JP2017061896A - エンジン部材およびこれを備えるエンジン - Google Patents

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大地 阿部
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隆 佐竹
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Koichi Tokura
光一 戸倉
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Nobuo Iwamuro
信夫 岩室
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Abstract

【課題】エンジンを構成するエンジン部材において、ボス部の剛性向上を図りながら、ボス部周辺部への応力集中を回避する。【解決手段】コアホール28bに隣接配置されると共に、フロントカバーのエンジンマウントブラケット部が締結されるボス部44,46を連結リブ50によって連結する。本構成により、ボス部44,46の剛性を向上させる。また、連結リブ50には切欠き部50bを設ける。本構成によりコアホール28bの周辺部に複合的に作用する入力(ボス部44,46からの振動による押圧力や、燃焼圧力、バルブシートの嵌合応力、コアホール28bに嵌合される椀型プラグからの嵌合応力)に起因する応力が、コアホール28bの周辺部に設けた段差28dに集中することを効果的に緩和することができる。【選択図】図4

Description

本発明は、エンジンを構成する第1部材が取り付けられるエンジン部材およびこれを備えるエンジンに関する。
特許第4505984号公報(特許文献1)には、エンジンマウントを取り付けるためのエンジンマウント取付部が一体に形成されたエンジン部材としてのチェーンカバーが記載されている。当該チェーンカバーは、エンジンマウント取付部をシリンダヘッドに締結するための複数の取付ボス部と、チェーンカバーに設けた潤滑油通路をシリンダヘッドに設けた潤滑油通路に連通させるための潤滑油受け渡し用のボス部と、を備えている。
上述した公報に記載のチェーンカバーでは、複数の取付ボス部同士が、当該複数の取付ボス部と同じ高さを有するリブにより連結されている。これにより、当該取付ボス部の座面積の増加および剛性の向上を図っている。そして、当該取付ボス部の近傍に潤滑油受け渡し用のボス部を配置することにより、当該潤滑油受け渡し用のボス部をシリンダヘッドに強固に接合している。
特許第4505984号公報
しかしながら、上述したチェーンカバーでは、エンジンの振動がエンジンマウントを介してエンジンマウント取付部に入力された際に、取付ボス部の変形を抑制することができるものの、当該振動が取付ボス部を介して潤滑油受け渡し用のボス部に集中する虞がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、エンジンを構成するエンジン部材において、ボス部の剛性向上を図りながら当該ボス部周辺部への応力集中を回避することができる技術を提供することを目的とする。
本発明のエンジン部材およびこれを備えるエンジンは、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係るエンジン部材の好ましい形態によれば、エンジンを構成する第1部材が取り付けられるエンジン部材が構成される。当該エンジン部材は、第1および第2ボス部と、連結部と、機能部と、を備えている。第1および第2ボス部は、第1部材を取り付けるために設けられている。連結部は、第1および第2ボス部を連結するように構成されている。機能部は、エンジンを稼働するため、または、エンジンを製造するために設けられている。また、機能部は、第1ボス部、第2ボス部および連結部に隣接配置されている。そして、連結部は、エンジンの稼働に伴い第1ボス部または第2ボス部に力が作用した際、当該力による機能部の変形を許容する許容部を有するように構成されている。
