JP2017048214A - Parp阻害剤としての縮合四環式または縮合五環式ジヒドロジアゼピノカルバゾロン - Google Patents

Parp阻害剤としての縮合四環式または縮合五環式ジヒドロジアゼピノカルバゾロン Download PDF

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【課題】特定の縮合四環式又は縮合五環式化合物、及びその塩、その組成物、並びにその使用法。【解決手段】式(I)で表される化合物、その立体異性体及びその薬学的に許容される塩。[RNはH,アルキル等;XはC,N,O又はS;m及びnは夫々独立に0〜3の整数;tは0〜3の整数;R1〜R8はH,アルキル基、アルケニル基、ヘテロシクリル基等]【選択図】なし

Description

本明細書において、ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ(PARP)の活性を阻害しうる縮合四環式または縮合五環式化合物、該化合物の少なくとも1つを含む薬学的組成物、および特定の疾患の処置におけるその使用を開示する。
ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ(PARP)は、以前はポリ(ADPリボース)シンターゼまたはポリ(ADPリボース)トランスフェラーゼとして公知であり、PARP触媒ドメインを含むタンパク質のファミリーである(BMC Genomics, 2005 Oct. 4; 6: 139.)。これまでに、PARP-1、PARP-2、PARP-3、PARP-4(ヴォールトPARP)、PARP-5a(タンキラーゼ-1)、PARP5b(タンキラーゼ-2)、PARP-6、PARP-7(tiPARP)、PARP-8、PARP-9(BAL1)、PARP-10、PARP-11、PARP-12、PARP-13(ZAP)、PARP-14(CoaSt6)、PARP-15、およびPARP-16を含む、およそ17のPARPメンバーが発見されている。PARPの触媒活性は、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)からいくつかの標的タンパク質のグルタミン酸残基へとADPリボース部分を転移させること、およびADPリボースポリマーの長い側鎖を生成することでありうる。しかし、PARPファミリーには、標的のモノADPリボシル化だけを触媒すると報告されているものもあるが、まだ活性が報告されていないものもある(Mol. Cell. 2008 Oct. 10; 32(1): 57-69.)。いくつかのPARP酵素は、例えば、DNA修復、転写調節、有糸***進行、ゲノムの完全性、テロメアの安定性、細胞死、およびWntシグナル伝達経路における重要な機能的役割を示すと報告されている。
PARP-1はファミリーのうち最も豊富で、最も詳細に研究されているメンバーであり、PARP-2はその最も近親のものであろう。PARPは、損傷を受けたDNA断片によって活性化され得、いったん活性化されると、ヒストンおよびPARP自体を含む様々な核タンパク質へのポリADPリボース単位の付着を触媒する。その結果生じたポリ(ADPリボース)フォーカスは転写を停止し、修復酵素をDNA損傷部位に動員すると報告されている。DNA鎖切断の修復におけるPARPの中心的役割は詳細に確立されたと報告されている。PARP-1ノックアウト細胞は、例えば、アルキル化剤、トポイソメラーゼ(topo)I阻害剤、およびγ線照射に対する高い感受性を示しうる。PARP阻害剤は、腫瘍細胞を放射線処置(電離放射線および他のDNA損傷処置を含む)および抗がん薬(白金薬、テモゾロミド、およびトポイソメラーゼI阻害剤を含む)に対して感作させると報告されている。PARP阻害剤は、おそらくは切断DNA鎖の再結合を防止するその能力により、およびいくつかのDNA損傷シグナル伝達経路に影響をおよぼすことにより、放射線増感(低酸素)腫瘍細胞において、および腫瘍細胞が放射線療法後にDNAの致死的および半致死的となる可能性がある損傷から回復するのを防止する上でも、有効であると報告されている。
PARP阻害剤は、合成致死性の概念を通じて、BRCA1またはBRCA2遺伝子を欠損している腫瘍を有効に破壊すると示唆されている。野生型BRCA遺伝子を有する腫瘍はPARP阻害剤に非感受性でありうるが、BRCA1またはBRCA2欠損があると、それらの遺伝子のPARP阻害剤に対する感受性が著しく増大することになる。PARP阻害剤はDNA一本鎖切断(SSB)を引き起こし、これは複製中にBRCA1/2欠損細胞において相同組換え修復では修復し得ない毒性DNA二本鎖切断(DSB)へと変換されると示唆されうる。合成致死性はPARP阻害剤と、ATM、ATR、RAD51欠損、および他の相同組換え修復欠損についても報告されている。PARP阻害剤は、DNA修復欠損を有するがんの処置のために有用でありうる。
PARPの活性化は細胞死の仲介においても役割を有しうる。PARPの過剰な活性化は、虚血再灌流傷害において、ならびに卒中、外傷およびパーキンソン病の間に起こりうる神経損傷において関連が示されている。PARPの過剰活性化はNAD+の速やかな消費を引き起こして、ADPリボースポリマーを生成しうる。NAD+の生合成はATP消費プロセスでありうるため、続いてATPの細胞レベルが枯渇し、虚血細胞は壊死により死滅しうる。PARPの阻害は、細胞のNAD+およびATPレベルを保存することにより、また免疫応答を介してさらなる細胞損傷に寄与していたと考えられる特定の炎症経路の活性化を防止することにより、細胞死を低減させると予想されうる。
PARP活性化は、NMDA誘導性神経毒性およびNO誘導性神経毒性の両方において重要な役割を果たしうることが報告されている。報告は皮質培養物および海馬切片に基づいており、ここで毒性の防止をPARP阻害効力に直接相関付けることができる。神経変性疾患および頭部外傷の処置において可能性があるPARP阻害剤の役割について、仮説が立てられている。
研究によって、PARP阻害剤をI型糖尿病および糖尿病の合併症などの自己免疫疾患の処置および予防のために用いうることが報告されている(Pharmaceutical Research (2005)52: 60-71)。
PARP-3は、PARPファミリーの新しく特徴付けられたメンバーのようである。最近の研究は、ゲノムの完全性および有糸***進行におけるPARP-3の役割を報告している(PNAS | February 15, 2011 | vol. 108 | no. 7 | 2783-2788)。PARP-3欠損は、DNA二本鎖切断に対する細胞反応低減を導きうる。PARP-3欠損は、PARP-1/2阻害剤と組み合わせると、x線照射に反応して細胞生存低下を引き起こしうる。PARP-3は有糸***中の紡錘体の完全性およびテロメアの安定性に必要とされうる。したがって、PARP-3の阻害は抗腫瘍活性を導く可能性もある。
タンキラーゼ-1(TRF1相互作用アンキリン関連ADPリボースポリメラーゼ1)は、最初はヒトテロメア複合体の成分として特定されている。タンキラーゼ-2はタンキラーゼ-1と83%の全配列同一性および90%の配列類似性を共有しうる。マウス遺伝子試験によれば、タンキラーゼ-1とタンキラーゼ-2との間に実質的な機能の重複が示唆される。タンキラーゼ-1はテロメア長の正の調節因子であることが示されており、テロメラーゼによるテロメアの伸長を可能にする。タンキラーゼの阻害は、細胞をテロメラーゼ阻害剤に対して感作させうる。タンキラーゼ-1は、有糸***中の姉妹テロメア解離にも必要とされうる。タンキラーゼ-1のRNAiによる阻害は、有糸***停止を誘導しうる。タンキラーゼの阻害は抗腫瘍活性を導きうる可能性がある。
タンキラーゼは、Wnt経路の調節に関係があるとされている。Wnt経路は、大腸腺腫性ポリポーシス(APC)、アキシンおよびグリコーゲンシンターゼキナーゼ3α/β(GSK3α/β)を含む、β-カテニン分解複合体による下流エフェクターβ-カテニンのタンパク質分解によって負の調節を受けうる。Wnt経路の不適切な活性化が多くのがんにおいて報告されている。特に、腫瘍抑制遺伝子APCの切断変異は、結腸直腸がんにおける最も多い遺伝子変化でありうる。APCの変異は欠陥β-カテニン分解複合体、核β-カテニンの蓄積、および/またはWnt経路応答遺伝子の活性転写を導きうる。タンキラーゼ阻害剤は、アキシンレベルを高めることによってβ-カテニン分解複合体を安定化すると報告されている。β-カテニン分解複合体の主要な成分であるアキシンは、ポリADPリボシル化およびユビキチン結合を通じて分解されうる。タンキラーゼの阻害は、アキシンの分解低減および/またはアキシンのレベル増大を導きうる。タンキラーゼ阻害剤は、APC欠損大腸がん細胞によるコロニー形成を阻害すると報告されている。したがって、タンキラーゼ阻害剤は、活性化Wnt経路を有するがんの処置のために有用である可能性がある。
本明細書において、がんなどの疾患を処置するためのPARP活性阻害における、化合物および/またはその薬学的に許容される塩、それらの化合物およびその薬学的に許容される塩のうちの少なくとも1つを含む薬学的組成物、ならびにその使用を提供する。例えば、本明細書に記載の化合物および組成物は、欠陥DNA修復経路を有するがんを処置する際に有用であり得、かつ/または化学療法および放射線療法の有効性を増強する上で有用でありうる。
特定の小分子がPARP阻害剤であると報告されている。例えば、国際公開公報第2000/42040号および第2004/800713号は、PARP阻害剤としての三環式インドール誘導体を報告している。国際公開公報第2002/44183号および第2004/105700号は、PARP阻害剤としての三環式ジアゼピノインドール誘導体を報告し;国際公開公報第2011/130661号およびGB特許第2462361号は、PARP阻害剤としてのジヒドロピリドフタラジノン誘導体を報告し;PARP阻害剤として報告された他の環式化合物は以下の特許において見いだすことができる:US 7,915,280;US 7,235,557;USRE041150;US 6,887,996;およびEP1339402B1。
2004年2月19日公開の国際公開公報第2004/4014294号は、PARP阻害剤としての4,7-二置換インドール誘導体を報告している。PARP阻害剤としての他の環式化合物は、US 6,906,096においても報告されている。2009年5月22日公開の国際公開公報第2009/063244号は、PARP阻害剤としてのピリダジノン誘導体を開示している。2010年10月2日公開のGB特許第2462361号は、PARP阻害剤としてのジヒドロピリドフタラジノン誘導体を開示している。2008年9月30日公開のUS 7,429,578は、PARP阻害剤としての三環式誘導体を報告している。PARP阻害剤としての他の環式化合物は、以下の特許においても報告されている:EP1140936B1;US 6,495,541;US 6,799,298。2003年7月23日公開のUS 6,423,705は、PARP阻害剤を用いての併用療法を報告している。PARP阻害剤を用いての他の併用療法は、以下の特許広報にも報告されている:US 2009/0312280A1;WO 2007113647A1。2005年11月22日公開のUS 6,967,198は、抗悪性腫瘍剤および放射線療法の有効性を増強するためのタンパク質キナーゼ阻害剤としての三環式化合物を報告している。2008年12月9日公開のUS 7,462,713も、抗悪性腫瘍剤および放射線療法の有効性を増強するためのタンパク質キナーゼ阻害剤としての三環式化合物を報告している。2008年8月13日公開のEP特許第1585749号は、抗悪性腫瘍剤および放射線療法としてのジアゼピノインドール誘導体を報告している。
本明細書において、ポリ(ADPリボシル)トランスフェラーゼ(PARP)阻害剤であり得、かつ、例えば、がん、卒中、頭部外傷、および神経変性疾患を治療する際に有用でありうる化合物を開示する。がん治療剤として、本明細書に記載の化合物/薬学的に許容される塩を、DNA損傷細胞毒性剤、例えば、シスプラチン、トポテカン、イリノテカン、もしくはテモゾロミド、および/または放射線との併用で用いてもよい。
式(I)の化合物、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物を提供する:
Figure 2017048214
式中、
RNは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
XはC、N、O、およびSからなる群より選択され;
mおよびnは同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ0、1、2、または3の整数であり;
tは0、1、2、または3の整数であり;
R1は、それぞれの場合で、ハロゲン、CN、NO2、OR9、NR9R10、NR9COR10、NR9SO2R10、CONR9R10、COOR9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R2は水素、COR9、CONR9R10、CO2R9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R3、R4、R5、R6、R7およびR8は同じでも、もしくは異なっていてもよく、それぞれ水素、ハロゲン、-NR9R10、-OR9、オキソ、-COR9、-CO2R9、-CONR9R10、-NR9CONR10R11、-NR9CO2R10、-NR9SO2R10、-SO2R9、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルキニル、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく、
または(R3およびR4)、および/もしくは(R4およびR5)、および/もしくは(R5およびR6)、および/もしくは(R6およびR7)、および/もしくは(R7およびR8)は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-もしくは-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成し、かつ該環は少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよく、
ただし、
XがOである場合、R5およびR6は存在せず、
XがNである場合、R6は存在せず、
XがSである場合、R5およびR6は存在しないか、またはR5およびR6の少なくとも一方はオキソであり、
R3およびR4の一方がオキソである場合、他方は存在せず、
R7およびR8の一方がオキソである場合、他方は存在せず、かつ
XがCであり、かつR5およびR6の一方がオキソである場合、他方は存在せず;
R9、R10、およびR11は同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R12はCN、ハロゲン、ハロアルキル、NO2、-NR'R''、-OR'、オキソ、-COR'、-CO2R'、-CONR'R''、-NR'CONR''R'''、-NR'CO2R''、-NR'SO2R''、-SO2R'、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでR'、R''、およびR'''は水素、ハロアルキル、アルキル、アリールアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択されるか、または(R'およびR'')および/もしくは(R''およびR''')は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-および-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個の追加のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成する。
R13は水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルから選択される。
少なくとも1つの薬学的に許容される担体と、本明細書に記載の式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物とを含む薬学的組成物も提供する。
PARPを阻害する方法であって、PARPを、該PARPを阻害するのに有効な量の、本明細書に記載の式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物と接触させる段階を含む方法も提供する。
PARPの阻害に反応性の少なくとも1つの疾患を処置する方法であって、少なくとも1つの疾患に対するそのような処置を必要としていると認められる対象に、該少なくとも1つの疾患を処置するのに有効な量の、本明細書に記載の式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物を投与する段階を含む方法も提供し、ここで該少なくとも1つの疾患は、例えば、がん(白血病、大腸がん、神経膠芽腫、リンパ腫、黒色腫、乳がん、および子宮頸がんなど)、細胞毒性がん(cytotoxic cancer)、虚血再灌流傷害(限定されないが、心不全、心筋梗塞、卒中、他の神経外傷、および臓器移植に関連するものなど)、再灌流(眼、腎臓、腸管および骨格筋の再灌流など)、炎症疾患(関節炎、痛風、炎症性腸疾患、CNS炎症、多発性硬化症、アレルギー性脳脊髄炎、敗血症、敗血症性ショック、出血性ショック、肺線維症、およびブドウ膜炎など)、免疫疾患または障害(関節リウマチおよび敗血症性ショックなど)、変性疾患(糖尿病およびパーキンソン病など)、低血糖症、レトロウイルス感染症、アセトアミノフェン過量投与後の肝毒性、ドキソルビシンおよび白金系抗悪性腫瘍剤による心および腎毒性、サルファマスタードに続発する皮膚損傷から選択される。
PARPを阻害するための医薬の製造における、本明細書に記載の式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物の使用も提供する。
例えば、がん(白血病、大腸がん、神経膠芽腫、リンパ腫、黒色腫、乳がん、および子宮頸がんなど)、細胞毒性がん、虚血再灌流傷害(限定されないが、心不全、心筋梗塞、卒中、他の神経外傷、および臓器移植に関連するものなど)、再灌流(眼、腎臓、腸管および骨格筋の再灌流など)、炎症疾患(関節炎、痛風、炎症性腸疾患、CNS炎症、多発性硬化症、アレルギー性脳脊髄炎、敗血症、敗血症性ショック、出血性ショック、肺線維症、およびブドウ膜炎など)、免疫疾患または障害(関節リウマチおよび敗血症性ショックなど)、変性疾患(糖尿病およびパーキンソン病など)、低血糖症、レトロウイルス感染症、アセトミノフェン過量投与後の肝毒性、ドキソルビシンおよび白金系抗悪性腫瘍剤による心および腎毒性、サルファマスタードに続発する皮膚損傷から選択される少なくとも1つの疾患を処置するための医薬の製造における、本明細書に記載の式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物の使用も提供する。
[本発明1001]
式(I)の化合物、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩から選択される、少なくとも1つの化合物:
Figure 2017048214
式中、
RNは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
XはC、N、O、およびSからなる群より選択され;
mおよびnは同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ0、1、2、または3の整数であり;
tは0、1、2、または3の整数であり;
R1は、それぞれの場合で、ハロゲン、CN、NO2、OR9、NR9R10、NR9COR10、NR9SO2R10、CONR9R10、COOR9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R2は水素、COR9、CONR9R10、CO2R9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R3、R4、R5、R6、R7およびR8は同じでも、もしくは異なっていてもよく、それぞれ水素、ハロゲン、-NR9R10、-OR9、オキソ、-COR9、-CO2R9、-CONR9R10、-NR9CONR10R11、-NR9CO2R10、-NR9SO2R10、-SO2R9、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルキニル、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく、
または(R3およびR4)、および/もしくは(R4およびR5)、および/もしくは(R5およびR6)、および/もしくは(R6およびR7)、および/もしくは(R7およびR8)は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-もしくは-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成し、かつ該環は少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよく、
ただし、
XがOである場合、R5およびR6は存在せず、
XがNである場合、R6は存在せず、
XがSである場合、R5およびR6は存在しないか、またはR5およびR6の少なくとも一方はオキソであり、
R3およびR4の一方がオキソである場合、他方は存在せず、
R7およびR8の一方がオキソである場合、他方は存在せず、かつ
XがCであり、かつR5およびR6の一方がオキソである場合、他方は存在せず;
R9、R10、およびR11は同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R12はCN、ハロゲン、ハロアルキル、NO2、-NR'R''、-OR'、オキソ、-COR'、-CO2R'、-CONR'R''、-NR'CONR''R'''、-NR'CO2R''、-NR'SO2R''、-SO2R'、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでR'、R''、およびR'''は水素、ハロアルキル、アルキル、アリールアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択されるか、または(R'およびR'')および/もしくは(R''およびR''')は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-および-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個の追加のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成し、
R13は水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルから選択される。
[本発明1002]
式(II)の化合物、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩から選択される、本発明1001の少なくとも1つの化合物:
Figure 2017048214
式中、
RNは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
mおよびnは同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ0、1、2、または3の整数であり;
tは0、1、2、または3の整数であり;
R1は、それぞれの場合で、ハロゲン、CN、NO2、OR9、NR9R10、NR9COR10、NR9SO2R10、CONR9R10、COOR9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R2は水素、COR9、CONR9R10、CO2R9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R3、R4、R5、R6、R7およびR8は同じでも、もしくは異なっていてもよく、それぞれ水素、ハロゲン、-NR9R10、-OR9、オキソ、-COR9、-CO2R9、-CONR9R10、-NR9CONR10R11、-NR9CO2R10、-NR9SO2R10、-SO2R9、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルキニル、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく、または(R3およびR4)、および/もしくは(R4およびR5)、および/もしくは(R5およびR6)、および/もしくは(R6およびR7)、および/もしくは(R7およびR8)は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-および-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成し、かつ該環は少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよく、ただし、
R3およびR4の一方がオキソである場合、他方は存在せず、
R7およびR8の一方がオキソである場合、他方は存在せず、かつ
R5およびR6の一方がオキソである場合、他方は存在せず;
