JP2017055916A - 画像生成装置、画像生成方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の眼底画像を貼り合わせてパノラマ画像を生成する画像生成装置100において、パノラマ画像を構成している眼底画像または構成しうる眼底画像の少なくとも1つの変更対象の眼底画像を選択するユーザインターフェイス部160と、当該選択された眼底画像に対してユーザにより指定された第1の変更内容に応じて、当該選択された眼底画像とパノラマ画像とのうちの少なくとも一方に対して行う第2の変更内容を演算により求めるパノラマ情報修正部170と、第2の変更内容に基づいて新たなパノラマ画像を生成するパノラマ化処理部120を備える。
【選択図】図1
Description
また、本発明は、上述した画像生成装置による画像生成方法、及び、上述した画像生成装置における各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを含む。
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像生成装置100の機能構成の一例を示す図である。画像生成装置100は、複数のシングル画像を貼り合わせてパノラマ画像を生成する装置である。この画像生成装置100は、シングル画像記憶部110、パノラマ化処理部120、パノラマ情報保存部130、パノラマ画像出力部140、表示部150、ユーザインターフェイス部160、及び、パノラマ情報修正部170の各機能構成を有して構成されている。
そして、パノラマ情報修正部170によってパノラマ情報が修正されると、パノラマ化処理部120は、当該修正されたパノラマ情報に基づいて新たなパノラマ画像を生成する。
図3は、図1及び図2のパノラマ化処理部120において行われるパノラマ化処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
ステップS310は、パノラマ化処理に用いる画像の選択工程である。
具体的に、ステップS310において、パノラマ化処理部120は、シングル画像記憶部110に保存されている眼底画像であるシングル画像の付帯情報を参照して、撮影条件(被検眼と画角と固視標提示位置)が等しいシングル画像があるかを探索する。そして、パノラマ化処理部120は、被検眼の1つの位置においてそのような画像群が見つかった場合には、任意の公知の画質評価指標を用いて最も画質が高い画像またはフレームを1つ選択する。なお、パノラマ化処理部120は、撮影条件が等しい画像が無く1枚だけのシングル画像の場合には、そのシングル画像を選択する。つまり、本ステップにおいて、パノラマ化処理部120は、撮影条件が等しい複数のシングル画像からは代表する1つのシングル画像だけを選択し、撮影条件各々に対し、対応するシングル画像を1つずつにする。そして、パノラマ化処理部120は、撮影条件毎に選択されたシングル画像の情報として画像IDやフレームナンバー等の情報をパノラマ情報保存部130に保存する。
ステップS320は、パノラマ化処理に用いられる画像のコントラスト調整の工程である。
具体的に、ステップS320において、パノラマ化処理部120は、パノラマ化処理用に選択した画像の中で最も画質の良い画像を選出する。この選出のための画質評価は、単純なコントラスト比較でもよいし、任意の公知の画質評価指標を適用してもよい。選出した画像は、ヒストグラム上の階調分布の偏りを線形の階調変換を適用して解消し、これをリファレンス画像とする。そして、パノラマ化処理部120は、リファレンス画像の全ピクセルの階調値の平均を算出し、ステップS310で選択した他の各々の画像に対し、画像の階調値の平均がリファレンス画像のそれと等しくなるように階調値に一律のオフセットを加算または減算する。その後、パノラマ化処理部120は、平均階調値を保ちながら、白飛び・黒潰れが無い範囲で線形階調補正を各々の画像に加える。ここでは、線形の階調補正を基本としているが、トーンカーブを用いた非線形の階調変換を交えてもよいし、それ以外の任意のコントラスト調整を適用することができる。ここで処理される画像は、パノラマ情報保存部130に保存された画像選択情報に従って、シングル画像についてはシングル画像記憶部110から読み出され、平均化画像についてはパノラマ情報保存部130から読み出される。そして、階調補正された画像は、全てパノラマ情報保存部130に保存される。
ステップS330は、パノラマ化のための背景画像を選択する工程である。ここで、背景画像とは、パノラマ化処理で最初に選択されるシングル画像または複数フレームの平均化画像であり、パノラマ化は、この背景画像に対して他のシングル画像ないし平均化画像を位置合わせし、貼り合わせるところから始められる。
