JP2017065354A - フロート及びソーラーパネル用フロート - Google Patents

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Abstract

【課題】環境温度変化により内部の気体が膨張・収縮しても、合成樹脂製の本体の変形を抑制可能なフロートを提供する。
【解決手段】フロート10は、中空に成形された合成樹脂製のフロート本体と、フロート本体の上面に突出して設けられ、通気穴201を有する突出部202と、通気穴201の外側に貼着された微多孔膜体203と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、フロート及びソーラーパネル用フロートに関する。
水上に浮揚させる合成樹脂製の中空のフロートは、近年、その浮力を利用して、種々の用途に用いられるようになってきている。例えば、太陽光を電力に変換する太陽光発電として活用されているソーラパネル(太陽電池パネル、太陽電池モジュールとも称される)は、従来、主に建築物の屋根や壁面、土地などの陸上に設置されてきたが、近年は、ソーラパネル用フロート上に配置して遊休化している池や湖などの水上に設置する例が多く試みられている。その他にも、フロートは、艀、浮橋、養殖用いかだの足場などとしてもよく利用されている。
合成樹脂製の中空のフロートは、設置に伴う施工及び維持管理の容易性、優秀な軽量性及び耐久性、安価なコストなどの面から、上述の用途に好適に用いられるが、水上という野外のため、天候特に温度の変化によって内部の気体が膨張・収縮することに伴い、合成樹脂製のフロート本体に変形を生じる場合がある。変形が生じると、表面に傾斜が生まれ、配置されているソーラパネルが所望の角度で太陽に対向できずに太陽光発電の効率が低下したり、甚だしい場合にはソーラパネルがフロートから落下したり、また、維持管理のために作業者がフロート上を移動するのに支障が出たりするなどの問題が起こる。
合成樹脂製の中空のものとしては、フロートの他にも、例えば食事用のテーブルとして利用されているものがある(特許文献1を参照)。特許文献1では、テーブルを温水洗浄や加熱消毒するときに、テーブル内の気体が膨張し、テーブルを構成する合成樹脂が変形したり損傷したりすることが報告されており、テーブル内部の気体を外部へ通すように、微多孔膜で塞いだ通孔を設けることが提案されている。しかし、水上に浮揚させるという全く異なる自然環境下におけるフロートにおいて、いかなる微多孔膜とするか、その微多孔膜をいかように保護して自然環境下における使用に耐えるものとするかなどについては、何ら開示されていない。
特開平11−9351号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、環境温度変化により内部の気体が膨張・収縮しても、合成樹脂製の本体の変形を抑制可能なフロートを提供することにある。
本発明は、以下の構成によって把握される。
(1)本発明に係る第1の態様は、フロートであって、フロートであって、中空に成形された合成樹脂製の本体と、前記本体の上面に突出して設けられ、通気穴を有する突出部と、前記通気穴の外側に貼着された微多孔膜体と、を備えることを特徴とする。
(2)上記(1)の構成において、前記突出部を覆う通気性の蓋体をさらに備え、前記蓋体は、その天面と前記微多孔膜体との間に間隙が生じるように、前記突出部を覆ってもよい。
(3)上記(2)の構成において、前記蓋体は、前記突出部に螺合されてもよい。
(4)上記(1)から(3)のいずれか1つの構成において、前記微多孔膜体は、0.1〜10μmの径を有する微細孔から構成されてもよい。
(5)上記(1)から(4)のいずれか1つの構成において、前記微多孔膜体は、フラジール形法で5cm−3・cm−2・s−1の通気度を有してもよい。
(6)本発明に係る第2の態様は、ソーラパネル用フロートであって、ソーラパネル用フロートであって、上記(1)から(5)のいずれか1つに記載のフロートと、前記フロートの上面に設けられ、ソーラパネルを所定の角度に支持する第1の支持部及び第2の支持部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、環境温度変化により内部の気体が膨張・収縮しても、合成樹脂製の本体の変形を抑制可能なフロートを提供することができる。
