JP2017072781A - 画像加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱ヒータ113の裏面に1次回路部材114に近接した第1の熱伝導部材140と2次回路部材115に近接した第2の熱伝導部材141を設置するフィルム加熱方式の画像加熱装置においては、1次回路と2次回路の絶縁性能を満たすために、第1と第2の熱伝導部材間の距離Yを長く設置すると、温度ムラにより、光沢ムラの画像不良が発生する場合があった。【解決手段】第1と第2の熱伝導部材140,141の熱膨張による熱伝導部材間の距離Yの変動を抑えるために、第1と第2の熱伝導部材140,141の長手方向の規制部140a,141aを最小通紙幅Xmの内側に設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、画像加熱装置及びこれを備える画像形成装置に関する。この画像加熱装置は、例えば、電子写真方式などの複写機・レーザービームプリンタ等の画像形成装置に搭載する定着装置として用い得る。
トナー画像を担持した記録材(以下用紙と記す)を加熱する画像加熱装置(以下、定着装置と記す)には、従来から熱ローラ方式、フィルム(ベルト)加熱方式などが知られている。
特許文献1には、加熱ヒータの裏面に熱伝導部材を設けていわゆる非通紙部昇温(記録材の非通過部昇温)を抑制して小サイズ用紙の生産性を上げるフィルム加熱方式の定着装置が記載されている。熱伝導部材は加熱ヒータの基板よりも熱伝導率が高い材質の部材である。
フィルム加熱方式の装置においては、加熱ヒータに1次回路部材としての保護素子と2次回路部材としての温度検知素子を配置する構成が一般に採られている。加熱ヒータの裏面に熱伝導部材を設けている場合はこの熱伝導部材に対して保護素子と温度検知素子が配置される。
保護素子は、電力を供給する商用電源に直接接続する回路である1次回路に接続されており、加熱ヒータの異常昇温時には、その異常昇温により作動して商用電源から加熱ヒータへの通電を遮断する。温度検知素子は、1次回路との直接接続がなく、機器内の変圧器やコンバータ等の装置から電源を供給される回路である2次回路に接続されており、加熱ヒータに関して検知温度に基づいた投入電力制御を行うために使用される。
従って、加熱ヒータの裏面側には1次回路と2次回路が混在しているため、1次回路と2次回路は絶縁することが望まれる。保護素子と熱伝導部材間で絶縁が取れない構成では、保護素子と温度検知素子とともにヒータ裏面に配置される熱伝導部材も、保護素子を配置した1次回路側と温度検知素子を配置した2次回路側とに分割して絶縁を確保することが望まれる。
特開2014−238560号公報
しかしながら、熱伝導部材を分割して加熱ヒータの裏面に設けた構成では、熱伝導部材が加熱ヒータ裏面に接触している領域と接触していない領域(分割した熱伝導部材相互の離間領域)とで定着フィルム(定着ベルト)に長手方向の熱ムラが発生してしまう。特に、熱伝導部材が接触していない領域が広いと光沢ムラなど画像不良が発生する場合があった。
一方、分割した熱伝導部材間の間隔が狭いと、1次回路側の熱伝導部材と2次回路側の熱伝導部材との絶縁が確保できなくなる可能性がある。また、熱伝導部材は熱膨張により長手方向の長さが変化する。定着装置の温度条件や用紙の通紙条件などにより、熱伝導部材の長手方向の長さが変化する。これらを考慮して、分割した熱伝導部材を所定に離して設置することが望まれることから、光沢ムラなどの画像不良との両立が困難になる。
本発明の目的は、フィルム加熱方式の画像加熱装置で、熱伝導部材を2体化(分割化)して設置する構成において、1次回路と2次回路の絶縁性能を確保しつつ、熱ムラによる光沢ムラなどの画像不良を抑制することである。
上記目的を達成するための本発明に係る画像加熱装置の代表的な構成は、細長い基板とこの基板上に長手に沿って形成された通電により発熱する抵抗発熱体を有する加熱部材と、前記加熱部材を保持する保持部材と、少なくとも平面と平行な方向における熱伝導率が前記基板の熱伝導率よりも高い熱伝導部材であって、前記加熱部材の長手方向に沿って並べられており前記加熱部材と前記保持部材との間に挟まれている第1の熱伝導部材および第2の熱伝導部材と、内周面が前記加熱部材の前記熱伝導部材の側とは反対側の面に接触して摺動しつつ回転可能な無端状のベルトと、前記ベルトを挟んで前記加熱部材に当接して前記ベルトの外面とニップ部を形成する回転体と、を有し、前記ニップ部で画像を担持した記録材を挟持搬送しつつ加熱する画像加熱装置において、前記第1の熱伝導部材と前記第2の熱伝導部材は所定の間隔をあけて配置され、それぞれ前記保持部材に対して長手方向に移動することを規制する規制部を有し、前記規制部は前記画像加熱装置で搬送可能な最小幅サイズの記録材の通過領域の内側に対応する箇所に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、1次回路と2次回路の絶縁性能を確保しつつ、熱ムラによる光沢ムラなどの画像不良を抑制することが可能となる。