R9、R10、およびR11は同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R12はCN、ハロゲン、ハロアルキル、NO2、-NR'R''、-OR'、オキソ、-COR'、-CO2R'、-CONR'R''、-NR'CONR''R'''、-NR'CO2R''、-NR'SO2R''、-SO2R'、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでR'、R''、およびR'''は水素、ハロアルキル、アルキル、アリールアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択されるか、または(R'およびR'')および/もしくは(R''およびR''')は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-もしくは-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個の追加のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成し、
R13は水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルから選択される。
[本発明1003]
式(III)の化合物、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩から選択される、本発明1001の少なくとも1つの化合物:
Figure 2017048214
式中、
RNは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
mおよびnは同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ0、1、2、または3の整数であり;
tは0、1、2、または3の整数であり;
R1は、それぞれの場合で、ハロゲン、CN、NO2、OR9、NR9R10、NR9COR10、NR9SO2R10、CONR9R10、COOR9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R2は水素、COR9、CONR9R10、CO2R9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R3、R4、R5、R7およびR8は同じでも、もしくは異なっていてもよく、それぞれ水素、ハロゲン、-NR9R10、-OR9、オキソ、-COR9、-CO2R9、-CONR9R10、-NR9CONR10R11、-NR9CO2R10、-NR9SO2R10、-SO2R9、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルキニル、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく、または(R3およびR4)、および/もしくは(R4およびR5)、および/もしくは(R5およびR7)、および/もしくは(R7およびR8)は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-および-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成し、かつ該環は少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよく、
ただし、
R3およびR4の一方がオキソである場合、他方は存在せず、かつ
R7およびR8の一方がオキソである場合、他方は存在せず;
R9、R10、およびR11は同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R12はCN、ハロゲン、ハロアルキル、NO2、-NR'R''、-OR'、オキソ、-COR'、-CO2R'、-CONR'R''、-NR'CONR''R'''、-NR'CO2R''、-NR'SO2R''、-SO2R'、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでR'、R''、およびR'''は水素、ハロアルキル、アルキル、アリールアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択されるか、または(R'およびR'')および/もしくは(R''およびR''')は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-もしくは-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個の追加のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成し;かつ
R13は水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルから選択される。
[本発明1004]
以下の化合物
Figure 2017048214
Figure 2017048214
Figure 2017048214
Figure 2017048214
、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩から選択される、少なくとも1つの化合物。
[本発明1005]
PARP酵素アッセイにおいて10μM以下のIC50に対応するPARP阻害活性を有する、本発明1001〜1004のいずれかの少なくとも1つの化合物。
[本発明1006]
PARP細胞アッセイにおいて10uM以下のEC50に対応するPARP-ピラレーション(PARP-Pyralation)活性を有する、本発明1001〜1004のいずれかの少なくとも1つの化合物。
[本発明1007]
少なくとも1つの薬学的に許容される担体を含み、かつ本発明1001〜1007のいずれかの少なくとも1つの化合物の治療的有効量を活性成分として含む、薬学的組成物。
[本発明1008]
PARPの阻害に反応性のがんを処置する方法であって、それを必要としていると認められる対象に、PARPを阻害するのに有効な量の本発明1001〜1004のいずれかの少なくとも1つの化合物を投与する段階を含む方法。
[本発明1009]
PARPの阻害に反応性の少なくとも1つの疾患を処置するための医薬の製造における、本発明1001〜1004のいずれかの少なくとも1つの化合物の使用。
本明細書において用いられる以下の単語、語句および記号は一般に、それらが用いられる文脈がそうではないと示す範囲を除き、以下に示す意味を有することが意図される。以下の略語および用語は終始示した意味を有する。
本明細書における「アルキル」なる用語は、1から12個などの、さらには1から6個などの、1から18個の炭素原子を含む、直鎖および分枝飽和炭化水素基から選択される炭化水素基を意味する。アルキル基の例は、メチル、エチル、1-プロピルまたはn-プロピル(「n-Pr」)、2-プロピルまたはイソプロピル(「i-Pr」)、1-ブチルまたはn-ブチル(「n-Bu」)、2-メチル-1-プロピルまたはイソブチル(「i-Bu」)、1-メチルプロピルまたはs-ブチル(「s-Bu」)、および1,1-ジメチルエチルまたはt-ブチル(「t-Bu」)から選択されうる。アルキル基の他の例は、1-ペンチル(n-ペンチル、--CH2CH2CH2CH2CH3)、2-ペンチル(--CH(CH3)CH2CH2CH3)、3-ペンチル(--CH(CH2CH3)2)、2-メチル-2-ブチル(--C(CH3)2CH2CH3)、3-メチル-2-ブチル(--CH(CH3)CH(CH3)2)、3-メチル-1-ブチル(--CH2CH2CH(CH3)2)、2-メチル-1-ブチル(--CH2CH(CH3)CH2CH3)、1-ヘキシル(--CH2CH2CH2CH2CH2CH3)、2-ヘキシル(--CH(CH3)CH2CH2CH2CH3)、3-ヘキシル(--CH(CH2CH3)(CH2CH2CH3))、2-メチル-2-ペンチル(--C(CH3)2CH2CH2CH3)、3-メチル-2-ペンチル(--CH(CH3)CH(CH3)CH2CH3)、4-メチル-2-ペンチル(--CH(CH3)CH2CH(CH3)2)、3-メチル-3-ペンチル(--C(CH3)(CH2CH3)2)、2-メチル-3-ペンチル(--CH(CH2CH3)CH(CH3)2)、2,3-ジメチル-2-ブチル(--C(CH3)2CH(CH3)2)および3,3-ジメチル-2-ブチル(--CH(CH3)C(CH3)3基から選択されうる。
本明細書における「アルケニル」なる用語は、少なくとも1つのC=C二重結合および2から6個などの、2から18個の炭素原子を含む、直鎖および分枝炭化水素基から選択される炭化水素基を意味する。アルケニル基の例は、エテニルまたはビニル(--CH=CH2)、プロパ-1-エニル(--CH=CHCH3)、プロパ-2-エニル(--CH2CH=CH2)、2-メチルプロパ-1-エニル、ブタ-1-エニル、ブタ-2-エニル、ブタ-3-エニル、ブタ-1,3-ジエニル、2-メチルブタ-1,3-ジエン、ヘキサ-1-エニル、ヘキサ-2-エニル、ヘキサ-3-エニル、ヘキサ-4-エニル、およびヘキサ-1,3-ジエニル基から選択されうる。
本明細書における「アルキニル」なる用語は、少なくとも1つのC≡C三重結合および2から6個などの、2から18個の炭素原子を含む、直鎖および分枝炭化水素基から選択される炭化水素基を意味する。アルキニル基の例には、エチニル(--C≡CH)、1-プロピニル(-C≡CCH3)、2-プロピニル(プロパルギル、-CH2C≡CH)、1-ブチニル、2-ブチニル、および3-ブチニル基が含まれる。
本明細書における「シクロアルキル」なる用語は、単環式および多環式(例えば、二環式および三環式)基を含む、飽和および部分不飽和環式炭化水素基から選択される炭化水素基を意味する。例えば、シクロアルキル基は、3から8個などの、さらには3から6個、3から5個、または3から4個などの3から12個の炭素原子を含みうる。さらには、例えば、シクロアルキル基は、3から8個、3から6個などの3から12個の炭素原子を含む、単環式基から選択されうる。単環式シクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1-シクロペンタ-1-エニル、1-シクロペンタ-2-エニル、1-シクロペンタ-3-エニル、シクロヘキシル、1-シクロヘキサ-1-エニル、1-シクロヘキサ-2-エニル、1-シクロヘキサ-3-エニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、およびシクロドデシル基が含まれる。二環式シクロアルキル基の例には、[4,4]、[4,5]、[5,5]、[5,6]および[6,6]環系から選択される二環式環として、またはビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタ、およびビシクロ[3.2.2]ノナンから選択される架橋二環式環として配置された、7から12個の環原子を有するものが含まれる。環は飽和であってもよく、または少なくとも1つの二重結合を有していてもよいが(すなわち、部分不飽和)、完全に共役ではなく、かつ芳香族はではなく、芳香族は本明細書において定義される。
本明細書における「アリール」なる用語は、下記から選択される基を意味する:
5および6員の芳香族炭素環、例えば、フェニル;
少なくとも1つの環が、例えば、ナフタレン、インダン、および1,2,3,4-テトラヒドロキノリンから選択される、炭素環式および芳香族である、7から12員の二環式環系などの二環式環系;および
少なくとも1つの環が、炭素環式および芳香族、例えば、フルオレンである、10から15員の三環式環系などの三環式環系。
例えば、アリール基は、N、O、およびSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいてもよい5から7員の複素環またはシクロアルキルに縮合した5および6員の芳香族炭素環から選択され、ただし、芳香族炭素環が複素環と縮合している場合、結合点は芳香族炭素環にあり、芳香族炭素環がシクロアルキル基と縮合している場合、結合点は芳香族炭素環またはシクロアルキル基にありうる。置換ベンゼン誘導体から形成され、環原子に自由原子価を有する二価の基は、置換フェニレン基と呼ばれる。自由原子価を有する炭素原子から1個の水素原子を除去することにより、名前が「-イル」で終わる一価の多環式炭化水素基から誘導される二価の基は、対応する一価の基の名前に「-イデン」を加えて呼ばれ、例えば、2つの結合点を有するナフチル基はナフチリデンと呼ばれる。しかし、アリールは、以下に別に定義されるヘテロアリールを包含することはなく、またはいかなる様式でも重複することはない。したがって、1つまたは複数の芳香族炭素環が芳香族複素環と縮合している場合、生じる環系は、本明細書において定義されるヘテロアリールであって、アリールではない。
本明細書における「アリールアルキル」なる用語は、前述の定義のとおりのアリール基で置換された、前述の定義のとおりのアルキル基を意味する。
本明細書における「ハロゲン」または「ハロ」なる用語は、F、Cl、BrまたはIを意味する。
本明細書における「ヘテロアリール」なる用語は、下記から選択される基を意味する:
N、O、およびSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子、例えば、1から4個、または、いくつかの態様において、1から3個のヘテロ原子を含み、残りの環原子は炭素である、5から7員の芳香族単環式環;
N、O、およびSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子、例えば、1から4個、または、いくつかの態様において、1から3個、または、他の態様において、1もしくは2個のヘテロ原子を含み、残りの環原子は炭素である、8から12員の二環式環であって、少なくとも1つの環は芳香族であり、かつ芳香環に少なくとも1つのヘテロ原子が存在する環;および
N、O、およびSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子、例えば、1から4個、または、いくつかの態様において、1から3個、または、他の態様において、1もしくは2個のヘテロ原子を含み、残りの環原子は炭素である、11から14員の三環式環であって、少なくとも1つの環は芳香族であり、かつ芳香環に少なくとも1つのヘテロ原子が存在する環。
例えば、ヘテロアリール基には、5から7員のシクロアルキル環に縮合した5から7員の芳香族複素環が含まれる。環の1つだけが少なくとも1つのヘテロ原子を含む、そのような縮合二環式ヘテロアリール環系について、結合点は芳香族複素環またはシクロアルキル環にあってもよい。
ヘテロアリール基におけるSおよびO原子の総数が2以上である場合、これらのヘテロ原子は互いに隣接しない。いくつかの態様において、ヘテロアリール基におけるSおよびO原子の総数は2以下である。いくつかの態様において、ヘテロアリール基におけるSおよびO原子の総数は1以下である。
ヘテロアリール基の例には、(優先順位1に割り当てられた連結位置から番号付けた)ピリジル(2-ピリジル、3-ピリジル、または4-ピリジルなど)、シンノリニル、ピラジニル、2,4-ピリミジニル、3,5-ピリミジニル、2,4-イミダゾリル、イミダゾピリジニル、イソキサゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、チエニル、トリアジニル、ベンゾチエニル、フリル、ベンゾフリル、ベンゾイミダゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、フタラジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピロリル、トリアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、ピラゾリル、ピロロピリジニル(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イルなど)、ピラゾロピリジニル(1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-5-イルなど)、ベンゾキサゾリル(ベンゾ[d]オキサゾール-6-イルなど)、プテリジニル、プリニル、1-オキサ-2,3-ジアゾリル、1-オキサ-2,4-ジアゾリル、1-オキサ-2,5-ジアゾリル、1-オキサ-3,4-ジアゾリル、1-チア-2,3-ジアゾリル、1-チア-2,4-ジアゾリル、1-チア-2,5-ジアゾリル、1-チア-3,4-ジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、フロピリジニル、ベンゾチアゾリル(ベンゾ[d]チアゾール-6-イルなど)、インダゾリル(1H-インダゾール-5-イルなど)および5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリンが含まれるが、それらに限定されるわけではない。
本明細書における「複素環式」または「複素環」または「ヘテロシクリル」なる用語は、酸素、硫黄、および窒素から選択される、1〜4個のヘテロ原子などの、さらには1〜3個などの、またはさらには1もしくは2個のヘテロ原子などの、少なくとも1つのヘテロ原子に加えて、少なくとも1つの炭素原子を含む、4から12員の単環式、二環式および三環式、飽和および部分不飽和環から選択される環を意味する。本明細書における「複素環」は、5、6、および/または7員のシクロアルキル、芳香族炭素環または芳香族複素環と縮合した、N、O、およびSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含む5から7員の複素環であって、ただし、複素環が芳香族炭素環または芳香族複素環と縮合している場合、結合点は複素環にあり、複素環がシクロアルキルと縮合している場合、結合点はシクロアルキルまたは複素環にありうる環も意味する。本明細書における「複素環」は、N、O、およびSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含む脂肪族スピロ環であって、ただし、結合点が複素環にある環も意味する。環は飽和であってもよく、または少なくとも1つの二重結合を有していてもよい(すなわち、部分不飽和)。複素環はオキソで置換されていてもよい。結合点は複素環中の炭素またはヘテロ原子であってもよい。複素環は、本明細書において定義されるヘテロアリールではない。
複素環の例には、(優先順位1に割り当てられた連結位置から番号付けた)1-ピロリジニル、2-ピロリジニル、2,4-イミダゾリジニル、2,3-ピラゾリジニル、1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-ピペリジニル、2,5-ピペラジニル、ピラニル、2-モルホリニル、3-モルホリニル、オキシラニル、アジリジニル、チイラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、1,2-ジチエタニル、1,3-ジチエタニル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニル、チオモルホリニル、チオキサニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ホモピペリジニル、アゼパニル、オキセパニル、チエパニル、1,4-オキサチアニル、1,4-ジオキセパニル、1,4-オキサチエパニル、1,4-オキサアゼパニル、1,4-ジチエパニル、1,4-チアゼパニルおよび1,4-ジアゼパン1,4-ジチアニル、1,4-アザチアニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1-ピロリニル、2-ピロリニル、3-ピロリニル、インドリニル、2H-ピラニル、4H-ピラニル、1,4-ジオキサニル、1,3-ジオキソラニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ジチアニル、ジチオラニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、ピリミジノニル、1,1-ジオキソ-チオモルホリニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニルおよびアザビシクロ[2.2.2]ヘキサニルが含まれるが、それらに限定されるわけではない。置換複素環には、ピペリジニルN-オキシド、モルホリニル-N-オキシド、1-オキソ-1-チオモルホリニルおよび1,1-ジオキソ-1-チオモルホリニルなどの、1つまたは複数のオキソ部分で置換された環系も含まれる。
本明細書に記載の化合物は不斉中心を含んでいてもよく、したがって鏡像異性体として存在してもよい。本明細書に記載の化合物が複数の不斉中心を有する場合、それらはさらにジアステレオマーとして存在してもよい。鏡像異性体およびジアステレオマーはより広いクラスの立体異性体に入る。実質的に純粋な分割された鏡像異性体、そのラセミ混合物、ならびにジアステレオマーの混合物などの、すべての可能な立体異性体は、含まれることが意図される。本明細書において開示する化合物のすべての立体異性体および/またはその薬学的に許容される塩は、含まれることが意図される。特に記載がないかぎり、1つの異性体への言及は任意の可能な異性体に適用される。異性体組成が明記されていない場合はいつも、すべての可能な異性体が含まれる。
本明細書において用いられる「実質的に純粋な」なる用語は、目的の立体異性体が、30重量%以下などの、さらには25重量%以下などの、さらには20重量%以下などの、35重量%以下の任意の他の立体異性体を含むことを意味する。いくつかの態様において、「実質的に純粋な」なる用語は、目的の立体異性体が、10重量%以下、例えば、1重量%以下などの5重量%以下の任意の他の立体異性体を含むことを意味する。
本明細書に記載の化合物がオレフィン二重結合を含む場合、特に記載がないかぎり、そのような二重結合はEおよびZ両方の幾何異性体を含むことになる。
本明細書に記載の化合物のいくつかは、互変異性体と呼ばれる、水素結合点が異なる状態で存在してもよい。例えば、カルボニル-CH2C(O)-基(ケト型)を含む化合物は互変異性を起こしてヒドロキシル-CH=C(OH)-基(エノール型)を生成しうる。ケト型およびエノール型の両方は、個別にならびにその混合物が、該当する場合には含まれることが意図される。
反応生成物を互いに、および/または出発原料から分離することは有利でありうる。各段階または一連の段階の所望の生成物を、当技術分野において一般的な技術により、所望の程度の均質性まで分離および/または精製(以下分離)する。典型的にはそのような分離は多相抽出、溶媒もしくは溶媒混合物からの結晶化、蒸留、昇華、またはクロマトグラフィを含む。クロマトグラフィは、例えば:逆相および順相;サイズ排除;イオン交換;高圧、中圧および低圧液体クロマトグラフィ法および機器;小規模分析;疑似移動床(「SMB」)および調製用薄層または厚層クロマトグラフィ、ならびに小規模薄層およびフラッシュクロマトグラフィの技術を含む任意の数の方法を含みうる。当業者であれば、所望の分離を最も達成しそうな技術を適用するであろう。
ジアステレオマー混合物を、それらの物理化学的な差に基づき、クロマトグラフィおよび/または分別結晶などの当業者には周知の方法によって、それらの個々のジアステレオマーに分離することができる。鏡像異性体は、鏡像異性体混合物を適切な光学活性化合物(例えば、キラルアルコールまたはモッシャーの酸塩化物などのキラル補助剤)との反応によりジアステレオマー混合物に変換し、ジアステレオマーを分離し、個々のジアステレオマーを対応する純粋な鏡像異性体に変換(例えば、加水分解)することによって分離することができる。鏡像異性体は、キラルHPLCカラムの使用によって分離することもできる。
単一の立体異性体、例えば、実質的に純粋な鏡像異性体を、光学活性分割剤を用いてジアステレオマーを生成するなどの方法を用いての、ラセミ混合物の分割によって得てもよい(Eliel, E. and Wilen, S. Stereochemistry of Organic Compounds. New York: John Wiley & Sons, Inc., 1994;Lochmuller, C. H., et al. ''Chromatographic resolution of enantiomers: Selective review.'' J. Chromatogr., 113(3) (1975): pp. 283-302)。本発明のキラル化合物のラセミ混合物を、下記を含む任意の適切な方法によって分離および単離することができる:(1)キラル化合物とのイオン性ジアステレオマーの塩の生成および分別結晶または他の方法による分離、(2)キラル誘導体化試薬とのジアステレオマー化合物の生成、ジアステレオマーの分離、および純粋な立体異性体への変換、ならびに(3)実質的に純粋または濃縮された立体異性体のキラル条件下での直接分離。Wainer, Irving W., Ed. Drug Stereochemistry: Analytical Methods and Pharmacology. New York: Marcel Dekker, Inc., 1993を参照されたい。
「薬学的に許容される塩」には、例えば、塩酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、臭化水素塩、硫酸塩、スルフィン酸塩、および硝酸塩から選択される、無機酸との塩;ならびに、例えば、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、2-ヒドロキシエチルスルホン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、酢酸塩などのアルカン酸塩、およびnが0から4から選択されるHOOC-(CH2)n-COOHとの塩から選択される、有機酸との塩が含まれるが、それらに限定されるわけではない。同様に、薬学的に許容されるカチオンの例には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、リチウム、およびアンモニウムが含まれるが、それらに限定されるわけではない。
