JP2017063006A - 導体および被覆電線 - Google Patents

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Yasuharu Uchiyama
泰治 内山
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章宏 榊
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Abstract

【課題】本発明は、曲り変形性の低下させることなく、安定した導電性を有することができる導体および前記導体を絶縁体で被覆した被覆電線を提供することを目的とする。【解決手段】中心に配置した中心層20を形成する中心素線21と、中心素線21の外径方向に内層30を形成する複数の内側素線31と、内層30の外径方向に外層40を形成する複数の外側素線41とで構成する三層構造の導体10であって、外側素線41は、内側素線31よりも小径である太径素線42と、太径素線42よりも小径である細径素線43とで構成され、内層30が、中心素線21および隣り合う内側素線31と外接する8本以上の内側素線31で形成され、外層40が、内側素線31と同じ本数である太径素線42と細径素線43とを交互に配置するとともに、隣り合う2本の内側素線31同士と太径素線42とが外接し、かつ、内側素線31と太径素線42とに細径素線43が外接して形成された。【選択図】図2

Description

この発明は、例えば、車両に配索されるワイヤハーネスやバッテリーケーブルに使用する導体および、前記導体を絶縁体で被覆した被覆電線に関する。
例えば、自動車などの車両に搭載される電子機器類とバッテリーとを電気的に導通させるため、複数の芯線を組み付けて撚り合わせた導体を絶縁体で被覆した被覆電線が用いられている。このような導体を被覆する絶縁体は、耐圧特性の観点から前記導体の外周部を均一に被覆していることが望ましい。そのため、前記導体の断面の形状は円形とすることが望ましい。
従来から用いられていた導体としては、例えば図5に示すように、中央に配置された芯線121と、芯線121と同径の内側素線131を芯線121の周上に6本配置し、その周りに12本の内側素線131と同径の外側素線141を配置した3層構造の導体110がある。この導体110の断面形状は、図5に示すように、略六角形となるため、導体110を被覆する絶縁体の厚さ、すなわち、電線外径が大きくなるといった問題があった。
また、外側素線141と内接する仮想円F1の断面積に対する導体110の断面積の占有率が0.76と低くなる。
これに対して、例えば、曲り変形性を低下させることなく、断面の外形が略円形状となることを目的とした3層構造の導体が、特許文献1に提案されている。
特許文献1に記載されている導体は、中央に配置された芯線と、複数の内側素線で形成された内層と、複数の外側素線で形成された外層とで構成された3層構造の導体であり、前記内層は、前記芯線よりも細い7本以上の内側素線が、隣り合う内側素線と前記芯線と接するように配置される。また前記外層は、前記外側素線が前記内側素線と同径の太径素線と、前記太径素線の間に配置する細径素線とで構成され、前記太径素線が隣り合う前記内側素線と接しているとともに、前記細径素線が前記内側素線と外接し、かつ、前記太径素線が内接する仮想円と内接することを特徴としている。
しかし、内側素線が7本として前記導体を製造した場合において、前記細径素線が前記内側素線および前記太径素線が内接する仮想円と接するには、前記内側素線の径よりも前記太径素線の径が大きくなるため、上記構成を満足できず、曲り変形性が低下するおそれがあった。
さらに、前記内側素線を8本とした場合においても、図6に示すように、前記太径素線242の間に配置する前記細径素線243の径は小さくなり、前記細径素線243は前記内側素線231との間に空隙Sが生じることとなり、上記構成を満足することができず、前記導体を構成する前記細径素線が導体から飛び出したり、断面の形状が崩れたりして、前記太径素線242と前記細径素線243とが部分的に解離されるため、安定した導電性を確保できないおそれがあった。
特開2012−119073号公報
この発明は、上述した問題を鑑み、曲り変形性の低下させることなく、安定した導電性を有することができる導体および前記導体を絶縁体で被覆した被覆電線を提供することを目的とする。
この発明は、中心に配置した芯線と、該芯線の外径方向に内層を形成する複数の内側素線と、内層の外径方向に外層を形成する複数の外側素線とで構成する三層構造の導体であって、前記外側素線は、前記内側素線よりも小径である太径素線と、該太径素線よりも小径である細径素線とで構成され、前記内層が、前記芯線および隣り合う内側素線と外接する8本以上の前記内側素線で形成され、前記外層が、前記内側素線と同じ本数である前記太径素線と前記細径素線とを交互に配置するとともに、隣り合う2本の前記内側素線同士と前記太径素線とが外接し、かつ、前記内側素線と前記太径素線とに前記細径素線が外接して形成されたことを特徴とする。
