JP2017049604A - 円偏光板 - Google Patents
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Abstract
Description
[1] 防湿層、光硬化性接着剤層、偏光子層及び位相差層がこの順で積層され、
前記防湿層の透湿度は、200g/m2/24hrs以下であり、
前記防湿層の面内の位相差値は、100nm以上であり、
前記偏光子層の吸収軸に対する前記防湿層の遅相軸の角度θは、20度以上70度以下であり、
前記偏光子層は、二色性色素が吸着配向したポリビニルアルコール系樹脂から形成され、
前記偏光子層の厚みは、10μm以下である円偏光板。
前記位相差層における偏光子層とは反対側の面に設けられている粘着剤層とを有する、粘着剤層付き円偏光板。
前記積層フィルムを、ポリビニルアルコール系樹脂層の厚みが10μm以下になるように一軸延伸して延伸フィルムを得る延伸工程、
前記延伸フィルムを二色性色素で染色して偏光子層を形成し、偏光性積層フィルムを得る染色工程、
前記偏光性積層フィルムにおいて、前記偏光子層の前記基材フィルムとは反対側の面に、透湿度が200g/m2/24hrs以下であり、面内位相差が100nm以上であり、かつ、前記偏光子層の吸収軸に対する遅相軸の角度θが20度以上70度以下である防湿層を、光硬化性接着剤層を介して形成することにより多層フィルムを得る防湿層形成工程、
前記多層フィルムから前記基材フィルムを剥離して防湿層付き偏光フィルムを得る剥離工程、及び、
前記防湿層付き偏光フィルムにおいて、前記偏光子層の前記防湿層とは反対側の面に、位相差層を形成する位相差層形成工程、
を含む円偏光板の製造方法。
偏光子層3は、二色性色素が吸着配向したポリビニルアルコール系樹脂から形成された10μm以下の層である。偏光子層3の視認度補正単体透過率(Ty)は通常40%以上であり、好ましくは41.5%以上である。また、偏光子層3の視感度補正偏光度(Py)は通常97%以上であり、好ましくは99%以上である。偏光子層3は、前記Ty及びPyを有することにより、偏光子層3を有する円偏光板を画像表示装置に使用した際に、優れたコントラスト比を発揮することができる。
防湿層1は、その透湿度は200g/m2/24hrs以下であり、その面内の位相差値は100nm以上である。また、偏光子層3の吸収軸に対する防湿層1の遅相軸の角度θは、20度以上70度以下である。このように本発明の円偏光板は、透湿度が低く、所定の位相差を有する防湿層を所定の軸角度で有することにより、偏光サングラスを通じて当該円偏光板を有する画像表示装置を視認した際に優れた視認性を示し、かつ、優れた耐熱性及び耐湿熱性を発揮するという効果が奏される。
ハードコート層は、フィルムの表面硬度を高める機能を有し、表面の擦り傷防止などの目的で設けられる。ハードコート層は、JIS K 5600−5−4に規定される鉛筆硬度試験で、Hまたはそれより硬い値を示すことが好ましい。このハードコート層を形成した場合、製造工程もしくは最終製品において、たとえば表面の汚れを取るために布などで表面を擦った際でも、傷が入りにくい利点がある。かかるハードコート層を形成する材料は、一般に、熱や光によって硬化するものである。たとえば、有機シリコーン系、メラミン系、エポキシ系、アクリル系、ウレタンアクリレート系などの有機ハードコート材料や、二酸化ケイ素などの無機ハードコート材料を挙げることができる。
帯電防止層は、フィルムの表面に導電性を付与し、静電気による影響を抑制するなどの目的で設けられる。帯電防止層の形成には、たとえば、導電性物質(帯電防止剤)を含有する樹脂組成物を塗布する方法が採用できる。たとえば、上述したハードコート層の形成に用いるハードコート材料に帯電防止剤を共存させておくことにより、帯電防止性のハードコート層を形成することができる。
