JP2017049511A - 導光装置及び虚像表示装置 - Google Patents
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特許文献1の装置では、導光板の一端側から導入された映像光が、導光板を斜めに横切る複数のHMを次々と透過しつつ反射されて観察者に届く。特許文献2の装置では、導光板に導入された映像光が、導光板の中を全反射しながら伝搬し、外側の表面で反射された後に、導光板を斜めに横切る複数のHMで反射されて観察者に向かう。特許文献3、4の装置では、導光板に導入された映像光が、導光板の中を全反射しながら伝搬し、観察者側の表面で反射された後に、導光板を斜めに横切る複数のHMで反射されて観察者に向かう。この際、例えば効率を上げるため、HMに入射する光のうち、大きな入射角度(50度〜70度)の光線については反射率をほぼゼロにし、小さな角度(40度以下)の光線については、所定の反射率となる様に設定される。特許文献5の図1に示す装置では、導光板に導入された映像光が、導光板の中を全反射しながら伝搬し、外界側の表面で反射された後、HMで反射され、観察者に向かう。ここで、HMを設けた領域は、導光板と同じ厚みがあり、ディスプレイから離れるに従って、HMの反射率が順次高くなることが特徴となっている。特許文献6の装置では、導光板に導入された映像光が、導光板の中を全反射しながら伝搬し、観察者側の表面で反射された後に、複数のHMで反射されて観察者に向かう。ここで、HMを設けた領域又は層の厚さは、導光板より薄く設定されており、HMを透過させることなく映像光を観察することができる。
上記特許文献6に記載の装置では、HMを配列して成る反射ユニットの厚みが、導光体よりも薄いので、奥側のHMにも他のHMを透過せずに光が到達するため、光量ムラが生じない。しかし、反射ユニットの中で、2つの小面を一組とするHM部が配置されており、映像光はHMで2回反射されるため、反射効率が下がる傾向がある。
上記特許文献7に記載の装置でも、光線束の横幅を広げる為、HMで光線束を分割しており、映像光が、奥側に伝搬するにつれ、輝度が下がり、視野の中でムラが生じ、これを解消又は抑制することは容易でない。
なお、上記導光装置では、導光体の外界側で反射された映像光を反射することによって反射ユニットに入射した映像光を観察者側に向わせるように設定しているので、映像光が、導光体と反射ユニットとの境界面で反射されることなく射出部に入射する位置又はその近傍のミラーのみを経由する構成とできる。これにより、観察されるべき映像光がミラーを経由する回数を減らして輝度ムラや減光を防止でき、その一方で、意図しない映像光の射出を防止してゴースト光の発生を抑えることができる。
SP=MW+g
g≒TI×{sin(σ−ε)/√[n2−sin2(σ−ε)]}
を満たす。この場合、ミラー傾斜角や配置に応じて反射ユニットの配列間隔を適正に設定することができる。
以下、本発明の第1実施形態に係る導光装置を組み込んだ虚像表示装置について説明する。
図1(A)に示す虚像表示装置100は、ヘッドマウントディスプレイに適用されるものであり、画像形成装置10と、導光装置20とを一組として備える。なお、図1(A)は、図1(B)に示す導光装置20のA−A断面に対応する。
なお、平行導光体22は、観察者の眼EYを基準とする光軸AXに対して傾けて配置されており、その法線方向Zは、光軸AXに対して角σだけ傾いている。この場合、平行導光体22を顔の曲線に沿って配置できるが、平行導光体22の法線は、光軸AXに対して傾きを有するものとなる。このように、平行導光体22の法線を光軸AXに平行なx方向に対して角度σだけ傾ける場合、反射ユニット30から射出させる光軸AX上及びその近傍の映像光GL0は、光射出面OSの法線に対して角度σを成すものとなる。
なお、曲面21bや曲面21aは、球面又は非球面に限らず、非軸対称曲面とすることができる。これにより、導光装置20の光学性能を向上させることができる。