前記導体とは、前記芯線と前記芯線の周囲に配置した複数の前記内側素線と、前記内層の周囲に配置した前記外側素線とで形成する導体をいう。すなわち前記導体とは電気的に導通可能な領域をさす。
上述の太径素線が隣り合う内側素線と外接するとは、前記導体を断面において、隣り合う2本の前記内側素線が形成する溝に前記太径素線が配置された状態をいう。
この発明により、曲り変形性を低下させることなく、安定した導電性を有することができる。
詳述すると、8本以上の前記内側素線が、前記芯線および隣り合う内側素線と接する構成であることから、前記内側素線は前記芯線と比べて小径であるとともに、前記芯線の周上を均一に配置されている。また、前記太径素線および前記細径素線は内層の外周に均一に配置されている。このため前記内側素線および前記外側素線は前記導体の剛性を著しく向上することはなく、前記導体の曲り変形性を低下させることがない。
また、前記細径素線と前記内側素線と前記太径素線とが互いに外接していることから、前記内側素線と前記太径素線と前記細径素線との間の空隙率を減少することができる。
さらに、前記太径素線が、隣接する前記内側素線同士が形成する溝に配置され、前記細径素線が前記内側素線の径外方向円弧部分に配置されることから、前記太径素線が内接する太径側仮想円の半径と、前記細径素線が内接する細径側仮想円の半径と略同一の大きさとなるため、前記導線の外形である前記太径側仮想円と前記細径素線との間の空隙率が減少させることができる。
したがって、太径側仮想円の面積に対する導体の断面積の占有率を増加することができ、前記導体の導電性を向上することができる。
また、隣接する前記内側素線同士が形成する溝に前記太径素線が配置されているため、前記細径素線は隣り合う2本の太径素線と前記内側素線とに把持されることとなる。このため、前記導体を撚り合わせたり変形させたりした場合であっても、前記外側素線が容易の所定の位置から移動することを防止することができ、前記導体の断面の形状が崩れることを防止することができる。したがって、安定した導電性を確保することができる。
この発明の態様として、前記太径素線および前記細径素線が、同一の仮想円と内接することを特徴とする。
この発明により、前記導体の導電性を向上できる。
詳述すると、前記仮想円が、前記太径側仮想円および前記細径側仮想円と同一となるため、前記仮想円の面積に対する前記導体の断面積の割合を増加することができる。したがって、前記導体の導電性を向上できる。
また、前記仮想円に対する前記導体の断面積の割合を増加することから、従来の導体と同量の断面積量を小径な導体で製造することができる。すなわち、前記導体のコンパクト化を図ることができる。
さらに、前記導体の断面の外形を略円形に形成できるため、前記導体を被覆する絶縁体の肉厚を均等にでき、前記導体を被覆する前記絶縁体の肉厚のうち所定の方向の肉厚が薄くなることを防止できる。したがって、前記導体に外力による所定の個所が損傷するといったおそれを軽減することができる。
またこの発明の態様として、前記内側素線の本数が12本以下であることを特徴とすることができる。
この発明により、前記芯線と接する前記内側素線の界面の面積を減少させることができ、前記芯線と前記内側素線との間の抵抗値を減少できる。これにより、前記導体に所望の導電性を確保することができる。
また、前記導体を構成する素線の本数を減らすことができるため、多数の素線を準備し前記芯線の周上に配置する必要がなく、前記導体の製造作業が煩雑となることを防止できる。
またこの発明の態様として、前記太径素線の径に対する前記細径素線の径の比率が、0.730以上であることを特徴とすることができる。
この発明により、安定した導電性を確保することができる。
詳述すると、前記太径素線に対する前記細径素線の径の比率が0.730以上であることで、前記太径素線に対する前記細径素線の径が所望の径よりも細くなることを防止できる。これにより、隣り合う前記太径素線の間に前記細径素線を確実に配置できるとともに、前記細径素線と前記太径素線との接触面積を十分に確保することができ、前記導体の導電性を安定させることができる。
またこの発明の態様として、前記細径素線の太さが0.1mm以上2.0mm以下であることを特徴とすることができる。
この発明により、前記導体を十分な強度を有し、かつ柔軟性を有する構成とすることができるため、例えば前記導線を曲げ変形させた場合などでも前記細径素線が断裂などの損傷を受けるおそれを軽減することができる。
前記芯線および前記内側素線、前記外側素線が、同種のアルミ合金で形成されたことを特徴とすることができる。
