JP2017008766A - オイルポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】インナーロータとアウターロータとの間の空間が高圧吐出ポートと低圧吐出ポートとの間において閉じ込められることに起因する駆動トルクの増大を防止することができるオイルポンプを提供する。
【解決手段】オイルポンプ10は、ポンプ室1aの底部に高圧吐出ポート1c、低圧吐出ポート1dが凹んで形成されたハウジング1と、ポンプ室1a内に回転可能に設けられ、内周に複数の内歯2aが形成されたリング状のアウターロータ2と、アウターロータ2の内周側に、アウターロータ2の回転中心と異なる回転中心で回転可能に設けられ、外周に内歯2aと噛み合う複数の外歯3bが形成されたインナーロータ3とを有し、ポンプ室1aの底部において、高圧吐出ポート1cと低圧吐出ポート1dとの間には、高圧吐出ポート1cに接続する高圧吐出流路1hに連通する逃がし穴1k、1mが形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、オイルポンプに関する。
従来から、高圧吐出ポートと低圧吐出ポートが形成されたトロコイド歯車式のオイルポンプが提案されている。このようなオイルポンプでは、高圧吐出ポートから吐出されるオイルが油圧必要箇所に供給されるとともに、低圧吐出ポートから吐出されるオイルが、潤滑箇所に供給される。これにより、潤滑箇所に供給されるオイルをレギュレータによって降圧させる必要が無いので、オイルポンプでのオイルの吐出に伴う損失を低減させることができる。
しかし、このように高圧吐出ポートと低圧吐出ポートが形成されたオイルポンプでは、アウターロータの内歯とインナーロータの外歯との間の空間が、高圧吐出ポートと低圧吐出ポートとの間を通過する際に、外歯と内歯との間の空間が閉じ込められる。当該空間が閉じ込められると、当該空間内のオイルの油圧が急激に上昇し、オイルポンプを駆動させるための駆動トルクが増大し、オイルポンプを駆動させるためのエネルギーが増大する。
そこで、特許文献1に示されるように、高圧吐出ポートと低圧吐出ポートとの間に、高圧ポートに連通する油逃がし溝が周方向に形成されたオイルポンプが提案されている。このようなオイルポンプでは、インナーロータとアウターロータとの間の空間が、高圧吐出ポートと低圧吐出ポートとの間を通過する際に、インナーロータとアウターロータとの間の空間にあるオイルが、油逃がし溝を流通して、高圧吐出ポートに流出する。これにより、インナーロータとアウターロータとの間の空間が閉じ込められることに起因する駆動トルクの増大が防止される。
特開2012−36861号公報
しかしながら、特許文献1に示されるオイルポンプでは、吐出ポート内のオイルの流れ方向と、油逃がし溝から吐出ポートに流入するオイルの流通方向が逆向きである。このため、吐出ポート内のオイルの流れと、油逃がし溝からのオイルの流れの衝突による渦流や乱流に起因するキャビテーションが発生し、油逃がし溝、アウターロータ、及びインナーロータにエロ−ジョン摩耗が発生するおそれがあった。
本発明は、上述した問題を解消するためになされたもので、高圧吐出ポートと低圧吐出ポートを備えたオイルポンプにおいて、エロ−ジョン摩耗が発生すること無く、インナーロータとアウターロータとの間の空間が高圧吐出ポートと低圧吐出ポートとの間において閉じ込められることに起因する駆動トルクの増大を防止することができるオイルポンプを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係るオイルポンプの発明は、ポンプ室が形成され、前記ポンプ室の底部に周方向に順に吸入ポート、高圧吐出ポート、低圧吐出ポートが凹んで形成され、前記高圧吐出ポートに接続し外面に開口する高圧吐出流路が形成されたハウジングと、前記ポンプ室内に回転可能に設けられ、内周に複数の内歯が形成されたリング状のアウターロータと、前記アウターロータの内周側に、前記アウターロータの回転中心と異なる回転中心で回転可能に設けられ、外周に前記内歯と噛み合う複数の外歯が形成されたインナーロータとを有し、前記ポンプ室の底部において、前記高圧吐出ポートと前記低圧吐出ポートとの間には、前記高圧吐出流路に連通する逃がし穴が形成されている。
