JP2017026327A - 放射線検出装置及び放射線撮像システム - Google Patents

放射線検出装置及び放射線撮像システム Download PDF

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Abstract

【課題】外部応力に起因したシンチレータ層の反射層との界面における結晶欠けや擦過等の破壊を防止し、画像欠陥の発生を抑制する。
【解決手段】シンチレータ層106と、シンチレータ層106によって変換された光を検出する光電変換部104を有するセンサパネル102と、シンチレータ層106に接触する反射層108とを有する放射線検出パネル100と、放射線検出パネル100の支持基台114と、放射線検出パネル100を支持基台114に固定する保持層113とを備えており、保持層113は、放射線検出パネル100の反射層108の形成部位が支持基台114と非接着の状態で、放射線検出パネル100の少なくとも反射層108の非形成部位を保持する。
【選択図】図2

Description

本発明は、放射線検出装置及び放射線撮像システムに関するものである。
放射線を照射することによって発光するシンチレータ層を備えた放射線検出装置の一形態として、いわゆる裏面照射型の放射線検出装置が知られている。この裏面照射型の放射線検出装置は、シンチレータ層と、シンチレータ層で変換された光を検出する複数の光電変換素子が配置されたセンサパネルとからなる放射線検出パネルを備えている。センサパネルの裏面、即ち光電変換素子が配置されていない面よりX線を照射することにより、撮像が行われる。特許文献1〜3には、放射線検出パネルが、構造的に放射線検出パネルを補強する支持基台に固定されている放射線検出装置が記載されている。
特開2014−002114号公報 特開2010−262134号公報 特開2004−061116号公報
上記の放射線検出装置においては、シンチレータ層を直接的に反射層に密着させ、シンチレータ層から反射面までの距離を短くすることによって、より高い先鋭度を得ることができる。しかしながら、従来のように放射線検出パネルを接着材を介して支持基台に固定する方法では、支持基台に起因する外部応力により、シンチレータ層と反射層との界面で変位が生じ、シンチレータ層の上面に結晶欠けや擦過等の破壊が惹起される。これにより、画像欠陥が発生するという問題がある。
本発明は、外部応力に起因したシンチレータ層の反射層との界面における結晶欠けや擦過等の破壊を防止し、画像欠陥の発生を抑制した外部応力耐性の高い放射線検出装置及び放射線撮像システムを提供することを目的とする。
本発明の放射線検出装置は、シンチレータ層と、前記シンチレータ層によって変換された光を検出する光電変換部を有するセンサパネルと、前記シンチレータ層に接触する反射層とを有する放射線検出パネルと、前記放射線検出パネルの支持基台と、前記放射線検出パネルを前記支持基台に固定する保持層とを備えており、前記保持層は、前記放射線検出パネルの前記反射層の形成部位が前記支持基台と非接着の状態で、前記放射線検出パネルの少なくとも前記反射層の非形成部位を保持する。
本発明の放射線撮像システムは、放射線を発生する放射線源と、上記の放射線検出装置とを備える。
本発明によれば、外部応力に起因したシンチレータ層の反射層との界面における結晶欠けや擦過等の破壊を防止し、画像欠陥の発生を抑制した外部応力耐性の高い放射線検出装置及び放射線撮像システムが実現する。
第1の実施形態による放射線検出装置の構成要素である放射線検出パネルの概略構成を示す模式図である。 第1の実施形態による放射線検出装置の概略構成を示す断面図である。 第1の実施形態の変形例による放射線検出装置の概略構成を示す断面図である。 第1の実施形態の変形例による放射線検出装置の他の例を示す断面図である。 第1の実施形態の変形例による放射線検出装置の他の例を示す断面図である。 第1の実施形態による放射線検出装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図6に引き続き、第1の実施形態による放射線検出装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。 第1の実施形態の変形例による放射線検出装置の製造方法の主要工程を示す概略断面図である。 第2の実施形態による放射線検出システムの概略構成を示す模式図である。
以下、本発明の例示的な諸実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態では、放射線検出装置を開示する。検出対象の放射線の代表的な例としてX線が挙げられるが、放射線はX線の他、α線、β線、γ線等の電磁波も含み得る。
[放射線検出装置の構成]
