JP2017017892A - マルチコプター用モータハウジングおよびこれを用いた防水モータ - Google Patents

マルチコプター用モータハウジングおよびこれを用いた防水モータ Download PDF

Info

Publication number
JP2017017892A
JP2017017892A JP2015133515A JP2015133515A JP2017017892A JP 2017017892 A JP2017017892 A JP 2017017892A JP 2015133515 A JP2015133515 A JP 2015133515A JP 2015133515 A JP2015133515 A JP 2015133515A JP 2017017892 A JP2017017892 A JP 2017017892A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
multicopter
main body
housing
seal member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015133515A
Other languages
English (en)
Inventor
紀代一 菅木
Kiyokazu Sugaki
紀代一 菅木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Prodrone Co Ltd
Original Assignee
Prodrone Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Prodrone Co Ltd filed Critical Prodrone Co Ltd
Priority to JP2015133515A priority Critical patent/JP2017017892A/ja
Publication of JP2017017892A publication Critical patent/JP2017017892A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Motor Or Generator Frames (AREA)

Abstract

【課題】広く一般に流通するモータに防水性を付与可能なマルチコプター用モータハウジング、およびこれにより防水性が高められたマルチコプター用防水モータを提供する。
【解決手段】モータ60を内部に収容可能なマルチコプター用モータハウジング10であって、有底筒状の内面を有する本体部20の開口を塞ぐ蓋部30を備え、本体部20と蓋部30との接合部には、弾性体からなる円環状の第1シール部材41が配置され、蓋部30はモータの回転軸62が挿通される貫通孔34を有し、貫通孔34の内周面には、弾性体からなる円環状の第2シール部材42が取り付けられていることを特徴とするマルチコプター用モータハウジング10、およびこれにモータ60が収容されてなる防水モータ50であって、本体部20の内周面および蓋部30の下面は、モータ60のモータケース61に接触しないことを特徴とする防水モータ50により解決する。
【選択図】図2

Description

本発明はマルチコプター用モータハウジングおよびこれを用いた防水モータに関し、さらに詳しくは、広く一般に流通するモータに防水性を付与可能なマルチコプター用モータハウジング、およびこれにより防水性が高められたマルチコプター用防水モータに関する。
従来、産業用無人ヘリコプターに代表される小型の無人飛行機(UAV)は、機体が高価で入手困難なうえ、安定して飛行させるためには操作に熟練が必要とされるものであった。しかし近年、高性能かつ取扱いも容易な加速度センサや角速度センサ、マイクロコントローラなどが廉価に入手可能となったことにより、機体の価格が下落するとともに、機体の制御操作の多くが自動化されたことで、操作性が飛躍的に向上した。こうした背景から現在、特に小型のマルチコプターについては、趣味目的だけでなく、広範な分野における種々のミッションへの応用が試行されている。
マルチコプターは、複数のロータが搭載されたヘリコプターの一種であり、これら各ロータの回転速度を制御することにより機体のバランスをとりながら飛行する回転翼機である。マルチコプターは、ヘリコプターよりも簡易な構造のプロペラが使用可能であることから、整備性に優れ、また、比較的低いコストで機体を構成することが可能である。
