JP2017076875A - 撮像装置及び撮像装置の補正方法 - Google Patents

撮像装置及び撮像装置の補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】撮像素子の曲率や応力の違いに起因する暗電流ムラによる補正誤差を低減することができる撮像装置及び撮像装置の補正方法を提供することを課題とする。
【解決手段】撮像装置は、複数の画素を含む湾曲形状の撮像素子と、前記撮像素子の出力信号を補正する補正部とを有し、前記撮像素子は、入射光に応じた画素信号を出力する画素を含む通常画素領域と、基準画素信号を出力する画素を含む基準画素領域とを有し、前記補正部は、前記基準画素領域の画素の出力信号と前記撮像素子の曲率又は応力に応じた補正係数を基に、前記通常画素領域の画素の出力信号を補正することを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、撮像装置及び撮像装置の補正方法に関する。
デジタルカメラやビデオカメラ等の撮像装置には、CMOS撮像素子などの固体撮像素子が使用されている。一般的なCMOS撮像素子は、シリコン基板上にフォトダイオード及びフローティングディフュージョンが平面状に配置されている。この時、撮影レンズから集光された光は、撮像素子の端部において焦点位置のずれが生じる。この像面湾曲収差や周辺光量落ちをレンズではなく、撮像素子の撮像面で補正するために、撮像素子を物理的に湾曲形状にする技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開2001−284564号公報
CMOS撮像素子は、画素部の中央部に撮影領域を備え、画素部の端部に、画素値を補正するための補正値を取得するオプティカルブラック(遮光)領域を備える。ここで、湾曲撮像素子は、撮像面内で曲率(応力)が異なるので、撮影領域とオプティカルブラック(遮光)領域は、暗電流量が異なり、オプティカルブラック領域を用いて補正した画像に補正誤差が残り、ムラが発生する場合が想定される。つまり、取得した補正値に撮影領域の情報が正しく反映されていないことになり、補正値をそのまま撮影領域全体に適用することは画質を損ねる要因となりうる。特に、撮像面内の暗電流量差が顕著になる長秒撮影や高温環境下において、補正誤差が増大することが想定される。
本発明の目的は、撮像素子の曲率や応力の違いに起因する暗電流ムラによる補正誤差を低減することができる撮像装置及び撮像装置の補正方法を提供することである。
本発明の撮像装置は、複数の画素を含む湾曲形状の撮像素子と、前記撮像素子の出力信号を補正する補正部とを有し、前記撮像素子は、入射光に応じた画素信号を出力する画素を含む通常画素領域と、基準画素信号を出力する画素を含む基準画素領域とを有し、前記補正部は、前記基準画素領域の画素の出力信号と前記撮像素子の曲率又は応力に応じた補正係数を基に、前記通常画素領域の画素の出力信号を補正することを特徴とする。
本発明によれば、撮像素子の曲率や応力の違いに起因する暗電流ムラによる補正誤差を低減することができる。
撮像装置の構成例を示すブロック図である。 撮像素子の構成例を示す図である。 画素の構成例を示す回路図である。 撮像素子の断面図である。 第1の実施形態によるオフセット補正を説明するための図である。 暗電流ムラ補正処理を説明するための図である。 第2の実施形態によるオフセット補正を説明するための図である。 第3の実施形態によるオフセット補正を説明するための図である。 暗電流ムラ補正処理を説明するための図である。 第4の実施形態による係数の補正方法を説明するための図である。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による撮像装置100の構成例を示すブロック図である。撮像装置100は、撮像素子101、撮影レンズ102、レンズ駆動回路103、信号処理回路104、タイミング発生回路105、全体制御・演算回路106、メモリ107、表示回路108、記録回路109及び操作回路110を有する。撮影レンズ102は、レンズ駆動回路103によってフォーカス制御などが行われ、被写体の光学像を撮像素子101に結像させる。撮像素子101は、入射光を画像信号に変換して出力する。信号処理回路104は、撮像素子101から出力される画像信号に対し、各種補正処理やデータ圧縮処理を施す。タイミング発生回路105は、撮像素子101に各種駆動タイミング信号を供給する。全体制御・演算回路106は、各種演算処理を行うとともに、撮像装置100全体を制御する。メモリ107は、画像データ等を一時的に記憶する。表示回路108は、各種情報や撮影画像を表示する。記録回路109は、半導体メモリ等の着脱可能な記録媒体に画像データを記録する。操作回路110は、操作者による操作部材の操作を電気信号として、全体制御・演算回路106に出力する。
