JP2017035763A - 圧着式管継手用圧着工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧着工具に対する管径に応じた第一支持具及び第二支持具の交換を不要とし得、作業効率向上を図り得ると共に、第一支持具及び第二支持具の運搬時における作業者の負担を大幅に軽減し得る圧着式管継手用圧着工具を提供する。
【解決手段】第一支持具8が、管1の半径方向へ互いに近接・離反自在で且つ径が異なる複数の管1を挟持するよう支持自在な第一スライドブロック機構10を備え、第二支持具9が、管1の半径方向へ互いに近接・離反自在で且つ径が異なる複数の管1を挟持するよう支持自在な第二スライドブロック機構11を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属製の配管同士を連結するかしめ継手である圧着式管継手を圧着するための圧着式管継手用圧着工具に関するものである。
配管同士の連結に用いられる管継手には、ねじ込み式のものや、溶接式のもの、形状記憶合金を利用したもの等、種々の形式があり、用途に応じて使い分けられている。
空調設備において、パッケージ型空調機等、冷凍サイクルを構成する蒸発器や凝縮器を空調空気との熱交換器に利用する場合は、冷凍サイクル構成機器同士を配管で連結して該配管内部にフルオロカーボン系冷媒等の冷媒が循環流通するサイクルを形成し、該サイクル内において冷媒を気液間で相転移させ、熱交換を行う。こうした空調設備に用いられる配管(冷媒配管)には、完全な気密性が要求されることは勿論、耐腐食性、耐圧性、加工の容易性といった化学的、物理的性質、冷媒の圧力損失を可能な限り小さくし得る機械的形状等、種々の特性が求められる。こういった特性を満足し得る素材として、従来、主に銅(特に、純度の高いリン脱酸銅)が用いられており、銅管と管継手(或いは銅管同士)の接続は、ろう材を溶かして金属同士を接合するろう付け(ろう接)によって行われることが一般的である。しかし、近年では銅管の原料である銅の価格の高騰を受け、銅の代わりにより安価な素材であるアルミを採用することが検討されつつある。又、ろう接は高度な技術を要する職人的な作業であり、熟練した職人による施工人件費が高くつくことから、より簡易な接続方法を用いて接続の作業を省力化することもあわせて要望されている。
ここで、銅管をろう接する場合には、銅の融点が1085℃と比較的高く、溶加材として600℃〜800℃前後の融点を有するりん銅ろうや銀ろうを用いることが接合部の隙間への浸透性や欠陥であるボイドの発生防止や耐食性のために最適なのだが、ろう接の際、管継手と管との間に溶加材を十分に浸透させるためには、溶加材の温度を融点よりある程度高めに保つ必要があるところ、上記の通り、りん銅ろうや銀ろうの融点は銅の融点に対して十分に低い。このため、ろう接温度を760℃〜850℃と、融点以上に高く保っても、母材である銅の溶融が起きる心配はない。一方、配管の材料にアルミを用いる場合には、母材であるアルミの融点が660℃と低く、これに対し溶加材として用いるアルミろうの融点は590℃前後と、両者の融点が近い。このため、溶融したアルミろうを浸透させるべく温度を上げると母材も一緒に溶融しかねず、管に孔が開かないようにろう接することが難しい。このような問題は、接続にろう接を必要としない乾式の圧着式管継手を用いることで回避できる。
空調設備として、冷媒配管ではない、例えば水(冷水)を熱媒として利用するタイプの空調設備においては、金属に圧力を加えて変形させる(かしめる)ことにより配管に圧着する、かしめ継手とも呼ばれるタイプの圧着式管継手装置を管継手に用いることができ、水を搬送する水配管の連結等に一部利用されている。
そのような水配管と比べると、上記した冷媒配管に対して継手を利用しようとする場合には、継手により高い性能が要求される。即ち、5〜10MPaという高い圧力下で完全な気密性を実現することが求められるため、管と管継手の間をより強い力(かしめ力)で接続する必要がある。こうした要求に応え得る圧着式管継手装置として、管を裏打ちするインサート部材を管内部に挿入し、該インサート部材により管を内側から支持して強いかしめ力に対応するタイプのかしめ継手がある。
前記圧着式管継手装置(かしめ継手)は、図5に示される如く、管1の接合端部内面に挿入されるインサート部材2と、前記管1の接合端部外面に嵌装されるジョイント部材3と、該ジョイント部材3の端部外面に嵌着されるナット4とを備えている。
前記インサート部材2は、均等な円断面を有する略円筒形の本体部と、該本体部の外周の一端部に張り出した鍔部2aを備えてなる金属製の部材であり、管1の内径に本体部の外径が略一致するサイズのものを用いる。インサート部材2の素材としては、例えば高強度鋼が用いられる。
前記ジョイント部材3は、両端部にそれぞれ管1の接合端部が挿入されるスリーブ3aと、該スリーブ3aの軸線方向中央部外周面に、その軸線方向へ所要間隔をあけて突設されるフランジ形状の二つの支点部3bと、該支点部3b間に前記スリーブ3aの外径より小径となるよう形成される環状溝部3cとを備えている。即ち、前記ジョイント部材3は、両端部にそれぞれ管1の接合端部を挿入して自身を介して連通する二つの管1の間を連結する環状溝部3cの両端に、二つのそれぞれの管1の接合端部を挿入して接続するためのスリーブ3aを、該スリーブ3aの基部側で前記環状溝部3c側方外側に張り出した支点部3bとを備えてなる金属製の部材である。スリーブ3aは、管1に外嵌する略円筒形をしており、前記環状溝部3cの内面のそれぞれの端部側には、該スリーブ3aの内周に張り出すように段差部3i(図8参照)が備えられている。前記スリーブ3aの外周面は、基部から所定距離だけ端部に向かったところを起点に、基部から端部に向かって外径が漸次小さくなるテーパ形状をなしている。このスリーブ3aと、支点部3b、環状溝部3cとで、ジョイント部材3を形成している。図5には、環状溝部3cの一端に、基部外面に支点部3bを突出させるスリーブ3aを備え、環状溝部3cの他端に、基部外面に支点部3bを突出させるスリーブ3aを備えた直管ニップル形状のジョイント部材3を例示している。ジョイント部材3の素材としては、特にそのスリーブ3a部分は、例えば、ある程度の展性を有する鋼鉄が用いられる。尚、前記ジョイント部材3としては、同一径の管1の接合に用いられるものに限らず、異径の管1の接合に用いられるレジューサタイプのもの、T字型やY字型の管体部に三つの管接続部を備えたもの、L字型の管体部に二つの管接続部を備えたもの、二つの管接続部をフレキシブル管の管体部で繋いだもの等、各種の形状のものを使用することができる。
