されている。従って、プリンター10が、インク流路内に圧力上昇が生じる環境下におかれたときに、チューブ23やキャップ部材55が規定の取り付け位置から脱落してインクが漏洩してしまうことが抑制される。その他に、上記実施形態中で説明した種々の効果を奏することができる。
B.第2実施形態:
図8,図9を参照して、本発明の第2実施形態におけるインク注入部53Bおよびキャップ部材55Bの構成を説明する。図8は、インク注入部53Bからキャップ部材55Bが取り外された状態を模式的に示す概略図である。図9は、図8に示されているA−A切断におけるインク注入部53Bおよびキャップ部材55Bの概略断面図である。図9ではインク注入部53Bにキャップ部材55Bが取り付けられた状態が例示されている。第2実施形態におけるプリンターの構成は、インク注入部53Bおよびキャップ部材55Bの構成が異なっている点以外は、第1実施形態におけるプリンター10の構成とほぼ同じである。
図8,図9を参照して、本発明の第2実施形態におけるインク注入部53Bおよびキャップ部材55Bの構成を説明する。図8は、インク注入部53Bからキャップ部材55Bが取り外された状態を模式的に示す概略図である。図9は、図8に示されているA−A切断におけるインク注入部53Bおよびキャップ部材55Bの概略断面図である。図9ではインク注入部53Bにキャップ部材55Bが取り付けられた状態が例示されている。第2実施形態におけるプリンターの構成は、インク注入部53Bおよびキャップ部材55Bの構成が異なっている点以外は、第1実施形態におけるプリンター10の構成とほぼ同じである。
第2実施形態のプリンターでは、キャップ部材55Bは、インクタンク21のインク注入部53Bに対してネジ式によって固定される。第2面部42において上方に突出しているインク注入部53Bの外壁面には、インク注入部53Bの外周を複数回、らせん状に周回するネジ山75(図8,図9)が形成されている。また、キャップ部材55Bにおける本体部55bの内壁面には、そのネジ山75に対応するネジ溝76(図9)が形成されている。第2実施形態のキャップ部材55Bであれば、ユーザーによる回転操作によって、インク注入部53Bに対して容易に着脱することができるとともに、限界圧力までの耐圧性を簡易な構成で確保することができる。なお、インク注入部53Bおよびキャップ部材55Bでは、ネジ山75がキャップ部材55Bの内周面に形成され、ネジ溝76がインク注入部53Bの外周面に形成されていてもよい。その他に、第2実施形態のプリンターであれば、第1実施形態で説明した種々の作用効果も奏することができる。
C.第3実施形態:
図10は、本発明の第3実施形態における大気導入部56Cの構成を示す概略図である。図10の上段には、大気導入部56Cにおいて大気の流通が許容されている状態が図示されており、図10の下段には、大気導入部56Cにおいてインクの流出が規制されている状態が図示されている。第3実施形態におけるプリンターの構成は、インクタンク21の大気導入部56Cに、封止弁57が取り付けられておらず、大気導入部56C自体に、インクの流出を規制する弁構造が形成されている点以外は、第1実施形態のプリンターとほぼ同じである。
図10は、本発明の第3実施形態における大気導入部56Cの構成を示す概略図である。図10の上段には、大気導入部56Cにおいて大気の流通が許容されている状態が図示されており、図10の下段には、大気導入部56Cにおいてインクの流出が規制されている状態が図示されている。第3実施形態におけるプリンターの構成は、インクタンク21の大気導入部56Cに、封止弁57が取り付けられておらず、大気導入部56C自体に、インクの流出を規制する弁構造が形成されている点以外は、第1実施形態のプリンターとほぼ同じである。
大気導入部56Cには、重力を利用して開閉するポペット式の弁構造が設けられている。大気導入部56Cのインクタンク21内における開口部56iには、弁体78が取り付けられている。弁体78は、本体部78aと、支持部78bと、を有する。弁体78の本体部78aは、開口部56iの下側に配置され、開口部56iを封止できるサイズを有する円盤状の部位である。支持部78bは、本体部78aの中央から大気導入部56Cの開口部56i内に延びている棒状の部位である。
プリンターが通常姿勢にあるときには、弁体78の支持部78bの上端において径が局所的に増大している部位が大気導入部56Cの流路内に設けられた係止部79に係ることによって止められる(図10の上段)。これによって、本体部78aが大気導入部56Cの開口端部から離間した位置で固定される。そのため、大気導入部56Cが開放された状態となり、大気導入部56Cを介してインクタンク21への大気の流通が許容される。
