JP2017015146A - シールリング - Google Patents

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Masanori Fujii
政徳 藤井
賢一 木津
Kenichi Kizu
賢一 木津
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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂組成物の射出成形により安価に製造でき、かつ、流体の漏れ量を低減できるシールリングを提供する。【解決手段】円周1箇所に切れ目を有する円環状の全体形状に熱可塑性樹脂組成物にて一体に形成され、リング本体と、リング本体の第1端部・第2端部から周方向に延伸状に付設された第1凸部21・第2凸部22とを有するシールリングであって、リング本体1の横断面形状は、円形であり、第1凸部21と第2凸部22は、リング本体1の円形の横断面を分離線Lcにて2分割して第1対応面41・第2対応面42をもって相互に対面させ、第1凸部21と第2凸部22とが相互に重なり合った切れ目閉状態で、第1凸部21と第2凸部22が基本矩形から食み出さない寸法に設定されている。【選択図】図7

Description

本発明は、シールリングに関する。
従来、円周1箇所に切れ目を有する略円環状の全体形状を有し、リング本体と、このリング本体の両端部から周方向へ突出した第1凸部と第2凸部を有し、圧縮機の可動スクロールとハウジングの間のシールを行うシールリングは、公知であり、その材質はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)が主として使用されている(例えば、特許文献1,特許文献2参照)。
特開2007−247526号公報 特開平8−276508号公報
従来のこの種のシールリングは、円筒状のPTFE素材を、まず、機械的に輪切りし、次いで、切削・研削・切断加工等の機械加工によって、製造していた。
従って、従来のものは、機械加工等の加工工数が掛かり、材料ロスも多く発生し、製造コストも割高となる欠点があった。
一方、射出成形による製造もありえるが、その場合、第1凸部と第2凸部の合せ目部位における密封性が低下し、この合せ目部位からの流体(オイル)の漏れ量が過大となるという欠点があった。揺動試験においては、PTFE製シールリングと比較して流体(オイル)漏洩量が顕著に過大となることが確認された。シール部位からの流体漏洩が極端に増大することは圧縮機の機能上好ましくない。また、可動スクロールやハウジングの被密封平面に摺接する摺接部の摩擦によって、揺動時の摺動が不安定となり、第1凸部と第2凸部の合せ目部位のシール間隙を大小変動させ、流体の漏れ量を増大させる要因となっていた。
そこで、本発明は、熱可塑性樹脂組成物の射出成形により安価に製造でき、かつ、合せ目部位からの流体の漏れ量を低減できるシールリングを提供することを目的とする。特に、スクロール運動を行う圧縮機に好適なシールリングを提供する。
本発明に係るシールリングは、円周1箇所に切れ目を有する円環状の全体形状に熱可塑性樹脂組成物にて一体に形成され、リング本体と、該リング本体の第1端部・第2端部から周方向に延伸状に付設された第1凸部・第2凸部とを有するシールリングであって、上記リング本体の横断面形状は、円形であり、上記第1凸部と第2凸部は、上記リング本体の円形の横断面を分離線にて2分割して第1対応面・第2対応面をもって相互に対面させ、上記第1凸部と上記第2凸部とが相互に重なり合った切れ目閉状態で、上記第1凸部と上記第2凸部が上記リング本体の横断面の輪郭線から食み出さない寸法に設定されている。
また、本発明に係るシールリングは、円周1箇所に切れ目を有する円環状の全体形状に熱可塑性樹脂組成物にて一体に形成され、リング本体と、該リング本体の第1端部・第2端部から周方向に延伸状に付設された第1凸部・第2凸部とを有するシールリングであって、上記リング本体の横断面形状は、円形であり、上記第1凸部と第2凸部は、上記リング本体の円形の横断面を分離線にて2分割して第1対応面・第2対応面をもって相互に対面させ、さらに、上記第1凸部は上記第1対応面の反対面側に削り取り部が形成された横断面形状であり、上記第1凸部と上記第2凸部とが相互に重なり合った切れ目閉状態で、上記第1凸部と上記第2凸部が上記リング本体の横断面の輪郭線から食み出さない寸法に設定されている。
また、上記開状態における上記リング本体は、上記切れ目の中央点に対して 180°±30°の範囲内に曲率半径が最大寸法の部位が存在し、該最大寸法の部位から上記第1端部・第2端部の各々に向かって周方向に近づくに従って曲率半径が減少するように、設定されて、上記第1凸部と第2凸部とが相互に重なり合った切れ目閉状態で全体形状が真円形となるように構成されている。
本発明のシールリングによれば、第1凸部と第2凸部の合せ目部位における密封性が改善でき、流体漏洩を低減できる。熱可塑性樹脂組成物の射出成形にて、寸法を容易に設定でき、高品質・高性能のシールリングを容易・安価に得ることができる。切削・研削・切断等の機械加工が省略可能となって、材料ロスの発生も少なくなって、安価に製造できる。特に、スクロール運動を行う圧縮機に好適なシールリングを提供可能となる。
本発明に係るシールリングの用途を具体的に例示した圧縮機断面図である。 本発明の実施の一形態を示し、使用箇所を示した拡大断面図である。 切れ目開状態の平面図である。 (後方部位を一部省略して図示した)切れ目開状態の正面図である。 切れ目閉状態の平面図である。 切れ目閉状態の正面図である。 各要部を示した拡大断面図である。 他の実施の形態を示す各要部の拡大断面図である。 一つの変形例の要部拡大断面図である。 他の変形例の要部拡大断面図である。 色々な別の実施の形態を示す要部拡大断面図である。 色々なさらに他の実施の形態を示す要部拡大断面図である。 受圧状態を示す要部拡大断面図である。 受圧状態を示す要部拡大断面図である。
以下、実施の形態を示す図面に基づき本発明を詳説する。
図3と図4に示すように、本発明のシールリングSは、自由状態では、円周1箇所に切れ目5を有する円環状の全体形状を有している。そして、このシールリングSは、 360°よりも僅かに小さい中心角度を占めるリング本体1と、リング本体1の第1端部11と第2端部12から周方向に延伸状に第1凸部21・第2凸部22が付設されている。
図1と図2に於て使用状態を示し、エアコンディショナー用の圧縮機2のスクロール圧縮機構3に適用されている場合を例示する。