本発明における「機能部」は、エンジンの稼働に要する潤滑油や冷却水の流路を構成する部分や、エンジンの稼働に要する補機類あるいはセンサ類を取り付けるための取付部、あるいは、エンジンの製造に際し形成または成形される孔、切欠き、凹部または凸部が該当する。なお、補機類は、エンジンを稼動させるために必要な周辺機器であり、ウォータポンプやオルタネータ、エアコンプレッサなどがこれに該当する。また、取付部は、典型的にはボス部がこれに該当するが、孔を好適に包含する。
また、本発明における「エンジン部材」は、エンジンを構成する主要な部材、例えば、シリンダヘッドやシリンダブロック、クランクケース、チェーンカバー、ロッカーカバー、インテークマニホールド、エキゾーストマニホールドなどがこれに該当する。さらに、本発明における「力」は、エンジンの振動に伴い第1ボス部、第2ボス部または機能部に作用する力や、燃焼に伴い第1ボス部、第2ボス部または機能部に作用する力、あるいは、エンジンの製造に際し形成または成形された孔を塞ぐために当該孔に嵌合されるプラグの嵌合応力(圧入力)などが該当する。
本発明によれば、連結部によって各ボス部の剛性が向上するため、第1部材のエンジン部材への取付剛性、または、エンジン部材の第1部材への取付剛性が向上する。なお、連結部が許容部を有しているため、エンジンの稼働に伴い第1ボス部または第2ボス部に力が作用した際に、当該力による応力が機能部に集中することを効果的に抑制することができる。これにより、ボス部の剛性向上を図りながら当該ボス部周辺部への応力集中を回避することができる。
本発明に係るエンジン部材の更なる形態によれば、許容部は、連結部のうち当該連結部と機能部とが最も接近する部分に設けられている。
本形態によれば、エンジンの稼働に伴い第1ボス部、第2ボス部または機能部に力が作用した際に、当該力が機能部に集中することをより一層効果的に抑制することができる。
本発明に係るエンジン部材の更なる形態によれば、第1および第2ボス部は、力の作用方向に並んで配置されている。そして、連結部は、力の作用方向に延在するように構成されている。
本形態によれば、第1および第2ボス部が力の作用方向に並んで配置されるエンジン部材において、本発明の効果をより一層顕著なものとすることができる。
本発明に係るエンジン部材の更なる形態によれば、第1および第2ボス部は、第1部材に当接する第1および第2当接面を有するように構成されている。そして、連結部は、第1部材に当接する第3当接面を有するように構成されている。
本形態によれば、第1部材とエンジン部材との当接面が増加するため、第1部材のエンジン部材への取付剛性、または、エンジン部材の第1部材への取付剛性を向上することができる。
本発明に係るエンジン部材の更なる形態によれば、許容部は、第1ボス部から第2ボス部までの間に形成された切欠きとして構成されている。
本形態によれば、連結部切欠きを設けるのみであるため、許容部を簡易に確保することができる。
本発明に係るエンジン部材の更なる形態によれば、第1および第2ボス部の少なくとも一方は、当該第1および第2ボス部の外周面から外方に延出するように構成された補強部を有するように構成されている。
本形態によれば、第1および第2ボス部の少なくとも一方の剛性を向上することができる。これにより、第1部材のエンジン部材への取付剛性、または、エンジン部材の第1部材への取付剛性をより向上することができる。
第1および第2ボス部に補強部を有する態様の本発明に係るエンジン部材の更なる形態によれば、補強部は、エンジンの稼働に伴い第1ボス部、第2ボス部に作用する力の作用方向に延在するように構成されている。
本形態によれば、第1および第2ボス部の少なくとも一方の剛性を効果的に向上することができる。これにより、第1部材のエンジン部材への取付剛性、または、エンジン部材の第1部材への取付剛性をより一層向上することができる。
本発明に係るエンジン部材の更なる形態によれば、補強部は、第1部材に当接する第4当接面を有するよう構成されている。
本形態によれば、第1部材とエンジン部材との当接面がより増加するため、第1部材のエンジン部材への取付剛性、または、エンジン部材の第1部材への取付剛性をより一層向上することができる。
