JP2017015621A - 電波受信装置、電波修正時計および電波受信方法 - Google Patents

電波受信装置、電波修正時計および電波受信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】受信環境によらずにノイズを精度よく除去できる電波受信装置、電波修正時計および電波受信方法を提供する。【解決手段】電波受信装置1は、標準電波を受信し、タイムコード信号を出力する受信部4と、特定の信号が予め割り当てられている特定の秒に対応するタイムコード信号の波形を、特定の信号に対応付けられた波形と比較することで、ノイズを検出して信号幅を測定し、測定したノイズ信号幅に基づいて、タイムコード信号からノイズを除去するためのノイズ除去条件を設定する条件設定部と、タイムコード信号に対してサンプリングを行うサンプリング処理部54と、サンプリングデータに対して、ノイズ除去条件に従って、ノイズを除去する処理を行い、処理済みサンプリングデータを生成するノイズ除去処理部55と、処理済みサンプリングデータに基づいて、タイムコード信号のデコード処理を行うデコード処理部59とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、標準電波を受信する電波受信装置、電波修正時計および電波受信方法に関する。
従来、標準電波を受信し、受信した標準電波に基づいて内部時刻を修正する電波修正時計が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の電波修正時計は、受信信号をHレベルまたはLレベルに二値化処理して得られるタイムコード信号をサンプリングしたサンプリングデータにおいて、処理対象のサンプリングデータを、処理対象のサンプリングデータを含む所定数のサンプリングデータにおける過半数の信号(Hレベル信号またはLレベル信号)に設定することで、タイムコード信号からノイズを除去している。
特開2010−48768号公報
ここで、特許文献1の電波修正時計では、1つのノイズに対応するサンプリングデータの数が、前記所定数の過半数となる場合、ノイズに対応する処理対象のサンプリングデータが、当該サンプリングデータの信号にそのまま設定されることとなり、ノイズが除去されずに残ってしまう。
このため、前記所定数は、想定されるノイズの最大信号幅を基準として設定されることが好ましい。しかしながら、ノイズの最大信号幅は、受信環境に応じて変化するため、前記所定数が固定値の場合、受信環境によっては、前記所定数が適切ではなく、ノイズを精度よく除去できない場合があった。
本発明の目的は、受信環境によらずにノイズを精度よく除去できる電波受信装置、電波修正時計および電波受信方法を提供することにある。
本発明の電波受信装置は、標準電波を受信し、受信信号をHレベルまたはLレベルに二値化処理して得られるタイムコード信号を出力する受信部と、特定の信号が予め割り当てられている特定の秒に対応する前記タイムコード信号の波形を、前記特定の信号に対応付けられた波形と比較することで、ノイズを検出して信号幅を測定し、測定したノイズ信号幅に基づいて、前記タイムコード信号からノイズを除去するためのノイズ除去条件を設定する条件設定部と、前記タイムコード信号に対して、所定の周期でサンプリングを行うサンプリング処理部と、前記サンプリング処理部で得られたサンプリングデータに対して、前記ノイズ除去条件に従って、ノイズを除去する処理を行い、処理済みサンプリングデータを生成するノイズ除去処理部と、前記処理済みサンプリングデータに基づいて、前記タイムコード信号のデコード処理を行うデコード処理部と、を備えることを特徴とする。
マーカー信号や、日本の標準電波「JJY」およびアメリカ合衆国の標準電波「WWVB」における固定信号や、ドイツの標準電波「DCF77」における拡張用信号等の特定の信号の送信タイミングでは、決まったパルス幅の信号が送信されるため、当該送信タイミングにおいて受信部から出力されるタイムコード信号の波形を、特定の信号に対応付けられた波形と比較することで、ノイズを検出できる。そして、本発明では、ノイズの信号幅を測定することで、ノイズの発生傾向を取得している。
マーカー信号等の特定の信号の送信タイミング以外の「1」信号や「0」信号の送信タイミングにおいても、特定の信号の送信タイミングと同様のノイズが発生する可能性が高い。このため、測定したノイズ信号幅に基づいてノイズ除去条件を設定し、設定したノイズ除去条件に従って、各秒のタイムコード信号に対してノイズを除去する処理を行うことで、ノイズを精度よく除去できる。
このように、本発明によれば、標準電波を受信する際に、実測値に基づいてノイズ除去条件が設定され、このノイズ除去条件に従って、ノイズを除去する処理が行われるため、受信環境によらずにノイズを精度よく除去できる。
本発明の電波受信装置において、前記条件設定部は、前記特定の秒毎に、前記ノイズ信号幅の最大値を測定し、前記特定の秒毎のノイズ信号幅の最大値のうち、最も大きい値に基づいて、前記ノイズ除去条件を設定することが好ましい。
本発明によれば、例えば、前記最も大きい値以下の信号幅のパルスをノイズと判定して除去できる。
また、本発明によれば、複数の特定の秒のタイムコード信号におけるノイズ信号幅の最大値に基づいてノイズ除去条件が設定されるため、例えば、1つの特定の秒のタイムコード信号におけるノイズ信号幅の最大値に基づいてノイズ除去条件が設定される場合と比べて、受信環境におけるノイズ信号幅の最大値の傾向を精度よくノイズ除去条件に反映できる。
本発明の電波受信装置において、前記条件設定部は、前記特定の秒毎に、前記ノイズ信号幅の最大値を測定し、前記特定の秒毎のノイズ信号幅の最大値の平均値に基づいて、前記ノイズ除去条件を設定することが好ましい。
本発明によれば、例えば、前記平均値以下の信号幅のパルスをノイズと判定して除去できる。
また、本発明によれば、例えば、1つの特定の秒において、全体の傾向とは大きく異なる信号幅のノイズがタイムコード信号に乗った場合でも、この特定の秒で測定されたノイズ信号幅の最大値は、他の特定の秒で測定されたノイズ信号幅の最大値と平均化されて、ノイズ除去条件に反映されるため、ノイズ除去条件が、受信環境に応じた条件から大きくずれる可能性を低減できる。