スクロール圧縮機構3は、主に、ハウジング4とハウジング4の上方に密着して配置される固定スクロール6と、固定スクロール6に噛合する可動スクロール7等から構成される。ハウジング4には、可動スクロール7の下面(背面)7Aと対向する平面部4Aにシール溝4Bが凹設され、このシール溝4Bに本発明のシールリングSが装入されている。
シールリングSは、可動スクロール7の背面7A、及び、ハウジング4の平面部4Aの間を密封(シール)して、背圧空間を形成する。(なお、図2は図1のY部の拡大図である。)
そして、図3と図4に示すように、切れ目5が開状態である全体形状に、熱可塑性樹脂組成物にて、一体形成する。図3に於て、矢印Fは射出成形時の溶融樹脂の注入方向を示し、10は注入ゲート(跡)部であり、(図示省略した)切断刃にて可能な限り美しく切断したとしても、微小突部が残留形成される虞もあって、仕上げのために研削等の機械加工を行うこともあり得る。しかしながら、このような注入ゲート跡部10以外は、機械加工を省略して、射出成形面とすることが可能である。
本発明のシールリングSを射出成形するのに好適な熱可塑性樹脂組成物としては、PES樹脂組成物を挙げ得る。射出成形品に、いわゆるバリが発生しにくい利点があり、さらに、熱膨張率が低く金型から取出した後の収縮性が低くシールリングSの寸法も高精度に維持され、前述の機械加工を省略可能となる利点がある。
そして、図3に示した如く、切れ目5が開状態の全体形状に、PES樹脂組成物等の熱可塑性樹脂組成物にて一体に形成されるのであるが、射出金型から取出した、切れ目5が開状態であるシールリングSのリング本体1は、切れ目5と反対側に曲率半径R13が最大寸法である(最大寸法の)部位13を有し、この最大寸法の部位13から第1端部11・第2端部12の各々に向かって、周方向M1,M2に近づくに従って、曲率半径R,Rがしだいに減少して、第1端部11・第2端部12の曲率半径R11,R12が最小寸法となるように設定され、さらに、(小さな突出寸法である)第1凸部21・第2凸部22の外周面の曲率半径は前記R11,R12と同一とする。
なお、前記曲率半径R13,R,R,R11,R12は、図3に示したように、中心点O1から、リング本体1の外周面までの寸法とする。
さらに、追加説明すると、図3の平面図に於て、開状態のリング本体1は、切れ目5の中央の点(中心点)Pに対して 180°±30°の範囲内に、最大寸法の部位13が存在する。つまり、図3に示したθは30°であり、2θ=60°の範囲内に最大寸法の部位13を配設している。(なお、図3に於て、Lは中央点Pを含んだ直径を示す線である。)
このように、金型のキャビティの形状・寸法、及び、それから取出されたシールリングS(図3参照)は、その外周縁形状が、切れ目5に対して 180°反対側における±θ(=±30°)の範囲内に、曲率半径R13が最大寸法の部位13を配設し、この部位13から切れ目5に向かってしだいに減少する非真円形に設定する。
使用状態───図2に示すようにシール溝4Bに装着された状態───では、第1凸部21と第2凸部22とが相互に重なり合って切れ目閉状態となるが、切れ目開状態下で上述した非真円形であることによって、弾性変形に伴って、中心点Oから同一の曲率半径Rの真円形になり、図2に示したシール溝4Bのラジアル方向外側の内壁面14に対して密に接触する。切れ目開状態(図3)から切れ目閉状態(図5)へ変形する際、最大寸法の部位13が最も大きく曲率半径が減少するように変形し、第1端部11・第2端部12側はほとんど変形しない。従って、図5に示した前記曲率半径Rは、図3に示した端部11,12の曲率半径R11,R12に相等しくなる。
リング本体1の横断面形状は、図7(A),図8(A)に示すように円形である。
図2に示す使用状態で、可動スクロール7の背面7A等の(可動側)被密封平面Pに摺接する第1摺接部26と、シール溝4Bの内壁面14等の(固定側)被密封平面Pに摺接する第2摺接部27とを、有している。直交状の被密封平面P,Pによって形成される隅部8に、受圧時に押付けられる。上記第1・第2摺接部26,27は、全体として線状に各平面P,Pに接触するが、圧力が高い場合、あるいは、摩耗が生じた場合には、細い帯状に接触する。
ところで、本発明は、PES樹脂組成物等の熱可塑性樹脂組成物を採用したことにより、及び、円形断面としたことにより、スクロール運動中にシールリングSが、背面7Aと平面部4Aとの間隙9に、噛み込む等の不具合が生じない利点がある。
そして、図7に示すように、第1凸部21と第2凸部22は、リング本体1の円形の横断面を、同図(B)に示す如く、分離線Lcにて2分割して、第1対応面41・第2対応面42をもって相互に対面させる。具体的には円形の中心点O20から、中心角度βが90°の直交2軸(x軸,y軸)が、円形輪郭線に交わる2点38,39を結ぶ円弧と弦にて包囲形成される弓形に、第2凸部22の横断面形状を設定する。
他方、図7(B)に示すように、微小なシール間隙gを形成するように、第1凸部21の横断面の形状を設定する。つまり、図7(A)に示したリング本体1の横断面の円形輪郭線Gから、第1凸部21と第2凸部22が食み出さないように、第1凸部21・第2凸部22の各円弧部を円形輪郭線Gに添わせることを可能な寸法(形状)とすると共に、その時、微小なシール間隙gが第1・第2対応面41,42の間に形成される。
図7(B)に於ては、分離線は、45°傾斜の直線の場合を示し、かつ、中心角度βは90°であることによって、図13(A)に示す使用状態下で、第2凸部22が被密封平面P1,P2に対して安定姿勢で圧接(摺接)する。しかも、(薄い)弓形である第2凸部22は、両端の点38,39近傍は弾性変形しやすく、円弧面部にて、被密封平面P1,P2に圧接(摺接)する。しかも、シール間隙gの両端が閉じられているので、密封性も維持される。
また、図7(D)に示すように、第1凸部21に於て、第1対応面41に相当する横断面弓形の弦に相当する第1対応面41の中心角β41は、90°を越えている。
図7に於て、追加説明すると、リング本体1の横断面円形の輪郭線Gに、第1凸部21と第2凸部22の円弧部を重なり合うように一致させた場合、ストレート状の第1対応面41と第2対応面42との間に、微小なシール間隙gが形成される。このシール間隙gは、10μm≦g≦100μmのように設定するのが望ましい。シール間隙gが100μmを越せば、流体漏れが急激に増加する。このようにして、第1・第2対応面41,42からの流体漏洩が抑制でき、かつ、第1凸部21と第2凸部22が(基本の)円形の輪郭線Gから食み出さず、一層密封性能も向上できる。
次に、図8は他の実施の形態を示す。前述の図7と比較すると、第2凸部22が弓形から4半円形に変わっている。
さらに、具体的に説明すると、第1凸部21と第2凸部22は、リング本体1の円形横断面(輪郭線G)を、同図(B)のように、L字形の分離線Lcにて2分割して、第1対応面41・第2対応面42をもって対面させている。