また、マルチコプターの各ロータには、一般にアウターロータ型モータが使用されている。これにより、インナーロータ型モータを使う場合に比べ、大きなトルクでプロペラを回転させることが可能とされている。
下記特許文献1には、容器に収容されたモータの回転軸側の端面にゴム製のシール部材を当て、そのシール部材をモータ側に蓋で押圧することにより防水性を高めた防水モータが開示されている。下記特許文献2には、円板状の傘部を有する断面略T字形の出力軸を備えるモータを防水カバーに収容し、その防水カバーの開口部を傘部で覆うとともに、その開口部と傘部との間にダストシールとオイルシールとを設けることにより防水性を高めた防水モータが開示されている。
特開2001−157401号公報 特開2011−250586号公報
マルチコプターが担う役割の重要性が高まるにつれ、例えば雨天時であっても飛行を延期することが困難な状況も生じ得る。一方で、マルチコプターのロータに雨滴が侵入した場合、モータの短絡や漏電による故障、ひいては機体の墜落をまねくおそれがある。
上記のような状況を想定し、各プロペラのモータに対して、上方から降りかかる雨滴に対する防水対策を施したとしても、プロペラの回転により生じる乱気流に巻き込まれた雨滴がモータの下方から回り込んでモータ内に侵入することが考えられる。また、濡れている地面に対して離着陸を行うとき、或いは水面上を飛行するときには、地面効果や水面効果により巻き上げられた水しぶきがモータ内に侵入することも考えられる。さらに、例えば火災現場において被災者の捜索などを行うような場合には、スプリンクラーからの高圧の放水を直接受けたり、その水滴の跳弾を四方から受けたりすることも考えられる。このような事情から、マルチコプターのモータには、全方向からの水の侵入に対する高い防水性能を備えることが望まれている。
マルチコプターのモータに防水性を付与すべく特許文献1の構成をとる場合、上でも述べたように、特許文献1の防水モータは容器に収容されたモータの回転軸側の端面にゴム製のシール部材を押し当てる必要があることから、モータケース自体が回転するアウターロータ型モータには適用することができない。また、特許文献2の防水ケースは、これと対になった特殊な形状の回転軸を備えた専用のモータにしか用いることができず、広く一般に流通するモータに適用することはできない。
上記問題に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、広く一般に流通するモータに防水性を付与可能なマルチコプター用モータハウジング、およびこれにより防水性が高められたマルチコプター用防水モータを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のマルチコプター用モータハウジングは、モータを内部に収容可能であり、有底筒状の内面を有する本体部と、前記本体部の開口を塞ぐ蓋部と、を備え、前記本体部と前記蓋部との接合部には、弾性体からなる環状のシール部材である第1シール部材が配置され、前記蓋部は前記モータの回転軸が挿通される貫通孔を有し、該貫通孔の内周面には、弾性体からなる円環状のシール部材である第2シール部材が取り付けられていることを特徴とする。
有底筒状の内面を有する本体部とその本体部の開口を塞ぐ蓋部とを備えることにより、本発明のモータハウジングは、外部に露出したモータの回転軸を除き、収容されたモータの全体を覆うことができる。そして、モータハウジングに付着した水が内部に侵入する隙間である本体部と蓋部との間、および蓋部の貫通孔とモータの回転軸との間に、弾性体からなるシール部材をそれぞれ設けたことにより、あらゆる方向からの水の侵入を遮断することができる。また、本発明のモータハウジングは本体部が有底筒状の内面を有していることから、その収容空間の形状は一般に流通するモータとの適合性が高い。さらに、蓋部の貫通孔の防水機構は、モータの回転軸との間に設けられた第2シール部材のみであることから、第2シール部材がモータケースの回転軸側端面を押圧することもなく、第2シール部材がアウターロータ型モータの回転を阻害することもない。
また、前記本体部は、前記モータのリード線を該本体部の外へ引き出す引出口を有し、該引出口には弾性体からなるキャップ状のシール部材である第3シール部材がはめ込まれ、該第3シール部材には、前記リード線が挿通されるとともに該リード線を弾性力により締め付けて保持する保持孔が形成される構成としても良い。
モータのリード線が、例えば本体部の底面に設けられた引出口から、かかる引出口を封止するモータマウントやフレームの内部に挿通されるような構成ではなく、リード線がモータハウジングから外部に露出する構成であったとしても、第3のシール部材を備えることにより、リード線の引出口からの水の侵入を遮断することができる。
