JP2017061024A - 安全装置および帯鋸盤 - Google Patents

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哲夫 大内
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Abstract

【課題】 簡単な構造であるが切断作業時の安全性が高い安全装置および帯鋸盤を提供する。
【解決手段】 安全装置(20)は、鋸台(11)と、この鋸台(11)の上に備えた上台(12)と、前記の鋸台(11)と前記の上台(12)との間を無端状に走行し、かつ被切断物(M)を操作者(D)が移動させて切断するために露出した露出範囲を有する帯鋸(15)とを備えた帯鋸盤(10)に備える装置である。帯鋸(15)における少なくとも操作者(D)側を覆うとともに被切断物(M)の移動方向に沿った円弧状の軌道を描くように回動可能な回動カバー(23)と、回動カバー(23)を前記の軌道方向へ回動可能に支持するアーム(22)と、アーム(22)を保持するために前記の鋸台(11)に立設したアーム保持具(21)とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、肉塊や冷凍魚などを切断するのに用いる帯鋸盤における安全装置および当該安全装置を備えた帯鋸盤に関する。
大型の肉塊や冷凍魚といった食品である被切断物の切断を可能とするためには、帯鋸における露出寸法が大きな帯鋸盤が採用される。
帯鋸盤とは、回転走行する無端状の帯鋸刃を備える無端式帯鋸盤、往復運動する帯鋸刃を備える往復式帯鋸盤がある。食品が被切断物である場合、無端式帯鋸盤が採用されることが多い。
一般の無端式帯鋸盤は、上部に従動鋸車、下部に原動鋸車を軸支したフレームと、前記の従動鋸車および原動鋸車の間に循環可能であるように張り渡した無端状の帯鋸刃と、その帯鋸刃によって切断される被切断物を載せるためのワークテーブルと、を備えて形成される。
さて、被切断物が大型であるということは、鋸部分の露出寸法が大きいということである。それは、操作者に危険が伴うことにつながる。
操作者に対する作業場の危険を回避するため、特許文献1や特許文献2に開示されたような技術がある。
特許文献1に開示された技術は、前記のフレームの外側に敷設したレールと、そのレールを案内として帯鋸刃に向けて往復スライド可能であって前記のワークテーブルとほぼ同一面上に設けた移動テーブルと、を備えた無端式帯鋸盤に係る。
この無端式帯鋸盤において安全性を高めた特長は、前記の移動テーブルを帯鋸刃に向けて移動させて最も奥まで移動させた際に、帯鋸刃を覆うカバーを移動テーブル前端部に設けた点である。
特許文献2に開示された技術は、帯鋸の露出部分の少なくとも歯面側を覆うとともにその露出部分の長手方向に移動可能なカバーと、上記露出部分に対する上記被切断物の押し当て部位に設けられるとともに前記の露出部分に先立って被切断物に当接することによって被切断物の押し当て動作に伴って変位するガイド部材と、そのガイド部材の変位に連動して前記のカバーを進退動させるカバー駆動機構とを備える。そして、当該技術は、前記の被切断物の切断に略必要な領域だけ上記露出部分を逐次開放するようにしている。
実開平5−394号公報 特開2007−160433号公報
しかし、上記のような帯鋸盤においては、例えば特許文献1では、被切断物を切断する間は通常の帯鋸盤のように帯鋸の露出部分(露出範囲)をカバーしていないので、操作者に対する危険性が残っている。このため、切断作業時の安全性を万全にしたとは言えない。また、移動テーブルを移動させるとはいえ、被切断物を操作者の手で押さえる必要があるので、切断作業時の危険性が残っている。
特許文献2では、帯鋸の露出部分(露出範囲)の周囲を覆うカバーは、帯鋸の長手方向に移動可能とするので複雑な機構となる。しかも、前記のカバーは、カバー駆動機構によって被切断物の押し当て動作に伴って変位するガイド部材に連動して進退させるので、構造が複雑である。