図8(B)に示すように、円形の中心点O20から中心角度βが90°の直交2軸(x軸,y軸)に沿った第2対応面42を、第2凸部22が有し、円弧部は90°の中心角度βに対応している。
他方、図8(B)に示すように、微小なシール間隙gを形成するように、円形輪郭線Gから、第2凸部22よりも僅かに大きな切欠き40を形成し、第1凸部21の横断面形状とする。この切欠40の中心角度β40は90°である。
このような形状・寸法の場合、図13(B)に示す使用状態下で、第2凸部22が隅部8にて安定姿勢で被密封平面P,Pに圧接(摺接)する。特に、シール間隙gが(横断面に於て)被密封平面P,Pにて閉じられているので、密封性が維持される。
そして、上記シール間隙gは、上述した図7の実施の形態と同じ数値範囲に設定するのが好ましい。
次に、図9に示す変形例のように、図7(B)の場合よりも、第2凸部22の断面積の割合を大きく設定しても良い。つまり、第2凸部22の弦の両端の点38,39の各々と、円形横断面の中心点O20を結んだ2直線の成す中心角度をβ41とすれば、90°<β41≦ 150°に設定する。
図13(A)に示したように、直交する被密封平面P,Pに対して圧接した状態で、シールSに捩れが発生した場合、間隙gを介しての流体の漏洩が少なくて済む。
次に、図10の変形例では、図8(B)の場合よりも、第2凸部22の断面積の割合が大きい。このようにすれば、図13(B)と同じ使用状態下で、シールSに捩れが発生したとしても、間隙gを介しての流体の漏洩が少なくて済む。
図11に於て、本発明の別の実施の形態を複数示す。第2凸部22は、図7又は図9(A)と同様であるが、第1凸部21が既述の実施の形態と相違している。即ち、図11(A)〜(D)のいずれにあっても、第1凸部21は、第1対応面41の反対面側(円弧面側)に、削り取り部33が形成された横断面形状である。
図11(A)では、削り取り部33が大き目の弓形であって、第1凸部21は、第1対応面41と、これに平行な傾斜直線状の裏面部25を有する傾斜片部30をもって、構成されている。なお、一点鎖線にて示した裏面部25Aによって、傾斜片部30の肉厚が、いずれか一方へ、しだいに減少するように、形成してもよい。つまり、裏面部25Aが第1対応面41と非平行としても自由であることを、一点鎖線は、示している。
図11(B)では、削り取り部33の断面形状が、屋根型であり、第1凸部21は、両端に釘部43,43を有するカスガイ形である。言い換えると、この第1凸部21の形状は、傾斜片部30と、その両端に連設された釘部43,43とから成る。
次に、図11(C)では、削り取り部33の断面形状はラグビー球形であり、第1凸部21は、外側に、直線傾斜状の第1対応面41を有すると共に、内側(裏面側)に、弧状曲線凹部を有する。
図11(B)(C)では、第1凸部21は、その両端部が肉厚の補強部が形成されているといえる。次に、図11(D)では、第1凸部21は、横断面形状が草刈り鎌形である。即ち、第1対応面41と平行な直線状裏面部25Bと、この直線状裏面部25Bに略直角状に折れ曲った直線部25Cをもって、柄部44と刃部45から成る上記草刈り鎌形に、第1凸部21が形成される。そして、削り取り部33は、直線状裏面部25Bと直線部25Cとから成る折れ線にて切欠形成されている。
次に、図12に於て、さらに別の実施の形態を複数示している。第2凸部22は、図8又は図10と同様の横断面形状であるが、第1凸部21が既述の実施の形態とは相違している。即ち、図12(A)〜(D)に示す如く、第1凸部21は、第1対応面41の反対面側(円弧面側)に、削り取り部33が形成された横断面形状である。
図12(A)に示すように、傾斜状直線部46をもって弓形の削り取り部33を切欠形成する。また、図12(B)では、ジグザグ状(階段状)折曲線47をもって削り取り部33を切欠形成している。また、図12(C)では、円弧線48をもって削り取り部33を切欠形成している。図12(D)では、2個の円弧線49,49を有する波形線をもって削り取り部33を切欠形成している。
従って、第1凸部21の横断面形状は、図12(A)では、2個の扇形部50,50を連結した形状であり、図12(B)ではジグザグ形状であり、図12(C)(D)では、2個のイチョウの葉を連結した形状である。
図11,図12の各々の実施の形態に於て、(図7〜図10の場合と同様に)第1凸部21の円弧部51と、第2凸部22の円弧部52を、円形輪郭線Gに重なり合う(一致する)ようにした場合、第1凸部21の第1対応面41と、第2凸部22の第2対応面42の間に微小なシール間隙gが形成される。このシール間隙gの最大寸法は、10μm以上、かつ、100μm以下に設定するのが望ましい。
このように、シールリングSとして切れ目閉状態であって、かつ、第1凸部21と第2凸部22とを、横断面に於て、各々の円弧部51,52が円形輪郭線Gに重なり合わせた状態下で、シール間隙gが最大寸法となり、この最大寸法が、10μm以上かつ100μm以下に設定したので、第1・第2対応面41,42からの流体漏洩を抑制でき、かつ、第1凸部21と第2凸部22が輪郭線Gから食み出していないので一層密封性能が向上する。
図13及び図14に示すように、受圧状態で、被密封平面Pと被密封平面Pによって形成された隅部8にシールリングSが押圧され、流体Lの圧力Pによって第1凸部21が第2凸部22に押し付けられる。
可動スクロール7がスクロール運動する(図1参照)ことで、相手部材───被密封平面P,被密封平面P───に第1対応面41及び第2対応面42が接近し、流体Lの圧力Pによって、第1凸部21が第2凸部22に押し付けられる。第1凸部21が第2凸部22を押圧することで、第1凸部21と第2凸部22の両部材間の密封性が向上して、シール間隙gからの流体Lの漏れが減少する。そして、第2凸部22の円弧部52、及び、第1凸部21の円弧部51等は、機械加工の省略された射出成形面そのままとすることも可能であり、しかも、JIS B 0601に準じて測定されるその表面の算術平均粗さ(Ra)を、0.1以上2.0以下に設定して、優れた密封性能と耐摩耗性を発揮させる。
また、本発明において射出成形すべき熱可塑性樹脂組成物としては、曲げ弾性率が1500MPa 以上、6000MPa 以下ものであればよく、例えば、ポリサルフォン系樹脂組成物、具体的には、PES(ポリエーテルサルフォン)樹脂組成物、PSU(ポリサルフォン)樹脂組成物、PPSU(ポリフェニルサルフォン)樹脂組成物が好ましい。特に、曲げ弾性率は2000MPa 以上、4000MPa 以下が望ましい。