本発明に係るエンジン部材の更なる形態によれば、エンジン部材は、冷却水が流れるウォータジャケットを有するシリンダヘッドとして構成されている。当該ウォータジャケットは、中子を用いて成形されるように構成されている。また、第1部材は、シリンダヘッドに取り付けられるチェーンカバーとして構成されている。当該チェーンカバーは、エンジンマウントが取り付けられるエンジンマウント取付部を有している。さらに、第1および第2ボス部は、エンジンマウント取付部をシリンダヘッドに締結するように構成されている。そして、機能部は、中子に設けられた巾木によって成形された巾木孔を有するように構成されている。
本形態によれば、エンジンマウント取付部をシリンダヘッドに締結するための第1および第2ボス部と、巾木孔と、が隣接配置され、エンジンマウントからの振動がエンジンマウント取付部を介して第1および第2ボス部に作用する構成において、本発明の効果をより顕著なものとすることができる。
エンジン部材がシリンダヘッドとして構成される態様の本発明に係るエンジン部材の更なる形態によれば、シリンダヘッドは、アッパーデッキおよびロアデッキを有している。そして、第1ボス部は、アッパーデッキに接続されるように構成されている。また、第2ボス部は、ロアデッキに接続されるように構成されている。
本形態によれば、第1および第2ボス部の剛性がより一層向上されるため、チェーンカバーのシリンダヘッドへの取付剛性をより一層向上することができる。
本発明に係るエンジンの好ましい形態によれば、上述したいずれかの態様の本発明に係るエンジン部材を備えている。
本発明によれば、上述したいずれかの態様の本発明に係るエンジン部材を備えるから、本発明のエンジン部材が奏する効果と同様の効果、例えば、第1および第2ボス部の剛性向上を図りながら当該第1および第2ボス部周辺に配置された機能部への応力集中を回避することができる効果などを奏することができる。
本発明によれば、エンジンを構成するエンジン部材において、ボス部の剛性向上を図りながら当該ボス部周辺部への応力集中を回避することができる技術を提供することができる。
本発明の実施の形態に係るエンジン1の構成の概略を示す断面図である。 シリンダヘッド2の正面図である。 図2のA−A断面を示す断面図である。 シリンダヘッド2の要部を一部断面にして示す要部拡大断面図である。 フロントカバー14の正面図である。 フロントカバー14を裏側から見た裏面正面図である。 フロントカバー14の側面図である。 フロントカバー14を上方から見た平面図である。 エンジン1にエンジンマウント80が取り付けられた状態を示す説明図である。 エンジン1の稼働に伴いシリンダヘッド2のボス部44,46およびコアホール28bの周辺に作用する力の様子を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
本発明の実施の形態に係るエンジン1は、4つの気筒が直列に配置された直列4気筒エンジンとして構成されている。エンジン1は、図1に示すように、本実施の形態に係るシリンダヘッド2と、当該シリンダヘッド2の上部に取り付けられたロッカーカバー4と、シリンダヘッド2の下部に取り付けられたシリンダブロック6と、シリンダブロック6の下部に取り付けられたアッパーオイルパン8と、アッパーオイルパン8の下部に取り付けられたロアオイルパン10と、シリンダヘッド2に接続されたインテークマニホールド12と、フロントカバー14と、を備えている。本実施の形態では、便宜上、ロッカーカバー4側、即ち、図1中の紙面上方を、「上側」ないし「上方側」として規定し、ロアオイルパン10側、即ち、図1中の紙面下方を、「下側」ないし「下方側」として規定する。
シリンダヘッド2は、図2に示すように、アッパーデッキ22と、ロアデッキ24と、一対の側壁26および一対の側壁28と、から構成されている。一対の側壁26および一対の側壁28は、アッパーデッキ22およびロアデッキ24に接続されると共にシリンダヘッド2の外郭を形成している。
シリンダヘッド2の上部にロッカーカバー4が取り付けられることにより、アッパーデッキ22よりも上方部分には、図示しない吸気および排気カムシャフトや吸気および排気バルブ、バルブリフタなどを収容配置するための動弁機構室VMCが構成される。
アッパーデッキ22とロアデッキ24との間には、図3に示すように、シリンダヘッド2、特に、燃焼室(図示せず)周りの冷却を行うための冷却水が流れるウォータジャケットWJが形成されている。
