JP2017039284A - モールド樹脂付きケーブルの製造方法 - Google Patents

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正憲 佐川
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Abstract

【課題】モールド樹脂部を成形する上型と下型との間に絶縁電線を挟む際の噛み込みの発生を抑制することができ、以って歩留まりを向上させることが可能なモールド樹脂付きケーブルの製造方法を提供する。
【解決手段】モールド樹脂付きケーブルは、第1及び第2の絶縁電線11,12の一部を下型5に配置する第1配置工程と、下型5との間に第1及び第2の絶縁電線11,12の一部を挟むように上型6を配置する第2配置工程と、第1及び第2の絶縁電線11,12の一部が下型5に形成された第1及び第2の下側凹溝50a,50bと上型6に形成された第1及び第2の上側凹溝60a,60bとに収容された状態で、下型5及び上型6のキャビティに溶融樹脂を注入する注入工程とによって製造される。第1配置工程では、第1及び第2の絶縁電線11,12が、下型5の第1乃至第3の突起51〜53に案内されて第1及び第2の下側凹溝50a,50bに収容される。
【選択図】図6

Description

本発明は、上型と下型とを有する金型を用いてモールド樹脂部が形成されるモールド樹脂付きケーブルの製造方法に関する。
従来、線状の導電体を絶縁体で被覆してなる複数の絶縁電線と、複数の絶縁電線の端部に接続された電子部品と、電子部品の少なくとも一部を覆うと共に絶縁電線における電子部品との接続部をモールドするモールド樹脂部とを備えたモールド樹脂付きケーブルが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のモールド樹脂付きケーブルは、複数の絶縁電線がシースで一括して覆われたケーブルと、シースから露出した複数の絶縁電線の先端部に接続されたセンサ部と、センサ部及び複数の絶縁電線の先端部を覆うように形成されたモールド樹脂部とを備えている。モールド樹脂部は、金型に形成された樹脂注入孔から溶融した樹脂をキャビティ内に注入することにより形成される。金型は、上型と下型とを有し、溶融した樹脂をキャビティ内に注入する注入工程では、複数の絶縁電線が上型と下型との間に挟まれる。
このモールド樹脂付きケーブルによれば、シースがモールドされないので、モールド樹脂部からのケーブル延出方向に対して垂直な方向にケーブルが配索される場合に、モールド樹脂部からのケーブルの突出長さを短くすることができる。
特開2015−109163号公報
特許文献1に記載のモールド樹脂付きケーブルの製造工程において、絶縁電線はシースよりも細く柔らかいので、絶縁電線を上型と下型との間に挟む際、絶縁電線が噛み込んでしまいやすい。このように上型と下型との間に絶縁電線が噛み込んでしまうと、注入された樹脂が上型と下型との間の隙間から漏れ出してしまい、モールド樹脂部を正常に成形することができず、不良品として破棄せざるを得ない。
そこで、本発明は、モールド樹脂部を成形するための上型と下型との間に絶縁電線を挟む際の噛み込みの発生を抑制することができ、以って歩留まりを向上させることが可能なモールド樹脂付きケーブルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、線状の導電体を絶縁体で被覆してなる複数の絶縁電線と、前記複数の絶縁電線の端部に接続された電子部品と、前記電子部品の少なくとも一部を覆うと共に前記絶縁電線における前記電子部品との接続部をモールドするモールド樹脂部とを備え、上型と下型とを有する金型を用いて前記モールド樹脂部が形成されるモールド樹脂付きケーブルの製造方法であって、前記絶縁電線の一部を前記下型に配置する第1配置工程と、前記下型との間に前記絶縁電線の一部を挟むように前記上型を配置する第2配置工程と、前記絶縁電線の一部が前記下型に形成された下側凹溝と前記上型に形成された上側凹溝とに収容された状態で、前記下型と前記上型との間に形成されるキャビティに溶融樹脂を注入する注入工程とを有し、前記第1配置工程において、前記絶縁電線は、前記下型に設けられたガイド部に案内されて前記下側凹溝に収容される、モールド樹脂付きケーブルの製造方法を提供する。
本発明に係るモールド樹脂付きケーブルの製造方法によれば、モールド樹脂部を成形するための上型と下型との間に絶縁電線を挟む際の噛み込みの発生を抑制することができ、以って歩留まりを向上させることが可能となる。
