JP2017064489A - 遊技機 - Google Patents

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直幸 渡辺
Naoyuki Watanabe
直幸 渡辺
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Abstract

【課題】遊技制御手段から演出制御手段へのデータ伝送の精度を向上させる。
【解決手段】遊技の進行に応じて演出を行うパチンコ遊技機であって、遊技の進行に関す
る主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成して出力する遊技
制御部と、遊技制御部から出力されたデータに基づき演出に関わる処理を行う演出制御部
と、を備える。遊技制御部により生成されるデータは、aビット(aは2以上の整数)の
サイズで、先頭の1ビットの値が「1」に特定されている「コード部」と、n×aビット
(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が「0」に特定されている「デー
タ部」と、を含む。
【選択図】図21

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技球は、遊技を制御する遊技制御部(メイン制御手段)と、遊技に伴って行われる演
出を制御する演出制御部(サブ制御手段)とを備える。そして、遊技制御部から演出制御
部へ遊技に関する情報を含むコマンドが送られ、演出制御部は、遊技制御部から受け取っ
たコマンドに基づいて演出を行う(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2014−46082号公報 特開2014−64711号公報
本発明は、遊技制御手段から演出制御手段へのデータ伝送の精度を向上させることを目
的とする。
上記の目的を達成する本発明は、次のような遊技機として実現される。この遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関
する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と

前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、受
け付けたデータに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部30
0)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、
aビット(aは2以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか
一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード部」)と、
n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ
部(例えば、「コード部」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2デ
ータ部(例えば、「データ部」)と、を含む、構成とすることができる。
このようにすれば、先頭の1ビットの値を認識することにより、第1データ部と第2デ
ータ部とを明確に区別することができるため、遊技制御手段から演出制御手段へのデータ
伝送の精度を向上させることができることができる。
また、より好ましくは、上記の遊技機において、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データの前記第
2データ部(例えば、「データ部」)は、先頭からaビットごとに、先頭の1ビットの値
と同じ値が設定される。
このようにすれば、第2データ部のサイズが大きい場合でも、特定のサイズごとに切り
分けて、各々が第2データ部であることを識別することが容易となる。
なお、本欄における上記括弧内の符号や補足説明等は、本発明の説明に際して例示的に
付したものであり、これらの記載により本発明が減縮されるものではない。
本発明によれば、遊技制御手段から演出制御手段へのデータ伝送の精度を向上させるこ
とができる。
本実施の形態に係るパチンコ遊技機の概略正面図である。 (a)は遊技盤の右下に配設された表示器の一例を示す拡大図であり、(b)はパチンコ遊技機の部分平面図である。 本実施の形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示す図である。 本実施の形態の遊技制御部の機能構成を示すブロック図である。 遊技制御部による基本処理の動作を示すフローチャートである。 遊技制御部による基本処理の動作における他の例を示すフローチャートである。 遊技制御部による基本処理の動作におけるさらに他の例を示すフローチャートである。 遊技制御部による電源遮断時処理の動作を示すフローチャートである。 本実施の形態の遊技制御部の主制御処理の動作を示すフローチャートである。 RAMにおけるコマンドの格納領域の構成例を示す図である。 出力制御部による出力処理の内容を示すフローチャートである。 始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 ゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大当たり判定処理の内容を示すフローチャートである。 変動パターン選択処理の内容を示すフローチャートである。 停止中処理の内容を示すフローチャートである。 客待ち設定処理の内容を示すフローチャートである。 普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。 大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。 遊技状態設定処理の内容を示すフローチャートである。 電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。 本実施の形態で用いられる乱数の構成例を示す図であり、(a)は大当たり乱数の構成例を示す図であり、(b)は大当たり図柄乱数の構成例を示す図であり、(c)はリーチ乱数の構成例を示す図であり、(d)は当たり乱数の構成例を示す図である。 変動パターン選択処理において用いられる変動パターンの設定例を示す図である。 コマンドの構成を示す図であり、(a)はコマンドのデータ構造を示す図であり、(b)はコマンドのビット列としての構造を示す図である。 「コード部」の一部を用いてデータ値を記述するための「コード部」および「データ部」の構成例を示す図であり、(a)はビット列の例を示す図であり、(b)はデータ値の取り得る範囲を示す図である。 演出制御部の動作を示すフローチャートであり、(a)はメイン処理を示す図、(b)は割り込み処理を示す図である。 コマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。 モードフラグの設定例を示す図である。 図24の演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図24の変動演出終了中処理の内容を示すフローチャートである。 図24の当たり演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図24のエンディング演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 図24の客待ちコマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。 演出ボタン処理の内容を示すフローチャートである。 遊技制御部のRAMの構成例を説明するブロック図であり、(a)は記憶領域の構成を示すブロック図であり、(b)は(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。 演出制御部のRAMの構成例を説明するブロック図であり、(a)は保留記憶領域の構成を示すブロック図であり、(b)は(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。 事前判定処理で用いられる乱数の構成例を示す図であり、(a)は事前判定処理での大当たり乱数の構成例を示す図であり、(b)は事前判定処理での大当たり図柄乱数の構成例を示す図であり、(c)は事前判定処理でのリーチ乱数の構成例を示す図である。 事前判定処理の内容を示すフローチャートである。 演出制御部による報知コマンドの受け付け処理の内容を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
図1に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打
ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチン
コ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材1
50とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から
発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部
材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための
各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液
晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、特
別図柄抽選の判定結果を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登
場やアイテムの出現による演出画像や後述の保留表示を用いた演出画像を表示したりする

また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ
116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演
出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎ
および風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の
役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち
出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出
口117が配設されている。
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入賞すると特別図
柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球
が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する始動ゲート(以下、単にゲートと呼ぶ
)124と、が遊技盤110に配設されている。なお、図1において、ゲート124は、
遊技領域111の左右にそれぞれ設けられており、左側のゲート124は124Lと記載
し、右側のゲート124は124Rと記載している。また、ここにいう第1始動口121
および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器の作動契機となる入賞
口をいう。具体的には、第1始動口121および第2始動口122には、入賞の際に遊技
球の通過を検知するスイッチ(後述の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッ
チ212)が設けられている。そして、第1始動口121または第2始動口122に遊技
球が入賞した際にこのスイッチが遊技球の通過を検知することが、特別図柄表示器を作動
させる契機となる。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより
開閉作動すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ(開閉部材)123
を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口1
22へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始
動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、
普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば0.15秒
ないし1.8秒間)および規定回数(例えば1回ないし3回)だけ開く。
パチンコ遊技機100は、遊技状態として、特別図柄抽選の当選確率に基づき、当選確
率の低い低確率状態と、低確率状態よりも当選確率の高い高確率状態とを有している。そ
して、所定の条件に基づいて低確率状態と高確率状態とのいずれかの状態に制御される。
なお、上記の低確率状態と高確率状態の他に、特別図柄抽選の当選確率が低確率状態より
も高く高確率状態よりも低い中確率状態を設定することも可能である。この場合、パチン
コ遊技機100は、所定の条件に基づいて低確率状態、中確率状態および高確率状態のい
ずれかの状態に制御される。
また、パチンコ遊技機100は、第2始動口122への入賞機会が少ない時短無状態と
、時短無状態よりも第2始動口122への入賞機会が多い時短状態とを有している。そし
て、所定の条件に基づいて時短無状態と時短状態とのいずれかの状態に制御される。時短
状態とは、例えば、電動チューリップ123が開閉作動する際の開時間を延長すること、
普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にすること、あるいは普通図柄変動時間を短縮す
ること、のいずれか1つまたは複数の組合せによって制御される遊技状態である。なお、
時短状態では、特別図柄の特別図柄変動時間が短縮されていても良い。
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結
果に応じて開放する特別電動役物としての大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選を
行わない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。
本実施の形態では、遊技盤110の左下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行
う表示器130が配設されている。
また、遊技盤110の裏面には、特別図柄抽選の判定等を含む遊技制御を行う遊技制御
基板、演出を統括的に制御する演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像制
御基板、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御基板などの
図示しない各種の基板等が取り付けられる。また、遊技盤110の裏面には、供給された
24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源(不図
示)が配設されている。
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させ
る操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間
に100個)で電動発射する発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、
遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置に遊技球を1つずつ順
に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が発射装置に供給する遊技球を一時的に溜め
ておく皿153と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払
出球が払い出される。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分
離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させた
り、振動させたりする構成例も考えられる。
また、枠部材150は、発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であって
も遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まってい
る遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えて
いる。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演
出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は
、楽曲や音声、効果音により、告知や各種の演出を行う。枠ランプ157は、LED等の
発光体で構成され、点灯・点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を
行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能
にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備え
ている。
図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100を説明する図であり、図2(a)は
、遊技盤110の右下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、図2(b)
は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2(a)に示すように、第1始動口121
の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応
して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通
図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の
入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。第2特
別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に
停止表示させて抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を
通過したことに基づき、普通図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する
。本実施の形態では、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222は、各々L
EDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって特別図柄抽選の抽選結果が表
示される。同様に、普通図柄表示器223も、LEDを配列した表示装置で構成され、そ
の点灯態様によって普通図柄抽選の抽選結果が表示される。
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特
別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2
特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図
柄保留表示器220と、を備えている。本実施の形態では、第1特別図柄保留表示器21
8、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220は、各々LEDを配
列した表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
ここで、保留について説明する。特別図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が
行なわれている間)にさらに第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞し
た場合、特別図柄が変動中であるために、後の入賞に基づく特別図柄の変動表示動作を開
始することができない。そのため、後の入賞は規定個数(例えば4個)を限度に記憶され
、その入賞した遊技球に対する特別図柄を始動させるための権利が、先に入賞した遊技球
に対する変動表示動作が終了するまで、保留される。なお、普通図柄に関しても、特別図
柄と同様の処理を行う。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未変動
数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄
保留表示器220に表示される。
さらに、表示器130は、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224を
備えている。本実施の形態では、状態表示器224は、3個のLEDを配列した表示装置
で構成されている。3個のLEDのうち1つは、パチンコ遊技機100の状態が、特別図
柄抽選の当選確率が高確率である高確率状態となっているか否かを点灯により報知するも
のである。他の1つは、パチンコ遊技機100の状態が、第2始動口122に入賞しやす
い時短状態となっているか否かを点灯により報知するものである。さらに他の1つは、右
打ちすることによって(遊技球の打球力を変更することによって)遊技者に有利な状態と
なっているか否かを点灯により報知するものである。なお、状態表示器224には、さら
にLEDを設け、他の遊技状態に関する情報を報知するようにしても良い。
また、表示器130は、特別図柄抽選の抽選結果に応じて行われる大当たり遊技におい
て大入賞口125が作動される際のラウンド数を表示するラウンド数表示器225を備え
ている。大当たり遊技については後述する。ラウンド数表示器225は、LEDを配列し
た表示装置で構成され、その点灯態様によって大当たり遊技における大入賞口125の作
動ラウンド数が表示される。
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力
装置を備えている。図2(b)に示すように、本実施の形態では、入力装置の一例として
、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された複数のキーから
なる演出キー162と、が枠部材150に配設されている。例えば、演出において複数の
画像の中から1つの画像を選択する操作を受け付ける場合を考える。この場合、例えば、
遊技者は、十字に配列された4つのキーからなる演出キー162を操作することにより、
画像表示部114に表示されている複数の画像のいずれかを指示し、演出ボタン161を
操作することにより、指示した画像を選択するような演出を採用することができる。また
、入力装置の形態としては、図示した演出ボタン161および演出キー162の他、レバ
ーやダイヤル等、演出の内容等に応じて様々な入力形態を採用することができる。
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明
する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。図3に示すように、制御ユ
ニットは、メイン制御手段として、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200を備
えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画
像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可
動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行
う払出制御部330と、を備えている。
メイン制御手段である遊技制御部200は、メイン基板としての図示しない遊技制御基
板により構成されている。また、サブ制御手段である演出制御部300、画像/音響制御
部310、ランプ制御部320および払出制御部330の各々は、サブ基板としての図示
しない演出制御基板、画像制御基板、ランプ制御基板、および払出制御基板により個別に
構成されている。
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、特別図柄抽選の抽選結果の判定等を行う際の演算処理を行うCP
U201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM
202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えてい
る。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の遊技状態を、高確率状態または低確率状
態のいずれか、時短無状態または時短状態のいずれかで制御する。これにより、パチンコ
遊技機100の遊技状態は、高確率状態および時短状態である高確率時短遊技状態、低確
率状態および時短状態である低確率時短遊技状態、高確率状態および時短無状態である高
確率時短無遊技状態、低確率状態および時短無状態である低確率時短無遊技状態のいずれ
かとなる。そして、遊技制御部200は、所定の条件に基づき、高確率状態と低確率状態
とを切り替え、時短無状態と時短状態とを切り替える。また、遊技制御部200は、時短
状態において、時短無状態よりも普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にする、普通図
柄変動時間を短縮する、電動チューリップ123の開時間を延長する等の制御を行う。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞したこ
とを契機として特別図柄抽選を行う。そして、特別図柄抽選の判定結果に応じて大当たり
遊技等の特別遊技を行う。特別遊技において、遊技制御部200は、特別電動役物である
大入賞口125が所定条件(例えば29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たす
まで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。そして、遊技制
御部200は、大当たり大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
また、遊技制御部200は、ゲート124を遊技球が通過したことを契機として普通図
柄抽選を行う。そして、普通図柄抽選の判定結果に応じて電動チューリップの作動を制御
する。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動中に遊技球が第1始動口121または第2始
動口122へ入賞したことにより発生する保留や、普通図柄変動中に遊技球がゲート12
4を通過したことにより発生する保留の設定を行う。
さらに、遊技制御部200は、特別図柄抽選および普通図柄抽選の判定結果、高確率状
態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報、保留の設定情報等の遊技
制御に伴う情報を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125
および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊
技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部330に対する指示を行う。例え
ば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入
賞すると4個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口1
26に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部330に
指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても
、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部330に指示しない。
払出制御部330が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には
、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部330から取得
する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
遊技制御部200には、検知手段として、図3に示すように、第1始動口121への遊
技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2
始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW
))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲ
ート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214
と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口
検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した
開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出
する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、特別図柄の変動中に第1始動口121へ入賞した未変動
分の保留個数を表示する第1特別図柄保留表示器218と、特別図柄の変動中に第2始動
口122へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第2特別図柄保留表示器219と、普
通図柄の変動中にゲート124を通過した未変動分の保留個数を表示する普通図柄保留表
示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特
別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第
2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選
の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄の変動表示および普通図柄抽選
の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態
表示器224と、が接続されている。
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ21
4、大入賞口スイッチ215および普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が
、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チュー
リップ開閉部213、大入賞口開閉部216、第1特別図柄保留表示器218、第2特別
図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特
別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それに
より、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に
対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板350が接続されている。そして、遊
技制御部200は、払出制御部330から取得した、払い出した賞球数に関する情報や遊
技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板350を介してホストコン
ピュータに送信する。
〔演出制御部の構成・機能〕
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU30
1にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301
の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロッ
ク(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否
かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン
161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた
演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン161等のコントローラ(
不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される
操作内容を演出の設定に反映させる。
また、演出制御部300は、遊技が所定期間中断された場合には、演出の1つとして客
待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、演出制御部300は、遊技制御部200より受信した高確率状態と低確率状
態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報に基づいて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響
制御部310およびランプ制御部320に送る。
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処
理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶
されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と
、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づい
て、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する

