JP2017067207A - 動力分割式無段変速機 - Google Patents

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Koji Fukumoto
浩二 福元
弥輝 檀上
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弥輝 檀上
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Abstract

【課題】出願人による先の提案に係る構成と比較して、サイズおよびコストの低減ならびに制御の簡素化を図ることができる、動力分割式無段変速機を提供する。
【解決手段】動力分割式無段変速機4は、インプット軸41と、アウトプット軸42と、無段変速機構43と、サンギヤ71、リングギヤ73および無段変速機構4のセカンダリ軸52と一体的に回転可能に設けられたキャリア72を備える遊星歯車機構44と、一定のスプリットギヤ変速比を有し、インプット軸41と一体的に回転可能に設けられたスプリットドライブギヤ81およびスプリットドライブギヤ81からの動力が伝達されるスプリットドリブンギヤ82を備えるスプリットギヤ機構45とを含む。そして、スプリットドリブンギヤ82からサンギヤ71またはリングギヤ73の一方に動力が伝達され、その他方からアウトプット軸42に動力が伝達される。
【選択図】図1

Description

本発明は、インプット軸(入力軸)に入力される動力を2系統に分割してアウトプット軸(出力軸)に伝達可能な動力分割式無段変速機に関する。
自動車などの車両に搭載される変速機として、エンジンの動力を無段階に変速する無段変速機構と、エンジンの動力を無段変速機構を経由せずに伝達する歯車機構と、無段変速機構からの動力と歯車機構からの動力とを合成するための遊星歯車機構とを備えたものが提案されている。この変速機では、エンジンからの動力を無段変速機構と歯車機構とに分割し、その分割された各動力を遊星歯車機構で合成して車輪に伝達することができる。
特開2004−176890号公報
駆動源の動力を2系統に分割して伝達可能な変速機は、動力分割式無段変速機として、出願人も提案している。
図9は、出願人の先の提案に係る動力分割式無段変速機901の構成を示すスケルトン図である。
動力分割式無段変速機901には、変速比の変更により動力を無段階に変速する無段変速機構902と、動力を一定の変速比で変速する一定変速機構903と、動力を出力する出力用遊星歯車機構904とが備えられている。
無段変速機構902は、公知のベルト式の無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)と同様の構成を有している。プライマリ軸905は、インプット軸906に直結されている。セカンダリ軸907は、出力用遊星歯車機構904のサンギヤ908を相対回転不能に支持している。また、出力用遊星歯車機構904のリングギヤ909には、アウトプット軸910が接続されている。アウトプット軸910の回転は、第1出力アイドルギヤ911および第2アイドルギヤ912を経由して、デファレンシャルギヤ913に伝達され、デファレンシャルギヤ913から左右の駆動輪に伝達される。
一定変速機構903は、増速用遊星歯車機構914、スプリットドライブギヤ915、スプリットドリブンギヤ916およびアイドルギヤ917を備えている。増速用遊星歯車機構914のサンギヤ918は、インプット軸906に相対回転可能に外嵌されている。増速用遊星歯車機構914のキャリア919は、インプット軸906に相対回転不能に支持されている。スプリットドライブギヤ915は、サンギヤ918と一体回転可能に設けられている。スプリットドリブンギヤ916は、出力用遊星歯車機構904のキャリア920と一体回転可能に設けられている。アイドルギヤ917は、スプリットドライブギヤ915およびスプリットドリブンギヤ916と噛合している。
図10は、前進時および後進時におけるクラッチC1およびブレーキB1,B2の状態を示す図である。図11は、出力用遊星歯車機構904のサンギヤ908、キャリア920およびリングギヤ909の回転数(回転速度)の関係を示す共線図である。
図10において、「○」は、クラッチC1およびブレーキB1,B2が係合状態であることを示している。「×」は、クラッチC1およびブレーキB1,B2が解放状態であることを示している。
動力分割式無段変速機901は、動力伝達モードとして、動力が無段変速機構902のみを経由して出力用遊星歯車機構904に伝達されるベルトモード(ローモード)と、動力が無段変速機構902および一定変速機構903を経由して出力用遊星歯車機構904に伝達されるスプリットモード(ハイモード)とを有している。
ベルトモードでは、クラッチC1が係合されて、出力用遊星歯車機構904のサンギヤ908とリングギヤ909とが直結され、ブレーキB1,B2が解放されて、出力用遊星歯車機構904のキャリア920がフリーな状態にされる。そのため、インプット軸906に入力される動力により、プライマリ軸905が回転すると、プライマリ軸905の回転がベルト921を介してセカンダリ軸907に伝達されて、出力用遊星歯車機構904のサンギヤ908およびリングギヤ909が一体的に回転し、アウトプット軸910がリングギヤ909と一体的に回転する。したがって、ベルトモードでは、動力分割式無段変速機901の変速比(ユニット変速比)が無段変速機構902の変速比(ベルト変速比)と一致する。