実施例1の要部の構成説明図 画像形成装置の一例の概略図 定着装置の要部の説明図 制御系統のブロック図 ヒータホルダーに熱伝導部材と加熱ヒータを組み付ける組立て図 比較例1の要部の構成説明図 他の構成の説明図 実施例2の要部の構成説明図
《実施例1》
(画像形成装置の本体構成)
図2は本実施例における画像形成装置50の概略図である。この画像形成装置50は、像担持体である感光ドラム1上に形成されたトナー像を直接にシート状の記録材(以下、用紙と記す)Pに転写する電子写真方式のモノクロのレーザリンタである。感光ドラム1の周りにはドラム回転方向(矢印R1方向)に沿って順に、帯電器2、レーザ光Bを感光ドラム1に照射する露光装置3、現像器5、転写ローラ10、及び感光ドラムクリーナー16が配置されている。
回転する感光ドラム1の表面が帯電器2によってマイナス極性に帯電され、その帯電面に露光装置3によりレーザ走査露光がなされる。レーザ光Bは画像情報に対応して変調されており感光ドラム1の表面に走査露光パターンに対応した静電潜像が形成される(露光された部分は表面電位が上がる)。その静電潜像が、ブラックトナーが入った現像器5によりトナー像として現像される。本実施例のトナーはマイナス極性に帯電されており、感光ドラム1上の静電潜像部にのみマイナストナーが付着し、感光ドラム1上にトナー像が形成される。
用紙Pは給紙ローラ4によって給紙され、搬送ローラ6によって感光ドラム1と転写ローラ10との当接部である転写ニップNに搬送される。転写ローラ10には電源(不図示)からトナーの極性とは逆の極性であるプラス極性の転写バイアスが印加され、感光ドラム1上のトナー像は転写ニップ部Nにおいて用紙P上に転写される。転写後の感光ドラム1は弾性体ブレードを有する感光ドラムクリーナー16によって表面の転写残トナーが除去される。
トナー像を担持した用紙Pは、画像加熱装置としての定着装置100に搬送導入され、表面のトナー像の加熱定着が行なわれる。そして、画像形成物としてトレイ11上に排出される。
(定着装置の概要)
本実施例の定着装置100は、立ち上げ時間の短縮や低消費電力化を目的としたフィルム(ベルト)加熱方式の画像加熱装置(OMF:オンデマンド定着器)である。
本実施例における定着装置100の概略を示す要部の断面図を図3の(a)に示す。定着装置100を用紙搬送方向(記録材搬送方向:矢印A1方向)の上流側(用紙導入側)から見た長手方向の要部の概略図を図3の(b)に示す。図3の(b)は、定着フィルム112の内部部材である加熱ヒータ113や第1と第2の熱伝導部材140,141の様子が分かりやすいように、定着フィルム112とヒータホルダー130は透かした状態で示す。
この定着装置100は、フィルムユニット(ベルトユニット)101と、弾性を有する回転体としての加圧ローラ110を有する。フィルムユニット101と加圧ローラ110は実質平行に配列されていて、フィルムユニット101が有する定着フィルム112と加圧ローラ110とでニップ部(定着ニップ)Noを形成している。
フィルムユニット101は内部部材に対してルーズに外嵌されている回転可能な無端状のベルトである定着フィルム112を有する。定着フィルム112の内部には、加熱部材としての加熱ヒータ113、第1と第2の熱伝導部材140,141、加熱ヒータ113と熱伝導部材140,141を保持する保持部材としてのヒータホルダー130が配置されている。同じく、1次回路部材としての保護素子114、2次回路部材としての温度検知素子115、ヒータホルダー130を支持するステー120、一端側と他端側のフランジ部材150が配置されている。
一端側と他端側のフランジ部材150はそれぞれステー120の一端側と他端側に嵌合されて固定設置されている。定着フィルム112はこの一端側と他端側のフランジ部材150の鍔座150a間に位置している。
ヒータホルダー130は加熱ヒータ113を固定して保持する保持部材であり、加熱ヒータ113の熱を奪い難いように低熱容量の材料が好ましく、本実施例では耐熱性樹脂である液晶ポリマー(LCP)を用いた。ヒータホルダー130は強度を持たせるために鉄製のステー120で加熱ヒータ113とは反対側から支えられている。
加圧ローラ110は芯金117の一端側と他端側がそれぞれ装置筐体(不図示)に対して軸受け132を介して回転可能に支持されている。フィルムユニット101は内部の加熱ヒータ113を加圧ローラ110に対向させて加圧ローラ110に実質平行にされて装置筐体に対して設置されている。そして、一端側と他端側のフランジ部材150に対してそれぞれ加圧バネ133による矢印A2方向の所定の加圧力が加えられている。この加圧力によりステー120が加圧ローラ110の側に向う方向に押圧付勢される。
そのためヒータホルダー130に保持されている加熱ヒータ113の表面(第1の面)とヒータホルダー130の表面の一部が定着フィルム112を挟んで加圧ローラ110に対して加圧ローラ110の弾性層116の弾性層に抗して圧接される。加熱ヒータ113の表面側は定着フィルム112の内面に接触し、定着フィルム112を内面から加熱する内面ニップNiを形成する。そして、定着フィルム112を挟むように、加熱ヒータ113に対向して加圧ローラ110が圧接して定着フィルム112の外面と加圧ローラ110との間に定着ニップ(ニップ部)Noが形成される。