例えば、カバー駆動機構としては、ガイド部材が上方へ変位すると、可動シャフトが上昇スイッチをONし、エアシリンダによってスライダが上昇する。スライダに固定されたカバーも同期して上昇する。カバーが上昇すると、ガイド部材が水平になって前記の上昇スイッチがOFFとなり、カバーの上昇を停止する。この動作が被切断物の切断に必要な領域だけ上記の露出部分(露出範囲)を逐次開放するものである。したがって、可動シャフト、上昇スイッチ、エアシリンダ、ガイド部材が水平動作する機構などを使用した構造であるので複雑であり、それに伴って高価ともなる。
本発明は、簡単な構造であるものの切断作業時の安全性が高い安全装置およびその安全装置を備えた帯鋸盤を提供することを目的とする。
前記した課題を解決する手段として、本願では、安全装置(20)に係る第一の発明、およびその安全装置(20)を備えた帯鋸盤(10)に係る第二の発明を提供する。
以下、図面に現れる符号が存在する場合にはその符号を括弧書きで加えつつ、第一および第二の発明の構成を説明する。
(第一の発明)
第一の発明は、鋸台(11)と、この鋸台(11)の上に備えた上台(12)と、前記の鋸台(11)と前記の上台(12)との間を無端状に走行し、かつ被切断物(M)を操作者(D)が移動させて切断するために露出させた露出範囲を有する帯鋸(15)とを備えた帯鋸盤(10)における安全装置(20)に係る。
安全装置(20)は、前記の露出範囲における少なくとも操作者(D)側を覆うとともに被切断物(M)の移動方向に沿った円弧状の軌道を描くように回動可能な回動カバー(23)と、その回動カバー(23)を前記の軌道方向へ回動可能に支持するアーム(22)と、前記のアーム(22)を保持するために前記の鋸台(11)に立設したアーム保持具(21)とを備える。
前記のアーム(22)に支持された前記の回動カバー(23)は、前記の帯鋸(15)における少なくとも操作者(D)側を覆う位置へ自重にて位置するとともに、操作者(D)が移動させる被切断物(M)によって回動するように形成する。
る。
(作用)
安全装置(20)の回動カバー(23)は、回転走行する帯鋸(15)の露出範囲に対して、前記の帯鋸(15)における少なくとも操作者(D)側を覆う位置をカバーする。
操作者(D)が被切断物(M)を帯鋸(15)で切断するために移動させると、被切断物(M)の先端が回動カバー(23)の下辺に当たる。さらに切断方向へ移動すると、被切断物(M)は回動カバー(23)を押し上げながら移動し、帯鋸(15)で切断される。回動カバー(23)は、被切断物(M)の移動方向に沿った円弧状の軌道を描くように回動する。この間、被切断物(M)の高さまでの範囲を除く帯鋸(15)の露出範囲は、回動カバー(23)でカバーされているので安全である。
安全装置(20)は、回動カバー(23)をアーム(22)とアーム保持具(21)とで設置しており、帯鋸(15)から離れた箇所から設置できる簡単な機構である。しかも、被切断物(M)を切断時の帯鋸(15)の露出範囲を最小限に抑えるので、操作時の安全性を高めることに寄与する。
(第一の発明のバリエーション)
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、前記の回動カバー(23)は、下方へ回動自在とするとともに、下辺部の先端側が鋸台(11)の上面へ当接した際に下辺部の後端側を前記のアーム(22)の位置から下方に向けて傾斜するように形状をなすように形成することができる。
(作用)
回動カバー(23)が下方へ回動自在であるので、被切断物(M)を切断しない時は、帯鋸(15)の露出範囲が操作者(D)から視て回動カバー(23)によって常時カバーされる。また、被切断物(M)を切断する時は、回動カバー(23)の下辺部の後端側がアーム(22)の位置から下方に向けて傾斜しているので、切断方向へ移動する被切断物(M)の先端部分が回動カバー(23)の下辺部を押し上げながら移動し易くなる。