このような構成によって、内歯と外歯との間の空間が、高圧吐出ポートと低圧吐出ポートとの間を通過する際に、内歯と外歯との間の空間が逃がし穴に連通する。このため、内歯と外歯との間の空間内にあるオイルが、逃がし穴を流通して、高圧吐出流路に流出する。この結果、内歯と外歯との間の空間が閉じ込められることに起因する空間内におけるオイルの急激な昇圧が防止される。
本実施形態に係るオイルポンプの断面図である。 図1のII−II断面図であり、ハウジングの断面図である。 本実施形態に係るオイルポンプの断面図である。
(オイルポンプの構造)
以下に図面を用いて、本実施形態に係るオイルポンプ10について説明する。図1に示すように、本実施形態のオイルポンプ10は、ハウジング1、アウターロータ2、インナーロータ3とから構成されている。ハウジング1は、ブロック形状であり、本実施形態では、円柱形状である。ハウジング1には、円柱形状の空間であるポンプ室1aが形成されている。
ポンプ室1aの底部には、ポンプ室1aの周方向に沿って、図1において、時計回りに順番に、吸入ポート1b、高圧吐出ポート1c、低圧吐出ポート1dが凹んで形成されている。吸入ポート1b、高圧吐出ポート1c、及び低圧吐出ポート1dは、ポンプ室1aの径方向に所定の幅をもった円弧形状である。高圧吐出ポート1cと低圧吐出ポート1dは、ポンプ室1aの周方向に所定の間隔をおいて形成されている。吸入ポート1bと、高圧吐出ポート1c及び低圧吐出ポート1dは、対向している。
アウターロータ2の内歯2aとインナーロータ3の外歯3bとの間の空間10aが最初に吸入ポート1bを通過する吸入始端部1eの底部には、ハウジング1の外周面に開口する吸入流路1fが接続している。吸入流路1fは、オイルパン等のオイル貯留部に接続している。アウターロータ2の内歯2aとインナーロータ3の外歯3bとの間の空間10aが最後に高圧吐出ポート1cを通過する高圧吐出終端部1gの底部には、ハウジング1の外周面に開口する高圧吐出流路1hが接続している。図1及び図2に示すように、高圧吐出流路1hは、高圧吐出終端部1gと低圧吐出始端部1qとの間との間の直下(図1において紙面奥側、図2において紙面下側)に形成されている。つまり、高圧吐出流路1hは、ハウジング1の平面方向(径方向及び周方向)において、高圧吐出終端部1gと低圧吐出始端部1qとの間に形成されている。なお、低圧吐出始端部1qは、アウターロータ2の内歯2aとインナーロータ3の外歯3bとの間の空間10aが最初に低圧吐出ポート1dを通過する低圧吐出ポート1dの始端部である。
高圧吐出流路1hは、油圧機構等の油圧が必要とされる油圧必要箇所に接続している。アウターロータ2の内歯2aとインナーロータ3の外歯3bとの間の空間10aが最後に低圧吐出ポート1dを通過する低圧吐出終端部1iの底部には、ハウジング1の外周面に開口する低圧吐出流路1jが接続している。低圧吐出流路1jは、オイルによって潤滑される潤滑箇所やオイルによって冷却される冷却箇所等の高圧なオイルが必要とされない箇所に接続している。
アウターロータ2は、リング状である。アウターロータ2の外周面の断面形状は円形状である。アウターロータ2の内周面には、複数の内歯2aが形成されている。アウターロータ2は、ハウジング1のポンプ室1aの内部に回転可能に収納されている。
インナーロータ3は、扁平な円柱状の本体部3aと、本体部3aの外周面に形成された複数の外歯3bとから構成されている。インナーロータ3は、アウターロータ2の内周側に回転可能に設けられている。アウターロータ2の内歯2aとインナーロータ3の外歯3bは噛み合っている。内歯2aの数は、外歯3bの数よりも1多くなっている。本実施形態では、内歯2aの数は12であり、外歯3bの数は11である。内歯2a及び外歯3bはトロコイド曲線で構成されたトロコイド歯車である。このように、オイルポンプ10は、トロコイド歯車式である。