スプリットモードでは、クラッチC1およびブレーキB1が解放される。また、ブレーキB2が係合されることにより、増速用遊星歯車機構914のリングギヤ922が制動される。そのため、インプット軸906に入力される動力により、プライマリ軸905が回転すると、プライマリ軸905の回転がベルト921を介してセカンダリ軸907に伝達されて、出力用遊星歯車機構904のサンギヤ908が回転する。一方、増速用遊星歯車機構914のリングギヤ922が制動されているので、インプット軸906の回転は、増速用遊星歯車機構914のキャリア919、サンギヤ918、スプリットドライブギヤ915、アイドルギヤ917およびスプリットドリブンギヤ916を介して、出力用遊星歯車機構904のキャリア920に増速されて伝達される。したがって、スプリットモードでは、ベルト変速比が大きいほど、動力分割式無段変速機901の変速比(ユニット変速比)が小さくなり、一定変速機構903の変速比(スプリットギヤ変速比)以下の変速比を実現することができる。
また、動力分割式無段変速機901が搭載された車両の後進時には、クラッチC1およびブレーキB2が解放され、ブレーキB1が係合される。ブレーキB1の係合により、スプリットドライブギヤ915が制動される。スプリットドライブギヤ915の制動により、アイドルギヤ917が回転不能となり、スプリットドリブンギヤ916および出力用遊星歯車機構904のキャリア920が回転不能になる。そのため、インプット軸906からプライマリ軸905およびセカンダリ軸907を介して出力用遊星歯車機構904のサンギヤ908に回転が伝達されると、出力用遊星歯車機構904のリングギヤ909がサンギヤ908と逆方向に回転し、アウトプット軸910が車両の前進時とは逆方向に回転する。
ところが、動力分割式無段変速機901では、ベルトモードとスプリットモードとの切り替えのために、クラッチC1およびブレーキB2の2個の係合要素が必要である。係合要素の個数を減らすことができれば、油圧回路に含まれるソレノイドバルブの個数も削減することができ、サイズおよびコストを低減することができる。また、出力用遊星歯車機構904のサンギヤ908とリングギヤ909との間に差回転が生じている状態でベルトモードとスプリットモードとが切り替えられると、その差回転により、ベルト921の滑りやエンジン回転数の急変などを生じるおそれがある。そのため、ベルトモードとスプリットモードとの切り替えをベルト変速比がスプリットギヤ変速比と一致した状態で行う必要があるが、その切り替えを精度よく制御することが困難である。
本発明の目的は、出願人による先の提案に係る構成と比較して、サイズおよびコストの低減ならびに制御の簡素化を図ることができる、動力分割式無段変速機を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る動力分割式無段変速機は、インプット軸と、アウトプット軸と、インプット軸から動力が伝達されるプライマリ軸、プライマリ軸に支持されたプライマリプーリ、プライマリ軸と平行に設けられたセカンダリ軸、セカンダリ軸に支持されたセカンダリプーリおよびプライマリプーリとセカンダリプーリとに巻き掛けられたベルトを備える無段変速機構と、一定のスプリットギヤ変速比を有し、インプット軸と一体的に回転可能に設けられたスプリットドライブギヤおよびスプリットドライブギヤからの動力が伝達されるスプリットドリブンギヤを備えるスプリットギヤ機構と、サンギヤ、リングギヤおよびセカンダリ軸と一体的に回転可能に設けられたキャリアを備える遊星歯車機構とを含み、スプリットドリブンギヤからサンギヤまたはリングギヤの一方に動力が伝達され、その他方からアウトプット軸に動力が伝達される。
この構成によれば、インプット軸に入力される動力は、インプット軸から無段変速機構のプライマリ軸に伝達される。プライマリ軸に伝達された動力は、プライマリプーリ、ベルトおよびセカンダリプーリを介してセカンダリ軸に伝達され、遊星歯車機構のキャリアをセカンダリ軸と一体的に回転させる。また、インプット軸に入力される動力は、スプリットドライブギヤからスプリットドリブンギヤを介して遊星歯車機構のサンギヤまたはリングギヤに、一定のスプリットギヤ変速比で変速されて伝達される。
スプリットドリブンギヤからサンギヤに動力が伝達(入力)される構成では、リングギヤからアウトプット軸に動力が伝達(出力)される。無段変速機構のベルト変速比がスプリットギヤ変速比より上げられると、キャリアの回転数(回転速度)がサンギヤの回転数より高くなり、リングギヤの回転数がキャリアの回転数より高くなる。また、ベルト変速比がスプリットギヤ変速比より下げられると、キャリアの回転数がサンギヤの回転数より低くなり、リングギヤの回転数がキャリアの回転数より低くなる。よって、動力分割式無段変速機のユニット全体としての変速比幅(ユニット変速比幅)をベルト変速比幅より大きく確保することができる。