本発明の実施形態に係るソーラパネル用フロートであってソーラパネルを透視して示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るソーラパネル用フロートの構成図で、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線における断面図、(c)は(b)の丸枠内における拡大図である。 本実施形態に係るソーラーパネルの第1の支持部を示す拡大図である。 本発明の実施形態に係る通気穴の処理を模式的に示す斜視図であって、(a)は通気穴を有する突出部を設ける図、(b)は通気穴に微多孔膜体を貼着する図、(c)は突出部を蓋体で覆った図、(d)は(c)の状態の断面を示す図である。 本発明の実施形態に係る微多孔膜体の例を示す図であって、(a)は平面図、(b)は断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
本発明に係るフロート10は、池、湖、川、海などの水上に浮揚させるものであって、浮力を得るためにその内部が中空となっており、その上面にソーラパネルを載置したり、フロート10自体を艀、浮橋、養殖用のいかだなどとして活用したりすることができる。以下ではフロート10を、ソーラパネル用フロート10として説明するが、それに限定されないことはいうまでもない。
(ソーラパネル用フロート10の全体構成)
まず、ソーラパネル用フロート10の全体構成を図1に基づいて説明する。また、実施形態及び図中において、「前」は、傾斜したソーラパネルの正面側を水平方向に見たときの「奥」方向を示し、「後」は、「手前」方向を示す。「左」、「右」は、各々、傾斜したソーラパネルの正面側を水平方向に見たときの「左」方向、「右」方向を示す。
図1に示すように、実施形態のソーラパネル用フロート10は、略四角形状(この例では、略正方形状)のソーラパネル11を池や湖などの水上に設置するためのフロートである。このソーラパネル用フロート10では、ソーラパネル11を水平方向に対して傾斜させて水上に設置する。なお、ソーラパネル11の傾斜角θは、地域などに応じて発電に最適な所定の角度に設定される。
ソーラパネル用フロート10は、中空に成形された合成樹脂製のフロート本体20を備える。フロート本体20は、例えば、溶融状態の筒状のパリソンを複数の分割金型で挟んで膨らますブロー成形によって製造される。成形材料には、各種の合成樹脂を用いることができるが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を用いることができる。
フロート本体20の層構造としては、中空部12を介して対向する上壁13及び下壁15からなる。上壁13と下壁15は、パーティングラインPLで溶着されており、これにより、中空部12が閉じた空間となる。
なお、フロート本体20の製造は、ブロー成形に格別に限定されるものではない。例えば、筒状のパリソンの代わりに2枚の溶融状態のシートを一対の分割金型の間に配置し、シートと分割金型との間の密閉空間を吸引することで、2枚のシートの間に中空部を有するフロート本体を製造してもよい。このような成形法では、2枚のシートの間に発泡材料等を芯材として入れることが容易であるため、より剛性の高いフロート本体が得られる。
フロート本体20は、環状フロート部30と、この環状フロート部30の内側に形成されソーラパネル11を支持する略四角形状(この例では、左右方向に長い略長方形状)の第1の支持板部40(この明細書において、第1の支持部と称する場合がある)を有する。さらに、ソーラパネル用フロート10は、ソーラパネル11を取付け可能な第1の取付け部材60を備える。
ソーラパネル用フロート10は、ここでは図示していないが、水上において前後方向及び左右方向に複数配置されることにより、複数のソーラパネル11を敷き詰めて設置することができる。前後方向に隣り合う2つのソーラパネル用フロート10は、雌ねじ部材80及び雄ねじ部材81によって締結される。一方、左右方向に隣り合う2つのソーラパネル用フロート10は、雄ねじ部材81及び雌ねじ部材80で共締めされる連結部材(不図示)によって連結される。なお、各ソーラパネル用フロート10は、アンカー(不図示)により、水上の一定の場所に停留させることが可能である。
(環状フロート部30の構成)
