JP2017033226A - 香り発生装置、香り発生方法、香り学習サーバ、香り発生システム、およびプログラム - Google Patents

香り発生装置、香り発生方法、香り学習サーバ、香り発生システム、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、ユーザの状況に応じた適切な香りを発生させる香り発生装置等を提供する。【解決手段】本発明の香り発生装置1は、所定の香り発生時間になると(ステップS1)、センサにより測定した生体情報及び/又は周辺環境情報に基づいてユーザ状況を判断し(ステップS2)、判断したユーザ状況に応じた香り情報を決定し(ステップS3)、決定した香り情報に基づいて、香りを発生させる(ステップS4)。これによって、ユーザ状況に応じた適切な香りを発生させることができる。【選択図】図4

Description

本発明は、香りを発生させる香り発生装置等に関し、特にユーザの状況に応じた香りを発生させる香り発生装置等に関する。
嗅覚は、五感の中で唯一、感情を創り出す大脳辺縁系と直接つながっており、「香り」は人間の気分などの感情にダイレクトに作用すると言われている。こうした香りが人間に与える生理・心理的効果が注目されており、様々な場面で香りの活用が試みられている。
例えば、従来から、所望の効果を有する香りを発生させるシステムが提案されている。特許文献1では、端末が、ネットワークを介して接続したサーバから所望の効果を有する香りに関する情報を受信して、受信した情報に基づいて「イライラを鎮める効果」のある香りを発生させたり、「安眠を誘う効果」のある香りを発生させる、アロマテラピーシステムが開示されている。
また、近年では、企業のブランドイメージの構築や、販売促進の一手段としても香りが活用され始めている。例えば、企業のエントランスを企業のブランドイメージに基づいて開発した香りによって演出することで企業のブランドイメージを来客者に印象付けたり、或いは、デパートの商品販売エリアなどで、香りによる空間演出を行うことによって、購入者の購買意欲を促進させる試みなどがなされている。
特開2010−257126号公報
しかしながら、前記した香りを発生させるいずれの手段も、香りを実際に嗅ぐユーザの気分や体調などのユーザの状況が考慮されていなかった。そのため、ユーザの状況によっては意図した効果が得られず、発生させた香りがかえってユーザの気分を害する場合があった。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、ユーザの状況に応じた適切な香りを発生させる香り発生装置等を提供することである。
前述した目的を達成するための第1の発明は、ユーザ状況と香り情報とを対応付けて保持する記憶部と、ユーザ状況を判断する判断手段と、前記記憶部を参照して、前記ユーザ状況に応じた香り情報を決定する決定手段と、決定した香り情報に基づいて、香りを発生させる発生手段と、を備えることを特徴とする香り発生装置である。
第1の発明によって、ユーザの状況に応じた適切な香りを発生させる香り発生装置が提供される。
また、第1の発明において、前記判断手段は、所定の香り発生時間になると、ユーザ状況を判断するようにしてもよい。
さらに、前記香り発生時間と、前記判断手段により判断したユーザ状況と、に基づいて、香り発生時間とユーザ状況との対応付けを学習する手段、を更に備え、前記判断手段は、前記対応付けを参照して、ユーザ状況を判断するようにしてもよい。
これによって、予め設定された時間や人を検知したタイミング等の所定の香り発生時間になると、ユーザ状況の判断を行う。また、香り発生時間とユーザ状況との対応付けを学習することで、ユーザがどのような時にどのような状況となる傾向があるかを学習し、学習した傾向に基づいて、最適な香りを発生させることができる。
また、第1の発明において、ユーザに香り情報を選択させる選択手段と、前記判断手段により判断したユーザ状況と、前記選択手段により選択した香り情報と、に基づいて、ユーザ状況と香り情報との対応付けを学習する手段と、を更に備え、前記決定手段は、前記対応付けを参照して、香り情報を決定するようにしてもよい。
これによって、ユーザがどのような状況のときにどのような香りを選択する傾向があるかを学習し、学習した傾向に基づいて、最適な香りを発生させることができる。
また第1の発明において、前記判断手段は、ユーザの生体情報に基づいて、ユーザ状況を判断するようにしてもよいし、ユーザの周辺環境情報に基づいて、ユーザ状況を判断するようにしてもよい。
これによって、体温、心拍などの生体情報や室温、湿度などの周辺環境情報に基づいて、ユーザ状況を判断することができる。
前述した目的を達成するための第2の発明は、ユーザ状況と香り情報とを対応付けて記憶部に保持するステップと、ユーザ状況を判断する判断するステップと、前記記憶部を参照して、前記ユーザ状況に応じた香り情報を決定するステップと、決定した香り情報に基づいて、香りを発生する発生ステップと、を含むことを特徴とする香り発生方法である。
第2の発明によって、ユーザの状況に応じた適切な香りを発生させる香り発生方法が提供される。
前述した目的を達成するための第3の発明は、コンピュータを、ユーザ状況と香り情報とを対応付けて保持する記憶部と、ユーザ状況を判断する判断手段と、前記記憶部を参照して、前記ユーザ状況に応じた香り情報を決定する決定手段と、決定した香り情報に基づいて、香りを発生する発生手段と、して機能させることを特徴とするプログラムである。
第3の発明に係るプログラムを、コンピュータにインストールすることによって、第1の発明に係る香り発生装置を得ることができる。
前述した目的を達成するための第4の発明は、複数の香り発生装置とネットワークを介して接続された香り学習サーバであって、前記複数の香り発生装置から送信される香り発生時間とユーザ状況と香り情報とを対応付けた学習データを受信する受信手段と、受信した前記学習データに基づいて、香り発生時間とユーザ状況と香り情報との対応づけを学習する学習手段と、を備えることを特徴とする香り学習サーバである。