本発明の電波受信装置において、前記条件設定部は、前記受信部によって前記標準電波が受信されている間、継続して、前記特定の秒毎に、前記ノイズ信号幅を測定し、前記ノイズ除去条件を設定することが好ましい。
本発明によれば、標準電波の受信を開始した後に、電波受信装置が移動するなどして、ノイズの発生傾向が変化した場合であっても、ノイズの発生傾向の変化に応じてノイズ除去条件を設定できる。
本発明の電波受信装置において、前記条件設定部は、前記受信部によって前記標準電波が受信されてから所定期間、前記特定の秒毎に、前記ノイズ信号幅を測定し、前記ノイズ除去条件を設定することが好ましい。
本発明によれば、標準電波の受信期間中、継続して、特定の秒毎にノイズ信号幅を測定し、ノイズ除去条件を設定する場合と比べて、消費電力を低減できる。
本発明の電波受信装置において、前記ノイズ除去処理部は、前記サンプリング処理部で得られた複数のサンプリングデータにおいて、処理対象のサンプリングデータを順次選択し、選択した前記処理対象のサンプリングデータを、選択した前記処理対象のサンプリングデータを含む所定数のサンプリングデータにおける過半数の信号に順次設定することで、ノイズを除去する処理を行い、前記条件設定部は、前記特定の秒毎に、前記ノイズ信号幅の最大値を測定し、前記特定の秒毎のノイズ信号幅の最大値のうち最も大きい値に対応するサンプリングデータの数、または、前記特定の秒毎のノイズ信号幅の平均値に対応するサンプリングデータの数を、2倍して1加算した値を、前記所定数に設定することで、前記ノイズ除去条件を設定することが好ましい。
本発明では、ノイズ除去処理部は、選択した処理対象のサンプリングデータに対して、当該処理対象のサンプリングデータを含む所定数のサンプリングデータにおける過半数の信号(Hレベル信号またはLレベル信号)を設定することで、ノイズを除去する。
この場合、1つのノイズに対応するサンプリングデータの数が、前記所定数の過半数となる場合には、ノイズが除去されずに残る場合がある。
また、前記所定数を大きくしていくと、ノイズだけではなく、タイムコード信号に含まれる信号自体が除去されてしまう可能性が出てくる。
本発明では、前記特定の秒毎のノイズ信号幅の最大値のうち最も大きい値に対応するサンプリングデータの数、または、前記特定の秒毎のノイズ信号幅の平均値に対応するサンプリングデータの数を、2倍して1加算した値を、前記所定数に設定することで、ノイズ除去条件を設定する。このため、前記所定数を、前記最も大きい値以下、または、前記平均値以下の信号幅のパルスを除去できる範囲で、最小値に設定できる。
このため、前記最も大きい値以下、または、前記平均値以下の信号幅のパルスをノイズと判定して除去し、かつ、タイムコード信号に含まれる信号自体が除去される可能性を低減できる。
本発明の電波受信装置において、前記特定の信号は、マーカー信号であることが好ましい。
マーカー信号は、例えば、JJYでは、約10秒間隔で送信されるため、例えば、マーカー信号の送信タイミング毎に、ノイズ除去条件を設定することで、例えば、1分間に1回、ノイズ除去条件を設定する場合と比べて、ノイズ除去条件の設定間隔を短くでき、ノイズの発生傾向の変化に対する追従性を向上できる。
本発明の電波修正時計は、前記電波受信装置と、内部時刻情報を計時する計時部と、前記電波受信装置でデコードされたタイムコードに基づいて時刻情報を取得し、前記内部時刻情報を修正する時刻情報修正部と、前記内部時刻情報を表示する時刻表示部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、前記電波受信装置を備えているので、正しい時刻情報を取得できる。このため、時刻情報修正部で内部時刻情報を正しく修正でき、時刻表示部で正しい時刻を表示できる。
本発明は、電波受信装置の電波受信方法であって、標準電波を受信し、受信信号をHレベルまたはLレベルに二値化処理して得られるタイムコード信号を出力するステップと、特定の信号が予め割り当てられている特定の秒に対応する前記タイムコード信号の波形を、前記特定の信号に対応付けられた波形と比較することで、ノイズを検出して信号幅を測定し、測定したノイズ信号幅に基づいて、前記タイムコード信号からノイズを除去するためのノイズ除去条件を設定するステップと、前記タイムコード信号に対して、所定の周期でサンプリングを行うステップと、前記サンプリングを行うステップで得られたサンプリングデータに対して、前記ノイズ除去条件に従って、ノイズを除去する処理を行い、処理済みサンプリングデータを生成するステップと、前記処理済みサンプリングデータに基づいて、前記タイムコード信号のデコード処理を行うステップと、を備えることを特徴とする。
本発明においても、前記電波受信装置と同じ作用効果を奏することができる。
本発明の第1実施形態に係る電波修正時計の構成を示すブロック図である。 日本における標準電波「JJY」のタイムコードフォーマットを示す図である。 JJYの各信号に対する受信パルスデューティーおよび振幅変化を示す図である。 第1実施形態における受信処理手順を示すフローチャートである。 第1実施形態におけるノイズ除去処理を示すフローチャートである。 第1実施形態におけるノイズ除去処理の内容を説明する図である。 第1実施形態におけるTC取得処理を示すフローチャートである。 第1実施形態におけるパラメーター設定処理を示すフローチャートである。 第1実施形態におけるコード判定処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るパラメーター設定処理を示すフローチャートである。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係る電波修正時計1を図面に基づいて説明する。
[電波修正時計1の全体構成]