ナット4は、略円筒形の金属部材であり、その内周面は、内径が一端から他端に向かって一端から所定の距離まで漸次小さくなるテーパ形状をなしている。接続にあたっては、内周面のうち少なくとも一部の内径が、ジョイント部材3のスリーブ3aの外周面のうち少なくとも一部の外径よりも小さいサイズのものを用いる。より具体的には、径が大きい側(一端)の内径がジョイント部材3のスリーブ3aの径が大きい側(基部)の外径より僅かに小さく、径が小さい側(他端)の内径がジョイント部材3のスリーブ3aの径が小さい側(先端)の外径より僅かに小さいサイズのものを用いることが望ましく、更に、ナット4の径が大きい側(一端)の内径が、スリーブ3aの径が小さい側(先端)の外径より僅かに大きいことがより望ましい。ナット4の素材としては、例えば高強度鋼が用いられる。
前記かしめ継手である圧着式管継手を用いて管1の接合作業を行う際には、先ず、前記管1の接合端部内面に、図6に示される如く、インサート部材2の本体部を、その鍔部2aが管1の端面に突き当たるまで挿入する。上記したように、本体部の外径は管1の内径に略一致し、且つ本体部の外周の一端側には鍔部2aが張り出しているため、この鍔部2aが位置決めとなって、インサート部材2は本体部を鍔部2aの位置まで挿入したところで止まる。尚、管1の端部には、該管1を切断した際にバリが形成されていることが多く、インサート部材2を挿入する前にリーマ等によりバリ取りを行うと良い。続いて、該インサート部材2が挿入された管1の接合端部外面に、図7に示される如く、ナット4を嵌装すると共に、図示していない金属同士の接合を助ける濡れ性接着剤を塗布する。管1の端部をジョイント部材3のスリーブ3aに挿入する際、ナット4は、内径が大きい側の端部(一端側)がジョイント部材3側に向くようにして管1に通される。この後、図8に示される如く、前記管1の接合端部外面にジョイント部材3を嵌装し、かしめ継手である圧着式管継手用の圧着工具5(図10及び図11参照)によりナット4を、図9に示される如く、管1の軸線方向へ移動させる。ナット4の内周面はテーパ形状をなしており、大きい側の内径は、スリーブ3aの先端の外径より大きく基部の外径より小さいサイズのものを使用するので、ナット4の一端側は、スリーブ3aに一部が外嵌し、そこで一旦止まる。その後更に圧着工具5によりナット4を移動させると、展性のある金属素材で構成されたジョイント部材3のスリーブ3aは、高い強度を有するナット4に対して軸線方向に強い力で押し付けられ、その結果、ナット4の内周面から径方向内側に向かう力を受けて圧縮されるように変形し(かしめられ)ながら、ナット4の内側に潜り込んで行く。スリーブ3aがナット4に深く潜り込むに従い、スリーブ3aの変形が大きくなり、変形に対する反発力としてのかしめ力が増大し、この反発力は圧着工具5の万力部にトルクとなって伝わる。そしてジョイント部材3外面にナット4が嵌着し、前記管1の接合端部にジョイント部材3を気密接合するようになっている。
前記圧着工具5は、図10及び図11に示される如く、トリガースイッチ6aが取り付けられたグリップ型工具本体6の上部に、水平方向へ延びる電動油圧シリンダからなる圧着ユニット7を備え、該圧着ユニット7のシリンダ本体7aと、該シリンダ本体7aから軸線方向へ伸縮自在に延びるロッド部7bとにそれぞれ、前記管1及びジョイント部材3を支えるための第一支持具8及び第二支持具9が着脱自在に取り付けられるようになっている。
前記第一支持具8は、図10〜図12に示される如く、前記シリンダ本体7aの先端部に着脱自在に装着される第一脚部8aと、該第一脚部8a上に一体に設けられる第一台座部8bとを備え、該第一台座部8bのシリンダ本体7a軸線方向における一端部には、前記管1を支えるU字状の第一切欠部8cが形成されている。
又、前記第二支持具9は、図10〜図12に示される如く、前記ロッド部7bの先端部に着脱自在に装着される第二脚部9aと、該第二脚部9a上に一体に設けられる第二台座部9bとを備え、該第二台座部9bのロッド部7b軸線方向における一端部には、前記ジョイント部材3の環状溝部3cを支えるU字状の第二切欠部9cが形成されている。
因みに、前記第一支持具8及び第二支持具9は、管径に対応させて第一切欠部8c及び第二切欠部9cの大きさを変化させたものが複数組用意され、複数種類の外径の管1に対応し得るようになっている。
前記圧着工具5を使用する際には、先ず、図10(a)に示される如く、接合すべき管1の径に対応する第一支持具8及び第二支持具9を選定し、図10(b)に示される如く、前記シリンダ本体7aの先端部に第一支持具8の第一脚部8aを装着すると共に、前記ロッド部7bの先端部に第二支持具9の第二脚部9aを装着する。続いて、図10(c)に示される如く、前記第一支持具8の第一台座部8bの第一切欠部8cに管1をセットすると共に、前記第二支持具9の第二台座部9bの第二切欠部9cにジョイント部材3の環状溝部3cをセットする。この状態から、前記トリガースイッチ6aを押すと、前記圧着ユニット7のロッド部7bがシリンダ本体7aに引き込まれる方向へ収縮し、この動きが前記管1を支持する万力部に伝わる。これにより、ナット4が管1の軸線方向へ相対的に移動し、展性のある金属素材で構成されたジョイント部材3のスリーブ3aは、高い強度を有するナット4に対して軸線方向に強い力で押し付けられ、その結果、ナット4の内周面から径方向内側に向かう力を受けて圧縮されるように変形し(かしめられ)ながら、ナット4の内側に潜り込んで行くことで、ナット4が管1の軸線方向へ相対的に移動してジョイント部材3外面に嵌着され、前記管1の接合端部にジョイント部材3が気密接合されるようになっている(図9参照)。