第4の発明によって、ネットワークを介して接続される複数の香り発生装置から学習データを収集し、どのような時にどのような状況となり、また、どのような香りを選択する傾向があるかを学習する香り学習サーバが提供される。
第4の発明において、前記受信手段は、更に、前記香り発生装置から送信されるユーザの属性情報を受信し、前記学習手段は、属性ごとに香り発生時間とユーザ状況と香り情報との対応づけを学習するようにしてもよい。
これによって、属性ごとに傾向を学習することができる。
前述した目的を達成するための第5の発明は、複数の香り発生装置とネットワークを介して接続された香り学習サーバからなる香り発生システムであって、前記香り発生装置は、香り発生時間とユーザ状況と香り情報とを対応付けた学習データを保持する記憶部と、前記学習データを前記サーバへ送信する送信手段と、前記サーバが学習した香り発生時間とユーザ状況と香り情報との対応付けに基づいて、香りを発生させる発生手段と、を備え、前記サーバは、前記香り発生装置から送信される香り発生時間とユーザ状況と香り情報とを対応付けた学習データを受信する受信手段と、受信した前記学習データに基づいて、香り発生時間とユーザ状況と香り情報との対応付けを学習する学習手段と、を備えることを特徴とする香り発生システムである。
第5の発明によって、香り学習サーバが、ネットワークを介して接続される複数の香り発生装置から学習データを収集し、ユーザがどのような時にどのような状況となり、また、どのような香りを選択する傾向があるかを学習し、香り発生装置が、学習された傾向に基づいて最適な香りを発生する、香り発生システムが提供される。
本発明によれば、ユーザの状況に応じた適切な香りを発生させる香り発生装置等が提供される。
香り発生装置1のハードウェア構成図 香り発生スケジュール30を示す図 香り選択テーブル40を示す図 香り発生装置1の香り発生処理を示すフローチャート 香り発生装置1の学習処理を示すフローチャート (a)状況学習テーブル60を示す図(b)香り学習テーブル70を示す図 香り発生システム10のシステム構成図 香り学習サーバ5のハードウェア構成図 香り発生システム10の学習処理を示すフローチャート (a)状況学習テーブル80を示す図(b)香り学習テーブル90を示す図 香り発生システム10の香り発生処理を示すフローチャート 香り発生装置1の別構成を示す図
[第1の実施形態]
まず、図1から図4を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。
第1の実施形態は、香りを発生させる香り発生装置1に関し、特にユーザ状況に応じた香りを発生させる香り発生装置1に関する。ユーザ状況とは、ユーザの体温、心拍などの生体情報や、室温、湿度などの周辺環境情報、に基づいてユーザの気分、体調などの状態を定量化したものである。本発明では、ユーザ状況を判断し、ユーザ状況に応じた適切な香りを発生させることで、ユーザ状況を考慮した好適な香り空間を創り出すことを可能とする。
<香り発生装置1のハードウェア構成>
図1は、香り発生装置1のハードウェア構成を示す図である。図1に示すように、香り発生装置1は、制御部11、記憶部12、通信制御部13、入力部14、表示部15、周辺機器I/F部16、香りカートリッジ17、香り放出部18が、バス21を介して接続されている。また、1又は複数のセンサ19が周辺機器I/F部16と接続されている。
制御部11は、マイクロコンピュータ等であり、香り発生装置1に搭載されている各部を制御するためのプログラムが予め組み込まれており、後述する香り発生装置1の全ての処理を実行する。
記憶部12は、例えば、RAM(Ramdom Access Memory)、又はメモリーカード等の外部メモリである。
記憶部12には、後述する「香り発生スケジュール30」、「香り選択テーブル40」などが保持される。
通信制御部13は、通信制御端末、通信ポート等を有し、香り発生装置1とネットワーク間の通信を媒介する通信インターフェースであり、ネットワークを介して、他のコンピュータ等とのデータ通信の制御を行う。
入力部14は、例えば、タッチパネル、操作ボタン等の入力装置であり、ユーザは、入力部14を介して、香り発生装置1に対して、各種情報の設定入力、動作指示等を行うことができる。
例えば、香り発生時間の設定、香り情報の選択、香り発生量の設定や調整、香り放出時間の設定などを行うことができる。
表示部15は、液晶パネル等のディスプレイ装置、ディスプレイ装置と連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。尚、入力部14及び表示部15は、タッチパネルディスプレイのように、一体となっていても良い。
表示部15には、例えば、ユーザ状況、発生中の香りの情報(香りの名称や種類、効用など)、香りカートリッジ17の成分残量などが表示される。
周辺機器I/F(インターフェース)部16は、香り発生装置1とセンサ19などの周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部16を介してデータ通信を行う。周辺機器I/F部16は、USB、HDMI(登録商標)、MHL、イヤホンマイクコネクタ等で構成されている。周辺機器との接続形態は有線、無線を問わない。
香りカートリッジ17は、複数の香り成分を格納する複数の香り成分タンクを備える。各香り成分タンクには、例えば“ラベンダー”“イランイラン”“ベルガモット”“ジャスミン”・・・などの各香り成分(精油)が充填されている。香りカートリッジ17は、香り発生装置1から着脱交換可能であることが望ましい。
香り放出部18は、香りカートリッジ17の各香り成分タンクと導入路を介して連結されており、各香り成分タンクから各香り成分を導入し適切な配合比で配合することで所望の香りを生成し、香り発生装置1の外部に放出する。