図1は、第1の実施形態による放射線検出装置の構成要素である放射線検出パネルの概略構成を示す模式図であり、(a)が平面図、(b)が(a)の破線I−I'に沿った断面図である。図2は、第1の実施形態による放射線検出装置の概略構成を示す断面図であり、図1(a)の破線I−I'の断面位置に対応している。
先ず、放射線検出装置200の構成要素である放射線検出パネル100について説明する。放射線検出パネル100は、放射線を光に変換するシンチレータ層106を含む波長変換部101と、シンチレータ層106によって変換された光を検出する光電変換部104を含むセンサパネル102とを備えている。センサパネル102は、例えば光電変換部104の他、センサ基板103と、光電変換部104を保護するセンサ保護層105と、接続パッド部111とを含みうる。光電変換部104は、複数の画素の配列によって構成される。各画素は、光電変換素子と、光電変換素子から発生した電荷に応じた信号を読み出すためのスイッチング素子とを含みうる。センサ基板103は、ガラス基板等の絶縁性基板又は半導体基板でありうる。接続パッド部111には、センサパネル102と実装基板115とを接続するためのフレキシブルケーブル等の接続配線部112が接続される。
センサ保護層105は、光電変換部104の上面を覆うように形成される。センサ保護層105は、例えば、SiN、TiO2、LiF、Al23、若しくはMgOで構成されうる。又は、ポリフェニレンサルファイド樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、液晶ポリマー、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂またはポリアリレート樹脂等で構成されても良い。又は、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、若しくはシリコーン樹脂で構成されても良い。但し、シンチレータ層106によって変換された光がセンサ保護層105を通過することができるように、センサ保護層105はシンチレータ層106で変換された光の波長について高い透過率を有する材料で構成される。
波長変換部101は、シンチレータ層106の他に、反射層108、シート接着層109及び保護層110を含みうる。シート接着層109は、反射層108と保護層110とを結合し、保護層110をセンサパネル102に固定する。シンチレータ層106は、光電変換部104に対応して形成され、柱状結晶を有する蛍光体が用いられる。柱状結晶からなるシンチレータ層は、蛍光体で発生した光が柱状結晶内を伝搬するので光散乱が少なく高い解像度を得ることができる。柱状結晶を形成するシンチレータ層の材料としては、ハロゲン化アルカリを主成分とする材料が好適に用いられる。例えば、CsI:Tl、CsI:Na、CsBr:Tl、NaI:Tl、LiI:Eu、KI:Tl等が用いられる。その作製方法は、例えばCsI:Tlでは、CsI及びTlIを同時に蒸着することで形成することができる。
反射層108は、シンチレータ層106が放射線から変換した光のうち、光電変換部104側とは反対側に進行した光を光電変換部104に向けて反射することにより、感度を向上させる機能を有する。反射層108は、シンチレータ層106から発生した光以外の光(外部光)が光電変換部104に入射することを防止する機能も備えうる。反射層108の構成材料としては、例えば、拡散反射する機能を有する白顔料含有PET(ポリエチレンテレフタレート)が好ましい。反射層108の厚みは、10μm以上且つ200μm以下の範囲内であることが好ましい。反射層108の厚みが10μmより薄いと、シンチレータ層106から進行してきた光の一部を反射させることができず透過してしまい、光利用効率の低下を来たす。反射層108の厚みが200μmを超えると、熱−冷却プロセス時の伸縮力が強く、反射層108の剥がれの原因や、シンチレータ層106の破壊につながりうる。
保護層110は、シンチレータ層106を保護する他、電磁シールドとして機能しうる。保護層110は、例えば、金属箔または金属薄膜で構成されうる。保護層110の厚みは、1μm以上且つ100μm以下であることが好ましい。保護層110の厚みが1μmより薄いと、保護層110の形成時にピンホール欠陥が発生し易く、また遮光性に劣る。一方、保護層110の厚みが100μmを超えると、放射線の吸収量が大きくなり過ぎ、また、保護層110によって形成される段差が大きくなり過ぎる。保護層110の材料としては、例えば、アルミニウム、金、銀、銅、アルミニウム合金等の金属材料を挙げることができる。これらの中で、特に放射線透過性の高い材料であるアルミニウムが好ましい。また、保護層110では、金属材料層に耐擦傷性を向上させるためにPET等の所望の樹脂層を最外層に形成することができる。