スプリットドリブンギヤからリングギヤに動力が伝達(入力)される構成では、サンギヤからアウトプット軸に動力が伝達(出力)される。無段変速機構のベルト変速比がスプリットギヤ変速比より上げられると、キャリアの回転数(回転速度)がリングギヤの回転数より高くなり、サンギヤの回転数がキャリアの回転数より高くなる。また、ベルト変速比がスプリットギヤ変速比より下げられると、キャリアの回転数がリングギヤの回転数より低くなり、サンギヤの回転数がリングギヤの回転数より低くなる。よって、この構成においても、ユニット変速比幅をベルト変速比幅より大きく確保することができる。
本発明に係る動力分割式無段変速機では、出願人による先の提案に係る構成、つまり図9に示される構成と同様に、ユニット変速比幅をベルト変速比幅より大きく確保することができるので、動力分割式無段変速機が搭載された車両の加速性能および高速走行時の燃費性能の向上を図ることができる。
そして、本発明に係る動力分割式無段変速機では、出願人による先の提案に係る構成と異なり、ベルトモードとスプリットモードとの切り替えがないので、そのモード切替のための2個の係合要素が不要である。よって、係合要素の個数の削減を図ることができ、係合要素の係合/解放を制御するためのソレノイドバルブを油圧回路から省略できるので、動力分割式無段変速機のサイズおよびコストを低減することができる。また、係合要素の個数が削減されることにより、係合要素の係合/解放の制御を簡素化することができる。その結果、動力分割式無段変速機の制御を簡素化することができる。
動力分割式無段変速機は、インプット軸からプライマリ軸に動力を伝達/遮断するために係合/解放される第1係合要素と、遊星歯車機構のキャリアの回転を禁止/許容するために係合/解放される第2係合要素とを含むことが好ましい。
この構成によれば、第1係合要素が係合され、第2係合要素が解放された状態において、インプット軸に入力される動力を無段変速機構およびスプリットギヤ機構の2系統に分割してアウトプット軸に伝達することができ、ユニット変速比幅をベルト変速比幅より大きく確保することができる。
一方、第1係合要素が解放され、第2係合要素が係合された状態では、遊星歯車機構のキャリアが制動(回転停止)されて、インプット軸に入力される動力がスプリットギヤ機構を介して遊星歯車機構のサンギヤまたはリングギヤの一方に伝達される。そのため、サンギヤまたはリングギヤの他方は、サンギヤまたはリングギヤの一方と逆方向に回転する。よって、第1係合要素の解放および第2係合要素の係合により、リバース(後進段)を構成することができる。
本発明によれば、出願人による先の提案に係る構成と同様に、ユニット変速比幅をベルト変速比幅より大きく確保することができるので、動力分割式無段変速機が搭載された車両の加速性能および高速走行時の燃費性能の向上を図ることができる。そのうえ、本発明によれば、出願人による先の提案に係る構成と異なり、ベルトモードとスプリットモードとの切り替えがないので、そのモード切替のための2個の係合要素および制御が不要であるので、出願人による先の提案に係る構成と比較して、サイズおよびコストの低減ならびに制御の簡素化を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係る動力分割式無段変速機が搭載された車両の駆動系統の構成を示すスケルトン図である。 遊星歯車機構のサンギヤ、キャリアおよびリングギヤの回転数(回転速度)の関係を示す共線図(速度線図)である。 本発明の第2実施形態に係る動力分割式無段変速機の構成を示すスケルトン図である。 図3に示される遊星歯車機構のサンギヤ、キャリアおよびリングギヤの回転数(回転速度)の関係を示す共線図(速度線図)である。 本発明の第3実施形態に係る動力分割式無段変速機の構成を示すスケルトン図である。 本発明の第4実施形態に係る動力分割式無段変速機の構成を示すスケルトン図である。 本発明の第5実施形態に係る動力分割式無段変速機の構成を示すスケルトン図である。 本発明の第6実施形態に係る動力分割式無段変速機の構成を示すスケルトン図である。 出願人の先の提案に係る動力分割式無段変速機の構成を示すスケルトン図である。 前進時および後進時における動力分割式無段変速機の各係合要素の状態を示す図である。 図9に示される出力用遊星歯車機構のサンギヤ、キャリアおよびリングギヤの回転数(回転速度)の関係を示す共線図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る動力分割式無段変速機4が搭載された車両1の駆動系統の構成を示すスケルトン図である。
車両1は、エンジン2を駆動源とする自動車である。エンジン2の出力は、トルクコンバータ3および動力分割式無段変速機4を介して、車両1の駆動輪(たとえば、左右の前輪)に伝達される。
エンジン2は、E/G出力軸21を備えている。E/G出力軸21は、エンジン2が発生する動力により回転される。
トルクコンバータ3は、ポンプインペラ31、タービンランナ32およびロックアップクラッチ33を備えている。ポンプインペラ31の中心には、E/G出力軸21が接続されており、ポンプインペラ31は、E/G出力軸21と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。タービンランナ32は、ポンプインペラ31と同一の回転軸線を中心に回転可能に設けられている。ロックアップクラッチ33は、ポンプインペラ31とタービンランナ32とを直結/分離するために設けられている。ロックアップクラッチ33が係合されると、ポンプインペラ31とタービンランナ32とが直結され、ロックアップクラッチ33が解放されると、ポンプインペラ31とタービンランナ32とが分離される。