この発明により、従来用いられている銅合金に比べ、前記導体の軽量化を図ることができる。
この発明により、曲り変形性の低下させることなく、所定の導電性を有する導体および前記導体を絶縁体で被覆した被覆電線を提供することができる。
被覆電線の概略斜視図。 導体の断面図。 内層と外層の説明図。 他の導体の説明図。 従来の導体の断面図。 従来の導体の説明図。
図1は被覆電線1の概略斜視図を示し、図2は導体10の正面断面図を示す。図3は導体10を形成する内層30と外層40との説明図を示す。詳しくは、図3(a)が、導体10の全体の正面断面図を示し、図3(b)が図3(a)中の二点鎖線で囲んだ領域の拡大断面図を示す。
図4は他の導体10aの説明図を示す。詳述すると、図4(a)は他の導体10aの断面図を示し、図4(b)は他の導体10aの比較に用いる導体310の断面図を示す。図5は、従来から使用されている導体の一例である導体110の正面断面図を示し、図6は、特許文献1に記載の導体の一例である導体210の説明図を示す。詳しくは、図6(a)が、導体210の全体の正面断面図を示し、図6(b)が図6(a)中の二点鎖線で囲んだ領域の拡大断面図を示す。
なお、図2乃至図6において、正面とは被覆電線1の長手方向に対して垂直な面を指す。
被覆電線1は、図1に示すように、中央に配置された芯線に複数の素線を撚り合わせて形成した導体10と、導体10の周方向を被覆する絶縁体である被覆樹脂50とで構成している。
ここで、絶縁体で構成されている被覆樹脂50は、中心部分に貫通孔を有する筒状体であり、その内径は後述する仮想円Fの径と同一となる。
導体10は、図2に示すように、中心素線21で形成される中心層20と、内側素線31で形成される内層30と、外側素線41で形成される外層40とで構成する3層構造の導体である。
中心層20である中心素線21は、導体10の中心に配置された断面円形状のアルミ芯線であり、その直径d1は、d1=0.34mmである。
内層30は、中心素線21および隣り合う内側素線31と外接するよう配置した8本の内側素線31で形成されている。
内側素線31は、図2に示すように、中心素線21と同じ材質で構成された断面円形状のアルミ芯線であり、その直径d2は、中心素線21の直径d1の0.62倍であるd2=0.211mmである。
外層40は、外側素線41を内層30に沿って配置し構成されている。
具体的には、外側素線41は内側素線31よりも小径の太径素線42と太径素線42よりも小径の細径素線43とで構成されており、外層40は、内側素線31と同じ数本の太径素線42と細径素線43とを交互に配置して形成されている。
太径素線42は、中心素線21と同じ材質のアルミ芯線である。太径素線42の直径d3は内側素線31の直径d2の0.95倍であり、その長さはd3=0.199mmであり、図2に示すように、隣り合う内側素線31が形成する溝に配置されている。
一方で、細径素線43は、太径素線42と同様に、中心素線21と同じ材質のアルミ芯線である。細径素線43の直径d4は、太径素線42の直径d3の0.75倍であり、その長さはd4=0.149mmである。
このような構成である細径素線43は、図2に示すように、断面において中心素線21の中心と内側素線31の中心とを結ぶ直線と、内側素線31の円弧との交点に外接するように配置されている。すなわち、断面において中心素線21の中心と内側素線31の中心と細径素線43の中心とを結んだ仮想線Lは直線となる。
このように配置された太径素線42と細径素線43は、内側素線31と外接するとともに、隣り合う太径素線42と細径素線43とも外接している。また、図2および図3に示すように、太径素線42と細径素線43とは同一の仮想円F(被覆樹脂50の内円に該当する)と内接している。
このような構成である導体10は、中心素線21の外周に配置した8本の内側素線31と、内層30の外径方向側に配置した太径素線42及び細径素線43とを同方向に撚り合わせて形成し、導体10を被覆樹脂50で被覆することで被覆電線1を形成する。
上述のように形成した被覆電線1の断面積における導体10の占有率について説明する。
先ず、図2に示すように、中心素線21と内側素線31と細径素線43の中心を結んだ線が直線となることから、被覆樹脂50の内円に相当する仮想円Fの半径は、中心素線21の半径と、内側素線31の直径と細径素線43の直径の和であるため、数1のように表すことができる。
Figure 2017063006
したがって、仮想円Fの面積sは、数2で表すことができる。
Figure 2017063006
一方で、導体10の断面積Sは、中心素線21の断面積と、内層を形成する8本の内側素線31の断面積と、外層を形成する8本の太径素線および細径素線の断面積の和であるため、数3で表せる。
Figure 2017063006