放射線検出装置200は、上記のように構成された放射線検出パネル100の他、保持層113、支持基台114、実装基板115、筐体116、及び緩衝層117を含みうる。支持基台114は、放射線検出パネル100及び実装基板115を保持する。保持層113は、放射線検出パネル100を支持基台114に固定する。筐体116は、放射線検出パネル100、保持層113、支持基台114、実装基板115、筐体116、及び緩衝層117を収容する。緩衝層117は、放射線検出パネル100の筐体116との間における緩衝機能を有する。
保持層113は、放射線検出パネル100を支持基台114に接着固定する。放射線検出パネル100において、反射層108は、シンチレータ層106の上面上のみに、当該上面上に非接着状態で接触して配置されている。保護層110は、シート接着層109を介して、シンチレータ層106の上面及び側面、シンチレータ層106の側面、センサ保護層105の側面、及びセンサ基板103の上面の一部を覆っている。保護層110について、シンチレータ層106の側面からセンサ基板103の上面の一部までを覆う部分を第1の部分110a、シンチレータ層106の上面を覆う部分を第2の部分110bとする。保持層113は、その一端部位が、反射層108の非形成部位、即ち保護層110の第1の部分110aと、第1の部分110aに隣接するセンサ基板103の上面の一部とに接着し、放射線検出パネル100を保持している。保持層113は、その他端部位が、放射線検出パネル100と離間して対向する支持基台114に接着固定されており、保護層110の第2の部分110bと支持基台114との間には空隙107が形成されている。
保持層113は、下方に反射層108の存しない保護層110の第1の部分110aを接着保持し、下方に反射層108の存する保護層110の第2の部分110bと支持基台114との間が空隙107で離間している。この構成により、支持基台114を通じて保持層113から放射線検出パネル100に外部応力が伝搬しても、外部応力の直接的な影響を受けるのは第1の部分110aであり、第2の部分110bは外部応力の直接的な影響を受けない。第2の部分110b上に形成された空隙107により、第2の部分110bは支持基台114と離間しており、第2の部分110bの受ける外部応力の影響は可及的に緩和される。この構成により、外部応力が放射線検出パネル100に伝搬しても、反射層108への影響は小さく、シンチレータ層106の反射層108との界面における結晶欠けや擦過等の破壊の発生が防止される。
保持層113の材料としては、接着機能を有する一般的な樹脂材料、例えば接着材や粘着材等を使用することができる。または、応力緩和のための緩衝機能を有する樹脂層と接着層とが積層されてなる構造のものを用いても良い。樹脂層としては、一般的なPET樹脂シート等の他、いわゆるフォーム材、例えばウレタンフォーム材、ポリオレフォンフォーム材、ゴム系シート、不織布等が挙げられる。
支持基台114の材料としては、一般的な金属材料、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金、エンジニアリングプラスチック、炭素繊維、セルロース繊維又はガラス繊維を含む複合材料等が挙げられる。支持基台114は、筺体116にネジ又は接着して固定されうる。緩衝層117は、筺体116からの応力が直接的に放射線パネル100に伝搬しないようにする緩衝材である。緩衝層117は、放射線検出パネル100及び筺体116に接着し、又は接着することなく設置する。緩衝層117は設置されない場合もある。実装基板115は、センサパネル102を制御したりセンサパネル102からの信号を処理したりする電子回路を有し、接続配線部112を介してセンサパネル102と接続されている。
−変形例−
ここで、本実施形態による放射線検出装置の変形例について説明する。本例では、上記の放射線検出装置100と保持層の構成が異なる。図3は、本例の放射線検出装置の概略構成を示す断面図であり、図1(a)の破線I−I'の断面位置に対応している。なお、図2と同様の構成部材については、同符号を付して詳しい説明を省略する。
この放射線検出装置200において、保持層201は、第1の保持部201a及び第2の保持部201bからなり、放射線検出パネル100を支持基台114に接着固定する。第1の保持部201aは、その一端部位が、反射層108の非形成部位、即ち保護層110の第1の部分110aと、第1の部分110aに隣接するセンサ基板103の上面の一部とに接着し、放射線検出パネル100を保持している。保持部201aは、その他端部位が、放射線検出パネル100と離間して対向する支持基台114に接着固定されている。第2の保持部201bは、保護層110の第2の部分110bと支持基台114との間に設けられて保持する。第2の保持部201bは、第2の部分110b及び支持基台114の両者と接触するが、当該両者と非接着状態とされるか、或いはいずれか一方と接着され、他方と非接着状態とされる。第2の保持部201bは、第1の保持部201aよりも硬度が低い。第2の保持部201bは、第1の保持部201aよりも厚みが薄い。