センサ19は、ユーザの生体情報やユーザの周辺環境情報を測定する1又は複数のセンサである。例えば、ユーザの生体情報を測定するセンサとしては、体温を測定する温度センサ、心拍(脈拍)を測定する心拍(脈拍)センサ、発汗量を測定する発汗センサ、体動を測定する加速度センサ等を採用できる。その他、血流センサ、血糖値センサ、心電センサ、呼吸センサ等を採用してもよい。
また、ユーザの周辺環境情報を測定するセンサとしては、温度センサ、湿度センサ、周辺画像を撮像するイメージセンサ、周辺の音を捉えるマイクロホン等を採用できる。
センサ19で測定したセンサデータは、周辺機器I/F部16を介して、記憶部12に格納され、制御部11が、記憶部12からセンサデータを取得し解析することでユーザ状況を判断する。
なお、生体情報を測定するセンサ19は、ウェアラブルデバイスに搭載されているものを用いてもよい。この場合、制御部11は、ウェアラブルデバイスに搭載されたセンサ19が測定したセンサデータを、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信によって受信し、記憶部12に格納する。
次に、図2、図3を参照して、香り発生装置1の記憶部12に保持されている「香り発生スケジュール30」と「香り選択テーブル40」について説明する。
<香り発生スケジュール30>
図2は、「香り発生時間」を保持する「香り発生スケジュール30」を示す図である。「香り発生時間」とは、香り発生装置1が香り発生処理を開始する時間のことを言う。図の場合、「香り発生スケジュール30」には、“時間t
”“時間t”“時間t”・・・のように香り発生時間が保持されている。
「香り発生時間」は、入力部14を介して、ユーザが予め任意に設定することができる。例えば、“2015年10月1日 PM22:00”、“本日 PM22:00”などのように、「特定の日時」を設定することができる。また、“毎週金曜日 PM23:00”、“毎日 PM23:00”など「周期的な日時」を設定することもできる。また、“本日 PM22:00〜PM23:00”のように香り発生開始時間から香り発生終了時間までの「時間区間」を設定することもできる。香り発生時間を「時間区間」で設定した場合、香り発生装置1は、香り発生開始時間になると香りを発生させ、香り発生終了時間になると香りの発生を終了する。
また、香り発生装置1が汎用のカレンダー機能(例えばGoogle(登録商標)カレンダーなど)を有していれば、カレンダーと同期することでカレンダーに登録されたイベント時間(イベントの開始時間や終了時間)に基づいて「香り発生時間」を設定することができる。また、他の香り発生装置1とネットワーク接続することによって、他の香り発生装置1に設定されている「香り発生時間」と同期することもできる。
<香り選択テーブル40>
図3は、「ユーザ状況」と「香り情報」とを対応付けて保持する「香り選択テーブル40」を示す図である。図の場合、「香り選択テーブル40」には、各ユーザ状況(“状況1”“状況2”・・・)と対応づけて各香り情報(“香りA”“香りB”・・・)が保持されている。香り発生装置1は、この「香り選択テーブル40」を参照することで、ユーザ状況に応じた適切な香り情報を決定することができる。なお、1つのユーザ状況に複数の香り情報が対応していてもよい。例えば、図3の場合、“状況3”には2つの香り情報{“香りC”“香りD”}が対応している。
「ユーザ状況」とは、前記したように、ユーザの気分や体調などの状態を定量化したものである。例えば、ユーザの緊張状態を“高緊張度”“中程度の緊張度”“低緊張度”、ユーザの血圧状態を
“高血圧” “低血圧”、ユーザの体温状態を “微熱”“平熱”“低体温”、部屋の室温状態を“高温” “適温”“低温”などのように定量化したものである。定量化されたユーザ状況は、その状況に適した香り情報と対応付けて「香り選択テーブル40」に登録される。
「香り情報」には、各ユーザ状況に適した香りに関する情報が含まれ、例えば「香り特定情報」、「成分配合情報」、「香り発生制御情報」、「効用情報」などが含まれる。
このうち「香り特定情報」とは、発生させる香りを特定するための情報である。制御部11は、「香り特定情報」を参照して、発生させる香りを一意に特定することができる。
また「成分配合情報」とは、「香り特定情報」により特定される香りを発生させるための各香り成分(精油)の配合比の情報である。制御部11は、「成分配合情報」を参照して、各香り成分を適切な配合比で配合することで、「香り特定情報」に特定される香りを発生させることができる。
また「香り発生制御情報」とは、香りの発生を制御するための設定値であり、「香り発生量」、「香り放出時間」などの情報が含まれる。「香り発生量」とは、単位時間辺りに香り放出部18から放出される香りの放出量であり、香りの強さに関係する。「香り放出時間」とは、香りの発生を開始してから停止するまでの時間のことである。これらの設定値は、ユーザ状況に応じた適切な値が設定されていることが望ましい。
また「効用情報」とは、香りの効果(緊張・不安を軽減する効果、安眠を誘う効果、集中力を高める効果など)に関する情報である。
なお、ユーザ状況に対応する適切な香り情報は、予めデフォルト設定されているが、入力部14を介して、ユーザは香り情報を任意に変更したり、或いはデフォルト設定されている香り情報に加え自身の好みの香り情報を追加設定することができる。
<香り発生装置1の香り発生処理>
次に図4のフローチャートを参照して、香り発生装置1の香り発生処理の動作について説明する。
ここで香り発生装置1は電源が投入され起動しているものとする。また、センサ19が香り発生装置1と無線又は有線接続されており、ユーザの生体情報及び/又は周辺環境情報が測定可能な状態になっているものとする。
まず、香り発生装置1の制御部11は、所定の「香り発生時間」になるまで処理を待機する(ステップS1)。そして、制御部11が、所定の「香り発生時間」になったものと判断すると(ステップS1;YES)、ユーザ状況を判断する処理(ステップS2)へ移行する。
