JP2017072943A - 検出装置及び検出プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザを含めた周囲が意識しない状態で把持状態の検出を実現できる検出装置を提供する。【解決手段】検出装置(2)は、ユーザが把持可能な筐体(1)を伝搬する超音波を発生する圧電素子(10)と、圧電素子から発生して筐体に入射する入射波に対する反射波の減衰率から、ユーザが当該筐体を把持しているか否かを検出する把持検出部(20)と、を備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、ユーザが筐体を把持していることを検出する検出装置、及び検出プログラムに関する。
ユーザが筐体を把持することが可能な機器(例えば携帯電話機等)において、ユーザが該筐体を把持したか否かを検出し、ユーザが筐体を把持した状態(把持状態)の検出を契機として各種処理を実施することが行われている。たとえば、把持状態を検出するための手段として、携帯電話機を振動させた際に発生する振動音を用いる技術が特許文献1に開示されている。
しかしながら、上述のような従来技術は、携帯電話機が一般に備えているバイブレーション機能を用いて筐体を振動させるため、ユーザを含めた周囲に振動音が響き渡ってしまい、不快感を与えることがあるという問題がある。また、バイブレーション機能を停止している場合は、把持状態の検出もできないという問題がある。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザを含めた周囲が意識しない状態で把持状態の検出を実現できる検出装置を提供することにある。
本発明の一態様に係る検出装置は、上記課題を解決するために、ユーザが把持可能な筐体に設けられ、当該筐体を伝搬する超音波を発生する超音波発生部と、上記超音波発生部から発生して上記筐体に入射する入射波に対する反射波の減衰率から、ユーザが当該筐体を把持しているか否かを検出する把持検出部と、を備えている。
本発明の一態様に係る検出装置は、ユーザを含めた周囲が意識しない状態で把持状態の検出を実現できるという効果を奏する。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1について、図1〜4を用いて詳細に説明する。本実施形態では、本発明の検出装置を、ユーザが把持可能な筐体を備えているスマートフォンに搭載した例について説明する。なお、以降の各実施形態においても同様とする。
本発明の実施形態1について、図1〜4を用いて詳細に説明する。本実施形態では、本発明の検出装置を、ユーザが把持可能な筐体を備えているスマートフォンに搭載した例について説明する。なお、以降の各実施形態においても同様とする。
(スマートフォンの概要)
まず、図2(a)に基づいて、スマートフォン101の概要について説明する。スマートフォン101は、ユーザが把持可能な筐体1と、該筐体1の内部1aに設けられ、該筐体1のユーザによる把持状態を検出する検出装置2とを備えている。ここで、筐体1の把持方向(図では水平方向)の厚み(以下、「キャビ厚」と記す)d1とする。
まず、図2(a)に基づいて、スマートフォン101の概要について説明する。スマートフォン101は、ユーザが把持可能な筐体1と、該筐体1の内部1aに設けられ、該筐体1のユーザによる把持状態を検出する検出装置2とを備えている。ここで、筐体1の把持方向(図では水平方向)の厚み(以下、「キャビ厚」と記す)d1とする。
検出装置2は、筐体1を伝搬する超音波を発生する2つの圧電素子(超音波発生部)10と、ユーザが筐体1を把持していることを検出する把持検出部20とを含んでいる。2つの圧電素子10は、ユーザの手3によって把持するであろう筐体1の表面の位置に対向する筐体1の内部1aの位置の水平方向にそれぞれ対向するように配置されている。圧電素子10は、キャビ厚みd1の筐体1を伝搬させる超音波を出力パルスとして発生し、筐体1の表面で反射した反射波を反射パルスとして受信するようになっている。この反射パルスは、出力パルスに比べて減衰している。また、本実施形態で用いる圧電素子10は、電気を受けて超音波を発生して送信する送信用素子と、超音波を受信して電気を発生する受信用素子とを兼用している。検出装置2では、把持検出部20によって、それぞれの圧電素子10に超音波の入射波駆動波を発生して筐体1に送信し、該筐体1から反射された超音波の反射波を受信し、超音波の入射波に対する反射波の減衰率から、ユーザが当該筐体1を把持しているか否かを検出するようになっている。上記減衰率は、入射波の信号強度に対して反射波の信号強度がどの程度減少しているかを示す値である。従って、入射波の信号強度が100であり、反射波の信号強度は50であれば、減衰率は50%となる。ここで、駆動波に対する反射波の振幅(信号強度)は、筐体1の表面が接しているのが空気であれば減衰率が0%〜10%、人体(手)であれば減衰率が50〜99%となる。つまり、筐体1の表面に接触しているのが空気であれば、反射波はほとんど減衰せず、筐体1の表面に接触しているのが人体(手)であれば、反射波は大きく減衰することになる。