背景画像は、広い画角の画像が好適なため、ステップS330において、パノラマ化処理部120は、ステップS310で選択した画像のうち、最も画角の広い画像を背景画像として選択する。ここで、候補の画像が複数あった場合には、各々の画像の参考位置情報の平均値に最も近い画像を選択してもよいし、任意の公知の画質評価指標を用いて最も画質が高い画像を選択してもよい。
ステップS340は、パノラマ化処理における粗い位置合わせの工程である。
具体的に、ステップS340において、パノラマ化処理部120は、位置合わせの元画像であるステップS330で選択した背景画像、もしくはこれまで位置合わせを行ったパノラマ画像に対して、次に選ばれた位置合わせの相手画像を粗く位置合わせする。位置合わせを行う画像の選定順序は、広い画角の画像を優先し、且つ参考位置情報を基にして、背景画像やこれまで位置合わせを行ったパノラマ画像と重なる領域が多いものから順番とする。この順番は、パノラマ画像上での各シングル画像の前面/背面を決定する情報となり、パノラマ情報保存部130に保存される。
ステップS350は、画像を小領域に分割して行われる高精度の位置合わせ工程である。具体的に、ステップS350において、パノラマ化処理部120は、ステップS330で選択した背景画像、もしくはこれまで位置合わせを行ったパノラマ画像に対して、位置合わせ相手画像を小画像に分割した個々を位置合わせする。ここで、画像の分割は、画像の特徴によって決めることができ、本実施形態では、12×12分割を行うことを想定したものとするが、この数に限定されるものではない。背景画像、もしくはこれまで位置合わせを行ったパノラマ画像に対して、各小画像の位置合わせを行う方法は、ステップS340で設定された粗い位置合わせの位置を初期位置として、それぞれ任意の公知の方法で位置合わせを行う。本実施形態では、ステップS340と同様に、平行移動によるシフトと正規化相互相関を計算して、それぞれの小画像の最も相関の高い位置を取得する。
ステップS360は、画像のアフィン変形と実際の貼り合わせを行う工程である。
具体的に、パノラマ化処理部120は、ステップS330で選択した背景画像、もしくはこれまで位置合わせを行ったパノラマ画像に対して、ステップS350で設定したそれぞれの小画像の位置に基づいて、任意の公知の方法で組み合わせ画像のアフィン係数を決定する。本実施形態では、パノラマ化処理部120は、まず、ステップS350で取得した位置に基づいて、全ての小画像を平面上に並べた画像Siを作成する。そして、パノラマ化処理部120は、それらの小画像を囲む四角形の枠線を引いて、この枠線と同じ形状になるように、組み合わせ画像をアフィン変換によって変形し、この画像をAiとする。最初の変形では、全ての小画像は変形されておらず分割されたままの状態なので、四隅の画像を用いて枠線を引くだけでもよい。次いで、パノラマ化処理部120は、画像Siの各小画像と同じ位置に相当する画像Aiの各小画像同士のシフト量を、相関係数によって算出する。そして、パノラマ化処理部120は、このシフト量の総和が最も小さくなるように、アフィン係数を変化させて、同様のシフト量の総和を算出する工程を繰り返す。そうして、パノラマ化処理部120は、シフト量の総和が最も小さくなるアフィン係数を取得してこれを位置情報とする。また、パノラマ化処理部120は、このアフィン変形により、変化させた画像をリファレンスフレーム、もしくはこれまで位置合わせを行ったパノラマ画像に貼り合わせを行い、貼り合わせ画像と最終的に決定した位置合わせ相手画像のアフィン係数をパノラマ情報保存部130に保存する。
ステップS370において、パノラマ化処理部120は、ステップS310で選択された全ての画像に対して位置合わせ(貼り合わせ)を行ったか否かを判断する。この判断の結果、ステップS310で選択された全ての画像に対しては未だ位置合わせ(貼り合わせ)を行っていない場合には(S370/No)、ステップS340に戻り、次に位置合わせを行う画像を選択して、ステップS340〜S360を行う。
ステップS380は、ステップS340でマッチングしなかった画像に対して再マッチングを行う工程である。
具体的に、ステップS380において、パノラマ化処理部120は、ステップS340でパノラマ情報保存部130に保存したマッチングしなかった画像の情報を読み出し、ステップS340〜S360の工程と同じ処理を実行して、再度の位置合わせを行う。この工程でマッチングした画像があれば、パノラマ化処理部120は、そのアフィン係数と、最終的なパノラマ画像をパノラマ情報保存部130に保存する。また、パノラマ化処理部120は、この工程でもマッチングしない画像については、不適合画像とし、その情報として、パノラマ画像に貼り合わせずに、最も相関の近い位置のアフィン値のみをパノラマ情報保存部130に保存する。
