JP2017046790A - ウエットワイパー - Google Patents
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Abstract
Description
(1)本願発明に係る1つの態様は、ウエットワイパーであって、60質量%以上80質量%以下の木材パルプ繊維と、20質量%以上40質量%以下のポリプロピレンメルトブロー繊維と、を含有する不織布を基布とし、精製水を主成分とする薬液を上記基布の乾燥重量に対して、200質量%以上400質量%以下の割合で含浸させたことを特徴とする。
(2)上記(1)の構成において、上記不織布が50g/m2以上90g/m2以下の坪量と、8cm3/g以上15cm3/g以下の比容積を有してもよい。
(3)上記(1)または(2)の構成において、上記不織布が8.0g/g以上14.0g/g以下の保水量を有してもよい。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの構成において、ティシューソフトネス測定装置TSAにより、試料台に設置した上記不織布のサンプルに対し、ブレード付きローターを100mNの押し込み圧力として上から押し込んだ後に回転数2.0(/sec)で回転させ、上記試料台の振動を振動センサーで測定したとき、上記TSA上のソフトウェアにて自動的に取得した、低周波数側からの最初のスペクトルの極大ピークの強度(TS750値)が15dBV2rms以上30dBV2rms以下であってもよい。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの構成において、ティシューソフトネス測定装置TSAにより、試料台に設置した上記不織布のサンプルに対し、ブレード付きローターを100mNの押し込み圧力として上から押し込んだ後に回転数2.0(/sec)で回転させ、前記試料台の振動を振動センサーで測定したとき、上記TSA上のソフトウェアにて自動的に取得した、6500Hzを含むスペクトルの極大ピークの強度(TS7値)が5dBV2rms以上12dBV2rms以下であってもよい。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの構成において、ティシューソフトネス測定装置TSAにより、試料台に設置した上記不織布のサンプルに対し、ブレード付きローターを回転させずに100mNと600mNの押し込み圧力でそれぞれ上から押し込んだとき、それぞれ押し込み圧力100mNと600mNの間での上記不織布のサンプルの上下方向の変形変位量で表される、D値が1.0mm/N以上3.2mm/N以下であってもよい。
本実施形態のウエットワイパーは、60質量%以上80質量%以下の木材パルプ繊維と、20質量%以上40質量%以下のポリプロピレンメルトブロー繊維と、を含有する不織布を基布とする。木材パルプ繊維は、吸水性が高く、一方、ポリプロピレンメルトブロー繊維は、柔軟性があり、微細な塵埃を捕集しやすい、という特長を有する。木材パルプ繊維とポリプロピレンメルトブロー繊維の含有率が上記の範囲外であると、お互いの特長の発現が小さくなる。
してもよい。
不織布の坪量は、JIS P 8124に記載の方法に準拠して測定され、不織布1枚当たり、50g/m2以上90g/m2以下である。坪量が50g/m2未満であると、ウエットワイパーに必要な強度を確保しにくくなり、一方、90g/m2を超えると、柔らかさが減少して拭き取りに適さず、かつコスト高なものとなる。
比容積とは、密度(緊度)の逆数をいう。すなわち、比容積とは、一定質量に対する容積のことで、嵩(かさ)ともいわれ、体積や厚み、高さなど嵩張り状態(bulky)の目安となる。不織布の比容積は、8.0cm3/g以上15.0cm3/g以下である。比容積が8.0cm3/g未満であると、フンワリ感が乏しく、風合いが劣る。一方、比容積が15.0cm3/gを超えると、平滑性が劣り、触感が悪くなる。比容積は、次式で示すとおり、厚さ(mm)を測定し、これを坪量(g/m2)で除して求める。
比容積(cm3/g)=厚さ(mm)×1000/坪量(g/m2)
ウエットワイパー、特に、皮膚の弱い乳幼児の***物や食べこぼしを拭き取るような、対人用途のウエットワイパーは、適切な範囲で薬液を含浸していることが好ましく、不織布の保水量(TWA:Total Water Absorbency)は、8.0g/g以上14.0g/g以下である。TWAが8.0g/g未満であると、きれいに拭き取ることが困難になる。一方、14.0g/gを超えると、拭き取った後に過剰な水分が肌に残り、乳幼児のお尻の蒸れの原因にもなる。TWAは、以下のようにして求める。まず、不織布を75mm×75mmの正方形に切断してサンプルを作製し、乾燥重量を測定する。次に、このサンプルを蒸留水中に2分間浸漬した後、水蒸気飽和状態の容器中で、サンプルの1つの角部が上側の頂部となるようにし、この頂部と隣接する2つの角部とを支持して展伸した状態(RH100%)で吊るし、30分放置して水切り後の重量を測定する。水切りには、ペーパータオルを3mm×38mmにカットして使用する。そして、測定値をサンプル1g当たりの保水量(g/g)に換算する。