保持層201では、第1の保持部201aは、下方に反射層108の存しない保護層110の第1の部分110aを接着保持している。第2の保持部201bは、下方に反射層108の存する保護層110の第2の部分110bを、第2の部分110b及び支持基台114の少なくとも一方と非接着状態で保持している。この構成により、支持基台114を通じて保持層201から放射線検出パネル100に外部応力が伝搬しても、外部応力の直接的な影響を受けるのは第1の部分110aであり、第2の部分110aは外部応力の直接的な影響を受けない。第2の保持部201bの硬度が第1の保持部201aよりも低いため、第2の部分110bの受ける外部応力の影響は可及的に緩和される。第1の保持部201aは、第2の部分110bよりも厚く、第1の部分110aを確実に保持する。この構成により、外部応力が放射線検出パネル100に伝搬しても、反射層108への影響は小さく、シンチレータ層106の反射層108との界面における結晶欠けや擦過等の破壊の発生が防止される。
保持層201の他の例を図4に示す。保持層201の形成の容易性等を考慮して、保持層201の第1の保持部201aと第2の保持部201bとを略同一の厚みに形成しても良い。第1の保持部201aは、保護層110の第1の部分110aのうち、保護層110の上面部分と接着固定される。この接着固定が堅固であれば、上記した変形例の放射線検出装置200と同様に、外部応力が放射線検出パネル100に伝搬しても反射層108への影響は小さく、シンチレータ層106の反射層108との界面における結晶欠けや擦過等の破壊の発生が防止される。
保持層201において、第1の保持部201aの硬度をA1、第2の保持部201bの硬度をB1とすると、
1<A1 望ましくは、B1<0.7A1
である。保持部201a,201bの樹脂の硬度は、一般的な樹脂硬度測定方法により測定することができる。例えば、JIS 6400、JIS K6253、JIS K7312、JIS K6767等の測定方法が挙げられる。
また、保持層201において、第1の保持部201aの厚み(最大部分の厚み)をA2、第2の保持部201bの厚みをB2とすると、
2<0.95A2 望ましくは、B2<0.9A2
である。このように、第1及び第2の保持部201a,201bの硬度、厚みを制御することにより、第2の部分110bの受ける外部応力の影響をより確実に緩和し、シンチレータ層106の反射層108との界面における破壊が抑止される。
なお、保持層201について、第1の保持部201aを放射線検出パネル100の端部方向に拡張しても良い。例えば図5に示すように、第1の保持部201aが、保護層110の第1の部分110aと、第1の部分110aに隣接するセンサ基板103の上面及び接続配線部112の一部とを覆うように形成される。この構成により、上述した効果に加えて、放射線検出パネル100をより確実に支持基台114に保持固定することができる。
[放射線検出装置の製造方法]
以下、本実施形態による放射線検出装置の製造方法について説明する。図6〜図7は、本実施形態による放射線検出装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。
先ず、図6(a)に示すように、光電変換部104が形成されたセンサ基板103において、光電変換部104上を覆うように、例えばポリイミドからなる保護層材料を塗布する。塗布された保護層材料を例えば200℃で2時間硬化させ、センサ保護層105を形成する。以上により、センサ基板103上で光電変換部104をセンサ保護層105で覆うセンサパネル102が形成される。
続いて、図6(b)に示すように、センサパネル102の光電変換素子領域に対応してマスキングを行い、センサ保護層105上に例えばCsI:Tlを蒸着法により堆積する。以上により、センサ保護層105上にシンチレータ層106が形成される。
続いて、図6(c)に示すように、保護層110として、PETからなる層にAlからなる耐湿保護層が積層されたフィルム状シートを用意する。保護層110上に、シート接着層109及び拡散反射性を有する白顔料含有PETからなる反射層108を積層する。以上により、積層保護シート120が得られる。