一方、プリンターが通常姿勢から回転して、反転姿勢にされたときには、弁体78の本体部78aの位置が重力によって大気導入部56C側へと移動し、大気導入部56Cの開口部56iが本体部78aによって閉塞される(図10の下段)。そのため、大気導入部56Cが閉じられた状態となり、大気導入部56Cを介してインクタンク21内のインクが外部に流出してしまうことが規制される。第3実施形態では、大気導入部56Cの弁体78が本発明における液体流出規制部の下位概念に相当する。
以上のように、第3実施形態における大気導入部56Cであれば、大気導入部56Cは、プリンターが反転姿勢にされたときに重力の作用によって自動的に閉じられて、インクの流出が抑制される。インクタンク21の上下方向が反転するような状況においては、大気導入部56Cを介したインクタンク21からのインクの漏洩がより確実に抑制される。その他に、第3実施形態のプリンターであれば、第1実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。
D.第4実施形態:
図11は、本発明の第3実施形態における大気導入部56Dの構成を示す概略図である。図11の上段には、通常姿勢における大気導入部56Dの状態が模式的に図示されており、図11の下段には、反転姿勢における大気導入部56Dの状態が模式的に図示されている。第4実施形態におけるプリンターの構成は、インクタンク21の大気導入部56Dに、封止弁57が取り付けられておらず、大気導入部56Dに膜状部材80が取り付けられている点以外は、第1実施形態のプリンターとほぼ同じである。
図11は、本発明の第3実施形態における大気導入部56Dの構成を示す概略図である。図11の上段には、通常姿勢における大気導入部56Dの状態が模式的に図示されており、図11の下段には、反転姿勢における大気導入部56Dの状態が模式的に図示されている。第4実施形態におけるプリンターの構成は、インクタンク21の大気導入部56Dに、封止弁57が取り付けられておらず、大気導入部56Dに膜状部材80が取り付けられている点以外は、第1実施形態のプリンターとほぼ同じである。
第4実施形態における大気導入部56Dでは、インクタンク21内の開口部56iが、膜状部材80によって閉塞されている。膜状部材80は、厚み方向への大気の流通は許容し、液体の流通は規制する性質を有する部材によって構成されている。膜状部材80は、例えば、ゴアテックス(登録商標)など、透湿防水性を有する部材によって構成される。あるいは、膜状部材80は、気液分離膜によって構成されてもよい。第4実施形態では、膜状部材80が本発明における液体流出規制部の下位概念に相当する。第4実施形態の大気導入部56Dであれば、開閉機構を用いることなく、大気の流通を許容しつつ、インクの流出を規制することができる。従って、簡易な構成で、大気導入部56Dを介したインクタンク21からのインクの漏洩がより確実に抑制され、効率的である。なお、膜状部材80は、大気導入部56Dにおいてインクタンク21の外部に設けられている開口部である大気導入口56hに取り付けられていてもよいし、大気導入部56Dの内部に詰められていてもよい。その他に、第4実施形態のプリンターであれば、第1実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。
E.第5実施形態:
図12は、第5実施形態のプリンター10Eにおけるインクタンク21と印刷ヘッド33との間のインクIKの供給流路を抜き出して示す模式図である。第5実施形態のプリンター10Eの構成は、バルブ24が省略され、インク貯留部25Eの前段にバルブ室81が設けられている点以外は、第1実施形態のプリンター10とほぼ同じである。以下に説明するように、第5実施形態のプリンター10Eでは、インク貯留部25Eとバルブ室81とに設けられている弁機構によって、インク貯留部25Eのインクが不足するとき以外は、インク貯留部25Eに対するインクの流通が遮断される。
図12は、第5実施形態のプリンター10Eにおけるインクタンク21と印刷ヘッド33との間のインクIKの供給流路を抜き出して示す模式図である。第5実施形態のプリンター10Eの構成は、バルブ24が省略され、インク貯留部25Eの前段にバルブ室81が設けられている点以外は、第1実施形態のプリンター10とほぼ同じである。以下に説明するように、第5実施形態のプリンター10Eでは、インク貯留部25Eとバルブ室81とに設けられている弁機構によって、インク貯留部25Eのインクが不足するとき以外は、インク貯留部25Eに対するインクの流通が遮断される。
図13は、第5実施形態におけるバルブ室81およびインク貯留部25Eの構成を示す概略図である。図13の紙面上段には、バルブ室81とインク貯留部25Eとの間の流路が閉じられている状態が図示されており、図13の紙面下段には、バルブ室81とインク貯留部25Eとの間の流路が開かれている状態が図示されている。