例えば、制御部11は、現在時刻が「香り発生スケジュール30」に保持されているいずれかの「香り発生時間」になると、ステップS2へ移行する。図2を例に挙げると、制御部11は、香り発生時間が“時間t”“時間t”“時間t”・・・のいずれかになると、ステップS2へ移行する。
また、前記したように「香り発生時間」が香り発生開始時間から香り発生終了時間までの「時間区間」で設定されている場合には、「香り発生開始時間」になるとステップS2へ移行する。既に「香り発生開始時間」を過ぎている場合には、現在時刻が、設定された時間区間内か否かを判断し、時間区間内であれば同様にステップS2へ移行する。
なお「香り発生時間」は、「香り発生スケジュール30」に予め設定されている時間だけに限定されない。例えば、香り発生装置1が人を検知したタイミングを「香り発生時間」とすることもできる。具体的には、制御部11が、周辺機器I/F部16を介して接続されたマイクロホン(センサ19)により音データを逐次測定しておき、音データの大きさが所定の閾値を超えたタイミングを、人を検知したタイミング、すなわち「香り発生時間」とすることができる。
或いは、制御部11が、周辺機器I/F部16を介して接続されたイメージセンサ(センサ19)により画像データを逐次取得しておき、画像処理技術によって画像データから人を検知したタイミングを「香り発生時間」とすることもできる。以上のように、香り発生装置1が人を検知すると、ステップS2へ移行するようにしてもよい。
また、制御部11が、入力部14を介してユーザ操作を受け付けたタイミングを「香り発生時間」としてもよい。ユーザ操作とは、例えば香り発生装置1の「香り発生開始ボタン」(不図示)を押下する操作などである。
制御部11は、上記に例示したような種々の手段によって「香り発生時間」を検知すると、ステップS2へ移行する。
続いて、香り発生装置1の制御部11は、生体情報及び/又は周辺環境情報に基づいてユーザ状況を判断する(ステップS2)。
具体的には、制御部11は、センサ19により測定したユーザの心拍、体温、発汗量などの生体情報を取得し解析することよって、ユーザ状況を判断する。或いは、センサ19により測定した室温、湿度などのユーザの周辺環境情報を取得し解析することによって、ユーザ状況を判断する。また、生体情報および周辺環境情報の双方を用いてユーザ状況を判断するようにしてもよい。
一例として、心拍センサ(センサ19)により測定される心拍数に基づいて、ユーザの緊張状態(ユーザ状況)を判断する場合を説明する。なお予めユーザの緊張状態(ユーザ状況)が、“高い緊張度”“中程度の緊張度”“低い緊張度”のように定量化され香り発生装置1に登録されているもとする。
まず、制御部11は、心拍センサ(センサ19)により心拍数を所定時間測定し、測定した心拍数によって緊張度を評価する。緊張度は、例えば平常時の平均心拍数との差(測定した心拍数―平常時の平均心拍数)、或いは平常時の平均心拍数との比(測定した心拍数/平常時の平均心拍数)などで評価することができる。なお平常時の平均心拍数は事前に香り発生装置1に登録されているものとする。そして、評価した緊張度に基づいて、ユーザの緊張状態(ユーザ状況)が“高い緊張度”“中程度の緊張度”“低い緊張度”のいずれに属するかを決定し、ユーザの緊張状態(ユーザ状況)を判断する。
ステップS2においてユーザ状況が判断されると、続いて、制御部11は、ユーザ状況に応じた香り情報を決定する(ステップS3)。
具体的には、制御部11は、記憶部12に保持される「香り選択テーブル40」を参照して、ステップS2において判断されたユーザ状況に対応する香り情報を決定する。
例えば、ステップS2において判断されたユーザ状況が“状況2”であるとする。この場合、制御部11は、図4に示した「香り選択テーブル40」を参照して、“状況2”に対応する “香りB”を適切な香り情報として決定する。
なお、前記したようにユーザ状況と対応する香り情報が複数存在する場合もある。この場合、制御部11が、いずれかの香り情報を自動で選択し決定してもよいが、ユーザ操作を受け付けることによって、ユーザに所望の香り情報を選択させるようにしてもよい。例えば、図4においてユーザ状況が“状況3”の場合、対応する香り情報が2種類{“香りC”“香りD”}存在する。この場合、制御部11は、表示部15に“香りC”“香りD”のいずれかを選択させる選択画面(不図示)を表示する。そして、この選択画面から、ユーザ操作によって“香りC”または“香りD”を選択させることで、香り情報を一意に決定する。
また、制御部11は、「香り選択テーブル40」を一切参照することなく、ユーザ操作によってユーザの好みの香り情報を選択させることで香り情報を決定してもよい。この場合、ステップS2においてユーザ状況を判断した後、制御部11は、表示部15にユーザに任意の香り情報を選択させるための選択画面(不図示)を表示する。そして、この選択画面から、ユーザ操作によって所望の香りを選択させることで、香り情報を決定する。このように、ユーザの嗜好に基づいて香り情報を決定してもよい。
そして、ステップS4において、香り発生装置1の制御部11は、ステップS3において決定した香り情報に基づいて、所望の香りを発生させる。
具体的には、制御部11は、香り情報に含まれる「成分配合情報」を参照し、所望の香りを発生させるための各香り成分の適切な配合比を取得し、取得した配合比に基づいて、香りカートリッジ17の各香り成分を配合して、香り放出部18を介して香り発生装置1の外部に放出する。
なお、香り成分を配合して所望の香りを生成し発生させる仕組みは公知であり、例えば、特開2010−257126号公報にも開示されている。本発明は、香りを生成するための手段については特に限定するものではなく、上記文献に開示されている方法やその他の既存の方法を用いて、所望の香りを生成し発生させることができる。
また、ステップS4において、制御部11は、種々の手段によって、香りの発生量を自動制御することができる。