本発明の実施の形態に係る製造方法によって製造されるモールド樹脂付きケーブルの一例を示す斜視図である。 モールド樹脂付きケーブルの要部の内部構造を示す斜視図である。 モールド樹脂付きケーブルの製造に用いられる金型の下型と上型と補助型とを組み合わせた状態を示す断面図である。 下型及び補助型を示す斜視図である。 上型を示す斜視図である。 下型と上型とが組み合わされる部分の断面を示し、(a)は組み合わせ前の状態を、(b)は組み合わせ後の状態を、それぞれ示す。
[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係る製造方法によって製造されるモールド樹脂付きケーブルの一例を示す斜視図である。図2は、モールド樹脂付きケーブルの要部の内部構造を、後述するモールド樹脂部の輪郭を仮想線(二点鎖線)で表して示す斜視図である。図1では、モールド樹脂部の内部を破線で図示している。
このモールド樹脂付きケーブル1は、ケーブル部100と、ケーブル部100の一端部に接続された電子部品としてのセンサ2と、センサ2を覆うモールド樹脂部3とを有して構成されている。
ケーブル部100は、第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12と、第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12を一括して被覆するシース10とを有している。図2に示すように、第1の絶縁電線11は、線状の導電体からなる芯線111と、芯線111の端部を除いてその外周を覆う絶縁被覆112とからなる。同様に、第2の絶縁電線12は、線状の導電体からなる芯線121と、芯線121の端部を除いてその外周を覆う絶縁被覆122とからなる。本実施の形態では、第1の絶縁電線11の芯線111及び第2の絶縁電線12の芯線121が、共に銅等の良導電性の金属導体からなる複数の素線を撚り合わせた撚線である。ただし、これに限らず、芯線111,121として、例えば1本の銅線を用いてもよい。第1の絶縁電線11の外径、及び第2の絶縁電線12の外径は、それぞれ例えば1.5mmである。また、本実施の形態では、第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12は、撚り合わされた状態でシース10に被覆されている。
第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12は、シース10の端面10aから導出され、この導出された第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12の先端側の一部がモールド樹脂部3に覆われている。モールド樹脂部3は、例えばPBT(ポリブチレンテレフタレート)又はナイロン等の樹脂からなる。シース10の材質は、例えばポリウレタンである。第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12の絶縁被覆112,122の材質は、例えばポリエチレンである。シース10から導出された第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12のうち、モールド樹脂部3に覆われていない範囲におけるモールド樹脂部3側の一部は、後述する製造工程において、金型に保持される被保持部となる。
本実施の形態では、センサ2が磁界の強度を検出する磁界センサであり、その全体がモールド樹脂部3に覆われている。センサ2は、樹脂やセラミック等の封止材によってホール素子等の検出素子が封止された本体部20と、本体部20から導出された第1のリード線21及び第2のリード線22とを有している。本実施の形態では、本体部20の磁界検出面20aがモールド樹脂部3の円柱状の収容部30における軸方向端面30aと平行となるように、第1のリード線21及び第2のリード線22が屈曲されている。
なお、センサ2は、磁界以外の各種物理量(温度や加速度等)を検出するものであってもよい。また、センサ2は、必ずしも全体がモールド樹脂部3に覆われていなくてもよく、少なくとも一部がモールド樹脂部3に覆われていればよい。またさらに、モールド樹脂部3に少なくとも一部が覆われる電子部品としては、物理量を測定するセンサに限らず、例えば端子金具等の導電性接続部材であってもよい。
センサ2の第1のリード線21は、第1の絶縁電線11の端部における芯線111が溶接又は半田付けによって接続されている。同様に、センサ2の第2のリード線22は、第2の絶縁電線12の端部における芯線121が溶接又は半田付けによって接続されている。センサ2の検出結果を示す出力信号は、第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12によって、図略の制御装置等に伝送される。