また、本発明に係るシールリングに好適なPES樹脂組成物としては、PES樹脂にグラファイト粉末等の層状結晶構造を有する化合物、及び/または、フッ素樹脂粉末等を添加したPES樹脂組成物である。このような添加によって、上述の曲げ弾性の範囲に特性を調整し易くなり、シールリングとしての耐摩耗性に優れ、耐熱・耐薬品性も良好で、十分な伸張性を有し、装着性及びシール性も良好であり、図1に例示したエアコンディショナー用圧縮機等に好適である。
なお、他の熱可塑性樹脂組成物として、ポリアリ−レンサルファイド系樹脂組成物、具体的には、PPS(ポリフェニルサルファイド)樹脂に上記したグラファイト粉末等の層状結晶構造を有する化合物、フッ素樹脂粉末、及び/または、ガラス繊維、カーボンファイバ等の繊維状充填材を添加したPPS樹脂組成物も適用できる。
上述したシールリングSの使用方法と作用について説明する。図13,図14に示すように、シールリングSは、受圧状態で、可動スクロール7とハウジング4の隅部8に押付けられ、第2凸部22は、その隅部8の奥方位置に対応配置される。第2凸部22の円弧部52は、図7,図8等で説明したように、中心角度βとして90°以上を有するので、その円弧部52は、可動スクロール7の可動側被密封平面P、及び、固定側被密封平面Pに対し、同時に摺接(圧接)する。これによって、確実な密封が行われる。しかも、円弧部52が平面P,Pに圧接して、接触面圧も高く、ピークを有する接触面圧分布を描くので、密封性も優れている。
また、第1凸部21にあっても図13(A)(B)及び図14(B)に例示する如く、その円弧部51の第1対応面側端部51Aが、可動側被密封平面P,固定側被密封平面Pに対し、同時に圧接する場合もあって、一層密封性が向上できる。第1凸部21は、流体Lの圧力Pを受けて、第2凸部22側へ、及び、隅部8の奥方へ、弾性変形するので、両平面P,Pに対して、圧接する可能性が高まり、かつ、第1・第2対応面41,42相互の間隙gの寸法も減少し、流体漏洩が低減する。
なお、圧縮機に於けるシールリングSの使用箇所には、流体漏洩が全く許容されていない訳では無く、本発明のシールリングSには、現行のPTFE製シールリングと同程度の密封性が要求される。つまり、シールリングSは、(PTFE製シールリングと比較して)流体漏洩が過大となるのは好ましくないが、流体漏洩が過小となるのも好ましくない。そこで、本発明のシールリングSは、図7〜図12に於て、種々説明したように、第1凸部21の形状・寸法を種々変更することが可能なため、このように形状・寸法を変更して、受圧時の第1凸部21の変形量(変形容易性)を調節することができる。
以上詳述したように、本発明に係るシールリングは、円周1箇所に切れ目5を有する円環状の全体形状に熱可塑性樹脂組成物にて一体に形成され、リング本体1と、該リング本体1の第1端部11・第2端部12から周方向に延伸状に付設された第1凸部21・第2凸部22とを有するシールリングであって、上記リング本体1の横断面形状は、円形であり、上記第1凸部21と第2凸部22は、上記リング本体1の円形の横断面を分離線Lcにて2分割して第1対応面41・第2対応面42をもって相互に対面させ、上記第1凸部21と上記第2凸部22とが相互に重なり合った切れ目閉状態で、上記第1凸部21と上記第2凸部22が上記リング本体1の横断面の輪郭線から食み出さない寸法に設定されている構成であるので、第1凸部21と第2凸部22の合せ目部位における密封性が改善でき、流体漏洩を低減できる。熱可塑性樹脂組成物の射出成形にて、高品質・高性能のシールリングを容易・安価に得ることができる。切削・研削・切断等の機械加工が省略可能であって、材料ロスの発生も少なくなって、安価に製造できる。特に、横断面形状が円形であることによって、被密封平面P,Pに対して馴染み易く、かつ、接触面圧分布がピークを有する山型を示し、シール性も一層高い高性能のシールリングとなる。
また、円周1箇所に切れ目5を有する円環状の全体形状に熱可塑性樹脂組成物にて一体に形成され、リング本体1と、該リング本体1の第1端部11・第2端部12から周方向に延伸状に付設された第1凸部21・第2凸部22とを有するシールリングであって、上記リング本体1の横断面形状は、円形であり、上記第1凸部21と第2凸部22は、上記リング本体1の円形の横断面を分離線Lcにて2分割して第1対応面41・第2対応面42をもって相互に対面させ、さらに、上記第1凸部21は上記第1対応面41の反対面側に削り取り部33が形成された横断面形状であり、上記第1凸部21と上記第2凸部22とが相互に重なり合った切れ目閉状態で、上記第1凸部21と上記第2凸部22が上記リング本体1の横断面の輪郭線から食み出さない寸法に設定されている構成であるので、第1凸部21が受圧状態で、直交する被密封平面P,Pにて形成される隅部8に押圧変形し易く、一層密封性が向上する。さらに、熱可塑性樹脂組成物の射出成形にて、高品質・高性能のシールリングを容易・安価に得ることができる。切削・研削・切断等の機械加工が省略可能であって、材料ロスの発生も少なくなって、安価に製造できる。特に、横断面形状が円形であることによって、被密封平面P,Pに対して馴染み易く、かつ、接触面圧分布がピークを有する山型を示し、シール性も一層高い高性能のシールリングとなる。
また、上記開状態における上記リング本体1は、上記切れ目5の中央点Pに対して 180°±30°の範囲内に曲率半径R13が最大寸法の部位13が存在し、該最大寸法の部位13から上記第1端部11・第2端部12の各々に向かって周方向M,Mに近づくに従って曲率半径R,Rが減少するように、設定されて、上記第1凸部21と第2凸部22とが相互に重なり合った切れ目閉状態で全体形状が真円形となるように構成されているので、金型製作が容易な切れ目5が開状態でありながら、第1凸部21と第2凸部22とが、重なり合った使用状態下では、真円形となって、円形内周面(被密封平面P)に対して優れた密封性能(シール性)を発揮する。
1 リング本体
5 切れ目
11 第1端部
12 第2端部
13 最大寸法の部位
21 第1凸部
22 第2凸部
33 削り取り部(凹部)
41 第1対応面
42 第2対応面
G 輪郭線
Lc 分離線
,M 周方向
可動側被密封平面
固定側被密封平面
中央点
13,R,R 曲率半径
本発明は、シールリングに関する。
従来、円周1箇所に切れ目を有する略円環状の全体形状を有し、リング本体と、このリング本体の両端部から周方向へ突出した第1凸部と第2凸部を有し、圧縮機の可動スクロールとハウジングの間のシールを行うシールリングは、公知であり、その材質はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)が主として使用されている(例えば、特許文献1,特許文献2参照)。
特開2007−247526号公報 特開平8−276508号公報
