JP2017006910A - 繊維性フィルタおよび繊維性フィルタをクリーニングする方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】繊維性フィルタおよび繊維性フィルタをクリーニングする方法を提供する。【解決手段】繊維性フィルタは、入口を有する第1のチャンバと、出口を有する第2のチャンバと、第1のチャンバに収容され、第2のチャンバへ開く開口を有し、かつ少なくとも1つのバッグネストを画定するフィルタバッグと、開口に面するノズルを有し、第2のチャンバに収容されたマニホールドと、繊維性フィルタで処理されるべき汚れたガスが、動作中にこれに沿ってバッグネストに入る、流れの方向とを含む。マニホールドとガスの流れの方向との間の角度は、45度より大きい。【選択図】図1
Description
本発明は、繊維性フィルタ、および繊維性フィルタをクリーニングする方法に関する。本繊維性フィルタは、ガスから塵または固体粒子を除去するために、発電所または産業上の用途等に用いられる大型の繊維性フィルタである。
添付の図8A、図8Bは、従来の中型繊維性フィルタ、および図9A、図9Bは、従来の超大型繊維性フィルタを示す。
このような繊維性フィルタは、第1のチャンバ31に連結する、処理されるべき汚れたガス用の入口30、および第2のチャンバ33に連結する、処理された清浄なガス用の出口32を有する。
第1のチャンバ31に、フィルタバッグ35のネスト34が設けられ、各ネスト34は、用途によって、数十、数百、あるいは数千のフィルタバッグ35を有することができる。
動作中に、汚れたガスは第1のチャンバ31に入り、汚れたガスの方向36で、第1のチャンバ31を通って移動する。汚れたガスは、フィルタバッグ35を通過し、かつフィルタバッグ35に入り、清浄なガスは、フィルタバッグ35の開口を通って、第2のチャンバ33の中に排出される。
フィルタバッグ35は、定期的にクリーニングする必要がある。フィルタバッグ35をクリーニングするために、圧力タンク38に連結されたマニホールド37と共に繊維性フィルタを設けるのが通常のやり方であり、マニホールド37は、フィルタバッグ35の開口に面する複数のノズルを有する。マニホールド37は、細長い形状を有し、汚れたガスの方向36と平行である(すなわち、マニホールド37は、汚れたガスの方向36と平行な方向に延びる)。
この構成には、いくつかの欠点がある。
実際に、マニホールドに関連付けられているフィルタバッグがクリーニングされると、フィルタバッグは、汚れたガスの流れに対する抵抗の減少を引き起こす(すなわち、フィルタバッグがクリーニングされたことに対応して、通過する汚れたガスの流れの圧力低下が小さくなる)。結果的に、フィルタバッグがクリーニングされたことに対応して、汚れたガスが高流量になり、かつ汚れたガスの速度が上昇する。
汚れたガスが引き込む物質によってしばしば摩耗が発生するため、速度が上昇すると、フィルタバッグの寿命に弊害をもたらす場合がある。さらに、フィルタバッグが清浄で、すなわちフィルタバッグの周囲にこれを保護するダストケーキがないために、摩耗の危険性が増大する。
また、マニホールドに関連付けられているフィルタバッグのクリーニング後に、排出の増加が生じる可能性がある。実際に、マニホールドに関連付けられているフィルタバッグのクリーニング後は、清浄なフィルタバッグは、その周囲にダストケーキを有していない。ダストケーキは、特に細かい塵を濾過するのに役立つ。したがって、フィルタバッグのクリーニング後は、細かい塵を濾過するのに役立つダストケーキがフィルタバッグから除去されたことによって、排出が増加する可能性がある。
本発明の態様は、クリーニング後にフィルタバッグが損傷する危険性をなくす、繊維性フィルタおよび方法の提供を含む。