加圧ローラ110には芯金117に設けられた駆動ギア131に対して制御部500(図4の(a))で制御されるモータ(駆動源)Mの駆動力が動力伝達機構(不図示)を介して伝達される。これにより、加圧ローラ110は、図3の(a)において矢印R1の反時計方向に所定の速度で回転駆動される。本実施例では、加圧ローラ110は表面移動速度150mm/secで回転するようになっている。
この加圧ローラ110の回転駆動に伴い定着フィルム112が従動回転する。即ち、定着フィルム112はその内周面が定着ニップNoにおいて加熱ヒータ113の表面とヒータホルダー130の表面の一部に接触して摺動しつつ、加熱ヒータ113、ヒータホルダー130、ステー120の外周りを矢印R2の時計方向に従動回転する。
一端側と他端側のフランジ部材150の鍔座部150aは、それぞれ、定着フィルム端面を受け止めることで定着フィルム112の回転に伴う長手幅方向への片寄り移動を規制する。また、一端側と他端側のフランジ部材150のフィルム内面ガイド部150bは、それぞれ、定着フィルム112の両端部をフィルム内側から支持して定着フィルム112の回転をガイドする(回転軌道決め)。
加熱ヒータ113は制御部500で制御される電源回路501(図4の(a))の1次回路(AC回路)502から給電を受けて発熱して急峻に加熱される。そして、その加熱ヒータ113の温度が2次回路(DC回路)505の温度検知素子115で検知される。制御部500は温度検知素子115からフィードバックされる温度情報に基づいて加熱ヒータ113の温度が所定の温度に立ち上げられて温調されるように給電制御回路504を制御して加熱ヒータ113に対する供給電力を加減する。なお、図4の(a)に示した、加熱ヒータ113に電力を供給する電源回路501については後述する。
加圧ローラ110が回転駆動され、加熱ヒータ113が所定の温度に立ち上げられて温調された状態において、画像形成部で未定着トナー像Tが形成された用紙Pが矢印A1の方向から定着ニップNoに搬送されて導入される。用紙Pは画像面が定着フィルム112に対面するように導入される。そして、用紙Pは定着ニップNoで挟持搬送されて加熱ヒータ113により加熱される定着フィルム112の熱とニップ圧で加熱加圧され、用紙Pに対して未定着トナー像Tが固着像として定着される。
なお、本実施例の装置において大小各種の幅サイズの用紙Pの通紙は用紙幅中心の所謂中央基準搬送でなされる。図3の(b)において、Wgは加圧ローラ110の弾性層116の長手幅である。Xは装置に使用可能(搬送可能)な最大幅サイズの用紙(大サイズ用紙)の通過領域の幅、即ち最大通紙幅である。本実施例での最大通紙幅Xはレターサイズの幅216mmである。Wg>Xである。Xmは装置に使用可能な最小幅サイズの用紙(小サイズ用紙)の通過領域の幅、即ち最小通紙幅である。本実施例での最小通紙幅Xmは76mmである。定着フィルム112の長手幅はWgよりも大きい。
定着フィルム112の一端側と他端側の内面はそれぞれ最大通紙幅Xよりも外側において一端側と他端側のフランジ部材150のフィルム内面ガイド部150bで支持されている。
(定着フィルム)
本実施例の定着フィルム112は外力をかけて変形させていない自由状態においては、自身の弾性で外径がφ20mmの薄肉のほぼ円筒形状をなす可撓性を有する耐熱性部材である。厚み方向には多層構成となっている。定着フィルム112の層構成としては、フィルムの強度を保つための基層126と、表面への汚れ付着低減のための離型層127からなる。
基層126の材質は、加熱ヒータ113の熱を受けるため耐熱性が求められる。また、加熱ヒータ113と摺動するため強度も求められる。そのため、SUS(Stainless Used Steel:ステンレス鋼)やニッケルなどの金属やポリイミドなどの耐熱性樹脂を用いると良い。金属は樹脂に比べると強度があるため薄肉化でき、また熱伝導率も高いため、加熱ヒータ113の熱を定着フィルム112の表面へ伝達しやすい。一方、樹脂は金属に比べると比重が小さいため熱容量が小さく温まりやすい利点がある。また樹脂は塗工成型により薄肉のフィルムが成型できるため安価に成型できる。
本実施例では、定着フィルム112の基層126の材質としてポリイミド樹脂を用い、熱伝導率と強度を向上させるためカーボン系のフィラーを添加して用いた。基層126の厚さは薄いほど加熱ヒータ113の熱を定着フィルム表面に伝達しやすいが強度が低下するため15μm〜100μm程度が好ましく、本実施例では50μmとした。
定着フィルム112の離型層127の材質は、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン樹脂(FEP)等のフッ素樹脂を用いるのが好ましい。本実施例ではフッ素樹脂の中でも離型性と耐熱性に優れるPFAを用いた。
離型層127は、チューブを被覆させたものでも良いが、表面を塗料でコートしたものでも良く、本実施例では、薄肉成型に優れるコートにより離型層127を成型した。離型層127は薄いほど加熱ヒータ113の熱を定着フィルム112の表面に伝達しやすいが、薄すぎると耐久性が低下するため、5μm〜30μm程度が好ましく、本実施例では10μmとした。
(加圧ローラ)