防汚層は、フィルムの表面に撥水性、撥油性、耐汗性、防汚性などを付与するために設けられる。防汚層を形成するための好適な材料は、フッ素含有有機化合物である。フッ素含有有機化合物としては、フルオロカーボン、パーフルオロシラン、これらの高分子化合物などを挙げることができる。防汚層の形成方法は、形成する材料に応じて、蒸着やスパッタリングを代表例とする物理的気相成長法、化学的気相成長法、湿式コーティング法などを用いることができる。防汚層の平均厚さは、通常1〜50nm程度、好ましくは3〜35nmである。
反射防止層は、フィルムに入射された外光の反射を防止するための層であり、フィルムの最外層(外部に露出する面)に設けられる。この場合、フィルム上に直接形成してもよいが、ハードコート層などの他の層の最表面に形成してもよい。反射防止層が設けられたフィルムは、波長430〜700nmの光に対する入射角5°での反射率が2%以下であることが好ましく、とりわけ、波長550nmの光に対する同じ入射角での反射率が1%以下であることが好ましい。
たとえば、紫外線硬化性アクリル樹脂のような樹脂材料、樹脂中にコロイダルシリカのような無機微粒子を分散させたハイブリッド材料、アルコキシシランを含むゾル−ゲル材料などを挙げることができる。このような低屈折率層は、重合済みのポリマーを塗布することによって形成してもよいし、前駆体となるモノマーまたはオリゴマーの状態で塗布し、その後重合硬化させることによって形成してもよい。また、それぞれの材料は、防汚性を付与するために、分子内にフッ素原子を有する化合物を含むことが好ましい。
防眩層は、フィルム上での外光の反射を様々な角度に散らすことで、蛍光灯や太陽光などの正反射を低減するために設けられる。これにより、蛍光灯などの像が映りこみにくくなり、表示装置の視認性がよくなる。防眩層は、光硬化性樹脂の中に微粒子を分散させる方法でもよいし、エンボス法などで表面に微細な凹凸形状を形成する方法でもよい。
位相差層5は、外部より画像表示装置内に入射した光を円偏光とすることで装置外への出光を防ぎ、その結果、外光の反射を防止する機能を発揮させるための層である。そのため、通常、位相差層5は、画像表示装置の内側になるように配置される。位相差層5は、当該層を有する円偏光板の用途等によって、1/2波長板、1/4波長板、1/5波長板、1/6波長板などから適宜選択される。例えば、図1に示すように位相差層5を1層有する場合は、位相差層5として1/4波長板が好ましい。また、図3に示すように位相差層5に加え、第2の位相差層6を有する場合は、位相差層5として1/2波長板が好ましく、第2の位相差層6としては1/4波長板が好ましい。図3のような位相差層を2層有する構成は、可視光の広い波長域にわたって円偏光を作り出せる点で好ましい。
本発明の円偏光板20は、防湿層1と偏光子層3との間に光硬化性接着剤層2を有する円偏光板である。防湿層1と光硬化性接着剤層2との間に、及び/又は、光硬化性接着剤層2と偏光子層3との間に、任意の層を設けることは可能であるが、防湿層1、光硬化性接着剤層2及び偏光子層3がこの順で直接積層されている構成が、円偏光板の耐熱性及び耐湿性の観点から好ましい。
本発明の円偏光板の製造方法は、基材フィルムの少なくとも一方の面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成して積層フィルムを得る樹脂層形成工程(S10)、前記積層フィルムを、ポリビニルアルコール系樹脂層の厚みが10μm以下になるように一軸延伸して延伸フィルムを得る延伸工程(S20)、前記延伸フィルムを二色性色素で染色して偏光子層を形成し、偏光性積層フィルムを得る染色工程(S30)、前記偏光性積層フィルムにおいて、前記偏光子層の前記基材フィルムとは反対側の面に、防湿層を、光硬化性接着剤層を介して形成することにより多層フィルムを得る防湿層形成工程(S40)、前記多層フィルムから前記基材フィルムを剥離して防湿層付き偏光フィルムを得る剥離工程(S50)、及び、前記防湿層付き偏光フィルムにおいて、前記偏光子層の前記防湿層とは反対側の面に、位相差層を形成する位相差層形成工程(S60)を含む。図4には、各工程により得られるフィルムの断面を模式的に表した図を示しており、以下、図4も参照しながら本発明の製造方法について詳細に説明する。
