JP2017034110A - 熱電変換素子及びそれを含む熱電変換デバイス - Google Patents

熱電変換素子及びそれを含む熱電変換デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】より厚くとも、容易に作成することができ、且つ熱電変換材料の使用量が低減されている、熱電変換素子を提供すること。
【解決手段】熱電変換材料及び断熱材料を含有する、熱電変換素子。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱電変換素子及びそれを含む熱電変換デバイスに関する。
熱電変換デバイスは、熱と電気を直接変換することのできる装置である。熱電変換材料をある寸法に切断加工するなどして得られた熱電変換素子を複数個まとめた集合体が、熱電変換デバイスとして利用されている。熱電変換デバイスは、通常、p型熱電変換材料を含有するp型熱電変換素子、及びn型熱電変換材料を含有するn型熱電変換素子、電極、並びに負荷抵抗から構成される。熱電変換デバイスは、前記材料が電気的に直列に接続されているという非常に単純な構造を有し、また可動部がないので、コンパクトに設計できるという特徴がある。熱電変換デバイスは、レーザーダイオードの精密温度制御や電子式温冷庫等に実際に応用されているほか、未利用廃熱を用いた分散型発電技術(エネルギーハーべスティング)や災害時の非常用電源としての応用等も期待されている。
より高い電圧を得ようとする場合、通常、熱電変換デバイス中の熱電変換素子数を増やすことが行われている(特許文献1)。ただ、熱電変換素子数を増やすと、それに応じて作成に手間がかかり、また熱電変換素子同士の接続領域における電気ロスが大きくなりがちであった。
国際公開第2012/121133号
熱電変換素子数を増やすことなく、より高い電圧を得ようとする場合、例えば熱電変換素子をより厚くすることにより、厚み方向の温度差をより大きくすることが考えられる。しかし、この場合、より多くの熱電変換材料を要することになるので材料コストが高くなってしまう。
また、熱電変換素子の厚みを増すこと自体が技術的に難しいことがある。例えば、熱電変換材料としてカーボンナノチューブを用いる場合、通常、カーボンナノチューブ分散液をろ過して得られるカーボンナノチューブ不織布を熱電変換素子として用いる。ところが、より厚い不織布を作ろうとすると、ろ過に多くの時間を要するという問題や、時間経過と共に分散液中のカーボンナノチューブが再凝集するので、得られたカーボンナノチューブの電気伝導率が低下するという問題が生じてしまう。また、製造効率の観点から、熱電変換材料の分散液を塗布(例えば、印刷)することにより熱電変換素子を形成することがあるが、この場合も一定以上の厚みの熱電変換素子を作ることは、塗布技術及び印刷技術の性質上、困難である。
そこで、本発明は、より厚くとも、容易に作成することができ、且つ熱電変換材料の使用量が低減されている、熱電変換素子を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、熱電変換材料及び断熱材料を含有する複合体を熱電変換素子として用いることにより、上記課題を解決できることを見出した。
本発明は、この新たな知見に基づいてさらに種々の検討を重ねることにより完成されたものであり、次に掲げるものである。
項1.
熱電変換材料及び断熱材料を含有する、熱電変換素子。
項2.
熱電変換素子の一端から他端にかけて前記熱電変換材料が連続している、項1に記載の熱電変換素子。
項3.
前記熱電変換材料がシート状熱電変換材料である、項1又は2に記載の熱電変換素子。
項4.
前記シート状熱電変換材料の厚みが1μm〜1mmである、項3に記載の熱電変換素子。
項5.
厚みが0.1〜10mmである、項1〜4のいずれかに記載の熱電変換素子。
項6.
前記熱電変換材料と断熱材料とが接触している、項1〜5のいずれかに記載の熱電変換素子。
項7.
前記熱電変換材料がカーボンナノチューブ、導電性高分子、金属及び金属間化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、項1〜6のいずれかに記載の熱電変換素子。
項8.
前記熱電変換材料がカーボンナノチューブを含有する、項1〜7のいずれかに記載の熱電変換素子。
項9.
前記熱電変換材料がカーボンナノチューブ不織布を含有する、項1〜8のいずれかに記載の熱電変換素子。
項10.
前記断熱材料の熱伝導率が前記熱電変換材料の熱伝導率以下である、項1〜9のいずれかに記載の熱電変換素子。
項11.
前記断熱材料の熱伝導率が0.15W/m・K以下である、項1〜10のいずれかに記載の熱電変換素子。
項12.