本実施例の加圧ローラ110は外径φ20mmであり、φ12mmの鉄製の芯金117にシリコーンゴムを発泡した厚さ4mmの弾性層116(発泡ゴム)が形成されている。加圧ローラ110は、熱容量が大きく、熱伝導率が大きいと、加圧ローラ110表面の熱が内部へ吸収され易く、加圧ローラ110の表面温度が上昇しにくくなる。すなわち、できるだけ低熱容量で熱伝導率が低く、断熱効果の高い材質の方が、加圧ローラ110の表面温度の立ち上がり時間を短縮できる。
上記シリコーンゴムを発泡した発泡ゴムの熱伝導率は0.11〜0.16W/m・Kであり、0.25〜0.29W/m・K程度のソリッドゴムよりも熱伝導率が低い。また、熱容量に関係する比重はソリッドゴムが約1.05〜1.30であるのに対して、発泡ゴムが約0.45〜0.85であり、低熱容量でもある。従って、この発泡ゴムは、上記加圧ローラ110表面温度の立ち上がり時間を短縮できる。
加圧ローラ110の外径は小さい方が熱容量を抑えられるが、小さ過ぎると定着ニップNoの短手幅が狭くなってしまうので適度な径が求められる。本実施例では、外径をφ20mmとした。弾性層116の肉厚に関しても、薄過ぎれば金属製の芯金に熱が逃げるので適度な厚みが求められる。本実施例では、弾性層116の厚さを4mmとした。
弾性層116の上には、トナーの離型層として、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)からなる離型層118が形成されている。離型層118は定着フィルム112の離型層127と同様にチューブを被覆させたものでも表面を塗料でコートしたものでも良いが、本実施例では、耐久性に優れるチューブを使用した。
離型層118の材質としては、PFAの他に、PTFE、FEP等のフッ素樹脂や、離型性の良いフッ素ゴムやシリコーンゴム等を用いても良い。加圧ローラ110の表面硬度は、低いほど軽圧で短手幅が広い定着ニップNoが得られるが、低すぎると耐久性が低下するため、本実施例では、Asker−C硬度(4.9N荷重)で、40°とした。
(加熱ヒータ)
本実施例の加熱ヒータ113はフィルム加熱方式の画像加熱装置で用いられる一般的なヒータである。即ち、細長いセラミックス製の基板とこの基板上に長手に沿って形成された通電により発熱する抵抗発熱体を有するセラミックヒータである。
図3と図1を参照して本実施例における加熱ヒータ113の構成を説明する。図1の(a)は図3の(a)において加熱ヒータ113を矢印A3の方向から見た模式図(加熱ヒータ113の表面の模式図)である。
加熱ヒータ113の基板207は用紙搬送方向A1の幅(短手幅)Wh=6mm、厚さH=1mmのアルミナ基板である。基板207の表面に基板長手に沿って平行2本の抵抗発熱体201,202が形成されている。抵抗発熱体201,202はAg/Pd(銀パラジウム)をスクリーン印刷により所定幅にて厚さ10μmで塗工することで形成している。その上を発熱体保護層209としてガラスを50μmの厚さで覆っている。なお、発熱体保護層209は図1の(a)にだけに示しており、(c)や(d)では省略している。
本実施例において、加熱ヒータ113は発熱体保護層としてガラス層209を形成した側が定着フィルム112の内周面が接触して摺動する第1の面(表面)であり、その反対側の基板面が熱伝導部材140が長手方向に沿って接触する第2の面(裏面)である。
抵抗発熱体201,202の長手幅Wは本実施の装置において最大通紙幅Xに対応する幅216mmのレターサイズ用紙を十分加熱できるように両端側で1mmずつ長い218mmとなっている。
基板207上の2本の抵抗発熱体201,202は一端側が導電体203を介して直列に連結されて導通している。抵抗発熱体201,202の他端側にはそれぞれ導電性の電極204,205が設けられている。この電極部204,205から通電することで抵抗発熱体201,202が発熱するようになっている。加熱ヒータ113の基板207の長手幅Wbは上記抵抗発熱体201,202、導電体203、電極部204,205と発熱体保護層209が収まるように270mmとした。
(電源回路)
図4の(a)に示した加熱ヒータ113に電力を供給する電源回路501については説明する。電源回路501は、商用電源(商用交流電源)503、給電制御回路(トライアック)504、保護素子114、電極部205、抵抗発熱体202、導電体203、抵抗発熱体201、電極部204が直列に接続された1次回路(AC回路)502を有する。給電制御回路503は制御部500で制御される。また、電源回路501は、制御部500に温度検知素子115を接続した2次回路(DC回路)505を有する。
保護素子114は加熱ヒータ113が異常昇温した場合に作動して1次回路502の通電を遮断する、即ち商用電源503から加熱ヒータ113への通電を遮断する1次回路部材である。例えば、温度ヒューズ、サーモスイッチ、サーモスタットなど内部にスイッチを有し加熱ヒータ113の異常昇温により作動して通電を遮断する通電遮断部材である。
実施例において、この保護素子114は図4の(b)のようにヒータホルダー130に設けた穴部130cから差し込まれて加熱ヒータ113の基板207の裏面に対して後述する第1の熱伝導部材140を介して当接されている。即ち、保護素子114は第1の熱伝導部材140を介して加熱ヒータ113の温度を検知する。