バルブ室81には、インクタンク21のインクIKが流入可能なように、チューブ23が接続されている。また、バルブ室81とインク貯留部25Eとの間には、バルブ室81のインクIKがインク貯留部25Eに流入することができるように、開口部82が設けられている。インク貯留部25Eは、インクIKを印刷ヘッド33に供給可能なように、チューブ26を介して、印刷ヘッド33に接続されている。
バルブ室81とインク貯留部25Eとの間の開口部82には、弁体83が、バルブ室81からインク貯留部25Eへと向かう方向において往復移動可能に設置されている。弁体83は、本体部83aと、軸部83bと、を有する。本体部83aは、開口部82を閉塞可能なサイズを有する略円盤状の部位であり、開口部82を閉塞可能なようにバルブ室81内に配置されている。軸部83bは、本体部83aの中央から開口部82を介してインク貯留部25E内へと延びている軸状の部位である。
開口部82の周縁部には弁体83の本体部83aを受け止める弁座として機能する円環状のシール部材84が取り付けられている。さらに、バルブ室81には、弁体83の本体部83aを開口部82に向かって付勢するようにバネ部材85が配置されている。
第5実施形態のインク貯留部25Eでは、開口部82に対向する壁部が可撓性を有するフィルム部材86によって構成されている。フィルム部材86の中央部には、弁体83の軸部83bが連結されている。フィルム部材86は、弁体83の本体部83aがシール部材84を介して開口部82を閉塞している状態では撓むように構成されている。
バルブ室81とインク貯留部25EとがインクIKによって満たされてインク貯留部25Eが所定の正圧の状態であるときには、弁体83の本体部83aは、バネ部材85の付勢力とインクIKの圧力とを受けて、シール部材84に押圧される(図13の上段)。つまり、その状態では、弁体83の本体部83aがバネの付勢力とバルブ室81内のインクIKの圧力とが合成された外力Faを受けて、インク貯留部25Eの入口である開口部82を閉塞する。
印刷の実行時には、インク貯留部25EのインクIKが、印刷ヘッド33からの吐出によって消費されて減少するため、インク貯留部25E内の圧力が低下する。インク貯留部25EのインクIKが消費されて負圧になると、フィルム部材86がインク貯留部25Eの内部空間へと吸引される。インク貯留部25E内における負圧が大きくなると、フィルム部材86がインク貯留部25Eに吸引される力Fbも大きくなる。当該力Fbが、バルブ室81において弁体83の本体部83aが受けている外力Faよりも大きくなると、本体部83aはバネ部材85を押圧してバルブ室81側へと移動する(図13の下段)。これによって、弁体83による開口部82の封止状態が解除され、開口部82を介してバルブ室81のインクIKがインク貯留部25Eへと流入する。インク貯留部25Eに所定量のインクIKが流入し、インク貯留部25E内が所定の正圧の状態に戻ると、バネ部材85の付勢力によって弁体83は、再びシール部材84に押しつけられて、開口部82を閉塞する(図13の上段)。
このように、第5実施形態のプリンター10Eでは、インク貯留部25EにおけるインクIKが不足してインク貯留部25E内が所定の負圧の状態になるとき以外は、インク貯留部25Eが閉じられた状態である。従って、インク貯留部25Eより上流側においてインクIKの圧力が増大してしまったとしても、インク貯留部25EにインクIKが余分に流入してしまうことが抑制される。よって、プリンター10Eの運搬時などに、インクIKの供給流路から印刷ヘッド33にインクIKが押し出されて、印刷ヘッド33からインクIKが漏洩してしまうことが抑制される。その他に、第5実施形態のプリンター10Eによれば、第1実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。
F.変形例:
F1.変形例1:
上記各実施形態で説明した構成や以下に説明する変形例の構成は、適宜、組み合わせることが可能である。例えば、上記第2実施形態のインク注入部53Bおよびキャップ部材55Bの構成を第3実施形態や、第4実施形態、第5実施形態におけるインクタンク21に適用してもよい。また、第3実施形態の大気導入部56Cの構成を第4実施形態や第5実施形態のインクタンク21に適用してもよいし、第4実施形態の膜状部材80を第1実施形態の封止弁57や第3実施形態の大気導入部56Cの構成と併用してもよい。その他に、第5実施形態のインク貯留部25Eおよびバルブ室81の構成が、第1実施形態から第4実施形態のいずれかにおけるプリンターに適用されてもよい。
F1.変形例1:
上記各実施形態で説明した構成や以下に説明する変形例の構成は、適宜、組み合わせることが可能である。例えば、上記第2実施形態のインク注入部53Bおよびキャップ部材55Bの構成を第3実施形態や、第4実施形態、第5実施形態におけるインクタンク21に適用してもよい。また、第3実施形態の大気導入部56Cの構成を第4実施形態や第5実施形態のインクタンク21に適用してもよいし、第4実施形態の膜状部材80を第1実施形態の封止弁57や第3実施形態の大気導入部56Cの構成と併用してもよい。その他に、第5実施形態のインク貯留部25Eおよびバルブ室81の構成が、第1実施形態から第4実施形態のいずれかにおけるプリンターに適用されてもよい。