また、本発明においては、前記第2シール部材はゴム製のOリングであり、前記第2シール部材の表面にはフッ素系潤滑剤が塗布されている構成とすることが好ましい。
第2シール部材がゴム製のOリングである場合、第2シール部材とモータの回転軸との潤滑剤として一般的な鉱油系グリースが用いられると、グリースが第2シール部材を浸食し、その密封性能が低下するおそれがある。一方、第2シール部材の浸食を防ぐべくシリコーングリスを用いた場合、シリコーングリスは耐圧性が低く、頻繁にメンテナンスを行わなければ密封性能を維持することができない。本構成によれば、第2シール部材がゴムからなる場合でも浸食されることがなく、また、高い耐久性により優れた潤滑性を長期間維持することが可能となる。
また、本発明においては、前記フッ素系潤滑剤は、基油と固体潤滑剤とがフッ素系材料からなることが好ましい。
基油と固体潤滑剤とがフッ素系材料からなる高純度のフッ素系潤滑剤を用いることにより、上述のフッ素による効果をより際立たせることができる。
また、本発明においては、前記本体部の底部には、該本体部内における前記モータの位置を固定するためのねじ穴と、該本体部をモータマウントへ固定するためのねじ穴とが設けられている構成とすることが好ましい。
上記構成とすることにより、蓋部の貫通孔に対して高い位置精度でモータの回転軸を挿通することができ、回転軸の回転に対する第2シール部材の摩擦抵抗、および第2シール部材の摩耗を最小限に抑えることができる。
また、本発明においては、前記本体部の外周面には、該本体部の周方向に延びる突条であるリブ部が形成されている構成としても良い。
リブ部には、本体部の強度を向上させる効果のみならず、ヒートシンクとしての効果も期待される。本発明にかかるモータハウジングはマルチコプターのプロペラに用いられることから、その使用時には上空を吹く風やマルチコプターの飛行による風圧、およびプロペラの回転が引き起こす乱気流に常にさらされることになる。そのため、特に金属材料など伝熱性の高い材料がモータハウジングに用いられた場合、ヒートシンクとしての効果はより顕著となる。
上記課題を解決するため、本発明の防水モータは、本発明にかかるマルチコプター用モータハウジングにモータが収容されてなる防水モータであって、前記本体部の内周面および前記蓋部の下面は、収容された前記モータのモータケースに接触しないことを特徴とする。
本発明のマルチコプター用モータハウジングとこれに収容される一般的な構成のモータとの適合性を左右する要素は、それらの大きさのみである。具体的には、マルチコプター用モータハウジングの収容空間がモータのモータケースよりも大きく、モータの回転軸の軸長が貫通孔から外部に露出可能な長さを備えていればよい。上記構成により、本発明のマルチコプター用モータハウジングは、一般に流通する広範な種類のモータに防水性を付与することが可能である。
また、本発明においては、前記マルチコプター用モータハウジングに収容されるモータはアウターロータ型モータであることが好ましい。
アウターロータ型モータは、インナーロータ型モータに比べて大きなトルクを出力することができる。本発明にかかるモータハウジングの収容空間は、収容されたモータのモータケースの外周面および回転軸側端面には接触しないことから、アウターロータ型モータが収容された場合でもその回転が阻害されることがない。これにより、一般に流通するアウターロータ型モータを用いて簡便にインナーロータ型モータよりも大きな出力を得ることができる。
また、本発明においては、前記モータの回転軸にはマルチコプターのプロペラが装着されることが好ましい。
本発明の防水モータにマルチコプターのプロペラを装着することにより、ロータの防水性を向上させることができる。また、本発明の防水モータにはアウターロータ型モータを用いることができるため、マルチコプターのプロペラを大きなトルクで回転させることが可能である。これによりプロペラの始動がスムーズになるとともに、プロペラの回転負荷が高くなったときでもプロペラの回転速度を維持することができる。これにより、マルチコプターの飛行時における機体の安定性を高めることができる。
以上のように、本発明にかかるマルチコプター用モータハウジングおよびこれを用いた防水モータによれば、広く一般に流通するモータに防水性を付与可能であり、またこれにより防水性が高められたマルチコプター用防水モータを提供することができる。
マルチコプター用モータハウジングの外観を示す分解斜視図である。 モータハウジングおよび防水モータを側面から見た断面図である。 モータハウジングの底面図である。 プロペラが装着された防水モータの外観を示す斜視図である。 他の実施形態にかかるマルチコプター用モータハウジングの外観を示す斜視図である。