温度検知素子115は加熱ヒータ113の温度を制御するための1次回路部材であり、例えば、サーミスタである。この温度検知素子115もヒータホルダー130に設けた穴部130dから差し込まれて加熱ヒータ113の基板207の裏面に対して後述する第2の熱伝導部材141を介して当接されている。即ち、温度検知素子115も第2の熱伝導部材141を介して加熱ヒータ113の温度を検知する。
制御部500はこの温度検知素子115の検知温度情報に応じて給電制御回路504を制御して、電源回路501において電極部204、205からて抵抗発熱体201、202に流す電流を適切に制御することで、加熱ヒータ113の温度を調整している。
上記の保護素子114と温度検知素子115は何れも装置に対する通紙状態での温度を検知するために、加熱ヒータ113に対して前記の最小通紙幅Xmの幅内に収まる位置に設置されている。なお、図の煩雑を避けるために保護素子114と温度検知素子115は図3と図4以外の図に対する記載は省略した。
(熱伝導部材)
加熱ヒータ113の裏面(第2の面)には、図1の(b)〜(d)のように、加熱ヒータ113の温度を均すための第1と第2の2つの熱伝導部材140,141が設けられている。即ち、熱伝導部材140,141は用紙Pの搬送領域において長手方向中央部で第1と第2の2つに分割した構成になっている。この第1と第2の2つの熱伝導部材140,141は、抵抗発熱体201,202の長手幅Wにほぼ対応する位置において、加熱ヒータ裏面の長手方向に並べて配置されている。
熱伝導部材140,,141は少なくとも平面と平行な方向における熱伝導率が加熱ヒータ113の基板207の熱伝導率よりも高い部材であり、加熱ヒータ113とホルダー130との間に挟まれて設置されている。
図5にヒータホルダー130に熱伝導部材140,141と加熱ヒータ113を組み付ける時の組立て図(分解斜視図)を示す。ヒータホルダー130には、熱伝導部材140,141と加熱ヒータ113が十分に収まるように溝130bが設けられている。このヒータホルダー130の溝130bに2枚の熱伝導部材140,141が嵌め込まれた後に、加熱ヒータ113が嵌め込まれるようになっている。
また、熱伝導部材140,141には、ヒータホルダー130との長手方向のずれを規制する規制部140a,141aが設けられている。熱伝導部材140,141の規制部140a,141aは、図5に示すように熱伝導部材140,141の一部を曲げ加工で形成されている。
一方、ヒータホルダー130には、熱伝導部材140,141の規制部140a,141aが嵌合されるように規制溝130aが設けられている。熱伝導部材の規制部140a,141aがヒータホルダー130の規制溝130aに嵌合されることで熱伝導部材140,141とヒータホルダー130が長手方向に規制されるようになっている。
熱伝導部材140,141の材質としては、加熱ヒータ113の基板207の材質よりも熱伝導率が高い程、加熱ヒータ113や定着フィルム112及び加圧ローラ118などの部材の温度を均す効果が高い。熱伝導部材140,141としては、熱伝導性の高い銀ペーストを塗布して設ける場合や、グラファイトのシートやアルミ板などの金属板を接触さる場合などがある。
熱伝導部材140,141としてシートや金属板を用いる場合は、その厚みにより熱伝導部材140の熱容量を調整し易い利点がある。本実施例では、金属の中では比較的高熱伝導であり安価で設置できるアルミ(アルミニウム)の板を熱伝導部材140,141として用いた。熱伝導部材140,141は厚みが厚い程温度を均す効果が高くなるため、上述のように抵抗発熱体201,202の長手幅Wに対し幅狭の小サイズ用紙を連続通紙するジョブの生産性が向上する。
しかしながら、熱容量が大きくなってしまうため、加熱ヒータ113の立ち上がり時間が遅くなってしまう。そのため、小サイズ用紙の連続通紙時の生産性と加熱ヒータ113の立ち上がり時間のバランスで熱伝導部材140の材料や厚さを調整するのが望ましい。
本実施例の熱伝導部材140,141は、厚みtが0.5mmで用紙搬送方向A1の幅(短手幅)が加熱ヒータ113の基板207の短手幅Whと同じ6mmのアルミ板を用いた。
前記のように、第1と第2の熱伝導部材140,141には、それぞれ、1次回路部材である保護素子114と2次回路部材である温度検知素子115が当接している。従って、保護素子114側の第1の熱伝導部材140は1次回路扱い、温度検知素子115側の第2の熱伝導部材141は2次回路扱いとなる。
そのため、第1の熱伝導部材140と第2の熱伝導部材141は互いに絶縁を確保するため、所定の距離をあけて配置するのが望ましい。図1の(b)は加熱ヒータ113と第1と第2の熱伝導部材140,141を図3の(a)中矢印A2方向から見た模式図(第1と第2の熱伝導部材140,141を設置した加熱ヒータ113の裏面側の模式図)である。図1の(b)に示すように第1と第2の熱伝導部材140,141は加熱ヒータ113の長手中央部において所定の距離Yだけ離れて設置(所定の間隔をあけて配置)されている。本実施例では所定の距離Yは4mmとした。