図2は、図1の撮像素子101の構成例を示す図である。撮像素子101は、画素部200、垂直選択回路202、読み出し回路203、水平選択回路204及びシリアルインターフェース205を有する。画素部200は、行列状に配置されている複数の画素201を有する。複数の画素201は、それぞれ、R(赤)、G(緑)又はB(青)のカラーフィルタを有するベイヤー配列である。複数の画素201の各々は、光を電荷に変換し、画素信号を生成する。垂直選択回路202は、行列状の画素201を行単位で選択し、選択した行の画素201の画素信号を読み出し回路203に出力させる。読み出し回路203は、その選択した行の画素201の画素信号を保持する。また、読み出し回路203は、画素信号を保持するメモリの他、ゲインアンプ及びアナログデジタルD変換器などを列毎に有する。水平選択回路204は、読み出し回路203に保持されている画素信号を列毎に順次出力させる。シリアルインターフェース205は、各回路の動作モードなどを外部から入力する。
図3は、図2の画素201の構成例を示す回路図である。画素201は、フォトダイオード301、転送スイッチ302、フローティングディフュージョン303、リセットスイッチ304、増幅部305、及び選択スイッチ306を有する。フォトダイオード301のアノードは、グランド電位ノードに接続される。転送スイッチ302は、フォトダイオード301のカソード及び増幅部305のゲート間に接続され、転送パルス信号φTXにより制御される。フローティングディフュージョン303は、増幅部305のゲート及びグランド電位ノード間に接続される。リセットスイッチ304は、電源電位ノードVDD及び増幅部305のゲート間に接続され、リセットパルス信号φRESにより制御される。増幅部305は、ドレインが電源電位ノードVDDに接続される。選択スイッチ306は、増幅部305のソース及び垂直信号線307間に接続され、垂直選択パルス信号φSELにより制御される。複数の垂直信号線307は、それぞれ、同一の列の画素201に共通に接続される。図2の読み出し回路203は、複数の垂直信号線307の信号を入力する。図2の垂直選択回路202は、転送パルス信号φTX、リセットパルス信号φRES及び垂直選択パルス信号φSELを出力する。
フォトダイオード301は、画素201へ入射した光を受光し、その受光量に応じた信号電荷を生成する光電変換部である。転送スイッチ302は、転送パルス信号φTXによって駆動され、フォトダイオード301で生成された信号電荷をフローティングディフュージョン303に転送する。フローティングディフュージョン303は、信号電荷を電圧信号に変換する電荷電圧変換部である。増幅部305は、ソースフォロワMOSトランジスタであり、フローティングディフュージョン303に保持された電圧信号を増幅して画素信号として出力する。リセットスイッチ304は、リセットパルス信号φRESによって駆動され、フローティングディフュージョン303の電位を電源電位ノードVDDの電位にリセットする。選択スイッチ306は、垂直選択パルス信号φSELによって駆動され、増幅部305で増幅された画素信号を垂直信号線307に出力する。
次に、電荷を読み出す動作について説明する。まず、リセットスイッチ304がオンの状態で転送スイッチ302をオンにすることで、フォトダイオード301及びフローティングディフュージョン303を電源電位ノードVDDの電位にリセットする。次に、転送スイッチ302をオフにすることで、フォトダイオード301の電荷蓄積を開始する。次に、転送スイッチ302をオンにすることで、フォトダイオード301に蓄積された電荷をフローティングディフュージョン303へ転送する。増幅部305は、フローティングディフュージョン303に蓄積された電荷量に応じた電圧を、選択スイッチ306及び垂直信号線307を介して、読み出し回路203へ出力する。これは、垂直選択回路202が画素201の行を順次選択することで、全画素201の信号の読み出しを終了する。