モールド樹脂部3は、センサ2を収容する収容部30と、測定対象の機器への取り付けのためのフランジ部31とを一体に有している。収容部30は、モールド樹脂部3から第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12が導出される方向に平行な中心軸を有する円柱状である。フランジ部31は、収容部30の外周面に突設されている。また、フランジ部31には、ボルト等の固定具を挿通させる挿通孔310が収容部30の中心軸と平行に形成されている。
収容部30は、センサ2を覆うと共に、第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12におけるセンサ2との接続部11a,12aをモールドしている。第1の絶縁電線11における接続部11aは、絶縁被覆112が除去されて芯線111が露出した部分を含む第1の絶縁電線11の先端部である。同様に、第2の絶縁電線12における接続部12aは、絶縁被覆122が除去されて芯線121が露出した部分を含む第2の絶縁電線12の先端部である。
(モールド樹脂付きケーブル1の製造方法)
次に、モールド樹脂付きケーブル1の製造方法、及びこの製造方法に用いられる金型について、図3乃至図6を参照して説明する。
図3は、モールド樹脂付きケーブル1の製造に用いられる金型4の下型5と上型6と補助型7とを組み合わせた状態を示す断面図である。図4は、下型5及び補助型7を示す斜視図である。図5は、上型6を示す斜視図である。図6は、下型5と上型6とが組み合わされる部分の断面を示し、(a)は組み合わせ前の状態を、(b)は組み合わせ後の状態を、それぞれ示す。
なお、以下の説明では、便宜上、下型5及び上型6を、下型5が下側になるように鉛直方向の上下方向に並べ、下型5の上に第1及び第2の絶縁電線11,12を配置した後に上型6を下方に移動させ、下型5と上型6とを合わせる場合について説明するが、下型5と上型6との配置や移動方向は、これに限らない。
モールド樹脂付きケーブル1のモールド樹脂部3は、金型4を用いたモールド成形によって形成される。金型4は、下型5、上型6、及び補助型7を有して構成される。下型5には、第1の絶縁電線11の一部が収容される第1の下側凹溝50a、及び第2の絶縁電線12の一部が収容される第2の下側凹溝50bが形成されている。また、下型5には、第1乃至第3の突起51〜53が設けられている。第1の下側凹溝50a及び第2の下側凹溝50bは、その延在方向に垂直な断面における内面形状が円弧状である。
第1乃至第3の突起51〜53のうち、第1の突起51及び第2の突起52は、第1の下側凹溝50aに一部が収容された第1の絶縁電線11を挟む位置に設けられている。また、第2の突起52及び第3の突起53は、第2の下側凹溝50bに一部が収容された第2の絶縁電線12を挟む位置に設けられている。換言すれば、第1の下側凹溝50aと第2の下側凹溝50bとの間に第2の突起52が設けられ、第2の突起52との間に第1の下側凹溝50aを挟む位置に第1の突起51が、また第2の突起52との間に第2の下側凹溝50bを挟む位置に第3の突起53が、それぞれ設けられている。
第1及び第2の下側凹溝50a,50b、ならびに第1乃至第3の突起51〜53は、それぞれ互いに平行に延在している。本実施の形態では、第1の下側凹溝50aがその延在方向の全体に亘って第1の突起51及び第2の突起52に挟まれ、第2の下側凹溝50bがその延在方向の全体に亘って第2の突起52及び第3の突起53に挟まれている。すなわち、第1乃至第3の突起51〜53の長さが、第1及び第2の下側凹溝50a,50bの長さと同じであり、第1乃至第3の突起51〜53は、第1及び第2の下側凹溝50a,50bに収容された部分の第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12をその全体に亘って挟むように延在している。
ただし、これに限らず、第1乃至第3の突起51〜53の長さが、第1及び第2の下側凹溝50a,50bの長さよりも短くてもよい。この場合、第1及び第2の下側凹溝50a,50bは、その延在方向の一部の領域が第2の突起52と第1及び第3の突起51,53との間に挟まれる。また、第1乃至第3の突起51〜53は、その延在方向の両端部を除く領域が切り欠かれていてもよい。この場合、第1乃至第3の突起51〜53は、切り欠かれた領域を除く部分で第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12を挟む。
下型5には、モールド樹脂部3の収容部30を形成するための第1の下側キャビティ5a、及びモールド樹脂部3のフランジ部31を形成するための第2の下側キャビティ5bが形成されている。また、下型5には、補助型7を収容するための収容空間5cが形成されている。第1の下側キャビティ5a、第2の下側キャビティ5b、及び収容空間5cは、下型5における上型6との合わせ面500から下方に窪むように形成され、互いに連通している。合わせ面500は、下型5と上型6との相対移動方向に対して垂直な平坦面である。