第1と第2の熱伝導部材140,141の長手幅は長い程、熱を長手方向にならす効果は高くなるが、レターサイズなど幅が大きい用紙を通紙した場合に、端部の熱が放熱し易くなるため、幅が大きい用紙の幅方向端部の定着性が低下する場合がある。そのため小サイズ用紙の生産性と大サイズ用紙の幅方向端部の定着性のバランスで第1と第2の熱伝導部材140,141の長手幅端部の位置を調整するのが望ましい。
本実施例では第1と第2の熱伝導部材140,141の全体の長手幅(一端側と他端側の位置)を加熱ヒータ113の抵抗発熱体201,202の長手幅Wと同じにした。発熱抵抗体201、202の長手幅Wは218mmであり、第1と第2の熱伝導部材140,141の離間距離Yが4mmであるため、第1と第2の熱伝導部材140,141それぞれの長手幅Waは107mmとなっている。
(熱伝導部材の規制部の位置)
本実施例では、長手方向で最小通紙幅Xmの内側に対応する箇所に熱伝導部材140,141の長手方向の位置を規制する規制部140a,141aが設けられており、熱伝導部材140,141の長手方向のずれを抑制することを特徴としている。
図1の(c)に第1と第2の熱伝導部材140,141と加熱ヒータ113がヒータホルダー130に嵌め込まれた長手方向の概略断面図を示す。第1と第2の熱伝導部材140,141の規制部140a,141aは最小通紙幅Xmの内側に設置されており、熱伝導部材140,141の内端部からの距離Lはそれぞれ4mmとしている。
図1の(d)に最小通紙幅Xmに通紙した場合の第1と第2の熱伝導部材140,141の膨張の様子を示す。最小通紙幅Xmの用紙が通紙された場合には、その通紙域内では、第1と第2の熱伝導部材140、141の温度は定着の温調温度になっているが、非通紙部では、非通紙部昇温により温度は上昇する。
熱膨張による伸びは温度上昇に比例するため、第1と第2の熱伝導部材140,141の熱膨張による伸びは、非通紙部では大きく、通紙部では小さい。そのため、図1の(d)の矢印に示す様に、第1と第2の熱伝導部材140、141はそれぞれ長手方向において外端部側への伸びは大きいものの、内端部側への伸びは小さい。従って、第1の熱伝導部材140と第2の熱伝導部材141との所定の離間距離Yである4mmはほぼ保たれている。
ここで、図6の(a)に示した比較例1について説明する。図6の(a)は本実施例における図1の(d)に対応しており、第1と第2の熱伝導部材140,141の規制部140a,141aとヒータホルダー130の規制溝130aの長手方向の位置以外は本実施例の構成と同じであり、同一符号で示し説明を省略する。
図6の(a)の比較例1の構成においては、第1と第2の熱伝導部材140,141のそれぞれの熱膨張による伸びが部材の長手方向において外端部側と内端部側にほぼ均等になるように規制部140a、141aが熱伝導部材の長手中央付近に設置されている。そのため、第1の熱伝導部材140の内端部と規制部140aとの距離Lと、第2の熱伝導部材141の内端部と規制部140aとの距離Lはそれぞれ70mmである。第1と第2の熱伝導部材140,141の離間距離Yは本実施例と同様に4mmである。
この比較例1の構成においては、最小通紙幅Xmの外側に第1と第2の熱伝導部材140,141のそれぞれの規制部140a、141aがある。そのために、最小通紙幅Xmに対応する用紙を通紙した場合は、図6の(b)に示す様に、第1と第2の熱伝導部材140,141は非通紙部昇温による膨張でそれぞれ内端部側にも伸びる。即ち、第1の熱伝導部材140と第2の熱伝導部材141の内端部の距離は近づいてしまう。
これにより、第1の熱伝導部材140と第2の熱伝導部材141との所定の離間距離Yである4mmは保たれず、それよりも距離が縮まり、第1と第2の熱伝導部材間の絶縁性能、即ち1次回路と2次回路の絶縁性能が低下してしまう。
(効果の検証)
本実施例1の構成と比較例1の構成について、熱ムラの評価と第1と第2の熱伝導部材140,141間の絶縁が確保されているかの評価を実施した。
熱ムラの評価は、均一でトナー載り量の多い画像パターンで印字すると熱ムラによる光沢ムラの画像不良が発生しやすいため、全面100%印字パターンを10枚通紙することにより行った。光沢ムラの発生が無い場合は○、一枚でも光沢ムラの発生した場合を×とした。
また、第1と第2の熱伝導部材140,141間の絶縁性能に関しては、雷サージを想定した電圧を印加したときに、放電の発生の有無を確認した。評価は通紙している際に、電圧6kVを6回、1次回路に印加し、放電の有無を確認した。第1と第2の熱伝導部材140,141間で放電が無い場合を○、有る場合を×とした。
それぞれの評価において、最大通紙幅X:216mmであるレターサイズのXerox4200(坪量75g/m2)と、Xerox4200を最小通紙幅Xmである76mm幅にカットした用紙を用い、これを通紙した場合において評価した。
定着温度は、温度検知素子115が180℃になるように温調し、最大通紙幅Xのレターサイズ用紙では25ppmで通紙を行った。最小通紙幅Xmの用紙では非通紙部昇温によりヒータホルダー130や加圧ローラ110の耐熱温度を超えないように15ppmの速度で通紙を行った。