加えて、本明細書において開示する化合物が酸付加塩として得られる場合、遊離塩基は酸性塩の溶液を塩基性化することにより得ることができる。反対に、生成物が遊離塩基である場合、薬学的に許容される付加塩などの付加塩は、塩基性化合物から酸付加塩を調製するための通常の手順に従い、遊離塩基を適切な有機溶媒に溶解し、溶液を酸で処理することによって生成してもよい。当業者であれば、非毒性の薬学的に許容される付加塩を調製するために、過度の実験を行うことなく用いうる様々な合成法を理解するであろう。
本明細書において定義される「その薬学的に許容される塩」は、式I、II(II-1、II-2またはII-3を含む)またはIIIの少なくとも1つの化合物の塩、ならびに鏡像異性体の塩、および/またはジアステレオマーの塩などの、式I、II(II-1、II-2またはII-3を含む)またはIIIの少なくとも1つの化合物の立体異性体の塩を含む。
「処置すること」、「処置する」、または「処置」あるいは「軽減」とは、本明細書において開示する少なくとも1つの化合物および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩を、例えば、がんおよび/もしくは炎症疾患を有する、または、例えば、がんおよび/もしくは炎症疾患の症状を有する、または、例えば、がんおよび/もしくは炎症疾患に対する素因を有する、それを必要としていると認められる対象に、例えば、がんおよび/もしくは炎症疾患、例えば、がんおよび/もしくは炎症疾患の症状、または、例えば、がんおよび/もしくは炎症疾患に対する素因を治癒させる、治す、軽減する、緩和する、変化させる、矯正する、寛解させる、改善する、またはそれらに影響をおよぼすために、投与することを意味する。
「有効量」なる用語は、本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩の、対象の疾患または障害を前述の定義のとおり「処置する」ために有効な量を意味する。がんの場合、有効量は、前述の「処置すること」、「処置する」、「処置」および「軽減」の定義において記載する、対象における観察可能または測定可能な任意の変化を引き起こしうる。例えば、有効量は、がんもしくは腫瘍細胞の数を減らす;腫瘍サイズを低減させる;例えば、腫瘍の軟部組織および骨への拡散を含む、腫瘍細胞の末梢器官への浸潤を阻害もしくは阻止する;腫瘍転移を阻害もしくは阻止する;腫瘍成長を阻害もしくは阻止する;がんに関連する症状の1つもしくは複数をある程度緩和する、罹患率および死亡率を低下させる;生活の質を改善する;またはそのような効果の組み合わせを実現することができる。有効量は、PARPの阻害に反応性の疾患の症状を低減させるのに十分な量でありうる。がん療法のために、インビボでの有効性は、例えば、生存の期間、疾患進行までの時間(TTP)、反応率(RR)、反応の持続期間、および/または生活の質を評価することによって測定することができる。有効量は、当業者には理解されるとおり、投与経路、賦形剤の使用、および他の剤の同時使用に応じて変動しうる。
「阻害」なる用語は、生物学的活性またはプロセスの、基準活性の低下を示す。「PARPの阻害」とは、本明細書において開示する少なくとも1つの化合物および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩の非存在下でのPARPの活性に比べての、少なくとも1つの化合物および/または少なくとも1つの薬学的に許容される塩の存在に対する直接または間接的反応としてのPARPの活性の低下を意味する。活性の低下は理論に縛られることなく、本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩の、PARPとの直接相互作用による、または本明細書において開示する少なくとも1つの化合物および/もしくは少なくとも1つの薬学的に許容される塩の、次にPARP活性に影響をおよぼす1つもしくは複数の他の因子との相互作用によると考えられる。例えば、本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩の存在は、PARPに直接結合することにより、(直接または間接的に)別の因子がPARP活性を低下させる原因となることにより、または細胞もしくは生物中に存在するPARPの量を(直接または間接的に)低減させることにより、PARP活性を低下させうる。
本明細書において開示する「少なくとも1つの置換基」なる用語は、例えば、1つから3つなどの、さらには1つまたは2つなどの、1つから4つの置換基を含む。例えば、本明細書において開示する「少なくとも1つの置換基R12」は、本明細書に記載のR12のリストから選択される、1つから3つなどの、さらには1つまたは2つなどの、1つから4つの置換基を含む。
第一の局面において、式(I)の化合物、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物を提供する:
Figure 2017048214
式中、
RNは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
XはC、N、O、およびSからなる群より選択され;
mおよびnは同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ0、1、2、または3の整数であり;
tは0、1、2、または3の整数であり;
R1は、それぞれの場合で、ハロゲン、CN、NO2、OR9、NR9R10、NR9COR10、NR9SO2R10、CONR9R10、COOR9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R2は水素、COR9、CONR9R10、CO2R9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールからなる群より選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R3、R4、R5、R6、R7およびR8は同じでも、もしくは異なっていてもよく、それぞれ非存在、水素、ハロゲン、-NR9R10、-OR9、オキソ、-COR9、-CO2R9、-CONR9R10、-NR9CONR10R11、-NR9CO2R10、-NR9SO2R10、-SO2R9、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルキニル、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく、
または(R3およびR4)、および/もしくは(R4およびR5)、および/もしくは(R5およびR6)、および/もしくは(R6およびR7)、および/もしくは(R7およびR8)は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-もしくは-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成し、かつ該環は少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよく、
ただし、
XがOである場合、R5およびR6は存在せず、
XがNである場合、R6は存在せず、
XがSである場合、R5およびR6は存在しないか、またはR5およびR6の少なくとも一方はオキソであり、
R3およびR4の一方がオキソである場合、他方は存在せず、
R7およびR8の一方がオキソである場合、他方は存在せず、かつ
XがCであり、かつR5およびR6の一方がオキソである場合、他方は存在せず;
R9、R10、およびR11は同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R12はCN、ハロゲン、ハロアルキル、NO2、-NR'R''、-OR'、オキソ、-COR'、-CO2R'、-CONR'R''、-NR'CONR''R'''、-NR'CO2R''、-NR'SO2R''、-SO2R'、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでR'、R''、およびR'''は水素、ハロアルキル、アルキル、アリールアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択されるか、または(R'およびR'')および/もしくは(R''およびR''')は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-および-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個の追加のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成する。
R13は水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルから選択される。
いくつかの態様において、式(I)のXはCである。いくつかの態様において、式(I)のXはNである。
いくつかの態様において、式(I)のmおよびnは両方とも1の整数である。いくつかの態様において、式(I)のnは1であり、かつ式(I)のmは2であり;他の態様において、式(I)のnは2であり、かつ式(I)のmは1である。
いくつかの態様において、式(I)のtは0である。いくつかの態様において、式(I)のtは1であり、かつ式(I)のR1はハロゲン、CN、NO2、OR9、NR9R10、NR9COR10、NR9SO2R10、CONR9R10、COOR9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールのそれぞれは前述の定義の少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよい。いくつかのさらなる態様において、式(I)のtは1であり、かつ式(I)のR1はハロゲン(F、ClおよびBrなど、さらにはFなど)またはアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)である。いくつかのさらなる態様において、式(I)のtは1であり、かつ式(I)のR1はハロゲン(Fなど)である。
いくつかの態様において、式(I)のRNは、ヒドロキシまたはアルコキシルで置換されていてもよいアルキル基である。いくつかのさらなる態様において、式(I)のRNは、ヒドロキシまたはC1-12アルコキシルで置換されていてもよいC1-12アルキル基である。いくつかのさらなる態様において、式(I)のRNは、ヒドロキシまたはC1-6アルコキシルで置換されていてもよいC1-6アルキル基である。
いくつかの態様において、式(I)のR2は、水素であるか、または式(I)に対して定義されている少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよいアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)である。いくつかの態様において、式(I)のR2は、少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよいアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)であり、ここでR12は-NR'R''、-OR'、ヘテロシクリル、およびアリールから選択され、ここでR'、およびR''は水素、ハロアルキル、アルキル、およびアリールアルキルから独立に選択されるか、またはR'およびR''は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-および-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個の追加のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成する。いくつかのさらなる態様において、式(I)のR2は、少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよいアルキル基(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)であり、ここでR12は-NR'R''、-OR'、ヘテロシクリル、およびアリール(フェニルなど)から選択され、ここでR'およびR''は水素、ハロアルキル(ハロC1-12アルキルなど、さらにはハロC1-6アルキルなど)、アルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)、およびアリールアルキル(フェニルC1-12アルキルなど、さらにはフェニルC1-6アルキルなど))から独立に選択されるか、またはR'およびR''は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-および-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個の追加のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環(Oである0または1個の追加のヘテロ原子を有する5または6員の飽和環など、さらには5員の飽和環、6員の飽和環、または1個の酸素ヘテロ原子を有する6員の飽和環など)を形成する。いくつかのさらなる態様において、式(I)のR2は、アリール基(フェニルなど)、1個の窒素ヘテロ原子および/または1個の酸素ヘテロ原子を含む3、4、5、6、7、および8員のヘテロシクリル基、-OR'、ならびに-NR'R''から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよいアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)であり、ここでR'およびR''は水素、ハロアルキル(ハロC1-12アルキルなど、さらにはハロC1-6アルキルなど)、アルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)、およびアリールアルキル(フェニルC1-6アルキルなど)から独立に選択される。いくつかのさらなる態様において、式(I)のR2は、アリール基(フェニルなど);ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリノ、およびオキシラニルから選択される、1個の窒素ヘテロ原子および/または1個の酸素ヘテロ原子を含む3、4、5、6、7、および8員のヘテロシクリル基;-OR';ならびに-NR'R''から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよいアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)であり、ここでR'およびR''は水素、ハロアルキル(ハロC1-6アルキルなど)、アルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)、およびアリールアルキル(フェニルC1-6アルキルなど、さらにはフェニルメチルなど)から独立に選択される。
いくつかの態様において、式(I)のR5は水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、-COR9、および-COOR9から選択され、ここでアルキル、シクロアルキル、およびアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく、かつR9は少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよいアルキルまたはシクロアルキルであり、かつR12は式(I)と同様に定義される。いくつかの態様において、式(I)のR5は水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、-COR9、および-COOR9から選択され、ここでアルキル、シクロアルキル、またはアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく、かつR9は少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよいアルキルまたはシクロアルキルであり、かつR12はNR'R''、アリール、およびNR'CO2R''から選択され、ここでR'およびR''は水素、ハオロアルキル(haoloalkyl)およびアルキルから独立に選択される。いくつかのさらなる態様において、式(I)のR5は、水素;NR'R''およびアリール(フェニルなど)から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよいアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど);シクロアルキル(C3、C4、C5、C6、C7、C8シクロアルキルなど);NR'R''で置換されていてもよいアリール(フェニルなど);ならびに-COR9から選択され、ここでR9はシクロアルキル(C3、C4、C5、C6、C7、C8シクロアルキルなど)、またはアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)であり、シクロアルキルおよびアルキルのそれぞれはNR'R''、アリール(フェニルなど)、および-NR'CO2R''から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよく、ここでR'およびR''は水素、ハロアルキル(ハロC1-6アルキルなど)、およびアルキル(C1-6アルキルなど)から独立に選択される。いくつかのさらなる態様において、式(I)のR5は、水素;NR'R''で置換されていてもよいC1-6アルキル(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、または3,3-ジメチルブチルなど);シクロヘキシル;NR'R''で置換されていてもよいフェニル;ならびに-COR9から選択され、ここでR9はシクロプロピル、またはC1-6アルキル(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはブチルなど)であり、シクロプロピルおよびC1-6アルキルのそれぞれはNR'R''、アリール(フェニルなど)、および-NR'CO2R''から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよく、ここでR'およびR''は水素およびC1-6アルキル(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはtert-ブチルなど)から独立に選択される。
いくつかの態様において、式(I)のR4およびR5は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-および-SO2-から独立に選択される0、1または2個のヘテロ原子を有する3、4、5、6、7または8員の飽和、部分不飽和または完全不飽和環を形成し、かつ該環は、式(I)に対して定義されている少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよい。いくつかの態様において、式(I)のR4およびR5は、それらが結合している原子と一緒に、1個の窒素ヘテロ原子を有する5員の飽和環を形成する。
いくつかの態様において、式(I)の(R3およびR4)、(R5およびR6)、および(R7およびR8)の少なくとも1つの対はアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど、さらにはメチルなど)である。いくつかの態様において、式(I)のR3およびR4は同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ水素、アルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)およびOHから独立に選択される。
第二の局面において、式(I)の化合物、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物は、以下の式(II)の化合物、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩から選択される:
Figure 2017048214
式中、
RNは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
mおよびnは同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ0、1、2、または3の整数であり;
tは0、1、2、または3の整数であり;
R1は、それぞれの場合で、ハロゲン、CN、NO2、OR9、NR9R10、NR9COR10、NR9SO2R10、CONR9R10、COOR9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R2は水素、COR9、CONR9R10、CO2R9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R3、R4、R5、R6、R7およびR8は同じでも、もしくは異なっていてもよく、それぞれ水素、ハロゲン、-NR9R10、-OR9、オキソ、-COR9、-CO2R9、-CONR9R10、-NR9CONR10R11、-NR9CO2R10、-NR9SO2R10、-SO2R9、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルキニル、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく、または(R3およびR4)、および/もしくは(R4およびR5)、および/もしくは(R5およびR6)、および/もしくは(R6およびR7)、および/もしくは(R7およびR8)は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-および-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成し、かつ該環は少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよく、ただし、
R3およびR4の一方がオキソである場合、他方は存在せず、
R7およびR8の一方がオキソである場合、他方は存在せず、かつ
R5およびR6の一方がオキソである場合、他方は存在せず;
R9、R10、およびR11は同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R12はCN、ハロゲン、ハロアルキル、NO2、-NR'R''、-OR'、オキソ、-COR'、-CO2R'、-CONR'R''、-NR'CONR''R'''、-NR'CO2R''、-NR'SO2R''、-SO2R'、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでR'、R''、およびR'''は水素、ハロアルキル、アルキル、アリールアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択されるか、または(R'およびR'')および/もしくは(R''およびR''')は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-もしくは-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個の追加のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成する。
R13は水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルから選択される。
いくつかの態様において、式(II)のmおよびnは両方とも1の整数である。いくつかの態様において、式(II)のnは1であり、かつ式(II)のmは2であり;他の態様において、式(II)のnは2であり、かつ式(II)のmは1である。
いくつかの態様において、式(II)のtは0である。いくつかの態様において、式(II)のtは1であり、かつ式(II)のR1はハロゲン、CN、NO2、OR9、NR9R10、NR9COR10、NR9SO2R10、CONR9R10、COOR9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは前述の定義の少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよい。いくつかのさらなる態様において、式(II)のtは1であり、かつ式(II)のR1はハロゲン(F、ClおよびBrなど、さらにはFなど)またはアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)である。いくつかのさらなる態様において、式(II)のtは1であり、かつ式(II)のR1はハロゲン(Fなど)である。
いくつかの態様において、式(II)のRNは、ヒドロキシおよびアルコキシルから選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよいアルキル基である。いくつかのさらなる態様において、式(II)のRNは、ヒドロキシおよびC1-12アルコキシルから選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよいC1-12アルキル基である。いくつかのさらなる態様において、式(II)のRNは、ヒドロキシおよびC1-6アルコキシルから選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基である。