具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において
遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊
技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶され
ている。
ROM312には、さらに、画像データと同期させて、または画像データとは独立にス
ピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音
響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音
響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読
み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画
像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データ
を用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部11
4での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から
出力される音響を制御する。
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物11
5の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプ
ログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等と
して用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、
盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物1
15の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定され
る演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよ
び発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、R
OM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコ
マンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した
発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出
内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、
可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部330は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU331と
、CPU331にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM332と、
CPU331の作業用メモリ等として用いられるRAM333と、を備えている。
そして、払出制御部330は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払
出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部330は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第
1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマ
ンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部334を制御する。ここでの
払出駆動部334は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
また、払出制御部330には、払出駆動部334により遊技球の貯留部から実際に払い
出された賞球の数を検出する払出球検出部335と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留
の有無を検出する球有り検出部336と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出
された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部33
7と、が接続されている。そして、払出制御部330は、払出球検出部335、球有り検
出部336および満タン検出部337にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出
信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部330には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種
の情報を送信する枠用外部情報端子基板340が接続されている。そして、払出制御部3
30は、例えば払出駆動部334に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や
払出球検出部335にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部
情報端子基板340を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に
対しても、同様の情報を送信する。
〔遊技制御部の機能構成〕
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、遊
技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、普通図
柄判定部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234と、普通図柄変
動制御部236と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パ
ターン選択部235を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行
する機能部として、大入賞口動作制御部237と、電動チューリップ動作制御部238と
、賞球処理部239と、出力制御部240と、乱数制御部241と、を備えている。
乱数取得部231は、特別図柄抽選に用いられる乱数値と、普通図柄抽選に用いられる
乱数値とを取得する。特別図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、第1始動口
121や第2始動口122に遊技球が入賞したことを条件として、乱数の種類ごとに、所
定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値
は、特別図柄判定部234による判定に用いられる。詳しくは後述するが、特別図柄抽選
に用いられる乱数としては、大当たりか否かを示す大当たり乱数、大当たりの種類を示す
図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数等が有る。
また、普通図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、ゲート124を遊技球が
通過したことを条件として、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取
得)される。取得された乱数値は、普通図柄判定部232による判定に用いられる。なお
、普通図柄抽選に用いられる乱数としては、当たりか否かを示す当たり乱数の他、当たり
の種類を示す図柄乱数や変動パターン乱数等が設定される場合もある。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、第
1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を制御
する。
特別図柄判定部234は、特別図柄の変動開始時に、後述する図19に示すような乱数
テーブルを用いて、特別図柄抽選の抽選結果が「大当たりか否か」、「大当たりに当選し
た場合の大当たりの種類」、「大当たりに当選していない場合での小当たりかはずれか」
等を判定する。すなわち、特別図柄判定部234は、乱数取得部231により取得された
特別図柄抽選用の乱数値に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技(大当たり遊技等)
を行うか否かを判定する。なお、特別図柄抽選は、乱数取得部231および特別図柄判定
部234により行われる処理である。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種
類に分けられる。具体的には、時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態
かの組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たり遊技の終了後に発
生する遊技状態に基づく大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、高確率時短
遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短遊技状態の大当たり)、低確率時短遊技状態
となる大当たり(以下、低確率時短遊技状態の大当たり)、高確率時短無遊技状態となる
大当たり(以下、高確率時短無遊技状態の大当たり)、低確率時短無遊技状態となる大当
たり(以下、低確率時短無遊技状態の大当たり)が有り得る。これらの大当たりは、各々
個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に
応じて大当たりの種類が確定する。
また、「大当たり」は、大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待でき
る大当たりと、大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たり
とに分けられる場合がある。前者は「長当たり」と呼ばれ、後者は「短当たり」と呼ばれ
る。例えば、「長当たり」では、大入賞口125の開状態が所定条件(例えば29.5秒
経過または10個の遊技球の入賞)を満たすまで維持されるラウンドが所定回数(例えば
15回)繰り返される。また、「短当たり」では、一定時間(例えば0.1秒)だけ大入
賞口125が開状態となるラウンドが所定回数(例えば15回)繰り返される。
また、大当たりに当選していない場合の「小当たり」は、例えば0.1秒だけ大入賞口
125が開状態となる態様が所定回数(例えば15回)行われる小当たり遊技が行われる
。なお、小当たり当選時には、小当たり遊技が終了した後においても小当たり当選前の遊
技状態を継続する。すなわち、小当たり当選時の遊技状態が高確率時短遊技状態である場
合には、小当たり遊技の終了後においても高確率時短遊技状態が継続され、遊技状態は移
行しない。同様に、小当たりの当選時の遊技状態が低確率時短無遊技状態である場合には
、小当たり遊技の終了後においても低確率時短無遊技状態が継続され、遊技状態は移行し
ない。
また、「小当たり」は、「はずれ」の一種であり、遊技者に有利となる上記の遊技状態
のいずれも設定されない。
変動パターン選択部235は、第1特別図柄表示器221や第2特別図柄表示器222
にて表示する特別図柄の変動パターン(変動時間)を選択する。具体的には、変動パター
ン選択部235は、大当たり遊技を行うか否かの判定結果およびリーチを行うか否かの判
定結果等に基づいて、変動パターンを決定する。そして、変動パターン選択部235によ
り選択された変動パターンに基づいて、特別図柄変動制御部233が特別図柄の変動を制
御する。変動パターン選択部235および特別図柄変動制御部233の動作の詳細につい
ては後述する。
ここで、「リーチ」とは、後述する装飾図柄において遊技者に大当たりを期待させるた
めの演出である。
普通図柄判定部232は、普通図柄の変動開始時に、後述する図19(d)に示すよう
な乱数テーブルを用いて、普通図柄の抽選結果が「当たりか否か」を判定する。すなわち
、普通図柄判定部232は、乱数取得部231により取得された普通図柄抽選用の乱数値
に基づいて、電動チューリップ123を開閉作動させる補助遊技を行うか否かを判定する
。また、普通図柄抽選において複数の種類の当たりが設定される場合は、普通図柄判定部
232は、判定結果が当たりであった場合の「当たりの種類」を判定する。なお、普通図
柄抽選は、乱数取得部231および普通図柄判定部232により行われる処理である。
普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、普
通図柄表示器223による普通図柄の変動を制御する。
電動チューリップ動作制御部238は、普通図柄判定部232により普通図柄抽選にお
いて「当たり」と判定された場合に、電動チューリップ123を規定時間および規定回数
だけ開放し、第2始動口122に遊技球が入賞容易となる状態を発生させる。また、「は
ずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態を発生させ
ない。
大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「大
当たり」と判定された場合に、大当たり遊技として、当選した大当たりの種類に基づいて
特定される作動パターンで大入賞口125の開放動作を制御する。また、大入賞口動作制
御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「小当たり」と判定さ
れた場合に、小当たり遊技として、規定時間および規定回数だけ大入賞口125を開放す
る。
賞球処理部239は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に
応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力制御部240は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部330
への制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部241は、乱数取得部231が所定のタイミングで取得する各種の乱数値を
更新する。
〔遊技機の基本動作〕
次に、パチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の遊技制御部200は、電源が投入されると、起動時の基本処理
として、各種装置の初期化や初期設定を行う。そして、基本処理を行った後、遊技制御部
200は、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を繰り返し実行する。また、
電源を遮断する際には、遊技制御部200は、一連の電源遮断時処理を実行する。
図5−1は、遊技制御部200による基本処理の動作を示すフローチャートである。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源が投入されると、まず、RAM20
3(図3参照)へのアクセスを許可する(ステップ(以下、ステップを「S」と記載する
)101)。そして、遊技制御部200は、RAM203をクリアするためのRAMクリ
アスイッチがONとなっているか否かを判断する(S102)。
RAMクリアスイッチがOFFである場合(S102でNo)、次に、遊技制御部20
0は、電源遮断時の動作に関するバックアップフラグがONとなっているか否かを判断す
る(S103)。
バックアップフラグがONである場合(S103でYes)、次に、遊技制御部200
は、電源遮断時に作成されたチェックサムが正常か否かを判断する(S104)。
チェックサムが正常である場合(S104でYes)、次に、遊技制御部200は、復
帰処理を実行する(S105)。この復帰処理において、遊技制御部200は、電源が遮
断された状態からの復旧に伴う、演出制御部300等のサブ制御手段の設定を行う。具体
的には、遊技制御部200は、電源が遮断される際におけるパチンコ遊技機100の内部
状態(大当たり遊技中か否か、高確率状態と低確率状態のいずれか、時短状態と時短無状
態のいずれか)を反映させるように、サブ制御手段を設定するためのコマンドを演出制御
部300へ出力する。また、この復帰処理において、遊技制御部200は、バックアップ
フラグをOFFにする。
一方、RAMクリアスイッチがON(S102でYes)、バックアップフラグがOF
F(S103でNo)、チェックサムが異常(S104でNo)のいずれかに該当する場
合、次に遊技制御部200は、初期化処理として、RAM203の記憶内容をクリアし(
S106)、RAM203の作業領域を設定する(S107)。そして、遊技制御部20
0は、サブ制御手段を設定(初期化)するためのコマンドを演出制御部300へ出力し、
サブ基板(サブ制御手段)の設定を行う(S108)。サブ基板の設定には、各サブ基板
に搭載されているRAM303、313、323をクリアすること等が含まれる。
復帰処理(S105参照)が終了した後、またはサブ基板の設定(S108参照)が終
了した後、遊技制御部200は、遊技制御に用いられる各種のカウンタおよびタイマーを
設定する(S109)。そして、遊技制御部200は、割り込み許可(S110)、割り
込み禁止(S111)、図柄乱数制御処理(S112)、初期値乱数更新処理(S113
)、電源遮断フラグがONとなっているか否かの判断(S114)をループ処理として繰
り返し実行する。
ここで、割り込み許可(S110)および割り込み禁止(S111)は、このループ処
理(S110〜S114)の実行中に割り込み処理の実行を可能とするために設けられて
いる。本実施の形態では、この割り込み処理により、遊技制御における主制御処理が実行
される。主制御処理の詳細については後述する。
図柄乱数制御処理(S112)において、遊技制御部200は、特別図柄抽選で用いら
れる変動パターン乱数の更新を行う。
初期値乱数更新処理(S113)において、遊技制御部200は、遊技制御において用
いられる各種の乱数値の初期値を更新する。
電源遮断フラグの判断において、電源遮断フラグがOFFである場合(S114でNo
)、パチンコ遊技機100の電源は遮断されず、遊技制御部200は、ループ処理(S1
10〜S114)と共に割り込みによる主制御処理が繰り返し実行する。一方、電源遮断
フラグがONである場合(S114でYes)、遊技制御部200は、パチンコ遊技機1
00の電源を遮断するための処理(電源遮断時処理)を開始する。
図6は、遊技制御部200による電源遮断時処理の動作を示すフローチャートである。
電源遮断時処理において、遊技制御部200は、まず、各種の出力を行うための出力ポ
ートの設定をクリアする(S115)。次に、遊技制御部200は、チェックサムを作成
し、RAM203に格納する(S116)。次に、遊技制御部200は、バックアップフ
ラグをONにし(S117)、RAM203へのアクセスを禁止して(S118)、無限
ループに移行する。
〔遊技機の主制御処理〕
次に、パチンコ遊技機100の主制御処理を説明する。
遊技制御部200は、主制御処理において、パチンコ遊技機100における遊技を制御
すると共に、サブ制御手段である演出制御部300に対して演出の制御を指示し、払出制
御部330に対して賞球の払い出しの制御を指示する。
図7−1は、遊技制御部200の主制御処理の動作を示すフローチャートである。
主制御処理は、遊技制御における一連の処理からなり、予め設定された一定時間(例え
ば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行される。本実施の形態において、遊技制御部200は、
予め設定された一定時間ごとに割り込みを発生させ、図5−1に示すループ処理の中で割
り込みが許可(S110参照)されると、割り込み処理として主制御処理を実行する。図
7−1に示すように、主制御処理では、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役
物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(S501〜S506)。
乱数更新処理(S501)では、遊技制御部200は、乱数制御部241の機能(サブ
ルーチン)を呼び出し、遊技制御部200による遊技制御で用いられる各種の乱数の値を
更新する。乱数の設定および乱数値の更新の詳細については後述する。
スイッチ処理(S502)としては、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理が行わ
れる。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチ
ン)を呼び出し、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状
態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチ
ン)を呼び出し、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった
場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
図柄処理(S503)としては、特別図柄処理、普通図柄処理が行われる。
特別図柄処理では、遊技制御部200は、特別図柄変動制御部233、特別図柄判定部
234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、特別図柄変動
およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
普通図柄処理では、遊技制御部200は、普通図柄変動制御部236および普通図柄判
定部232の機能(サブルーチン)を呼び出し、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う
処理を実行する。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
電動役物処理(S504)としては、大入賞口処理および電動チューリップ処理が行わ
れる。
大入賞口処理では、遊技制御部200は、大入賞口動作制御部237の機能(サブルー
チン)を呼び出し、所定の条件に基づいて特別電動役物である大入賞口125の開放動作
を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200は、電動チューリップ動作制御部238
の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて普通電動役物である電動チュ
ーリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
賞球処理(S505)では、遊技制御部200は、賞球処理部239の機能(サブルー
チン)を呼び出し、入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンド
をセットする。
出力処理(S506)では、遊技制御部200は、出力制御部240の機能(サブルー
チン)を呼び出し、演出制御用のコマンドを演出制御部300へ出力し、払い出し制御用
のコマンドを払出制御部330へ出力する。演出制御用コマンドは、S502からS50
4までの各処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域
に格納(セット)される。払い出し制御用コマンドは、S505の処理において生成され
、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。RAM
203には、制御用コマンドの種類ごとに格納領域が設定されている。
出力制御部240は、出力処理(S506)においてRAM203の各制御用コマンド
の格納領域を順に調べ、個々の格納領域に制御用コマンドが格納されていれば(すなわち
、S502〜S505の処理で制御用コマンドが生成されていれば)、その制御用コマン
ドを読み出し、出力先(演出制御部300または払出制御部330)へ出力する。
本実施の形態では、図7−1に示したように、一連の主制御処理の最後に出力処理を行
う。すなわち、S502〜S505の各処理において生成されたコマンドを、その各処理
においてはRAM203の対応する格納領域に格納しておく。そして、これらの一連の処
理の後に、出力制御部240が、RAM203の格納領域に蓄積された、各処理で生成さ
れたコマンドをまとめて出力する。言い換えれば、本実施の形態では、主制御処理を1サ
イクル実行すると、その1サイクルの実行において生成されたコマンドが、その1サイク
ルの実行における最後のコマンド生成が行われた後に、出力される。
図7−2は、RAM203におけるコマンドの格納領域の構成例を示す図である。
RAM203には、上記の主制御処理で生成されたコマンドを、コマンドの種類ごとに
格納するコマンド格納領域210が設けられる。図7−2に示す例では、「1」〜「L」
のL個のコマンド格納領域210が設けられている。
詳しくは後述するが、遊技制御部200から演出制御部300へ送られるコマンドは、
例えば、コマンドの種類を示すコードと、コマンドの内容を示すデータとを含む2バイト
の情報であり、主に1バイトでコードを記述し、他の1バイトでデータを記述している。
コードは、例えば、特別図柄抽選や普通図柄抽選に関する停止図柄、変動パターン、保留
、事前判定、大入賞口125や電動チューリップ123の作動指示、パチンコ遊技機10
0の動作に関わるエラーの報知等の情報の種類を特定する。データは、コードにより特定
された情報の具体的な内容を特定する。例えば、特別図柄抽選における停止図柄の種類、
選択された変動パターン、保留数等の情報や、大入賞口125の作動の具体的内容(開放
または閉鎖)、エラー報知の開始または終了の指示等が記述される。
図7−2に示す各コマンド格納領域210には、1つのコマンド格納領域210に対し
て一種類または複数種類のコマンドが対応付けられている。そして、図7−1に示した主
制御処理において、遊技制御部200は、生成したコマンドを、そのコマンドに対応付け
られているコマンド格納領域210に格納していく。
ここで、主制御処理では、1サイクルの処理が実行される度に、必ずしも全てのコマン
ドが生成される訳ではない。例えば、第1始動口121や第2始動口122への入賞がな
いときは、特別図柄抽選の停止図柄や変動パターンに関するコマンドは生成されない。ま
た、大入賞口125や電動チューリップ123の作動指示のコマンドは、これらの電動役
物を作動させるべきタイミングでなければ生成されない。また、エラーを報知するコマン
ドは、そもそもエラーが発生していなければ生成されない。
したがって、主制御処理の出力処理(図7−1のS506参照)が行われる際には、通
常、図7−2に示すRAM203に設けられたL個のコマンド格納領域210のうち、い
くつかのコマンド格納領域210にはコマンドが格納されており、他のコマンド格納領域
210にはコマンドが格納されていない状態となる。
図7−3は、出力制御部240による出力処理の内容を示すフローチャートである。
図7−3に示すように、遊技制御部200の出力制御部240は、まず、RAM203
に設けられたコマンド格納領域210の1つに着目し(S221)、着目したコマンド格
納領域210にコマンドが格納されているか否かを調べる(S222)。そして、コマン
ドが格納されているならば(S222でYes)、出力制御部240は、格納されている
コマンドを読み出して演出制御部300へ出力する(S223)。
着目したコマンド格納領域210にコマンドが格納されていなかった場合(S222で
No)、またはS223でコマンド格納領域210に格納されていたコマンドを出力した
後、出力制御部240は、未処理のコマンド格納領域210が有るか否かを調べる(S2
24)。未処理のコマンド格納領域210が有る場合(S224でYes)、出力制御部
240は、未処理のコマンド格納領域210の1つに着目し(S225)、S222へ戻
って、コマンドの有無の確認(S222)、出力(S223)を繰り返す。
そして、全てのコマンド格納領域210に対して処理を行ったならば(S224でNo
)、出力処理を終了する。
以上のように、本実施の形態では、主制御処理を1サイクル実行した際に、その際のパ
チンコ遊技機100の状況に応じてコマンドが生成され、生成されたコマンドはRAM2
03のコマンド格納領域210に格納される。そして、1サイクルの主制御処理の最後に
、その1サイクルの実行で生成されたコマンドをまとめてRAM203のコマンド格納領
域210から読み出し、出力する。
このような構成としたことにより、主制御処理においては、生成したコマンドを出力す
るためには、出力制御部240の機能を1回呼び出すだけで良い。すなわち、コマンドを
生成する度に、生成したコマンドを出力する機能(サブルーチン)を用意する必要がない
ため、制御命令の数を削減し、出力処理に関するプログラムのサイズの増大を抑制するこ
とができる。また、コマンドを生成する度に、生成したコマンドを出力する機能を呼び出
す必要がないため、出力処理全体に要する時間を短縮することができる。
〔遊技機の基本動作の変形例〕
なお、図5−1、図6および図7−1を参照して説明した動作例では、基本処理におけ
るループ処理の部分で割り込みを許可し、割り込み処理として一連の処理からなる主制御
処理を実行した。しかしながら、主制御処理は、一定時間ごとに繰り返し実行されるよう
に構成されていれば良く、具体的な実現手段(実行手順)は、図5−1、図6および図7
−1に示した例には限定されない。以下、遊技制御部200による基本処理および主制御
処理の他の実現例を示す。
図5−2は、遊技制御部200による基本処理の動作における他の例を示すフローチャ
ートである。
図5−2において、S101〜S109の動作は、図5−1に示したS101〜S10
9の動作と同様である。図5−2に示す動作例では、カウンタおよびタイマーを設定した
後、遊技制御部200は、主制御処理を実行する(S201)。この主制御処理の内容は
、図7−1を参照して説明した主制御処理と同様である。
主制御処理が終了した後、遊技制御部200は、図柄乱数制御処理(S202)、初期
値乱数更新処理(S203)、電源遮断フラグがONとなっているか否かの判断(S20
4)を実行する。ここで、図柄乱数制御処理(S202)は、図5−1に示した図柄乱数
制御処理(S112)と同様の処理である。また、初期値乱数更新処理(S203)は、
図5−1に示した初期値乱数更新処理(S113)と同様の処理である。電源遮断フラグ
がONである場合は(S204でYes)、図5−1のS114で電源遮断フラグがON
であった場合と同様に、遊技制御部200は、電源遮断時処理を開始する。
一方、電源遮断フラグがOFFである場合(S204でNo)、次に遊技制御部200
は、予め設定された一定時間(設定時間)が経過したか否かを判断する(S205)。そ
して、設定時間が経過したならば(S205でYes)、遊技制御部200は、再び主制
御処理を実行し(S201)、電源遮断フラグの判断(S204)または設定時間の判断
(S205)までの処理を繰り返す。
図5−3は、遊技制御部200による基本処理の動作におけるさらに他の例を示すフロ
ーチャートである。
図5−3において、S101〜S109の動作は、図5−1に示したS101〜S10
9の動作と同様である。図5−3に示す動作例では、カウンタおよびタイマーを設定した
後、遊技制御部200は、主制御処理を実行する(S211)。この主制御処理の内容は
、図7−1を参照して説明した主制御処理と同様である。
主制御処理が終了した後、遊技制御部200は、図柄乱数制御処理(S212)、初期
値乱数更新処理(S213)、電源遮断フラグがONとなっているか否かの判断(S21
4)を実行する。ここで、図柄乱数制御処理(S212)は、図5−1に示した図柄乱数
制御処理(S112)と同様の処理である。また、初期値乱数更新処理(S213)は、
図5−1に示した初期値乱数更新処理(S113)と同様の処理である。電源遮断フラグ
がONである場合は(S214でYes)、図5−1のS114で電源遮断フラグがON
であった場合と同様に、遊技制御部200は、電源遮断時処理を開始する。
一方、電源遮断フラグがOFFである場合(S214でNo)、次に遊技制御部200
は、割り込み許可(S215)、割り込みが発生したか否かの判断(S216)、割り込
み禁止(S217)の各処理からなるループ処理を行う。すなわち、割り込みが発生しな
ければ(S216でNo)、このループ処理が繰り返し実行される。そして、割り込みが
発生した場合(S216でYes)、遊技制御部200は、再び主制御処理を実行し(S
211)、電源遮断フラグの判断(S214)または上記の割り込みに関するループ処理
(S215〜S217)までの処理を繰り返す。
〔基本処理におけるコマンドの出力〕
ここで、図5−1に示した遊技制御部200による基本処理を改めて参照すると、図7
−1に示した主制御処理以外にも遊技制御部200から演出制御部300への出力が行わ
れる場合がある。すなわち、復帰処理(S105)では、遊技制御部200は、電源の復
旧に伴うサブ制御手段の設定を行うためのコマンドを演出制御部300へ出力する。また
、RAM203がクリア(S106)された後のサブ基板の設定(S108)では、遊技
制御部200は、サブ基板(サブ制御手段)を初期化するためのコマンドを演出制御部3
00へ出力する。
本実施の形態において、遊技制御部200は、これらの出力処理を行う際に、出力制御
部240(図4参照)の機能(サブルーチン)を呼び出して実行する。言い換えると、図
7−1に示した主制御処理で用いられる出力処理の機能を用いて基本処理におけるコマン
ドの出力を実行する。具体的には、復帰処理(S105)における設定用コマンドの格納
領域とサブ基板設定処理(S108)における設定用コマンドの格納領域とをRAM20
3に設定しておき、遊技制御部200は、各処理の実行時に設定用コマンドを対応する格
納領域に格納(セット)する。すなわち、例えば図7−2に示したRAM203に設けら
れたL個のコマンド格納領域210のうちのいくつかが、復帰処理(S105)における
設定用コマンドの格納用と、サブ基板設定処理(S108)における設定用コマンドの格
納用に設定される。そして、各処理における所定のタイミングで、遊技制御部200が出
力制御部240の機能を呼び出し、RAM203に格納された設定用コマンドを読み出し
て演出制御部300へ出力する。
このような構成としたことにより、基本処理で生成したコマンドを出力するために、個
別の出力機能(サブルーチン)を用意する必要がないため、制御命令の数を削減し、出力
処理に関するプログラムのサイズの増大を抑制することができる。
ここで、図7−3を参照して説明したように、出力制御部240は、RAM203のコ
マンド格納領域210を1つ1つ確認し、コマンドが格納されていれば、読み出して出力
する。したがって、図5−1等の基本処理で出力制御部240が呼び出されたとき、主制
御処理で生成されたコマンドを格納するように設定された大部分のコマンド格納領域21
0にはコマンドが格納されていないが、出力制御部240は、全てのコマンド格納領域2
10を順次調べ、基本処理で生成されたコマンドを読み出して出力する。
また、基本処理で生成されたコマンドを出力する場合は、原則として、コマンドを生成
する度に、出力制御部240の機能を呼び出す。基本処理は、電源投入時に行われる初期
動作等の特別処理であり、電源投入時のパチンコ遊技機100の状態等の条件に基づく分
岐により処理手順が変動する場合があるため、出力処理に漏れが無いように、生成したコ
マンドを速やかに出力するためである。なお、関連する複数の処理により連続的にコマン
ドが生成される場合等、具体的な処理の要請に応じて、複数のコマンドをRAM203の
コマンド格納領域210に格納し、まとめて出力する処理手順を採っても良い。
〔遊技制御部による乱数更新処理〕
特別図柄抽選等の遊技制御における各種の抽選に用いられる判定情報としての乱数値は
、カウンタによって計数され、所定の初期値から始まって、図7−1に示す主制御処理の
乱数更新処理(S501)が行われるたびに1ずつ加算される。そして、各抽選が行われ
た時点の値が始動口スイッチ処理(図8)およびゲートスイッチ処理(図9)で取得され
、特別図柄処理(図10)や普通図柄処理(図15)で使用される。この乱数値のカウン
タは無限ループカウンタであり、計数された乱数値が、設定されている乱数の最大値(例
えば、後述する図19(a)に示した大当たり乱数では299)に達した後は、再び初期
値に戻る。また、乱数更新処理は一定時間ごとに行われるため、各乱数の初期値が特定さ
れてしまうと、更新間隔や初期値の情報に基づいて当選値が推定される恐れがある。そこ
で、主制御処理から図5−1に示す基本処理に戻った後、S113の初期値乱数更新処理
(図5−2ではS203、図5−3ではS213)において、各乱数の初期値をランダム
に変更する。
〔遊技制御部による始動口スイッチ処理〕
図8は、図7−1のS502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容
を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動
口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図8を参照すると、遊技制御部2
00は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONと
なったか否かを判断する(S601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば
、次に遊技制御部200は、第1始動口121の入賞における未変動分の保留数U1が上
限値未満か否かを判断する(S602)。図8に示す例では、上限値を4個としている。
保留数U1が上限値に達している場合は(S602でNo)、それ以上未変動分の入賞を
保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U1が上限値未満である場合(S602でYes)、次に遊技制御部20
0は、保留数U1の値を1加算する(S603)。そして、遊技制御部200の乱数取得
部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に設定された
所定の格納領域に格納する(S604)。ここでは、第1始動口121の入賞なので、特
別図柄抽選のための乱数値が取得される。このとき取得される乱数値は、先行するS50
1の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により、後の特別図柄処理
において特別図柄抽選の結果が確定される。ここにいう乱数値としては、大当たり、小当
たりまたははずれを決定する大当たり乱数値、大当たりの種類(大当たり遊技の終了後に
おける時短状態か時短無状態、高確率状態と低確率状態、長当たり、短当たり)を決定す
る図柄乱数値(大当たり図柄乱数値)、図柄変動における変動パターンを特定するための
変動パターン乱数値、はずれのときにリーチ有り演出をするか否かを決定するリーチ乱数
値、等が含まれる。
次に、遊技制御部200は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽
選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う
(S605)。この事前判定処理は、抽選結果の判定を図柄変動開始時ではなく始動口入
賞時に(すなわちS605において)行うものである。なお、事前判定に基づく予告演出
を行わない遊技機においては、この事前判定処理を省略する場合がある。
この後、遊技制御部200は、S603による保留数U1の増加を演出制御部300に
通知するための保留数増加コマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の
格納領域にセットし(S606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了す
る。S605の事前判定処理が行われた場合は、保留数増加コマンドには、S605で得
られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
次に、第2始動口122における入賞に対する処理が行われる。図8を参照すると、次
に遊技制御部200は、第2始動口122に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212
がONとなったか否かを判断する(S607)。第2始動口スイッチ212がONとなっ
たならば、次に遊技制御部200は、第2始動口122の入賞における未変動分の保留数
U2が上限値未満か否かを判断する(S608)。図8に示す例では、上限値を4個とし
ている。保留数U2が上限値に達している場合は(S608でNo)、それ以上未変動分
の入賞を保留することができないので、第2始動口122における入賞に対する処理を終
了する。
一方、保留数U2が上限値未満である場合(S608でYes)、次に遊技制御部20
0は、保留数U2の値を1加算する(S609)。そして、遊技制御部200の乱数取得
部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に設定された
所定の格納領域に格納する(S610)。ここでは、第2始動口122の入賞なので、上
記のS604と同様に、特別図柄抽選のための乱数値(大当たり乱数値、大当たり図柄乱
数値)、リーチ乱数値、変動パターン乱数値など)が取得される。このとき取得される乱
数値は、S501の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により後の
特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。
次に、遊技制御部200は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽
選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う
(S611)。この事前判定処理の内容は、上記のS605と同様である。この事前判定
処理も、事前判定に基づく予告演出を行わない遊技機においては、この事前判定処理を省
略する場合がある。
この後、遊技制御部200は、S609による保留数U2の増加を演出制御部300に
通知するための保留数増加コマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所定の
格納領域にセットし(S612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了す
る。S611の事前判定処理が行われた場合は、保留数増加コマンドには、S611で得
られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
〔遊技制御部によるゲートスイッチ処理〕
図9は、ゲート124を遊技球が通過した場合のゲートスイッチ処理の内容を示すフロ
ーチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200は、まず、ゲート124を遊技球
が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(S701)。ゲート
スイッチ214がONとなったならば、次に遊技制御部200は、未変動分の保留数Gが
上限値未満か否かを判断する(S702)。図9に示す例では、上限値を4個としている
。保留数Gが上限値に達している場合は(S702でNo)、それ以上未変動分の入賞を
保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
一方、保留数Gが上限値未満である場合(S702でYes)、次に遊技制御部200
は、保留数Gの値を1加算する(S703)。そして、遊技制御部200の乱数取得部2
31は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に設定された所定
の格納領域に格納する(S704)。ここでは、ゲート124の入賞なので、普通図柄抽
選のための乱数値(当たり乱数値など)が取得される。
S704で乱数値が取得された後、遊技制御部200は、S703による保留数Gの増
加を演出制御部300に通知するための保留数G増加コマンドをRAM203に設定され
た制御コマンド用の所定の格納領域にセットし(S705)、ゲート124における入賞
に対する処理を終了する。
〔遊技制御部による特別図柄処理〕
図10は、図7−1のS503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフ
ローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、
RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において当たり遊
技フラグがONになっているか否かを調べる(S801)。ここで、当たり遊技フラグは
、パチンコ遊技機100が大当たり遊技中であることを識別するためにセットされるフラ
グである。実行中の大当たり遊技の種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フ
ラグのいずれかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して当たり遊技フラグ
と呼ぶ。
当たり遊技フラグがONである場合、既にパチンコ遊技機100は大当たり遊技中であ
るので、特別図柄変動を開始することなく特別図柄処理を終了する(S801でYes)
。一方、当たり遊技フラグがOFFである場合(S801でNo)、次に特別図柄変動制
御部233は、パチンコ遊技機100の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する(
S802)。特別図柄変動中でない場合(S802でNo)、次に特別図柄変動制御部2
33は、特別図柄の未変動分の保留数U1、U2(図8参照)に関する処理を行う(S8
03〜S806)。本実施の形態では、第1始動口121の入賞に係る保留数U1と第2
始動口122の入賞に係る保留数U2とを区別しているので、この処理も対応する始動口
ごとに個別に行う。
具体的には、特別図柄変動制御部233は、まず第2始動口122の入賞に係る保留数
U2が1以上か判断する(S803)。保留数U2が1以上である場合(S803でYe
s)、特別図柄変動制御部233は、保留数U2の値を1減算する(S804)。一方、
保留数U2=0である場合は(S803でNo)、特別図柄変動制御部233は、次に第
1始動口121の入賞に係る保留数U1が1以上か判断する(S805)。保留数U1が
1以上である場合(S805でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U1の値
を1減算する(S806)。一方、保留数U1=0である場合は(S805でNo)、特
別図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、特別図柄変動を開始せず
、別ルーチンの客待ち設定処理を実行して処理を終了する(S816)。
なお、本実施の形態では、第2始動口122の入賞に係る保留数U2に関する処理を優
先させて行った。すなわち、保留数U2が1以上である場合は保留数U2に関する処理を
行い、保留数U2=0である場合に保留数U1に関する処理を行っている(S803〜S
806参照)。これに対し、第1始動口121と第2始動口122のどちらの入賞かに関
わらず、入賞した順に保留数U1、U2を減算していくような制御とすることも可能であ
る。
S804またはS806で保留数U1または保留数U2を減算した後、特別図柄変動制
御部233は、RAM203のフラグ設定においてセットされた客待ちフラグをOFFと
する(S807)。客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識
別するためのフラグであり、客待ち設定処理(S816、図14参照)においてセットさ
れる。
次に、特別図柄変動制御部233は、別ルーチンによる大当たり判定処理および変動パ
ターン選択処理を実行する(S808、S809)。詳しくは後述するが、この大当たり
判定処理および変動パターン選択処理によって、第1特別図柄表示器221、第2特別図
柄表示器222に変動表示される特別図柄の変動用の設定情報(大当たり図柄、遊技状態
、変動パターン等)が決定される。なお、これらの情報は演出制御部300に送られる変
動開始コマンドに含まれる。
この後、特別図柄変動制御部233は、大当たり判定処理および変動パターン選択処理
で決定された設定内容に基づき、図2に示す第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表
示器222により表示される特別図柄の変動を開始する(S810)。そして、この設定
内容を示す設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマ
ンドを生成し、RAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットする
(S811)。S811でセットされた変動開始コマンドは、図7−1のS506に示し
た出力処理で演出制御部300へ送信される。
S802で特別図柄変動中と判断された場合(S802でYes)、またはS811で
変動開始コマンドがセットされた後、特別図柄変動制御部233は、変動時間を経過した
か否かを判断する(S812)。すなわち、S810で特別図柄の変動を開始してからの
経過時間がS809の変動パターン選択処理で設定された変動時間に達したか否かが判断
される。変動時間を経過していなければ(S812でNo)、特別図柄変動が継続される
ので、そのまま特別図柄処理が終了する。
一方、変動時間を経過した場合(S812でYes)、特別図柄変動制御部233は、
まず、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を
S808の大当たり判定処理で決定された図柄で停止する(S813)。後述する装飾図
柄を停止させるための変動停止コマンドをRAM203に設定された制御コマンド用の所
定の格納領域にセットする(S814)。そして、別ルーチンの停止中処理を実行する(
S815)。停止中処理の内容については後述する。S814でセットされた変動停止コ
マンドは、図7−1のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による大当たり判定処理〕
図11は、大当たり判定処理(図10のS808)の内容を示すフローチャートである