F2.変形例2:
上記第1実施形態におけるバルブ24や封止弁57は手動によって開閉している。これに対して、バルブ24や封止弁57としてはソレノイドや各種のアクチュエーターを介して電磁的に開閉駆動するバルブが用いられてもよい。この場合には、バルブ24や封止弁57は、制御部31の制御によって、例えば、プリンター10の電源が切られた状態になる前に閉じられるように駆動されてもよい。
上記第1実施形態におけるバルブ24や封止弁57は手動によって開閉している。これに対して、バルブ24や封止弁57としてはソレノイドや各種のアクチュエーターを介して電磁的に開閉駆動するバルブが用いられてもよい。この場合には、バルブ24や封止弁57は、制御部31の制御によって、例えば、プリンター10の電源が切られた状態になる前に閉じられるように駆動されてもよい。
F3.変形例3:
上記第1実施形態および第2実施形態では、インク注入口53hを封止するキャップ部材55,55Bは、インク注入部53,53Bの上端部を被覆するように取り付けられる円筒状の部位を有している。これに対して、キャップ部材55,55Bは、他の形状を有していてもよい。インク注入口53hは、例えば、インク注入口53hに挿入される円柱状の部材によって封止されてもよい。また、第1実施形態において、限界圧力の耐圧性を確保するために、キャップ部材55の外周には、キャップ部材55をインク注入部53の外周に圧着させる円環状の部材が取り付けられてもよい。
上記第1実施形態および第2実施形態では、インク注入口53hを封止するキャップ部材55,55Bは、インク注入部53,53Bの上端部を被覆するように取り付けられる円筒状の部位を有している。これに対して、キャップ部材55,55Bは、他の形状を有していてもよい。インク注入口53hは、例えば、インク注入口53hに挿入される円柱状の部材によって封止されてもよい。また、第1実施形態において、限界圧力の耐圧性を確保するために、キャップ部材55の外周には、キャップ部材55をインク注入部53の外周に圧着させる円環状の部材が取り付けられてもよい。
F4.変形例4:
上記の各実施形態において、インク流路部22のチューブ23やキャップ部材55の取り付け状態が維持される限界圧力は、20kPaに設定されているが、限界圧力は、20kPaに限定されることはない。限界圧力は、プリンター10の使用が想定される環境条件などを考慮して適切に設定されていることが望ましい。従って、限界圧力は、20kPaより大きい値や、20kP未満の値に設定されていてもよい。なお、インク流路部22とキャップ部材55とは互いに異なる限界圧力を有していてもよい。キャップ部材55の限界圧力は、少なくともインク流路部22の限界圧力以上であればよい。
上記の各実施形態において、インク流路部22のチューブ23やキャップ部材55の取り付け状態が維持される限界圧力は、20kPaに設定されているが、限界圧力は、20kPaに限定されることはない。限界圧力は、プリンター10の使用が想定される環境条件などを考慮して適切に設定されていることが望ましい。従って、限界圧力は、20kPaより大きい値や、20kP未満の値に設定されていてもよい。なお、インク流路部22とキャップ部材55とは互いに異なる限界圧力を有していてもよい。キャップ部材55の限界圧力は、少なくともインク流路部22の限界圧力以上であればよい。
F5.変形例5:
インクタンク21の構成は上記第1実施形態において説明した構成に限定されることはない。例えば、インクタンク21は、ケース部材50にシート部材51が接合された構成を有していなくてもよく、全ての面部が一体的に成形されている中空容器として構成されていてもよい。また、インクタンク21において、大気流路部61における大気通路部63や大気貯留部64は省略されてもよい。その他に、インクタンク21において、マーク部58a,58bが省略されてもよい。
インクタンク21の構成は上記第1実施形態において説明した構成に限定されることはない。例えば、インクタンク21は、ケース部材50にシート部材51が接合された構成を有していなくてもよく、全ての面部が一体的に成形されている中空容器として構成されていてもよい。また、インクタンク21において、大気流路部61における大気通路部63や大気貯留部64は省略されてもよい。その他に、インクタンク21において、マーク部58a,58bが省略されてもよい。
F6.変形例6:
上記の各実施形態では、インクタンク21は、プリンターのケーシング部11内に収容されている。これに対して、インクタンク21は、プリンター本体から分離されたユニットケースに収容されていていてもよい。また、上記の各実施形態において、プリンターのケーシング部11の開閉蓋部15は省略されてもよい。インクタンク21は、常に外部に露出した状態であってもよい。