前記断熱材料が繊維の集積体を含有する、項1〜11のいずれかに記載の熱電変換素子。
項13.
前記集積体が紙である、項12に記載の熱電変換素子。
項14.
前記断熱材料上に前記熱電変換材料を配置することを含む、項1〜13のいずれかに記載の熱電変換素子を製造する方法。
項15.
項1〜13のいずれかに記載の熱電変換素子を含む、熱電変換デバイス。
項16.
シート状である、項15に記載の熱電変換デバイス。
項17.
厚みが0.2〜10mmである、項16に記載の熱電変換デバイス。
本発明の熱電変換素子は、断熱材料を含有するので、より厚くしても、熱電変換材料の使用量を低減することができ、且つ熱電変換素子内の熱伝導を抑制することができる。また、本発明の熱電変換素子は、例えば断熱材料上に熱電変換材料を配置することを含む方法により、容易に作成することができる。さらに、本発明の熱電変換素子を熱電変換デバイスに用いれば、厚み方向の温度差をより大きくすることができ、熱電変換素子数が同じであってもより高い電圧を得ることが可能となる。
本発明の熱電変換素子の一例(具体例1)の模式図を示す。 本発明の熱電変換素子の一例(具体例2)の模式図を示す。 本発明の熱電変換素子の一例(具体例3)の模式図を示す。 本発明の熱電変換素子の一例(具体例4)の模式図を示す。 本発明の熱電変換素子の一例(具体例5)の模式図を示す。 本発明の熱電変換素子の一例(具体例6)の模式図を示す。 本発明の熱電変換素子の一例(具体例7)の模式図を示す。 本発明の熱電変換素子の一例(具体例8)の模式図を示す。 実施例1の熱電変換素子及び比較例1の熱電変換素子が熱源(80℃)上に配置されている状態の模式図を示す。
1.熱電変換素子
本発明は、熱電変換材料及び断熱材料を含有する、熱電変換素子(本明細書において、「本発明の熱電変換素子」と示す場合もある。)に関する。
熱電変換材料は、熱電変換デバイスにおいて通常用いられているものであれば特に限定されず、有機系材料又は無機系材料のいずれも用いることができる。有機系材料と無機系材料を複合して用いることもできる。
有機系材料としては、例えば、カーボンナノチューブ(本明細書において、「CNT」と略記することもある。)、導電性高分子等が使用できる。
カーボンナノチューブは、シングルウォールナノチューブ(SWNT)、又はダブルウォールナノチューブ(DWNT)等のマルチウォールナノチューブ(MWNT)であってもよい。好ましくはシングルカーボンナノチューブ(SWNT)を使用する。さらに好ましくは半導体比率が高いものを使用する。
カーボンナノチューブは、p型又はn型ドーパントがドープされたものであってもよい。
p型ドーパントとしては、特に限定されないが、例えば、テトラシアノキノジメタン、9H−カルバゾール、9H-カルバゾール-4-オール、ピラジン等が挙げられる。
n型ドーパントとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、トリフェニルホスフィン、トリス(p-メトキシフェニル)ホスフィン、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、インドール等が挙げられる。
ドープの方法は、特に限定されないが、個々のドーパントの特性に応じて通常の方法を採用すればよい。例えば、各種ドーパントを溶解可能な溶剤に溶解し、ドーパント溶液を作成し、カーボンナノチューブに塗布した後、乾燥する方法がある。
導電性高分子としては、例えばポリチオフェン系導電性高分子、ポリアニリン系導電性高分子、ポリピロール系導電性高分子、ポリフェニレンビニレン系導電性高分子等が挙げられる。
無機系材料としては、いわゆる非酸化物系材料又は酸化物系材料のいずれも用いることができる。
非酸化物系材料としては、金属又は金属間化合物を使用できる。非酸化物系材料としては、例えばBi(ビスマス)、Sb(アンチモン)、Te(テルル)、Pb(鉛)、Se(セレン)、Zn(亜鉛)、Co(コバルト)、Mn(マンガン)、Si(ケイ素)、Mg(マグネシウム)、Ge(ゲルマニウム)、Fe(鉄)等を含む無機半導体が挙げられ、好ましくはこれらを2種以上含む無機半導体が挙げられ、より好ましくはBiTe、Bi(2−x)SbTe(ただし、0<x<2)、CeBiTe、PbTe、ZnSb、CoSb、MnSi、MgSi、SiGe、FeSi等が挙げられる。