続いて、図6(d)に示すように、積層保護シート120を、シンチレータ層106の全体を覆い、且つ反射層108がシンチレータ層106の上面に接するようにして、シンチレータ層16が形成されたセンサパネル102に貼り合わせる。この貼り合わせには、真空ラミネータを使用し、所望の位置に積層シート120を配置して、例えば0.4Pa程度の圧力、90℃の処理温度で5分間程度保持する。以上により、シンチレータ層106の全体が積層保護シート120によって被覆され、積層保護シート120の周端部の接着層108がセンサパネル102に全周接するように接着される。
続いて、図7(a)に示すように、センサ基板103に設けられた接続パッド部111に接続配線部112を熱圧着する。以上により、放射線検出パネル100が得られる。放射線検出パネル100に、下方に反射層108の存しない保護層110の第1の部分110aと、下方に反射層108の存する保護層110の第2の部分110bとを付記する。
続いて、図7(b)に示すように、放射線検出パネル100を、保持層113を介して支持基台114に接着する。放射線検出パネル100は、保持層113を配することにより、下方に反射層108の存しない保護層110の第1の部分110aで接着保持される。下方に反射層108の存する保護層110の第2の部分110bと支持基台114との間が、空隙107で離間する。保持層113には、例えば両面にアクリル系粘着層が形成されたポリオレフィンフォーム樹脂を用いる。接続配線部112を実装基板115に電気的に接続する。
続いて、図7(c)に示すように、放射線検出パネル100及び緩衝層116を含む構造体を筐体116で覆う。以上により、放射線検出装置200が得られる。
(変形例)
以下、本実施形態による放射線検出装置の変形例の製造方法について説明する。図8は、本例による放射線検出装置の製造方法の主要工程を示す概略断面図である。
先ず、本実施形態による放射線検出装置の製造方法と同様に、図6(a)〜(d)及び図8(a)の諸工程を実行する。
続いて、図7(b)に示すように、放射線検出パネル100を、保持層201を介して支持基台114に接着する。放射線検出パネル100は、保持層201の第1の保持部201aが、下方に反射層108の存しない保護層110の第1の部分110aと接着保持される。保持層201の第2の保持部201bが、下方に反射層108の存する保護層110の第2の部分110bと非接着保持される。保持層201について、第1の保持部201aには、例えば両面にアクリル系粘着層が形成されたポリオレフィンフォーム樹脂を用い、第2の保持部201bにはポリオレフィンフォーム樹脂(両面に粘着層を持たない)を用いる。接続配線部112を実装基板115に電気的に接続する。
なお、上述した変形例の図3のように、保持層201を用いる場合には、放射線検出パネル100を、保持層201を介して支持基台114に接着する。放射線検出パネル100は、保持層201の保護部201aにより、下方に反射層108の存しない保護層110の第1の部分110aで接着保持され、保護部201bにより、下方に反射層108の存する保護層110の第2の部分110bで非接着保持される。
続いて、図7(b)に示すように、放射線検出パネル100及び緩衝層116を含む構造体を筐体116で覆う。以上により、放射線検出装置200が得られる。
[放射線検出装置の評価]
本実施形態及び変形例による放射線検出装置について、比較例の放射線検出装置との比較に基づいて評価を行った。当該評価は以下のようにして行った。放射線検出装置を評価装置にセットし、放射線検出装置とX線源との間に軟X線除去用の20mmAlフィルターをセットした。次いで、放射線検出装置とX線源との距離を130cmに調整し、放射線検出装置を電気駆動系に接続した。この状態で管電圧80kV、管電流250mA、50msでX線パルスを3回***して画像を取得した。放射線検出装置を、−40℃及び70℃の各温度下にそれぞれ5時間放置し、これを5回繰り返して熱応力負荷試験を行った後、再び画像を取得し、熱応力負荷試験の前後における画像の変化の有無を評価した。
本実施形態及び変形例による放射線検出装置として、実施例1,2,3の装置を用意した。実施例1は、本実施形態に対応しており、保持層は、放射線検出パネルの保護層の第1の部分のみを覆っている。実施例2,3は、変形例に対応しており、保持層は、第1の部分を覆う保護部aと、放射線検出パネルの保護層の第2の部分を覆う保護部bとからなる。実施例2では、保護部aの硬度A1が25%圧縮硬さで5N/cm2であり、保護部bの硬度B1が25%圧縮硬さで3N/cm2であって両者は異なる(B1<A1)が、保護部a,bの厚みA2,B2は500μmで同一(A2=B2)とされている。実施例3では、保護部aの厚みA2が500μmであり、保護部bの厚みB2が400μmであって両者は異なる(B2<A2)が、保護部a,bの硬度A1,B1は25%圧縮硬さで5N/cm2であって同一(A1=B1)とされている。比較例1では、単一材質で均一な厚みの保持層が形成されている。即ち、保護部a,bが同一硬度(25%圧縮硬さで5N/cm2)及び同一厚み(500μm)とされている。