従来のこの種のシールリングは、円筒状のPTFE素材を、まず、機械的に輪切りし、次いで、切削・研削・切断加工等の機械加工によって、製造していた。
従って、従来のものは、機械加工等の加工工数が掛かり、材料ロスも多く発生し、製造コストも割高となる欠点があった。
一方、射出成形による製造もありえるが、その場合、第1凸部と第2凸部の合せ目部位における密封性が低下し、この合せ目部位からの流体(オイル)の漏れ量が過大となるという欠点があった。揺動試験においては、PTFE製シールリングと比較して流体(オイル)漏洩量が顕著に過大となることが確認された。シール部位からの流体漏洩が極端に増大することは圧縮機の機能上好ましくない。また、可動スクロールやハウジングの被密封平面に摺接する摺接部の摩擦によって、揺動時の摺動が不安定となり、第1凸部と第2凸部の合せ目部位のシール間隙を大小変動させ、流体の漏れ量を増大させる要因となっていた。
そこで、本発明は、熱可塑性樹脂組成物の射出成形により安価に製造でき、かつ、合せ目部位からの流体の漏れ量を低減できるシールリングを提供することを目的とする。特に、スクロール運動を行う圧縮機に好適なシールリングを提供する。
本発明に係るシールリングは、円周1箇所に切れ目を有する円環状の全体形状に形成され、リング本体と、該リング本体の第1端部・第2端部から周方向に延伸状に付設された第1凸部・第2凸部とを有するシールリングであって、全体が熱可塑性樹脂組成物にて一体に形成され、上記リング本体の横断面形状は、円形であり、上記第1凸部と第2凸部は、上記リング本体の円形の横断面を分離線にて2分割して第1対応面・第2対応面をもって相互に対面させ、上記第1凸部と上記第2凸部とが相互に重なり合った切れ目閉状態で、上記第1凸部と上記第2凸部が上記リング本体の横断面の輪郭線から食み出さない寸法に設定されている。
また、本発明に係るシールリングは、円周1箇所に切れ目を有する円環状の全体形状に形成され、リング本体と、該リング本体の第1端部・第2端部から周方向に延伸状に付設された第1凸部・第2凸部とを有するシールリングであって、全体が熱可塑性樹脂組成物にて一体に形成され、上記リング本体の横断面形状は、円形であり、上記第1凸部と第2凸部は、上記リング本体の円形の横断面を分離線にて2分割して第1対応面・第2対応面をもって相互に対面させ、さらに、上記第1凸部は上記第1対応面の反対面側に削り取り部が形成された横断面形状であり、上記第1凸部と上記第2凸部とが相互に重なり合った切れ目閉状態で、上記第1凸部と上記第2凸部が上記リング本体の横断面の輪郭線から食み出さない寸法に設定されている。
また、上記開状態における上記リング本体は、上記切れ目の中央点に対して 180°±30°の範囲内に曲率半径が最大寸法の部位が存在し、該最大寸法の部位から上記第1端部・第2端部の各々に向かって周方向に近づくに従って曲率半径が減少するように、設定されて、上記第1凸部と第2凸部とが相互に重なり合った切れ目閉状態で全体形状が真円形となるように構成されている。
本発明のシールリングによれば、第1凸部と第2凸部の合せ目部位における密封性が改善でき、流体漏洩を低減できる。熱可塑性樹脂組成物の射出成形にて、寸法を容易に設定でき、高品質・高性能のシールリングを容易・安価に得ることができる。切削・研削・切断等の機械加工が省略可能となって、材料ロスの発生も少なくなって、安価に製造できる。特に、スクロール運動を行う圧縮機に好適なシールリングを提供可能となる。
本発明に係るシールリングの用途を具体的に例示した圧縮機断面図である。 本発明の実施の一形態を示し、使用箇所を示した拡大断面図である。 切れ目開状態の平面図である。 (後方部位を一部省略して図示した)切れ目開状態の正面図である。 切れ目閉状態の平面図である。 切れ目閉状態の正面図である。 各要部を示した拡大断面図である。 他の実施の形態を示す各要部の拡大断面図である。 一つの変形例の要部拡大断面図である。 他の変形例の要部拡大断面図である。 色々な別の実施の形態を示す要部拡大断面図である。 色々なさらに他の実施の形態を示す要部拡大断面図である。 受圧状態を示す要部拡大断面図である。 受圧状態を示す要部拡大断面図である。
以下、実施の形態を示す図面に基づき本発明を詳説する。
図3と図4に示すように、本発明のシールリングSは、自由状態では、円周1箇所に切れ目5を有する円環状の全体形状を有している。そして、このシールリングSは、 360°よりも僅かに小さい中心角度を占めるリング本体1と、リング本体1の第1端部11と第2端部12から周方向に延伸状に第1凸部21・第2凸部22が付設されている。
図1と図2に於て使用状態を示し、エアコンディショナー用の圧縮機2のスクロール圧縮機構3に適用されている場合を例示する。
スクロール圧縮機構3は、主に、ハウジング4とハウジング4の上方に密着して配置される固定スクロール6と、固定スクロール6に噛合する可動スクロール7等から構成される。ハウジング4には、可動スクロール7の下面(背面)7Aと対向する平面部4Aにシール溝4Bが凹設され、このシール溝4Bに本発明のシールリングSが装入されている。
シールリングSは、可動スクロール7の背面7A、及び、ハウジング4の平面部4Aの間を密封(シール)して、背圧空間を形成する。(なお、図2は図1のY部の拡大図である。)
そして、図3と図4に示すように、切れ目5が開状態である全体形状に、熱可塑性樹脂組成物にて、一体形成する。図3に於て、矢印Fは射出成形時の溶融樹脂の注入方向を示し、10は注入ゲート(跡)部であり、(図示省略した)切断刃にて可能な限り美しく切断したとしても、微小突部が残留形成される虞もあって、仕上げのために研削等の機械加工を行うこともあり得る。しかしながら、このような注入ゲート跡部10以外は、機械加工を省略して、射出成形面とすることが可能である。
本発明のシールリングSを射出成形するのに好適な熱可塑性樹脂組成物としては、PES樹脂組成物を挙げ得る。射出成形品に、いわゆるバリが発生しにくい利点があり、さらに、熱膨張率が低く金型から取出した後の収縮性が低くシールリングSの寸法も高精度に維持され、前述の機械加工を省略可能となる利点がある。
そして、図3に示した如く、切れ目5が開状態の全体形状に、PES樹脂組成物等の熱可塑性樹脂組成物にて一体に形成されるのであるが、射出金型から取出した、切れ目5が開状態であるシールリングSのリング本体1は、切れ目5と反対側に曲率半径R13が最大寸法である(最大寸法の)部位13を有し、この最大寸法の部位13から第1端部11・第2端部12の各々に向かって、周方向M,Mに近づくに従って、曲率半径R,Rがしだいに減少して、第1端部11・第2端部12の曲率半径R11,R12が最小寸法となるように設定され、さらに、(小さな突出寸法である)第1凸部21・第2凸部22の外周面の曲率半径は前記R11,R12と同一とする。