また、比較例2として、比較例1と同じ構成において、第1と第2の熱伝導部材140,141の内側部分を短くして離間距離Yを5mmとした場合についても評価を行った。評価結果を表1に示す。
表1に示すように、本実施例1の構成では、熱ムラによる光沢ムラと、放電を抑制することができた。
比較例1では、光沢ムラは抑制できたものの、放電は最小幅の通紙でのみ発生してしまった。これは、最小幅通紙による非通紙部昇温での温度上昇による熱膨張分、第1と第2の熱伝導部材140,141の離間距離Yが4mmよりも短くなってしまったためと考えられる。
比較例2では第1と第2の熱伝導部材140,141の当初の離間距離Yを5mmにして長くしたため放電は抑制することができた。しかし、第1と第2の熱伝導部材140,141の熱膨張による内側への伸びが小さいレターサイズ通紙では、光沢ムラが発生してしまった。
以上より、最小通紙幅Xmの内側に第1と第2の熱伝導部材140,141の規制部140a,141aを設けることで、幅が異なる各種サイズの用紙を通紙した場合でも、熱伝導部材140,141の内側への熱膨張量の変化を抑制することができる。従って、熱ムラによる光沢ムラの画像不良を抑制し、熱伝導部材140,141間の絶縁の確保が可能となった。
本実施例1では、第1と第2の熱伝導部材140,141の長手方向の規制部140a,141aを一か所に限定している。これは、2か所以上規制部を設けると、ヒータホルダー130と熱伝導部材140、141の膨張量の差により、熱伝導部材140、141に力が加わり変形が発生してしまう場合があるからである。
また、第1と第2の熱伝導部材140,141と加熱ヒータ113、ヒータホルダー130の摩擦係数が高いと規制部140a,141a以外でも熱伝導部材140,141が規制されてしまうため、同様に変形が発生してしまう場合がある。
これに対しては、例えば、第1と第2の熱伝導部材140,141に潤滑グリスなどの潤滑剤を塗布することが有効である。また、図7に示すように、ヒータホルダー130の第1と第2の熱伝導部材140,141との接触面に凹み部130eを設ける。これにより、ヒータホルダー130と熱伝導部材140,141との接触面積を減らすことが有効である。
本実施例1では、保護素子114と温度検知素子115がそれぞれ第1と第2の熱伝導部材140,141に当接している場合について述べたが、当接していない場合でもよい。即ち、商用電源502に直接接続されている1次回路部材としての保護素子114が第1の熱伝導部材140の近傍にあってもよいし、2次回路部材としての温度検知素子115が第2の熱伝導部材141の近接にあってもよい。1次回路部材114と第1の熱伝導部材140の絶縁と2次回路部材115と第2の熱伝導部材141の絶縁が確保されていない場合には、本実施例は有効である。
従って、本発明において、第1の熱伝導部材に1次回路部材が近接されるには、第1の熱伝導部材に1次回路部材が当接している場合も、当接していない場合も含まれる。また、第2の熱伝導部材に2次回路部材が近接されるには、第2の熱伝導部材に2次回路部材が当接している場合も、当接していない場合も含まれる。
《実施例2》
第2の実施例を以下に説明する。本実施例2では、第1と第2の熱伝導部材140,141の規制方法として、第1と第2の熱伝導部材140,141をヒータホルダー130に接着材により直接固定することを特徴としている。
本実施例2において、未定着トナー像を形成する画像形成装置、定着装置の方式、定着フィルム、加圧ローラ、加熱ヒータについては、上記実施例1と同様であるため、説明を省略する。
(熱伝導部材)
図8を用いて説明する。本実施例では、第1と第2の熱伝導部材140,141の規制方法として、接着剤160を用いる。図8の(b)に示す様に第1と第2の熱伝導部材140,141に接着材160を塗布し、ヒータホルダー130と接着する。保護素子114と温度検知素子115は省略してあるが、実施例1の定着装置の場合と同様である。と同様である。
(熱伝導部材の規制部の位置)
第1と第2の熱伝導部材の規制部140a,141aは接着剤160で接着された位置(接着部)となっている。第1の熱伝導部材140において規制部140aである接着剤160で接着された位置(接着部)の熱伝導部材140の内側端部端部からの距離Lは実施例1と同様に4mmとしている。第2の熱伝導部材141において規制部141aである接着剤160で接着された位置の熱伝導部材141の内側端部端部からの距離Lも実施例1と同様に4mmとしている。また、第1と第2の熱伝導部材の規制部140a,141aの所定の離間距離Yも実施例1と同様に4mmとしている。
(効果の検証)
本実施例2の構成について、実施例1と同様に評価方法を用いて、熱ムラと第1と第2の熱伝導部材140,141の絶縁の評価を実施した。評価結果は、光沢ムラ発生、放電ともに発生しなかった。
本実施例2においても熱ムラによる光沢ムラを抑制し、第1と第2の熱伝導部材140,141の絶縁を確保することができた。これは、実施例1と同様に、最小通紙幅Xmの内側に対応する箇所に規制部140a、141aを設けている。そのため、最小通紙幅Xに対応する用紙を通紙した場合においても第1と第2の熱伝導部材140,141がそれぞれ長手方向の内側に熱膨張して伸びることを抑制することができたからである。