また、下型5には、後述する上型6の凹溝601と共に溶融樹脂の注入孔を構成する凹溝501が形成されている。この凹溝501は、合わせ面500から断面半円状に下方に窪むように形成され、その長手方向の一端は第1の下側キャビティ5aに、他端は下型5の外部に、それぞれ開放されている。
上型6は、下型5の第1乃至第3の突起51〜53の間に嵌合される第1及び第2の突条61,62を有している。第1の突条61は、第1の突起51と第2の突起52との間に嵌合され、第2の突条62は、第2の突起52と第3の突起53との間に嵌合される。また、上型6には、下型5と組み合わされた際に下型5の第1乃至第3の突起51〜53を収容するための収容溝部63が形成されている。この収容溝部63は、第1の突起51を収容する第1収容溝63aと、第2の突起52を収容する第2収容溝63bと、第3の突起53を収容する第3収容溝63cとからなる。第1及び第2の突条61,62と、第1乃至第3の収容溝63a,63b,63cとは、それぞれ互いに平行に延在している。
第1の突条61の先端面(下側の端面)には、第1の下側凹溝50aに第1の絶縁電線11を挟んで対向する第1の上側凹溝60aが形成されている。また、第2の突条62の先端面(下側の端面)には、第2の下側凹溝50bに第2の絶縁電線12を挟んで対向する第1の上側凹溝60bが形成されている。下型5と上型6とが組み合わされると、図6(b)に示すように、第1の絶縁電線11の長手方向の一部が第1の下側凹溝50aと第1の上側凹溝60aとに収容されると共に、第2の絶縁電線12の長手方向の一部が第2の下側凹溝50bと第2の上側凹溝60bとに収容される。第1の上側凹溝60a及び第2の上側凹溝60bは、その延在方向に垂直な断面における内面形状が円弧状である。
上型6には、モールド樹脂部3の収容部30を形成するための第1の上側キャビティ6a、及びモールド樹脂部3のフランジ部31を形成するための第2の上側キャビティ6bが形成されている。また、上型6には、補助型7を収容するための収容空間6cが形成されている。第1の上側キャビティ6a、第2の上側キャビティ6b、及び収容空間6cは、上型6における下型5との合わせ面600から上方に窪むように形成され、互いに連通している。上型6の合わせ面600は、下型5と上型6との相対移動方向に対して垂直な平坦面であり、下型5と上型6とが組み合わされると、上型6の合わせ面600と下型5の合わせ面500とが面状に接触する。
また、上型6には、下型5の凹溝501と共に溶融樹脂の注入孔を構成する凹溝601が形成されている。凹溝601は、合わせ面600から断面半円状に上方に窪むように形成され、その長手方向の一端は第1の上側キャビティ6aに、他端は上型6の外部に、それぞれ開放されている。下型5と上型6とが組み合わされると、下型5の凹溝501と上型6の凹溝601とによって、断面が円形の注入孔が形成される。
補助型7は、フランジ部31の挿通孔310の内径に対応する外径を有する円柱状であり、軸方向の一部が下型5の収容空間5c及び上型6の収容空間6cに収容される。補助型7の軸方向の先端部は、第2の下側キャビティ5b及び第2の上側キャビティ6bに収容される。
次に、下型5、上型6、及び補助型7を用いてモールド樹脂付きケーブル1を製造する方法について説明する。
モールド樹脂付きケーブル1は、シース10から導出された第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12の一部を下型5の上に配置する第1配置工程と、下型5との間に第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12の一部を挟むように上型6を配置する第2配置工程と、下型5、上型6、及び補助型7を組み合わせた状態で、第1の下側キャビティ5a、第2の下側キャビティ5b、第1の上側キャビティ6a、及び第2の上側キャビティ6bに溶融樹脂を注入する注入工程とによって、モールド樹脂部3が製造される。
注入工程では、第1の絶縁電線11の長手方向の一部が第1の下側凹溝50aと第1の上側凹溝60aとに収容されると共に、第2の絶縁電線12の長手方向の一部が第2の下側凹溝50bと第2の上側凹溝60bとに収容され、かつセンサ2が第1の下側キャビティ5a及び第1の上側キャビティ6aに収容された状態で溶融樹脂が注入される。
第1配置工程において、第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12は、下型5の第1乃至第3の突起51〜53に案内されて、第1の下側凹溝50a及び第2の下側凹溝50bに収容される。すなわち、第1乃至第3の突起51〜53は、第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12を第1の下側凹溝50a及び第2の下側凹溝50bに案内するガイド部として機能する。