ロックアップクラッチ33が解放された状態において、E/G出力軸21が回転されると、ポンプインペラ31が回転する。ポンプインペラ31が回転すると、ポンプインペラ31からタービンランナ32に向かうオイルの流れが生じる。このオイルの流れがタービンランナ32で受けられて、タービンランナ32が回転する。このとき、トルクコンバータ3の増幅作用が生じ、タービンランナ32には、E/G出力軸21の動力(トルク)よりも大きな動力が発生する。
ロックアップクラッチ33が係合された状態では、E/G出力軸21が回転されると、E/G出力軸21、ポンプインペラ31およびタービンランナ32が一体となって回転する。
動力分割式無段変速機4は、インプット軸41、アウトプット軸42、無段変速機構43、遊星歯車機構44およびスプリットギヤ機構45を備えている。
インプット軸41は、トルクコンバータ3のタービンランナ32に連結され、タービンランナ32と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。
アウトプット軸42は、インプット軸41と平行に設けられている。アウトプット軸42は、出力ギヤ46を相対回転不能に支持している。
無段変速機構43は、公知のベルト式の無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)と同様の構成を有している。具体的には、無段変速機構43は、プライマリ軸51と、プライマリ軸51と平行に設けられたセカンダリ軸52と、プライマリ軸51に相対回転不能に支持されたプライマリプーリ53と、セカンダリ軸52に相対回転不能に支持されたセカンダリプーリ54と、プライマリプーリ53とセカンダリプーリ54とに巻き掛けられたベルト55とを備えている。
プライマリプーリ53は、プライマリ軸51に固定された固定シーブ61と、固定シーブ61にベルト55を挟んで対向配置され、プライマリ軸51にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持された可動シーブ62とを備えている。可動シーブ62に対して固定シーブ61と反対側には、プライマリ軸51に固定されたシリンダ(図示せず)が設けられ、可動シーブ62とシリンダとの間に、ピストン室(油室)が形成されている。
セカンダリプーリ54は、セカンダリ軸52に固定された固定シーブ65と、固定シーブ65にベルト55を挟んで対向配置され、セカンダリ軸52にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持された可動シーブ66とを備えている。可動シーブ66に対して固定シーブ65と反対側には、セカンダリ軸52に固定されたシリンダ(図示せず)が設けられ、可動シーブ66とシリンダとの間に、ピストン室(油室)が形成されている。
無段変速機構43では、プライマリプーリ53およびセカンダリプーリ54の各ピストン室に供給される油圧が制御されて、プライマリプーリ53およびセカンダリプーリ54の各溝幅が変更されることにより、無段変速機構43での変速比であるベルト変速比が連続的に無段階で変更される。
具体的には、ベルト変速比が下げられるときには、プライマリプーリ53のピストン室に供給される油圧が上げられる。これにより、プライマリプーリ53の可動シーブ62が固定シーブ61側に移動し、固定シーブ61と可動シーブ62との間隔(溝幅)が小さくなる。これに伴い、プライマリプーリ53に対するベルト55の巻きかけ径が大きくなり、セカンダリプーリ54の固定シーブ65と可動シーブ66との間隔(溝幅)が大きくなる。その結果、プライマリプーリ53とセカンダリプーリ54とのプーリ比が小さくなり、ベルト変速比が下がる。
ベルト変速比が上げられるときには、プライマリプーリ53のピストン室に供給される油圧が下げられる。これにより、ベルト55に対するセカンダリプーリ54の推力がベルト55に対するプライマリプーリ53の推力よりも大きくなり、セカンダリプーリ54の固定シーブ65と可動シーブ66との間隔が小さくなるとともに、固定シーブ61と可動シーブ62との間隔が大きくなる。その結果、プライマリプーリ53とセカンダリプーリ54とのプーリ比が大きくなり、ベルト変速比が上がる。
一方、プライマリプーリ53およびセカンダリプーリ54の推力は、プライマリプーリ53およびセカンダリプーリ54とベルト55との間で滑りが生じない大きさを必要とする。そのため、プライマリ軸51に入力されるトルクの大きさに応じた推力が得られるよう、プライマリプーリ53およびセカンダリプーリ54の各ピストン室に供給される油圧(油量)が制御される。
遊星歯車機構44は、サンギヤ71、キャリア72およびリングギヤ73を備えている。
サンギヤ71は、セカンダリ軸52に相対回転可能に外嵌されている。
キャリア72の中心には、セカンダリ軸52が連結されており、キャリア72は、セカンダリ軸52と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。キャリア72は、複数個のピニオンギヤ74を回転可能に支持している。複数個のピニオンギヤ74は、円周上に配置され、サンギヤ71と噛合している。