例えば、前記した「香り発生制御情報」に基づいて香りの発生を自動制御してもよい。すなわち、香り発生制御情報に含まれる「香り発生量」を参照して、香りの発生量をユーザ状況に応じて自動制御したり、また、香り発生制御情報に含まれる「香り放出時間」を参照して、香りの発生を停止するタイミングをユーザ状況に応じて自動制御することができる。
また、時々刻々取得されるセンサ19の生体情報等に基づいて、リアルタイムに香り発生量や香りの発生を停止するタイミングを自動制御してもよい。例えば、心拍データからユーザが高い緊張状態にあると判断した場合には香り発生量が多くなるように制御し、一方、ユーザがリラックス状態にあると判断した場合には香り発生量が少なくなるように制御することができる。また、睡眠中に香りを発生させる場合には、ユーザの体動を加速度センサ(センサ19)により観測しておき、体動が大きいとき(安眠状態でないと推測される場合)には香り発生量が多くなるように制御し、一方、体動が小さいとき(安眠状態と推測される場合)には香り発生量が少なくなるように制御することができる。
また、生体情報からユーザが睡眠状態に入ったと判断した後、所定時間経過すると(例えば睡眠後1時間経過すると)、自動で香りの発生を停止するように制御してもよい。
なお、必ずしも香りの発生を自動制御する必要はなく、例えば、香り発生装置1に設けられた「発生量調整つまみ」(不図示)を回転操作することによって、「香り発生量」の増減を手動調整してもよいし、香り発生装置1に設けられた「香り停止操作ボタン」(不図示)を押下することにより、香りの発生を手動停止してもよい。
また、「香り発生時間」が“本日 PM22:00〜PM23:00”のように香り発生開始時間から香り発生終了時間までの「時間区間」で予め設定されている場合には、香り発生時間終了時間になると(上記例ではPM23:00になると)香りの発生を停止する。
以上のように種々の手段によって香りの発生をコントロールすることができる。
以上、第1の実施形態について説明した。第1の実施形態に係る香り発生装置1は、所定の香り発生時間になると(ステップS1)、生体情報及び/又は周辺環境情報に基づいてユーザ状況を判断し(ステップS2)、判断したユーザ状況に応じた香り情報を決定し(ステップS3)、決定した香り情報に基づいて、香りを発生させる(ステップS4)。これにより、ユーザ状況に応じた適切な香りを発生させることができ、ユーザ状況を考慮した好適な香り空間を創り出すことが可能となる。なお、ステップS2〜ステップS4の処理は、繰り返し実行することで、ユーザ状況をリアルタイムに判断しながら最適な香りを発生させるようにしてもよい。
[第2の実施形態]
次に、図5、図6を参照しながら、本発明の第2の実施形態に係る香り発生装置1について説明する。
第2の実施形態に係る香り発生装置1は、「香り発生時間」と「ユーザ状況」との対応付け、および、「ユーザ状況」と「香り情報」との対応付け、を学習し、学習結果に基づいて、香りを自動で発生させることを特徴とする。
香り発生装置1のハードウェア構成は、第1の実施形態に係る香り発生装置1のハードウェア構成(図1参照)と同様である。
但し、記憶部12には、過去に香りを発生させたときの「香り発生時間」と「ユーザ状況」と「香り情報」とを対応付けた「学習データ」が蓄積されているものとする。なお、後述する学習処理が実行された後、学習処理に用いた学習データを記憶部12から削除しておくことが望ましい。これにより、記憶部12には、常に学習処理にかけられていない学習データだけが保持されるようにする。
<香り発生装置1の学習処理>
図5は、香り発生装置1の学習処理を示すフローチャートである。この処理は、第1の実施形態における香り発生処理(図4のフローチャート参照)の実行中または実行後に、都度実行してもよいし、香り発生処理とは独立した別途の処理として実行してもよい。
まず、ステップS11において、香り発生装置1の制御部11は、記憶部12に保持されている学習データに基づいて、「香り発生時間」と「ユーザ状況」との対応付けを学習し「状況学習テーブル60」を作成する。なお既に過去に学習処理が実行されている場合には作成済みの「状況学習テーブル60」を学習更新する。
また、ステップS12において、香り発生装置1の制御部11は、記憶部12に保持されている学習データに基づいて、「ユーザ状況」と「香り情報」との対応付けを学習し「香り学習テーブル70」を作成する。ここで学習に用いる「香り情報」は、香り情報がデフォルト設定されている「香り選択テーブル40」を参照して決定された香り情報ではなく、入力部14を介してユーザが選択した香り情報であることが望ましい。これにより「香り学習テーブル70」にはユーザの嗜好が最大限に反映されることになる。なおステップS11と同様に、既に過去に学習処理が実行されている場合には作成済みの「香り学習テーブル70」を学習更新する。
図6(a)は学習した「状況学習テーブル60」、図6(b)は学習した「香り学習テーブル70」を示す図である。図に示すように、「状況学習テーブル60」には、香り発生時間に対して各ユーザ状況が判断される確率が学習し保持され、「香り学習テーブル70」には、ユーザ状況に対して各香り情報が選択される確率が学習し保持される。「状況学習テーブル60」と「香り学習テーブル70」によって、「香り発生時間」と「ユーザ状況」と「香り情報」の3つの情報が確率的に対応付けられることになる。
<香り発生装置1の香り発生処理>
香り発生装置1の香り発生処理の流れは、第1の実施形態の場合(図4参照)と類似するため、図4のフローチャートを参照して動作を説明する。
まず、ステップS1において、香り発生装置1の制御部11は、所定の「香り発生時間」になるまで処理を待機する。そして、制御部11は、所定の「香り発生時間」になると(ステップS1;YES)、ステップS2へ移行する。ここで所定の「香り発生時間」とは、学習した「状況学習テーブル60」のいずれかの香り発生時間である。例えば、図6(a)の場合、香り発生時間が“時間T”、“時間T”、“時間T”、・・・のいずれかになると、ステップS2へ移行する。