次に、環状フロート部30の構成を図2に基づいて説明する。図2(a)に示すように、環状フロート部30は、平面視で略四角形状(この例では、前後方向に長い略長方形状)に形成される。この環状フロート部30には、その前側の辺部及びその後側の辺部のそれぞれに沿って前側連結部31及び後側連結部32が一体に形成される。また、環状フロート部30の内周30aは、前側開口部33を含み、前側開口部33の後方には、左右の側壁面36を連結する平板部37が形成される。前側開口部33は、第1の支持板部40が切り起されることで形成される穴である。
前側連結部31は、上側に偏在する薄板部であり、環状フロート部30の基本的な厚みの約半分の厚みで形成される。前側連結部31の裏面の略中央部には、上側に凹む嵌合穴31aが形成される。
前側連結部31の左右の前側角部31bは、前側連結部31の基本的な厚みよりもさらに薄く形成された圧縮成形部である。前側角部31bには、上下方向に貫通する前側貫通穴31cが形成される。さらに、前側貫通穴31cの後側近傍には、連結部材(不図示)が係合する係合凹部31dが形成される。
後側連結部32は、下側に偏在する薄板部であり、環状フロート部30の基本的な厚みの約半分の厚みで形成される。後側連結部32の上面の略中央部には、上側に突出する突起32aが形成される。さらに後側連結部32は、前側に隣接する他のソーラパネル用フロート10の嵌合穴31aに突起32aを嵌合させた状態で、他のソーラパネル用フロート10の前側連結部31の下側に重ね合わさる。
後側連結部32の左右の後側角部32bは、後側連結部32の基本的な厚みよりもさらに薄く形成された圧縮成形部である。後側角部32bには、上下方向に貫通する後側貫通穴32cが形成される。この後側貫通穴32cには、雌ねじ部材80が組み付けられる。
左右の側壁面36の前端部には、第1の支持板部40の起立状態を保持する凸状の前側係合部36fが形成される。左の側壁面36のさらに左側には、フロート10をブロー成形によって中空体に成形した場合に形成されるブロー穴201が位置している。ブロー穴201については、詳しくは後述する。
なお、フロート本体20においては、補強用の凹状リブ(不図示)を必要に応じて各部に設けることができる。凹状リブの形態は、任意であり、例えば、溝状又は筒状(略円筒形状、略円錐台形状を含む)に凹む形態や、上壁13の下壁15の対向面それぞれを凹ませてその先端面同士を溶着した形態など各種の形態から選択可能である。
(第1の支持部(第1の支持板部)40の構成)
続いて、第1の支持板部40の構成を図2(b)に基づいて説明する。図2(b)に示すように、第1の支持板部40は、前側開口部33の前側の壁面38fに下辺部41が一体に形成されるとともに前側の壁面38fに沿って立ち上がる。また、第1の支持板部40の側辺部42は、前側係合部36fの前縁に係合されており、前側係合部36fと前側の壁面38fの間に挟まれてその起立状態が保持される。さらに、第1の支持板部40の高さH1は、後述する第2の支持部である溝部80’よりも高く設定される。そして、第1の支持板部40は、第1の取付け部材60を介して、その上辺部43でソーラパネル11の上縁部11uを支持する。
第1の支持板部40は、次のような手順で組み立てられる。この組立て方法は、フロート本体20の中空成形体20Aを準備する工程(A)と、中空成形体20Aを部分的に切断する切断工程(B)と、切断した部分を起す折り曲げ工程(C)とからなる。
工程(A)では、フロート本体20のブロー成形時に、環状フロート部30の内周30aに、第1の支持板部40に相当する略四角形状の平板部を一体に形成した中空体を準備する。平板部は、内周30aを塞ぐように内周30aのパーティングラインPL(図1参照)上に設定される。平板部には、第1の支持板部40の外形線に対応する環状の潰し部を形成しておくが、この潰し部は、上壁13と下壁15が溶着されて圧縮成形される部分であり、他の部分よりも薄肉に形成される。
工程(B)では、第1の支持板部40の下辺部41に相当する部分を残して、潰し部の3つの辺部を切断刃などで切断する。このように潰し部を切断することによって、前述した前側開口部33及び平板部37の輪郭が形成される。
工程(C)では、平板部を、下辺部41となる直線部分をヒンジとして機能させて、この直線部分を折り曲げ支点としてを上方に切り起こす。そして、この切り起こされた平板部からなる第1の支持板部40を、さらに上方に回動させ、前側の壁面38fに押し付ける。この際、第1の支持板部40の側辺部42が、前側係合部36fを乗り越える。これにより、第1の支持板部40は、環状フロート部30に対してその起立状態が保持される(仮止めされる)。