リングギヤ73は、複数個のピニオンギヤ74を一括して取り囲む円環状を有し、各ピニオンギヤ74にセカンダリ軸52の回転径方向の外側から噛合している。また、リングギヤ73には、アウトプット軸42が連結されており、リングギヤ73は、アウトプット軸42と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。
スプリットギヤ機構45は、スプリットドライブギヤ81、スプリットドリブンギヤ82およびアイドル伝達機構83を備えている。
スプリットドライブギヤ81は、インプット軸41に相対回転不能に支持されることにより、インプット軸41と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。
スプリットドリブンギヤ82は、遊星歯車機構44のサンギヤ71と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。
アイドル伝達機構83は、インプット軸41およびアウトプット軸42と平行に設けられたアイドル軸84と、アイドル軸84に相対回転不能に支持されて、スプリットドライブギヤ81と噛合する第1アイドルギヤ85と、アイドル軸84に相対回転不能に支持されて、スプリットドリブンギヤ82と噛合する第2アイドルギヤ86とを含む。
動力分割式無段変速機4は、出力ギヤ46の回転をデファレンシャルギヤ6に伝達する出力ギヤ機構91を備えている。出力ギヤ機構91は、アウトプット軸42と平行に設けられた出力ギヤ軸92と、出力ギヤ軸92に相対回転不能に支持されて、出力ギヤ46と噛合する第1出力アイドルギヤ93と、出力ギヤ軸92に相対回転不能に支持されて、デファレンシャルギヤ6(デファレンシャルギヤ6の入力ギヤ)と噛合する第2出力アイドルギヤ94とを含む。
また、動力分割式無段変速機4は、クラッチCおよびブレーキBを備えている。
クラッチCは、インプット軸41(スプリットドライブギヤ81)と無段変速機構43のプライマリ軸51とを直結(一体回転可能に結合)する係合状態(オン)と、その直結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ブレーキBは、遊星歯車機構44のキャリア72を制動する係合状態(オン)と、キャリア72の回転を許容する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
図2は、遊星歯車機構44のサンギヤ71、キャリア72およびリングギヤ73の回転数(回転速度)の関係を示す共線図(速度線図)である。
車両1の前進時には、クラッチCが係合され、ブレーキBが解放される。これにより、インプット軸41と無段変速機構43のプライマリ軸51とが直結され、遊星歯車機構44のキャリア72がフリー(自由回転状態)になる。
インプット軸41に入力される動力は、無段変速機構43のプライマリ軸51に伝達され、プライマリ軸51からプライマリプーリ53、ベルト55およびセカンダリプーリ54を介してセカンダリ軸52に伝達され、遊星歯車機構44のキャリア72をセカンダリ軸52と一体的に回転させる。また、インプット軸41に入力される動力は、スプリットギヤ機構45を介して遊星歯車機構44のサンギヤ71に伝達され、サンギヤ71をスプリットドリブンギヤ82と一体的に回転させる。
スプリットギヤ機構45の変速比(ギヤ比)であるスプリット変速比は、一定で不変(固定)である。無段変速機構43のベルト変速比がスプリットギヤ変速比より上げられると、キャリア72の回転数(回転速度)がサンギヤ71の回転数より高くなり、リングギヤ73の回転数がキャリア72の回転数より高くなる。また、ベルト変速比がスプリットギヤ変速比より下げられると、キャリア72の回転数がサンギヤ71の回転数より低くなり、リングギヤ73の回転数がキャリア72の回転数より低くなる。よって、動力分割式無段変速機4のユニット全体としての変速比幅(ユニット変速比幅)をベルト変速比幅より大きく確保することができる。
車両1の後進時には、クラッチCが解放され、ブレーキBが係合される。これにより、インプット軸41と無段変速機構43のプライマリ軸51とが切り離され、遊星歯車機構44のキャリア72が制動される。
インプット軸41に入力される動力は、スプリットギヤ機構45を介して遊星歯車機構44のサンギヤ71に伝達され、サンギヤ71をスプリットドリブンギヤ82と一体的に回転させる。キャリア72が制動されているので、図2に破線で示されるように、サンギヤ71が回転すると、遊星歯車機構44のリングギヤ73がサンギヤ71と逆方向に回転する。このリングギヤ73の回転方向は、車両1の前進時におけるリングギヤ73の回転方向と逆方向となる。
<作用効果>
以上のように、動力分割式無段変速機4では、ユニット変速比幅をベルト変速比幅より大きく確保することができるので、動力分割式無段変速機4が搭載された車両1の加速性能および高速走行時の燃費性能の向上を図ることができる。
