JP2017015605A - 慣性計測システムおよびその位置出力方法 - Google Patents

慣性計測システムおよびその位置出力方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017015605A
JP2017015605A JP2015133858A JP2015133858A JP2017015605A JP 2017015605 A JP2017015605 A JP 2017015605A JP 2015133858 A JP2015133858 A JP 2015133858A JP 2015133858 A JP2015133858 A JP 2015133858A JP 2017015605 A JP2017015605 A JP 2017015605A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
measurement system
sensor
inertial measurement
speed
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015133858A
Other languages
English (en)
Inventor
貴俊 奥田
Takatoshi Okuda
貴俊 奥田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tamagawa Seiki Co Ltd
Original Assignee
Tamagawa Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tamagawa Seiki Co Ltd filed Critical Tamagawa Seiki Co Ltd
Priority to JP2015133858A priority Critical patent/JP2017015605A/ja
Publication of JP2017015605A publication Critical patent/JP2017015605A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gyroscopes (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Abstract

【課題】角速度・加速度センサを使用する慣性計測システムにおいて、センサの誤差が大きい場合であっても高い精度で位置データを出力することのできる、慣性計測システムおよびその位置出力方法を提供する。
【解決手段】慣性計測システム10は、センサ部1として角速度センサおよび加速度センサを備えこれらを用いるシステムであり、動作中に検出されてセンサ誤差補正手段2によって各センサ各軸のセンサ誤差補正がなされたセンサデータを保持する保持手段3と、保持されたセンサデータに基づき計測動作完了後に速度および位置の演算処理を行う動作後演算処理手段4とを備えた構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は慣性計測システムおよびその位置出力方法に係り、特に、角速度・加速度センサを使用する慣性計測装置において、センサの誤差が大きい場合であっても、高い精度で位置データを出力することのできる、慣性計測システム等に関するものである。
図12は、従来の慣性計測装置における一出力の方式を示す概念図である。図示するように従来の慣性計測装置910は、角速度センサならびに加速度センサからなるセンサ部91と、センサ部91にて得られた検出データにセンサ誤差補正処理ならびに速度・位置演算処理を施すCPU等の演算処理手段92と、および演算処理手段92での処理の結果得られた位置出力をリアルタイムで出力する出力部99とを備えて構成される。
かかる構成により従来の慣性計測装置910では、センサ部91により得られた角速度ならびに加速度の検出データは、CPU等の演算処理手段92においてセンサ誤差補正処理ならびに速度・位置演算処理がなされ、その結果得られた位置出力はリアルタイムで出力部99に出力される。位置出力は、センサ部91により得られる検出データの積分によって得られる。したがって従来は、慣性計測装置910で位置を出力する場合、センサの性能によって位置情報の精度が決定される。
さて、慣性計測装置での位置出力方式等については従来、技術的な提案もなされている。たとえば本願出願人による後掲特許文献1には、産業用ロボットの速度位置解析システムにおける部品コスト増大抑制策として、産業用ロボットを静止させているときにデータ蓄積部に静止情報を入力する移動制御部、静止情報検出時の慣性信号のデータに関連付けて静止情報を記憶するデータ蓄積部、静止情報に係るデータに基づいて得られるロボットの速度を0とする補正値を求め、それを用いて慣性信号のデータを補正し、ロボットの速度および位置を求める速度位置後解析部とからなる構成が開示されている。