なお、コイルバネなどの回動機構を備えることで下方へ回動させることも可能であるが、回転カバー(23)の自重で回動する構造を採用すれば、構造がシンプルなので壊れにくい。
(第二の発明)
第二の発明は、鋸台(11)と、この鋸台(11)の上部に備えた上台(12)と、前記の鋸台(11)と前記の上台(12)との間を無端状に走行し、かつ、被切断物(M)を操作者(D)が移動させて切断するために露出させた露出範囲を有する帯鋸(15)と、前記の露出範囲をカバーする安全装置(20)とを備えた帯鋸盤(10)に係る。
前記の安全装置(20)は、前記の露出範囲における少なくとも操作者(D)側を覆うとともに被切断物(M)の移動方向に沿った円弧状の軌道を描くように回動可能な回動カバー(23)と、その回動カバー(23)を前記の軌道方向へ回動可能に支持するアーム(22)と、前記のアーム(22)を保持するために前記の鋸台(11)に立設したアーム保持具(21)とを備える。
前記のアーム(22)に支持された前記の回動カバー(23)は、前記の露出範囲における少なくとも操作者(D)側を覆う位置へ自重にて位置するとともに、操作者(D)が移動させる被切断物(M)によって回動するように形成する。
(作用)
帯鋸盤(10)は、安全装置(20)によって、回転走行する帯鋸(15)の露出範囲が、回動する回動カバー(23)で常時カバーされる。被切断物(M)を帯鋸(15)で切断するために鋸台(11)の上で切断方向へ移動すると、被切断物(M)の先端が回動カバー(23)の下辺に当たる。さらに切断方向へ移動すると、被切断物(M)の移動方向に沿った円弧状の軌道を描くように回動し、被切断物(M)の先端が回動カバー(23)を押し上げながら移動し、帯鋸(15)で切断される。この間、被切断物(M)の高さまでの範囲を除く帯鋸(15)の露出範囲は、回動カバー(23)でカバーされているので安全である。
安全装置(20)は、回動カバー(23)をアーム(22)とアーム保持具(21)とで設置しており、帯鋸(15)から離れた箇所から設置できる簡単な機構である。しかも、被切断物(M)を切断する際に帯鋸(15)が露出する範囲を最小限に抑えるので、操作時の安全性を高めることに寄与する。
(第二の発明のバリエーション1)
第二の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、前記の回動カバー(23)は、下方へ回動自在とするとともに、下辺部の先端側が鋸台(11)の上面へ当接した際に下辺部の後端側を前記のアーム(22)の位置から下方に向けて傾斜する形状をなすように形成することができる。
(作用)
回動カバー(23)が下方へ回動自在であるので、被切断物(M)を切断しない時は、帯鋸(15)の露出範囲が操作者(D)からみて回動カバー(23)によって常時カバーされる。また、被切断物(M)を切断する時は、回動カバー(23)の下辺部の後端側がアーム(22)の位置から下方に向けて傾斜しているので、切断方向へ移動する被切断物(M)の先端部分が回動カバー(23)の下辺部を押し上げながら移動し易くなる。
(第二の発明のバリエーション2)
第二の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、前記の鋸台(11)は、操作者(D)の側の位置で被切断物(M)を載置して被切断物(M)の切断方向へ移動可能なスライド天板(31)を備え、このスライド天板(31)には被切断物(M)を操作者が直接触れないように規制する規制装置(32)を備える。
(作用)
スライド天板(31)に載せた被切断物(M)を規制装置(32)で規制するので、操作者(D)が帯鋸(15)に直接触れる事態を避けることに寄与する。
(第二の発明のバリエーション3)