そして、動力分割式無段変速機4では、出願人による先の提案に係る構成と異なり、ベルトモードとスプリットモードとの切り替えがないので、そのモード切替のための2個の係合要素が不要である。よって、図1と図9とを比較して理解されるように、係合要素の個数の削減を図ることができ、係合要素の係合/解放を制御するためのソレノイドバルブを油圧回路から省略できるので、動力分割式無段変速機4のサイズおよびコストの低減を図ることができる。さらに、モード切替がないので、そのモード切替のための制御が不要である。また、係合要素の個数が削減されるので、係合要素の係合/解放のための制御を簡素化することができ、ひいては、動力分割式無段変速機4の制御を簡素化することができる。
<第2実施形態>
図3は、本発明の第2実施形態に係る動力分割式無段変速機204の構成を示すスケルトン図である。図3において、図1に示される各部に相当する部分には、それらの各部と同一の参照符号が付されている。また、以下では、その同一の参照符号が付された部分の説明を省略し、動力分割式無段変速機204について、図1に示される動力分割式無段変速機4との相違点のみを説明する。
動力分割式無段変速機204では、遊星歯車機構44のサンギヤ71に、アウトプット軸42が接続されており、サンギヤ71は、アウトプット軸42と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。また、スプリットギヤ機構45のスプリットドリブンギヤ82は、遊星歯車機構44のリングギヤ73と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。
図4は、第2実施形態に係る遊星歯車機構44のサンギヤ71、キャリア72およびリングギヤ73の回転数(回転速度)の関係を示す共線図(速度線図)である。
車両1の前進時には、クラッチCが係合され、ブレーキBが解放される。これにより、インプット軸41と無段変速機構43のプライマリ軸51とが直結され、遊星歯車機構44のキャリア72がフリー(自由回転状態)になる。
インプット軸41に入力される動力は、無段変速機構43のプライマリ軸51に伝達され、プライマリ軸51からプライマリプーリ53、ベルト55およびセカンダリプーリ54を介してセカンダリ軸52に伝達され、遊星歯車機構44のキャリア72をセカンダリ軸52と一体的に回転させる。また、インプット軸41に入力される動力は、スプリットギヤ機構45を介して遊星歯車機構44のリングギヤ73に伝達され、リングギヤ73をスプリットドリブンギヤ82と一体的に回転させる。
スプリットギヤ機構45の変速比(ギヤ比)であるスプリット変速比は、一定で不変(固定)である。無段変速機構43のベルト変速比がスプリットギヤ変速比より上げられると、キャリア72の回転数(回転速度)がリングギヤ73の回転数より高くなり、サンギヤ71の回転数がキャリア72の回転数より高くなる。また、ベルト変速比がスプリットギヤ変速比より下げられると、キャリア72の回転数がリングギヤ73の回転数より低くなり、サンギヤ71の回転数がキャリア72の回転数より低くなる。よって、動力分割式無段変速機4のユニット変速比幅をベルト変速比幅より大きく確保することができる。
車両1の後進時には、クラッチCが解放され、ブレーキBが係合される。これにより、インプット軸41と無段変速機構43のプライマリ軸51とが切り離され、遊星歯車機構44のキャリア72が制動される。
インプット軸41に入力される動力は、スプリットギヤ機構45を介して遊星歯車機構44のリングギヤ73に伝達され、リングギヤ73をスプリットドリブンギヤ82と一体的に回転させる。キャリア72が制動されているので、図4に破線で示されるように、リングギヤ73が回転すると、遊星歯車機構44のサンギヤ71がリングギヤ73と逆方向に回転する。このサンギヤ71の回転方向は、車両1の前進時におけるサンギヤ71の回転方向と逆方向となる。
<作用効果>
第2実施形態に係る動力分割式無段変速機204の構成においても、ユニット変速比幅をベルト変速比幅より大きく確保することができるので、動力分割式無段変速機4が搭載された車両1の加速性能および高速走行時の燃費性能の向上を図ることができる。
そして、動力分割式無段変速機4では、出願人による先の提案に係る構成と異なり、ベルトモードとスプリットモードとの切り替えがないので、そのモード切替のための2個の係合要素が不要である。よって、図3と図9とを比較して理解されるように、係合要素の個数の削減を図ることができ、係合要素の係合/解放を制御するためのソレノイドバルブを油圧回路から省略できるので、動力分割式無段変速機204のサイズおよびコストの低減を図ることができる。さらに、モード切替がないので、そのモード切替のための制御が不要である。また、係合要素の個数が削減されるので、係合要素の係合/解放のための制御を簡素化することができ、ひいては、動力分割式無段変速機204の制御を簡素化することができる。
<第3実施形態>
図5は、本発明の第3実施形態に係る動力分割式無段変速機304の構成を示すスケルトン図である。図5において、図1に示される各部に相当する部分には、それらの各部と同一の参照符号が付されている。また、以下では、その同一の参照符号が付された部分の説明を省略し、動力分割式無段変速機304について、図1に示される動力分割式無段変速機4との相違点のみを説明する。