尚、前記圧着式管継手(かしめ継手)用の圧着工具と関連する一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献1がある。
特開平6−249374号公報
しかしながら、従来の圧着工具5のように、複数種類の外径の管1に対応すべく、第一切欠部8c及び第二切欠部9cの大きさを変化させた第一支持具8及び第二支持具9を複数組用意するのでは、現場において、前記圧着工具5に対し第一支持具8及び第二支持具9を管径に応じてその都度着脱しなければならず、交換作業に手間と時間が掛かっており、改善が望まれていた。
又、前記第一支持具8及び第二支持具9はそれぞれ、一個当たりの重量がおよそ1.2kg程度あるため、例えば、五種類の外径の管1が存在している場合には、前記第一支持具8及び第二支持具9を合計十個用意しなければならず、その重量はおよそ12kgとなり、持ち運ぶだけでも作業者の負担が非常に大きくなっていた。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなしたもので、圧着工具に対する管径に応じた第一支持具及び第二支持具の交換を不要とし得、作業効率向上を図り得ると共に、第一支持具及び第二支持具の運搬時における作業者の負担を大幅に軽減し得る圧着式管継手用圧着工具を提供しようとするものである。
本発明は、展性のある金属素材で構成された管の接合端部内面に挿入される高強度鋼であるインサート部材と、前記管の接合端部外面に嵌装される展性のある金属素材で構成されたジョイント部材と、該ジョイント部材の端部外面に対して内周面から径方向内側に向かう力を管軸方向に移動することで圧縮力を内部の前記ジョイント部材端部外面に働かせ、前記ジョイント部材端部外面を変形させながら、自身の内側に潜り込ませる高強度鋼であるナットとを備え、
前記ジョイント部材は、二本の前記管の接合端部を対向させ自身を介して二本の管の間を連通連結する環状溝部の両端に、二つの管の接合端部をそれぞれ挿入して接続するためのスリーブを有し、該スリーブの基部側に前記環状溝部があり、環状溝部の両側の外側に張り出した支点部とを備え、前記スリーブは、管に外嵌する円筒形をしており、前記環状溝部内面のそれぞれの端部側には、該スリーブの内周に張り出すように段差部を有し、前記スリーブの外周面は、基部から所定距離だけ端部に向かったところを起点に、基部から端部に向かって外径が漸次小さくなるテーパ形状をなす部位を有してなる金属製の部材であり、
前記ナットの内周面は、内径が一端から他端に向かって一端から所定の距離まで漸次小さくなるテーパ形状をなす、かしめ継手である圧着式管継手を圧着する工具であり、
グリップ型工具本体の端部に該グリップ型工具本体と交差する方向へ延びるよう伸縮自在に設置された圧着ユニットと、該圧着ユニットの伸縮部に互いに近接・離反自在に且つそれぞれ着脱自在に取り付けられる第一支持具及び第二支持具とを備え、
インサート部材が挿入された管の接合端部外面にナット及びジョイント部材を嵌装し、該ナット及びジョイント部材を前記第一支持具及び第二支持具間にセットしつつ該第一支持具及び第二支持具で管を支えた状態で、前記圧着ユニットを収縮させることによりナットを管軸線方向へ移動させてジョイント部材外面に嵌着し、前記管の接合端部にジョイント部材を気密接合する圧着式管継手用圧着工具において、
前記第一支持具は、前記管の半径方向へ互いに近接・離反自在で且つ径が異なる複数の管を挟持するよう支持自在な第一スライドブロック機構を備え、
前記第二支持具は、前記管の半径方向へ互いに近接・離反自在で且つ径が異なる複数の管を挟持するよう支持自在な第二スライドブロック機構を備えたことを特徴とする圧着式管継手用圧着工具にかかるものである。
前記圧着式管継手用圧着工具において、前記圧着ユニットは、前記グリップ型工具本体の上部に水平方向へ延びるよう設置されたシリンダ本体と、該シリンダ本体から軸線方向へ伸縮自在に延びるロッド部とからなる電動油圧シリンダであることが好ましい。
前記圧着式管継手用圧着工具において、前記第一支持具は、前記シリンダ本体の先端部に着脱自在に装着される第一脚部と、該第一脚部上に一体に設けられる第一台座部と、該第一台座部上に配設される前記第一スライドブロック機構とを備え、
該第一スライドブロック機構は、前記第一台座部上に管の半径方向へ延びるよう敷設される第一ガイドレールと、該第一ガイドレールに沿って互いに近接・離反自在に配設され且つ内面側に前記ナット或いはジョイント部材が収まる第一スライドブロックと、該第一スライドブロックの内面側に突設され且つ前記ナットの端面或いは前記ジョイント部材外周に張り出す支点部間に形成される環状溝部に係合する第一突条とを備えることが好ましい。
前記圧着式管継手用圧着工具において、前記第二支持具は、前記ロッド部の先端部に着脱自在に装着される第二脚部と、該第二脚部上に一体に設けられる第二台座部と、該第二台座部上に配設される前記第二スライドブロック機構とを備え、