特開2012−086319号公報「産業用ロボットの速度位置解析システム及び産業用ロボットの速度位置検出装置」
さて、上述のとおり従来の慣性計測装置における位置出力方式では、位置情報の精度は角速度センサ、加速度センサの性能によって決定される。つまり、センサの誤差の大きさが位置出力精度に影響する。そうすると、センサの誤差が大きければ大きいほど、位置出力の精度は低下してしまう。
たとえば、慣性計測装置は比較的短時間でドリフト、すなわちセンサ静止時にも関わらず発生する検出値の変化の現象が発生しやすいため、かかるドリフト成分が位置出力精度に即影響する。また、判別しにくい長期のドリフト成分によって、より精度の高い位置検出の精度は経時的に低下する(後掲図11参照)。かかる問題を回避するには、最大限誤差の小さいセンサを用いることが必要だが、コスト増大につながり好ましくない。
そこで本発明が解決しようとする課題は、かかる従来技術の問題点をなくし、角速度・加速度センサを使用する慣性計測システムにおいて、センサの誤差が大きい場合であっても高い精度で位置データを出力することのできる、慣性計測システムおよびその位置出力方法を提供することである。
本願発明者は上記課題について検討した結果、位置をリアルタイムではなく動作完了後に出力すること、つまり、速度・位置の演算を後解析により行う方式とすることによって解決できることを見出し、これに基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、上記課題を解決するための手段として本願で特許請求される発明、もしくは少なくとも開示される発明は、以下の通りである。
〔1〕 角速度センサおよび加速度センサを用いる慣性計測システムであって、動作中に検出されて各センサ各軸のセンサ誤差補正がなされたセンサデータを保持する保持手段と、保持されたセンサデータに基づき計測動作完了後に速度および位置の演算処理を行う動作後演算処理手段とを備えており、これにより高精度の位置出力が可能であることを特徴とする、慣性計測システム。
〔2〕 前記動作後演算処理手段により演算された位置データを出力する出力手段を備えていることを特徴とする、〔1〕に記載の慣性計測システム。
〔3〕 前記動作後演算処理手段では、前記センサデータに基づき速度演算処理、速度誤差補正処理および位置演算処理がなされ、該速度誤差補正処理においては、速度演算処理により得られた誤差成分含有速度データから誤差成分を除去する処理(誤差成分除去処理)がなされて速度データが算出され、これが該位置演算処理に用いられることを特徴とする、〔1〕または〔2〕に記載の慣性計測システム。
〔4〕 前記速度誤差補正処理では、前記誤差成分含有速度データから静止時速度データが生成され、該静止時速度データから前記誤差成分除去処理に用いる関数が生成されることを特徴とする、〔3〕に記載の慣性計測システム。
〔5〕 前記誤差成分にはドリフト成分が含まれることを特徴とする、〔3〕または〔4〕に記載の慣性計測システム。
〔6〕 前記動作後演算処理手段を開始させるための演算開始手段を備えていることを特徴とする、〔1〕ないし〔5〕のいずれかに記載の慣性計測システム。
〔7〕 前記保持手段と前記センサ誤差補正を行う手段とが共通であることを特徴とする、〔1〕ないし〔6〕のいずれかに記載の慣性計測システム。
〔8〕 前記保持手段が前記センサ誤差補正を行う手段とは別であることを特徴とする、〔1〕ないし〔6〕のいずれかに記載の慣性計測システム。
〔9〕 前記保持手段が前記センサ誤差補正を行う手段とは別の装置に設けられていることを特徴とする、〔1〕ないし〔6〕のいずれかに記載の慣性計測システム。
〔10〕 前記動作後演算処理手段と前記センサ誤差補正を行う手段とが共通であることを特徴とする、〔1〕ないし〔8〕のいずれかに記載の慣性計測システム。
〔11〕 全ての構成要素が一装置内に設けられている、すなわち慣性計測装置であることを特徴とする、〔1〕ないし〔7〕または〔10〕のいずれかに記載の慣性計測システム。
〔12〕 前記動作後演算処理手段が前記センサ誤差補正を行う手段とは別であることを特徴とする、〔1〕ないし〔9〕のいずれかに記載の慣性計測システム。
〔13〕 前記動作後演算処理手段が前記センサ誤差補正を行う手段とは別の装置に設けられていることを特徴とする、〔1〕ないし〔9〕または〔12〕のいずれかに記載の慣性計測システム。