p型熱電変換材料として用いられる無機半導体としては、例えばBi(2−x)SbTe(ただし、0<x<2)、PbTe、ZnSb、CeBiTe等が挙げられ、好ましくはBi(2−x)SbTe(ただし、0<x<2)等が挙げられる。
n型熱電変換材料として用いられる無機半導体としては、例えばBiTe、BiTe(3−y)Se(ただし、0<y<3)、MgSi等が挙げられ、好ましくはBiTe(3−y)Se(ただし、0<y<3)等が挙げられる。
非酸化物系材料は、上記で挙げたもの以外に、ホウ素、ガリウム等のp型ドーパントや、リン、ヒ素、アンチモン、セレン等のn型ドーパントを含んでいてもよい。
酸化物系材料としては、特に限定されないが、例えば層状酸化コバルト系、酸化亜鉛系、酸化チタン系、自然超格子系等が挙げられる。
熱電変換材料としては、上記の中でも、好ましくはカーボンナノチューブ、導電性高分子、金属、金属間化合物等が挙げられ、より好ましくはカーボンナノチューブが挙げられる。カーボンナノチューブは、不織布状(カーボンナノチューブ不織布)であることが好ましい。
熱電変換材料は、それぞれ、一種を用いてもよいし、二種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
断熱材料は、熱伝導率が熱電変換材料の熱伝導率以下である材料である限り、特に限定されず、例えば断熱目的で通常用いられているものを採用することができる。断熱材料として、より具体的には、例えば繊維の集積体、発泡樹脂等が挙げられ、好ましくは繊維の集積体が挙げられる。
繊維は、断熱材料を形成し得るものであれば特に限定されない。繊維としては、例えばセルロース繊維等の植物繊維、羊毛等の動物繊維、合成高分子繊維、ガラス繊維、鉱物繊維等が挙げられる。
繊維の長径は、集積体を形成できる程度であれば(好ましくは紙を形成できる程度であれば)特に限定されず、例えば1nm〜100μm、好ましくは1nm〜50μm、より好ましくは1nm〜20μmである。繊維の長径がより小さければ、紙等の集積体とした際に形成される空隙をより小さくすることができる。これにより、集積体に熱電変換材料の分散液を塗布(例えば、印刷)する際にできる滲みをより抑制することが可能となる。
繊維の集積体としては、例えば紙、羊毛断熱材、グラスウール、ロックウール等が挙げられる。これらの中でも、熱電変換材料との複合体を、例えば塗布(例えば印刷)やろ過により、より簡便に形成できるという観点から、紙が好ましい。紙は、繊維を膠着させて製造したものであれば特に限定されず、この限りにおいて厚み、形状等も特に限定されない。
発泡樹脂としては、例えばウレタンフォーム、フェノールフォーム、ビーズ法ポリスチレンフォーム、押出法ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム等が挙げられる。
断熱材料の熱伝導率は、前述のように熱電変換材料の熱伝導率よりも低い限りにおいて特に限定されない。断熱材料の熱伝導率は、より高い電圧を得ることができるという観点から、例えば0.15W/m・K以下、好ましくは0.10W/m・K以下、より好ましくは0.05W/m・K以下、さらに好ましくは0.02W/m・K以下である。
断熱材料は、それぞれ、一種を用いてもよいし、二種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
本発明の熱電変換素子は、上述の熱電変換材料として、p型熱電変換材料及びn型熱電変換材料のどちらか一方のみを含有し、p型熱電変換材料を含有する場合はp型熱電変換素子として機能し、n型熱電変換材料を含有する場合はn型熱電変換素子として機能する。通常、p型熱電変換素子とn型熱電変換素子を交互に、電極を介して、いわゆるπ型構造になるように連結することにより、熱電変換デバイスを得ることができる。
本発明の熱電変換素子における熱電変換材料の配置の態様は、熱電発電が可能な態様である限り特に限定されず、例えば熱電変換素子の一端から他端にかけて熱電変換材料が連続している態様が挙げられる。
また、熱電変換素子内の熱伝導をより抑制できるという観点から、熱電変換材料は断熱材料と接触していることが好ましい。また、同様の観点から、熱電変換素子は熱電変換材料及び断熱材料のみからなることがより好ましい。
本発明の熱電変換素子における熱電変換材料の形状は、特に限定されないが、シート状あることが好ましい。この場合、シート状熱電変換材料は、本発明の熱電変換素子中で、一部又は全部が曲がっていてもよい。