次に、図4のUI画面及び図5のフローチャートを参照して、本実施形態に係る画像生成装置100において、パノラマ画像の修正処理手順とユーザの操作を説明する。
図4に示すUI画面910には、生成されたパノラマ画像がレイヤー表示領域920に表示されている。また、本実施形態では、上述の不適合画像940がアプリケーションの左側に並べて表示されている。これらの不適合画像940は、最も相関の高い位置にアフィン変形して貼り合わせた後に、枠の色を変える等して不適合画像と分かるように表示してもよい。ユーティリティソフトウェアのコマンドバー930は、図4に示す例では、ユーザが指定できる修正の種類に対応して5つのコマンドが用意されている。5つのコマンドの修正内容は以下のとおりである。
・move…シングル画像の位置を変える。
・change…シングル画像を他の画像に置き換える。
・frame…パノラマ画像に使用されたフレーム番号を変える。
・front/back…シングル画像同士で重なった領域において、前面に表示するシングル画像を入れ替える。
・contrast…コントラストを調整する。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る画像生成装置100において行われるパノラマ画像修正処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
ステップS510は、ユーザが指定したパノラマ画像に対する修正の種類を受け付ける工程である。
具体的に、ユーザがレイヤー表示領域920に表示されたパノラマ画像を確認して修正したい内容がある場合、ユーザがユーザインターフェイス部160を介してコマンドバー930から所望の修正の種類を選択すると、ステップS510において、例えばパノラマ情報修正部170は、当該選択に係るコマンドを受け付ける。
ステップS520において、例えばパノラマ情報修正部170は、修正対象(変更対象)のシングル画像がユーザインターフェイス部160を介して既にユーザによって選択されているか否かを判断する。ここで、ユーザは、例えば、レイヤー表示領域920に表示されたパノラマ画像上からユーザインターフェイス部160のマウスを用いてシングル画像921をクリックすることで修正対象画像を選択できる。本実施形態では、ここで選択されるシングル画像としては、パノラマ画像を構成している眼底画像または構成しうる眼底画像の少なくとも1つを適用することができる。また、修正対象(変更対象)のシングル画像を選択するユーザインターフェイス部160は、選択手段を構成する。
一方、ステップS520の判断の結果、修正対象のシングル画像が未だユーザによって選択されていない場合には(S520/No)、ステップS530に進む。
なお、この選択処理は、ステップS510の修正の種類を選択する工程よりも前にされていてもよく、その場合には対象画像選択済みとしてステップS540へ進む。
ステップS530に進むと、画像生成装置100(例えばパノラマ情報修正部170)は、ユーザに修正対象画像の選択を促すメッセージを表示部150に表示し、ユーザからの修正対象画像の選択を受け付ける。そして、ユーザがユーザインターフェイス部160を介して修正対象画像の選択を行うと、ステップS540に進む。
ステップS540に進むと、画像生成装置100(例えばパノラマ情報修正部170)は、選択されたシングル画像と修正の種類に対応した詳細な修正パラメータをパラメータ設定部950に表示し、ユーザインターフェイス部160を通じてユーザの入力を受け付ける。
ステップS550において、パノラマ情報修正部170は、ステップS540で受け付けた修正パラメータに応じて、コントラスト調整、相関計算、アフィン変形等を行い、シングル画像同士の相関再計算等を行ってパノラマ情報保存部130に保存されているパノラマ情報を修正して更新する。具体的に、本ステップにおいて、パノラマ情報修正部170は、ユーザによる修正内容(第1の変更内容)に応じて、選択された修正対象画像とパノラマ画像とのうちの少なくとも一方に対して行う修正内容(第2の変更内容)を演算により求めている。この第2の変更内容を演算により求めるパノラマ情報修正部170は、第1の演算手段を構成する。
その後、パノラマ画像出力部140は、パノラマ化処理部120で新たに生成されたパノラマ画像をパノラマ情報保存部130から読み出して、表示部150に出力して表示させる。
まず、修正の種類が「move」である場合の処理について説明する。具体的に、修正の種類が「move」である場合、選択された眼底画像とパノラマ画像との相対的な位置移動の処理が行われる。
