JP2017011514A - 固体撮像装置及びその駆動方法 - Google Patents

固体撮像装置及びその駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】焦点検出機能を有する固体撮像装置において、AF用画素の画素領域内における配置場所に起因する信号レベルの低下を抑制しうる固体撮像装置及びその駆動方法を提供する。
【解決手段】複数の光電変換部が設けられた画素領域であって、複数の光電変換部の一部の光電変換部には、瞳分割された一部の光が入射し、複数の光電変換部の他の光電変換部には瞳分割された他の光が入射する画素領域と、光電変換部から読み出された信号を所定の増幅率で増幅して出力する信号読み出し部とを有し、所定の増幅率が、光電変換部が画素領域において位置する場所に応じて変更される。
【選択図】図5

Description

本発明は、焦点検出機能を有する固体撮像装置及びその駆動方法に関する。
特許文献1には、画像形成用の信号を取得するための撮像用画素と、オートフォーカス(AF)用の信号を取得するためのAF用画素とを含み、画像用信号とAF用信号とを同時に取得しうる固体撮像装置が開示されている。
また、特許文献2には、各画素が2つの光電変換部を有し、これら2つの光電変換部からの1対の出力信号をAF用信号として用い、これら2つの光電変換部からの出力信号を加算して画像用信号として用いる固体撮像装置が開示されている。
特開2000−156823号公報 特開2014−222863号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の固体撮像装置では、AF用画素を画素領域の中央部から離間した場所に配置した場合、対となる2つのAF用画素のうち、一方のAF用画素からの出力信号レベルが低下することがあった。この結果、位相差信号の検出精度が低下し、AF精度が悪化することがあった。
本発明の目的は、AF用画素の画素領域内における配置場所に起因する信号レベルの低下を抑制しうる固体撮像装置及びその駆動方法を提供することにある。
本発明の一観点によれば、複数の光電変換部が設けられた画素領域であって、前記複数の光電変換部の一部の光電変換部には、瞳分割された一部の光が入射し、前記複数の光電変換部の他の光電変換部には瞳分割された他の光が入射する画素領域と、前記光電変換部から読み出された信号を所定の増幅率で増幅して出力する信号読み出し部とを有し、前記所定の増幅率が、前記光電変換部が前記画素領域において位置する場所に応じて変更されることを特徴とする固体撮像装置が提供される。
また、本発明の他の一観点によれば、第1の瞳領域の光を検出する第1の光電変換素子と、前記第1の光電変換素子において生成された信号電荷が転送される第1のフローティングディフュージョン部とを有する第1の画素と、前記第1の画素と対をなす焦点検出用画素であって、前記第1の瞳領域とは異なる第2の瞳領域の光を検出する第2の光電変換素子と、前記第1の光電変換素子において生成された信号電荷が転送される第2のフローティングディフュージョン部とを有する第2の画素とを有し、前記第1のフローティングディフュージョン部の容量値と、前記第2のフローティングディフュージョン部の容量値とが異なっていることを特徴とする固体撮像装置が提供される。
また、本発明の更に他の一観点によれば、複数の光電変換部が設けられた画素領域であって、前記複数の光電変換部の一部の光電変換部には、瞳分割された一部の光が入射し、前記複数の光電変換部の他の光電変換部には瞳分割された他の光が入射する画素領域を有する固体撮像装置の駆動方法であって、前記光電変換部から読み出された信号を、前記光電変換部が前記画素領域において位置する場所に応じて増幅率を変更して、増幅することを特徴とする固体撮像装置の駆動方法が提供される。
本発明によれば、AF用画素の画素領域内における配置場所に起因する信号レベルの低下を抑制し、AF精度を向上することができる。
本発明の第1実施形態による固体撮像装置の概略構成を示す回路図である。 本発明の第1実施形態による固体撮像装置の画素構成を示す回路図である。 本発明の第1実施形態による固体撮像装置のAF用画素の構造を示す平面図及び断面図である。 AF用画素からの出力信号の例を示すグラフである。 本発明の第2実施形態による固体撮像装置の概略構成を示す回路図である。 本発明の第3実施形態による固体撮像装置の概略構成を示す回路図である。 本発明の第4実施形態による固体撮像装置の概略構成を示す回路図である。 本発明の第5実施形態による固体撮像装置の概略構成を示す回路図である。 本発明の第5実施形態による固体撮像装置の動作を説明する図である。 本発明の第6実施形態による固体撮像装置の概略構成を示す回路図である。 本発明の第6実施形態による固体撮像装置の画素の構造を示す断面図である。 本発明の第7実施形態による撮像システムの構成を示すブロック図である。
以下、本発明の好適な実施形態に係る固体撮像装置及びその駆動方法、並びに撮像システムについて、図面を参照して詳細に説明する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による固体撮像装置及びその駆動方法について、図1乃至図4を用いて説明する。図1は、本実施形態による固体撮像装置の概略構成を示す回路図である。図2は、本実施形態による固体撮像装置の画素構成を示す回路図である。図3は、本実施形態による固体撮像装置のAF用画素の構造を示す平面図及び断面図である。図4は、AF用画素からの出力信号を示すグラフである。
はじめに、本実施形態による固体撮像装置100の構造について、図1乃至図3を用いて説明する。
本実施形態による固体撮像装置100は、図1に示すように、画素領域10と、垂直走査回路20と、列読み出し回路30と、水平転送回路50と、水平走査回路70とを有している。なお、本明細書において、列読み出し回路30及び水平転送回路50を含む信号処理回路部は、信号読み出し部と表記することもある。
画素領域10には、複数行及び複数列に渡って行列状に配された複数の画素Pが設けられている。図1には、説明の簡略化のために、画素Pが3列×6行の行列状に配された画素領域10を示しているが、画素領域10を構成する行及び列の数は、特に限定されるものではない。また、図1には説明の便宜上、列番号をx、行番号をyとして、各画素にPxyの符号を付記している。例えば、第1列、第4行に位置する画素PはP14と表記し、第3列、第5行に位置する画素Pは、P35と表記している。