なお、前記曲率半径R13,R,R,R11,R12は、図3に示したように、中心点Oから、リング本体1の外周面までの寸法とする。
さらに、追加説明すると、図3の平面図に於て、開状態のリング本体1は、切れ目5の中央の点(中心点)Pに対して 180°±30°の範囲内に、最大寸法の部位13が存在する。つまり、図3に示したθは30°であり、2θ=60°の範囲内に最大寸法の部位13を配設している。(なお、図3に於て、Lは中央点Pを含んだ直径を示す線である。)
このように、金型のキャビティの形状・寸法、及び、それから取出されたシールリングS(図3参照)は、その外周縁形状が、切れ目5に対して 180°反対側における±θ(=±30°)の範囲内に、曲率半径R13が最大寸法の部位13を配設し、この部位13から切れ目5に向かってしだいに減少する非真円形に設定する。
使用状態───図2に示すようにシール溝4Bに装着された状態───では、第1凸部21と第2凸部22とが相互に重なり合って切れ目閉状態となるが、切れ目開状態下で上述した非真円形であることによって、弾性変形に伴って、中心点Oから同一の曲率半径Rの真円形になり、図2に示したシール溝4Bのラジアル方向外側の内壁面14に対して密に接触する。切れ目開状態(図3)から切れ目閉状態(図5)へ変形する際、最大寸法の部位13が最も大きく曲率半径が減少するように変形し、第1端部11・第2端部12側はほとんど変形しない。従って、図5に示した前記曲率半径Rは、図3に示した端部11,12の曲率半径R11,R12に相等しくなる。
リング本体1の横断面形状は、図7(A),図8(A)に示すように円形である。
図2に示す使用状態で、可動スクロール7の背面7A等の(可動側)被密封面(平面)に摺接する第1摺接部26と、シール溝4Bの内壁面14等の(固定側)被密封面(曲面)に摺接する第2摺接部27とを、有している。直交状の被密封面,Pによって形成される隅部8に、受圧時に押付けられる。上記第1・第2摺接部26,27は、全体として線状に各被密封面,Pに接触するが、圧力が高い場合、あるいは、摩耗が生じた場合には、細い帯状に接触する。
ところで、本発明は、PES樹脂組成物等の熱可塑性樹脂組成物を採用したことにより、及び、円形断面としたことにより、スクロール運動中にシールリングSが、背面7Aと平面部4Aとの間隙9に、噛み込む等の不具合が生じない利点がある。
そして、図7に示すように、第1凸部21と第2凸部22は、リング本体1の円形の横断面を、同図(B)に示す如く、分離線Lcにて2分割して、第1対応面41・第2対応面42をもって相互に対面させる。具体的には円形の中心点O20から、中心角度βが90°の直交2軸(x軸,y軸)が、円形輪郭線に交わる2点38,39を結ぶ円弧と弦にて包囲形成される弓形に、第2凸部22の横断面形状を設定する。
他方、図7(B)に示すように、微小なシール間隙gを形成するように、第1凸部21の横断面の形状を設定する。つまり、図7(A)に示したリング本体1の横断面の円形輪郭線Gから、第1凸部21と第2凸部22が食み出さないように、第1凸部21・第2凸部22の各円弧部を円形輪郭線Gに添わせることを可能な寸法(形状)とすると共に、その時、微小なシール間隙gが第1・第2対応面41,42の間に形成される。
図7(B)に於ては、分離線Lcは、45°傾斜の直線の場合を示し、かつ、中心角度βは90°であることによって、図13(A)に示す使用状態下で、第2凸部22が被密封面,Pに対して安定姿勢で圧接(摺接)する。しかも、(薄い)弓形である第2凸部22は、両端の点38,39近傍は弾性変形しやすく、円弧面部にて、被密封面,Pに圧接(摺接)する。しかも、シール間隙gの両端が閉じられているので、密封性も維持される。
また、図7(D)に示すように、第1凸部21に於て、第1対応面41に相当する横断面弓形の弦に相当する第1対応面41の中心角β41は、90°を越えている。
図7に於て、追加説明すると、リング本体1の横断面円形の輪郭線Gに、第1凸部21と第2凸部22の円弧部を重なり合うように一致させた場合、ストレート状の第1対応面41と第2対応面42との間に、微小なシール間隙gが形成される。このシール間隙gは、10μm≦g≦100μmのように設定するのが望ましい。シール間隙gが100μmを越せば、流体漏れが急激に増加する。このようにして、第1・第2対応面41,42からの流体漏洩が抑制でき、かつ、第1凸部21と第2凸部22が(基本の)円形の輪郭線Gから食み出さず、一層密封性能も向上できる。
次に、図8は他の実施の形態を示す。前述の図7と比較すると、第2凸部22が弓形から4半円形に変わっている。
さらに、具体的に説明すると、第1凸部21と第2凸部22は、リング本体1の円形横断面(輪郭線G)を、同図(B)のように、L字形の分離線Lcにて2分割して、第1対応面41・第2対応面42をもって対面させている。
図8(B)に示すように、円形の中心点O20から中心角度βが90°の直交2軸(x軸,y軸)に沿った第2対応面42を、第2凸部22が有し、円弧部は90°の中心角度βに対応している。
他方、図8(B)に示すように、微小なシール間隙gを形成するように、円形輪郭線Gから、第2凸部22よりも僅かに大きな切欠き40を形成し、第1凸部21の横断面形状とする。この切欠40の中心角度β40は90°である。
このような形状・寸法の場合、図13(B)に示す使用状態下で、第2凸部22が隅部8にて安定姿勢で被密封面,Pに圧接(摺接)する。特に、シール間隙gが(横断面に於て)被密封面,Pにて閉じられているので、密封性が維持される。
そして、上記シール間隙gは、上述した図7の実施の形態と同じ数値範囲に設定するのが好ましい。
次に、図9に示す変形例のように、図7(B)の場合よりも、第2凸部22の断面積の割合を大きく設定しても良い。つまり、第2凸部22の弦の両端の点38,39の各々と、円形横断面の中心点O20を結んだ2直線の成す中心角度をβ41とすれば、90°<β41≦ 150°に設定する。
図13(A)に示したように、直交する被密封面,Pに対して圧接した状態で、シールリングSに捩れが発生した場合、間隙gを介しての流体の漏洩が少なくて済む。
次に、図10の変形例では、図8(B)の場合よりも、第2凸部22の断面積の割合が大きい。このようにすれば、図13(B)と同じ使用状態下で、シールリングSに捩れが発生したとしても、間隙gを介しての流体の漏洩が少なくて済む。
図11に於て、本発明の別の実施の形態を複数示す。第2凸部22は、図7又は図9(A)と同様であるが、第1凸部21が既述の実施の形態と相違している。即ち、図11(A)〜(D)のいずれにあっても、第1凸部21は、第1対応面41の反対面側(円弧面側)に、削り取り部33が形成された横断面形状である。