電波修正時計1は、図1に示すように、標準電波信号を受信するアンテナ3と、アンテナ3で受けた受信信号を処理してTCO(Time Code Out)信号(タイムコード信号)を出力する受信部4と、受信部4で生成されたTCO信号(デジタル信号)をデコードして時刻情報を取得する処理手段5と、処理手段5で取得される時刻情報を表示する時刻表示部6とを備える。
[受信部4の構成]
受信部4は、図示を略すが、同調回路、増幅回路、バンドパスフィルター、包絡線検波回路、AGC(Auto Gain Control)回路、二値化回路等を備える一般的な受信部である。
なお、本実施形態の受信部4は、日本の標準電波「JJY」を受信可能に構成されているが、同調回路等を用いて、アメリカ合衆国の標準電波「WWVB」、ドイツの標準電波「DCF77」、イギリスの標準電波「MSF」、中華人民共和国の標準電波「BPC」などの各地域における標準電波を受信可能に構成してもよい。
ここで、標準電波信号は、1秒ごとに「Hレベル」と「Lレベル」の信号比を変えたもので、「P」、「1」、「0」のデータを送信し、それを各国毎に所定の時刻情報フォーマット(タイムコードフォーマット)に基づいて解析することで、現在の時刻情報が分かる仕組みになっている。
図2に示すJJYのタイムコードフォーマットでは、1秒ごとに1つの信号が送信され、60秒で1レコード(1フレーム)として構成されている。つまり、1フレームが60ビットのデータである。また、データ項目として現時刻の分、時、現在年の1月1日からの通算日、年(西暦下2桁)、曜日および「うるう秒」等が含まれている。各項目の値は、各秒毎(各ビット毎)に割り当てられた数値の組み合わせによって構成され、この組み合わせが信号の種類から判断される。ここで、図2中「M」で示されるのは正分(毎分0秒)に対応するマーカーであり、「P1〜P5」で示されるのはポジションマーカーであり、予めその位置が定められている信号である。すなわち、「M」、「P1〜P5」は、マーカー信号である。
JJYでは、図3に示すように、各マーカーを示すP信号は約0.2秒のパルス幅の信号であり、各項目において「1」を表す1信号は約0.5秒のパルス幅の信号、「0」を表す0信号は約0.8秒のパルス幅の信号である。
なお、JJYの送信信号は、電波(パルス)の立ち上がりから立ち上がりが1秒であるが、受信部4で反転されるため、受信部4から出力されるTCO信号では図3に示すように、立ち下がりから立ち下がりが1秒とされる。このため、「P,1,0」の各信号のパルス幅も信号レベルがLレベルの部分の長さで設定される。
なお、上記において、JJYにおけるタイムコード(TC)の認識を例示したが、受信された標準電波が他の種類である場合、それぞれの電波に対応するパルス幅(デューティ)により、TCを認識する。
例えば、アメリカ合衆国の標準電波「WWVB」では、図示を略すが、電波の立ち下がりから立ち下がりが1秒であり、電波の立ち下がりからLレベルの信号部分の幅が約0.2秒の場合に「0」の信号、Lレベルの信号部分の幅が約0.5秒の場合に「1」の信号、Lレベルの信号部分の幅が約0.8秒の場合に「P」の信号と判定する。
また、ドイツの標準電波「DCF77」では、電波の立ち下がりから立ち下がりが1秒であり、電波の立ち下がりからLレベルの信号部分の幅が約0.1秒の場合に「0」の信号、Lレベルの信号部分の幅が約0.2秒の場合に「1」の信号、ハイレベル信号が1秒間続くと、マーカー「M」の信号と判定する。
[処理手段5の構成]
処理手段5は、CPU(Central Processing Unit)で構成され、データ記憶部51と、計時部52と、時刻情報修正部53と、サンプリング処理部54と、ノイズ除去処理部55と、秒同期処理部56と、分同期処理部57と、パラメーター設定部58と、デコード処理部59とを備える。
ここで、処理手段5および前述した受信部4によって、本発明の電波受信装置が構成される。また、パラメーター設定部58は、本発明の条件設定部に相当する。
データ記憶部51は、RAM(Random Access Memory)で構成され、第1記憶部511、第2記憶部512、コード記憶部513を備える。
第1記憶部511は、受信部4から出力されるTCO信号をサンプリング処理部54でサンプリングしたデータ(サンプリングデータ)を記憶するものである。
第2記憶部512は、第1記憶部511に記憶されたデータに対してノイズ除去処理部55によって処理された処理済みサンプリングデータを記憶するものである。
コード記憶部513は、デコード処理部59が判定したコードを記憶するものである。
計時部52は、時刻表示部6に表示する内部時刻情報を計時するものである。具体的には、電波修正時計1に設けられる水晶振動子(図示略)から出力されるクロック信号をカウントして時間を計測する。
時刻情報修正部53は、デコード処理部59で取得されたTCに基づいて、計時部52で計時している内部時刻情報を正しい時刻情報に修正するものである。
サンプリング処理部54は、受信部4から出力されるTCO信号を、所定のサンプリング周波数(本実施形態では64Hz)でサンプリング処理するものである。
ノイズ除去処理部55は、後述するノイズ除去処理を実行するものである。
秒同期処理部56は、TCO信号の立ち下がりタイミングを検出して秒同期位置を検出する処理を行うものである。
分同期処理部57は、タイムコードの0秒位置を示すマーカー信号を取得して0秒位置を確定する分同期処理を行うものである。
パラメーター設定部58は、後述するパラメーター設定処理S40を実行するものである。
デコード処理部59は、第2記憶部512に記憶された処理済みサンプリングデータ(ビットデータ)に基づいてコードを判定し、タイムコード(TC)を取得する処理を行うものである。
[時刻表示部6の構成]
本実施形態の時刻表示部6は、時針、分針、秒針で時刻を指示する指針式の時刻表示部である。なお、時刻表示部6としては、液晶パネルやEPD(Electrophoretic Display)などを用いて時刻を表示するデジタル表示式の時刻表示部でもよく、要するに時刻情報を表示できるものであればよい。
[受信処理手順の説明]
次に、本実施形態の処理手段5における受信処理手順について説明する。