図4は、撮像素子101の断面図である。撮像素子101は、凹形状を有する支持基板400上に保持されている。撮像素子101は、1次元方向に端部が持ち上がった湾曲形状を有するが、2次元方向に端部が持ち上がった湾曲形状を有していてもよい。支持基板400と撮像素子101の隙間には、例えば接着層401が充填されている。例えば、支持基板400に不図示の通気孔を備え、通気孔を用いて排気を行うことにより、撮像素子101と支持基板400との間の減圧を行い、撮像素子101に応力をかけることにより、湾曲形状の撮像素子101を形成することができる。撮像素子101は、端部が湾曲形状を有することにより、画素部200の端部においても撮像レンズ102を通過した光が十分に入射するため、画素部200の受光面における像面湾曲収差や周辺光量落ちを抑制することができる。しかし、撮像素子101は、曲率が大きい端部と曲率が小さい中央部とでは暗電流が異なる。端部が湾曲形状を有する撮像素子101の場合、撮像素子101の湾曲部(端部)の暗電流は、撮像素子101の平坦部(中央部)の暗電流に比べて小さくなり、画素部200内で暗電流ムラが発生する。
図5(a)は、画素部200の構成例を示す図である。画素部200は、開口領域PXと、水平方向オプティカルブラック領域HOBと、垂直方向オプティカルブラック領域VOBに分割される。すなわち、画素部200内の複数の画素201は、開口領域PXの複数の画素と、水平方向オプティカルブラック領域HOBの複数の画素と、垂直方向オプティカルブラック領域VOBの複数の画素に分割される。水平方向オプティカルブラック領域HOBは、画素部200の左端部の複数列の画素201を有する。垂直方向オプティカルブラック領域VOBは、画素部200の上端部の複数行の画素201を有する。
開口領域PXは、行列状に配置されている複数の画素201を有する。水平方向オプティカルブラック領域HOBは、開口領域PXの行列状の画素201と同一の行の複数の画素201を有する。垂直方向オプティカルブラック領域VOBは、開口領域PXの行列状の画素201と同一の列の複数の画素201を有する。
水平方向オプティカルブラック領域HOB及び垂直方向オプティカルブラック領域VOBは、開口領域PXに隣接して設けられ、遮光されたフォトダイオード301(図3)を含む複数の画素201を有する。開口領域PXは、遮光されていないフォトダイオード301(図3)を含む複数の画素201を有する。すなわち、開口領域PXは、通常画素領域であり、入射光に応じた画素信号を出力する複数の画素201を有する。水平方向オプティカルブラック領域HOBは、第1の基準画素領域であり、基準画素信号を出力する複数の画素201を有する。
端部が湾曲形状を有する撮像素子101は、曲率に応じて、端部と中央部とでは暗電流量が異なる。暗電流量の違いにより、例えば高感度・長秒蓄積時等の写像形状が異なることになる。図5(b)は、図5(a)のB−B線に沿った画素201の暗時の出力値(暗電流)を示す図である。図5(c)は、図5(a)のC−C線に沿った画素201の暗時の出力値(暗電流)を示す図である。図5(d)は、図5(c)のC−C線の画素201の出力値から図5(b)のB−B線の画素201の出力値を減算した値を示す図である。図5(b)〜(d)は、縦軸が画素201の垂直方向の位置(座標)を示し、横軸が暗時の出力値(オフセット値)を示している。図5(b)〜(d)の横軸は、右に行くほど画素201の暗時の出力値(オフセット値)が大きい。図5(c)に示すように、画素部200の端部の画素201は、曲率が大きいので、暗時の出力値(暗電流)が小さく、画素部200の中央部の画素201は、曲率が小さいので、暗時の出力値(暗電流)が大きい。
図1の信号処理回路104は、開口領域PXの画素201の出力値(図5(c))から水平方向オプティカルブラック領域HOBの画素201の出力値(図5(b))を減算することにより、オフセットを除去した出力値(図5(d))を得ることができる。しかし、図5(c)に示すように、端部の画素201と中央部の画素201とは、曲率に応じて暗電流が異なるため、図5(d)のオフセット補正後の出力値は、誤差を含んでいる。以下、この誤差を低減するための暗電流ムラ補正処理を説明する。
図6は、図1の信号処理回路(補正部)104の補正方法を示すフローチャートである。まず、ステップ601では、信号処理回路104は、水平方向オプティカルブラック領域HOB内の複数の画素201のうちの各行の画素201の出力値の平均値を演算し、その各行の平均値から黒基準レベルを減算することにより、各行の平均値A0を生成する。