図6(a)に示すように、第1の突起51は、第2の突起52と向かい合う傾斜面51aを有している。第3の突起53は、第1の突起51とは反対側で、第2の突起52と向かい合う傾斜面53aを有している。また、第2の突起52は、第1の突起51と向かい合う傾斜面52a、及び第3の突起53と向かい合う傾斜面52bを有している。これらの傾斜面51a,52a,52b,53aは、下型5と上型6との相対移動方向に対して傾斜し、第1の突起51の傾斜面51aと第2の突起52の傾斜面52aとの間隔、及び第3の突起53の傾斜面53aと第2の突起52の傾斜面52bとの間隔は、上側(第1の下側凹溝50a及び第2の下側凹溝50bとは反対側)ほど広くなっている。これにより、第1の絶縁電線11を第1の下側凹溝50aに、また第2の絶縁電線12を第2の下側凹溝50bに、それぞれ容易に収容することが可能となる。
また、図6(a)に示すように、第1の絶縁電線11の外径をD、第1の突起51の傾斜面51aと第2の突起52の傾斜面52aとの間隔の最小値をw、第1の下側凹溝50aの内径をdとすると、Dとdとは同等であり、wはD及びdよりも小さい。この寸法設定により、第1の下側凹溝50aに収容された第1の絶縁電線11が第1の下側凹溝50aから抜け出しにくくなっている。
同様に、第2の絶縁電線12の外径をD、第3の突起53の傾斜面53aと第2の突起52の傾斜面52bとの間隔の最小値をw、第3の下側凹溝50bの内径をdとすると、Dとdとは同等であり、wはD及びdよりも小さい。この寸法設定により、第2の下側凹溝50bに収容された第2の絶縁電線12が第2の下側凹溝50bから抜け出しにくくなっている。
第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12は、第1配置工程において、第1の下側凹溝50a及び第2の下側凹溝50bにそれぞれ押し込まれる。この作業は、作業者の手作業により行ってもよく、あるいは成形機において自動で行ってもよい。そして、注入工程において、第1の下側キャビティ5a、第2の下側キャビティ5b、第1の上側キャビティ6a、及び第2の上側キャビティ6bに注入された溶融樹脂が固化することにより、モールド樹脂部3が成形される。
(実施の形態の効果)
以上説明した本実施の形態によれば、第1配置工程において第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12が第1乃至第3の突起51〜53の間に形成された第1の下側凹溝50a及び第2の下側凹溝50bに収容されることにより、第2配置工程において下型5と上型6との間に第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12を挟む際の噛み込みの発生を抑制することができる。つまり、第1の下側凹溝50aから離脱した第1の絶縁電線11又は第2の下側凹溝50bから離脱した第2の絶縁電線12が、下型5の合わせ面500と上型6の合わせ面600との間に挟まれることが抑止される。これにより、歩留まりを向上させることが可能となる。
また、本実施の形態では、第1乃至第3の突起51〜53が第1の下側凹溝50a及び第2の下側凹溝50bと平行に延在しているので、例えば上型6に向かって突き出たボス状の突起が第1の下側凹溝50a及び第2の下側凹溝50bの近傍に設けられている場合に比較して、長い範囲に亘って第1の絶縁電線11の第1の下側凹溝50aからの抜け出し、及び第2の絶縁電線12の第2の下側凹溝50bからの抜け出しを抑制することが可能となる。特に、本実施の形態では、第1乃至第3の突起51〜53が、第1の下側凹溝50a及び第2の下側凹溝50bをその延在方向の全体に亘って挟むように設けられているので、第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12の抜け出しを確実に抑制することができる。