〔14〕 〔1〕ないし〔13〕のいずれかに記載の慣性計測システムにおいて、動作中に検出されセンサ誤差補正がなされて保持されたセンサデータに基づいて速度演算処理、速度誤差補正処理および位置演算処理がなされ、該速度誤差補正処理においては速度演算処理により得られた誤差成分含有速度データから誤差成分を除去する処理(誤差成分除去処理)がなされて速度データが算出され、これにより該位置演算処理がなされることを特徴とする、慣性計測システムの位置出力方法。
〔15〕 前記速度誤差補正処理では、前記誤差成分含有速度データから静止時速度データが生成され、該静止時速度データから前記誤差成分除去処理に用いる関数が生成されることを特徴とする、〔14〕に記載の慣性計測システムの位置出力方法。
本発明の慣性計測システムおよびその位置出力方法は上述のように構成されるため、これらによれば、角速度・加速度センサを使用する慣性計測システムにおいて、センサの誤差が大きい場合であっても、高い精度で位置データを出力することができる。つまり本発明によれば、リアルタイム位置検出ではなく後解析の方式とすることにより、リアルタイム検出では判別しにくい長期のドリフト成分等の誤差成分を除去することができるようになり、低誤差のセンサ使用によるコスト増大を招くことなく、より精度の高い位置検出を行うことができる。
なお、上記文献開示技術は、平均値または複数回計算による補正方法の発明であり、あくまでもリアルタイム位置検出における精度改善技術である。これを含め従来技術には、後解析方式の位置検出とする慣性計測装置・システムは存在せず、本発明の有用性は高い。
本発明の慣性計測システムの基本構成を示す概念図である。 本発明の慣性計測システムの装置構成例を示す概念図である。 演算開始手段を備えた本発明の慣性計測システムの構成例を示す概念図である。 本発明の慣性計測システムの別の構成例を示す概念図である。 保持手段を別の装置として設けた構成の慣性計測システムの例を示す概念図である。 動作後演算処理手段とセンサ誤差補正手段を共通化した構成の慣性計測システムの例を示す概念図である。 動作後演算処理手段が別装置に設けられた構成の慣性計測システムの例を示す概念図である。図7〜11は実施例に関する図である。 慣性計測装置における動作時と静止時を含むセンサデータ(速度)の例を示すグラフである。 図7に示したデータから静止時のみを抜き取ったグラフである。 図7に示したデータから図8に示した静的部分を差し引いて動的部分(動作時の速度データ)のみにした状態のグラフである。 ドリフト等誤差成分除去処理を行った後の速度データのグラフである。 ドリフト等誤差成分除去の有無による位置出力の変化を示すグラフである。 従来の慣性計測装置における一出力の方式を示す概念図である。
以下、図面により本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の慣性計測システムの基本構成を示す概念図である。図示するように本慣性計測システム10は、センサ部1として角速度センサおよび加速度センサを備えこれらを用いるシステムであり、動作中に検出されてセンサ誤差補正手段2によって各センサ各軸のセンサ誤差補正がなされたセンサデータを保持する保持手段3と、保持されたセンサデータに基づき計測動作完了後に速度および位置の演算処理を行う動作後演算処理手段4とを備えてなることを、主たる構成とする。
なお図示するように、動作後演算処理手段4により演算された位置データを出力する出力手段9を備えた構成とすることができる。また、慣性計測システム10は、単一の装置すなわち慣性計測装置としての形態の他、任意の複数の装置の連携によって構成される形態の場合も含まれる。その例については後述する。
かかる構成により本慣性計測システム10では、本システム動作中、センサ部1の角速度センサおよび加速度センサにより各センサ各軸における所定の計測動作がなされてセンサデータが得られ、これらのセンサデータはセンサ誤差補正手段2によってセンサ誤差補正がなされ、さらに保持手段3によってセンサ誤差補正がなされたセンサデータが保持される。そして、このような計測動作が完了した後で、動作後演算処理手段4によって、保持されたセンサデータに基づく速度および位置の演算処理が行われて、位置データが得られる。出力手段9が備えられている場合は、これにより位置出力がなされる。つまり、センサ部1動作中のデータを使用し、データの補正を行い、最後に、補正された動作中の位置を出力する、という方式である。
図示するように本慣性計測システム10の動作後演算処理手段4には、センサデータに基づく速度演算処理を行う速度演算処理手段5、速度誤差補正処理を行う速度誤差補正処理手段6、および位置演算処理を行う位置演算処理手段7が設けられていて、動作後演算処理の各過程がなされる。このうち速度誤差補正処理手段6においては、速度演算処理手段5により得られた誤差成分含有速度データから誤差成分を除去する処理(誤差成分除去処理)がなされて速度データが算出され、これが、位置演算処理手段7における演算処理に用いられる構成とすることができる。