図2の(b)は、図2の(a)に示す検出装置2における検出動作を行っている際の各種信号の波形図を示している。ここで、把持検出部20では、把持状態の検出については、図2(b)に示すような、駆動波形に対する反射波形(検出波形)の振幅(信号強度)を比較することによって行う。たとえば、図2の(b)に示すように、駆動波形の振幅をA1、非把持状態における反射波形(検出波形)の振幅をA2、把持状態における反射波形(検出波形)の振幅をA3とした場合、A1>A2>A3が成立する。
反射波について、具体例を用いて説明する。筐体1について、その材質がポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)であり、キャビ厚d1が2mmであり、超音波の周波数が9.5MHzである場合、筐体1内部を伝搬する超音波の音速が2680m/sであれば、超音波が圧電素子10の表面と筐体1の表面との間であるキャビ厚d1を往復する時間は、1.5μsであり、その波長は0.1μsである。よって、駆動波を発生してから1.5μs後から0.1μsの間に圧電素子10の表面が受けた超音波について、反射波として把持状態の検出に用いる。
(把持検出部の詳細)
次に、把持検出部20の詳細に説明する。図1は、把持検出部20の概略構成ブロック図である。
次に、把持検出部20の詳細に説明する。図1は、把持検出部20の概略構成ブロック図である。
把持検出部20は、駆動波形発生器21、アンプ22、アンプ入力部23、反射パルス振幅比較部24、記憶部25を含む。
駆動波形発生器21は、圧電素子10が超音波を発生するための電気を生成するものであり、アンプ22は電気を増幅するものである。アンプ入力部23は圧電素子10が受信した反射波のうち、把持状態の検出に用いるものを選択的に取得するために、適切なタイミングでアンプ22への入力を行うものであり、反射パルス振幅比較部24は、駆動波形発生器21で発生させた駆動波の波形(駆動波形)の振幅と、筐体1表面で反射された後の超音波を圧電素子10が受信した際の反射波の波形(検出波形)の振幅とを比較するものである。記憶部25は、反射パルス振幅比較部24が反射波の減衰率を検証する際に必要な、非把持状態の時の振幅情報などを格納するものである。
(把持状態検出処理)
本実施形態における検出装置2では、把持検出部20によって把持状態の検出を適切に行うために、(1)キャリブレーション処理、(2)超音波検出処理、(3)把持状態検出処理を行う。
本実施形態における検出装置2では、把持検出部20によって把持状態の検出を適切に行うために、(1)キャリブレーション処理、(2)超音波検出処理、(3)把持状態検出処理を行う。
(1)キャリブレーション処理
図3の(a)に示すフローチャートを参照しながら、キャリブレーション処理の詳細を説明する。このキャリブレーション処理は、スマートフォン101においてキャリブレーション用のアプリケーションを実行することで行う。従って、まず、スマートフォン101は、ユーザによりキャリブレーション用のアプリケーションが実行されると、キャリブレーションの開始を表す初期メッセージを、図示しない表示部に表示し(S1)、非把持時の参考値の取得開始操作の受付けを待つ(S2)。初期メッセージとして、例えば「スマートフォンを机の上に置いてから画面をタッチして下さい」と表示した場合、非把持時の参考値の取得開始操作の受付けは、スマートフォンの画面がユーザによってタッチされることになる。つまり、初期メッセージに従ったユーザの操作が非把持時の参考値の取得開始操作の受付けとなる。