この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄判定部234は、まず、
今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行い(S901)、大当たりまたは
小当たりしたか否かを判断する(S902、S905)。大当たりまたは小当たりしたか
否かは、図8のS604またはS610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選
値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判
断することによって決定される(図19(a)参照)。
S901の乱数判定の結果が大当たりだった場合(S902でYes)、次に特別図柄
判定部234は、大当たり図柄乱数値の判定を行う(S903)。この判定の結果に応じ
て、大当たりの種類(高確率状態か低確率状態、時短状態か時短無状態、長当たり、短当
たり)が決定される。いずれの大当たりとなるかは、図8のS604またはS610で取
得した大当たり図柄乱数の値が、大当たりの種類ごとに予め設定された値のうちのいずれ
と一致したかによって決定される(図19(b)参照)。
以上の判定の後、特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された
大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203に設定された
所定の格納領域にセットする(S904)。
S901の乱数判定の結果が小当たりだった場合(S902でNo、S905でYes
)、次に特別図柄判定部234は、小当たりであることを表す図柄(以下、小当たり図柄
)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S906)
S901の乱数判定の結果が大当たりでも小当たりでもない場合(S902、S905
でNo)、次に特別図柄判定部234は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ
図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S90
7)。
〔遊技制御部による変動パターン選択処理〕
図12は、変動パターン選択処理(図10のS809)の内容を示すフローチャートで
ある。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は
、まず、大当たり判定処理(図11)のS902の判断結果を用いて今回の特別図柄抽選
で大当たりしたか否かを判断する(S1001)。そして、大当たりだった場合(S10
01でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをR
OM202から読み出してRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1
002)。
一方、大当たりしなかった場合(S1001でNo)、次に変動パターン選択部235
は、遊技者に大当たりを期待させるためのいわゆるリーチ演出を行うか否かを決定するた
めの乱数値の判定を行う(S1003)。リーチ演出を行うか否かは、図8のS604ま
たはS610で取得したリーチ乱数の値が予め設定された値と一致したか否かを判断する
ことによって決定される(図19(c)参照)。
乱数値を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(S1004でYes)、変動パタ
ーン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してR
AM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1005)。また、リーチ演出
を行わない場合(S1004でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パ
ターンテーブルをROM202から読み出してRAM203に設定された所定の格納領域
にセットする(S1006)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時
間10秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブ
ルである(図20参照)。
次に、変動パターン選択部235は、図8のS604またはS610で取得した変動パ
ターン乱数値およびS1002、S1005、S1006でセットされた変動パターンテ
ーブルを用いて、変動パターン乱数値の判定を行う(S1007)。すなわち、変動パタ
ーン選択部235は、RAM203にセットされた変動パターンテーブルを参照し、変動
パターン乱数の乱数値に応じた変動パターンを選択する。したがって、同じ乱数値が取得
された場合でも、特別図柄抽選の結果が、大当たりしたか否か、大当たりしていない場合
はリーチ演出を行うか否か、といった状態の違いに応じて参照される変動パターンテーブ
ルが異なるので、決定される変動パターンが異なる。
この後、変動パターン選択部235は、S1007で選択した変動パターンを設定情報
としてRAM203に設定された所定の格納領域にセットする(S1008)。S100
8でセットされた変動パターンの設定情報は、図10のS811でセットされる変動開始
コマンドに含まれ、図7−1のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信され
る。本実施の形態で選択される変動パターンおよびその設定の詳細については後述する。
〔遊技制御部による停止中処理〕
図13は、停止中処理(図10のS815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定にお
いて時短状態であることを示すフラグ(以下、時短フラグ)がONになっているか否かを
調べる(S1101)。時短フラグがONである場合(S1101でYes)、遊技制御
部200は、時短状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(S1102)、抽選
回数Jが0になったか否かを調べる(S1103)。そして、抽選回数J=0であれば(
S1103でYes)、時短フラグをOFFにする(S1104)。なお、時短フラグを
ONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図16)におけ
る遊技状態設定処理(図17)で行われる。
時短フラグがOFFであった場合(S1101でNo)またはS1104で時短フラグ
をOFFにした後、あるいはS1102で減算した後の抽選回数Jの値が0でない場合(
S1103でNo)、次に遊技制御部200は、RAM203のフラグ設定において高確
率状態であることを示すフラグ(以下、確変フラグ)がONになっているか否かを調べる
(S1105)。なお、この確変フラグと先の時短フラグが共にONである場合は、高確
率時短遊技状態であり、確変フラグがONであり時短フラグがOFFである場合は、高確
率時短無遊技状態である。
確変フラグがONである場合(S1105でYes)、遊技制御部200は、高確率状
態での抽選回数(変動回数)Xの値を1減算し(S1106)、抽選回数Xが0になった
か否かを調べる(S1107)。そして、抽選回数X=0であれば(S1107でYes
)、確変フラグをOFFにする(S1108)。なお、確変フラグをONにする操作と、
抽選回数Xの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図16)における遊技状態設定処理
(図17)で行われる。
確変フラグがOFFであった場合(S1105でNo)またはS1108で確変フラグ
をOFFにした後、あるいはS1106で減算した後の抽選回数Xの値が0でない場合(
S1107でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否
かを判断する(S1109)。そして、大当たりだった場合(S1109でYes)、次
に遊技制御部200は、大当たりの種類が長当たりか否かを判断する(S1110)。
ここで、大当たりか否かの判断は、大当たり判定処理(図11)の判定結果に基づいて
判断することができる。例えば、後述する図19(b)の図表に示す図柄のいずれかがセ
ットされているならば、S1109でYesである。大当たり判定処理によりRAM20
3に、はずれ図柄または小当たり図柄がセットされているならば、S1109でNoであ
る。
大当たりの種類が長当たりであった場合(S1110でYes)、遊技制御部200は
、長当たり遊技フラグをONにする(S1111)。これにより、RAM203の遊技状
態の設定が、大当たりの種類が長当たりである大当たり遊技状態(長当たり遊技状態)と
なる。なお、ここでは長当たりにおいて、高確率状態か低確率状態かを区別していない。
高確率状態となるか低確率状態となるかは、後述の大入賞口処理(図16)における遊技
状態設定処理(図17)で該当するフラグをONにすることによって特定される。
大当たりの種類が長当たりでなかった場合(S1110でNo)、遊技制御部200は
、短当たり遊技フラグをONにする(S1112)。これにより、RAM203の遊技状
態の設定が、大当たりの種類が短当たりである大当たり遊技状態(短当たり遊技状態)と
なる。長当たりの場合と同様、短当たりの場合も高確率状態か低確率状態かを区別してい
ない。
S1111またはS1112で当たり遊技フラグをONにした後、遊技制御部200は
、抽選回数J、Xの値を初期化する(S1113)。また、S1101において時短フラ
グがONであって、S1103において抽選回数Jが0でなかった場合、遊技制御部20
0は、時短フラグをOFFにする(S1114)。同様に、S1105において確変フラ
グがONであって、S1107において抽選回数Xが0でなかった場合、遊技制御部20
0は、確変フラグをOFFにする(S1114)。
S1113で抽選回数J、Xの値を初期化した後、遊技制御部200は、オープニング
動作を開始する(S1117)。ここで、オープニング動作の内容は、S1111、S1
112のいずれで当たり遊技フラグがONとなったかに応じて異なる。すなわち、当たり
遊技フラグの状態に応じて、長当たり遊技、短当たり遊技の各遊技状態において設定され
たオープニング動作のいずれかが行われることとなる。
この後、遊技制御部200は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたオ
ープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203に設定さ
れた制御コマンド用の所定の格納領域にセットして(S1118)、停止中処理を終了す
る。このオープニングコマンドは、図7−1のS506に示した出力処理で演出制御部3
00へ送信される。
これに対し、今回の特別図柄抽選の結果が大当たりでなかった場合(S1109でNo
)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選の結果が小当たりであったか否かを判
断する(S1115)。小当たりでなかった場合は(S1115でNo)、停止中処理を
終了する。
一方、小当たりであった場合(S1115でYes)、遊技制御部200は、小当たり
遊技を開始して、停止中処理を終了する(S1116)。これにより、RAM203の遊
技状態の設定が小当たり遊技状態となる。なお、小当たり遊技では、前述したように、大
入賞口125を所定回数開閉し、所定時間経過後に終了する。
〔遊技制御部による客待ち設定処理〕
図14は、客待ち設定処理(図10のS816)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定
において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(S1201)。ここで、客待
ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされ
るフラグである。
客待ちフラグがONである場合、パチンコ遊技機100は客待ち状態であるので、その
まま処理を終了する(S1201でYes)。一方、客待ちフラグがOFFである場合、
遊技制御部200は、客待ちコマンドを生成してRAM203に設定された制御コマンド
用の所定の格納領域にセットし(S1202)、客待ちフラグをONにする(S1203
)。S1202でセットされた客待ちコマンドは、図7−1のS506に示した出力処理
で演出制御部300へ送信される。なお、客待ちフラグは、特別図柄の変動が停止して、
保留が無い状態でセットされるフラグである(図10参照)。
〔遊技制御部による普通図柄処理〕
図15は、図7−1のS503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフ
ローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄変動制御部236は、まず、
RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(
S1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合にセットされる
フラグである。補助遊技フラグが設定されている状態は、電動チューリップ123が後述
の電動チューリップ処理(図18)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易
くなっている状態である(補助遊技状態)。
補助遊技フラグがONである場合、既に補助遊技状態となっており、普通図柄が停止し
ている状態なので、普通図柄変動を開始することなく普通図柄処理を終了する(S130
1でYes)。一方、補助遊技フラグがOFFである場合(S1301でNo)、次に普
通図柄変動制御部236は、パチンコ遊技機100の現在の状態が普通図柄変動中か否か
を判断する(S1302)。普通図柄変動中でない場合(S1302でNo)、次に普通
図柄変動制御部236は、普通図柄の未変動分の保留数G(図9参照)が1以上か判断す
る(S1303)。保留数G=0である場合は(S1303でNo)、普通図柄の抽選を
始動するための入賞が無いことを意味するため、普通図柄変動を開始せずに処理を終了す
る。
これに対し、保留数Gが1以上である場合(S1303でYes)、普通図柄変動制御
部236は、保留数Gの値を1減算する(S1304)。そして、普通図柄判定部232
が、今回の普通図柄抽選における当たり乱数値の判定を行って、普通図柄抽選に当選した
か否かを判断する(S1305)。当選したか否かは、図9のS704で取得した当たり
乱数の値が、後述する図19(d)に示すテーブル等において当選値として設定された値
と一致したか否かを判断することによって決定される。なお、普通図柄抽選において複数
の種類の当たりが設定される場合、普通図柄判定部232は、例えば、S1304で当た
りと判定すると、次に当たりの種類に関する乱数値(当たり図柄乱数値)の判定を行って
当たりの種類を特定する。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選の結果に応じて普通図柄の設定を行
う(S1306)。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合は、当選したことを表す図柄
(以下、当たり図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセッ
トする。一方、普通図柄抽選に当選しなかった場合は、抽選にはずれたことを表す図柄(
以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203に設定された所定の格納領域にセット
する。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄の変動時間の設定を行う(S1307)
。この変動時間は、図13におけるS1104、S1114、後述の図17におけるS1
504、S1507等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。すなわち、
S1307による設定の際に時短フラグがONである場合は、短時間(例えば1.5秒)
に設定され、時短フラグがOFFである場合は、長時間(例えば4.0秒)に設定される
。この設定の後、普通図柄変動制御部236は、S1307の設定内容に基づき、図2(
a)および図3に示す普通図柄表示器223における普通図柄の変動を開始する(S13
08)。なお、普通図柄の変動パターンを抽選により決定することもできる。この場合、
例えば、遊技球がゲート124を通過した際に、乱数取得部231が普通図柄の変動パタ
ーン乱数値を取得し、S1307において、普通図柄変動制御部236が普通図柄の変動
パターン乱数値を判定することにより、変動時間が設定される。
S1308で普通図柄の変動を開始した後、またはS1302で普通図柄変動中と判断
された場合(S1302でYes)、普通図柄変動制御部236は、変動時間を経過した
か否かを判断する(S1309)。すなわち、S1308で普通図柄の変動を開始してか
らの経過時間がS1307で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間
を経過していなければ(S1309でNo)、普通図柄変動が継続されるので、そのまま
普通図柄処理が終了する。
一方、変動時間が終了した場合(S1309でYes)、普通図柄変動制御部236は
、普通図柄表示器223における普通図柄の変動を停止する(S1310)。そして、普
通図柄変動制御部236は、S1305の判定結果が当選であったか否かを判断する(S
1311)。当選であったならば(S1311でYes)、補助遊技フラグをONにする
(S1312)。一方、はずれであったならば(S1311でNo)、補助遊技フラグを
ONにすること無く普通図柄処理を終了する。
〔遊技制御部による大入賞口処理〕
図16は、図7−1のS504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示
すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部237は、まず、
RAM203のフラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる
(S1401)。当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はない
ので、大入賞口処理を終了する(S1401でNo)。一方、当たり遊技フラグがONで
ある場合(S1401でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、パチンコ遊技機1
00が停止中処理(図13)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動
作の最中か否かを判断する(S1402)。
パチンコ遊技機100がオープニング中である場合(S1402でYes)、次に大入
賞口動作制御部237は、予め設定されたオープニング動作が行われるべき時間(オープ
ニング時間)を経過したか否かを判断する(S1403)。オープニング時間を経過して
いないならば、大入賞口125でのオープニング動作が継続されるので、大入賞口処理を
終了する(S1403でNo)。一方、オープニング時間を経過したならば(S1403
でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動設定を行い(S1
404)、入賞個数Cを初期化(C=0)し(S1405)、大入賞口125の作動のラ
ウンド数Rの値を現在の値から1加算して(S1406)、大入賞口125を作動開始(
開放)する(S1407)。
S1404の作動設定では、大入賞口125の作動パターンと、その作動パターンで作
動させるラウンド数(作動ラウンド数)とが設定される。大入賞口125が作動する場合
としては、特別図柄抽選で、長当たりまたは短当たりの大当たりであった場合と、小当た
りであった場合がある。作動パターンおよびラウンド数は、これらの当たりの種類に応じ
て様々に設定される。なお、大当たり遊技においては、大入賞口125の作動を複数回(
複数ラウンド)連続して行うことが規定されている。一例としては、長当たりの場合、例
えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行う。
短当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは0.1秒の
開放を1回行う。小当たりの場合、例えば、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウン
ドで0.1秒の開放を15回行う。ここで、短当たりでの作動と小当たりでの作動を上記
の例で比較すると、共に0.1秒の開放が15回行われることとなる。すなわち、遊技者
から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同じであり、
遊技盤110上の大入賞口125の動作のみから短当たりと小当たりとを区別することは
できない。
また、別の例としては、長当たりでは、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンド
では29.5秒の開放を1回行い、短当たりでは、2ラウンド(2R)作動させ、1ラウ
ンドでは0.9秒の開放を2回行い、小当たりでは、1ラウンド(1R)作動させ、この
1ラウンドで0.9秒の開放を2回行う。この場合も、短当たりでの作動と小当たりでの
作動を比較すると、共に0.9秒の開放が2回行われることとなり、遊技者から見える大
入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同様となる。
なお、小当たりの際には、大入賞口125の開放累積時間が1.8秒以内に設定されな
ければならないことが法令により定められている。一方で、大当たり(長当たりまたは短
当たり)の際には、大入賞口125を複数回連続開放させなければならない。そこで、上
記のように小当たりでの作動と短当たりでの作動を外見上区別し難くしようとする場合、
小当たりでは、1作動での開放累積時間が1.8秒以内を満たす範囲で、大入賞口125
が2回以上開放する作動形態が設定され、短当たりでは、小当たりの開放回数と同数のラ
ウンド数が設定される。
次に、大入賞口動作制御部237は、S1404で設定された作動パターンにおける開
放時間を経過したか否かを判断する(S1408)。大入賞口125での開放状態が開放
時間を経過していない場合(S1408でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、大
入賞口125への入賞個数Cが規定の個数(例えば9個)以上か否かを判断する(S14
09)。開放時間を経過しておらず、かつ入賞個数Cが規定個数未満である場合は、大入
賞口125の作動状態(開放状態)が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S14
09でNo)。一方、開放時間を経過したか(S1408でYes)、または入賞個数C
が規定個数に達した場合(S1409でYes)、大入賞口動作制御部237は、大入賞
口125を作動終了(閉口)する(S1410)。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動のラウンド数RがS140
4で設定された最大値に達したか否かを判断する(S1411)。そして、最大値に達し
ていないならば、残りの作動が行われるため、大入賞口処理を終了する(S1411でN
o)。
大入賞口125の作動のラウンド数Rが最大値に達したならば(S1411でYes)
、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング動作を開始する(S1412)。ここ
で、エンディング動作の内容は、長当たり遊技、短当たり遊技の各遊技において設定され
たエンディング動作のうち、当たり遊技フラグの状態に対応するものとなる。
この後、大入賞口動作制御部237は、演出制御部300において当たり遊技フラグに
応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203
に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットする(S1413)。このエンデ
ィングコマンドは、図7−1のS506に示した出力処理で演出制御部300へ送信され
る。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動のラウンド数Rを0にリセ
ットした後(S1414)、エンディング動作の開始からの経過時間が予め設定されたエ
ンディング動作が行われるべき時間(エンディング時間)を経過したか否かを判断する(
S1417)。エンディング時間を経過していないならば、エンディング動作が継続され
るので、大入賞口処理を終了する(S1417でNo)。一方、エンディング時間を経過
したならば(S1417でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、遊技制御部20
0による遊技状態設定処理を経た後(S1418)、当たり遊技フラグをOFFにして、
大入賞口処理を終了する(S1419)。遊技状態設定処理の内容については後述する。
S1402で、パチンコ遊技機100がオープニング中ではないと判断した場合(S1
402でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング中か否かを判断する(
S1415)。そして、エンディング中であるならば(S1415でYes)、上記S1
417以降の動作を実行する。
一方、パチンコ遊技機100がエンディング中でもないならば(S1415でNo)、
次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125が作動(開放)中か否かを判断する(
S1416)。そして、作動中でないならば(S1416でNo)、上記S1405以降
の動作を実行し、作動中であるならば(S1416でYes)、上記S1408以降の動
作を実行する。
なお、前述した小当たり遊技で行われる演出は、短当たり遊技で行われる演出と同様で
あり、演出から短当たりと小当たりとを区別することはできない。
〔遊技状態設定処理〕
エンディング時間が経過した場合(S1417でYes)に実行される、遊技制御部2
00による遊技状態設定処理(S1418)の内容を図17に示す。
遊技状態設定処理が行われる場合、前提として、図16のS1401で当たり遊技フラ
グがONとなっている。そこで、図17に示すように、遊技制御部200は、まず、その
当たりの種類を判断する(S1501、S1502、S1503、S1506)。これら
の判断は、例えば大当たり判定処理(図11)でRAM203に設定情報としてセットさ
れた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処
理(図11)のS902、S903、S905と概ね同様であるので、S902、S90
3、S905の判断結果を用いても良い。
小当たりである場合(S1501でYes)、遊技状態(パチンコ遊技機100の内部
状態)は変更しないので、遊技状態設定処理を終了する。
当たりの種類が低確率時短遊技状態の大当たりである場合(S1501でNo、S15
02、S1503でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにする(S150
4)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が低確率時短遊技状態となる。また、
遊技制御部200は、抽選回数Jの初期値を設定し(S1505)、遊技状態設定処理を
終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、低確率時
短遊技状態における抽選が100回行われたならば、低確率時短遊技状態が終了し、低確
率時短無遊技状態となる。
一方、当たりの種類が低確率時短無遊技状態の大当たりである場合(S1501でNo
、1502でYes、S1503でNo)、遊技制御部200は、時短フラグ、確変フラ
グともONにせずに処理を終了する。したがって、この大当たりの後の遊技に対するRA
M203の遊技状態の設定は、低確率時短無遊技状態となる。
当たりの種類が高確率時短遊技状態の大当たりである場合(S1501、S1502で
No、S1506でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにし(S1507
)、抽選回数Jの初期値を設定する(S1508)。この場合の抽選回数Jの初期値は、
図示の例では10000回である。また、遊技制御部200は、確変フラグをONにし(
S1509)、抽選回数Xの初期値を設定する(S1510)。抽選回数Xの初期値は、
図示の例では10000回である。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率
時短遊技状態となる。そして、この高確率時短遊技状態における抽選が10000回行わ
れたならば、高確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
一方、当たりの種類が高確率時短無遊技状態の大当たりである場合(S1501、S1
502、S1506でNo)、遊技制御部200は、確変フラグのみをONにし(S15
09)、抽選回数Xの初期値(10000回)を設定する(S1510)。これにより、
RAM203の遊技状態の設定が高確率時短無遊技状態となる。そして、この高確率時短
無遊技状態における抽選が10000回行われたならば、高確率時短無遊技状態が終了し
、低確率時短無遊技状態となる。
〔遊技制御部による電動チューリップ処理〕
図18は、図7−1のS504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の
内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部23
8は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否
かを調べる(S1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ12
3は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(S1601でNo)。一方、補
助遊技フラグがONである場合(S1601でYes)、次に電動チューリップ動作制御
部238は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(S1602)。
電動チューリップ123が作動中でない場合(S1602でNo)、電動チューリップ
動作制御部238は、電動チューリップ123の作動パターンの設定を行い(S1603
)、設定した作動パターンで電動チューリップ123を作動させる(S1604)。ここ
で、作動パターンは、図13におけるS1104、S1114、図17におけるS150
4、S1507等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。例えば、S16
03による設定の際に時短フラグがOFFである場合は、0.15秒の開放時間で1回開
放する作動パターンが設定され、時短フラグがONである場合は、1.80秒の開放時間
で3回開放する作動パターンが設定される。このように、通常、時短フラグがONである
とき(時短状態のとき)は、電動チューリップ123が長時間、複数回開放され、第2始
動口122に入賞し易くなる入賞サポート(電チューサポート)が行われる。なお、時短
フラグがONの場合またはOFFの場合における電動チューリップ123の作動パターン
(補助遊技の種類)を複数用意し、普通図柄処理(図15参照)で判定される当たりの種
類に応じて、作動パターンを設定するように構成しても良い。
S1602で電動チューリップ123が作動中と判断された場合(S1602でYes
)、またはS1604で電動チューリップ123を作動させた後、電動チューリップ動作
制御部238は、設定されている作動パターンにおける開放時間が経過したか否かを判断
する(S1605)。開放時間を経過していなければ、電動チューリップ123の作動状
態(開放状態)が継続されるので、電動チューリップ処理を終了する(S1605でNo
)。一方、開放時間を経過したならば(S1605でYes)、電動チューリップ動作制
御部238は、補助遊技フラグをOFFとして、電動チューリップ処理を終了する(S1
606)。
〔乱数による判定の手法〕
ここで、大当たり判定処理(図11)、変動パターン選択処理(図12)、普通図柄処
理(図15)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図19は、本実施の形態において特別図柄抽選および普通図柄抽選で用いられる乱数(
判定テーブル)の構成例を示す図である。
図19(a)には特別図柄抽選で用いられる大当たり乱数の構成例、図19(b)には
特別図柄抽選で用いられる大当たり図柄乱数の構成例、図19(c)には特別図柄抽選で
用いられるリーチ乱数の構成例、図19(d)には普通図柄抽選で用いられる当たり乱数
の構成例が、それぞれ示されている。
図19(a)を参照すると、大当たり乱数の判定値として、大当たり遊技後のパチンコ
遊技機100の遊技状態が低確率状態となる大当たり(以下、低確率状態の大当たり)と
大当たり遊技後の遊技状態が高確率状態となる大当たり(以下、高確率状態の大当たり)
の2種類と、小当たりとが設定されている。乱数(大当たり乱数)の値の範囲は、いずれ
も0〜299の300個である。低確率状態の特別図柄抽選(大当たり抽選)の場合、当
選値は1つだけが設定され、当選確率は1/300である。また高確率状態の特別図柄抽
選の場合、当選値は10個設定され、当選確率は10/300(=1/30)である。す
なわち図示の例では、高確率状態で始動口121、122に入賞し特別図柄抽選が行われ
ると、低確率状態で特別図柄抽選が行われる場合に比べて、当選確率が10倍となる。ま
た、小当たりの当選値は、低確率状態か高確率状態かに関わらず3個設定され、当選確率
は3/300(=1/100)である。
図19(b)を参照すると、大当たり図柄には、低確率図柄A、低確率図柄B、高確率
図柄A、高確率図柄B、潜確図柄の5種類が用意されている。ここで、低確率図柄Aおよ
び低確率図柄Bは、低確率状態の大当たりであることを表す図柄であり、このうち低確率