図11(A)では、削り取り部33が大き目の弓形であって、第1凸部21は、第1対応面41と、これに平行な傾斜直線状の裏面部25を有する傾斜片部30をもって、構成されている。なお、一点鎖線にて示した裏面部25Aによって、傾斜片部30の肉厚が、いずれか一方へ、しだいに減少するように、形成してもよい。つまり、裏面部25Aが第1対応面41と非平行としても自由であることを、一点鎖線は、示している。
図11(B)では、削り取り部33の断面形状が、屋根型であり、第1凸部21は、両端に釘部43,43を有するカスガイ形である。言い換えると、この第1凸部21の形状は、傾斜片部30と、その両端に連設された釘部43,43とから成る。
次に、図11(C)では、削り取り部33の断面形状はラグビー球形であり、第1凸部21は、外側に、直線傾斜状の第1対応面41を有すると共に、内側(裏面側)に、弧状曲線凹部を有する。
図11(B)(C)では、第1凸部21は、その両端部が肉厚の補強部が形成されているといえる。次に、図11(D)では、第1凸部21は、横断面形状が草刈り鎌形である。即ち、第1対応面41と平行な直線状裏面部25Bと、この直線状裏面部25Bに略直角状に折れ曲った直線部25Cをもって、柄部44と刃部45から成る上記草刈り鎌形に、第1凸部21が形成される。そして、削り取り部33は、直線状裏面部25Bと直線部25Cとから成る折れ線にて切欠形成されている。
次に、図12に於て、さらに別の実施の形態を複数示している。第2凸部22は、図8又は図10と同様の横断面形状であるが、第1凸部21が既述の実施の形態とは相違している。即ち、図12(A)〜(D)に示す如く、第1凸部21は、第1対応面41の反対面側(円弧面側)に、削り取り部33が形成された横断面形状である。
図12(A)に示すように、傾斜状直線部46をもって弓形の削り取り部33を切欠形成する。また、図12(B)では、ジグザグ状(階段状)折曲線47をもって削り取り部33を切欠形成している。また、図12(C)では、円弧線48をもって削り取り部33を切欠形成している。図12(D)では、2個の円弧線49,49を有する波形線をもって削り取り部33を切欠形成している。
従って、第1凸部21の横断面形状は、図12(A)では、2個の扇形部50,50を連結した形状であり、図12(B)ではジグザグ形状であり、図12(C)(D)では、2個のイチョウの葉を連結した形状である。
図11,図12の各々の実施の形態に於て、(図7〜図10の場合と同様に)第1凸部21の円弧部51と、第2凸部22の円弧部52を、円形輪郭線Gに重なり合う(一致する)ようにした場合、第1凸部21の第1対応面41と、第2凸部22の第2対応面42の間に微小なシール間隙gが形成される。このシール間隙gの最大寸法は、10μm以上、かつ、100μm以下に設定するのが望ましい。
このように、シールリングSとして切れ目閉状態であって、かつ、第1凸部21と第2凸部22とを、横断面に於て、各々の円弧部51,52が円形輪郭線Gに重なり合わせた状態下で、シール間隙gが最大寸法となり、この最大寸法が、10μm以上かつ100μm以下に設定したので、第1・第2対応面41,42からの流体漏洩を抑制でき、かつ、第1凸部21と第2凸部22が輪郭線Gから食み出していないので一層密封性能が向上する。
図13及び図14に示すように、受圧状態で、被密封面と被密封面によって形成された隅部8にシールリングSが押圧され、流体Lの圧力Pによって第1凸部21が第2凸部22に押し付けられる。
可動スクロール7がスクロール運動する(図1参照)ことで、相手部材───被密封面,被密封面───に第1対応面41及び第2対応面42が接近し、流体Lの圧力Pによって、第1凸部21が第2凸部22に押し付けられる。第1凸部21が第2凸部22を押圧することで、第1凸部21と第2凸部22の両部材間の密封性が向上して、シール間隙gからの流体Lの漏れが減少する。そして、第2凸部22の円弧部52、及び、第1凸部21の円弧部51等は、機械加工の省略された射出成形面そのままとすることも可能であり、しかも、JIS B 0601に準じて測定されるその表面の算術平均粗さ(Ra)を、0.1以上2.0以下に設定して、優れた密封性能と耐摩耗性を発揮させる。
また、本発明において射出成形すべき熱可塑性樹脂組成物としては、曲げ弾性率が1500MPa 以上、6000MPa 以下ものであればよく、例えば、ポリサルフォン系樹脂組成物、具体的には、PES(ポリエーテルサルフォン)樹脂組成物、PSU(ポリサルフォン)樹脂組成物、PPSU(ポリフェニルサルフォン)樹脂組成物が好ましい。特に、曲げ弾性率は2000MPa 以上、4000MPa 以下が望ましい。
また、本発明に係るシールリングに好適なPES樹脂組成物としては、PES樹脂にグラファイト粉末等の層状結晶構造を有する化合物、及び/または、フッ素樹脂粉末等を添加したPES樹脂組成物である。このような添加によって、上述の曲げ弾性の範囲に特性を調整し易くなり、シールリングとしての耐摩耗性に優れ、耐熱・耐薬品性も良好で、十分な伸張性を有し、装着性及びシール性も良好であり、図1に例示したエアコンディショナー用圧縮機等に好適である。
なお、他の熱可塑性樹脂組成物として、ポリアリ−レンサルファイド系樹脂組成物、具体的には、PPS(ポリフェニルサルファイド)樹脂に上記したグラファイト粉末等の層状結晶構造を有する化合物、フッ素樹脂粉末、及び/または、ガラス繊維、カーボンファイバ等の繊維状充填材を添加したPPS樹脂組成物も適用できる。
上述したシールリングSの使用方法と作用について説明する。図13,図14に示すように、シールリングSは、受圧状態で、可動スクロール7とハウジング4の隅部8に押付けられ、第2凸部22は、その隅部8の奥方位置に対応配置される。第2凸部22の円弧部52は、図7,図8等で説明したように、中心角度βとして90°以上を有するので、その円弧部52は、可動スクロール7の可動側被密封面、及び、固定側被密封面に対し、同時に摺接(圧接)する。これによって、確実な密封が行われる。しかも、円弧部52が被密封面,Pに圧接して、接触面圧も高く、ピークを有する接触面圧分布を描くので、密封性も優れている。
また、第1凸部21にあっても図13(A)(B)及び図14(B)に例示する如く、その円弧部51の第1対応面側端部51Aが、可動側被密封面,固定側被密封面に対し、同時に圧接する場合もあって、一層密封性が向上できる。第1凸部21は、流体Lの圧力Pを受けて、第2凸部22側へ、及び、隅部8の奥方へ、弾性変形するので、両被密封面,Pに対して、圧接する可能性が高まり、かつ、第1・第2対応面41,42相互の間隙gの寸法も減少し、流体漏洩が低減する。