以下、本発明にかかるマルチコプター用モータハウジング(以下単に「ハウジング」ともいう。)およびこれを用いた防水モータの実施形態について図面を用いて説明する。また、本発明でいう「マルチコプター」とは小型の無人飛行機(UAV)としてのマルチコプターを意味している。尚、以下の説明において「上」および「下」とは、図1に示される上下をいう。
(ハウジング概要)
本実施形態にかかるハウジング10は、マルチコプターのプロペラを回転させるモータが収容されるマルチコプター用モータハウジングである。図1はハウジング10の外観を示す分解斜視図である。図2はハウジング10および後述する防水モータ50を側面から見た断面図である。図1および図2に示されるように、ハウジング10は、本体部20と、本体部20の開口を塞ぐ蓋部30とを有する。
本体部20は、有底筒状の外形および内面21aを有し、円筒状の胴部21と、胴部21の底を封止する底部22とからなる部材である。胴部21の開口側の端部には、胴部21の肉厚が径方向外側に向かって厚くされたフランジ部23が形成されている。フランジ部23の上面23a(蓋部30との接合部)には、その周方向における全周にわたって、線状に連続した一本の溝24が形成されている。また、フランジ部23の上面23aにおける溝24よりも径方向外側の部分には、周方向等間隔に5つのねじ穴29が設けられている。
蓋部30は、円盤状の外形を有し、径方向内側の部分を構成する天板部31と、天板部31の外周端から径方向外側に向かって延出し、天板部31よりも上面の高さが段状に低くされた部分であるフランジ部32とからなる部材である。天板部31の中央には、上下方向に貫通された貫通孔34が形成されている。天板部31の上面は、貫通孔34から径方向外側に向かってなだらかに下方へと傾斜する傾斜面になっており、天板部31に付着した水滴が傾斜に沿って流れ落ちることにより、水滴が貫通孔34に接近しにくい構造とされている。フランジ部32には、本体部20のねじ穴29の周方向位置に相当する位置に、5つのねじ穴39が設けられている。各ねじ穴39を、蓋部30の周方向における両側から挟む位置には、天板部31の外周端からフランジ部32の外周端に連続して、曲面状に延びるガイド板33が形成されている。
(ハウジング10のシール構造)
本体部20のフランジ部23に形成された溝24には、ゴム製のOリングである大径Oリング41(弾性体からなる環状のシール部材である第1シール部材の一形態)が装填される。蓋部30のフランジ部32は、その下面32a(本体部20との接合部)の内外径がフランジ部23の上面23aの内外径と等しく、これらフランジ部32およびフランジ部23が止めねじ91により締め付けられると、大径Oリング41は上下方向に圧縮される。これにより蓋部30と本体部20との間から水が侵入することが防止されている。
図2(a)に示されるように、蓋部30に設けられた貫通孔34の内周面は、下から上に向かって階段状に縮径された3つの部分により構成されている。貫通孔34の一番下の部分には円環状のベアリング35が取り付けられている。貫通孔34の下(上)から二番目の部分にはゴム製のOリングである小径Oリング42(弾性体からなる円環状のシール部材である第2シール部材の一形態)が取り付けられている。貫通孔34の一番上の部分は、小径Oリング42の内径よりもやや大きな径の開口部となっている。図2(b)に示されるように、小径Oリング42の内径は、ハウジング10に収容されたアウターロータ型ブラシレスDCモータ60(以下単に「モータ60」という。)の回転軸62の軸径よりもやや小さくなるよう調整されており、これにより、蓋部30の貫通孔34とモータ60の回転軸62との間から水が侵入することが防止されている。
また、小径Oリング42の表面にはフッ素系潤滑剤が塗布されており、回転軸62との摩擦抵抗が低減されている。本実施形態におけるフッ素系潤滑剤の基油および固定潤滑剤にはそれぞれ、フッ素系材料であるフッ素オイルおよびPTFE(polytetrafluoroethylene)が用いられており、また、溶剤にも速乾性フッ素溶剤が用いられている。小径Oリング42と回転軸62との潤滑剤に一般的な鉱油系グリースが用いられた場合、ゴムからなる小径Oリング42がグリースに浸食され、小径Oリング42の密封性能が低下するおそれがある。本実施形態における小径Oリング42には潤滑剤として高純度のフッ素系潤滑剤が塗布されていることから、小径Oリング42が浸食されることがなく、また、高い耐久性により優れた潤滑性を長期間維持することが可能とされている。