シート状熱電変換材料の厚みは、特に限定されないが、製造がより簡便であり、且つ熱電変換材料の使用量を低減できるという観点から、例えば1μm〜1mm、好ましくは10μm〜500μm、より好ましくは20μm〜200μmである。
本発明の熱電変換素子は、従来、製造効率及び製造技術の観点からろ過や塗布(例えば、印刷)により得ていたシート状熱電変換材料を用いる場合であっても、断熱材料を含有していることにより、従来は達成できなかった厚みを実現でき、このためより高い電圧を得ることができる。この観点から、本発明の熱電変換素子の厚みは、例えば0.1〜10mm、好ましくは0.5〜10mm、より好ましくは1.0〜10mm、さらに好ましくは1.5〜5mmである。ここで、熱電変換素子の厚みとは、熱電変換デバイスを構成する際の温度差方向の厚みを意味し、熱電変換素子の一端から他端にかけて熱電変換材料が連続している場合であれば、該一端から該他端までの長さを意味する。
本発明の熱電変換素子の具体例としては、例えば以下の具体例1〜8が挙げられる。
<具体例1>図1に示す。二つ折りにされた熱電変換材料シートに断熱材料が挟まれている。
<具体例2>図2に示す。具体例1の構造を立てて、温度差方向を縦方向に取った。
<具体例3>図3に示す。ロッド状の断熱材料に熱電変換材料シートが巻き付けられている。
<具体例4>図4に示す。多段に折りにされた熱電変換材料シートに断熱材料が挟まれている。
<具体例5>図5に示す。熱電変換材料シートと断熱材料との積層体が巻かれている。
<具体例6>図6に示す。熱電変換材料シートを断熱材料で挟んだ構造。この構造が繰り返されていてもよい。
<具体例7>図7に示す。熱電変換材料中に比較的大きな断熱材料が分散している。熱電変換材料と該断熱材料を混合して成型することによって得られる。
<具体例8>図8に示す。熱電変換材料をろ過で成型する際に、予めろ紙上に断熱材料を配置しておくことによって得られる。
本発明の熱電変換素子の製造は、特に限定されず、種々の方法で行うことができる。製造効率等の観点から、好ましくは断熱材料上に熱電変換材料を配置することを含む方法が挙げられる。
配置の態様は特に限定されるものではないが、例えば既に成型された熱電変換材料を断熱材料上に配置する態様、断熱材料上に熱電変換材料を塗布(例えば、印刷)する態様、ろ紙(断熱材料)を用いてカーボンナノチューブ(熱電変換材料)の分散液をろ過することにより、ろ紙上にカーボンナノチューブ不織布を得るという態様等が挙げられる。
断熱材料上に熱電変換材料を配置した後は、必要に応じて、得られた複合体を変形又は成型することにより所望の形状の熱電変換素子を得ることができる。例えば、ろ紙上にカーボンナノチューブ不織布が形成されている場合であれば、これを折り曲げることにより上記具体例1及び2の熱電変換素子を得ることができるし、これを巻くことにより具体例5の熱電変換素子を得ることができる。
2.熱電変換デバイス
本発明は、上述の本発明の熱電変換素子を含む、熱電変換デバイス(本明細書において、「本発明の熱電変換デバイス」と示す場合もある。)に関する。
本発明の熱電変換デバイスにおいては、熱電発電が可能になるように本発明の熱電変換素子が配置されている。特に限定されないが、通常、本発明の熱電変換デバイスは、前記熱電変換素子を複数個まとめて構成され、より具体的にはp型熱電変換素子とn型熱電変換素子を、直接あるいは電極を介して電気的に直列に接続し、構成される。
電極としては、特に限定されないが、例えば、金、銀、銅、アルミ等を用いることができる。
本発明の熱電変換デバイスの形状は、特に限定されるものではなく、熱源の形状、大きさ等に応じて適宜設計することができる。本発明の熱電変換デバイスの形状は、熱源の形状に応じた変形が容易であるという観点から、シート状であることが好ましい。この場合、厚みは、例えば0.2〜10mm、好ましくは0.6〜10mm、より好ましくは1.5〜5mmである。
本発明の熱電変換デバイスにおいて、含まれるp型熱電変換素子とn型熱電変換素子との対(pn対)の数は、より高い電圧を得るという観点から、例えば2以上、好ましくは5以上、より好ましくは15以上、さらに好ましくは50以上、よりさらに好ましくは200以上である。
本発明の熱電変換デバイスは、必要に応じて、上下面に絶縁性放熱材等の電気絶縁材が設置されていてもよい。絶縁性放熱材は、用途に応じて適宜選択することができ、例えば、アルミナを含有する、フィルム又はゴム等を使用できる。なお、柔軟性が要求されない場合、絶縁性放熱材として、セラミック等を使用してもよい。