続いて、ステップS2において、制御部11は、学習した「状況学習テーブル60」を参照して、「香り発生時間」に対応する「ユーザ状況」を判断する。例えば、香り発生時間が図6(a)の“時間T”だとすると、制御部11は、確率が最も大きい“状況1”をユーザ状況として決定することができる。或いは、各ユーザ状況の各確率に応じてユーザ状況を決定してもよい。すなわち、“状況1”、“状況2”、“状況3”が、それぞれ、50%、40%、10%の確率で選ばれるようにユーザ状況を決定してもよい。
続いて、ステップS3において、制御部11は、学習した「香り学習テーブル70」を参照して、「ユーザ状況」に対応する「香り情報」を決定する。例えば、ステップS2において判断されたユーザ状況が“状況1”だとすると、図6(b)の「香り学習テーブル70」を参照して、確率が最も大きい“香りA”を香り情報として決定することができる。或いは、ステップS2の場合と同様に、各香り情報の各確率に応じて香り情報を決定してもよい。すなわち、“香りA”、“香りB”、“香りC”が、それぞれ、70%、20%、10%の確率で選ばれるように香り情報を決定してもよい。
そして、ステップS4において、香り発生装置1の制御部11は、ステップS3において決定した香り情報に基づいて、所望の香りを発生させる。
以上、第2の実施形態によれば、ユーザがどのような時にどのような状況となる傾向があるか、また、どのような状況のときにどのような香りを選択する傾向があるか、を学習し、学習結果に基づいて、ユーザ状況を判断し香り情報を決定する。これにより、過去に蓄積されたユーザの傾向に基づいて、ユーザ状況を判断し香り情報を決定することができる。また、センサ19による測定を行う必要がないため、利便性が向上する。
なお第2の実施形態では、学習処理において「状況学習テーブル60」と「香り学習テーブル70」の双方の学習テーブルを学習し、香り発生処理において双方の学習テーブルを参照して香りを発生させるように構成したが、いずれかの学習テーブルのみを学習し参照するようにしてもよい。
例えば「状況学習テーブル60」のみを学習した場合は、ユーザ状況を判断するまでの処理(ステップS1およびステップS2)は、学習した「状況学習テーブル60」を参照して行い、香り情報を決定する処理(ステップS3)は、第1の実施形態の処理に従う。一方「香り学習テーブル70」のみを学習した場合には、ユーザ状況を判断するまでの処理(ステップS1およびステップS2)は、第1の実施形態の処理に従い、香り情報を決定する処理(ステップS3)においてだけ、学習した「香り学習テーブル70」を参照して、香り情報を決定する。
また第2の実施形態では、「状況学習テーブル60」と「香り学習テーブル70」を別々の学習テーブルとして作成しているが、「香り発生時間」と「ユーザ状況」と「香り情報」の3つの情報を対応付けた1つの学習テーブルを学習し作成してもよい。また、「香り発生時間」と「香り情報」との対応付けを学習してもよい。
[第3の実施形態]
次に図7〜図11を参照しながら、本発明の第3の実施形態について説明する。
<香り発生システム10の概要図>
図7は第3の実施形態に係る香り発生システムの構成図である。図に示すように、第2の実施形態に係る香り発生システム10は、複数の香り発生装置1(1a、1b、1c、・・・)がネットワーク7を介して香り学習サーバ5に接続されて構成される。
香り学習サーバ5は、複数の香り発生装置1から逐次送信される学習データを収集して学習テーブルを学習する。特に、第3の実施形態では、学習データに「属性情報50」を含むことで、属性ごとにユーザの傾向が学習される点に特徴がある。これにより、各香り発生装置1は、個々の属性に応じた学習結果に基づいて、最適な香りを発生させることが可能となる。
<香り学習サーバ5のハードウェア構成>
図8は、香り学習サーバ5のハードウェア構成を示す図である。図に示すように、香り学習サーバ5は、制御部51、記憶部52、通信制御部53、入力部54、表示部55、周辺機器I/F部56が、バス59を介して接続されている。
制御部51は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成される。
CPUは、ROM、記憶部52等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス59を介して接続された各装置を駆動制御し、コンピュータが行う処理を実現する。
記憶部52は、制御部51が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(Operating System)等が格納される。プログラムは、第2の実施形態に係る香り発生システム10の処理プログラム等である。プログラムのコードは、制御部51により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUにより実行される。
記憶部52には、後述する「状況学習テーブル80」、「香り学習テーブル90」などが保持される。
通信制御部53は、通信制御装置、通信ポート等を有し、ネットワーク7を介して行われる香り発生装置1との通信を制御する。
入力部54は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。
表示部55は、CRTモニタ、液晶パネル等のディスプレイ装置である。
周辺機器I/F部56は、周辺機器を接続させるためのポートであり、USB、IEEE1394、RS−232C等で構成され、接続形態は有線、無線を問わない。
バス59は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
香り発生装置1のハードウェア構成は、第1の実施形態に係る香り発生装置1のハードウェア構成(図1参照)と同様である。
但し、各香り発生装置1の記憶部12には、「属性情報50」が保持されている。属性情報50とは、香り発生装置1のユーザの性別、年齢・年代、血液型、国籍、職種、コミュニティ(特定の情報を共有するグループ)などのユーザをカテゴライズする情報や、香り発生装置1の位置情報や周辺の天候情報などである。