樹脂層形成工程では、基材フィルム7の少なくとも一方の面にポリビニルアルコール系樹脂層8を形成して積層フィルム9を得る(図4(A))。
基材フィルム7に用いる樹脂としては、例えば、透明性、機械的強度、熱安定性、延伸性などに優れる熱可塑性樹脂が用いられ、それらのTgまたはTmに応じて適切な樹脂を選択できる。熱可塑性樹脂の具体例としては、鎖状ポリオレフィン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、セルロースエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、およびこれらの混合物、共重合物などが挙げられる。
炭素数4〜10のα−オレフィンの具体例としては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン等の直鎖状モノオレフィン類;3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等の分岐状モノオレフィン類;ビニルシクロヘキサンなどが挙げられる。プロピレンとこれに共重合可能な他のモノマーとの共重合体は、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。共重合体中の当該他のモノマー由来の構成単位の含有率は、「高分子分析ハンドブック」(1995年、紀伊国屋書店発行)の第616頁に記載されている方法に従い、赤外線(IR)スペクトル測定を行なうことにより求めることができる。
好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸C1−6アルキルが挙げられる。(メタ)アクリル系樹脂として、より好ましくは、メタクリル酸メチルを主成分(50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%)とするメタクリル酸メチル系樹脂が用いられる。
これらの中でも、セルローストリアセテートが特に好ましい。セルローストリアセテートは多くの製品が市販されており、入手容易性やコストの点でも有利である。セルローストリアセテートの市販品の例としては、フジタック(登録商標)TD80(富士フィルム(株)製)、フジタック(登録商標)TD80UF(富士フィルム(株)製)、フジタック(登録商標)TD80UZ(富士フィルム(株)製)、フジタック(登録商標)TD40UZ(富士フィルム(株)製)、KC8UX2M(コニカミノルタオプト(株)製)、KC4UY(コニカミノルタオプト(株)製)などが挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂層8は、典型的には、ポリビニルアルコール系樹脂の粉末を例えば水等の溶解度の高い溶媒に溶解させて得たポリビニルアルコール系樹脂溶液を基材フィルムの一方の表面上に塗工し、溶剤を蒸発させて乾燥することにより形成される。
樹脂層をこのように形成することにより、薄く形成することが可能となる。ポリビニルアルコール系樹脂溶液を基材フィルムに塗工する方法としては、ワイヤーバーコーティング法、リバースコーティング、グラビアコーティング等のロールコーティング法、ダイコート法、カンマコート法、リップコート法、スピンコーティング法、スクリーンコーティング法、ファウンテンコーティング法、ディッピング法、スプレー法、などを公知の方法から適宜選択して採用できる。乾燥温度は、たとえば50〜200℃であり、好ましくは60〜150℃である。乾燥時間は、たとえば2〜20分である。
酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有するアクリルアミド類などが挙げられる。
ケン化度(モル%)=(水酸基の数)÷(水酸基の数+酢酸基の数)×100
ケン化度が高いほど、水酸基の割合が高いことを示しており、すなわち結晶化を阻害する酢酸基の割合が低いことを示している。
延伸工程では、前記積層フィルム9を、ポリビニルアルコール系樹脂層の厚みが10μm以下になるように一軸延伸して延伸フィルム10を得る(図4(B))。一軸延伸の延伸倍率は、好ましくは、5倍超かつ17倍以下であり、さらに好ましくは5倍超かつ8倍以下である。延伸倍率が5倍以下だと、ポリビニルアルコール系樹脂層が十分に配向しないため、結果として、偏光子層の偏光度が十分に高くならない不具合を生じることがある。一方、延伸倍率が17倍を超えると延伸時の積層フィルム9の破断が生じ易くなると同時に、延伸フィルム10の厚みが必要以上に薄くなり、後工程での加工性・ハンドリング性が低下するおそれがある。延伸工程(S20)における延伸処理は、一段での延伸に限定されることはなく多段で行うこともできる。この場合、二段階目以降の延伸工程も延伸工程(S20)の中で行ってもよいが、染色工程(S30)における染色処理や架橋処理と同時に行われてもよい。このように多段で延伸を行う場合は、延伸処理の全段を合わせて5倍超の延伸倍率となるように延伸処理を行う。
染色工程では、延伸フィルム10を二色性色素で染色して偏光子層3を形成し、偏光性積層フィルム11を得る(図4(C))。二色性色素としては、前述したとおり、ヨウ素や有機染料などが挙げられる。
本明細書においては、偏光子としての機能を有する樹脂層を偏光子層といい、基材フィルム上に偏光子層を備えた積層体を偏光性積層フィルムという。
防湿層形成工程では、前記偏光性積層フィルム11において、前記偏光子層3の前記基材フィルム7とは反対側の面に、透湿度が200g/m2/24hrs以下であり、面内位相差が100nm以上であり、かつ、前記偏光子層3の吸収軸に対する遅相軸の角度θが20度以上70度以下である防湿層1を、光硬化性接着剤層2を介して形成することにより多層フィルム12を得る(図4(D))。
ケン化処理としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリの水溶液に浸漬する方法が挙げられる。
剥離工程では、多層フィルム12から前記基材フィルム7を剥離して防湿層付き偏光フィルム13を得る(図4(E))。基材フィルム7の剥離方法は特に限定されるものでなく、そのまま剥離してもよいし、一度ロール状に巻き取った後、別に剥離工程を設けて剥離してもよい。
位相差層形成工程では、防湿層付き偏光フィルム13において、偏光子層3の防湿層1とは反対側の面に、位相差層5を形成する(図4(F))。ここで、位相差層5を形成するにあたり、前述した粘着剤層(4a)を介して形成することが好ましい。また、位相差層5に加え、第2の位相差層6(図3参照)を形成する場合には、さらに粘着剤層(4b)を介して積層することが好ましい。
前述したS10〜S60の工程を経て円偏光板20を得ることができる。さらに、図5に示すように、位相差層5の偏光子層3とは反対側の面に粘着剤層14を設けて、粘着剤層付き偏光板30とすることができる。また、図6に示すように、第2の位相差層6を設ける場合には、位相差層6の偏光子層3とは反対側の面に粘着剤層14を設けて、粘着剤層付き円偏光板30とすることができる。この粘着剤層付き円偏光板30は、図7及び図8に示すように、粘着剤層14側で画像表示ユニット15と貼合して、画像表示装置40とすることができる。
(基材フィルム)
基材フィルムとして、厚み110μmの未延伸のポリプロピレン(PP)フィルム(融点:163℃)を用いた。