それぞれの画素Pは、図2に示すように、光電変換素子12、転送トランジスタM1、リセットトランジスタM2、増幅トランジスタM3、選択トランジスタM4を有している。光電変換素子12は、例えばフォトダイオードである。光電変換素子12のアノードは接地電圧線に接続され、光電変換素子12のカソードは転送トランジスタM1のソースに接続されている。転送トランジスタM1のドレインは、リセットトランジスタM2のソース及び増幅トランジスタM3のゲートに接続されている。転送トランジスタM1のドレイン、リセットトランジスタM2のソース及び増幅トランジスタM3のゲートの接続ノードは、フローティングディフュージョン部(以下、「FD部」と表記する)を構成する。図には、FD部の寄生容量を、浮遊拡散容量14として表記している。なお、浮遊拡散容量14の容量値は、転送トランジスタM1のドレイン及びリセットトランジスタM2のソースを構成する拡散層の接合容量と増幅トランジスタM3のゲート容量との和になる。リセットトランジスタM2のドレイン及び増幅トランジスタM3のドレインは、電源電圧線に接続されている。増幅トランジスタM3のソースは、選択トランジスタM4のドレインに接続されている。
画素領域10の各列には、列方向に延在する垂直出力線16がそれぞれ配されている。垂直出力線16は、列方向に並ぶ画素Pxyの選択トランジスタM4のソースにそれぞれ接続されており、これら画素Pxyに共通の信号線をなしている。垂直出力線16には、電流源18と、列読み出し回路30とが接続されている。電流源18の一例が、図2に示すトランジスタM5である。
画素領域10の各行には、行方向に延在する制御信号線22がそれぞれ配されている。それぞれの制御信号線22は、行方向に並ぶ画素Pxyに共通の信号線をなしている。制御信号線22は、垂直走査回路20に接続されている。それぞれの制御信号線22は、転送ゲート信号線、リセット信号線及び行選択信号線(いずれも不図示)を含む。転送ゲート信号線は、垂直走査回路20から画素Pに転送ゲート信号PTXを出力するためのものであり、対応する画素Pの転送トランジスタM1のゲートに接続される。リセット信号線は、垂直走査回路20から画素Pにリセット信号PRES出力するためのものであり、対応する画素PのリセットトランジスタM2のゲートに接続される。行選択信号線は、垂直走査回路20から画素Pに行選択信号PSELを出力するためのものであり、対応する画素Pの選択トランジスタM4のゲートに接続される。
列読み出し回路30は、図1に示すように、画素領域10の各列に対応してそれぞれ、入力容量32、帰還容量34、差動増幅回路36、トランジスタM6,M7,M8、保持容量38,40を含む。差動増幅回路36の非反転入力端子は、入力容量32を介して垂直出力線16に接続されている。差動増幅回路36の非反転入力端子と出力端子との間には、帰還容量34が接続されている。差動増幅回路36の反転入力端子には、電圧Vrefが印加されている。これにより、差動増幅回路36、入力容量32及び帰還容量34を含む列増幅部が構成されている。差動増幅回路36の出力端子は、トランジスタM6,M7を介して保持容量38に、トランジスタM6,M8を介して保持容量40に、それぞれ接続されている。保持容量38,40は、画素Pから読み出した信号を一時的に保持するためのものである。トランジスタM6,M7,M8は、それぞれ、端子131,132,133から制御ノードへ入力される制御信号により制御される。
水平転送回路50は、差動増幅回路52、水平出力線54,56、保持容量58,60、トランジスタM9,M10,M11,M12を有している。トランジスタM9,M10は、画素領域10の各列に対応してそれぞれ設けられている。列読み出し回路30の各列のトランジスタM7と保持容量38との接続ノードは、トランジスタM9を介して水平出力線54に接続されている。列読み出し回路30の各列のトランジスタM8と保持容量40との接続ノードは、トランジスタM10を介して水平出力線56に接続されている。水平出力線54には、保持容量58が接続されている。水平出力線56には、保持容量60が接続されている。水平出力線54,56は、一方が差動増幅回路52の非反転入力端子に接続され、他方が差動増幅回路52の反転入力端子に接続されている。水平出力線54,56には、また、トランジスタM11,12を介してリセット電圧Vresを印加できるようになっている。各列のトランジスタM9,M10の制御ノードには、水平走査回路70が接続されている。トランジスタM11,12は、端子134から制御ノードへ入力される制御信号により、制御される。
ここで、本実施形態による固体撮像装置100は、画素領域10を構成する画素Pxyの少なくとも一部が、焦点検出用信号(AF用信号)を取得するための画素(AF用画素)により構成されている。AF用画素の配置には様々な態様が考えられるが、ここでは垂直方向に瞳分割を行い、一方の瞳領域の信号を第5行目の画素(画素P15,P25,P35)で検出し、他方の瞳領域の信号を第6行目の画素(画素P16,P26,P36)で検出するものとする。以後の説明では、第5行目に配置されるAF用画素を「S1画素」と表記し、第6行目に配置されるAF用画素を「S2画素」と表記するものとする。
S1画素及びS2画素は、例えば図3に示す構造を有する。光電変換素子12であるフォトダイオードが設けられた半導体基板110上には、層間絶縁膜112及びマイクロレンズ114が配されている。層間絶縁膜112内には、S1画素部に設けられた開口部118と、S2画素部に設けられた開口部120とを含む遮光膜116が設けられている。なお、S1画素及びS2画素以外の撮像用画素部(図示せず)には、開口部118,120に対応する領域を含む1つの開口部(図示せず)が設けられている。開口部118,120は、撮像用画素における開口部の中心に対して上下対称の位置に配置されている。すなわち、開口部118はS1画素部の中心よりも下側に、開口部120はS2画素部の中心よりも上側に、それぞれ配置されている。これにより、光軸を中心として対称となる2つの瞳位置からの光束により画素P上に結像した像のうち、一方をS1画素で検出し、他方をS2画素で検出することができる。
なお、本明細書において、上下の方向は、一例では撮影画像の垂直方向に対応し、画素領域10の画素配列との関係で言えば列方向である。また、左右の方向は、一例では撮影画像の水平方向に対応し、画素領域10の画素配列との関係で言えば行方向である。