速度誤差補正処理手段6における具体的な処理方法は、たとえば、速度演算処理手段5により得られた誤差成分含有速度データから静止時速度データを生成し、この静止時速度データから誤差成分除去処理に用いる関数を生成し、この関数を用いて静止時速度データから誤差成分を除去することで速度データを得る、という過程とすることができる。
本慣性計測システム10の動作後演算処理手段4の想定する誤差成分としては、これにドリフト成分が含まれるものとすることができる。誤差成分の大半がドリフト成分だからである。なお、ドリフト成分以外の誤差成分としては、たとえばスケールファクタ(比率)がある。これは、演算過程における特定の値の変化であり、たとえば入力速度が10m/sなのに対し、演算で11m/sとなった場合であり、発生した場合にはこれも補正対象である。
つまり本慣性計測システム10の動作後演算処理手段4における処理は、動作中に得られた角速度、加速度の計測値を使用し、動作成分とドリフト成分等誤差成分に分離し、ドリフト成分等だけを除去し、そのようにして得られた速度から、最終的に位置を計算するというものである。
図1−2は、本発明の慣性計測システムの装置構成例を示す概念図である。図示するように本慣性計測システム110は、センサ部11およびセンサ誤差補正手段12をセンサユニット112として一装置に構成し、センサデータを保持する保持手段13および動作後演算処理手段14をデータ保持解析ユニット134として一装置に構成し、センサユニット112およびデータ保持解析ユニット134により全体システム110を構築するものとすることができる。なお、図示するように、データ保持解析ユニット134は出力手段19を備えたものとすることができる。
図2は、演算開始手段を備えた本発明の慣性計測システムの構成例を示す概念図である。図示するように本慣性計測システム210は、図1他にて説明した構成に加え、動作後演算処理手段24を開始させるための演算開始手段28を備えた構成である。演算開始手段28は、計測動作完了を自動的に判断して動作後演算処理手段24における処理を自動的に開始させる構成としてもよいし、また、本システム210使用者が計測動作完了の判断に基づいて動作後演算処理手段24における処理を手動で開始させる構成としてもよい。
特に後者の場合は、演算開始手段28の具体的構成としては、本システム使用者が操作可能なスイッチ等とすることができる。また、計測動作の開始や終了は、センサ部1における測定値の出力によってこれを判断することとしてもよいし、計測動作開始・終了を報知する発報手段(図示せず)を設けるものとしてもよい。なお、以後の各図において演算開始手段は記載しないが、これを設けた構成としてもよい。
図3は、本発明の慣性計測システムの別の構成例を示す概念図である。図示するように本慣性計測システム310は、保持手段33とセンサ誤差補正手段32とを、共通の動作時処理手段323として一要素に構成するものとすることができる。たとえば、CPU等を動作時処理手段323とすることができる。なお、保持手段をセンサ誤差補正手段とは別にする構成でももちろんよい。
図4は、保持手段を別の装置として設けた構成の慣性計測システムの例を示す概念図である。図示するように本慣性計測システム410は、保持手段43を、センサ誤差補正手段42が設けられた本体400とは別の単独の装置として構成するものである。保持手段43は、たとえば外部のデータ保存装置(ストレージ)等である。
図5は、動作後演算処理手段とセンサ誤差補正手段を共通化した構成の慣性計測システムの例を示す概念図である。図示するように本慣性計測システム510は、動作後演算処理手段54とセンサ誤差補正手段52とを、共通の補正演算処理手段524として一要素に構成するものとすることができる。つまり、センサ部51からのセンサデータ取得時に行われるセンサ誤差補正処理、および動作後の演算処理である速度演算処理手段55、速度誤差補正処理手段56、および位置演算処理手段57における一連の処理をともに、CPU等、共通の補正演算処理手段524にて行うという構成である。
本発明の慣性計測システムは、動作後演算処理手段とセンサ誤差補正手段とを別のものとして構成してもよい。つまり、動作後演算処理は、センサデータが取得されるCPU等においてなされる構成でも、一方また、パーソナルコンピュータ等の外部機器においてなされる構成でもよい。
図6は、動作後演算処理手段が別装置に設けられた構成の慣性計測システムの例を示す概念図である。図示するように本慣性計測システム610は、センサ部61、センサ誤差補正手段62、ならびに保持手段63からなる前半部623、および動作後演算処理手段64を備えてなる後半部649とから構成される。なお、前半部623の各要素が全て単一装置内に内蔵される構成である必要はない。また後半部649には出力手段69が備えられたものとすることができる。