まず、処理手段5は、図4に示すように、受信を開始することを指示する制御信号を受信部4に送信し、受信処理を開始する(S1)。
受信部4は、アンテナ3から入ってくるアナログ信号を、所定の閾値を用いて「Hレベル」および「Lレベル」の2値に区分したTCO信号に変換する二値化処理を行う。
次に、処理手段5は、ノイズ除去処理を開始する(S2)。すなわち、ノイズ除去処理を開始すると、処理手段5は図5に示すノイズ除去処理を実行する。このノイズ除去処理は、受信開始から受信終了まで継続して実行される。
ノイズ除去処理が開始されると、図5に示すように、サンプリング処理部54は、受信部4で生成されたTCO信号を所定周期毎にサンプリングする(S21)。本実施形態では、水晶振動子からのクロック信号を用いて、64Hz周期でサンプリングしている。
次に、ノイズ除去処理部55は、サンプリングした各データを、第1記憶部511に記憶させる(S22)。第1記憶部511は、所定数のサンプリングデータを記憶する領域を有している。本実施形態では、所定数は、2n+1に設定されている。ここで、「n」は、ノイズの信号幅に関係するパラメーター(ノイズパラメーター)であり、後述するパラメーター設定処理S40によって設定される。なお、ノイズパラメーター「n」の初期値は、例えば、「3」に設定される。すなわち、第1記憶部511は、受信開始時、7個分のサンプリングデータを記憶する領域を有している。
そして、ノイズ除去処理部55は、S22において、新しいサンプリングデータ(処理対象のサンプリングデータ)を格納する場合、一番古いサンプリングデータを削除し、空いた領域を一つずつ詰めて、最後に今回のサンプリングデータを記憶させている。
従って、第1記憶部511には、常に最新の2n+1回分のサンプリングデータが記憶されていることになる。
次に、ノイズ除去処理部55は、第1記憶部511に記憶されたサンプリングデータに対して、予め設定されたノイズ除去条件に従って、ノイズを除去する処理を行う。
具体的に、ノイズ除去処理部55は、第1記憶部511に記憶された最新の2n+1回分のサンプリングデータにおけるLレベルのデータ(Lデータ)の数をカウントする(S23)。
そして、ノイズ除去処理部55は、予め設定された判定基準に従って、1番新しい処理対象のサンプリングデータの値を判定する。本実施形態では、多数決方式によって判定している。
具体的には、ノイズ除去処理部55は、最新の2n+1回分のサンプリングデータにおいて、Lデータの数が「n」より大きいかを判定する(S24)。
そして、Lデータの数が「n」より大きければ、処理対象のサンプリングデータを「Lレベル」と判定する(S25)。一方、Lデータの数が「n」以下、つまりHデータの数が「n」より大きければ、処理対象のサンプリングデータを「Hレベル」と判定する(S26)。
すなわち、本実施形態では、ノイズ除去処理部55は、最新の2n+1回分のサンプリングデータにおけるLデータおよびHデータのうち、数が多いデータを処理対象のサンプリングデータと判定する多数決方式を採用している。このようにして、ノイズを除去する処理が行われる。
次に、ノイズ除去処理部55は、判定結果を第2記憶部512に記憶させる(S27)。従って、第2記憶部512には、前述の多数決方式で判定された処理済みサンプリングデータが順次記憶される。
[ノイズ除去処理の具体例]
ここで、ノイズ除去処理の多数決方式の具体例について、図6を参照して説明する。図6には、JJYの信号「1」の波形を示す信号であるが、ノイズが乗ったためにそのままでは判別できないTCO信号を、ノイズ除去処理部55で処理した一例が示されている。なお、この例は、ノイズパラメーター「n」が、3である場合の例である。すなわち、第1記憶部511が、7回分のサンプリングデータを記憶する場合の例である。
図6(A)は、受信部4から出力されたTCO信号100の波形例である。図6(B)は、上記TCO信号100をサンプリング処理部54でサンプリング処理した結果を示す。本実施形態では、64Hz周期でサンプリング処理しており、TCO信号100がHレベルの領域はサンプリング結果も「H」とされ、Lレベルの領域はサンプリング結果も「L」とされる。
ここで、図6(B)のサンプリングデータ101を、ノイズ除去処理部55で処理する場合について説明する。ノイズ除去処理部55は、図6(C)に示すように、今回のサンプリングデータ101および過去6回のサンプリングデータの計7個のサンプリングデータで判定用のデータセット111としている。すなわち、データセット111は、図6(B)のサンプリングデータ101から引かれた実線の矢印で示されるように、サンプリングデータ101がそのまま格納されるとともに、点線の矢印で示されるように、図6(B)のサンプリングデータ101の左側に配置された過去6回のサンプリングデータが格納されている。
そして、ノイズ除去処理部55は、前記データセット111におけるLデータの数をカウントする。データセット111では、Lデータの数が3個であり、Hデータの数が4個であるため、ノイズ除去処理部55は、S24,S26によって、今回のサンプリングデータ101は「Hレベル」と判定する。従って、ノイズ除去処理部55は、図6(D)に示すように、第2記憶部512に、処理済みサンプリングデータ121として、「H」を記憶する。
同様に、図6(B)のサンプリングデータ102は、データセット112でLデータの数が4個となるため、第2記憶部512には、サンプリングデータ122として「L」を記憶する。
また、サンプリングデータ103は、データセット113でLデータの数が6個となるため、第2記憶部512には、サンプリングデータ123として「L」を記憶する。
また、サンプリングデータ104は、データセット114でLデータの数が2個となるため、第2記憶部512には、サンプリングデータ124として「H」を記憶する。
また、サンプリングデータ105は、データセット115でLデータの数が3個となるため、第2記憶部512には、サンプリングデータ125として「H」を記憶する。
以上のように、各サンプリングデータをノイズ除去処理部55で処理することで、図6(A)に示すように、ノイズが乗ったTCO信号を、図6(E)に示すように、ノイズを除去した信号130に変換できる。