平行導光体22において、入射部21の反射面RSや光入射面ISの内側で反射された映像光GLは、全反射面である平面22aに入射し、ここで全反射され、導光装置20の奥側すなわち射出部23を設けた+x側又はX側に導かれる。
なお、平行導光体22は、導光装置20の外形のうち+x側又はX側の端面を画成する側面として終端面ESを有する。また、平行導光体22は、±y側の端面を画成する上面及び底面として上端面TPと下端面BPとをそれぞれ有している。
ここで、像形成に用いられる映像光GLが射出部23に入射する角度は、光源側の入射部21から離れるに従って大きくなっている。つまり、射出部23の奥側には、外界側の平面22aに平行なZ方向又は光軸AXに対して傾きの大きな映像光GLが入射して比較的大きな角度で折り曲げられ、射出部23の前側には、Z方向又は光軸AXに対して傾きの小さな映像光GLが入射して比較的小さな角度で折り曲げられる。
以下、映像光の光路について詳しく説明する。図2に示すように、液晶デバイス11の射出面11a上からそれぞれ射出される映像光のうち、破線で示す射出面11aの中央部分から射出される成分を映像光GL0とし、図中一点鎖線で示す射出面11aの周辺のうち紙面左側(+z寄りの−x側)から射出される成分を映像光GL1とし、図中二点鎖線で示す射出面11aの周辺のうち紙面右側(−z寄りの+x側)から射出される成分を映像光GL2とする。これらのうち映像光GL0の光路は光軸AXに沿って延びるものとなっている。
具体的には、映像光GL0,GL1,GL2のうち、射出面11aの中央部分から射出された映像光GL0は、入射部21で折り曲げられて平行導光体22内に結合された後、標準反射角θ0で一方の平面22aの所定面領域FRに入射して全反射され、平行導光体22と射出部23(又は反射ユニット30)との境界面IFで反射されないでこれを通過し、射出部23の中央の部分23kに直接的に入射する。映像光GL0は、部分23kにおいて所定の角度で反射され、光射出面OSから光射出面OSを含むXY面に対して傾いた光軸AX方向(Z方向に対して角σの方向)に平行光束として射出される。
また、射出面11aの一端側(−x側)から射出された映像光GL1は、入射部21で折り曲げられて平行導光体22内に結合された後、最大反射角θ1で一方の平面22aの所定面領域FRに入射して全反射され、平行導光体22と射出部23(又は反射ユニット30)との境界面IFで反射されないでこれを通過し、射出部23のうち奥側(+X側)の部分23hにおいて所定の角度で反射され、光射出面OSから所定の角度方向に向けて平行光束として射出される。この際の射出角(光軸AXを基準とした場合の角γ1に対応)は、入射部21側に戻される程度が相対的に大きくなっている。
一方、射出面11aの他端側(+x側)から射出された映像光GL2は、入射部21で折り曲げられて平行導光体22内に結合された後、最小反射角θ2で一方の平面22aの所定面領域FRに入射して全反射され、平行導光体22と射出部23(又は反射ユニット30)との境界面IFで反射されないでこれを通過し、射出部23のうち入口側(−X側)の部分23mにおいて所定の角度で反射され、光射出面OSから所定の角度方向に向けて平行光束として射出される。この際の射出角(光軸AXを基準とした場合の角γ2に対応)は、入射部21側に戻される程度が相対的に小さくなっている。
つまり、様々な画角の映像光GL0,GL1,GL2は、観察者の眼EYを想定したアイポイントEPに集まる。アイポイントEPは、導光装置20に設定された射出瞳の位置を意味し、ここに眼EYを置けば明るい欠けの無い画像が得られる。
なお、映像光GL0,GL1,GL2は、映像光GLの光線全体の一部を代表して説明したものであるが、他の映像光GLを構成する光線成分についても映像光GL0等と同様に導かれ光射出面OSから射出されるため、これらについては図示及び説明を省略している。