本実施形態による固体撮像装置100では、対となるS1画素とS2画素のうちの少なくとも一部において、S1画素の浮遊拡散容量14とS2画素の浮遊拡散容量14とが異なっている。すなわち、対となるS1画素及びS2画素のうちのうちの少なくとも一部において、遮光膜116の開口部が画素の中心よりも画素領域10の中心側に位置している画素における浮遊拡散容量14の容量値が、他方の容量値よりも小さくなっている。第5列目に図3に示すS1画素を配置し、第6列目に図3に示すS2画素を配置する上述の例では、S2画素におけるFD部の浮遊拡散容量14が、S1画素におけるFD部の浮遊拡散容量14よりも小さくなっている。
次に、本実施形態による固体撮像装置の駆動方法について、図1乃至図4を用いて説明する。
まず、垂直走査回路20から制御信号線22を介して画素Pxyにハイレベルの転送ゲート信号PTX及びリセット信号PRESを出力し、転送トランジスタM1及びリセットトランジスタM2をオンにする。これにより、光電変換素子12に、転送トランジスタM1及びリセットトランジスタM2を介して電源電圧が印加され、光電変換素子12の電位がリセットされる。光電変換素子12のリセット動作を行った後、転送ゲート信号PTX及びリセット信号PRESをローレベルとし、光電変換素子12を電源電圧から切り離す。これにより、光電変換素子12では、入射光量に応じた信号電荷の蓄積動作が開始する。
所定の蓄積期間が経過した後、垂直走査回路20から制御信号線22を介して画素Pxyにハイレベルのリセット信号PRESを出力し、リセットトランジスタM2をオンにする。これにより、FD部にリセットトランジスタM2を介して電源電圧が印加され、FD部、すなわち浮遊拡散容量14の電位がリセットされる。FD部のリセット動作を行った後、リセット信号PRESをローレベルとし、FD部を電源電圧から切り離す。これにより、FD部のリセット動作が完了する。
次いで、垂直走査回路20から制御信号22を介してハイレベルの選択信号PSELを出力し、選択トランジスタM4をオンにする。増幅トランジスタM3は、選択トランジスタM4を介して電流源18(トランジスタM5)からバイアス電流が供給された状態となり、ソースフォロワ回路を構成する。これにより、垂直出力線16には、FD部のリセット電圧に応じた信号(リセット信号)が、選択トランジスタM4を介して出力される。
垂直出力線16に出力されたリセット信号は、列読み出し回路30に入力され、差動増幅回路36により入力容量32と帰還容量34との容量比に応じたゲイン(増幅率)で増幅された後、トランジスタM6,M7を介して保持容量38に保持される。
次いで、垂直走査回路20から制御信号22を介してハイレベルの転送ゲート信号PTXを出力し、転送トランジスタM1をオンにする。これにより、光電変換素子12において生成され、蓄積されていた信号電荷が、転送トランジスタM1を介してFD部に転送される。これにより、FD部は、FD部に転送された信号電荷の量及び浮遊拡散容量14に応じた電圧をリセット電圧に重畳した電圧となる。これにより、垂直出力線16には、FD部に転送された信号電荷の量に応じた信号(光電変換信号)が、選択トランジスタM4を介して出力される。
垂直出力線16に出力された光電変換信号は、列読み出し回路30に入力され、差動増幅回路36により入力容量32と帰還容量34との容量比に応じたゲインで増幅された後、トランジスタM6,M8を介して保持容量40に保持される。
以上の動作が行毎に各列で同時に行われ、例えば、画素P11,P21,P31からのリセット信号及び光電変換信号が、それぞれに対応した保持容量38,40に保持される。
次いで、トランジスタM11,M12を駆動し、水平出力線54,56の電位をリセットした後、水平走査回路70から列毎に順次ハイレベルの制御信号を出力し、保持容量38,40に保持されている信号を、水平出力線54,56に順次読み出す。これにより、差動増幅回路52の出力端子から出力端子135へと、光電変換信号とリセット信号との差分信号が出力される。水平出力線54,56へのリセット信号及び光電変換信号の読み出しは、トランジスタM9,M10を制御する制御信号を、列毎に順次、水平走査回路70から出力することにより行う。差動増幅回路52により電変換信号とリセット信号との差分演算を行うことにより、画素部の増幅トランジスタM3の閾値電圧などの特性バラツキに起因するノイズ信号を相殺することができ、S/N比の高い出力信号を得ることができる。
上記一連の読み出し動作を、画素領域10の各行について順次行い、画像用信号並びにAF用信号を取得する。
以上の読み出し動作は、AF用画素であるS1画素及びS2画素においても同様である。しかしながら、S1画素及びS2画素の配置場所によっては、S1画素及びS2画素のうちの一方の画素から十分なレベルの出力信号を得られないことがある。
図4(a)は、画素領域10の中央部に対となるS1画素及びS2画素を配置した場合におけるこれら画素からの出力信号レベルを示したグラフである。図示するように、画素領域10の中央部にS1画素及びS2画素を配置した場合には、S1画素からのS1信号とS2画素からのS2信号は、ほぼ同じレベルであり、フロアノイズレベルbよりも十分に大きい。したがって、S1信号のピーク信号位置とS2信号のピーク位置から、位相差信号a1を精度よく検出することができる。
しかしながら、S1画素及びS2画素の配置場所が画素領域10の上部或いは下部に近づくほど遮光膜116による光のケラレが大きくなり、S1信号の出力レベルとS2信号の出力レベルとの差が大きくなる。すなわち、画素Pに入射する光の入射角の法線方向に対するずれが大きくなるのに伴って、画素領域10の中央部よりも上側に配置されるS1画素ほど出力信号レベルは小さくなり、中央部よりも下側に配置されるS1画素ほど出力信号レベルは大きくなる。逆に、画素領域10の中央部よりも上側に配置されるS2画素ほど出力信号レベルは大きくなり、中央部よりも下側に配置されるS2画素ほど出力信号レベルは小さくなる。
このため、本実施形態による固体撮像装置のように、例えば画素領域10の下側である第5行目及び第6行目にS1画素及びS2画素を配置した場合には、S1信号及びS2信号は、例えば図4(b)に示すようになる。すなわち、S1信号の出力レベルは図4(a)の場合よりも大きくなり、S2信号の出力レベルは図4(a)の場合よりも小さくなる。そして、S2信号の出力レベルがフロアノイズレベルb付近まで低下した場合には、S2信号のピーク位置を検出する際の誤差が大きくなり、位相差信号a2の検出精度が低下し、ひいてはAF精度が悪化することになる。