第二の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、前記の規制装置(32)は、被切断物(M)を側面から規制する規制立設板(37)と、この規制立設板(37)を前記の切断方向に直行する方向にスライド可能に保持するスライド用支軸(33)と、を備える。前記の規制立設板(37)は、前記のスライド用支軸(33)を中心として、スライド天板(31)に対してほぼ垂直な方向に当接および離反する方向に回動可能に設けられている。
(作用)
規制立設板(37)はスライド用支軸(33)を中心に回動するので、被切断物(M)をスライド天板(31)に載せる時は、規制立設板(37)をスライド天板(31)から邪魔にならない位置へ回動しておく。被切断物(M)をスライド天板(31)に載せた後に、規制立設板(37)を回動してスライド天板(31)に対してほぼ垂直な方向に当接させる。次いで、規制立設板(37)をスライド用支軸(33)に沿ってスライドして被切断物(M)を切断位置へ移動する。次に、スライド天板(31)を切断方向へ移動して被切断物(M)を帯鋸(15)で切断する。
したがって、第二の発明のバリエーション3に係る帯鋸盤は、操作者(D)が帯鋸(15)に直接触れる事態を避けることに寄与する。
第一の発明によれば、簡単な構造であるが切断作業時の安全性が高い安全装置を提供することができた。
第二の発明によれば、簡単な構造であるが切断作業時の安全性が高い安全装置を備えた帯鋸盤を提供することができた。
本発明の実施形態の安全装置を備えた帯鋸盤の斜視図である。 安全装置の一部を示す斜視図である。 (a)は、スライド天板の規制装置で被切断物を規制する状態を示す斜視図である。(b)は、スライド天板をスライドして被切断物を切断する状態を示す斜視図である。 (a)〜(c)は、被切断物を切断する際の安全装置の動作を示す側面図である。 (a)〜(c)は、図4(a)〜(c)に対応する平面図である。 (a)〜(c)は、操作者が手で被切断物を移動して切断する際の図4(a)〜(c)に対応する平面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る帯鋸盤10は、図1に示すように、作業場の床上に直方体をなす箱状の鋸台11を土台としている。その鋸台11の上には、鋸刃ハウジングとしての上台12を備える。その上台12および鋸台11には、無端状の帯鋸15と、この帯鋸15を掛け回して支持されることによって帯鋸15を回転させるための動力ホイール14と、動力を持たないフリーホイール13を備えている。駆動モータ(図示を省略)は、前記の動力ホイール14を回転駆動させる。
前記の上台12は、鋸台11の上面における片側(操作者Dから最も遠い側)に立設する支柱部17の上部へ一体的に固定している。
また、帯鋸盤10は、鋸台11、支柱部17、上台12によって図1の紙面上で左斜め下側を開口するように形成される断面C字状のふところ部18を備える。
動力ホイール14および駆動モータは鋸台11へ収納され、フリーホイール13は上台12へ収納される。動力ホイール14およびフリーホイール13の回転軸の軸方向は、操作者Dから見て左右方向を横切る水平方向となっている。
帯鋸15が動力ホイール14およびフリーホイール13へ回転可能に掛け回されることによって、ふところ部18は、帯鋸15の一部を露出させ、被切断物Mを切断するための「露出範囲」となる。
支柱部17における付け根の鋸台11の上面には、操作者Dの側に位置して奥側立設板16が配置されている。奥側立設板16は、被切断物Mが支柱部17に達しないように規制するとともに、形状や大きさにバラツキのある被切断物Mを切断する際に、切断された後の被切断物Mがほぼ同一の厚みとなるようにするための切断厚み寸法を設定するための部材である。この奥側立設板16と帯鋸15との間隔が、被切断物Mの切断厚み寸法となる。被切断物Mは形状や大きさに元来バラツキが存在するので、操作者Dは、被切断物Mを奥側立設板16に向かって押し付ける力を常に加えながら切断作業を実行することとなる。
鋸台11における操作者Dの側の位置には、被切断物Mを載置して被切断物Mの切断方向に並行して移動可能であるように形成したスライド天板31が備えられている。