なお、圧縮機に於けるシールリングSの使用箇所には、流体漏洩が全く許容されていない訳では無く、本発明のシールリングSには、現行のPTFE製シールリングと同程度の密封性が要求される。つまり、シールリングSは、(PTFE製シールリングと比較して)流体漏洩が過大となるのは好ましくないが、流体漏洩が過小となるのも好ましくない。そこで、本発明のシールリングSは、図7〜図12に於て、種々説明したように、第1凸部21の形状・寸法を種々変更することが可能なため、このように形状・寸法を変更して、受圧時の第1凸部21の変形量(変形容易性)を調節することができる。
以上詳述したように、本発明に係るシールリングは、円周1箇所に切れ目5を有する円環状の全体形状に形成され、リング本体1と、該リング本体1の第1端部11・第2端部12から周方向に延伸状に付設された第1凸部21・第2凸部22とを有するシールリングであって、全体が熱可塑性樹脂組成物にて一体に形成され、上記リング本体1の横断面形状は、円形であり、上記第1凸部21と第2凸部22は、上記リング本体1の円形の横断面を分離線Lcにて2分割して第1対応面41・第2対応面42をもって相互に対面させ、上記第1凸部21と上記第2凸部22とが相互に重なり合った切れ目閉状態で、上記第1凸部21と上記第2凸部22が上記リング本体1の横断面の輪郭線から食み出さない寸法に設定されている構成であるので、第1凸部21と第2凸部22の合せ目部位における密封性が改善でき、流体漏洩を低減できる。熱可塑性樹脂組成物の射出成形にて、高品質・高性能のシールリングを容易・安価に得ることができる。切削・研削・切断等の機械加工が省略可能であって、材料ロスの発生も少なくなって、安価に製造できる。特に、横断面形状が円形であることによって、被密封面,Pに対して馴染み易く、かつ、接触面圧分布がピークを有する山型を示し、シール性も一層高い高性能のシールリングとなる。
また、円周1箇所に切れ目5を有する円環状の全体形状に形成され、リング本体1と、該リング本体1の第1端部11・第2端部12から周方向に延伸状に付設された第1凸部21・第2凸部22とを有するシールリングであって、全体が熱可塑性樹脂組成物にて一体に形成され、上記リング本体1の横断面形状は、円形であり、上記第1凸部21と第2凸部22は、上記リング本体1の円形の横断面を分離線Lcにて2分割して第1対応面41・第2対応面42をもって相互に対面させ、さらに、上記第1凸部21は上記第1対応面41の反対面側に削り取り部33が形成された横断面形状であり、上記第1凸部21と上記第2凸部22とが相互に重なり合った切れ目閉状態で、上記第1凸部21と上記第2凸部22が上記リング本体1の横断面の輪郭線から食み出さない寸法に設定されている構成であるので、第1凸部21が受圧状態で、直交する被密封面,Pにて形成される隅部8に押圧変形し易く、一層密封性が向上する。さらに、熱可塑性樹脂組成物の射出成形にて、高品質・高性能のシールリングを容易・安価に得ることができる。切削・研削・切断等の機械加工が省略可能であって、材料ロスの発生も少なくなって、安価に製造できる。特に、横断面形状が円形であることによって、被密封面,Pに対して馴染み易く、かつ、接触面圧分布がピークを有する山型を示し、シール性も一層高い高性能のシールリングとなる。
また、上記開状態における上記リング本体1は、上記切れ目5の中央点Pに対して 180°±30°の範囲内に曲率半径R13が最大寸法の部位13が存在し、該最大寸法の部位13から上記第1端部11・第2端部12の各々に向かって周方向M,Mに近づくに従って曲率半径R,Rが減少するように、設定されて、上記第1凸部21と第2凸部22とが相互に重なり合った切れ目閉状態で全体形状が真円形となるように構成されているので、金型製作が容易な切れ目5が開状態でありながら、第1凸部21と第2凸部22とが、重なり合った使用状態下では、真円形となって、円形内周面(被密封面)に対して優れた密封性能(シール性)を発揮する。
1 リング本体
5 切れ目
11 第1端部
12 第2端部
13 最大寸法の部位
21 第1凸部
22 第2凸部
33 削り取り部(凹部)
41 第1対応面
42 第2対応面
G 輪郭線
Lc 分離線
,M 周方向
可動側被密封面
固定側被密封面
中央点
13,R,R 曲率半径

Claims (3)

  1. 円周1箇所に切れ目(5)を有する円環状の全体形状に熱可塑性樹脂組成物にて一体に形成され、リング本体(1)と、該リング本体(1)の第1端部(11)・第2端部(12)から周方向に延伸状に付設された第1凸部(21)・第2凸部(22)とを有するシールリングであって、
    上記リング本体(1)の横断面形状は、円形であり、上記第1凸部(21)と第2凸部(22)は、上記リング本体(1)の円形の横断面を分離線(Lc)にて2分割して第1対応面(41)・第2対応面(42)をもって相互に対面させ、
    上記第1凸部(21)と上記第2凸部(22)とが相互に重なり合った切れ目閉状態で、上記第1凸部(21)と上記第2凸部(22)が上記リング本体(1)の横断面の輪郭線から食み出さない寸法に設定されていることを特徴とするシールリング。
  2. 円周1箇所に切れ目(5)を有する円環状の全体形状に熱可塑性樹脂組成物にて一体に形成され、リング本体(1)と、該リング本体(1)の第1端部(11)・第2端部(12)から周方向に延伸状に付設された第1凸部(21)・第2凸部(22)とを有するシールリングであって、
    上記リング本体(1)の横断面形状は、円形であり、上記第1凸部(21)と第2凸部(22)は、上記リング本体(1)の円形の横断面を分離線(Lc)にて2分割して第1対応面(41)・第2対応面(42)をもって相互に対面させ、さらに、上記第1凸部(21)は上記第1対応面(41)の反対面側に削り取り部(33)が形成された横断面形状であり、
    上記第1凸部(21)と上記第2凸部(22)とが相互に重なり合った切れ目閉状態で、上記第1凸部(21)と上記第2凸部(22)が上記リング本体(1)の横断面の輪郭線から食み出さない寸法に設定されていることを特徴とするシールリング。
  3. 上記開状態における上記リング本体(1)は、上記切れ目(5)の中央点(P)に対して 180°±30°の範囲内に曲率半径(R13)が最大寸法の部位(13)が存在し、該最大寸法の部位(13)から上記第1端部(11)・第2端部(12)の各々に向かって周方向(M)(M)に近づくに従って曲率半径(R)(R)が減少するように、設定されて、上記第1凸部(21)と第2凸部(22)とが相互に重なり合った切れ目閉状態で全体形状が真円形となるように構成された請求項1又は2記載のシールリング。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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