そこで、本実施形態による固体撮像装置100では、画素領域10の中央部から離間した部分(以下、周辺部とも表記する)におけるS2画素のFD部の浮遊拡散容量14の容量値を、S1画素におけるFD部の浮遊拡散容量14の容量値よりも小さくしている。前述のように、FD部の電圧は、光電変換部12から転送された信号電荷が浮遊拡散容量14の容量値に応じて変換された電圧を、リセット電圧に重畳したものである。つまり、浮遊拡散容量14が小さいほど、信号電荷の変化に伴うFD部の電圧の変化、ひいては光電変換信号の出力レベルは大きくなる。
したがって、S2画素におけるFD部の浮遊拡散容量14の容量値を、S1画素におけるFD部の浮遊拡散容量14の容量値よりも小さくすることにより、S2画素からの出力ゲインをS1画素からの出力ゲインよりも大きくすることができる。これにより、例えば図4(c)に示すように、S2信号の出力レベルをフロアノイズレベルbよりも十分に大きくしてSN比を向上することができ、位相差信号a3の検出精度を向上することができる。
S2画素の浮遊拡散容量14の容量値は、S2信号の出力レベルがフロアノイズレベルbよりも十分に大きくなるように、適宜決定することが望ましい。S1信号及びS2信号は、これら信号のピーク信号位置を精度よく検出できれば十分であるため、必ずしもこれら信号のピーク高さが同じになる必要はない。
画素領域10の中央部と下部との間に複数のS2画素を有する場合は、複数のS2画素のうち、少なくとも出力レベルの低下が位相差信号の検出精度に影響するS2画素についてのみ、浮遊拡散容量14を小さくすればよい。或いは、画素領域10の中央部のS2画素よりも下側のS2画素ほど浮遊拡散容量14を小さくするように、連続的に或いは段階的に、浮遊拡散容量14を変化するようにしてもよい。
なお、ここでは、図3に示すS1画素及びS2画素を画素領域10の中央部よりも下側に配置した場合を例に説明したが、S1画素及びS2画素を画素領域10の中央部よりも上側に配置した場合には、S1画素とS2画素との関係は逆になる。すなわち、この場合には、S1画素の浮遊拡散容量14の容量値を、S2画素の浮遊拡散容量14の容量値よりも小さくする。
また、水平方向に瞳分割を行う場合には、同様にして、画素領域10の右側においてS1画素及びS2画素のうちの一方の浮遊拡散容量14を小さくし、画素領域10の左側においてS1画素及びS2画素のうちの他方の浮遊拡散容量14を小さくすればよい。
浮遊拡散容量14は、前述のように、転送トランジスタM1のドレイン及びリセットトランジスタM2のソースを構成する拡散層の接合容量と増幅トランジスタM3のゲート容量との和になる。したがって、浮遊拡散容量14を小さくするためには、これらトランジスタのうち一部或いは全部のトランジスタのサイズを小さくすればよい。
このように、本実施形態によれば、AF用画素の画素領域内における配置場所に起因する信号レベルの低下を抑制し、AF精度を向上することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による固体撮像装置及びその駆動方法について、図5を用いて説明する。図1乃至図4に示す第1実施形態による固体撮像装置と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。図5は、本実施形態による固体撮像装置の概略構成を示す回路図である。
本実施形態による固体撮像装置100は、図5に示すように、列読み出し回路30の構成が異なるほかは、図1に示す第1実施形態による固体撮像装置100と同様である。すなわち、本実施形態による固体撮像装置100の列読み出し回路30は、入力容量32に対して並列に接続可能に構成された入力容量42を更に有している。列増幅部は、差動増幅回路36、入力容量32,42、帰還容量34、トランジスタM13により構成される。入力容量42に直列に接続されたトランジスタM13の導通状態を切り替えることにより、入力容量32に対して入力容量42を並列に接続し、或いは、入力容量32から入力容量42を切り離すことができる。トランジスタM13は、端子136から制御ノードへ入力される制御信号により、制御される。
第1実施形態による固体撮像装置100では、列増幅部のゲインは、入力容量32の容量C1と、帰還容量34の容量C3との容量比、すなわちC1/C3で規定される。一方、本実施形態による固体撮像装置100では、トランジスタM13の導通状態によって、列増幅部のゲインを切り替えることができる。すなわち、トランジスタM13がオフ状態のときには、差動増幅回路36のゲインはC1/C3となる。これに対し、トランジスタM13がオン状態のときには、差動増幅回路36のゲインは、入力容量32の容量C1と入力容量42の容量C2の合成容量と、帰還容量34の容量C3との容量比、(C1+C2)/C3となる。この意味で、トランジスタM13は、列増幅部の増幅率を制御する制御部である。例えば、C1=C2=C3とすると、トランジスタM13をオフ状態にしたときの差動増幅回路36のゲインは1となり、トランジスタM13をオン状態にしたときの差動増幅回路36のゲインは2となる。
したがって、S1画素からの信号読み出しの際にトランジスタM13をオフ状態に設定し、S2画素からの信号読み出しの際にトランジスタM13をオン状態に設定することにより、S2信号の出力レベルを大きくすることができる。これにより、例えば図4(c)に示したように、S2信号の出力レベルをフロアノイズレベルbよりも十分に大きくしてSN比を向上することができ、位相差信号a3の検出精度を向上することができる。
なお、本実施形態による固体撮像装置100では、S2画素の浮遊拡散容量14は、必ずしもS1画素の浮遊拡散容量14よりも小さくする必要はない。S2画素の浮遊拡散容量14は、S1画素の浮遊拡散容量14と同じであってもよいし、S1画素の浮遊拡散容量14よりも小さくてもよい。本実施形態による固体撮像装置100においてS2画素の浮遊拡散容量14をS1画素の浮遊拡散容量14よりも小さくすれば、相乗的な効果を得ることも可能である。
このように、本実施形態によれば、AF用画素の画素領域内における配置場所に起因する信号レベルの低下を抑制し、AF精度を向上することができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態による固体撮像装置について、図6を用いて説明する。図1乃至図5に示す第1及び第2実施形態による固体撮像装置と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。図6は、本実施形態による固体撮像装置の概略構成を示す回路図である。