鋸台11は、その上部に、帯鋸15をガイドする下部ガイド部(図示を省略)を、鋸台11およびスライド天板31の上面より下方位置に備える。一方、上台12は、その下部に、帯鋸15をガイドする上部ガイド部19を備える。
無端状の帯鋸15は、その一部がふところ部18から露出し、その露出範囲において上台12から鋸台11へ(図1において上から下へ)走行する。逆に、帯鋸15における操作者Dから遠い側は、支柱部17の内部を下から上へ走行する。
また、被切断物Mを帯鋸15によって切断する際に移動させる方向は、図1の矢印で示すように操作者Dの右手から左手への方向である。この方向は、すなわち、スライド天板31を操作者Dがスライドさせる方向である。
上述してきた帯鋸盤10には、図1に示すように、操作者Dが帯鋸盤10を操作する際の安全を確保するため、前述した「露出範囲」をカバーする安全装置20を備えている。この安全装置20は、帯鋸15における「露出範囲」の側方に沿って上下動可能に回動する回動カバー23と、この回動カバー23を上下方向に回動可能に支持するアーム22と、このアーム22を保持するために鋸台11に設けたアーム保持具21と、を備える。
アーム保持具21は、被切断物Mが切断される前に位置する場所から奥側の空間(操作者Dからもっとも遠い付近)において、垂直方向に立設させたものである。本実施形態では、アーム保持具21は、断面が円形をなしたパイプ部材にて形成したシャフトスタンドである。
そのアーム保持具21から操作者D側に向かってほぼ水平方向に延伸するように位置させたのがアーム22である。このアーム22は、アーム保持具21に対して上下方向に調整して固定することが可能であるクランプ装置21aを介することで、アーム保持具21へ固定されている。
図1および図2に示すように、本実施形態の回動カバー23は、平面部分の面方向が垂直となるように前記のアーム22に軸支持された平板状の手前カバー部24および奥カバー部25を備えている。
手前カバー部24は、図1において帯鋸15の露出範囲の操作者D側に位置し、奥カバー部25は、図1において帯鋸15の露出範囲の操作者Dから奥側に位置している。手前カバー部24および奥カバー部25は、帯鋸15を挟んで位置し、リング状の軸スペーサ28を介することでアーム22に対する位置決めがなされている。
本実施形態では、手前カバー部24の下辺部は、図2に示すように先端側に向けてほぼL字形状に屈曲形成されている。そして、帯鋸15の露出範囲に対して操作者Dの側からみて手前側をカバーする位置に配置されている。
奥カバー部25もまた、手前カバー部24の下辺部とほぼ同様に、図2に示すように先端側に向けてほぼL字形状に屈曲形成されている。そして、奥カバー部25は、帯鋸15の露出範囲に対して操作者Dの奥側をカバーする。奥カバー部25は、手前カバー部24の下辺部とほぼ平行に位置し、後端側を手前カバー部24と連結部材26にて一体的に連結されている。手前カバー部24および奥カバー部25の先端側は、帯鋸15を通過可能な帯鋸用切欠き27を形成している。
本実施形態では、手前カバー部24の下辺部および奥カバー部25の下辺部を、先端側に向けてほぼL字形状に屈曲した角部が鋸台11の上面へ接地する。下辺部のL字形状の後端側は、アーム22の位置から下方に向けて傾斜する。
本実施形態では、手前カバー部24および奥カバー部25を備えた回動カバー23は、アーム22の軸方向を回転中心として、被切断物Mの移動方向に沿った円弧状の軌道を描くように回動する。
また、回動カバー23は、自重で下方の鋸台11の上面側へ回動するように、アーム22により軸支持されている。したがって、被切断物Mを切断しない時には、帯鋸15の露出範囲は、操作者Dからみて回動カバー23によって常時カバーされることになる。
被切断物Mを切断する時は、回動カバー23の下辺部の後端側が下方に向けて傾斜しているので、切断方向へ移動する被切断物Mの先端部分が回動カバー23の下辺部を押し上げながら移動し易くなる(図4(a)、(b)、(c)参照)。しかも、被切断物Mの高さまでの範囲を除く帯鋸15の露出範囲は回動カバー23によって常時カバーされる。