(第1の取付け部材60の構成)
次に、第1の取付け部材60の構成を図3に基づいて説明する。図3に示すように、第1の取付け部材60は、第1の支持板部40の上辺部43とソーラパネル11の上縁部11u(図1参照)との間に介在する部材である。第1の取付け部材60は、左右方向に延びる後側に開放した嵌合溝部61を有する。この嵌合溝部61には、ソーラパネル11の上縁部11uが嵌合可能である。
第1の取付け部材60の幅W1は、第1の支持板部40の上辺部43の幅W2よりも広く設定される。この例では、第1の取付け部材60の幅W1をソーラパネル11の上縁部11uの幅WS(図1参照)と同程度又はそれよりも若干小さく設定する。第1の取付け部材60を構成する材料には、合成樹脂など各種の材料を用いることができる。
第1の取付け部材60の上端部の前部及び後部のそれぞれには、凸部65と凹部66が左右方向に交互に形成される。また、前側の凸部65と後側の凹部66は前後方向に対向する。一方、第1の支持板部40の上辺部43には、第1の取付け部材60の凸部65及び凹部66に噛み合わさる凸部45及び凹部46が形成される。これにより、第1の取付け部材60は、凸部65及び凹部66が、凸部45及び凹部46に噛み合わされることで、第1の支持板部40の上辺部43を前後方向から挟み、かつ、左右方向の移動が阻止された状態で第1の支持板部40に取り付けられる。また、この例では、第1の取付け部材60は、第1の支持板部40に対して、左右方向の中央位置が揃えられた状態で取り付けられる。
(第2の支持部(溝部)80’)の構成)
第2の支持部は、環状フロート部30に形成された溝部80’によって形成されている。これにより、第1の支持部だけにおいて支持板部(第1の支持板部40)が形成され、環状フロート部30は該第1の支持板部40の形成の反映としての開口部33を1個有するようになっている。第2の支持部である溝部80’は、図2(c)に示すように、環状フロート部30の上壁13に該環状フロート部30に対して角度θの傾きをもって第1の支持板部40側に開口を有するように形成されている。これにより、ソーラパネル11は、図2(b)に示すように、他側の縁部が第2の支持部である溝部80’に係止され、一側の縁部が第1の支持板部40によって支持されることによって、環状フロート部30に対して角度θで傾斜されるように配置できるようになる。
(ソーラパネル11の取付け構造)
ソーラパネル11は、第1の支持部である第1の支持板部40と第2の支持部である溝部80’とによって支持される。ソーラパネル11の取付け構造の一例としては、図3に示すように、例えば、ソーラパネル11の上縁部11uでは、ソーラパネル11の外周に設けられる枠(例えば、アルミニウム製の枠)の部分を第1の取付け部材60の断面略コの字状の嵌合溝部61に差し込んで嵌合する。そして、第1の取付け部材60の前側からビスなどの雄ねじ部材16で枠11aと第1の取付け部材60とを締結する。また、ソーラパネル11の傾斜角θに合わせて、嵌合溝部61を後下方に向けて開放する形状に形成してもよい。
(通気穴201及び微多孔膜体203の構成)
フロート10は、前述したように、中空体として構成されている。ブロー成形によって成形する場合、ブロー成形では、押出し機によって成形材料を溶融し、ヘッドを通り筒状に形成された2本のパリソンを一対の金型内に挟み込み、その内側に一方の金型に設けた吹き込み針を介して気体を吹き込み、その圧力で一対の金型の内面にパリソンを押しつけて中空体を成形する。なお、この際、ヘッドを一対のもので構成し、それぞれから1本のパリソンを押し出すようにしてもよい。
このようにブロー成形によって中空体すなわちフロート10を成形する場合、気体を吹き込む吹き込み針を抜き取った跡に、フロート10の内外を貫通するブロー穴201が形成されることとなる。フロート10は水上に浮揚させるものであることから、水上に施工後、ブロー穴201をそのままに放置すると、たとえ上側に位置させていたとしても、波浪などによってブロー穴201からフロート10の内部に水が浸入し、甚だしいときにはフロート10が水没するおそれが生じる。