図柄Aは長当たり(低確率時短遊技状態の大当たり)、低確率図柄Bは短当たり(低確率
時短無遊技状態の大当たり)をそれぞれ表す。高確率図柄Aおよび高確率図柄Bは、高確
率状態の大当たりであることを表す図柄であり、このうち高確率図柄Aは長当たり(高確
率時短遊技状態の大当たり)、高確率図柄Bは短当たり(高確率時短無遊技状態の大当た
り)をそれぞれ表す。潜確図柄は、高確率時短無遊技状態の大当たりであることを表す図
柄である。したがって、高確率図柄Bと潜確図柄とは大当たり遊技後の遊技状態が同じで
あるが、潜確図柄は、高確率状態であることを遊技者に明確に報知しない潜伏演出を行う
条件とするために高確率図柄Bとは分けて設けられている。乱数(大当たり図柄乱数)の
値の範囲は0〜249の250個である。また、大当たり図柄乱数では、特別図柄抽選が
行われる契機となる第1始動口121と第2始動口122の各々について当選値が設定さ
れる。
低確率図柄Aでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として3
5個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Aで
の当選となる確率は、35/250(=7/50)である。
低確率図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として1
5個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Bで
の当選となる確率は、15/250(=3/50)である。
高確率図柄Aでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り
当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別
図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、25/
250(=1/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられて
いる。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選に
おいて大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、175/250(
=7/10)である。
高確率図柄Bでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として75個の値が割り
当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別
図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、75/
250(=3/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられてい
る。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選にお
いて大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、25/250(=1
/10)である。
潜確図柄では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として100個の値が割り当
てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図
柄抽選において大当たりに当選した場合に潜確図柄での当選となる確率は、100/25
0(=2/5)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口
122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
以上のように、図19(b)に示す例では、第1始動口121に入賞した場合の大当た
りは、高確率時短無遊技状態の大当たり(高確率図柄B、潜確図柄)となる確率が高く、
第2始動口122に入賞した場合の大当たりは、高確率時短遊技状態の大当たり(高確率
図柄A)となる確率が高い。このように、第1始動口121に入賞した場合と第2始動口
122に入賞した場合における大当たりの種類の当選確率を相違させることにより、様々
な遊技性を持たせることができる。また、遊技盤110における第1始動口121と第2
始動口122の配置を工夫し、特定の状態(モード)では第1始動口121と第2始動口
122のいずれか一方を狙い易くなるように構成することによって、遊技者にさらに積極
的な遊技への参加を促すことも可能である。
次に、リーチ乱数の判定について説明する。
図19(c)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演
出を行う抽選結果(リーチ有)に22個の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を行わない
抽選結果(リーチ無)に228個の乱数値が割り当てられている。すなわち図示の例では
、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、22/250(=11/125)の確率で
リーチ演出が行われる。ここで、リーチ演出は、特別図柄変動時に画像表示部114にお
いて行われる演出である。以下、リーチ演出を行わない特別図柄変動時の演出をリーチ無
し演出と呼び、これに対応してリーチ演出をリーチ有り演出とも呼ぶ。
多くの場合、特別図柄変動時には、第1特別図柄表示器221および第2特別図柄表示
器222(以下、これらを区別しない場合は特別図柄表示器221、222と記載)の表
示制御に連動させて、画像表示部114において装飾図柄を用いた演出が行われる。装飾
図柄は、例えば、1〜9の数字が縦方向に連続して記された数列からなる図柄が三列表示
されて構成される。そして、特別図柄表示器221、222における特別図柄の変動表示
が開始されるのと同時に、画像表示部114に表示された装飾図柄がスクロールを開始す
る。また、特別図柄が停止表示されるのと同時に、装飾図柄も停止する。一般に、特別図
柄抽選の判定結果が大当たりである場合、装飾図柄の停止表示では、横または斜めにわた
る一直線上に同一の数字が三つ揃って並ぶ。
リーチ有り演出においては、装飾図柄のスクロールが停止して各図柄を停止表示する際
に、まず、いずれか2つの図柄(数列)が先に停止する。このとき、横または斜めにわた
る一直線上に同一の数字が停止表示する。次に、最後の一列がスクロール速度を徐々に遅
くして、一直線上に同一の数字が三つ揃うのではないかという期待感を遊技者に与える。
このようなリーチ有り演出では、最後の1列のスクロールが停止する前に、さまざまなキ
ャラクタが登場したり、ストーリーが展開したりするいわゆるスーパーリーチ演出が行わ
れる場合がある。
一方、リーチ無し演出においては、リーチ有り演出のような遊技者に期待感を与える演
出がなされることなく、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が揃わない状態で図
柄が停止表示する。
このように、リーチ乱数は、大当たり乱数の判定の結果がはずれであった場合に、画像
表示部114においてリーチ有り演出を行うか、リーチ無し演出を行うかを決定するため
のもので、所定の確率でリーチ有り演出が出現するようにして、遊技者に対して適度に期
待感を与えるようにしている。
付言すると、大当たりに当選した場合には、リーチ有り演出が必ず行われ、最終的に横
または斜めにわたる一直線上に、同一の数字が揃った状態で装飾図柄が停止表示する。こ
れに対して、小当たりに当選した場合やはずれの場合のリーチ有り演出は、上記一直線上
に、同一の数字が揃わない状態で装飾図柄が停止表示する。
次に、普通図柄抽選に用いられる当たり乱数の判定について説明する。
図19(d)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜9の10個であり、時短フラグOF
Fのときの当選値として1個の値が割り当てられ、時短フラグONのときの当選値として
9個の値が割り当てられている。したがって、時短無状態のときにゲート124を遊技球
が通過して普通図柄抽選が行われると、1/10の確率で当選する。これに対し、時短状
態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われると、9/10の確率
で当選する。
また、特に図示していないが、普通図柄抽選で当たりと判定された場合に行われる補助
遊技の内容(電動チューリップ123の開放パターン)が異なる複数の当たりを設定する
ことができる。この場合、例えば、特別図柄抽選における大当たりの種類を特定する大当
たり図柄乱数(図19(b)参照)と同様に、普通図柄抽選における当たりの種類を特定
するための当たり図柄乱数が設定される。そして、遊技制御部200は、乱数取得部23
1により、ゲートスイッチ処理(図9参照)で当たり乱数の乱数値と共に、当たり図柄乱
数の乱数値を取得し、普通図柄判定部234により、取得された乱数値に基づいて当たり
の種類を特定する。
なお、図19の各乱数の構成例に示した乱数の範囲、当選値の割合、当選値の各値は例
示に過ぎず、図示の値に限定されるものではない。
〔変動パターンの設定例〕
次に、図12に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンの設定例
について説明する。
図20は、図12に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンの設
定例を示す図である。
図20に示す例では、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合(図12のS1
001でYesの場合)の変動パターンとして、3種類の変動パターンA〜Cが設定され
ている。また、特別図柄抽選の判定結果がはずれ(図12のS1001でNoの場合)で
あった場合の変動パターンとして、6種類の変動パターンD〜Iが設定されている。変動
時間は、変動パターンAが90秒、変動パターンBが60秒、変動パターンCが30秒、
変動パターンDが60秒、変動パターンEが30秒、変動パターンFが15秒、変動パタ
ーンGが13秒、変動パターンHが7秒、変動パターンIが3秒にそれぞれ設定されてい
る。すなわち、特別図柄の変動パターンは、特別図柄抽選における判定結果および特別図
柄の変動時間を定める。
また、変動パターンD〜Fは、リーチ演出が行われる場合(図12のS1004でYe
sの場合)に選択される変動パターンであり、変動パターンG〜Iは、リーチ演出が行わ
れない場合(図12のS1004でNoの場合)に選択される変動パターンとして設定さ
れている。なお、特別図柄抽選の判定結果が大当たりのときには必ずリーチ演出を行うよ
うに構成しているため、変動パターンA〜Cが選択される場合においてリーチ演出の有無
は参照されない。
さらに、変動パターンG〜Iのうち、変動パターンGは保留数が0個であるとき、変動
パターンHは保留数が1個または2個であるとき、変動パターンIは保留数が3個または
4個であるときにそれぞれ選択される変動パターンとして設定されている。すなわち、特
別図柄抽選における判定の保留数が多いほど、特別図柄変動の平均時間が短くなるように
設定されている。
遊技制御部200は、遊技球が始動口121、122に入賞した際に取得した変動パタ
ーン乱数値(図8のS604、S610参照)と、図20の設定例に示す判定結果、リー
チ演出の有無、保留数等の条件とに基づいて特別図柄の変動パターンを決定する。そして
、決定された特別図柄の変動パターンの情報は、変動開始コマンドに含まれて、遊技制御
部200から演出制御部300へ送られる。演出制御部300では、後述するように、特
別図柄変動時の演出として、変動開始コマンドに含まれる変動パターンの情報に基づいて
特定される変動時間に対応する(その変動時間で実行可能な)演出が選択されて実行され
る。
なお、図示はしていないが、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合に選択さ
れる変動パターンA〜Cのうち、最も高い割合で変動パターンAが選択され、次に高い割
合で変動パターンBが選択され、最も低い割合で変動パターンCが選択されるように設定
することができる。
また、図20に示した例では、遊技球が第1始動口121に入賞した場合と第2始動口
122に入賞した場合とを区別していないが、第1始動口121と第2始動口122のい
ずれに入賞したかに応じて変動パターンの設定を異ならせることもできる。
〔制御コマンドの構成および伝送方式〕
ここで、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンド(演出制御用コ
マンドおよび設定用コマンド)の構成および伝送方式について説明する。
図21は、コマンドの構成を示す図である。図21(a)はコマンドのデータ構造を示
し、図21(b)はコマンドのビット列としての構造を示す。
図21(a)に示すように、遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマ
ンドは、1コマンドが2バイトで構成される。このコマンドは、第1データ部としての1
バイトの「コード部」と、第2データ部としての1バイトの「データ部」で構成されてい
る。「コード部」には、コマンドの種類を示すコードが記述され、「データ部」には、コ
マンドの値を示すデータが記述される。このコマンドは、1本のシリアル信号により調歩
同期を用いて、遊技制御部200から演出制御部300へ送信される。
調歩同期を用いるため、コマンドを構成する「コード部」および「データ部」の各々の
先頭には1ビットのスタートビット(図中、「S」と記載されたビット)が設けられ、最
後尾には1ビットのエンドビット(図中、「E」と記載されたビット)が設けられる。ま
た、コマンドを構成する「コード部」および「データ部」の各々には1ビットのパリティ
ビット(図中、「P」と記載されたビット)が設けられる。
図21(a)に示したように、コマンドを構成する「コード部」と「データ部」とは、
どちらも1バイト(8ビット)のデータサイズを有する。そして、伝送される際、「コー
ド部」および「データ部」には、それぞれ、スタートビット、エンドビットおよびパリテ
ィビットが設けられる。そのため、コマンドを受信する演出制御部300において、受信
したデータ列がコマンドの「コード部」であるのか「データ部」であるのかを、データ列
の外形から識別することは容易ではない。そこで、本実施の形態では、「コード部」と「
データ部」とを識別するためのフラグを設定する。具体的には、「コード部」を構成する
8ビット値の特定箇所の値と、「データ部」を構成する8ビット値のうち「コード部」の
特定箇所に対応する箇所の値とが異なるようにする。
図21(b)に示す例では、「コード部」および「データ部」のそれぞれの先頭の1ビ
ットをフラグとして用いている。すなわち、「コード部」を構成する8ビット値において
は、先頭の1ビットの値を「1」とし、「データ部」を構成する8ビット値においては、
先頭の1ビットの値を「0」とする。これにより、演出制御部300は、受信したデータ
列のスタートビットに続く先頭の1ビットの値を調べることにより、そのデータ列が「コ
ード部」か「データ部」かを識別することができる。なお、フラグの具体的な値は例示に
過ぎず、「コード部」と「データ部」とを識別可能であれば、上記に示す値とは異なる値
を用いても良い。また、本実施の形態では、「コード部」および「データ部」を各々8ビ
ットのデータ列としているが、他のデータサイズ(aビット(aは2以上の整数))であ
っても、同様の手法により「コード部」と「データ部」とを識別することが可能である。
ここで、「コード部」は先頭の1ビットの値が「1」に特定されているので、「コード
部」が取り得る値の範囲は、10000000B(=80H)から11111111B(
=FFH)までの128個である。なお、各値に付された文字「B」は2進数表記である
ことを示し、文字「H」は16進数表記であることを示す。また、「データ部」は先頭の
1ビットの値が「0」に特定されているので、「データ部」が取り得る値の範囲は、00
000000B(=00H)から01111111B(=7FH)までの128個である
。すなわち、図21(a)、(b)に示す構成によれば、各々128種類の値を取り得る
、128種類のコマンドを設定することができる。
例えば、特別図柄抽選の停止図柄を特定するコマンドは、コードの値を1110000
0B(=E0H)、変動パターンを特定するコマンドは、コードの値を11011000
B(=D8H)、保留数を特定するコマンドは、コードの値を11100001B(=E
1H)、大入賞口125の作動指示のコマンドは、コードの値を11101010B(=
EAH)、普通図柄抽選の停止図柄を特定するコマンドは、コードの値を1111101
0B(=FAH)、電動チューリップ123の作動指示のコマンドは、コードの値を11
111011B(=FBH)、エラーを報知するコマンドは、コードの値を111111
10B(=FEH)等とすることにより、コードの値によって、コマンドの種類を特定す
ることができる。また、図5−1等に示した基本処理において生成されるコマンドに対し
ても、コードとして、例えば、11100100B(=E4)等のような固有の値を設定
することができる。これらのコードの値と、図7−2に示したRAM203の各コマンド
格納領域210とを対応付けておくことにより、生成されたコマンドは、そのコマンドが
対応付けられたコマンド格納領域210に格納されることとなる。
ところで、パチンコ遊技機100では、遊技状態や特別図柄抽選の判定結果等に応じて
多くの種類の演出が実行される。そのため、演出制御用のコマンドも多くのコマンド数が
用意される。特に、コマンドの具体的な内容を示す値である「データ部」は、上記の12
8個では不足することもあり得る(例えば、特別図柄の変動パターンを特定するコマンド
等)。一方、コマンドの種類を示す「コード部」は、通常、上記の128個よりも小さい
数で足りる。そこで、「コード部」のビット列の一部を、「データ部」の値を記述するた
めに用いることが考えられる。
図22は、「コード部」の一部を用いてデータ値を記述するための「コード部」および
「データ部」の構成例を示す図である。図22(a)はビット列の例を示し、図22(b
)はデータ値の取り得る範囲を示す。
例えば、「コード部」の最後尾の1ビットを「データ部」の値の記述に用いる場合を考
える。以下、「コード部」および「データ部」を構成する8ビットのビット列における各
ビットを、第1ビット〜第8ビットと呼ぶ。また、「コード部」を構成するビット列とは
別に、実際にコマンドの種類を示すコードの値を「コード値」と呼び、「データ部」を構
成するビット列とは別に、実際にコマンドの値を示すデータの値を「データ値」と呼ぶ。
すると、図22(a)に示すように、コード値は、「コード部」のビット列のうち、第1
ビットから第7ビットまでを用いて記述され、データ値は、「データ部」のビット列の全
て(第1ビットから第8ビットまで)と、「コード部」の第8ビットとを用いて記述され
る。
このように構成すれば、コード値の取り得る範囲は、第1ビットの値が「1」に特定さ
れており、全体で7ビットのサイズであるので、1000000B(=40H)から11
11111B(=7FH)までの64個である。また、データ値の取り得る範囲は、第1
ビットの値が「0」に特定された「データ部」の8ビットで表現される128個と「コー
ド部」の第8ビットの値「0」、「1」とを合わせて、256個である。したがって、デ
ータ値として256種類の値を持つコマンドを設定することが可能となる。データ値の具
体的な範囲は、「データ部」の第1ビットの値が「0」に特定されているので、図22〈
b〉に示すように、000000000B(=000H)〜001111111B(=0
7FH)、100000000B(=100H)〜101111111B(=17FH)
となる。
別の見方によれば、上記の「コード部」の一部を用いてデータ値を記述する手法は、「
コード部」における第8ビットの値のみが異なる2種類のコードを有するコマンドを、同
一の種類のコマンドとして扱うことを意味する。例えば、変動パターンを特定するコマン
ドのコードの値を11011000B(=D8H)とした例において、上記の「コード部
」の一部を用いてデータ値を記述する手法を用いると、「コード部」の値1101100
0B(=D8H)の第8ビットの値が「1」となった値11011001B(=D9H)
を「コード部」の値とするコマンドも、変動パターンを特定するコマンドとして用いられ
ることとなる。
なお、「コード部」の一部を用いてデータ値を記述する場合における上記の構成は例示
に過ぎず、具体的なビット数や値は上記の構成例には限定されない。例えば、「コード部
」の第7ビットおよび第8ビットを用いてデータ値を記述するように構成しても良い。よ
り一般的には、「コード部」を構成する所定のビットと「データ部」を構成するビットと
を用いてデータ値が記述され、「コード部」の残りの部分を構成するビットを用いてコー
ド値が記述される。また、「コード部」および「データ部」のサイズをaビット、「コー
ド部」においてデータ値の記述に用いられるデータのサイズをbビット(bはa−1より
も小さく、1以上の整数)とすると、データ値のサイズは、(a+b)ビットとなる。
また、扱うことができるデータ値の数を増やす手段としては、データ値を記述する「デ
ータ部」のビット列を増やすことも考えられる。例えば、データ値を記述するビット列と
して、「データ部1」と「データ部2」とを用意することが考えられる。この場合、各ビ
ット列を8ビットとすれば、合計で16ビットのビット列によりデータ値を記述すること
が可能となる。「データ部1」と「データ部2」とを識別するために、8ビットのビット
列のうち第2ビットをフラグとして用いることにすると、例えば、「データ部1」の第1
ビットおよび第2ビットを「00B」とし、「データ部2」の第1ビットおよび第2ビッ
トを「01B」とすることができる。なお、第1ビットは、「コード部」と識別するため
のフラグとして値「0」となっている。すなわち、このようなデータ構成とする場合、「
データ部1」と「データ部2」とを合わせた「データ部」に記述されるデータ値は、16
ビットのビット列の1番目のビットおよび9番目のビットの値が、「データ部」であるこ
とを表す値「0」となる。より一般的には、同じサイズの複数の「データ部」によりデー
タ値が記述される場合、個々の「データ部」のサイズがaビットであれば、先頭からaビ
ットごとに、「データ部」であることを表す値が記述される。
このように構成すると、「データ部1」の取り得る値の範囲は、00000000B(
=00H)から00111111B(=3FH)までの64個であり、「データ部2」の
取り得る値の範囲は、01000000B(=40H)から01111111B(=7F
H)までの64個であるので、合計で4096(=64×64)個となる。なお、ここで
は、「コード部」と「データ部」(「データ部1」および「データ部2」)とを識別する
ためのフラグとして第1ビットを用い、「データ部1」と「データ部2」とを識別するた
めのフラグとして第2ビットを用いることとしたが、第1、第2ビットを用いて4種類の
ビット列を識別するためのフラグを設定しても良い。例えば、「コード部」は第1、第2
ビットの値を「11B」とし、「データ部」は第1、第2ビットの値を「00B」、「0
1B」、「10B」のいずれかとすることが考えられる。
〔演出制御部の動作〕
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図23は、演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図23(a)に示すメイン処理と、図23(b)に示す割
り込み処理とからなる。図23(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に
初期設定を行い(S1901)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った
後(S1902)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる各種の乱
数値を更新しながら(S1903)、割り込み処理を受け付ける。
割り込み処理は、S1902で設定された周期にしたがって定期的に行われる。図23
(b)を参照すると、この割り込み処理において、演出制御部300は、遊技制御部20
0からのコマンドを受信してコマンド受信処理を行う(S1911)。このコマンド受信
処理において、演出内容(演出パターン)が選択される。また、演出制御部300は、遊
技者による演出ボタン161等の操作を受け付けるための演出ボタン処理を行う(S19
12)。この後、演出制御部300は、選択した演出パターンの情報を含むコマンドを画
像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信するコマンド送信処理を行う(S
1913)。これにより、画像表示部114への画像表示や音響出力、可動役物115の
動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等による演出が行われる。
〔演出制御部によるコマンド受信処理〕
図24は、コマンド受信処理(図23(b)のS1911)の内容を示すフローチャー
トである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、受信したコマンドが保留
数を増加するためのコマンド(保留数増加コマンド)か否かを判断する(S2001)。
この保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図8に示した始動口スイッチ処
理においてセットされ(S606、S612)、図7−1に示した出力処理(S506)
で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが保留数増加コマンドであった場合(S2001でYes)、演出制
御部300は、RAM303に保持されている保留数の値を1加算し(S2002)、加
算後の保留数の値を示す保留数コマンドをRAM303にセットする(S2003)。
受信したコマンドが保留数増加コマンドでない場合(S2001でNo)、またはS2
003の保留数増加コマンドのセット後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は
、受信したコマンドが変動開始コマンドか否かを判断する(S2004)。この変動開始
コマンドは、遊技制御部200において、図10に示した特別図柄処理においてセットさ
れ(S811)、図7−1に示した出力処理(S506)で演出制御部300へ送信され
たコマンドである。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(S2004でYes)、演出制御
部300は、演出選択処理を実行する(S2005)。また、変動開始コマンドを受信し
た際は、演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取得される。この乱数値
は、図23(a)に示すメイン処理のS1903で定期的に更新される乱数値である。演
出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンドでない場合(S2001およびS2004でNo
)、またはS2005の演出選択処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部3
00は、受信したコマンドが変動停止コマンドか否かを判断する(S2006)。この変
動停止コマンドは、遊技制御部200において、図10に示した特別図柄処理においてセ
ットされ(S814)、図7−1に示した出力処理(S506)で演出制御部300へ送
信されたコマンドである。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(S2006でYes)、演出制御
部300は、変動演出終了中処理を実行する(S2007)。変動演出終了中処理の詳細
については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンドおよび変動停止コマンドでない場合(S2001
、S2004およびS2006でNo)、またはS2007の変動演出終了中処理の実行
後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり演出に
おけるオープニングを開始するためのオープニングコマンドか否かを判断する(S200
8)。このオープニングコマンドは、図13に示した停止中処理においてセットされ(S
1118)、図7−1に示した出力処理(S506)で演出制御部300へ送信されたコ
マンドである。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(S2008でYes)、演出
制御部300は、当たり演出選択処理を実行する(S2009)。また、オープニングコ
マンドを受信した際は、当たり演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取
得されるようにしても良い。この乱数値は、図23(a)に示すメイン処理のS1903
で定期的に更新される乱数値である。当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンド、変動停止コマンドおよびオープニングコマンド
でない場合(S2001、S2004、S2006およびS2008でNo)、またはS
2009の当たり演出選択処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は
、受信したコマンドが大当たり演出におけるエンディングを開始するためのエンディング
コマンドか否かを判断する(S2010)。このエンディングコマンドは、図16に示し
た大入賞口処理においてセットされ(S1413)、図7−1に示した出力処理(S50
6)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(S2010でYes)、演出
制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(S2011)。また、エンディ
ングコマンドを受信した際は、エンディング演出選択処理において用いられる演出制御用
の乱数値が取得されるようにしても良い。この乱数値は、図23(a)に示すメイン処理
のS1903で定期的に更新される乱数値である。エンディング演出選択処理の詳細につ
いては後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンドおよ
びエンディングコマンドでない場合(S2001、S2004、S2006、S2008
およびS2010でNo)、またはS2011のエンディング演出選択処理の終了後にコ
マンドを受信した場合、次に演出制御部300は、受信したコマンドが客待ち状態に移行
するための客待ちコマンド受信処理を実行する(S2012)。客待ちコマンド受信処理
の詳細については後述する。
図25は、モードフラグの設定例を示す図である。
演出制御部300により演出が行われる場合、設定される演出モードに基づき、種々の
演出パターンが選択されて実行される。この演出モードは、RAM303にセットされる
モードフラグによって決定される。ここで、モードフラグは、0〜4の値のいずれかが設
定されており、それぞれAモードからEモードまでの5種類の演出モードが割り当てられ
ている。なお、モードフラグは、特別図柄抽選の抽選結果または特別図柄抽選の抽選回数
に応じて設定される。
高確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ1が、低確率図柄Aの大当たりにはモードフ
ラグ2が、高確率図柄Bおよび低確率図柄Bの大当たりにはモードフラグ3が、潜確図柄
の大当たりおよび小当たりにはモードフラグ4が、それぞれ割り当てられている。ここで
、これらの図柄の種類は、図19(b)に示したものと同様である。いずれの当たりにも
モードフラグ0は割り当てられていない。なお、モードフラグ1〜4において、特別図柄
抽選を所定回数実行することでモードフラグ0が設定される。
さらに、図25に示す例では、変動演出終了中処理で用いられるパラメータM(M値)
が、Aモードを除く各モードに対して個別に設定されている。後述するように、パラメー
タMの値は、特別図柄変動が行われ、停止する度に1ずつ減算される。
図26は、図24の演出選択処理(S2005)の内容を示すフローチャートである。
この演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信した変動開始コマンドを解
析する(S2201)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊
技機100の現在のモードフラグを参照し(S2202)、RAM303に保持されてい
る保留数の値を1減算する(S2203)。そして、演出制御部300は、変動開始コマ
ンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状
態、変動パターン等の情報)およびモードフラグにより決定される演出モードに基づき、
その演出モードで画像表示部114に表示する画像による図柄変動の演出パターン(変動
演出パターン)を選択する(S2204)。最後に、演出制御部300は、選択した演出
パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、
これらのデータと共に、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRA
M303にセットして、演出選択処理を終了する(S2205)。
S2204における図柄変動の演出パターンの選択処理では、演出モードと変動パター
ンと演出乱数(図23のS1903において更新されている乱数の1つであり、変動開始
コマンド受信時に演出乱数値を取得している)とに基づいて演出パターンが決定される。
ここで決定された演出パターンに基づいて、装飾図柄の変動表示、背景演出および予告演
出が決定される。なお、装飾図柄の変動表示とは、第1特別図柄表示器221または第2
特別図柄表示器222で行われる特別図柄の変動表示に伴い、画像表示部114にて行わ
れる演出表示である。この装飾図柄の変動表示において、リーチ演出等が実行される。
図27は、図24の変動演出終了中処理(S2007)の内容を示すフローチャートで
ある。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず受信した変動停止コマン