アウターロータ2とインナーロータ3の回転中心は異なっている。インナーロータ3の本体部3aは、エンジンやモータ等の駆動源から駆動力が入力される部材が接続している。この駆動力によって、インナーロータ3は、図1及び図3において、時計回りに回転する。インナーロータ3が時計回りに回転すると、外歯3bと内歯2aで噛み合っているアウターロータ2も時計回り回転し、内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが順次、吸入ポート1bから高圧吐出ポート1cや低圧吐出ポート1d側に移動し、吸入ポート1bから吸入されたオイルが高圧吐出ポート1c及び低圧吐出ポート1dから吐出される。
ポンプ室1aの底部において、高圧吐出ポート1cの終端(高圧吐出終端部1g)と低圧吐出ポート1dの始端(低圧吐出始端部1q)との間には、高圧吐出流路1hに連通する第一逃がし穴1k及び第二逃がし穴1mが形成されている。第一逃がし穴1k及び第二逃がし穴1mの断面形状は、円形状である。第一逃がし穴1k及び第二逃がし穴1mは、ドリル加工によって貫通形成される。
第一逃がし穴1kのポンプ室1aにおける径方向(以下、単に径方向と略す)の位置は、高圧吐出ポート1c(低圧吐出ポート1d)の径方向外側の壁面1pに、径方向内側に隣接する位置である。また、第一逃がし穴1kのポンプ室1aにおける径方向の位置は、内歯2aの軌跡上の位置である。ただし、第一逃がし穴1kのポンプ室1aにおける径方向の位置は、外歯3bの軌跡上でない。
第二逃がし穴1mの径方向の位置は、高圧吐出ポート1c(低圧吐出ポート1d)の径方向内側の壁面1nに、径方向外側に隣接する位置である。つまり、ポンプ室1aの径方向において、第一逃がし穴1kは、第二逃がし穴1mの外側に形成されている。また、第二逃がし穴1mの径方向の位置は、外歯3bの軌跡上の位置である。ただし、また、第二逃がし穴1mの径方向の位置は、内歯2aの軌跡上でない。
第一逃がし穴1kのポンプ室1aにおける周方向(以下、単に周方向と略す)の位置は、高圧吐出終端部1gに隣接する位置である。第二逃がし穴1mの周方向の位置は、第一逃がし穴1kよりも低圧吐出ポート1d側に離れた位置(内歯2a及び外歯3bの進行方向に進んだ位置)である。
図1に示すように、アウターロータ2の内歯2aとインナーロータ3の外歯3bとの間の空間10aが、高圧吐出終端部1gよりも内歯2a及び外歯3bの進行方向(以下、単に進行方向とする)に所定進んだ位置では、空間10aは、第一逃がし穴1k及び第二逃がし穴1mの少なくとも一方に連通している。本実施形態では、空間10aは、第一逃がし穴1k及び第二逃がし穴1mの両方に連通している。この状態では、空間10aは、高圧吐出ポート1c及び低圧吐出ポート1dのいずれにも連通していないが、第一逃がし穴1k及び第二逃がし穴1mに連通している。このため、空間10a内にあるオイルが、第一逃がし穴1k及び第二逃がし穴1mを流通して、高圧吐出流路1hに流出する。この結果、内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが閉じ込められることに起因する空間10a内におけるオイルの急激な昇圧が防止される。
図1の状態から、内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが、進行方向に所定距離(所定角度)進んだ位置では、図3に示すように、第一逃がし穴1kは、内歯2aによって閉じられ、第二逃がし穴1mは、外歯3bによって閉じられている。これにより、図1の状態で、内歯2aと外歯3bとの間の空間10a内におけるオイルが、第一逃がし穴1k及び第二逃がし穴1mを流通して高圧吐出流路1hに流出した後に、内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが密閉される。そして、内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが低圧吐出始端部1qに連通し、低圧吐出始端部1qから低圧吐出流路1jにオイルが吐出される。