いくつかの態様において、式(II)のR2は、水素であるか、または式(II)に対して定義されている少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよいアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)である。いくつかの態様において、式(II)のR2は、少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよいアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)であり、ここでR12は-NR'R''、-OR'、ヘテロシクリル、およびアリールから選択され、ここでR'、およびR''は水素、ハロアルキル、アルキル、およびアリールアルキルから独立に選択されるか、またはR'およびR''は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-および-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個の追加のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成する。いくつかのさらなる態様において、式(II)のR2は、少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよいアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)であり、ここでR12は-NR'R''、-OR'、ヘテロシクリル、およびアリール(フェニルなど)から選択され、ここでR'およびR''は水素、ハロアルキル(ハロC1-12アルキルなど、さらにはハロC1-6アルキルなど)、アルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)、およびアリールアルキル(フェニルC1-12アルキルなど、さらにはフェニルC1-6アルキルなど))から独立に選択されるか、またはR'およびR''は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-および-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個の追加のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環(Oである0または1個の追加のヘテロ原子を有する5または6員の飽和環など、さらには5員の飽和環、6員の飽和環、または1個の酸素ヘテロ原子を有する6員の飽和環など)を形成する。いくつかのさらなる態様において、式(II)のR2は、アリール(フェニルなど)、1個の窒素ヘテロ原子および/または1個の酸素ヘテロ原子を含む3、4、5、6、7、および8員のヘテロシクリル、-OR'、ならびに-NR'R''から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよいアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)であり、ここでR'およびR''は水素、ハロアルキル(ハロC1-12アルキルなど、さらにはハロC1-6アルキルなど)、アルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)、およびアリールアルキル(フェニルC1-6アルキルなど)から独立に選択される。いくつかのさらなる態様において、式(II)のR2は、アリール(フェニルなど);ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリノ、およびオキシラニルから選択される、1個の窒素ヘテロ原子および/または1個の酸素ヘテロ原子を含む3、4、5、6、7、および8員のヘテロシクリル基;-OR';ならびに-NR'R''から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよいアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)であり、ここでR'およびR''は水素、ハロアルキル(ハロC1-6アルキルなど)、アルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)、およびアリールアルキル(フェニルC1-6アルキルなど、さらにはフェニルメチルなど)から独立に選択される。
いくつかの態様において、式(II)のR5は水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、-COR9、および-COOR9から選択され、ここでアルキル、シクロアルキル、およびアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく、かつR9は少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよいアルキルまたはシクロアルキルであり、かつR12は式(II)と同様に定義される。いくつかの態様において、式(II)のR5は水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、-COR9、および-COOR9から選択され、ここでアルキル、シクロアルキル、およびアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく、かつR9は少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよいアルキルまたはシクロアルキルであり、かつR12はNR'R''、アリール、およびNR'CO2R''から選択され、ここでR'およびR''は水素、ハオロアルキルおよびアルキルから独立に選択される。いくつかのさらなる態様において、式(II)のR5は、水素;NR'R''およびアリール(フェニルなど)から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよいアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど);シクロアルキル(C3、C4、C5、C6、C7、C8シクロアルキルなど);NR'R''で置換されていてもよいアリール(フェニルなど);ならびに-COR9から選択され、ここでR9はシクロアルキル(C3、C4、C5、C6、C7、C8シクロアルキルなど)、またはアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)であり、シクロアルキルおよびアルキルのそれぞれはNR'R''、アリール(フェニルなど)、および-NR'CO2R''から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよく、ここでR'およびR''は水素、ハロアルキル(ハロC1-6アルキルなど)、およびアルキル(C1-6アルキルなど)から独立に選択される。いくつかのさらなる態様において、式(II)のR5は、水素;NR'R''で置換されていてもよいC1-6アルキル(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、または3,3-ジメチルブチルなど);シクロヘキシル;NR'R''で置換されていてもよいフェニル;ならびに-COR9から選択され、ここでR9はシクロプロピル、またはC1-6アルキル(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはブチルなど)であり、シクロプロピルおよびC1-6アルキルのそれぞれはNR'R''、アリール(フェニルなど)、および-NR'CO2R''から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよく、ここでR'およびR''は水素およびC1-6アルキル(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはtert-ブチルなど)から独立に選択される。
いくつかの態様において、式(II)のR4およびR5は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-および-SO2-から独立に選択される0、1または2個のヘテロ原子を有する3、4、5、6、7または8員の飽和、部分不飽和または完全不飽和環を形成し、かつ該環は、式(II)に対して定義されている少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよい。いくつかのさらなる態様において、式(II)のR4およびR5は、それらが結合している原子と一緒に、1個の窒素ヘテロ原子を有する5員の飽和環を形成する。
いくつかの態様において、式(II)の(R3およびR4)、(R5およびR6)、および(R7およびR8)の少なくとも1つの対はアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど、さらにはメチルなど)である。いくつかの態様において、式(II)のR3およびR4は同じでも異なっていてもよく、それぞれ水素、アルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)およびOHから独立に選択される。
第三の局面において、式(I)の化合物、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物は、以下の式(III)の化合物、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩から選択される:
Figure 2017048214
式中、
RNは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
mおよびnは同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ0、1、2、または3の整数であり;
tは0、1、2、または3の整数であり;
R1は、それぞれの場合で、ハロゲン、CN、NO2、OR9、NR9R10、NR9COR10、NR9SO2R10、CONR9R10、COOR9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R2は水素、COR9、CONR9R10、CO2R9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R3、R4、R5、R7およびR8は同じでも、もしくは異なっていてもよく、それぞれ水素、ハロゲン、-NR9R10、-OR9、オキソ、-COR9、-CO2R9、-CONR9R10、-NR9CONR10R11、-NR9CO2R10、-NR9SO2R10、-SO2R9、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルキニル、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく、または(R3およびR4)、および/もしくは(R4およびR5)、および/もしくは(R5およびR7)、および/もしくは(R7およびR8)は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-および-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成し、かつ該環は少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよく、
ただし、
R3およびR4の一方がオキソである場合、他方は存在せず、かつ
R7およびR8の一方がオキソである場合、他方は存在せず;
R9、R10、およびR11は同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
R12はCN、ハロゲン、ハロアルキル、NO2、-NR'R''、-OR'、オキソ、-COR'、-CO2R'、-CONR'R''、-NR'CONR''R'''、-NR'CO2R''、-NR'SO2R''、-SO2R'、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでR'、R''、およびR'''は水素、ハロアルキル、アルキル、アリールアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択されるか、または(R'およびR'')および/もしくは(R''およびR''')は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-もしくは-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個の追加のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成し;かつ
R13は水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルから選択される。
いくつかの態様において、式(III)のmおよびnは両方とも1の整数である。いくつかの態様において、式(III)のnは1であり、かつ式(III)のmは2であり;他の態様において、式(III)のnは2であり、かつ式(III)のmは1である。
いくつかの態様において、式(III)のtは0である。いくつかの態様において、式(III)のtは1であり、かつ式(III)のR1はハロゲン、CN、NO2、OR9、NR9R10、NR9COR10、NR9SO2R10、CONR9R10、COOR9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは前述の定義の少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよい。いくつかのさらなる態様において、式(III)のtは1であり、かつ式(III)のR1はハロゲン(F、ClおよびBrなど、さらにはFなど)またはアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)である。いくつかのさらなる態様において、式(III)のtは1であり、かつ式(III)のR1はハロゲン(Fなど)である。
いくつかの態様において、式(III)のRNは、ヒドロキシおよびアルコキシルから選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよいアルキルである。いくつかのさらなる態様において、式(III)のRNは、ヒドロキシおよびC1-12アルコキシルから選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよいC1-12アルキル基である。いくつかのさらなる態様において、式(III)のRNは、ヒドロキシおよびC1-6アルコキシルから選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基である。
いくつかの態様において、式(III)のR2は、水素であるか、または式(III)に対して定義されている少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよいアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)である。いくつかの態様において、式(III)のR2は、少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよいアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)であり、ここでR12は-NR'R''、-OR'、ヘテロシクリル、およびアリールから選択され、ここでR'およびR''はそれぞれ水素、ハロアルキル、アルキル、およびアリールアルキルから独立に選択されるか、またはR'およびR''は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-および-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個の追加のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成する。いくつかのさらなる態様において、式(III)のR2は、少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよいアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)であり、ここでR12は-NR'R''、-OR'、ヘテロシクリル、およびアリール(フェニルなど)から選択され、ここでR'およびR''は水素、ハロアルキル(ハロC1-12アルキルなど、さらにはハロC1-6アルキルなど)、アルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)、およびアリールアルキル(フェニルC1-12アルキルなど、さらにはフェニルC1-6アルキルなど))から独立に選択されるか、またはR'およびR''は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-および-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個の追加のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環(Oである0または1個の追加のヘテロ原子を有する5または6員の飽和環など、さらには5員の飽和環、6員の飽和環、または1個の酸素ヘテロ原子を有する6員の飽和環など)を形成する。いくつかのさらなる態様において、式(III)のR2は、アリール(フェニルなど)、1個の窒素ヘテロ原子および/または1個の酸素ヘテロ原子を含む3、4、5、6、7、および8員のヘテロシクリル基、-OR'、ならびに-NR'R''から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよいアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)であり、ここでR'およびR''は水素、ハロアルキル(ハロC1-12アルキルなど、さらにはハロC1-6アルキルなど)、アルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)、およびアリールアルキル(フェニルC1-6アルキルなど)から独立に選択される。いくつかのさらなる態様において、式(III)のR2は、アリール(フェニルなど);ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリノ、およびオキシラニルから選択される、1個の窒素ヘテロ原子および/または1個の酸素ヘテロ原子を含む3、4、5、6、7、および8員のヘテロシクリル基;-OR';ならびに-NR'R''から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよいアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)であり、ここでR'およびR''は水素、ハロアルキル(ハロC1-6アルキルなど)、アルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)、およびアリールアルキル(フェニルC1-6アルキルなど、さらにはフェニルメチルなど)から独立に選択される。
いくつかの態様において、式(III)のR5は水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、-COR9、および-COOR9から選択され、ここでアルキル、シクロアルキル、およびアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく、かつR9は少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよいアルキルまたはシクロアルキルであり、かつR12は式(III)と同様に定義される。いくつかの態様において、式(III)のR5は水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、-COR9、および-COOR9から選択され、ここでアルキル、シクロアルキル、またはアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく、かつR9は少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよいアルキルまたはシクロアルキルであり、かつR12はNR'R''、アリール、およびNR'CO2R''から選択され、ここでR'およびR''は水素、ハオロアルキルおよびアルキルから独立に選択される。いくつかのさらなる態様において、式(III)のR5は、水素;NR'R''およびアリール(フェニルなど)から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよいアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど);シクロアルキル(C3、C4、C5、C6、C7、C8シクロアルキルなど);NR'R''で置換されていてもよいアリール(フェニルなど);ならびに-COR9から選択され、ここでR9はシクロアルキル(C3、C4、C5、C6、C7、C8シクロアルキルなど)、またはアルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)であり、シクロアルキルおよびアルキルのそれぞれはNR'R''、アリール(フェニルなど)、および-NR'CO2R''から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよく、ここでR'およびR''は水素、ハロアルキル(ハロC1-6アルキルなど)、およびアルキル(C1-6アルキルなど)から独立に選択される。いくつかのさらなる態様において、式(III)のR5は、水素;NR'R''で置換されていてもよいC1-6アルキル(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、または3,3-ジメチルブチルなど);シクロヘキシル;NR'R''で置換されていてもよいフェニル;ならびに-COR9から選択され、ここでR9はシクロプロピル、またはC1-6アルキル(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはブチルなど)であり、シクロプロピルおよびC1-6アルキルのそれぞれはNR'R''、アリール(フェニルなど)、および-NR'CO2R''から選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよく、ここでR'およびR''は水素およびC1-6アルキル(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはtert-ブチルなど)から独立に選択される。
いくつかの態様において、式(III)のR4およびR5は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-または-SO2-から独立に選択される0、1または2個の追加のヘテロ原子を有する3、4、5、6、7または8員の飽和、部分不飽和または完全不飽和環を形成し、かつ該環は、式(III)に対して定義されている少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよい。いくつかのさらなる態様において、式(III)のR4およびR5は、それらが結合している原子と一緒に、1個の窒素ヘテロ原子を有する5員の飽和環を形成する。
いくつかの態様において、式(III)のR3およびR4は同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ水素、アルキル(C1-12アルキルなど、さらにはC1-6アルキルなど)およびOHから独立に選択される。
以下の化合物、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物も本明細書において提供する。
Figure 2017048214
Figure 2017048214
Figure 2017048214
Figure 2017048214
PARPの活性を阻害する方法も本明細書において提供する。方法は、PARPを、該PARPの活性を阻害するのに有効な量の本明細書に記載の少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩と接触させる段階を含む。
PARPの阻害に反応性の少なくとも1つの疾患を処置する方法であって、少なくとも1つの疾患に対するそのような処置を必要としていると認められる哺乳動物またはヒトなどの対象に、本明細書に記載の少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩の一定量を投与する段階を含む方法も、本明細書において提供する。
少なくとも1つの疾患は、例えば、卵巣がん、乳がん、大腸がん、白血病、神経膠芽腫、リンパ腫、黒色腫、子宮頸がんおよび他の細胞毒性がんから選択されうる。
本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩は、例えば、がん細胞のアポトーシスを増大させること、腫瘍成長を制限すること、転移を低減させること、および腫瘍を有する哺乳動物の生存を延長することにより、単独で、または放射線および化学療法との組み合わせで用いてもよい。