ドを解析する(S2301)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチ
ンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(S2302)。そして、演出制御部
300は、変動停止コマンドの解析の結果から得られる特別図柄変動が停止した際の図柄
の種類を示す情報に基づいて特別図柄抽選の抽選結果が当たり(大当たりまたは小当たり
)か否かを判断する(S2303)。何らかの当たりである場合は(S2303でYes
)、その当たりの種類に応じて、図25に示した設定例に基づきRAM303にセットさ
れているモードフラグを変更する(S2304)。
一方、特別図柄抽選の抽選結果が当たりでない場合(S2303でNo)、次に演出制
御部300は、モードフラグの値が0か否かを調べる(S2305)。モードフラグが0
でない場合(S2305でNo)、演出制御部300は、パラメータMを1減算し(S2
306)、Mの値が0になったか否かを調べる(S2307)。すなわち、パラメータM
の値は、変動停止コマンドを受信した際に0となっていない限り、変動停止コマンドを受
信する度に(すなわち特別図柄変動が停止する度に)1ずつ減算される。Mの値が0にな
ったならば(S2307でYes)、演出制御部300は、モードフラグを0に設定する
(S2308)。
S2305でモードフラグが0であった場合(S2305でYes)、S2307でパ
ラメータMの値が0にならなかった場合(S2307でNo)、またはS2308でモー
ドフラグを0に設定した後、あるいはS2304でモードフラグを変更した後、演出制御
部300は、図柄変動の演出の終了を指示するための変動演出終了コマンドをRAM30
3にセットして、変動演出終了中処理を終了する(S2309)。ここで、図25を参照
すると、S2304でモードフラグを変更した場合は、変動演出終了後の演出モードは当
たりの種類に応じた演出モードとなる。また、S2305でモードフラグが0であった場
合およびS2308でモードフラグを0に設定した場合は、変動演出終了後の演出モード
はAモードとなる。また、S2307でパラメータMの値が0にならなかった場合は、こ
れまでの演出モードが継続される。
図28は、図24の当たり演出選択処理(S2009)の内容を示すフローチャートで
ある。
この当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコ
マンドを解析し(S2401)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出の
パターン(当たり演出パターン)を選択する(S2402)。そして、演出制御部300
は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM30
2から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する当たり演出開始コマン
ドをRAM303にセットして、当たり演出選択処理を終了する(S2403)。これに
より、大当たり中の演出が決定される。なお、当たり演出パターンの選択(S2402)
において、コマンド受信時に取得される乱数値に基づく判定を行っても良い。
図29は、図24のエンディング演出選択処理(S2011)の内容を示すフローチャ
ートである。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディ
ングコマンドを解析し(S2501)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて
演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(S2502)。そして、演出
制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データ
をROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディ
ング演出開始コマンドをRAM303にセットして、エンディング演出選択処理を終了す
る(S2503)。なお、エンディング演出パターンの選択(S2502)において、コ
マンド受信時に取得される乱数値に基づく判定を行っても良い。
図30は、図24の客待ちコマンド受信処理(S2012)の内容を示すフローチャー
トである。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを
判断する(S2601)。客待ちコマンドを受信した場合(S2601でYes)、演出
制御部300は、経過時間の計測を開始し(S2602)、RAM303に保持されてい
る計測フラグをONにする(S2603)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドで
なかった場合(S2601でNo)、演出制御部300は、RAM303に保持されてい
る計測フラグがONになっているか否かを判断する(S2604)。計測フラグがOFF
であれば(S2604でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
計測フラグがONである場合(S2604でYesまたはS2603でONにした後)
、次に演出制御部300は、計測時間があらかじめ定められたタイムアップ時間に達した
か否かを判断する(S2605)。タイムアップしていない場合(S2605でNo)、
客待ちコマンド受信処理を終了する。一方、タイムアップした場合(S2605でYes
)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグをOFFにし(S2
606)、客待ち演出を行うための客待ち演出コマンドをRAM303にセットして客待
ちコマンド受信処理を終了する(S2607)。
以上のようにしてコマンド受信処理が完了すると、RAM303には、変動演出開始コ
マンド、変動演出終了コマンド、当たり演出開始コマンド、エンディング演出開始コマン
ド、客待ち演出コマンドのいずれかがセットされている。
図31は、演出ボタン処理(図23(b)のS1912)の内容を示すフローチャート
である。
この演出ボタン処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン16
1等の操作手段が操作されたか否かを判断する(S2701)。ここで、操作手段の操作
とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲
キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161およ
び演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は
、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスの
コントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
演出ボタン161等の操作手段が操作されたならば(S2701でYes)、演出制御
部300は、操作手段の操作内容を示す情報を含む演出ボタンコマンドをRAM303に
セットして演出ボタン処理を終了する(S2702)。
この後、演出制御部300は、図23(b)のコマンド送信処理(S1913)を行っ
て、上記のコマンド受信処理および演出ボタン処理でRAM303にセットされたコマン
ドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信する。そして、画像/音響
制御部310およびランプ制御部320が、受信したコマンドに基づき、画像表示部11
4への画像表示、音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の
発光等を制御して、設定された演出を実行する。
〔事前判定に基づく予告演出〕
次に、本実施の形態による事前判定に基づく予告演出について説明する。
本実施の形態では、図8を参照して説明したように、第1始動口121(図1参照)に
遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211(図3参照)がONとなった場合、および第
2始動口122(図1参照)に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212(図3参照)
がONとなった場合に、図柄変動時の特別図柄判定部234および変動パターン選択部2
35による判定(図10のS808、S809参照)に先立って、特別図柄抽選の抽選結
果の事前判定(先読み)を行う(図8のS605、S611参照)。
また、本実施の形態では、上記の事前判定の結果に基づいて、判定結果を遊技者に示唆
する予告演出(示唆演出)を行う。この予告演出は、事前判定が行われた入賞球(保留球
)に対する図柄変動よりも先に行われる他の入賞球に対する図柄変動の際に実行される。
本実施の形態では、保留球は、1つの始動口(第1始動口121または第2始動口122
)につき4個を上限としている(図8参照)。また、第2始動口122の保留球の消化を
優先するものとする。この場合、例えば、第2始動口122のある保留球について事前判
定を行った場合、その保留球についての図柄変動が行われる前に、現在変動中の変動(当
該変動と呼ぶ)を含め、最大で4個の入賞球についての図柄変動が行われることとなる。
事前判定が行われた保留球に係る予告演出において、その保留球についての図柄変動が行
われる前に複数回の図柄変動が行われる場合、その複数回の図柄変動にまたがる予告演出
を行っても良い。
〔予告演出を行うための遊技制御部のRAMおよび演出制御部のRAMの構成〕
このような事前判定に基づく予告演出を実行するために、本実施の形態における遊技制
御部200のRAM203および演出制御部300のRAM303は、以下のような構成
を有する。
図32は、本実施の形態に係る遊技制御部200のRAM203(図3参照)の事前判
定に関する記憶手段としての構成例を説明するブロック図である。図32(a)は、記憶
領域204の構成を示すブロック図であり、図32(b)は、図32(a)に示す記憶部
の各々の構成を示すブロック図である。
図32(a)に示すように、RAM203は、大当たり乱数抽選により取得した大当た
り乱数を記憶する特別図柄保留記憶領域としての記憶領域204を備えている。この記憶
領域204は、第1始動口121の保留数と第2始動口122の保留数の最大値に対応す
る8つの記憶部を有している(各保留数の上限値が4の場合)。具体的に説明すると、記
憶領域204は、第1記憶部204a、第2記憶部204b、第3記憶部204c、第4
記憶部204d、第5記憶部204e、第6記憶部204f、第7記憶部204g、第8
記憶部204hを有している。
また、図32(b)に示すように、これらの記憶部204a〜204hの各々は、大当
たりに当選した際の変動回数Nが記憶される領域と、入賞した始動口(第1始動口121
または第2始動口122)の別を表す情報が記憶される領域と、を有する。また、記憶部
204a〜204hの各々は、取得された大当たり乱数が記憶される領域と、図柄乱数が
記憶される領域と、リーチ乱数が記憶される領域と、を有する。すなわち、記憶部204
a〜204hの各々には、大当たり乱数、図柄乱数およびリーチ乱数が記憶される。また
、記憶部204a〜204hの各々は、事前判定情報が記憶される領域を有する。事前判
定情報とは、上記の各乱数に基づく事前判定処理(図8のS605、S611参照)によ
って得られた情報である。事前判定情報の内容は、特別図柄処理(図10参照)における
各種の判定結果として得られる情報と同様であり、具体的には、当たりの種類(大当たり
、小当たり、はずれ)、大当たりであった場合にはその大当たりの種類、演出の内容はリ
ーチ有り演出であるのかリーチ無し演出であるのかといったことを示すための情報である
ここで、各乱数は、第1記憶部204aから順に記憶していく。より具体的に説明する
と、例えば、第1記憶部204a〜第8記憶部204hのいずれにも乱数が記憶されてい
ないときには、取得した乱数が第1記憶部204aに記憶されることになる。また、例え
ば、第1記憶部204a〜第4記憶部204dに乱数がすでに記憶されているときには、
取得した乱数が第5記憶部204eに記憶されることになる。
図33は、本実施の形態に係る演出制御部300のRAM303(図3参照)の事前判
定に関する記憶手段としての構成例を説明するブロック図である。図33(a)は、保留
記憶領域305、306の構成を示すブロック図であり、図33(b)は、(a)に示す
記憶部の各々の構成を示すブロック図である。
図33(a)に示すように、RAM303は、保留球が保留されている状況を記憶する
保留状況記憶領域としての第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306を備え
ている。この第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306は、第1始動口12
1への入賞に対する保留および第2始動口122への入賞に対する保留にそれぞれ対応し
ており、各々4つの記憶部を有している。具体的には、第1保留記憶領域305は、第1
記憶部305a、第2記憶部305b、第3記憶部305c、第4記憶部305dを有し
ている。また、第2保留記憶領域306は、第1記憶部306a、第2記憶部306b、
第3記憶部306c、第4記憶部306dを有している。
また、図33(b)に示すように、これらの記憶部305a〜305d、306a〜3
06dの各々は、保留フラグをON/OFFする保留フラグ記憶領域と、報知フラグをO
N/OFFする報知フラグ記憶領域と、を有している。保留フラグは、各記憶部305a
〜305d、306a〜306dごとに保留球の有無を識別するためのフラグである。す
なわち、例えば第1始動口121への入賞による保留数が3である場合、第1〜3記憶部
305a、305b、305cの3つの保留フラグ記憶領域において、保留フラグがON
となる。報知フラグは、個々の保留球に関して後述する先読み結果の報知コマンドの有無
を識別するためのフラグである。すなわち、例えば上記3つの保留球に対して事前判定処
理(図8のS605、S611および後述の図34参照)が行われ、3番目の保留球に対
して報知コマンドがセットされた場合、第3記憶部305cの報知フラグ記憶領域におい
て、報知フラグがONとなる。
すなわち、RAM203およびRAM303は、遊技制御部200および演出制御部3
00において保留球に関して、事前判定の結果を含む情報(保留球情報)を記憶する保留
球情報記憶手段として機能する。また、遊技制御部200は、特別図柄抽選を行う抽選手
段であり、事前判定処理を行う事前判定手段である。演出制御部300は、事前判定結果
を予告(示唆)するための予告演出を行う演出制御手段である。
〔事前判定処理〕
次に、事前判定処理(図8のS605、S611参照)について詳細に説明する。
まず、事前判定処理での乱数による判定の手法について説明する。
図34は、本実施の形態における事前判定処理で用いられる乱数の構成例を示す図であ
る。図34(a)には事前判定処理での大当たり乱数の構成例、図34(b)には事前判
定処理での大当たり図柄乱数の構成例、図34(c)には事前判定処理でのリーチ乱数の
構成例が、それぞれ示されている。
図34(a)を参照すると、事前判定処理での大当たり乱数は、図19(a)に示した
大当たり判定処理における大当たり乱数と同様の構成となっている。すなわち、パチンコ
遊技機100の遊技状態が低確率状態の大当たりと高確率状態の大当たりの2種類が設定
されている。乱数の値の範囲は、いずれも0〜299の300個である。事前判定におけ
る当選確率は、低確率状態では1/300であり、高確率状態では10/300(=1/
30)である。
また、特別図柄抽選ではずれのときに行われる小当たりか否かの判定についても、図1
9(a)に示した乱数と同様の構成となっている。すなわち、小当たりの当選確率は、低
確率状態か高確率状態かに関わらず、3/300(=1/100)である。
図34(b)を参照すると、事前判定処理での大当たり図柄乱数は、図19(b)に示
した大当たり判定処理における大当たり図柄乱数と同様の構成となっている。すなわち、
第1始動口121に入賞したことを契機とする特別図柄に基づく大当たりの種類として、
低確率図柄Aの大当たり、低確率図柄Bの大当たり、高確率図柄Aの大当たり、高確率図
柄Bの大当たり、潜確図柄の大当たりの5種類が用意されている。また、第2始動口12
2に入賞したことを契機とする特別図柄に基づく大当たりの種類として、低確率図柄Aの
大当たり、低確率図柄Bの大当たり、高確率図柄Aの大当たり、高確率図柄Bの大当たり
の4種類が用意されている。
乱数値の範囲は、第1始動口121と第2始動口122のいずれに入賞した場合も0〜
249の250個である。また、高確率図柄Aおよび高確率図柄Bについては、第1始動
口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合とで異なる当選値が設定され
ており、当選確率が異なっている。
図34(c)を参照すると、事前判定処理でのリーチ乱数は、図19(c)に示した変
動パターン選択処理におけるリーチ乱数と同様の構成となっている。すなわち、乱数の値
の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演出を行う抽選結果(リーチ有)に22個
の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を行わない抽選結果(リーチ無)に228個の乱数
値が割り当てられている。したがって、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、事前
判定により、8.8/100(=22/250)の確率でリーチ演出が行われると判定さ
れる。
〔遊技制御部による事前判定処理〕
図35は、本実施の形態に係る事前判定処理(図8のS605、S611)の内容を示
すフローチャートである。
図35に示すフローチャートでは、遊技制御部200は、内部状態が高確率状態か否か
を判断し(S3101)、高確率状態であると判断すると(S3101でYes)、始動
口スイッチ処理(図8参照)において獲得した大当たりの抽選の権利が、現在の高確率状
態に移行してから、何回目の大当たりの抽選の権利に相当するものであるのかを判断する
すなわち、大当たり遊技後の遊技状態が高確率状態となる大当たり(図34(b)に示
す例では、高確率図柄Aの大当たりおよび高確率図柄Bの大当たり)の当選が確定すると
、大当たりに当選した際の変動回数Nが、基準回数Mに設定される。例えば、電源をON
してから200回目の大当たりの抽選(特別図柄の変動表示)によって、高確率図柄Aの
大当たりに当選した場合には、RAM203に「200」というデータが記憶され、それ
に伴って、内部状態が高確率時短遊技状態となる。したがって、電源をONしてから、2
01回目に行われる大当たりの抽選は、高確率時短遊技状態に移行してから、1回目の大
当たりの抽選に相当し、同様に、210回目に行われる大当たりの抽選は、高確率時短遊
技状態に移行してから、10回目の大当たりの抽選に相当することとなる。このように、
始動口スイッチ処理(図8参照)によって取得した大当たりの抽選の権利が、高確率時短
遊技状態に移行してから何回目の大当たりの抽選に相当するのかを演算する。具体的には
、遊技制御部200が変動回数Nから基準回数Mを減算することによって演算値Zを取得
する(S3102)。
そして、遊技制御部200は、演算値Zが所定回数X以下であるか否かを判断する(S
3103)。ここでいう所定回数Xというのは、高確率状態用の当たり判定用テーブル(
図34(a)参照)に基づいて大当たり乱数が判定される上限回数である。
ここで、例えば、大当たり遊技後の遊技状態が高確率時短遊技状態となる大当たりに当
選すると、以後、100回を上限として、大当たり乱数の判定が高確率状態用の当たり判
定用テーブルに基づいて行われる場合を考える。この場合、所定回数Xは100と設定さ
れることとなり、演算値Zが100以下であるか否かを判断することとなる。
すなわち、始動口スイッチ処理(図8参照)によって取得した大当たり乱数が、高確率
状態用の当たり判定用テーブルに基づいて判定されるのか、それとも、高確率時短遊技状
態が終了して低確率状態用の当たり判定用テーブル(図34(a)参照)に基づいて判定
されるのかを、ここで判断することとなる。
例えば、電源をONしてから200回目の大当たりの抽選(変動回数N=200)によ
って高確率図柄Aの大当たり(高確率時短遊技状態となる長当たり)に当選したとする。
その後、高確率時短率遊技状態になってから98回の大当たりの抽選が行われ、いまだ大
当たりに当選していない状況で、変動回数N=299の保留A、変動回数N=300の保
留B、変動回数N=301の保留Cが、RAM203に記憶されたとする。このとき、基
準回数M=200と設定されているため、保留Aは演算値Z=99となり、保留Bは演算
値Z=100となり、保留Cは演算値Z=101となる。したがって、保留Aおよび保留
BはS3103で「YES」と判断され、保留CはS3103で「NO」と判断される。
このように、S3102およびS3103の処理によって、現在の内部状態ではなく、
あくまでも特別図柄処理時の内部状態に基づいて、大当たりの判定を行うことが可能とな
る。したがって、高確率状態から低確率状態へと遊技状態が変化する場合にも、正確な判
定結果を導き出すことができる。
遊技制御部200は、演算値Zが所定回数X以下であると判断すると(S3103でY
es)、次に、大当たり遊技後の内部状態を低確率状態に変更する「大当たり」に係る事
前判定情報が、始動口スイッチ処理(図8参照)の開始前に記憶されているか否かを判断
する(S3104)。なぜなら、このような保留球が先に保留されているとなれば、始動
口スイッチ処理(図8参照)において保留された保留球を消化するときに、遊技状態が低
確率状態になってしまうからである。
したがって、S3104でNoと判断した場合には、高確率状態用の当たり判定用テー
ブルを選択し(S3106)、S3104でYesと判断した場合には、低確率状態用の
当たり判定用テーブルを選択する(S3107)。
一方、現在の遊技状態が低確率状態である場合(S3101でNo)や、現在の遊技状
態が高確率状態であっても演算値Zが所定回数Xを超えていると判断した場合(S310
3でNo)には、次のような処理を行う。すなわち、遊技制御部200は、RAM203
の記憶領域204(図32参照)に、大当たり遊技後の遊技状態を高確率状態に変更する
大当たりに係る事前判定情報が、始動口スイッチ処理(図8参照)の開始前に記憶されて
いるか否かを判断する(S3105)。例えば、始動口スイッチ処理(図8参照)のS6
05において、記憶領域204の第6記憶部204f(図32参照)に乱数を記憶した場
合には、第1記憶部204a〜第5記憶部204e(図32参照)に高確率状態となる大
当たりのいずれかに係る事前判定情報が記憶されているか否かを判断する。すなわち、始
動口スイッチ処理(図8参照)において今回生じた保留球よりも先に消化される保留球に
、内部状態を高確率状態に変更するものがあるかを判断する。なぜなら、このような保留
球が先に存在するとなれば、始動口スイッチ処理において今回生じた保留球を消化すると
きに、内部状態が高確率状態になってしまうからである。
したがって、S3105でNoと判断した場合には、低確率状態用の当たり判定用テー
ブルを選択し(S3107)、Yesと判断した場合には、高確率状態用の当たり判定用
テーブルを選択する(S3106)。
なお、詳しくは図示しないが、S3104およびS3105において、仮に、大当たり
遊技後の遊技状態を高確率状態に変更する大当たりと、大当たり遊技後の遊技状態を低確
率状態に変更する大当たりとが記憶領域204(図32参照)に記憶されている場合には
、遊技制御部200は、これら2つの大当たりのうち、後に消化される保留球に係る事前
判定情報に基づいて上記の判断(S3104、S3105)を行う。
このように、S3104およびS3105の処理によって、特別図柄処理の際の内部状
態に基づいて、大当たりの判定を行うことが可能となる。したがって、高確率状態から低
確率状態へと内部状態が変化する場合や、低確率状態から高確率状態へと内部状態が変化
する場合にも、正確な事前判定の結果を導き出すことができる。
この後、遊技制御部200は、選択した判定用テーブルに基づいて各乱数の判定を行い
(S3108)、その判定結果を事前判定情報として記憶領域204(図32参照)に記
憶する(S3109)。そして、その判定結果が大当たりまたは小当たりであったか否か
を判断し(S3110)、大当たりまたは小当たりであった場合には(S3110でYe
s)、遊技制御部200は、先読み結果の報知コマンド(図では単に報知コマンドと記載
)をRAM203に設定された制御コマンド用の所定の格納領域にセットして(S311
1)、事前判定処理が終了する。また、S3110の判定結果がはずれであった場合には
(S3110でNo)、遊技制御部200は、通常コマンドをRAM203に設定された
制御コマンド用の所定の格納領域にセットして(S3112)、事前判定処理が終了する
。通常コマンドとは、後述の保留表示演出において事前判定(先読み)の結果を報知せず
保留数の表示のみを行わせるためのコマンドである。セットされたこれらのコマンドは、
保留数増加コマンド(図8のS606、S612参照)に含まれ、出力処理(図7−1の
S506参照)において演出制御部300に送信される。
なお、事前判定処理において、図35に図示されていない制御を採用することも考えら
れる。例えば、はずれであった場合(S3110でNo)、当該変動中にリーチ演出が行
われるか否かを判定し、リーチ演出が行われると判定したときはリーチコマンドをセット
するように構成しても良い。また、大当たりであると事前判定された場合には(S311
0でYes)、大当たりの種類が事前判定されるように構成しても良い。
〔演出制御部による予告演出〕
パチンコ遊技機100では、特別図柄の変動中にさらに始動口へ遊技球が入賞して保留
球が発生した場合に、表示器130(図1、2(a)参照)の第1特別図柄保留表示器2
18および第2特別図柄保留表示器219により保留数に応じた表示が行われる。また、
この表示器130による表示に加えて、演出表示の一部として、画像表示部114に保留
球に関する情報(有無、保留数等)を表示する演出(保留表示演出)を行うパチンコ遊技
機100がある。さらに、上記のように保留球に関して事前判定を行った場合、判定結果
を報知または示唆する予告演出を行うことができる。この予告演出を行うために、演出制
御部300により上記の報知コマンドの受け付け処理が行われる。
上述したように、報知コマンドおよび通常コマンドは、保留数増加コマンドに含まれて
遊技制御部200から演出制御部300へ送られる。したがって、コマンド受信処理(図
23(b)のS1911および図24参照)において、保留数増加コマンドを受信した場
合に、演出制御部300は、保留数の加算および保留数コマンドをセット(S2001〜
S2003参照)するだけでなく、保留数増加コマンドから報知コマンドまたは通常コマ
ンドを抽出し、RAM303に格納する。
〔報知コマンドの受け付け処理〕
図36は、演出制御部300による報知コマンドの受け付け処理の内容を示すフローチ
ャートである。
上記の保留数増加コマンドの受信時の処理の後、演出制御部300は、保留数増加コマ
ンドから抽出された報知コマンドがRAM303に記憶されているか否かを判断する(S
3201)。報知コマンドが記憶されていると判断すると(S3201でYes)、演出
制御部300は、RAM303における今回の保留球に対応する記憶領域(第1〜4記憶
部305a〜305dおよび第1〜4記憶部306a〜306dのいずれか)において、
保留フラグおよび報知フラグをONにする。保留数増加コマンドから報知コマンドではな
く通常コマンドが抽出された場合は、保留フラグのみをONにする(S3202)。なお
、報知コマンドが記憶されていない場合(S3201でNo)には、報知コマンド受け付
け処理を終了する。
次に、演出制御部300は、RAM303の第1〜4記憶部305a〜305dおよび
第1〜4記憶部306a〜306dのいずれかにおいて、報知フラグがONとなっている
か否かを判断する(S3203)。記憶部305a〜305d、306a〜306dのい
ずれかにおいて報知フラグがONとなっていると判断した場合(S3203でYes)、
次に演出制御部300は、変動時間Tが所定値Kよりも大きいか否かを判断する(S32
04)。そして、変動時間Tが所定値Kよりも大きいと判断した場合には(S3204で
Yes)には、予告演出(報知演出)を行うための報知演出コマンドをセットし(S32
05)、報知コマンド受け付け処理を終了する。
一方、第1〜4記憶部305a〜305dおよび第1〜4記憶部306a〜306dの
いずれにおいても報知フラグがONとなっていないと判断した場合(S3203でNo)
および変動時間Tが所定値K以下であると判断した場合(S3204でNo)、演出制御
部300は、先読み結果を報知しない通常演出を行うための通常演出コマンドをセットし
(S3206)、報知コマンド受け付け処理を終了する。
なお、これらのコマンドは、演出制御処理において、保留数を遊技者に報知するための
ものであり、保留球ごとの個別情報(第1始動口121および第2始動口122のいずれ
係る保留球か、各始動口における何番目の保留球か等)を有している。また、報知演出コ
マンドには、第1〜4記憶部305a〜305dおよび第1〜4記憶部306a〜306
dのいずれにおいて報知フラグがONとなっているのかという情報も含まれている。
より詳しくは、ここにいう変動時間Tとは、大当たり判定処理(図11参照)による特
別図柄が変動する時間であり、当該変動に係る変動時間ということもできる。また、所定
値Kは、予告演出を行うのに必要な時間(尺)よりも大きな値である。例えば、実行しよ
うとする予告演出の尺が3秒である場合、所定値Kとして4秒の値を採用することが考え
られる。これは、変動時間Tが実行しようとする予告演出の尺よりも長くなければ、図柄
変動中に予告演出を行うことができないためである。したがって、第1〜4記憶部305
a〜305dおよび第1〜4記憶部306a〜306dのいずれにおいて報知フラグがO
Nとなっている場合であっても、変動時間Tが所定値K以下である場合には、報知演出コ
マンドではなく通常演出コマンドがセットされる(S3203、S3204、S3206
参照)。
なお、変動時間Tは、必ずしも、1回の特別図柄の変動時間(1個の入賞球(保留球)
に係る特別図柄の変動が行われる時間)に限定しない。すなわち、変動時間Tとして、複
数回(保留数の上限が4個である場合は2回または3回)の図柄変動が行われる時間を設
定することができる。言い換えれば、複数回の変動時間を加算した時間がTの値となる。
この場合、演出は、複数回の図柄変動にまたがって行われる予告演出(いわゆる連続予告
)として行われる。
予告演出が複数回の図柄変動にまたがる場合は、図35のS3104に示したように全
体の変動時間Tの下限値を保証するだけでなく、予告演出(連続予告)の尺に対して全体
の変動時間Tの長さが余り過ぎないように、予告演出の対象となる図柄変動における変動
時間を制限する必要がある。
〔本実施の形態の技術的特徴〕
◆上記のように、本実施の形態では、遊技制御手段の動作を制御する制御命令の増加を削
減するため、遊技制御部200により所定の時間間隔で繰り返し実行される主制御処理に
おいて、1サイクルの主制御処理の最後に、その1サイクルの実行で生成されたコマンド
をまとめて、演出制御部300へ出力することとした。すなわち、上記の目的を達成する
遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を所定の条件にしたがって繰り返し実
行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成する遊技
制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
一連の前記主制御処理を1サイクル実行する度に、当該1サイクルの実行により生成さ
れた前記データを、当該1サイクルの実行における最後のデータの生成が行われた後に出
力する出力手段(例えば、出力制御部240)と、
前記出力手段(例えば、出力制御部240)から出力されたデータを受け付け、受け付
けたデータに基づき演出を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、
を備える。
このようにすれば、生成されたデータごとに出力処理を行う必要がないため、出力処理
を行うための制御命令を削減し、プログラムサイズの増大を抑制することができる。また
、データが生成される度に出力処理を行う必要がないため、出力処理全体に要する時間を
短縮することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、
前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域(例えば、コ
マンド格納領域210)に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、前記主制御処理において生成した
前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域(例えば、コマンド格納領
域210)に記憶させ、
前記出力手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203
)の各記憶領域(例えば、コマンド格納領域210)に対してデータが記憶されているか
否かを調べ、データが記憶されている記憶領域(例えば、コマンド格納領域210)から
データを読み出して出力する。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデー
タを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
◆また、上記の目的を達成する他の遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を所定の条件にしたがって繰り返し実
行し、当該主制御処理とは異なる条件にしたがって当該主制御処理とは異なる特別処理を
実行する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、前
記データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と
、を備え、
前記主制御処理において前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)による処理は