図5のステップS510において、コマンドバー930における「move」が選択された場合、ユーザは、レイヤー表示領域920に表示されたパノラマ画像上または不適合画像940をマウスでクリックして移動させる対象の画像を選択する。次に、ユーザは、クリックで画像を選択したままドラッグ&ドロップすることによって移動先を指定する。ここで、ユーザにより相対的な位置移動が指定されるまで、選択しているシングル画像と背景のパノラマ画像との一致が分かり易くなるように、例えば、画像生成装置100は、ドラッグ中のシングル画像を半透明にして背景が透けるように表示部150に表示する。また、移動先の指定方法は、レイヤー表示領域920にグリッドを重ねて表示してX座標及びY座標を定義した上で、ユーザがパラメータ設定部950から選択した画像の移動先座標(X,Y)を指定するといった座標入力手段を用いてもよい。
次に、修正の種類が「change」である場合の処理について説明する。
図5のステップS510において、コマンドバー930における「change」が選択された場合、ユーザは、レイヤー表示領域920に表示された置換するパノラマ画像上のシングル画像をマウスでクリックして選択する。すると、パノラマ情報修正部170は、選択されたシングル画像の参考位置情報(固視標の提示位置情報)をシングル画像記憶部110から読み出し、同時に、選択されたシングル画像と同じ参考位置情報及び画角を持つシングル画像が他に無いか検索する。そして、そのような画像が無い場合には、画像生成装置100は、置換対象の画像が無い旨のメッセージを表示部150に表示してユーザに提示し、処理を終える。
次に、修正の種類が「frame」である場合の処理について説明する。
図5のステップS510において、コマンドバー930における「frame」が選択された場合、ユーザは、使用するフレームNo.を変えるシングル画像をパノラマ画像から選択する。すると、パノラマ情報修正部170は、選択された画像の他のフレーム画像をシングル画像記憶部110から読み出し、ステップS320と同様のコントラスト調整を行ってパノラマ情報保存部130に保存する。次いで、ユーティリティソフトウェアのパラメータ設定部950が図7の表示に変わり、マウスのホイール操作または図7に示すパラメータ設定部950の「Frame No.」ボックスに直接フレームNo.を入力することで、表示するフレームNo.を変更することができる。これ以降の処理は、先に述べた選択画像の置換(change)の処理と同様となる。
次に、修正の種類が「front/back」である場合の処理について説明する。具体的に、修正の種類が「front/back」である場合、パノラマ画像を生成する過程において当該パノラマ画像を構成している少なくとも1つの眼底画像の貼り合わされる順番の変更の処理が行われる。
図5のステップS510において、コマンドバー930における「front/back」が選択された場合、ユーザは、前面/背面の移動を行うシングル画像をパノラマ画像から選択する。選択されたシングル画像が2つの場合、ユーティリティソフトウェアのパラメータ設定部950が図8(a)の表示に変わり、「front⇔back」ボタンを押す毎に、パノラマ画像における選択された2枚のレイヤー順序が入れ替わる。再度ボタンを押せば再び元に戻る。
次に、修正の種類が「contrast」である場合の処理について説明する。
図5のステップS510において、コマンドバー930における「contrast」が選択された場合、ユーザは、コントラスト調整を行う画像をパノラマ画像から選択する。すると、ユーティリティソフトウェアのパラメータ設定部950が図9の表示に変わる。選択されたシングル画像の輝度やコントラスト、ガンマ値をユーザが手動で調節する場合には、図9に示すパラメータ設定部950の各々の入力BOXに"+10"や"−15"等と補正値を入力する。補正は、即時にパノラマ画像に反映され、ユーザは、パノラマ画像の状態を見ながら補正値を調整して行き、補正値が定まった段階で、図9に示す「Enter」ボタンを押してコントラスト変更を確定する。この動作で、パノラマ情報修正部170は、コントラスト調整を反映した新たなシングル画像のデータをパノラマ情報保存部130に上書き保存する。手動での調整とは別に、半自動のコントラスト調整機能も備えており、図9に示す「Auto」ボタンを押すことで、半自動モードに切り替わる。
かかる構成によれば、複数の眼底画像(シングル画像)を貼り合わせて得られたパノラマ画像を修正する場合に、修正を行うユーザの作業負担の軽減と修正作業の正確性の向上を実現することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