したがって、仮想円Fの面積sに対する導体10の断面積Sの割合(占有率D)は、D=S/sで表せ、これにより算出される占有率は、D=87.10%となる。
このように、中心層20である中心素線21と、中心素線21の外径方向に内層30を形成する複数の内側素線31と、内層30の外径方向に外層40を形成する複数の外側素線41とで構成する三層構造の導体10であって、外側素線41を、内側素線31よりも小径である太径素線42と、太径素線42よりも小径である細径素線43とで構成し、内層30を、中心素線21および隣り合う内側素線31と外接する8本以上の内側素線31で形成し、外層40を、内側素線31と同じ本数である太径素線42と細径素線43とを交互に配置するとともに、隣り合う2本の内側素線31同士と太径素線42とが外接し、かつ、内側素線31と太径素線42とに細径素線43が外接して形成することにより、曲り変形性を低下させることなく、安定した導電性を有することができる。
詳述すると、内側素線31は中心素線21と比べて小径であり、8本の内側素線31が、中心素線21および隣り合う内側素線31と接する構成であることから、内側素線31は、中心素線21の周上を均一に配置されている。また、太径素線42が、内側素線31が形成する溝に均一に配置され、かつ、細径素線43が隣り合う太径素線42の間に均一に配置されている。すなわち、中心素線21よりも小径の内側素線31は、中心素線21の周上を均一に配置されていることから中心素線21の剛性を大きくに向上させることはない。また、外側素線41中で太径である太径素線42は、内側素線31が形成する溝に配置されており、細径素線43は径が小さいため、外側素線41は内側素線31の剛性を大きく向上させることはない。したがって、このような構成を有する導体10は、従来の法110などと比べて曲り変形性を低下させない。
また、太径素線42よりも小径である細径素線43が、内側素線31及び太径素線42と外接していることから、内側素線31と太径素線42と細径素線43との間の空隙率を減少することができる。
また図4(a)に示すように、太径素線42と細径素線43とが同一の仮想円Fと内接しない場合では、太径素線42が隣接する内側素線31同士が形成する溝に配置され、細径素線43が内側素線31の径外方向円弧部分に配置されることから、太径素線42が内接する太径側仮想円Fbの半径と、細径素線43が内接する細径側仮想円Fsの半径と略同一の大きさとなる。このことは例えば、図4(b)に示すように、太径素線42と細径素線43との配置を逆転させた比較導体300と比較すると明確である。このように上記構成を備えることで、導線の断面外形を囲繞する太径側仮想円Fbと細径素線43との間の生じる空隙を減少させることができる。
したがって、太径側仮想円Fbの面積に対する導体10の断面積の占有率を増加することができ、導体10の導電性を向上することができる。
また、隣接する内側素線31同士が形成する溝に太径素線42が配置されているため、細径素線43は隣り合う2本の太径素線42と内側素線31とに把持されることとなる。このため、導体10を撚り合わせたり変形させたりした場合であっても、外側素線41が容易の所定の位置から移動することを防止することができ、導体10の断面の形状が崩れることを防止することができる。
より詳しく説明すると、例えば図6に示すように、特許文献1に記載の中心素線221では、内側素線231と細径素線243との間に空隙が生じることとなるため、中心素線221を曲げ変形した場合などに、細径素線243が外部に飛び出したり、太径素線242が空隙に入り込んだりして中心素線221の断面の外形が崩れるおそれがある。
しかし、導体10は内側素線31が形成する溝に太径素線42が入り込むとともに、内側素線31と外接する細径素線43同士で挟み込んで把持しているため、内層30と外層40との空隙が減少されるとともに、容易に太径素線42および細径素線43が移動しない構成となっている。そのため、導体10に外力が作用した場合であっても、導体10の断面の形状が容易に崩れることはなく、安定した導電性を確保することができる。
また、太径素線42および細径素線43が、同一の仮想円Fと内接することにより、導体10の導電性を向上できる。
詳述すると、仮想円Fが太径素線42及び細径素線43と内接する導体10では、図B(a)に示す太径側仮想円Fbおよび細径側仮想円Fsが同一の仮想円Fとなる。換言すると、導体10に生じる空隙を最小限にすることができ、仮想円Fの面積に対する導体10の断面積の割合を増加することができる。したがって、導体10の導電性を向上することができる。
また、仮想円Fに対する導体10の断面積の割合を増加することから、従来の導体10と同じ断面積量を有する導体を、従来よりも小径な導体10として製造することができるため、導体10のコンパクト化を図ることができる。