図3の(a)に示すフローチャートを参照しながら、キャリブレーション処理の詳細を説明する。このキャリブレーション処理は、スマートフォン101においてキャリブレーション用のアプリケーションを実行することで行う。従って、まず、スマートフォン101は、ユーザによりキャリブレーション用のアプリケーションが実行されると、キャリブレーションの開始を表す初期メッセージを、図示しない表示部に表示し(S1)、非把持時の参考値の取得開始操作の受付けを待つ(S2)。初期メッセージとして、例えば「スマートフォンを机の上に置いてから画面をタッチして下さい」と表示した場合、非把持時の参考値の取得開始操作の受付けは、スマートフォンの画面がユーザによってタッチされることになる。つまり、初期メッセージに従ったユーザの操作が非把持時の参考値の取得開始操作の受付けとなる。
そして、非把持時の参考値の取得開始操作を受け付けた場合(S2でYES)、超音波検出処理を実施し、非把持状態における反射波形の振幅を取得する(S3)。なお、S3における超音波検出処理は、机の上にスマートフォン101を置いて行うため、スマートフォン101の筐体1の両側部(ユーザが把持する部分)にはカーブを設けて、当該両側部が机に直接接触することを避けるのが好ましい。これにより、スマートフォン101の筐体1の両側部が机に接触することによる影響、例えば非把持時の反射波の減衰率が正確に取得できないといった問題を解消することができる。
続いて、超音波検出処理(S3)にて取得した振幅(信号強度)の平均値を非把持時の参考値として記憶部25に記録する(S4)。その後、把持時の参考値を取得するための確認用メッセージを、図示しない表示部に表示し(S5)、把持時の参考値の取得開始操作の受付けを待つ(S6)。確認用メッセージとして、例えば「スマートフォンをグリップしてから画面をタッチして下さい」と表示した場合、把持時の参考値の取得開始操作の受付けは、スマートフォンをグリップした状態で画面がユーザにタッチされることになる。
そして、把持時の参考値の取得開始操作を受け付けた場合(S6でYES)、スマートフォン101を把持した状態で超音波検出処理(S3)を実施し、取得した振幅の平均値を把持時の参考値として、記憶部25に記録する(S7)。以上の処理により取得した、スマートフォン101の把持時および非把持時の反射波形の振幅(参考値)を、後述する図4に示す把持状態検出処理にて用いる。
このように、キャリブレーション処理を行うことで、スマートフォン101の個体差による検出精度に左右されずに、ユーザの把持状態を適切に検出することができる。
(2)超音波検出処理
図3の(b)に示すフローチャートを参照しながら、超音波検出処理の詳細を説明する。まず、圧電素子10から超音波を複数発信する(S11)。なお、この時に発信する超音波は、駆動波形発生器21が発生した駆動波形(図2の(b)で示す駆動波形)のように、一定間隔を空けて発信される、単一のパルス波の組である。複数の発信された超音波は、筐体1の表面で反射され、この反射波を圧電素子10で受信する(S12)。圧電素子10で反射波を受信した後、受信した超音波をアンプ22にて増幅し(S13)、増幅した超音波の振幅の平均値を取得する(S14)。なお、受信する超音波は筐体1の外界との境界面(以下、「キャビ表面」と記す)との最短距離(キャビ厚みd1)、すなわち圧電素子10の表面から水平方向に延伸した直線とキャビ表面とを結ぶ直線間を往復したものが最短時間で圧電素子10に到達する。そのため、この超音波を選択的に取得するために、アンプ入力部23は反射波が圧電素子10に到達する前後のタイミングにおいて、アンプ22のオン/オフを切り替える。
図3の(b)に示すフローチャートを参照しながら、超音波検出処理の詳細を説明する。まず、圧電素子10から超音波を複数発信する(S11)。なお、この時に発信する超音波は、駆動波形発生器21が発生した駆動波形(図2の(b)で示す駆動波形)のように、一定間隔を空けて発信される、単一のパルス波の組である。複数の発信された超音波は、筐体1の表面で反射され、この反射波を圧電素子10で受信する(S12)。圧電素子10で反射波を受信した後、受信した超音波をアンプ22にて増幅し(S13)、増幅した超音波の振幅の平均値を取得する(S14)。なお、受信する超音波は筐体1の外界との境界面(以下、「キャビ表面」と記す)との最短距離(キャビ厚みd1)、すなわち圧電素子10の表面から水平方向に延伸した直線とキャビ表面とを結ぶ直線間を往復したものが最短時間で圧電素子10に到達する。そのため、この超音波を選択的に取得するために、アンプ入力部23は反射波が圧電素子10に到達する前後のタイミングにおいて、アンプ22のオン/オフを切り替える。
(3)把持状態検出処理