以下に、図11のUI画面及び図12のフローチャートを参照して、本実施形態に係る画像生成装置100において、パノラマ画像の修正処理手順とユーザの操作を説明する。
・move…シングル画像の位置を変える。
・change…シングル画像を他の画像に置き換える。
・frame…パノラマ画像に使用されたフレーム番号を変える。
図12は、本発明の第2の実施形態に係る画像生成装置100において行われるパノラマ画像修正処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。図12において、図5に示す処理ステップと同様の処理ステップについては、同じステップ番号を付している。即ち、ステップS510〜S530までの処理は、図5に示す第1の実施形態における処理と同じであるため、その説明は省略する。
ステップS1210において、パノラマ情報修正部170は、選択されたシングル画像とステップS510で指定された修正の種類に係る修正内容(第1の変更内容)に対する修正候補を演算により求める。この際、パノラマ情報修正部170は、パノラマ画像を構成している眼底画像または構成しうる眼底画像の少なくとも1つの眼底画像の撮影条件を基にして修正候補を演算により求めるようにしてもよい。この修正候補を演算により求めるパノラマ情報修正部170は、第2の演算手段を構成する。
その後、表示部150は、パノラマ情報修正部170で演算により求められた修正候補をレイヤー表示領域920に表示してユーザに提示する。このユーザに修正候補を提示する表示部150は、提示手段を構成する。ここでは、修正対象のシングル画像や、修正候補となる他のフレームの画像やシングル画像記憶部110に記憶されている他の未使用画像等と背景画像との相関計算や画像の付帯情報を利用して、修正候補を提示または複数の候補から選択した上で提示する。
ステップS1220は、ユーザが修正候補を決めるのにあたり、様々な条件を試して模索する過程において画像生成装置100が入力を受け付ける工程である。
具体的に、ステップS1220において、画像生成装置100(例えばパノラマ情報修正部170)は、ユーザから追加入力の指示があったか否かを判断する。例えば、ここでの入力としては、マウスのドラッグによって移動途中のシングル画像のおおまかな現在位置情報や、フレーム選択、画像選択等の入力である。これらの入力によって修正候補の選択条件が変わるため、ユーザから追加入力の指示があった場合には(S1220/Yes)、ステップS1210に戻って再度修正候補の選択等をやり直し、ユーザに提示する。
一方、ステップS1220の判断の結果、ユーザから追加入力の指示がなかった場合には(S1220/No)、ステップS1230に進む。
ステップS1230に進むと、パノラマ情報修正部170は、ユーザがパラメータ設定部950の「Enter」ボタンを押すことを契機として修正対象のシングル画像と修正の種類に対応した詳細な修正パラメータを決定する。この際、パノラマ情報修正部170は、提示された修正候補のうちのいずれか1つがユーザに選択されると、当初の修正内容(第1の変更内容)を選択された修正候補に基づく修正内容(第1の修正内容)に置き換える。この置き換えを行うパノラマ情報修正部170は、置き換え手段を構成する。
続いて、ステップS1240において、パノラマ情報修正部170は、ステップS1230で受け付けて決定した修正パラメータに応じて、コントラスト調整、相関計算、アフィン変形等を行い、シングル画像同士の相関再計算等を行ってパノラマ情報保存部130に保存されているパノラマ情報を修正して更新する。その後、パノラマ化処理部120は、当該修正されたパノラマ情報に基づいて新たなパノラマ画像を生成し、これをパノラマ情報保存部130に保存する。その後、パノラマ画像出力部140は、パノラマ化処理部120で新たに生成されたパノラマ画像をパノラマ情報保存部130から読み出して、表示部150に出力して表示させる。
まず、修正の種類が「move」である場合の処理について説明する。
画像の貼り付け位置の移動における移動先の候補提示機能として、本実施形態では、2つの機能を備えている。