また、本実施例2では、第1と第2の熱伝導部材140、141をヒータホルダー130に接着したが、熱伝導部材140,141を加熱ヒータ113に接着した場合においても同様の効果が得ることができる。
以上の実施例1,2では、画像加熱装置として、用紙上(記録材上)に形成された未定着トナー像を加熱して定着する定着装置を例にして説明したがこれに限られない。用紙Pに定着もしくは仮定着されたトナー像を再加熱して画像のグロス(光沢度)を増大させる装置にも本発明を適用することが可能である。
100・・画像加熱装置(定着装置)、113・・加熱部材(加熱ヒータ)、209・・基板、201,202・・抵抗発熱体、130・・保持部材(ヒータホルダー)、140・・第1の熱伝導部材、141・・第2の熱伝導部材、112・・ベルト(定着フィルム)、110・・回転体(加圧ローラ)、No・・ニップ部(定着ニップ)、140a,141a・・規制部、Y・・間隔、Xm・・最小通紙幅(最小幅サイズの記録材の通過領域)

Claims (13)

  1. 細長い基板とこの基板上に長手に沿って形成された通電により発熱する抵抗発熱体を有する加熱部材と、
    前記加熱部材を保持する保持部材と、
    少なくとも平面と平行な方向における熱伝導率が前記基板の熱伝導率よりも高い熱伝導部材であって、前記加熱部材の長手方向に沿って並べられており前記加熱部材と前記保持部材との間に挟まれている第1の熱伝導部材および第2の熱伝導部材と、
    内周面が前記加熱部材の前記熱伝導部材の側とは反対側の面に接触して摺動しつつ回転可能な無端状のベルトと、
    前記ベルトを挟んで前記加熱部材に当接して前記ベルトの外面とニップ部を形成する回転体と、を有し、前記ニップ部で画像を担持した記録材を挟持搬送しつつ加熱する画像加熱装置において、
    前記第1の熱伝導部材と前記第2の熱伝導部材は所定の間隔をあけて配置され、それぞれ前記保持部材に対して長手方向に移動することを規制する規制部を有し、前記規制部は前記画像加熱装置で搬送可能な最小幅サイズの記録材の通過領域の内側に対応する箇所に設けられていることを特徴とする画像加熱装置。
  2. 前記第1の熱伝導部材には商用電源に直接接続される1次回路部材が近接されており、前記第2の熱伝導部材には2次回路部材が近接されていることを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  3. 前記1次回路部材は前記加熱部材の異常昇温により作動して1次回路の通電を遮断する保護素子であることを特徴とする請求項2に記載の画像加熱装置
  4. 前記2次回路部材は前記加熱部材の温度を検知する温度検知素子であることを特徴とする請求項2又は3に記載の画像加熱装置。
  5. 前記加熱部材はセラミックヒータであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像加熱装置。
  6. 前記第1の熱伝導部材と前記第2の熱伝導部材はアルミニウムであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像加熱装置。
  7. 前記規制部は、前記第1の熱伝導部材と前記第2の熱伝導部材のそれぞれの長手方向の端部にあることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の画像加熱装置。
  8. 前記規制部は、前記第1の熱伝導部材と前記第2の熱伝導部材のそれぞれに対して1つ配置されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の加熱装置。
  9. 前記第1の熱伝導部材と前記第2の熱伝導部材に潤滑グリスが塗布されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の画像加熱装置。
  10. 前記保持部材は、前記第1の熱伝導部材と前記第2の熱伝導部材との接触面に凹み部を設けることで前記第1の熱伝導部材と前記第2の熱伝導部材との接触面積を減らすことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の画像加熱装置。
  11. 前記規制部は前記保持部材に設けられた規制溝に嵌合されることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の画像加熱装置。
  12. 前記規制部は、前記第1の熱伝導部材と前記第2の熱伝導部材のそれぞれの前記保持部材に対する接着材による接着部であることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の画像加熱装置。
  13. 請求項1乃至12の何れか1項に記載の画像加熱装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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