以上のノイズ除去処理は、前述したように、受信開始から受信終了まで行われる。
ここで、図6に示されるノイズ除去処理の例では、TCO信号に、最大でサンプリングデータ3個分の信号幅のノイズが乗った場合の例を示しているが、例えば、TCO信号に、サンプリングデータ4個分以上の信号幅のノイズが乗った場合、ノイズが除去されない場合がある。
例えば、TCO信号100における、0〜500msecの範囲に、サンプリングデータ4個分の信号幅のHレベルのノイズが乗った場合、ノイズ部分のデータセットにおいて、Hデータの数が4個となり、Lデータの数が過半数にならない場合がある。この場合、第2記憶部512には、サンプリングデータとして「H」が記憶されるため、ノイズを除去できない。
このため、データセットのデータ数は、想定される最大の信号幅のノイズがTCO信号に乗った場合でも、ノイズに対応するサンプリングデータの数が、データセットのデータ数の半数未満となるように設定されていることが好ましい。
また、一方で、データセットのデータ数を大きくしていくと、ノイズだけではなく、TCO信号に含まれる信号自体が除去されてしまう可能性が出てくる。
例えば、DCF77の0信号のパルス幅は、100msecであるが、受信電波の電界強度が弱い場合には、パルス幅が短くなり、例えば50msec未満になる場合もある。この場合、0信号のパルス幅に対応するサンプリングデータの数は、3個以下となるため、データセットのデータ数が7個以上に設定されていると、0信号のパルスをサンプリングした各サンプリングデータのデータセットにおいて、Lデータの数が過半数とならないため、0信号のパルスがノイズと判断されて除去されてしまう可能性がある。
以上のことから、データセットのデータ数は、想定される最大の信号幅のノイズを除去できる範囲で、なるべく小さい値に設定することが好ましい。
このようなことから、本実施形態では、後述するパラメーター設定処理S40によって、ノイズの信号幅の最大値を測定し、測定したノイズ信号幅の最大値に基づいて、データセットのデータ数を設定している。
図4に戻り、S2でノイズ除去処理が開始されると、次に、秒同期処理部56は、秒同期処理S3を実行する。具体的には、秒同期処理部56は、第2記憶部512に記憶されたサンプリングデータに基づいて、TCO信号の立ち上がりタイミングの間隔を検出し、当該間隔が1秒間隔になると、秒同期が完了したと判定する。
次に、秒同期処理部56は、S4で秒同期が完了していないと判定した場合(S4のNO)、受信開始から所定時間(具体的には5分)経過したかを判定する(S5)。
そして、秒同期処理部56は、S5でNOと判定した場合には、秒同期処理S3を継続する。一方、S5でYESと判定された場合には、標準電波を受信できていない場合や、受信していても電波強度が弱い場合等が考えられるため、処理手段5は、ノイズ除去処理を終了し(S6)、受信部4の動作を終了させ(S7)、処理を終了する。
秒同期が完了してS4でYESと判定された場合、サンプリング処理部54は、秒同期タイミングから例えば50msec前のタイミングをサンプリング開始位置として確定する(S8)。
次に、分同期処理部57は、タイムコードの0秒位置を示すマーカー信号を取得して、0秒位置を確定する分同期処理を行う。例えば、JJYでは、マーカー信号が連続する部分が0秒位置となり、この連続するマーカー信号を検出することで0秒位置を確定できる。
そして、分同期処理部57は、0秒位置を確定できたかを判定する(S9)。S9でNOと判定された場合、S5で、分同期処理部57は、受信開始から所定時間(具体的には5分)経過したかを判定する。
そして、分同期処理部57は、S5でNOと判定した場合、処理をS3に戻す。すなわち、S9またはS5でYESと判定されるまで、秒同期処理S3および分同期処理が継続される。なお、分同期処理部57は、S9でNOと判定し、S5でNOと判定された場合、処理をS9に戻してもよい。
0秒位置が確定し、S9でYESと判定された場合、処理手段5は、TC取得処理S30を実行する。
図7に示すように、TC取得処理S30が開始されると、処理手段5は、第2記憶部512に記憶されたサンプリングデータに基づいて、受信部4から出力された1秒のTCO信号が、タイムコードフォーマットにおいてマーカー信号が予め割り当てられた秒(送信タイミング)の信号かを判定し、マーカー信号かを判定する(S31)。例えばJJYの場合、マーカー信号が割り当てられた秒は、0秒、9秒、19秒、29秒、39秒、49秒、59秒である。ここで、マーカー信号は、本発明の特定の信号の一例であり、各秒は、本発明の特定秒の一例である。
TCO信号がマーカー信号の場合(S31のYES)、パラメーター設定部58は、パラメーター設定処理S40を実行する。
図8に示すように、パラメーター設定処理S40が開始されると、パラメーター設定部58は、第2記憶部512に記憶された1秒のサンプリングデータに対して、0〜200msecの範囲におけるHデータの幅(連続するHデータの個数)の最大値(Hデータ最大幅)を測定する(S41)。
すなわち、TCO信号がマーカー信号の場合、0〜200msecの範囲では、理想的な波形ではLデータが連続するため、Hデータはノイズであると推定できる。このため、上記Hデータ最大幅を測定することで、0〜200msecの範囲におけるノイズの最大幅を測定できる。
次に、パラメーター設定部58は、第2記憶部512に記憶された1秒のサンプリングデータに対して、200〜1000msecの範囲におけるLデータの幅(連続するLデータの個数)の最大値(Lデータ最大幅)を測定する(S42)。
すなわち、TCO信号がマーカー信号の場合、200〜1000msecの範囲では、理想的な波形ではHデータが連続するため、Lデータはノイズであると推定できる。このため、上記Lデータ最大幅を測定することで、200〜1000msecの範囲におけるノイズの最大幅を測定できる。