図1に示されるように、本体部20の外周面には、モータ60のリード線63(図5参照)を本体部20の外へ引き出す引出口25が形成されており、引出口25にはゴム製のキャップ43(弾性体からなるキャップ状のシール部材である第3シール部材の一形態)がはめ込まれている。キャップ43には、リード線63が挿通されるとともにリード線63を弾性力により締め付けて保持する保持孔431が形成されている。本体部20にモータ60が収容され、そのリード線63が保持孔431に挿通されることにより、引出口25からの水の侵入が遮断される。
ハウジング10に付着した水が内部に侵入し得る隙間である本体部20と蓋部30との接合部、蓋部30の貫通孔34、および本体部20の引出口25のそれぞれに、弾性体からなるシール部材が設けられていることにより、ハウジング10に対するあらゆる方向からの水の侵入が防止されている。尚、本発明でいう「弾性体からなるシール部材」とは、圧縮されることで部材間の隙間に密着し、水などの流体の侵入を防止する部材をいう。本発明における第1シール部材および第2シール部材の実施形態はハウジング10に用いられている大径Oリング41や小径Oリング42には限定されず、ハウジングの形状や求められる防水性能に応じて他のパッキンやガスケットを用いてもよい。
図2(a)に示されるように、ハウジング10は、本体部20が円筒状の胴部21を備えた有底筒状の部材により構成されている。そのため、ハウジング10の収容空間(本体部20の内面21aと蓋部30の下面30aとにより区画される空間)の形状は略円柱状となる。また、ハウジング10の蓋部30の中央には、上下方向に貫通する貫通孔34が設けられている。一般に流通するモータも、円柱状のモータケースと、そのモータケースの一端の中心から延出した回転軸とからなる外形のものが大半であることから、ハウジング10には、一般に流通する広範な種類のモータを収容することが可能である。
上記のような一般的なモータとハウジング10との適合性を左右する要素は、それらの大きさのみである。具体的には、ハウジング10の収容空間がモータのモータケースよりも大きく、モータの回転軸の軸長が貫通孔34から外部に露出可能な長さを備えていればよい。尚、モータの回転軸の軸径の違いについては、小径Oリング42の線径を変えることによりある程度は吸収可能であり、回転軸の軸長については、回転軸の延長アダプタやモータの底上げアダプタなどを用意することによりその吸収可能範囲を広げることもできる。
尚、本発明における本体部の要件である「有底筒状の内面」には、本実施形態にかかる胴部21のように内周面が円筒状のものだけでなく、角筒状の胴部と底部とを備えた構成も含まれる。
また、本実施形態における本体部20および蓋部30はいずれもアルミニウム合金からなるが、これらに用いられる材料はアルミニウム合金に限られず、サイズや必要とされる防水性能に応じて樹脂などが用いられても良い。
(防水モータ概要)
本実施形態にかかるマルチコプター用防水モータ50(以下単に「防水モータ50」という。)は、ハウジング10にモータ60が収容されたものである。
図2(b)に示されるように、防水モータ50の本体部20の内周面21b、および蓋部30の下面30aは、モータ60のモータケース61に接触していない。また、蓋部30の貫通孔34の防水機構は、モータ60の回転軸62との間に設けられた小径Oリング42のみであり、小径Oリング42(およびベアリング35)もモータケース61の回転軸側端面61bには接触していない。つまり、防水モータ50は、ハウジング10にアウターロータ型モータが収容された場合でもそのモータの回転を阻害しない。これにより、アウターロータ型モータにハウジング10を適用することができ、簡便にインナーロータ型モータよりも大きなトルクを得ることが可能とされている。
尚、本実施形態においてはアウターロータ型のモータ60が使用されているが、求められるトルクに応じてインナーロータ型のモータを使用しても良い。この場合であっても一般に流通する広範な種類のインナーロータ型モータに本実施形態のハウジング10を適用することができる。
図3は防水モータ50のハウジング10の底面図である。ハウジング10の底部22には、本体部20内に収容されたモータ60の位置を固定するためのねじ穴である三つのモータ固定ねじ穴26と、モータマウント96(図4参照)へ本体部20を固定するためのねじ穴である四つのハウジング固定ねじ穴27とが別々に設けられている。これら各ねじ穴26、27はそれぞれ、底部22の周方向に沿って等間隔に配置されている。