これによって、第3の実施形態では、属性ごとの傾向を学習結果に反映することができる。例えば「20代の女性」「30代の女性」・・・などの年代ごとの傾向、「日本人」「中国人」「韓国人」・・・などの国籍ごとの傾向、「晴れ」「曇り」「雨」などの天候ごとの傾向、「東京」「北海道」「沖縄」・・・などの位置情報(地域)ごとの傾向、などを学習結果に反映させることができる。そして、各香り発生装置1の各ユーザは自身の属性に応じた学習結果に基づいて最適な香りを発生させることが可能となる。
また、記憶部12には、第2の実施形態と同様に、過去に香りを発生させたときの「香り発生時間」と「ユーザ状況」と「香り情報」とを対応付けた学習データが蓄積されているものとする。
<香り発生システム10の学習処理>
図9のフローチャートを参照して、香り発生システム10の学習処理の動作を説明する。
まず、ステップS51において、各香り発生装置1の制御部11は、学習データを属性情報50とともに香り学習サーバ5へ送信する。続いて、ステップS52において、香り学習サーバ5は、香り発生装置1から送信される学習データを受信する。そして、ステップS53において、受信した学習データを、属性情報50に基づいて属性ごとに学習し、「香り発生時間」と「ユーザ状況」の対応付けを学習し保持する「状況学習テーブル80」と「ユーザ状況」と「香り発生情報」の対応付けを保持する「香り学習テーブル90」に反映させる。
上記した学習処理は、香り発生装置1から学習データが送信される度に実行され、その都度、「状況学習テーブル80」と「香り学習テーブル90」が学習更新されていく。
図10(a)は学習した「状況学習テーブル80」、図10(b)は学習した「香り学習テーブル90」を示す図である。図に示すように、「状況学習テーブル80」には、属性ごとに、香り発生時間に対して各ユーザ状況が判断される確率が学習し保持され、「香り学習テーブル90」には、属性ごとに、ユーザ状況に対して各香り情報が選択される確率が学習し保持される。「状況学習テーブル80」と「香り学習テーブル90」によって、「香り発生時間」と「ユーザ状況」と「香り情報」の3つの情報が確率的に対応付けられることになる。
<香り発生システム10の香り発生処理>
次に図11のフローチャートを参照して、香り発生システム10の香り発生処理の動作例を説明する。図11では、ある香り発生装置1が、香り学習サーバ5が学習した学習テーブル(「状況学習テーブル80」および「香り学習テーブル90」)を受信して、この学習テーブルに基づいて、香りを発生させる例を示す。
まず、香り発生装置1の制御部11は、属性情報50に応じた学習テーブルを、香り学習サーバ5に対して要求する(ステップS61)。香り学習サーバ5の制御部51は、要求を受信し(ステップS62)、属性情報50に応じた学習テーブルを記憶部52から取得する(ステップS63)。例えば香り発生装置1の属性情報が“属性α”の場合、図10の「状況学習テーブル80」および「香り学習テーブル90」のうちの“属性α”の学習テーブルを抽出し取得する。そして、香り学習サーバ5の制御部51は、取得した“属性α”の学習テーブルを、香り発生装置1に対して送信する(ステップS64)。香り発生装置1の制御部11は、学習テーブルを受信し(ステップS65)、受信した学習テーブルを参照して、香り発生処理を実行する(ステップS66)。ステップS66の香り発生処理は、第2の実施形態と略同様であるため詳細は省略するが、第2の実施形態と異なる点は、第2の実施形態では、「香り発生装置1」が学習した学習テーブル(図6の「状況学習テーブル60」と「香り学習テーブル70」)に基づいて香り発生処理を実行するのに対して、第3の実施形態では、「香り学習サーバ5」が学習した学習テーブル((図10の「状況学習テーブル80」と「香り学習テーブル90」))に基づいて香り発生処理を実行する点である。
以上、第3の実施形態に係る香り発生システムによれば、香り学習サーバ5が、ネットワークを介して接続された複数の香り発生装置から学習データを収集し、ユーザの傾向を学習する。そして、香り発生装置1は、学習された傾向に基づいて最適な香りを発生させる。特に第3の実施形態では、属性ごとに上記した傾向が学習されるため、各香り発生装置1のユーザは自身の属性に応じた学習結果に基づいて、最適な香りを発生させることができる。また、センサ19による測定を行う必要がないため、利便性が向上する。
なお第2の実施形態と同様に、「状況学習テーブル80」と「香り学習テーブル70」のいずれかのみを学習し参照するように構成してもよい。また、「状況学習テーブル80」と「香り学習テーブル90」を別々の学習テーブルとして作成しているが、「香り発生時間」と「ユーザ状況」と「香り情報」の3つの情報を対応付けた1つの学習テーブルを学習し作成してもよい。また、「香り発生時間」と「香り情報」との対応付けを学習してもよい。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、香り発生装置1は、図12に示すように、「制御装置2」と香りを発生する機能に特化した「香り発生器3」から構成してもよい。この場合、制御装置2は、汎用のスマートフォン、タブレット端末などで実現される。制御装置2のハードウェア構成は、図1のハードウェア構成から香りカートリッジ17と香り放出部18を除いた構成と同等である。一方、香り発生器3は、香りカートリッジ17と香り放出部18を備える。その他の構成はセンサ19を除く以外は、図1のハードウェア構成と略同様である。香り発生処理の動作概略は次のようになる。まず、所定の香り発生時間になると、制御装置2は、センサ19から測定した生体情報及び/又は周辺環境情報に基づいてユーザ状況を判断し、判断したユーザ状況に応じた香り情報を決定する。続いて、制御装置2は、決定した香り情報をBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信によって、香り発生器3へ送信する。そして、香り発生器3は受信した香り情報に基づいて、所望の香りを発生させる。