なお、中央向けの映像光GL0は、仰角φ0(=90°−θ0)で射出部23の部分23kに入射し、周辺向け映像光GL1は、仰角φ1(=90°−θ1)で射出部23の部分23hに入射し、周辺向け映像光GL2は、仰角φ2(=90°−θ2)で射出部23の部分23mに入射する。ここで、仰角φ0,φ1,φ2間には、反射角θ0,θ1,θ2の大小関係を反映してφ2>φ0>φ1の関係が成り立っている。つまり、反射ユニット30のハーフミラー31への入射角ι(図3及び4参照)は、仰角φ2に対応する部分23m、仰角φ0に対応する部分23k、仰角φ1に対応する部分23hの順で徐々に小さくなる。換言すれば、ハーフミラー31への入射角ι又はハーフミラー31での反射角(逆進光路を考えた場合には視線の入射角でもある)は、入射部21から離れるに従って小さくなる。
なお、図示の例では、映像光GLの光線束が両直進光路P1,P2に跨るような位置で幅が絞られてビーム幅が細くなっているが、直進光路P1,P2のいずれか片側のみで幅が絞られてビーム幅が細くなってもよい。
以下、図2〜4等を参照して、射出部23の構造及び射出部23による映像光の光路の折曲げについて詳細に説明する。なお、図3は、眼EYの正面方向における射出部23の拡大図であり、図4は、眼EYの正面よりも耳寄りに傾いた方向における射出部23の拡大図である。
複数のハーフミラー31の配列方向又は反射ユニット30が延びるZ方向に関する配列間隔SPは、入射部21に近い入射側から終端面ESに近い反入射側にかけて、観察者の眼EYを想定して設定されたアイポイントEPの中心EPa(図2参照)から任意の着目点に延びる視線ELを基準として複数のハーフミラー31が略連続して繋がるように変化している。結果的に、反射ユニット30における複数のハーフミラー31の配列間隔SPは、入射部21に近い入射側から反入射側にかけて徐々に増加している。具体的には、図3に示すように正面方向に視線ELが延びる正面位置(反射ユニット30のうち中央側の部分23k)における配列間隔SPは、図4に示すように耳寄りに傾いた方向に視線ELが延びる入射側位置(反射ユニット30のうち入口側の部分23m)における配列間隔SPよりも、相対的に広くなっている。ハーフミラー31の具体的な配列間隔SPは、反射ユニット30内で大小の差があるものの、各部で0.5mm〜2.0mm程度の範囲内となっている。
なお、以上で説明した視線ELは、虚像表示装置100を装着した観察者の実際の視線に相当するものであるが、実際の観察者を必要としない一種仮想的なものであることは言うまでもない。また、アイポイントEPは実用上光軸AXに垂直な方向に関して眼EYの瞳の直径以上の広がり有するが、このようにアイポイントEPが広がりを有する場合、アイポイントEPの中心EPaを基準とすればよい。つまり、視線ELは、アイポイントEPの中心EPaから任意のハーフミラー31上の点(着目点)へ向けて延ばした線(映像光GLを逆進させた光路)となる。
SP=MW+g … (1)
で与えられる。図4に示すように、視線ELが反射ユニット30の法線方向を基準(正面)として相対的に若干鼻寄りに向かう場合、間隔調整量gは正の値となる。なお、詳細な図示を省略するが、反射ユニット30の中央側の部分23k(図3に対応)では、間隔調整量gが比較的大きな正の値となり、反射ユニット30の奥側の部分23hでは、間隔調整量gがさらに大きな正の値となる。
ここで、幾何的な関係からg=TI×tan(ν2)なる関係が成り立っており、間隔調整量gは、以下の関係式(2)
g=TI×tan(ν2) … (2)
で与えられ、以下の関係式(2)'に置き換えることができる。
g=TI×{sin(σ−ε)/√[n2−sin2(σ−ε)]}
… (2)'
g≒TI×{sin(σ−ε)/√[n2−sin2(σ−ε)]}
… (3)
又は以下の関係式(4)
SP≒MW+TI×tan(ν2)
MW+TI×{sin(σ−ε)/√[n2−sin2(σ−ε)]}
… (4)
を満たされれば足る。特に、視線ELの方向を基準として隣接するハーフミラー31間に重複があっても隙間が無ければ外界光OLに関して観察されるムラを比較的少なく抑えることができる。一方、視線ELの方向を基準として隣接するハーフミラー31間に隙間がある場合、この隙間を極力狭くすることがムラ発生を防止する観点で望ましい。