ポリビニルアルコール粉末(日本合成化学工業(株)製、平均重合度1100、ケン化度99.5モル%、商品名:Z−200)を95℃の熱水に溶解させ濃度3重量%の水溶液を調製した。得られた水溶液にポリビニルアルコール粉末6重量部に対して5重量部の架橋剤(住友化学(株)製、商品名:スミレーズ(登録商標)レジン650)を混ぜた。
得られた混合水溶液を、コロナ処理を施した基材フィルム上にマイクログラビアコーターを用いて塗工し、80℃で10分間乾燥させ厚み0.2μmのプライマー層を形成した。
ポリビニルアルコール粉末(クラレ(株)製、平均重合度2400、ケン化度98.0〜99.0モル%、商品名:PVA124)を95℃の熱水中に溶解させ濃度8重量%のポリビニルアルコール水溶液を調製した。得られた水溶液を上記プライマー層の上にリップコーターを用いて塗工し80℃で20分間乾燥させ、基材フィルム、プライマー層、ポリビニルアルコール系樹脂層からなる3層の積層フィルムを作成した。
上記積層フィルムを、テンター装置を用いて160℃で5.8倍の自由端一軸延伸を実施し、延伸フィルムを得た。延伸後のポリビニルアルコール系樹脂層の厚みは5.0μmであった。
上記延伸フィルムを26℃のヨウ素とヨウ化カリウムの混合水溶液である染色溶液に90秒浸漬して染色した後、10℃の純水で余分なヨウ素液を洗い流した。次いで76℃のホウ酸とヨウ化カリウムの混合水溶液である架橋溶液に300秒浸漬させた。その後10℃の純水で10秒間洗浄し、最後に80℃で200秒間乾燥させた。以上の工程により樹脂層から偏光子層を形成し、偏光性積層フィルムを得た。各溶液の配合比率は以下である。
水:100重量部
ヨウ素:0.35重量部
ヨウ化カリウム:10重量部
<架橋溶液>
水:100重量部
ホウ酸:9.5重量部
ヨウ化カリウム:5重量部
上記偏光性積層フィルムにおいて、偏光子層の基材フィルムとは反対側の面に、光硬化性接着剤(アデカオプトマーKR‐25T)を塗布した後、該塗布面に、防湿層としてポリエチレンテレフタレートフィルム(透湿度33g/m2/24hrs、厚み25μm)を、その遅相軸が前記偏光子層の吸収軸に対して45度の角度となるように貼合し、防湿層、接着剤層、偏光子層、プライマー層、基材フィルムの5層からなる多層フィルムを得た。得られた多層フィルムから基材フィルムを剥離し、防湿層、接着剤層、偏光子層、プライマー層の4層からなる偏光板を得た。
防湿層としてポリエチレンテレフタレートフィルム(透湿度140g/m2/24hrs、厚み5μm)を用いた点以外は実施例1と同じ方法で偏光板を得た。
防湿層としてシクロオレフィンポリマーからなるフィルム(透湿度110g/m2/24hrs、厚み20μm)を用いた点以外は実施例1と同じ方法で偏光板を得た。
防湿層としてトリアセチルセルロースフィルム(透湿度827g/m2/24hrs、厚み42μm)を用いた点以外は実施例1と同じ方法で偏光板を得た。
防湿層としてトリアセチルセルロースフィルム(透湿度827g/m2/24hrs、厚み42μm)を用いた点、及び、接着剤として水系接着剤を用いた点以外は実施例1と同じ方法で偏光板を得た。水系接着剤としては、ポリビニルアルコール粉末((株)クラレ製「KL−318」、平均重合度1800)を95℃の熱水に溶解し、濃度3重量%のポリビニルアルコール水溶液を調製し、得られた水溶液に架橋剤(住友化学(株)製「スミレーズレジン650」)をポリビニルアルコール粉末2重量部に対して1重量部混合し、接着剤溶液とした。
実施例1〜3及び比較例1〜2で得られた偏光板の光学特性を、積分球付き分光光度計(日本分光(株)製、V7100)にて測定した。波長380nm〜780nmの範囲においてMD透過率とTD透過率を求め、以下に表す式(1)、式(2)に基づいて各波長における単体透過率、偏光度を算出し、さらにJIS Z 8701の2度視野(C光源)により視感度補正を行い、視感度補正単体透過率(Ty)および視感度補正偏光度(Py)を求めた。なお、偏光板の測定は防湿層側をディテクター側とし、プライマー層側から光が入光するように機器にセットした。