本実施形態による固体撮像装置100は、図6に示すように、列読み出し回路30の構成が異なるほかは、図1に示す第1実施形態による固体撮像装置100と同様である。すなわち、本実施形態による固体撮像装置100の列読み出し回路30は、各列にそれぞれ、保持容量44,46及びトランジスタM14,15を、更に有している。保持容量44は、トランジスタM14,M6を介して差動増幅回路36の出力端子に接続されている。保持容量46は、トランジスタM15,M6を介して差動増幅回路36の出力端子に接続されている。トランジスタM14,M15は、それぞれ、端子132,133から制御ノードへ入力される制御信号によりトランジスタM7,M8と同時に制御される。
また、本実施形態による固体撮像装置100の水平転送回路50は、各列にそれぞれ、トランジスタM16,17及びAND回路62を、更に有している。列読み出し回路30の各列のトランジスタM14と保持容量44との接続ノードは、トランジスタM16を介して水平出力線54に接続されている。列読み出し回路30の各列のトランジスタM15と保持容量46との接続ノードは、トランジスタM17を介して水平出力線56に接続されている。トランジスタM16,M17の制御ノードには、AND回路62の出力端子が接続されている。AND回路62には、水平走査回路70からの制御信号と、端子141からの制御信号とが入力される。なお、各列のAND回路62には、端子141,142,143から、それぞれ別々の制御信号が入力される。
本実施形態による固体撮像装置100では、列読み出し回路30から出力されたリセット信号は、トランジスタM6,M14を介して保持容量44にも保持される。また、列読み出し回路30から出力された光電変換信号は、トランジスタM6,M15を介して保持容量46にも保持される。
そして、水平出力線54,56へのリセット信号及び光電変換信号の読み出しの際に、端子141からAND回路62へ入力する制御信号を適宜制御し、保持容量38,40,44,46から水平出力線54,56に読み出す際のゲインを決定する。保持容量38,40,44,46から水平出力線54,56に信号を読み出す際のゲインは、容量分割比で決まる。ここで、保持容量38,40の容量値がC4であり、保持容量44,46の保持容量がC5であり、保持容量58,60の容量値がC6であるものとする。
S1信号を読み出す際には、水平走査回路70からハイレベルの制御信号を入力し、端子141からローレベルの制御信号を入力する。これにより、トランジスタM9,M10はオンになり、トランジスタM16,M17はオフのままである。つまり、S1信号を保持する保持容量の水平出力線54,56側から見た容量値は、C4である。したがって、保持容量38から水平出力線54への読み出しゲイン並びに保持容量40から水平出力線56への読み出しゲインは、ともに、C4/(C4+C6)となる。
一方、S2信号を読み出す際には、水平走査回路70からハイレベルの制御信号を入力し、端子141からもハイレベルの制御信号を入力する。これにより、トランジスタM9,M10はオンになり、トランジスタM16,M17もオンになる。つまり、S2信号を保持する保持容量の水平出力線54,56側から見た容量値は、容量値は、C4+C5である。したがって、保持容量38,44から水平出力線54への読み出しゲイン並びに保持容量40,46から水平出力線56への読み出しゲインは、ともに、(C4+C5)/(C4+C5+C6)となる。
この意味で、トランジスタM16,M17及びAND回路62は、水平出力線54,56に信号を読み出す際の保持容量の容量値を変えることにより増幅率を制御する制御部である。
例えば、C4=C5=C6であるとすると、S1信号を読み出す際の読み出しゲインは1/2であるのに対し、S2信号を読み出す際の読み出しゲインは2/3となり、S2信号の読み出しゲインをS1信号の読み出しゲインよりも大きくすることができる。これにより、例えば図4(c)に示したように、S2信号の出力レベルをフロアノイズレベルbよりも十分に大きくしてSN比を向上することができ、位相差信号a3の検出精度を向上することができる。
第2列又は第3列の画素Pから信号を読み出す際には、端子141に制御信号を入力するのに変えて、端子142又は端子143へ制御信号を入力する。その他は、第1列目の読み出し動作と同様である。
なお、本実施形態による固体撮像装置100では、S2画素の浮遊拡散容量14は、必ずしもS1画素の浮遊拡散容量14よりも小さくする必要はない。S2画素の浮遊拡散容量14は、S1画素の浮遊拡散容量14と同じであってもよいし、S1画素の浮遊拡散容量14よりも小さくてもよい。本実施形態による固体撮像装置100においてS2画素の浮遊拡散容量14をS1画素の浮遊拡散容量14よりも小さくすれば、相乗的な効果を得ることも可能である。
このように、本実施形態によれば、AF用画素の画素領域内における配置場所に起因する信号レベルの低下を抑制し、AF精度を向上することができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態による固体撮像装置及びその駆動方法について、図7を用いて説明する。図1乃至図6に示す第1乃至第3実施形態による固体撮像装置と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。図7は、本実施形態による固体撮像装置の概略構成を示す回路図である。
本実施形態による固体撮像装置100は、差動増幅回路52の出力端子に接続して、出力用回路80を更に有している。出力用回路80は、差動増幅回路88と、入力容量82,84と、帰還容量86と、トランジスタM18とを有している。この出力用回路80は、固体撮像装置100から出力する信号を増幅する出力アンプである。
差動増幅回路88の非反転入力端子は、入力容量82を介して差動増幅回路52の出力端子に接続されている。差動増幅回路88の非反転入力端子と出力端子との間には、帰還容量86が接続されている。入力容量84は、入力容量82に対して並列に接続可能に構成されている。入力容量84に直列に接続されたトランジスタM18の導通状態を切り替えることにより、入力容量82に対して入力容量84を並列に接続し、或いは、入力容量82から入力容量84を切り離すことができる。トランジスタM18は、端子137から制御ノードへ入力される制御信号により制御される。
差動増幅回路88のゲインは、入力容量と帰還容量の比で決まる。ここで、入力容量82、入力容量84、帰還容量86の容量値が、それぞれ、C7,C8,C9であるものとする。
S1信号を読み出す際には、トランジスタM18をオフ状態とする。これにより、差動増幅回路88のゲインは、C7/C9となる。一方、S2信号を読み出す際には、トランジスタM19をオン状態とする。これにより、差動増幅回路88のゲインは、(C7+C8)/C9となる。