本発明の熱電変換デバイスの作製は、従来公知の方法にしたがって行うことができる。
本発明の熱電変換デバイスは、用途により、熱電冷却デバイス(ペルチェデバイス)及び熱電発電デバイスに大別される。
本発明の熱電冷却デバイスは、特に限定されないが、各種部品の冷却及び温度制御の目的で、光通信用機器、保冷庫、恒温水循環装置その他の機器及び装置等に組み込むために使用できる。また、熱電冷却デバイスは、電気で温度を制御(冷却)する上記各種用途のほか、この逆作用を利用し、熱を使って電気を作る、いわゆる熱電発電のために使用することもできる。
本発明の熱電発電デバイスは、特に限定されないが、人工衛星、砂漠の無線中継基地その他の局地向けの電源、センサやウェアラブルデバイス等の自立電源、あるいは災害時の非常用電源をはじめとする各種特殊用途のために使用できる。
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
シングルウォールカーボンナノチューブ(SWCNT)25mgにN-メチルピロリドン100mLを加えて、超音波ホモジナイザーで10分間超音波照射を行ない、分散液を得た。得られた分散液を孔径0.2μmのメンブレンフィルターで減圧濾過し、含有する溶媒を乾燥して、厚みが37μmのCNT不織布を得た。図9に示されるように、該不織布を2つ折にして、その間に断熱材料としてろ紙(アドバンテック社製、品番No.2)6枚の積層体を挟んで、熱電変換素子(厚み:約1.5mm)を得た。
比較例1
実施例1と同様にしてCNT不織布を得て、これをそのまま熱電変換素子(厚み:37μm)として用いた。
試験例1:電圧の計測
図9に示されるように、実施例1の熱電変換素子、及び比較例1の熱電変換素子を金属ブロック(ステンレス製)で挟み、これを80℃に設定されたホットプレート上に置いた。5分放置後、デジタルマルチメーターを用いて、金属ブロック間で発生している電圧を計測した。結果を表1に示す。
表1に示されるように、断熱材料を含有する実施例1の熱電変換素子の方が、断熱材料を含有しない比較例1の熱電変換素子よりも、高い電圧が得られた。
1 熱電変換材料
2 断熱材料

Claims (17)

  1. 熱電変換材料及び断熱材料を含有する、熱電変換素子。
  2. 熱電変換素子の一端から他端にかけて前記熱電変換材料が連続している、請求項1に記載の熱電変換素子。
  3. 前記熱電変換材料がシート状熱電変換材料である、請求項1又は2に記載の熱電変換素子。
  4. 前記シート状熱電変換材料の厚みが1μm〜1mmである、請求項3に記載の熱電変換素子。
  5. 厚みが0.1〜10mmである、請求項1〜4のいずれかに記載の熱電変換素子。
  6. 前記熱電変換材料と断熱材料とが接触している、請求項1〜5のいずれかに記載の熱電変換素子。
  7. 前記熱電変換材料がカーボンナノチューブ、導電性高分子、金属及び金属間化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、請求項1〜6のいずれかに記載の熱電変換素子。
  8. 前記熱電変換材料がカーボンナノチューブを含有する、請求項1〜7のいずれかに記載の熱電変換素子。
  9. 前記熱電変換材料がカーボンナノチューブ不織布を含有する、請求項1〜8のいずれかに記載の熱電変換素子。
  10. 前記断熱材料の熱伝導率が前記熱電変換材料の熱伝導率以下である、請求項1〜9のいずれかに記載の熱電変換素子。
  11. 前記断熱材料の熱伝導率が0.15W/m・K以下である、請求項1〜10のいずれかに記載の熱電変換素子。
  12. 前記断熱材料が繊維の集積体を含有する、請求項1〜11のいずれかに記載の熱電変換素子。
  13. 前記集積体が紙である、請求項12に記載の熱電変換素子。
  14. 前記断熱材料上に前記熱電変換材料を配置することを含む、請求項1〜13のいずれかに記載の熱電変換素子を製造する方法。
  15. 請求項1〜13のいずれかに記載の熱電変換素子を含む、熱電変換デバイス。
  16. シート状である、請求項15に記載の熱電変換デバイス。
  17. 厚みが0.2〜10mmである、請求項16に記載の熱電変換デバイス。
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