いくつかの態様において、本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩を、少なくとも1つの追加の化学療法剤などの少なくとも1つの追加の治療剤との組み合わせで用いることができる。
「化学療法剤」は、作用機作に関係なく、がんの処置において有用な化学化合物である。化学療法剤には、「標的療法」および通常の化学療法において用いられる化合物が含まれる。適切な化学療法剤は、例えば、下記から選択することができる:アポトーシスを誘導する剤;ポリヌクレオチド(例えば、リボザイム);ポリペプチド(例えば、酵素);薬物;生物学的模倣物;アルカロイド;アルキル化剤;抗腫瘍抗生物質;代謝拮抗剤;ホルモン;白金化合物;抗がん薬、毒素、および/または放射性核種とコンジュゲートしたモノクローナル抗体;生物学的応答調節物質(例えば、IFN-aなどのインターフェロンおよびIL-2などのインターロイキン);養子免疫療法剤;造血成長因子;腫瘍細胞分化を誘導する剤(例えば、全トランス型レチノイン酸);遺伝子療法試薬;アンチセンス療法試薬およびヌクレオチド;腫瘍ワクチン;ならびに血管新生阻害剤。
化学療法剤の例には、エルロチニブ(TARCEVA(登録商標)、Genentech/OSI Pharm.);ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標)、Millennium Pharm.);フルベストラント(FASLODEX(登録商標)、AstraZeneca);スニチニブ(SUTENT(登録商標)、Pfizer);レトロゾール(FEMARA(登録商標)、Novartis);メシル酸イマチニブ(GLEEVEC(登録商標)、Novartis);PTK787/ZK 222584(Novartis);オキサリプラチン(Eloxatin(登録商標)、Sanofi);5-FU(5-フルオロウラシル);ロイコボリン;ラパマイシン(シロリムス、RAPAMUNE(登録商標)、Wyeth);ラパチニブ(TYKERB(登録商標)、GSK572016、Glaxo Smith Kline);ロナファルニブ(SCH 66336);ソラフェニブ(NEXAVAR(登録商標)、Bayer);イリノテカン(CAMPTOSAR(登録商標)、Pfizer)およびゲフィチニブ(IRESSA(登録商標)、AstraZeneca);AG1478、AG1571(SU 5271、Sugen);チオテパおよびCYTOXAN(登録商標)シクロスホスファミド(cyclosphosphamide)などのアルキル化剤;ブスルファン、インプロスルファンおよびピポスルファンなどのアルキルスルホナート;ベンゾドーパ(benzodopa)、カルボコン、メツレドーパ(meturedopa)、およびウレドーパ(uredopa)などのアジリジン;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミドおよびトリメチロメラミンなどのエチレンイミンおよびメチラメラミン(methylamelamine);アセトゲニン(ブラタシンおよびブラタシノンなど);カンプトテシン(合成類縁体トポテカンなど);ブリオスタチン;カリスタチン;CC-1065およびそのアドゼレシン、カルゼレシンおよびビゼレシン合成類縁体;クリプトフィシン(クリプトフィシン1およびクリプトフィシン8など);ドラスタチン;デュオカルマイシンならびにKW-2189およびCB1-TM1などのその合成類縁体;エリュテロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチイン;スポンジスタチン;クロラムブシル、クロマファジン(chlomaphazine)、クロロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシドヒドロクロリド、メルファラン、ノブエンビキン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタードなどのナイトロジェンマスタード;カルムスチン、クロロゾトシン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、およびラニムヌスチン(ranimnustine)などのニトロス尿素(nitrosurea);エンジイン抗生物質(例えば、カリケアミシンガンマ1IおよびカリケアミシンオメガI1などのカリケアミシン(Angew Chem. Intl. Ed. Engl. (1994) 33:183-186)などの抗生物質;ジネミシンAなどのジネミシン;クロドロナートなどのビスホスホナート;エスペラミシン;ならびにネオカルジノスタチン発色団および関連する色素タンパク質エンジイン抗生物質発色団、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、オースラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン(cactinomycin)、カラビシン(carabicin)、カルミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、ADRIAMYCIN(登録商標)(ドキソルビシン)、モルホリノ-ドキソルビシン、シアノモルホリノ-ドキソルビシン、2-ピロリノ-ドキソルビシンおよびデオキシドキソルビシン)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシンCなどのマイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン、ピューロマイシン、ケラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン(rodorubicin)、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;メトトレキサートおよび5-フルオロウラシル(5-FU)などの代謝拮抗剤;デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサートなどの葉酸類縁体;フルダラビン、6-メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニンなどのプリン類縁体;アンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロキシウリジンなどのピリミジン類縁体;カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトンなどのアンドロゲン;アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなどの抗副腎剤;フロリン酸(frolinic acid)などの葉酸補充剤;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトラキサート(edatraxate);デフォファミン(defofamine);デメコルシン;ジアジコン;エルフォルミチン(elformithine);酢酸エリプチニウム;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダミン;メイタンシンおよびアンサミトシンなどのメイタンシノイド;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダンモール(mopidanmol);ニトラエリン(nitraerine);ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;ポドフィリン酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標)多糖複合体(JHS Natural Products, Eugene, Oreg.);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2',2''-トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(T-2毒素、ベラクリン(verracurin)A、ロリジンAおよびアングイジンなど);ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara-C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド、例えば、TAXOL(登録商標)(パクリタキセル;Bristol-Myers Squibb Oncology, Princeton, N.J.)、ABRAXANE(登録商標)(Cremophorを含まない)、パクリタキセルのアルブミン改変ナノ粒子製剤(American Pharmaceutical Partners, Schaumberg, Ill.)、およびTAXOTERE(登録商標)(ドキセタキセル(doxetaxel);Rhone-Poulenc Rorer, Antony, France);クロランブシル;GEMZAR(登録商標)(ゲムシタビン);6-チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;シスプラチンおよびカルボプラチンなどの白金類縁体;ビンブラスチン;エトポシド(VP-16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン;NAVELBINE(登録商標)(ビノレルビン);ノバントロン;テニポシド;エダトレキセート;ダウノマイシン;アミノプテリン;カペシタビン(XELODA(登録商標));イバンドロナート;CPT-11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイン酸などのレチノイド;および上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸および誘導体が含まれる。
「化学療法剤」は、例えば、下記からも選択することができる:(i)腫瘍に対するホルモン作用を調節または阻害するようにはたらく抗ホルモン剤、例えば、タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標);クエン酸タモキシフェンを含む)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、4-ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、およびFARESTON(登録商標)(クエン酸トレミファイン(toremifine))を含む、抗エストロゲンおよび選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM);(ii)副腎におけるエストロゲン産生を調節する酵素であるアロマターゼを阻害する、アロマターゼ阻害剤、例えば、4(5)-イミダゾール、アミノグルテチミド、MEGASE(登録商標)(酢酸メゲストロール)、AROMASIN(登録商標)(エキセメスタン;Pfizer)、ホルメスタニー(formestanie)、ファドロゾール、RIVISOR(登録商標)(ボロゾール)、FEMARA(登録商標)(レトロゾール;Novartis)、およびARIMIDEX(登録商標)(アナストロゾール;AstraZeneca);(iii)抗アンドロゲン、例えば、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド、およびゴセレリン;ならびにトロキサシタビン(1,3-ジオキソランヌクレオシドシトシン類縁体);(iv)タンパク質キナーゼ阻害剤;(v)脂質キナーゼ阻害剤;(vi)アンチセンスオリゴヌクレオチド、例えば、異常な細胞増殖に関与するシグナル伝達経路における遺伝子の発現を阻害するもの、例えば、PKC-アルファ、RalfおよびH-Ras;(vii)リボザイム、例えば、VEGF発現阻害剤(例えば、ANGIOZYME(登録商標))およびHER2発現阻害剤;(viii)ワクチン、例えば、遺伝子療法ワクチン、例えば、ALLOVECTIN(登録商標)、LEUVECTIN(登録商標)、およびVAXID(登録商標);PROLEUKIN(登録商標)rIL-2;トポイソメラーゼ1阻害剤、例えば、LURTOTECAN(登録商標);ABARELIX(登録商標)rmRH;(ix)抗血管新生剤、例えば、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標)、Genentech);および(x)上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸および誘導体。
「化学療法剤」は、例えば、治療用抗体、例えば、アレムツズマブ(Campath)、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標)、Genentech);セツキシマブ(ERBITUX(登録商標)、Imclone);パニツムマブ(VECTIBIX(登録商標)、Amgen)、リツキシマブ(RITUXAN(登録商標)、Genentech/Biogen Idec)、ペルツズマブ(OMNITARG(登録商標)、2C4、Genentech)、トラスツズマブ(HERCEPTIN(登録商標)、Genentech)、トシツモマブ(Bexxar、Corixia)、および抗体薬物コンジュゲート、ゲムツズマブオゾガマイシン(MYLOTARG(登録商標)、Wyeth)からも選択することができる。
本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩との組み合わせで化学療法剤としての治療上の可能性を有するヒト化モノクローナル抗体は、例えば、下記から選択してもよい:アレムツズマブ、アポリズマブ、アセリズマブ(aselizumab)、アトリズマブ、バピネオズマブ、ベバシズマブ、ビバツズマブメルタンシン、カンツズマブメルタンシン、セデリズマブ、セルトリズマブペゴール、シドフシツズマブ(cidfusituzumab)、シドツズマブ(cidtuzumab)、ダクリズマブ、エクリズマブ、エファリズマブ、エプラツズマブ、エルリズマブ、フェルビズマブ、フォントリズマブ、ゲムツズマブオゾガマイシン、イノツズマブオゾガマイシン、イピリムマブ、ラベツズマブ、リンツズマブ、マツズマブ、メポリズマブ、モタビズマブ、モトビズマブ(motovizumab)、ナタリズマブ、ニモツズマブ、ノロビズマブ(nolovizumab)、ヌバビズマブ(numavizumab)、オクレリズマブ、オマリズマブ、パリビズマブ、パスコリズマブ、ペクフシツズマブ(pecfusituzumab)、ペクツズマブ(pectuzumab)、ペルツズマブ、パキセリズマブ、ラリビズマブ(ralivizumab)、ラニビズマブ、レスリビズマブ(reslivizumab)、レスリズマブ、レシービズマブ(resyvizumab)、ロベリズマブ(rovelizumab)、ルプリズマブ(ruplizumab)、シブロツズマブ、シプリズマブ、ソンツズマブ(sontuzumab)、タカツズマブテトラキセタン、タドシズマブ(tadocizumab)、タリズマブ、テフィバズマブ(tefibazumab)、トシリズマブ、トラリズマブ、トラスツズマブ、ツコツズマブ(tucotuzumab)セルモロイキン、ツクシツズマブ(tucusituzumab)、ウマビズマブ(umavizumab)、ウルトキサズマブ、およびビジリズマブ。
本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩と、少なくとも1つの薬学的に許容される担体とを含む組成物も本明細書において提供する。
本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩を含む組成物は、経口、局所、直腸、非経口、吸入噴霧、または埋め込みレザバーなどの、様々な公知の様式で投与することができるが、任意の所与の症例において最も適した経路は、特定の宿主、ならびに活性成分を投与している対象となる状態の性質および重症度に依存することになる。本明細書において用いられる「非経口」なる用語は、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、滑液包内、胸骨内、くも膜下腔内、病巣内および頭蓋内注射または注入技術を含む。本明細書において開示する組成物は、単位剤形で都合よく提示し、当技術分野において周知の任意の方法によって調製してもよい。
本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩は、カプセル剤、錠剤、トローチ、糖衣丸、顆粒剤および散剤などの固体剤形、またはエリキシル剤、シロップ剤、乳剤、分散剤、および懸濁剤などの液体剤形で経口投与することができる。本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩は、分散剤、懸濁剤または液剤などの滅菌液体剤形で非経口投与することもできる。局所投与用の軟膏、クリーム、滴剤、経皮パッチもしくは散剤として、眼への投与用の眼用液剤もしくは懸濁剤製剤、すなわち点眼剤として、吸入もしくは鼻内投与用のエアロゾル噴霧剤もしくは粉末組成物として、または直腸もしくは膣投与用のクリーム、軟膏、噴霧剤もしくは坐剤として、本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩を投与するために他の剤形も用いることができる。
本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩、ならびに乳糖、デンプン、セルロース誘導体、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸などの粉末担体を含むゼラチンカプセル剤も用いることができる。同様の希釈剤を用いて圧縮錠剤を作製することもできる。錠剤およびカプセル剤はいずれも、ある期間にわたって医薬の持続的放出を提供するための徐放性製品として製造することができる。圧縮錠剤は、任意の不快な味をマスクし、錠剤を環境から保護するために、糖コーティングもしくはフィルムコーティングすることができ、または胃腸管における選択的崩壊のために、腸溶コーティングすることもできる。
経口投与用の液体剤形は、患者の受容を高めるために、着色剤および着香剤から選択される少なくとも1つの作用物質をさらに含むことができる。
一般に、水、適切な油、生理食塩水、水性デキストロース(グルコース)、および関連する糖溶液ならびにプロピレングリコールまたはポリエチレングリコールなどのグリコールは、非経口液剤に適した担体の例でありうる。非経口投与用の液剤は、本明細書に記載の少なくとも1つの化合物の水溶性塩、少なくとも1つの適切な安定化剤、および必要があれば、少なくとも1つの緩衝化物質を含んでいてもよい。亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、またはアスコルビン酸などの抗酸化剤は、単独または組み合わせのいずれかで、適切な安定化剤の例でありうる。クエン酸およびその塩ならびにEDTAナトリウムも、適切な安定化剤の例として用いうる。加えて、非経口液剤は、例えば、塩化ベンザルコニウム、メチルおよびプロピルパラベン、ならびにクロロブタノールから選択される少なくとも1つの保存剤をさらに含みうる。
薬学的に許容される担体は、例えば、組成物の活性成分と適合性であり(かつ、いくつかの態様において、活性成分を安定化することができ)、治療する対象に対して有害でない担体から選択される。例えば、シクロデキストリン(これは本明細書において開示する少なくとも1つの化合物および/または少なくとも1つの薬学的に許容される塩と共に、特定の、より可溶性の複合体を形成しうる)などの可溶化剤を、活性成分の送達のための薬学的賦形剤として用いることができる。他の担体の例には、コロイド状二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、およびD&C Yellow # 10などの色素が含まれる。適切な薬学的に許容される担体は、当技術分野において標準的な参照テキストであるRemington's Pharmaceutical Sciences, A. Osolに記載されている。
適切なインビトロアッセイを用いて、本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩の、PARPの活性の阻害における有効性を予備的に評価することができる。本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩を、がんの処置における有効性について、インビボアッセイによりさらに試験することができる。例えば、本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩を、がんを有する動物(例えば、マウスモデル)に投与し、その治療的有効性を評価することができる。そのような試験の1つまたは複数において陽性結果が得られれば、科学的知識の宝庫を増大させるのに十分で、したがって試験した少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩の実用性を示すのに十分である。結果に基づき、ヒトなどの動物に対する適切な用量範囲および投与経路も決定することができる。
吸入による投与のために、本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、およびその少なくとも1つの薬学的に許容される塩を、エアロゾル噴霧剤の形態で圧縮パックまたはネブライザーから都合よく送達してもよい。本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩を、製剤化されていてもよい散剤として送達してもよく、粉末組成物を吹送粉末吸入装置を利用して吸入してもよい。吸入のための1つの例示的送達系は、定量吸入(MDI)エアロゾルでありえ、これは本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩の、例えば、フッ化炭化水素および炭化水素から選択される少なくとも1つの適切な噴射剤中の懸濁液または溶液として製剤化してもよい。
眼への投与のために、眼用製剤は、本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩を眼表面と十分な期間接触させ続けて、化合物を眼の角膜および内部領域に浸透させるように、適切な眼用媒体中の適切な重量パーセンテージの本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩の溶液または懸濁液を用いて製剤化してもよい。
本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩の投与のために有用な薬学的剤形には、ゼラチン硬および軟カプセル剤、錠剤、非経口注射剤、ならびに経口懸濁剤が含まれるが、それらに限定されるわけではない。
投与する用量は、受容者の年齢、健康および体重、疾患の程度、併用処置があればその種類、処置の頻度、ならびに所望の効果の性質などの因子に依存することになる。一般に、活性成分の1日用量は、例えば、1日に0.1から2000ミリグラムまで変動しうる。例えば、所望の結果を得るために1日に10〜500ミリグラムを1回または複数回が有効でありうる。
いくつかの態様において、標準の2部分からなるゼラチン硬カプセルにそれぞれ、例えば、粉末の本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩100ミリグラム、乳糖150ミリグラム、セルロース50ミリグラム、ならびにステアリン酸マグネシウム6ミリグラムを充填することにより、多数の単位カプセル剤を調製することができる。
いくつかの態様において、本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩の、ダイズ油、綿実油またはオリーブ油などの可消化油中の混合物を調製し、容積式ポンプによってゼラチン中に注入して、活性成分100ミリグラムを含むゼラチン軟カプセル剤を形成することができる。カプセル剤を洗浄して乾燥する。
いくつかの態様において、用量単位が、例えば、本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩100ミリグラム、コロイド状二酸化ケイ素0.2ミリグラム、ステアリン酸マグネシウム5ミリグラム、微結晶セルロース275ミリグラム、デンプン11ミリグラムおよび乳糖98.8ミリグラムを含むように、通常の手順によって、多数の錠剤を調製することができる。嗜好性を高める、または吸収を遅らせるために、適切なコーティングを適用してもよい。
いくつかの態様において、注射による投与に適した非経口組成物は、10体積%プロピレングリコール中1.5重量%の本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩を撹拌することにより調製することができる。溶液を注射用水で望まれる量にして、滅菌する。
いくつかの態様において、経口投与用に水性懸濁剤を調製することができる。例えば、本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩の微粒子100ミリグラム、カルボキシメチルセルロースナトリウム100ミリグラム、安息香酸ナトリウム5ミリグラム、ソルビトール溶液U.S.P. 1.0グラム、ならびにバニリン0.025ミリリットルを含む水性懸濁剤各5ミリリットルを用いることができる。
本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その少なくとも1つの立体異性体、および/またはその少なくとも1つの薬学的に許容される塩を、少なくとも1つの他の治療剤と段階的に、または共に投与する場合、同じ剤形を一般に用いることができる。薬物を物理的組み合わせで投与する場合、剤形および投与経路は組み合わせた薬物の適合性に応じて選択すべきである。したがって、「同時投与」なる用語は、少なくとも2つの剤の同時もしくは逐次投与、または少なくとも2つの活性成分の固定用量の組み合わせとしての投与を含むと理解される。