このように、内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが低圧吐出始端部1qに連通した直後に、第一逃がし穴1kが内歯2aによって閉塞され、第二逃がし穴1mが外歯3bによって閉塞される。これにより、低圧吐出始端部1qから低圧吐出流路1jにオイルが吐出される際において、第一逃がし穴1k及び第二逃がし穴1mから高圧吐出流路1hへのオイルの流出が防止される。このため、低圧吐出始端部1qから低圧吐出流路1jにオイルが確実に吐出される。また、高圧吐出流路1hから第一逃がし穴1k及び第二逃がし穴1mを介して内歯2aと外歯3bとの間の空間10aへの逆流が防止され、高圧吐出流路1hから吐出されるオイルの油圧の低下が防止される。
(本実施形態の効果)
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係るオイルポンプ10は、ポンプ室1aが形成され、ポンプ室1aの底部に周方向に順に吸入ポート1b、高圧吐出ポート1c、低圧吐出ポート3qが凹んで形成され、高圧吐出ポート1cに接続し外面に開口する高圧吐出流路1hが形成されたハウジング1と、ポンプ室1a内に回転可能に設けられ、内周に複数の内歯2aが形成されたリング状のアウターロータ2と、アウターロータ2の内周側に、アウターロータ2の回転中心と異なる回転中心で回転可能に設けられ、外周に内歯2aと噛み合う複数の外歯3bが形成されたインナーロータ3とを有し、ポンプ室1aの底部において、高圧吐出ポート1cと低圧吐出ポート1dとの間には、高圧吐出流路1hに連通する逃がし穴1k、1mが形成されている。
このような構成によって、図1に示すように、内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが、高圧吐出ポート1cと低圧吐出ポート1dとの間を通過する際に、内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが逃がし穴1k、1mに連通する。このため、内歯2aと外歯3bとの間の空間10a内にあるオイルが、逃がし穴1k、1mを流通して、高圧吐出流路1hに流出する。この結果、内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが閉じ込められることに起因する空間10a内におけるオイルの急激な昇圧が防止される。よって、内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが高圧吐出ポート1cと低圧吐出ポート1dとの間において閉じ込められることに起因するオイルポンプ10の駆動トルクの増大を防止することができ、オイルポンプ10の駆動トルクを低減することができる。
また、内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが逃がし穴1k、1mに連通している際には、内歯2aと外歯3bとの間の空間10aにあるオイルが逃がし穴1k、1mに流通する。このため、オイルが逆流することに起因するキャビテーションの発生が防止され、ハウジング1、アウターロータ2、及びインナーロータ3へのエロ−ジョン摩耗の発生が防止される。
内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが、空間10aが最初に低圧吐出ポート1dを通過する部分である低圧吐出始端部1qに連通した直後に、逃がし穴1k、1mは内歯2a及び外歯3bの少なくとも一方によって閉塞されるように構成されている。これにより、低圧吐出始端部1qから低圧吐出流路1jにオイルが吐出される際において、逃がし穴1k、1mから高圧吐出流路1hへのオイルの流出が防止される。この結果、低圧吐出始端部1qから低圧吐出流路1jにオイルが確実に吐出される。また、高圧吐出流路1hから逃がし穴1k及び逃がし穴1mを介して内歯2aと外歯3bとの間の空間10aへの逆流が防止され、高圧吐出流路1hから吐出されるオイルの油圧の低下が防止される。