遊技の進行に基づく処理を行うと共に、当該処理を実行して得られた情報を含むデータ
を生成する1または複数の第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)を呼び出して実
行する部分と、
前記第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)の実行により生成されたデータを前
記演出制御手段(例えば、演出制御部300)へ出力する第2の処理手段(例えば、出力
制御部240)を呼び出して実行する部分と、を含み、
前記特別処理において前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)による処理は、
遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)の設定を行う設定処理を実行する部分と、
前記設定処理において生成されたデータを、前記主制御処理における前記第2の処理手
段(例えば、出力制御部240)を呼び出して、前記演出制御手段(例えば、演出制御部
300)へ出力する部分と、を含む、構成とすることができる。
このようにすれば、特別処理で生成されたデータの出力処理を行うために個別の制御命
令を用意する必要がないため、出力処理を行うための制御命令を削減し、プログラムサイ
ズの増大を抑制することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、
前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域(例えば、コ
マンド格納領域210)に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、
前記主制御処理における前記第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)は、処理の
実行により生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域(例え
ば、コマンド格納領域210)に順次記憶させ、
前記主制御処理における前記第2の処理手段(例えば、出力制御部240)は、前記記
憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域(例えば、コマンド格納領域210)に対
してデータが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域(例えば、
コマンド格納領域210)からデータを読み出して出力し、
前記特別処理における前記設定処理では、前記設定処理において生成されたデータを、
前記記憶手段(例えば、RAM203)における所定の前記記憶領域(例えば、コマンド
格納領域210)に記憶させる。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデー
タを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
◆また、本実施の形態では、遊技制御手段から演出制御手段へのデータ伝送の精度を向上
させるため、第1データ部である「コード部」の所定のビットと、第2データ部である「
データ部」の所定のビットを、「コード部」と「データ部」とを識別するためのフラグと
して用いた。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関
する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と