本明細書において開示する少なくとも1つの化合物、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩は、唯一の活性成分として、または、例えば、患者のがんを処置するのに有用であることが公知の他の活性成分から選択される少なくとも1つの第二の活性成分との組み合わせで投与することができる。
一般合成スキーム
本明細書において開示する化合物および/またはその薬学的に許容される塩は、本明細書における開示と一緒にして、市販の出発原料から合成することができる。以下のスキームは、本明細書において開示する化合物のいくつかの調製法を例示する。
スキーム1
Figure 2017048214
このスキームにおいて、式1の3-アミノ-2-Lv-安息香酸アルキル(Lv=Br、I、OTfなどの脱離基)を式2の環式1,3-カルボニルと反応させて、式3のエナミノンを得る。続くパラジウムなどの触媒存在下での環化により、式4のオキソカルバゾールカルボン酸アルキルを得、これを続いてヒドラジンと環化させて、式(I)、(II)または(III)のジアゼピノカルバゾロン誘導体を得る。
このスキームの第一の段階は、ディーン-スタークの装置において、トルエンなどの溶媒中、還流下で実施することができる。得られる式3のエナミノンをフラッシュカラムで精製する。
この手順の第二の段階は、アセトニトリルまたはDMF中、高温で、パラジウム/ホスフィン触媒を用いて実施することができ、この分子内Heck反応(Bozell, J. J., Hegedus, L. S. J. Org. Chem.1981, 46, 2561;Maruyama, J., Yamashida, H., Watanabe, T., Arai, S., Nishida, A. Tetrahedron 2009, 65, 1327、参照により本明細書に組み入れられる)は通常は約5〜24時間で完了しうる。次いで、式4のオキソカルバゾールカルボン酸アルキルは、後処理の標準の条件を用いて単離することができ、クロマトグラフィ法または再結晶のいずれかによって精製してもよい。
式(I)の新規化合物合成の第三の段階は、スキーム1に示す式(I)、(II)または(III)のジアゼピノカルバゾロン誘導体を得るための、式4の化合物の分子間環化反応である。この環化反応は典型的には1〜2当量の含水ヒドラジンおよび溶媒としての適切なアルコールを用いて実施することができる。環化反応は典型的には50℃からアルコールの還流温度までの範囲の温度で行うことができ、例えば、0.25から4時間で完了しうる。
式(III)の化合物のいくつかの合成を、スキーム2において記載することができる。式aの化合物は、これも式(III)の化合物であるが、スキーム1に従って調製することができる。
スキーム2
Figure 2017048214
式aの化合物を脱保護して式bの化合物(これも式(III)の化合物である)を得る。式bの化合物を、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリール、酸、塩化アシル、塩化スルホニル、アルデヒド、ケトンなどの求電子剤と、対応するアルキル化、カップリング、または還元的アルキル化条件下でさらに反応させて、式(III)の化合物のいくつかを得る。
以下の実施例は、純粋に例示的であることが意図され、いかなる様式でも限定的であると考えられるべきではない。用いる数値(例えば、量、温度など)に関して正確さを保証するよう努力してきたが、幾分の実験誤差および偏りが含まれるであろう。特に記載がないかぎり、温度は摂氏度である。試薬はSigma-Aldrich、Alfa Aesar、またはTCIなどの商業的供給業者から購入し、特に記載がないかぎり、それ以上精製せずに用いた。
特に記載がないかぎり、以下に示す反応は窒素もしくはアルゴンの陽圧下で、または無水溶媒中、乾燥チューブを用いて実施し;反応フラスコには基質および試薬をシリンジから導入するためのゴム栓を取り付け;ガラス器具は乾燥器で乾燥および/または熱乾燥した。
特に記載がないかぎり、カラムクロマトグラフィ精製は、シリカゲルカラムを有するBiotageシステム(製造者:Dyax Corporation)もしくはシリカSepPakカートリッジ(Waters)で行うか、またはTeledyne Isco Combiflash精製システムであらかじめ充填されたシリカゲルカートリッジを用いて行った。
1H NMRスペクトルはVarian機器で400MHzで操作して記録した。1H NMRスペクトルは溶媒としてCDCl3、CD2Cl2、CD3OD、D2O、d6-DMSO、d6-アセトンまたは(CD3)2COおよび参照標準としてテトラメチルシラン(0.00ppm)または残留溶媒(CDCl3:7.25ppm;CD3OD:3.31ppm;D2O:4.79ppm;d6-DMSO:2.50ppm;d6-アセトン:2.05;(CD3)2CO:2.05)を用いて得た。ピーク多重度を報告する場合、以下の略語を用いる:s(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、qn(五重線)、sx(六重線)、m(多重線)、br(幅広)、dd(二重線の二重線)、dt(三重線の二重線)。カップリング定数を示す場合、ヘルツ(Hz)で報告する。試薬以外のすべての化合物名はChemdrawバージョン12.0で作成した。
以下の実施例において、以下の略語を用いる。
AcOH 酢酸
Aq 水性
食塩水 塩化ナトリウム飽和水溶液
CH2Cl2 ジクロロメタン
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
Dppf 1,1''-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
DBU 1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン
DIEA N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMAP 4-N,N-ジメチルアミノピリジン
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
Et2Oまたはエーテル ジエチルエーテル
G グラム
hまたはhr 時間
HATU 2-(1H-7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファートメタンアミニウム
HCl 塩酸
HPLC 高性能液体クロマトグラフィ
IPA 2-プロパノール
i-PrOH イソプロピルアルコール
Mg ミリグラム
mL ミリリットル
Mmol ミリモル
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
Min 分
msまたはMS マススペクトル
Na2SO4 硫酸ナトリウム
Rt 保持時間
Rtまたはrt 室温
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィ
μL マイクロリットル
以下の実施例において、以下の略語を用いる。
実施例1:化合物1〜19の合成
化合物1:2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オン
Figure 2017048214
段階1:2-ブロモ-3-((3-オキソシクロヘキサ-1-エン-1-イル)アミノ)安息香酸メチル
Figure 2017048214
3-アミノ-2-ブロモ安息香酸メチル(2.39g、10.0mmol)およびシクロヘキサン-1,3-ジオン(1.12g、10.0mmol)を10mLの酢酸に窒素下、25℃で溶解した。混合物を80℃で8時間撹拌した。得られた固体をシリカゲルのクロマトグラフィカラム(ヘキサン/酢酸エチルで溶出)で精製して、2.46g(76%)の2-ブロモ-3-((3-オキソシクロヘキサ-1-エン-1-イル)アミノ)安息香酸メチルを黄褐色泡状物で得た。
Figure 2017048214
段階2:4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-5-カルボン酸メチル
Figure 2017048214
アセトニトリル(10mL)中の2-ブロモ-3-(3-オキソシクロヘキサ-1-エニルアミノ)安息香酸メチル(0.97g、3.0mmol)、酢酸パラジウム(0.14g、0.6mmol)、トリ-o-トリルホスフィン(0.73g、2.4mmol)、およびトリエチルアミン(0.38g、3.6mmol)の混合物を、窒素を流した密封管中、100℃で20時間加熱した。冷却した反応混合物をDCM(3×50mL)および水(10mL)で希釈した。有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濃縮した。残った残渣をシリカゲルのクロマトグラフィにかけ、ヘキサン中0〜100%EtOAcの勾配で溶出して、表題化合物(0.61g、84%)を得た。
Figure 2017048214
段階3:2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オン
Figure 2017048214
メタノール(4mL)中の化合物4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-5-カルボン酸メチル(73mg、0.3mmol)、酢酸(0.15mL、2.6mmol)、およびヒドラジン水和物(0.86mL、1.5mmol)の溶液を加熱還流した。8時間後、固体を熱ろ過により回収し、水、EtOAc、およびジクロロメタンで洗浄して、目的化合物(42mg、62%)を得た。
Figure 2017048214
以下の実施例、化合物2から19を、化合物1についての手順に従い、当業者には理解されうる適切な条件下で、対応する置換または無置換3-アミノ-2-ブロモ安息香酸メチルおよび環式1,3-ジオンを用いて調製した。
Figure 2017048214
Figure 2017048214
Figure 2017048214
Figure 2017048214
実施例2:化合物20〜21の合成
化合物20 8-オキソ-3,4,8,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-2(1H)-カルボン酸ベンジル
Figure 2017048214
段階1:3-((2-ブロモ-3-(メトキシカルボニル)フェニル)アミノ)-5-オキソ-5,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸ベンジル
Figure 2017048214
3-アミノ-2-ブロモ安息香酸メチル(0.25g、1.1mmol)および3,5-ジオキソピペリジン-1-カルボン酸ベンジル(0.13g、0.55mmol)を10mLの酢酸に窒素下、25℃で溶解した。混合物を70℃で8時間撹拌した。得られた固体をシリカゲルのクロマトグラフィカラム(ヘキサン/酢酸エチルで溶出)で精製して、0.13g(51%)の3-((2-ブロモ-3-(メトキシカルボニル)フェニル)アミノ)-5-オキソ-5,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸ベンジルを黄褐色泡状物で得た。
Figure 2017048214
段階2:4-オキソ-3,4-ジヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-2,5(9H)-ジカルボン酸2-ベンジル5-メチル
Figure 2017048214
アセトニトリル(2mL)中の3-((2-ブロモ-3-(メトキシカルボニル)フェニル)アミノ)-5-オキソ-5,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボン酸ベンジル(0.13g、0.28mmol)、酢酸パラジウム(0.013g、0.06mmol)、トリ-o-トリルホスフィン(0.72g、0.19mmol)、およびトリエチルアミン(0.36g、0.36mmol)の混合物を窒素を流した密封管中、100℃で9時間加熱した。冷却した反応混合物をDCM(3×50mL)および水(10mL)で希釈した。有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濃縮した。残った残渣をシリカゲルのクロマトグラフィにかけ、ヘキサン中0〜100%EtOAcの勾配で溶出して、表題化合物(0.076g、72%)を得た。
Figure 2017048214
段階3:8-オキソ-3,4,8,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-2(1H)-カルボン酸ベンジル
Figure 2017048214
メタノール(4mL)中の化合物4-オキソ-3,4-ジヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-2,5(9H)-ジカルボン酸2-ベンジル5-メチル(70mg、0.18mmol)、酢酸(0.15mL、2.6mmol)、およびヒドラジン水和物(0.86mL、1.5mmol)の溶液を加熱還流した。8時間後、固体を熱ろ過により回収し、水、EtOAc、およびジクロロメタンで洗浄して、目的化合物(61mg、94%)を得た。
Figure 2017048214
化合物21
Figure 2017048214
6-フルオロ-8-オキソ-3,4,8,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-2(1H)-カルボン酸ベンジル
化合物21を、2-ブロモ-5-フルオロ-3-アミノ安息香酸メチルおよび3,5-ジオキソピペリジン-1-カルボン酸ベンジルから、化合物20についての手順に従い、当業者には理解される適切な条件下で調製した。
Figure 2017048214
実施例3:化合物22〜25の合成
化合物22:10-メチル-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オン
Figure 2017048214
段階1:9-メチル-4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-5-カルボン酸メチル
Figure 2017048214
THF(5ml)中の4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-5-カルボン酸メチル(0.27g、1mmol)の溶液に、N2下、0℃でカリウムt-ブトキシド(0.12g、1.05mmol)を加えた。反応混合物を30分間撹拌した後、ヨウ化メチル(0.76g、5.0mmol)を加えた。3時間後、反応混合物を濃縮して残渣を得、EtOAc(40ml)と1N HCl(5ml)との間で分配した。層を振盪し、分離した。有機層を1N HCl(2×80ml)および食塩水(2×10ml)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮して、固体(0.46g)を得た。固体をそれ以上精製せずに次の段階で用いた。
Figure 2017048214
段階2:10-メチル-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オン
Figure 2017048214
所望の生成物を化合物1の段階3に類似の手順を用いて調製した。
Figure 2017048214
化合物23:2,2,10-トリメチル-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物23を、2,2-ジメチル-4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-5-カルボン酸メチルおよびヨウ化メチルから、化合物22についての手順に従い、当業者には理解される適切な条件下で調製した。
Figure 2017048214
化合物24:10-ベンジル-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物24を、2,2-ジメチル-4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-カルバゾール-5-カルボン酸メチルおよび塩化ベンジルから、化合物22についての手順に従い、当業者には理解される適切な条件下で調製した。
Figure 2017048214
化合物25:2,2,5,10-テトラメチル-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オン
Figure 2017048214
所望の生成物を実施例22の段階1に類似の手順を用いて調製した。続いて、2,2-ジメチル-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オン(0.02g、0.08mmol)をDMF(2ml)中でNaH(2.4mg、0.1mmol)およびヨウ化メチル(0.06g、0.4mmol)と反応させて、所望の生成物(20mg、95%)を黄色固体で得た。
Figure 2017048214
実施例4:化合物26の合成
化合物26:8-フルオロ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-1,6(5H,10H)-ジオン
Figure 2017048214
無水ジオキサン(25mL)中のカルバマート、8-フルオロ-2,2-ジメチル-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オン(0.5g、1.8mmol)の溶液に、SeO2(0.32g、2.7mmol)を加えた。混合物を40時間還流し、セライトを通してろ過した。固体材料をEt2Oで十分に洗浄した。ろ液を濃縮し、残渣をクロマトグラフィにかけて、生成物(200mg、38%)を固体で得た。
Figure 2017048214
実施例5:化合物27の合成
化合物27:8-フルオロ-1-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オン
Figure 2017048214
10mLのMeOH中の8-フルオロ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-1,6(5H,10H)-ジオン(50mg、0.18mmol)の溶液に、NaBH4(0.18mmol)を0℃で加えた。混合物をさらに30分間撹拌した。溶液を氷水に加え、EtOAc(5mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、H2O(5mL×3)および食塩水(5mL×3)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、残渣をクロマトグラフィにかけて粗生成物を得、これを次いで調製用HPLCで精製して、生成物(5mg)を黄色固体で得た。
Figure 2017048214
実施例6:化合物28〜39の合成
化合物28:10-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-2,2-ジメチル-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オン
Figure 2017048214
2,2-ジメチル-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オン(94mg、0.37mmol)およびDMF(10mL)の冷却溶液(0℃)に、K2CO3(205mg、1.48mmol)をゆっくり加え、次いでN,N-ジメチルアミノ-2-クロロエタン(53mg、0.37mmol)を加えた。得られた溶液を70℃で4時間撹拌した。溶液を冷却し、水を加えた(10mL)。混合物を酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、残渣をクロマトグラフィにかけて、生成物(90mg、75%)を黄色固体で得た。
Figure 2017048214
化合物29から39を、化合物28についての手順に従い、当業者には理解される適切な条件下で、対応する出発原料を用いて調製した。
Figure 2017048214
Figure 2017048214
Figure 2017048214
Figure 2017048214
実施例7:化合物40の合成
化合物40:10-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-8-フルオロ-2,2-ジメチル-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物40を、8-フルオロ-2,2-ジメチル-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オンおよびN,N-ジメチルアミノ-2-クロロエタンから、化合物28についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例8:化合物41の合成
化合物41:2,2-ジメチル-10-(オキシラン-2-イルメチル)-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物41を、2,2-ジメチル-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オンおよび2-(クロロメチル)オキシランから、化合物28についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例9:化合物42の合成
化合物42:2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
メタノール10mL中の化合物20(34mg、0.1mmol)および炭素担持パラジウム(10%)(10mg)の混合物を、水素風船下、室温で5時間撹拌した。次いで、混合物をセライトのパッドを通してろ過した。触媒ケークをメタノールで洗浄した。ろ液を濃縮した。得られた残渣をHPLCで精製して、目的生成物をギ酸塩(白色固体)で得た(13mg、50%)。
Figure 2017048214
実施例10:化合物43の合成
化合物43:6-フルオロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物43を、化合物21および炭素担持パラジウム(10%)から、化合物42についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例11:化合物44の合成
化合物44:2-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
段階1:2-メチル-4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチル
Figure 2017048214
4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチル(0.04g、0.016mmol)およびNaCNBH3(2.4mg、0.04mmol)を丸底フラスコに加え、次いでこれらをMeOH(2mL)に溶解し、0.5mLの27%ホルムアルデヒド水溶液で処理した。この混合物を2時間撹拌し、その後、2N HCl(2mL)を加え、続いて15分間撹拌した。混合物に濃NaOH水溶液を加えてpH=11とし、塩化メチレン(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濃縮した。粗生成物をそれ以上精製せずに次の段階で用いた。
段階2:2-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物44を、2-メチル-4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチルおよびヒドラジン水和物から、化合物1についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例12:化合物45の合成
化合物45:2-イソプロピル-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物45を、4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチルおよびアセトンから、化合物44についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例13:化合物46の合成
化合物46:6-フルオロ-2-イソプロピル-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物46を、7-フルオロ-4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチルおよびアセトンから、化合物44についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例14:化合物47の合成
化合物47:2-(シクロプロパンカルボニル)-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
段階1:2-(シクロプロパンカルボニル)-4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチル
Figure 2017048214