次に、パラメーター設定部58は、測定したHデータ最大幅が、Lデータ最大幅よりも大きいかを判定する(S43)。S43でYESと判定された場合、パラメーター設定部58は、Hデータ最大幅を今回の最大幅に決定する。一方、S43でNOと判定された場合、パラメーター設定部58は、Lデータ最大幅を今回の最大幅に決定する。
次に、パラメーター設定部58は、今回の最大幅が、現在設定されているノイズパラメーター「n」の値よりも大きいかを判定する(S46)。S46でNOと判定された場合は、パラメーター設定部58は、ノイズパラメーター「n」の値を変更せずに、パラメーター設定処理S40を終了する。
S46でYESと判定された場合、パラメーター設定部58は、S44またはS45で決定した今回の最大幅を、ノイズパラメーター「n」の値に設定する(S47)。
これにより、ノイズ除去処理におけるデータセットのデータ数を、測定したノイズ信号幅の最大値に基づいて設定できる。
すなわち、マーカー信号の送信タイミング以外の「1」信号や「0」信号の送信タイミングにおいても、マーカー信号の送信タイミングと同様のノイズが発生する可能性が高い。このため、測定したノイズ信号幅の最大値に基づいてデータセットのデータ数を設定し、各秒のタイムコード信号に対してノイズを除去する処理を行うことで、ノイズを精度よく除去できる。
そして、パラメーター設定部58は、パラメーター設定処理S40を終了する。
図7に戻り、パラメーター設定処理S40の後、または、S31でNOと判定された場合、デコード処理部59は、コード判定処理S50を実行する。
図9に示すように、コード判定処理S50が実行されると、デコード処理部59は、第2記憶部512に記憶されたサンプリングデータに基づいて、1秒のTCO信号のLレベルの信号幅が、350msec以上650msec未満かを判定する(S51)。具体的には、Lデータの数が、22(350msec/15.625msecの商の値)以上41(650msec/15.625msecの商の値)未満かを判定する。ここで、15.625msecは、サンプリング周波数が64Hzの場合の周期である。S51でYESと判定された場合、デコード処理部59は、TCO信号のコードを「1」と判定する(S52)。
一方、S51でNOと判定された場合、デコード処理部59は、1秒のTCO信号のLレベルの信号幅が、650msec以上かを判定する(S53)。具体的には、Lデータの数が、41以上かを判定する。S53でYESと判定された場合、デコード処理部59は、TCO信号のコードを「0」と判定する(S54)。
また、S53でNOと判定された場合、デコード処理部59は、TCO信号のコードを「P」(マーカー)と判定する(S55)。
そして、S52,S54,S55の処理の後、デコード処理部59は、判定結果(コード値)をコード記憶部513に格納する(S56)。そして、デコード処理部59は、コード判定処理S50を終了する。
図7に戻り、コード判定処理S50が終了すると、デコード処理部59は、60秒分のコード値がコード記憶部513に格納されたかを判定する(S32)。
S32でNOと判定された場合、処理手段5は、処理をS31に戻す。つまり、S32でYESと判定されるまで、処理手段5は、S31,S40,S50,S32の処理を繰り返し実行する。
すなわち、次のマーカー信号のTCO信号が受信部4から出力されるまでは、S31でNOと判定されるため、パラメーター設定処理S40は実行されず、コード判定処理S50が繰り返し実行される。
そして、次のマーカー信号のTCO信号が受信部4から出力されると、S31でYESと判定され、パラメーター設定処理S40が実行される。
このようにして、マーカー信号のTCO信号が受信部4から出力される毎に、パラメーター設定処理S40が実行される。
60秒分のコード値がコード記憶部513に格納され、S32でYESと判定されると、デコード処理部59は、コード記憶部513に記憶されたコード値に基づいてTCを取得し、TC取得処理S30を終了する。
図4に戻り、TC取得処理S30が終了すると、処理手段5は、取得されたTCのうち、3フレームの間で、時刻データの整合性が確認できるかを判定する(S10)。具体的には、3つの時刻データの時間間隔が1分間隔であれば、整合性が確認できたと判定し、1分間隔でなければ、整合性が確認できないと判定する。
最初は、1フレーム分の時刻データしかないため、S10でNOと判定される。そして、処理手段5は、受信が開始されてから8分経過したかを判定する(S11)。S11でYESと判定された場合、標準電波を受信できていない場合や、受信していても電波強度が弱い場合等が考えられるため、処理手段5は、ノイズ除去処理を終了し(S12)、受信部4の動作を終了させ(S13)、処理を終了させる。
一方、S11でNOと判定された場合、処理手段5は処理をS30に進める。すなわち、S10でYESと判定されるか、S11でYESと判定されるまで、TC取得処理S30が繰り返し実行され、TC取得処理S30が実行される毎に、TCが取得される。
そして、3フレームの間で時刻データの整合性が確認でき、S10でYESと判定された場合、処理手段5は、ノイズ除去処理を終了し(S14)、受信部4の動作を終了させる(S15)。
そして、時刻情報修正部53は、取得されたTCに基づいて、計時部52で計時している内部時刻情報を正しい時刻情報に修正する(S16)。そして処理手段5は、処理を終了する。
なお、「WWVB」では、タイムコードフォーマットにおいて、マーカー信号は、0秒、9秒、19秒、29秒、39秒、49秒、59秒に割り当てられているため、パラメーター設定部58は、これらの秒に対応するTCO信号に基づいて、パラメーター設定処理S40を実行する。
また、「DCF77」では、タイムコードフォーマットにおいて、マーカー信号は、0秒に割り当てられているため、パラメーター設定部58は、0秒に対応するTCO信号に基づいて、パラメーター設定処理S40を実行する。
[第1実施形態の作用効果]
標準電波を受信する際に、実測値に基づいてデータセットのデータ数が設定され、ノイズ除去処理が行われるため、受信環境によらずにノイズを精度よく除去できる。