防水モータ50をマルチコプターのモータマウント96へ固定する手順としては、まず、モータ60を本体部20へ収容し、モータ固定ねじ穴26から図示しないモータ固定ねじを仮締めする。次に、本体部20に蓋部30を止めねじ91で固定し、モータ固定ねじを本締めする。そして、防水モータ50をモータマウント96へ配置し、ハウジング固定ねじ穴27から図示しないハウジング固定ねじを締める。
ハウジング10がモータ固定ねじ穴26とハウジング固定ねじ穴27とを備え、上記のような手順により防水モータ50がマルチコプターのモータマウント96へ固定されることにより、モータ60の回転軸62を蓋部30の貫通孔34に対して高い位置精度で挿通することができる。これにより、回転軸62の回転に対する小径Oリング42の摩擦抵抗、および小径Oリング42の摩耗を最小限に抑えることが可能とされている。
図4は防水モータ50にマルチコプターのプロペラ95が装着された状態を示す図である。本実施形態のモータ60にはアウターロータ型モータが用いられていることから、プロペラ95を大きなトルクで回転させることが可能とされている。これによりプロペラ95の始動がスムーズになるとともに、プロペラ95の回転負荷が高くなったときでもプロペラ95の回転速度を維持することができ、マルチコプターの飛行時における機体の安定性が高められる。
(他の実施形態)
以下に、本発明の他の実施形態にかかるマルチコプター用モータハウジング11(以下単に「ハウジング11」という。)、およびハウジング11にモータ60が収容されてなるマルチコプター用防水モータ51(以下単に「防水モータ51」という。)について図面を用いて説明する。なお、以下の説明では、先の実施形態と同様または同一の機能を有する構成については、先の実施形態と同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図5はハウジング11にモータ60が収容されている状態を示す斜視図である。ハウジング11は、その本体部70の円筒状の胴部71の外周面に、周方向に延びる突条である複数のリブ部78が形成されている。リブ部78は、ハウジング11の強度を高めるとともに、ヒートシンクとしての機能も備えている。ハウジング11はマルチコプターのプロペラに用いられることから、その使用時には上空を吹く風やマルチコプターの飛行による風圧、およびプロペラの回転が引き起こす乱気流に常にさらされることになる。そのため、特にハウジング11に金属材料など伝熱性の高い材料を用いた場合、そのヒートシンクとしての効果が顕著となる。
本実施形態における複数のリブ部78は、周方向に線状に連続した突条が互いに離間して設けられ、これが胴部71の上下方向の全長にわたって均等に配置された構成とされているが、リブ部78の突条の幅や数はこれに限られず、周方向に延びる突条であることを要件として様々な態様が考えられる。例えばリブ部78は、線状に連続した一本の突条を胴部71の外周面に螺旋状に巻回した構成としても良い。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
本発明は、水濡れが予測されるミッションに用いられるマルチコプターなどにおいて有用である。
10 マルチコプター用モータハウジング
50 マルチコプター用防水モータ
20 本体部
21 胴部
21a 内面
21b 内周面
22 底部
23 フランジ部
23a 上面
24 溝
25 引出口
26 モータ固定ねじ穴
27 ハウジング固定ねじ穴
30 蓋部
30a 下面
32 フランジ部
32a 下面
34 貫通孔
34a 内周面
41 大径Oリング
42 小径Oリング
43 キャップ
431 保持孔
60 モータ
61 モータケース
62 回転軸
63 リード線
11 マルチコプター用モータハウジング(他実施形態)
51 マルチコプター用防水モータ(他実施形態)
78 リブ部
95 プロペラ
96 モータマウント

Claims (9)

  1. モータを内部に収容可能なマルチコプター用モータハウジングであって、
    有底筒状の内面を有する本体部と、
    前記本体部の開口を塞ぐ蓋部と、を備え、
    前記本体部と前記蓋部との接合部には、弾性体からなる環状のシール部材である第1シール部材が配置され、
    前記蓋部は前記モータの回転軸が挿通される貫通孔を有し、該貫通孔の内周面には、弾性体からなる円環状のシール部材である第2シール部材が取り付けられていることを特徴とするマルチコプター用モータハウジング。
  2. 前記本体部は、前記モータのリード線を該本体部の外へ引き出す引出口を有し、該引出口には弾性体からなるキャップ状のシール部材である第3シール部材がはめ込まれ、該第3シール部材には、前記リード線が挿通されるとともに該リード線を弾性力により締め付けて保持する保持孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のマルチコプター用モータハウジング。