次に、ステップ602では、信号処理回路104は、各行の平均値A0に対して行方向に移動平均処理(平滑化処理)を行い、各行の平均値A1を生成する。具体的には、信号処理回路104は、対象行に対して対象行を含む前後複数行の平均値A0についての平均値を演算することにより、平滑化された各行の平均値A1を生成する。なお、上記の移動平均処理では、対象行の前後の行を用いているが、対象行の前行のみ、又は後行のみを用いてもよい。
次に、ステップ603では、信号処理回路104は、平滑化された各行の平均値A1に対して、撮像素子101の曲率(応力)に応じた各行の補正係数kを乗算することにより、各行の補正値A2を生成する。補正値A2は、次式(1)により算出される。
A2=A1×k ・・・(1)
例えば、補正係数kは、次式(2)により算出される。
k=exp{−β×(Eg1−Eg2)} ・・・(2)
ここで、βは、半導体の各種特性、温度、物理定数等で決まる比例係数である。Eg2は、水平方向オプティカルブラック領域HOBの曲率又は応力で決まる半導体のエネルギーバンドギャップである。Eg1は、開口領域PXの曲率又は応力で決まる半導体のエネルギーバンドギャップである。なお、この補正係数kは、水平方向オプティカルブラック領域HOBと開口領域PXの代表領域から算出された1値であってもよいし、行毎に異なる値であってもよい。また、補正係数kは、あらかじめ取得された実験値を用いてもよい。
次に、ステップ604では、信号処理回路104は、開口領域PXの画素201の出力値からそれに対応する各行の補正値A2を減算することにより、暗電流ムラを低減する。これにより、水平方向オプティカルブラック領域HOBと開口領域PXとのオフセット値の差を補正し、曲率の違いに起因する暗電流ムラを低減することができる。
以上のように、信号処理回路104は、水平方向オプティカルブラック領域HOBの画素201の出力信号と撮像素子101の曲率に応じた補正係数kを基に、開口領域PXの画素201の出力信号を補正する。具体的には、ステップ603では、信号処理回路104は、水平方向オプティカルブラック領域HOBの画素201の出力信号と撮像素子101の曲率に応じた補正係数kを基に補正値(オフセット値)A2を演算する。次に、ステップ604では、信号処理回路104は、開口領域PXの画素201の出力信号から補正値(オフセット値)A2を減算することにより補正する。これにより、湾曲形状を有する撮像素子101の暗電流ムラを効果的に低減することができる。本実施形態は、曲率に応じた補正係数kを用いることにより、暗電流ムラを低減し、オフセット補正の誤差を低減することができる。また、本実施形態では、撮像素子101の外部の信号処理回路104が補正処理を行ったが、撮像素子101の内部に信号処理回路104を設け、撮像素子101の内部で補正処理を行ってもよい。
(第2の実施形態)
図7(a)は、本発明の第2の実施形態によるオフセット補正処理を説明するための図である。以下、本実施形態が第1の実施形態と異なる点を説明する。開口領域PXは、通常画素領域であり、入射光に応じた画素信号を出力する複数の画素201を有する。垂直方向オプティカルブラック領域VOBは、第2の基準画素領域であり、基準画素信号を出力する複数の画素201を有する。図7(b)は、図7(a)のD−D線に沿った画素201の暗時の出力値(暗電流)を示す図である。図7(c)は、図7(a)のE−E線に沿った画素201の暗時の出力値(暗電流)を示す図である。図7(d)は、図7(c)のE−E線の画素201の出力値から図7(b)のD−D線の画素201の出力値を減算した値を示す図である。図7(b)〜(d)は、横軸が画素201の水平方向(行方向)の位置(座標)を示し、縦軸が暗時の出力値(オフセット値)を示している。図7(b)〜(d)の縦軸は、上に行くほど画素201の暗時の出力値(オフセット値)が大きい。図7(c)に示すように、画素部200の端部の画素201は、曲率が大きいので、暗時の出力値(暗電流)が小さく、画素部200の中央部の画素201は、曲率が小さいので、暗時の出力値(暗電流)が大きい。
図1の信号処理回路104は、開口領域PXの画素201の出力値(図7(c))から垂直方向オプティカルブラック領域VOBの画素201の出力値(図7(b))を減算することにより、オフセットを除去した出力値(図7(d))を得ることができる。しかし、図7(c)に示すように、端部の画素201と中央部の画素201とは、曲率に応じて暗電流が異なるため、図7(d)のオフセット補正後の出力値は、誤差を含んでいる。以下、この誤差を低減するための暗電流ムラ補正処理を説明する。