以上で説明した第1実施形態の導光装置20によれば、複数のハーフミラー31の配列間隔SPが、入射部21に近い入射側から反入射側にかけてアイポイントEPを基準として複数のハーフミラー31が略連続して繋がるように変化するので、反射ユニット30を構成する複数のハーフミラー31がアイポイントEPの前方において略切れ目も重なりもない状態で略一様に配置されることになる。つまり、複数のハーフミラー31は、アイポイントEPに観察者の眼EYを配置した場合、その視線ELの前方において略切れ目も重なりもない状態で略一様に配置されることになる。これにより、外界光OLを観察する際にハーフミラー31に沿って延びる筋状のムラが観察されることを防止できる。
なお、本実施形態の導光装置20では、平行導光体22の外界側の平面22aで反射された映像光GLを反射することによって反射ユニット30に入射した映像光GLを観察者の眼EYに向わせるように設定しているので、映像光GLは、平行導光体22と反射ユニット30との境界面IFで反射されることなく射出部23又は反射ユニット30に入射する位置又はその近傍のハーフミラー31を経由するのみとなる。見方を変えれば、本実施形態の導光装置20では、反射ユニット30が光軸AX方向に関して平行導光体22の半分程度以下に薄く、反射ユニット30を構成するハーフミラー31が平行導光体22の観察者側よりも外界側で入射部21に近づくように傾斜するとともに、反射ユニット30のうち少なくとも入射部21に近い部分が平行導光体22の観察者側に配置されている。これにより、反射ユニット30のうち入射部21から離れた奥側において、観察されるべき映像光GLの光軸AXに対する傾きを比較的大きくして、入射部21からの映像光GLを反射ユニット30の目標箇所に直接的に入射させることが容易となる。これにより、観察されるべき映像光GLがハーフミラー31を経由する回数を減らして輝度ムラや減光を防止でき、その一方で、意図しない映像光GLの射出を防止してゴースト光の発生を抑えることができる。
なお、上記のように反射ユニット30の厚みがX方向の位置によって変化する場合も、ハーフミラー31に関する間隔調整量gの関係式(2)やハーフミラー31に関する配列間隔SPの関係式(4)がそのまま当てはまる。つまり、関係式(2)〜(4)中における反射ユニット30の厚みTIが位置Xに応じて例えば線形的に増加する変数であるとして扱えばよい。
なお、射出部23は、反射ユニット30を挟んで平行導光体22の反対側に、反射ユニット30の出射面30bに接合される断面楔状のプリズム部材23fを有する。これにより、平行導光体22の外界側の平面22aと、この平面22aに対向する光射出面OSとが平行になって、外界光OLの自然な観察が可能になる。反射ユニット30が傾斜した状態で配置されていても、角度条件を図2〜4に示す例と同様とすれば、平行導光体22の外界側の平面22aで反射された映像光GLを複数のハーフミラー31で反射させて、観察側の光射出面OSを通過させることでき、図2等の場合と同様に虚像を形成することができる。
SP=MW+g … (1)
で与えられる。光射出面OSを挟んでの視線ELの入射角をν3とし射出角をν4とするとともに、出射面30bを挟んでの視線ELの入射角をν1とし射出角をν2とすると、角ν3,ν4間と角ν1,ν2間とにスネルの法則が成り立つ。つまり、角ν2は、詳細な説明を省略するが、以下のように表現することができる。
この角ν2を利用すれば、間隔調整量gは、既述の関係式(2)
g=TI×tan(ν2) … (2)
で与えられる。
SP≒MW+TI×tan(ν2) … (4)'
が満たされれば足る。
また、入射部21において、光入射面ISから入射させた映像光GLを内面で反射させないで、そのまま平行導光体22に結合する構成とすることもできる。
さらに、平行導光体22は、完全な平行平板に限らず、若干の湾曲や楔角を持たせることができる。つまり、平行導光体22の平面22a,22bを非球面その他の湾曲面としたり、相互に傾き角を形成したりすることができる。ただし、平面22a,22bを湾曲させた場合、視度や倍率変化が発生するので、湾曲は少ない方が良い。また、平面22a,22b間に傾きを設けた場合、色分散が生じるので、傾き角は小さい方が望ましい。