内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが、高圧吐出ポート1cと低圧吐出ポート1dとの間にあり、高圧吐出ポート1c及び低圧吐出ポート1dのいずれにも連通していない際に、逃がし穴1k、1mは、空間10aに連通するように構成されている。このため、内歯2aと外歯3bとの間の空間10a内にあるオイルが、確実に逃がし穴1k、1mを流通して、高圧吐出流路1hに流出する。この結果、内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが閉じ込められることに起因する空間10a内におけるオイルの急激な昇圧が確実に防止される。
逃がし穴1k、1mは、内歯2aの軌跡上に形成された第一逃がし穴1kと、外歯3bの軌跡上に形成された第二逃がし穴1mとから構成されている。このように、2つの逃がし穴1k、1mが形成されているので、逃がし穴が1つしか形成されていない場合と比較して、ポンプ室1aから高圧吐出流路1hに連通する逃がし穴の流路面積を大きくすることができる。このため、内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが閉じ込められることに起因する空間10a内におけるオイルの急激な昇圧をより確実に防止することができる。
内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが、空間10aが最初に低圧吐出ポート1dを通過する部分である低圧吐出始端部1qに連通している際に、第一逃がし穴1kは内歯2aによって閉塞され、第二逃がし穴1mは外歯3bによって閉塞されるように構成されている。歯側面で閉塞できる範囲で、ポンプ室1aから高圧吐出流路1hに連通する逃がし穴の流路面積を大きくすることができるとともに、第一逃がし穴1k及び第二逃がし穴1mから高圧吐出流路1hへのオイルの流出が防止され、更に、高圧吐出流路1hから第一逃がし穴1k及び第二逃がし穴1mを介して内歯2aと外歯3bとの間の空間10aへの逆流が防止される。
内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが、高圧吐出ポート1cと低圧吐出ポート1dとの間にあり、高圧吐出ポート1c及び低圧吐出ポート1dのいずれにも連通していない際に、第一逃がし穴1k及び第二逃がし穴1mは、空間10aに連通するように構成されている。これにより、内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが、高圧吐出ポート1c及び低圧吐出ポート1dのいずれにも連通していない状態で、2つの逃がし穴1k、1mが空間10aに連通する。このため、1つの逃がし穴のみが空間10aに連通している場合と比較して、空間10aから高圧吐出流路1hに連通する逃がし穴の流路面積が大きく、内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが閉じ込められることに起因する空間10a内におけるオイルの急激な昇圧をより確実に防止することができる。
第一逃がし穴1kのポンプ室1aにおける径方向の位置は、内歯2aの軌跡上の位置であるが、外歯3bの軌跡上でない。これにより、第一逃がし穴1kが、外歯3bによって閉塞されることがない。このため、内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが、高圧吐出ポート1cと低圧吐出ポート1dとの間にあり、高圧吐出ポート1c及び低圧吐出ポート1dのいずれにも連通していない際に、第一逃がし穴1kが、確実に空間10aに連通する。この結果、空間10aが閉じ込められることに起因する空間10a内におけるオイルの急激な昇圧が確実に防止される。
第二逃がし穴1mの径方向の位置は、外歯3bの軌跡上の位置であるが、内歯2aの軌跡上でない。これにより、第二逃がし穴1mが、内歯2aによって閉塞されることがない。このため、内歯2aと外歯3bとの間の空間10aが、高圧吐出ポート1cと低圧吐出ポート1dとの間にあり、高圧吐出ポート1c及び低圧吐出ポート1dのいずれにも連通していない際に、第二逃がし穴1mが、確実に空間10aに連通する。この結果、空間10aが閉じ込められることに起因する空間10a内におけるオイルの急激な昇圧が確実に防止される。