  3. 前記第2シール部材はゴム製のOリングであり、
    前記第2シール部材の表面にはフッ素系潤滑剤が塗布されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマルチコプター用モータハウジング。
  4. 前記フッ素系潤滑剤は、基油と固体潤滑剤とがフッ素系材料からなることを特徴とする請求項3に記載のマルチコプター用モータハウジング。
  5. 前記本体部の底部には、該本体部内における前記モータの位置を固定するためのねじ穴と、該本体部をモータマウントへ固定するためのねじ穴とが別々に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のマルチコプター用モータハウジング。
  6. 前記本体部の外周面には、該本体部の周方向に延びる突条であるリブ部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のマルチコプター用モータハウジング。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のマルチコプター用モータハウジングにモータが収容されてなる防水モータであって、
    前記本体部の内周面および前記蓋部の下面は、収容された前記モータのモータケースに接触しないことを特徴とする防水モータ。
  8. 前記マルチコプター用モータハウジングに収容されるモータはアウターロータ型モータであることを特徴とする請求項7に記載の防水モータ。
  9. 前記モータの回転軸にはマルチコプターのプロペラが装着されることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の防水モータ。
JP2015133515A 2015-07-02 2015-07-02 マルチコプター用モータハウジングおよびこれを用いた防水モータ Pending JP2017017892A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015133515A JP2017017892A (ja) 2015-07-02 2015-07-02 マルチコプター用モータハウジングおよびこれを用いた防水モータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015133515A JP2017017892A (ja) 2015-07-02 2015-07-02 マルチコプター用モータハウジングおよびこれを用いた防水モータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017017892A true JP2017017892A (ja) 2017-01-19

Family

ID=57831246

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015133515A Pending JP2017017892A (ja) 2015-07-02 2015-07-02 マルチコプター用モータハウジングおよびこれを用いた防水モータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017017892A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107947438A (zh) * 2017-12-19 2018-04-20 杭州江南电机股份有限公司 一种高效节能塑封电机及其安装方法
JP2018129893A (ja) * 2017-02-06 2018-08-16 アダマンド並木精密宝石株式会社 アウターロータ型モータおよび飛行装置
CN108494145A (zh) * 2018-03-26 2018-09-04 上海工程技术大学 一种轮毂电机的散热密封外壳结构
JP2018206484A (ja) * 2017-05-30 2018-12-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 照明器具及び照明装置
WO2019058647A1 (ja) * 2017-09-20 2019-03-28 シナノケンシ株式会社 全天候型モータ
CN109573063A (zh) * 2018-12-28 2019-04-05 深圳市道通智能航空技术有限公司 一种飞行器及飞行器