図1に示される動力分割式無段変速機4では、インプット軸41と無段変速機構43のプライマリ軸51とが同一軸線上に配置されている。これに対し、図5に示される動力分割式無段変速機304では、インプット軸41と無段変速機構43のプライマリ軸51とが互いに平行をなしてずれて配置されている。そして、インプット軸41が2分割されて、各分割部分の間にクラッチCが介在されている。
また、図1に示される動力分割式無段変速機4では、スプリットギヤ機構45にアイドル伝達機構83が備えられて、スプリットドライブギヤ81の動力(回転)がアイドル伝達機構83を介してスプリットドリブンギヤ82に伝達される。これに対し、図5に示される動力分割式無段変速機304では、スプリットギヤ機構45からアイドル伝達機構83が省かれて、スプリットドライブギヤ81がスプリットドリブンギヤ82と直接に噛合している。
また、動力分割式無段変速機304では、逆転ギヤ機構311が設けられ、出力ギヤ機構91が省かれている。
逆転ギヤ機構311は、インプット軸41に入力される動力を逆転かつ減速させてプライマリ軸51に伝達する構成である。具体的には、逆転ギヤ機構311は、インプット軸41に相対回転不能に支持される第1ギヤ312と、第1ギヤ312よりも大径で歯数が多く、プライマリ軸51に相対回転不能に支持されて、第1ギヤ312と噛合する第2ギヤ313とを含む。
動力分割式無段変速機304では、出力ギヤ機構91が省かれることにより、出力ギヤ46がデファレンシャルギヤ6(デファレンシャルギヤ6の入力ギヤ)と直接に噛合している。
<作用効果>
第3実施形態に係る動力分割式無段変速機304の構成によっても、第1実施形態に係る動力分割式無段変速機4の場合と同様の作用効果を奏することができる。
<第4実施形態>
図6は、本発明の第4実施形態に係る動力分割式無段変速機404の構成を示すスケルトン図である。図6において、図2に示される各部に相当する部分には、それらの各部と同一の参照符号が付されている。また、以下では、その同一の参照符号が付された部分の説明を省略し、動力分割式無段変速機404について、図2に示される動力分割式無段変速機204との相違点のみを説明する。
図2に示される動力分割式無段変速機204では、インプット軸41と無段変速機構43のプライマリ軸51とが同一軸線上に配置されている。これに対し、図6に示される動力分割式無段変速機404では、インプット軸41と無段変速機構43のプライマリ軸51とが互いに平行をなしてずれて配置されている。また、インプット軸41が2分割されて、各分割部分の間にクラッチCが介在されている。
また、図2に示される動力分割式無段変速機4では、スプリットギヤ機構45にアイドル伝達機構83が備えられて、スプリットドライブギヤ81の動力(回転)がアイドル伝達機構83を介してスプリットドリブンギヤ82に伝達される。これに対し、図6に示される動力分割式無段変速機404では、スプリットギヤ機構45からアイドル伝達機構83が省かれて、スプリットドライブギヤ81がスプリットドリブンギヤ82と直接に噛合している。
また、動力分割式無段変速機404では、逆転ギヤ機構411が設けられ、出力ギヤ機構91が省かれている。
逆転ギヤ機構411は、インプット軸41に入力される動力を逆転かつ減速させてプライマリ軸51に伝達する構成である。具体的には、逆転ギヤ機構411は、インプット軸41に相対回転不能に支持される第1ギヤ412と、第1ギヤ412よりも大径で歯数が多く、プライマリ軸51に相対回転不能に支持されて、第1ギヤ412と噛合する第2ギヤ413とを含む。
動力分割式無段変速機404では、出力ギヤ機構91が省かれることにより、出力ギヤ46がデファレンシャルギヤ6(デファレンシャルギヤ6の入力ギヤ)と直接に噛合している。
<作用効果>
第4実施形態に係る動力分割式無段変速機404の構成によっても、第2実施形態に係る動力分割式無段変速機204の場合と同様の作用効果を奏することができる。
<第5実施形態>
図7は、本発明の第5実施形態に係る動力分割式無段変速機504の構成を示すスケルトン図である。図7において、図1に示される各部に相当する部分には、それらの各部と同一の参照符号が付されている。また、以下では、その同一の参照符号が付された部分の説明を省略し、動力分割式無段変速機504について、図1に示される動力分割式無段変速機4との相違点のみを説明する。
図1に示される動力分割式無段変速機4では、スプリットギヤ機構45にアイドル伝達機構83が備えられて、スプリットドライブギヤ81の動力(回転)がアイドル伝達機構83を介してスプリットドリブンギヤ82に伝達される。これに対し、図7に示される動力分割式無段変速機504では、スプリットギヤ機構45からアイドル伝達機構83が省かれて、スプリットドライブギヤ81がスプリットドリブンギヤ82と直接に噛合している。
また、図1に示される動力分割式無段変速機4では、アウトプット軸42と無段変速機構43のセカンダリ軸52とが同一軸線上に配置されている。これに対し、図7に示される動力分割式無段変速機504では、アウトプット軸42と無段変速機構43のセカンダリ軸52とが互いに平行をなしてずれて配置されている。
動力分割式無段変速機504では、アウトプット軸42が第1アウトプット軸511と第2アウトプット軸512とに2分割されている。第1アウトプット軸511は、遊星歯車機構44のキャリア72の中心に連結されて、キャリア72は、第1アウトプット軸511と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。第2アウトプット軸512は、リングギヤ73に連結されて、リングギヤ73は、第2アウトプット軸512と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。