なお、アーム22は、アーム保持具21に上下動調整可能であるので、回動カバー23の回動軸の高さを簡単に変更可能である。すなわち、回動カバー23の回動軸の高さは、被切断物Mの高さ方向寸法、切断作業のスピード、操作者Dの好みなどに応じて簡単に調整することができる。
軸スペーサ28は、回動カバー23の回動を停止するためのロック機構29を備える。被切断物Mを切断する時は、ロック機構29のロックが解除されるが、帯鋸盤10の運転を停止して、例えば帯鋸15の鋸刃を掃除する時は、ロック機構29によって回動カバー23の回動を停止することができる。
図1に示すように、スライド天板31はその上面に、被切断物Mをスライド天板31に規制するための規制装置32を備えている。この規制装置32は、被切断物Mを切断方向に並行する側面から規制する規制立設板37を備える。
この規制立設板37は、本実施形態ではスライド天板31の上面に対して垂直に当接するように備えられている。規制立設板37の当て面37aには、図3(a)に示すように、肉類などの被切断物Mを突き刺して安定させるための多数の針状突起37bが形成されている。
規制立設板37は、操作者Dが被切断物Mを奥側立設板16に向かって押し付ける場合に、操作者Dが被切断物Mに直接触れないようにしている部材である。また、規制立設板37は、操作者Dが被切断物Mの切断位置を決めるために切断方向(スライド天板31がスライドする方向)に直行する方向へ移動可能である。規制立設板37は、具体的には、スライド天板31における操作者Dの右手奥側に備えた支持ブラケット39と、その支持ブラケット39から前記の切断方向と直行する方向(操作者D側へ向かってくる方向)に延伸するスライド用支軸33と、を備えている。
スライド用支軸33は、その規制立設板37側(操作者D側)に回動支持板34を軸支持している。規制立設板37は、その回動支持板34に備えた規制板用操作ハンドル36へ連結されている。
規制板用操作ハンドル36は、規制板用軸受部(図示を省略)を介してスライド用支軸33に沿ってスライド可能で、しかもスライド用支軸33に回転可能であるように形成されている。前記の規制板用操作ハンドル36の外側(操作者Dの手前側)は、前記の支持ブラケット39へ固定された回動保護板35によってカバーされている。
規制立設板37は、スライド用支軸33の軸方向へスライドさせることができる(図3参照)とともに、スライド用支軸33を回転軸として回動させることもできる。
規制立設板37は、操作者Dが被切断物Mに直接触れないようにする役割を担うが、被切断物Mの種類や大きさなどによっては、操作者Dが被切断物Mに直接触れたほうが作業効率を向上させられる場合(図6参照)もある。そのような場合には、規制板用操作ハンドル36を回すことで、スライド天板31の上面から規制立設板37およびその付帯部材を作業台30の右側下方へ移動させておくことができるようにしている。
また、規制立設板37には、規制板用操作ハンドル36とは反対端にローラ用支持板37cを備え、そのローラ用支持板37cに軸支持されるローラ37dを備える。このローラ37dの回転軸方向は、規制立設板37の長手方向と一致しており、ローラ37dの曲面はスライド天板31の上面に当接する。このローラ37dは、前記の切断方向に直行する方向へ規制立設板37を移動させやすくする役割を担う。すなわち、操作者Dは、スライド天板31の上面へ置いた被切断物Mを、操作者Dが帯鋸15へ近づける方向へ移動させようとした際に、被切断物Mに接する規制立設板37を押す動作をすることとなるが、ローラ37dの曲面がスライド天板31の上面に当接しているので、抵抗が小さくなる。
次に、本実施形態に係る安全装置20および帯鋸盤10の作用について説明する。
なお、被切断物Mは、大型の肉塊とする。まず、被切断物Mはスライド天板31の上に、しかもスライド天板31のスライド方向において帯鋸15の位置より後方側の空間に載せる。この時、規制立設板37は、スライド天板31から邪魔にならないように、図1において二点鎖線に示す位置へ回動させておく。