一対の側壁26は、気筒列方向に沿って延在するように構成されている。一方の側壁26には、インテークマニホールド12を取り付けるための取付フランジ部(図示せず)が形成されており、他方の側壁26には、図示しないエキゾーストマニホールドを取り付けるための取付フランジ部(図示せず)が形成されている。
また、一対の側壁28は、気筒列方向に交差する方向に延在するように構成されており、一対の側壁26の延在方向における両端部において各側壁26,26を接続している。
一方の側壁28には、図2に示すように、フロントカバー14を締結するための一対のフランジ部42,42およびボス部44,46が形成されていると共に、動弁機構室VMCまで貫通する二つの開口28a,28aおよびウォータジャケットWJまで貫通するコアホール28bが形成されている。また、当該側壁28の上端部には、図示しない吸気および排気カムシャフトを回転可能に支持するための軸受け部29,29が形成されている。
フランジ部42,42は、図2に示すように、側壁28の延在方向(図2の左右方向)の両端において上下方向に延在するように構成されている。なお、フランジ部42,42は、側壁28の壁面に対して気筒列方向に沿う方向に向かって突出するように構成されている。
フランジ部42,42の突出端部の端面は、フロントカバー14が当接する当接面42aとして構成されている。また、フランジ部42,42の当接面42aには、フロントカバー14を締結するための図示しないボルトがネジ係合されるネジ孔42b,42cが形成されている。
ボス部44,46は、図2および図4に示すように、側壁28の延在方向(図2の左右方向)のほぼ中央に上下方向に並ぶように配置されている。ボス部44およびボス部46は、本発明における「第1ボス部」および「第2ボス部」に対応する実施構成の一例である。
ボス部44は、図4に示すように、側壁28の壁面に対して気筒列方向に沿う方向に向かって突出するように構成されている。ボス部44の突出端部の端面は、フロントカバー14のうち後述するエンジンマウントブラケット部18が当接する当接面44aとして構成されている。
ボス部44の当接面44aには、フロントカバー14を締結するための図示しないボルトがネジ係合されるネジ孔44bが形成されている。当接面44aは、本発明における「第1当接面」に対応する実施構成の一例である。
また、ボス部44は、図3に示すように、突出端部とは反対側(図3の左側)の端部においてアッパーデッキ22に接続されている。ボス部44には、補強リブ45が一体に設けられている。補強リブ45は、図4に示すように、側壁28の壁面に対して気筒列方向に沿う方向に向かって突出するように構成されている。補強リブ45は、本発明における「補強部」に対応する実施構成の一例である。
また、補強リブ45は、図2ないし図4に示すように、ボス部44の上部(図2ないし図4の上側部分)から上方(図2ないし図4の上側)に向かって直線状に延出している。補強リブ45の上端部は、側壁28の上端部に接続されている。補強リブ45の高さは、ボス部44,46の高さと同じになるように構成されている。
補強リブ45の突出端部の端面は、フロントカバー14のうち後述するエンジンマウントブラケット部18が当接する当接面45aとして構成されている。当接面45aは、本発明における「第4当接面」に対応する実施構成の一例である。
ボス部46は、図4に示すように、ボス部44と同様、側壁28の壁面に対して気筒列方向に沿う方向に向かって突出するように構成されている。ボス部46の突出端部の端面は、フロントカバー14のうち後述するエンジンマウントブラケット部18が当接する当接面46aとして構成されている。
ボス部46の当接面46aには、フロントカバー14を締結するための図示しないボルトがネジ係合されるネジ孔46bが形成されている。当接面46aは、本発明における「第2当接面」に対応する実施構成の一例である。
また、ボス部46は、図3に示すように、突出端部とは反対側(図3の左側)の端部においてロアデッキ24に接続されている。ボス部46は、図2ないし図4に示すように、連結リブ50によってボス部44に連結されている。連結リブ50は、本発明における「連結部」に対応する実施構成の一例である。