図4に示すフローチャートを参照しながら、スマートフォン101の把持状態の検出処理の詳細を説明する。まず、図3の(b)に示した超音波検出処理を実施(S21)し、現在のスマートフォン101における圧電素子10で受信した超音波の振幅を取得する。次に、反射パルス振幅比較部24にて、取得した反射波の振幅について所定の値以下か否かを判定する(S22)。ここでは、所定の値として、キャリブレーション処理で取得した、把持状態および非把持状態の参考値を記憶部25から取得し、この参考値から求めた値とS21にて取得した反射波の振幅と比較する。具体例としては、超音波検出処理(S21)で取得した反射波の振幅をA4とした場合、図2(b)の波形図における振幅A2(非把持状態の参考値)、A3(把持状態の参考値)に対して、A4<A3+(A2−A3)/2などの関係を満たすかどうかを判定する。つまり、S22における所定の値は、A3+(A2−A3)/2となる。なお、把持状態の判定に用いる前述の関係式は一例であり、把持状態と非把持状態を明確に区別できるものであれば、どのようなものでもよい。そして、反射パルス振幅比較部24は、反射波の振幅の平均値が所定の値以下であった場合(S22でYES)、スマートフォン101は把持されていると検出(S23)し、所定の値より大きかった場合(S22でNO)は、スマートフォン101は把持されていないと検出する(S24)。
図4に示すフローチャートを参照しながら、スマートフォン101の把持状態の検出処理の詳細を説明する。まず、図3の(b)に示した超音波検出処理を実施(S21)し、現在のスマートフォン101における圧電素子10で受信した超音波の振幅を取得する。次に、反射パルス振幅比較部24にて、取得した反射波の振幅について所定の値以下か否かを判定する(S22)。ここでは、所定の値として、キャリブレーション処理で取得した、把持状態および非把持状態の参考値を記憶部25から取得し、この参考値から求めた値とS21にて取得した反射波の振幅と比較する。具体例としては、超音波検出処理(S21)で取得した反射波の振幅をA4とした場合、図2(b)の波形図における振幅A2(非把持状態の参考値)、A3(把持状態の参考値)に対して、A4<A3+(A2−A3)/2などの関係を満たすかどうかを判定する。つまり、S22における所定の値は、A3+(A2−A3)/2となる。なお、把持状態の判定に用いる前述の関係式は一例であり、把持状態と非把持状態を明確に区別できるものであれば、どのようなものでもよい。そして、反射パルス振幅比較部24は、反射波の振幅の平均値が所定の値以下であった場合(S22でYES)、スマートフォン101は把持されていると検出(S23)し、所定の値より大きかった場合(S22でNO)は、スマートフォン101は把持されていないと検出する(S24)。
なお、スマートフォン101は把持されていると検出されたとき、その旨を示す信号をスマートフォン101の制御部(図示せず)に送り、ユーザがスマートフォン101を把持した状態で例えばスクリーンロック解除、画面点灯、電話着呼等の操作が行えるようにする。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態1について、図5を用いて詳細に説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。以下の各実施形態でも同様である。
本発明の実施形態1について、図5を用いて詳細に説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。以下の各実施形態でも同様である。
(スマートフォンの概要)
図5の(a)に基づいて、本実施形態2に係るスマートフォン102の概要について説明する。スマートフォン102は、図2の(a)に示すスマートフォン101と、構造上、以下の点で異なる。圧電素子10がスマートフォン102の中央付近に位置し、圧電素子10との接触を維持するように、筐体1の一部はスマートフォン102の内側に突出した突出部1bを備えている。これにより、図2の(a)に示すスマートフォン101における超音波が伝搬するキャビ厚d1よりも長いキャビ厚d2となる。すなわち、キャビ厚d2は、圧電素子10の表面から筐体1表面まで、突出部1bを通る水平方向の距離となる。従って、本実施形態のスマートフォン102では、検出装置2はキャビ厚d2を往復する超音波からユーザによる把持の有無を判定するようになっている。