次いで操作者Dは、規制板用操作ハンドル36および回動用ハンドル38を掴んで回すことで、規制立設板37を図1において二点鎖線から実線へスライド用支軸33の中心にして回動する。規制立設板37におけるローラ37dがスライド天板31に当接し、規制立設板37とスライド天板31との間に隙間が生じる。
操作者Dは、規制板用操作ハンドル36および回動用ハンドル38を掴み、規制立設板37を切断方向に直行する方向へスライドさせる。規制立設板37の多数の針状突起37bが被切断物Mにおける手前側の側面に突き刺さることで、被切断物Mは安定している。そして、図3(a)から図3(b)へ被切断物Mを切断位置まで前進させる。操作者Dの手と帯鋸15との間には、回転カバー23(手前カバー24)、被切断物M、および規制立設板37が存在するので、操作時の安全性を高められる。
操作者Dは、規制板用操作ハンドル36および回動用ハンドル38を掴んだまま、図3(b)に示すように、スライド天板31を切断方向の矢印方向へスライドさせる。この時、規制板用操作ハンドル36は、スライド天板31を切断方向へスライドさせるためのスライド用ハンドルも兼用することになる。
被切断物Mは、図4(a)および図5(a)で示すように矢印方向(図の右方向)に移動して回動カバー23の下辺部に当接する。
さらに被切断物Mを矢印方向(図の右方向)の切断方向へスライドさせると、図4(b)および図5(b)に示すように被切断物Mの先端部分が回動カバー23の下辺部を押し上げながら移動する。図4(c)および図5(c)に示すように、さらに移動して被切断物Mの肉塊が切断される。
この間、被切断物Mの高さまでの範囲を除く帯鋸15の露出範囲は、操作者Dに対して回動カバー23によってカバーされている。安全装置20は特許文献2に開示された技術よりもはるかに簡単な機構であるが、被切断物Mを切断時の帯鋸15の露出範囲が最小限に抑えられるので、操作時の安全性が非常に高い。
前述の規制装置32を使用せずに、操作者Dが被切断物Mを手で押さえながらスライド天板31をスライドさせる場合、図6(a)〜図6(c)に示すように、帯鋸15の露出範囲が回動カバー23によってカバーされているので、操作者Dの手が間違って帯鋸15にぶつかる事態は避けられる。操作時の安全性が非常に高いものである。
また、安全装置20は、回動カバー23をアーム22とアーム保持具21で、帯鋸15から離れた箇所から設置できる簡単な機構であるが、被切断物Mを切断時の帯鋸15の露出範囲を最小限に抑えるので、操作時の安全性が非常に高い。
前述してきた実施形態は、操作者Dが右利きである場合のほうが使いやすい。被切断物Mを移動させる作業は、操作者Dから見て右から左への移動であり、利き腕が使いやすいからである。
換言すれば、操作者Dが左利きである場合に使いやすいように、部材構成や配置を変更した実施形態を提供することもできる。
本発明は、帯鋸盤などの工作機械を製造する製造業、帯鋸盤などの工作機械を販売し、工作機械をメンテナンスする工作機械の販売業並びに整備業、などにおいて、利用可能性を有する。
10; 帯鋸盤
11; 鋸台 12; 上台
13; フリーホイール 14; 動力ホイール
15; 帯鋸 16; 奥側立設板
17; 支柱部 18; ふところ部
19; 上部ガイド部
20; 安全装置
21; アーム保持具 21a; クランプ装置
22; アーム 23; 回動カバー
24; 手前カバー部 25; 奥カバー部
26; 連結部材 27; 帯鋸用切欠き
28; 軸スペーサ 29; ロック機構
30; 作業台
31; スライド天板 32; 規制装置
33; スライド用支軸 34; 回動支持板
35; 回動保護板 36; 規制板用操作ハンドル
37; 規制立設板 37a; 当て面
37b; 針状突起 37c; ローラ用支持板
37d; ローラ 38; 回動用ハンドル