前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、受
け付けたデータに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部30
0)と、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、
aビット(aは2以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか
一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード部」)と、
n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ
部(例えば、「コード部」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2デ
ータ部(例えば、「データ部」)と、を含む、構成とすることができる。
このようにすれば、先頭の1ビットの値を認識することにより、第1データ部と第2デ
ータ部とを明確に区別することができるため、遊技制御手段から演出制御手段へのデータ
伝送の精度を向上させることができることができる。
また、より好ましくは、上記の遊技機において、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データの前記第
2データ部(例えば、「データ部」)は、先頭からaビットごとに、先頭の1ビットの値
と同じ値が設定される。
このようにすれば、第2データ部のサイズが大きい場合でも、特定のサイズごとに切り
分けて、各々が第2データ部であることを識別することが容易となる。
◆また、本実施の形態では、実行対象の変動パターンを特定するコマンドを送信する場合
のように、大きなサイズのデータを送る必要がある場合にも、遊技制御手段から演出制御
手段へ送られるデータ全体のサイズの増大を抑制するため、第1データ部である「コード
部」の所定のビットをデータ値を記述するために用い、「コード部」の一部と第2データ
部である「データ部」とでデータ値を記述する手法を提案した。すなわち、上記の目的を
達成する遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関
する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と

前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、当
該データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と
、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、
aビット(aは3以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか
一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード部」)と、
n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ
部(例えば、「コード部」)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2デ
ータ部(例えば、「データ部」)と、を含み、
前記第1データ部(例えば、「コード部」)を構成する所定のビットと、前記第2デー
タ部(例えば、「データ部」)を構成するビットとを用いて、所定の種類のデータが記録
され、当該第1データ部(例えば、「コード部」)における当該所定のビットを除く残り
のビットを用いて、当該所定の種類のデータとは異なる他の種類のデータが記録される構
成とすることができる。
また、上記の目的を達成する他の本発明による遊技機は、
遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、
遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関
する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と