本発明の別の態様は、フィルタバッグのクリーニング後に起こり得る、考えられる排出増加をなくす、繊維性フィルタおよび方法の提供を含む。
これらおよび別の態様は、添付の特許請求の範囲による、繊維性フィルタおよび方法を提供することによって達成される。
添付の図面に非限定的な例として示されている、好ましいが非排他的な繊維性フィルタの実施形態および方法の説明から、さらなる特徴および利点がより明らかになるであろう。
図を参照すると、入口3(側面入口)を有する第1のチャンバ2と、出口5を有する第2のチャンバ4とを備える繊維性フィルタ1が示されている。示されている実施形態において、第1のチャンバ2および第2のチャンバ4は、内壁7を有するケーシング6内で画定されるが、他の実施形態が当然考えられる。
第1のチャンバ2にいくつかのフィルタバッグ9が収容されており、これらのフィルタバッグ9は、内壁7に連結され、第1のチャンバ2内に突出した1つの端部を有する。フィルタバッグ9は、例えば図3に示すように、好適にはマトリックス構成に整列されているが、当然他の構成も考えられ、例えば、いくつかの考えられる構成が、図5〜図7に示されている。
また、フィルタバッグ9は、閉端10、および反対側の端部に開口11を伴う、円筒形の形状を有していることが好ましい。開口11は、第2のチャンバ4へ開いている。フィルタバッグ9は、円形、楕円形、星形等の異なる形状(すなわち断面)のプリーツ形カートリッジを有していてもよい。
フィルタバッグ9は、1つ以上のバッグネスト12を画定する。
フィルタバッグ9をクリーニングするために、開口11に面するノズル14を有するマニホールド13が設けられている。マニホールド13は、第2のチャンバ4に収容され、好適には互いに平行である。
動作中は、繊維性フィルタ1で処理されるべき汚れたガス(dirty gas)DGは、第1のチャンバ2およびフィルタバッグ9を通って流れる。
汚れたガスDGは、流れの方向15に沿ってバッグネスト12に入る。
例えば、入口3および/または入口位置、ならびに/もしくは第1のチャンバの構成が、流れの方向15を画定することができる。例えば、流れの方向15は、入口3に垂直で、かつ/あるいは第1のチャンバ2の壁と平行な方向であってもよい。他の例も考えられる。
例えば、入口3および/または入口位置、ならびに/もしくは第1のチャンバの構成が、流れの方向15を画定することができる。例えば、流れの方向15は、入口3に垂直で、かつ/あるいは第1のチャンバ2の壁と平行な方向であってもよい。他の例も考えられる。
45度より大きい角度Aが、マニホールド13と流れの方向15との間で画定されるのが有利である(図7)。したがって、流れの方向15は、マニホールド13に垂直な軸線を有し頂点の角度が90度になる円錐に含まれる(図7A)。マニホールド13は、流れの方向15に垂直(より好ましくはほぼ垂直、すなわち角度Aが、例えば80度よりも大きく、好ましくは85度または88度よりも大きくてもよい)に延びていることが好ましい(図5および図6)。
好ましい実施形態では、マニホールド13は互いに平行であって、パイプ17を介して圧力タンク16に連結され、また、弁18が各マニホールド13に連結されることによって、マニホールドを通る流れを調節する。
また、弁18を選択的に制御するために、制御ユニット19が設けられることが好ましい。
繊維性フィルタの動作は、説明され図示されていることから明らかであり、繊維性フィルタの動作は、ほぼ以下の通りである。
汚れたガスDGは、流れの方向15に沿って、繊維性フィルタの第1のチャンバに入る。汚れたガスDGは、除去するべき塵および固体粒子を引き込む。第1のチャンバ2を通って移動する間に、汚れたガスDGはフィルタバッグ9に入って(矢印F)、フィルタバッグ9に(すなわちフィルタバッグ9の外面に)塵および固体粒子を堆積させ、塵および固体粒子は、フィルタバッグ9の外面にダストケーキ20を生成する。