該第二スライドブロック機構は、前記第二台座部上に管の半径方向へ延びるよう敷設される第二ガイドレールと、該第二ガイドレールに沿って互いに近接・離反自在に配設され且つ内面側に前記ナット或いはジョイント部材が収まる第二スライドブロックと、該第二スライドブロックの内面側に突設され且つ前記ナットの端面或いは前記ジョイント部材外周に張り出す支点部間に形成される環状溝部に係合する第二突条とを備えることが好ましい。
前記圧着式管継手用圧着工具において、前記第一スライドブロック機構は、径が異なる複数の管に対応させて前記第一スライドブロックの近接・離反方向における停止位置を段階的に規定する第一ストッパを備え、
前記第二スライドブロック機構は、径が異なる複数の管に対応させて前記第二スライドブロックの近接・離反方向における停止位置を段階的に規定する第二ストッパを備えることが好ましい。
本発明の圧着式管継手用圧着工具によれば、圧着工具に対する管径に応じた第一支持具及び第二支持具の交換を不要とし得、作業効率向上を図り得ると共に、第一支持具及び第二支持具の運搬時における作業者の負担を大幅に軽減し得るという優れた効果を奏し得る。
本発明の圧着式管継手用圧着工具の実施例を示す正面図である。 本発明の圧着式管継手用圧着工具の実施例を示す平面図であって、(a)は支持具の間隔を図3の間隔より拡張させた状態を示す図、(b)は管をセットした状態を示す図である。 本発明の圧着式管継手用圧着工具の実施例を示す平面図であって、(a)は支持具の間隔を図2の間隔より縮小させた状態を示す図、(b)は管をセットした状態を示す図である。 本発明の圧着式管継手用圧着工具の実施例におけるストッパ機構を示す断面図である。 従来のかしめ継手である圧着式管継手の一例を示す側面図であって、組付け前の状態を示す図である。 従来のかしめ継手である圧着式管継手の一例を示す側面図であって、管の接合端部内面にインサート部材を挿入した状態を示す図である。 従来のかしめ継手である圧着式管継手の一例を示す側面図であって、インサート部材が挿入された管の接合端部外面にナットを嵌装した状態を示す図である。 従来のかしめ継手である圧着式管継手の一例を示す側面図であって、インサート部材が挿入された管の接合端部外面にジョイント部材を嵌装した状態を示す図である。 従来のかしめ継手である圧着式管継手の一例を示す側面図であって、ナットをジョイント部材外面に嵌着して管の接合端部にジョイント部材を気密接合した状態を示す図である。 従来の圧着式管継手用圧着工具の一例を示す側面図であって、(a)は管径に対応した第一支持具及び第二支持具を装着する状態を示す図、(b)は第一支持具及び第二支持具を装着した状態を示す図、(c)は第一支持具及び第二支持具に管をセットした状態を示す図である。 従来の圧着式管継手用圧着工具の一例を示す平面図である。 従来の圧着式管継手用圧着工具の一例における第一支持具及び第二支持具を示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1〜図4は本発明の圧着式管継手用圧着工具の実施例であって、図中、図5〜図12と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図5〜図12に示す従来のものと同様であるが、本実施例の特徴とするところは、図1〜図4に示す如く、第一支持具8が、管1の半径方向へ互いに近接・離反自在で且つ径が異なる複数の管1を挟持するよう支持自在な第一スライドブロック機構10を備え、第二支持具9が、前記管1の半径方向へ互いに近接・離反自在で且つ径が異なる複数の管1を挟持するよう支持自在な第二スライドブロック機構11を備えた点にある。
本実施例の場合、図1、図2及び図3に示す如く、前記第一支持具8は、電動油圧シリンダで構成された圧着ユニット7のシリンダ本体7aの先端部に着脱自在に装着される第一脚部8aと、該第一脚部8a上に一体に設けられる第一台座部8bと、該第一台座部8b上に配設される前記第一スライドブロック機構10とを備えている。
前記第一スライドブロック機構10は、前記第一台座部8b上に管1の半径方向へ延びるよう敷設される第一ガイドレール10aと、該第一ガイドレール10aに沿って互いに近接・離反自在に配設され且つ内面側に前記ナット4或いはジョイント部材3が収まる第一スライドブロック10bと、該第一スライドブロック10bの内面側に突設され且つ前記ナット4の端面或いは前記ジョイント部材3外周に張り出す支点部3b間に形成される環状溝部3cに係合する第一突条10cとを備えている。
前記第一スライドブロック10bは、正面形状(図1参照)と平面形状(図2及び図3参照)がそれぞれL字状となる部材であって、二つの第一スライドブロック10bを平面的に見て矩形形状となるよう組合せて配設してある。その際、一方の第一スライドブロック10bの第一ガイドレール10aと平行に延びる部分の先端部の上に、他方の第一スライドブロック10bの第一ガイドレール10aと直角に延びる部分の先端部が載置されると共に、他方の第一スライドブロック10bの第一ガイドレール10aと平行に延びる部分の先端部の上に、一方の第一スライドブロック10bの第一ガイドレール10aと直角に延びる部分の先端部が載置されるようにしてある。前記一方の第一スライドブロック10bの内面側に突設される第一突条10cは、図1に示す如く、上下方向と水平方向へ延びるL字状に形成され、前記他方の第一スライドブロック10bの内面側に突設される第一突条10cは、図1に示す如く、上下方向へのみ延びるI字状に形成されて前記一方の第一スライドブロック10bの内面側に突設される第一突条10cの上に載置され、凹形状の突条が形成されるようになっている。
又、前記二つの第一スライドブロック10bの第一ガイドレール10aと平行に延びる部分の対向面に第一ラック10dを取り付けると共に、前記第一台座部8bの上面中央部に、前記第一ラック10dに噛合する第一ピニオン10eを上下方向へ延びる第一軸10fを中心として回転自在に配置してある。これにより、一方の第一スライドブロック10bを第一ガイドレール10aに沿って移動させると、前記第一ラック10dに噛合する第一ピニオン10eが回転して、他方の第一スライドブロック10bが一方の第一スライドブロック10bとは反対方向へ移動し、前記管1の半径方向へ二つの第一スライドブロック10bが互いに近接・離反するようになっている。