このような事態を防ぐため、成形の際に生じるブロー穴201は溶着する必要があり、通常、スピン溶着により封止されている。スピン溶着は、一方の部材であるフロート10を固定し、他方の部材である栓を回転させ加圧して、接触面で発生する摩擦熱を利用した溶着方法である。溶け量も多くとることもできるため気密性や水密性を確保しやすい。そして、さらに、スピン溶着の栓が脱落しないよう封止部にホットメルト処理を施し、溶着部にゴムシートを貼り付ける。しかし、スピン溶着では気密性や水密性がよいため、環境温度変化により、フロート10の内部の気体が膨張したときに気体を外部に放出することができず、合成樹脂製のフロート10に変形を生じる場合がある。
本実施形態では、このような事態を避けるため、ブロー穴201を通気穴として活用し、ブロー穴201に微多孔膜体203を貼着して、フロート10外部からフロート10内部への水の浸入を防ぐとともに、フロート10内部において環境温度変化によって気体が膨張した際に気体のみをフロート10外部へ放出する。いわば、フロート10に、環境温度変化による内部の気体の膨張、収縮に応じて呼吸をさせる機能を持たせるものである。
なお、前述したように、フロート本体20の製造は、ブロー成形に格別に限定されるものではない。例えば、筒状のパリソンの代わりに2枚の溶融状態のシートを一対の分割金型の間に配置し、シートと分割金型との間の密閉空間を吸引することで、2枚のシートの間に中空部を有するフロート本体を製造してもよい。したがって、このような場合にはブロー穴201は形成されないため、フロート10の内部の気体の膨張を抑制するために、中空部が完成した後に、通気穴として穿設穴201を積極的に設けることが求められる。これ以降、フロート10の内部と外部とを連通する穴は、ブロー穴201及び穿設穴201を含めて通気穴201と称する。
具体的には、図4(a)に示すように、フロート10は、通気穴201を天面に有する突出部202を備えている。そして、図4(b)に示すように、通気穴201の外側には、フロート10の内部と外部とを連通させるため、微多孔膜体203が貼着されている。なお、フロート10と突出部202との相対的な大きさは、フロート10の用途や使用の便宜を考慮して任意に設定してよく、図示されている相対的な大きさは一例であって、これに限られるものではない。
通気穴201を突出部202の天面に設けたのは、微多孔膜体203自体が水(雨や波など)によって塞がれることを防止するためである。例えば、フロート10上面に水がのった場合、通気穴201がフラットな場所や凹部に設けてあると、その箇所が水たまりのようになってしまう。微多孔膜体203は内部が中空のため、一度たわみ始めるとその箇所を中心に凹んでいき、より一層水がたまりやすくなる。そうすると、フロート10内部への水の侵入は防ぐことはできたとしても、フロート10の呼吸を阻害してしまうことになる。その結果、外気温が上昇した際にフロート10が膨張し変形を起こす。このようなことを防止するため、微多孔膜体203を突出部202の天面に設けて突出させることにより、微多孔膜体203自体が水によって塞がれることを確実に防止する。
さらに、図4(c)に示すように、微多孔膜体203は、貼着したのみでは経年変化や外部からの力により剥離される懸念があるため、容器のキャップのような形状の蓋体204を作成し、突出部202の周囲を蓋体204で覆うことが好ましい。その際、蓋体204によってソーラパネル用フロート10が気密とならないよう、蓋体204にはその先端に穴をあけるなどして通気性を確保し、また、図4(d)に示すように、蓋体204の天面と微多孔膜体203との間には蓋体204を完全に閉鎖した状態でも間隙が生じるように設定する。なお、図4では、蓋体204が突出部202に螺合によって係止されている例を示しているが、螺合に限らず、例えば嵌合することによって係止してもよい。
微多孔膜体203は、図5に示すように、三層構造を有しており、中層に微多孔膜層203a、上層にパッキング材層203b、下層に粘着層203cを有する。微多孔膜層203aとしてはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を、パッキング材層203bとしてはポリエステルネットを、粘着層203cとしては不織布基材から構成されるアクリル粘着層を、それぞれ好適に用いることができる。微多孔膜層203aは、0.1〜10μmの径を有する微細孔から構成されており、100〜3000μmの径を有する水の侵入を防ぐとともに、0.0004μmの径を有する気体(水蒸気)の透過を許容する。JIS P 8117準拠で、フラジール形法で5cm・cm−2・s−1の通気性のものを好適に用いることができる。