図5の(a)に基づいて、本実施形態2に係るスマートフォン102の概要について説明する。スマートフォン102は、図2の(a)に示すスマートフォン101と、構造上、以下の点で異なる。圧電素子10がスマートフォン102の中央付近に位置し、圧電素子10との接触を維持するように、筐体1の一部はスマートフォン102の内側に突出した突出部1bを備えている。これにより、図2の(a)に示すスマートフォン101における超音波が伝搬するキャビ厚d1よりも長いキャビ厚d2となる。すなわち、キャビ厚d2は、圧電素子10の表面から筐体1表面まで、突出部1bを通る水平方向の距離となる。従って、本実施形態のスマートフォン102では、検出装置2はキャビ厚d2を往復する超音波からユーザによる把持の有無を判定するようになっている。
なお、図5の(a)に示すスマートフォン102では突出部1bの分だけ、圧電素子10が筐体1の表面から遠ざかるため、複数の反射波が重なり、波形の振幅が変動するおそれがある。そのため、図5の(b)に示すように、駆動波形として、複数のパルスの組を用いる。
この場合の反射波について、前記実施形態1と同様に、具体例を用いて説明する。筐体1の材質および超音波の周波数、筐体1内部を伝搬する超音波の音速について、実施形態1と同一であるならば、キャビ厚d2を20mmとすると、超音波がキャビ厚d2を往復する時間は14.9μsとなる。そして、駆動波として、5つのパルス波一組を用いると、1つ目のパルスの開始時点から5つ目のパルスの終了時点まで、0.1μsの時間を要する。よって、駆動波を発生してから14.9μs後から0.1μsの間に圧電素子10の表面が受けた超音波について、反射波として把持状態の検出に用いることができる。
本実施形態の場合では、駆動波形として、複数のパルスの組を用いているため、反射波も複数のパルスの組となる。従って、把持検出部20では、反射波である一組のパルス波の振幅の平均値が、予め設定した振幅(記憶部25に記録された参考値から得られる値)を下回ったとき、ユーザが筐体1を把持していることを検出する。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3について、図6を用いて詳細に説明する。
本発明の実施形態3について、図6を用いて詳細に説明する。
(スマートフォン103の概要)
図6の(a)に基づいて、スマートフォン103の概要について説明する。スマートフォン103は、は、図2の(a)に示すスマートフォン101と、構造上、以下の点で異なる。まず、圧電素子10が一つであること、そして、圧電素子10が筐体1の内部1aの上部に設けられていることである。つまり、スマートフォン103は、一つの圧電素子10を筐体1のユーザが把持する部分に対応する内部1aの位置以外の位置に直接設けていることになる。
図6の(a)に基づいて、スマートフォン103の概要について説明する。スマートフォン103は、は、図2の(a)に示すスマートフォン101と、構造上、以下の点で異なる。まず、圧電素子10が一つであること、そして、圧電素子10が筐体1の内部1aの上部に設けられていることである。つまり、スマートフォン103は、一つの圧電素子10を筐体1のユーザが把持する部分に対応する内部1aの位置以外の位置に直接設けていることになる。
図6の(a)に示すスマートフォン103は、圧電素子10を1つだけ備える構成であるため、実施形態1および2のスマートフォン101、102に対してコストを削減することができる。しかし、ユーザの手3が把持した位置から筐体1を伝搬して圧電素子10へ到達するには筐体1内部を回り込む必要があるため、複数の反射波が重なり、波形の振幅が変動するおそれがある。そのため、ユーザの手3が把持する筐体1の部分に対する反射波を選択的に取得できるように、アンプ入力部23による入力タイミングや入力期間などを調整する必要がある。
また、圧電素子10を一つにした例として、図6の(b)に示すスマートフォン104がある。スマートフォン104では、図6の(b)に示すように、1つの圧電素子10を筐体1の内部1aに直接設けたものではなく、筐体1の内部1aの上側から鉤状に伸びたアングル4に設けている。
図6の(b)に示すスマートフォン104は、図6の(a)に示すスマートフォン103と同様に、圧電素子10を一つ備えた構成であるため、コスト削減を実現できる。さらに、スマートフォン104では、筐体1の内部1aの上側から鉤状に伸びたアングル4に圧電素子10を接続している。この場合、アングル4の形状によって、当該アングル4の共振周波数を変更することができるため、特定の周波数を持つ駆動波および反射波を選択的に効率良く伝搬することができる。具体的には、アングル4について、図6の(b)に示すように、筐体1から突出する部分の幅をA、突出部を水平方向に曲げた後の部分の幅をBとすれば、Aを大きく(小さく)すると、共振周波数を高く(低く)することができ、Bを大きく(小さく)すると、共振周波数を低く(高く)することができる。