一方、前記第二支持具9は、図1、図2及び図3に示す如く、前記圧着ユニット7のロッド部7bの先端部に着脱自在に装着される第二脚部9aと、該第二脚部9a上に一体に設けられる第二台座部9bとを備え、該第二台座部9b上に配設される前記第二スライドブロック機構11とを備えている。
前記第二スライドブロック機構11は、前記第二台座部9b上に管1の半径方向へ延びるよう敷設される第二ガイドレール11aと、該第二ガイドレール11aに沿って互いに近接・離反自在に配設され且つ内面側に前記ナット4或いはジョイント部材3が収まる第二スライドブロック11bと、該第二スライドブロック11bの内面側に突設され且つ前記ナット4の端面或いは前記ジョイント部材3外周に張り出す支点部3b間に形成される環状溝部3cに係合する第二突条11cとを備えている。
前記第二スライドブロック11bは、正面形状(図1参照)と平面形状(図2及び図3参照)がそれぞれL字状となる部材であって、二つの第二スライドブロック11bを平面的に見て矩形形状となるよう組合せて配設してある。その際、一方の第二スライドブロック11bの第二ガイドレール11aと平行に延びる部分の先端部の上に、他方の第二スライドブロック11bの第二ガイドレール11aと直角に延びる部分の先端部が載置されると共に、他方の第二スライドブロック11bの第二ガイドレール11aと平行に延びる部分の先端部の上に、一方の第二スライドブロック11bの第二ガイドレール11aと直角に延びる部分の先端部が載置されるようにしてある。前記一方の第二スライドブロック11bの内面側に突設される第二突条11cは、図1に示す如く、上下方向と水平方向へ延びるL字状に形成され、前記他方の第二スライドブロック11bの内面側に突設される第二突条11cは、図1に示す如く、上下方向へのみ延びるI字状に形成されて前記一方の第二スライドブロック11bの内面側に突設される第二突条11cの上に載置され、凹形状の突条が形成されるようになっている。
又、前記二つの第二スライドブロック11bの第二ガイドレール11aと平行に延びる部分の対向面に第二ラック11dを取り付けると共に、前記第二台座部9bの上面中央部に、前記第二ラック11dに噛合する第二ピニオン11eを上下方向へ延びる第二軸11fを中心として回転自在に配置してある。これにより、一方の第二スライドブロック11bを第二ガイドレール11aに沿って移動させると、前記第二ラック11dに噛合する第二ピニオン11eが回転して、他方の第二スライドブロック11bが一方の第二スライドブロック11bとは反対方向へ移動し、前記管1の半径方向へ二つの第二スライドブロック11bが互いに近接・離反するようになっている。
更に、前記第一スライドブロック機構10は、径が異なる複数の管1(図1参照)に対応させて前記第一スライドブロック10bの近接・離反方向における停止位置を段階的に規定する第一ストッパ12を第一ガイドレール10aに沿って延設して備え、前記第二スライドブロック機構11は、径が異なる複数の管1に対応させて前記第二スライドブロック11bの近接・離反方向における停止位置を段階的に規定する第二ストッパ13を第二ガイドレール11aに沿って延設して備えている。
前記第一ストッパ12は、図4に示す如く、第一台座部8bに複数個の第一穴12aを、径が異なる複数の管1に対応するよう第一スライドブロック10bの近接・離反方向へ所要間隔をあけて設け、前記第一穴12aの内部に、第一ボール12bをその上面部のみが部分的に突出し且つ必要に応じて埋没自在となるよう装填すると共に、前記第一ボール12bを突出方向へ付勢する第一圧縮バネ12cを充填し、前記第一スライドブロック10bの底面に、前記第一ボール12bの突出部分が係合する円弧断面を有する第一係止溝12dを凹設することにより構成してある。因みに、前記第一係止溝12dが第一穴12aの直上に来ない場合は、前記第一圧縮バネ12cの付勢力に抗して前記第一ボール12bが第一係止溝12d内に埋没し、前記第一スライドブロック10bの移動を妨げる心配はない。尚、図4の例では、前記第一係止溝12dを前記第一ボール12bに対応させて複数形成しているが、該第一係止溝12dは、所要箇所に一個のみ、或いは第一スライドブロック10bの近接・離反方向と直交する方向へ一条のみ凹設するようにしても良い。又、図4の例では、前記第一穴12aに装填されて第一圧縮バネ12cにより付勢される第一ボール12bを複数個設けているが、該第一ボール12bを一個のみとし、径が異なる複数の管1に対応するよう第一スライドブロック10bの近接・離反方向へ所要間隔をあけて前記第一係止溝12dを複数設けるようにしても良い。この場合、複数の第一係止溝12dをそれぞれ第一スライドブロック10bの近接・離反方向と直交する方向へ延びる溝とし、前記第一ボール12b及び該第一ボール12bが装填される第一穴12aを、第一スライドブロック10bの近接・離反方向と直交する方向へ複数配設するようにしても良い。