39; 支持ブラケット
D; 操作者
M; 被切断物
(第一の発明)
第一の発明は、鋸台(11)と、この鋸台(11)の上に備えた上台(12)と、前記の鋸台(11)と前記の上台(12)との間を無端状に走行し、かつ被切断物(M)を操作者(D)が移動させて切断するために露出させた露出範囲を有する帯鋸(15)とを備えた帯鋸盤(10)における安全装置(20)に係る。
安全装置(20)は、前記の露出範囲における少なくとも操作者(D)側を覆うとともに被切断物(M)の移動方向に沿った円弧状の軌道を描くように回動可能な回動カバー(23)と、その回動カバー(23)を前記の軌道方向へ回動可能に支持するアーム(22)と、前記のアーム(22)を保持するために前記の鋸台(11)に立設したアーム保持具(21)とを備える。
前記のアーム(22)に支持された前記の回動カバー(23)は、前記の帯鋸(15)における少なくとも操作者(D)側を覆う位置へ自重にて位置するとともに、操作者(D)が移動させる被切断物(M)によって回動するように形成する

Claims (6)

  1. 鋸台と、この鋸台の上に備えた上台と、前記の鋸台と前記の上台との間を無端状に走行し、かつ、被切断物を操作者が移動させて切断するために露出した露出範囲を有する帯鋸とを備えた帯鋸盤における安全装置であって、
    前記の露出範囲における少なくとも操作者側を覆うとともに被切断物の移動方向に沿った円弧状の軌道を描くように回動可能な回動カバーと、
    その回動カバーを前記の軌道方向へ回動可能に支持するアームと、
    前記のアームを保持するために前記の鋸台に立設したアーム保持具と、を備え、
    前記のアームに支持された前記の回動カバーは、前記の帯鋸における少なくとも操作者側を覆う位置へ自重にて位置するとともに、操作者が移動させる被切断物によって回動するように形成した安全装置。
  2. 前記の回動カバーは、下方へ回動自在とするとともに、下辺部の先端側が鋸台の上面へ当接した際に下辺部の後端側を前記のアームの位置から下方に向けて傾斜する形状をなすように形成した請求項1に記載の安全装置。
  3. 鋸台と、この鋸台の上に備えた上台と、前記の鋸台と前記の上台との間を無端状に走行し、かつ被切断物を操作者が移動させて切断するために露出した露出範囲を有する帯鋸と、その帯鋸の露出範囲をカバーする安全装置と、を備えた帯鋸盤であって、
    前記の安全装置は、前記の帯鋸における少なくとも操作者側を覆うとともに被切断物の移動方向に沿った円弧状の軌道を描くように回動可能な回動カバーと、
    その回動カバーを前記の軌道方向へ回動可能に支持するアームと、
    前記のアームを保持するために前記の鋸台に立設したアーム保持具と、を備え、
    前記のアームに支持された前記の回動カバーは、前記の帯鋸における少なくとも操作者側を覆う位置へ自重にて位置するとともに、操作者が移動させる被切断物によって回動するように形成した帯鋸盤。
  4. 前記の回動カバーは、下方へ回動自在とするとともに、下辺部の先端側が鋸台の上面へ当接した際に下辺部の後端側を前記のアームの位置から下方に向けて傾斜する形状をなすように形成した請求項3に記載の帯鋸盤。
  5. 前記の鋸台は、操作者側の位置で被切断物を載置して被切断物の切断方向へ移動可能なスライド天板を備え、このスライド天板には被切断物を操作者が直接触れないように規制する規制装置を備えた請求項3または請求項4に記載の帯鋸盤。
  6. 前記の規制装置は、被切断物を側面から規制する規制立設板と、この規制立設板を前記の切断方向に直行する方向にスライド可能に保持するスライド用支軸と、を備え、
    前記の規制立設板は、前記のスライド用支軸を中心として、スライド天板に対してほぼ垂直な方向に当接および離反する方向に回動可能に設けられている請求項3,請求項4または請求項5に記載の帯鋸盤。
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