連結リブ50は、図4に示すように、側壁28の壁面に対して気筒列方向に沿う方向に向かって突出するように構成されている。連結リブ50は、ボス部44と同じ高さでボス部44の下部(図4の下側部分)からボス部46に向かって直線状に延出しており、ボス部44とボス部46とのほぼ中間位置において高さが減少し、当該高さが減少した状態でボス部46の上部(図4の上側部分)に接続している。
即ち、連結リブ50は、ボス部44とボス部46とのほぼ中間位置からボス部46に亘って切欠き部50bを有している。なお、ボス部44と同じ高さで延出している連結リブ50の突出端部の端面は、フロントカバー14のうち後述するエンジンマウントブラケット部18が当接する当接面50aとして構成されている。切欠き部50bは、本発明における「許容部」および「切欠き」に対応し、当接面50aは、本発明における「第3当接面」に対応する実施構成の一例である。
こうして構成された一対のフランジ部42,42およびボス部44,46にフロントカバー14が締結されることにより、側壁28とフロントカバー14との間にチェーン室が構成される。なお、チェーン室には、図示しないクランクシャフトの回転を図示しない吸気および排気カムシャフトに伝達するためのチェーン(図示せず)が配置される。
なお、ボス部44,46の当接面44a,46aのネジ孔44b,46bには、フロントカバー14のうち後述するエンジンマウントブラケット部18を締結するためのボルト(図示せず)がネジ係合される。
二つの開口28a,28aは、図2に示すように、側壁28の軸受け部29,29の直下に対応する位置に形成されている。開口28a,28aは、動弁機構室VMCにおいてアッパーデッキ22上を流れる潤滑油の一部をチェーン室に排出するように構成されている。
コアホール28bは、ボス部44,46および連結リブ50に隣接し、側壁28の延在方向(図2の左右方向)のほぼ中央よりも若干左側(図2の左側)に寄った位置に配置されている。
コアホール28bは、シリンダヘッド2のアッパーデッキ22とロアデッキ24との間にウォータジャケットWJを成型するためのウォータジャケット成型用中子により成型される開口である。コアホール28bは、本発明における「巾木孔」に対応する実施構成の一例である。
即ち、コアホール28bは、シリンダヘッド2を鋳造するに際し、シリンダヘッド成型用鋳型の所定位置にウォータジャケット成型用中子を設置するために当該ウォータジャケット成型用中子に設けた巾木によって成型される。当該コアホール28bは、図示しない椀型プラグが嵌合されることにより塞がれる。
コアホール28bの周辺には、図2および図4に示すように、機械加工によって平面加工が施された加工平面部28cが設けられている。これにより、加工平面部28cは、側壁28の他の部分に対して高さが一段低く構成されて、当該他の部分との間で段差28dを有している。コアホール28b、加工平面部28cおよび段差28dは、本発明における「機能部」に対応する実施構成の一例である。
フロントカバー14は、図1に示すように、エンジン1の気筒列方向の一端側(図1の左側)において、シリンダヘッド2、シリンダブロック6およびアッパーオイルパン8に亘って図示しないボルトによって締結される。フロントカバー14は、本発明における「第1部材」および「チェーンカバー」に対応する実施構成の一例である。
フロントカバー14は、図5および図6に示すように、シリンダヘッド2、シリンダブロック6およびアッパーオイルパン8にに締結するためのフランジ部15およびボス部16と、エンジンマウント80(図9参照)を取り付けるためのエンジンマウントブラケット部18と、インジケータピン19と、を備えている。フランジ部15は、フロントカバー14の上端(図5および図6の上側端部)を除く外縁部に設けられている。エンジンマウントブラケット部18は、本発明における「エンジンマウント取付部」に対応する実施構成の一例である。
フランジ部15には、図5および図6に示すように、フロントカバー14を締結するための図示しないボルトが挿通される挿通孔15a,15bが複数形成されている。挿通孔15bは、フロントカバー14のうちエンジンマウントブラケット部18自体に形成されている。挿通孔15bは、フロントカバー14をシリンダヘッド2に締結する際に、フランジ部42のネジ孔42bに整合する。