選択されたシングル画像が元々貼り付けられていた位置、またはマウスのドラッグやパラメータ設定部950を通じた座標指定によって定められる仮の位置に対して、パノラマ情報修正部170は、パノラマ画像と選択されているシングル画像との相関を計算する。ここでの相関計算は、マウスのドラッグによる刻々と変化する指示に対応するために高速処理が必要となるため、パノラマ画像で相関計算の対象とする領域を、選択されたシングル画像を中心に、選択された画像の画角の3倍の画角の範囲に限定して行っている。また、相関計算も、図3のステップS340における手法と同じ粗い計算だけを行い、図3のステップS350や図3のS360における高精度の位置合わせのための演算は省略して演算量を減らしている。即ち、本実施形態では、1回の画像間の位置合わせに対して行われる演算量が、第1の実施形態で説明した第2の変更内容を求める演算よりも本実施形態における修正候補を求める演算の方が少ない。そして、相関計算の結果、相関が高い位置を貼り付けの候補位置として2〜3か所、枠を表示してユーザに提示する。
複数のシングル画像を順に位置修正していく場合、1枚の画像を動かす毎に、移動した画像よりも上に貼り合わされたシングル画像(レイヤー)は、下画像の修正の影響を受けて、再度相関計算やアフィン係数の算出し直しが必要になる。したがって、パノラマ画像を生成した際に決定した貼り合わせの順番、即ちパノラマ情報保存部130に保存されたシングル画像同士の前面/背面を決定する順番を利用し、ユーザにこの順番に従った処理を促す。複数のシングル画像が選択された状態で図11に示すコマンドバー930における「move」が選択された場合、本実施形態の画像生成装置100は、まず、全ての画像に同じ移動処理を施すか否かをダイアログ表示等でユーザに選択を求める。一括移動の場合にはその処理に移行するが、そうでない場合には選択された複数の画像の中で最も背面のレイヤーとなっているシングル画像を最前面に表示し、それより裏面の画像のみをパノラマ化して表示する。
次に、修正の種類が「frame」である場合の処理について説明する。
第1の実施形態で説明したように、同一固視標提示位置で撮像された連続フレーム画像であっても、固視微動等の影響を受けて、フレームNo.によって位置が異なる場合がある。例えば、マウスのホイール操作または図7に示すパラメータ設定部950の「Frame No.」ボックスに直接フレームNo.を入力することで、表示するフレームNo.を変更して行った場合、位置修正の必要性が生じる。第1の実施形態では、手動での位置修正を可能としていたが、本実施形態では、フレームを変える毎に背景画像と新たなフレームとの相関計算を行って、相関の高い位置に表示する。この場合においても、マウスのホイール操作等による刻々と変化する指示に対応するために高速処理が必要となるため、パノラマ画像で相関計算の対象とする領域を限定し、相関計算も図3のステップS340での手法と同じ粗い計算のみとすることが望ましい。
次に、修正の種類が「change」である場合の処理について説明する。
選択画像の置換においても、先に述べているような固視微動の影響によって、同じ参考位置情報(固視標提示位置)を持つ画像であっても、撮像位置が異なる可能性があり、フレーム毎でも撮像位置は変わりうる。したがって、置換する候補画像それぞれがおよそどの位置で撮像された画像なのか、置換候補を選択する際に視覚的に分かることは有用である。
図15において、太い枠線で囲われたシングル画像400が置換後の画像候補であり、「Image2」のある1枚のフレームNo.の画像である。破線の枠線410は、「Image2」の全フレームのうちの少なくとも1枚以上の画像がある範囲を示している。このような表示をすることにより、ユーザが欲しい位置での撮像フレームが含まれているか否かを即時に判断することができる。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
このプログラム及び当該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、本発明に含まれる。
Claims (18)
- 複数の眼底画像を貼り合わせてパノラマ画像を生成する画像生成装置であって 、
前記パノラマ画像を構成している眼底画像または構成しうる眼底画像の少なくとも1つの変更対象の眼底画像を選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された眼底画像に対してユーザにより指定された第1の変更内容に応じて、前記選択手段で選択された眼底画像と前記パノラマ画像とのうちの少なくとも一方に対して行う第2の変更内容を演算により求める第1の演算手段と、
前記第2の変更内容に基づいて新たなパノラマ画像を生成する生成手段と
を有することを特徴とする画像生成装置。 - 前記第1の変更内容は、前記選択手段で選択された眼底画像と前記パノラマ画像との相対的な位置移動であることを特徴とする請求項1に記載の画像生成装置。
- 前記第1の変更内容として前記相対的な位置移動が指定されるまで、前記選択手段で選択された眼底画像を半透明にして表示することを特徴とする請求項2に記載の画像生成装置。