反射ユニット30の製造方法は、図5に例示するものに限定されない。鋸歯状の断面を設けた樹脂基板であって、鋸歯の斜面に対応して平行に延びる多数の斜面を有するものを準備し、その多数の斜面にハーフミラー31を形成し、樹脂基板の斜面を含む溝を硬化可能な液体又は固体の樹脂で充填することによっても、図3等に示される光学的な構造を得ることができる。
以下、本発明の第2実施形態に係る導光装置を組み込んだ虚像表示装置について説明する。なお、第2実施形態に係る導光装置は、第1実施形態に係る導光装置を部分的に変更したものであり、共通部分については説明を省略する。
具体的には、映像光GL0,GL1,GL2のうち、射出面11aの中央部分から射出された映像光GL0は、平行光束として入射部21の反射面RSで反射された後、標準反射角θ0で平行導光体22の観察者側の平面22bに入射し、全反射される。その後、映像光GL0は、標準反射角θ0を保った状態で、一対の平面22a,22bで全反射を繰り返す。映像光GL0は、平面22a,22bにおいて偶数回全反射され、平行導光体22と射出部23又は反射ユニット30との境界面IFでは反射されないでこれを通過し、射出部23の中央の部分23kに入射する。映像光GL0は、部分23kにおいて所定の角度で反射され、光射出面OSから光射出面OSを含むxy面に対して垂直な光軸AX方向に平行光束として射出される。
また、射出面11aの一端側(−x側)から射出された映像光GL1は、平行光束として入射部21の反射面RSで反射された後、最大反射角θ1で平行導光体22の観察者側の平面22bに入射し、全反射される。映像光GL1は、平面22a,22bにおいて複数回全反射され、平行導光体22と射出部23又は反射ユニット30との境界面IFでは反射されないでこれを通過し、射出部23のうち奥側(+x側)の部分23hにおいて所定の角度で反射され、光射出面OSから所定の角度方向に向けて平行光束として射出される。この際の射出角γ1は、入射部21側に戻されるようなものになっており、+x軸に対して鋭角の光線となる。
一方、射出面11aの他端側(+x側)から射出された映像光GL2は、平行光束として入射部21の反射面RSで反射された後、最小反射角θ2で平行導光体22の観察者側の平面22bに入射し、全反射される。映像光GL2は、平面22a,22bにおいて複数回全反射され、平行導光体22と射出部23又は反射ユニット30との境界面IFでは反射されないでこれを通過し、射出部23のうち入口側(−x側)の部分23mにおいて所定の角度で反射され、光射出面OSから所定の角度方向に向けて平行光束として射出される。この際の射出角γ2は、入射部21側から離れるようなものになっており、+x軸に対して鈍角の光線となる。
以上において、映像光GL0,GL1,GL2が射出部23に達するまでの全反射回数は、必ずしも一致していない。つまり、図示の例では、映像光GL2との全反射回数が映像光GL1の全反射回数よりも1回以上多くなっており、映像光GL0の全反射回数は、両映像光GL1,GL2の全反射回数と一致する場合を含む。ただし、平面22a,22bでの全反射による光の反射効率は非常に高いものであるため、上記のように映像光GL0,GL1,GL2間で反射回数が異なっていても、これによって輝度ムラが生じることは殆どない。また、映像光GL0,GL1,GL2は、映像光GLの光線全体の一部を代表して説明したものであるが、他の映像光GLを構成する光線成分についても映像光GL0等と同様に導かれ光射出面OSから射出されるため、これらについては図示及び説明を省略している。
以上各実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
Claims (18)
- 観察者側及び外界側に対応して対向し略平行に延びる一対の面を有する導光体と、
前記導光体の一端側に設けられた入射部と、