ボス部16は、フロントカバー14上部の幅方向(図5および図6の左右方向)のほぼ中央、即ち、エンジンマウントブラケット部18のほぼ中央部において、上下方向に並んで二つ設けられている。ボス部16には、エンジンマウントブラケット部18をシリンダヘッド2に締結するための図示しないボルトが挿通される挿通孔16aが形成されている。挿通孔16aは、フロントカバー14をシリンダヘッド2に締結する際に、ボス部44,46のネジ孔44b,46bに整合する。また、ボス部16には、図6に示すように、複数のリブ60,62,64が接続されている。
エンジンマウントブラケット部18は、図5、図7および図8に示すように、フロントカバー14上部(図5の上側)においてフロントカバー14に一体に設けられている。エンジンマウントブラケット部18は、フロントカバー14の幅方向(図5の左右方向)のほぼ全域に亘って延在している。
エンジンマウントブラケット部18は、図8に示すように、エンジンマウント80(図9参照)を取り付けるための取付座面18aを有している。取付座面18aは、エンジンマウントブラケット部18の上端面(図7の上側の面)に形成されている。取付座面18aには、エンジンマウント80(図9参照)を締結するための図示しないボルトがネジ係合されるネジ孔18bが形成されている。
こうして構成された本実施の形態に係るエンジン1は、図9に示すように、フロントカバー14のエンジンマウントブラケット部18にボルト締結されたエンジンマウント80を介して図示しない車体に取り付けられることにより車両(図示せず)に搭載される。
次に、このように車両に搭載されたエンジン1の稼働および車両の走行に伴って生じる振動が、エンジンマウントを介してフロントカバー14のエンジンマウントブラケット部18に入力された際のボス部44,46、コアホール28bおよびその周辺の様子について説明する。
エンジン1の稼働および車両の走行に伴って生じる振動によってエンジンマウントブラケット部18が受ける入力は、当該エンジンマウントブラケット部18が締結されたシリンダヘッド2のフランジ部42,42およびボス部44,46によって受け止められる。
即ち、エンジン1の振動、特にエンジンの上下方向の振動(図9の矢印D方向の振動)によって当該上下方向に撓もうとするエンジンマウントブラケット部18の基端部(フランジ部15やボス部16、リブ62)が、シリンダヘッド2のフランジ部42,42、ボス部44,46、補強リブ45および連結リブ50によって支持されている。ここで、本実施の形態では、ボス部44およびボス部46が上下方向に並んで配置されると共に補強リブ45および連結リブ50が上下方向に延在する構成であるため、エンジンマウントブラケット部18の撓み方向であるエンジン1の上下方向に大きな当接部スパンをもって当該エンジンマウントブラケット部18を支持することができる。これにより、当該上下方向(図9の上下方向)に撓もうとするエンジンマウントブラケット部18を安定して支持することができる。
また、本実施の形態では、ボス部44およびボス部46が連結リブ50によって連結されているため、エンジン1の上下方向(図9の矢印D方向)のボス部44,46の剛性が向上されている。これにより、ボス部44,46の倒れを効果的に抑制することができる。この結果、フロントカバー14のエンジンマウントブラケット部18のシリンダヘッド2への取付剛性を向上することができる。
ところで、シリンダヘッド2の側壁28、特にボス部44,46およびコアホール28bが形成された部分には、図10に示すように、ボス部44,46が受ける押圧力に加えて、エンジン1の稼働によって生じる燃焼圧力や、図示しない吸気および排気バルブのバルブシートの嵌合応力が作用する。また、コアホール28b自体には、椀型プラグからの嵌合応力が作用する。このように、ボス部44,46およびコアホール28bの周辺には、上述した押圧力や燃焼圧力、嵌合応力が複合的に作用する。ここで、コアホール28bの周辺には、加工平面部28cの形成によって段差28dが設けられているが、連結リブ50の高い剛性により、段差28dの連結部リブ50に近い部分が変形しにくいため、連結リブ50から離れた部分に応力が集中し易い構造となっている。