CH2Cl2(10mL)中の4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチル(0.21g、0.82mmol)および塩化シクロプロパンカルボニル(0.074mL、0.82mmol)の溶液に、DIPEA(0.143mL)を0℃で加え、混合物を-5℃で1.0時間撹拌した。次いで、溶媒を蒸発させて粗生成物を得、これを調製用TLCで精製して、表題化合物(170mg)を得た。MS (ESI) m/e [M+1]+ 313。
段階2:2-(シクロプロパンカルボニル)-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
化合物47を、2-(シクロプロパンカルボニル)-4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチルおよびヒドラジン水和物から、化合物1についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例15:化合物48の合成
化合物48:2-(シクロプロパンカルボニル)-4-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物48を、2-(シクロプロパンカルボニル)-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オンおよびN,N-ジメチルアミノ-2-クロロエタンから、化合物28についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例16:化合物49の合成
化合物49:2-(シクロプロパンカルボニル)-6-フルオロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物49を、7-フルオロ-4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチルおよび塩化シクロプロパンカルボニルから、化合物47についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例17:化合物50の合成
化合物50:2-(シクロプロパンカルボニル)-4-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-6-フルオロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物50を、2-(シクロプロパンカルボニル)-6-フルオロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オンおよびN,N-ジメチルアミノ-2-クロロエタンから、化合物28についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例18:化合物51の合成
化合物51:2-ピバロイル-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物51を、4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチルおよび塩化ピバロイルから、化合物47についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例19:化合物52の合成
化合物52:6-フルオロ-2-ピバロイル-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物52を、7-フルオロ-4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチルおよび塩化ピバロイルから、化合物47についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例20:化合物53の合成
化合物53:2-シクロヘキシル-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物53を、4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチルおよびシクロヘキサノンから、化合物44についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例21:化合物54の合成
化合物54:2-(3,3-ジメチルブチル)-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物54を、2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オンおよび3,3-ジメチルブタナールから、化合物44についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例22:化合物55の合成
化合物55:6-フルオロ-2-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物55を、2-ブロモ-5-フルオロ-3-アミノ安息香酸メチルおよび3,5-ジオキソピペリジン-1-カルボン酸ベンジルから、化合物44についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例23:化合物56の合成
化合物56:2-プロピル-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物56を、4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチルおよびプロピオンアルデヒドから、化合物44についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例24:化合物57の合成
化合物57:6-フルオロ-2-プロピル-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物57を、2-ブロモ-5-フルオロ-3-アミノ安息香酸メチルおよび3,5-ジオキソピペリジン-1-カルボン酸ベンジルから、化合物44についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例25:化合物58の合成
化合物58:2-エチル-6-フルオロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物58を、2-ブロモ-5-フルオロ-3-アミノ安息香酸メチルおよび3,5-ジオキソピペリジン-1-カルボン酸ベンジルから、化合物44についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例26:化合物59の合成
化合物59:2-ブチル-6-フルオロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物59を、2-ブロモ-5-フルオロ-3-アミノ安息香酸メチルおよび3,5-ジオキソピペリジン-1-カルボン酸ベンジルから、化合物44についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例27:化合物60合成
化合物60:2-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
段階1:2-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチル
Figure 2017048214
4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチル(183mg、0.75mol)をDMF(20ml)に溶解し、2-クロロ-N,N-ジメチルエタンアミン塩酸塩(107mg、0.75mmol)、およびK2CO3(207mg、1.5mmol)を続いて加えた。反応混合物を50℃で出発原料が消失するまで撹拌した。次いで、反応混合物をCH2Cl2(15ml)で希釈し、水で3回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥した。溶媒のほとんどを蒸発させ、粗生成物をシリカゲルのクロマトグラフィカラム(CH2Cl2/MeOH/NH3・H2Oで溶出)で精製して、0.09gの2-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチルを得た。MS (ESI) m/e [M+1]+ 316。
段階2:2-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物60を、2-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチルおよびヒドラジン水和物から、化合物1についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例28:化合物61の合成
化合物61:2-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-6-フルオロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物61を、2-ブロモ-5-フルオロ-3-アミノ安息香酸メチルおよび3,5-ジオキソピペリジン-1-カルボン酸ベンジルから、化合物60についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例29:化合物62の合成
化合物62:2-(2-アミノ-2-メチルプロパノイル)-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
段階1:2-(2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-2-メチルプロパノイル)-4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチル
Figure 2017048214
DMF(2ml)中のHATU(86mg)の溶液を、4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチル(36mg)、2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-2-メチルプロパン酸(21mg)、ジイソプロピルエチルアミン(58)およびDMF(8ml)の混合物に加え、得られた混合物を周囲温度で16時間撹拌した。DMFを蒸発させて、2-(2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-2-メチルプロパノイル)-4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸メチルを得、これをそれ以上精製せずに次の段階で用いた。
段階2:(2-メチル-1-オキソ-1-(8-オキソ-8,9-ジヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-2(1H,3H,4H)-イル)プロパン-2-イル)カルバミン酸ベンジル
Figure 2017048214
目的生成物を、2-(2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-2-メチルプロパノイル)-4-オキソ-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-5-カルボン酸エステルおよびヒドラジン水和物から、化合物1についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
段階3:2-(2-アミノ-2-メチルプロパノイル)-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物62を、(2-メチル-1-オキソ-1-(8-オキソ-8,9-ジヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-2(1H,3H,4H)-イル)プロパン-2-イル)カルバミン酸ベンジルおよびPd/C(10%)から、化合物42についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例30:化合物63の合成
化合物63:(S)-(1-オキソ-1-(8-オキソ-8,9-ジヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-2(1H,3H,4H)-イル)-3-フェニルプロパン-2-イル)カルバミン酸tert-ブチル
Figure 2017048214
化合物63を、2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オンおよび(S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-フェニルプロパン酸から、化合物62についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例31:化合物64の合成
化合物64:(S)-2-(2-アミノ-3-フェニルプロパノイル)-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物64を、化合物63および塩化水素から、化合物62についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例32:化合物65の合成
化合物65:2-(2-アミノ-2-メチルプロパノイル)-6-フルオロ-2,3,4,9-テトラヒドロ-2,4,9,10-テトラアザシクロヘプタ[def]フルオレン-8(1H)-オン
Figure 2017048214
化合物65を、2-ブロモ-5-フルオロ-3-アミノ安息香酸メチルおよび3,5-ジオキソピペリジン-1-カルボン酸ベンジルから、化合物62についてのものと類似の手順に従い調製した。
Figure 2017048214
実施例33:化合物66の合成
化合物66:5,10-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2,2-ジメチル-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オン
Figure 2017048214
無水DMF(8mL)中の2,2-ジメチル-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オン(100mg、0.39mmol)の溶液に、NaH(47mg、1.95mmol)を氷浴下で加えた。反応混合物を0℃で40分間撹拌した。2-(2-ブロモエトキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン(194mg、1.17mmol)を混合物に0℃で加え、反応混合物を室温で6時間撹拌した。次いで、水(100mL)を混合物に加え、DCM(50mL×3)およびEA(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。有機相を濃縮して粗生成物を得た。次いで、粗生成物をMeOH(15mL)に溶解し、p-TSA・H2O(100mg、0.52mmol)を溶液に加え、混合物を室温で16時間撹拌した。水(150mL)を混合物に加え、EA(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3水溶液および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮した。残渣を調製用TLC(DCM/MeOH=10/1)で精製して、40mg(30%)の5,10-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2,2-ジメチル-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オンを黄色固体で得た。
Figure 2017048214
実施例34:化合物67の合成
化合物67:10-(2-ヒドロキシエチル)-2,2-ジメチル-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オン
Figure 2017048214
無水DMF(8mL)中の2,2-ジメチル-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オン(100mg、0.39mmol)の溶液に、2-(2-ブロモエトキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン(194mg、1.17mmol)を加えた。K2CO3(215mg、1.6mmol)を加え、混合物を70℃で11.5時間加熱した。次いで、水(100mL)を混合物に加え、これを次いでEA(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮して、粗製黄色油状物を得た。次いで、MeOH(15mL)と、続いてp-TSA・H2O(100mg、0.52mmol)を残渣に加え、混合物を室温で1時間撹拌した。水(100mL)を混合物に加え、EA(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、飽和NaHCO3水溶液および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィカラム(ヘキサン/酢酸エチルで溶出)で精製して、80mg(収率69%)の10-(2-ヒドロキシエチル)-2,2-ジメチル-2,3,5,10-テトラヒドロ-[1,2]ジアゼピノ[3,4,5,6-def]カルバゾール-6(1H)-オンを黄色固体で得た。
Figure 2017048214
実施例35:化合物68の合成
化合物68:(R)-10a-メチル-7,8,9,10,10a,11-ヘキサヒドロ-5,6,7a,11-テトラアザシクロヘプタ[def]シクロペンタ[a]フルオレン-4(5H)-オン
Figure 2017048214
段階1:(R)-2-(1-(ベンジルオキシカルボニル)-2-メチルピロリジン-2-イル)-1H-インドール-4-カルボン酸メチル
Figure 2017048214
トルエン54mL中のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.72g、1.5mmol)およびCuI(0.29g、1.5mmol)の懸濁液に、3-アミノ-2-ブロモ安息香酸メチル(2.3g、10mmol)、(R)-2-エチニル-2-メチルピロリジン-1-カルボン酸ベンジル(3.0g、12mmol)、およびTEA(7mL、50mmol)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、100℃で18時間撹拌した。冷却後、水(20mL)を加えた。混合物をEtOAc(3×20mL)で抽出し、合わせた有機層を食塩水(20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥した。混合物をろ過し、ろ液を蒸発乾固した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィで、溶出液としてCH2Cl2を用いて精製し、2.31gの(R)-2-((2-アミノ-6-(メトキシカルボニル)フェニル)エチニル)-2-メチルピロリジン-1-カルボン酸ベンジルを得た。
エタノール(20mL)中の(R)-2-((2-アミノ-6-(メトキシカルボニル)フェニル)エチニル)-2-メチルピロリジン-1-カルボン酸ベンジル(1.1g、2.8mmol)およびジブロモエタン(5.21g、2.8mmol)の溶液を還流し、これに亜鉛粉末(1.43g、22mmol)を一度に加えた。8時間還流した後、反応混合物をろ過し、ろ液を3mLまで濃縮し、これを水(15mL)に加えた。反応混合物をEA(20mL×3)で抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、蒸発させて、淡褐色油状物を得、これをシリカゲルでヘキサン:酢酸エチル(5:1)溶出してのクロマトグラフィにかけ、(R)-2-(1-(ベンジルオキシカルボニル)-2-メチルピロリジン-2-イル)-1H-インドール-4-カルボン酸メチル(307mg、0.78mmol)を得た。
Figure 2017048214
段階2:(R)-2-(2-メチルピロリジン-2-イル)-1H-インドール-4-カルボン酸メチル
Figure 2017048214
(R)-2-(1-(ベンジルオキシカルボニル)-2-メチルピロリジン-2-イル)-1H-インドール-4-カルボン酸メチル(307mg、0.78mol)、メタノール(10mL)、および10%炭素担持パラジウム(50mg)の混合物を撹拌し、これを室温で風船圧の水素により処理した。2時間後、混合物をセライトを通してろ過し、ろ液を濃縮して、(R)-2-(2-メチルピロリジン-2-イル)-1H-インドール-4-カルボン酸メチル(190mg、94%)を得た。
Figure 2017048214
段階3:(R)-2-(1-(2-メトキシ-2-オキソエチル)-2-メチルピロリジン-2-イル)-1H-インドール-4-カルボン酸メチル
Figure 2017048214
(R)-2-(2-メチルピロリジン-2-イル)-1H-インドール-4-カルボン酸メチル(190mg、0.74mmol)をCH3CN(25ml)およびブロモ酢酸メチル(250mg、1.6mmol)に溶解した。次いで、DIPEA(350mg、2.7mmol)を加えた。反応混合物を室温で約20時間撹拌した。次いで、反応混合物をCH2Cl2(15ml)で希釈し、水で3回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮して、146mgの(R)-2-(1-(2-メトキシ-2-オキソエチル)-2-メチルピロリジン-2-イル)-1H-インドール-4-カルボン酸メチルを得た。
Figure 2017048214
段階4:(R)-11b-メチル-6-オキソ-2,3,5,6,11,11b-ヘキサヒドロ-1H-インドリジノ[8,7-b]インドール-7-カルボン酸メチル
Figure 2017048214
25mLフラスコ中、(R)-2-(1-(2-メトキシ-2-オキソエチル)-2-メチルピロリジン-2-イル)-1H-インドール-4-カルボン酸メチル(146mg、0.44mmol)を無水MeSO3H(10mL)で処理した。フラスコに還流冷却器を取り付け、60℃で1時間加熱した。次いで、反応混合物を氷浴中で冷却し、蒸留水(2.0mL)で希釈した。溶液のpHを、飽和NaHCO3水溶液の添加によりpH約10まで高めた。次いで、反応混合物をEtOAc(3×20mL)で抽出し、有機抽出物を食塩水(1×20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィ(20から60%EtOAc/ヘキサン)で精製して、(R)-11b-メチル-6-オキソ-2,3,5,6,11,11b-ヘキサヒドロ-1H-インドリジノ[8,7-b]インドール-7-カルボン酸メチル(58mg 44%)を得た。MS (ESI) m/e [M+1]+ 299.0。
段階5:(R)-10a-メチル-7,8,9,10,10a,11-ヘキサヒドロ-5,6,7a,11-テトラアザシクロヘプタ[def]シクロペンタ[a]フルオレン-4(5H)-オン
Figure 2017048214
メタノール(10mL)中の化合物(R)-11b-メチル-6-オキソ-2,3,5,6,11,11b-ヘキサヒドロ-1H-インドリジノ[8,7-b]インドール-7-カルボン酸メチル(58mg、0.19mmol)、酢酸(0.4mL)、およびヒドラジン水和物(0.2mL)の溶液を加熱還流した。7時間後、反応混合物を冷却し、水(5mL)を加えた。混合物をEtOAc(3×5mL)で抽出し、合わせた有機層を食塩水(10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥した。混合物をろ過し、蒸発乾固し、残渣を調製用TLCで、溶出液としてCH2Cl2を用いて精製し、40mgの(R)-10a-メチル-7,8,9,10,10a,11-ヘキサヒドロ-5,6,7a,11-テトラアザシクロヘプタ[def]シクロペンタ[a]フルオレン-4(5H)-オンを得た。
Figure 2017048214
実施例36:化合物69の合成
化合物69:(R)-2-フルオロ-10a-メチル-7,8,9,10,10a,11-ヘキサヒドロ-5,6,7a,11-テトラアザシクロヘプタ[def]シクロペンタ[a]フルオレン-4(5H)-オン
Figure 2017048214
段階1:2-ブロモ-5-フルオロ-3-(2,2,2-トリフルオロアセトアミド)安息香酸メチル
Figure 2017048214
DCM(250mL)中の3-アミノ-2-ブロモ-5-フルオロ安息香酸メチル(25.0g、100mmol)およびK2CO3(42.0g、302mmol)の溶液に、無水2,2,2-トリフルオロ酢酸(249.0g、1.197mol)を、窒素雰囲気下、5〜10℃で加えた。混合物を25℃で終夜撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、H2O(200mL×2)および飽和NaHCO3水溶液(200mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濃縮して、34.0g(98%)の2-ブロモ-5-フルオロ-3-(2,2,2-トリフルオロアセトアミド)安息香酸メチルを白色固体で得た。
Figure 2017048214
段階2:(R)-2-((4-フルオロ-2-(メトキシカルボニル)-6-(2,2,2トリフルオロアセトアミド)フェニル)エチニル)-2-メチルピロリジン-1-カルボン酸ベンジル