したがって、清浄なガス(clean gas)CGは、開口11を介して第2のチャンバ4に入り、清浄なガスCGは、出口5を介して繊維性フィルタから出ていく。
フィルタバッグをクリーニングする必要があるときは、パイプ17およびそれぞれの弁18を介して、圧力タンク16からマニホールド13(通常、マニホールドは1つのみであるが、これより多くすることも可能)へと加圧ガス(例えば0.5バール以下〜8バール以上の圧力を有する圧縮空気)が送られ、圧縮空気F2(一般に圧縮空気のパルス)が、ノズル14を介してフィルタバッグ9の中へ注入される。マニホールド13は、流れの方向15に対して垂直またはほぼ垂直に延びるか、もしくは所望の角度Aで延びているため、流れの方向15にほぼ垂直に配置されたフィルタバッグ9がクリーニングされる。
したがって、クリーニングによって、結果として生じる速度上昇を伴って、フィルタの列が流れの方向15と平行にクリーニングされることはない。これとは対照的に、汚れたガスの流れの速度は、ほぼクリーニングの影響を受けることがなく、影響を受けたとしても、第1のチャンバの断面全体にわたる全ての流れ(すなわち流れの方向15と平行な全ての流れ)がほぼ同様に影響を受け、その結果、局所的な速度上昇は起こらない。
したがって、クリーニングによって、結果として生じる速度上昇を伴って、フィルタの列が流れの方向15と平行にクリーニングされることはない。これとは対照的に、汚れたガスの流れの速度は、ほぼクリーニングの影響を受けることがなく、影響を受けたとしても、第1のチャンバの断面全体にわたる全ての流れ(すなわち流れの方向15と平行な全ての流れ)がほぼ同様に影響を受け、その結果、局所的な速度上昇は起こらない。
また、フィルタバッグの寿命を最適化することができ、フィルタバッグ9をより長期間使用することができる。実際に、入口3に近いフィルタバッグ9の汚れは、入口3から遠いフィルタバッグ9よりも頻繁にクリーニングする必要がある。本発明の繊維性フィルタ1は、入口3からの距離が同じである複数のフィルタバッグ9をクリーニングできるようにするので、入口3に近いフィルタバッグ9は、入口3から遠いフィルタバッグ9よりも頻繁にクリーニングすることができる。このようにしてクリーニングの回数を削減することができ、クリーニングの結果生じる損傷の可能性も削減される。
また、第1の列、場合によっては第2の列のフィルタバッグ9は、保護性のダストケーキをその周囲から除去しないように、クリーニングしないでおくことができる。このようにして、フィルタバッグの第1の列、場合によっては第2の列が、考えられる深刻な損傷を受けないようにすることができる。
好適には、排出の削減もまた可能である。実際に、ダストケーキは、特に細かい塵を濾過するのに役立つ。ダストケーキが除去されると、ダストケーキが再度形成されるまで、結果的に細かい塵の排出が増加する。本発明によれば、フィルタバッグのクリーニングは、入口3からフィルタバッグ列までの距離に従って最適化することができる(特に、例えば入口からより遠くにあるフィルタバッグ列のクリーニングを削減することができる)ので、排出(特に細かい塵の排出)を削減することが可能になる。
また、本発明は、繊維性フィルタ1をクリーニングする方法に関する。
本方法は、汚れたガスDGの流れの方向15に対して45度より大きい角度Aを画定する軸線上に、かつ好ましくは汚れたガスDGの流れの方向15にほぼ垂直な軸線上に整列させた複数のフィルタバッグ9の中に、ガスを同時に注入するステップを含む。流れの方向15は、繊維性フィルタ1で処理されるべき汚れたガスDGが、動作中にこれに沿って繊維性フィルタ1のバッグネスト12に入る方向である。この軸線は、好適にはマニホールド13の長手方向軸線であるか、またはこれに平行な軸線である。
説明されている特徴は、互いに独立して設けられてもよいことは言うまでもない。