複数回のマーカー信号の送信タイミングにおけるノイズ信号幅の最大値に基づいて、ノイズパラメーター「n」の値が設定されるため、例えば、1回のマーカー信号の送信タイミングにおけるノイズ信号幅の最大値に基づいてノイズパラメーター「n」の値が設定される場合と比べて、受信環境におけるノイズ信号幅の最大値の傾向を精度よくノイズパラメーター「n」に反映できる。
受信部4によって標準電波が受信されている間、継続してパラメーター設定処理S40が実行されるため、標準電波の受信を開始した後に、電波修正時計1が移動するなどして、ノイズの発生傾向が変化した場合であっても、ノイズの発生傾向の変化に応じてノイズパラメーター「n」の値を適切に設定できる。
データセットのデータ数は、測定したノイズの信号幅の最大値であるノイズパラメーター「n」の値を2倍して1加算した値に設定されるため、「n」の値以下の信号幅のパルスを除去できる範囲で、最小値に設定できる。このため、「n」の値以下の信号幅のパルスをノイズと判定して除去し、かつ、TCO信号に含まれる信号自体が除去される可能性を低減できる。
マーカー信号は、例えば、JJYでは、約10秒間隔で送信されるため、マーカー信号の送信タイミング毎に、パラメーター設定処理S40を行うことで、例えば、1分間に1回、パラメーター設定処理S40を行う場合と比べて、ノイズパラメーター「n」の設定間隔を短くでき、ノイズの発生傾向の変化に対する追従性を向上できる。
[第2実施形態]
第1実施形態の電波修正時計1は、パラメーター設定処理S40において、マーカー信号の送信タイミングで測定したノイズの信号幅の最大値である今回の最大幅が、ノイズパラメーター「n」の値よりも大きい場合に、今回の最大幅をノイズパラメーター「n」の値に設定していた。これに対して、第2実施形態のパラメーター設定処理S40Aでは、今回の最大幅と、受信が開始されてから前回までに測定されたノイズの信号幅の最大値との平均値を計算し、計算した平均値をノイズパラメーター「n」の値に設定している。
具体的には、図10に示すように、第2実施形態のパラメーター設定処理S40Aでは、S41〜S45,S48,S49の処理が実行される。S41〜S45は、第1実施形態のパラメーター設定処理S40と同じため、説明は省略する。
パラメーター設定処理S40Aでは、S44またはS45で今回の最大幅が決定されると、パラメーター設定部58は、決定された今回の最大幅と、受信が開始されてから前回までのマーカー信号の各送信タイミングにおいて測定された各ノイズの信号幅の最大値との平均値を計算する(S48)。
そして、パラメーター設定部58は、計算した平均値をノイズパラメーター「n」の値に設定し(S48)、パラメーター設定処理S40Aを終了する。
[第2実施形態の作用効果]
1回のマーカー信号の送信タイミングにおいて、全体の傾向とは大きく異なる信号幅のノイズがTCO信号に乗った場合でも、この送信タイミングで測定されたノイズ信号幅の最大値は、他のマーカー信号の送信タイミングで測定されたノイズ信号幅の最大値と平均化されて、ノイズパラメーター「n」の値に反映されるため、ノイズパラメーター「n」の値が、受信環境に応じた値から大きくずれる可能性を低減できる。
[他の実施形態]
なお、本発明は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記各実施形態では、パラメーター設定部58は、マーカー信号に含まれるノイズの信号幅を測定してノイズパラメーター「n」の値を設定しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、JJYやWWVBにおいて、タイムコードフォーマットにおける4秒、10秒、11秒、14秒等に予め割り当てられた固定信号や、DCF77において、タイムコードフォーマットにおける1秒〜14秒に予め割り当てられた拡張用信号に含まれるノイズを測定してノイズパラメーター「n」の値を設定してもよい。
前記各実施形態では、ノイズ除去処理部55は、処理対象のサンプリングデータをHレベルおよびLレベルに判定する際に、第1記憶部511に記憶したデータセットにおいてLデータおよびHデータの数が多いほうとする多数決方式を採用している。
これに対し、ノイズ除去処理部55は、第1記憶部511に記憶したデータセットにおいてLデータが1つでもある場合に、処理対象のサンプリングデータをLレベルに判定するL優先方式を採用してもよい。
このL優先方式は、Lレベルの信号中に立ち上がりノイズが入った場合に、そのノイズを効果的に除去する際に適している。
この場合は、データセットのデータ数は、例えばn+1に設定される。これによれば、想定される最大の信号幅のノイズがTCO信号に乗った場合でも、データセットにおいてLデータの数が0となることはないため、ノイズに対応したサンプリングデータはすべてLレベルに判定され、ノイズは除去される。
また、ノイズ除去処理部55における判定方式として、各信号「P,1,0」の波形フォーマットを考慮し、「P,1,0」の各信号において共通してLレベルとなる期間はL優先方式で処理し、「P,1,0」の各信号において共通してHレベルとなる期間は、L優先方式とは逆に1つでもHがある場合に、処理対象のサンプリングデータをHレベルに判定するH優先方式で処理し、「P,1,0」の各信号においてLレベルおよびHレベルが混在する期間は多数決方式で処理してもよい。
この場合、L優先方式およびH優先方式の処理が行われる期間は、データセットのデータ数は、n+1に設定され、多数決方式の処理が行われる期間は、データセットのデータ数は、2n+1に設定される。
また、「P,1,0」の各信号においてLおよびHが混在する期間のノイズ除去処理部55における判定方式を、多数決方式ではなく、1つ前のサンプリングデータの判定結果に応じてL優先方式およびH優先方式を選択する方式としてもよい。
また、ノイズ除去処理部55は、例えば、ノイズパラメーター「n」の値以下の信号幅のパルスは、ノイズと判定して除去してもよい。
前記各実施形態では、パラメーター設定処理は、受信期間中、継続して実行されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、標準電波が受信されてから所定期間の間だけ行うようにしてもよい。なお、この場合、コード判定処理S50は、受信が開始された直後から実行されてもよいし、パラメーター設定処理が終了した後に実行されてもよい。