前記第二ストッパ13も前記第一ストッパ12と同様の構造を有し、図4に示す如く、第二台座部9bに複数個の第二穴13aを、径が異なる複数の管1に対応するよう第二スライドブロック11bの近接・離反方向へ所要間隔をあけて設け、前記第二穴13aの内部に、第二ボール13bをその上面部のみが部分的に突出し且つ必要に応じて埋没自在となるよう装填すると共に、前記第二ボール13bを突出方向へ付勢する第二圧縮バネ13cを充填し、前記第二スライドブロック11bの底面に、前記第二ボール13bの突出部分が係合する円弧断面を有する第二係止溝13dを凹設することにより構成してある。因みに、前記第二係止溝13dが第二穴13aの直上に来ない場合は、前記第二圧縮バネ13cの付勢力に抗して前記第二ボール13bが第二係止溝13d内に埋没し、前記第二スライドブロック11bの移動を妨げる心配はない。尚、図4の例では、前記第二係止溝13dを前記第二ボール13bに対応させて複数形成しているが、該第二係止溝13dは、所要箇所に一個のみ、或いは第二スライドブロック11bの近接・離反方向と直交する方向へ一条のみ凹設するようにしても良い。又、図4の例では、前記第二穴13aに装填されて第二圧縮バネ13cにより付勢される第二ボール13bを複数個設けているが、該第二ボール13bを一個のみとし、径が異なる複数の管1に対応するよう第二スライドブロック11bの近接・離反方向へ所要間隔をあけて前記第二係止溝13dを複数設けるようにしても良い。この場合、複数の第二係止溝13dをそれぞれ第二スライドブロック11bの近接・離反方向と直交する方向へ延びる溝とし、前記第二ボール13b及び該第二ボール13bが装填される第二穴13aを、第二スライドブロック11bの近接・離反方向と直交する方向へ複数配設するようにしても良い。
次に、上記実施例の作用を説明する。
圧着工具5を使用する際には、先ず、圧着ユニット7のシリンダ本体7aの先端部に図1に示す第一支持具8の第一脚部8aを装着すると共に、圧着ユニット7のロッド部7bの先端部に図1に示す第二支持具9の第二脚部9aを装着する。続いて、前記第一支持具8の第一台座部8b上に配設された第一スライドブロック機構10に管1をセットすると共に、前記第二支持具9の第二台座部9b上に配設された第二スライドブロック機構11にジョイント部材3の環状溝部3cをセットする。
この時、大径の管1の場合には、図2(a)に示す如く、二つの第一スライドブロック10bを管1の半径方向へ互いに離反させてその間隔を拡張させておくと、図1に示すL字状の第一突条10cとI字状の第一突条10cとの間における空間に、図2(b)に示す如く、大径の管1が落とし込まれるようにセットされると共に、図2(a)に示す如く、二つの第二スライドブロック11bを管1の半径方向へ互いに離反させてその間隔を拡張させておくと、図1に示すL字状の第二突条11cとI字状の第二突条11cとの間における空間に、図2(b)に示す如く、大径のジョイント部材3の二つの支点部3bに挟まれる環状溝部3cが落とし込まれるようにセットされる形となる。その際、前記L字状の第二突条11cの一側面及び底面とI字状の第二突条11cの反対の側面とに、前記環状溝部3cが軽く接触して保持され、大径のジョイント部材3の二つの支点部3bの円弧の一部が、前記L字状とI字状の二つの第二突条11cで形成される凹形状の突条の底面及び両側面の三点に接触する形となる。
又、小径の管1の場合には、図3(a)に示す如く、二つの第一スライドブロック10bを管1の半径方向へ互いに近接させてその間隔を縮小させておくと、図1に示すL字状の第一突条10cとI字状の第一突条10cとの間における空間に、図3(b)に示す如く、小径の管1が落とし込まれるようにセットされると共に、図3(a)に示す如く、二つの第二スライドブロック11bを管1の半径方向へ互いに近接させてその間隔を縮小させておくと、図1に示すL字状の第二突条11cとI字状の第二突条11cとの間における空間に、図3(b)に示す如く、小径のジョイント部材3の二つの支点部3bに挟まれる環状溝部3cが落とし込まれるようにセットされる形となる。その際、前記L字状の第二突条11cの一側面及び底面とI字状の第二突条11cの反対の側面とに、前記環状溝部3cが軽く接触して保持され、小径のジョイント部材3の二つの支点部3bの円弧の一部が、前記L字状とI字状の二つの第二突条11cで形成される凹形状の突条の底面及び両側面の三点に接触する形となる。
前記大径と小径の中間の径を有する管1の場合には、該管1の径に対応させて前記第一スライドブロック10bの間隔を適合させることにより、前記L字状の第二突条11cとI字状の第二突条11cとの間における空間に管1が落とし込まれるようにセットされると共に、前記管1の径に対応させて前記第二スライドブロック11bの間隔を適合させることにより、前記L字状の第二突条11cとI字状の第二突条11cとの間における空間にジョイント部材3の二つの支点部3bに挟まれる環状溝部3cが落とし込まれるようにセットされる形となる。その際、前記L字状の第二突条11cの一側面及び底面とI字状の第二突条11cの反対の側面とに前記環状溝部3cが軽く接触して保持され、中間の径のジョイント部材3の二つの支点部3bの円弧の一部が、前記L字状とI字状の二つの第二突条11cで形成される凹形状の突条の底面及び両側面の三点に接触する形となる。
ここで、管1の径に対応させて前記第一スライドブロック10bの間隔を調節する際には、第一ストッパ12の第一圧縮バネ12cによって突出方向へ付勢される第一ボール12bが第一係止溝12dに係合するため、前記第一スライドブロック10bの近接・離反方向における停止位置を段階的に規定することが可能となり、前記第一スライドブロック10bの間隔調節作業が的確に行われる。尚、前記第一スライドブロック10bをスライドさせる際、前記第一ボール12bは第一圧縮バネ12cの付勢力に抗して第一穴12aの内部に埋没するため、前記第一スライドブロック10bの動作を阻害する心配はない。同様に、管1の径に対応させて前記第二スライドブロック11bの間隔を調節する際には、第二ストッパ13の第二圧縮バネ13cによって突出方向へ付勢される第二ボール13bが第二係止溝13dに係合するため、前記第二スライドブロック11bの近接・離反方向における停止位置を段階的に規定することが可能となり、前記第二スライドブロック11bの間隔調節作業が的確に行われる。尚、前記第二スライドブロック11bをスライドさせる際、前記第二ボール13bは第二圧縮バネ13cの付勢力に抗して第二穴13aの内部に埋没するため、前記第二スライドブロック11bの動作を阻害する心配はない。