Figure 2017048214
DMF(200mL)中の2-ブロモ-5-フルオロ-3-(2,2,2-トリフルオロアセトアミド)安息香酸メチル(27.52g、80mmol)、(PPh3)2PdCl2(2.8g、4mmol)、(R)-2-エチニル-2-メチルピロリジン-1-カルボン酸ベンジル(19.44g、80mmol)、ヨウ化銅(I)(764mg、4mmol)およびテトラメチルグアニジン(27.6g、240mmol)の混合物を窒素保護システムを用いて80℃で16時間加熱した。冷却した反応混合物をEA(3×200mL)および水(800mL)で希釈した。有機層を分離し、水(2×200mL)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濃縮した。残った残渣をシリカゲルのクロマトグラフィにかけ、ヘキサン中0〜30%EtOAcの勾配で溶出して、生成物(R)-2-((4-フルオロ-2-(メトキシカルボニル)-6-(2,2,2トリフルオロアセトアミド)フェニル)エチニル)-2-メチルピロリジン-1-カルボン酸ベンジル(21g、53%)を白色固体で得た。
Figure 2017048214
段階3:(R)-6-フルオロ-2-(2-メチル-1-(2,2,2-トリフルオロアセチル)ピロリジン-2-イル)-1H-インドール-4-カルボン酸メチル
Figure 2017048214
トルエン中の(R)-2-((4-フルオロ-2-(メトキシカルボニル)-6-(2,2,2トリフルオロアセトアミド)フェニル)エチニル)-2-メチルピロリジン-1-カルボン酸ベンジル(5.0g、10mmol)の溶液に、臭化亜鉛(II)(11.25g、50mmol)を室温で加えた。反応混合物を窒素保護システムを用いて80℃で15時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をDCM(500mL)および水(800mL)で処理した。有機層を分離し、水(2×200mL)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濃縮した。残った残渣をシリカゲルのクロマトグラフィにかけ、ヘキサン中0〜50%EtOAcの勾配で溶出して、生成物(R)-6-フルオロ-2-(2-メチル-1-(2,2,2-トリフルオロアセチル)ピロリジン-2-イル)-1H-インドール-4-カルボン酸メチル(1.9g、51%)を黄色固体で得た。
Figure 2017048214
段階4:(R)-6-フルオロ-2-(2-メチルピロリジン-2-イル)-1H-インドール-4-カルボン酸メチル
Figure 2017048214
MeOH中の(R)-6-フルオロ-2-(2-メチル-1-(2,2,2-トリフルオロアセチル)ピロリジン-2-イル)-1H-インドール-4-カルボン酸メチル(1.0g、1.9mmol)の溶液に、NaBH4(706mg、11.4mmol)を室温で加えた。反応混合物を窒素保護システムを用いて4時間還流した。溶媒を減圧下で除去した。残渣をDCM(200mL)に溶解し、これを水(200mL)および食塩水(200mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮して、所望の生成物を黄色油状物で得た。(R)-6-フルオロ-2-(2-メチルピロリジン-2-イル)-1H-インドール-4-カルボン酸メチル(727mg、98%)。
Figure 2017048214
段階5:(R)-6-フルオロ-2-(1-(2-メトキシ-2-オキソエチル)-2-メチルピロリジン-2-イル)-1H-インドール-4-カルボン酸メチル
Figure 2017048214
(R)-6-フルオロ-2-(2-メチルピロリジン-2-イル)-1H-インドール-4-カルボン酸メチル(1.0、1.27mol)、CH3CN(50ml)およびブロモ酢酸メチル(0.58g、3.82mmol)の混合物を撹拌し、これにDIPEA(0.82g、6.35mmol)を加えた。反応混合物を室温で約20時間撹拌した。次いで、反応混合物をCH2Cl2(15ml)で希釈し、水で3回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濃縮して、0.85gの(R)-6-フルオロ-2-(1-(2-メトキシ-2-オキソエチル)-2-メチルピロリジン-2-イル)-1H-インドール-4-カルボン酸メチルを得た。
Figure 2017048214
段階6:(R)-9-フルオロ-11b-メチル-6-オキソ-2,3,5,6,11,11b-ヘキサヒドロ-1H-インドリジノ[8,7-b]インドール-7-カルボン酸メチル
Figure 2017048214
25mLフラスコ中、(R)-6-フルオロ-2-(1-(2-メトキシ-2-オキソエチル)-2-メチルピロリジン-2-イル)-1H-インドール-4-カルボン酸メチル(100mg)を無水MeSO3H(6mL)で処理した。フラスコに還流冷却器を取り付け、60℃で1時間加熱した。次いで、反応混合物を氷浴中で冷却し、蒸留水(6.0mL)で希釈した。溶液のpHを、飽和NaHCO3水溶液の添加によりpH約10まで高めた。次いで、反応混合物をEtOAc(3×5mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、食塩水(1×5mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を調製用TLCで精製して、(R)-9-フルオロ-11b-メチル-6-オキソ-2,3,5,6,11,11b-ヘキサヒドロ-1H-インドリジノ[8,7-b]インドール-7-カルボン酸メチル(30mg)を得た。
Figure 2017048214
段階7:(R)-2-フルオロ-10a-メチル-7,8,9,10,10a,11-ヘキサヒドロ-5,6,7a,11-テトラアザシクロヘプタ[def]シクロペンタ[a]フルオレン-4(5H)-オン
Figure 2017048214
メタノール(30mL)中の化合物(R)-9-フルオロ-11b-メチル-6-オキソ-2,3,5,6,11,11b-ヘキサヒドロ-1H-インドリジノ[8,7-b]インドール-7-カルボン酸メチル(90mg)、酢酸(0.54g)、およびヒドラジン水和物(0.28g)の溶液を加熱還流した。5時間後、反応混合物を冷却し、水(5mL)を加えた。混合物をEtOAc(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥した。混合物をろ過し、ろ液を蒸発乾固し、残渣を調製用TLCで、溶出液としてCH2Cl2を用いて精製し、80mgの(R)-2-フルオロ-10a-メチル-7,8,9,10,10a,11-ヘキサヒドロ-5,6,7a,11-テトラアザシクロヘプタ[def]シクロペンタ[a]フルオレン-4(5H)-オンを得た。
Figure 2017048214
生物学的活性
PARP-1酵素アッセイ
PARP-1酵素アッセイを、HT F Homogeneous PARP Inhibition Assay Kit(Trevigen)から改変した方法を用いて実施した。8.8nM PARP-1を異なる濃度の化合物と共に、100mM Tris-HCl pH8.0、100mM NaCl、20mM MgCl2、および1%DMSOを含む緩衝液中、室温で30分間予備インキュベートした。自己ポリADPリボシル化反応を、500nM NADおよび20ng/ul活性化DNA(Sigma)の添加によって開始し、室温で40分間インキュベートした。残ったNADを、1%エタノール、0.30U/mlアルコール脱水素酵素、25uMレサズリン、および0.25U/mlジアホラーゼを含むサイクリングアッセイ溶液と共に室温で50分間インキュベートすることによって検出した。NADの濃度は励起540nm/発光590nmの蛍光シグナルと比例する。IC50を、漸増濃度の化合物存在下での残存酵素活性(NAD減少率)に基づいて算出した。
PARP-2およびPARP-3酵素アッセイ
PARP-2およびPARP-3酵素アッセイを、市販のPARP-2/PARP-3 Chemiluminescent Assay Kit(BPS Biosciences)およびキットに添付のプロトコルを用いて実施した。簡単に言うと、まずヒストンを高結合プレート中でコーティングし、PARP-2またはPARP-3、および漸増濃度の化合物と共に0.5時間インキュベートした。次いで、ビオチン化NADおよび活性化DNAをウェルに加えた。ビオチン化ポリADPリボシル化生成物を、ストレプトアビジン-HRPおよびケミルミネッセンスを生じるHRP基質を加えることによって測定した。IC50を、漸増濃度の化合物存在下での残存酵素活性に基づいて算出した。
タンキラーゼ-2酵素アッセイ
タンキラーゼ-2酵素アッセイを、市販のTankyrase-2 Chemiluminescent Assay Kit(BPS Biosciences)およびキットに添付のプロトコルを用いて実施した。まず、GST融合タンキラーゼ-2(バキュロウイルスから発現および精製した組換えタンパク質)をGSH予備コーティングプレート上にコーティングし、漸増濃度の化合物と共に0.5時間インキュベートした。次いで、ビオチン化NADをウェルに加えた。ビオチン化自己ポリADPリボシル化生成物を、ストレプトアビジン-HRPおよびケミルミネッセンスを生じるHRP基質を加えることによって測定した。IC50を、漸増濃度の化合物存在下での残存酵素活性に基づいて算出した。
ポリADPリボシル化アッセイ
HeLa細胞を、底が透明で壁が黒色の96穴プレートに、培地(10%FBS、0.1mg/mLペニシリン-ストレプトマイシン、および2mM L-グルタミンを含むDMEM 100μL)中5000細胞/ウェルの初期濃度で播種した。プレートを5%CO2雰囲気下、37℃で4時間インキュベートし、次いで化合物を、0.1%DMSO/培地中0.01nM〜10μMにわたる最終濃度範囲の8つの点の連続希釈で加えた。次いで、プレートを5%CO2中、37℃で18時間インキュベートした。次いで、PBS中H2O2溶液(最終濃度200μM)60μLの添加により、DNA損傷を誘発した。陰性対照として、H2O2未処理の細胞を用いた。プレートを37℃で5分間維持した。次いで、プレートを反転させて培地をゆっくり除去し、氷冷MeOH(100μL/ウェル)を加えて細胞を固定し、-20℃で20分間維持した。プレートを反転させて固定液を除去し、PBS(120μL)で10回洗浄した後、検出緩衝液(50μL/ウェル、PBS、トゥイーン(0.1%)、およびBSA(1mg/mL)を含む)を一次PAR mAb(Alexis ALX-804-220、1:2000)、二次抗マウスAlexa Fluor 488抗体(MolecularProbes A11029、1:2000)、および核色素DAPI(Molecular Probes D3571、150nM)と共に加えた。暗所、4℃で終夜インキュベートし、溶液を除去し、PBS(120μL)で6回洗浄した後、プレートをArrayScan VTI(ThermoFisher)で読み取った。PARポリマーのモニタリングは、XF100_485_20、曝露時間0.05秒でのAlexa488の検出により行い、核の同定は、XF100_386_23、曝露時間0.01秒でのDAPIトラッキングにより行った。細胞の全強度の平均を、DAPI標識した核の総数における核の全強度の平均を測定することによって算出した。EC50を、漸増濃度のPARPi存在下での残存酵素活性に基づいて判定した。
本明細書において開示する化合物1〜69を試験し、これらはナノモル以下から10マイクロモルの範囲のIC50で、PARP-1、PARP-2、PARP-3、およびタンキラーゼ-2などのPARPを阻害することが判明した。
IC50およびEC50(nM)
Figure 2017048214
Figure 2017048214
Figure 2017048214
Figure 2017048214
Figure 2017048214
Figure 2017048214
Figure 2017048214
Figure 2017048214
Figure 2017048214
Figure 2017048214
Figure 2017048214
Figure 2017048214
Figure 2017048214

Claims (9)

  1. 式(I)の化合物、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩から選択される、少なくとも1つの化合物:
    Figure 2017048214
    式中、
    RNは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
    XはC、N、O、およびSからなる群より選択され;
    mおよびnは同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ0、1、2、または3の整数であり;
    tは0、1、2、または3の整数であり;
    R1は、それぞれの場合で、ハロゲン、CN、NO2、OR9、NR9R10、NR9COR10、NR9SO2R10、CONR9R10、COOR9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
    R2は水素、COR9、CONR9R10、CO2R9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
    R3、R4、R5、R6、R7およびR8は同じでも、もしくは異なっていてもよく、それぞれ水素、ハロゲン、-NR9R10、-OR9、オキソ、-COR9、-CO2R9、-CONR9R10、-NR9CONR10R11、-NR9CO2R10、-NR9SO2R10、-SO2R9、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルキニル、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく、
    または(R3およびR4)、および/もしくは(R4およびR5)、および/もしくは(R5およびR6)、および/もしくは(R6およびR7)、および/もしくは(R7およびR8)は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-もしくは-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成し、かつ該環は少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよく、
    ただし、
    XがOである場合、R5およびR6は存在せず、
    XがNである場合、R6は存在せず、
    XがSである場合、R5およびR6は存在しないか、またはR5およびR6の少なくとも一方はオキソであり、
    R3およびR4の一方がオキソである場合、他方は存在せず、
    R7およびR8の一方がオキソである場合、他方は存在せず、かつ
    XがCであり、かつR5およびR6の一方がオキソである場合、他方は存在せず;
    R9、R10、およびR11は同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
    R12はCN、ハロゲン、ハロアルキル、NO2、-NR'R''、-OR'、オキソ、-COR'、-CO2R'、-CONR'R''、-NR'CONR''R'''、-NR'CO2R''、-NR'SO2R''、-SO2R'、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでR'、R''、およびR'''は水素、ハロアルキル、アルキル、アリールアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択されるか、または(R'およびR'')および/もしくは(R''およびR''')は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-および-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個の追加のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成し、
    R13は水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルから選択される。
  2. 式(II)の化合物、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩から選択される、請求項1に記載の少なくとも1つの化合物:
    Figure 2017048214
    式中、
    RNは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
    mおよびnは同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ0、1、2、または3の整数であり;
    tは0、1、2、または3の整数であり;
    R1は、それぞれの場合で、ハロゲン、CN、NO2、OR9、NR9R10、NR9COR10、NR9SO2R10、CONR9R10、COOR9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
    R2は水素、COR9、CONR9R10、CO2R9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
    R3、R4、R5、R6、R7およびR8は同じでも、もしくは異なっていてもよく、それぞれ水素、ハロゲン、-NR9R10、-OR9、オキソ、-COR9、-CO2R9、-CONR9R10、-NR9CONR10R11、-NR9CO2R10、-NR9SO2R10、-SO2R9、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルキニル、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく、または(R3およびR4)、および/もしくは(R4およびR5)、および/もしくは(R5およびR6)、および/もしくは(R6およびR7)、および/もしくは(R7およびR8)は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-および-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成し、かつ該環は少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよく、ただし、
    R3およびR4の一方がオキソである場合、他方は存在せず、
    R7およびR8の一方がオキソである場合、他方は存在せず、かつ
    R5およびR6の一方がオキソである場合、他方は存在せず;
    R9、R10、およびR11は同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
    R12はCN、ハロゲン、ハロアルキル、NO2、-NR'R''、-OR'、オキソ、-COR'、-CO2R'、-CONR'R''、-NR'CONR''R'''、-NR'CO2R''、-NR'SO2R''、-SO2R'、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでR'、R''、およびR'''は水素、ハロアルキル、アルキル、アリールアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択されるか、または(R'およびR'')および/もしくは(R''およびR''')は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-もしくは-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個の追加のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成し、
    R13は水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルから選択される。
  3. 式(III)の化合物、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩から選択される、請求項1に記載の少なくとも1つの化合物:
    Figure 2017048214
    式中、
    RNは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
    mおよびnは同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ0、1、2、または3の整数であり;
    tは0、1、2、または3の整数であり;
    R1は、それぞれの場合で、ハロゲン、CN、NO2、OR9、NR9R10、NR9COR10、NR9SO2R10、CONR9R10、COOR9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
    R2は水素、COR9、CONR9R10、CO2R9、SO2R9、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
    R3、R4、R5、R7およびR8は同じでも、もしくは異なっていてもよく、それぞれ水素、ハロゲン、-NR9R10、-OR9、オキソ、-COR9、-CO2R9、-CONR9R10、-NR9CONR10R11、-NR9CO2R10、-NR9SO2R10、-SO2R9、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アルキニル、およびヘテロアリールから独立に選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく、または(R3およびR4)、および/もしくは(R4およびR5)、および/もしくは(R5およびR7)、および/もしくは(R7およびR8)は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-および-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成し、かつ該環は少なくとも1つの置換基R12で置換されていてもよく、
    ただし、
    R3およびR4の一方がオキソである場合、他方は存在せず、かつ
    R7およびR8の一方がオキソである場合、他方は存在せず;
    R9、R10、およびR11は同じでも、または異なっていてもよく、それぞれ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールのそれぞれは少なくとも1つの置換基R12で独立に置換されていてもよく;
    R12はCN、ハロゲン、ハロアルキル、NO2、-NR'R''、-OR'、オキソ、-COR'、-CO2R'、-CONR'R''、-NR'CONR''R'''、-NR'CO2R''、-NR'SO2R''、-SO2R'、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここでR'、R''、およびR'''は水素、ハロアルキル、アルキル、アリールアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから独立に選択されるか、または(R'およびR'')および/もしくは(R''およびR''')は、それらが結合している原子と一緒に、-NR13-、-O-、-S-、-SO-もしくは-SO2-から独立に選択される0、1もしくは2個の追加のヘテロ原子を有する3から8員の飽和、部分不飽和もしくは完全不飽和環を形成し;かつ
    R13は水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルから選択される。
  4. 以下の化合物
    Figure 2017048214
    Figure 2017048214
    Figure 2017048214
    Figure 2017048214
    、その立体異性体、およびその薬学的に許容される塩から選択される、少なくとも1つの化合物。
  5. PARP酵素アッセイにおいて10μM以下のIC50に対応するPARP阻害活性を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  6. PARP細胞アッセイにおいて10uM以下のEC50に対応するPARP-ピラレーション(PARP-Pyralation)活性を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物。
  7. 少なくとも1つの薬学的に許容される担体を含み、かつ請求項1〜7のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物の治療的有効量を活性成分として含む、薬学的組成物。
  8. PARPの阻害に反応性のがんを処置する方法であって、それを必要としていると認められる対象に、PARPを阻害するのに有効な量の請求項1〜4のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物を投与する段階を含む方法。
  9. PARPの阻害に反応性の少なくとも1つの疾患を処置するための医薬の製造における、請求項1〜4のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物の使用。
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