第一逃がし穴1k及び第二逃がし穴1mの断面形状は円形状である。このため、第一逃がし穴1k及び第二逃がし穴1mを、ドリル加工によって高圧吐出流路1hに連通させて形成することができ、第一逃がし穴1k及び第二逃がし穴1mを形成することに伴うオイルポンプ10の製造コストの増大を抑制することができる。
(別の実施形態)
上記の実施形態では、ポンプ室1aの底部において、高圧吐出ポート1cと低圧吐出ポート1dとの間に、高圧吐出流路1hに連通する2つの逃がし穴1k、1mが形成されている。しかし、ポンプ室1aの底部において、高圧吐出ポート1cと低圧吐出ポート1dとの間において、高圧吐出流路1hに連通する逃がし穴の形成個数は、1つや、3以上であっても差し支え無い。
上記の実施形態では、オイルが吐出される吐出ポートは、高圧吐出ポート1cと低圧吐出ポート1dの2つである。しかし、オイルが吐出される吐出ポートが3以上であり、これら吐出ポートの間に、これら吐出ポートに接続し外面に開口する吐出流路に連通する逃がし穴がそれぞれ形成されている実施形態であっても差し支え無い。
また、上記実施形態では、ハウジングを円柱形状としているが、他の形状としてもよい。更に、上記実施形態では、トロコイド歯車式のオイルポンプの場合を示したが、アウターロータの内周側に内歯を設け、外歯を備えたインナーロータと噛み合わせながら偏心して回転させることにより、アウターロータとインナーロータとの間の空間が拡縮変化を繰り返すオイルポンプであれば、必ずしも上述のようなトロコイド歯車式に限定されない。
1…ハウジング、1a…ポンプ室、1b…吸入ポート、1c…高圧吐出ポート、1d…低圧吐出ポート、1h…高圧吐出流路、1k…第一逃がし穴、1m…第二逃がし穴、2…アウターロータ、2a…内歯、3…インナーロータ、3b…外歯、10…オイルポンプ、10a…空間

Claims (5)

  1. ポンプ室が形成され、前記ポンプ室の底部に周方向に順に吸入ポート、高圧吐出ポート、低圧吐出ポートが凹んで形成され、前記高圧吐出ポートに接続し外面に開口する高圧吐出流路が形成されたハウジングと、
    前記ポンプ室内に回転可能に設けられ、内周に複数の内歯が形成されたリング状のアウターロータと、
    前記アウターロータの内周側に、前記アウターロータの回転中心と異なる回転中心で回転可能に設けられ、外周に前記内歯と噛み合う複数の外歯が形成されたインナーロータとを有し、
    前記ポンプ室の底部において、前記高圧吐出ポートと前記低圧吐出ポートとの間には、前記高圧吐出流路に連通する逃がし穴が形成されているオイルポンプ。
  2. 前記内歯と前記外歯との間の空間が、前記空間が最初に前記低圧吐出ポートを通過する部分である前記低圧吐出ポートの始端部に連通している際に、前記逃がし穴は前記内歯及び前記外歯の少なくとも一方によって閉塞されるように構成されている請求項1に記載のオイルポンプ。
  3. 前記内歯と前記外歯との間の空間が、前記高圧吐出ポートと前記低圧吐出ポートとの間にあり、前記高圧吐出ポート及び前記低圧吐出ポートのいずれにも連通していない際に、前記逃がし穴は、前記空間に連通するように構成されている請求項1又2に記載のオイルポンプ。
  4. 前記逃がし穴は、
    前記内歯の軌跡上に形成された第一逃がし穴と、
    前記外歯の軌跡上に形成された第二逃がし穴とから構成され、
    前記内歯と前記外歯との間の空間が、前記空間が最初に前記低圧吐出ポートを通過する部分である前記低圧吐出ポートの始端部に連通している際に、前記第一逃がし穴は前記内歯によって閉塞され、前記第二逃がし穴は前記外歯によって閉塞されるように構成されている請求項2に記載のオイルポンプ。
  5. 前記逃がし穴は、
    前記内歯の軌跡上に形成された第一逃がし穴と、
    前記外歯の軌跡上に形成された第二逃がし穴とから構成され、
    前記内歯と前記外歯との間の空間が、前記高圧吐出ポートと前記低圧吐出ポートとの間にあり、前記高圧吐出ポート及び前記低圧吐出ポートのいずれにも連通していない際に、前記第一逃がし穴及び前記第二逃がし穴は、前記空間に連通するように構成されている請求項3に記載のオイルポンプ。
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