- 前記第1の変更内容は、前記パノラマ画像を構成している少なくとも1つの眼底画像を、前記パノラマ画像を構成しうる他の眼底画像に置換する変更であることを特徴とする請求項1に記載の画像生成装置。
- 前記第1の変更内容は、前記パノラマ画像を生成する過程において前記パノラマ画像を構成している少なくとも1つの眼底画像の貼り合わされる順番の変更であることを特徴とする請求項1に記載の画像生成装置。
- 前記第1の変更内容は、前記パノラマ画像を構成している少なくとも1つの眼底画像のコントラストの変更であることを特徴とする請求項1に記載の画像生成装置。
- 前記第1の演算手段は、前記第2の変更内容を演算により求める際に、前記選択手段で選択された眼底画像の上に貼り合わされた他の眼底画像がある場合、前記貼り合わされた他の眼底画像に対して、前記選択手段で選択された眼底画像に加える変更と同じ変更を加える内容を含めることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像生成装置。
- 前記第1の演算手段は、前記パノラマ画像を構成している眼底画像の中から前記第1の変更内容に影響される眼底画像を選出し、
前記生成手段は、前記影響される眼底画像に対して前記第2の変更内容を加えて前記新たなパノラマ画像を生成することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像生成装置。 - 前記第1の演算手段は、前記パノラマ画像が生成された際の眼底画像の貼り合わせの順序または眼底画像同士の重なり合いの有無の少なくとも一方の情報を用いて、前記第2の変更内容を加える順序または前記影響される眼底画像の選出の少なくとも一方を決定することを特徴とする請求項8に記載の画像生成装置。
- 前記第1の演算手段は、前記第1の変更内容として、少なくとも2つ以上の画像間の位置合わせを行う変更を含めることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像生成装置。
- 前記画像間の位置合わせの方法は、最も相関の高い位置を、正規化相関化係数を用いることで算出することを特徴とする請求項10に記載の画像生成装置。
- 前記第1の変更内容に対する修正候補を演算により求める第2の演算手段と、
前記修正候補を提示する提示手段と、
前記提示手段で提示された修正候補のうちのいずれか1つをユーザに選択させて前記第1の変更内容を第1の修正内容に置き換える置き換え手段と、
を更に有し、
前記第1の演算手段は、前記第1の修正内容に応じて、前記第2の変更内容を演算により求めることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の画像生成装置。 - 前記第2の演算手段は、前記第1の修正内容として、少なくとも2つ以上の画像間の位置合わせを行う修正を含め、1回の画像間の位置合わせに対して行われる演算量が、前記第1の演算手段で行われる演算よりも前記第2の演算手段で行われる演算の方が少ないことを特徴とする請求項12に記載の画像生成装置。
- 前記修正候補は、前記選択手段で選択された眼底画像と前記パノラマ画像との相対的な位置の候補であることを特徴とする請求項12または13に記載の画像生成装置。
- 前記第2の演算手段は、前記パノラマ画像を構成している眼底画像または構成しうる眼底画像の少なくとも1つの眼底画像の撮影条件を基にして前記修正候補を演算により求めることを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の画像生成装置。
- 前記修正候補は、前記第1の変更内容または前記第2の変更内容を加える順序の候補であることを特徴とする請求項12乃至15のいずれか1項に記載の画像生成装置。
- 複数の眼底画像を貼り合わせてパノラマ画像を生成する画像生成装置による画像生成方法であって 、
前記パノラマ画像を構成している眼底画像または構成しうる眼底画像の少なくとも1つの変更対象の眼底画像を選択する選択ステップと、
前記選択ステップで選択された眼底画像に対してユーザにより指定された第1の変更内容に応じて、前記選択ステップで選択された眼底画像と前記パノラマ画像とのうちの少なくとも一方に対して行う第2の変更内容を演算により求める第1の演算ステップと、
前記第2の変更内容に基づいて新たなパノラマ画像を生成する生成ステップと
を有することを特徴とする画像生成方法。 - 請求項1乃至16のいずれか1項に記載の画像生成装置における各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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