ウエットワイパーの基材である不織布の柔らかさを表すTS7値、滑らかさを示すTS750値及び剛性を示すD値は、ティシューソフトネス測定装置TSA(Tissue Softness Analyzer)を用いて測定する。ティシューソフトネス測定装置TSAは、不織布(サンプル)の上から、回転したブレード付ローターを押付けたときの各種センサーで検知した振動データを、振動解析してパラメータ化(TS値)することにより、主にティシューや不織布等のソフトネス(手触り感)を定量評価するものであり、ドイツのエムテック(Emtec Electronic GmbH、日本代理店は日本ルフト株式会社)社製の商品名である。
本実施形態のウエットワイパーは、精製水を主成分とする薬液を基材の乾燥重量に対して、200質量%以上400質量%以下の割合で含浸させたものである。含浸量が200質量%より少ないと、清拭性能に劣ることとなる。一方、400質量%を超えると、べたつきの原因となる。ここで、「精製水を主成分とする」とは、薬液の総量に対して、精製水が50質量%以上配合されていることを意味する。薬液は、精製水の他に、微生物の繁殖を抑え、ウエットワイパーを長期間安定に保持するための防腐剤と、拭き取りにより皮脂が拭い去られた際に肌を保護するための保湿剤と、を少なくとも含有する。
実施例1〜3及び比較例1〜3について、(1)〜(7)の項目について、下記方法に従って測定した。なお、坪量、厚さ、比容積及びTSA装置による測定は、JIS P8111に規定する温湿度条件下(23±1℃、50±2%RH)で平衡状態に保持後に行った。
不織布の坪量は、JIS P 8124に記載の方法に準拠して測定した。
不織布1枚当たりの厚さを坪量で割り、単位グラムあたりの容積cm3として、比容積を求めた。不織布の厚さは、ピーコック紙厚計にて37.85g/cm2加重下で測定した。
まず、不織布を75mm×75mmの正方形に切断してサンプルを作製し、乾燥重量を測定した。次に、このサンプルを蒸留水中に2分間浸漬した後、水蒸気飽和状態の容器中で、サンプルの1つの角部が上側の頂部となるようにし、この頂部と隣接する2つの角部とを支持して展伸した状態(RH100%)で吊るし、30分放置して水切り後の重量を測定した。水切りには、ペーパータオルを3mm×38mmにカットして使用した。得られた測定値をサンプル1g当たりの保水量(g/g)に換算した。
TS750値、TS7値及びD値の測定は、上記ティシューソフトネス測定装置TSA(ドイツのエムテック社製)を用いて行った。測定条件も上記のとおりである。
20名のパネラーに対して、ウエットワイパーの柔らかさの評価を実施させた。この評価では、ウエットワイパーについて、「柔らかい」の評価が15人以上から得られたものを「○」、「柔らかい」の評価が10人以上15人未満から得られたものを「△」、「柔らかい」の評価が10人未満から得られたものを「×」とした。
20名のパネラーに対して、ウエットワイパーの拭取り性の評価を実施させた。この評価では、ウエットワイパーについて、「良く拭ける」の評価が15人以上から得られたものを「○」、「良く拭ける」の評価が10人以上15人未満から得られたものを「△」、「良く拭ける」の評価が10人未満から得られたものを「×」とした。
この評価では、ウエットワイパーを製造した際に、トラブルが無く、かつ、使用中のトラブルも無かったものを「○」とし、製造上のトラブルがやや有るが、使用中のトラブルが無かったものを「△」とし、製造上のトラブルがある、又は、使用中のトラブルが有ったものを「×」として評価した。
実施例1のウエットワイパーは、基布として、木材パルプ繊維とポリプロピレンメルトブローン繊維がそれぞれ60質量%、40質量%の割合で配合され、木材パルプ繊維に対して、ポリプロピレンメルトブローン繊維を湿式抄造法により形成した不織布を使用した。木材パルプ繊維は、NBKPを使用し、ポリプロピレンメルトブローン繊維は、繊維直径が5μm以下の繊維を71質量%の割合で含有するものを使用した。不織布に含浸させる薬液として、防腐剤0.2質量%、保湿剤3.0質量%及び残りとしてイオン交換水を合計で100質量%となるように調整した。この薬液を基布の乾燥重量に対して、240質量%の割合で含浸させた。
実施例2のウエットワイパーは、基布として、木材パルプ繊維とポリプロピレンメルトブローン繊維がそれぞれ73質量%、27質量%の割合で配合され、木材パルプ繊維に対して、ポリプロピレンメルトブローン繊維を湿式抄造法により形成した不織布を使用した。木材パルプ繊維は、NBKPを使用し、ポリプロピレンメルトブローン繊維は、繊維直径が5μm以下の繊維を71質量%の割合で含有するものを使用した。不織布に含浸させる薬液は、実施例1で用いたものと同じものを使用し、この薬液を基布の乾燥重量に対して、240質量%の割合で含浸させた。
実施例3のウエットワイパーは、基布として、木材パルプ繊維とポリプロピレンメルトブローン繊維がそれぞれ80質量%、20質量%の割合で配合され、木材パルプ繊維に対して、ポリプロピレンメルトブローン繊維を湿式抄造法により形成した不織布を使用した。木材パルプ繊維は、NBKPを使用し、ポリプロピレンメルトブローン繊維は、繊維直径が5μm以下の繊維を73質量%の割合で含有するものを使用した。不織布に含浸させる薬液は、実施例1で用いたものと同じものを使用し、この薬液を基布の乾燥重量に対して、240質量%の割合で含浸させた。