しかしながら、本実施の形態では、連結リブ50が段差28dに近い部位に切欠き部50bを有する構成であるため、連結リブ50の上下方向剛性が下がり、上述した押圧力や燃焼圧力、嵌合応力がボス部44,46およびコアホール28bの周辺に複合的に作用した際に、当該段差28dに近い切欠き部50bを起点としてシリンダヘッド2が変形し易くなっている。
即ち、本実施の形態では、上述した押圧力や燃焼圧力、嵌合応力がボス部44,46およびコアホール28bの周辺に複合的に作用した際に、コアホール28bの周辺の段差28dの変形が均一化され、段差28dの一部分への応力集中が効果的に緩和され得る。
本実施形態では、連結リブ50に切欠き部50bを設ける構成としたが、これに限らない。連結リブ50の一部がボス部44,46およびコアホール28bの周辺に複合的に作用する押圧力や燃焼圧力、嵌合応力によって変形し易い構成であれば、例えば、連結リブ50の一部の幅(図2の左右方向寸法)を他の部分よりも小さくする構成や、連結リブ50の一部に幅方向(図2の左右方向)に貫通する孔を設ける構成としても良い。
本実施形態では、シリンダヘッド2のうちエンジンマウントブラケット部18が締結されるボス部44,46を連結する連結リブ50に切欠き部50bを設けて、コアホール28bの周辺の段差28dに生じる応力集中を緩和する構成としたが、これに限らない。例えば、シリンダヘッド2にインテークマニホールド12やエキゾーストマニホールド(図示せず)、あるいは、ウォータポンプやウォータアウトレットなどの補機類(図示せず)を取り付けるためのボス部を連結する連結リブに切欠き部を設けて、当該ボス部近傍に形成される吸気通路や排気通路、冷却水通路を構成する開口部の応力集中を緩和する構成としても良い。なお、この場合、当該ボス部近傍に形成される吸気通路や排気通路、冷却水通路を構成する開口が、本発明における「エンジンを稼働するために設けられる機能部」に対応する。また、シリンダヘッド2に限らず、シリンダブロック6、アッパーオイルパン8、ロアオイルパン1−、フロントカバー14、ロッカーカバー4、インテークマニホールド12およびエキゾーストマニホールド(図示せず)に適用が可能である。
本実施形態では、ボス部44,46を上下方向(図2の上下方向)に並ぶように配置する構成としたが、これに限らない。例えば、ボス部44,46を左右方向(図2の左右方向)に並ぶように配置する構成や、ボス部44,46を上下方向(図2の上下方向)に対して傾斜する方向に並ぶように配置する構成であっても適用できる。この場合、補強リブ45は、ボス部44,46を連結する連結リブ50の延在方向に沿う方向に延出させる構成が望ましい。
本実施形態では、補強リブ45は、ボス部44の上部(図2の上側部分)から上方(図2の上側)に向かって延出する構成としたが、これに限らない。例えば、ボス部44の上部を除く部分からボス部44の径方向外方に向かって延出する構成としても良い。また、ボス部44のみでなく、ボス部46にも補強リブ(例えば、下方に向かって延出する補強リブ)を設ける構成としても良い。
本実施形態では、連結リブ50は、ボス部44とボス部46とのほぼ中間位置からボス部46に亘って切欠き部50bを有する構成としたが、これに限らない。例えば、段差28dとの位置関係によっては、連結リブ50は、ボス部44とボス部46とのほぼ中間位置からボス部44に亘って切欠き部50bを有する構成や、連結リブ50は、ボス部44とボス部46とのほぼ中間位置のみに切欠き部50bを有する構成としても良い。
本実施形態は、本発明を実施するための形態の一例を示すものである。したがって、本発明は、本実施形態の構成に限定されるものではない。
1 エンジン(エンジン)
2 シリンダヘッド(エンジン部材、シリンダヘッド)
4 ロッカーカバー
6 シリンダブロック
8 アッパーオイルパン
10 ロアオイルパン
12 インテークマニホールド
13 クランクプーリ
14 フロントカバー(第1部材、チェーンカバー)
15 フランジ部
15a 挿通孔
15b 挿通孔
16 ボス部
16a 挿通孔
18 エンジンマウントブラケット部(エンジンマウント取付部)
18a 取付座面
18b ネジ孔
19 インジケータピン
22 アッパーデッキ
24 ロアデッキ
26 側壁
28 側壁
28a 開口
28b コアホール(機能部、巾木孔)
28c 加工平面部(機能部)