なお、本実施形態では、図6の(a)に示すスマートフォン103、図6の(b)に示すスマートフォン104の何れも複数の反射波が重なり、波形の振幅が変動するおそれがあるため、アンプ入力部23を使って反射波を選択的に取得できるようにしているが、取得した反射波が複数であれば前記実施形態2と同様に反射波の振幅の平均値を求めて、把持状態であるか否かを検出することになる。
〔変形例〕
以下、前記実施形態1〜3の変形例について図7を参照しながら以下に説明する。
以下、前記実施形態1〜3の変形例について図7を参照しながら以下に説明する。
実施形態1〜3では、何れも圧電素子10は、超音波を送信する送信部と、超音波を受信する受信部とを兼用する素子を用いて説明したが、図7の(a)に示すように、送信用の圧電素子10a、受信用の圧電素子10bを用いてもよい。
図7の(b)〜(e)は、実施形態1〜3に記載したスマートフォン101〜104の圧電素子10を送信用の圧電素子10aおよび受信用の圧電素子10bの組み合わせに、それぞれ置き換えたものである。なお、送信用の圧電素子10aおよび受信用の圧電素子10bの位置関係については、ユーザの手3が把持する部分との位置関係のずれが考慮されているのであれば、上下左右を入れ替えてもよい。
〔ソフトウェアによる実現例〕
検出装置2の制御ブロック(特に把持検出部20)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
検出装置2の制御ブロック(特に把持検出部20)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、検出装置2は、各機能を実現するソフトウェアである検出プログラムの命令を実行するCPU、上記検出プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記検出プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記検出プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る検出装置は、ユーザが把持可能な筐体(1)に設けられ、当該筐体(1)を伝搬する超音波を発生する超音波発生部(圧電素子10)と、上記超音波発生部(圧電素子10)から発生して上記筐体(1)に入射する入射波に対する反射波の減衰率から、ユーザが当該筐体(1)を把持しているか否かを検出する把持検出部(20)と、を備えている。
本発明の態様1に係る検出装置は、ユーザが把持可能な筐体(1)に設けられ、当該筐体(1)を伝搬する超音波を発生する超音波発生部(圧電素子10)と、上記超音波発生部(圧電素子10)から発生して上記筐体(1)に入射する入射波に対する反射波の減衰率から、ユーザが当該筐体(1)を把持しているか否かを検出する把持検出部(20)と、を備えている。
上記の構成によれば、超音波発生部から発生して筐体に入射する入射波に対する反射波の減衰率から、ユーザが当該筐体を把持しているか否かを検出している。つまり、超音波という人間に聞き取れない周波数の音波を使用して把持状態の検出しているため、バイブレーション機能を用いた場合のように、ユーザを含めた周囲に振動音が響き渡ってしまい、不快感を与えることがなくなる。よって、ユーザを含めた周囲が意識しない状態で把持状態の検出を実現できるという効果を奏する。
本発明の態様2に係る検出装置は、上記態様1において、上記把持検出部(20)は、上記入射波の信号強度に上記減衰率を乗じて得られる反射波の信号強度が、予め設定した信号強度を下回ったとき、ユーザが当該筐体を把持していることを検出する構成としてもよい。
上記の構成によれば、予め設定した信号強度に基づいてユーザが当該筐体を把持しているか否かを検出することが可能となるため、判定に用いる閾値となる信号強度を変更することで、筐体の素材や、筐体の把持の強さが異なるさまざまなユーザに対応させることが可能となる。
本発明の態様3に係る検出装置は、上記態様2において、上記超音波発生部(圧電素子10)は、入射波の超音波をパルス波として発生し、上記把持検出部(20)は、上記信号強度をパルス波の振幅とし、反射波であるパルス波の振幅が、予め設定した振幅を下回ったとき、ユーザが当該筐体(1)を把持していることを検出する構成としてもよい。