また、中心素線21の周方向に接する内側素線31の本数を増やすことで、すなわち内側素線31の本数を増やすことで、仮想円Fの面積に対する導体の断面積の占有率Dは増加する。
詳述すると、内側素線31が8本である場合には、占有率DはD=87.10%であるのに対して、内側素線31の本数が12本である場合には、占有率DはD=88.39%となる。
さらに、太径素線42および細径素線43が仮想円Fに内接することから、仮想円Fと太径素線42と細径素線43との間にできる空隙を最小限とすることができ、太径素線42および細径素線43が容易に所定の位置から移動することを防止できる。すなわち、導体10の断面の外形が崩れることを防止できるとともに、導体10の断面の外形を略円形に形成でき、導体10を被覆する被覆樹脂50の肉厚を均等にすることができる。これにより、導体10を被覆する被覆樹脂50の肉厚が所定の方向で薄くなることを防止でき、導体10に外力による所定の個所が損傷するといったおそれを軽減することができる。
さらにまた、中心素線21の周方向に配置する内側素線31の本数を12本以下である8本とすることにより、中心素線21と外接する内側素線31および内側素線31と外接する外側素線41の界面の面積を減少させることができ、中心素線21と内側素線31との間の抵抗値を減少でき、導体10に所望の導電性を確保することができる。
また、導体10を構成する素線の本数を減らすことができるため、導体10の製造作業が煩雑となることを防止できる。
さらにまた、太径素線42の径に対する細径素線43の径の比率が、0.730以上であることで、安定した導電性を確保することができる。
詳述すると、太径素線42に対する細径素線43の径の比率が0.730以上0.750であることから、太径素線42に対する細径素線43の径が所望の径よりも細くなることを防止できる。これにより、隣り合う太径素線42の間に細径素線43を確実に配置できるとともに、細径素線43と太径素線42との接触面積を十分に確保することができ、導体10の導電性を安定させることができる。
さらにまた、細径素線43の太さが0.1mm以上2.0mm以下であるため、導体10を十分な強度を有し、かつ柔軟性を有する構成とすることができ、例えば被覆電線1を曲げ変形させた場合などでも導体10の断裂などの損傷を受けるおそれを軽減することができる。
さらまた、中心素線21および内側素線31、外側素線41が、同種のアルミ合金であることにより、従来用いられている銅合金に比べ、導体10の軽量化を図ることができる。
なお、この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
また本実施形態において、導体10を、中心素線21を中心として内側素線31と太径素線42と細径素線43とを同一方向に撚り合わせた撚線導体としたが、必ずしもこの実施形態に限定されるわけではなく、中心素線21に沿って内側素線31を配置して内層30を形成するとともに、太径素線42と細径素線43を内層30の長手方向に配置して外層40を形成する構成としても良い。
1 被覆電線
10 導体
21 中心素線
30 内層
31 内側素線
40 外層
41 外側素線
42 太径素線
43 細径素線
F 仮想円

Claims (7)

  1. 中心に配置した芯線と、該芯線の外径方向に内層を形成する複数の内側素線と、内層の外径方向に外層を形成する複数の外側素線とで構成する三層構造の導体であって、
    前記外側素線が、前記内側素線よりも小径である太径素線と、該太径素線よりも小径である細径素線とで構成され、
    前記内層が、前記芯線および隣り合う内側素線と外接する8本以上の前記内側素線で形成され、
    前記外層が、前記内側素線と同じ本数である前記太径素線と前記細径素線とを交互に配置するとともに、隣り合う2本の前記内側素線同士と前記太径素線とが外接し、かつ、前記内側素線と前記太径素線とに前記細径素線が外接して形成された
    導体。
  2. 前記太径素線および前記細径素線が、同一の仮想円と内接する
    請求項1に記載の導体。
  3. 前記内側素線の本数が12本以下である
    請求項1または請求項2に記載の導体。
  4. 前記太径素線の径に対する前記細径素線の径の比率が、0.730以上である
    請求項1乃至請求項3のうちのいずれかに記載の導体。
  5. 前記細径素線の太さが0.1mm以上2.0mm以下である
    請求項1乃至請求項4のうちのいずれかに記載の導体。
  6. 前記芯線および前記内側素線、前記外側素線が、同種のアルミ合金で形成された
    請求項1乃至請求項5のうちのいずれかに記載の導体。
  7. 請求項1乃至請求項6のうちのいずれかに記載の導体が、
    絶縁体で被覆された
    被覆電線。
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