28d 段差(機能部)
29 軸受け部
42 フランジ部
42a 当接面
42b ネジ孔
42c ネジ孔
44 ボス部(第1ボス部)
44a 当接面(第1当接面)
44b ネジ孔
45 補強リブ(補強部)
45a 当接面(第4当接面)
46 ボス部(第2ボス部)
46a 当接面(第2当接面)
46b ネジ孔
50 連結リブ(連結部)
50a 当接面(第3当接面)
50b 切欠き部(許容部、切欠き)
60 リブ
62 リブ
64 リブ
80 エンジンマウント
WJ ウォータジャケット(ウォータジャケット)
VMC 動弁機構室




























Claims (11)

  1. エンジンを構成する第1部材が取り付けられるエンジン部材であって、
    前記第1部材を取り付けるために設けられた第1ボス部および第2ボス部と、
    該第1ボス部および前記第2ボス部を連結するよう構成された連結部と、
    前記エンジンを稼働するため、または、前記エンジンを製造するために設けられ、 前記第1ボス部、第2ボス部および前記連結部に隣接配置された機能部と、
    を備え、
    前記連結部は、前記エンジンの稼働に伴い前記第1ボス部または前記第2ボス部に 力が作用した際、該力による前記機能部の変形を許容する許容部を有するよう構成さ れている
    エンジン部材。
  2. 前記許容部は、前記連結部のうち該連結部と前記機能部とが最も接近する部分に設 けられている
    請求項1に記載のエンジン部材。
  3. 前記第1および第2ボス部は、前記力の作用方向に並んで配置されており、
    前記連結部は、前記力の作用方向に延在するよう構成されている
    請求項1または2に記載のエンジン部材。
  4. 前記第1および第2ボス部は、前記第1部材に当接する第1および第2当接面を有 するよう構成されており、
    前記連結部は、前記第1部材に当接する第3当接面を有するよう構成されている
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載のエンジン部材。
  5. 前記許容部は、前記第1ボス部から第2ボス部までの間に形成された切欠きとして 構成されている
    請求項1ないし4のいずれか1項に記載のエンジン部材。
  6. 前記第1および第2ボス部の少なくとも一方は、該第1および第2ボス部の外周面 から外方に延出するよう構成された補強部を有するよう構成されている
    請求項1ないし5のいずれか1項に記載のエンジン部材。
  7. 前記補強部は、前記力の作用方向に延在するよう構成されている
    請求項6に記載のエンジン部材。
  8. 前記補強部は、前記第1部材に当接する第4当接面を有するよう構成されている
    請求項6または7に記載のエンジン部材。
  9. 前記エンジン部材は、冷却水が流れるウォータジャケットを有するシリンダヘッド として構成されており、
    前記ウォータジャケットは、中子を用いて成形されるよう構成されており、
    前記第1部材は、前記シリンダヘッドに取り付けられるフロントカバーとして構成 されており、
    該チェーンカバーは、エンジンマウントが取り付けられるエンジンマウント取付部 を有しており、
    前記第1および第2ボス部は、前記エンジンマウント取付部を前記シリンダヘッド に締結するよう構成されており、
    前記機能部は、前記中子に設けられた巾木によって成形された巾木孔を有するよう 構成されている
    請求項1ないし8のいずれか1項に記載のエンジン部材。
  10. 前記シリンダヘッドは、アッパーデッキおよびロアデッキを有しており、
    前記第1ボス部は、前記アッパーデッキに接続されるよう構成されており、
    前記第2ボス部は、前記ロアデッキに接続されるよう構成されている
    請求項9に記載のエンジン部材。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載のエンジン部材を備えるエンジン。



































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