この意味で、トランジスタM19は、固体撮像装置100から出力する信号の増幅率を制御する制御部である。
例えば、C7=C8=C9であるとすると、S1信号を読み出す際のゲインは1であるのに対し、S2信号を読み出す際のゲインは2となり、S2信号を読み出す際のゲインをS1信号を読み出す際のゲインよりも大きくすることができる。これにより、例えば図4(c)に示したように、S2信号の出力レベルをフロアノイズレベルbよりも十分に大きくしてSN比を向上することができ、位相差信号a3の検出精度を向上することができる。
なお、本実施形態による固体撮像装置100では、S2画素の浮遊拡散容量14は、必ずしもS1画素の浮遊拡散容量14よりも小さくする必要はない。S2画素の浮遊拡散容量14は、S1画素の浮遊拡散容量14と同じであってもよいし、S1画素の浮遊拡散容量14よりも小さくてもよい。本実施形態による固体撮像装置100においてS2画素の浮遊拡散容量14をS1画素の浮遊拡散容量14よりも小さくすれば、相乗的な効果を得ることも可能である。
このように、本実施形態によれば、AF用画素の画素領域内における配置場所に起因する信号レベルの低下を抑制し、AF精度を向上することができる。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態による固体撮像装置について、図8及び図9を用いて説明する。図1乃至図7に示す第1乃至第4実施形態による固体撮像装置と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。図8は、本実施形態による固体撮像装置の概略構成を示す回路図である。図9は、本発明の第5実施形態による固体撮像装置の動作を説明する図である。
第1乃至第4実施形態では、センサ信号をアナログ信号として出力する固体撮像装置を例に説明した。しかしながら、本発明は、チップ内にAD変換部を内蔵し、センサ信号をデジタル信号として出力する固体撮像装置にも適用可能である。本実施形態では、センサ信号をデジタル信号として出力する固体撮像装置への適用例について説明する。
本実施形態による固体撮像装置100は、図8に示すように、列読み出し回路30の各列に、比較器90、列メモリ92、トランジスタM19,M20を有している。また、ランプ信号発生回路94、カウンタ回路96、タイミングジェネレータ98を更に有している。列読み出し回路30を構成するこれら要素が、AD変換部を構成している。
比較器90の一方の入力端子は、垂直出力線16に接続されている。垂直出力線16と比較器90との間に、第1乃至第4実施形態と同様の列増幅部を設けてもよい。比較器90の他方の入力端子は、トランジスタM19を介して、また、トランジスタM20を介して、ランプ信号発生回路94に接続されている。トランジスタM19,M20は、それぞれ、端子138,139から制御ノードへ入力される制御信号により制御される。
比較器90の出力端子は、列メモリ92に接続されている。列メモリ92には、カウンタ回路96が接続されている。列メモリ92は、水平出力線54に接続されている。水平走査回路70は、列メモリ92に接続されている。水平出力線54には、出力用回路80が接続されている。垂直走査回路20、ランプ信号発生回路94及びカウンタ回路96には、タイミングジェネレータ98が接続されている。
画素Pから出力される画素信号は、垂直出力線16を介して比較器90の一方の入力端子に入力される。比較器90の他方の入力端子には、ランプ信号発生回路94から、所定の傾きをもったランプ信号が入力されるようになっている。ランプ信号発生回路94は、例えば図9に示すような、傾きの異なる2つのランプ信号151,152を出力する。ランプ信号発生回路94は、タイミングジェネレータ98からカウンタ回路96へのクロックパルス156の出力と同期して、ランプ信号151,152が立下がり始めるように設計されている。ランプ信号発生回路94から出力されるランプ信号151,152は、トランジスタM19,M20によっていずれか一方が選択され、比較器90の他方の入力端子に入力される。カウンタ回路96は、タイミングジェネレータ98から入力されるクロックパルス156を計数し、その値を列メモリ92に出力する。
比較器90は、画素Pから出力される画素信号153と、ランプ信号151,152との信号レベルの比較を行う。そして、比較器90は、画素信号153とランプ信号151,152との大小関係が入れ替わったときに、出力信号の信号レベルを変化する。比較器90からの出力信号の変化を検知した列メモリ92は、このタイミングでラッチされたカウンタ回路96からの出力値(カウント値154,155)をデジタルコードとして記録する。その後、水平走査回路70を動作し、各列の列メモリ92に記録されているコードが、出力用回路80を介して出力端子135ら出力される。なお、出力用回路80における処理には、光電変換信号成分からノイズ信号成分を差し引く差分処理などが含まれる。
このような、センサ信号をデジタル信号として出力する固体撮像装置100において出力信号の増幅率を変更するためには、ランプ信号151,152の傾きを変えればよい。ランプ信号の傾きがなだらかなほど、比較器90の出力信号が反転するまでのカウント値が大きくなり、すなわちゲインを大きくすることができる。
したがって、S1信号の読み出しの際に用いるランプ信号をランプ信号151とし、S2信号の読み出しの際に用いるランプ信号をランプ信号152とすることで、S2信号を読み出す際のゲインをS1信号を読み出す際のゲインよりも大きくすることができる。これにより、例えば図4(c)に示したように、S2信号の出力レベルをフロアノイズレベルbよりも十分に大きくしてSN比を向上することができ、位相差信号a3の検出精度を向上することができる。
なお、本実施形態による固体撮像装置100では、S2画素におけるFD部の浮遊拡散容量14の容量値は、必ずしもS1画素におけるFD部の浮遊拡散容量14の容量値よりも小さくする必要はない。S2画素の浮遊拡散容量14は、S1画素の浮遊拡散容量14と同じであってもよいし、S1画素の浮遊拡散容量14よりも小さくてもよい。
このように、本実施形態によれば、AF用画素の画素領域内における配置場所に起因する信号レベルの低下を抑制し、AF精度を向上することができる。
[第6実施形態]
本発明の第6実施形態による固体撮像装置について、図10及び図11を用いて説明する。図1乃至図9に示す第1乃至第5実施形態による固体撮像装置と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。図10は、本実施形態による固体撮像装置の概略構成を示す回路図である。図11は、本実施形態による固体撮像装置の画素の構造を示す断面図である。