また、本実施の形態では、第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12が、その長手方向の所定範囲に亘って、第1の突条61及び第2の突条61のそれぞれの先端面に形成された第1の上側凹溝60a及び第2の上側凹溝60bと、第1の下側凹溝50a及び第2の下側凹溝50bとに収容されるので、第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12が確実に保持され、溶融樹脂の流動圧力によって第1の絶縁電線11及び第2の絶縁電線12がその長手方向に移動してしまうことが抑制される。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]線状の導電体を絶縁体で被覆してなる複数の絶縁電線(第1の雑円電線11及び第2の絶縁電線12)と、前記複数の絶縁電線(11,12)の端部に接続された電子部品(センサ2)と、前記電子部品(2)の少なくとも一部を覆うと共に前記絶縁電線(11,12)における前記電子部品(2)との接続部をモールドするモールド樹脂部(3)とを備え、上型(6)と下型(5)とを有する金型(4)を用いて前記モールド樹脂部(3)が形成されるモールド樹脂付きケーブル(1)の製造方法であって、前記絶縁電線(11)の一部を前記下型(5)に配置する第1配置工程と、前記下型(5)との間に前記絶縁電線(11,12)の一部を挟むように前記上型(6)を配置する第2配置工程と、前記絶縁電線(11,12)の一部が前記下型(5)に形成された下側凹溝(第1の下側凹溝50a及び第2の下側凹溝50b)と前記上型(6)に形成された上側凹溝(第1の上側凹溝60a及び第2の上側凹溝60b)とに収容された状態で、前記下型(5)と前記上型(6)との間に形成されるキャビティ(5a,5b,6a,6b)に溶融樹脂を注入する注入工程とを有し、前記第1配置工程において、前記絶縁電線(11,12)は、前記下型(5)に設けられたガイド部(第1乃至第3の突起51〜53)に案内されて前記下側凹溝(50a,50b)に収容される、モールド樹脂付きケーブル(1)の製造方法。
[2]前記下型(5)は、前記ガイド部として、前記下側凹溝(50a,50b)に収容された前記絶縁電線(11,12)を挟む位置に設けられた複数の突起(51〜53)を有する、前記[1]に記載のモールド樹脂付きケーブル(1)の製造方法。
[3]前記複数の突起(51〜53)は、前記下側凹溝(50a,50b)と平行に延在している、前記[2]に記載のモールド樹脂付きケーブル(1)の製造方法。
[4]前記上型(6)は、前記複数の突起(51〜53)の間に嵌合される突条(第1の突条61及び第2の突条62)を有し、前記突条(61,62)の先端面に前記上側凹溝(60a,60b)が形成されている、前記[3]に記載のモールド樹脂付きケーブル(1)の製造方法。
[5]前記複数の突起(51〜53)は、前記下側凹溝(50a,50b)に収容された部分の前記絶縁電線(11,12)をその全体に亘って挟むように延在している、前記[3]又は[4]に記載のモールド樹脂付きケーブル(1)の製造方法。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
1…モールド樹脂付きケーブル
2…センサ(電子部品)
3…モールド樹脂部
4…金型
5…下型
6…上型
11…第1の絶縁電線
12…第2の絶縁電線
51〜53…第1乃至第3の突起(ガイド部)
61…第1の突条
62…第2の突条
50a,50b…下側凹溝
60a,60b…上側凹溝

Claims (5)

  1. 線状の導電体を絶縁体で被覆してなる複数の絶縁電線と、前記複数の絶縁電線の端部に接続された電子部品と、前記電子部品の少なくとも一部を覆うと共に前記絶縁電線における前記電子部品との接続部をモールドするモールド樹脂部とを備え、上型と下型とを有する金型を用いて前記モールド樹脂部が形成されるモールド樹脂付きケーブルの製造方法であって、
    前記絶縁電線の一部を前記下型に配置する第1配置工程と、
    前記下型との間に前記絶縁電線の一部を挟むように前記上型を配置する第2配置工程と、
    前記絶縁電線の一部が前記下型に形成された下側凹溝と前記上型に形成された上側凹溝とに収容された状態で、前記下型と前記上型との間に形成されるキャビティに溶融樹脂を注入する注入工程とを有し、
    前記第1配置工程において、前記絶縁電線は、前記下型に設けられたガイド部に案内されて前記下側凹溝に収容される、
    モールド樹脂付きケーブルの製造方法。
  2. 前記下型は、前記ガイド部として、前記下側凹溝に収容された前記絶縁電線を挟む位置に設けられた複数の突起を有する、
    請求項1に記載のモールド樹脂付きケーブルの製造方法。
  3. 前記複数の突起は、前記下側凹溝と平行に延在している、
    請求項2に記載のモールド樹脂付きケーブルの製造方法。
  4. 前記上型は、前記複数の突起の間に嵌合される突条を有し、前記突条の先端面に前記上側凹溝が形成されている、
    請求項3に記載のモールド樹脂付きケーブルの製造方法。
  5. 前記複数の突起は、前記下側凹溝に収容された部分の前記絶縁電線をその全体に亘って挟むように延在している、
    請求項3又は4に記載のモールド樹脂付きケーブルの製造方法。
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