以上、数例を用いて説明したように、本発明の慣性計測システムの具体構成は、さまざまな形態を採り得、各例の構成に限定されるものではない。また、全ての構成要素が一装置内に設けられている、すなわち慣性計測装置として形成されている慣性計測システムも、もちろん本発明の範囲内である。
また、本発明慣性計測システム1等において、動作中に検出されセンサ誤差補正がなされて保持されたセンサデータに基づいて動作後演算処理手段4等により速度演算処理、速度誤差補正処理および位置演算処理がなされ、速度誤差補正処理においては速度演算処理により得られた誤差成分含有速度データから誤差成分を除去する処理(誤差成分除去処理)がなされて速度データが算出され、これにより位置演算処理がなされる、慣性計測システムの位置出力方法もまた、本発明の範囲内である。
かかる慣性計測システムの位置出力方法において、速度誤差補正処理手段6等における処理では、誤差成分含有速度データから静止時速度データが生成され、静止時速度データから誤差成分除去処理に用いる関数が生成され、この関数を用いて誤差成分含有速度データからの誤差成分除去処理がなされるものとすることができる。
本発明における演算の具体的手順例は、次のとおりである。
1) センサデータ(角速度、加速度。以下「センサ値」ともいう。)をCPU等で取り込む。
2) センサ各軸の誤差補正を行う 。
3) 動作中のすべてのセンサ値を保持する。保持する場所は同じCPU等内でも外部のストレージ等でもよい。
4) 動作完了後、取得したセンサ値から速度を演算する。演算に用いる手段は、センサ値を取得するCPU等でもPC等の外部機器でもよい。
5) 演算した速度にはドリフト等の誤差成分が含まれるため、5−1)〜5−3)にしたがい、速度の補正を行う。
5−1) センサ値を動的部分と静的部分に分離する。
5−2) 静的部分のみ取り出し、そこからドリフト成分等の誤差成分を時間の関数として求める。
5−3) 再び動的部分と静的部分を合わせて、そこから5−2で求めたドリフト成分等誤差成分を差し引く。
6) 補正後の速度から位置を演算する。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明がこれに限定されるものではない。なお、誤差成分除去方法の説明をもって、実施例とする。
図7は、慣性計測装置における動作時と静止時を含むセンサデータ(速度)の例を示すグラフである。また図8は、図7に示したデータから静止時のみを抜き取ったグラフである。慣性計測装置では通常、センサを移動させている状態(動作時)と、どこかに置かれて止まっているかまたは動きが少なく安定した状態(静止時)がある。
図7に示すように、動作時にはセンサデータが短時間内で大きく変動する。この動作時の変動を速度の補正値算出に含めると、補正後の誤差が大きくなってしまう。そこで図8に示すように、静止時のみを抜き取って、これを補正値算出に用いることにする。抜き取られた静止時の速度データを、静的部分とする。
取り出された静的部分から、時間の関数として、ドリフト成分等誤差成分を演算する。具体的には、静的部分を、最小二乗法を使って関数近似する。これにより、ドリフト等誤差成分の関数が得られる(図示せず)。
図9は、図7に示したデータから図8に示した静的部分を差し引いて動的部分(動作時の速度データ)のみにした状態のグラフである。これは、この後行うドリフト等誤差成分除去処理の前の状態である。
図10は、ドリフト等誤差成分除去処理を行った後の速度データのグラフである。つまり、得られたドリフト等誤差成分の関数を使用して、図7に示した元の速度データから当該関数を差し引く演算を行うことで、ドリフト等誤差成分を含まない速度データが得られる。この速度データを用いて位置計算をすることで、高精度の位置出力を得ることができる。
図11は、ドリフト等誤差成分除去の有無による位置出力の変化を示すグラフである。これは、慣性計測装置を長方形(タテ40cm×ヨコ50cm)の枠上を移動させた際の位置出力を示したもので、ほぼ長方形の軌跡を描いているのがドリフト等誤差成分除去処理を経た位置データ、右下がり略Ω状の軌跡を描いているのが除去処理を経なかった位置データである。このように、本発明の補正処理を施さない位置データは経時に誤差が拡大したが、本発明の補正処理を経て得られた位置データは、誤差がほとんど認められず、位置算出精度向上に効果のあることが実証された。
本発明の慣性計測システムおよびその位置出力方法によれば、角速度・加速度センサの誤差が大きい場合であっても、高い精度で位置データを出力することができる。つまり本発明によれば、後解析により、リアルタイム検出では判別しにくい誤差成分を除去できるようになり、低誤差のセンサ使用によるコスト増大を招くことなく、より精度の高い位置検出を行うことができる。したがって、当該分野および関連する全分野において、産業上利用性が高い発明である。