上記の構成によれば、反射波がパルス波であるため、複数種類の反射波が存在する場合であっても、必要な反射波を選択的に取得することが可能となる。よって、ユーザが当該筐体を把持しているか否かについて、正確に検出することができる。
本発明の態様4に係る検出装置は、上記態様2において、上記超音波発生部は、入射波の超音波を複数のパルス波一組として発生し、上記把持検出部は、上記信号強度をパルス波の振幅とし、反射波である一組のパルス波の振幅の平均値が、予め設定した振幅を下回ったとき、ユーザが当該筐体を把持していることを検出する構成としてもよい。
上記の構成によれば、反射波である一組のパルス波の振幅の平均値を求めて、ユーザが筐体を把持していることを検出しているので、複数の反射波が重なった状態で検出された場合であっても、ユーザが当該筐体を把持しているか否かについて、正確に検出することができる。
本発明の各態様に係る検出装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記検出装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記検出装置をコンピュータにて実現させる検出装置の検出プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1 筐体、1a 内部、1b 突出部、2 検出装置、3 手、4 アングル、10 圧電素子(超音波発生部)、10a 送信用の圧電素子、10b 受信用の圧電素子、20 把持検出部、21 駆動波形発生器、22 アンプ、23 アンプ入力部、24 反射パルス振幅比較部、25 記憶部、101〜104 スマートフォン
Claims (5)
- ユーザが把持可能な筐体に設けられ、当該筐体を伝搬する超音波を発生する超音波発生部と、
上記超音波発生部から発生して上記筐体に入射する入射波に対する反射波の減衰率から、ユーザが当該筐体を把持しているか否かを検出する把持検出部と、を備えていることを特徴とする検出装置。 - 上記把持検出部は、上記反射波の信号強度が、予め設定した信号強度を下回ったとき、ユーザが当該筐体を把持していることを検出することを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
- 上記超音波発生部は、上記入射波の超音波をパルス波として発生し、
上記把持検出部は、上記反射波の超音波のパルス波の振幅を、当該反射波の信号強度とし、上記反射波であるパルス波の振幅が、予め設定した振幅を下回ったとき、ユーザが当該筐体を把持していることを検出することを特徴とする請求項2に記載の検出装置。 - 上記超音波発生部は、上記入射波の超音波を複数のパルス波一組として発生し、
上記把持検出部は、上記反射波の超音波の複数のパルス波一組における各パルス波の振幅の平均値を、当該反射波の信号強度とし、上記反射波であるパルス波一組の振幅の平均値が、予め設定した振幅を下回ったとき、ユーザが当該筐体を把持していることを検出することを特徴とする請求項2に記載の検出装置。 - 請求項1〜4の何れか1項に記載の検出装置としてコンピュータを機能させるための検出プログラムであって、上記把持検出部としてコンピュータを機能させるための検出プログラム。
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---|---|---|---|---|
WO2022250703A1 (en) * | 2021-05-28 | 2022-12-01 | Google Llc | Hand-grip location detection using ultrasound |
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JP2009232356A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-08 | Nec Corp | 携帯電話装置及びキー押下判定方法並びにキー押下判定プログラム |
-
2015
- 2015-10-06 JP JP2015198719A patent/JP2017072943A/ja active Pending
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