本実施形態の信号処理回路104は、第1の実施形態と同様に、図6の補正処理を行う。まず、ステップ601では、信号処理回路104は、垂直方向オプティカルブラック領域VOB内の複数の画素201のうちの各列の画素201の出力値の平均値を演算し、その各列の平均値から黒基準レベルを減算することにより、各列の平均値A0を生成する。
次に、ステップ602では、信号処理回路104は、各列の平均値A0に対して列方向に移動平均処理(平滑化処理)を行い、各列の平均値A1を生成する。具体的には、信号処理回路104は、対象列に対して対象列を含む前後複数列の平均値A0についての平均値を演算することにより、平滑化された各列の平均値A1を生成する。なお、上記の移動平均処理では、対象列の前後の列を用いているが、対象列の前列のみ、又は後列のみを用いてもよい。
次に、ステップ603では、信号処理回路104は、平滑化された各列の平均値A1に対して、撮像素子101の曲率(応力)に応じた各列の補正係数kを乗算することにより、各列の補正値A2を生成する。なお、この補正係数kは、垂直方向オプティカルブラック領域VOBと開口領域PXの代表領域から算出された1値であってもよいし、列毎に異なる値であってもよい。また、補正係数kは、あらかじめ取得された実験値を用いてもよい。
次に、ステップ604では、信号処理回路104は、開口領域PXの画素201の出力値からそれに対応する各列の補正値A2を減算することにより、暗電流ムラを低減する。これにより、垂直方向オプティカルブラック領域VOBと開口領域PXとのオフセット値の差を補正し、曲率の違いに起因する暗電流ムラを低減することができる。
(第3の実施形態)
図8は、本発明の第3の実施形態による画素部200の構成例を示す図である。以下、本実施形態が第1及び第2の実施形態と異なる点を説明する。画素部200は、開口領域PXと、水平方向オプティカルブラック領域HOBと、垂直方向オプティカルブラック領域VOBと、第3の基準画素領域NULLに分割される。開口領域PXは、通常画素領域である。水平方向オプティカルブラック領域HOBは、第1の基準画素領域である。垂直方向オプティカルブラック領域VOBは、第2の基準画素領域である。
第3の基準画素領域NULLは、画素部200の上端部の複数の画素201を有する。第3の基準画素領域NULL内の複数の画素201は、それぞれ、図3の画素201に対してフォトダイオード301を削除した構成を有し、光電変換及び電荷蓄積機能を有しない。第3の基準画素領域NULLの画素201は、フォトダイオード301を有しないので、暗電流の電荷が蓄積されない。これに対し、垂直方向オプティカルブラック領域VOB(又は水平方向オプティカルブラック領域HOB)の画素201は、フォトダイオード301を有するので、暗電流の電荷が蓄積される。そこで、信号処理回路104は、垂直方向オプティカルブラック領域VOB(又は水平方向オプティカルブラック領域HOB)の画素201の出力値と、第3の基準画素領域NULLの画素201の出力値との差分を暗電流量として検出する。そして、信号処理回路104は、その検出された暗電流量と閾値とを比較し、その比較結果に応じて、例えば長秒時ノイズリダクション処理を実行するか否かを判定する。ここで、長秒時ノイズリダクション処理とは、同条件で撮影した通常画像から遮光画像を減算するいわゆる黒引き処理である。
しかし、垂直方向オプティカルブラック領域VOB及び水平方向オプティカルブラック領域HOBは、画素部200の端部に位置し、開口領域PXは、画素部200の中央部に位置する。そのため、垂直方向オプティカルブラック領域VOB(又は水平方向オプティカルブラック領域HOB)における暗電流量と、開口領域PXにおける暗電流量とは、相互に異なる。この場合、上記の長秒時ノイズリダクション処理を実行するか否かを判定を適切に行うことができない。以下、信号処理回路104が行う暗電流ムラ補正処理について説明する。
図9は、信号処理回路(補正部)104が行う補正方法を示すフローチャートである。まず、ステップ901では、信号処理回路104は、垂直方向オプティカルブラック領域VOB内の複数の画素201の出力信号の平均値と、第3の基準画素領域NULL内の複数の画素201の出力信号の平均値との差分を暗電流値A3として算出する。なお、信号処理回路104は、水平方向オプティカルブラック領域HOB内の複数の画素201の出力信号の平均値と、第3の基準画素領域NULL内の複数の画素201の出力信号の平均値との差分を暗電流値A3として算出してもよい。