評価結果を以下の表1に示す。実施例1〜3では、いずれも熱応力負荷試験の前後における画像の変化は見られず、熱応力負荷試験前の良好な画像が維持されていた。これに対して比較例1では、熱応力負荷試験の前後における画像の変化が見られ、熱応力負荷試験後における画像欠陥の発生が確認された。
Figure 2017026327
以上説明したように、本実施形態によれば、外部応力に起因したシンチレータ層106の反射層108との界面における結晶欠けや擦過等の破壊を防止し、画像欠陥の発生を抑制した外部応力耐性の高い放射線検出装置200が実現する。
(第2の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態又は変形例の放射線検出装置を適用した、放射線検査装置等に代表される放射線撮像システムについて例示する。図9は、第2の実施形態による放射線撮像システムの概略構成を示す模式図である。
放射線撮像システムは、X線ルーム300内に配置される。放射線検出システムは、放射線を発生させるための放射線源であるX線チューブ303と、放射線検出装置305と、イメージプロセッサ309を含む信号処理部と、ディスプレイ308を含む表示部とを備えて構成される。放射線検出装置305は、第1の実施形態又は変形例の放射線検出装置である。
X線チューブ303で発生したX線306は、患者等の被検者304の胸部307を透過し、放射線検出装置305に入射する。この入射したX線には被検者304の体内部の情報が含まれている。放射線検出装置305では、入射したX線306に応じた電気的情報が得られる。その後、この電気的情報はデジタル変換され、イメージプロセッサ309により画像処理され、ディスプレイ308により表示される。
上記の電気的情報は、電話、LAN、インターネット等のネットワーク310により遠隔地へ転送される。これにより、ドクタールーム302等の別の場所におけるディスプレイ311に表示して、遠隔地の医師が診断することが可能である。また、上記の電気的情報は、例えば、光ディスク等に保存することもできるし、フィルムプロセッサ313によってフィルム312等の記録部に記録することもできる。
100 放射線検出パネル
101 波長変換部
102 センサパネル
103 センサ基板
104 光電変換部
105 センサ保護層
106 シンチレータ層
107 空隙
108 反射層
109 シート接着層
110 保護層
110a 第1の部分
110b 第2の部分
111 接続パッド部
112 接続配線部
113,201 保持層
114 支持基台
115 実装基板
116 筐体
117 緩衝層
120 積層保護シート
200 放射線検出装置
201a 第1の保持部
201b 第2の保持部

Claims (7)

  1. シンチレータ層と、前記シンチレータ層によって変換された光を検出する光電変換部を有するセンサパネルと、前記シンチレータ層に接触する反射層とを有する放射線検出パネルと、
    前記放射線検出パネルの支持基台と、
    前記放射線検出パネルを前記支持基台に固定する保持層と
    を備えており、
    前記保持層は、前記放射線検出パネルの前記反射層の形成部位が前記支持基台と非接着の状態で、前記放射線検出パネルの少なくとも前記反射層の非形成部位を保持することを特徴とする放射線検出装置。
  2. 前記保持層は、前記支持基台と接着した状態で、前記放射線検出パネルの前記反射層の非形成部位のみを保持していることを特徴とする請求項1に記載の放射線検出装置。
  3. 前記放射線検出パネルの前記反射層の形成部位と前記支持基台との間に空隙が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線検出装置。
  4. 前記保持層は、前記放射線検出パネルの前記反射層の非形成部位と前記支持基台とを接着した状態で前記非形成部位を保持する第1の保持部と、前記放射線検出パネルの前記反射層の形成部位及び前記支持基台の少なくとも一方と非接着の状態で前記形成部位を保持する第2の保持部とを有することを特徴とする請求項1に記載の放射線検出装置。
  5. 前記第2の保持部は、前記第1の保持部よりも硬度が低いことを特徴とする請求項4に記載の放射線検出装置。
  6. 前記第2の保持部は、前記第1の保持部よりも厚みが薄いことを特徴とする請求項4又は5に記載の放射線検出装置。
  7. 放射線を発生する放射線源と、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の放射線検出装置と
    を備えることを特徴とする放射線撮像システム。
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