前記第一スライドブロック10bに管1をセットすると共に、前記第二スライドブロック11bにジョイント部材3の環状溝部3cをセットした状態から、前記圧着工具5のグリップ型工具本体6のトリガースイッチ6a(図10参照)を押すと、前記圧着ユニット7のロッド部7bがシリンダ本体7aに引き込まれる方向へ収縮するが、前記第二スライドブロック11bの第二突条11cにジョイント部材3の環状溝部3cが係合しており、ジョイント部材3の二つの支点部3bのうちナット4側の支持部3bの側面と、凹形状の第二突条11cの底面及び両側面の三点の周囲とががっちり面接触して力を受け止めるので、ナット4の端面が第一突条10cによって押される形で該ナット4が管1の軸線方向へ相対的に移動してジョイント部材3外面に嵌着され、前記管1の接合端部にジョイント部材3が気密接合される(図9参照)。
図2(b)に示す如く、前記ジョイント部材3の二つの支点部3bに挟まれる環状溝部3cが、L字状の第二突条11cの一側面及び底面と、I字状の第二突条11cの反対の側面とに軽く接触して保持され、ジョイント部材3の二つの支持部3bの円弧の一部が二つの第二突条11cで形成される凹形状の突条の底面及び両側面の三点に接触するよう、前記ジョイント部材3が落とし込まれてセットされているので、前記第二スライドブロック11bのスライドレール11aに対しきちんと平行に面出しされている第二突条11cの側面と、同じくジョイント部材3の軸方向に対し直交する方向に面出しができている支点部3bとが面で接触することとなり、前記圧着工具5のロッド部7bがシリンダ本体7aに引き込まれる強力な力が働いても、前記第二スライドブロック11bにはスライドレール11a方向への分力は働かず、径が異なる複数の管1に対応するようにした第二スライドブロック11bの近接・離反方向へ該第二スライドブロック11bが移動することはない。
この結果、従来の圧着工具5のように、複数種類の外径の管1に対応すべく、第一切欠部8c及び第二切欠部9cの大きさを変化させた第一支持具8及び第二支持具9を複数組用意するのとは異なり、現場において、前記圧着工具5に対し第一支持具8及び第二支持具9を管径に応じてその都度着脱しなくて済み、交換作業に手間と時間が掛からなくなる。
又、前記第一支持具8及び第二支持具9はそれぞれ、一個当たりの重量がおよそ1.2kg程度あるが、例えば、五種類の外径の管1が存在している場合であっても、前記第一支持具8及び第二支持具9を合計二個用意すれば良く、その重量はおよそ2.4kg程度に抑えられるため、作業者は第一支持具8及び第二支持具9を容易に持ち運ぶことが可能となり、作業者の負担が非常に軽くなる。
こうして、圧着工具5に対する管1の径に応じた第一支持具8及び第二支持具9の交換を不要とし得、作業効率向上を図り得ると共に、第一支持具8及び第二支持具9の運搬時における作業者の負担を大幅に軽減し得る。
そして、前記圧着ユニット7は、前記グリップ型工具本体6の上部に水平方向へ延びるよう設置されたシリンダ本体7aと、該シリンダ本体7aから軸線方向へ伸縮自在に延びるロッド部7bとからなる電動油圧シリンダであるため、手動の工具に比べより大きな圧縮力をジョイント部材3とナット4との間に効率良く作用させることが可能となり、管1の接合端部にジョイント部材3を気密接合する際の信頼性を高める上で有効となる。
又、前記第一支持具8は、前記シリンダ本体7aの先端部に着脱自在に装着される第一脚部8aと、該第一脚部8a上に一体に設けられる第一台座部8bと、該第一台座部8b上に配設される前記第一スライドブロック機構10とを備え、前記第一スライドブロック機構10は、前記第一台座部8b上に管1の半径方向へ延びるよう敷設される第一ガイドレール10aと、該第一ガイドレール10aに沿って互いに近接・離反自在に配設され且つ内面側に前記ナット4或いはジョイント部材3が収まる第一スライドブロック10bと、該第一スライドブロック10bの内面側に突設され且つ前記ナット4の端面或いは前記ジョイント部材3外周に張り出す支点部3b間に形成される環状溝部3cに係合する第一突条10cとを備えているため、前記第一スライドブロック10bによりナット4或いはジョイント部材3を支えつつ、前記管1の接合作業を安定して行うことができる。
更に又、前記第二支持具9は、前記ロッド部7bの先端部に着脱自在に装着される第二脚部9aと、該第二脚部9a上に一体に設けられる第二台座部9bとを備え、前記第二スライドブロック機構11は、前記第二台座部9b上に管1の半径方向へ延びるよう敷設される第二ガイドレール11aと、該第二ガイドレール11aに沿って互いに近接・離反自在に配設され且つ内面側に前記ナット4或いはジョイント部材3が収まる第二スライドブロック11bと、該第二スライドブロック11bの内面側に突設され且つ前記ナット4の端面或いは前記ジョイント部材3外周に張り出す支点部3b間に形成される環状溝部3cに係合する第二突条11cとを備えているため、前記第二スライドブロック11bによりナット4或いはジョイント部材3を支えつつ、前記管1の接合作業をより安定して行うことができる。
更に、前記第一スライドブロック機構10は、径が異なる複数の管1(図1参照)に対応させて前記第一スライドブロック10bの近接・離反方向における停止位置を段階的に規定する第一ストッパ12を備え、前記第二スライドブロック機構11は、径が異なる複数の管1に対応させて前記第二スライドブロック11bの近接・離反方向における停止位置を段階的に規定する第二ストッパ13を備えているため、第一スライドブロック10b及び第二スライドブロック11bの間隔調節作業を的確に行うことができる。