次に、ステップ902では、信号処理回路104は、暗電流値A3に対して、撮像素子101の曲率(応力)に応じた補正係数kを乗算し、その乗算の結果として判定値A4を算出する。判定値A4は、次式(3)により算出される。ここで、補正係数kは、上式(2)と同様である。
A4=A3×k ・・・(3)
次に、ステップ903では、信号処理回路104は、判定値A4を閾値とを比較する。ここで、閾値は、暗電流ムラが画質に影響を与えるか否かを判定するための閾値であり、ISO感度等に応じて決められる。信号処理回路104は、判定値A4が閾値より大きい場合には、ステップ904に処理を進める。
ステップ904では、信号処理回路104は、開口領域PXの画素201の出力信号から遮光画像を減算することにより、長秒時ノイズリダクション処理を実行し、暗電流ムラを低減する。これに対し、信号処理回路104は、判定値A4が閾値以下である場合には、ステップ904の長秒時ノイズリダクション処理を実行しない。なお、ステップ904では、信号処理回路104は、長秒時ノイズリダクション処理の代わりに、図6のオフセット補正処理を行うようにしてもよい。
以上のように、ステップ902では、信号処理回路104は、暗電流値A3と撮像素子101の曲率に応じた補正係数kを基に判定値(オフセット値)A4を演算する。そして、信号処理回路104は、判定値(オフセット値)A4が閾値より大きい場合には、ステップ904で、開口領域PXの画素201の出力信号を補正する。本実施形態によれば、撮像素子101の曲率の違いに起因するステップ903の判定の誤差を低減することができる。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態による画素部200は、第3の実施形態(図8)と同様に、開口領域PXと、水平方向オプティカルブラック領域HOBと、垂直方向オプティカルブラック領域VOBと、第3の基準画素領域NULLとを有する。以下、本実施形態が第3の実施形態と異なる点を説明する。
図10は、撮像素子101の曲率(応力)と暗電流の関係を示すグラフである。暗電流1001は、理論値の暗電流を示す。暗電流1002は、実測値の暗電流を示す。撮像素子101の曲率(応力)が大きくなるほど、撮像素子101の暗電流が小さくなる。しかし、実測値の暗電流1002は、理論値の暗電流1001とは異なる場合がある。
水平方向オプティカルブラック領域HOBと垂直方向オプティカルブラック領域VOBは、フォトダイオード301を有するので、暗電流の電荷が蓄積される。これに対し、第3の基準画素領域NULLは、フォトダイオード301を有さないので、暗電流の電荷が蓄積されない。信号処理回路104は、水平方向オプティカルブラック領域HOBの各行の画素201の出力値の平均値と、第3の基準画素領域NULLの画素201の出力値の平均値の差分を、水平方向オプティカルブラック領域HOBの実測値の暗電流1002として取得する。信号処理回路104は、垂直方向オプティカルブラック領域VOBの各列の画素201の出力値の平均値と、第3の基準画素領域NULLの画素201の出力値の平均値の差分を、垂直方向オプティカルブラック領域VOBの実測値の暗電流1002として取得する。なお、信号処理回路104は、同様に、開口領域PXの実測値の暗電流を取得してもよい。特に、撮像装置の遮光状態、又は工場調整時に開口領域PXを含む領域の実測値の暗電流を取得することで、補正精度を向上させることができる。
端部が湾曲形状を有する撮像素子101は、製造バラツキ等の様々な理由により、曲率(応力)が同等で設計された場合でも、理論値の暗電流1001と実測値の暗電流1002が異なる場合がある。その場合、上式(2)で示した補正係数kに誤差が生じ、適切な補正を行うことができない。
理論値の暗電流1001は、式(2)に示すように、exp(−β×Eg2)に比例する。これに対し、実測値の暗電流1002は、exp(−β1×Eg2)に比例する。そこで、信号処理回路104は、実測値の暗電流1002を基に、次式(4)の補正係数k1を取得する。
k1=exp{−β1×(Eg1−Eg2)} ・・・(4)