偏光度(%)={(MD−TD)/(MD+TD)}×100 ・・・・式(2)
実施例1〜3及び比較例1〜2で得られた偏光板を60℃、90%RHの環境下に750時間置き、その後の偏光板についてPy、Tyを求めた。その評価結果について、表1に示す。なお、表1中、開始時Ty(%)及び開始時Py(%)は、試験開始時のTy(%)及びPy(%)を意味し、終了時Py(%)は試験終了時のPy(%)を意味し、ΔPy(%)は、終了時Py(%)から開始時Py(%)を引いた差分を意味する。
防湿層であるポリエチレンテレフタレートフィルムの遅相軸が、偏光子層の吸収軸に対して0度から90度までの10度ごとになるように、ポリエチレンテレフタレートフィルムを偏光性積層フィルムにそれぞれ貼合し、得られる各々の偏光板についてサングラス着用時の視認性を評価した。視認性がよいものを「○」、視認性が悪いものを「×」とした。その結果を表2に示す。
2 光硬化性接着剤層
3 偏光子層
4a、4b、14 粘着剤層
5、6 位相差層
7 基材フィルム
8 ポリビニルアルコール系樹脂層
9 積層フィルム
10 延伸フィルム
11 偏光性積層フィルム
12 防湿層付き偏光フィルム
13 多層フィルム
15 画像表示ユニット
20 円偏光板
30 粘着剤層付き円偏光板
40 画像表示装置
Claims (6)
- 防湿層、光硬化性接着剤層、偏光子層及び位相差層がこの順で積層され、
前記防湿層の透湿度は、200g/m2/24hrs以下であり、
前記防湿層の面内の位相差値は、100nm以上であり、
前記偏光子層の吸収軸に対する前記防湿層の遅相軸の角度θは、20度以上70度以下であり、
前記偏光子層は、二色性色素が吸着配向したポリビニルアルコール系樹脂から形成され、
前記偏光子層の厚みは、7μm以下であり、
前記ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、90.0モル%〜99.5モル%の範囲である円偏光板。 - 前記偏光子層と前記位相差層とが、粘着剤層を介して積層されている請求項1に記載の円偏光板。
- 前記防湿層における光硬化性接着剤層とは反対側の面に表面処理が施されている請求項1又は2に記載の円偏光板。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の円偏光板と、
前記位相差層における偏光子層とは反対側の面に設けられている粘着剤層とを有する、粘着剤層付き円偏光板。 - 請求項4に記載の粘着剤層付き円偏光板と、該円偏光板の粘着剤層側で貼合された画像表示ユニットとを有する画像表示装置。
- 基材フィルムの少なくとも一方の面に、ケン化度が90.0モル%〜99.5モル%の範囲であるポリビニルアルコール系樹脂からポリビニルアルコール系樹脂層を形成して積層フィルムを得る樹脂層形成工程、
前記積層フィルムを、ポリビニルアルコール系樹脂層の厚みが7μm以下になるように一軸延伸して延伸フィルムを得る延伸工程、
前記延伸フィルムを二色性色素で染色して偏光子層を形成し、偏光性積層フィルムを得る染色工程、
前記偏光性積層フィルムにおいて、前記偏光子層の前記基材フィルムとは反対側の面に、透湿度が200g/m2/24hrs以下であり、面内位相差が100nm以上であり、かつ、前記偏光子層の吸収軸に対する遅相軸の角度θが20度以上70度以下である防湿層を、光硬化性接着剤層を介して形成することにより多層フィルムを得る防湿層形成工程、
前記多層フィルムから前記基材フィルムを剥離して防湿層付き偏光フィルムを得る剥離工程、及び、
前記防湿層付き偏光フィルムにおいて、前記偏光子層の前記防湿層とは反対側の面に、位相差層を形成する位相差層形成工程、
を含む円偏光板の製造方法。
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