上記の各実施形態では、インクタンク21は、プリンターのケーシング部11内に収容されている。これに対して、インクタンク21は、プリンター本体から分離されたユニットケースに収容されていていてもよい。また、上記の各実施形態において、プリンターのケーシング部11の開閉蓋部15は省略されてもよい。インクタンク21は、常に外部に露出した状態であってもよい。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10,10E…プリンター、11…ケーシング部、12…用紙排出口、13…インターフェイス部、13b…操作ボタン、13s…表示部、15…開閉蓋部、15h…ヒンジ機構、15w…窓部、20…インク供給部、21…インクタンク、22…インク流路部、23…チューブ、24…バルブ、25,25E…インク貯留部、26…チューブ、30…印刷部、31…制御部、32…キャリッジ、33…印刷ヘッド、35…用紙搬送機構、41〜46…面部、50…ケース部材、51…シート部材、53…インク注入部、53h…インク注入口、54…大気室収容部、55,55B…キャップ部材、55b…本体部、56,56C,56D…大気導入部、56h…大気導入口、56i…開口部、57…封止弁、58a,58b…マーク部、60…インク収容部、61…大気流路部、62…インク出口部、62h…インク供給口、63…大気通路部、64…大気貯留部、71〜73…接続部、75…ネジ山、76…ネジ溝、78…弁体、78a…本体部、78b…支持部、79…係止部、80…膜状部材、81…バルブ室、82…開口部、83…弁体、83a…本体部、83b…軸部、84…シール部材、85…バネ部材、86…フィルム部材
Claims (8)
- 液体噴射ヘッドに供給される液体を収容可能な液体収容部と、前記液体収容部に大気を導入可能な大気導入部と、前記液体収容部に前記液体を注入可能な液体注入口と、前記液体収容部から前記液体噴射ヘッドへと前記液体が流出する液体供給口と、を有する液体収容体と、
前記液体収容体と前記液体噴射ヘッドとの間における前記液体の供給流路を構成する液体流路部と、
を備える液体供給装置であって、
前記大気導入部は、前記液体収容部からの前記液体の流出を規制する液体流出規制部を有し、
前記液体注入口には、前記液体注入口を封止する封止部材が着脱可能に取り付けられており、
前記液体流路部は、前記供給流路を開閉可能な流路弁を有し、
前記封止部材は、前記液体収容部の内部の圧力が所定の圧力に達するまで、前記液体注入口の封止状態を維持するように構成されており、
前記所定の圧力は、前記供給流路からの前記液体の漏洩が生じうる最小の圧力である限界圧力以上の圧力である、液体供給装置。 - 請求項1記載の液体供給装置であって、
前記限界圧力は、20kPaであり、
前記封止部材は、少なくとも、前記液体収容部の内部の圧力が20kPaに達するまで、前記液体注入口の封止状態を維持するように、前記液体注入口に取り付けられる、液体供給装置。 - 請求項1または請求項2記載の液体供給装置であって、
前記封止部材は、ネジ式によって前記液体注入口に取り付けられる、液体供給装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液体供給装置であって、
前記液体流出規制部は、前記大気が内部を流通することを許容し、前記液体が内部を流通することを規制する部材によって構成されている、液体供給装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液体供給装置であって、
前記液体流路部は、
前記液体が流通可能な複数の配管部材と、
前記配管部材同士を接続する継手部材と、
を含み、
前記継手部材と前記配管部材とは、少なくとも前記限界圧力まで、互いの接続が解除されないように構成されている、液体供給装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液体供給装置であって、
前記液体流路部は、前記液体噴射ヘッドの前段において前記液体を貯留可能な液体貯留室を含み、
前記流路弁は、前記液体貯留室の入口に設けられている、液体供給装置。 - 請求項6記載の液体供給装置であって、
前記流路弁は、前記液体貯留室が所定の負圧になったときに開き、前記所定の負圧よりも高い圧力のときに閉じる、液体供給装置。 - 液体噴射装置であって、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の液体供給装置と、
前記液体噴射ヘッドと、
を備える、液体噴射装置。
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