第1実施形態では、図2に示す回路構成を有する画素Pを用い、S1信号とS2信号とを別々の画素P(S1画素及びS2画素)から出力する構成とした例を示した。しかしながら、画素Pは必ずしも図2に示す画素回路により構成する必要はなく、例えば図10に示すように、各画素Pが2つのサブピクセルを有する構成としてもよい。2つのサブピクセルを有する画素Pは、これらサブピクセルから一対のAF用信号を検出可能であるとともに、2つのサブピクセルからの信号を合算することで画像用信号を検出することもできる。
図10には、各画素Pが、2つの光電変換素子Da,Dbを有している。光電変換素子Daは転送トランジスタMaを介してFD部に接続されており、光電変換素子Dbは転送トランジスタMbを介してFD部に接続されている。これら光電変換素子Da,Dbを異なる瞳領域に配置することで、光電変換素子Daから出力される信号と光電変換素子Dbから出力される信号とを一対のAF用信号として用いることができる。また、光電変換素子Daから出力される信号と光電変換素子Dbから出力される信号とを合算することで、画像用信号を取得することができる。
図11は、2つの光電変換素子Da,Dbを有する画素Pの断面構造を模式的に表した図である。マイクロレンズアレイは、画素領域10の各画素Pへの光の入射角の違いを考慮して、画素アレイに対して縮小して配置される。このため、画素領域10の周辺部においては、1つの画素Pを構成する2つの光電変換素子Da,Dbに対してマイクロレンズ114はずらして配置される。図11の例は、画素領域10の右端の画素Pの模式図であり、マイクロレンズ114は、光電変換素子Da,Dbに対して左側にずらして配置されている。
このため、特に画素領域10の周辺部の画素Pにおいては、画素領域10の中央側に配置された光電変換素子(光電変換素子Da)への入射光量は、画素領域10の外側に配置された光電変換素子(光電変換素子Db)への入射光量よりも小さくなる。この結果、光電変換素子Dbから出力される信号の出力レベルと光電変換素子Daから出力される信号の出力レベルとの関係は、第1実施形態において説明したS1信号の出力レベルとS2信号の出力レベルとの関係と同じになる。
したがって、第2乃至第5実施形態と同様の手法により、光電変換素子Daから信号を読み出す際の出力ゲインを、光電変換素子Dbから信号読み出す際の出力ゲインよりも大きくすることにより、位相差信号の検出精度を向上することができる。光電変換素子Da,Dbから画像用信号を取得する際には、光電変換素子Daから信号を読み出す際の出力ゲインと、光電変換素子Dbから信号を読み出す際の出力ゲインとを、同じにすればよい。
なお、図10に示す回路構成では、同じ列の隣接する2つの画素Pにおいて、画素内読み出し回路の一部(リセットトランジスタM2、増幅トランジスタM3及び選択トランジスタM4)を共用しているが、それぞれの画素に画素内読み出し回路を設けてもよい。
このように、本実施形態によれば、AF用画素の画素領域内における配置場所に起因する信号レベルの低下を抑制し、AF精度を向上することができる。
[第7実施形態]
本発明の第7実施形態による撮像システムについて図12を用いて説明する。図1乃至図11に示す第1乃至第6実施形態による固体撮像装置と同様の構成要素には同一の符号を付し説明を省略し或いは簡潔にする。
図12は、本実施形態による撮像システムの構成を示すブロック図である。
上記第1乃至第6実施形態で述べた固体撮像装置は、種々の撮像システムに適用可能である。撮像システムの一例としては、デジタルスチルカメラ、デジタルカムコーダー、監視カメラなどが挙げられる。
図12に例示した撮像システム200は、固体撮像装置100、被写体の光学像を固体撮像装置100に結像させるレンズ202、レンズ202を通過する光量を可変にするための絞り204、レンズ202の保護のためのバリア206を有する。レンズ202及び絞り204は、固体撮像装置100に光を集光する光学系である。固体撮像装置100は、第1乃至第6実施形態で説明した固体撮像装置100である。
撮像システム200は、また、固体撮像装置100より出力される出力信号の処理を行う出力信号処理部208を有する。出力信号処理部208は、固体撮像装置100が出力するアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換を行う。また、出力信号処理部208はその他、必要に応じて各種の補正、圧縮を行って画像データを出力する動作を行う。
撮像システム200は、さらに、画像データを一時的に記憶するためのバッファメモリ部210、外部コンピュータ等と通信するための外部インターフェース部(外部I/F部)212を有する。さらに撮像システム200は、撮像データの記録又は読み出しを行うための半導体メモリ等の記録媒体214、記録媒体214に記録又は読み出しを行うための記録媒体制御インターフェース部(記録媒体制御I/F部)216を有する。なお、記録媒体214は、撮像システム200に内蔵されていてもよく、着脱可能であってもよい。
さらに撮像システム200は、各種演算とデジタルスチルカメラ全体を制御する全体制御・演算部218、固体撮像装置100と出力信号処理部208に各種タイミング信号を出力するタイミング発生部220を有する。ここで、タイミング信号などは外部から入力されてもよく、撮像システム200は少なくとも固体撮像装置100と、固体撮像装置100から出力された出力信号を処理する出力信号処理部208とを有すればよい。
固体撮像装置100は、焦点検出用画素が出力する信号に基づく焦点検出用信号と撮像信号とを出力信号処理部208に出力する。出力信号処理部208は、焦点検出用信号を用いて、合焦しているか否かを検出する。また、出力信号処理部208は、撮像信号を用いて、画像を生成する。出力信号処理部208が合焦していないことを検出した場合には、全体制御・演算部218は、合焦する方向に光学系を駆動する。再び出力信号処理部208は、固体撮像装置100から出力される焦点検出用信号を用いて、再び合焦しているか否かを検出する。以下、固体撮像装置100、出力信号処理部208、全体制御・演算部218は、合焦するまでこの動作を繰り返す。
第1乃至第6実施形態による固体撮像装置100を適用することにより、AF用画素から得られる焦点検出用信号の検出精度を向上することができる。これにより、AF精度を向上し、より高品質の画像を取得しうる撮像システムを実現することができる。