JPWO2018138795A1 (ja) * 2017-01-25 2019-06-27 株式会社日立産機システム モータ及びこれを用いた圧縮機
WO2020110604A1 (ja) * 2018-11-29 2020-06-04 日本電産サンキョー株式会社 モータ

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2018138795A1 (ja) * 2017-01-25 2019-06-27 株式会社日立産機システム モータ及びこれを用いた圧縮機
US11251677B2 (en) 2017-01-25 2022-02-15 Hitachi Industrial Equipment Systems Co., Ltd. Motor and compressor that uses same
JP7046011B2 (ja) 2017-01-25 2022-04-01 株式会社日立産機システム モータ及びこれを用いた圧縮機
JP2018129893A (ja) * 2017-02-06 2018-08-16 アダマンド並木精密宝石株式会社 アウターロータ型モータおよび飛行装置
JP2018206484A (ja) * 2017-05-30 2018-12-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 照明器具及び照明装置
WO2019058647A1 (ja) * 2017-09-20 2019-03-28 シナノケンシ株式会社 全天候型モータ
JP2019057977A (ja) * 2017-09-20 2019-04-11 シナノケンシ株式会社 全天候型モータ
CN107947438A (zh) * 2017-12-19 2018-04-20 杭州江南电机股份有限公司 一种高效节能塑封电机及其安装方法
CN108494145A (zh) * 2018-03-26 2018-09-04 上海工程技术大学 一种轮毂电机的散热密封外壳结构
WO2020110604A1 (ja) * 2018-11-29 2020-06-04 日本電産サンキョー株式会社 モータ
JP2020089151A (ja) * 2018-11-29 2020-06-04 日本電産サンキョー株式会社 モータ
CN109573063A (zh) * 2018-12-28 2019-04-05 深圳市道通智能航空技术有限公司 一种飞行器及飞行器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017017892A (ja) マルチコプター用モータハウジングおよびこれを用いた防水モータ
CN110217384B (zh) 用于旋翼飞行器的推进***
EP3034801A1 (en) Seal support structure
JP5416301B1 (ja) ロータヘッド及び無人ヘリコプタ
CN104097767B (zh) 一种四旋翼飞行器
RU2012137970A (ru) Летательный аппарат вертикального взлета и посадки
JP2018038167A (ja) 無人飛行体
US20200198780A1 (en) Dual-rotor wing motor
KR20160073570A (ko) 비행체용 덕트 팬
JP6349523B1 (ja) アウターロータ型モータ、防水リング部材、および無人航空機
CN110550198A (zh) 岩壁定点式无人机
CN205918906U (zh) 真空设备及其磁流体密封传动装置
CN210912854U (zh) 一种无人机旋翼和旋翼式无人机
US4170424A (en) Parachute attachment swivel
WO2017221387A1 (ja) 無人航空機およびその保管方法
CN208874369U (zh) 电机、动力组件及无人机
CN206004783U (zh) 应用于光电吊舱的双层壳体机构
CN106335648A (zh) 用于图像采集的无人机
CN106143934B (zh) 光电吊舱
US11401029B2 (en) Aircraft impeller and aircraft
CN205931264U (zh) 抛物无人机
US4827166A (en) Water-resistant motor
WO2020000855A1 (zh) 一种电机、动力装置和无人飞行器
CN205998154U (zh) 光电吊舱
CN104326084A (zh) 一种碟形飞行器