本実施形態に係るソーラパネル用フロート10の通気性を検討するため、膨張の程度を検証した実験について、その結果を説明する。
(条件)
ソーラパネル用フロート10のサンプルとして、容積が約200L、通気穴の径が8mmのものを用意した。温度は、23℃から47℃まで、1.5時間で変化させた。
(実施例)
通気穴201に微多孔膜体203を貼着し、JIS P 8117準拠で、通気度を測定した。微多孔膜は日東電工株式会社製のティミッシュS−NTF1033−N06Tを用い、そのスペックは次のとおりである(図5参照)。
・外径ED:φ14mm
・内径ID:φ8mm
・総厚T:0.25mm
・膜厚t:0.1mm
・公称孔径:0.6μm
・通気度:5cm・cm−2・s−1(フラジール形法)。実験に用いた通気穴201の径が8mmであることを反映させると、通気度は2.5cm・s−1となる。
(比較例)
通気穴201をスピン溶着にて封止し、さらにスピン溶着の栓が脱落しないよう封止部にホットメルト処理を施した。
(結果)
比較例では、23℃から47℃までの温度変化に対し、約15L(当初の容積に対して約7.5%)の膨張がみられた。実施例と比較例の対比にあたっては、ソーラパネル用フロート10の傾斜が問題となるところから、ソーラパネル用フロート10を水平に静置したときの周縁端部の上下方向の寸法変化で測定した。そうすると、比較例が約17mmの寸法変化であったのに対し、実施例では約5mmとなり、概ね1/3以下の寸法変化に止まった。これにより、通気穴201を封止せずに微多孔膜体203で覆うことによる効果が確かめられた。
なお、比較例における膨張分の容積15L(15000cm)を1.5時間すなわち5400秒で除算すると2.7cm・s−1となるが、この数値の通気度を有する微多孔膜体203を使用すると、理論的には、膨張を避けることが可能となる。
以上、実施形態及び実施例を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態及び実施例に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態及び実施例に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10…ソーラパネル用フロート
11…ソーラパネル
11u…上縁部(一側の縁部)
11d…下縁部(他側の縁部)
20…フロート本体
201…通気穴(ブロー穴、穿設穴)
202…突出部
203…微多孔膜体
204…蓋体
30…環状フロート部
30a…内周
38f…前側の壁面(一側の壁面)
40…第1の支持板部(第1の支持部)
41…下辺部
42…側辺部
43…上辺部
80’…溝部(第2の支持部)

Claims (6)

  1. フロートであって、
    中空に成形された合成樹脂製のフロート本体と、
    前記フロート本体の上面に突出して設けられ、通気穴を有する突出部と、
    前記通気穴の外側に貼着された微多孔膜体と、を備えることを特徴とするフロート。
  2. 前記突出部を覆う通気性の蓋体をさらに備え、
    前記蓋体が、その天面と前記微多孔膜体との間に間隙が生じるように、前記突出部を覆うことを特徴とする請求項1に記載のフロート。
  3. 前記蓋体が前記突出部に螺合されることを特徴とする請求項2に記載のフロート。
  4. 前記微多孔膜体が0.1〜10μmの径を有する微細孔から構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のフロート。
  5. 前記微多孔膜体がフラジール形法で5cm−3・cm−2・s−1の通気度を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のフロート。
  6. ソーラパネル用フロートであって、
    請求項1から5のいずれか1項に記載のフロートと、
    前記フロートの上面に設けられ、ソーラパネルを所定の角度に支持する第1の支持部及び第2の支持部と、を備えることを特徴とするソーラパネル用フロート。
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