1 繊維性フィルタ
2 第1のチャンバ
3 入口
4 第2のチャンバ
5 出口
6 ケーシング
7 内壁
9 フィルタバッグ
10 閉端
11 開口
12 バッグネスト
13 マニホールド
14 ノズル
15 流れの方向
16 圧力タンク
17 パイプ
18 弁
19 制御ユニット
20 ダストケーキ
30 入口
31 第1のチャンバ
32 出口
33 第2のチャンバ
34 ネスト
35 フィルタバッグ
36 汚れたガスの方向
37 マニホールド
38 圧力タンク
A 角度
CG 清浄なガス
DG 汚れたガス
F フィルタバッグに入る汚れたガス
F2 圧縮空気
2 第1のチャンバ
3 入口
4 第2のチャンバ
5 出口
6 ケーシング
7 内壁
9 フィルタバッグ
10 閉端
11 開口
12 バッグネスト
13 マニホールド
14 ノズル
15 流れの方向
16 圧力タンク
17 パイプ
18 弁
19 制御ユニット
20 ダストケーキ
30 入口
31 第1のチャンバ
32 出口
33 第2のチャンバ
34 ネスト
35 フィルタバッグ
36 汚れたガスの方向
37 マニホールド
38 圧力タンク
A 角度
CG 清浄なガス
DG 汚れたガス
F フィルタバッグに入る汚れたガス
F2 圧縮空気
Claims (10)
- 繊維性フィルタ(1)であって、
入口(3)を有する第1のチャンバ(2)と、
出口(5)を有する第2のチャンバ(4)と、
前記第1のチャンバに収容され、前記第2のチャンバへ開く開口を有するフィルタバッグ(9)であって、前記フィルタバッグは、少なくとも1つのバッグネスト(12)を画定する、フィルタバッグ(9)と、
前記開口に面するノズル(14)を有するマニホールド(13)であって、前記マニホールドは、前記第2のチャンバに収容される、マニホールド(13)と、
前記繊維性フィルタで処理されるべき汚れたガスが、動作中にこれに沿って前記バッグネストに入る流れの方向(15)であって、
前記マニホールドと前記ガスの前記流れの方向との間の角度が45度より大きい、流れの方向(15)とを含む、繊維性フィルタ(1)。 - 前記マニホールドが、前記流れの方向にほぼ垂直に延びる、請求項1に記載の繊維性フィルタ(1)。
- 前記フィルタバッグが、マトリックス構成に整列されている、請求項1に記載の繊維性フィルタ(1)。
- 前記マニホールドが圧力タンクに連結され、
前記マニホールドを通る流れを調節するために、少なくとも1つの弁(18)が前記各マニホールドに連結され、
前記弁を選択的に制御するために制御ユニット(19)が設けられている、請求項1に記載の繊維性フィルタ(1)。 - 前記流れの方向が、前記第1のチャンバの構成によって画定される、請求項1に記載の繊維性フィルタ(1)。
- 前記流れの方向が、前記入口および/または入口位置によってさらに画定される、請求項5に記載の繊維性フィルタ(1)。
- 前記流れの方向が、前記入口に垂直で、かつ/あるいは前記第1のチャンバの壁と平行な方向である、請求項1に記載の繊維性フィルタ。
- 繊維性フィルタ(1)をクリーニングする方法であって、汚れたガス(DG)の流れの方向(15)に対して45度より大きい角度(A)を画定する軸線上に整列させた複数のフィルタバッグ(9)の中に、ガスを同時に注入するステップであって、前記流れの方向は、前記繊維性フィルタで処理されるべき前記汚れたガスが、動作時にこれに沿って前記繊維性フィルタのバッグネスト(12)に入る方向である、ガスを同時に注入するステップを含む方法。
- 前記フィルタバッグが、前記流れの方向にほぼ垂直な軸線上に整列されている、請求項8に記載の方法。
- 前記繊維性フィルタが、請求項1に記載の繊維性フィルタ(1)である、請求項8に記載の方法。
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