前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、当
該データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と
、を備え、
前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)により生成される前記データは、
aビット(aは3以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか
一方に特定されている第1データ部(例えば、「コード部」)と、
aビットのサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ部(例えば、「コード部」
)の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部(例えば、「データ
部」)と、を含み、
前記第1データ部(例えば、「コード部」)を構成するbビット(bはa−1よりも小
さく、1以上の整数)と、前記第2データ部(例えば、「データ部」)を構成するaビッ
トとを用いて、(a+b)ビットのサイズのデータが記録される構成とすることができる

上記のような構成とすれば、第1データ部および第2データ部の合計サイズを変えるこ
となく、第2データ部に記録されるべきデータのサイズを、より大きくすることが可能と
なるため、遊技制御手段から演出制御手段へ大きなサイズのデータを送る場合に、伝送さ
れるデータ全体のサイズの増大を抑制することができる。
なお、パチンコ遊技機100(図1参照)は遊技機の一例である。遊技制御部200(
図3参照)は遊技制御手段の一例である。演出制御部300(図3参照)は演出制御手段
の一例である。「コード部」(図21、図22参照)は第1データ部の一例である。「デ
ータ部」(図21、図22参照)は第2データ部の一例である。
以上、本実施の形態を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明
の例示に過ぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱するこ
となく種々の改良や変形を行ったものが本発明に含まれることは言うまでもない。本発明
は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきである。また、本明細書にお
いて使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられ
ている。本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、他に定義されない限
り、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
100…パチンコ遊技機
200…遊技制御部(遊技制御手段)
300…演出制御部(演出制御手段)

Claims (2)

  1. 遊技の進行に応じて演出を行う遊技機であって、
    遊技の進行に関する主制御処理を実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関
    する情報を含むデータを生成して出力する遊技制御手段と、
    前記遊技制御手段から出力されたデータを受け付け、受け付けたデータに基づき演出に
    関わる処理を行う演出制御手段と、を備え、
    前記遊技制御手段により生成される前記データは、
    aビット(aは2以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が1または0の何れか
    一方に特定されている第1データ部と、
    n×aビット(nは1以上の整数)のサイズで、先頭の1ビットの値が前記第1データ
    部の先頭の1ビットの値とは異なる値に特定されている第2データ部と、
    を含むことを特徴とする、遊技機。
  2. 前記遊技制御手段により生成される前記データの前記第2データ部は、先頭からaビッ
    トごとに、先頭の1ビットの値と同じ値が設定されることを特徴とする、請求項1に記載
    の遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113133673A (zh) * 2020-01-17 2021-07-20 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 烹饪装置及其控制方法

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