これによれば、受信期間中、継続してパラメーター設定処理が実行される場合と比べて、消費電力を低減できる。
前記各実施形態では、S10において、処理手段5は、デコード処理部59によって取得されたTCのうち、3フレームの間で、時刻データの整合性が確認できるかを判定しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、TCと内部時刻との間で整合性を確認できるかを判定してもよい。
1…電波修正時計、3…アンテナ、4…受信部、5…処理手段、51…データ記憶部、511…第1記憶部、512…第2記憶部、513…コード記憶部、52…計時部、53…時刻情報修正部、54…サンプリング処理部、55…ノイズ除去処理部、56…秒同期処理部、57…分同期処理部、58…パラメーター設定部、59…デコード処理部、6…時刻表示部。

Claims (9)

  1. 標準電波を受信し、受信信号をHレベルまたはLレベルに二値化処理して得られるタイムコード信号を出力する受信部と、
    特定の信号が予め割り当てられている特定の秒に対応する前記タイムコード信号の波形を、前記特定の信号に対応付けられた波形と比較することで、ノイズを検出して信号幅を測定し、測定したノイズ信号幅に基づいて、前記タイムコード信号からノイズを除去するためのノイズ除去条件を設定する条件設定部と、
    前記タイムコード信号に対して、所定の周期でサンプリングを行うサンプリング処理部と、
    前記サンプリング処理部で得られたサンプリングデータに対して、前記ノイズ除去条件に従って、ノイズを除去する処理を行い、処理済みサンプリングデータを生成するノイズ除去処理部と、
    前記処理済みサンプリングデータに基づいて、前記タイムコード信号のデコード処理を行うデコード処理部と、を備える
    ことを特徴とする電波受信装置。
  2. 請求項1に記載の電波受信装置において、
    前記条件設定部は、前記特定の秒毎に、前記ノイズ信号幅の最大値を測定し、前記特定の秒毎のノイズ信号幅の最大値のうち、最も大きい値に基づいて、前記ノイズ除去条件を設定する
    ことを特徴とする電波受信装置。
  3. 請求項1に記載の電波受信装置において、
    前記条件設定部は、前記特定の秒毎に、前記ノイズ信号幅の最大値を測定し、前記特定の秒毎のノイズ信号幅の最大値の平均値に基づいて、前記ノイズ除去条件を設定する
    ことを特徴とする電波受信装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電波受信装置において、
    前記条件設定部は、前記受信部によって前記標準電波が受信されている間、継続して、前記特定の秒毎に、前記ノイズ信号幅を測定し、前記ノイズ除去条件を設定する
    ことを特徴とする電波受信装置。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電波受信装置において、
    前記条件設定部は、前記受信部によって前記標準電波が受信されてから所定期間、前記特定の秒毎に、前記ノイズ信号幅を測定し、前記ノイズ除去条件を設定する
    ことを特徴とする電波受信装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電波受信装置において、
    前記ノイズ除去処理部は、前記サンプリング処理部で得られた複数のサンプリングデータにおいて、処理対象のサンプリングデータを順次選択し、選択した前記処理対象のサンプリングデータを、選択した前記処理対象のサンプリングデータを含む所定数のサンプリングデータにおける過半数の信号に順次設定することで、ノイズを除去する処理を行い、
    前記条件設定部は、前記特定の秒毎に、前記ノイズ信号幅の最大値を測定し、前記特定の秒毎のノイズ信号幅の最大値のうち最も大きい値に対応するサンプリングデータの数、または、前記特定の秒毎のノイズ信号幅の平均値に対応するサンプリングデータの数を、2倍して1加算した値を、前記所定数に設定することで、前記ノイズ除去条件を設定する
    ことを特徴とする電波受信装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電波受信装置において、
    前記特定の信号は、マーカー信号である
    ことを特徴とする電波受信装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電波受信装置と、
    内部時刻情報を計時する計時部と、
    前記電波受信装置でデコードされたタイムコードに基づいて時刻情報を取得し、前記内部時刻情報を修正する時刻情報修正部と、
    前記内部時刻情報を表示する時刻表示部と、を備える
    ことを特徴とする電波修正時計。
  9. 電波受信装置の電波受信方法であって、
    標準電波を受信し、受信信号をHレベルまたはLレベルに二値化処理して得られるタイムコード信号を出力するステップと、
    特定の信号が予め割り当てられている特定の秒に対応する前記タイムコード信号の波形を、前記特定の信号に対応付けられた波形と比較することで、ノイズを検出して信号幅を測定し、測定したノイズ信号幅に基づいて、前記タイムコード信号からノイズを除去するためのノイズ除去条件を設定するステップと、
    前記タイムコード信号に対して、所定の周期でサンプリングを行うステップと、
    前記サンプリングを行うステップで得られたサンプリングデータに対して、前記ノイズ除去条件に従って、ノイズを除去する処理を行い、処理済みサンプリングデータを生成するステップと、
    前記処理済みサンプリングデータに基づいて、前記タイムコード信号のデコード処理を行うステップと、を備える
    ことを特徴とする電波受信方法。
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