1、11、21、31、41、51、61…センサ部
2、12、22、32、42、52、62…センサ誤差補正手段
3、13、23、33、43、53、63…保持手段
4、14、24、34、44、54、64…動作後演算処理手段
5、15、25、35、45、55、65…速度演算処理手段
6、16、26、36、46、56、66…速度誤差補正処理手段
7、17、27、37、47、57、67…位置演算処理手段
9、19、29、39、49、59、69…出力手段
10、110、210、310、410、510、610…慣性計測システム
28…演算開始手段
112…センサユニット
134…データ保持解析ユニット
323…動作時処理手段
400…(システム)本体
524…補正演算処理手段
623…前半部
649…後半部
91…センサ部
92…演算処理手段
99…出力部
910…慣性計測装置

Claims (15)

  1. 角速度センサおよび加速度センサを用いる慣性計測システムであって、動作中に検出されて各センサ各軸のセンサ誤差補正がなされたセンサデータを保持する保持手段と、保持されたセンサデータに基づき計測動作完了後に速度および位置の演算処理を行う動作後演算処理手段とを備えており、これにより高精度の位置出力が可能であることを特徴とする、慣性計測システム。
  2. 前記動作後演算処理手段により演算された位置データを出力する出力手段を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の慣性計測システム。
  3. 前記動作後演算処理手段では、前記センサデータに基づき速度演算処理、速度誤差補正処理および位置演算処理がなされ、該速度誤差補正処理においては、速度演算処理により得られた誤差成分含有速度データから誤差成分を除去する処理(誤差成分除去処理)がなされて速度データが算出され、これが該位置演算処理に用いられることを特徴とする、請求項1または2に記載の慣性計測システム。
  4. 前記速度誤差補正処理では、前記誤差成分含有速度データから静止時速度データが生成され、該静止時速度データから前記誤差成分除去処理に用いる関数が生成されることを特徴とする、請求項3に記載の慣性計測システム。
  5. 前記誤差成分にはドリフト成分が含まれることを特徴とする、請求項3または4に記載の慣性計測システム。
  6. 前記動作後演算処理手段を開始させるための演算開始手段を備えていることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の慣性計測システム。
  7. 前記保持手段と前記センサ誤差補正を行う手段とが共通であることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載の慣性計測システム。
  8. 前記保持手段が前記センサ誤差補正を行う手段とは別であることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載の慣性計測システム。
  9. 前記保持手段が前記センサ誤差補正を行う手段とは別の装置に設けられていることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載の慣性計測システム。
  10. 前記動作後演算処理手段と前記センサ誤差補正を行う手段とが共通であることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれかに記載の慣性計測システム。
  11. 全ての構成要素が一装置内に設けられている、すなわち慣性計測装置であることを特徴とする、請求項1ないし7または10のいずれかに記載の慣性計測システム。
  12. 前記動作後演算処理手段が前記センサ誤差補正を行う手段とは別であることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれかに記載の慣性計測システム。
  13. 前記動作後演算処理手段が前記センサ誤差補正を行う手段とは別の装置に設けられていることを特徴とする、請求項1ないし9または12のいずれかに記載の慣性計測システム。
  14. 請求項1ないし13のいずれかに記載の慣性計測システムにおいて、動作中に検出されセンサ誤差補正がなされて保持されたセンサデータに基づいて速度演算処理、速度誤差補正処理および位置演算処理がなされ、該速度誤差補正処理においては速度演算処理により得られた誤差成分含有速度データから誤差成分を除去する処理(誤差成分除去処理)がなされて速度データが算出され、これにより該位置演算処理がなされることを特徴とする、慣性計測システムの位置出力方法。