[変形実施形態]
本発明は、上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、固体撮像装置100の各部において増幅率を変更する構成を示したが、各部に設定される増幅率、2種類のみならず、3種類以上でもよい。
また、上記第1乃至第6実施形態に記載の構成は、互いに独立して同様の効果を奏するものであり、これらのうちの2つ以上の実施形態の構成を任意に組み合わせて相乗的な効果を得ることも可能である。一の固体撮像装置が、増幅率を変化するための複数の手段を有し、AF用画素の配置場所に応じてこれらを使い分けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、画像用信号を取得する画素とAF用信号を取得する画素とを含む固体撮像装置について説明したが、必ずしも画像用信号を取得する画素を有する必要はない。すなわち、AF用信号を取得する用途にのみ用いられる光電変換装置であってもよい。
また、上記実施形態で示した焦点検出用画素の出力は、焦点検出用に限らず、距離測定や動き検出などの計測用に用いてもよい。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
10…画素領域
20…垂直走査回路
30…列読み出し回路
50…水平転送回路
70…水平走査回路
32,42…入力容量
34…帰還容量
36,52…差動増幅回路
90…比較器
92…列メモリ
94…ランプ信号発生回路
96…カウンタ回路
98…タイミングジェネレータ

Claims (10)

  1. 複数の光電変換部が設けられた画素領域であって、前記複数の光電変換部の一部の光電変換部には、瞳分割された一部の光が入射し、前記複数の光電変換部の他の光電変換部には瞳分割された他の光が入射する画素領域と、
    前記光電変換部から読み出された信号を所定の増幅率で増幅して出力する信号読み出し部とを有し、
    前記所定の増幅率が、前記光電変換部が前記画素領域において位置する場所に応じて変更されることを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記複数の光電変換部は、前記画素領域の中央部から離間した部分に配置され、瞳分割された信号を検出可能な一対の第1の光電変換部及び第2の光電変換部と、前記画素領域の前記中央部に配置され、瞳分割された信号を検出可能な一対の第3の光電変換部及び第4の光電変換部とを含み、
    前記第1の光電変換部から読み出された信号と前記第2の光電変換部から読み出された信号とを異なる増幅率で増幅し、前記第3の光電変換部から読み出された信号と前記第4の光電変換部から読み出された信号とを同じ増幅率で増幅するように前記所定の増幅率が設定されることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記複数の光電変換部は複数列に渡って配され、
    前記信号読み出し部は、前記複数の光電変換部の各列に接続して設けられた列増幅部を有し、
    前記列増幅部の増幅率を変更することにより、前記所定の増幅率が変更されることを特徴とする請求項1または2記載の固体撮像装置。
  4. 前記複数の光電変換部は複数列に渡って配され、
    前記信号読み出し部は、前記複数の光電変換部の各列に接続して設けられ、前記光電変換部から読み出された信号を一時的に保持する保持容量を有し、
    前記保持容量の容量値を変更することにより、前記所定の増幅率が変更されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  5. 前記信号読み出し部は、出力する信号を増幅する出力アンプを有し、
    前記出力アンプの増幅率を変更することにより、前記所定の増幅率が変更されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  6. 前記信号読み出し部は、前記複数の光電変換部から読み出されたアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換部を有し、
    前記アナログ信号を前記デジタル信号に変換する際のゲインを変更することにより、前記所定の増幅率が変更されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  7. 前記一部の光電変換部と、前記他の光電変換部とを有する画素を有し、
    前記一部の光電変換部から読み出された信号と前記他の光電変換部から読み出された信号とを加算した信号に基づいて画像用信号を生成する際には、前記一部の光電変換部から読み出された信号と前記他の光電変換部から読み出された信号とを同じ増幅率で増幅することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  8. 第1の瞳領域の光を検出する第1の光電変換素子と、前記第1の光電変換素子において生成された信号電荷が転送される第1のフローティングディフュージョン部とを有する第1の画素と、
    前記第1の画素と対をなす焦点検出用画素であって、前記第1の瞳領域とは異なる第2の瞳領域の光を検出する第2の光電変換素子と、前記第1の光電変換素子において生成された信号電荷が転送される第2のフローティングディフュージョン部とを有する第2の画素とを有し、
    前記第1のフローティングディフュージョン部の容量値と、前記第2のフローティングディフュージョン部の容量値とが異なっている
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の固体撮像装置と、
    前記固体撮像装置が出力する前記第1の画素の信号と前記第2の画素の信号とに基づいて焦点検出用信号を生成する信号処理部と
    を有することを特徴とする撮像システム。
  10. 複数の光電変換部が設けられた画素領域であって、前記複数の光電変換部の一部の光電変換部には、瞳分割された一部の光が入射し、前記複数の光電変換部の他の光電変換部には瞳分割された他の光が入射する画素領域を有する固体撮像装置の駆動方法であって、
    前記光電変換部から読み出された信号を、前記光電変換部が前記画素領域において位置する場所に応じて増幅率を変更して、増幅することを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
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