比較例1のウエットワイパーは、基布として、木材パルプ繊維とポリプロピレンメルトブローン繊維がそれぞれ45質量%、55質量%の割合で配合され、木材パルプ繊維に対して、ポリプロピレンメルトブローン繊維を湿式抄造法により形成した不織布を使用した。木材パルプ繊維は、NBKPを使用し、ポリプロピレンメルトブローン繊維は、繊維直径が5μm以下の繊維を38質量%の割合で含有するものを使用した。不織布に含浸させる薬液は、実施例1で用いたものと同じものを使用し、この薬液を基布の乾燥重量に対して、240質量%の割合で含浸させた。
比較例2のウエットワイパーは、基布として、木材パルプ繊維とポリプロピレンメルトブローン繊維がそれぞれ75質量%、25質量%の割合で配合され、木材パルプ繊維に対して、ポリプロピレンメルトブローン繊維を湿式抄造法により形成した不織布を使用した。木材パルプ繊維は、NBKPを使用し、ポリプロピレンメルトブローン繊維は、繊維直径が5μm以下の繊維を73質量%の割合で含有するものを使用した。不織布に含浸させる薬液は、実施例1で用いたものと同じものを使用し、この薬液を基布の乾燥重量に対して、240質量%の割合で含浸させた。
比較例3のウエットワイパーは、基布として、木材パルプ繊維とポリプロピレンメルトブローン繊維がそれぞれ90質量%、10質量%の割合で配合され、木材パルプ繊維に対して、ポリプロピレンメルトブローンファイバを湿式抄造法により形成した不織布を使用した。木材パルプ繊維は、NBKPを使用し、ポリプロピレンメルトブローン繊維は、繊維直径が5μm以下の繊維を70質量%の割合で含有するものを使用した。不織布に含浸させる薬液は、実施例1で用いたものと同じものを使用し、この薬液を基布の乾燥重量に対して、240質量%の割合で含浸させた。
51 試料台
51a 振動センサー
52 サンプル
53 サンプル固定リング
54 ゴム製リップ
55 ブレード付きローター
55a ブレード
55b モーター
56 力センサー
P1 TS7値のピーク
P2 TS750値のピーク
Claims (6)
- 60質量%以上80質量%以下の木材パルプ繊維と、20質量%以上40質量%以下のポリプロピレンメルトブロー繊維と、を含有する不織布を基布とし、
精製水を主成分とする薬液を前記基布の乾燥重量に対して、200質量%以上400質量%以下の割合で含浸させたことを特徴とするウエットワイパー。 - 前記不織布が50g/m2以上90g/m2以下の坪量と、8cm3/g以上15cm3/g以下の比容積を有することを特徴とする請求項1に記載のウエットワイパー。
- 前記不織布が8.0g/g以上14.0g/g以下の保水量を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のウエットワイパー。
- ティシューソフトネス測定装置TSAにより、試料台に設置した前記不織布のサンプルに対し、ブレード付きローターを100mNの押し込み圧力として上から押し込んだ後に回転数2.0(/sec)で回転させ、前記試料台の振動を振動センサーで測定したとき、
前記TSA上のソフトウェアにて自動的に取得した、低周波数側からの最初のスペクトルの極大ピークの強度(TS750値)が15dBV2rms以上30dBV2rms以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のウエットワイパー。 - ティシューソフトネス測定装置TSAにより、試料台に設置した前記不織布のサンプルに対し、ブレード付きローターを100mNの押し込み圧力として上から押し込んだ後に回転数2.0(/sec)で回転させ、前記試料台の振動を振動センサーで測定したとき、
前記TSA上のソフトウェアにて自動的に取得した、6500Hzを含むスペクトルの極大ピークの強度(TS7値)が5dBV2rms以上12dBV2rms以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のウエットワイパー。 - ティシューソフトネス測定装置TSAにより、試料台に設置した前記不織布のサンプルに対し、ブレード付きローターを回転させずに100mNと600mNの押し込み圧力でそれぞれ上から押し込んだとき、
それぞれ押し込み圧力100mNと600mNの間での前記不織布のサンプルの上下方向の変形変位量で表される、D値が1.0mm/N以上3.2mm/N以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のウエットワイパー。
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CN114831538A (zh) * | 2022-04-26 | 2022-08-02 | 东部原木市场海安有限公司 | 一种实木地板日常养护打蜡装置 |
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