  15. 前記速度誤差補正処理では、前記誤差成分含有速度データから静止時速度データが生成され、該静止時速度データから前記誤差成分除去処理に用いる関数が生成されることを特徴とする、請求項14に記載の慣性計測システムの位置出力方法。
JP2015133858A 2015-07-02 2015-07-02 慣性計測システムおよびその位置出力方法 Pending JP2017015605A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015133858A JP2017015605A (ja) 2015-07-02 2015-07-02 慣性計測システムおよびその位置出力方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015133858A JP2017015605A (ja) 2015-07-02 2015-07-02 慣性計測システムおよびその位置出力方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017015605A true JP2017015605A (ja) 2017-01-19

Family

ID=57829056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015133858A Pending JP2017015605A (ja) 2015-07-02 2015-07-02 慣性計測システムおよびその位置出力方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017015605A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110243361A (zh) * 2018-03-08 2019-09-17 精工爱普生株式会社 惯性测量装置及移动体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110243361A (zh) * 2018-03-08 2019-09-17 精工爱普生株式会社 惯性测量装置及移动体
CN110243361B (zh) * 2018-03-08 2023-12-26 精工爱普生株式会社 惯性测量装置及移动体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107253196B (zh) 一种机械臂碰撞检测方法、装置、设备及存储介质
JP6448242B2 (ja) 形状測定装置の測定誤差の補正方法及び形状測定装置
CN106814753B (zh) 一种目标位置矫正方法、装置及***
JP2014151149A (ja) 運動解析装置及び運動解析方法
JP2015013008A5 (ja)
CN109483528B (zh) 机器人以及力传感器的偏移校正装置
JP2010134649A5 (ja)
US20150260750A1 (en) Electronic apparatus and program
JP2013202066A (ja) 運動解析装置
US10744651B2 (en) Mirror replacement device for a segmented mirror telescope and mirror replacement method thereof
JP2019140194A (ja) データ処理方法、データ処理装置、および、データ処理プログラム
JP6848571B2 (ja) 姿勢算出装置、姿勢計測システム、及び姿勢算出方法
JP2017015605A (ja) 慣性計測システムおよびその位置出力方法
JP2013192590A (ja) 運動解析装置及び運動解析方法
WO2016165333A1 (zh) 一种实现计步的方法及装置
JP2011255016A5 (ja) 運動解析装置、運動解析方法、およびゼロ点補正方法
JP2010091462A (ja) 相対加速度検出装置、相対加速度の検出方法およびプログラム
JP2012043416A5 (ja)
JP2016125988A (ja) 携帯端末装置及びキャリブレーション方法
CN111854792B (zh) 一种双足机器人的偏移预警方法、装置及双足机器人
JP6718166B1 (ja) 情報処理システム、情報処理装置、プログラム、及び情報処理方法
JPWO2018051538A1 (ja) 物理量測定装置
JP2018072137A (ja) ジャイロセンサの補正方法
JP2012049871A (ja) 携帯装置および手ぶれ補正方法
Alexiev et al. An algorithm for error reducing in IMU