因みに、前記第一ストッパ12や第二ストッパ13を設ける代わりに、図示は省略しているが、二つの第一スライドブロック10b或いは二つの第二スライドブロック11bをそれぞれ互いに近接させる方向へ付勢するスプリングを設け、管1を半径方向両側から挟み付けるような構造を採用することにより、径が異なる複数の管1に対応させることも可能である。
尚、本発明の圧着式管継手用圧着工具は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 管
2 インサート部材
3 ジョイント部材
3b 支点部
3c 環状溝部
3i 段差部
4 ナット
5 圧着工具
6 グリップ型工具本体
6a トリガースイッチ
7 圧着ユニット
7a シリンダ本体
7b ロッド部
8 第一支持具
8a 第一脚部
8b 第一台座部
9 第二支持具
9a 第二脚部
9b 第二台座部
10 第一スライドブロック機構
10a 第一ガイドレール
10b 第一スライドブロック
10c 第一突条
11 第二スライドブロック機構
11a 第二ガイドレール
11b 第二スライドブロック
11c 第二突条
12 第一ストッパ
13 第二ストッパ

Claims (5)

  1. 展性のある金属素材で構成された管の接合端部内面に挿入される高強度鋼であるインサート部材と、前記管の接合端部外面に嵌装される展性のある金属素材で構成されたジョイント部材と、該ジョイント部材の端部外面に対して内周面から径方向内側に向かう力を管軸方向に移動することで圧縮力を内部の前記ジョイント部材端部外面に働かせ、前記ジョイント部材端部外面を変形させながら、自身の内側に潜り込ませる高強度鋼であるナットとを備え、
    前記ジョイント部材は、二本の前記管の接合端部を対向させ自身を介して二本の管の間を連通連結する環状溝部の両端に、二つの管の接合端部をそれぞれ挿入して接続するためのスリーブを有し、該スリーブの基部側に前記環状溝部があり、環状溝部の両側の外側に張り出した支点部とを備え、前記スリーブは、管に外嵌する円筒形をしており、前記環状溝部内面のそれぞれの端部側には、該スリーブの内周に張り出すように段差部を有し、前記スリーブの外周面は、基部から所定距離だけ端部に向かったところを起点に、基部から端部に向かって外径が漸次小さくなるテーパ形状をなす部位を有してなる金属製の部材であり、
    前記ナットの内周面は、内径が一端から他端に向かって一端から所定の距離まで漸次小さくなるテーパ形状をなす、かしめ継手である圧着式管継手を圧着する工具であり、
    グリップ型工具本体の端部に該グリップ型工具本体と交差する方向へ延びるよう伸縮自在に設置された圧着ユニットと、該圧着ユニットの伸縮部に互いに近接・離反自在に且つそれぞれ着脱自在に取り付けられる第一支持具及び第二支持具とを備え、
    インサート部材が挿入された管の接合端部外面にナット及びジョイント部材を嵌装し、該ナット及びジョイント部材を前記第一支持具及び第二支持具間にセットしつつ該第一支持具及び第二支持具で管を支えた状態で、前記圧着ユニットを収縮させることによりナットを管軸線方向へ移動させてジョイント部材外面に嵌着し、前記管の接合端部にジョイント部材を気密接合する圧着式管継手用圧着工具において、
    前記第一支持具は、前記管の半径方向へ互いに近接・離反自在で且つ径が異なる複数の管を挟持するよう支持自在な第一スライドブロック機構を備え、
    前記第二支持具は、前記管の半径方向へ互いに近接・離反自在で且つ径が異なる複数の管を挟持するよう支持自在な第二スライドブロック機構を備えたことを特徴とする圧着式管継手用圧着工具。
  2. 前記圧着ユニットは、前記グリップ型工具本体の上部に水平方向へ延びるよう設置されたシリンダ本体と、該シリンダ本体から軸線方向へ伸縮自在に延びるロッド部とからなる電動油圧シリンダである請求項1記載の圧着式管継手用圧着工具。
  3. 前記第一支持具は、前記シリンダ本体の先端部に着脱自在に装着される第一脚部と、該第一脚部上に一体に設けられる第一台座部と、該第一台座部上に配設される前記第一スライドブロック機構とを備え、
    該第一スライドブロック機構は、前記第一台座部上に管の半径方向へ延びるよう敷設される第一ガイドレールと、該第一ガイドレールに沿って互いに近接・離反自在に配設され且つ内面側に前記ナット或いはジョイント部材が収まる第一スライドブロックと、該第一スライドブロックの内面側に突設され且つ前記ナットの端面或いは前記ジョイント部材外周に張り出す支点部間に形成される環状溝部に係合する第一突条とを備えた請求項2記載の圧着式管継手用圧着工具。
  4. 前記第二支持具は、前記ロッド部の先端部に着脱自在に装着される第二脚部と、該第二脚部上に一体に設けられる第二台座部と、該第二台座部上に配設される前記第二スライドブロック機構とを備え、
    該第二スライドブロック機構は、前記第二台座部上に管の半径方向へ延びるよう敷設される第二ガイドレールと、該第二ガイドレールに沿って互いに近接・離反自在に配設され且つ内面側に前記ナット或いはジョイント部材が収まる第二スライドブロックと、該第二スライドブロックの内面側に突設され且つ前記ナットの端面或いは前記ジョイント部材外周に張り出す支点部間に形成される環状溝部に係合する第二突条とを備えた請求項2又は3記載の圧着式管継手用圧着工具。
  5. 前記第一スライドブロック機構は、径が異なる複数の管に対応させて前記第一スライドブロックの近接・離反方向における停止位置を段階的に規定する第一ストッパを備え、
    前記第二スライドブロック機構は、径が異なる複数の管に対応させて前記第二スライドブロックの近接・離反方向における停止位置を段階的に規定する第二ストッパを備えた請求項3又は4記載の圧着式管継手用圧着工具。
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