その後、信号処理回路104は、補正係数kの代わりに補正係数k1を用いて、第1〜第3の実施形態の処理を行う。これにより、撮像素子101の湾曲形状の個体バラツキ及び面内バラツキに起因する補正誤差を低減することができる。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100 撮像装置、101 撮像素子、104 信号処理回路、201 画素、PX 開口領域、HOB 水平方向オプティカルブラック領域、VOB 垂直方向オプティカルブラック領域、NULL 第3の基準画素領域

Claims (10)

  1. 複数の画素を含む湾曲形状の撮像素子と、
    前記撮像素子の出力信号を補正する補正部とを有し、
    前記撮像素子は、
    入射光に応じた画素信号を出力する画素を含む通常画素領域と、
    基準画素信号を出力する画素を含む基準画素領域とを有し、
    前記補正部は、前記基準画素領域の画素の出力信号と前記撮像素子の曲率又は応力に応じた補正係数を基に、前記通常画素領域の画素の出力信号を補正することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記補正部は、前記基準画素領域の画素の出力信号と前記撮像素子の曲率又は応力に応じた補正係数を基にオフセット値を演算し、前記通常画素領域の画素の出力信号から前記オフセット値を減算することにより補正することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記補正部は、前記基準画素領域の画素の出力信号と前記撮像素子の曲率又は応力に応じた補正係数を基にオフセット値を演算し、前記オフセット値が閾値より大きい場合には、前記通常画素領域の画素の出力信号を補正することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  4. 前記基準画素領域の画素は、遮光された光電変換部を有し、
    前記通常画素領域の画素は、遮光されていない光電変換部を有することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  5. 前記通常画素領域は、行列状に配置されている複数の画素を有し、
    前記基準画素領域は、前記通常画素領域の行列状の画素と同一の行の複数の画素を有し、
    前記補正部は、前記基準画素領域の画素の出力信号と前記撮像素子の曲率又は応力に応じた補正係数を基にオフセット値を演算し、前記通常画素領域の画素の出力信号から前記オフセット値を減算することにより補正することを特徴とする請求項4記載の撮像装置。
  6. 前記通常画素領域は、行列状に配置されている複数の画素を有し、
    前記基準画素領域は、前記通常画素領域の行列状の画素と同一の列の複数の画素を有し、
    前記補正部は、前記基準画素領域の画素の出力信号と前記撮像素子の曲率又は応力に応じた補正係数を基にオフセット値を演算し、前記通常画素領域の画素の出力信号から前記オフセット値を減算することにより補正することを特徴とする請求項4記載の撮像装置。
  7. 前記基準画素領域は、
    遮光された光電変換部を含む画素を有する第1の基準画素領域と、
    光電変換部を含まない画素を有する第2の基準画素領域とを有し、
    前記通常画素領域の画素は、遮光されていない光電変換部を有することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  8. 前記補正部は、前記第1の基準画素領域の画素の出力信号と前記第2の基準画素領域の画素の出力信号との差分に対して前記撮像素子の曲率又は応力に応じた補正係数を乗算し、前記乗算の結果が閾値より大きい場合に、前記通常画素領域の画素の出力信号を補正することを特徴とする請求項7記載の撮像装置。
  9. 前記補正部は、前記第1の基準画素領域の画素の出力信号と前記第2の基準画素領域の画素の出力信号との差分を取得し、前記差分に応じて、前記補正係数を取得することを特徴とする請求項7又は8記載の撮像装置。
  10. 複数の画素を含む湾曲形状の撮像素子を有し、前記撮像素子は、入射光に応じた画素信号を出力する画素を含む通常画素領域と、基準画素信号を出力する画素を含む基準画素領域とを有する撮像装置の補正方法であって、
    補正部により、前記基準画素領域の画素の出力信号と前記撮像素子の曲率又は応力に応じた補正係数を基に、前記通常画素領域の画素の出力信号を補正することを特徴とする撮像装置の補正方法。
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