また、香り発生装置1を、エアコンディショナー、加湿・除湿器などの他の空調装置と連携するように動作させてもよい。例えば、温度センサ(センサ19)により室内の温度に応じてユーザ状況を判断し、ユーザ状況に応じた香りを発生させると共に、室内が適温になるように空調装置を制御する。また、湿度センサ(センサ19)により室内の湿度に応じてユーザ状況を判断し、ユーザ状況に応じた香りを発生させると共に、室内が適湿になるように空調装置を制御する。このように香り発生装置1と他の空調装置とを連携させることによって、ユーザにより好適な空間を提供することも可能である。
また、香り発生装置1を、音楽や映像を再生するコンテンツ再生装置、或いは照明装置などと連携させてもよい。例えば、コンテンツ再生装置と連携させることで、香りを発生させながらBGM等の音楽や映像を再生させてもよい。この場合、コンテンツ再生装置は、ユーザ状況に適した種類の音楽や映像を、ユーザ状況に適した音量で再生することが望ましい。また、照明装置と連携させることで、照明を灯しながら香りを発生させてもよい。この場合にも、照明装置は、ユーザ状況に適した種類の照明を、ユーザ状況に適した強さの明かりで照らすことが望ましい。このように香り発生装置1とコンテンツ再生装置、或いは照明装置とを連携させることによって、香りによるに嗅覚的効果に加え、聴覚的効果や視覚的効果を伴う空間を演出することも可能である。
1;香り発生装置
5;香り学習サーバ
7;ネットワーク
10;香り発生システム
30;香り発生スケジュール
40;香り選択テーブル
50;属性情報
60、80;状況学習テーブル
70、90;香り学習テーブル

Claims (11)

  1. ユーザ状況と香り情報とを対応付けて保持する記憶部と、
    ユーザ状況を判断する判断手段と、
    前記記憶部を参照して、前記ユーザ状況に応じた香り情報を決定する決定手段と、
    決定した香り情報に基づいて、香りを発生させる発生手段と、
    を備えることを特徴とする香り発生装置。
  2. 前記判断手段は、所定の香り発生時間になると、ユーザ状況を判断する
    ことを特徴とする請求項1に記載の香り発生装置。
  3. 前記香り発生時間と、前記判断手段により判断したユーザ状況と、に基づいて、香り発生時間とユーザ状況との対応付けを学習する手段、を更に備え、
    前記判断手段は、前記対応付けを参照して、ユーザ状況を判断する
    ことを特徴とする請求項2に記載の香り発生装置。
  4. ユーザに香り情報を選択させる選択手段と、
    前記判断手段により判断したユーザ状況と、前記選択手段により選択した香り情報と、に基づいて、ユーザ状況と香り情報との対応付けを学習する手段と、を更に備え、
    前記決定手段は、前記対応付けを参照して、香り情報を決定する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の香り発生装置。
  5. 前記判断手段は、ユーザの生体情報に基づいて、ユーザ状況を判断する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の香り発生装置。
  6. 前記判断手段は、ユーザの周辺環境情報に基づいて、ユーザ状況を判断する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の香り発生装置。
  7. ユーザ状況と香り情報とを対応付けて記憶部に保持するステップと、
    ユーザ状況を判断する判断するステップと、
    前記記憶部を参照して、前記ユーザ状況に応じた香り情報を決定するステップと、
    決定した香り情報に基づいて、香りを発生する発生ステップと、
    を含むことを特徴とする香り発生方法。
  8. コンピュータを、
    ユーザ状況と香り情報とを対応付けて保持する記憶部と、
    ユーザ状況を判断する判断手段と、
    前記記憶部を参照して、前記ユーザ状況に応じた香り情報を決定する決定手段と、
    決定した香り情報に基づいて、香りを発生する発生手段と、
    して機能させることを特徴とするプログラム。
  9. 複数の香り発生装置とネットワークを介して接続された香り学習サーバであって、
    前記複数の香り発生装置から送信される香り発生時間とユーザ状況と香り情報とを対応付けた学習データを受信する受信手段と、
    受信した前記学習データに基づいて、香り発生時間とユーザ状況と香り情報との対応づけを学習する学習手段と、
    を備えることを特徴とする香り学習サーバ。
  10. 前記受信手段は、更に、前記香り発生装置から送信されるユーザの属性情報を受信し、
    前記学習手段は、属性ごとに香り発生時間とユーザ状況と香り情報との対応づけを学習する
    ことを特徴とする請求項9に記載の香り学習サーバ。
  11. 複数の香り発生装置とネットワークを介して接続された香り学習サーバからなる香り発生システムであって、
    前記香り発生装置は、
    香り発生時間とユーザ状況と香り情報とを対応付けた学習データを保持する記憶部と、
    前記学習データを前記サーバへ送信する送信手段と、
    前記サーバが学習した香り発生時間とユーザ状況と香り情報との対応付けに基づいて、香りを発生させる発生手段と、
    を備え、
    前記サーバは、
    前記香り発生装置から送信される香り発生時間とユーザ状況と香り情報とを対応付けた学習データを受信する受信手段と、
    受信した前記学習データに基づいて、香り発生時間とユーザ状況と香り情報との対応付けを学習する学習手段と、
    を備えることを特徴とする香り発生システム。



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