前記導光体の他端側に設けられた射出部とを備え、
前記射出部は、前記導光体の外界側で反射された映像光を反射することによって観察者側にそれぞれ向かわせる複数のミラーを配列してなる反射ユニットを有し、
前記複数のミラーは、外界側に向かって前記入射部側に傾斜し、
前記複数のミラーの配列間隔が、前記入射部に近い入射側から反入射側にかけて、アイポイントを基準として前記複数のミラーが略連続して繋がるように変化する、導光装置。 - 前記反射ユニットの配列間隔は、前記入射部に近い入射側から反入射側にかけて徐々に増加する、請求項1に記載の導光装置。
- 前記入射部は、観察者の耳側に配置され、前記射出部は、観察者の鼻側に配置される、請求項2に記載の導光装置。
- 前記複数のミラーは、前記アイポイントを基準として隙間無く配置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の導光装置。
- 全ての画角の映像光は、前記導光体の内部において、同一回数反射された後に前記複数のミラーで反射されて前記アイポイントに至る、請求項1〜4のいずれか一項に記載の導光装置。
- 前記入射部は、曲面の入射面及び反射面の少なくとも一方を有する、請求項5のいずれか一項に記載の導光装置。
- 前記複数のミラーは、平行に配置されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の導光装置。
- 前記複数のミラーは、0.5mm〜2.0mmの間隔で配置されている、請求項1〜7までのいずれか一項に記載の導光装置。
- 映像光のうち像形成に用いられる光が前記反射ユニットの前記ミラーに入射する角度は、入射側から反入射側にかけて徐々に減少する、請求項1〜8までのいずれか一項に記載の導光装置。
- 像形成に用いられる光線束は、前記導光体の外界側の所定面領域で反射されて前記反射ユニットに入射し、光軸を含む断面において、当該所定面領域で反射される前後の直進光路のいずれかで幅が絞られる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の導光装置。
- 光軸を含む断面において、像形成に用いられる光線束が前記反射ユニットに入射する入射幅は、像形成に用いられる光線束が前記所定面領域に入射する入射幅よりも広い、請求項10に記載の導光装置。
- 前記複数のミラーは、ハーフミラーで構成されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載の導光装置。
- 前記反射ユニットは、前記導光体の観察者側に設けられた面に沿うように配置されている、請求項1〜12のいずれか一項に記載の導光装置。
- 前記反射ユニットの配列間隔をSPとし、ミラーの占有幅をMWとし、ミラーの間隔調整量をgとし、前記反射ユニットの厚みをTIとし、前記導光体及び前記反射ユニットの傾斜角をσとし、前記アイポイントから前記反射ユニットの任意の着目点まで延ばした光路の光軸に対する角度をεとし、前記反射ユニットの屈折率をnとしたとき、以下の関係
SP=MW+g
g≒TI×{sin(σ−ε)/√[n2−sin2(σ−ε)]}
を満たす、請求項13に記載の導光装置。 - 前記反射ユニットは、反入射側の部分が入射側の部分よりも相対的に外界寄りとなるように傾斜して配置されている、請求項1〜12いずれか一項に記載の導光装置。
- 前記導光体は、前記一対の対向する面として平行に延びる第1及び第2の全反射面を有し、前記入射部から取り込まれた映像光を前記第1及び第2の全反射面での全反射により導く、請求項1〜15のいずれか一項に記載の導光装置。
- 前記入射部に在る面は、非軸対称曲面である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の導光装置。
- 映像光を生じさせる映像素子と、請求項1〜17のいずれか一項に記載の導光装置とを備える虚像表示装置。
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