そして、セカンダリ軸52に第1ギヤ521が相対回転不能に支持され、第1アウトプット軸511に第2ギヤ522が相対回転不能に支持されて、第1ギヤ521と第2ギヤ522とが噛合している。
また、動力分割式無段変速機504では、出力ギヤ機構91が省かれることにより、出力ギヤ46がデファレンシャルギヤ6(デファレンシャルギヤ6の入力ギヤ)と直接に噛合している。
<作用効果>
第5実施形態に係る動力分割式無段変速機504の構成によっても、第1実施形態に係る動力分割式無段変速機4の場合と同様の作用効果を奏することができる。
<第6実施形態>
図8は、本発明の第6実施形態に係る動力分割式無段変速機604の構成を示すスケルトン図である。図8において、図2に示される各部に相当する部分には、それらの各部と同一の参照符号が付されている。また、以下では、その同一の参照符号が付された部分の説明を省略し、動力分割式無段変速機604について、図2に示される動力分割式無段変速機204との相違点のみを説明する。
図2に示される動力分割式無段変速機204では、スプリットギヤ機構45にアイドル伝達機構83が備えられて、スプリットドライブギヤ81の動力(回転)がアイドル伝達機構83を介してスプリットドリブンギヤ82に伝達される。これに対し、図8に示される動力分割式無段変速機604では、スプリットギヤ機構45からアイドル伝達機構83が省かれて、スプリットドライブギヤ81がスプリットドリブンギヤ82と直接に噛合している。
また、図2に示される動力分割式無段変速機204では、アウトプット軸42と無段変速機構43のセカンダリ軸52とが同一軸線上に配置されている。これに対し、図8に示される動力分割式無段変速機604では、アウトプット軸42と無段変速機構43のセカンダリ軸52とが互いに平行をなしてずれて配置されている。
動力分割式無段変速機604では、アウトプット軸42が第1アウトプット軸611と第2アウトプット軸612とに2分割されている。第1アウトプット軸611は、遊星歯車機構44のキャリア72の中心に連結されて、キャリア72は、第1アウトプット軸611と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。第2アウトプット軸612は、リングギヤ73に連結されて、リングギヤ73は、第2アウトプット軸612と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。
そして、セカンダリ軸52に第1ギヤ621が相対回転不能に支持され、第1アウトプット軸611に第2ギヤ622が相対回転不能に支持されて、第1ギヤ621と第2ギヤ622とが噛合している。
また、動力分割式無段変速機604では、出力ギヤ機構91が省かれることにより、出力ギヤ46がデファレンシャルギヤ6(デファレンシャルギヤ6の入力ギヤ)と直接に噛合している。
<作用効果>
第6実施形態に係る動力分割式無段変速機604の構成によっても、第2実施形態に係る動力分割式無段変速機204の場合と同様の作用効果を奏することができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもでき、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
4 動力分割式無段変速機
41 インプット軸
42 アウトプット軸
43 無段変速機構
44 遊星歯車機構
45 スプリットギヤ機構
51 プライマリ軸
52 セカンダリ軸
53 プライマリプーリ
54 セカンダリプーリ
55 ベルト
71 サンギヤ
72 キャリア
73 リングギヤ
81 スプリットドライブギヤ
82 スプリットドリブンギヤ
204 動力分割式無段変速機
304 動力分割式無段変速機
404 動力分割式無段変速機
504 動力分割式無段変速機
604 動力分割式無段変速機

Claims (1)

  1. インプット軸と、
    アウトプット軸と、
    前記インプット軸から動力が伝達されるプライマリ軸、前記プライマリ軸に支持されたプライマリプーリ、前記プライマリ軸と平行に設けられたセカンダリ軸、前記セカンダリ軸に支持されたセカンダリプーリおよび前記プライマリプーリと前記セカンダリプーリとに巻き掛けられたベルトを備える無段変速機構と、
    一定のスプリットギヤ変速比を有し、前記インプット軸と一体的に回転可能に設けられたスプリットドライブギヤおよび前記スプリットドライブギヤからの動力が伝達されるスプリットドリブンギヤを備えるスプリットギヤ機構と、
    サンギヤ、リングギヤおよび前記セカンダリ軸と一体的に回転可能に設けられたキャリアを備える遊星歯車機構とを含み、
    前記スプリットドリブンギヤから前記サンギヤまたは前記リングギヤの一方に動力が伝達され、その他方から前記アウトプット軸に動力が伝達される、動力分割式無段変速機。
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